(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
樹脂製の遠心ファンを備えた送風機、とりわけ車両用空調装置の送風機として、例えば特開2016-035238号公報(特許文献1)などが知られている。
【0003】
この種の車両用空調装置の送風機は、樹脂製のファン本体と、モータと、モータの回転軸が挿入され、かつファン本体の回転中心に形成されたボスと嵌合される回転防止部材(固定子)とを備えている。回転防止部材は、樹脂を射出成型してなり、軸孔を有し、丸棒(断面形状が円形)の回転軸が軸孔に圧入される。これにより回転防止部材は、回転軸に対して空転することなく、モータの回転力を遠心ファンに伝達することができる。
【0004】
また、回転防止部材は、ボスと嵌合するために外周に凹部が設けられており、回転軸に圧入されると、凹部を起点とした高い応力が発生している高応力発生部と、この高応力発生部よりも低い応力が発生している低応力発生部とが形成される。
【0005】
さらに、回転防止部材は、射出成形の工程で、2つの樹脂の流れが合流する部分に、応力に対して破損しやすいウエルド面(ウエルドライン)が形成される。
【0006】
このため、特許文献1では、ウエルド面が形成される位置を低応力発生部とすることで、回転防止部材が回転軸に圧入されて不均一に応力が発生しても、ウエルド面が形成された部分の割れを防止できる、としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、ウエルド面は回転防止部材の長手方向に沿って、全長にわたって形成される。このため、たとえ低応力発生部にウエルド面が形成されているとしても、ウエルド面のいずれかの部分で割れが発生すると長手方向に沿って容易に割れが延伸し、やがて回転防止部材を回転軸に固定することができなくなることが予見される。すなわち、回転軸の回転力を空転することなく遠心ファンに伝達するという、回転防止部材に求められる機能を発揮できなくなるおそれがある。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、断面円形の回転軸が圧入される回転防止部材を用いた送風機において、回転防止部材のウエルド面で割れが発生しても全長にわたって延伸することのない、耐久性に優れた送風機の固定構造を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る送風機は、実施例で用いた符号を付して記せば次のとおりである。
すなわち、請求項1の発明は、内部を空気が通流するスクロールハウジング2と、前記スクロールハウジングに固定され、断面円形の回転軸71を有するモータ70と、前記回転軸に圧入された樹脂製の固定子20と、前記スクロールハウジングに収容され、前記固定子に挿入されたボス61、前記ボスから延びたコーン62、前記コーンの外周縁部から延びた多数のブレード63を有する樹脂製の遠心ファン60と、を備え、
前記固定子は、筒状の部材であって、前記回転軸の先端に近い固定子第1端面21と、前記回転軸の先端から遠い固定子第2端面22と、前記固定子第1端面および前記固定子第2端面の間に形成された固定子外周面23と、前記回転軸が挿入される固定子貫通孔24と、前記固定子外周面に形成された凹または凸形状の固定子係合部25と、を備え、
前記ボスは、筒状の部材であって、前記固定子が挿入されるボス貫通孔64と、前記ボス貫通孔の内周面に形成され、前記固定子係合部に係合するボス係合部65と、を備え、
前記固定子は、前記固定子第1端面と前記固定子第2端面との間に、前記回転軸の軸方向と略垂直に配置された第1のウエルド面W1と、前記固定子第1端面と前記第1のウエルド面との間に、前記回転軸の軸方向に沿って配置された第2のウエルド面W2と、前記固定子第2端面と前記第1のウエルド面との間に、前記回転軸の軸方向に沿って、かつ前記第2のウエルド面と周方向に異なる位置に配置された第3のウエルド面W3とを有することを特徴とする送風機1である。
【0011】
請求項2の発明は、前記第2のウエルド面と前記第3のウエルド面とは、周方向において略反対側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の送風機である。
【0012】
請求項3の発明は、前記第2のウエルド面と前記第3のウエルド面とは、周方向において略直交する位置に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の送風機である。
【0013】
請求項4の発明は、前記固定子係合部は、前記
固定子外周面に凸形状に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の送風機である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、固定子は、回転軸の軸方向に沿って第2のウエルド面W2と、第3のウエルド面W3とを有するが、いずれも、固定子の端面と第1のウエルド面W1(固定子第1端面と固定子第2端面との間に、回転軸の軸方向と略垂直に配置された第1のウエルド面W1)との間に位置するものとなる。すなわち、固定子の長手方向においてウエルド面が形成されるとしても、長手方向の一部にとどまる。さらに、第2のウエルド面W2と第3のウエルド面W3とは、固定子の周方向において、異なる位置に配置されている。このため、ウエルド面で割れが発生しても、固定子の長手方向の全体に割れが延伸することが防止される。
【0015】
また、請求項2の発明のように、第2のウエルド面W2と第3のウエルド面W3とは、周方向において略反対側に配置されることが好ましい。第2のウエルド面と第3のウエルド面のいずれか一方に割れが発生したとしても、周方向に略反対側に配置されているので、割れの発生していない他方のウエルド面に、一方側の割れの影響を伝搬し難くすることができる。
【0016】
また、請求項3の発明のように、第2のウエルド面W2と第3のウエルド面W3とは、周方向において略直交する位置に配置されることが好ましい。周方向に略直交する位置に配置されているので、応力がある一方方向(例えば、左右に広がる方向)にかかり一方のウエルド面に割れが発生したとしても、他方のウエルド面の割れやすい方向(例えば、前後に広がる方向)をこの一方方向と異ならせているので、軸方向に延びる2つのウエルド面が同じ一方方向の応力を原因として割れるのを防止することができる。
【0017】
また、請求項4の発明のように、前記固定子係合部は、前記
固定子外周面に凸形状に形成されることが好ましい。固定子係合部を、固定子の外周面に凹形状に形成することで高応力発生部が出現するところ、凸形状とすることで高応力発生部の出現を抑制することができる。
【0018】
このように、本発明によれば、断面円形の回転軸に遠心ファンを固定する構造の送風機において、ウエルド面で割れが発生しても、固定子の長手方向の全体に割れが延伸することが防止されて、耐久性に優れた送風機の固定構造を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して本発明の一態様を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において同一の符号が付してある構成要素は、相互に同一のものを示している。また、本発明の作用効果を奏する限り、種々の形態変更をしてもよい。
【0021】
図1ないし
図6は、本発明の第一実施形態に係る送風機の各構成要素(構成部材)を示している。本実施形態に係る送風機1は、内部を空気が通流するスクロールハウジング2と、前記スクロールハウジングに固定され、断面円形の回転軸71を有する図示をモータ70と、回転軸71に圧入された樹脂製の固定子20と、スクロールハウジング2に収容され、固定子20に挿入されたボス61、ボス61から延びたコーン62、コーン62の外周縁部から延びた多数のブレード63を有する樹脂製の遠心ファン60と、を備えて構成されている。固定子20と遠心ファン60は回転軸71を介してモータ70に組み付けられてファンモータ10とされ、次いでスクロールハウジング2に取り付けられる。このとき、モータ70を支持する円板状のフランジ72をスクロールハウジング2に周知の方法(例えば、ネジ留めなど)で固定することにより、ファンモータ10がスクロールハウジング2に取り付けられる。
【0022】
送風機1では、モータ70の回転軸71の回転力が、固定子20、ボス61、コーン62、ブレード63へと伝搬されて、遠心ファン60が回転する。そして、スクロールハウジング2に設けられたベルマウス3から空気を吸入し、吹出口4から吸入した空気を吹出すことができる。
【0023】
固定子20は、従来技術(例えば前記特許文献1)と同様に、機械的強度の大きい樹脂で形成され、ボス61は、固定子20よりも機械的強度の小さい樹脂で形成されている。あるいは、固定子20とボス61は、機械的強度が同程度の樹脂で形成されていてもよい。また、固定子20や遠心ファン60は、射出成形などの周知の成形法にて形成される。
【0024】
固定子20は、筒状の部材であって、前述したように回転軸1に圧入される。固定子10にはボス61を介して遠心ファン60が装着され、この固定子20を経由して、回転軸71の回転力が遠心ファン60に伝達される。そのため、固定子20は、回転軸71に対しスリップすることや軸方向に移動することがないように、回転軸71に堅固に固着されている。
【0025】
固定子20は、
図4に示すように、回転軸71の先端に近い固定子第1端面21と、回転軸の先端から遠い固定子第2端面22と、固定子第1端面21および前記固定子第2端面22の間に形成された固定子外周面23と、回転軸71が圧入される固定子貫通孔24と、固定子外周面23に形成された凹または凸形状の固定子係合部25(固定子第1係合部25a、固定子第2係合部25b)と、を備える。本実施形態においては、固定子第1端面21は図面の上側に、また、固定子第2端面22は図面の下側に位置している。
【0026】
本実施形態の固定子20において、固定子係合部25は凹形状を呈している。また、固定子第1係合部25aおよび固定子第2係合部25bは、回転軸71の仮想軸線を中心にして放射状で且つ等角度に配置されている。
【0027】
固定子第1係合部25aは、回転軸71の軸方向に沿って固定子第1端面21から延び、その延びた端部は段差を有し、さらにその先(
図4での下方側)は固定子外周面23となっている。また、固定子第2係合部25bは、回転軸71の軸方向に沿って固定子第2端面22から延び、その延びた端部は段差を有し、さらにその先(
図4での上方側)は固定子外周面23となっている。
【0028】
ボス61は、筒状の部材であって、樹脂で形成され、固定子20に挿入される。本実施形態のボス61は、固定子20が挿入されるボス貫通孔64と、ボス貫通孔64の内周面に形成され、固定子第1係合部25aに係合するボス第1係合部65aおよび固定子第2係合部25bに係合するボス第2係合部65bと、を備える。
【0029】
本実施形態のボス61において、ボス第1係合部65aおよびボス第2係合部65bは、固定子第1係合部25aおよび固定子第2係合部25bの凹形状に対応する凸形状を呈している。また、ボス第1係合部65aおよびボス第2係合部65bの配置は、固定子第1係合部25aおよび固定子第2係合部25bに対応した、回転軸71の仮想軸線を中心にして放射状で且つ等角度に配置されている。
【0030】
本実施形態の送風機1において、
図3に示すように、モータの回転軸71に固定子20を圧入し、この固定子20に遠心ファン60のボス61を、回転軸71の先端側から挿入して、固定子20の各係合部にボス61の各係合部を係合する。このため、
図3(b)に示される固定子20、すなわち金属製の回転軸71が圧入された固定子20は、固定子貫通孔24を広げられる方向に常に応力がかかった状態となっている。
【0031】
ボス61を固定子20の固定子第1端面21の側から挿入するにあたり、ボス61のボス第1係合部65aを固定子第1係合部25aに、また、ボス第2係合部65bを固定子第2係合部25bに、それぞれ軸方向において対応するように位置合わせして、まず、例えば周知のツメ状に形成されたボス第2係合部65bを圧縮させながら固定子外周面23に摺接させて移動させる。そして、ボス第1係合部65aを固定子第1係合部25aに、また、ボス第2係合部65bを固定子第2係合部25bに、それぞれ嵌合させて係合する。
【0032】
このように、ボス第1係合部65aが固定子第1係合部25aに、また、ボス第2係合部65bが固定子第2係合部25bに、それぞれ凹凸嵌合して係合されるので、回転軸71に対して遠心ファン60が空転しないように固定することができる。
【0033】
次に、
図5を用い、樹脂製の固定子20を生産する際の射出成型の内容について説明する。
【0034】
図5(a)は、射出成形の型に樹脂の射出を開始したときの透視図である。なお、
図5(a)では射出が開始された瞬間を示し、型の内部に樹脂が侵入していない。
【0035】
樹脂は、固定子第1端面21が形成されることになる面(
図5(a)の上側面)に形成された一方側射出ポート30と、固定子第2端面22が形成されることになる面(
図5(a)の下側面)に形成された他方側射出ポート40とから、略同時に射出される。一方側射出ポート30と他方側射出ポート40との位置は、固定子状の空間(
図5(a)で示される点線部)に対して上下に離れているだけでなく、周方向も異なっている。
図5(a)では、固定子貫通孔予定部124を挟んで、略反対側に設けられた例が示されている。
【0036】
図5(b)は、射出成型の途中を示した型の透視図である。一方側射出ポート30から射出された樹脂は、回転軸方向の樹脂の流れ31および周方向の樹脂の流れ32で示される方向に進み、型の空間を充填していく。他方側射出ポート40から射出された樹脂は、回転軸方向の樹脂の流れ41および周方向の樹脂の流れ42で示される方向に進み、型の空間を充填していく。
【0037】
図5(c)は、射出成型が終了したときの透視図である。一方側射出ポート30から射出された樹脂は、回転軸方向の樹脂の流れ31に沿って型の空間を下方へと広がり、他方側射出ポート40から射出された樹脂は、回転軸方向の樹脂の流れ41に沿って型の空間を上方へと広がり、合流した位置でウエルド面W1を形成する。
図5(c)に示されるように、第1のウエルド面W1は、固定子第1端面21と固定子第2端面22との間にあり、回転軸71の軸方向と略垂直に配置された面となっている。
【0038】
なお、ウエルド面(ウエルドラインとも呼ばれる)は、樹脂の流れが合流した領域に形成される面で、樹脂が流れて正常に結晶化した領域と比べると樹脂の分子同士の結合力が弱く、応力に対する耐力が小さいという特性が有る。
【0039】
また、一方側射出ポート30から射出された樹脂は、周方向の樹脂の流れ32に沿って型の空間を周方向へ広がり、第2のウエルド面W2を形成する。この結果、一方側射出ポート30から射出された樹脂は、固定子第1端面21と第1のウエルド面W1との間の空間を充填し、一方側射出ポート30に対して周方向の略反対側に第2のウエルド面W2を形成する。
【0040】
また、他方側射出ポート40から射出された樹脂は、周方向の樹脂の流れ42に沿って型の空間を周方向へ広がり、第3のウエルド面W3を形成する。この結果、他方側射出ポート40から射出された樹脂は、固定子第2端面22と第1のウエルド面W1との間の空間を充填し、他方側射出ポート40に対して周方向の略反対側に第3のウエルド面W3を形成する。
【0041】
すなわち、第2のウエルド面W2は固定子第2端面22には達しておらず、第3のウエルド面W3も固定子第1端面21には達しないように、固定子20を生産することができる。
【0042】
次に、
図6を用い、固定子20に加えられる応力と3つのウエルド面W1、W2、W3との関係を説明する。
【0043】
固定子20には、前述したように固定子貫通孔24に回転軸71が圧入され、固定子貫通孔24を広げる方向に応力が加えられる。
【0044】
固定子貫通孔24を広げる方向の応力は、第1のウエルド面W1に対して、面が広がる方向に加えられる。すなわち、第1のウエルド面W1を境として固定子第1端面21の側と固定子第2端面22の側とに引き離す方向とは、異なった方向に加えられる応力である。このため、固定子貫通孔24に回転軸71が圧入されても、割れは発生しない。
【0045】
固定子貫通孔24を広げる方向の応力は、第2のウエルド面W2に対して、面の広がる方向に略垂直に加えられる。すなわち、第2のウエルド面W2を境として周方向に引き離す方向に沿って加えられる方力である。このため、固定子貫通孔24に回転軸71が圧入されると、割れが発生する場合もありうる。
【0046】
しかしながら、仮に第2のウエルド面W2に割れが発生したとしても、第2のウエルド面W2と固定子第2端面22との間は、間隔SW2が存在し、他方側射出ポート40から充填された樹脂が適切に結晶化されて存在している。このため、固定子20が、回転軸40の軸方向に沿ってすべて割れることが防止される。
【0047】
固定子貫通孔24を広げる方向の応力は、第3のウエルド面W3に対して、面の広がる方向に略垂直に加えられる。すなわち、第3のウエルド面W3を境として周方向に引き離す方向に沿って加えられる方力である。このため、固定子貫通孔24に回転軸71が圧入されると、割れが発生する場合もありうる。
【0048】
しかしながら、仮に第3のウエルド面W3に割れが発生したとしても、第3のウエルド面W3と固定子第1端面21との間は、間隔SW3が存在し、一方側射出ポート30から充填された樹脂が適切に結晶化されて存在している。このため、固定子20が、回転軸40の軸方向に沿ってすべて割れることが防止される。
【0049】
また、仮に第2のウエルド面W2または第3のウエルド面W3のいずれか一方に割れが発生したとしても、周方向に略反対側に配置されているので、割れの発生していない他方のウエルド面に、一方側の割れの影響が伝搬することを効果的に防止される。
【0050】
このように、ウエルド面で割れが発生したとしても、固定子の長手方向の全体に割れが延伸することが防止されて、耐久性に優れた送風機の固定構造を提供することができる。
【0051】
次に本発明の第二実施形態について説明する。
【0052】
図7には、3つのウエルド面W1、W2、W3が配置された固定子120が示されている。
図6の固定子20との相違点は第3のウエルド面W3の周方向における位置であり、第2のウエルド面W2に対して略直交する位置とされている。
【0053】
固定子20には、前述したように固定子貫通孔24に回転軸71が圧入され、固定子貫通孔24を広げる方向に応力が加えられる。
【0054】
固定子貫通孔24を広げる方向の応力は、第1のウエルド面W1に対しては、固定子貫通孔24に回転軸71が圧入されても、割れは発生しない。第2のウエルド面W2に対しては、割れが発生する場合もありうる。第3のウエルド面W2に対しても、割れが発生する場合もありうる。
【0055】
しかしながら、第2のウエルド面W2と固定子第2端面22との間は間隔SW2が存在し、第3のウエルド面W1と固定子第1端面21との間は間隔SW3が存在するので、固定子20が、回転軸40の軸方向に沿ってすべて割れることが防止される。
【0056】
ここで、仮に第2のウエルド面W2または第3のウエルド面W3のいずれか一方に割れが発生したとしても、それぞれが略直交するように配置されている。このため、応力がある一方方向(例えば、左右に広がる方向)に偏ってかかり(偏応力Fがかかり)一方のウエルド面に割れが発生したとしても、他方のウエルド面の割れやすい方向(例えば、前後に広がる方向)をこの一方方向と異ならせているので、軸方向に延びる2つのウエルド面が同じ一方方向の応力(偏応力F)を原因として割れるのを防止することができる。
【0057】
以上、第一実施形態と第二実施形態を示し、本発明を採用する送風機を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではないことは明らかである。例えば、固定子係合部25は、前記外周面に凸形状に形成されてもよい。固定子係合部を、固定子の外周面に凹形状に形成することで高応力発生部が出現するところ、凸形状とすることで高応力発生部の出現を抑制することができる。また、第2のウエルド面W2と第3のウエルド面W3との周方向における違いについて、略反対側とすることや略直交とすることだけでなく、固定子の形状や固定子に加わる応力の方向等から、適宜設定されることで良い。第2のウエルド面W2と第3のウエルド面W3とが、一方方向の応力を原因として両方とも割れることが防止できれば良い。