(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記第2回転指示は、上記第1回転指示による回転よりも小さな角度で、上記人物検知部が上記人物を検知した時の上記クレードルの方向を中心として上記クレードルを回転させるための指示であることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御装置。
上記指示送信部は、上記人物検知部が上記人物を検知し、上記クレードルに上記第1回転指示による回転を停止させるための停止指示を送信した後、上記第2回転指示を送信し、
上記第2回転指示は、上記停止指示により上記クレードルが停止した時の上記クレードルの方向を、上記人物検知部が上記人物を検知した時の上記クレードルの方向とし、上記方向を中心として上記クレードルを左右に所定の角度、繰り返し回転させるための指示であることを特徴とする、請求項3に記載の制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
以下、本開示の一態様である実施形態1について、詳細に説明する。本実施形態に係る通知システムは、端末装置と、端末装置を制御する制御装置と、端末装置を搭載する充電台とから成る。以下、端末装置および充電台の外観の一例を、
図2を用いて説明する。
【0011】
≪通知システムの概要≫
図2は、本実施形態に係る通知システム500に含まれるスマートフォン1および充電台2の外観を示す図である。
図2の(a)は、スマートフォン1と、スマートフォン1を搭載した状態の充電台2とを示している。
【0012】
スマートフォン1は、周囲に居る人物に通知を行う端末装置である。詳しくは後述するが、スマートフォン1は例えば、自装置で発生した、または他の装置から受信した通知すべき事象をスピーカからの音で周囲の人物に知らせる。スマートフォン1は、例えば携帯電話またはタブレットPC等の端末装置であってもよい。スマートフォン1には、上記音声による通知をはじめとする、スマートフォン1の各種機能を制御する制御装置(後述の制御部10)が搭載されている。
【0013】
充電台2は、スマートフォン1を搭載可能なクレードルである。なお、充電台2において充電機能は必須ではない。充電台2はスマートフォン1を搭載した状態で回転することができる。より詳しくは、充電台2は固定部210と、筐体200とを備えている。また、充電台2は電源と接続するためのケーブル220を備えていてもよい。
【0014】
固定部210は、充電台2の土台部分であり、充電台2を床面や机等に設置したときに充電台2を固定する部分である。筐体200は、スマートフォン1の台座となる部分である。筐体200の形状は特に限定されないが、回転時にもスマートフォン1を確実に保持できるような形状であることが望ましい。筐体200は、スマートフォン1を保持した状態で、内蔵のモータ(後述のモータ120、動作部)の動力により回転する。なお、筐体200の回転方向は特に限定しない。以降の説明では、筐体200が固定部210の設置面に略垂直な軸を中心として、左右に回転することとする。
【0015】
図2の(b)は、スマートフォン1を搭載していない状態の充電台2の外観を示す図である。筐体200は、スマートフォン1と接続するためのコネクタ100を備えている。詳しくは後述するが、充電台2はコネクタ100を介してスマートフォン1から種々の指示(コマンド)を受信し、該コマンドに基づいて動作する。
【0016】
≪要部構成≫
図1は、スマートフォン1および充電台2の要部構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン1は図示の通り、通信部20と、カメラ30と、制御部(制御装置)10と、メモリ40と、スピーカ(出力部)50と、コネクタ60と、バッテリ70とを備える。
【0017】
通信部20は、他の装置とスマートフォン1との情報の送受信を行う。通信部20は他の装置から受信した情報を制御部10に送信する。例えば、他のスマートフォンから電話の着信があった場合、通信部20は着信がある旨を制御部10に伝える。また例えば、他のスマートフォン1からメールを受信した場合、通信部20は該メールの受信を制御部10に伝える。カメラ30は、スマートフォン1の周辺の状況を示す情報を取得するための入力デバイスである。
【0018】
カメラ30は、スマートフォン1の周辺を静止画または動画で撮影する。カメラ30は、所定の時間間隔で撮影を行い、撮影データを制御部10の情報取得部12に送信する。なお、カメラ30はスマートフォン1の表示面およびスピーカの少なくとも一方と同じ向きに設けられることが望ましい。これにより、カメラ30はスマートフォン1の向いている方向から所定範囲内(カメラ30の撮影可能な範囲内)の状況を、撮影データに収めることができる。
【0019】
制御部10は、スマートフォン1を統括的に制御する。制御部10は、イベント監視部11と、情報取得部12と、人物検知部(発話方向特定部)13と、出力制御部14と、コマンド作成部(指示送信部)15と、を含む。
【0020】
イベント監視部11は、イベントの発生および終了を監視する。イベントとは、スマートフォン1においてユーザに通知すべき事象であると予め定められている、特定の事象を意味する。イベントとは例えば、電話の発信および着信、メールの送信および受信、スマートフォン1の充電の開始および終了(充電完了)、ならびにスマートフォン1にダウンロードされた各種アプリケーションからの通知等である。
【0021】
イベント監視部11はイベントの発生を検知すると、情報取得部12にイベントが発生した旨を通知するとともに、出力制御部14に発生したイベントの種類を通知する。また、イベント監視部11は、イベントの終了を検知すると、イベントが終了した旨を情報取得部12および出力制御部14に通知する。
【0022】
なお、イベント監視部11は、スマートフォン1の電源がオンの間、常時イベントの発生を監視していてもよい。また、イベント監視部11はスマートフォン1がマナーモードや省電力モード等、音声や映像による通知を行わないモードに設定されている場合は、イベントの発生を監視しないこととしてもよい。
【0023】
情報取得部12は撮影データを取得する。イベント監視部11からイベントの発生を通知されると、情報取得部12はカメラ30の撮影データを所定の時間間隔で取得する。情報取得部12は撮影データを随時人物検知部13に送る。これにより、後述する人物検知部13では、カメラ30における撮影および情報取得部12における撮影データ取得と略同一のタイミングで随時人物の探索が行われる。情報取得部12は、イベント監視部11からイベントの終了を通知されると、人物検知部13にイベント終了の旨を通知する。
【0024】
情報取得部12はまた、カメラ30の起動および停止の制御を行ってもよい。例えば、情報取得部12はイベント監視部11からイベントの発生を通知された場合、カメラ30を起動させてもよい。また、情報取得部12は、イベント監視部11からイベントの終了を通知された場合、カメラ30を停止させてもよい。また情報取得部12は、人物検知部13が人物を検知した場合にも、カメラ30を停止させてもよい。これにより、カメラ30の撮影データが不要なとき(すなわち、後述する人物の探索を行っていないとき)に、カメラ30の駆動によるスマートフォン1の消費電力の増加を抑制することができる。
【0025】
人物検知部13は、撮影データからスマートフォン1の周辺に居る人物を探索して検知する。具体的には、人物検知部13は情報取得部12から得た撮影データを解析することにより、該撮影データに人物が写っているか探索する。撮影データ人物が写っている場合、人物検知部13は該人物を、スマートフォン1の周辺に居る人物として検知する。撮影データの解析方法は特に限定しないが、例えば撮影データの少なくとも一部分に、メモリ40に格納されている人物のパターン画像に当てはまる箇所があるかをパターンマッチングで判定することで、撮影データに人物が写っているか否かを特定することができる。
【0026】
人物検知部13は人物の探索(撮影データの解析)を開始する場合、その旨をコマンド作成部15に通知する。また、人物検知部13は人物を検知した場合、その旨を情報取得部12およびコマンド作成部15に通知する。また、人物検知部13は情報取得部12からイベント終了の旨を通知された場合、人物の探索を終了し、その旨をコマンド作成部15に通知する。
【0027】
なお、後述の出力制御部14にて人物の探索開始または人物の検知をトリガとして音声出力を開始する場合、人物検知部13は、人物の検知の開始または人物の検知を出力制御部14にも通知する。
【0028】
出力制御部14は、イベント監視部11から通知されたイベントの種類に応じた音をスピーカ50に出力させる。出力制御部14はまた、イベント監視部11からイベントの終了を通知された場合、スピーカ50の音声出力を停止させる。
【0029】
なお、出力制御部14の音声出力のタイミングは、適宜定められて良い。例えば、出力制御部14は、イベント監視部11からの通知を受け次第、音声出力を開始してもよい。また例えば、出力制御部14はイベント監視部11からの通知を受け、さらに人物検知部13が人物の探索を開始したタイミングで音声出力を開始してもよい。また例えば、出力制御部14は、イベント監視部11の通知を受け、さらに人物検知部13が人物を検知したタイミングで音声出力を開始してもよい。
【0030】
コマンド作成部15は、充電台2に対する指示(コマンド)を作成し、充電台2に送信する。コマンド作成部15は、人物検知部13から人物の探索を開始する旨を通知された場合、充電台2の筐体200を回転させるための指示である回転指示(第1回転指示)を作成し、コネクタ60を介して該指示を充電台2に送信する。また、コマンド作成部15は、人物検知部13から人物を検知した旨を通知された場合、充電台2の筐体200を微回転させるための指示である微回転指示(第2回転指示)を作成し、コネクタ60を介して該指示を充電台2に送信する。
【0031】
ここで、回転と微回転について、さらに詳しく説明する。本実施形態において「回転」とは、充電台2の筐体200を、筐体200が回転可能な角度の範囲内で自由に回転させることを意味する。上述のように、コマンド作成部15は、人物の探索を開始する場合に回転指示を送信する。そのため、コマンド作成部15は例えば、カメラ30ができるだけ広範囲を撮影できるよう、筐体200が回転可能な限りの広角度で回転させる指示を回転指示として充電台2に送信してもよい。
【0032】
一方、「微回転」とは、少なくとも上述の「回転」とは異なる様式での回転である。コマンド作成部15は例えば、回転指示よりも小さな角度で、人物検知部13が人物を検知した時の筐体200の方向を中心として筐体200を回転させる指示を、微回転指示として充電台2に送信してもよい。このように充電台2を微回転させることで、スマートフォン1は、自装置の周辺に居る人物に、通知をより容易に気付かせることができる。
【0033】
さらに、コマンド作成部15は、人物検知部13が人物を検知したタイミングで充電台2に回転指示による回転を停止させるための停止指示を送信してもよい。人物を検知した後は充電台2の回転は必須ではないため、停止指示を送信することにより充電台2の無駄な回転を抑止することができる。そして、コマンド作成部15は停止指示を送信した後に、停止指示により充電台2の筐体200が停止した時の方向を、人物検知部13が人物を検知した時の筐体200の方向としてもよい。さらにコマンド作成部15は、筐体200が停止した時の方向を中心として筐体200を左右に所定の角度で、繰り返し回転させるような微回転指示を送信してもよい。
【0034】
このように充電台2を微回転させることで、スマートフォン1は、人物の居る方向を中心として充電台2を繰り返し回転させることができる。これによりスマートフォン1は、自装置が、例えば人物の方を向いて首を振るような動きをしているように見せることができる。したがって、スマートフォン1は、自装置の周辺に居る人物に、通知をより容易に気付かせることができる。なお、コマンド作成部15は、人物検知部13から人物の探索を終了する旨を通知された場合も停止指示を作成して、充電台2に送信する。
【0035】
メモリ40は、スマートフォン1にて使用される各種データを記憶する。メモリ40は例えば、人物検知部13がパターンマッチングに用いる人物のパターン画像、出力制御部14が出力する音声データ、およびコマンド作成部15が作成するコマンドの雛形などを記憶していてもよい。スピーカ50は、出力制御部14の制御を受けて音声を出力する出力デバイスである。
【0036】
コネクタ60は、スマートフォン1と充電台2とを電気的に接続するためのインタフェースである。バッテリ70はスマートフォン1の電源である。コネクタ60は充電台2から得た電力をバッテリ70に送ることで、バッテリ70を充電させる。なお、コネクタ60および後述の充電台2のコネクタ100の接続方法、ならびにコネクタ60およびコネクタ100の物理的な形状は特に限定されない。これらのコネクタは例えばUSB(Universal Serial Bus)端子等で実現することができる。
【0037】
(充電台2の要部構成)
充電台2は図示の通り、コネクタ100と、マイコン(指示受信部)110と、モータ(動作部)120とを備える。なお、充電台2はケーブル220を介して家庭用コンセント等または電池等の電源(図示せず)と接続することができる。
【0038】
コネクタ100は充電台2がスマートフォン1と電気的に接続するためのインタフェースである。充電台2が電源と接続している場合、コネクタ100は充電台2が該電源から得た電力をスマートフォン1のコネクタ60を介しバッテリ70に送ることで、バッテリ70を充電させる。
【0039】
マイコン110は、充電台2を統括的に制御するものである。マイコン110は、コネクタ100を介して、スマートフォン1からコマンドを受信する。マイコン110は受信したコマンドに従って、モータ120の動作を制御する。具体的には、マイコン110はスマートフォン1から回転指示を受信した場合、
筐体200が回転するようにモータ120を制御する。また、マイコン110は、スマートフォン1から微回転指示を受信した場合、
筐体200が微回転するようにモータ120を制御する。
【0040】
モータ120は筐体200を回転させるための動力装置である。モータ120はマイコン110の制御に従って動作または停止することで、
筐体200を回転または停止させる。
【0041】
≪イベントの通知≫
図3の(a)〜(c)は、スマートフォン1に着信があった場合のスマートフォン1および充電台2の動作の一例を示す図である。他のスマートフォン1等から着信があった場合、通信部20は着信を制御部10に伝え、制御部10のイベント監視部11が情報取得部12にイベント発生を通知するとともに、出力制御部14にイベントの種類(すなわち、着信)を通知する。出力制御部14は該通知を受信すると、スピーカ50から着信音を鳴らす。以降、出力制御部14は着信が終わるまで(イベント監視部11から着信終了の旨が通知されるまで)、着信音を鳴らし続ける(
図3の(a))。
【0042】
一方、情報取得部12はイベント監視部11からの通知を受けると、カメラ30を起動させ撮影データを取得し、人物検知部13に送る。人物検知部13は撮影データを取得すると、コマンド作成部15に人物の探索開始を通知する。コマンド作成部15は該通知に応じて、回転指示を充電台2のマイコン110に送る。充電台2のマイコン110は回転指示を受信すると、該指示に従ってモータ120を起動させる。これにより、充電台2の筐体200は回転指示に沿った回転運動を始める(
図3の(a))。
【0043】
スマートフォン1は筐体200に搭載されているため、筐体200の回転が開始すると、カメラ30の撮影角度も該回転に応じて変化する。例えば、筐体200が180°回転する場合、カメラ30はスマートフォン1の周囲略180°の画像を連続撮影する(または動画を撮影する)こととなる。カメラ30の撮影データは人物検知部13に随時送られる。そのため、人物検知部13は、異なる範囲を撮影した撮影データから、スマートフォン1の周囲に居る人物(例えば、図中のユーザx)を検知することができる(
図3の(b))。
【0044】
人物検知部13がユーザxを検知すると、コマンド作成部15は微回転指示を作成し、充電台2に送る。充電台2のマイコン110は該指示に従って、筐体200を微回転させる。例えば、マイコン110は、
図3の(a)〜(b)で行っていた回転よりも小さな角度で、人物検知部13が人物を検知した時の筐体200の方向(すなわち、微回転指示を受けたときの方向)を中心として筐体200を回転させる(
図3の(c))。
【0045】
これにより、スマートフォン1は人物を探索している間もスピーカ50からの音声でイベントの発生(すなわち、着信があったこと)を通知することができる。したがってスマートフォン1は、スマートフォン1の周辺に居る人物(ユーザx)に、通知をより容易に気付かせることができる。
【0046】
図4の(a)〜(c)は、スマートフォン1(またはスマートフォン1にダウンロードされているアプリケーション)が、充電についての通知を行う場合のスマートフォン1および充電台2の動作の一例を示す図である。なお、スマートフォン1および充電台2が
図3の(a)〜(c)と同様の動作を行う箇所は、説明を省略する。
【0047】
図4の(a)〜(c)に示す例は、出力制御部14による音声出力のタイミングが
図3の(a)〜(c)に示す例と異なる。
図4の例では、出力制御部14はイベント監視部11から充電開始の通知を受信したタイミングで、充電開始の旨を示す音声を出力する(
図4の(a))。その後、制御部10は
図3の(b)に示した例と同様に、人物の探索を行う(
図4の(b))。なお、
図4の(b)の場合は、人物の探索中、出力制御部14は音声出力を行わなくてよい。
【0048】
人物検知部13はユーザxを検知すると、ユーザxが検知された旨の通知を出力制御部14に送信し、出力制御部14はスピーカ50に現在の充電済の電力量(すなわち、電池残量)を音声出力させる(
図4の(c))。このとき、コマンド作成部15からの微回転指示により、充電台2は微回転を行っている。従って、出力制御部14は微回転とともに音声出力を行うことができる。
【0049】
この場合、スマートフォン1は、人物を検知したタイミングでスピーカ50から音声でイベントの発生を通知する。これによって、スマートフォン1はスマートフォン1の周辺に居る人物(ユーザx)に、イベントの発生を確実に通知することができる。
【0050】
なお、コマンド作成部15は、スピーカ50に音声出力させるタイミングで、充電台2に停止指示を送信し、音声出力が終了した後、再び微回転指示を送信しても良い。換言すると、制御部10は、充電台2の微回転とスマートフォン1のスピーカ50からの音声出力とを交互に行うことで、ユーザに通知を行ってもよい。
【0051】
≪処理の流れ≫
図5は、充電台2を回転させるためのスマートフォン1および充電台2の処理の流れを示すフローチャートである。スマートフォン1において何らかのイベントが発生すると、
図5に示す処理が行われる。
【0052】
スマートフォン1においてイベントが発生すると、制御部10のイベント監視部11は該イベントの発生を検知し情報取得部12および出力制御部14に通知を送信する。情報取得部12は該通知を受けて、カメラ30を起動させて撮影データを取得する(S100)。人物検知部13はカメラ30の起動と略同時に人物検知を開始する(S101、人物検知ステップ)。人物検知部13が人物の探索を開始すると、コマンド作成部15は回転指示を作成し、充電台2に送信する(S102、指示送信ステップ)。充電台2のマイコン110は回転指示を受信すると(S104)、該指示に従ってモータ120を動作させることにより、筐体200の回転を開始させる(S106)。以降、マイコン110はコマンド作成部15から更なる指示を受信するまで、回転指示に従ってモータ120を制御し続けてよい。
【0053】
人物検知部13は、スマートフォン1の周囲を示す撮影データを取得し解析することで、人物を探索して検知する(S108)。人物検知部13は取得した撮影データから人物を検知しなかった場合(S108でNO)、情報取得部12から次の撮影データを得るまで待機する。一方、人物検知部13は取得した撮影データから人物を検知した場合(S108でYES)、人物を検知した旨を情報取得部12およびコマンド作成部15に通知する。情報取得部12は該通知を受けるとカメラ30を停止させる(S110)。また、出力制御部14は人物検知部13が人物を検知した場合、イベントに応じた音声をスピーカ50から出力させる(出力制御ステップ)。なお、人物を検知する以前から音声出力を行っていてもよい。
【0054】
コマンド作成部15は該通知を受けると、微回転指示を作成し、充電台2に送信する(S112、指示送信ステップ)。充電台2のマイコン110は微回転指示を受信すると(S114)、該指示に従ってモータ120を動作させることにより、筐体200を微回転させる(S116)。以降、マイコン110はコマンド作成部15から更なる指示を受信するまで、微回転指示に従ってモータ120を制御し続けてよい。
【0055】
以降、イベント監視部11がイベントの終了を検知するまで(S118でNO)、制御部10は待機する。イベント監視部11がイベントの終了を検知すると(S118でYES)、出力制御部14はスピーカ50からの音声出力を停止させる。また、コマンド作成部15は停止指示を作成し、充電台2に送信する(S120)。充電台2のマイコン110は停止指示を受信し(S122)、該指示に従ってモータ120を停止させることにより、筐体200の回転を停止させる(S124)。
【0056】
以上の処理によれば、スマートフォン1は異なる向きで得られた撮影データを用いて、人物検知部13にて人物の探索(検知)を行うことができる。さらに、スマートフォン1は人物を検知した場合、「微回転」という人物を探索している時とは異なる様式で充電台2を回転させるとともに、スピーカ50から音声出力を行う。したがってスマートフォン1は、自装置の周辺に居る人物、すなわちユーザと推定される人物に対し、イベントの発生を音声と充電台2の回転動作との組み合わせで通知することができる。したがって、スマートフォン1は、種々の情報をより効果的に通知することができる。
【0057】
なお、人物検知部13が人物を検知できないまま(S108でNO)所定の時間が経過した場合、人物検知部13は人物検知を終了し、人物検知を終了した旨をコマンド作成部15に送信してもよい。そして、コマンド作成部15は停止指示を作成および送信し(S120)、充電台2のマイコン110はモータ120を停止させてもよい(S122〜124)。
【0058】
また、コマンド作成部15が微回転指示を送信してから(S112)所定の時間が経過した場合、コマンド作成部15は停止指示を作成および送信し(S120)、充電台2のマイコン110はモータ120を停止させてもよい(S122〜124)。
【0059】
なお、本実施形態に係るスマートフォン1は、カメラ30とともに、またはカメラ30の代わりに別のセンサ等の入力デバイスを備えていてもよい。そして、該入力デバイスがスマートフォン1の周囲の状況を示す情報を取得して情報取得部12に送信してもよい。
【0060】
例えば、スマートフォン1はカメラ30とともに、またはカメラ30の代わりにマイクを備えていてもよい。そして、情報取得部12はマイクでスマートフォン1の周囲所定範囲内で発せられた音を録音して録音データを取得してもよい。そして、人物検知部13は該録音データ(および撮影データ)に人間の発話が含まれている場合に、人物がスマートフォン1の周辺に居ると検知してもよい。
【0061】
〔実施形態2〕
本開示に係る制御装置は、音声入力を受け付け、該音声が発せられた方向を特定してもよい。さらに、該制御装置は、上記特定した方向から、クレードルの筐体の回転を開始させてもよい。以下、本開示の実施形態2について、
図6〜
図7を用いて説明する。なお、説明の便宜上、以降の実施形態では、実施形態1において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0062】
図6は、本実施形態に係るスマートフォン3および充電台2の要部構成を示す図である。本実施形態に係るスマートフォン3は、マイク80を備える点で、上述の各実施形態に記載のスマートフォン1と異なる。マイク80は、スマートフォン3の周辺の所定範囲でなされた発話を録音するためのデバイスである。マイク80は、スマートフォン3の周辺で発せられる音を録音し、録音データを情報取得部12に送信する。マイク80は常時起動していてもよいし、制御部10の指示に従って起動および停止してもよい。
【0063】
情報取得部12は、マイク80から取得した録音データを人物検知部13に送る。人物検知部13は情報取得部12から得た録音データを解析することにより、該録音データに人物の発話が含まれているか否かを判定する。録音データに人物の発話が含まれている場合、人物検知部13はさらに、該発話がなされた方向(例えば、スマートフォン3および充電台2の向きと、発話元とのなす角度等)を特定する。録音データの解析方法は、従来ある方法を用いてよい。
【0064】
人物検知部13は、発話がなされた方向を示す情報と、人物の探索を開始する旨とをコマンド作成部15に通知する。コマンド作成部15は該通知を受けると、回転指示を作成し、充電台2のマイコン110に送信する。このとき作成される回転指示には、発話がなされた方向を示す情報が含まれている。
【0065】
図7は、スマートフォン3の周辺に居るユーザyが発話した場合の、スマートフォン3および充電台2の動作の一例を示す図である。ユーザyがスマートフォン3の周囲で発話すると(
図7の(a))、マイク80が該発話を録音し、人物検知部13は録音データからユーザyの居る方向を特定する。そして、コマンド作成部15は該方向を示す情報を含んだ回転指示をマイコン110に送信する。そして、マイコン110は、該回転指示が示す方向、すなわちユーザyの居る方向から筐体200の回転を開始させる(
図7の(b))。以降の
図7の(c)〜(d)に示す動作は、
図4の(b)〜(c)に示す処理と同様である。
【0066】
なお、イベント監視部11は、マイク80が発話を検出したこと自体を、イベントの発生と認識してもよい。例えば、
図7の(a)に示すようなユーザの問いかけをマイク80が録音した場合、該録音を制御部10において解析し、その内容に応じた返答を特定した場合、該返答をイベント発生と認識してもよい。そして、出力制御部14は
図7の(d)に示すように、ユーザyの発話した内容に対する返答となる音声を出力してもよい。
【0067】
〔実施形態3〕
本開示に係る制御装置は、回転指示として、クレードルの回転角度を段階的に変えて繰り返し回転する旨の指示をクレードルに送信してもよい。以下、本開示の実施形態3について、
図8〜
図9を用いて説明する。本実施形態に係る制御部10は、コマンド作成部15において、筐体200を、回転角度が段階的に大きくなるように繰り返し回転させるための指示を回転指示として送信する点で、実施形態1に記載の制御部10と異なる。
【0068】
回転指示には、例えば回転方向(本実施形態では、左右いずれか)の指定と、回転角度の指定とが含まれている。マイコン110は、回転指示により指定された方向に、指定された角度の分だけ筐体200が回転するよう、モータ120を制御する。
【0069】
例えば、回転指示により、
図8および9で示すような回転が可能である。
図8は、本実施形態に係る充電台2の筐体200の回転の一例を示した図である。また、
図9は、回転指示を受けたマイコン110の処理の流れを示す図である。なお、以降で説明する回転角度および回転方向はあくまで一例であり、筐体200の回転の内容を限定するものではない。
【0070】
まず始めに、マイコン110はスマートフォン1または3を、クレードルの設置面に略垂直な軸を中心として右に45°回転させる(
図8の(a)および
図9のS200)。その後、マイコン110は筐体200を反対側、すなわち左に90°回転させる(
図8の(b)および
図9のS202)。換言すると、マイコン110は筐体200を、回転を開始した時の位置(探索を開始した時の筐体200の位置)から、左右にそれぞれ所定の角度(45°)だけ回転させる。
【0071】
これらの回転中に停止指示を受信しなかった場合(すなわち、人物検知部13において人物が検知されなかった場合)、マイコン110は、筐体200を左に回転可能な最大角度(すなわち、左端)まで回転させる(
図8の(c)および
図9のS204)。
【0072】
図8の(c)および
図9のS204に示す回転中にも停止指示を受信しなかった場合、マイコン110は、筐体200を右に回転可能な最大角度(すなわち、右端)まで回転させる。換言すると、マイコン110は、筐体200を左端から右端まで回転させる(
図8の(d)および
図9のS206)。
【0073】
なお、マイコン110は、回転範囲が重複する箇所は、筐体200の回転速度を上昇させてもよい。これにより、スマートフォン1または3のカメラ30で広範囲をより迅速に撮影することができる。したがって、人物検知部13は人物の検知をより迅速に行うことができる。また、コマンド作成部15は
図8および
図9で示した一連の回転動作を示す指示を、1回の回転指示に全て含んだ状態で充電台2に送信してもよいし、例えば
図9のステップ毎等に分割して指示してもよい。
【0074】
カメラ30の撮影範囲内に人物が居る場合、撮影データには人物が写る。スマートフォン1の向きは充電台2の回転に伴って随時変化するため、カメラ30の撮影範囲も該回転に伴って随時変化する。人物検知部13は、このように、スマートフォン1の向きに応じて変化する撮影データから人物を探索して検知する。したがって、充電台2を回転角度が段階的に大きくなるように繰り返し回転させることで、充電台2の回転開始の向きに近い方向に人物が居た場合、例えば最初から回転可能な最大角度で回転させるよりも、迅速に人物を検知することができる。つまり、スマートフォン1は周辺に居る人物を、効率的に検知することができる。
【0075】
また、一般的に、充電台2は床面や机等に設置されることが多いため、充電台2およびスマートフォン1から見て人物は上下方向に近い(すなわち、上下方向に回転しなくとも検知できる)位置に居ると推定できる。したがって、上記の処理によれば、人物検知部13は左右方向にスマートフォン1の向きを変えさせながら人物を探索するので、より効率的に人物を検知することができる。
【0076】
また、上記の処理によれば、人物検知部13は、充電台2の回転開始の向きに近い方向に人物が居た場合、最初から回転可能な最大角度で回転させるよりも、迅速に人物を検知することができる。また、左右90°の分だけ充電台2を回転させた後は、充電台2を回転可能な最大角度(180°)で回転させることで、くまなく人物を探索する。これにより、人物が充電台2の回転開始の向きと大きく異なる方向に居る場合でも、該人物を検知することができる。
【0077】
〔実施形態4〕
本開示に係る端末装置は近接センサを備えていてもよい。また、本開示に係る制御装置は、近接センサがユーザの近接を検知した場合に、クレードルの回転を停止させるための停止指示を該クレードルに送信してもよい。以下、本開示の実施形態4について、
図10〜
図12を用いて説明する。
【0078】
図10は、本実施形態に係るスマートフォン4および充電台2の要部構成を示す図である。本実施形態に係るスマートフォン4は、近接センサの一例としてタッチパネル90を備えている点で、上述の各実施形態に記載のスマートフォン
1および3と異なる。タッチパネル90は、検出面に対するユーザのタッチ入力を検出すると、該入力を示す情報を制御部10に送信する。
【0079】
制御部10は、タッチパネル90から入力を示す情報を受信した場合、スマートフォン
4に対し人物が近接したと判断する。制御部10はさらに、コマンド作成部15が回転指示または微回転指示を送信した後であって、停止指示を送信する前の段階で、人物が近接したと判断した場合、コマンド作成部15において停止指示を作成し送信する。人物検知部13は、コマンド作成部15が停止指示を送信した場合は、人物の探索の途中であっても、該探索を中止する。
【0080】
図11の(a)〜(c)は、充電台2が回転または微回転している時に、ユーザzがスマートフォン4にタッチした場合のスマートフォン4および充電台2の動作の一例を示す図である。充電台2が回転または微回転している時(
図11の(a))ユーザzがタッチパネル90をタッチすると(
図11の(b))、タッチパネル90は該タッチ入力を示す情報を制御部10に送信する。制御部10がタッチ入力を示す情報を受信すると、コマンド作成部15は停止指示を作成し、充電台2に送信する。マイコン110は該停止指示に基づき、筐体200の回転または微回転を停止させる(
図11の(c))。なお、制御部10がタッチ入力を示す情報を受信した場合、出力制御部14もスピーカ50からの音声出力を停止させてもよい。また、制御部10が上記情報を受信した場合、コマンド作成部15は停止指示ではなく、回転指示により規定される回転速度よりも遅い速度で筐体200を回転させる旨の指示(速度低下指示)を作成および送信してもよい。そして、マイコン110は該指示に基づいて、筐体200の回転速度を低下させてもよい。
【0081】
図12は、充電台2を回転させるためのスマートフォン4および充電台2の処理の流れの他の一例を示すフローチャートである。
図12のフローチャートは、S308の処理とS320の処理を含む点で、実施形態1の
図5で説明したフローチャートと異なる。なお、S308およびS320以外の処理は、
図5のフローチャートの各処理と対応しているため、ここでは説明を省略する。S300〜S306の処理はそれぞれS100〜S106の処理に対応する。S310〜S318の処理はそれぞれS108〜S116の処理に対応する。S322〜S328の処理はそれぞれS118〜S124の処理に対応する。
【0082】
コマンド作成部15が回転指示を送信してから(S302)、人物検知部13が人物を検知する(S310でYES)までの間で、タッチパネル90に接触(タッチ入力)が無い場合(S3
08でNO)、スマートフォン
4は
図5で示した処理と同様の処理を行う。一方、タッチパネル90に接触(タッチ入力)があった場合(S3
08でYES)、制御部10のコマンド作成部15は停止指示を作成し、充電台2に送信する(S324)。マイコン110は該停止指示に基づき、筐体200の回転または微回転を停止(または回転速度を低下)させる(S326〜S328)。
【0083】
また、コマンド作成部15が微回転指示を送信してから(S314)、イベント監視部11がイベント終了を検知する(S322)までの間で、タッチパネル90に接触(タッチ入力)が無い場合(S320でNO)、スマートフォン
4は
図5で示した処理と同様の処理を行う。一方、タッチパネル90に接触(タッチ入力)があった場合(S320でYES)、制御部10のコマンド作成部15は停止指示を作成し、充電台2に送信する(S324)。マイコン110は該停止指示に基づき、筐体200の回転または微回転を停止(または回転速度を低下)させる(S326〜S328)。
【0084】
なお、スマートフォン4は、タッチパネル90とともに、またはタッチパネル90の代わりに赤外線センサ等の近接センサを備えていてもよい。この場合も、制御部10は近接センサから受信した情報に基づき人物検知を行い、人物が検知できた場合はコマンド作成部15において停止指示(または速度低下指示)の作成および送信を行ってもよい。また、スマートフォン4は、マイクを近接センサとして備えていてもよい。この場合、制御部10はマイクの録音データに発話が含まれている場合、人物を検知したと判断し、コマンド作成部15において停止指示を作成および送信してもよい。
【0085】
例えば、不意にある人物が端末装置をクレードルから取り外した場合、もしクレードルが回転中であれば、端末装置がクレードルと衝突したり、落下したりする虞がある。上記の処理によれば、このような衝突や落下を防ぎ、人物に端末装置をクレードルから安全に取り外しさせることができる。また、コマンド作成部15が停止指示を送る場合は、人物がすでにスマートフォン
4に近接している(スマートフォン
4の通知に気付いている)場合に充電台2に無駄な回転動作を行わせないで済むため、充電台2における電力消費を抑えることができる。
【0086】
なお、出力制御部14は、充電台2が回転または微回転している期間に、タッチパネル90に対して入力操作を行うよう案内する音声を、スピーカ50に出力させてもよい。より具体的には、出力制御部14は例えば、充電台2からスマートフォン
4を外す場合はタッチパネル90をタッチしてからスマートフォン
4を外すように案内する音声を、スピーカ50から出力してもよい。
【0087】
これにより、充電台2が回転または微回転している最中に人物がスマートフォン
4を掴んだり、充電台2から外そうとしたりすることを防止できる。したがって、スマートフォン
4を充電台2から取り外す時の衝突や落下を防ぎ、人物にスマートフォン
4を安全に取り外しさせることができる。また、上述のように音声案内を行うことで、スマートフォン
4の周辺に居る人物に早く通知に気付かせることができる。
【0088】
〔変形例〕
なお、充電台2はスピーカおよび出力制御部を備えていてもよい。この場合、充電台2はコマンド作成部15から音声出力に係る指示を受信し、スマートフォン1、3、または4のスピーカ50および出力制御部14と同様の働きをしてもよい。
【0089】
また、コマンド作成部15は回転指示、微回転指示、および停止指示を送信するのではなく、イベントの発生、終了、人物の検知の開始および終了、ならびに人物を検知した旨等の情報をそのまま充電台2のマイコン110に送信してもよい。そして、マイコン110がこれらの情報から、筐体200の回転、微回転、および停止を判断し、該判断に基づいてモータ120を制御してもよい。
【0090】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部10の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0091】
後者の場合、制御部10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0092】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る制御装置(制御部10)は、クレードル(充電台2)に搭載された端末装置(スマートフォン1、3、または4)を制御する制御装置であって、上記端末装置において特定の事象(イベント)が発生した場合に、上記端末装置の周辺の状況を示す情報を用いて、上記端末装置の周辺に居る人物を探索して検知する人物検知部(人物検知部13)と、出力部(スピーカ50)に上記事象を示す音声を出力させる出力制御部(出力制御部14)と、上記人物検知部が上記探索を開始する場合に、上記クレードルを回転させるための第1回転指示(回転指示)を該クレードルに送信し、上記探索の結果上記人物を検知した場合、上記クレードルを上記第1回転指示による回転とは異なる様式で回転させるための第2回転指示(微回転指示)を該クレードルに送信する指示送信部(コマンド作成部15)と、を備えることを特徴としている。
【0093】
上記の構成によれば、制御装置は人物検知の際にクレードルを回転させる。これにより、制御装置は異なる端末装置の向きで得られた情報で人物を探索することができる。さらに、制御装置は人物を検知した場合、人物を探索している時とは異なる様式でクレードルを回転させるとともに、出力部から音声出力を行う。
【0094】
したがって制御装置は、端末装置の周辺に居る人物に対し、事象の発生を音声とクレードルの回転動作との組み合わせで通知することができる。したがって、制御装置は、種々の情報をユーザにより効果的に通知することができる。
【0095】
本発明の態様2に係る制御装置は、上記態様1において、上記第2回転指示は、上記第1回転指示による回転よりも小さな角度で、上記人物検知部が上記人物を検知した時の上記クレードルの方向を中心として上記クレードルを回転させるための指示であってよい。
【0096】
上記の構成によれば、制御装置は、人物の居る方向を中心として、かつ人物を探索している時よりも小さな角度でクレードルを回転させることができる。これにより、制御装置は、端末装置の周辺に居る人物に、通知をより容易に気付かせることができる。
【0097】
本発明の態様3に係る制御装置は、上記態様2において、上記指示送信部は、上記人物検知部が上記人物を検知し、上記クレードルに上記第1回転指示による回転を停止させるための停止指示を送信した後、上記第2回転指示を送信し、上記第2回転指示は、上記停止指示により上記クレードルが停止した時の上記クレードルの方向を、上記人物検知部が上記人物を検知した時の上記クレードルの方向とし、上記方向を中心として上記クレードルを左右に所定の角度、繰り返し回転させるための指示であってもよい。
【0098】
上記の構成によれば、制御装置は、人物の居る方向を中心としてクレードルを繰り返し回転させることができる。これにより制御装置は、クレードルに搭載されている端末装置に、例えば人物の方を向いて首を振るような動きをさせることができる。これにより、制御装置は、端末装置の周辺に居る人物に、通知をより容易に気付かせることができる。
【0099】
本発明の態様4に係る制御装置は、上記態様1〜3のいずれか一態様において、上記出力制御部は、上記事象の発生から終了までの間、上記出力部に上記事象を示す音声を出力させてもよい。
【0100】
上記の構成によると、制御装置は、人物を探索している間も音声で事象の発生を通知することができる。したがって制御装置は、端末装置の周辺に居る人物に、通知をより容易に気付かせることができる。
【0101】
本発明の態様5に係る制御装置は、上記態様1〜3のいずれか一態様において、上記出力制御部は、上記人物検知部が上記人物を検知した後に、上記出力部に上記事象を示す音声を出力させてもよい。
【0102】
上記の構成によると、制御装置は、人物を検知した場合にはじめて音声で事象の発生を通知する。したがって制御装置は、端末装置の周辺に居る人物に、上記事象を確実に通知することができる。
【0103】
本発明の態様6に係る端末装置(スマートフォン1、3、または4)は、上記態様1〜5のいずれか一態様に記載の制御装置を備える。上記の構成によれば、上記態様1に記載の制御装置と同様の効果を奏する。
【0104】
本発明の態様7に係るクレードル(充電台2)は、上記態様1〜5のいずれか一態様に記載の制御装置から指示を受信する指示受信部(マイコン110)と、上記指示受信部が上記第1回転指示を受信した場合、自装置の筐体を回転させ、上記指示受信部が上記第2回転指示を受信した場合、上記筐体を上記第1回転指示による回転とは異なる様式で回転させる動作部(モータ120)と、を備える。上記の構成によれば、上記態様1に記載の制御装置と同様の効果を奏する。
【0105】
本発明の態様8に係る通知システム(通知システム500)は、上記態様1〜5のいずれか一態様に記載の制御装置(制御部10)と、上記態様6に記載の端末装置(スマートフォン4)と、上記態様7に記載のクレードル(充電台2)と、を含む。上記の構成によれば、上記態様1に記載の制御装置と同様の効果を奏する。
【0106】
本発明の態様9に係る、制御装置の制御方法は、クレードル(充電台2)に搭載された端末装置(スマートフォン1、3、または4)を制御する制御装置の制御方法であって、上記端末装置において特定の事象(イベント)が発生した場合に、上記端末装置の周辺の状況を示す情報を用いて、上記端末装置の周辺に居る人物を探索して検知する人物検知ステップ(S101またはS301)と、出力部に上記事象を示す音声を出力させる出力制御ステップと、
上記人物検知ステップにて上記探索を開始する場合に、上記クレードルを回転させるための第1回転指示を該クレードルに送信し、上記探索の結果上記人物を検知した場合、上記クレードルを上記第1回転指示による回転とは異なる様式で回転させるための第2回転指示を該クレードルに送信する指示送信ステップ(S102およびS112、またはS302およびS314)と、を含むことを特徴とする、制御方法。
【0107】
本発明の各態様に係る制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記制御装置をコンピュータにて実現させる制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0108】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。