特許第6771726号(P6771726)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6771726
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】ポンツーン
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/34 20060101AFI20201012BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20201012BHJP
   B63B 11/04 20060101ALI20201012BHJP
   B63J 99/00 20090101ALI20201012BHJP
   B63B 21/54 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   B63B35/34 Z
   B63B35/00 T
   B63B11/04 B
   B63J99/00 A
   B63B21/54
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-102455(P2016-102455)
(22)【出願日】2016年5月23日
(65)【公開番号】特開2017-210023(P2017-210023A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2019年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】520322141
【氏名又は名称】田端 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100062225
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 輝雄
(72)【発明者】
【氏名】田端 肇
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 直行
【審査官】 福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0151818(US,A1)
【文献】 特開2003−226287(JP,A)
【文献】 特開昭62−137082(JP,A)
【文献】 実開平02−042895(JP,U)
【文献】 米国特許第05954555(US,A)
【文献】 米国特許第07047902(US,B1)
【文献】 中国実用新案第202966600(CN,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0073275(KR,A)
【文献】 特開2013−224533(JP,A)
【文献】 特開2015−214299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 35/34
B63B 11/04
B63B 21/54
B63B 35/00
B63J 99/00
E04H 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床の下部にフロートが取り付けられているポンツーンであって、床下から床上に亘る収納空間を有して天面に取り出し口が配されている収納庫と、床上での前記収納庫の収納庫壁にヒンジを介して取り付けられていて、収納庫の前記取り出し口を開閉可能に覆うベンチシートと、前記床に立設された支柱に支持されて前記ベンチシートの上方を覆う屋根と、前記屋根の上面に取り付けられた太陽光発電パネルと、前記太陽光発電パネルからの給電を受けて充電を行なう蓄電池と、前記蓄電池から給電を受ける通信機器とを備え
且つ、屋根の上方に位置して通常時点灯動作と非常時点灯動作とが相違する回転灯と、床上と収納庫とへの浸水の有無を検知する浸水検知手段と、ポンツーン接岸対象との距離を計測する距離計測手段と、上記太陽光発電パネルの稼働の有無を検知する発電稼働検知手段と、地震時の震度値を検知する震度検知手段と、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とのそれぞれの作動を制御する制御手段とを備えていて、
前記制御手段は、
前記震度検知手段が検知する震度値が事前設定された設定震度値を下回るときに、浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とのそれぞれを一定時間ごとに作動させて、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段との作動によるポンツーン状況の良否判定を行ない、
前記震度検知手段が検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに、浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とをそれぞれ動作させて、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段との作動によるポンツーン状況の良否判定を行ない、
前記良否判定が良のときに前記回転灯に通常時点灯動作を行なわせ、前記良否判定が否のときに非常時点灯動作を行なわせるものとされていることを特徴とするポンツーン。
【請求項2】
上記検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに開錠動作する鍵装置を有している請求項1に記載のポンツーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は港湾施設や運河などで岸から小型船舶に乗船したりする際に利用するポンツーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、岸部分と停船している小型船舶との間で乗り移りする際にポンツーンが利用されているが、ポンツーンの用途を広げる試みとしては、例えば特許文献1に示されているように床に立てた農業ハウス用の支柱の間にシートを張り渡して簡易的なハウスを設けて居住空間を形成し、海上での釣レジャー客の休息基地として利用できるようにした工夫が提案されている。そしてこの特許文献1では、ポンツーンの床下をハウス組立部材の収納スペースとして利用する工夫も示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−300091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、地上交通の渋滞緩和などを目的として湾岸を廻る交通手段の一つである小型船舶の利用が注目されるようになってきており、通勤や観光にて小型船舶の利用が進めば、岸部分と小型船舶との間で乗り移りする際にポンツーンを使う機会が多くなると予想される。
【0005】
一方、日本においては地震により陸上の交通機関が不通となった多くの事例を経験しており、上述した湾岸を廻る交通手段として小型船舶の利用を推し進めることは、地震時などの災害時にも湾岸地域の交通機能を確保できる上で重要なものとなり、非常時対応として上述した工夫を備えるポンツーンも利用できると考えられる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に示されたポンツーンは農業用ハウスをポンツーンの床上に組み上げたものであり、ハウス組立部材を床下に収納するという単一の機能を有するにとどまっている。
【0007】
そのため、上記従来のポンツーンを例えばバス待ちをするバス停のように、交通機関の一つとして小型船舶を利用する乗客の待合場所として利用することができない。また災害時にも対応できる備蓄品を取り付けることもできないという不具合がある。
【0008】
そこで本発明は上記事情に鑑み、ポンツーンを小型船舶の利用者の待合場所として利用できるとともに、災害などの非常に対応できる機能を備えるようにすることを課題とし、有用なポンツーンを得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、床の下部にフロートが取り付けられているポンツーンであって、床下から床上に亘る収納空間を有して天面に取り出し口が配されている収納庫と、床上での前記収納庫の収納庫壁にヒンジを介して取り付けられていて、収納庫の前記取り出し口を開閉可能に覆うベンチシートと、前記床に立設された支柱に支持されて前記ベンチシートの上方を覆う屋根と、前記屋根の上面に取り付けられた太陽光発電パネルと、前記太陽光発電パネルからの給電を受けて充電を行なう蓄電池と、前記蓄電池から給電を受ける通信機器とを備え
且つ、屋根の上方に位置して通常時点灯動作と非常時点灯動作とが相違する回転灯と、床上と収納庫とへの浸水の有無を検知する浸水検知手段と、ポンツーン接岸対象との距離を計測する距離計測手段と、上記太陽光発電パネルの稼働の有無を検知する発電稼働検知手段と、地震時の震度値を検知する震度検知手段と、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とのそれぞれの作動を制御する制御手段とを備えていて、
前記制御手段は、
前記震度検知手段が検知する震度値が事前設定された設定震度値を下回るときに、浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とのそれぞれを一定時間ごとに作動させて、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段との作動によるポンツーン状況の良否判定を行ない、
前記震度検知手段が検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに、浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段とをそれぞれ動作させて、前記浸水検知手段と距離計測手段と発電稼働検知手段との作動によるポンツーン状況の良否判定を行ない、
前記良否判定が良のときに前記回転灯に通常時点灯動作を行なわせ、前記良否判定が否のときに非常時点灯動作を行なわせるものとされていることを特徴とするポンツーンを提供して、上記課題を解消するものである。
【0016】
(請求項の発明)
また本発明は、上記検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに開錠動作する鍵装置を有していることが良好である。
【発明の効果】
【0017】
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、ベンシートを有しているので、小型船舶を待合する人が休憩することができる。また収納庫を有していることから非常時用の備品を収納しておくことができる。さらに通信機器を有しているので、平時や非常時の何れでもポンツーン側と他施設との間での情報のやり取りが行なえる。
【0022】
また、ポンツーン側が自動的に点検を行なうので、人員による点検を行なうことでの労力を軽減でき、また点検の結果を目視にて簡便に確認できるという利点がある。
【0024】
(請求項の発明の効果)
請求項の発明によれば、地震時に有用となる各種備品などを平時にいたずらや盗難に遭うことのないように保護する部材を閉じ状態に留め置く用途に鍵装置を用いることができ、前記各種備品の保管管理などが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明のポンツーンに係る実施例におけるベンチシートと支柱と屋根を示す説明図である。
図2】実施例における一方の収納庫を断面で示す説明図である。
図3】同じく実施例における他方の収納庫を断面で示す説明図である。
図4】実施例における通信設備を収容したケースを示す説明図である。
図5】実施例におけるベンチシートをバックレストを取り外した状態で示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
つぎに本発明を図1から図5に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図中1はポンツーンで、該ポンツーン1は図2に示すように床2の下部にフロート3を取り付けた形態を基本とし、一方向を長手として平面視形状を長方形とされている。床2は床板2aを金属材などからなる剛性の高いフレーム2bで支持し、ポンツーン1の平面方向に沿う長手方向での中心線位置を間にして対称となる辺、即ち長辺に沿う配置にしてフロート3が前記フレーム2bに取り付け固定されている。
【0027】
(回転灯、屋根)
ポンツーン1の中央に上記中心線上にして支柱4が立設され、その支柱4の上端に必要に応じて通常時点灯動作と非常時点灯動作とが切り換わる回転灯5が取り付けられている。支柱4は、図示されているように床2の上方であって前記回転灯5を突出させるようにその回転灯5の下位となる高さ位置にした屋根6を支持していて、屋根6自体は中心線方向に沿った方向を長手とした長方形状に設けられている。この屋根6の下面には照明器具7が取り付けられていて、この照明器具7にて後述する床上のベンチシート側を照明する。
【0028】
(太陽光発電パネル、通信機器)
上記屋根6の上面には太陽光発電パネル8が取り付けられている。また支柱4の基端周りにはケース9が組み付けられている。そのケース9の内部には図4に示すように上記太陽光発電パネル8で発電された電気を受けて充電する蓄電池10が配置され、その蓄電池10を電源として給電を受ける通信機器11がケース9内の上空間に配置され、その通信機器11を組み付けた通信機器取付板12がカバー13により開閉可能に覆われている。図において符号14は通信機器取付板12に取り付けられているラジオ受信機であり、符号15はコンセントを示している。
【0029】
上記ケース9の内部には、上記機器の他、救急医療セットと自動体外式除細動器16が取り出し可能に収容されている。
【0030】
(収納庫)
実施例では、ポンツーン1の中心線の位置であって、上記支柱4およびケース9が取り付けられている領域を間にして収納庫17が対称にして設けられている。収納庫17の形態が図2図3において断面で示されている。この図2に示すように収納庫17は床下から床上に亘る収納空間18を有するものであり、床板2aの高さ位置から下方に凸となった下ケース19と、床2の上であって下ケース19の上縁を廻るように床上での収納空間18を囲んで天面を取り出し口20としている収納庫壁21とで構成されている。
【0031】
図2で示す一方の収納庫17には下段に非常用飲料水入りボトル22が収納され、上段には非常用食料入り箱23、防寒用断熱シート24が収納されている。他方の収納庫17が図3で示されていて、この他方の収納庫17では一方の収納庫17の下ケース19より深底とされた下ケース25と、前記一方の収納庫17の収納庫壁21と同様に下ケース25の上縁を廻るように床上での収納空間18を囲んで天面を取り出し口20としている収納庫壁26とで構成されている。
【0032】
(燃料備蓄タンク)
そして他方の収納庫17は内部に燃料備蓄タンク27を備えている。燃料備蓄タンク27は下ケース25と下縁をその下ケース25の上縁と接合した上ケース28とで構成されており、さらに上ケース28にキャップ閉じされた注出口部29が配され、この注出口部29を有する燃料備蓄タンクの上面に取り付けられた燃料吸出しポンプ30とが、取り出し口20に対応している。
【0033】
このように一方の収納庫17では取り出し口20から非常用飲料水入りボトル22、非常用食料入り箱23、防寒用断熱シート24を取り出すことができ、他方の収納孔17では、取り出し口20においてキャップを外した注出口部29に燃料吸出しポンプ30をセットして燃料を小型船舶へと給油できる。
【0034】
なお、収納庫17それぞれに収納する物品についてはこの実施例で示した物品に限定されるものではない。
【0035】
(ベンチシート)
上記収納庫17それぞれの上部には上記中心線に沿った方向を長手としたベンチシート31が配置されていて、図2、3に示すように収納庫壁21、26にヒンジを介して取り付けて、取り出し口20をこのベンチシート31が開閉可能に覆っている。ベンチシート31が取り出し口20を開閉するものであるので、通常時には収納庫17に収納された物品や燃料備蓄タンクが隠れた状態となるようにしている。
【0036】
図において符号32はベンチシート31が取り出し口20を閉じた状態を維持する係止具であり、収納庫17に収納された上記非常用の物品を取り出したり給油する必要が有る場合には、係止具32による係合状態を解いてからベンチシート31を回動させて、取り出し口20を開くようにすればよい。
【0037】
(バックレスト)
上記ベンチシート31には片辺側に沿って浮き輪兼用となるバックレスト33が取り付けられている。このバックレスト33は浮き輪として使用できる形状となるように中央に開口を備えている。そしてベンチシート31の下面側から装着してバッグレスト33をベンチシート31の上面に固定している取付具34を取り外すことで、バッグレスト33がベンチシート31から外れることとなり、取り外されたバッグレスト単体を人が抱えることのできる大きさの浮き輪として使用できるようにしている。
【0038】
上記ベンチシート31におけるバックレスト33の取り外しはバックレスト33を浮き輪として使用する目的ばかりでない。このバックレスト33を取り外すことでベンチシート31は平らな面となり、緊急医療用のベッドとして利用することも可能となるものである。
【0039】
(自動点検)
本実施例のポンツーン1では通常時および地震などの災害時においても使用が可能であるか否を外部から目視確認できるようにするために、自動点検する機能を有しており、この自動点検は、ポンツーン1が備える浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37と震度検知手段38と制御手段39とによって行われる。
【0040】
浸水検知手段35は床2上への浸水と収納庫17への浸水とを検知できるように、床板2aと収納庫17の内部に設けられており、浸水を検知すると検知情報を上記制御手段39に送るように設けられている。
【0041】
上記距離計測手段36は、ポンツーン1を接岸させている護岸壁面などのポンツーン接岸対象と、このポンツーン1との距離を計測して、測定値を上記制御手段39に送出するように設けられている。ポンツーン接岸対象とポンツーン自体との距離を計測する目的は、ポンツーン1が何らかの不具合によってポンツーン接岸対象から離れて沖合などに流れ出てしまった場合、通常時や非常時のいずれにおいても、ポンツーン1への陸上側からのアクセスが行なうことができない。また小型船舶も定められた待合位置に向かって船を止めることとなるため、ポンツーン1がポンツーン接岸対象に位置しているか否かを把握する必要がある。
【0042】
発電稼働検知手段37は、ポンツーン1の屋根6に配された太陽光発電パネル8の稼働の有無を検知するものであり、その稼働情報を上記制御手段39に送出する。
【0043】
震度検出手段38は、地震時の震度値を検知して検知情報を制御手段39に送出するものである。
【0044】
(制御手段)
上記制御手段39は、浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37とのそれぞれの作動を制御する役割を備えていて、震度検知手段35が検知する震度値が事前設定された設定震度値を下回るときに、浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37とのそれぞれを一定時間ごとに作動させる。そして浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37との作動によって得られた情報をポンツーン自体の状況情報とし、このポンツーン状況に対する良否判定を行なる。
【0045】
また制御手段39は、震度検知手段38が検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに、浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37とをそれぞれ動作させる。浸水検知手段35と距離計測手段36と発電稼働検知手段37との作動によって得られた情報はポンツーン自体の状況情報とされ、ポンツーン状況に対する良否判定を、制御手段39が行なう。
【0046】
制御手段39は、良否判定が良のときには上記回転灯5に通常時点灯動作を行なわせ、良否判定が否のときには非常時点灯動作を行なわせる。このように回転灯5の点灯動作によって良否判定を表示するようにしているため、人員側からの良否判定の確認が頗る簡単なものとなる。
【0047】
上記制御手段39は、公衆無線LANのアクセスポイントと接続するWIFI接続装置などを用いて公衆無線回線を構築できる機器をポンツーン1が備えて、その公衆無線回線を通じて地震時の震度値を受信し、上述した自動点検の作動を行なわせるようにすることも可能である。
【0048】
(ポンツーン移動)
通常時の小型船舶の待合場所は、災害時などでの非常時には、必ずしも陸上側及び船舶側から乗り降りする有効な場所となるとは限らず、他の場所でのポンツーン1が接岸できる部分が乗り降り場所などとして重要度が増すことが考えられる。そこで本実施例のポンツーン1は、ポンツーン接岸対象に対して離接可能に連結する離岸手段40と、船舶からの牽引を可能とする被牽引手段41とを備えている。
【0049】
このようにポンツーン1は上記離岸手段40と被牽引手段41とを備えているので、必要時に離岸手段40をポンツーン接岸対象から外し、被牽引手段41を小型船舶に掛けて曳航することで、ポンツーン1の移動が行なえるようになる。
【0050】
上述した通信機器11としては、自動連絡機能と音声連絡機能を持つ衛星電話やインフラが不要な無線装置とすることが好ましく、非常時におけるポンツーン1側からの情報発信を行なうに際して有効なものとなる。またこの通信機器11の通信機能を利用してポンツーン1の所在を、例えば陸上側の管理施設で把握させることが有効である。例えば大規模地震時には災害対策本部が立ち上げられるが、防災ポンツーンとして所在が予め把握されていることが、災害時に小型船舶にて交通管理する上で有効になる。
【0051】
本実施例のポンツーン1において、陸上の退避場所までの経路図を備えて置くようにしたり、その経路図を印字出力する機器を備えるようにすれば、地震時などの非常時に小型船舶を利用した避難移動が有効に行なえるようになる。
【0052】
上記実施例において、ケース9に配した蓄電池10や通信機器取付板12などを確認、操作する開口部分を覆うカバー13を止め具にてその閉じ状態が維持されるようにしたり、ベンチシート31にて上記取り出し口20の閉じ状態が係止具32にて維持されるようにしている。そして、このような開口部分を覆う部材が不必要に開けられないように対策を講じておくことが重要である。
【0053】
そこで実施例のポンツーン1では、上記震度検知手段が検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに開錠動作する鍵装置を備えている。この鍵装置の一例としては、上記制御手段39と、上記震度検知手段38が検知する震度値が事前設定された設定震度値を超えたときに制御手段39の制御の下で施錠状態を開錠状態に切り替え動作する鍵機構体とからなるものとすることができる。そして鍵機構体は上述したカバー13の止め具内や上記係止具32の内部に組み入れて、これら止め具や係止具の係止解除動作を平時に規制できるようにしている。
【0054】
また、鍵機構体自体が前記止め具や係止具に組み入れられている必要はなく、前記カバーなどを含めて地震時の備品や地震時使用機器が配されている部分の覆いを閉じる機構に組み付けるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0055】
1…ポンツーン
2…床
3…フロート
4…支柱
5…回転灯
6…屋根
7…照明器具
8…太陽光発電パネル
10…蓄電池
11…通信機器
14…ラジオ受信機
15…コンセント
16…救急医療セットと自動体外式除細動器
17…収納庫
20…取り出し口
21…収納庫壁
26…収納庫壁
27…燃料備蓄タンク
31…ベンチシート
33…バックレスト
35…浸水検知手段
36…距離計測手段
37…発電稼働検視手段
38…震度検知手段
39…制御手段
40…離岸手段
41…被牽引手段
図1
図2
図3
図4
図5