(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係るトイレシステム1の斜視図である。
図1に表したように、本実施形態に係るトイレシステム1は、鏡20と、キャビネット30と、手洗い器40と、リモコン50と、を備える。これらの構成要素は、トイレ装置10が配されたトイレ室TRの内部に設けられる。
【0020】
なお、本願明細書においては、各実施形態の説明のために、「方向」を用いる。これらの「方向」は、全て、トイレ装置10の便座に着座した使用者からみた場合の方向を表している。例えば、便座に着座した使用者からみて前方を「前方」とし、便座に着座した使用者からみて右側方を「右側方」としている。
【0021】
図1に表したように、トイレ装置10は、トイレ室TRの床面FS上に設置されている。あるいは、トイレ装置10は、トイレ室TRの側壁に、支柱によって支持されていてもよい。
【0022】
図2(a)は、実施形態に係るトイレシステム1が有するトイレ装置の平面図であり、
図2(b)は、該トイレ装置の斜視図である。
図2(a)および
図2(b)に表したように、トイレ装置10は、便器11と、便座12と、便蓋13と、本体部14と、を有する。便座12は、便器11の上に設けられている。便蓋13は、便器11の上に、便座12を覆うように設けられている。本体部14は、便器11の後方上部に設けられている。便座12および便蓋13は、本体部14によって回動可能に軸支されている。
【0023】
本体部14は、制御部15を有する。制御部15は、トイレ装置10やトイレ室TR内に設けられた他の構成要素の動作を制御する。本体部14は、
図2(a)に表したように、人体検知センサ17と、着座検知センサ18と、をさらに有していてもよい。人体検知センサ17は、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサなどであり、トイレ室TRへの人体の入室を検知する。着座検知センサ18は、例えば、赤外線を用いた測距センサであり、便座12への人体の着座を検知する。
本体部14が人体検知センサ17および着座検知センサ18を有する場合、これらのセンサは、その検知結果を制御部15に送信する。制御部15は、人体検知センサ17および着座検知センサ18から送信された検知結果に基づき、トイレ室TR内に設けられた各構成要素の動作を制御することができる。
また、トイレ装置10は、便座12を温める暖房便座機能や便座12に着座した使用者の局部を洗浄する局部洗浄機能などを、さらに有していてもよい。
【0024】
図3は、実施形態に係るトイレシステム1の一部の断面図である。
より具体的には、
図3の断面図は、鏡20、キャビネット30、および手洗い器40を含む、側壁SW1に対して垂直な面における断面構造を表す。
図3に表したように、鏡20は、トイレ室TR内部に面する鏡面MSを有する。また、鏡20は、第1照明21と、第2照明22と、支持部23と、制御部24と、を有し、支持部23によって側壁SW1に取り付けられている。
【0025】
第1照明21は、鏡20の上部に設けられている。第1照明21は、第1照明21の下方に向けて光L1を照射する。第1照明21は、さらに第1照明21の上方に向けて光L2を照射してもよい。
第2照明22は、鏡20の下部に設けられている。第2照明22は、第2照明22の下方に向けて光L3を照射する。第2照明22は、さらに第2照明22の上方に向けて光L4を照射してもよい。
【0026】
制御部24と各照明は、不図示の配線により接続されている。制御部24は、例えば、制御部15から送られた信号に基づいて、第1照明21および第2照明22を点灯または消灯させる。
【0027】
キャビネット30は、鏡20の下方において、トイレ室TRの側壁SW1に取り付けられている。キャビネット30は、内部に空間を有し、この内部空間に備品を収納可能に構成されている。また、キャビネット30は、トイレ室TRの床面FSと離間しており、キャビネット30と床面FSとの間には空間が形成されている。
【0028】
キャビネット30の上面は、平滑化された平面であり、カウンター31になっている。カウンター31はトイレ室TRの側壁SW1に沿って延びており、カウンター31の上には、装飾品を載置したり、トイレ室TRの利用者が小物を置いたりできるように構成されている。
【0029】
図1に表したように、手洗い器40は、ボウル41と、水栓42と、を有する。また、
図3に表したように、手洗い器40は、カウンター31の上に設けられている。キャビネット30の中には、ボウル41の排水口と接続された不図示の配水管が設けられている。第1照明21および第2照明22の点灯時には、手洗い器40近傍を含むカウンター31が照らされる。
【0030】
図4は、実施形態に係るトイレシステム1が有するリモコンの斜視図である。
図4(a)は、リモコン50が開いた状態を表し、
図4(b)は、リモコン50が閉じた状態を表している。
図4(a)に表したように、リモコン50は、キャビネット30に埋め込まれており、待機状態では操作部52がキャビネット30の内部側に向いている。リモコン50は、例えば、着座検知センサ18が便座12への着座を検知すると、
図4(b)に表したように、制御部15によって開かれる。これにより、使用者が、リモコン50の操作部52を操作可能となる。一例として、リモコン50は、ボタン52a〜52cおよびタッチスクリーン52dを有する。使用者は、これらの入力手段を用いて、局部洗浄機能の開始および停止や、便器11の洗浄、便座暖房機能のオン・オフなどを操作することができる。
【0031】
また、第1照明21および第2照明22がLED(Light Emitting Diode)である場合、使用者が操作部52によって第1照明21および第2照明22の照度や色温度などを変更できるように、トイレシステム1が構成されていてもよい。
【0032】
なお、リモコン50は、
図4に表した形態に限られず、例えばキャビネット30の側面上に取り付けられたものであってもよい。
【0033】
次に、
図5および
図6を用いて、第1照明21および第2照明22の構造について、より具体的に説明する。
図5は、実施形態に係るトイレシステム1が有する第1照明21の斜視断面図である。
図6は、実施形態に係るトイレシステム1が有する第2照明22の斜視断面図である。
【0034】
図5に表したように、第1照明21は、ケース210と、発光部215と、を有する。ケース210は、第1透過部211と、第2透過部212と、を有する。第1透過部211はケース210の上面の一部に設けられ、第2透過部212はケース210の下面の一部に設けられている。また、第1透過部211および第2透過部212は、鏡面MSの上端に沿って前後方向に延びている。第1透過部211および第2透過部212は、透明または半透明であり、ケース210の第1透過部211および第2透過部212以外の部分は、不透明である。
【0035】
発光部215は、例えば、ケース210上部の内壁に取り付けられており、第2透過部212に向けて光を照射する。発光部215は、第1透過部211および第2透過部212と同様に、鏡面MSの上端に沿って設けられている。発光部215は、前後方向に延びる長いものであっても良いし、複数の発光部215が前後方向に配列されていてもよい。
【0036】
発光部215から照射され、第2透過部212を透過した光は、第1照明21の下方を照らす。また、発光部215から照射された光の一部は、ケース210内部で反射し、第1透過部211を透過する。第1透過部211を透過した光は、第1照明21の上方を照らす。
【0037】
第2透過部212の幅W
2は、第1透過部211の幅W
1よりも広い。加えて、発光部215は、第2透過部212に向けて光を照射するように取り付けられている。このため、第2透過部212を透過して第1照明21の下方に照射される光の照度は、第1透過部211を透過して第1照明21の上方に照射される光の照度よりも、高い。
なお、ここでは、幅とは、鏡面MSに対して垂直な方向における寸法を意味している。
【0038】
図6に表したように、第2照明22は、ケース220と、発光部225と、を有する。ケース220は、第3透過部223と、第4透過部224と、を有する。第3透過部223はケース220の上面の一部に設けられ、第4透過部224はケース220の下面の一部に設けられている。また、第3透過部223および第4透過部224は、鏡面MSの下端に沿って前後方向に延びている。第3透過部223および第4透過部224は、透明または半透明であり、ケース220の第3透過部223および第4透過部224以外の部分は、不透明である。
【0039】
発光部225は、例えば、ケース220上部の内壁に取り付けられており、鏡20の鏡面MSの直下に位置している。また、発光部225は、第4透過部224に向けて光を照射するように取り付けられている。発光部225は、第3透過部223および第4透過部224と同様に、鏡面MSの下端に沿って設けられている。発光部225は、前後方向に延びる長いものであっても良いし、複数の発光部225が前後方向に配列されていてもよい。
【0040】
発光部225から照射され、第4透過部224を透過した光は、第2照明22の下方を照らす。また、発光部225から照射された光の一部は、ケース220内部で反射し、第3透過部223を透過する。第3透過部223を透過した光は、第2照明22の上方を照らす。
【0041】
第4透過部224の幅W
4は、第3透過部223の幅W
3よりも広い。加えて、発光部225は、第4透過部224に向けて取り付けられている。このため、第4透過部224を透過して第2照明22の下方に照射される光の照度は、第3透過部223を透過して第2照明22の上方に照射される光の照度よりも、高い。
【0042】
また、第1照明21から照射される光の照度は、第2照明22から照射される光の照度よりも高い。より具体的には、第1照明21から下方に向けて照射される光の照度は、第2照明22から下方に向けて照射される光の照度よりも高く、第1照明21から上方に向けて照射される光の照度は、第2照明22から上方に向けて照射される光の照度よりも高い。
【0043】
一例として、幅W
1と幅W
3は同じであり、幅W
2と幅W
4は同じである。また、発光部215および225は、LEDである。この場合において、発光部215に流す電流を、発光部225に流す電流よりも大きくすることで、第1照明21から照射される光の照度を、第2照明から照射される光の照度よりも高くすることができる。
【0044】
または、以下の態様を採用することで、第1照明21から照射される光の照度を、第2照明から照射される光の照度よりも高くすることができる。
1つ目に、発光部215に発光部225よりも輝度の高いものを用いることが挙げられる。2つ目に、発光部215に発光部225よりも多くの発光素子を配することが挙げられる。3つ目に、幅W
1を幅W
3よりも広くし、幅W
2を幅W
4よりも広くすることが挙げられる。
なお、既に述べた発光部215および発光部225への電流の制御も含め、上述したそれぞれの態様は、適宜相互に組み合わせて採用することが可能である。
【0045】
また、
図5に表した、第1照明21の先端部と鏡面MSとの間の距離D
1は、
図6に表した、第2照明22の先端部と鏡面MSとの間の距離D
2よりも、長い。すなわち、第1照明21は、第2照明22よりも、鏡20の前方に向かって突出している。
なお、鏡20の前方は、
図5および
図6に表す座標系の左側方に相当する。
【0046】
ここで、上述した照度の関係を確認するための照度の測定方法の一例と、照度の測定結果について、
図7を用いて説明する。
図7は、照度の測定方法を説明するための断面図である。
図7に表したように、照度の測定は、例えば照度計60を用いて行われる。
【0047】
なお、ここでは、鏡20の寸法は、以下の通りである。鏡20の上端から下端までの長さは、478mmである。第1照明21と第2照明22との間の寸法(鏡面MSの上下方向の長さ)は、450mmである。また、鏡20の鏡面MSと側壁SW1との間の距離D
11は、53mmである。第1照明21の先端部と側壁SW1との間の距離D
12は、74mmである。第2照明22の先端部と側壁SW1との間の距離D
13は、64mmである。
【0048】
上述した条件において、第1照明21および第2照明22から、それぞれの上下方向に照射される光の強度は、例えば、鏡面MSと照度計60との間の距離D
14を50mmとして、測定される。
第1照明21から上方に向けて照射される光の照度は、照度計60を第1照明21の上方に配し、第1照明21と照度計60との間の上下方向における距離D
15を300mmとして、測定される。
第1照明21から下方に向けて照射される光の照度は、照度計60を第1照明21の下方に配し、第1照明21と照度計60との間の上下方向における距離D
16を300mmとして、測定される。
【0049】
第2照明22から上方に向けて照射される光の照度は、照度計60を第2照明22の上方に配し、第2照明22と照度計60との間の上下方向における距離D
17を300mmとして、測定される。
第2照明22から下方に向けて照射される光の照度は、照度計60を第2照明22の下方に配し、第2照明22と照度計60との間の上下方向における距離D
18を300mmとして、測定される。
【0050】
第1照明21から照射される光の照度と、第2照明22から照射される光の照度と、の比較は、第1照明21から上下に向けて照射される光の照度の合計と、第2照明22から上下に向けて照射される光の照度の合計と、の比較により、行うことができる。
【0051】
あるいは、鏡面MS上端の正面における照度と、鏡面MS下端の正面における照度と、を比較することで、第1照明21と第2照明22との照度の比較を行ってもよい。
この場合、第1照明21から照射される光の照度は、照度計60を鏡面MS上端の前方に配し、第1照明21と照度計60との間の距離D
19を300mmとして、測定することができる。
第2照明22から照射される光の照度は、照度計60を鏡面MS下端の前方に配し、第2照明22と照度計60との間の距離D
20を300mmとして、測定することができる。
【0052】
以上の条件で、第1照明21および第2照明22のそれぞれから上下方向に照射される光を測定した結果は、以下の通りであった。
第1照明21から上方に向けて照射される光の照度は、85.9lx(ルクス)であった。第1照明21から下方に向けて照射される光の照度は、638.3lxであった。
第2照明22から上方に向けて照射される光の照度は、68.1lxであった。第2照明22から下方に向けて照射される光の照度は、397.9lxであった。
【0053】
本実施形態に係るトイレシステムでは、上述したように、第1照明21が、鏡20の上部に設けられ、第1照明21の下方に向けて光を照射する。このため、鏡20の鏡面MSを十分に照らすことができる。
その一方で、第1照明21は、手洗い器40(水栓42)との間の距離が長い。仮に、第1照明21のみで、鏡20と手洗い器40の両方を照らす場合、手洗い器40近傍を十分に照らすためには、第1照明21の照度を高めなければならない。
しかし、第1照明21は、鏡20の上部に設けられていることから、トイレ室TRの使用者が便座12に着座した際に、光が眼に入りやすい。従って、第1照明21の照度を高くしすぎると、使用者が便座12に着座した際に眩しさを感じてしまう。特に夜間では、そのような照明は、使用者の眠気を覚ましてしまうため、望ましくない。
この点について、本実施形態に係るトイレシステムは、第1照明21に加えて第2照明22が設けられている。第2照明22は、鏡20の下部に設けられ、第2照明22の下方に向けて光を照射するため、着座した使用者の目に光が入り難い。また、第1照明21から下方に向けて照射される光で手洗い器40を照らす場合、鏡20の下部が影となり、手洗い器40周りが見えにくくなるが、第2照明22は、鏡20の下部に設けられ、かつ手洗い器40との距離が近いため、手洗い器40に効率的に光を照射することができる。従って、第2照明22によって手洗い器40を照らす分、第1照明21から照射される光の照度を低減し、便座12に着座した使用者に対する眩しさを低減することができる。
すなわち、本実施形態によれば、鏡20および手洗い器40を十分に照らしてトイレシステムの使い勝手を向上させるとともに、便座12に着座した使用者に対する眩しさを低減させることが可能となる。
【0054】
また、一般的に、鏡が設けられたトイレ室においては、鏡の鏡面と、鏡が取り付けられた側壁との間の距離が短い。このため、本実施形態のように、鏡20の下部に第2照明22を設け、第2照明22から下方に向けて光を照射することで、側壁SW1の鏡20とカウンター31との間を照らし、演出効果を高めることもできる。
【0055】
第1照明21は、さらに上方に向けて光を照射する。第1照明21から上方に向けて光を照射することで、トイレ室TRの天井を照らし、より演出効果を高めることができる。
第2照明22も同様に、さらに上方に向けて光を照射する。第2照明22から上方に向けて光を照射することで、着座した使用者に対する光の照射を抑えつつ、鏡20の鏡面MSを照らし、鏡面MSに映った使用者をより美しく見せることが可能となる。また、第1照明21と第2照明22によって、使用者の顔を上下から照らすことで、照明によって顔にできる影を抑え、鏡面MSに映った使用者をより美しく見せることが可能である。
【0056】
このとき、第1照明21から上方に向けて照射される光の照度は、第1照明21から下方に向けて照射される光の照度よりも低いことが望ましい。こうすることで、トイレ室TRの天井を柔らかく照らし、より演出効果を高めることが可能となる。
【0057】
また、鏡20の下方から顔を強く照らすと、顎や頬骨などの突出した部分の影が強調されて見え、鏡面MSに映った使用者の顔の見栄えが悪くなってしまう。第2照明22から上方に向けて照射される光の照度を、第2照明22から下方に向けて照射される光の照度よりも低くすることで、使用者の顔を下方から柔らかく照らし、鏡面MSに映った顔をより美しく見せることができる。さらに、使用者が手洗い器40を用いて手を洗う際には、鏡20と使用者の顔との距離が短くなるが、このような場合でも、使用者が眩しさを感じにくくなるとともに、手洗い器40(水栓42)を用いて手を洗う際に、使用者の手を十分に照らすことができる。
【0058】
加えて、第2照明22から上方に向けて照射される光の照度を、第1照明21から下方に向けて照射される光の照度よりも低くすることがより望ましい。こうすることで、鏡20の前の使用者に対して、下方から顔に照射される光の照度を、上方から顔に照射される光の照度よりも低く抑えることができ、鏡面MSに映った使用者の顔をより美しく見せることができる。
【0059】
このとき、前述したように、幅W
1と幅W
3を同じとし、幅W
2と幅W
4を同じとすることが望ましい。この構成によれば、発光部215および発光部225に同じ輝度のものを用いた場合であっても、第2照明22から上方に向けて照射される光の照度を、第1照明21から下方に向けて照射される光の照度よりも低くすることができる。すなわち、第1照明21および第2照明22に同じユニットを用いて上述した照度の関係を実現することができる。このため、トイレシステムの製造を容易とし、トイレシステムの製造コストを低減することが可能となる。
【0060】
ここで、
図5および
図6に表したように、鏡面MSと第2照明22の先端部との間の距離D
2は、鏡面MSと第1照明21の先端部との間の距離D
1よりも短いことが望ましい。距離D
2を距離D
1より短くすることで、水栓42を用いて手を洗う際に、使用者から自身の手が見えやすくなり、水栓42の使い勝手を向上させることができる。このとき、幅W
4を幅W
1や幅W
3よりも広くすることで、手洗い器40周りのより広い範囲を一様に照らすことができ、水栓42の使い勝手をより一層向上させることができる。また、距離D
2を距離D
1より短くすることで、使用者が手を洗う際の、使用者の顔と第2照明22との距離を長くすることができる。これにより、使用者が手洗い時に眩しさを感じにくくなる。特に、幅W
3を幅W
2や幅W
4よりも狭くすることで、光源が使用者から見えにくくなるため、使用者がより一層眩しさを感じにくくなる。
【0061】
また、第1照明21から照射される光の照度は、第2照明22から照射される光の照度よりも高いことが望ましい。こうすることで、鏡20前方の使用者の顔を、下方からの光に対して上方から十分に照らすことができ、鏡20に映った使用者をより使用者を美しく見せることができる。また、トイレ室TRの上側の明るさを、下側の明るさよりも明るくすることができるため、トイレ室TR内の明るさにコントラストを付け、演出効果を高めることができる。
【0062】
このとき、発光部215および発光部225は、LEDであることが望ましい。発光部215および発光部225にLEDを採用することで、発光部215に流す電流を、発光部225に流す電流よりも大きくすることで、第1照明21から照射される光の照度を、第2照明から照射される光の照度よりも高くすることができる。すなわち、この態様によれば、第1照明21および第2照明22に同じユニットを用いて上述した照度の関係を実現することができる。このため、トイレシステムの製造を容易とし、トイレシステムの製造コストを低減することが可能となる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置10、鏡20、キャビネット30、手洗い器40、およびリモコン50などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。