(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2被投影手段は、前記照射手段により照射される前記映像の他の一部を投影可能な投影位置と、前記照射手段により照射される前記映像の他の一部を投影不可能な非投影位置との間を移動可能に形成されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
前記反射手段は、前記映像の他の一部を前記第2被投影手段に向けて反射可能な反射可能位置と、前記第1被投影手段のうち、前記第2被投影手段と対向する部分の少なくとも一部が遊技者から視認可能となる視認可能位置との間を移動可能に形成されることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第1の実施形態)
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。ここで、第1の実施形態における「前」方向は、本発明における「照射手段側」及び「遊技者側」に相当する。
【0026】
また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。また、同様に、「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の上方向や、下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
【0027】
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1〜
図3を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、液晶表示装置に代えて、プロジェクタ110を搭載し、プロジェクタ110から照射される種々の映像をスクリーン115(第1スクリーン120及び第2スクリーン130)に投影して演出を行うものである。
【0028】
(筐体12、前扉14)
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0029】
(上パネル20、第2スクリーン130)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20は、遊技機10において第1スクリーン120の手前側に設けられている。また、上パネル20は、プロジェクタ110により照射される映像を透過させるとともに、プロジェクタ110により照射される映像の一部が、上パネル20に配置された第2スクリーン130に投影可能とされている。本実施の形態では、上パネル20のうち、少なくとも、プロジェクタ110により後述する範囲αに向けて照射される部分と、第1スクリーン120に対向する部分とが透過性を有している。なお、これに限らず、上パネル20の全体が透過性を有することとしてもよい。この第2スクリーン130は、
図3に示すように、上パネル20のうち、後述する照射範囲Xの範囲外に配置されている。そのため、第2スクリーン130がプロジェクタ110により照射される映像と重なることで第1スクリーン120に照射される映像に影響を与えることはない。ここで、第1の実施形態における「第2スクリーン130」は、本発明における「第2被投影手段」に相当する。第1の実施形態では、第2スクリーン130は上パネル20の一部に配置されているが、これに限定されず、上パネル20の裏面に配置されるようにしてもよいし、上パネル20の第1スクリーン120と対向する部分に切欠を設けるようにして、第2スクリーン130を配置してもよい。
【0030】
また、第1の実施形態における第2スクリーン130は、2枚のガラス間にある液晶シートが電圧のON/OFFに反応して、透明ガラスと不透明ガラスとが切り替え可能ないわゆる瞬間調光ガラスである。すなわち、この第2スクリーン130は、不透明ガラスに切り替えられた状態においては、プロジェクタ110により照射される映像を投影可能なスクリーンとして使用することができ、第2スクリーン130の後方向から後述する第2反射手段140により反射されて投影される映像を、遊技者側から視認することが可能になる。なお、第1の実施形態では、第2スクリーン130は、後述する切替手段540により透明又は不透明の切り換えが制御されることとされている。
【0031】
(回転リール62)
上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(前方向から見て左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個すべての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の手前側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0032】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている(
図4参照)。
なお、上パネル20を、第1スクリーン120の手前側に設けられ、第2スクリーン130を備える透明薄板樹脂からなるパネルと、リールユニット60の手前側に設けられ、図柄表示窓16を備える透明薄板樹脂からなるパネルに分けてもよい。
【0033】
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されており、クレジット表示器87は2桁の貯留枚数、払出枚数表示器88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
【0034】
また、この払出枚数表示器88は、後述する「特別区間」においては、所定の態様で点灯することにより、遊技者に対して、各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(以下、「押し順」とする)を報知可能となっている。なお、後述するメイン制御手段200により制御されるものであれば、所定の態様で点灯することにより遊技者に対して押し順を報知するものは、払出枚数表示器88には限られない。たとえば、払出枚数表示器88に代えて、クレジット表示器87を用いて押し順を報知してもよいし、7セグメントLEDで構成された押し順を報知するための専用表示器を設けて押し順を報知してもよい。また、押し順を報知するための専用表示器を設けた場合には、その専用表示器に用いられる7セグメントLEDの数は、1個でもよいし、2個以上でもよい。
【0035】
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の後述する演出状態が「特別区間」であることを報知する区間報知ランプ90が設けられている。
【0036】
この区間報知ランプ90は、演出状態が「一般区間」から「特別区間」に移行したことを契機に後述するメイン制御手段200により点灯され、演出状態が「特別区間」である間は常時点灯されている。そして、区間報知ランプ90は、演出状態が「特別区間」から「一般区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
【0037】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、演出用ランプ78と、プロジェクタ110とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
【0038】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0039】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0040】
(プロジェクタ110)
前記プロジェクタ110は、映像を照射可能なものであり、前扉14内の上部に配置されている(
図2参照)。
このプロジェクタ110は、
図2に示すように、後述する投影制御手段520による制御に基づいて映像を拡大して照射する照射装置112と、照射装置112により照射される映像を反射する第1反射手段114と、を備えている。また、プロジェクタ110には、第1反射手段114で反射された映像を通過させる通過口116が形成されている。
【0041】
第1反射手段114は、プロジェクタ110の手前側に配置され、照射装置112は、第1反射手段114と対向して配置されている。そのため、照射装置112により照射される映像が第1反射手段114で反射されることとなっている。
【0042】
通過口116は、プロジェクタ110に形成された開口であり、第1反射手段114で反射された映像が前扉14内に配置された後述する第1スクリーン120及び第2反射手段140に照射されることとなる。
【0043】
照射装置112は、プロジェクタ110の手前側から順に、照射レンズ112aと、液晶パネル112bと、光源ランプ112cとを備えている。
液晶パネル112bには、後述する投影制御手段520から照射情報(たとえば、キャラクター)が送信され、液晶パネル112bに照射情報に基づく映像が投影される。
【0044】
そして、照射情報に基づく映像は、光源ランプ112cにより照射レンズ112aを介して拡大され、その照射された映像が第1反射手段114で反射される。この第1反射手段114で反射された映像は、通過口116を介して前扉14内に通じることで後述する第1スクリーン120及び第2反射手段140に照射される。これらの工程によって、拡大された照射情報に基づく映像が第1スクリーン120及び第2スクリーン130に投影されることとなっている。
【0045】
ここで、本実施の形態では、プロジェクタ110により照射される映像は、
図3に示すように、後述する第1スクリーン120の全面を照射する範囲(以下、「範囲α」とする)と、第1スクリーン120に照射されない範囲であって、第1スクリーン120の下端から下方に延びる範囲(以下、「範囲β」とする)と、からなる照射範囲Xに照射可能となっている。すなわち、本実施の形態におけるプロジェクタ110は、第1スクリーン120の投影面積よりも大きな範囲に映像を照射可能とされている。ここで、第1の実施形態における「範囲α」は、本発明における「映像の一部」に相当し、「範囲β」は、本発明における「映像の他の一部」に相当する。
【0046】
(第1スクリーン120)
第1スクリーン120は、プロジェクタ110により照射される映像の一部、すなわち、範囲αに照射される映像が投影されるものである。この第1スクリーン120は、前扉14の内部において、第1反射手段114で反射された映像が照射され、かつ、上パネル20と対向する位置に配置されている(
図2参照)。
【0047】
また、第1スクリーン120は、第1の実施形態では乳白色の樹脂素材で形成されている。なお、第1スクリーン120は、プロジェクタ110により照射される映像を投影可能な素材であれば、前記した乳白色の樹脂素材には限られず、他の素材を用いて形成してもよい。ここで、第1の実施形態における「第1スクリーン120」は、本発明における「第1被投影手段」に相当する。
【0048】
(第2反射手段140)
第2反射手段140は、
図2に示すように、第1スクリーン120と第2スクリーン130との間に設けられ、図柄表示窓部16の上側から水平方向に延びる板部材である支持板150に配置されている。この第2反射手段140は、プロジェクタ110により照射される映像の他の一部、すなわち、範囲βに照射される映像を第2スクリーン130に向けて反射可能とされている。第1の実施形態では、第2反射手段140は反射鏡とされている。なお、この反射鏡は表面鏡でも裏面鏡であってもよい。ここで、第1の実施形態における「第2反射手段140」は、本発明における「反射手段」に相当する。
さらに、第2反射手段140は、プロジェクタ110により照射される映像の他の一部を第2スクリーン130に向けて反射できる構造であれば特に限定されない。
【0049】
また、この第2反射手段140は、その一端が図示しないモータ等からなる駆動手段に接続されており、後述する駆動制御手段530により、プロジェクタ110により範囲βに照射される映像を第2スクリーン130に向けて反射可能な反射可能位置と、第1スクリーン120のうち、第2スクリーン130と対向する部分の少なくとも一部が遊技者から視認可能となる視認可能位置との間を移動可能に制御される。本実施の形態における「視認可能位置」とは、遊技者が第2スクリーン130を通じて、第2スクリーン130と対向する第1スクリーン120の一部が見える位置をいう。
【0050】
具体的には、第1の実施形態における反射可能位置は、
図2及び
図3(A)に示すように、第2反射手段140の裏面が支持板150に向けて傾いている位置を指す。一方、第1の実施形態における視認可能位置は、
図3(B)に示すように、第2反射手段140の裏面が支持板150と接触している位置を指す。なお、反射可能位置及び視認可能位置は、上記した定義にあてはまれば、
図2及び
図3(A)又は
図3(B)に示す位置には限られない。また、反射可能位置に位置する場合の第2反射手段140は、支持板150から延びる図示しない支持棒が第2反射手段140を支持することで、第2反射手段140の裏面が支持板150に向けて傾いた状態が維持されることとなっている。
なお、第2反射手段140は、支持板150より下に収納可能とし、駆動手段より、収納状態(視認可能位置)と支持板150から突出した状態(反射可能位置)間で移動可能にする等、第2反射手段140の反射可能位置から視認可能位置、視認可能位置から反射可能位置に移動させるための構成等は特に限定されない。
【0051】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
【0052】
第1の実施形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件としてメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0053】
(ストップスイッチ50)
このメダル投入口38の下側かつ左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0054】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0055】
(精算スイッチ36)
このスタートスイッチ40の上側には、クレジット機能によりクレジットしたメダルのすべてを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
【0056】
(ベットスイッチ32)
この精算スイッチ36の右側には、ベットスイッチ32として、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
【0057】
(貯留払出手段24等)
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図4参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
【0058】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0059】
(遊技の流れの説明)
第1の実施形態に係る遊技機10は、ベットスイッチ32の操作又は所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0060】
なお、「有効ライン86」は後述する停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。第1の実施形態の有効ライン86は、左回転リール64の中段と中回転リール66の中段と右回転リール68の中段とを結んだ1本のみからなるものであるが、これに限定されるものではない。また、有効ライン86は、1本ではなく、複数本設けてもよい。
【0061】
(制御装置100)
図4に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段500とを備えている。
【0062】
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態を遊技状態といい、サブ制御手段500の制御に基づくスロットマシンの作動状態を演出状態というものとする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、ベットスイッチ32、精算スイッチ36等の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60、貯留払出手段24及び区間報知ランプ90等の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200から信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、プロジェクタ110等の各パーツが接続されている。
【0063】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0064】
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0065】
第1の実施形態に係る遊技機10では、遊技状態として、通常に行われるノーマル遊技と、ノーマル遊技よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)遊技と、ボーナス移行役に入賞することにより実行されるボーナス遊技とが設けられている(
図8参照)。これらの遊技は、メイン制御手段200により制御される。
【0066】
また、第1の実施形態に係る遊技機10では、演出状態として、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容されない「一般区間」と、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容される「特別区間」とを備えている(
図9参照)。
【0067】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、
図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260及び移行抽選手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0068】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
【0069】
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、第1の実施形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0070】
第1の実施形態では、役として、大別すると、ベル役、チェリー役、スイカ役、チャンス役などの小役(メダルの払い出しを伴う役や、演出状態の移行の契機となる役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
【0071】
回転リール62の回転開始後、所定の条件(第1の実施形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0072】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
【0073】
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。第1の実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0074】
役抽選の当選確率は、複数段階、第1の実施形態では、6段階(設定1〜設定6)設定されており、設定1が最も低く、設定6が最も高くなるように設定されている。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0075】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技用、RT遊技(RT2)用、ボーナス内部中用、ボーナス遊技用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
【0076】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0077】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
【0078】
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。
【0079】
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、
図5に示すように、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252及びボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。
【0080】
(ノーマル遊技制御手段251)
ノーマル遊技制御手段251は、「ノーマル遊技」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技」(リプレイタイム遊技)や、ボーナス遊技制御手段253によるボーナス遊技以外の遊技状態をいい、
図8を用いて後述する「RT0」及び「RT1」を含む。
【0081】
(RT制御手段252)
RT制御手段252は、「RT遊技」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技」は、
図8を用いて後述する「RT2」及び「ボーナス内部中」を含む。
【0082】
(ボーナス遊技制御手段253)
ボーナス遊技制御手段253は、
図8を用いて後述する「ボーナス遊技」を制御するものである。
【0083】
「ボーナス遊技」は、「ボーナス内部中」にボーナス移行役の図柄を揃えることで移行し、いわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、第1の実施形態では、「RBB1」、「RBB2」の場合は280枚、「RBB3」〜「RBB5」の場合は60枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「RT0」に移行する。
【0084】
(演出状態制御手段260)
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、
図6に示すように、通常遊技制御手段261、ATチャンスゾーン遊技制御手段262及びAT遊技制御手段263の各手段を有する。
【0085】
(通常遊技制御手段261)
通常遊技制御手段261は、通常状態で行われている遊技である通常遊技(非AT)を制御するものである。
【0086】
ここで、「非AT」は、「AT」の非作動状態を意味する。「AT」は、いわゆる「アシストタイム」の略語であり、「AT」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。また、「AT」は、第1の実施形態では、メイン制御手段200で制御され、このとき、メイン制御手段200のRT制御手段252で制御される「RT状態」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT」で、かつ「AT」の状態をいう。
【0087】
このとき、第1の実施形態におけるベル役は、当選したベル役の押し順が合致しないと入賞しないAT役となっている。
そのため、「AT」が作動すると、上述のように、ベル役の当選時に、当該当選したベル役に対応する押し順が報知される。そして、遊技者は、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当該当選したベル役を入賞させることができるため、「AT」が作動すると、「非AT」のときに比して、遊技者に有利となる。
【0088】
(ATチャンスゾーン遊技制御手段262)
ATチャンスゾーン遊技制御手段262は、ATチャンスゾーンで行われている遊技であるATチャンスゾーン遊技を制御するものである。
【0089】
(AT遊技制御手段263)
AT遊技制御手段263は、AT状態で行われている遊技であるAT遊技を制御するものである。
【0090】
(移行抽選手段270)
移行抽選手段270は、各演出状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段270は、
図7に示すように、通常状態においてATチャンスゾーンへ移行するか否かの抽選(以下、「ATチャンスゾーン移行抽選」とする)を行うATチャンスゾーン移行抽選手段271と、ATチャンスゾーンにおいてAT状態へ移行するか否かの抽選(以下、「AT抽選」とする)を行うAT移行抽選手段272とを備えている。なお、移行抽選手段270が行う抽選は上記のものには限られない。
【0091】
(ATチャンスゾーン移行抽選手段271)
ATチャンスゾーン移行抽選手段271は、通常状態においてATチャンスゾーン移行抽選を行うものである。このATチャンスゾーン移行抽選手段271が行うATチャンスゾーン移行抽選は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。第1の実施形態では、ATチャンスゾーン移行抽選は、役抽選手段210が行う役抽選にて所定のレア役としてのチェリー役に当選したことに基づいて行われる。なお、ATチャンスゾーン移行抽選の抽選契機となる役抽選の当選役は、チェリー役に限らず、他の役でもよい。
ATチャンスゾーン移行抽選手段271で行われるATチャンスゾーン移行抽選は、言い換えれば、通常状態において後述する特別区間へ移行するか否かを決定する抽選である。
【0092】
(AT移行抽選手段272)
AT移行抽選手段272は、ATチャンスゾーンにおいてAT抽選を行うものである。このAT移行抽選手段272が行うAT抽選は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。第1の実施形態では、AT抽選は、役抽選手段210が行う役抽選にて所定のレア役としてのチェリー役に当選したことに基づいて行われる。
【0093】
なお、AT抽選の抽選契機となる役抽選の当選役は、チェリー役に限らず、他の役でもよい。また、AT抽選の抽選契機は、役抽選の当選役に基づかずに、たとえば、所定のゲーム数を消化したことに基づいて行ってもよいし、所定の条件が成立した場合にAT移行を決定するようにしてもよい。
【0094】
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、
図4に示すように、演出実行制御手段510、投影制御手段520、駆動制御手段530及び切替手段540の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0095】
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したりする。
【0096】
(演出実行制御手段510)
演出実行制御手段510は、演出装置70を用いて行われる演出を制御するものである。
【0097】
具体的には、演出実行制御手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、各遊技状態に応じた演出や、プロジェクタ110を使用する演出(以下、「投影演出」とする)等を制御する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、演出実行制御手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を用いて実行する。
【0098】
(投影制御手段520)
投影制御手段520は、演出実行制御手段510により選択された演出に基づいて、プロジェクタ110により第1スクリーン120と第2スクリーン130とからなるスクリーン115に照射される映像を制御するものである。すなわち、投影制御手段520は、実行される演出に対応した照射情報を液晶パネル112bに送信することにより、スクリーン115に照射される映像を制御している。
【0099】
この投影制御手段520は、演出実行制御手段510により選択された投影演出に基づいて、プロジェクタ110により照射範囲Xに照射される映像の制御を行っている。具体的には、投影制御手段520は、第2反射手段140が「視認可能位置」にある場合には、プロジェクタ110に範囲αに照射情報に基づく映像としてキャラクター等の演出映像を、範囲βに照射情報に基づく映像として黒画像を照射させるための制御を行う。すなわち、投影制御手段520は、第2スクリーン130に映像が投影されない場合には、範囲βにRGB(0,0,0)である黒色の画像を照射するようプロジェクタ110を制御して、不必要なプロジェクタ110の使用を制限している。
【0100】
一方、投影制御手段520は、プロジェクタ110により範囲βに照射される映像が第2反射手段140により第2スクリーン130に向けて反射される場合、すなわち、第2反射手段140が「反射可能位置」にある場合には、プロジェクタ110に範囲αに照射情報に基づく映像としてキャラクター等の演出映像を、範囲βに照射情報に基づく映像として説明情報を照射させるための制御を行う。
【0101】
ここで、第1の実施形態における「説明情報」とは、ストップスイッチの停止操作順序を示す情報であって、いわゆる「押し順ナビ」である。すなわち、投影制御手段520は、第2スクリーン130に映像が投影される場合には、範囲βに押し順ナビの映像を照射するようプロジェクタ110を制御している。
【0102】
具体的には、投影制御手段520は、メイン制御手段200により決定された押し順に係る情報(以下、「押し順情報」とする)を受信したことに基づいて、当該受信した押し順情報を押し順ナビとして範囲βに照射するようプロジェクタ110を制御している。たとえば、メイン制御手段200から「右ストップスイッチR→中ストップスイッチC→左ストップスイッチL」の順に操作するとの押し順情報を受信した場合、投影制御手段520は、押し順ナビとして第2スクリーン130の左から順に「(3)→(2)→(1)」との映像が投影されるようプロジェクタ110が照射する映像を制御する。その結果、
図10(B)に示すように、第2スクリーン130には、その左から順に「(3)→(2)→(1)」との映像が投影されている。
【0103】
このとき、本実施の形態では、メイン制御手段200が押し順情報を投影制御手段520に送信した後、払出枚数表示器88の点灯による押し順の報知と、第2スクリーン130に投影される押し順ナビとの実行タイミングは同時とされている。これにより、遊技者は、払出枚数表示器88の点灯と第2スクリーン130への投影との2つの演出により押し順を認識可能となっている。
【0104】
なお、払出枚数表示器88の点灯による押し順の報知と、第2スクリーン130に投影される押し順ナビとの実行タイミングは同時にされることには限られない。たとえば、メイン制御手段200による押し順情報の送信後、払出枚数表示器88の点灯による押し順の報知がされた後に、第2スクリーン130に押し順ナビが投影されることとしてもよい。また、メイン制御手段200による押し順情報の送信後、第2スクリーン130に押し順ナビが投影された後に、払出枚数表示器88の点灯による押し順の報知がされることとしてもよい。さらに、払出枚数表示器88の点灯による押し順の報知がされた後に、メイン制御手段200が押し順情報を送信して第2スクリーン130に押し順ナビが投影されることとしてもよい。なお、説明情報は遊技に関する情報であればよく、上記した「押し順ナビ」に限らず、たとえば、「役構成表」や「配当表」等でもよい。
【0105】
(駆動制御手段530)
駆動制御手段530は、少なくとも、第2反射手段140の反射可能位置と視認可能位置との間の移動を制御するものである。
【0106】
第1の実施形態における駆動制御手段530は、演出状態が「特別区間」にない場合には、第2反射手段140が視認可能位置に位置するように制御する。すなわち、駆動制御手段530は、演出状態が「特別区間」にない場合には、図示しないモータ等からなる駆動手段を制御して、第2反射手段140の裏面が支持板150に接触するまで第2反射手段140を移動させる。
【0107】
一方、駆動制御手段530は、演出状態が「特別区間」である場合には、第2反射手段140が反射可能位置に位置するように制御する。すなわち、駆動制御手段530は、演出状態が「特別区間」である場合には、図示しないモータ等からなる駆動手段を制御して、第2反射手段140の裏面が支持板150に向けて傾く位置まで第2反射手段140を移動させる。
【0108】
なお、駆動制御手段530が第2反射手段140を移動させる移動契機は上記した契機に限られない。たとえば、演出状態が「AT状態」にない場合には、第2反射手段140が視認可能位置に位置するように制御し、「AT状態」にある場合には、第2反射手段140が反射可能位置に位置するように制御してもよい。また、演出状態が「特別区間(たとえば、ATチャンスゾーン)」である場合においても、当該特別区間の中で第2反射手段140を反射可能位置と視認可能位置との間で移動させてもよい。すなわち、1つの演出状態の中で第2反射手段140を反射可能位置と視認可能位置との間で移動させてもよい。
【0109】
(切替手段540)
切替手段540は、第2反射手段140が反射可能位置にある場合に、第2スクリーン130を不透明ガラスの状態にするものである。具体的には、切替手段540は、第2スクリーン130に対する電圧のON/OFFを制御することにより、第2スクリーン130が透明ガラスになる状態と、不透明ガラスになる状態との切り替えを行うものである。
【0110】
第1の実施形態における切替手段540は、第2反射手段140が「視認可能位置」にある場合には、第2スクリーン130に対する電圧をONにする。そのため、第2反射手段140が「視認可能位置」にある場合、第2スクリーン130は、切替手段540により通電されて透明ガラスの状態になっている。
【0111】
一方、切替手段540は、第2反射手段140が「反射可能位置」にある場合には、第2スクリーン130に対する電圧をOFFにする。そのため、第2反射手段140が「反射可能位置」にある場合、第2スクリーン130は、切替手段540により通電されておらず不透明ガラスの状態になっている。
【0112】
(
図8を用いた遊技状態の説明)
次に、
図8を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、
図8に示すように、大別すると、「ノーマル遊技」、「RT遊技」及び「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
【0113】
なお、各遊技における再遊技役への当選確率は、「ノーマル遊技」においては「1/7.3」に設定されており、「RT遊技」では「ノーマル遊技」よりも高く、「ボーナス遊技」では「ノーマル遊技」よりも低く(RBB1,2)又は高く(RBB3〜5)設定されている。
【0114】
「ノーマル遊技」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
【0115】
「RT0」から「RT1」には、AT役こぼし図柄を停止表示させた時に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、図示しないが、例えば、左第一停止が不正解のベル役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄である。「RT0」では押し順が報知されず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作している。そのため、例えば「左第一不正解」の役当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
【0116】
「RT遊技」は、RT制御手段252により制御され、「ノーマル遊技」より再遊技役への当選確率の高い「RT2」と、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する「ボーナス内部中」(RBB1,2当選時のRT3とRBB3〜5当選時のRT4)とがある。
【0117】
ここで、「ノーマル遊技」から「RT遊技」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。例えば、図示しないが押し順リプレイ役の押し順「正解」時に、RT2移行図柄が停止表示され移行する。
【0118】
また、「RT2」においてAT役こぼし図柄や転落リプレイ図柄を停止表示させると「RT1」に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、上述したとおり、例えば、左第一停止が不正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄である。例えば、「RT2」において演出状態が
図9のAT状態であれば、押し順が報知されるが、AT状態が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は通常の押し順すなわち、ストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、左第一停止が不正解の役に当選してもAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
【0119】
「ボーナス内部中」は、ボーナス内部中制御手段253により制御され、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
「ボーナス遊技」は、ボーナス遊技制御手段254により制御され、「ボーナス内部中」に「ボーナス図柄」を揃えることで移行する。
【0120】
「ボーナス遊技」には、「RBB1」〜「RBB5」がある。ここで、「RBB1」「RBB2」はいわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、例えば280枚を超えるメダルの払い出しで終了する。また、「RBB3」「RBB4」「RBB5」はいわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、例えば60枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「ボーナス遊技」終了後、「RT0」に移行する。
【0121】
(
図9を用いた演出状態の説明)
図9に示すように、第1の実施形態における演出状態は、上述のように、「一般区間」と、「特別区間」とがある。
【0122】
(一般区間)
「一般区間」は、後述する「特別区間」を除いた区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容されない区間である。「一般区間」としては、「通常状態」がある。なお、「一般区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
【0123】
(通常状態)
「通常状態」は、後述する「特別区間」における「ATチャンスゾーン」及び「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
【0124】
(特別区間)
「特別区間」は、「一般区間」より遊技者に有利な区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容される区間である。
【0125】
この「特別区間」においては、少なくとも1回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされることとなっている。たとえば、最大払出枚数に係る小役が「ベルA」である場合には、特別区間中において、少なくとも1回「ベルA」の押し順が報知されることとなっている。
「特別区間」としては、「ATチャンスゾーン」と、「AT状態」とがある。なお、「特別区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
【0126】
(ATチャンスゾーン)
「ATチャンスゾーン」は、AT移行抽選手段272によるAT抽選が行われ、当該AT抽選に当選することにより、「AT状態」への移行が確定される状態である。
【0127】
「一般区間」から「特別区間」、具体的には、「通常状態」から「ATチャンスゾーン」には、通常状態において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づきATチャンスゾーン移行抽選手段271により行われるATチャンスゾーン移行抽選に当選したことに基づいて移行する。なお、ATチャンスゾーンを複数設けた場合には、ATチャンスゾーン移行抽選の当選後にATチャンスゾーン移行抽選手段271により行われる、移行先のATチャンスゾーンを決定する移行先決定抽選にて当該移行するATチャンスゾーンが決定されることとされている。
【0128】
また、第1の実施形態におけるATチャンスゾーンでは、AT移行抽選手段272によるAT抽選が行われることとしているがこれには限られない。たとえば、ATチャンスゾーンでは、少なくとも1回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示をするのみでAT移行抽選手段272によるAT抽選を行わないこととし、いわゆるガセ的な「特別区間」としてもよい。この場合には、ATチャンスゾーンの他に、一般区間(通常状態)から移行可能な演出状態を特別区間に設けた上で、ATチャンスゾーンに代えて、当該設けられた演出状態においてAT移行抽選手段272によるAT抽選が行われることとしてもよい。
【0129】
(AT状態)
「AT状態」は、「ATチャンスゾーン」より遊技者に有利な状態である。当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
【0130】
「ATチャンスゾーン」から「AT状態」には、ATチャンスゾーンにおいて、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づきAT移行抽選手段272により行われるAT抽選に当選したことに基づいて移行する。
【0131】
「特別区間」から「一般区間」、具体的には、「ATチャンスゾーン」から「通常状態」には、ATチャンスゾーンにおいて、AT移行抽選手段272によるAT抽選に当選せずに、ATチャンスゾーンの遊技期間を消化した後に移行する。また、「特別区間」から「一般区間」、具体的には、「AT状態」から「通常状態」には、AT状態においてAT状態の遊技期間を消化した後に移行する。ただし、「ATチャンスゾーン」から「通常状態」、「AT状態」から「通常状態」への移行条件が成立するための前提として、当該特別区間において、少なくとも1回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされていることが条件となる。また、「特別区間」から「一般区間」へは、前述のAT状態の遊技期間が残っていても、特別区間の遊技期間を「1500ゲーム」消化した場合に移行する。
【0132】
すなわち、第1の実施形態において「特別区間」から「一般区間」には、上述の「ATチャンスゾーン」から「通常状態」、「AT状態」から「通常状態」への移行条件の成立、又は、特別区間の遊技期間を「所定ゲーム数(たとえば、1500ゲーム)」消化した場合に移行する。
【0133】
なお、「ATチャンスゾーン」から「AT状態」への移行条件は、AT抽選に当選した場合に成立することには限られない。たとえば、「ATチャンスゾーン」においてミッション遊技を行い、当該ミッション遊技をクリアした場合や「ATチャンスゾーン」において所定のポイントを獲得した場合に「ATチャンスゾーン」から「AT状態」への移行条件が成立することとしてもよい。
【0134】
また、第1の実施形態における演出状態の移行先のパターンは、上記したものに限らず、たとえば、「特別区間」において「ATチャンスゾーン」と「AT状態」とを行き来可能としてもよいし、「ATチャンスゾーン」を備えずに、「一般区間(通常状態)」から「特別区間(AT状態)」に移行するようにしてもよい。
【0135】
(第1の実施形態における投影演出の説明)
以下、
図3及び
図10を参照して、第1の実施形態における投影演出について説明する。
【0136】
第1の実施形態では、上述のように、通常状態において、ATチャンスゾーン移行抽選手段271により行われるATチャンスゾーン移行抽選に当選した場合に、「通常状態」から「ATチャンスゾーン」、すなわち、「一般区間」から「特別区間」へ移行する。
【0137】
以下、第1の実施形態において特別区間中に行われた投影演出について説明する。なお、以下の説明では、特別区間において投影演出が行われるための前提として、演出状態が「一般区間」である通常状態から遊技が開始されたものとする。
【0138】
図3(B)に示すように、演出状態が通常状態にある場合、駆動制御手段530により図示しないモータ等からなる駆動手段が制御され、第2反射手段140が視認可能位置に位置している。この場合には、照射装置112により照射された映像が第1反射手段114で反射され、第1スクリーン120に映像が照射される。これにより、第1スクリーン120には映像が投影されることとなる。
【0139】
また、この場合には、第2反射手段140が視認可能位置に位置しているため、切替手段540により第2スクリーン130に対する電圧がONにされている。すなわち、第2スクリーン130は、切替手段540により通電されて透明ガラスの状態となっている。この場合、遊技者は、
図10(A)に示すように、第2スクリーン130を通じて、第2スクリーン130と対向する第1スクリーン120の一部に投影された映像を視認可能となっている。
【0140】
その後、通常状態において、ATチャンスゾーン移行抽選手段271により行われるATチャンスゾーン移行抽選に当選して、演出状態が「通常状態」から「ATチャンスゾーン」、すなわち、「一般区間」から「特別区間」へ移行する。これにより、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容される。
【0141】
演出状態が「一般区間」から「特別区間」へ移行した場合、
図3(A)に示すように、駆動制御手段530により図示しないモータ等からなる駆動手段が制御され、第2反射手段140が反射可能位置に位置している。この場合には、照射装置112により照射された映像が第1反射手段114で反射され、第1スクリーン120及び第2反射手段140に映像が照射される。このとき、第2反射手段140は、第1反射手段114で反射された映像を第2スクリーン130に向けて反射する。
【0142】
また、この場合には、第2反射手段140が反射可能位置に位置しているため、切替手段540により第2スクリーン130に対する電圧がOFFにされている。そのため、第2スクリーン130は切替手段540により通電されておらず不透明ガラスの状態となっており、照射装置112により照射された映像が投影可能となっている。その結果、第1スクリーン120には映像が投影され、回転リール62の上側に位置する第2スクリーン130には、説明情報としての押し順ナビが投影される。
【0143】
これにより、遊技者は、
図10(B)に示すように、第1スクリーン120の一部に投影された映像と、第2スクリーン130に投影された押し順ナビについての映像を視認可能となっている。したがって、遊技者は、第2スクリーン130に投影された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができ、成立した小役に対応する所定枚数のメダルを獲得することができる。
なお、説明情報は、AT状態への移行を示唆するチャンス表示や、「ATチャンスゾーン」の遊技の説明等、特に限定されない。
【0144】
(第1の実施形態の作用効果)
第1の実施形態によれば、プロジェクタ110により範囲βに照射される映像、すなわち、従来はスクリーンに照射されない範囲として黒画像等にされていた映像を第2反射手段140により第2スクリーン130に向けて反射することができる。これにより、第1の実施形態によれば、従来は利用されていなかったプロジェクタ110により照射される映像の一部を用いて、第1スクリーン120に加え、第1スクリーン120よりも手前側に設けられた第2スクリーン130にも映像を投影することができる。そのため、第1の実施形態によれば、第1スクリーン120よりも手前側、すなわち、遊技者に近い位置に配置された第2スクリーン130にも映像を投影できることにより、第1スクリーン120にのみ映像が投影される構成に比べて、遊技者の視認性を良好とすることができる。
【0145】
また、第1の実施形態では、駆動制御手段530により第2反射手段140が反射可能位置と視認可能位置との間で移動可能とされ、切替手段540により第2スクリーン130を透明ガラスと不透明ガラスとに切替可能とされている。これにより、第1の実施形態によれば、第2反射手段140が視認可能位置に位置することで第1スクリーン120のみに映像が投影される場合と、第2反射手段140が反射可能位置に位置し、かつ、第2スクリーン130を不透明ガラスの状態とすることで第1スクリーン120及び第2スクリーン130に映像が投影される場合とを切り替えることができる。
【0146】
そのため、第1の実施形態によれば、プロジェクタ110により照射される映像が一のスクリーンにのみ投影される構成に比べて、プロジェクタ110を用いた演出態様を増やすことができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0147】
また、第1の実施形態によれば、第1スクリーン120よりも手前側に設けられた第2スクリーン130にも映像を投影できるため、第1スクリーン120にのみ映像が投影される構成に比べて、説明情報としての押し順ナビについての遊技者の視認性を良好とすることができる。さらに、第1の実施形態によれば、第2スクリーン130が回転リール62の上側に位置しているため、説明情報としての押し順ナビが投影された場合には、第2スクリーン130が回転リール62の上側に位置しない構成に比べて、押し順ナビについての遊技者の視認性を良好とすることができる。
【0148】
なお、第1の実施形態では、駆動制御手段530により第2反射手段140が反射可能位置と視認可能位置との間を移動可能であるとして説明したが、これに限らず、第2反射手段140を常時、反射可能位置に位置させることとしてもよい。この場合、第2スクリーン130は、第1スクリーン120と同様に乳白色の樹脂素材等のプロジェクタ110により照射される映像を投影可能な素材で形成して、第2反射手段140で反射された映像が常時投影されることが望ましく、また、一般区間では、第2スクリーン130に、補助的な演出や配当表などを常時投影されるようにしてもよい。
【0149】
また、第1の実施形態では、第2スクリーン130は、上パネル20に配置されるとして説明したが、これには限られない。たとえば、第2スクリーン130を上パネル20の裏面に配置するようにし、照射範囲Xの範囲内に配置するとともに、その一部を図示しない駆動手段に接続してもよい。これにより、第2スクリーン130を駆動制御手段530によりプロジェクタ110により照射される映像を投影可能な投影位置と、プロジェクタ110により照射される映像を投影不可能な非投影位置との間を移動可能に形成してもよい。この投影位置と非投影位置とは、第2スクリーン130を支持板150の上に配置し、第2スクリーン130を立てる又は倒すことにより切り替える構成でもよいし、第2スクリーン130を支持板150より下に収納可能とし、支持板150の下に収納された状態と支持板150の上に突出した状態とを切り替える構成でもよい。すなわち、この場合における第2スクリーン130の投影位置から非投影位置、非投影位置から投影位置に移動させるための構成等は特に限定されない。また、このように第2スクリーン130を移動可能に形成した場合、切替手段540を備えず、当該第2スクリーン130を乳白色の樹脂素材等、後ろ側から投影された映像が遊技者側から視認可能な不透明な素材で構成してもよいし、切替手段540を備え、投影位置に移動した際に不透明な状態にするようにしてもよい。
【0150】
(第2の実施形態)
以下、本実施の形態の第2の実施形態を第1の実施形態と重複する部分は説明を省略して説明する。
第2の実施形態における第2スクリーン130は、第1の実施形態と異なり、第2スクリーン130の手前側に位置入力装置を有する静電容量式のタッチパネルを備えている。そして、第2の実施形態では、第2スクリーン130に投影される映像と、タッチパネルの操作とに関連性を有する投影演出が実行されることとされている。
【0151】
(第2の実施形態における投影演出の説明)
以下、
図3及び
図11を参照して、第2の実施形態における投影演出について説明する。なお、以下では、特別区間中に行われた投影演出について説明するため、前提として、演出状態が「特別区間」にあるものとする。
【0152】
演出状態が「特別区間」にある場合には、
図3(A)に示すように、駆動制御手段530により図示しないモータ等からなる駆動手段が制御され、第2反射手段140が反射可能位置に位置している。この場合には、照射装置112により照射された映像が第1反射手段114で反射され、第1スクリーン120及び第2反射手段140に映像が照射される。このとき、第2反射手段140は、第1反射手段114で反射された映像を第2スクリーン130に向けて反射する。
【0153】
また、この場合には、第2反射手段140が反射可能位置に位置しているため、切替手段540により第2スクリーン130に対する電圧がOFFにされている。そのため、第2スクリーン130は切替手段540により通電されておらず不透明ガラスの状態となっており、照射装置112により照射された映像が投影可能となっている。その結果、第1スクリーン120には映像が投影され、第2スクリーン130には、説明情報としての回答の選択肢が投影される。
【0154】
これにより、遊技者は、
図11(A)に示すように、第1スクリーン120の一部に投影された映像と、第2スクリーン130に投影された映像を視認可能となっている。
具体的には、第1スクリーン120には、問題文としての「サンタクロースはどれだ?」との文字、及び、問題の選択肢としてのシルエットが3つ(図中左側から、(1)カボチャ、(2)シカ、(3)サンタクロース)投影されている。また、第2スクリーン130には、回答の選択肢として、図中左側から、(2)、(3)、(1)の順に映像が投影されている。
【0155】
そして、第1スクリーン120及び第2スクリーン130に映像が投影された後、遊技者が第2スクリーン130のタッチパネルを操作して、(2)の映像が投影されている部分に触れたとする。
【0156】
遊技者による第2スクリーン130のタッチパネルを操作が行われたことに基づいて、投影制御手段520は、プロジェクタ110に投影演出の結果表示に関する映像を照射させる旨の制御を行う。これにより、照射装置112は、投影演出の結果表示に関する映像を照射し、照射装置112により照射された映像が第1反射手段114で反射され、第1スクリーン120及び第2反射手段140に映像が照射される。このとき、第2反射手段140は、第1反射手段114で反射された映像を第2スクリーン130に向けて反射する。
【0157】
その結果、遊技者は、
図11(B)に示すように、第1スクリーン120の一部に投影された映像と、第2スクリーン130に投影された映像が視認可能となる。
具体的には、第1スクリーン120には、正解のシルエットとして「サンタクロース」が投影され、第2スクリーン130には、正解の選択肢として「正解は、(3)でした!」との文字が投影されている。
なお、スクリーン115に投影される映像は、当該構成に限定されず、第2スクリーン130に音量調整用の映像等、操作を伴う映像であれば特に限定されず、常時投影されるのではなく、必要時に投影されればよい。
【0158】
(第2の実施形態の作用効果)
第2の実施形態によれば、プロジェクタ110により範囲βに照射される映像が第2反射手段140により反射されることで、第1スクリーン120に加え、第1スクリーン120よりも手前側に設けられた第2スクリーン130にも映像を投影することができる。そして、第2の実施形態では、第2スクリーン130の手前側にタッチパネルを備えたことにより、遊技者がタッチパネルに触れることでサブ制御手段500に情報を入力することができる。
【0159】
そのため、第2の実施形態によれば、遊技者がタッチパネルを操作したことに基づいて、投影制御手段520によりプロジェクタ110により照射される映像を変化させることで、第2スクリーン130に投影された映像とタッチパネルの操作とに関連性のある演出を実行できる。
【0160】
したがって、第2の実施形態によれば、第2スクリーン130にタッチパネルを備えない構成に比べて、プロジェクタ110及び第2スクリーン130を用いた演出態様を増やすことができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0161】
また、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、第2スクリーン130は、上パネル20に配置されるとして説明したが、これに限定されない。例えば、上パネル20の裏面に配置するようにし、上パネル20にタッチパネルを設けるようにしてもよい。なお、第1の実施形態と第2の実施形態は適宜組合せ可能であることは言うまでもない。