(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように、流体圧シリンダの両側に配置される部材を連結する場合に、流体圧シリンダを筒体内に収容し、その筒体を介して両側の部材を連結するのが普通である。
この場合、筒体を組み込む分、部材数が増し、構造が複雑化し、製作費が高価になる。
【0007】
本発明の目的は、流体圧シリンダのシリンダ本体をそれに連結される複数の部材を連結する連結部材として機能させるように構成した流体圧シリンダ及びその流体圧シリンダを組み込んだ昇降台付き搬送台車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の流体圧シリンダは、シリンダ部材と、シリンダ部材に形成されたシリンダ孔に進退自在に装着されたピストン部とピストンロッドとを含む出力部材を備えた流体圧シリンダにおいて、前記シリンダ部材の外周部に、シリンダ部材の全長又は略全長に亙って延び且つ軸心直交断面が矩形状の複数の部材連結部が突出状にシリンダ部材と一体的に形成され、
前記シリンダ部材の外周部のうちの周方向4等分位置の各々に前記部材連結部が形成され、前記シリンダ部材が
、構造物の構成部材であって第1の部材連結部に連結される
部材と、前記構造物の構成部材であって前記第1の部材連結部とは異なる第2の部材連結部に連結される部材を連結する連結部材として機能するように構成されたことを特徴としている。
【0009】
【0010】
請求項
2の流体圧シリンダ
は、請求項
1の発明において、前記部材連結部に、周方向にストレートに貫通する複数のボルト孔を形成したことを特徴としている。
【0011】
請求項
3の昇降台付き搬送台車は、台車本体とこの台車本体の上側に昇降可能に装備された昇降台とを備え、台車本体は、中心部に鉛直姿勢に配置された請求項2の流体圧シリンダであって前記昇降台を昇降可能な流体圧シリンダと、前記流体圧シリンダの第1方向の両側に第1所定距離空けて配設された1対の第1柱材と、前記流体圧シリンダの第1方向と直交する第2方向の両側に第2所定距離空けて配設された1対の第2柱材と、1対の第1柱材の第2方向の両側に第2所定距離空けて夫々配設された2対の第3柱材とを備え、前記昇降台は、2対の第3柱材に形成されたガイド孔に摺動自在に夫々挿入される4つのガイドロッドを備え、第1〜第3柱材の各々は、柱材の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ柱材から突出状に一体形成された1又は複数の部材連結部を備え、前記流体圧シリンダの部材連結部とそれに隣接する第1,第2柱材の部材連結部は、鉛直で平行な1対の板材の端部に夫々挟持されてボルト締結することで連結され、前記第2柱材の部材連結部と前記第3柱材の部材連結部は、鉛直で平行な1対の板材の端部に夫々挟持されてボルト締結することで連結されたことを特徴としている。
【0012】
請求項
4の昇降台付き搬送台車は、請求項
3の発明において、前記台車本体の下端近傍部に2つの駆動輪と2つの従動輪を設け、前記2つの駆動輪を回転駆動する駆動手段を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明(流体圧シリンダ)によれば、シリンダ部材の外周部に、シリンダ部材の全長又は略全長に亙って延び且つ軸心直交断面が矩形状の複数の部材連結部が突出状にシリンダ部材と一体的に形成され、前記シリンダ部材が複数の部材連結部に連結される複数の部材を連結する連結部材として機能するように構成されたため、シリンダ部材を介して複数の部材を連結することができるうえ、シリンダ部材を複数の部材に連結することができるため、シリンダ部材の反ロッド側端部を支える支持部材等の部材数を節減し、構造を簡単化し、製作費を安価にすることができる。また、シリンダ部材の反ロッド側端部を支える支持部材等を省略できるため、流体圧シリンダと支持部材等の全長や全高を短くすることができる。
前記シリンダ部材の外周部のうちの周方向4等分位置の各々に前記部材連結部を形成したため、4つの部材連結部に4枚の板材又は8枚の板材を連結することができる。
【0014】
【0015】
請求項
2の発明によれば、前記部材連結部に、周方向にストレートに貫通する複数のボルト孔を形成したため、複数のボルト孔に挿通させた複数のボルトを介して部材連結部と板材を連結することができる。
【0016】
請求項
3の発明(昇降台付き搬送台車)によれば、台車本体の中心部に鉛直姿勢の流体圧シリンダを有し、昇降台に設けた4本のガイドロッドが台車本体の4つの第3柱材のガイド孔に挿入されているため、流体圧シリンダにより昇降台を昇降させることができる。
【0017】
台車本体は、1対の第1,第2柱材と、2対の第3柱材とを備え、第1〜第3柱材の各々は、柱材の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ柱材から突出状に一体形成された1又は複数の部材連結部を備えている。
前記流体圧シリンダの部材連結部とそれに隣接する第1,第2柱材の部材連結部は、鉛直で平行な1対の板材の端部に夫々挟持してボルト締結することで連結され、前記第2柱材の部材連結部と前記第3柱材の部材連結部は、鉛直で平行な1対の板材の端部に夫々挟持してボルト締結することで連結されているため、台車本体を1対の第1,第2柱材と、2対の第3柱材と、複数の板材とをボルト締結(又は溶接接合)することで簡単に製作することができる。流体圧シリンダの反ロッド側端部を支持する支持部材等を省略できるため、流体圧シリンダと支持部材等の全長(全長)を短くすることもできる。
【0018】
請求項
4の発明によれば、前記台車本体の下端近傍部に2つの駆動輪と2つの従動輪を設け、前記2つの駆動輪を回転駆動する駆動手段を設けたため、自走式の昇降台付き搬送台車となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づいて説明する。
図1、
図2に示すように、昇降台付き搬送台車1は、台車本体10Aとこの台車本体10Aの上側に昇降可能に装備された昇降台10Bとを備えている。この搬送台車1は、金型反転機に金型を搬入するためのものである。尚、
図1の符号F,L,Rが夫々前方、左方、右方を示すものとして以下説明する。左右方向が第1方向、前後方向が第2方向に相当する。
【0021】
図2〜
図4に示すように、台車本体10Aは、中心部に鉛直姿勢に配置された流体圧シリンダ30と、1対の第1柱材11と、1対の第2柱材12と、2対の第3柱材13と、鉛直の複数の板材14a,14b〜17a,17b,22a,22b,23a,23bと、鉛直の4つの厚板材18及び鉛直の2つの厚板材19と、鉛直の前面板20aと、鉛直の後面板20bと、鉛直の左側板21aと、鉛直の右側板21bと、1対の駆動輪24a,24b及び駆動軸26と、1対の従動輪25a,25bと、駆動輪24a,24bを回転駆動する駆動手段27等を備えている。
【0022】
図2に示すように、昇降台10Bは、昇降台本体40と、この昇降台本体40の上端に固定される天板40aとを備えている。昇降台本体40は、ロッド固定部材31と、1対の第1短柱材41と、1対の第2短柱材42と、2対の第3短柱材43と、鉛直の複数の短板材44a,44b〜47a,47b,52a,52b,53a,53bと、鉛直の4つの短厚板材48及び鉛直の2つの短板材49と、鉛直の前面板50aと、鉛直の後面板50bと、鉛直の左側板51aと、鉛直の右側板51b等を備えている。
【0023】
次に、昇降台10Bを昇降させる流体圧シリンダ30について説明する。
図5、
図6に示すように、この流体圧シリンダ30は、シリンダ部材32と、シリンダ部材32に形成されたシリンダ孔30aに進退自在に装着されたピストン部33pとピストンロッド33qとを含む出力部材33と、往動流体室36a及び復動流体室36bとを備えた流体圧シリンダである。
【0024】
前記シリンダ部材32は、中実の角材を素材として製作された高強度部材で構成されており、シリンダ部材32の外周部に、シリンダ部材32の全長又は略全長に亙って延び且つシリンダ部材32の軸心と直交する軸心直交断面が矩形状の4つの部材連結部34a,34bが外側へ突出状にシリンダ部材32と一体的に形成され、前記シリンダ部材32が4つの部材連結部34a,34bに連結される複数の板材14a,14b,15a,15bを連結する連結部材として機能するように構成されている。
【0025】
4つの部材連結部34a,34bは、シリンダ部材32の外周を4等分する位置に形成されている。各部材連結部34a,34bは、流体圧シリンダ30の軸心を含む平面に対して対称に形成されて径方向へ延びている。それ故、4つの部材連結部34a,34bの平面視の外形は十文字的な形状になっている。左右両側の部材連結部34aの周方向幅は、前後両側の部材連結部34bの周方向幅よりも僅かに大きく形成されている。各部材連結部34a,34bには、周方向にストレート状に貫通する複数のボルト孔35が形成されている。
【0026】
次に、台車本体10Aの構造について説明する。
図2〜
図4、
図6〜
図10に示すように、1対の第1柱材11は流体圧シリンダ30の左右方向の両側に第1所定距離空けて配設されている。1対の第2柱材12は、流体圧シリンダ30の前後方向の両側に第1所定距離よりも小さい第2所定距離空けて配設されている。2対の第3柱材13は、1対の第1柱材11の前後方向の両側に第2所定距離空けて夫々配設されている。
【0027】
第1柱材11は、横断面の形状が凸字の形状を有し、その凸部に、第1柱材11の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ第1柱材11から外側へ突出状に一体形成された1つの部材連結部11aが形成されている。この部材連結部11aの周方向幅は、シリンダ部材32の部材連結部34aの周方向幅と同幅である。1対の第1柱材11は、その部材連結部11aが流体圧シリンダ30の部材連結部34aに対向するように配設されている。尚、第1柱材11には、軽量化するための貫通縦孔11bが全長に亙って形成されている。
【0028】
第2柱材12は、横断面の形状が十文字の形状を有し、十文字の4つの凸部に、第2柱材12の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ第2柱材12から外側へ突出状に一体形成された4つの部材連結部12aが形成されている。これら部材連結部12aの周方向幅は、シリンダ部材30の部材連結部34bの周方向幅と同幅である。1対の第2柱材12は、その1つの部材連結部12aが流体圧シリンダ30の部材連結部34bに対向するように配設されている。尚、第2柱材12には、軽量化するための貫通縦孔12bが全長に亙って形成されている。
【0029】
第3柱材13は、横断面の形状が凸字の形状を有し、その凸部に、第3柱材13の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ柱材から外側へ突出状に一体形成された1つの部材連結部13aが形成されている。この部材連結部13aの周方向幅は、第2柱材12の部材連結部12aの周方向幅と同幅である。第3柱材13は、その部材連結部13aが第2柱材12の部材連結部12aに対向するように配設されている。尚、第3柱材13には、昇降台本体40から下方へ延びるガイドロッド54が摺動自在に挿入されるガイド孔13bが全長に亙って形成されている。尚、第1,第3柱材11,13の部材連結部11a,13aを除く部分の左右幅と前後幅は夫々等しい。
【0030】
流体圧シリンダ30の1対の部材連結部34aは、左右の1対の第1柱材11の部材連結部11aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材14a,14bを介して連結されている。1対の板材14aの流体圧シリンダ30側の端部は部材連結部34aを挟持して複数のボルトにより締結され、1対の板材14aの第1柱材11側の端部は部材連結部11aを挟持して複数のボルトにより締結されている。
【0031】
流体圧シリンダ30の1対の部材連結部34bは、前後1対の第2柱材12の部材連結部12aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材15a,15bを介して連結されている。1対の板材15aの流体圧シリンダ30側の端部は部材連結部34bを挟持して複数のボルトにより締結され、1対の板材15aの第2柱材12側の端部は部材連結部12aを挟持して複数のボルトにより締結されている。
【0032】
前後1対の第2柱材12に関して、第2柱材12の左右の1対の部材連結部12aは、左右の1対の第3柱材13の部材連結部13aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材16a,16bを介して連結されている。1対の板材16a,16bの第2柱材12側の端部は部材連結部12aを挟持して複数のボルトで締結され、1対の板材16a,16bの第3柱材13側の端部は部材連結部13aを挟持して複数のボルトにより締結されている。
【0033】
前面板20aと後面板20bの内面の左端部と中央部と右端部には、夫々、厚板材18,19,18が複数のボルトで固定されている。厚板材18の左右幅は、第1,第3柱材11,13の部材連結部11a,13aを除く部分の左右幅に等しく設定されている。厚板材19の左右幅は第2柱材12の部材連結部12aの左右幅と等しく設定されている。
【0034】
左側板21aは、左側の第1柱材11と左側の前後1対の第3柱材13と前後1対の厚板材18に複数のボルトで夫々締結され、右側板21bは、右側の第1柱材11と右側の前後1対の第3柱材13と前後1対の厚板材18に複数のボルトで夫々締結されている。
【0035】
左側の第1,第3柱材11,13に関して、第1柱材11とその前後両側の第3柱材13は、板材22a,22bを介して夫々連結されている。板材22a,22bの第1柱材11側の端部は第1柱材11の右側面に複数のボルトで締結され、板材22a,22bの第3柱材13側の端部は第3柱材13の右側面に複数のボルトで締結されている。前後1対の第3柱材13と隣接する厚板材18とは板材23a,23bを介して夫々連結されている。板材23a,23bの第3柱材13側の端部は第3柱材13の右側面に複数のボルトで締結され、板材23a,23bの厚板材18側の端部は厚板材18の右側面に複数のボルトで締結されている。
【0036】
右側の第1,第3柱材11,13に関して、第1柱材11とその前後両側の第3柱材13は、板材22a,22bを介して夫々連結されている。板材22a,22bの第1柱材11側の端部は第1柱材11の左側面に複数のボルトで締結され、板材22a,22bの第3柱材13側の端部は第3柱材13の左側面に複数のボルトで締結されている。前後1対の第3柱材13と隣接する厚板材18とは板材23a,23bを介して夫々連結されている。板材23a,23bの第3柱材13側の端部は第3柱材13の左側面に複数のボルトで締結され、板材23a,23bの厚板材18側の端部は厚板材18の左側面に複数のボルトで締結されている。
【0037】
前後1対の第2柱材12に関して、第2柱材12の部材連結部12aと隣接する厚板材19とが1対の鉛直で平行な板材17a,17bを介して連結されている。1対の板材17a,17bの第2柱材12側の端部は部材連結部12aを挟持して複数のボルトにて締結されている。1対の板材17a,17bの厚板材19側の端部は、厚板材19を挟持して複数のボルトにて厚板材19に固定されている。
【0038】
1対の板材16a,16bは、同サイズの4枚の板材であり、1対の板材15a,15b,22a,22bは同サイズの8枚の板材であり、1対の板材23a,23bは同サイズの4枚の板材である。尚、前記の種々の板材14a,14b〜17a,17b,22a,22b,23a,23bは、レーザー加工機で切断可能な例えば4.0〜4.5mmの厚さの薄板である。
【0039】
台車本体10Aの前端部の下端近傍部には、左右1対の駆動輪24a,24bが装着され、これら駆動輪24a,24bは共通の駆動軸26で支持され、左側の駆動輪24aの両側の軸受板24cは左側板21aと板材23aにボルト締結され、右側の駆動輪24bの両側の軸受板24cは右側板21bと板材23aにボルト締結されている。
駆動軸26の右端部が右側板21bの外側へ突出し、その右端部に駆動手段27が連結されている。駆動手段27は、駆動モータ27aと減速機27bとを含む。
【0040】
台車本体10Aの後端部の下端近傍部には、左右1対の従動輪25a,25bが装着され、左側の従動輪25aの車軸は左側板21aと板材23bで支持され、右側の従動輪25bの車軸は板材23bと右側板21bで支持されている。
尚、左側の駆動輪24aと従動輪25aは両鍔付き車輪であり、右側の駆動輪24bと従動輪25bは鍔なしの車輪である。但し、駆動輪24a,24bと従動輪25a,25bを片鍔付き車輪にしてもよい。
【0041】
次に、昇降台10Bについて説明する。
昇降台10Bの高さ寸法は、台車本体10Aの高さ寸法の約3/8程度である。この高さ寸法は異なるものの、昇降台10Bは台車本体10Aと同様の構造である。
昇降台10Bの天板40aの左右幅は昇降台本体10Aの左右幅よりも幾分大きく設定され、天板40a
の左端部は右端部が昇降台本体10Aから張り出している。
【0042】
図2、
図6〜
図10に示すように、ロッド固定部材31には、流体圧シリンダ30のシリンダ部材32の上方へ延びるピストンロッド33の上半部33aが挿入されて固定され、このピストンロッド33の上半部33aの下端部分はピストンロッド33の下半部33bの上端部に螺合にて連結されている。ピストンロッド33の上半部33aの上端部にはリング33cが螺合され、このリング33cには鉛直の複数のホロセットが螺合されている。
【0043】
ロッド固定部材31の1対の部材連結部31aは、左右の1対の第1短柱材41の部材連結部41aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材44a,44bを介して連結されている。1対の板材44a,44bのロッド固定部材31側の端部は部材連結部31aを挟持して複数のボルトにより締結され、1対の板材44a,44bの第1短柱材41側の端部は部材連結部41aを挟持して複数のボルトにより締結されている。尚、第1短柱材41には、軽量化のための貫通縦孔41bが形成されている。
【0044】
ロッド固定部材31の1対の部材連結部31bは、前後の1対の第2短柱材42の部材連結部42aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材45a,45bを介して連結されている。1対の板材45a,45bのロッド固定部材31側の端部は部材連結部31bを挟持して複数のボルトにより締結され、1対の板材45a,45bの第2短柱材42側の端部は部材連結部42aを挟持して複数のボルトにより締結されている。
【0045】
前後1対の第2短柱材42に関して、第2短柱材42の1対の部材連結部42aは、左右の1対の第3短柱材43の部材連結部43aに、夫々、1対の鉛直で平行な板材46a,46bを介して連結されている。1対の板材46a,46bの第2短柱材42側の端部は部材連結部42aを挟持して複数のボルトにより締結され、1対の板材46a,46bの第3短柱材43側の端部は部材連結部43aを挟持して複数のボルトにより締結されている。2対の第3短柱材43には、夫々、ガイドロッド54の上端部分が挿入されて固定されている。ガイドロッド54の上端部にはリング54aが螺合され、このリング54aに鉛直の複数のホロセットが螺合されている。
【0046】
前面板50aの内面の左端部と中央部と右端部には、厚板材48,49,48が複数のボルトで固定されている。厚板材48の左右幅は、第1,第3短柱材41,43の部材連結部41a,43aを除く部分の左右幅に等しく設定されている。厚板材49の左右幅は第2短柱材42の部材連結部42aの左右幅と等しく設定されている。
【0047】
左側板51aは、左側の第1短柱材42と左側の前後1対の第3短柱材43と前後1対の厚板材48に複数のボルトで夫々締結され、右側板51bは、右側の第1短柱材41と右側の前後1対の第3短柱材43と前後1対の厚板材48に複数のボルトで夫々締結されている。
【0048】
左側の第1,第3短柱材41,43に関して、第1短柱材41とその前後両側の第3短柱材43は、板材52a,52bを介して夫々連結されている。板材52a,52bの第1短柱材41側の端部は第1短柱材41の右側面に複数のボルトで締結され、板材52a,52bの第3短柱材43側の端部は第3短柱材43の右側面に複数のボルトで締結されている。前後1対の第3短柱材43と隣接する厚板材49とは板材53a,53bを介して夫々連結されている。板材53a,53bの第3短柱材43側の端部は第3短柱材43の右側面に複数のボルトで締結され、板材53a,53bの厚板材48側の端部は厚板材48の右側面に複数のボルトで締結されている。
【0049】
右側の第1,第3短柱材41,43に関して、第1短柱材41とその前後両側の第3短柱材43は、板材52a,52bを介して夫々連結されている。板材52a,52bの第1短柱材41側の端部は第1短柱材41の左側面に複数のボルトで締結され、板材52a,52bの第3短柱材43側の端部は第3短柱材43の左側面に複数のボルトで締結されている。前後1対の第3短柱材43と隣接する厚板材48とは板材53a,53bを介して夫々連結されている。板材53a,53bの第3短柱材43側の端部は第3短柱材43の左側面に複数のボルトで締結され、板材53a,53bの厚板材48側の端部は厚板材48の左側面に複数のボルトで締結されている。
【0050】
前後1対の第2短柱材42に関して、第2短柱材42の部材連結部42aと隣接する厚板材49とが1対の鉛直で平行な板材47a,47bを介して連結されている。1対の板材47a,47bの第2短柱材42側の端部は、部材連結部42aを挟持して複数のボルトにて締結されている。1対の板材47a,47bの厚板材49側の端部は、厚板材49を挟持して複数のボルトにて厚板材49に固定されている。
【0051】
尚、1対の板材46a,46bは同サイズの4枚の板材であり、1対の板材45a,45b,52a,52bは同サイズの8枚の板材であり、1対の板材53a,53bは同サイズの4枚の板材である。尚、前記の種々の板材44a,44b〜47a,47b,52a,52b,53a,53bは、レーザー加工機で切断可能な例えば4.0〜4.5mmの厚さの薄板である。
【0052】
尚、天板40aは、第1短柱材41〜第3短柱材43、厚板材48,49等に複数のボルトで締結されているが、それらのボルトは、天板40aの上面から突出しないように構成されている。
【0053】
以上の流体圧シリンダ30及び昇降台付き搬送台車1の作用、効果について説明する。
流体圧シリンダ30のシリンダ部材32の外周部に、シリンダ部材32の全長又は略全長に亙って延び且つ軸心直交断面が矩形状の複数の部材連結部34a,34bが突出状にシリンダ部材32と一体的に形成され、シリンダ部材32が複数の部材連結部34a,34bに連結される複数の板材14a,14b,15a,15bを連結する連結部材として機能するように構成されたため、シリンダ部材32を介して複数の板材14a,14b,15a,15bを連結することができる上、シリンダ部材32を複数の板材に連結することができるため、部材数を節減し、構造を簡単化し、製作費を安価にすることができる。
【0054】
シリンダ部材32の外周部のうちの周方向4等分位置の各々に部材連結部34a,34bを形成したため、4つの部材連結部34a,34bに4枚の板材又は8枚の板材を連結することができる。部材連結部34a,34bに、周方向にストレートに貫通する複数のボルト孔35を形成したため、複数のボルト孔35に挿通させた複数のボルトを介して部材連結部34a,34bと板材14a,14b,15a,15bを連結できる。
【0055】
台車本体10Aの中心部に鉛直姿勢の流体圧シリンダ30を有し、昇降台10Bに設けた4本のガイドロッド54が台車本体10Aの4つの第3柱材13のガイド孔13bに挿入されているため、流体圧シリンダ30により昇降台10Bを昇降させることができる。
【0056】
台車本体10Aは、1対の第1,第2柱材11,12と、2対の第3柱材13とを備え、第1〜第3柱材11〜13の各々は、柱材の全長又は略全長に亙って延び且つ長さ方向直交断面が矩形状で且つ柱材から突出状に一体形成された1又は複数の部材連結部11a,12a,13aを備えている。
【0057】
流体圧シリンダ30の部材連結部34a,34bとそれに隣接する第1,第2柱材11,12の部材連結部11a,12aは、鉛直で平行な1対の板材14a,14b,15a,15bの端部に夫々挟持してボルト締結することで連結され、第2柱材12の部材連結部12aと第3柱材13の部材連結部13aは、鉛直で平行な1対の板材16a,16bの端部に夫々挟持してボルト締結することで連結されているため、台車本体10Aを1対の第1,第2柱材11,12と、2対の第3柱材13と、複数の板材とをボルト締結(又は溶接接合)することで簡単に製作することができる。
【0058】
8枚の板材14a,14b,16a,16bを同サイズの板材に形成し、8枚の板材15a,15b,22a,22bを同サイズの板材に形成しているため、板材の共通化を図っているため、製作費の節減を達成することができる。
また、昇降台 も台車本体 と同様の構造であるため、昇降台10Bを1対の第1,第2短柱材41,42と、2対の第3短柱材43と、複数の板材とをボルト締結(又は溶接接合)することで簡単に製作することができる。
【0059】
台車本体10Aの下端近傍部に2つの駆動輪24a,24bと2つの従動輪25a,25bを設け、2つの駆動輪24a,24bを回転駆動する駆動手段27を設けたため、自走式の昇降台付き搬送台車となる。
【0060】
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記流体圧シリンダ30は、油圧シリンダでもよく、エアシリンダでもよい。
また、部材連結部34a,34bは、シリンダ部材の軸心を含む平面に対して対称の構造としたが、シリンダ部材の軸心を含む平面に対して非対称の構造でもよい。
【0061】
2)台車本体10Aの1対の板材14a,14b〜17a,17bに代えて、板厚を大きくした夫々1枚の板材を採用してもよい。昇降台10Bについても同様である。
3)その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態をも包含するものである。