特許第6771826号(P6771826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6771826
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】車両用遮光シートの固定構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/00 20060101AFI20201012BHJP
【FI】
   B60J3/00 H
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-253912(P2016-253912)
(22)【出願日】2016年12月27日
(65)【公開番号】特開2018-103893(P2018-103893A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154782
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 知二
(72)【発明者】
【氏名】菊谷 友彦
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−306904(JP,A)
【文献】 特開2014−136455(JP,A)
【文献】 特開2010−036650(JP,A)
【文献】 特開2015−089738(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0150617(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のドアの内部に収納される遮光シートであって、前記ドアに形成された窓用開口を覆う遮光シートを巻き取ることによって収納状態を形成し、前記遮光シートの一端に配置される上部バーを用いて、前記ドアの遮光シート取り出し開口から前記遮光シートを引き出すことによって展開状態とする車両用遮光シートの固定構造であって、
前記遮光シートの一端に配置される上部バーであって、前記遮光シートの収納状態において所定の収納時待機位置に位置する上部バー、
前記収納状態において、前記上部バーに向かう方に突出して、前記上部バーを押圧する第1固定突出部、
前記収納状態において、前記上部バーに向かう方向、かつ、前記第1固定突出部が向かう方向とは対向する方向に、突出して、前記上部バーを押圧する第2固定突出部、
を有し、
前記第1固定突出部及び前記第2固定突出部の各々は、
前記ドアの遮光シート取り出し開口近傍であって、前記ドアを有する車両の正面視で車幅方向内側及び外側の各々に分かれて、かつ、前記車両の側面視で互いに重なり合わない位置に設けられている、
車両用遮光シートの固定構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用サンシェード固定構造に関し、特に、収納状態において異音が発生しないものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用サンシェード固定構造について、図5図6に示す車両用サンシェードアッセンブリ構造を用いて説明する。図5に示すように、サンシェード7は、窓開口5の下側であってドア本体2の上端内部にバネ力により巻き取り方向に付勢された状態でロール状に巻き取られた遮光シート7aと、遮光シート7aの上端に設けられた窓開口5の幅と略同寸法を有し窓枠3等に設けられた係止部に係止されて遮光シート7aを展開状態に保持する樹脂製の上部バー7bとを備え、窓6のドアガラス側に沿って遮光シート7aが上下方向に展開・収納自在にサンシェード7が配設されており、上部バー7bはドア本体2の内部に完全に没入することはなく、サンシェード7が収納されているときには、ドア本体2の上部に上部バー7bが露出した状態に保持され、露出状態の上部バー7bの把持部を持って引き上げることにより、遮光シート7aがバネの付勢力に抗して展開される。
【0003】
図6に示すように、サンシェード7は、例えば遮光シート7aがロール状に巻き取られる中空円筒状のシャフトと、該シャフト内に配設されそれぞれ一端がシャフトの中央部に係止された一対のトーションバネとから成るサンシェードアッセンブリ12により、シャフトから引き伸ばされ、かつ、巻き取られる。さらに、サンシェードアッセンブリ12のシャフトの両端に位置する両トーションバネそれぞれの他端がアウタケース14に係止され、このアウタケース14がドアトリム2に取り付けられることにより、サンシェード7がドアトリム2の内側に展開・収納自在に固定される
【0004】
アウタケース14は、断面が平仮名のし字状をなす長尺の基部14aと、基部14aの上端に略水平に一体形成された水平部14bと、基部14aの下部に略垂直に一体形成された垂直部14cとにより構成され、基部14aとドアトリム2との間にサンシェードアッセンブリ12を収納するようになっている。
【0005】
アウタケース14を固定した状態では、ドアトリム2の上端縁とアウタケース14の水平部14bとの間に隙間20が設けられ、サンシェード7の上部バー7bの上端が隙間20から少し覗くようにサンシェードアッセンブリ12が配設され、上部バー7bを引き上げることにより遮光シート7aが隙間20を移動してシャフトから繰り出されて展開される(以上、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−30451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の車両用サンシェードアッセンブリ構造には、以下に示すような改善すべき点がある。遮光シート7aがシャフトに巻き取られた収納状態あるとき、上部バー7bが固定されていないため、走行による揺れ等によって、がたつきが生じ、異音が発生する、という改善すべき点がある。
【0008】
また、上記のような上部バーのがたつきを防止する方法として、フェルト等の緩衝部材を上部バー7bとアウターケース14との間に配置し、両者の間に形成される隙間を埋める方法がある。しかし、この方法では、緩衝部材を配置するという煩雑な作業工程が発生し、車両用サンシェードアッセンブリ構造の製造効率が悪い、という改善すべき点がある。
【0009】
そこで、本発明は、サンシェードの遮光シートの収納状態において、異音が発生しない車両用サンシェード固定構造を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0011】
本発明に係る車両用サンシェード固定構造は、車両用のドアの内部に収納される遮光シートであって、前記ドアに形成された窓用開口を覆う遮光シートを巻き取ることによって収納状態を形成し、前記遮光シートの一端に配置される上部バーを用いて、前記ドアの遮光シート取り出し開口から前記遮光シートを引き出すことによって展開状態とする車両用遮光シートの固定構造であって、前記遮光シートの一端に配置される上部バーであって、前記遮光シートの収納状態において所定の収納時待機位置に位置する上部バー、前記収納状態において、前記上部バーに向かう方に突出して、前記上部バーを押圧する第1固定突出部、前記収納状態において、前記上部バーに向かう方向、かつ、前記第1固定突出部が向かう方向とは対向する方向に、突出して、前記上部バーを押圧する第2固定突出部、を有し、前記第1固定突出部及び前記第2固定突出部の各々は、前記ドアの遮光シート取り出し開口近傍であって、前記ドアを有する車両の正面視で車幅方向内側及び外側の各々に分かれて、かつ、前記車両の側面視で互いに重なり合わない位置に設けられている
【0012】
これにより、互いに対向する方向に向かって突出する第1固定突出部、及び、第2固定突出部を形成することによって、遮光シートの収納状態において、収納時待機位置に位置する上部バーを互いに対向する方向に押圧することができ、ひいては、収納時待機位置に上部バーを固定することができる。これにより、遮光シートの収納状態において、上部バーががたつくことを防止し、ひいては異音の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る車両用サンシェード固定構造の一実施例である車両用サンシェード固定構造100を設置する車両の後部ドアDを示す図である。
図2】車両用サンシェード固定構造100の第1上部バー収納時固定突出部103を示す図である。
図3】車両用サンシェード固定構造100の第2上部バー収納時固定突出部105を示す図である。
図4】車両用サンシェード固定構造100の断面を示す図であり、Aは図2及び図3のX−X断面を、BはY−Y断面を、CはZ−Z断面を、それぞれ示す図である。
図5】従来の車両用サンシェード固定構造を示す図である。
図6】従来の車両用サンシェード固定構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0015】
本発明に係る自動車の車両用サンシェード固定構造の一実施形態であるサンシェード固定構造100について図面を用いて説明する。なお、サンシェード固定構造100は、一般的な乗用車のサンシェードを有する後部ドアに用いられる。
【0016】
1.後部ドアDの構成
サンシェード固定構造100が配置される後部ドアDについて、図1を用いて説明する。図1に、遮光シートSA1(後述)が展開状態で固定された後部ドアDを車両内側から見た状態を示す。後部ドアDは、ドアパネルDP、ドアガラスDG、ドアガラス駆動装置GD(図示せず)、ドアトリムDT、及び、サンシェードアッセンブリSAを有している。ドアパネルDPは、金属製のドアインナパネルと、樹脂製のドアトリムDTとを組み合わせて形成される。ドアパネルDPは、上部に窓用開口WAを有している。ドアガラスDGは、窓用開口WA内を上下に移動し、窓用開口WAを閉塞又は開放する。ドアガラス駆動装置GDは、外部からの操作命令によって、ドアガラスDGを窓用開口WA内で上下方向に移動させる。なお、ドアガラス駆動装置GDは、ドアパネルDPとドアトリムDTとの間に配置される。
【0017】
ドアトリムDTは、ドアパネルDPにおいて、車両内側に取り付けられる。ドアトリムDTは、樹脂により成形されており、いわゆる内張として機能する。ドアトリムDTの構造について、図2を用いて説明する。図2は、ドアトリムDTの裏面、窓用開口WA側、つまり、上部側を示している。ドアトリムDTは、上端縁の中央付近に、第1上部バー収納時開口形成部101a、及び、第1上部バー収納時固定突出部103を有している。第1上部バー収納時開口形成部101a、及び、第1上部バー収納時固定突出部103については後述する。また、ドアトリムDTは、サンシェードアッセンブリSAのアウターケースSA9(後述)を取り付けるためのドアトリム係合部DTu1〜DTu8を有している。ドアトリム係合部DTu1〜DTu5は、ドアトリムDTの裏面から突出する断面コ字状の台座の天面に開口として形成される。ドアトリム係合部DTu6は、ドアトリムDTを貫通する開口として形成される。ドアトリム係合部DTu7、DTu8は、ドアトリムDTの裏面から突出する突出部として形成される。
【0018】
図1に戻って、サンシェードアッセンブリSAは、窓用開口WAの下側、ドアパネルDPとドアトリムDTとの間に配置される。サンシェードアッセンブリSAの構造を、図3を用いて説明する。図3は、遮光シートSA1の収納状態(後述)におけるサンシェードアッセンブリSAの分解図を示している。サンシェードアッセンブリSAは、遮光シートSA1、ロール軸SA3、一対のトーションばねSA5(図示せず)、上部バーSA7、及び、アウターケースSA9を有している。
【0019】
遮光シートSA1は、窓用開口WA(図1参照)を覆うことによって、外部からの光の侵入を遮る。遮光シートSA1は、一端がロール軸SA3に取り付けられている。なお、図3においては、遮光シートSA1は収納状態にあるため、ロール軸SA3の外周面に沿って巻き取られている。ロール軸SA3は、外周面で遮光シートSA1を巻き取る円筒形状部材である。一対のトーションバネSA5は、ロール軸SA3内の両端部に、それぞれ配置される。各トーションばねSA5の一端は、ロール軸SA3の中央部に係止される。また、トーションバネSA5のそれぞれの他端は、アウターケースSA9に係止される。上部バーSA7は、遮光シートSA1のロール軸SA3に取り付けられた一端とは異なる一端、つまり、開放されている一端に取り付けられる。上部バーSA7は、中央付近に操作部SA7aを有している。操作部SA7aは、遮光シートSA1をロール軸SA3から展開するための持ち手として機能する。上部バーSA7は、ドアパネルDPの窓用開口WAの幅と略同じ幅の長さを有している。
【0020】
アウターケースSA9は、ロール軸SA3を保持するとともに、サンシェードアッセンブリSAをドアトリムDTに取り付ける機能を有している。アウターケースSA9は、断面がJ字状の基部SA9a、基部SA9aの上端に略水平に一体形成された水平部SA9b、及び、基部SA9aの下部に略垂直に一体形成された垂直部SA9cを有している。基部SA9aは、第2上部バー収納時開口形成部101b、第2上部バー収納時固定突出部105、及び、上部バー収納時待機位置形成部107を有している。第2上部バー収納時開口形成部101b、第2上部バー収納時固定突出部105、及び、上部バー収納時待機位置形成部107については後述する。
【0021】
また、アウターケースSA9は、ドアトリムDTに取り付けるためのアウターケース係合部SA9t1〜SA9t8を有している。アウターケース係合部SA9t1〜SA9t6は、アウターケースSA9の裏面から突出する突出部として形成される。アウターケース係合部SA9t7、SA9t8は、アウターケースSA9を貫通する開口として形成される。なお、アウターケースSA9のアウターケース係合部SA9t1〜SA9t8は、それぞれ、ドアトリムDTのドアトリム係合部DTu1〜DTu8に係合し、これにより、アウターケースSA9は、ドアトリムDTに取り付けられる。
【0022】
さらに、アウターケースSA9は、ロール軸SA3を固定するためのロール軸係合部SA9t9を有している。アウターケース係合部SA9t9は、アウターケースSA9の裏面から突出する突出部として形成される。なお、アウターケースSA9のアウターケース係合部SA9t9は、ロール軸SA3のロール軸係合部SA3u1に係合し、これにより、ロール軸SA3は、アウターケースSA9に取り付けられる。
【0023】
2.サンシェード固定構造100の構成
サンシェード固定構造100の構成について説明する。サンシェード固定構造100は、上部バー収納開口部101、第1上部バー収納時固定突出部103、第2上部バー収納時固定突出部105、及び、上部バー収納時待機位置形成部107を有している。アウターケースSA9をドアトリムDTに取り付けた状態における図2及び図3のX−X断面を図4Aに示す。図4Aに示すように、アウターケースSA9をドアトリムDTに取り付けることによって、ドアトリムDTの第1上部バー収納時開口形成部101a(図2参照)、及び、アウターケースSA9の第2上部バー収納時開口形成部101bによって、上部バー収納開口部101が形成される。また、アウターケースSA9をドアトリムDTに取り付けることによって、サンシェードアッセンブリSAを収納するサンシェードアッセンブリ収納空間Sが形成される。上部バー収納開口部101は、遮光シートSA1を展開状態から収納状態、又は、収納状態から展開状態とする際に、上部バーSA7が通過する、サンシェードアッセンブリ収納空間Sと外部空間とを接続する開口として機能する。
【0024】
上部バー収納時待機位置形成部107は、遮光シートSA1の収納状態において、巻き取った遮光シートSA1を有するロール軸SA3の外周面と、上部バー収納時待機位置形成部107との間に形成される空間を上部バーSA7が通過できないように形成される。これにより、遮光シートSA1が収納状態にあるときに、上部バーSA7を取り出しやすい収納時待機位置に配置する。なお、遮光シートSA1が収納状態にあるとき、上部バーSA7は、巻き取った遮光シートSA1を有するロール軸SA3の外周面に当接している。
【0025】
アウターケースSA9をドアトリムDTに取り付けた状態における図2及び図3のY−Y断面を図4Bに示す。図4Bに示すように、第1上部バー収納時固定突出部103は、ドアトリムDTの上部に形成されている第1上部バー収納時開口形成部101aの中央付近に、上部バー収納開口部101に向かって突出するように形成されている(図2参照)。第1上部バー収納時固定突出部103は、樹脂製のドアトリムDTと一体で形成される。第1上部バー収納時固定突出部103は、遮光シートSA1の収納状態において、収納時待機位置にある上部バーSA7の上部を、自身の突出方向に押圧する。なお、収納時待機位置にある上部バーSA7において、巻き取った遮光シートSA1を有するロール軸SA3の外周面との当接位置P107は、上部バーSA7の中心軸JSA7に対して、第1上部バー収納時固定突出部103、上部バーSA7を押圧する押圧位置P103と、同一側に存在する。
【0026】
アウターケースSA9をドアトリムDTに取り付けた状態における図2及び図3のZ−Z断面を図4Cに示す。図4A及び図4Cに示すように、第2上部バー収納時固定突出部105は、アウターケースSA9の基部SA9aの左右の両下端部、及び、上部バー収納時待機位置形成部107の上に、サンシェードアッセンブリ収納空間Sに向かって突出するように形成されている。第2上部バー収納時固定突出部105は、樹脂製のアウターケースSA9と一体で形成される。第2上部バー収納時固定突出部105は、遮光シートSA1の収納状態において、上部バーSA7の下部〜中央部を、自身の突出方向、つまり、第1上部バー収納時固定突出部103が押圧する方向とは反対の方向に押圧する。
【0027】
このように、互いに対向する方向に向かって突出する第1上部バー収納時固定突出部、及び、第2上部バー収納時固定突出部を形成することによって、遮光シートSA1の収納状態において、収納時待機位置に位置する上部バーSA7を互いに対向する方向に押圧することができ、ひいては、上部バー収納時待機位置に上部バーSA7を固定することができる。これにより、遮光シートSA1の収納状態において、上部バーSA7ががたつくことを防止できる。
【0028】
また第1上部バー収納時固定突出部103が車両前後方向中央部に1つ第2上部バー収納時固定突出部105が車両前後方向両端部に2つ形成されている場合において、中央部に形成されている突出部を両端部に形成されている突出部よりも高い位置に形成してもよい。その場合、前後方向に若干傾けて上部バーを格納しようとしてもサンシェード巻取の瞬間に中央の突出部が先当たりすることによりサンシェードの巻取速度を減速させることができ、操作フィーリングや質感を向上させることができる。
【0029】
[その他の実施形態]
(1)第1上部バー収納時固定突出部103、第2上部バー収納時固定突出部105の形成:前述の実施例1においては、第1上部バー収納時固定突出部103を1つ、第2上部バー収納時固定突出部105を2つ、それぞれ形成するとしたが、互いに対向する方向に押圧するものであれば、例示の個数に限定されない。第1上部バー収納時固定突出部103、及び、第2上部バー収納時固定突出部105の形成位置についても同様である。
【0030】
(2)サンシェードアッセンブリSAの配置位置:前述の実施例1においては、サンシェードアッセンブリSAは、窓用開口WAの下部に配置されるとしたが、上部に配置されるものであってもよい。この場合、サンシェードアッセンブリSAは、窓用開口WAの上部に位置するドアトリムとアウターケースSA9によって形成されるサンシェードアッセンブリ収納空間に配置され、遮光シートSA1は、上から下に向かって展開し、上部バーSA7は、遮光シートSA1の収納状態において、窓用開口WAの上部に位置する。
【0031】
(3)後部ドアD:前述の実施例1においては、サンシェードアッセンブリSAを後部ドアDに配置するとしたが、サンシェードアッセンブリSAを配置するドアであれば、その他のドアであってもよい。
【0032】
(4)乗用車:前述の実施例1においては、乗用車のドアにサンシェードアッセンブリSAを配置するとしたが、ドアにサンシェードアッセンブリSAを配置するものであれば、その他の自動車であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明に係る車両用サンシェード固定構造は、例えば、サンシェードを有する乗用車に用いることができる。
【符号の説明】
【0034】
100 サンシェード固定構造
101 上部バー収納開口部
101a 第1上部バー収納時開口形成部
101b 第2上部バー収納時開口形成部
103 第1上部バー収納時固定突出部
105 第2上部バー収納時固定突出部
105 第2固定突出部
107 上部バー収納時待機位置形成部
D 後部ドア
SA1 遮光シート
DP ドアパネル
WA 窓用開口
DG ドアガラス
GD ドアガラス駆動装置
DT ドアトリム
SA サンシェードアッセンブリ
SA3 ロール軸
SA5 トーションバネ
SA7 上部バー
SA7a 操作部
JSA7 中心軸
SA9 アウターケース
SA9a 基部
SA9b 水平部
SA9c 垂直部
S サンシェードアッセンブリ収納空間
P107 当接位置
P103 押圧位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6