(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記ファイル特定情報は、選択された著作物の利用に関する著者許諾を表示するファイルのファイル名および/または選択された著作物の利用態様を表示するファイルのファイル名である請求項1記載の著作物利用許諾申請装置。
【背景技術】
【0002】
医療関係の論文や書籍の一部をウェブに掲載し、イントラネットに掲載し、メールで配布し、プレゼンテーション資料に利用したりする際には、著作権法等の法令や、慣習に即した、ライセンス(利用許諾)を取得する必要がある。とくに医療関係の論文や書籍を利用する場合では、著作権ライセンスとは別に、著者の許諾を得ることが慣習となっている。
【0003】
また、医療関係の論文や書籍についてはデータベース検索を利用した流通基盤があり、本出願人は、医薬品、医療機器、医療関連の論文、医学書、医療関連ニュース等のデータベース検索サービスを提供している。
【0004】
このような情報化が進んだ環境下において、慣行にのっとって、著者の許諾を得る等のサービスを提供する場合、抑制的な利用許諾申請を実現することが、重要である。情報化が進んだ近年の環境下では、情報の取得が容易であり、また、その頒布も容易であることから、不必要に著作物の利用許諾の申請を行いがちであり、不確実な申請のもとで、不必要に著者等から許諾を得る等の作業が行われ、生産性が損なわれるからである。
【0005】
著作権法上に規制に加えて、慣行上著者の許諾が別途必要とされている医療関係の論文や書籍については、安易な利用許諾申請を抑制することが望まれる。
【0006】
コンテンツの流通に関しては特開2013−025494号等に記載がある。この先行技術文献は、ユーザごとに電子コンテンツ陳列棚を準備して借用・購入申請を行うことを開示している。
【0007】
なお、上述の従来技術やその問題点は、この発明の背景の一部を説明するためにのみ説明している。この発明は特許請求の範囲に記載されるとおりであり、上述の従来技術や問題点に限定されるものではない点に留意されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、著作物の利用許諾の申請を抑制的にする著作物利用許諾申請技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。
【0011】
すなわち、この発明の一側面によれば、上述の目的を達成するために、著作物利用許諾申請装置に:著作物データベースに記憶されている著作物情報に対して検索を実行する著作物情報検索手段と;検索結果から利用許諾申請の対象の著作物を選択する申請対象選択手段と;上記申請対象選択手段によって選択された著作物に関する利用許諾の申請を実行する申請手段と;上記申請に関連して、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名からなる必須ファイル特定情報を入力する必須ファイル特定情報入力手段と;上記必須ファイル特定情報が入力されていない場合、利用許諾の申請を受け付けない制御手段とを設けるようにしている。
【0012】
この構成によれば、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名を申請の必須情報としているので、当該ファイルを予め記憶装置に準備しておく必要があり、この結果、著作物の利用許諾の申請を抑制的にすることができる。
【0013】
この構成において、上記必須ファイル特定情報は、選択された著作物の利用に関する著者許諾を表示するファイルのファイル名および/または選択された著作物の利用態様を表示するファイルのファイル名であって良い。
【0014】
必須ファイル特定情報入力手段は、INPUT
タグにnameのタイプの属性を付加して実現されて良い。
【0015】
また、この発明の他の側面によれば、クライアント装置の通信ネットワークを介して接続された著作物利用許諾申請用サーバ装置に:上記クライアント装置からの検索要求に基づいて著作物情報に対する検索を実行して検索結果を上記クライアント装置に返す検索手段と;上記検索結果に応じて選択された著作物に関する利用許諾の申請を上記クライアント装置から受け付ける利用許諾申請受付手段と;上記利用許諾に申請に関連して、上記クライアント装置によってアクセス可能な記憶装置に記憶されているファイルのファイル名からなる必須ファイル特定情報を受け付けていない場合、利用許諾の申請を受け付けない制御手段とを設けるようにしている。
【0016】
また、この発明の他の側面によれば、クライアント装置の通信ネットワークを介して接続された著作物利用許諾申請用サーバ装置において実行される著作物利用許諾申請管理方法において:検索手段が、上記クライアント装置からの検索要求に基づいて著作物情報に対する検索を実行して検索結果を上記クライアント装置に返す検索ステップと;利用許諾申請受付手段が、上記検索結果に応じて選択された著作物に関する利用許諾の申請を上記クライアント装置から受け付ける利用許諾申請受付ステップと;制御手段が、上記利用許諾に申請に関連して、上記クライアント装置によってアクセス可能な記憶装置に記憶されているファイルのファイル名からなる必須ファイル特定情報を受け付けていない場合、利用許諾の申請を受け付けない制御ステップとを有するようにしている。
【0017】
この構成においても、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名を申請の必須情報としているので、著作物の利用許諾の申請を抑制的にすることができる。
【0018】
また、この発明の他の側面によれば、著作物利用許諾申請用コンピュータプログラムが、クライアント装置の通信ネットワークを介して接続された著作物利用許諾申請用サーバコンピュータを:上記クライアント装置からの検索要求に基づいて著作物情報に対する検索を実行して検索結果を上記クライアント装置に返す検索手段;上記検索結果に応じて選択された著作物に関する利用許諾の申請を上記クライアント装置から受け付ける利用許諾申請受付手段;上記利用許諾に申請に関連して、上記クライアント装置によってアクセス可能な記憶装置に記憶されているファイルのファイル名からなる必須ファイル特定情報を受け付けていない場合、利用許諾の申請を受け付けない制御手段として機能させる。
【0019】
この構成においても、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名を申請の必須情報としているので、著作物の利用許諾の申請を抑制的にすることができる。
【0020】
また、この発明の他の側面によれば、著作物利用許諾申請装置に:利用許諾申請の対象の著作物を特定する申請対象特定手段と;上記申請対象特定手段によって特定された著作物に関する利用許諾の申請を実行する申請手段と;上記申請に関連して、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名からなる必須ファイル特定情報を入力必須ファイル特定情報入力手段と;上記必須ファイル特定情報が特定されていない場合、利用許諾の申請を受け付けない制御手段とを設けるようにしている。
【0021】
この構成においても、記憶装置に記憶されているファイルのファイル名を申請の必須情報としているので、著作物の利用許諾の申請を抑制的にすることができる。
【0022】
この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、そのような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることはもちろんである。またそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品もこの発明の技術的な範囲に含まれることも当然である。
【0023】
この発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、著作物の利用許諾の申請を抑制的にすることができ、その管理処理の生産性を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明を著作物利用許諾申請システムに適用した実施例について説明する。
【0027】
図1は、この実施例の著作物利用許諾申請システム100を全体として示しており、この図において、著作物利用許諾申請システム100は、利用許諾管理センタ200の各種コンピュータシステム(アウトソースサービスを利用しても良い)と、利用者居宅(勤務先の施設も含む)300の各種コンピュータシステムとから構成されている。図では利用者居宅300は1つしか示さないけれども通常は複数である。利用許諾管理センタ200および利用者居宅300は通信ネットワーク400により接続されている。利用者は利用者居宅300から通信ネットワーク400を介して利用許諾管理センタ200にアクセスして以下に説明するような情報検索サービスおよび利用許諾申請サービスの提供を受ける。情報検索サービスは典型的にはキーワードや書誌事項の指定に基づいて文書を検索し、必要な場合には論文等の電子コピーまたはハードコピーを提供することであるが、これに限定されない。ここでは、検索に併せて検索結果に基づいて論文等の著作物についての利用許諾申請サービスを行う。この例では利用者居宅300においてウェブの閲覧ソフトウェアを用いてサービスを提供するけれども、専用のソフトウェアを用いてもよい。
【0028】
利用許諾管理センタ200および利用者居宅300内において示される各種機能ブロックは、コンピュータのハードウェア資源およびソフトウェアが協働して実現される。ソフトウェアは記録媒体201、301、または通信回線を介して提供されて、対応するコンピュータシステムにインストールされる。
【0029】
利用者居宅300にはクライアント端末302が設けられ、クライアント端末302上でウェブブラウザ303が実行される。ウェブブラウザ303は、情報の閲覧が可能であるとともに検索結果に基づいて論文等の著作物についての利用許諾申請サービス等を支援する。クライアント端末302は典型的にはパーソナルコンピュータであるが、これに限定されない。クライアント端末302は通信ネットワーク400に接続されている。クライアント端末302は、典型的にはハードディスク等の補助記憶装置304を有し、この補助記憶装置304は、アクセス可能である限り、LAN等を介して接続された外部記憶装置であっても良い。
【0030】
利用許諾管理センタ200は、医療関係の論文、書籍の情報を管理し、また、これら論文、書籍の利用許諾申請を管理し、その利用許諾申請処理のレコードを保持・管理するものである。利用許諾管理センタ200には、ウェブサーバ202、アプリケーションサーバ203、データベース管理システム204、ルータ205等が設けられ、これらが通信ネットワーク(例えばLAN)206に接続されている。ウェブサーバ202は、利用者居宅300のウェブブラウザ303との間でデータ通信を行うためのものであり、例えばPOSTメソッドによりデータの通信を行う。もちろん他の通信ファシリティを用いてもよい。データベース管理システム204は、論文データベース204a、書籍データベース204b、申請データベース204c等を管理する。アプリケーションサーバ203は、ウェブサーバ202を介して利用者居宅300からのサービス要求を受け取って各種サービスを提供する。アプリケーションサーバ203は、機能的には、例えば、検索部203a、出力処理部203b、申請受付部203c、申請受付制御部203d等を実現する。これらアプリケーションサーバ203の各種機能部は、データベース管理システム204が管理する、論文データベース204a、書籍データベース204b、申請データベース204c、インデックス記憶部208等を参照して各種のサービスを提供する。アプリケーションサーバ203に代えてウェブサーバ202のcgiプログラム等を用いてもよい。
【0031】
データベース管理システム204に管理される論文データベース204aは、これに限定されないが、例えば
図2に示すようなデータを保持する。
図2の例では、論文データベース204aの論文レコードは、論文ID、学会名、雑誌名(ジャーナル名ともいう)、巻名(号名)、論文タイトル、著者、ISSN(国際標準逐次出版物番号)、保管位置等を含んでいる。この例ではアーカイブ207に論文データの実体を保管しており、保管位置はこのアーカイブ207における保管位置を示す。論文IDは論文ごとの一意の識別子である。
【0032】
同じくデータベース管理システム204に管理される書籍データベース204bは、これに限定されないが、
図3に示すようなデータを保持する。
図3の例では、書籍データベース204bの書籍レコードは、書籍ID、書名、著者、出版社、発行日、価格、ISBN(国際標準図書番号)、保管位置等を含んでいる。この例ではアーカイブ207に書籍のイメージデータ、テクストデータ等を保管しており、保管位置はこのアーカイブ207における保管位置を示す。書籍情報が、書名、著者、出版社、発行日、価格、説明文、イメージ等を含む文書として構成される場合には、この文書自体をアーカイブ207に保管してもよい。
【0033】
同じくデータベース管理システム204に管理される申請データベース204cは、これに限定されないが、
図4に示すようなデータを保持する。
図4の例では、申請データベース204cの申請処理レコードは、申請ID、申請日時、申請者ID、利用部分、利用目的、利用開始、利用終了、利用数、著者許諾の有無、1または複数のアップロードファイルの保管位置等を含んでいる。この例ではアーカイブ207に1または複数のアップロードファイルを保管しており、保管位置はこのアーカイブ207における保管位置を示す。アップロードファイルは典型的にはPDFファイルであるがこれに限定されない。
【0034】
アプリケーションサーバ203は、検索部203a、出力処理部203b、申請受付部203c、申請受付制御部203d等を実現する。検索部203aは、論文データベース204aおよび書籍データベース204bを用いた検索を行う。また、全文を対象とした検索では、インデックス記憶部208に記憶されている検索用インデックスを参照して検索を行う。インデックスは、キーワードごとに情報ID(例えば論文ID)、スコア等を保持している。
【0035】
インデックスは、アーカイブ207に含まれている文書を、論文、書籍ごとに取り出してキーワードごとのスコア算出用の情報等を割り当てる。スコア算出用の情報は例えばTF・IDF値や更新日である。
【0036】
検索は項目を指定したものでも、インデックスを用いたものでもよい。
【0037】
図5は、利用者居宅300のクライアント端末302のウェブブラウザ303および利用許諾管理センタ200のアプリケーションサーバ203が実現する機能ブロックの関係を説明するものである。ウェブブラウザ303が実現する検索指示部303a、著作物選択部303b、申請部303c、必須ファイル特定部303d、および処理結果受付部303eについてはのちに説明する。
【0038】
この実施例では、
図7に示すようなユーザインタフェース500を用いて利用許諾申請のためのコンテンツ(商品)検索を行う。この例では、コンテンツは、論文および書籍である。
図7の例では、キーワードを用いて検索すれけれども、これに替えて、または、これに併せて、雑誌や書籍を、雑誌名、発行元、書籍名、出版社等によって指定しても良い。
図7の例では、商品種別指定欄501を用いて、商品種別を指定する。この例では、論文、書籍、および両方を指定できる。商品種別に応じてキーワードの対象として指定可能な条件指定項目が変わる。論文の場合には、著者、雑誌名、タイトル、アブストラクト、ISSN(国際標準逐次刊行物番号)を指定でき、書籍の場合には、著者、タイトル、出版社、目次、ISBN(国際標準図書番号)を指定できるけれども、これに限定されない。
図7の表示例は、商品種別として論文が指定されている。基本条件指定欄502では、対象となる条件指定項目とキーワードを指定する。キーワードはキーワード入力欄502aに入力される。さらに補助条件指定欄503で、発行年等から対象範囲を絞り込むことができる。論文の場合には、発行年、巻号、開始ページでキーワード検索の範囲を絞り込むことができ。書籍の場合には発行年で絞り込むことができるけれども、これに限定されない。
【0039】
アプリケーションサーバ203の検索部203aは、検索要求に基づいて検索を行い、アプリケーションサーバ203の出力処理部203bは、検索結果を表示する文書(マークアップ言語)を出力し、クライアント端末302のウェブブラウザ303がこれを表示する。この文書の表示内容は
図8に示すようなものである。
図8の例では、表示領域600に、すべての検索結果を所定のスコアでソートしたヒットレコードの一覧が表示される。各レコードの表示領域601には、論文・書籍の種別、タイトル、著者等が表示され、併せて、許諾の態様およびタイミング、見積発行のタイミング等と表示して良いけれども、これに限定されない。利用者は、レコードを1または複数選択して利用許諾申請を行うことができる。例えば、各レコードの表示領域601に「申請」ボタン602が含まれ、「申請」ボタンを操作して、利用許諾の申請に進むことができる。
【0040】
図9は、利用許諾の申請を行うためにクライアント端末302のウェブブラウザ303における表示例であり、
図9の表示例では、表示領域700において、選択した著作物の内容の概要を表示する著作物概要表示欄701、利用対象選択表示欄702、利用目的選択表示欄703、利用数入力表示欄704、著者許諾確認表示欄705、必須ファイルアップロード操作表示欄706、利用期間選択表示欄707、見積計算指示ボタン708等が含まれるけれども、これに限定されない。
【0041】
著作物概要表示欄701は、著作物の概要を表示するものであり、例えば、論文では、著者、ジャーナル名、タイトル、アブストラクト、ISSN(国際標準逐次刊行物番号)が表示され、書籍では、著者、タイトル、出版社、目次、ISBN(国際標準図書番号)が表示されるけれども、これに限定されない。利用対象部分またはその一部を表示しても良い。
【0042】
利用対象選択表示欄702は、利用対象が一部(要約作成を含む)か全体であるかを選択し、一部である場合には対象部分(例えば
図1)を指定するものである。
【0043】
利用目的選択表示欄703は、利用目的を特定するものである。利用目的は、著作物の種別、利用対象の選択に応じて制約されて良い。この例では、「印刷物へ転載」、「プレゼン資料掲載」、「Web掲載」、「イントラ掲載」、「メール等で配布」が含まれるが、これに限定されない。
【0044】
利用数入力表示欄704は、利用数が必要な場合に入力するものである。「印刷物へ転載」であれば、その印刷物の部数である。
【0045】
著者許諾確認表示欄705は、著者許諾を申請人が取得しているかどうか、または、許諾を依頼するかどうかを指定するものである。
【0046】
必須ファイルアップロード操作表示欄706は、必須ファイルのアプロード操作を行うためのものである。この例では、制作資材見本および/または著者承諾書のファイルが必須ファイルとなっており、これがない場合には、ユーザが申請(見積計算)を指示してもアプリケーションサーバ203の申請受付制御部203dが、申請を受け付けず、ユーザに、再度、申請操作を行うように促すようになっている。
図9の例では、ファイル参照ボタン706aを操作して、クライアント端末302によってアクセス可能な記憶装置304のパスを指定して必須ファイルを選択する。必須ファイルは典型的には例えばPDFファイルであるけれども、これに限定されない。ファイルを選択したのちアップロードボタン706bを操作してファイルをアプリケーションサーバ203側にアップロードする。アプリケーションサーバ203はアップロードしたファイルのファイル名も取得する。アップロードしたファイルは削除ボタン706cを操作して削除可能である。必須ファイルは、申請者が真正なものをアップロードすることを予定しているので、必須ファイルの中身については、申請受付時にはその内容を問題としない。ファイルの参照は、INPUT
タグにnameのタイプの属性を付加して実現され、アップロードはINPUTタグにsubmitの属性を付加して実現されて良いけれども、これに限定されない。
【0047】
利用期間選択表示欄707は、利用期間を指定するものである。
【0048】
許諾内容の入力が完了したのち、見積計算ボタン708を操作すると、入力フォームの入力データ(パラメータ)がアプリケーションサーバ203の申請受付部203cに送られる。
【0049】
アプリケーションサーバ203の申請受付制御部203dは、入力フォームを介して、またはアプロードを介して入力されたパラメータをチェックし、エラーがない場合には、見積結果を、クライアント端末302のウェブブラウザ303に送る。この際、アプリケーションサーバ203の申請受付制御部203dは、必須ファイルのアップロードの有無、アップロードファイル名の重複をチェックし、異なるファイル名のアップロードファイルが少なくとも1つあることを条件として申請受付を行う。見積結果の表示例は、例えば、
図10に示すものであり、こののち、「カートに入れて手続きを進める」と表示されたボタン801を操作して申請を完了させる。なお、見積が即時に提供されない場合には、その旨が表示されて、のちに、見積納入時に、メール等を用いて、所定の案内が行われるようになっていても良い。
【0050】
つぎに、この実施例の典型的な動作例を説明する。
【0051】
図6は、著作物情報検索を行い、検索結果に基づいて著作物利用許諾申請を行う動作例を示しており、この図において、動作の詳細は以下のとおりである。
【0052】
[ステップS10]:利用者がウェブブラウザ303を用いて検索を要求する。検索要求はウェブブラウザ303の検索指示部303a(
図5)が行う。検索画面は例えば
図7に示すものである。
[ステップS11]:ウェブサーバ202が利用者からの検索要求をアプリケーションサーバ203に送る。
[ステップS12]:アプリケーションサーバ203の検索部203aが検索要求を受け取って、検索を行って、アプリケーションサーバ203の出力処理部203bが検索結果表示文書をウェブブラウザ303に返す。
[ステップS13]:ウェブブラウザ303が検索結果表示文書を受け取って表示結果一覧を表示出力する。
[ステップS14]:利用者がウェブブラウザ303を用いて検索結果から申請対象を選択し、申請内容を入力する。申請対象の選択はウェブブラウザ303の著作物選択部303b(
図5)が行う。
[ステップS15]:ウェブサーバ202(
図5の申請bの303c)が利用者からの申請内容入力をアプリケーションサーバ203の申請受付部203cに送る。
[ステップS16]:ウェブサーバ202の申請受付部203cが申請内容入力を受け取る。
[ステップS17]:ウェブサーバ202の申請受付制御部203dが、申請内容入力のパラメータをチェックしエラーがない場合には、ステップS18に進む。申請受付部203cおよび出力処理部203bが見積出力文書を作成して出力する。チェック対象のパラメータには、上述のアップロードされた必須ファイルのファイル名(その有無、重複)が含まれる。パラメータにエラーがある場合には、ステップS14に戻り、申請内容の再入力画面(エラーの指摘を含む)がウェブブラウザ303に表示される。
[ステップS18]: パラメータにエラーがない場合には、申請受付部203cおよび出力処理部203bが見積出力文書を作成して出力する。見積出力文書はウェブブラウザ303の処理結果受付部303eに受け取られて見積出力文書を表示する。
【0053】
つぎに、概略的な構成の実施例2を示す。
図11は、この実施例2の構成を示しており、この図において、著作物利用許諾申請システム110は、検索部111、著作物選択部112、必須ファイル特定部113、申請受付制御部114、申請受付部115等を含んで個性されている。検索部111は、著作物データベース204d(論文データベース204a、書籍データベース204b)に記憶されている著作物情報に対して検索を実行する。著作物選択部112は、検索結果から利用許諾申請の対象の著作物を選択する。必須ファイル特定部113は、アクセス可能な記憶装置113aに記憶されているファイルを必須ファイルとして特定する。申請受付制御部114は、必須ファイルが特定されていない場合には申請を受け付けないように申請受付部115を制御する。申請受付部115は、申請を受け付け、申請内容レコードを申請データベース204cに保持する。
【0054】
なお、この発明は特許請求の範囲の記載に基づいて決定されるものであり、実施例の具体的な構成、課題、および効果には限定されない。この発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、著作物情報検索を利用して著作物利用許諾申請を行っているけれども、直接に、著作物を指定できる場合には、そのような検索機能は不要である。