特許第6771931号(P6771931)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6771931
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】医用画像処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20201012BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20201012BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20201012BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   A61B8/14
   A61B6/03 360J
   A61B5/055 380
   G06T1/00 290D
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-75328(P2016-75328)
(22)【出願日】2016年4月4日
(65)【公開番号】特開2016-195764(P2016-195764A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2019年3月5日
(31)【優先権主張番号】14/677,007
(32)【優先日】2015年4月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】コスタス プラケス
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ラゼト
【審査官】 永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−224143(JP,A)
【文献】 特開2012−065995(JP,A)
【文献】 特表2005−518893(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0147297(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0296709(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00
A61B 5/055
A61B 6/00
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像データにおける所望の解剖学的構造を有する標的領域に複数のシードが配置される密度で前記シードを配置する配置部と、
前記複数のシードの中から少なくとも一つのシードを選択し、当該選択された一つのシードを成長させ、当該シードを成長させた結果得られる少なくとも一つの候補領域から、閾値以下のサイズの候補領域を除外して少なくとも一つの候補領域を取得する処理部と、
前記処理部により取得された前記少なくとも一つの候補領域に基づいて前記標的領域を特定する領域特定部と、
を具備する、医用画像処理装置。
【請求項2】
前記候補領域および前記標的領域は、標的クラスに属する組織を含み、
前記処理部は、前記複数のシードのうち前記標的クラスに属するシードを選択する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記標的領域は卵胞を含み、
前記標的クラスは小胞組織を含む、請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記領域特定部は、前記標的領域を自動的に測定することで前記所望の解剖学的構造のサイズを取得する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記領域特定部は、前記標的領域を自動的に数えることで前記所望の解剖学的構造を数える、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記領域特定部は、前記標的領域の位置を自動的に決定する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
前記配置部は、前記複数のシードを規則的または不規則に分布させる、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記標的クラスと他の少なくとも一つのクラスとの間の境界に達するまで前記シードを成長させる、請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項9】
前記処理部は、レベルセットアルゴリズムおよび領域成長アルゴリズムの少なくともいずれか一方を用いて前記シードを成長させる、請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項10】
前記処理部は、前記標的クラスと他の少なくとも一つのクラスとを画素値の大きさに基づいて区別する、請求項9に記載の医用画像処理装置。
【請求項11】
前記領域特定部は、隣接する、または重なり合う複数の候補領域を組み合わせて単一の候補領域を形成する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項12】
前記領域特定部は、一つの候補領域を複数の候補領域に分割する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項13】
前記領域特定部は、サイズまたは形に基づいて前記少なくとも一つの候補領域を選択する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項14】
前記処理部は、前記標的クラスのピクセルまたはボクセルの画素値の大きさの第一の統計的分布と、他の少なくとも一つのクラスのピクセルまたはボクセルの画素値の大きさの他の少なくとも一つの統計的分布とを前記医用画像データの少なくとも一部から見積もることで、前記標的クラスと他の少なくとも一つのクラスとの境界を区別する、請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項15】
前記第一の統計的分布、および前記他の少なくとも一つの統計的分布は、強度、勾配、領域成長の形状、局所勾配、テクスチャアピアランスインジケータ、または高次導関数のうち少なくとも一つの分布を含む、請求項14に記載の医用画像処理装置。
【請求項16】
前記標的クラスは小胞組織を含み、
前記処理部は、前記小胞組織、小胞の間の組織、および小胞の外側の組織を区別する、請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項17】
さらに、前記医用画像データ中の関心領域を特定し、ノイズ低減フィルタ、境界維持フィルタ、メジアンフィルタ、異方性フィルタの少なくとも一つを用いて前記医用画像データの一部分をフィルタする前処理部をさらに具備する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項18】
前記シードは、ポイント、ピクセル、ボクセル、関心領域の二次元シード領域、および前記関心領域の三次元シード領域の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項19】
前記医用画像データは、超音波データ、CTデータ、コーンビームCTデータ、MRデータ、X線データ、PETデータ、およびSPECTデータ、の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項20】
コンピュータにより実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、
医用画像データにおける所望の解剖学的構造を有する標的領域に複数のシードが配置される密度で前記シードを配置させ、
前記複数のシードの中から少なくとも一つのシードを選択させ、当該選択された一つのシードを成長させ、当該シードを成長させた結果得られる少なくとも一つの候補領域から、閾値以下のサイズの候補領域を除外して少なくとも一つの候補領域を取得させ、
前記取得された前記少なくとも一つの候補領域に基づいて前記標的領域を特定させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波画像中の卵胞のカウントおよび測定は、IVF(体外受精)治療における受胎評価のために行われる治療である。患者の卵巣は、通常経膣超音波で走査される。卵巣中の卵胞の数が数えられて、それぞれ卵胞の直径が測定される。現状では、それぞれ卵胞の直径が手作業で測定されることもある。小胞の数およびその直径は、治療進行を評価するために時間で追跡される。小胞の数および/または直径で着実な増加があれば、患者が治療によく応答していることを示す可能性がある。一度小胞の数およびサイズが所定の閾値に達すれば、卵子は吸引され、受精されて再注入される(あるいは冷凍されてもよい)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の例示的な先行技術の試みを考慮して、従来に比して、小胞の区別に関する手法が改善された医用画像処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態によれば、医用画像処理装置は、配置部と、処理部と、領域特定部とを具備する。配置部は、医用画像データにおける所望の解剖学的構造を有する標的領域に複数のシードが配置される密度でシードを配置する。処理部は、複数のシードの中から少なくとも一つのシードを選択し、当該選択された一つのシードを成長させ、当該シードを成長させた結果得られる少なくとも一つの候補領域から、閾値以下のサイズの候補領域を除外して少なくとも一つの候補領域を取得する。領域特定部は、処理部により取得された少なくとも一つの候補領域に基づいて少なくとも一つの標的領域を特定する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、実施形態に係わる超音波診断装置の一例を示す機能ブロック図である。
図2図2は、複数の小胞を示す超音波画像の代表図である。
図3図3は、実施形態に係る診断装置の概要図である。
図4図4は、実施形態に係る画像データ処理装置の概要図である。
図5図5は、第1の実施形態の処理を概略的に示すフローチャートである。
図6図6は、シードが分布された関心領域を示す概要図である。
図7図7は、選択されたシードがある関心領域を示す概要図である。
図8図8は、小胞領域候補のセットを示す概要図である。
図9図9は、小胞のセットを示す概要図である。
図10図10は、第2の実施形態の処理を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
特定の実施形態は、医用画像データにおける異なる位置で複数のシード(種:seed)を配置する配置部と、複数のシードの中から少なくとも一つのシードを選択し、選択した一つのシードを成長させる処理部と、シードを成長させた結果に基づいて少なくとも一つの標的領域を特定する領域特定部と、を具備する医用画像処理装置を提供する。
【0007】
図1は、実施形態に係わる超音波診断装置の一例を示す機能ブロック図である。この装置は、測定プローブ24と、メインディスプレイスクリーン26と、制御スクリーン28と、入力装置52と、装置20とを含む。測定プローブ24は、被検体Ptに超音波を放射し、その反射波を受信し、受信した反射波を電気信号へ変換する。
【0008】
装置20は、最終的に、超音波画像を表す信号を発生させる。装置20は、測定プローブ24から患者の中の関心領域へ向けた超音波の送信と、測定プローブ24における反射波の受信とを制御する。装置20は、送信ユニット111と、受信ユニット112と、処理回路によって実施されるBモード処理ユニット113と、処理回路によって実施されるドプラ処理ユニット114と、処理回路によって実施される画像処理ユニット115と、画像メモリ116と、処理回路によって実施される制御ユニット117と、内部記憶ユニット118とを含み、それらのすべてが、内部バスを介して接続されている。また、装置20は、随意的に、処理回路によって実施されるカラー処理ユニットも含む。
【0009】
送信ユニット111は、駆動信号を測定プローブ24へ供給する。受信ユニット112は、増幅回路と、アナログデジタル(A/D)コンバータと、加算器などを含み、測定プローブ24で受信された反射波信号について様々な処理を実行することによって、反射波データを生成する。
【0010】
装置20は、Bモード処理ユニット113とドプラ処理ユニット114とをさらに含み、それらは、それぞれの処理回路によって実施される。Bモード処理ユニット113は、受信ユニット112から反射波データを受信し、Bモードデータを生成する。ドプラ処理ユニット114は、受信ユニット112から受信された反射波データからの速度情報について、周波数分析を実行する。
【0011】
装置20は、超音波画像データの画像処理に関する追加的な処理回路によって実施されるユニットをさらに含む。画像処理ユニット115は、Bモード処理ユニット113からのBモードデータから、または、ドプラ処理ユニット114からのドプラデータから、超音波画像を発生させる。画像メモリ116は、画像処理ユニット115によって発生させられた超音波画像データを記憶する。
【0012】
処理回路によって実施される制御ユニット117は、超音波診断装置の中の全体的な処理を制御する。具体的には、制御ユニット117は、操作者によって入力デバイスを介して入力された様々な設定要求に基づいて、送信ユニット111と、受信ユニット112と、Bモード処理ユニット113と、ドプラ処理ユニット114と、画像処理ユニット115との中の処理を制御し、プログラムと、内部記憶ユニット118から読み出された設定情報とを制御する。
【0013】
例えば、制御プログラムは、超音波と、処理画像データを送信および受信し、画像データを表示するための命令の、特定のプログラムされたシーケンスを実行する。設定情報は、患者IDおよび医師見解などのような診断情報と、診断プロトコルと、他の情報とを含む。そのうえ、内部記憶ユニット118は、随意的に、画像メモリ116の中に記憶された画像を記憶するために使用される。制御ユニット117は、画像メモリ116の中に記憶されている超音波画像を表示するために、メインディスプレイスクリーン26も制御する。
【0014】
表示ユニット120は、超音波診断装置の操作者がデバイス54と組み合わせて様々な設定要求を入力するためのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供する。デバイス54、入力装置52は、マウスと、キーボードと、ボタンと、パネルスイッチと、タッチコマンドスクリーンと、フットスイッチと、トラックボールなどを含む。
【0015】
図2は、複数の小胞10を示す超音波画像の一例を示す概略図である。超音波画像では、小胞10は暗い空洞のように見える。
【0016】
区分化は、画像または画像データのセットにおける所定の構造を示すピクセルまたはボクセルを特定する処理を表す可能性がある。画像または画像データのセットは、画像または画像データのセットの残りからピクセルまたはボクセルの分離を含んでいてもよい。構造を表わしているピクセルまたはボクセルの特定および/または分離は、構造に関連する情報をさらなる処理を容易にする。例えば、構造の測定、または画像や画像データセットにおけるその他の構造とは異なる方法による構造のレンダリングである。画像または画像データのセットの残りから構造を引き離すためには、どのピクセルあるいはボクセルがどの組織タイプ(あるいは人工物のタイプ)と対応するのかを知ることが必要である。イメージはその後、構造に対応する組織タイプを表わす画像の一部あるいは画像データのセットと、組織タイプを表わさない残りのものとに分割されてもよい。仮に所定の組織タイプの画像または画像データのセットにおいて一つ以上の構造がある場合には、個別の構造を分離するためにさらなる技術が使用されてもよい。多数の構造は、一つの画像あるいは画像データのセットにおいてセグメンテーションされてもよい。
【0017】
実施形態に係る装置20は、図3に概略的に説明されている。装置20は、医用撮像スキャンからデータを取得して、一つ以上の所望の解剖学的構造をセグメントするために取得されたデータを処理するように構成されている。本実施形態において、装置20は、画像および/または画像データを処理して、診断プロセスの一部として使用されてもよい。この実施形態における装置20は、医用診断装置および医用画像処理装置とも考えられてよい。
【0018】
本実施形態において、装置20は、超音波診断装置22および測定プローブ24を含む。任意の適切なタイプの超音波診断装置22、または測定プローブ24が、使用されてもよい。例えば、任意の2D、3Dあるいは4D撮像に適した超音波画像データを取得するように構成されている超音波診断装置22、測定プローブ24である。その他の実施形態において、装置20は、代替的なモダリティ、例えばCTスキャナ、コーンビームCTスキャナ、X線スキャナ、MRスキャナ、PETスキャナ、またはSPECTスキャナなどを含んでもよい。
【0019】
超音波診断装置22は、メイン超音波画像を表示するためのメインディスプレイスクリーン26、制御情報を表示するための制御スクリーン28、そしてスキャナコンソール30を含む。この実施形態において、スキャナコンソール30は、入力装置または入力釦かノブ、コンピューターキーボード、マウスまたはトラックボールのような装置を含む。代替的な実施形態では、制御スクリーン28は、タッチスクリーンであり、表示デバイスとユーザ入力デバイスとの両方を兼ねる。さらなる実施形態は、超音波診断装置22の一部を形成しない、制御スクリーン28、メインディスプレイスクリーン26を含んでいてもよい。超音波診断装置22は、画像データを格納するためにデータストア50も含む。
【0020】
超音波診断装置22は、画像データを含むデータ処理のための演算回路32を具備する。演算回路32は、シードを配置するための配置部34、シードを選択して選択されたシードを拡張するための処理部36、および領域部位を特定するための領域特定部38を具備する。本実施形態において、演算回路32はさらに前処理部40およびレンダリング回路42も含む。いくつかの実施形態において、演算回路32は、診断を実施するための診断回路を含んでいてもよい。
【0021】
演算回路32は、さらにハードドライブやRAM、ROM、データバス、様々なデバイスドライバを含むオペレーティングシステム、およびグラフィックスカードを含むハードウェアデバイスを含む、その他のコンポーネントも含んでいる。そのような構成要素は、分かりやすくするため図3には図示していない。
【0022】
代替的な実施形態は、図4の回路図に示される。画像処理装置60は、個別のスキャナ(超音波診断装置、CTスキャナ、コーンビームCTスキャナ、X線スキャナ、MRスキャナ、PETスキャナあるいはSPECTスキャナ等)によって得られた前もって取得されたデータを受け取り、かつ一つ以上の解剖学的構造をセグメントする受信されたデータを処理するように構成されている。画像処理装置60は、配置部34、処理部36および領域特定部38を含む、演算回路32を含む。図4の実施形態において、演算回路32は、前処理部40およびレンダリング回路42も含む。画像処理装置60は、任意のいかなるPC、ワークステーション、端末、タブレットあるいはその他適切な演算装置を含んでいてもよい。画像処理装置60は、少なくとも一つの入力装置52、例えばキーボード、マウス、またはタッチスクリーン、そして少なくとも一つのデバイス54を含む。画像処理装置60は、さらにデータストア50を含む。
【0023】
図3および図4の実施形態では、配置部34、処理部36および領域特定部38は、演算回路32で、実施形態の方法を実行するのが可能なコンピュータ可読指示を有するコンピュータプログラムの方法により、それぞれ実行される。しかし、その他の実施形態において、配置部34、処理部36および領域特定部38のそれぞれは、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの任意の適切な組み合わせで実行されてもよい。いくつかの実施形態では、様々な回路は、一つ以上のASIC(特定用途向けIC)あるいはFPGA(フィールドプログラム可能なゲートアレイ)として、実行されてもよい。
【0024】
図3のシステムは、図5のフローチャートにおける概観の中で描かれるような、一連のステップを有するプロセスを行なうように構成されている。
【0025】
ステップS100で、生の超音波データは、測定プローブ24を使用して超音波診断装置22によって取得される。生の超音波データは、検体の三次元の解剖学的領域への超音波の送信および解剖学的領域からの超音波の受信によって得られたエコー信号の見本である。本実施形態において、解剖学的領域は、患者の腹部を含む。その他の実施形態において、解剖学的領域は、心臓および胸部、四肢、首、頭あるいは人間または動物の体のその他任意の部分を含んでいてもよい。ステップS100は、画像取得フェーズと呼ばれてもよい。
【0026】
前処理部40は、医用画像データセットを得るために生の超音波データの再構成を実行する。医用画像データセットは、多くのボクセルを含む。それぞれのボクセルには、位置があり、また関連する信号強度がある。異なる組織タイプは、異なる信号強度を生み出し得る。代替的な実施形態において、医用画像データセットは、多くのピクセルを有する二次元データセットであってもよい。レンダリング回路42は、医用画像データから画像をレンダリングして、メインディスプレイスクリーン26上にレンダリングされた画像を表示する。その他の実施形態において、ステップS100でどの画像もレンダリングされなくてもよいし、あるいは、画像はレンダリングされるだけで表示されなくてもよい。
【0027】
ステップS102で、前処理部40は、医用画像データセットにフィルタを適用する。本実施形態において、フィルタはメジアンフィルタを含み、そのメジアンフィルタはノイズを削除する間に境界を保存する。その他の実施形態において、前処理部40は、メジアンフィルタの代わりに、あるいはメジアンフィルタに加えて、異方性拡散フィルタを適用する。さらなる実施形態において、任意の適切なフィルタが使用されてもよく、例えば斑点を除去するフィルタである。フィルタを除去する斑点の例は、リーフィルタ、クアンフィルタ、ウィーナーフィルタ、あるいはウェーブレット変換フィルタを含んでいてもよい(参照、例えば、『超音波撮像における進歩および突破口』(Advancements and Breakthroughs in Ultrasound Imaging)第8章、Gunti Gunarathne編集、ISBN 978‐953‐51‐1159‐7)。フィルタは、ノイズを低減するフィルタを含んでいてもよい。フィルタは、医用画像データセットからレンダリングされた画像の画質を改善する目的があってもよい。代替的な実施形態において、フィルタリングは実行されず、ステップS102が省略される。
【0028】
ステップS104で、前処理部40は、医用画像データセット中の三次元の関心分野を特定する。本実施形態において、医用画像データセットは患者の腹部の見本であり、レンダリングされた画像は患者の腹部の画像である。ユーザ(例えば、放射線技師、臨床医あるいは専門家)は、患者の卵巣を表すレンダリングされた画像の一部を選択する、例えば、レンダリングされたイメージの一部を例えば選択します。前処理部40は、レンダリングされた画像の選択された部分に相当する医用画像データセット中の三次元の関心領域を特定する。その他の実施形態において、関心領域は二次元であってもよい。卵巣周辺のユーザに供給された関心分野の特定によって、後に続く演算がより単純になってもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、前処理部40は、関心分野が二次元か三次元かを自動的に特定する。一つの実施形態において、前処理部40は、医用画像データセット中の患者の卵巣の最初のセグメンテーションを実施して、卵巣の最初のセグメンテーションに対応する医用画像データセット中の関心領域を特定する。さらなる実施形態において、画像化された領域の中心の見本である医用画像データセットの一部は、関心領域として特定される。代替的な実施形態において、全体の医用画像データセットは、関心領域であると特定される。
【0030】
さらなる実施形態では、関心領域は選択されておらず、また、後に続くステップは全体の医用画像データセットに実行される。
【0031】
ステップS102および104は、前処理ステップSと呼ばれてもよい。医用画像データセットは、関心領域を特定する、および/または見た目を最適化するために、あらかじめ処理されてもよい。さらなる実施形態において、追加の前処理ステップSが前処理部40によって実行されてもよい。前処理ステップSは、ステップS106で統計学的推定のステップをより簡単にするステップを具備していてもよく、例えばデータ中のノイズを削減することにより、あるいは医用画像データセットの関係のない部分を削除することによる。前処理ステップSは、順不同で実施してもよい。例えば、実施形態の中には、関心領域の特定は、医用画像データセットにフィルタを適用する前に行なわれてもよい。また実施形態の中には、画像は、前処理ステップのうちのいくつかあるいは全てが実行された後に医用画像データセットからレンダリングされるものもある。
【0032】
処理部36は、統計学的推定方法を使用して、それぞれ二つのクラス(小胞組織クラスおよび非小胞組織クラス)に対する強度の統計学的分布を推定することにより、小胞組織および非小胞組織を区別するように構成されている。統計学的推定方法は、例えば、多変数のガウスの分類、支援ベクトル機械、決定フォレスト(Decision Forests)あるいは期待値最大化アルゴリズムを含んでいてもよい。小胞組織は、卵胞の内側にある組織であってもよい。非小胞組織は卵胞の内側にない組織であってもよい。
【0033】
統計学的推定方法は、複数の訓練データのセットに前もって訓練されてきた。訓練データのセットは、小胞組織と非小胞組織とを区別するために手動でセグメントされた医用画像データセットであってもよい。統計学的推定方法は、オフライン(非リアル−タイム)処理におけるトレーニングデータから学習してもよい。訓練方法の詳細は、特定のアルゴリズムまたは機械が訓練するクラスの数に依存してもよい。実施形態の中には、二つ以上のクラスが訓練されてもよいものもある。例えば、一つの実施形態において、訓練される二つ以上のクラスとは、小胞のためのクラス、小胞の境界のためのクラス、および柔組織のためのクラスを含む。
【0034】
その他の実施形態において、処理部36は、所望の解剖学的構造に属する組織を含む標的クラスと、および所望の解剖学的構造に属さない組織を含む少なくともさらなる一つのクラスとを区別するように構成されていてもよい。
【0035】
それぞれのクラスは、特定の組織タイプの組織を含んでいてもよい。実施形態の中には、クラスが一つ以上の組織タイプの組織を含むものもある。例えば、クラスは、関心のある解剖学的構造の一部である全ての組織を含んでいてもよく、また関心のある解剖学的構造は、一つ以上の組織タイプを含んでいてもよい。さらなるクラスは、関心のある解剖学的構造の一部でない全ての組織を含んでいてもよい。このさらなるクラスは、異なる組織タイプをいくつか含んでいてもよい。ある状況では、所定のクラスにおける異なる組織は(例えば、単一の解剖学的構造の一部である異なる組織タイプ)、同様の撮像特性を有するものもある。
【0036】
ステップS106では、処理部36は、関心領域におけるボクセルの強度値を示すヒストグラムを取得する。一般に処理部は、通常ヒストグラムを表示しないものだが、所望する場合には表示することも可能ではあるが、その場合ヒストグラムデータを生成する。処理部36は、その後統計学的推定方法を使って、強度値の第一の統計学的分布および強度値の第二の統計学的分布をヒストグラムにフィットさせる。第一の分布における強度値を有するボクセルは、小胞組織の見本となってもよい。第二の分布における強度値を有するボクセルは、非小胞組織の見本となってもよい。
【0037】
本実施形態において、演算回路32は、それぞれの統計学的分布がガウス分布であると仮定する。演算回路32は、それぞれのガウス分布の中間および標準偏差を仮定する。その他の実施形態において、任意の適切な分布が使用されてもよい。二つの統計学的分布は、異なるピーク値を有するが、ピーク値が重なっていてもよい。ボクセルは、小胞組織、あるいは統計学的分布に基づいた非小胞組織に属するという、尤度または確率を割り当てられてもよい。
【0038】
本実施形態において、任意の前処理が実行された後、統計学的分布は、関心領域においてボクセルの強度を使って推定される。その他の実施形態において、統計学的分布は、医用画像データセットにおける全てのボクセルの強度を使って、あるいは医用画像データセットのサブセットにおけるボクセルの強度を使って、評価されてもよい。代替的な実施形態において、医用画像データセットは、多くのピクセルを含み、また統計学的分布は、ピクセルの配列の少なくとも一部の強度を使って推定される。
【0039】
本実施形態において、統計学的分布は、個々のボクセル強度の統計学的分布である。その他の実施形態において、個々のボクセル強度以外のパラメータが使われてもよい。例えば、ボクセルの近傍におけるボクセル強度値の平均、あるいは勾配値が使用されてもよい。個々にあるいは組み合わせで使われてもよいその他のパラメータは、例えば領域成長、局所勾配、テクスチャアピアランスインジケータ(例えばガボールフィルタ)、あるいは高次導関数(例えばヘッセ行列または局所発散)のいずれかの形を含んでもよい。
【0040】
本実施形態において、二つの統計学的分布が推定される。この統計学的分布は、二つのクラスの組織に相当する、つまり小胞組織と非小胞組織である。その他の実施形態において、三つ以上の統計学的分布が推定されてもよい。一実施形態において、第一の統計学的分布は、小胞組織に対して推定される。第二の統計学的分布は、小胞外側(小胞は小胞の間に位置する組織を含まない)である組織に対して推定される。第三の統計学的分布は、小胞間に位置する組織に対して推定される。
【0041】
さらなる実施形態において、いくつかの統計学的分布が異なるタイプの非小胞組織に対して推定されてもよい。小胞外側の組織は非常に多様である可能性があるので、それぞれのクラスが独自の統計学的分布を有する、多数のクラスに小胞外側のボクセルを分割することは有用かもしれない。クラス(例えば2つ、3つあるいは4クラス)の数は、システムによって先決されてもよい。
【0042】
ステップS108では、処理部36は、小胞組織および非小胞組織に対して推定された統計学的分布に基づいてしきい値強度値を決定する。小胞組織に対応するしきい値より下回るような強度の高い可能性(例えば、95%あるいは99%)があれば、しきい値が選択される。本実施形態において、二つの推定された統計学的分布がしきい値を決定するために使われ、また同じ二つの推定された統計学的分布はステップS116で候補領域を成長させるために使われる。実施形態の中には、二つの推定された分布(小胞組織および非小胞組織に対する)がしきい値を決定するために使われるが、より多くの推定された分布(例えば小胞組織、小胞外側の組織および小胞間の組織に対する分布)は、ステップS116で候補領域を成長させるために使われる。
【0043】
代替的な実施形態において、ステップS108でしきい値は決定されない。実施形態の中には、所定のしきい値は先決されて(例えば訓練データから)、図5のプロセスが始まる前に、処理部36内に格納されるものもある。実施形態の中には、ユーザがしきい値を選択してもよいものもある。
【0044】
ステップS110で、配置部34は、関心領域において異なる位置に複数のシード90を配置する。図6は、関心領域82を含む画像80の見本である概要図である。シード90は、関心領域8に渡って配置される。
【0045】
本実施形態において、シード90は、個々のボクセルである。その他の実施形態において、シード90はポイント、ピクセル、ボクセル、二次元領域あるいは三次元領域を含んでもよい。本実施形態において、配置部34は、関心領域82に渡ってシード90を擬似乱数的に分布する。シード90は、均等な距離に配置されなくてもよい。シード90の擬似乱数的な位置は、ホルトンシーケンスによって生成される。その他の実施形態において、任意の適切なアルゴリズムがシード90の擬似乱数的な配置を決定するために使用されてもよい。さらなる実施形態において、シード90を配置する任意の適切な方法と、および関心領域82におけるシード90の任意の適切な配置とが使われてもよい。実施形態の中には、複数のシード90が擬似乱数的にではなく、規則的な配置で分布されるものもある。シード90は、例えば等間隔で分布されたシード90を含む格子配置で、関心領域82に渡って等しい間隔で配置されてもよい。
【0046】
少なくとも一つのシードが卵巣のそれぞれの小胞内に配置される可能性があるように、シード90は密度で分布される。本実施形態は、複数のシードがそれぞれの小胞内に配置される可能性があるように、シード90の密度を有する。複数のシードを使うことで、図5のプロセスをより速く作れるかもしれない。規則的なシード配置を有する実施形態において、それぞれの小胞が少なくとも一つのシード90を含む可能性があるように、シード配置が選択されてもよい。
【0047】
ステップS112で、処理部36は、それぞれのシード90が小胞組織に属するかどうかを判断する。本実施形態において、シード90は、個々のボクセルである。各シード90に対して、処理部36は、シード90が小胞組織に属するかどうか判断するために、ボクセルの強度値をステップS108で決定されたしきい値と比較する。強度値がしきい値より小さい場合、処理部36はシード90が小胞組織に属することを決定する。処理部36は、小胞組織に属すると決定されたシード90を選択する。処理部36は、小胞組織に属するとは決定されていないシード90を廃棄する。処理部36は、シードが小胞内側(ステップS106で計算された統計に基づく)であるという高い信頼があることに対しシード90のみを維持してもよい。実際に、厳密なしきい値が使われた場合、廃棄されたシード中には実際小胞組織に属してもよいが、そのしきい値に沿わないものもあるかもしれない。しかしながら、シード90の密度とは、たとえ小胞組織に属するいくつかのシード90が廃棄されたとしても、それぞれの小胞において少なくとも一つの選択されたシード90がまだ存在するということかもしれない。
【0048】
図7は、図6にも表わされた関心領域82を含む画像80の見本である概要図である。図7において、図6に示されたシード90よりも、より少なくなっている。図7に示されるシード90は、強度しきい値を通り越して、小胞組織に属すると決定されたシードである。
【0049】
実施形態の中には、それぞれのシード90は、一つのボクセルと一致する可能性または一致しない可能性があるポイントである。ポイントに対する強度値は、近傍のボクセルから補間され、またしきい値と比較される。その他の実施形態において、それぞれのシード90は、二次元領域または三次元領域である。シード領域に対する任意の最適な強度値がしきい値と比較されてもよい。例えば、シード領域が小胞組織に属するかどうかを判断するために、シード領域に対する平均、最大、または最小の強度値が、しきい値と比較されてもよい。
【0050】
さらなる実施形態において、少なくともシードの一部が小胞組織に属するかどうか判断する異なる方法が使用される。実施形態の中には、しきい値が個々のボクセル強度のためにではなく、異なるパラメータに使われるものがある。実施形態の中には、各ボクセルについて、処理部36は、ボクセルが小胞組織に属する尤度を決定し、小胞組織に属する尤度が高いボクセルを選択するものもある。この尤度は、ボクセル自体のパラメータおよび/またはボクセル局所近傍に関連するパラメータを使って決定されてもよい。
【0051】
超音波において、小胞は、暗い領域に見え、従って、強度しきい値を下回るシードは小胞組織に属すると決定される。異なる構造および/または異なるモダリティのために、所望の解剖学的構造は、明るい領域に見えてもよいし、また強度しきい値を上回るシードは、所望の解剖学的領域のために標的クラスに属すると決定されてもよい。
【0052】
ステップS114で、処理部36は、候補小胞領域へのステップS112で選択されたシード90を成長させる。処理部36は、選択されたシード90に隣接するボクセルが小胞組織に属するかどうかを判断する。もし属するならば、処理部36は、隣接したボクセルを含むために、選択されたシードから始まる領域を拡張させてもよい。領域は、候補小胞領域と呼ばれてもよい。処理部36は、隣接したボクセルが小胞組織に属さない境界に到着するまで、候補小胞領域を拡張し続けてもよい。本実施形態において、全てのシード90は、同時に候補小胞領域に成長させられる。候補小胞領域が拡張されるのとともに、候補小胞領域は接してもよいし重複してもよい。実施形態の中には、成長プロセスの間に接するか重複する候補小胞領域は、互いにマージされて、また合体された候補小胞領域はさらに成長してもよい。実施形態の中には、候補小胞領域は、ステップS114の成長段階で重複が可能となり、また重複は後に、例えばステップS116で解決される。本実施形態において候補小胞領域は同時に成長するが、その他の実施形態においては候補小胞領域が一つずつ成長してもよい。
【0053】
本実施形態において、処理部36は、レベルセットアルゴリズムを使って、シード90を成長させる。レベルセットアルゴリズムは、隣接したボクセルが小胞組織または非小胞組織に属するかどうかに基づいて、候補小胞領域92へそれぞれのシード90をいかにして成長させるかのアルゴリズムを決定する。レベルセットアルゴリズムは、小胞組織と非小胞組織との間で区別するために、ステップS106で決定された統計学的分布を使う。実施形態の中には、非小胞組織の複数のタイプは区別されてもよい。処理部36は、それぞれのボクセルがそれぞれの組織クラスに属する尤度を決定してもよいし、レベルセットにおいて決定された尤度を使ってもよい。ある状況では、このレベルセットアルゴリズムが一つ以上の候補小胞領域92へ所定のシードの育成が出来るものもある。
【0054】
レベルセットアルゴリズムは、候補小胞領域92の成長に形や滑らかさの制約を実行する。ステップS106からの組織クラス統計は、形や滑らかさの制約に沿って、成長させられたレベルセットを管理する。
【0055】
シード90が小胞組織に属するとして誤って特定された場合に、このシードはレベルセットの下では成長しないかもしれないし、処理の中で削除されるかもしれない。
【0056】
その他の実施形態において、アルゴリズムを成長させる任意の適切な領域が、レベルセットアルゴリズムの代わりに使用されてもよい。本実施形態において、シードは個々のボクセルの強度値上に依存して、候補小胞領域92の中へ成長させられる。実施形態の中には、レベルセットアルゴリズムが、それぞれのボクセルの局所環境に依存して候補小胞領域92の中へシードを成長させる可能性のあるものもあり、例えば、それぞれのボクセル周囲の小さな領域における平均強度に依存して、あるいは勾配値に依存するということがある。
【0057】
候補小胞領域92のそれぞれは、小胞組織である可能性のボクセルの接続された領域を含んでいてもよい。しかしながら、上記述のように、一小胞に多数のシードが配置される可能性があり、従って、その小胞は多数の候補小胞領域92を含むかもしれないということである。ある状況の下では、あるボクセルは小胞組織あるいは非小胞組織であると誤特定されるかもしれない。ある場合には、一つの候補小胞領域92が一つ以上の小胞の中へ成長させられるかもしれない。
【0058】
図8は、図6および図7に示される関心領域82に特定された候補小胞領域92の1セットを表わす概要図である。
【0059】
ステップS116で、領域特定部38は、医用画像データセットにおける小胞94を特定するために、候補小胞領域92を処理する。小胞94の特定は、ボクセルの領域を定義することを含んでいてもよく、この領域は標的領域と呼ばれてもよい。小胞94の特定は、どのボクセルが標的領域の一部か、またどのボクセルが標的領域の一部ではないか、を特定することを含んでもよい。小胞94の特定は、小胞94をセグメントすることを含んでもよい。複数の小胞94がそれぞれ特定されてもよい。小胞94を特定するための候補小胞領域92の処理は、後処理と呼ばれてもよい。
【0060】
本実施形態において、領域特定部38は、適切なサイズを有さない、候補小胞領域92を除外するために、サイズ識別を実行する。適切なサイズを有さないとは、例えば候補小胞領域92が非常に小さいといった場合である。領域特定部38は、その後対象を重複させる融合を実行する。領域特定部38は、不適当な形を有する候補小胞領域92を除外するために、形の識別を実行する。例えば、候補小胞領域92が非常に引き伸ばされているといった場合である。領域特定部38は、その後形状分析に基づいた形態学的な分離を実行する。領域特定部38は、分離された対象上に形識別の第二のパスを実行してもよい。領域特定部は、結果として生じる小胞領域94のスムージングを実行する。
【0061】
その他の実施形態において、候補小胞領域92の処理は、候補小胞領域92を選択するために、候補小胞領域92上に形およびサイズ識別を含んでもよい。この候補小胞領域92は、小胞94になる適切な形およびサイズを有する。例えば、非常に小さな候補小胞領域92が除去されてもよい。適切な形およびサイズを有する候補小胞領域92の選択は、反響性の影に起因する暗い領域が小胞94であると誤って特定されるのを防ぐ可能性がある。
【0062】
候補小胞領域92の処理は、候補小胞領域92に形態学的な操作を適用することをさらに含んでもよい。領域特定部38は、間違って分離された候補小胞領域92を合併する形態学的な操作を適用してもよく、その中で単一の小胞94は、二つ以上の候補小胞領域92として示す。隣接した候補小胞領域92あるいは重複する候補領域は、単一の標的領域を形成するために組み合わせられてもよい。誤って融合された候補小胞領域92を分離するために、形態学的操作を適用してもよい。誤って融合された候補小胞領域とは、例えば、二つの小胞94が単一の候補小胞92に含まれている場合である。図9は、図8の候補小胞領域92の後処理に起因する可能性のある小胞94のセットを示す。二つの最小候補小胞領域92がそれらのサイズのために撤去された。最大の候補小胞領域92は、二つの小胞94を表わすとして特定され、従って、半分に分割された。
【0063】
スムージングフィルタも候補小胞領域92に適用されてもよい。画像が医用画像データセットからレンダリングされる場合、このスムージングフィルタは、小胞94の外観を滑らかにしてもよい。
【0064】
任意の形態学的操作で、形およびサイズ識別とスムージングフィルタが変さらや省略されるかもしれないし、またさらなる処理が加えられるかもしれない。この処理操作は、順不同で実施してもよい。
【0065】
候補小胞領域92に処理操作を適用することは、ボクセルの少なくとも一つの標的領域に結果をもたらす。その標的領域、あるいはそれぞれの標的領域は、個々の小胞のセグメンテーションであると考えられ得る。その他の実施形態において、任意の所望の解剖学的構造が特定されてもよい。少なくとも二つのクラスに対する分布は、ステップS106で推定される。クラスの少なくとも一つは、所望の解剖学的構造の組織タイプに対応する。候補領域は、ステップS114で決定され、少なくとも一つの標的領域を得るためにステップS116で処理する。それぞれの標的領域は、所望の解剖学的構造であると特定される。所望の解剖学的構造は、例えば、嚢胞、またはその他の組織におけるエアポケットまたはウォーターポケット、心腔、特定のタイプの腫瘍または成長、あるいは周囲の組織とは異なる全面的に明るさを示しているその他の自己包含(self-contained)構造などを含んでもよい。その他の実施形態において、所望の解剖学的構造は、超弾性の腫瘍を含んでいてもよく、例えば、肝臓、脾臓、腎臓、またその他の腹部転移などである。
【0066】
所望の解剖学的構造は、胆石、腎臓結石、嚢胞、または肺気腫によって影響を受けた肺の領域などの病理学の構造を含んでもよい。
【0067】
さらなる実施形態において、クラスは、人工構造に属する物質を含んでもよい。例えば、クラスは、注入された放射線治療シードなどの、一種の人造の注入された対象に対応してもよい。人工構造の特定のタイプに対応する標的領域が決定されてもよい。
【0068】
標的領域は、超音波に対して周囲の組織と異なる反応がある領域でもよい。標的領域は小胞の場合のように、低輝度(hypoechoic:暗い)組織の領域でもよい。その他の実施形態において、標的領域は高輝度(hyperechoic:明るい)組織の領域でもよい。さらなる実施形態において、標的領域は、使用されるモダリティ(例えば、CTとは異なって反応する領域で、MR、PET、SPECT、あるいはX線)によって異なる反応をする領域でもよい。
【0069】
ステップS118で、領域特定部38は、小胞の数を数える。標的領域の数は、卵巣中の小胞の数の見本であると予想されてもよい。領域特定部38は、それぞれの標的領域の測定によりそれぞれの小胞のサイズを測定する。本実施形態において、領域特定部38は、それぞれの小胞のボリュームを測定し、それぞれの小胞の最大直径を測定する。
【0070】
その他の実施形態において、それぞれの小胞を測定する任意の適切な測定が行われてもよい。例えば、小胞は特定の軸に沿って、あるいは特定の面で測定されてもよい。一般に、小胞は球状ではないので、特定の角度で測定をとることが必要とされる可能性があり、つまり特定の直径の測定が必要とされる可能性がある。実施形態の中には、楕円体(あるいは楕円)のような幾何学的図形が標的領域に適応され得る。幾何学的図形のボリュームかまたは領域が、小胞のサイズを推定するために使用されてもよい。実施形態の中には、小胞の位置が決定されるものがあってもよい。
【0071】
例えば、小胞の数およびサイズの取得された測定は、摘出する卵子の潜在能力(ポテンシャル)を評価するために使用されてもよい。
【0072】
さらなる実施形態において、装置20は、決定された情報に基づいて診断を取得するように構成された、診断回路を含んでもよい。例えば、決定されたサイズやそれぞれの小胞の形、または小胞の数に基づく情報である。
【0073】
ステップS120は、レンダリング回路42は、医用画像データセットからの画像をレンダリングする。それぞれの小胞が、残りのレンダリングされた画像から視覚的に見分けがついてもよいように、レンダリングされる。本実施形態において、それぞれの小胞は、異なる色でレンダリングされ、またそれぞれの最終の小胞領域の色は、小胞の代表ではない画像の部分の色または複数の色とは異なる。その他の実施形態において、小胞が見分けられるのに、任意の適したレンダリング方法が使われてもよい。ある実施形態において、小胞だけがレンダリングされて、組織に囲まれることなく表示されてもよい。
【0074】
レンダリング回路42は、小胞がメインディスプレイスクリーン26上で見分けられる、レンダリングされた画像を表示する。本実施形態において、レンダリング回路42は、メインディスプレイスクリーン26上にそれぞれの小胞の測定されたサイズ(例えば、ボリュームおよび/または直径)に対する数値も表示する。その他の実施形態において、数値は、ステップS116で画像をレンダリングすることなく表示してもよい。例えば、ステップS100(小胞は画像中では視覚的に見分けられい)でレンダリングされた画像は、決定された数値に沿って表示され続けてもよい。ステップS120は、少なくとも一つの特定された標的領域の表示過程と呼ばれてもよい。
【0075】
小胞の数およびサイズに対してレンダリングされた画像および/または数値は、患者の医用記録に格納されてもよい。
【0076】
図5の方法は、自動的に医用画像データセット中の小胞をセグメントし、カウントし、そして測定するために使用されてもよい。小胞の自動三次元セグメンテーションは、小胞のカウントと測定を自動化するために使用でき、潜在的に時間短縮や誤測定の減少に繋がる。自動セグメンテーションおよび自動測定は、ある状況の下だと手動での測定よりも、より正確および/または反復可能である可能性がある。例えば特定の直径など、ある測定では、自動方法を使用して、より容易に特定されてもよい。図5の方法は、ユーザにとって便利かもしれない。ユーザは、例えば卵巣など、関心領域を単に選択すればよいだけかもしれない。実施形態の中には、小胞の特定プロセスにユーザが入力を供給する必要がないものがある可能性がある。ユーザは、手動での測定を実施する必要もなく、リアルタイムにおいて良い超音波スキャン画像を得ることに専念できるかもしれない。
【0077】
図10のフローチャートにおいて説明された、さらなる実施形態において、ユーザが小胞であるとして特定した画像の領域の内側にシードを配置する。ユーザがシードを配置し小胞嚢はセグメントされ測定される。図10の方法は、図3の装置20を使用して実行される。
【0078】
図10のステップS100で、生の超音波データは、測定プローブ24から取得される。前処理部40は、医用画像データセットを供給するために、生の超音波データを再構成する。レンダリング回路42は、医用画像データセットから画像をレンダリングして、レンダリングされた画像を表示する。ステップS102で、前処理部40は、メジアンフィルタおよび/または異方性フィルタリング、または任意のその他適切なフィルタリングを使用して、医用画像データセットをフィルタリングする。ステップS104で、ユーザは、患者の卵巣を含むレンダリングされた画像の一部を選択し、また前処理部40は、医用画像データセットにおける関心領域を、ユーザの選択に基づいて選択する。その他の実施形態において、関心領域は、自動的に決定されてもよい。
【0079】
ステップS106で、処理部36は、小胞組織に対する強度の第一の統計学的分布、および非小胞組織に対する強度の第二の統計学的分布を測定する。図10の方法は、その後ステップS130に移る。
【0080】
ステップS130でユーザは、レンダリングされた画像上の点をクリックすることにより、レンダリングされた画像にシードを配置する。その他の実施形態において、シードを配置する別の方法が使用されてもよい。ユーザは、ユーザが小胞の内側にあると信じる点にシードを配置する。配置部34は、ユーザがクリックした点でシードを置く。本実施形態において、シードはポイントである。配置部34は、最も近いボクセル強度に基づいて、または複数の近傍するボクセル強度に基づいて、点に対する強度を決定する。その他の実施形態において、シードは、ボクセル、ピクセル、二次元領域あるいは三次元領域を含んでもよい。シードの配置が決定され得るユーザの入力を取得するために、任意の適切な方法を用いることができる。
【0081】
ステップS132で、処理部36は、候補小胞の中へシードを成長させる。処理部36は、小胞組織であると特定された近傍するボクセルを含む候補小胞領域の中へシードを成長させてもよい。本実施形態において、処理部36は、ボクセル強度に依存し、また形と平滑の制約に依存して、シードを拡張するレベルセットアルゴリズムを使用して、シードを成長させる。他の具体化では、アルゴリズムを成長させるどんな適切な地域も使用されてもよい。
【0082】
ステップS134で、領域特定部38は、標的領域を取得するために候補小胞領域を処理する。任意の適切な処理方法が使用されてよい。例えば、領域特定部38は、形態学的操作、サイズおよび形状識別および/またはフィルタリングを実行してもよい。ステップS134の出力は、小胞であると特定された標的領域である。
【0083】
ステップS136で、領域特定部38は、小胞のボリュームおよび/または直径を測定する。ステップS138で、レンダリング回路42は、医用画像データセットから画像をレンダリングする。この医用画像データセットにおける小胞は、画像の残りから識別される。レンダリング回路42は、小胞サイズに対する数値も表示してよい。
【0084】
ユーザは、その後新しくレンダリングされた画像(あるいは最初にレンダリングされた画像上で)の異なる小胞にさらにシードを配置してもよい。ステップS130〜138は、さらなるシードのために繰り返されてもよい。本実施形態において、一粒のシードは一度に配置されるが、その他の実施形態においては、ユーザが多数のシードを配置してもよく、ユーザによって識別されたそれぞれの小胞を一つずつでもよい。このような実施形態において、二粒以上のシードが同時に候補領域の中へ成長させられてもよい。
【0085】
さらなる実施形態において、シードは、ユーザによって特定されたレンダリングされた画像のシード領域である。実施形態において、シード領域は、二次元か三次元の箱である。一実施形態において、レンダリングされた画像上にユーザによって特定されるように、ユーザは単一の小胞のまわりに箱を描く。配置部34は、ユーザによって引かれた箱に対応する医用画像データセットにおけるシード領域を決定する。処理部36は、シード領域にレベルセットアルゴリズムを適用する。シード領域が小胞よりも大きいので、レベルセットアルゴリズムは、小胞組織に対応しないシード領域の部分を除去することにより、候補小胞領域の中へシード領域を縮小させる。レベルセットアルゴリズムは、小胞組織と非小胞組織との間の境界に到達するまで、シード領域を縮小させてもよい。その他の実施形態において、レベルセットアルゴリズムは、任意の適切な方法で、シード領域の範囲を変えてもよい。例えば、候補小胞領域を取得するためにシード領域を拡張または縮小させることによる。
【0086】
図10のプロセスは、それぞれ小胞に対する何らかのユーザ入力(ステップS30でのシードの配置)を必要とするが、ユーザは、手動で小胞を測定および/またはカウントすることは必要とされない。小胞のセグメンテーション、カウント、そして測定を自動化することによって、小胞がより正確にカウントされ測定され得る。このプロセスは、ユーザにとって便利かもしれない。それぞれ小胞の測定を取得するためには、クリックがたった一回要求されるだけかもしれない。ユーザは、例えば、小胞の境界あるいは小胞の最も長い軸を決定する必要のない可能性がある。
【0087】
図5および図10のそれぞれの実施形態は、超音波診断装置22および測定プローブ24を使用して、実行される超音波測定を含む。図5および図10の実施形態は、例えば、超音波測定の間に、リアルタイムで実行されてもよい。しかし、さらなる実施形態において、小胞領域は、格納された超音波画像データのために決定されてもよい。
【0088】
一実施形態において、図4の画像処理装置60は、以前に超音波スキャンから取得された医用画像データセットを処理するために使用される。医用画像データセットは、関連する強度で一セットのボクセルを含む。画像処理装置60の前処理部40は、医用画像データのフィルタにより、また関心領域を取得することにより、医用画像データセットを前処理する。その他の実施形態において、関心領域のフィルタリングおよび/または決定は、医用画像データセットが格納される前に、医用画像データに実行されてもよい。
【0089】
画像処理装置60の配置部34は、医用画像データセットに複数のシードを配置する。処理部36は、閾値設定によってどのシードが小胞の内側にあるか決定し、小胞の内側にあると決定されたシードを選択する。処理部36は、候補小胞領域の中へシードを成長させる。領域特定部38は、小胞であるだろうと特定される可能性のある標的領域を取得するために候補小胞領域を処理する。領域特定部38は、小胞を測定しカウントする。
【0090】
実施形態の中には、小胞は、多くの格納された医用画像データセットのために、自動的に測定され、カウントされる。多くの格納された医用画像データセットとは、例えば、異なる患者の医用画像データセット、あるいは同じ患者の異なるスキャンについてである。実施形態の中には、小胞を測定しカウントするためにユーザからの入力が必要ないものもある。したがって、多数の格納されたデータセットにおける小胞を測定しカウントすることは、実用的になる可能性がある。
【0091】
特定の装置20および60に関して上記に説明された方法には、任意の適切な装置が使用されてもよい。任意の実施形態の方法は、任意の適切な装置あるいは装置の組み合わせを使用して、実行されてもよい。例えば、図5の方法は、個別のスキャナおよび画像処理装置を使用して実行されてもよい。任意の実施形態の特徴は、任意のその他実施形態の特徴と組み合わせられてもよい。
【0092】
上記の実施形態は、小胞のセグメンテーション関して記述された。しかし、その他の実施形態において、任意の適切な解剖学的構造に対応する標的領域がセグメントされてもよい。例えば、その他組織、心腔、特定のタイプの腫瘍あるいはその増殖における空洞部分または水のポケットに対応する標的領域、または周囲の組織とは異なる全面的な明るさを表示する任意のその他の自給自足の構造である。ある実施形態は、標的領域は、超反響の腫瘍、例えば、肝臓、脾臓、腎臓、そしてその他腹部の転移などに相当するものもある。標的領域は、測定されカウントされてもよい。標的領域の測定は、例えば、標的領域の直径、ボリュームあるいは位置の測定を含んでもよい。
【0093】
例えば、上記実施形態は、超音波に関して述べられたが、例えば、MR、CT、コーンビームCT、X線、PETまたはSPECTなど、異なるモダリティが使用されてもよい。
【0094】
特定の実施形態は、卵巣に関する小胞を検知して測定することが出来る医用撮像方法を提供する。その方法とは、関心領域を特定して画像の外観を最適化するために画像を前処理し、候補小胞を成長させ、そして結果を後処理する。前処理は、メジアンフィルタリングおよび異方性フィルタリングの任意の組み合わせを含んでもよい。候補小胞を成長させることは、二つ以上(小胞の内側/外側)のクラスのための統計学的分布の決定を含んでもよい。候補小胞を成長させることは、分布に基づいた小胞の内側の点の決定を含んでもよい。候補小胞を成長させることは、特定された点から個々の小胞を成長させるためにレベルセットアルゴリズムの使用を含んでもよい。後処理は、誤って融合された小胞を分離するための形態学的操作の任意の組み合わせまたはフィルタリングも含む可能性がある。
【0095】
本明細書では特定の回路が説明されたが、代替的な実施形態においては、これらの回路の一つ以上の機能性が単一の処理リソースまたはその他構成要素によって提供されてもよく、または単一の回路によって提供される機能性が二つ以上の処理リソースまたはその他の構成要素の組み合わせで提供されてもよい。
【0096】
回路への言及は、その回路の機能性を提供する多数の構成要素が互いに離れているか否かにかかわらず、かかる構成要素を包含し、複数の回路への言及は、それらの回路の機能性を提供する単一の構成要素を包含する。
【0097】
いくつかの実施例が述べられてきたが、これらの実施例は、例示的なものとして提示されているに過ぎず、本発明の範囲を限定することは意図されていない。実際に、本明細書で述べられた新規の方法およびシステムは、様々な他の形態で実施され得る。さらに、本明細書で述べられた方法およびシステムの形態における様々な除外、置き換え、および変更は、本発明の趣旨から逸脱することなく行うことができる。添付の特許請求の範囲およびその均等な形態は、このような形態および変更を本発明の範囲に含まれるものとして包含するように意図されている。
【符号の説明】
【0098】
10…小胞、20…装置、22…超音波診断装置、24…測定プローブ、26…メインディスプレイスクリーン、28…制御スクリーン、30…スキャナコンソール、32…演算回路、34…配置部、36…処理部、38…領域特定部、40…前処理部、42…レンダリング回路、50…データストア、52…入力装置、54…デバイス、60…画像処理装置、80…画像、82…関心領域、90…シード、92…候補小胞、92…最小候補小胞領域、94…小胞領域、111…送信ユニット、112…受信ユニット、113…Bモード処理ユニット、114…ドプラ処理ユニット、115…画像処理ユニット、116…画像メモリ、117…制御ユニット、118…内部記憶ユニット、120…表示ユニット。
図1
図2
図3
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図6
図7
図8
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図10