特許第6772011号(P6772011)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三洋電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6772011-電源システム 図000002
  • 特許6772011-電源システム 図000003
  • 特許6772011-電源システム 図000004
  • 特許6772011-電源システム 図000005
  • 特許6772011-電源システム 図000006
  • 特許6772011-電源システム 図000007
  • 特許6772011-電源システム 図000008
  • 特許6772011-電源システム 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6772011
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】電源システム
(51)【国際特許分類】
   H02H 9/02 20060101AFI20201012BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20201012BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20201012BHJP
   H01H 9/54 20060101ALI20201012BHJP
   H01H 47/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   H02H9/02 D
   H02J1/00 309R
   H02J7/00 P
   H02J7/00 S
   H01H9/54 A
   H01H47/00 J
   H01H47/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-186941(P2016-186941)
(22)【出願日】2016年9月26日
(65)【公開番号】特開2018-57070(P2018-57070A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】松原 智之
(72)【発明者】
【氏名】山内 豊
【審査官】 早川 卓哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−154585(JP,A)
【文献】 実開昭54−018636(JP,U)
【文献】 特開2009−201266(JP,A)
【文献】 特開2000−173383(JP,A)
【文献】 米国特許第08766602(US,B1)
【文献】 特開2016−005317(JP,A)
【文献】 特開2012−120376(JP,A)
【文献】 特開2011−211761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H9/00−9/08
H02H7/00
H02H7/10−7/20
H01H9/54−9/56
H01H47/00−47/36
H02J1/00−1/16
H02J7/00−7/12
H02J7/34−7/36
B60L1/00−3/12
B60L7/00−13/00
B60L15/00−58/40
B60R16/00−17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源の一端と、負荷に並列接続されたキャパシタの一端との間に接続された抵抗と、
前記抵抗に並列接続され、第1制御信号により制御される第1リレーと、
前記電源の他端と前記キャパシタの他端との間に接続され、第2制御信号により制御される第2リレーと、を備え、
前記第2リレーは、
前記電源の他端と前記キャパシタの他端との間に直列に接続された第1スイッチ部と、第2スイッチ部と、を有し、
前記第2リレーがターンオンするとき、前記第1スイッチ部がターンオンするタイミングと、前記第2スイッチ部がターンオンするタイミングとが異なることを特徴とする電源システム。
【請求項2】
前記第2制御信号によって前記第2リレーをターンオンさせて前記キャパシタのプリチャージを開始してから、前記第1制御信号によって前記第1リレーをターンオンさせる制御回路をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の電源システム。
【請求項3】
前記第1スイッチ部は、
一対の第1固定接点と、
前記一対の第1固定接点に接触する閉位置と、前記一対の第1固定接点から離れた開位置との間で移動する第1可動接点と、を有し、
前記第2スイッチ部は、
一対の第2固定接点と、
前記一対の第2固定接点に接触する閉位置と、前記一対の第2固定接点から離れた開位置との間で移動する第2可動接点と、を有し、
前記第2リレーは、
前記第2制御信号に基づいて発生した磁束によって前記第1可動接点と前記第2可動接点を移動させるコイルをさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の電源システム。
【請求項4】
前記一対の第1固定接点と、開位置にある前記第1可動接点との間の距離は、前記一対
の第2固定接点と、開位置にある前記第2可動接点との間の距離より短く、
前記第2リレーは、
前記コイルに発生した磁束により移動する可動部材と、
前記可動部材と前記第1可動接点との間に設けられ、前記可動部材から加えられる力を開位置にある前記第1可動接点に伝えて前記第1可動接点を閉位置に向けて移動させ、前記第1可動接点が閉位置に達した後、前記可動部材から加えられる力により縮む伸縮部材と、
前記可動部材と前記第2可動接点との間に設けられ、前記可動部材から加えられる力を開位置にある前記第2可動接点に伝えて、前記第2可動接点を閉位置に向けて移動させるリンク部材と、
をさらに有することを特徴とする請求項に記載の電源システム。
【請求項5】
前記第2リレーは、前記第2制御信号を遅延させる遅延回路をさらに有し、
前記第1スイッチ部は、前記第2制御信号により制御され、
前記第2スイッチ部は、前記遅延回路で遅延された前記第2制御信号により制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源と負荷との間にリレーが設けられた電源システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両用の電源システムにおける電源と負荷との間には、正極側リレーと、負極側リレーと、プリチャージリレーと、プリチャージ抵抗とが設けられる(例えば、特許文献1参照)。プリチャージリレーとプリチャージ抵抗は、直列接続された上で正極側リレーに並列接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−219955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような電源システムを簡素化することが望まれている。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、電源システムを簡素化できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電源システムは、電源の一端と、負荷に並列接続されたキャパシタの一端との間に接続された抵抗と、抵抗に並列接続され、第1制御信号により制御される第1リレーと、電源の他端とキャパシタの他端との間に接続され、第2制御信号により制御される第2リレーと、を備える。第2リレーは、電源の他端とキャパシタの他端との間に直列に接続された第1スイッチ部と、第2スイッチ部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電源システムを簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る電源システムの回路図である。
図2図2(a)は、オフ状態にある図1の負極リレーの構成の一例を概略的に示す側面図であり、図2(b)は、第1スイッチ部がオン状態にある図2(a)の負極リレーの側面図であり、図2(c)は、第1スイッチ部と第2スイッチ部がオン状態にある図2(a)の負極リレーの側面図である。
図3図1の電源システムの動作を示すタイミング図である。
図4】比較例に係る電源システムの回路図である。
図5図4の電源システムの動作を示すタイミング図である。
図6図1の電源システムのFMEA(Failure Mode and Effect Analysis:故障モード影響解析)の結果を示す図である。
図7】比較例の電源システムのFMEAの結果を示す図である。
図8】第2の実施形態に係る電源システムの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電源システム1の回路図である。電源システム1は、例えば、ハイブリッド車、電気自動車などの動力源として車両に搭載することができる。電源システム1は、電源10と、プリチャージ抵抗R1と、正極リレー(第1リレー)20と、負極リレー(第2リレー)30と、制御回路40と、キャパシタC1と、電力変換装置(負荷)50と、を備える。
【0010】
電源10は、例えば、充放電可能な二次電池である直列接続された複数の電池セルを有する。プリチャージ抵抗R1は、電源10のプラス端子(一端)と、キャパシタC1の一端との間に接続されている。
【0011】
正極リレー20は、プリチャージ抵抗R1に並列接続され、制御回路40から供給される第1制御信号S1によりオンまたはオフに制御される。正極リレー20は、オン時に電源10のプラス端子とキャパシタC1の一端との間を導通させ、オフ時にこれらの間を非導通にさせる。
【0012】
負極リレー30は、電源10のマイナス端子(他端)と、キャパシタC1の他端との間に接続され、制御回路40から供給される第2制御信号S2によりオンまたはオフに制御される。負極リレー30は、オン時に電源10のマイナス端子とキャパシタC1の他端との間を導通させ、オフ時にこれらの間を非導通にさせる。
【0013】
負極リレー30は、一体型の2a接点リレーであり、第1スイッチ部SW1と、第2スイッチ部SW2とを有する。第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2は、電源10のマイナス端子とキャパシタC1の他端との間に直列に接続されている。具体的には第1スイッチ部SW1は、電源10のマイナス端子とキャパシタC1の他端との間に接続されている。第2スイッチ部SW2は、電源10のマイナス端子と第1スイッチ部SW1との間に挿入されている。負極リレー30がターンオンするとき、第1スイッチ部SW1がターンオンするタイミングと、第2スイッチ部SW2がターンオンするタイミングとが異なる。ここでは、第1スイッチ部SW1がターンオンするタイミングは、第2スイッチ部SW2がターンオンするタイミングより早い一例について説明するが、逆でもよい。
【0014】
制御回路40は、正極リレー20に第1制御信号S1を供給し、負極リレー30に第2制御信号S2を供給する。制御回路40は、第2制御信号S2によって負極リレー30をターンオンさせてキャパシタC1のプリチャージを開始してから、第1制御信号S1によって正極リレー20をターンオンさせる。
【0015】
キャパシタC1は、電力変換装置50に並列接続されている。キャパシタC1は、比較的大きな電力を瞬間的に電力変換装置50に供給できるように、比較的大きな静電容量を有している。電力変換装置50は、電源10及びキャパシタC1から供給された直流電力を交流電力に変換し、変換された交流電力を、図示を省略したモータなどに供給する。
【0016】
図2(a)は、オフ状態にある図1の負極リレー30の構成の一例を概略的に示す側面図である。図2(b)は、第1スイッチ部SW1がオン状態にある図2(a)の負極リレー30の側面図である。図2(c)は、第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2がオン状態にある図2(a)の負極リレー30の側面図である。なお、図2(a)〜(c)は、負極リレー30の構成の一例を示すものであり、この構成に特に限定されるものではない。
【0017】
第1スイッチ部SW1は、一対の第1固定接点60,60と、第1可動接点62とを有する。第1可動接点62は、一対の第1固定接点60,60に接触する閉位置(図2(b),(c))と、一対の第1固定接点60,60から離れた開位置(図2(a))との間で方向D1および方向D1の反対方向に移動する。
【0018】
第2スイッチ部SW2は、一対の第2固定接点64,64と、第2可動接点66とを有する。第2可動接点66は、一対の第2固定接点64,64に接触する閉位置(図2(c))と、一対の第2固定接点64,64から離れた開位置(図2(a))との間で方向D1および方向D1の反対方向に移動する
【0019】
一対の第1固定接点60,60と、開位置にある第1可動接点62との間の距離d1は、一対の第2固定接点64,64と、開位置にある第2可動接点66との間の距離d2より短い。
【0020】
負極リレー30は、コイル68と、可動部材70と、伸縮部材72と、リンク部材74とをさらに有する。コイル68は、第2制御信号S2に基づいて磁束を発生し、以下に説明するように当該磁束によって第1可動接点62と第2可動接点66を移動させる。可動部材70は、T字型の形状を有し、コイル68に発生した磁束により方向D1に移動する。
【0021】
伸縮部材72は、伸縮可能なバネなどの弾性体を含み、可動部材70と第1可動接点62との間に設けられている。伸縮部材72は、可動部材70が方向D1に移動するときに可動部材70から加えられる力を開位置にある第1可動接点62に伝えて、第1可動接点62を閉位置に向けて移動させる。伸縮部材72は、第1可動接点62が閉位置に達した後、可動部材70から加えられる力により縮む。
【0022】
リンク部材74は、可動部材70と第2可動接点66との間に設けられ、可動部材70が方向D1に移動するときに可動部材70から加えられる力を開位置にある第2可動接点66に伝えて、第2可動接点66を閉位置に向けて移動させる。
【0023】
次に負極リレー30の動作について説明する。図2(a)の状態でコイル68が磁束を発生すると、可動部材70が方向D1に移動し、これにより図2(b)に示すように第1可動接点62が閉位置に達し、第1スイッチ部SW1は第2スイッチ部SW2より先にターンオンする。このとき、第2可動接点66は開位置と閉位置の間に移動している。
【0024】
続いて図2(c)に示すように、可動部材70は図2(b)よりも方向D1に移動する。このとき伸縮部材72が縮むため、第1可動接点62の位置は図2(b)から変化しない。第2可動接点66は閉位置に達し、第2スイッチ部SW2はターンオンする。従って、負極リレー30はターンオンする。
【0025】
一方、図2(c)の状態でコイル68が磁束の発生を停止すると、可動部材70が方向D1の反対方向に移動するが、図2(b)に示すように伸縮部材72が伸び、第1可動接点62の位置は図2(c)から変化しない。第2可動接点66は、方向D1の反対方向に移動し、第2スイッチ部SW2は第1スイッチ部SW1より先にターンオフする。
【0026】
続いて伸縮部材72が伸びきると、図2(a)に示すように、可動部材70の移動に伴い第1可動接点62は開位置に移動し、第1スイッチ部SW1はターンオフする。従って、負極リレー30はターンオフする。第2可動接点66も開位置に移動している。
【0027】
次に、電源システム1の動作を説明する。
図3は、図1の電源システム1の動作を示すタイミング図である。時刻t1において、第2制御信号S2に従って負極リレー30の第1スイッチ部SW1がターンオンする。次に、時刻t2において、第1スイッチ部SW1に遅れて負極リレー30の第2スイッチ部SW2がターンオンし、負極リレー30はターンオンする。そのため、プリチャージ抵抗R1および負極リレー30によって電源10とキャパシタC1の両端との間が導通し、プリチャージ抵抗R1を介して電流I1が流れ、キャパシタC1のプリチャージが開始される。プリチャージ抵抗R1により、電流I1は制限される。
【0028】
このように第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2が同時にターンオンしないので、第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2の両者が溶着することを抑制できる。第2スイッチ部SW2のターンオンの際にチャタリングが発生した場合、第2スイッチ部SW2は溶着する可能性があるが、既にオンしている第1スイッチ部SW1は溶着しないためである。
【0029】
一方、仮に第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2が同時にターンオンし、ターンオンの際にチャタリングが発生した場合、第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2の両者が溶着する可能性がある。第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2の両者が溶着した場合、正極リレー20がオフであったとしても電源10の電力は常に電力変換装置50に供給されるため、電力供給を遮断できず、電源10が過放電を起こす恐れがある。本実施形態では、仮に第2スイッチ部SW2が溶着した場合であっても第1スイッチ部SW1はターンオフできるため、このような問題を回避できる。
【0030】
時刻t2の後、時間経過に伴い電流I1は減少する。時刻t3において、第1制御信号S1に従って正極リレー20がターンオンする。これにより、プリチャージが終了され、電源10から正極リレー20と負極リレー30を介して電力変換装置50に電力が供給される。プリチャージによりキャパシタC1が十分に充電されてから正極リレー20がターンオンするため、過大な突入電流を抑制できる。
【0031】
このように制御回路40は、第2制御信号S2によって負極リレー30を制御するだけでプリチャージを開始させることができ、第1制御信号S1によって正極リレー20を制御するだけでプリチャージを終了させることができる。
【0032】
ここで、比較例の電源システム1Xについて説明する。
図4は、比較例に係る電源システム1Xの回路図である。図5は、図4の電源システム1Xの動作を示すタイミング図である。比較例では、負極リレー30Xは1a接点リレーである。また、プリチャージリレー80がプリチャージ抵抗R1と直列に設けられている。制御回路40Xは、正極リレー20を制御する第1制御信号S1と、負極リレー30Xを制御する第2制御信号S2と、プリチャージリレー80を制御する第3制御信号S3とを出力する。
【0033】
図5に示すように、時刻t1において、第2制御信号S2に従って負極リレー30Xがターンオンする。次に、時刻t2において、第3制御信号S3に従ってプリチャージリレー80がターンオンし、プリチャージが開始される。次に、時刻t3において、第1制御信号S1に従って正極リレー20がターンオンし、プリチャージが終了される。次に、時刻t4において、第3制御信号S3に従ってプリチャージリレー80がターンオフする。このように比較例では、プリチャージリレー80の制御が必要であるため、第3制御信号S3を含む3種類の制御信号、即ち3本の制御線が必要である。
【0034】
これに対して本実施形態では、2種類の制御信号、即ち2本の制御線で制御でき、制御を簡素化できる。また、負極リレー30は1つのコイル68で実現できるため、比較例の負極リレー30Xと比較して負極リレー30のサイズの増加は少ない。従って、プリチャージリレー80を設けないことにより、電源システム1を小型化できる。また、制御の簡素化およびプリチャージリレー80を設けないことにより、電源システム1を低コスト化できる。
【0035】
図6は、図1の電源システム1のFMEAの結果を示す図である。図7は、比較例の電源システム1XのFMEAの結果を示す図である。図6,7に示すように、電源システム1において各故障モードの検知を行うことができ、これは比較例の電源システム1Xと同等の結果である。
【0036】
以上のように本実施形態によれば、プリチャージリレーが必要ないので、制御を簡素化でき、電源システム1を小型化かつ低コスト化できる。また、第1スイッチ部SW1がターンオンするタイミングは、第2スイッチ部SW2がターンオンするタイミングと異なるので、第1スイッチ部SW1と第2スイッチ部SW2の両者が溶着することを抑制できる。従って、信頼性を保った上で電源システム1を簡素化できる。
【0037】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、負極リレー30Aの構成が第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0038】
図8は、第2の実施形態に係る電源システム1Aの回路図である。負極リレー30Aは、第2制御信号S2を遅延させる遅延回路32をさらに有する。第1スイッチ部SW1Aは、リレーとして構成され、第1制御信号S1によりオンまたはオフに制御される。第2スイッチ部SW2Aは、リレーとして構成され、遅延回路32で遅延された第2制御信号S2によりオンまたはオフに制御される。このような構成により、第1スイッチ部SW1がターンオンするタイミングは、第2スイッチ部SW2がターンオンするタイミングより早くなっている。従って、本実施形態の電源システム1Aも、第1の実施形態の電源システム1と同様に動作する。
【0039】
本実施形態によれば、既存のリレーを用いて容易に負極リレー30Aを実現できる。また、第1の実施形態の効果も得ることができる。
【0040】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。これら実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0041】
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
【0042】
[項目1]
電源(10)の一端と、負荷(50)に並列接続されたキャパシタ(C1)の一端との間に接続された抵抗(R1)と、
前記抵抗(R1)に並列接続され、第1制御信号(S1)により制御される第1リレー(20)と、
前記電源(10)の他端と前記キャパシタ(C1)の他端との間に接続され、第2制御信号(S2)により制御される第2リレー(30,30A)と、を備え、
前記第2リレー(30,30A)は、
前記電源(10)の他端と前記キャパシタ(C1)の他端との間に直列に接続された第1スイッチ部(SW1,SW1A)と、第2スイッチ部(SW2,SW2A)と、を有することを特徴とする電源システム(1,1A)。
これによれば、電源システム(1,1A)を簡素化できる。
[項目2]
前記第2リレー(30,30A)がターンオンするとき、前記第1スイッチ部(SW1,SW1A)がターンオンするタイミングと、前記第2スイッチ部(SW2,SW2A)がターンオンするタイミングとが異なることを特徴とする項目1に記載の電源システム(1,1A)。
これによれば、第1スイッチ部(SW1,SW1A)と第2スイッチ部(SW2,SW2A)の両者が溶着することを抑制できる。
[項目3]
前記第2制御信号(S2)によって前記第2リレー(30,30A)をターンオンさせて前記キャパシタ(C1)のプリチャージを開始してから、前記第1制御信号(S1)によって前記第1リレー(20)をターンオンさせる制御回路(40)をさらに備えることを特徴とする項目1または2に記載の電源システム(1,1A)。
これによれば、簡単な制御でプリチャージを行うことができる。
[項目4]
前記第1スイッチ部(SW1)は、
一対の第1固定接点(60,60)と、
前記一対の第1固定接点(60,60)に接触する閉位置と、前記一対の第1固定接点(60,60)から離れた開位置との間で移動する第1可動接点(62)と、を有し、
前記第2スイッチ部(SW2)は、
一対の第2固定接点(64,64)と、
前記一対の第2固定接点(64,64)に接触する閉位置と、前記一対の第2固定接点(64,64)から離れた開位置との間で移動する第2可動接点(66)と、を有し、
前記第2リレー(30)は、
前記第2制御信号(S2)に基づいて発生した磁束によって前記第1可動接点(62)と前記第2可動接点(66)を移動させるコイル(68)をさらに有することを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の電源システム(1)。
これによれば、1つのコイル(68)で第2リレー(30)を実現できるので、第2リレー(30)のサイズの増加を抑制できる。
[項目5]
前記一対の第1固定接点(60,60)と、開位置にある前記第1可動接点(62)との間の距離は、前記一対の第2固定接点(64,64)と、開位置にある前記第2可動接点(66)との間の距離より短く、
前記第2リレー(30)は、
前記コイル(68)に発生した磁束により移動する可動部材(70)と、
前記可動部材(70)と前記第1可動接点(62)との間に設けられ、前記可動部材(70)から加えられる力を開位置にある前記第1可動接点(62)に伝えて前記第1可動接点(62)を閉位置に向けて移動させ、前記第1可動接点(62)が閉位置に達した後、前記可動部材(70)から加えられる力により縮む伸縮部材(72)と、
前記可動部材(70)と前記第2可動接点(66)との間に設けられ、前記可動部材(70)から加えられる力を開位置にある前記第2可動接点(66)に伝えて、前記第2可動接点(66)を閉位置に向けて移動させるリンク部材(74)と、
をさらに有することを特徴とする項目4に記載の電源システム(1)。
これによれば、第2リレー(30)を簡素化できる。
[項目6]
前記第2リレー(30A)は、前記第2制御信号(S2)を遅延させる遅延回路(32)をさらに有し、
前記第1スイッチ部(SW1A)は、前記第2制御信号(S2)により制御され、
前記第2スイッチ部(SW2A)は、前記遅延回路(32)で遅延された前記第2制御信号(S2)により制御されることを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の電源システム(1A)。
これによれば、容易に第2リレー(30A)を実現できる。
【符号の説明】
【0043】
1,1A…電源システム、R1…プリチャージ抵抗、C1…キャパシタ、SW1,SW1A…第1スイッチ部、SW2,SW2A…第2スイッチ部、10…電源、20…正極リレー、30,30A…負極リレー、32…遅延回路、40…制御回路、50…電力変換装置、60…第1固定接点、62…第1可動接点、64…第2固定接点、66…第2可動接点、68…コイル、70…可動部材、72…伸縮部材、74…リンク部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8