特許第6772083号(P6772083)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6772083端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6772083
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20201012BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20201012BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20201012BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20201012BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   G06F3/12 392
   G06F3/12 304
   G06F3/12 329
   G06F3/12 360
   H04N1/00 E
   H04N1/00 127B
   B41J29/00 E
   B41J29/38 201
   B41J29/38 401
   G03G21/00 370
【請求項の数】11
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-13568(P2017-13568)
(22)【出願日】2017年1月27日
(65)【公開番号】特開2017-151971(P2017-151971A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2019年6月14日
(31)【優先権主張番号】特願2016-33278(P2016-33278)
(32)【優先日】2016年2月24日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591044164
【氏名又は名称】株式会社沖データ
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】藤根 俊夫
【審査官】 白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−258483(JP,A)
【文献】 特開2014−158218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09−3/12
H04N 1/00
B41J 29/00−29/70
G03G 13/34;15/00;15/36;21/00;21/02;21/14;21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置と通信して、前記情報処理装置の各機能に係る動作状態を確認する動作状態確認手段と、
前記情報処理装置に対して機能実行を指示するための機能実行情報の入力受付けを行うものであって、前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない機能の処理については予約実行を指示するための機能実行情報の入力を受付けることができる入力受付手段と、
前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能の処理実行を前記情報処理装置に指示する指示手段とを有し、
前記入力受付手段は、前記情報処理装置の各機能に対応する機能ボタンが配置された機能操作画面を表示出力し、前記機能操作画面で押下された機能ボタンに係る機能実行情報の入力受付を行い、
前記入力受付手段は、予約実行を受付け可能とする動作モード又は、予約実行を受付け不可とする動作モードのいずれかを切替えて動作することが可能であり、予約実行を受付け不可とする動作モードで動作する場合、前記機能操作画面上で、前記動作状態確認手段により使用不可と確認された機能の機能ボタンについて表示状態を変更し操作不可とする
ことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記指示手段は、前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能が前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない場合、当該機能について使用可能である旨が前記情報処理装置から通知された後、前記情報処理装置に当該機能の実行を指示することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記入力受付手段が入力を受付けた機能実行情報を保持する機能実行情報保持部と、
前記情報処理装置に近づくと、前記情報処理装置との通信を開始する近距離データ通信部とをさらに備え、
前記指示手段は、前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能が前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない場合、当該機能について使用可能である旨が前記情報処理装置から通知された後、前記近距離データ通信部が前記情報処理装置に近づけられて前記情報処理装置との通信を開始すると、前記機能実行情報保持部が保持している機能実行情報に従った機能の処理実行を前記情報処理装置に指示する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記動作状態確認手段は、前記情報処理装置と通信して、前記情報処理装置で使用中の機能の情報を取得し、
前記入力受付手段は、前記機能操作画面に、前記動作状態確認手段が取得した前記情報処理装置で使用中の機能の情報を配置する
ことを特徴とする請求項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記情報処理装置と通信して、前記情報処理装置で操作を受け付けるための操作画面を表示するための表示装置で表示した画像の画像データを取得する画像データ取得手段をさらに備え、
前記入力受付手段は、前記機能操作画面に、前記画像データ取得手段が取得した前記画像データの画像を配置する
ことを特徴とする請求項又はに記載の端末装置。
【請求項6】
端末装置に搭載されたコンピュータを、
1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置と通信して、前記情報処理装置の動作状態を確認する動作状態確認手段と、
前記情報処理装置に対して機能実行を指示するための機能実行情報の入力受けを行うものであって、前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない機能の処理については予約実行を指示するための機能実行情報の入力を受付けることができる入力受付手段と、
前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能の処理実行を前記情報処理装置に指示する指示手段として機能させ、
前記入力受付手段は、前記情報処理装置の各機能に対応する機能ボタンが配置された機能操作画面を表示出力し、前記機能操作画面で押下された機能ボタンに係る機能実行情報の入力受付を行い、
前記入力受付手段は、予約実行を受付け可能とする動作モード又は、予約実行を受付け不可とする動作モードのいずれかを切替えて動作することが可能であり、予約実行を受付け不可とする動作モードで動作する場合、前記機能操作画面上で、前記動作状態確認手段により使用不可と確認された機能の機能ボタンについて表示状態を変更し操作不可とする
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項7】
1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置において、
当該情報処理装置に係る各機能の動作状態を確認する動作状態確認手段と、
外部の端末装置から当該情報処理装置が対応するいずれかの機能の実行を指示する機能実行情報を受信して取得する機能実行情報取得手段と、
前記機能実行情報取得手段が取得した機能実行情報に係る機能が即時に実行可能であるか否かを確認し、当該機能が即時に実行可能であれば当該機能を即時に実行する制御を行い、当該機能が即時に実行不可であれば当該機能が実行可能となった後に当該機能を実行する制御を行う制御手段とを有し、
前記端末装置が近づけられると、前記端末装置との通信を開始する近距離データ通信部をさらに備え、
前記制御手段は、前記機能実行情報取得手段が取得した機能実行情報に係る機能が前記動作状態確認手段により即時に実行不可と確認された場合、当該機能が実行可能となった後、当該機能が実行可能となったことを前記端末装置に通知し、その後、前記近距離データ通信部で前記端末装置が近づけられたことが検知されると、前記端末装置から供給される機能実行情報に従った機能実行の制御を行う
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記機能実行情報取得手段が取得した機能実行情報に係る機能が即時に実行不可の場合、当該機能が実行可能となった後、当該機能が実行可能となったことを前記端末装置に通知し、前記端末装置から当該機能の実行指示が通知されると当該機能の実行の制御を行うことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記動作状態確認手段は、前記端末装置に、当該情報処理装置で使用中の機能の情報を送信することを特徴とする請求項7又は8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
操作を受け付けるための操作画面を表示するための表示装置と、
前記表示装置で表示している操作画面の画像の画像データを保持する画像データ保持手段と、
前記端末装置に、前記画像データ保持手段が保持した画像データを送信する画像データ送信手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記画像データ保持手段は、前記表示装置で、セキュリティに関するセキュリティ情報が表示されている場合には、当該セキュリティ情報を隠蔽処理した画像の画像データを保持することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置に関し、例えば、通信により接続する外部の情報処理装置(例えば、携帯電話端末やスマートホン等)からの操作も受付可能な画像形成装置(例えば、複合機等)に適用し得る。
【背景技術】
【0002】
従来の複合機等の情報処理装置では、装置本体の操作部以外にも、携帯電話端末やスマートホン等の端末装置からの操作に対応するものが存在する。従来、外部の端末装置からの操作に対応する情報処理装置として特許文献1に記載された画像形成装置がある。
【0003】
特許文献1に記載された画像形成装置は、装置本体の操作部と携帯型端末からそれぞれ操作設定要求を受け付けた場合に、受け付けた複数の操作設定要求から画像形成装置で実行するジョブが競合するかを判断する。そして、特許文献1に記載された画像形成装置は、操作部を操作したユーザと携帯型端末を操作したユーザが同一ユーザか否かを判断する。そして、特許文献1に記載された画像形成装置は、ユーザ識別結果とジョブ内容の判断結果から、受け付けた操作設定の要求を許可するか否かを判断し、許可された操作設定のみを受け付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−11619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、外部の端末装置からの操作にも対応する情報処理装置では、使用者が実行を希望する機能が実行できない状態から、当該機能が実行可能な状態に遷移した際に、当該使用者に簡便な操作で当該機能の提供ができないという問題があった。
【0006】
そのため、情報処理装置(例えば、画像形成装置)の操作を外部の端末装置を用いて受付ける際に、端末装置のユーザの利便性を向上させる端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の本発明の端末装置は、(1)1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置と通信して、前記情報処理装置の各機能に係る動作状態を確認する動作状態確認手段と、(2)前記情報処理装置に対して機能実行を指示するための機能実行情報の入力受けを行うものであって、前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない機能の処理については予約実行を指示するための機能実行情報の入力を受付けることができる入力受付手段と、(3)前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能の処理実行を前記情報処理装置に指示する指示手段とを有し、(4)前記入力受付手段は、前記情報処理装置の各機能に対応する機能ボタンが配置された機能操作画面を表示出力し、前記機能操作画面で押下された機能ボタンに係る機能実行情報の入力受付を行い、(5)前記入力受付手段は、予約実行を受付け可能とする動作モード又は、予約実行を受付け不可とする動作モードのいずれかを切替えて動作することが可能であり、予約実行を受付け不可とする動作モードで動作する場合、前記機能操作画面上で、前記動作状態確認手段により使用不可と確認された機能の機能ボタンについて表示状態を変更し操作不可とすることを特徴とする。
【0008】
第2の本発明の情報処理プログラムは、端末装置に搭載されたコンピュータを、(1)1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置と通信して、前記情報処理装置の動作状態を確認する動作状態確認手段と、(2)前記情報処理装置に対して機能実行を指示するための機能実行情報の入力受けを行うものであって、前記情報処理装置の動作状態により即時に実行できない機能の処理については予約実行を指示するための機能実行情報の入力を受付けることができる入力受付手段と、(3)前記入力受付手段が受付けた機能実行情報に従った機能の処理実行を前記情報処理装置に指示する指示手段として機能させ、(4)前記入力受付手段は、前記情報処理装置の各機能に対応する機能ボタンが配置された機能操作画面を表示出力し、前記機能操作画面で押下された機能ボタンに係る機能実行情報の入力受付を行い、(5)前記入力受付手段は、予約実行を受付け可能とする動作モード又は、予約実行を受付け不可とする動作モードのいずれかを切替えて動作することが可能であり、予約実行を受付け不可とする動作モードで動作する場合、前記機能操作画面上で、前記動作状態確認手段により使用不可と確認された機能の機能ボタンについて表示状態を変更し操作不可とすることを特徴とする。
【0009】
第3の本発明は、1又は複数種類の機能の処理を実行可能な情報処理装置において、(1)当該情報処理装置に係る各機能の動作状態を確認する動作状態確認手段と、(2)外部の端末装置から当該情報処理装置が対応するいずれかの機能の実行を指示する機能実行情報を受信して取得する機能実行情報取得手段と、(3)前記機能実行情報取得手段が取得した機能実行情報に係る機能が即時に実行可能であるか否かを確認し、当該機能が即時に実行可能であれば当該機能を即時に実行する制御を行い、当該機能が即時に実行不可であれば当該機能が実行可能となった後に当該機能を実行する制御を行う制御手段とを有し、(4)前記端末装置が近づけられると、前記端末装置との通信を開始する近距離データ通信部をさらに備え、(5)前記制御手段は、前記機能実行情報取得手段が取得した機能実行情報に係る機能が前記動作状態確認手段により即時に実行不可と確認された場合、当該機能が実行可能となった後、当該機能が実行可能となったことを前記端末装置に通知し、その後、前記近距離データ通信部で前記端末装置が近づけられたことが検知されると、前記端末装置から供給される機能実行情報に従った機能実行の制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、情報処理装置の操作を外部の端末装置を用いて受付ける際に、端末装置のユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の接続構成及び機能的構成について示したブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る携帯端末装置を構成する処理制御部の内部構成について示したブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の動作について示したフローチャートである。
図4】第1の実施形態に係る携帯端末装置で表示される機能操作画面の構成例について示した説明図である。
図5】第1の実施形態に係る携帯端末装置で表示される予約実行確認画面の構成例について示した説明図である。
図6】第2の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の接続構成及び機能的構成について示したブロック図である。
図7】第2の実施形態に係る携帯端末装置を構成する処理制御部の内部構成について示したブロック図である。
図8】第2の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の動作について示したフローチャートである。
図9】第3の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の接続構成及び機能的構成について示したブロック図である。
図10】第3の実施形態に係る携帯端末装置で表示される機能操作画面の構成例(その1)について示した説明図である。
図11】第3の実施形態に係る画像形成装置で表示される操作画面の構成例(その1)について示した説明図である。
図12】第3の実施形態に係る画像形成装置で表示される操作画面の構成例(その2)について示した説明図である。
図13】第3の実施形態に係る携帯端末装置で表示される機能操作画面の構成例(その2)について示した説明図である。
図14】第3の実施形態に係る画像形成装置及び携帯端末装置の動作について示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の端末装置を携帯端末装置に適用し、本発明の情報処理装置を画像形成装置に適用した例について説明する。
【0013】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に関係する装置(情報処理装置及び画像形成装置)の接続構成及び内部構成について示したブロック図である。
【0014】
この実施形態では、画像形成装置100と携帯端末装置200とは、通信回線500を介して接続されているものとする。なお、通信回線500の具体的な媒体や仕様は限定されないものであり、種々のネットワーク構成を適用することができる。ここでは、携帯端末装置200と画像形成装置100との間は、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等の無線通信インタフェースを適用することができる。
【0015】
次に、画像形成装置100の内部構成について説明する。
【0016】
画像形成装置100は、画像形成処理部101、操作部102、処理制御部103、操作表示部105、データ送受信部107、スキャナ部108、及びFAX部109を有している。
【0017】
処理制御部103は画像形成装置100全体(画像形成処理部101、操作部102、操作表示部105、データ送受信部107、スキャナ部108、及びFAX部109を含む構成要素)の制御機能を担っている。
【0018】
データ送受信部107は、通信回線500と接続するためのネットワークインタフェースの機能を担っている。データ送受信部107は、種々のネットワークインタフェースを適用することができる。
【0019】
画像形成処理部101は、供給された印刷データに基づいた画像を媒体に印刷(画像形成処理)する印刷機能(画像形成機能)を担っている。画像形成処理部101は、処理制御部103の制御に従って印刷処理を行う。
【0020】
スキャナ部108は、原稿を読み取り、読み取った画像データを生成する機能を担って
いる。
【0021】
FAX部109は、供給された画像データに基づくFAX信号を宛先に送信(例えば、公衆電話回線等を介して送信)する処理や、FAX信号を送信元から受信(例えば、公衆電話回線を介して受信)する処理等を行う。
【0022】
操作表示部105は、ユーザからの操作受付やユーザへの情報出力(例えば、自装置の使用状態等)を行う機能を担っている。言い換えると、操作表示部105は、画像形成装置100におけるユーザインタフェースの機能を担っている。操作表示部105を構成するデバイスは限定されないものであるが、例えば、タッチパネルディスプレイに操作画面(GUI画面)を表示してユーザへの情報出力及びユーザからの入力操作(例えば、ソフトウェアキーの押下等による操作)を受け付けるようにしてもよい。また、操作表示部105は、上述のタッチパネルディスプレイの他に、1または複数のハードウェアキーを備えるようにしてもよい。
【0023】
次に、画像形成装置100が対応する各機能について説明する。
【0024】
この実施形態では、ユーザの操作に応じて、処理制御部103が、各構成要素を制御することで、原稿を読み取った画像を用紙に印刷する機能(以下、「コピー機能」と呼ぶ)と、原稿を読み取った画像データを生成する機能(以下、「スキャナ機能」と呼ぶ)と、外部装置等から供給された印刷データに基づいて用紙に印刷する機能(以下、「プリント機能」と呼ぶ)と、FAX送受信の機能(以下、「FAX機能」と呼ぶ)に対応しているものとする。
【0025】
画像形成装置100では、処理制御部103が、スキャナ部108及び画像形成処理部101等を制御することにより、コピー機能が実現されている。処理制御部103は、ユーザの操作によりコピー機能の実行指示を受け付けると、スキャナ部108に原稿を読み取らせて、原稿を読み取った画像データを取得し、画像形成処理部101に取得した画像データに基づく画像を印刷(用紙に印刷)させる。
【0026】
また、画像形成装置100では、処理制御部103が、スキャナ部108等を制御することによりスキャナ機能が実現されている。処理制御部103は、ユーザの操作によりスキャナ機能の実行指示を受け付けると、スキャナ部108に原稿を読み取らせ、読み取った画像データを所定の方法で出力する。このとき、処理制御部103が取得した画像データを出力する方式については限定されないものであり、例えば、図示しない外部のファイルサーバ等の装置に送信(通信により送信)して記録させるようにしてもよいし、図示しないデータ記録媒体(例えば、USBメモリやメモリカード等)に記録するようにしてもよい。
【0027】
さらに、画像形成装置100では、処理制御部103が、画像形成処理部101等を制御することにより、プリント機能が実現されている。処理制御部103は、例えば、データ送受信部107により外部から印刷データ(印刷ジョブのデータ)を受信してプリント機能を実行する際、画像形成処理部101を制御して、印刷データに基づく画像を印刷(用紙に印刷)させる。
【0028】
さらにまた、画像形成装置100では、処理制御部103が、スキャナ部108、FAX部109及び画像形成処理部101等を制御することにより、FAX機能が実現されている。処理制御部103は、例えば、FAX部109がFAX受信(FAX信号を受信)した場合、画像形成処理部101を制御して、受信したFAX信号に基づく画像を印刷(用紙に印刷)させる。また、処理制御部103は、ユーザの操作によりFAX送信を受け付けると、スキャナ部108に原稿を読み取らせて、原稿を読み取った画像データを取得し、FAX部109に取得した画像データに基づく画像をFAX送信(指示された宛先へFAX送信)させる。
【0029】
この実施形態において、画像形成装置100は、上述の4つの機能(スキャン機能、コピー機能、プリント機能、及びFAX機能)に対応しているものとして説明するが、画像形成装置100の対応する機能の種類や数は限定されないものである。すなわち、画像形成装置100は、上述の機能のうち一部のみを備えるようにしてもよいし、さらにその他の機能に対応するようにしてもよい。
【0030】
そして、この実施形態の画像形成装置100は、自装置に搭載された操作表示部105からだけでなく、外部装置(例えば、携帯端末装置200)からも操作受付(例えば、各機能実行の操作受付)が可能であるものとする。すなわち、処理制御部103は、通信回線500を介して携帯端末装置200と通信し、各機能実行の操作を受付可能であるものとする。また、処理制御部103は、操作表示部105を用いて、ユーザから各機能実行の操作受付が可能であるものとする。
【0031】
次に、携帯端末装置200の内部構成の例について説明する。
【0032】
この実施形態において、携帯端末装置200は、データ送受信部201、処理制御部203、及び操作表示部205を有している。
【0033】
処理制御部203は携帯端末装置200全体(データ送受信部201及び操作表示部205を含む構成要素)の制御機能を担っている。
【0034】
操作表示部205は、ユーザからの操作受付やユーザへの情報出力を行う機能を担っている。言い換えると、操作表示部205は、携帯端末装置200におけるユーザインタフェースの機能を担っている。操作表示部205を構成するデバイスは限定されないものであるが、例えば、タッチパネルディスプレイに操作画面(GUI画面)を表示してユーザへの情報出力及びユーザからの入力操作(例えば、ソフトウェアキーの押下等による操作)を受け付けるようにしてもよい。また、操作表示部205は、上述のタッチパネルディスプレイの他に、1または複数のハードウェアキーを備えるようにしてもよい。
【0035】
データ送受信部201は、通信回線500と接続するためのネットワークインタフェースの機能を担っている。データ送受信部201には、種々のネットワークインタフェースを適用することができる。
【0036】
携帯端末装置200の処理制御部203は、ユーザの操作に応じて、画像形成装置100に機能実行を指示する。処理制御部203は、例えば、携帯端末装置200(処理制御部203)上で動作するアプリケーションの形態で実現するようにしてもよい。すなわち、携帯端末装置200は、スマートホンや携帯電話端末等の端末装置に搭載されたコンピュータに、プログラム(実施形態に係る情報処理プログラムを含む)をインストールすることにより実現するようにしてもよい。
【0037】
処理制御部203は、操作表示部205に画像形成装置100の各機能に関する操作するための操作画面(以下、「機能操作画面」と呼ぶ)を表示する処理を行う。
【0038】
そして、処理制御部203は、機能操作画面で、各機能(画像形成装置100が対応する各機能)の実行、及び各機能を実行する際の各設定値の情報を含む情報(以下、「機能実行情報」とも呼ぶ)を受付け、受付けた内容を画像形成装置100に送信する。また、処理制御部203は、画像形成装置100の現在の状態を取得し、取得した情報に基づく内容を機能操作画面に反映させる処理も行う。
【0039】
また、処理制御部203は、画像形成装置100の使用状態により、即時実行を開始できない機能がある場合、当該機能の実行を予約する機能(以下、「予約実行」と呼ぶ)にも対応しているものとする。処理制御部203は、画像形成装置100の使用状態(例えば、他のユーザの機能実行による使用状態や、FAX受信等による使用状態)により、画像形成装置100でユーザが実行を所望する機能が実行できない場合、ユーザから当該機能の実行指示の操作(各種設定値の変更操作を含む)を受付け、画像形成装置100の使用状態が変化して当該機能の実行が可能となった後に、事前に予約実行を受け付けた機能の実行を、画像形成装置100に指示する。
【0040】
なお、この実施形態では、処理制御部203は、予約実行機能を可能(有効)とするか不可(無効)とするかの設定値を保持するための予約実行設定保持部301を有している。予約実行設定保持部301は、予約実行機能を可能(有効)とする旨の値(例えば、「1」)、または予約実行機能を不可(無効)とする旨の値(例えば、「0」)のいずれかで示されるフラグ情報を保持するものとして説明する。なお、予約実行設定保持部301が保持するデータ形式は限定されないものである。処理制御部203は、予約実行設定保持部301に保持されている設定値が予約実行機能を可能とする旨の値であった場合のみユーザから予約実行を受付け可能とする。
【0041】
図4は、携帯端末装置200の操作表示部205に表示される機能操作画面の例について示した説明図である。
【0042】
図4に示すように、機能操作画面は、コピー機能に対応する機能ボタンB101、スキャン機能に対応する機能ボタンB102、プリント機能に対応する機能ボタンB103、FAX機能に対応する機能ボタンB104、及び予約実行の可能/不可(有効/無効)の切替を受け付けるための切替ボタンB100が配置されている。
【0043】
処理制御部203は、切替ボタンB100が押下されると、予約実行設定保持部301の設定値を変更させる。また、切替ボタンB100には、現在の予約実行の設定内容(可能(ON)又は不可(OFF))が表示されている。機能操作画面では、切替ボタンB100が押下されると、予約実行の設定内容が可能(ON)又は不可(OFF)に切り替わる。また、機能操作画面で切替ボタンB100が押下されると、処理制御部203は、予約実行設定保持部301の設定値も切替後の値に変更する。
【0044】
機能操作画面では、各機能に対応する機能ボタンB101〜B104のいずれかが押下されると、処理制御部203は、押下された機能に対応する機能実行情報(設定内容)の入力を受付ける(例えば、図示しない入力画面等を表示して入力を受付ける)。各機能に対応する機能実行情報の入力が可能となっている。例えば、機能操作画面でスキャン機能に対応する機能ボタンB102が押下されると、処理制御部203は、機能実行情報として、スキャン機能に係る各設定値(例えば、読取解像度、片面読取/両面読取の設定、カラー/モノクロの設定等)を受付ける。各機能に対応する機能実行情報については、種々の複合機と同様の項目を適用することができるため詳しい入力画面の構成については説明を省略する。
【0045】
機能操作画面では、予約実行が不可(OFF)な状態(モード)で動作する場合、画像形成装置100で使用可能な機能に対応する機能ボタンについては、白色の背景に黒色で機能名の文字が表示されて操作(押下)可能な状態(以下、「操作可能状態」とも呼ぶ)となり、画像形成装置100で使用不可な機能に対応する機能ボタンについては、黒色の背景に白色で機能名の文字が表示されて操作(押下)不可な状態(以下、「操作不可状態」とも呼ぶ)となるものとする。そして、予約実行が不可(OFF)な状態の機能操作画面では、使用不可の機能に係る機能ボタンについては操作不可状態となる。なお、各機能ボタンの操作可能状態の表示内容と、操作不可状態の表示パターンは、図4の例に限定されず種々の表示パターンを適用することができる。
【0046】
予約実行が可能(ON)な状態の機能操作画面では、全ての機能が使用可能な場合、図4(c)に示すように、全ての機能ボタンB101〜B104が操作可能状態となる。また、予約実行が可能(ON)な状態の機能操作画面では、コピー機能が実行中(使用中)の場合(例えば、他の携帯端末装置200や、操作表示部105からの操作入力により使用中の場合)、スキャナ部108を使用するコピー、スキャナ、FAXの機能は使用できないが、図4(c)のようにそれらの機能に対応する機能ボタンB101、B102、B104が操作可能状態となる。
【0047】
以上のように、第1の実施形態では、画像形成装置100の処理制御部103により、画像形成装置100の各機能の使用状態(動作状態)を確認する動作状態確認手段が実現されている。また、第1の実施形態では、処理制御部103等により携帯端末装置200から機能実行要求(機能実行情報)を取得する機能実行情報取得手段が実現されている。さらに、第1の実施形態では、処理制御部103等により、各機能の実行制御を行う制御手段が実現されている。さらにまた、第1の実施形態では、携帯端末装置200の処理制御部203により、画像形成装置100の使用状態(動作状態)を確認する動作状態確認手段が実現されている。また、第1の実施形態では、携帯端末装置200の処理制御部203により、各機能を実行又は予約実行するための機能実行情報の入力を受付ける入力受付手段が実現されている。さらに、第1の実施形態では、携帯端末装置200の処理制御部203により、画像形成装置100に機能実行を指示する指示手段が実現されている。
【0048】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の動作を説明する。
【0049】
図3は、画像形成装置100を携帯端末装置200から操作する際の動作について示したフローチャートである。
【0050】
まず、携帯端末装置200において、ユーザの操作により、画像形成装置100を操作するための処理制御部203が起動されたものとする。
【0051】
処理制御部203は起動すると、まず、データ送受信部201を経由して画像形成装置100(処理制御部103)にアクセスし、画像形成装置100の使用状況に関する情報(例えば、現在使用可能な機能のリスト)を要求する。そして、画像形成装置100の処理制御部103は、携帯端末装置200(処理制御部203)の要求に応じて、現在の各機能(コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)の実行状態を確認し、現在実行可能な機能を返答する(S101)。このとき、画像形成装置100の処理制御部103は、すべての機能コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)が使用可能である場合や、一部の機能だけ使用可能であるなどの結果を返答することになる。
【0052】
次に、携帯端末装置200の処理制御部203は、予約実行設定保持部301の設定値を確認し(S103)、予約実行が可能に設定されている場合には後述するステップS107に移行し、予約実行が不可に設定されている場合には後述するステップS105に移行する。
【0053】
予約実行が不可の場合、携帯端末装置200の処理制御部203は、操作表示部205に表示する機能操作画面において、使用不可の機能(画像形成装置100から使用不可と通知された機能)に対応する機能ボタンの状態を変更(操作不可状態に変更)して操作不可とし(S105)、後述するステップS107に移行する。
【0054】
ステップS107に移行すると、処理制御部203は、操作可能状態となっているいずれかの機能ボタンの押下を受付け、さらに、押下された機能ボタンに対応する機能の機能実行情報の入力を受付ける。そして、処理制御部203は、当該機能の実行を画像形成装置100に指示する。その際、処理制御部203は、データ送受信部201を介して、画像形成装置100(処理制御部103)に、実行する機能の種別とともに、入力された機能実行情報を送信する。
【0055】
次に、画像形成装置100の処理制御部103は、携帯端末装置200(処理制御部203)からの機能実行要求を受けて、その要求に係る機能が実行可能かを判断する(S109)。そして、画像形成装置100の処理制御部103は、携帯端末装置200からの要求に係る機能が実行可能である場合(当該機能実行を阻害する他の実行中の処理がない場合)には、携帯端末装置200から要求された機能の実行を制御し、処理を終了する。
【0056】
一方、携帯端末装置200からの機能実行要求が実行不可の場合、画像形成装置100の処理制御部103は、携帯端末装置200(処理制御部203)から実行要求された機能が実行可能となるまで待機する(S111)。この間、画像形成装置100の処理制御部103は、携帯端末装置200(処理制御部203)に、実行不可(予約実行に移行した旨)を通知し、携帯端末装置200(処理制御部203)で操作表示部205に予約実行のため待機中である旨を表示(例えば、「使用中のためしばらくお待ちください」等のメッセージを表示)するようにしてもよい。
【0057】
そして、携帯端末装置200(処理制御部203)から実行要求された機能が実行可能となると、画像形成装置100(処理制御部103)は、データ送受信部107を介して、携帯端末装置200(処理制御部203)に、実行要求された機能が実行可能になった旨の通知(以下、「実行可能通知」と呼ぶ)を送信する(S113)。
【0058】
画像形成装置100(処理制御部103)から携帯端末装置200(処理制御部203)に、実行可能通知を送信する具体的手段については限定されないものであるが、例えば、所定の形式の電文(パケット)により直接送信してもよいし、所定のメッセージアプリケーション(インスタントメッセージのアプリケーション)を用いたメッセージ送信(図示しないメッセージサーバを経由したメッセージ送信)としてもよいし、電子メール送信(図示しないメールサーバを経由した電子メール送信)とするようにしてもよい。なお、画像形成装置100(処理制御部103)が、携帯端末装置200(処理制御部203)に実行可能通知を送信する際の識別子を保持するための具体的手段については限定されないものである。例えば、画像形成装置100(処理制御部103)が、ログインユーザごと(携帯端末装置200ごと)に、実行可能通知の送信先を保持するようにしてもよい。また、上述のステップS107で、携帯端末装置200(処理制御部203)は、画像形成装置100(処理制御部103)に機能実行情報とともに、実行可能通知の送信先の識別子(例えば、インスタントメッセージのユーザID、電子メールアドレス、IPアドレス等)を通知しておくようにしてもよい。また、携帯端末装置200(処理制御部203)では、インスタントメッセージや電子メールを受信した場合、対応するアプリケーションの画面(機能操作画面とは異なるアプリケーションの画面)で当該通知に係るメッセージ又は電子メールを表示するようにしてもよい。以上のように、画像形成装置100(処理制御部103)は、種々の手段を用いて、実行可能通知を送信することができる。なお、画像形成装置100(処理制御部103)は、複数の手段で同時に実行可能通知を送信するようにしてもよい。これにより、携帯端末装置200のユーザにより確実に実行可能通知を認識させることができる。
【0059】
ここでは、画像形成装置100(処理制御部103)は、少なくとも、所定の形式の電文(パケット)を用いて、実行可能通知を送信したものとして説明する。
【0060】
実行可能通知を受信すると、携帯端末装置200(処理制御部203)は、実行要求(実行予約)した機能の実行が可能になったことを、操作表示部205に表示し、ユーザの確認操作を受け付ける。そして、携帯端末装置200(処理制御部203)はユーザの確認操作を受け付けると、画像形成装置100の処理制御部103に実行要求(実行予約)した機能の実行指示を送信する。そして、画像形成装置100の処理制御部103は、当初実行要求を受け付けた機能の実行を制御し(S115)、処理を終了する。
【0061】
ステップS115において、処理制御部203が、実行要求(実行予約)した機能の実行が可能になったことをユーザに通知すると共に、ユーザから実行要求(実行予約)した機能の実行確認を受け付ける操作画面(以下、「予約実行確認画面」と呼ぶ)は、例えば、図5のような操作画面(ポップアップ画面)とするようにしてもよい。
【0062】
図5に示す予約実行確認画面では、ユーザに実行要求(実行予約)した機能の実行が可能になったことをユーザに通知するメッセージ(図5では、「予約していた機能の実行が可能となりました。実行しますか?」というメッセージ)と、機能実行を受け付けるボタンB201と、機能実行のキャンセルを受け付けるボタンB202が配置されている。
【0063】
処理制御部203は、予約実行確認画面で実行を受け付けるボタンB201が押下された場合、画像形成装置100の処理制御部103に実行要求(実行予約)した機能の実行指示を送信する。そして、画像形成装置100の処理制御部103は、実行指示を受信すると、実行要求(実行予約)を受け付けた機能の実行を制御する。
【0064】
また、処理制御部203は、予約実行確認画面で実行のキャンセルを受け付けるボタンB201が押下された場合、画像形成装置100の処理制御部103に実行要求(実行予約)した機能の実行キャンセルを送信する。そして、画像形成装置100の処理制御部103は、実行キャンセルを受信すると、実行要求(実行予約)を受け付けた機能の実行をキャンセル(機能実行情報等を破棄)する。
【0065】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0066】
第1の実施形態では、携帯端末装置200から画像形成装置100の機能を実行しようとした場合、使用できない機能は、携帯端末装置200上で機能ボタンの表示状態を変更することで、携帯端末装置200の使用者に通知することができる。
【0067】
また、第1の実施形態では、画像形成装置100で使用できない機能がある状態でも、携帯端末装置200側では、その機能の機能実行情報の操作受付の受付け(予約実行の受付け)を行うことができる。そして、その後、画像形成装置100の使用状態が変わり、実行しようとした機能が使えるようになった時点で、携帯端末装置200の使用者に、機能が実行できることを通知することで、簡便な操作で画像形成装置100の機能を予約実行することができる。
【0068】
(B)第2の実施形態
以下、本発明による端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の端末装置を携帯端末装置に適用し、本発明の情報処理装置を画像形成装置に適用した例について説明する。
【0069】
(B−1)第2の実施形態の構成
図6は、第2の実施形態の画像形成装置100A及び携帯端末装置200Aの機能的構成について示したブロック図であり、上述の図1と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。以下では、第2の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
【0070】
画像形成装置100Aでは、処理制御部103が処理制御部103Aに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。また、画像形成装置100Aでは、近距離データ通信部110が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。さらに、携帯端末装置200Aでは、処理制御部203が処理制御部203Aに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。さらにまた、携帯端末装置200Aでは、近距離データ通信部209が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。
【0071】
第2の実施形態では、画像形成装置100Aと携帯端末装置200Aとの間の通信インタフェースとして、近距離データ通信部110、209が追加されている。近距離データ通信部110、209としては、例えば、NFC(Near Field Communication)に対応する無線通信インタフェースを適用することができる。これにより、画像形成装置100Aの近距離データ通信部110では、携帯端末装置200A(近距離データ通信部209)が所定範囲内に近づけられたことを認識して通信を開始して種々の処理開始の契機とすること等が可能となる。
【0072】
第2の実施形態の処理制御部203Aの内部構成について図7を用いて説明する。
【0073】
処理制御部203Aでは、機能実行情報保持部302が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。第2の実施形態において、処理制御部203Aは、現在使用できない機能の操作受付けした際の機能実行情報(実行予約に係る機能実行情報)を、一端機能実行情報保持部302に保持し、その後当該機能が実行可能となった後に、携帯端末装置200が画像形成装置100に近づけられると、近距離データ通信部209、110を介して画像形成装置100A(処理制御部103A)に送信する。
【0074】
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態における画像形成装置100A及び携帯端末装置200Aの動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。図8では、上述の図3のフローチャートと同様の処理のステップについては同一符号(ステップ番号)を付している。
【0075】
第2の実施形態では、画像形成装置100Aの処理制御部103Aで、携帯端末装置200Aからの機能実行要求が実行不可と判断された場合の処理(ステップS109の判断で「いいえ」となった場合の処理)が異なっている。
【0076】
ステップS109において、画像形成装置100Aの処理制御部103Aが、携帯端末装置200Aから要求された機能の実行を不可と判断した場合、携帯端末装置200A(処理制御部203A)に、実行不可(予約実行に移行した旨)を通知する。そして、携帯端末装置200Aの処理制御部203Aは、機能実行情報保持部302に、実行要求した機能の機能実行情報を機能実行情報保持部302に保持(記憶)させる(S121)。このとき、画像形成装置100Aの処理制御部103Aでは、携帯端末装置200Aから受信した機能実行要求(機能実行情報等)を破棄するようにしてもよい。また、このとき、携帯端末装置200Aの処理制御部203Aは、操作表示部205に、機能実行ができなかった旨(例えば、「使用中のためしばらくお待ちください」等のメッセージ)を表示出力するようにしてもよい。
【0077】
そして、その後、画像形成装置100Aで実行要求された機能の実行が可能となった後(例えば、いずれの機能も実行しておらず待機状態となった後)、携帯端末装置200Aのユーザが、携帯端末装置200Aを画像形成装置100A(近距離データ通信部110)に近づけることで、携帯端末装置200の近距離データ通信部209と、画像形成装置100の近距離データ通信部110との間でデータ通信が開始される。そして、携帯端末装置200Aの処理制御部203Aは、近距離データ通信部209を介して、機能実行情報保持部302に保持している機能実行情報に基づく機能実行を、画像形成装置100A(処理制御部103A)に要求する。そして、画像形成装置100A(処理制御部103A)は、携帯端末装置200Aからの要求に従って、機能実行の処理を行う(S123)。
【0078】
なお、画像形成装置100Aで実行要求された機能の実行が可能となったことを、携帯端末装置200Aのユーザが知る手段については限定されないものである。例えば、携帯端末装置200Aのユーザが、目視(例えば、図示しないランプやタッチパネルディスプレイの表示を目視)することで、使用中でないことを確認するようにしてもよい。また、例えば、画像形成装置100Aが、第1の実施形態と同様の手段により実行可能通知を携帯端末装置200Aに送信するようにしてもよい。
【0079】
また、ステップS123において、画像形成装置100A(処理制御部103A)で、携帯端末装置200Aから再度実行要求された機能が実行できない場合には、再度上述のステップS107から動作するようにしてもよい。さらに、画像形成装置100A(処理制御部103A)は、ステップS121の処理の後、実行予約した携帯端末装置200Aからの機能実行要求が供給されるまで、他の機能実行を受付けずに待機し、実行予約した携帯端末装置200Aからの機能実行要求を優先処理するようにしてもよい。
【0080】
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を奏することができる。
【0081】
第2の実施形態では、画像形成装置100Aで使用できない機能がある状態でも、携帯端末装置200Aでは、使用できない機能の機能実行情報の受付けを行い、その機能の予約実行を行うことが可能である。その際、携帯端末装置200Aでは、機能実行情報を機能実行情報保持部302に保存し、画像形成装置100Aの使用状態が変わり、携帯端末装置200Aを画像形成装置100Aに近づけという簡便な操作だけで、画像形成装置100Aに機能の実行をさせることができる。
【0082】
(C)第3の実施形態
以下、本発明による端末装置及び情報処理プログラム、並びに情報処理装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の端末装置を携帯端末装置に適用し、本発明の情報処理装置を画像形成装置に適用した例について説明する。
【0083】
(C−1)第3の実施形態の構成
第1及び第2の実施形態の画像形成装置100、100Aでは、携帯端末装置200、200Aのユーザが、別ユーザにより使用中の画像形成装置100、100Aを使用する際、画像形成装置100、100Aのリソースの競合により特定の機能を使用できない場合、先行して使用しているユーザの使用状況を把握できないという問題があった。そこで、第3の実施形態の画像形成装置100Bでは、自装置で使用中の機能の情報や操作表示部105で表示中の操作画面(ユーザからの各機能の実行を受け付けるための操作画面)の画像データを保持して携帯端末装置200Bに送信可能としている。また、第3の実施形態の携帯端末装置200Bでは、操作表示部205(機能操作画面)に、画像形成装置100Bから取得した情報や画像の配置(表示)を可能とする。
【0084】
図9は、第3の実施形態の画像形成装置100B及び携帯端末装置200Bの機能的構成について示したブロック図であり、上述の図1と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。以下では、第3の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
【0085】
まず、第3の実施形態における画像形成装置100Bの構成について説明する。
【0086】
第3の実施形態の画像形成装置100Bでは、処理制御部103が処理制御部103Bに置き換わり、画面表示保存部111が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。
【0087】
第3の実施形態の処理制御部103Bは、表示装置としての操作表示部105で表示中の操作画面(ユーザからの各機能の実行を受け付けるための操作画面)の画像(以下、「画像形成装置表示画像」と呼ぶ)のデータを取得して、画面表示保存部111に保存(保持)させる。処理制御部103Bが、画面表示保存部111に保存する画像形成装置表示画像のデータを更新(操作表示部105で表示中の画像に更新)するタイミングについては限定されないものであるが、例えば、定期的に更新するようにしてもよいし、操作表示部105で表示中の操作画面に変化があったタイミングで更新するようにしてもよい。
【0088】
処理制御部103Bは、携帯端末装置200Bの要求に応じて、画面表示保存部111に保存している画像形成装置表示画像のデータを送信する。
【0089】
また、第3の実施形態の処理制御部103Bは、携帯端末装置200Bの要求に応じて、自装置における現在の各機能(コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)の実行状態を確認し、使用中の機能(実行中の機能)を示す情報(以下、「使用中機能情報」と呼ぶ)を携帯端末装置200Bに送信する。
【0090】
画面表示保存部111は、処理制御部103Bから供給された画像形成装置表示画像のデータを保存(保持)するものである。
【0091】
次に、第3の実施形態における携帯端末装置200Bの構成について説明する。
また、携帯端末装置200Bでは、処理制御部203が処理制御部203Bに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。
【0092】
第3の実施形態の処理制御部203Bでは、操作表示部205に表示する機能操作画面の構成が異なる。
【0093】
第3の実施形態の処理制御部203Bは、画像形成装置100Bに対して使用中機能情報を要求して取得し、機能操作画面上に表示(配置)する。また、処理制御部203Bは、画像形成装置100Bに対して画像形成装置表示画像を要求して取得し、機能操作画面上に表示(配置)する。
【0094】
図10は、第3の実施形態の処理制御部203Bが表示する機能操作画面の構成例について示した説明図である。図10(a)は、画像形成装置100Bが使用されていない状態(すべての機能の使用が可能な状態)である場合に処理制御部203Bが表示する機能操作画面について示した説明図である。図10(b)は、画像形成装置100Bで一部の機能を他のユーザが使用している場合に処理制御部203Bが表示する機能操作画面について示した説明図である。
【0095】
図10に示すように、第3の実施形態の機能操作画面では、コピー機能に対応する機能ボタンB201、スキャン機能に対応する機能ボタンB202、プリント機能に対応する機能ボタンB203、及びFAX機能に対応する機能ボタンB204が配置されている。第3の実施形態の機能操作画面に配置されている機能ボタンB201〜B204は、第1の実施形態の機能ボタンB101〜B104と同様の機能(処理)に対応したボタンである。
【0096】
図10(a)、図10(b)に示すように、第3の実施形態の機能操作画面に配置された機能ボタンB201〜B204は、第1の実施形態のB101〜B104と同様に、画像形成装置100Bで使用可能な機能に対応する機能ボタンについては、操作可能状態(白色の背景に黒色で機能名の文字が表示されて操作(押下)可能な状態)となり、画像形成装置100Bで使用不可な機能に対応する機能ボタンについては、操作不可状態(黒色の背景に白色で機能名の文字が表示されて操作(押下)不可な状態)となるものとする。図10(a)に示すように、画像形成装置100Bが使用されていない状態(すべての機能の使用が可能な状態)の場合、すべての機能に対応するボタンB201〜B204が操作可能状態となっている。また、図10(b)に示すように、画像形成装置100Bでコピー機能が使用中である場合には、プリント機能のみが使用可能であるため、プリント機能に対応する機能ボタンB203だけが操作可能状態であり、その他の機能ボタンB201、B202、B204が操作不可状態となっている。
【0097】
また、第3の実施形態の機能操作画面では、使用中機能情報を示すメッセージ(文字列)が表示されるフィールドF201が配置されている。図10(a)に示すように、画像形成装置100Bが使用されていない状態(すべての機能の使用が可能な状態)の場合、フィールドF201には、画像形成装置100Bが使用されていない状態を示すメッセージ(図10(a)では、「装置は未使用です」というメッセージ)が表示される。また、図10(b)に示すように、画像形成装置100Bで一部の機能(図10(b)の例では、コピー機能)を他のユーザが使用している場合、フィールドF201には、現在画像形成装置100Bで使用されている機能を示すメッセージ(図10(b)の例では、「コピー使用中です」というメッセージ)が表示される。
【0098】
さらに、第3の実施形態の機能操作画面では、図10(b)に示すように、画像形成装置表示画像が表示されるフィールドF202が配置されている。
【0099】
例えば、画像形成装置100Bの操作表示部205に図11に示すようなコピー機能の操作画面が表示されている場合、図11に示す画像が、画像形成装置表示画像として画像形成装置100Bの処理制御部103Bにより取得され、画面表示保存部111に保存される。そして、画像形成装置100Bの処理制御部103Bは、通信により画面表示保存部111に保存されている画像形成装置表示画像のデータを、携帯端末装置200Bの処理制御部203Bに送信する。そして、携帯端末装置200Bの処理制御部203Bの制御により、機能操作画面(操作表示部205)のフィールドF202に、当該画像形成装置表示画像が表示されることになる。
【0100】
第3の実施形態の機能操作画面において、画像形成装置表示画像が表示されるタイミングや更新されるタイミングについては限定されないものである。携帯端末装置200Bの処理制御部203Bは、操作表示部205に機能操作画面を表示中に、常にフィールドF202に画像形成装置表示画像を表示するようにしてもよいし、画像形成装置100Bでいずれかの機能が使用中である場合にのみフィールドF202に画像形成装置表示画像を表示するようにしてもよい。また、携帯端末装置200Bの処理制御部203Bが、機能操作画面(操作表示部205)のフィールドF202に表示する画像形成装置表示画像を更新するタイミングも限定されないものである。例えば、携帯端末装置200Bの処理制御部203Bは、定期の間隔で、画像形成装置100Bに画像形成装置表示画像の送信を要求して受信し、機能操作画面(操作表示部205)のフィールドF202に表示する画像形成装置表示画像を更新するようにしてもよい。
【0101】
ところで、画像形成装置100B(処理制御部103B)において、コピー機能の実行に際して、ユーザにログイン認証を必要とする場合、例えば、図12に示すような操作画面によりユーザIDとパスワードの入力を要求する。図12では、ユーザIDの入力を受け付けるフィールドF301と、パスワードの入力を受け付けるフィールドF302が配置されている。画像形成装置100B(処理制御部103B)が、図12に示すようなユーザIDやパスワードが表示されたままの操作画面の画像を画像形成装置表示画像として通信中の携帯端末装置200B(処理制御部203B)に送信してしまうと、携帯端末装置200Bの操作表示部205にユーザIDやパスワードが表示されてしまうことになり、セキュリティ上問題となる。そこで、画像形成装置100B(処理制御部103B)は、ユーザIDやパスワード等のセキュリティに関する情報(以下、「セキュリティ情報」と呼ぶ)が操作画面(操作表示部105)に表示されている場合、当該セキュリティ情報が隠蔽された状態の画像を画像形成装置表示画像として取得し、携帯端末装置200Bに送信する。画像形成装置表示画像上で、セキュリティ情報をマスクする手法については限定されないものであるが、例えば、図13に示すようにセキュリティ情報が表示された部分(フィールド)の画像を所定の色(図13では黒)で塗りつぶすようにしてもよいし、セキュリティ情報に対応する文字(数字を含む)の画像を「*」や「#」等の別の文字の画像に置き換えるようにしてもよい。
【0102】
図13に示すフィールドF202に表示された画像形成装置表示画像では、画像形成装置100Bの操作画面(操作表示部105)上でユーザIDが表示されていたフィールドF301やパスワードが表示されていたフィールドF302に対応する部分(領域)が、黒く塗りつぶされた画像G201、G202となっている。
【0103】
以上のように、第3の実施形態の画像形成装置100Bでは、動作状態確認手段としての処理制御部103Bにより、画像形成装置100Bの各機能の使用状態に基づく使用中機能情報を生成し、携帯端末装置200Bに送信する構成が実現されている。また、第3の実施形態の画像形成装置100Bでは、処理制御部103B及び画面表示保存部111により、画像形成装置表示画像を保持する画像データ保持手段と、保持した画像形成装置表示画像の画像データを携帯端末装置200Bに送信する画像データ送信手段が実現されている。さらに、第3の実施形態の携帯端末装置200Bでは、動作確認手段としての処理制御部203Bにより、画像形成装置100Bと通信して使用中機能情報を取得する構成が実現されている。さらにまた、第3の実施形態の携帯端末装置200Bでは、動作確認手段としての処理制御部203Bにより、画像形成装置100Bと通信して画像形成装置表示画像を取得する画像データ取得手段が実現されている。また、第3の実施形態の携帯端末装置200Bでは、入力受付手段としての処理制御部203Bにより、機能操作画面に画像形成装置表示画像や使用中機能情報を配置(表示)する構成が実現されている。
【0104】
なお、第1及び第2の実施形態においても第3の実施形態と同様に、画像形成装置100、100A(画像形成処理部101、101A)が、使用中機能情報や画像形成装置表示画像を保持して携帯端末装置200、200Aに送信するように構成してもよい。また、第1及び第2の実施形態においても第3の実施形態と同様に、携帯端末装置200、200A(処理制御部203、203A)が、画像形成装置100、100Aから使用中機能情報や画像形成装置表示画像を取得して機能操作画面上に配置(表示)するように構成してもよい。
【0105】
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態における画像形成装置100B及び携帯端末装置200Bの動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0106】
図14のフローチャートでは、画像形成装置100Bにおいて、画像形成装置表示画像及び使用中機能情報を表示する動作や、各機能ボタンの表示を変更する動作を中心に説明しているが、第1及び第2の実施形態と同様に、画像形成装置100Bの各機能の予約実行を行う動作を追加するようにしてもよい。
【0107】
まず、携帯端末装置200Bにおいて、ユーザの操作により、画像形成装置100Bを操作するための処理制御部203Bが起動され、操作表示部205に機能操作画面が表示されたものとする。
【0108】
処理制御部203Bは起動すると、データ送受信部201を経由して画像形成装置100B(処理制御部103B)にアクセスし、画像形成装置100Bで使用可能な機能に関する情報(例えば、現在使用可能な機能のリスト)を要求する。そして、画像形成装置100Bの処理制御部103Bは、携帯端末装置200B(処理制御部203B)の要求に応じて、現在の各機能(コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)の実行状態を確認し、現在実行可能な機能を返答する(S201)。このとき、画像形成装置100Bの処理制御部103Bは、すべての機能コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)が使用可能である場合や、一部の機能だけ使用可能であるなどの結果を返答することになる。
【0109】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、操作表示部205に表示させた機能操作画面上で、画像形成装置100Bで現在実行可能な機能(画像形成装置100Bの使用状況)に応じて、機能操作画面上の機能ボタンのうち、使用できない機能の機能ボタンの状態を変更(操作不可状態に変更)する(S205)。
【0110】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、データ送受信部201を経由して画像形成装置100B(処理制御部103B)にアクセスし、使用中機能情報を要求する。そして、画像形成装置100Bの処理制御部103Bは、携帯端末装置200B(処理制御部203B)の要求に応じて、現在の各機能(コピー、スキャン、プリント、FAXの各機能)の実行状態を確認して、使用中機能情報を生成し、データ送受信部107を介して返答する(S207)。
【0111】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、機能操作画面上のフィールドF201に、画像形成装置100Bから取得した使用中機能情報を表示(ステップS207で取得した使用中機能情報に基づくメッセージを表示)する(S209)。
【0112】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、データ送受信部201を経由して画像形成装置100B(処理制御部103B)にアクセスし、画像形成装置表示画像(画像形成装置100Bの操作表示部105で表示された画像)を要求する。そして、画像形成装置100Bの処理制御部103Bは、携帯端末装置200B(処理制御部203B)の要求に応じて、画面表示保存部111に保存されている画像形成装置表示画像の画像データを取得して送信する。これにより、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、画像形成装置100Bの処理制御部103Bから画像形成装置表示画像を取得する(S211)。なお、画像形成装置100Bでは、処理制御部203Bにより操作表示部105に表示された操作画面の画像(画像形成装置表示画像)の画像データが画面表示保存部111に保存されている。
【0113】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、画像形成装置100Bから取得した画像形成装置表示画像を、機能操作画面上のフィールドF202に表示させる(S213)。
【0114】
次に、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、ユーザの操作が終了しているか否かを判断し(S215)、操作が終了していなければ上述のステップS201に戻って動作し、操作が終了していれば本フローチャートの処理を終了する。
【0115】
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を奏することができる。
【0116】
第3の実施形態の画像形成装置100B(処理制御部103B)では、携帯端末装置200Bの要求に応じて、使用中機能情報を送信する。そして、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、画像形成装置100B(処理制御部103B)から取得した使用中機能情報を操作表示部205(機能操作画面)に表示する。これにより、第3の実施形態では、画像形成装置100Bでいずれかの機能が使用中(画像形成装置100Bの操作表示部105を直接操作して使用中)の場合でも、携帯端末装置200Bのユーザにその使用状況を正確に認識させることができる。
【0117】
また、第3の実施形態の画像形成装置100B(処理制御部103B)では、操作表示部105で表示する画像を画像形成装置表示画像として画面表示保存部111に保存し、携帯端末装置200Bの要求に応じて、画面表示保存部111に保存している画像形成装置表示画像のデータを送信する。そして、携帯端末装置200B(処理制御部203B)は、画像形成装置100B(処理制御部103B)から取得した画像形成装置表示画像を操作表示部205(機能操作画面上のフィールドF202)に表示する。これにより、第3の実施形態では、画像形成装置100Bから離れた位置でも携帯端末装置200Bのユーザに、別のユーザによる画像形成装置100Bの操作状況(操作表示部105を操作している状況)の詳細を認識させることができる。
【0118】
(D)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
【0119】
(D−1)上記の各実施形態では本発明の情報処理装置を複合機としての画像形成装置に適用した例について説明したが、単機能のプリンタ、FAX、複写機や、FAX機能及びスキャン機能に対応したスキャナ装置等の他の装置に適用するようにしてもよい。
【0120】
また、上記の各実施形態では、本発明の端末装置を携帯端末装置に適用した例について説明したが、スマートホン、ノートPC(モバイルPC)等の他の装置に適用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0121】
100…画像形成装置、101…画像形成処理部、103…処理制御部、105…操作表示部、107…データ送受信部、108…スキャナ部、109…FAX部、200…携帯端末装置、201…データ送受信部、203…処理制御部、301…予約実行設定保持部、205…操作表示部、500…通信回線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14