(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6772114
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】ピンチバルブの制御装置、粉粒体排出装置、ピンチバルブの制御方法
(51)【国際特許分類】
B65B 39/00 20060101AFI20201012BHJP
F16K 7/04 20060101ALI20201012BHJP
B65B 1/34 20060101ALI20201012BHJP
B65G 65/40 20060101ALI20201012BHJP
G01F 13/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
B65B39/00 A
F16K7/04 Z
B65B1/34
B65G65/40 C
G01F13/00 341X
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-151770(P2017-151770)
(22)【出願日】2017年8月4日
(65)【公開番号】特開2019-31293(P2019-31293A)
(43)【公開日】2019年2月28日
【審査請求日】2019年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】393020281
【氏名又は名称】東洋ハイテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084630
【弁理士】
【氏名又は名称】澤 喜代治
(74)【代理人】
【識別番号】100127764
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 泰州
(72)【発明者】
【氏名】大和 一敏
(72)【発明者】
【氏名】高日 恵
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 広倫
【審査官】
西 秀隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−095213(JP,A)
【文献】
特開2011−027728(JP,A)
【文献】
特開2011−084324(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 1/00−3/36
B65B 39/00
B65G 65/30、65/40
F16K 7/04
G01F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性のチューブに向かってピンチレバーを押圧することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記ピンチレバーの押圧を減じることによって前記チューブの扁平率を下げ、もって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記チューブを通じて粉粒体を排出するピンチバルブの制御装置であって、
予め設定された単位回数あたりの開放状態の実行によって排出させる予定排出量を記憶する記憶部と、
粉粒体の排出中に、一ないし複数回の開放状態の実行によって排出された粉粒体の実排出量を測定する測定部と、
前記実排出量に基づいて導き出された、単位回数あたりの開放状態によって排出された単位排出量を、前記予定排出量と比較する演算部と、
前記予定排出量と前記単位排出量との間に差が生じている場合に、前記単位排出量が前記予定排出量に近づくように、閉塞状態から開放状態へ転じる際の前記ピンチレバーのストロークを変化させる制御部と、
を具備してなり、
前記ピンチレバーのストロークを変化させても予定排出量に到達しない場合、前記制御部が、開放状態の維持時間を変化させることを特徴とするピンチバルブの制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のピンチバルブの制御装置において、
更に、前記記憶部が、粉粒体排出の終点となる総排出量を記憶し、
前記制御部が、粉粒体の排出量が総排出量となった時点で前記チューブを閉塞状態とするピンチバルブの制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のピンチバルブの制御装置において、
更に、前記記憶部が、前記ピンチレバーのストロークの許容変化域を記憶し、
前記制御部が、閉塞状態から開放状態に転じる際の前記ピンチレバーのストロークを前記許容変化域内で変化させるピンチバルブの制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のピンチバルブの制御装置において、
前記記憶部が、更に、複数段階の予定排出量、及び、各段階の終点として定められた粉粒体の小計排出量を記憶し、
前記測定部が、各段階における小計排出量を測定した時点で、
前記制御部が、次段階の予定排出量に基づく制御を実行するピンチバルブの制御装置。
【請求項5】
粉粒体が貯留されるホッパと、
前記ホッパの排出口に接続された可撓性のチューブと、
前記チューブに備えられたピンチバルブと、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のピンチバルブの制御装置と、
を具備してなることを特徴とする粉粒体排出装置。
【請求項6】
可撓性のチューブに応力を付与することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記チューブの扁平率を下げることによって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記チューブを通じて粉粒体を排出するピンチバルブの制御方法であって、
粉粒体の排出中に、一ないし複数回の開放状態の実行によって排出された粉粒体の実排出量を測定し、
前記実排出量に基づいて導き出された単位回数あたりの開放状態によって排出された単
位排出量と、予め設定された単位回数あたりの開放状態によって排出させる予定排出量との間に差が生じている場合に、前記単位排出量が前記予定排出量に近づくように、開放状態におけるチューブの扁平率を変化させ、
チューブの偏平率を変化させても予定排出量に到達しない場合、前記制御部が、開放状態の維持時間を変化させることを特徴とするピンチバルブの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性のチューブに応力を付与することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記チューブの扁平率を下げることによって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記チューブを通じて粉粒体を排出するピンチバルブの制御装置、前記ピンチバルブの制御装置を備えた粉粒体排出装置、及び、ピンチバルブの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図7に示すように、粉粒体を排出するための粉粒体排出装置100としては、ホッパ2と、前記ホッパ2の排出口に接続されたチューブ3と、前記チューブ3に備えられたバルブ40と、を具備してなるものが一般的である。前記粉粒体排出装置100では、前記ホッパ2に粉粒体P貯留し、前記排出口21から前記チューブ3を通じて粉粒体Pを落下させ、前記チューブ3の下方に配した容器Vに投入する。
【0003】
そして、前記バルブ40は粉粒体Pの排出量を調整するために備えられたものであり、下記特許文献1には、前記バルブ40としてピンチバルブを採用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000‐95213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記ピンチバルブは、可撓性のチューブに応力を付与することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記チューブの扁平率を下げることによって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を形成するものである。前記特許文献1では、前記ピンチバルブによる開放状態と閉塞状態とを間欠的に繰り返すことによって粉粒体を排出している。
【0006】
そして、前記特許文献1には、粉粒体の計量増加量をフィードバックさせ、コンピュータ制御させれば、全自動で最適な条件で運転することが可能である旨が記載されている([0018]参照)。又、前記特許文献1には、ピンチバルブの開度の調整(空気シリンダへの供給圧の設定)につきピンチバルブの開度を連続的又は段階的に変化させる旨が記載されている([0022]参照)。
【0007】
従って、前記特許文献1に記載の装置(粉体供給装置)にて粉粒体を自動的に計量するにあたっては、供給開始時にピンチバルブの開度を大きくして粉粒体を大量供給し、粉粒体の計量増加量に応じて(計量の終点に向かうにつれて)、コンピュータ制御によりピンチバルブの開度を連続的又は段階的に絞ることになる。
【0008】
しかしながら、粉粒体の流動性は素材によって異なり、又、同じ粉粒体であっても作業環境下の温度や湿度に応じて変化するため、粉粒体の計量増加量に応じてピンチバルブの開度を連続的又は段階的に絞っても、開放状態一回あたりに排出される粉粒体の排出量が予定する排出量と異なる場合がある。
【0009】
本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、粉粒体の排出作業中に粉粒体の排出量を修正することができる新規なピンチバルブの制御装置、前記ピンチバルブの制御装置を備えた粉粒体排出装置、及び、ピンチバルブの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を解決する本発明のピンチバルブの制御装置は、可撓性のチューブに向かってピンチレバーを押圧することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記ピンチレバーの押圧を減じることによって前記チューブの扁平率を下げ、もって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記チューブを通じて粉粒体を排出するピンチバルブの制御装置であって、予め設定された単位回数あたりの開放状態の実行によって排出させる予定排出量を記憶する記憶部と、粉粒体の排出中に、一ないし複数回の開放状態の実行によって排出された粉粒体の実排出量を測定する測定部と、前記実排出量に基づいて導き出された、単位回数あたりの開放状態によって排出された単位排出量を、前記予定排出量と比較する演算部と、前記予定排出量と前記単位排出量との間に差が生じている場合に、前記単位排出量が前記予定排出量に近づくように、閉塞状態から開放状態へ転じる際の前記ピンチレバーのストロークを変化させる制御部と、を具備してなることを特徴とする(以下、「本発明制御装置」と称する。)。
【0011】
前記本発明制御装置においては、更に、前記記憶部が、粉粒体排出の終点となる総排出量を記憶し、前記制御部が、粉粒体の排出量が総排出量となった時点で前記チューブを閉塞状態とするものが好ましい態様となる。
【0012】
前記本発明制御装置においては、更に、前記記憶部が、前記ピンチレバーのストロークの許容変化域を記憶し、前記制御部が、閉塞状態から開放状態に転じる際の前記ピンチレバーのストロークを前記許容変化域内で変化させるものが好ましい態様となる。
【0013】
前記本発明制御装置においては、前記ピンチレバーのストロークを変化させても予定排出量に到達しない場合、前記制御部が、開放状態の維持時間を変化させるものが好ましい態様となる。
【0014】
前記本発明制御装置においては、前記記憶部が、更に、複数段階の予定排出量、及び、各段階の終点として定められた粉粒体の小計排出量を記憶し、前記測定部が、各段階における小計排出量を測定した時点で、前記制御部が、次段階の予定排出量に基づく制御を実行するものが好ましい態様となる。
【0015】
前記技術的課題を解決する本発明の粉粒体排出装置は、粉粒体が貯留されるホッパと、前記ホッパの排出口に接続された可撓性のチューブと、前記チューブに備えられたピンチバルブと、前記本発明制御装置と、を具備してなることを特徴とする(以下、「本発明排出装置」と称する。)。
【0016】
前記技術的課題を解決する本発明のピンチバルブの制御方法は、可撓性のチューブに応力を付与することによって前記チューブが閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記チューブの扁平率を下げることによって前記チューブの閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記チューブを通じて粉粒体を排出するピンチバルブの制御方法であって、粉粒体の排出中に、一ないし複数回の開放状態の実行によって排出された粉粒体の実排出量を測定し、前記実排出量に基づいて導き出された単位回数あたりの開放状態によって排出された単位排出量と、予め設定された単位回数あたりの開放状態によって排出させる予定排出量との間に差が生じている場合に、前記単位排出量が前記予定排出量に近づくように、開放状態におけるチューブの扁平率を変化させることを特徴とする(以下、「本発明制御方法」と称する。)。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、粉粒体の排出作業中に粉粒体の排出量を修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明排出装置を、本発明制御装置と共に示す正面図である。
【
図2】
図2は、前記本発明排出装置を、ピンチバルブにて閉塞状態とした状態を示す正面図である。
【
図3】
図3は、前記本発明排出装置を、ピンチバルブにて開放状態とした状態を示す正面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る本発明制御装置による制御を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、前記本発明制御装置による別の制御を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る本発明制御装置による制御を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、従来の粉粒体排出装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)を図面に基づいて説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
<実施形態1>
‐本発明排出装置1‐
図1に、実施形態1に係る本発明排出装置1を示す。本発明排出装置1は、粉粒体Pが貯留されるホッパ2と、前記ホッパ2の排出口21に接続された可撓性のチューブ3と、前記チューブに備えられたピンチバルブ4と、本発明制御装置10と、を具備する。
【0020】
前記本発明排出装置1は、前記チューブ3に向かって前記ピンチバルブ4のピンチレバー43を押圧することによって前記チューブ3が閉塞するまで扁平させる閉塞状態と、前記ピンチレバー43の押圧を減じることによって前記チューブ3の扁平率を下げ、もって前記チューブ3の閉塞を解く開放状態と、を繰り返しながら、前記ホッパ2に貯留された粉粒体Pを、前記チューブ3を通じて排出するものである。なお、本実施形態においては、前記チューブ3の下方に配した容器Vに向かって粉粒体を排出している。
【0021】
‐ピンチバルブ4の開閉‐
図2及び
図3に前記ピンチバルブの開閉動作を示す。本実施形態において前記ピンチバルブ4は、空気シリンダ41と、前記空気シリンダ41のロッド42の先端に取り付けられたピンチレバー43と、固定レバー44と、を具備する。前記空気シリンダ41内は、前記ロッド42の後端に取り付けられたピストン45によって、第一室41Aと第二室41Bとに区分されている。前記第二室41Bには、閉側空気タンク47Bから供給されるエア(以下、「閉側エア」と称する。)が、閉側レギュレータ46Bによって一定の空気圧に調整された状態で導入される。一方、前記第一室41Aには、開側空気タンク47Aから供給されるエア(以下、「開側エア」と称する。)が、必要に応じて、開側レギュレータ46Aによって適宜圧力調整された状態で導入される。
【0022】
即ち、
図2に示すように、前記第一室41Aに開側エアが導入されなければ、前記第二室41Bに導入されている閉側エアの空気圧によって前記ピストン45が図中左側に寄り、前記ロッド42が伸びる。前記ロッド42の伸びに応じて前記ロッド42の先端に設けられた前記ピンチレバー43は前記チューブ3を径方向から押圧し、前記固定レバー44との協働により前記チューブ3を扁平させる。そして、前記チューブ3が閉塞するまで前記チューブを扁平させれば閉塞状態が構築される。
【0023】
一方、
図3に示すように、前記第一室41Aに開側エアが導入されれば、開側エアの空気圧に応じて、前記ピストン45が図中右側に寄り、前記ロッド42が縮む。前記ロッド42の縮みに応じて、前記ピンチレバー43による前記チューブ3に対する押圧が減じられるため、前記チューブ3の扁平率が下がる。これにより前記チューブ3の閉塞が解かれた開放状態が構築される。
【0024】
なお、前記チューブ3の開放状態は、前記第一室41Aに導入される開側エアの空気圧が高くなるほど、前記ピンチレバー43のストロークが大きくなり、前記チューブ3の扁平率がより下がった状態(開度が高い状態)となる。又、前記第一室41Aに導入される開側エアの導入時間が長ければより長く開放状態が維持される。
【0025】
‐本発明制御装置10‐
前記本発明制御装置10は、前記ピンチバルブ4の制御装置であって、記憶部11と、測定部12と、演算部13と、制御部14と、を具備する(
図1参照)。
【0026】
前記記憶部11は、予め設定された単位回数あたりの開放状態の実行によって排出させる予定排出量を記憶する役割を担う。本実施形態においては、単位回数を一回とし、一回の開放状態の実行によって排出させる予定の粉粒体の排出量を予定排出量として記憶させた。
【0027】
前記測定部12は、粉粒体Pの排出中に、一ないし複数回の開放状態の実行によって排出された粉粒体Pの実排出量を測定する役割を担う。本実施形態においては、前記測定部12として、デジタル式の台秤を用い、一回の開放状態の実行によって前記容器Vに排出された粉粒体Pの排出量を実排出量として測定した。
【0028】
前記演算部13は、前記実排出量に基づいて導き出された、単位回数(本実施形態においては、一回)あたりの開放状態によって排出された単位排出量を、前記予定排出量と比較する役割を担う。
【0029】
前記制御部14は、前記予定排出量と前記単位排出量との間に差が生じている場合に、前記単位排出量が前記予定排出量に近づくように、閉塞状態から開放状態へ転じる際の前記ピンチレバー43のストロークを変化させる役割を担う。
【0030】
‐本発明方法‐
以下、前記本発明排出装置1による本発明方法の実施を、
図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0031】
前記本発明排出装置1は、図示しない外部操作盤における排出開始スイッチが操作(ON)されて粉粒体排出命令が与えられると、前記ピンチレバー43による前記チューブ3の開放状態と閉塞状態を繰り返しながら粉粒体Pを排出する。前記チューブ3を通じて排出された粉粒体Pは、前記容器Vに投下される。なお、この排出開始時の開放状態における前記ピンチレバー43のストローク(前記開側レギュレータ46Aによって圧力調整された開側エアの空気圧)、及び開側エアの導入時間は、粉粒体Pの種別に応じた経験則によって予め設定される。
【0032】
一方、前記本発明制御装置10は、前記排出開始スイッチが操作(ON)された時点で制御を開始し(S1)、前記測定部12にて前記容器Vに投下された粉粒体Pの実排出量を測定する(S2)。
【0033】
前記演算部13は、測定された実排出量に基づき単位排出量(X)を算出し(S3)、前記記憶部11に記憶させた予定排出量(Y)と比較する(S4)。なお、本実施形態においては、前記記憶部11に記憶させた予定排出量(Y)、及び、前記測定部12にて測定する実排出量が、共に一回の開放状態の実行による粉粒体Pの排出量と定められているため、実排出量イコール単位排出量(X)となる。そのため、単位排出量(X)の算出(S3)は実質的に行われず、実排出量をそのまま単位排出量(X)として予定排出量(Y)と比較した。
【0034】
そして、単位排出量(X)が予定排出量(Y)より多い場合(X>Y)、前記制御部14は、前記開側レギュレータ46Aを絞り、開側エアの空気圧を減じる(S5)。開側エアの空気圧が減じられると、閉塞状態から開放状態に転じる際の前記ピンチレバー43ストロークが小さくなり、前記チューブ3の扁平率が大きくなる。これにより、開放状態の開度が小さくなり、実排出量(並びに単位排出量(X))が少なくなる。
【0035】
一方、単位排出量(X)が予定排出量(Y)より少ない場合(X<Y)、前記制御部14は、前記開側レギュレータ46Aを拡げ、開側エアの空気圧を増加させる(S6)。開側エアの空気圧が増加すると、閉塞状態から開放状態に転じる際の前記ピンチレバー43のストロークが大きくなり、前記チューブ3の扁平率が小さくなる。これにより、開放状態の開度が大きくなり、実排出量(並びに単位排出量(X))が多くなる。
【0036】
即ち、本発明制御装置10は、これらの工程(S2〜S6)を繰り返すことによって、単位排出量(X)が予定排出量(Y)に近づくように、開放状態における前記チューブ3の扁平率を変化させる。そして、単位排出量(X)が予定排出量(Y)と等価になれば、開側エアの空気圧を現状維持とする(S7)。これにより、単位回数あたりの開放状態の実行によって排出される粉粒体Pの単位排出量(X)を、粉粒体Pの排出作業中に修正することができる。
【0037】
なお、本実施形態においては、開側エアの空気圧を変化させる工程(S5、S6)における前記ピンチレバー43のストロークの変化域を特定していないが、本発明においては、前記記憶部11に、前記ピンチレバー43のストロークの許容変化域(本実施形態においては、開側エアの空気圧の変化幅)を記憶させ、前記制御部14が、閉塞状態から開放状態に転じる際の前記ピンチレバー43のストロークを前記許容変化域内で変化させるようにすることが好ましい。
【0038】
又、本実施形態においては、粉粒体Pの排出を終える終点を定めていないが、本発明においては、前記記憶部11に、粉粒体排出の終点となる総排出量を更に記憶させ、
図5のフローチャートに示すように、粉粒体Pの排出量が総排出量となった時点で(S8)、前記制御部14が、前記チューブ3を閉塞状態とする(S9)ものが好ましい態様となる。
【0039】
更に、本実施形態においては、前記ピンチレバー43のストロークを変化させることのみによって粉粒体Pの排出量を調整しているが、予定排出量(Y)が極端に多かったり少なかったりする場合にあっては、前記ピンチレバー43のストロークを変化させただけでは、単位排出量(X)を予定排出量(Y)と等価にすることができない場合がある。このように、前記ピンチレバー43のストロークを変化させても予定排出量(Y)に到達しない場合にあっては、前記制御部14が、開放状態の維持時間を変化させることが好ましい。
【0040】
ところで、本実施形態においては、単位排出量(X)及び予定排出量(Y)決定の因子となる単位回数を一回と定めているが、単位回数は何回に定めても良い。単位回数は、例えば、一ないし五回(より好ましくは、一ないし三回)とすることが好ましい。
【0041】
<実施形態2>
‐本発明排出装置1及び本発明制御装置10‐
本実施形態に係る本発明排出装置1及び本発明制御装置10は、前記実施形態1において説明したものと同様である(
図1参照)。
【0042】
但し、本実施形態に係る前記本発明制御装置10では、記憶部11に対し、更に、複数段階(本実施形態においては、五段階)の予定排出量、及び、各段階の終点として定められた粉粒体の小計排出量を記憶させている。
【0043】
又、前記制御部14が、測定部12が、各段階における小計排出量を測定した時点で、次段階の予定排出量に基づく制御を実行する役割を更に担う。
【0044】
‐本発明方法‐
以下、 以下、前記本発明排出装置1による本発明方法の実施を、
図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
前記実施形態1と同様、本実施形態に係る前記本発明排出装置1は、図示しない外部操作盤における排出開始スイッチが操作(ON)されて粉粒体排出命令が与えられると、ピンチレバー43によるチューブ3の開放状態と閉塞状態を繰り返しながら粉粒体Pを排出する。
【0046】
一方、前記本発明制御装置10は、前記排出開始スイッチが操作(ON)された時点で第一段階の予定排出量(Y1)に基づく制御を開始し(S1)、測定部12にて容器Vに投下された粉粒体Pの実排出量を測定する(S2)。
【0047】
前記演算部13は、測定された実排出量に基づき単位排出量(X1)を算出し(S3)、前記記憶部11に記憶させた第一段階の予定排出量(Y1)と比較する(S4)。
【0048】
そして、単位排出量(X1)が予定排出量(Y1)より多い場合(X1>Y1)、前記制御部14は、前記開側レギュレータ46Aを絞り、開側エアの空気圧を減じ(S5)、実排出量(並びに単位排出量(X1))を少なくする。
【0049】
一方、単位排出量(X1)が予定排出量(Y1)より少ない場合(X1<Y1)、前記制御部14は、前記開側レギュレータ46Aを拡げ、開側エアの空気圧を増加させ(S6)、実排出量(並びに単位排出量(X1))を多くする。
【0050】
その後、前記測定部12が第一段階の終点となる小計排出量(Z1)を測定した時点(S10)で第一段階が終了し、次段階(第二段階)の予定排出量(Y2)に基づく制御(S11〜S16)が開始される。
【0051】
このようにして各段階の予定排出量に基づく制御(S17〜S18)を順次行い、最終的に、前記測定部12が、総排出量を測定した時点で(S8)、前記制御部14が、前記チューブ3を閉塞状態とする(S9)。
【0052】
本実施形態においては、このようにして、前記本発明制御装置10におる制御を複数段階(例えば、二段階以上(より好ましくは三段階〜十段階)に分けて行う。このような複数段階の制御によれば、例えば、低次の段階から高次の段階に移るたびに予定排出量を減じるように設定することができる。そして、低次の段階において大量排出(例えば、kgオーダーの排出)を行い、高次の段階に移るたびに排出量を順次下げ、最終段階において、予定排出量を極小さな値(例えば、一〜三回あたりの開放状態で1g程度の排出)とすることによって、より正確かつ迅速に総排出量を定量することが可能となる。
【0053】
その余は、前記実施形態1において説明した事項と同様のため、繰り返しを避けるべくここでは説明を省略する。
【0054】
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、粉粒体の排出量を制御するための手段として好適に用いられる。
【符号の説明】
【0056】
1 本発明排出装置(粉粒体排出装置)
2 ホッパ
21 排出口
3 チューブ
4 ピンチバルブ
41 空気シリンダ
41A 第一室
41B 第二室
42 ロッド
43 ピンチレバー
44 固定レバー
45 ピストン
46A 開側レギュレータ
46B 閉側レギュレータ
47A 開側空気タンク
47B 閉側空気タンク
10 本発明制御装置(ピンチバルブの制御装置)
11 記憶部
12 測定部
13 演算部
14 制御部
P 粉粒体
V 容器