(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの相乗効果量を植物に適用することを含む、コナガ(Plutella xylostella)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、サトウキビメイガ(Diatraea saccharalis)、ダイズシャクトリムシ(Chrysodeixis includens)およびオオタバコガ(Helicoverpa zea)から選ばれる作物害虫の防除のための方法であって、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率が、1:0.001〜1:0.08である方法。
植物が、根菜および塊茎菜、球根野菜、葉状非アブラナ属の野菜、葉状アブラナ属の野菜、多肉または乾燥マメ、結実野菜、ウリ科野菜、柑橘類、仁果類、核果、液果および小果実、木の実、穀物、飼料草および飼葉および乾草、非イネ科植物動物飼料、ハーブ、スパイス、アーティチョーク、アスパラガス、コーヒー、綿、トロピカルフルーツ、ホップ、マランガ、ピーナッツ、ザクロ、油糧種子野菜、サトウキビ、タバコ、およびクレソンから選ばれる、請求項1に記載の方法
穀物が、オオムギ、ソバ、トウジンビエ、キビ、オートムギ、トウモロコシ、フィールドコーン、スイートコーン、シードコーン、ポップコーン、イネ、ライムギ、モロコシ(マイロ)、ソルガム種、グレインソルガム、スーダングラス(実)、ブタモロコシ、トリティカーレ、コムギ、ワイルドライス、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる、請求項13に記載の方法。
多肉または乾燥マメが、ルピナスマメ、インゲンマメ、ササゲマメ、ソラマメ、ヒヨコマメ、クラスタマメ、タチナタマメ、センゴクマメ、レンズマメ、エンドウマメ、キマメ、ダイズ、未成熟種子ダイズ、ナタマメ、ナンキンマメ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる、請求項13に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
鱗翅目は、蛾や蝶を含む昆虫の目の1つである。推定126の科に含まれる、174,000種以上の鱗翅目の昆虫が存在すると推定されている。鱗翅目の種は、そのライフサイクルの間に完全な変態を経験する。成虫は交尾し、産卵する。卵から出てくる幼虫は、円筒形の身体と噛む口の部分を有する。幼虫は、終齢に達するまで、齢と呼ばれるいくつかの成長段階を経験し、次いで蛹化する。次いで、鱗翅目の昆虫は、成虫である蝶や蛾として現れる。
【0003】
鱗翅目の種は、美的魅力のために一般的に有益な生物と考えられているものもあるが、多くの種が作物に甚大な被害をもたらす。具体的には、コナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャクトリムシおよびオオタバコガは、作物栽培者にとって特に問題である。
【0004】
コナガ(Plutella xylostella)は、長距離分散可能な広範な害虫である。コナガは、アブラナ科植物の葉、芽、花、種子芽を食べる。重度の侵襲は、葉脈のみを残して、植物からすべての葉組織を完全に除去しうる。より軽度の侵襲でさえ、販売のために生産されるロット全体を不適切にしてしまう可能性がある。従来、コナガは、ピレスロイドおよびその他の殺虫剤などのさまざま殺虫剤で処理されてきた。
【0005】
シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)は、防除が困難なもう1つの広範な害虫である。幼虫は、宿主植物を枯らす貪欲なイーター(eater)である。老齢幼虫も植物に穴を掘ることができる。宿主植物の損傷は、それを市場に出荷できないものにする。シロイチモジヨトウは、さまざまな作物の害虫である。
【0006】
サトウキビメイガ(Diatraea saccharalis)は、主にサトウキビおよびスイートコーン作物を攻撃するが、他の宿主植物にも侵襲する。幼虫は、より古い植物の茎に穴を掘って、植物を弱らせて破壊するか、または死滅させる。若い植物では、葉の内側の輪生が死滅し、収穫に影響が出る。種子茎を捕食された結果として、二次的真菌感染症が一般的に発生する可能性もある。殺虫剤でサトウキビメイガを防除することにはいくつかの成功例があったが、幼虫が茎に穴を掘る前に植物に適用する必要がある。
【0007】
ダイズシャクトリムシ(Chrysodeixis includens)は、北米と南米で蔓延している蛾である。ダイズシャクトリムシの幼虫は、葉に重度の被害を与え、重篤な作物の損失をもたらしうる。ダイズシャクトリムシは、殺虫剤で防除するのは困難である。非選択的な殺虫剤がダイズシャクトリムシの天然の捕食者を除去した後に、ダイズシャクトリムシの蔓延が悪化しうる。
【0008】
オオタバコガ(Helicoverpa zea)は、米国で最も費用のかかる作物害虫と呼ばれている。オオタバコガは、植物に穴を掘り、殺虫剤への暴露を避けることができるので、殺虫剤で防除するのが困難である。オオタバコガには多数の自然捕食者がいるが、捕食者と寄生虫だけではオオタバコガによる作物植物の被害を防ぐ効果はない。
【0009】
バチルス・チューリンゲンシスは、天然の土壌細菌である。多くのバチルス・チューリンゲンシス菌株は、胞子形成中に、生物学的殺虫剤として使用することができるδ-エンドトキシンと呼ばれる結晶タンパク質を産生する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキは、数分以内に幼虫の消化器系を麻痺させる結晶を生成する。幼虫は、最終的に、標的害虫の腸組織との毒素相互作用からもたらされる複数の有害な影響により死滅する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキは、DiPel(登録商標)(Valent BioSciences Corporationから入手可能、DiPelはValent BioSciences Corporationの登録商標である)として市販されている。
【0010】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを使用する利点の1つは、それが標的特異的であることである。それは、人間や他の非標的種に害を与えない。植物が非選択的な殺虫剤で処理される場合、殺虫剤はまた、他の害虫の天然の捕食者も殺してしまうことが多い。これは、標的昆虫またはその他の日和見的害虫種においてリバウンド効果を引き起こす可能性がある。たとえば、アワノメイガを殺すために非選択的農薬を適用した後、非選択的農薬はクモダニの自然捕食者も殺したので、クモダニの蔓延が起こるかもしれない。
【0011】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキのさらに別の利点は、それが有機作物に使用できることである。強制的に収穫前に期間をおくことなく、それは、収穫直前に作物に使用されうる。これは、害虫防除の選択肢がほとんどない有機栽培者に、最終的に作物全体を破壊する可能性のある昆虫の侵襲を安全かつ効果的に防除する方法を提供する。
【0012】
クロラントラニプロプロールはアントラニル酸ジアミドである。クロラントラニリプロールは、ヒトや哺乳類には毒性が低い。さらに、それは、低使用率で有効である。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキのように、クロラントラニリプロールは、効果的であるためには幼虫によって食べられなければならない。クロラントラニリプロールは、幼虫の中の筋肉から、貯蔵されたカルシウムをすべて強制的に放出させ、幼虫の食行動を停止させて死に至らせる。クロラントラニリプロールは、たとえば、Coragen(登録商標)(Dupont(商標)から入手可能、CoragenはE. I. du Pont de Nemours and Companyの登録商標である)として市販されている。
【0013】
Wakilらは、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)種に適用した(Wakilら、Effects of Interactions Among Metarhizium anisopliae、Bacillus Thuringiensis and Chlorantraniliprole on the Mortality and Pupation of Six Geographically Distinct Helicoverpa armigera Field Populations、Phytoparasitica、2013、21:221-234)。ヘリコベルパは、126の鱗翅目科のうちの別の1つの種である。Wakilらは、コナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャクトリムシおよびオオタバコガ(Helicoverpa zea)を試験しなかった。当業者は、ヘリコベルパ・アルミゲラに関する結果に基づいて、他の174,000以上の鱗翅目の種がどのように処理に反応するかを予測することができなかったであろう。さらに、当業者は、他のヘリコベルパ種がどのように反応するかを予測することができないであろう。Wakilらは、コナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャクトリムシおよびオオタバコガを防除するために相乗的な比率を示唆しなかった。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の詳細な記載
出願人は、約1:0.001〜約1:3の比率でのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの使用が、特定の鱗翅目種に対する予期せぬ相乗効果を提供することを発見した。この相乗効果は、処理への応答が、種特異性が高く、同じ属内の種であっても異なる結果を示したため、予期せぬものであった。たとえば、この混合物はサトウキビメイガに対しては相乗作用を示したが、南西部アワノメイガに対しては相乗作用を示さなかった。どちらのメイガもディアトラエ(Diatraea)属のメンバーである。したがって、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロール混合物に対する種の応答は、非常に予測不可能であり、相乗効果の観察は予期されていなかった。
【0017】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロール相乗混合物は、食用植物にも安全に使用できる。さらに、混合物の成分は標的特異的であり、有益な昆虫または動物への危険性が低いかまたは無い。
【0018】
本発明の別の利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの組み合わせが、総合病害虫管理(Integrated Pest Management(IPM))の原則と合致することである。世界のいくつかの地域では、有害な鱗翅目がクロラントラニリプロールに耐性を示し始めている。さまざまな作用機序を持つ2つの異なる製品を組み合わせることによって、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの両方に打ち勝つ変異体を優勢に発現する能力は非常に低い。これは、ババチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの混合物が、耐性の発生のリスクを最小限にして、同じ季節および毎年反復して適用できることを意味する。
【0019】
本発明のさらに別の利点は、クロラントラニプリロールおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを、より少ない量で植物に適用できることである。たとえば、ラベル量内で、それぞれの致死量以下の用量を適用して、致死量および幼虫の防除を達成することができる。このことは、栽培者に対して大幅なコスト削減を可能にする。
【0020】
さらなる利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールが標的特異的であることである。このことは、ヒト、およびコナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャクトリムシおよびオオタバコガの天然の捕食者などのその他の非標的生物は、本発明の方法によって害されることがないことを意味する。
【0021】
1つの実施態様では、本発明は、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを植物に適用することを含む、コナガ(Plutella xylostella)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、サトウキビメイガ(Diatraea saccharalis)、ダイズシャクトリムシ(Chrysodeixis includens)、およびオオタバコガ(Helicoverpa zea)から選択される作物害虫を防除するための方法であって、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率が、約1:0.001〜約1:3である方法に関する。
【0022】
本明細書で用いる「作物害虫」は、コナガ(Plutella xylostella)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、サトウキビメイガ(Diatraea saccharalis)、ダイズシャクトリムシ(Chrysodeixis includhnens)、およびオオタバコガ(Helicoverpa zea)のみを意味する。
【0023】
好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率は、約1:0.001〜約1:1である。より好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率は、約1:0.04〜約1:0.8である。
【0024】
もう1つの実施態様では、本発明は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量が、約50〜約4,500グラム/ヘクタールである、作物害虫を防除する方法に関する。好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約100〜約1,300グラム/ヘクタールである。より好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約150〜約1,250グラム/ヘクタールである。
【0025】
さらなる実施態様では、本発明は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量が、約7,000〜約200,000 IU/mgである、作物害虫を防除する方法に関する。好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約20,000〜約170,000 IU/mgである。より好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約25,000〜約100,000 IU/mgである。
【0026】
さらにもう1つの実施態様では、本発明は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量が、約5,000〜約100,000 Spodoptera U/mgである、作物害虫を防除する方法に関する。好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約20,000〜約90,000 Spodoptera U/mgである。より好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの量は、約40,000〜約70,000 Spodoptera U/mgである。
【0027】
いくつかの実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの比率は、グラム/ヘクタール、IU/mg、またはSpodoptera U/mgで表されるが、本発明は、力価を測定するこれらの方法に限定されない。他の製品が他の力価の測定値と共に開発または販売されている場合、その比率を本明細書の本発明に匹敵する有効量に変換して、標的作物害虫の相乗的防御を達成することは、当業者の知識の範囲内である。
【0028】
さらに、本発明は特定のタイプの製剤に限定されない。たとえば、本明細書の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキの供給源として、乾燥流動性顆粒製剤を用いた。しかしながら、限定されるものではないが、水和性粉末製剤、水分散性顆粒、顆粒、および乳化性懸濁濃縮物を含む他のタイプの製剤を使用してもよい。テクニカルグレードの粉末を使用してもよい。
【0029】
適当なバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株として、VBTS-2546、BMP-123、EG-2348、EVB113-19、HD-1、PB-54、SA-11、SA-12、SB4、Z-52、EG-7841、ABTS-351、VBTS-2528、およびそれらのトランスコンジュゲート、組換えおよび/または遺伝子操作された亜種が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
適当なバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ市販製品として、DiPel(登録商標)(上述したように、Valent BioSciences Corporationから入手可能、DiPelは、Valent BioSciences Corporationの登録商標である)、BMP 123(Becker Microbialsから入手可能)、Lepinox Plus(CBC Biogardから入手可能)、Rapax(CBC Biogardから入手可能)、Bioprotec 3P(AEF Globalから入手可能)、Bacillus Chemia(Chemiaから入手可能)、Biolarv(Agrimixから入手可能)、Bacillus Agrogen WP(Yaser Ltdから入手可能)、Merger/Belthirul(Probelteから入手可能)、Delfin(Certis)、Javelin(登録商標) WG(Certisから入手可能、Javelinは、Certis USA、L.L.C.の登録商標である)、Costar(登録商標)(Certisから入手可能、Costarは、Certis USA、L.L.C.の登録商標である)、Deliver(登録商標)(Certisから入手可能、Deliverは、Certis USA、L.L.C.の登録商標である)、BeTa Pro(BASFから入手可能)、Biolep(Biotech International Ltdから入手可能)、Full-Bac WDG(Becker Microbialから入手可能)、Bacillus MiPeru WP(Manejos Integrados Peru SAから入手可能)、およびCrymax(登録商標)(Certisから入手可能、Crymaxは、Certis USA、L.L.C.の登録商標である)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
さらにもう1つの実施態様では、本発明は、クロラントラニリプロールの量が、約20〜約150グラム/ヘクタールである、作物害虫を防除する方法に関する。好ましい実施態様では、クロラントラニリプロールの量は、約30〜約130グラム/ヘクタールである。より好ましい実施態様では、クロラントラニリプロールの量は、約50〜約110グラム/ヘクタールである。
【0032】
本明細書の実施例は、クロラントラニリプロールの商品を使用したが、本発明はこの商品の使用に限定されない。適切なクロラントラニリプロール製品として、Coragen(登録商標)(上述したように、Dupont(商標)から入手可能、Coragenは、E. I. du Pont de Nemours and Companyの登録商標である)、Acelepryn(商標)(Dupont(商標)から入手可能)、およびRynaxypyr(登録商標)(これもDupont(商標)から入手可能、Rynaxypyrは、E. I. du Pont de Nemours and Companyの登録商標である)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
さらなる実施態様では、本発明は、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを植物に適用することを含む、作物害虫を防除する方法であって、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率が、約1:0.001〜約1:3であり、植物が、根菜および塊茎菜、球根野菜、葉状非アブラナ属の野菜、葉状アブラナ属の野菜、多肉または乾燥マメ、結実野菜(fruiting vegetable)、ウリ科野菜、柑橘類、仁果類、核果、液果および小果実、木の実、穀物、飼料草および飼葉および乾草、非イネ科植物動物飼料、ハーブ、スパイス、アーティチョーク、アスパラガス、コーヒー、綿、トロピカルフルーツ、ホップ、マランガ、ピーナッツ、ザクロ、油糧種子野菜、サトウキビ、タバコ、およびクレソンから選ばれる方法に関する。
【0034】
シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの最も好ましい割合は、約600〜約1,250グラム/ヘクタールである。シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、クロラントラニリプロールの最も好ましい割合は、約50〜約110グラム/ヘクタールである。したがって、シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの最も好ましい比率は、約1:0.04〜約1:0.2である。
【0035】
シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの最も好ましい割合は、約600〜約1,250グラム/ヘクタールである。シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、クロラントラニリプロールの最も好ましい割合は、約50〜約75グラム/ヘクタールである。したがって、シロイチモジヨトウを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの最も好ましい比率は、約1:0.04〜約1:0.15である。
【0036】
コナガ、サトウキビメイガおよび/またはオオタバコガを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの最も好ましい割合は、約150〜約1,250グラム/ヘクタールである。コナガ、サトウキビメイガおよび/またはオオタバコガを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを任意の作物に適用する場合、クロラントラニリプロールの最も好ましい割合は、約50〜約75グラム/ヘクタールである。したがって、コナガ、サトウキビメイガおよび/またはオオタバコガを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの最も好ましい比率は、約1:0.04〜約1:0.05である。
【0037】
ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの最も好ましい割合は、約150〜約1,250グラム/ヘクタールである。ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、クロラントラニリプロールの最も好ましい割合は、約50〜約110グラム/ヘクタールである。したがって、ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの最も好ましい比率は、約1:0.04〜約1:0.8である。
【0038】
ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの最も好ましい割合は、約150〜約1,250グラム/ヘクタールである。ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、クロラントラニリプロールの最も好ましい割合は、約50〜約75グラム/ヘクタールである。したがって、ダイズシャクトリムシを防除するために、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールを綿以外の任意の作物に適用する場合、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの最も好ましい比率は、約1:0.04〜約1:0.5である。
【0039】
もう1つの実施態様では、作物は、遺伝子操作される。「遺伝子操作された」作物は、特定の遺伝子が除去されたもの、改変されたもの、または天然もしくは外来DNAのさらなる遺伝子コピーを有するものである。作物のDNAにおける変化は、非生物(たとえば、除草剤)または生物(たとえば、昆虫)への応答に影響を及ぼす可能性がある作物植物が産生するRNA、タンパク質および/または他の分子のタイプまたは量の変化をもたらし得る。
【0040】
好ましい実施態様では、根菜および塊茎菜は、アラカチャ、クズウコン、チョロギ、キクイモ、赤カブ、サトウダイコン、食用ゴボウ、食用カンナ、ニンジン、ニガキャッサバ、アマキャッサバ、セルリアック、ルーツハヤトウリ(root chayote)、カブ根チャービル、チコリ、ショクヨウカヤツリ、タロイモ、ショウガ、高麗人参、西洋ワサビ、レレン(leren)、カブ根パセリ、メリカボウフウ、ジャガイモ、ハツカダイコン、東洋ダイコン、ルタバガ、サルシファイ、ブラックサルシファイ、スパニッシュサルシファイ、ムカゴニンジン、サツマイモ、タニエ(tanier)、ターメリック、カブ、クズイモ、真のヤム、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0041】
もう1つの好ましい実施態様では、球根野菜は、新鮮なアサツキの葉、新鮮なニラの葉、カンゾウの球根、オオバギボウシ、バイモの球根、バイモの葉、ニンニクの球根、クラット、レディスリーキ、リーキ、ワイルドリーキ、ユリ根、ベルツヴィルバンチングオニオン、球根オニオン、中国球根オニオン、フレッシュオニオン、グリーンオニオン、ノビル、パールオニオン、ポテト球根オニオン(potato bulb onion)、ポテト球根、ツリーオニオン上部(tree onion top)、ウェルシュオニオン上部(Welsh onion top)、新鮮なエシャロトットの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0042】
さらなる実施態様では、葉状非アブラナ属の野菜は、ヒユナ(Chinese spinach Amaranth)、葉状アマランサス、アルーグラ(ロケット)、カルドン、セロリ、芹菜、セルタス、チャービル、食用葉の菊、春菊、コーンサラダ、ガーデンクレス、アップランドクレス、タンポポ、タンポポの葉、スイバ(ギシギシ)、エンダイブ(エスカロール)、イタリアウイキョウ、リーフレタス、マホウレンソウ、パセリ、スベリヒユ、冬スベリヒユ、赤チコリ(レッドチコリ)、ルバーブ、ホウレンソウ、ツルナ、ツルムラサキ、フダンソウ、ハゲイトウ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0043】
もう1つの実施態様では、葉状アブラナ属の野菜は、ブロッコリー、チャイニーズブロッコリー(カイラン)、ブロッコリーラーブ(ラピーニ)、メキャベツ、キャベツ、ハクサイ(パクチョイ)、シロナ、カラシナ、カヴァロブロッコリー(cavalo broccoli)、コラード、ケール、コールラビ、ミズナ、マスタードグリーン、コマツナ、ナタネの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0044】
さらにもう1つの実施態様では、多肉または乾燥マメは、ルピナスマメ、インゲンマメ(Phaseolus beans)、ササゲマメ(Vigna beans)、ソラマメ(ファバ)、ヒヨコマメ(ガルンバンゾー)、クラスタマメ、タチナタマメ、センゴクマメ、レンズマメ、エンドウマメ(Pisum peas)、キマメ(pigeon pea)、ダイズ、未成熟種子ダイズ、ナタマメ、ナンキンマメ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ルピナスマメとして、穀物ルピン、スイートルピン、ホワイトルピン、ホワイトスイートルピン、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、インゲンマメ(Phaseolus beans)として、ソラマメ、インゲンマメ(kidney bean)、ライマメ、シロインゲンマメ、ウズラマメ、ベニバナインゲンマメ、サヤマメ(snap bean)、ヒロハインゲン、ワックスビーン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、ササゲマメ(Vigna beans)として、アズキ、ジュウロクササゲ(asparagus bean)、ブラックアイドビーン、キマメ(catjang)、中国ササゲ、カウピー、クローダーピー(Crowder pea)、モスビーン、リョクトウ、タケアズキ、サザンピー(southern pea)、ウラドマメ(urd bean)、ジュウロクササゲ(yardlong bean)、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの実施態様では、エンドウマメ(Pisum peas)として、ドワーフピー、食用サヤエンドウ、グリーンピース、フィールドピー、ガーデンピー、グリーンピー、サヤエンドウ、シュガースナップエンドウ、およびそれらの交配種が挙げられる。好ましい実施態様では、乾燥野菜マメ科植物は、ダイズである。より好ましい実施態様では、乾燥野菜マメ科植物は、遺伝子操作されたダイズである。
【0045】
さらなる実施態様では、結実野菜は、ブッシュトマト、ココナ、カラントトマト、ガーデンハックルベリー、ゴジベリー、ホオズキ、マーティニア、ナランジラ、オクラ、マクアプオン、ペピーノ、ペッパー、ノンベルペッパー、スカウトトマトフィールドローゼル(Scout tomato fields roselle)、ナス、アカナス、アフリカナス、イヌホオズキ、トマティーヨ、トマト、ツリートマト、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ペッパーとして、ベルペッパー、チリペッパー、クッキングペッパー、ピメント、スイートペッパー、およびそれらの交配種が挙げられる。
【0046】
1つの実施態様では、ウリ科野菜は、ハヤトウリ、ハヤトウリ果実、トウガン(Chinese preserving melon)、シトロンメロン、キュウリ、ガーキン、食用ヒョウタン、ニガウリ、マスクメロン、カボチャ、夏カボチャ、冬カボチャ、スイカ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、食用ヒョウタンとして、ヒョウタン、ズッキーニ、ヘチマ、トカドヘチマ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、ニガウリ野菜として、バルサムアップル、バルサムペア、ビターメロン、中国キュウリ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、マスクメロンとして、トゥルーカンタロープ(true cantaloupe)、カンタロープ、カサバ、クレンショーメロン、ゴールデンパーシャウメロン(golden pershaw melon)、ハニーデューメロン、ハニーボール、マンゴーメロン、ペルシャンメロン、パイナップルメロン、サンタクロースメロン、スネークメロン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、夏カボチャとして、クルックネックスカッシュ、スカロップスカッシュ、ストレートネックスカッシュ、カボチャ(vegetable marrow)、ズッキーニ、およびそれらの交配種が挙げられる。さらに好ましい実施態様では、冬カボチャとして、バターナッツスカッシュ、カラバッサ、ハバードスカッシュ、エイコンスカッシュ、スパゲッティスカッシュ、およびそれらの交配種が挙げられる。
【0047】
もう1つの実施態様では、柑橘類は、ライム、カラモンジン、シトロン、グレープフルーツ、夏ミカン、キンカン、レモン、地中海マンダリン、ダイダイ、オレンジ、ザボン、温州ミカン、タチバナオレンジ、タンジェロ、マンダリンタンジェリン、タンゴール、カラタチ、ユニークフルーツ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ライムは、 オーストラリアデザートライム、オーストラリアフィンガーライム、オーストラリアラウンドライム、ブラウンリバーフィンガーライム、マウントホワイトライム、ニューギニアワイルドライム、スイートライム、ラッセルリバーライム、タヒチライム、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0048】
1つの実施態様では、仁果類は、リンゴ、アザロール、クラブアップル、ビワ、サンザシ、西洋カリン、西洋ナシ、梨、マルメロ、カリン、ボケ、テホコテ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0049】
もう1つの実施態様では、核果は、アプリコット、スイートチェリー、タルトチェリー、ネクタリン、ピーチ、プラム、チカソープラム、ダムソンプラム、日本スモモ、プラムコット、フレッシュプルーン、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0050】
さらなる実施態様では、液果および小果実は、アムールリバーブドウ、アロニアベリー、ベイベリー、ベアベリー、ビルベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ローブッシュブルーベリー、ハイブッシュブルーベリー、バッファローカラント、バッファローベリー、チェ(che)、チリグアバ、チョークチェリー、チョークベリー、クラウドベリー、クランベリー、ハイブッシュクランベリー、ブラックカラント、レッドカラント、エルダーベリー、ヨーロッパバーベリー、グズベリー、ブドウ、食用ハニーサックル、ハックルベリー、ジョスタベリー、ジューンベリー(サスカトゥーン・ベリー)、リンゴンベリー、チャボトケイソウ、マウンテンペッパーベリー、マルベリー、ムントリー、ネイティブカラント、パートリッジベリー、ファルサ、ピンチェリー、ブラックラズベリー、レッドラズベリー、ライベリー、サラール、シーザンドラベリー、シーバックソーン、サービスベリー、イチゴ、ワイルドラズベリー、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ブラックベリーとして、アンデスブラックベリー、北極ブラックベリー、ビングルベリー、ブラックサテンベリー(black satin berry)、ボイセンベリー、ブロムベーレ(brombeere)、カリフォルニアブラックベリー、チェスターベリー、チェロキーブラックベリー、シャイアンブラックベリー、セイヨウヤブイチゴ、コリベリー(coryberry)、ダローベリー(darrowberry)、デューベリー、ダークセンソーンレスベリー、エバーグリーンブラックベリー、ヒマラヤベリー、ハルベリー(hullberry)、ラバカベリー(lavacaberry)、ローガンベリー、ローベリー、ルクレリアベリー(Lucreliaberry)、マンモスブラックベリー、マリオンベリー、モラ(mora)、ミューレデロンス(mures deronce)、ネクターベリー、ノーザンデューベリー、オラリーベリー、オレゴンエバーグリーンベリー、フェノメナルベリー、レンジベリー(rangeberry)、レーブンベリー(ravenberry)、ロスベリー(rossberry)、ショーニーブラックベリー、サザンデューベリー、タイベリー、ヤングベリー、サルサモーラ、およびそれらの交配種が挙げられる。
【0051】
もう1つの実施態様では、木の実は、アーモンド、ブナナッツ、ブラジルナッツ、バターナッツ、カシュー、クリ、チンカピン、ヘーゼルナッツ(ハシバミ)、ヒッコリーナッツ、マカダミアナッツ、ペカン、ピスタチオ、クロクルミ、セイヨウグルミ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0052】
さらなる実施態様では、穀物は、オオムギ、ソバ、トウジンビエ、キビ、オートムギ、トウモロコシ、トウモロコシ(フィールドコーン)、スイートコーン、シードコーン、ポップコーン、イネ、ライムギ、モロコシ(マイロ)、ソルガム種、グレインソルガム、スーダングラス(実)、ブタモロコシ、トリティカーレ、コムギ、ワイルドライス、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、穀物は、トウモロコシである。より好ましい実施態様では、穀物は、遺伝子操作されたトウモロコシである。
【0053】
さらにもう1つの実施態様では、飼料草および飼葉および乾草は、サトウキビ以外のイネ科のメンバーであって穀物群に含まれる植物種であるイネ科植物、牧草地および分布範囲のイネ科植物、および乾草またはサイレージのために栽培されたイネ科植物から選ばれる。さらなる実施態様では、イネ科の草は、生草であっても乾草であってもよい。
【0054】
1つの実施態様では、非イネ科植物動物飼料は、アルファルファ、ビロードマメ、トリフォリウムクローバー、メリロータスクローバー、クズ、ハギ、ルピナス、イガマメ、トレフォイル、ベッチ、クラウンベッチ、ミルクベッチ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0055】
もう1つの実施態様では、ハーブおよびスパイスは、オールスパイス、アンゼリカ、アニス、アニスシード、スターアニス、アナットシード、バーム、バジル、ルリヂサ、バーネット、カモミール、ケイパーの芽、キャラウェイ、ブラックキャラウェイ、カルダモン、桂皮、桂子、イヌハッカ、セロリシード、チャービル、チャイブ、ニラ、シナモン、クラリー、クローブの芽、コリアンダーリーフ、コリアンダーシード、コストマリー、シラントロリーフ、シラントロシード、クラントロリーフ、クラントロシード、クミン、ディルリーフ、ディルシード、フェンネル、コモンフェンネル、フィレンツェフェンネルシード、フェヌグリーク、パラダイスの穀粒、ホアハウンド、ヒソップ、ジュニパーベリー、ラベンダー、レモングラス、リーフロベージ、シードロベージ、メース、マリーゴールド、マジョラム、ミント、マスタードシード、キンレンカ、ナツメグ、パセリ、ペニーロイヤル、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ポピーシード、ローズマリー、ヘンルーダ、サフラン、セージ、サマーサボリー、ウィンターサボリー、スイートベイ、タンジー、タラゴン、タイム、バニラ、ウィンターグリーン、ウッドラフ、ワームウッド、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ミントは、スペアミント、ペパーミント、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0056】
さらにもう1つの実施態様では、アーティチョークは、チョロギ、キクイモ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0057】
1つの実施態様では、トロピカルフルーツは、アボカド、ファジーキウイフルーツ、ハーディキウイフルーツ、バナナ、パイナップル、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0058】
さらなる実施態様では、油糧種子野菜は、キャノーラ、または油ナタネ、ベニバナ、ヒマワリ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0059】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの相乗効果量は、種子、葉または植物が生育しようといている区域に適用されてもよい。
【0060】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの相乗効果量は、生育期中に、一回または複数回で適用されてもよい。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールが、一回以上適用される場合、適用される合計量は、環境保護庁によって決定される年間最大量または関連するラベル量を超えるべきではない。
【0061】
本明細書で用いる「植物」は、少なくとも1つの植物を示し、植物集団を示さない。
【0062】
本明細書で用いる「防除」または「防除する」は、幼虫からの植物への損傷量の減少、害虫集団の減少、生命周期発達の妨害、または植物保護をもたらすその他の生理学的または行動的効果を意味する。
【0063】
本明細書で使用されるように、量、重量パーセントなどに関するすべての数値は、それぞれの特定の値プラスまたはマイナス10%である「約」または「およそ」として定義される。たとえば、「少なくとも5.0重量%」という語句は、「少なくとも4.5〜5.5重量%」として理解されるべきである。したがって、主張された値の10%以内の量は、請求の範囲に包含される。
【0064】
開示された実施態様は、本明細書で開示された発明概念の単なる例示的な実施態様であり、特記されない限り、限定的であるとみなされるべきではない。
【0065】
以下の実施例は、本発明を例示し、当業者に本発明の製造方法および使用方法を教示することを意図している。それらは、決して限定することを意図するものではない。
【0066】
実施例
以下の実施例は、コナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャクトリムシ、およびオオタバコガを防除する際の、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの相乗効果を説明する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの供給源として、DiPel(登録商標) DFを用い、クロラントラニリプロールの供給源として、Coragen(登録商標)を用いた。本発明は、本明細書で使用される製品または製剤の種類に限定されない。以下の各実施例において、以下のように試験を行った。
【0067】
これらの試験のために、標準化された実験室葉片浸漬法を用いて植物材料に処理を施した。乾燥、処理した葉を、500μlの蒸留水(dH
2O)で湿らせた濾紙を入れたペトリ皿(100×25mm)に置いた。次いで、各皿に、種に応じて、5〜10匹の幼虫を群棲させた。有効性評価を特定の間隔で行った。各試験について相乗作用評価を計算した。
【実施例1】
【0068】
コナガ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(Btk)およびクロラントラニリプロールに対するコナガ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表1に示すことができる。
表1
【0069】
表1に見られるように、本発明の混合物は、相加効果以上の効果を提供した。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗的であることを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0070】
%C
exp = A + B-(AB/100)、ここで、%C
expは、期待される効力であり、「AおよびBは、単一の[殺虫剤]によって与えられる対照レベルである。混合物C
obsの実験的に観察された効力と、混合物の期待される効力との間の比率が1より大きい場合、相乗的相互作用が混合物中に存在する。」(Gisi、Synergisitic Interaction of Fungicides in Mixtures、The American Phytopathological Society、86:11、1273-1279, 1996)。控えめなアプローチを採用して、本出願人は、≧1.15の比にて、相乗効果が存在すると決定した。
【0071】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(0.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0072】
相乗効果を決定するためには、通常の圃場比率の範囲以下の比率を使用しなければならない。通常の圃場比率の範囲が使用される場合、処理ごとにすべての幼虫が死亡し(致死量またはそれに近い致死量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを致死量のクロラントラニリプロールに組み合わせることは、幼虫の死亡をもたらす可能性が高い)、相乗効果を決定することができない。このアッセイにおいて相乗効果を示す比率は、通常の圃場比率にて(または活性成分が雨、紫外線および極端な温度への暴露によって徐々に減弱される天然に生じる比率にて)圃場で見られる相乗効果の予測因子である。このアッセイは、圃場における幼虫の死亡率を正確に予測する能力のために選択された。
【0073】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて2.0であることを示した。1より大きい知見は相乗効果を示すので(Gisiによる;または出願人によれば≧1.15である)、2.0の相乗効果比は明らかに相乗的である。相乗効果は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率 1:0.001にて示された。
【実施例2】
【0074】
シロイチモジヨトウ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対するシロイチモジヨトウ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表2に示すことができる。
表2
【0075】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(0.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0076】
表2に見られるように、本発明の混合物は、相加効果以上の効果を提供した。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗的であることを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0077】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて1.3、48時間にて2.0、および72時間にて1.7であることを示した。1より大きい知見は相乗効果を示すので、1.3および上記の相乗効果比は明らかに相乗的である。相乗効果は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率 1:0.001にて示された。
【実施例3】
【0078】
キャベツシャクトリムシ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対するキャベツシャクトリムシ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表3に示すことができる。
表3
【0079】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(0.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0080】
表3に見られるように、本発明の混合物は、この種に対して相乗効果を提供しなかった。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗効果を示さないことを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0081】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて0.8、および48時間にて0.8であることを示した。これらの相乗効果比は、この比にてこの種に適用された場合に、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの間に相乗効果がないことを示す。
【実施例4】
【0082】
サトウキビメイガ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対するサトウキビメイガ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表4に示すことができる。
表4
【0083】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(0.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0084】
表4に見られるように、本発明の混合物は、相加効果以上の効果を提供した。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗的であることを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0085】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて1.8、48時間にて1.6、および72時間にて1.4であることを示した。1より大きい知見は相乗効果を示すので、1.4および上記の相乗効果比は明らかに相乗的である。相乗効果は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率 1:0.001にて示された。
【実施例5】
【0086】
南西部アワノメイガ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対する南西部アワノメイガ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表5に示すことができる。
表5
【0087】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(0.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0088】
表5に見られるように、本発明の混合物は、この種に対して相乗効果を提供しなかった。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗効果を示さないことを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0089】
この計算の結果は、相乗効果比が、72時間にて0.9であることを示した。これらの相乗効果比は、この比にてこの種に適用された場合に、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールの間に相乗効果がないことを示す。
【実施例6】
【0090】
ダイズシャクトリムシ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対するダイズシャクトリムシ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表6に示すことができる。
表6
【0091】
この種に対して、同じppmのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを用いたが、クロラントラニリプロールについては、0.045 μg/mlを用いた。表6に見られるように、本発明の混合物は、相加効果以上の効果を提供した。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗的であることを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0092】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて1.6、48時間にて1.7、および72時間にて2.0であることを示した。1より大きい知見は相乗効果を示すので、1.6および上記の相乗効果比は明らかに相乗的である。相乗効果は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率 1:0.08にて示された。
【実施例7】
【0093】
オオタバコガ
この試験では、相乗効果量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびクロラントラニリプロールに対するオオタバコガ幼虫の応答を観察した。この試験の結果を下記表7に示すことができる。
表7
【0094】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキを0.54 ppm(.54 μg/ml)の濃度で適用した。クロラントラニリプロールを0.0009 ppm(0.0009 μg/ml)の濃度で適用した。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/クロラントラニリプロール混合物をバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ0.54 ppmおよびクロラントラニリプロール0.0009 ppmの濃度で適用した。
【0095】
表7に見られるように、本発明の混合物は、相加効果以上の効果を提供した。以下の式を使用することにより、本出願人は、この応答が相乗的であることを決定することができた: %C
exp = A + B-(AB/100)。
【0096】
この計算の結果は、相乗効果比が、24時間にて1.7、48時間にて1.3、および72時間にて1.4であることを示した。1より大きい知見は相乗効果を示すので、1.3および上記の相乗効果比は明らかに相乗的である。相乗効果は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:クロラントラニリプロールの比率 1:0.001にて示された。
【0097】
要約すると、コナガ、シロイチモジヨトウ、サトウキビメイガ、ダイズシャトトリムシおよびオオタバコガに対して相乗効果が見られた。キャベツシャクトリムシおよび南西部アワノメイガにおいては、相乗効果は見られなかった。