(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
停電によって電力の供給がされていない被給電設備に自車が備える蓄電池の電力を供給する電気自動車の目的地を、前記停電の状態を示しており、前記停電によって電力の供給がされていない停電範囲を示す停電範囲情報と、前記停電が復旧するまでの時間を示す復旧見込時刻情報とのうち、少なくとも1つが含まれる停電情報に基づいて判定する目的地判定部と、
前記被給電設備の電力の残量である残電力量を取得する残電力量取得部と、
前記残電力量取得部が取得した前記残電力量と前記復旧見込時刻情報とに基づいて、前記復旧見込時刻情報が示す復旧見込時刻まで複数の前記被給電設備のうち、ある前記被給電設備の前記残電力量が残存するか否かを判定する残電力量判定部と
を備え、
前記目的地判定部は、
前記残電力量判定部によって前記残電力量が残存しないと判定される前記被給電設備の位置を前記目的地にして判定することを特徴とする目的地判定装置。
前記蓄電池を充電する充電設備の位置を示す充電設備位置情報と前記停電範囲情報とに基づいて、複数の前記充電設備のうち、ある前記充電設備の位置が前記停電範囲情報によって示される停電範囲に含まれるか否かを判定する充電位置判定部
を備え、
前記目的地判定部は、
前記充電位置判定部によって前記停電範囲に含まれないと判定された前記充電設備の位置を更に前記目的地にして判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の目的地判定装置。
停電によって電力の供給がされていない被給電設備に自車が備える蓄電池の電力を供給する電気自動車の目的地を、前記停電の状態を示しており、前記停電によって電力の供給がされていない停電範囲を示す停電範囲情報と、前記停電が復旧するまでの時間を示す復旧見込時刻情報とのうち、少なくとも1つが含まれる停電情報に基づいて判定する目的地判定部と、
前記蓄電池を充電する充電設備の充電可能電力量を取得する充電可能電力量取得部と、
前記充電可能電力量取得部が取得した前記充電可能電力量と前記復旧見込時刻情報とに基づいて、前記復旧見込時刻情報が示す復旧見込時刻まで複数の前記充電設備のうち、ある前記充電設備の前記充電可能電力量が残存するか否かを判定する充電可能電力量判定部と、
前記充電設備の位置を示す充電設備位置情報と前記停電範囲情報とに基づいて、複数の前記充電設備のうち、ある前記充電設備の位置が前記停電範囲情報に示される停電範囲に含まれるか否かを判定する充電位置判定部と、
を備え、
前記目的地判定部は、
前記充電位置判定部によって前記停電範囲に含まれないと判定された前記充電設備の位置と、前記充電位置判定部によって前記停電範囲に含まれると判定され、かつ前記充電可能電力量判定部によって前記充電可能電力量が残存すると判定された前記充電設備の位置とのうち、少なくとも1つを目的地にして判定することを特徴とする目的地判定装置。
停電によって電力の供給がされていない被給電設備に自車が備える蓄電池の電力を供給する電気自動車の目的地を、前記停電の状態を示しており、前記停電によって電力の供給がされていない停電範囲を示す停電範囲情報と、前記停電が復旧するまでの時間を示す復旧見込時刻情報とのうち、少なくとも1つが含まれる停電情報に基づいて判定する目的地判定部と、
前記蓄電池を充電する充電設備の充電可能電力量を取得する充電可能電力量取得部と、
前記停電範囲外に位置する前記充電設備のうち前記停電範囲から近い前記充電設備である程、高い優先度を付し、又は前記復旧見込時刻情報が示す復旧見込時刻まで前記充電可能電力量が予備充電設備閾値と比較して多く残存している前記充電設備である程、高い優先度を付す充電位置判定部と、
を備えることを特徴とする目的地判定装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
[電気自動車について]
以下、図を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の目的地判定装置1の概要を示す第1の図である。
本実施形態の目的地判定装置1は、電気自動車Vに備えられる。電気自動車Vとは、例えば、プラグインハイブリッド車やEV(Electric Vehicle)車である。電気自動車Vは、蓄電池BT(不図示)を備えており、自車の走行に蓄電池BTの電力を使用する。
蓄電池BTは、電力を充放電する機能を備える。蓄電池BTは、電気自動車Vに接続された被給電設備BRに対して電力を放電することにより、当該被給電設備BRに電力を供給する。被給電設備BRとは、例えば、電力供給会社から電力の供給を受ける設備である。
また、蓄電池BTは、電気自動車Vに接続された充電設備PSから電力を充電することにより、電力を蓄える。充電設備PSとは、例えば、充電スタンドである。
【0015】
この一例では、電気自動車Vが電力を供給する被給電設備BRが被給電設備BR1、被給電設備BR2及び被給電設備BR3である。また、この一例では、電気自動車Vが電力を充電する充電設備PSが充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3及び充電設備PS4である。
以降の説明において、被給電設備BR1、被給電設備BR2及び被給電設備BR3を区別しない場合には、被給電設備BRと記載する。また、充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3及び充電設備PS4を区別しない場合には、充電設備PSと記載する。
【0016】
ここで、被給電設備BRは、災害等によって送配電設備が停止し、停電することに伴って、電力の供給が受けることができない場合がある。以降の説明において、停電に伴って、電力の供給が受けることができない範囲を示す情報を停電範囲情報BARと記載する。
この一例では、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する被給電設備BRが被給電設備BR1及び被給電設備BR2である。また、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する充電設備PSが充電設備PS1及び充電設備PS2である。
また、この一例では、停電範囲情報BARが示す範囲外に存在する被給電設備BRが被給電設備BR3である。また、停電範囲情報BARが示す範囲外に存在する充電設備PSが充電設備PS3及び充電設備PS4である。
【0017】
なお、上述では、充電設備PSが充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3及び充電設備PS4である場合について説明したが、これに限られない。充電設備PSの数は1つであってもよく、3つ以上の複数の数であってもよい。
また、上述では、被給電設備BRが被給電設備BR1、被給電設備BR2及び被給電設備BR3である場合について説明したが、これに限られない。被給電設備BRの数は1つであってもよく、3つ以上の複数の数であってもよい。
【0018】
電気自動車Vは、蓄電池BTの電力量の状態に応じて、被給電設備BR又は充電設備PSに移動する。
電気自動車Vは、被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力が蓄電池BTに残っている場合、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する被給電設備BRに蓄電池BTの電力を供給することを目的として移動する。
また、電気自動車Vは、被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力が蓄電池BTに残っていない場合、停電範囲情報BARが示す範囲外に存在する充電設備PSに蓄電池BTの電力を充電することを目的として移動する。
被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力が蓄電池BTに残っている場合、電気自動車Vの移動先である目的地Pは、被給電設備BRである。また、被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力が蓄電池BTに残っていない場合、電気自動車Vの目的地Pは、充電設備PSである。
以下、目的地判定装置1が電気自動車Vの目的地Pを判定する構成について説明する。
【0019】
[目的地判定装置の構成について]
図2は、第1実施形態の目的地判定装置1の構成の一例を示す図である。
目的地判定装置1は、停電検定装置ARDと、残電力量検出装置REDとにネットワークNを介して接続される。
停電検定装置ARDとは、停電検定装置ARDの監視対象の範囲において、送配電設備が停止し、停電が生じた場合、停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとを目的地判定装置1に供給する装置である。ここで、復旧見込時刻情報RPTとは、停電範囲情報BARが示す範囲において生じる停電が復旧する時刻を示す情報である。以降の説明において、停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとを総称して停電情報BOIと記載する。したがって、停電検定装置ARDは、停電検定装置ARDの監視対象の範囲において、送配電設備が停止し、停電が生じた場合、停電情報BOIを目的地判定装置1に供給する。
【0020】
残電力量検出装置REDとは、残電力量検出装置REDの監視対象である被給電設備BRの残電力量REEを検出する装置である。
残電力量REEとは、被給電設備BRの電力の残量である。ここで、被給電設備BRが予備電源等を備えており、被給電設備BRは、停電が生じた場合であっても、当該予備電源から電力が供給される場合がある。この場合、被給電設備BRの残電力量REEとは、被給電設備BRが備える予備電源の残電力量REEである。また、この場合、残電力量検出装置REDは、被給電設備BRが備える予備電源の残電力量REEを検出する装置である。
この一例では、残電力量REEは、被給電設備BRの予備電源が蓄電することができる電池容量と、被給電設備BRの予備電源に蓄積された電力の残量との比によって示される。
例えば、予備電源の残電力量REEが1である場合、予備電源に蓄電できる電池容量と、予備電源に蓄積された電力の残量とが一致する。また、予備電源の残電力量REEが0.5である場合、予備電源に蓄電できる電池容量に対して、予備電源に蓄積された電力の残量が1/2である。また、予備電源に電力が蓄積されていない場合には、被給電設備BRの残電力量REEが0である。
また、被給電設備BRが予備電源を備えていない場合がある。この場合被給電設備BRの、残電力量REEとは、0である。
残電力量検出装置REDは、残電力量検出装置REDの監視対象である被給電設備BRの残電力量REEを示す情報を残電力量情報REIとして目的地判定装置1に供給する。残電力量検出装置REDは、常時又は定期的に残電力量情報REIを目的地判定装置1に供給する。
【0021】
目的地判定装置1は、制御部100と、電池残量検出部400と、記憶部300とを備える。
記憶部300には、給電対象位置情報BRPと、充電設備位置情報PSPとが予め記憶される。
給電対象位置情報BRPとは、被給電設備BRの位置を示す情報である。給電対象位置情報BRPとは、例えば、被給電設備BRの住所を示す情報である。
この一例では、給電対象位置情報BRPには、被給電設備BR1、被給電設備BR2及び被給電設備BR3の位置を示す情報が含まれる。
充電設備位置情報PSPとは、充電設備PSの位置を示す情報である。充電設備位置情報PSPとは、例えば、充電設備PSの住所を示す情報である。
この一例では、充電設備位置情報PSPには、充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3及び充電設備PS4の位置を示す情報が含まれる。
【0022】
電池残量検出部400は、蓄電池BTの電力量の残量を検出する。以降の説明において、蓄電池BTの電力量の残量を示す情報を電池残電力量BREと記載する。
この一例では、電池残電力量BREが、蓄電池BTが蓄電することができる電池容量と、蓄電池BTに蓄積された電力の残量との比によって示される。
例えば、電池残電力量BREが1である場合、蓄電池BTに蓄電できる電池容量と、蓄電池BTに蓄積された電力の残量とが一致する。また、電池残電力量BREが0.5である場合、蓄電池BTに蓄電できる電池容量に対して、蓄電池BTに蓄積された電力の残量が1/2である。また、蓄電池BTに電力が蓄積されていない場合には、電池残電力量BREが0である。
電池残量検出部400は、検出した電池残電力量BREを制御部100に供給する。
【0023】
[制御部の各機能部の構成及び動作について]
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)を備えており、電池残量取得部101と、目的地判定部102と、停電情報取得部103と、給電対象抽出部104と、残電力量取得部105と、残電力量判定部106と、充電対象抽出部107と、充電位置判定部108とをその機能部として備える。以下、これら各機能部の構成と動作とについて、
図2及び
図3を参照して説明する。
図3は、第1実施形態の制御部100の動作の一例を示す流れ図である。
【0024】
電池残量取得部101は、電池残量検出部400から電池残電力量BREを取得する。電池残量取得部101は、取得した電池残電力量BREを目的地判定部102に供給する。
停電情報取得部103は、停電検定装置ARDから停電情報BOIを取得する。停電情報取得部103は、取得した停電情報BOIを目的地判定部102に供給する。
【0025】
目的地判定部102は、電池残量取得部101から電池残電力量BREを取得する。また、目的地判定部102は、停電情報取得部103から停電情報BOIを取得する。
目的地判定部102は、取得した電池残電力量BREに基づいて、電気自動車Vの目的地Pが被給電設備BRであるか、又は充電設備PSであるかを判定する(
図3 ステップS110)。
目的地判定部102は、電池残電力量BREが閾値TH未満の場合、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PSのうち、いずれかの充電設備PSであると判定する。また、目的地判定部102は、電池残電力量BREが閾値TH以上である場合、電気自動車Vの目的地Pが被給電設備BRのうち、いずれかの被給電設備BRであると判定する。
ここで、閾値THとは、電池残電力量BREが示す蓄電池BTの電力量の残量が、被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力であるかを示す値である。この一例では、閾値THが0.8である。したがって、目的地判定部102は、電池残電力量BREが0.8未満の場合、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PSのうち、いずれかの充電設備PSであると判定する。また、目的地判定部102は、電池残電力量BREが0.8以上の場合、電気自動車Vの目的地Pが被給電設備BRのうち、いずれかの被給電設備BRであると判定する。
【0026】
目的地判定部102は、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PSであると判定した場合(
図3 ステップS110;NO)、停電情報BOIを充電対象抽出部107に供給する。
また、目的地判定部102は、電気自動車Vの目的地Pが被給電設備BRであると判定した場合、(
図3 ステップS110;YES)、停電情報BOIを給電対象抽出部104に供給する。
【0027】
[目的地である被給電設備の判定について]
以下、
図1、
図2及び
図3を参照し、電気自動車Vの目的地Pが被給電設備BRのうち、いずれかの被給電設備BRである場合、目的地判定装置1が電気自動車Vの目的地Pを判定する構成について説明する。
【0028】
図2に戻り、給電対象抽出部104は、記憶部300から給電対象位置情報BRPを読み出す。給電対象抽出部104は、目的地判定部102から取得した停電情報BOIと、給電対象位置情報BRPとに基づいて、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する被給電設備BRを抽出する(
図3 ステップS120)。
図1に示す通り、目的地判定部102は、電池残電力量BREが閾値TH以上である場合、電気自動車Vの目的地Pを被給電設備BRのうち、いずれかの被給電設備BRであると判定する。また、給電対象抽出部104は、給電対象位置情報BRPに含まれる被給電設備BRの位置を示す情報のうち、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する被給電設備BR1と、被給電設備BR2とを抽出する。
図2に戻り、給電対象抽出部104は、抽出した被給電設備BR1及び被給電設備BR2を第1抽出結果PR1として残電力量判定部106に供給する。また、給電対象抽出部104は、第1抽出結果PR1と、停電情報BOIに含まれる復旧見込時刻情報RPTとを残電力量判定部106に供給する。
【0029】
残電力量取得部105は、残電力量検出装置REDから残電力量情報REIを示す情報を取得する。残電力量取得部105は、取得した残電力量情報REIを残電力量判定部106に供給する。
残電力量判定部106は、給電対象抽出部104から第1抽出結果PR1と、復旧見込時刻情報RPTとを取得する。また、残電力量判定部106は、残電力量取得部105から残電力量情報REIを取得する。残電力量判定部106は、第1抽出結果PR1と、復旧見込時刻情報RPTと、残電力量情報REIとに基づいて、電気自動車Vの目的地Pを判定する(
図3 ステップS130)。
【0030】
残電力量判定部106は、残電力量取得部105が取得した残電力量情報REIと、復旧見込時刻情報RPTとに基づいて、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時刻まで第1抽出結果PR1に含まれる被給電設備BRの残電力量REEが残存するか否かを判定する。
例えば、残電力量判定部106は、単位時間当たりの被給電設備BRの平均的な電力消費量を示す情報に基づいて、残電力量情報REIが示す被給電設備BRの残電力量REEが復旧見込時刻情報RPTの時刻まで残存するか否かを判定する。
【0031】
残電力量判定部106は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで被給電設備BRの残電力量REEが残存しないと判定した被給電設備BRを目的地Pと判定する。
目的地判定装置1は、例えば、残電力量判定部106が判定した被給電設備BRの位置を電気自動車Vが備えるカーナビゲーションシステム等に出力する。
これにより、電気自動車Vは、残電力量REEが復旧見込時刻情報RPTまで残存しない被給電設備BRを目的地Pとして移動する。
【0032】
[目的地である充電設備PSの判定について]
以下、
図2、
図3及び
図4を参照し、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PSのうち、いずれかの充電設備PSである場合、電気自動車Vの目的地Pである充電設備PSを判定する構成について説明する。
図4は、第1実施形態の目的地判定装置1の概要を示す第2の図である。
【0033】
図2に示す通り、充電対象抽出部107は、記憶部300から充電設備位置情報PSPを読み出す。充電対象抽出部107は、目的地判定部102から取得した停電情報BOIと、充電設備位置情報PSPとに基づいて、停電範囲情報BARが示す範囲外の位置に存在する充電設備PSを抽出する(
図3 ステップS140)。
図4に示す通り、目的地判定部102は、電池残電力量BREが閾値TH未満である場合、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PSのうち、いずれかの充電設備PSであると判定する。また、充電対象抽出部107は、充電設備位置情報PSPに含まれる充電設備PSの位置を示す情報のうち、停電範囲情報BARが示す範囲外の位置に存在する充電設備PS3及び充電設備PS4を抽出する。
図2に戻り、充電対象抽出部107は、抽出した充電設備PS3及び充電設備PS4を第2抽出結果PR2として充電位置判定部108に供給する。
【0034】
充電位置判定部108は、充電対象抽出部107から第2抽出結果PR2を取得する。充電位置判定部108は、第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSのうち、電気自動車Vの目的地Pである充電設備PSを判定する(
図3 ステップS150)。
充電位置判定部108は、例えば、第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い充電設備PSを目的地Pとして判定する。
目的地判定装置1は、例えば、充電位置判定部108が判定した充電設備PSの位置を電気自動車Vが備えるカーナビゲーションシステム等に出力する。
これにより、電気自動車Vは、充電設備PSを目的地として移動する。
【0035】
なお、上述では、充電位置判定部108が第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い充電設備PSを目的地Pとして判定する場合について説明したが、これに限られない。充電位置判定部108は、第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSのうち、電気自動車Vの蓄電池BTの電力を最も消費せずに移動することができる充電設備PSを目的地Pとして判定してもよい。
また、充電位置判定部108は、第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSのうち、最も早く移動することができる充電設備PSを目的地Pとして判定してもよい。
【0036】
また、上述では、目的地判定部102が電池残電力量BREに基づいて、目的地Pが被給電設備BR又は充電設備PSであるかを判定した結果に応じて、残電力量判定部106が被給電設備BRを判定し、充電位置判定部108が充電設備PSを判定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、残電力量判定部106による目的地Pである被給電設備BRの判定と、充電位置判定部108による目的地Pである被給電設備BRの判定とは、並行して行われていてもよい。この場合、目的地判定部102は、電池残電力量BREに基づいて、残電力量判定部106が判定した被給電設備BRと、充電位置判定部108が判定した充電設備PSとのうち、目的地Pをどちらとするかを判定してもよい。
【0037】
[第1実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の目的地判定装置1は、電気自動車Vが備える蓄電池BTの電池残電力量BREが閾値TH以上の場合、電気自動車Vの目的地Pを被給電設備BRにして判定する。
残電力量判定部106は、残電力量取得部105が取得した被給電設備BRの電力の残量である残電力量REEと、停電情報BOIに含まれる復旧見込時刻情報RPTとに基づいて、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時刻まで複数の被給電設備BRのうち、ある被給電設備BRの残電力量REEが残存するか否かを判定する。
目的地判定部102は、電気自動車Vが備える蓄電池BTの電池残電力量BREが閾値TH以上の場合、残電力量判定部106によって残電力量REEが残存しないと判定される被給電設備BRの位置を目的地Pにして判定する。
【0038】
これにより、本実施形態の目的地判定装置1は、電気自動車Vが給電を行う被給電設備BRを目的地Pとして判定することができる。電気自動車Vは、本実施形態の目的地判定装置1が判定した目的地Pを参照することにより、目的地Pである被給電設備BRの位置に移動することができる。
また、本実施形態の目的地判定装置1は、復旧見込時刻情報RPTまで残電力量REEが残存する被給電設備BRを目的地Pとして判定しない。これにより、電気自動車Vが不要に移動する手間を低減することができる。
【0039】
なお、上述では、残電力量判定部106は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで残電力量REEが残存しない被給電設備BRを目的地Pとして一意に判定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、残電力量判定部106は、被給電設備BRのうち、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで残電力量REEが残存する程度に応じて被給電設備BRに優先度を付してもよい。
具体的には、残電力量判定部106は、被給電設備BRのうち、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで残電力量REEが残存する被給電設備BRに対して低い優先度を付してもよい。また、残電力量判定部106は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで残電力量REEが残存しない被給電設備BRに対して高い優先度を付してもよい。この場合、目的地判定部102は、残電力量判定部106が被給電設備BRに付した優先度が高い被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。
【0040】
また、上述では、給電対象抽出部104が停電範囲情報BARに基づいて、被給電設備BRを抽出し、残電力量判定部106は、給電対象抽出部104が抽出した被給電設備BRのうち、復旧見込時刻情報RPTに基づいて、目的地Pである被給電設備BRを判定する場合について説明したが、これに限られない。
目的地判定部102は、復旧見込時刻情報RPTのみに基づいて目的地Pである被給電設備BRを判定してもよい。
例えば、停電検定装置ARDの監視対象の範囲が全て停電している場合、停電検定装置ARDは、復旧見込時刻情報RPTのみを停電情報BOIとして目的地判定装置1に出力してもよい。この場合、残電力量判定部106は、給電対象位置情報BRPに含まれる被給電設備BRのうち、被給電設備BRの残電力量REEが最も少ない被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。残電力量判定部106は、給電対象位置情報BRPに含まれる被給電設備BRのうち、電気自動車Vの蓄電池BTを最も消費せずに移動することができる被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。また、残電力量判定部106は、給電対象位置情報BRPに含まれる被給電設備BRのうち、電気自動車Vの位置から最も近い被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。
【0041】
また、上述では、給電対象抽出部104が停電範囲情報BARに基づいて、被給電設備BRを抽出し、残電力量判定部106は、給電対象抽出部104が抽出した被給電設備BRのうち、目的地Pである被給電設備BRを復旧見込時刻情報RPTに基づいて、判定する場合について説明したが、これに限られない。
目的地判定部102は、停電範囲情報BARのみに基づいて目的地Pである被給電設備BRを判定してもよい。
例えば、停電範囲情報BARが示す範囲に生じる停電の復旧見込時刻情報RPTが未定である場合、停電検定装置ARDは、停電範囲情報BARのみを停電情報BOIとして目的地判定装置1に出力してもよい。この場合、残電力量判定部106は、給電対象位置情報BRPに含まれる被給電設備BRのうち、被給電設備BRの残電力量REEが最も少ない被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。また、残電力量判定部106は、停電範囲情報BARが示す範囲に含まれる被給電設備BRのうち、電気自動車Vの蓄電池BTを最も消費せずに移動することができる被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。また、残電力量判定部106は、停電範囲情報BARが示す範囲に含まれる被給電設備BRのうち、電気自動車Vの位置から最も近い被給電設備BRを目的地Pとして判定してもよい。
【0042】
これにより、目的地判定装置1の目的地判定部102は、停電情報BOIに含まれる停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとのうち、少なくとも1つに基づいて、目的地Pである被給電設備BRを判定する。
本実施形態の目的地判定装置1によれば、電気自動車Vが給電を行う被給電設備BRを、停電情報BOIに含まれる停電範囲情報BAR及び復旧見込時刻情報RPTのうち、少なくとも1つに基づいて判定することができる。これにより、電気自動車Vは、目的地Pである被給電設備BRの位置に移動し、当該被給電設備BRに給電することができる。
【0043】
また、本実施形態の目的地判定装置1は、電気自動車Vが備える蓄電池BTの電池残電力量BREが閾値TH未満の場合、電気自動車Vの目的地Pを充電設備PSにして判定する。
充電位置判定部108は、蓄電池BTを充電する充電設備PSの位置を示す充電設備位置情報PSPと、停電情報BOIに含まれる停電範囲情報BARとに基づいて、複数の充電設備PSのうち、ある充電設備PSの位置が停電範囲情報BARによって示される停電範囲に含まれるか否かを判定する。
目的地判定部102は、充電位置判定部108によって停電範囲情報BARが示す停電範囲に含まれないと判定された充電設備PSの位置を目的地Pにして判定する。
【0044】
これにより、本実施形態の目的地判定装置1は、停電範囲情報BARが示す範囲外の充電設備PSを目的地Pとして判定することができる。これにより、電気自動車Vは、停電に影響されない充電設備PSにおいて蓄電池BTを充電することができる。
【0045】
[第2実施形態]
以下、図を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、電気自動車Vが備える蓄電池BTの電池残電力量BREが閾値TH未満の場合、目的地判定装置1は、停電範囲情報BARが示す範囲外に位置する充電設備PSを目的地Pとして判定する場合について説明した。
第2実施形態では、停電範囲情報BARが示す範囲内であっても充電可能な設備がある場合、目的地判定装置2は、停電範囲情報BARが示す範囲内の充電可能な設備を目的地Pとして判定する点において第1実施形態と異なる。
以下、
図5を参照して、第2実施形態の目的地判定装置2の概要について説明する。
図5は、第2実施形態の目的地判定装置2の概要を示す第1の図である。
なお、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0046】
本実施形態の目的地判定装置2は、電気自動車Vに備えられる。
上述したように、電気自動車Vは、蓄電池BTを備え、蓄電池BTは、電力を充放電する機能を備える。蓄電池BTは、電気自動車Vに接続された被給電設備BRに対して電力を放電することにより、当該被給電設備BRに電力を供給する。また、蓄電池BTは、電気自動車Vに接続された充電設備PSから電力を充電することにより、電力を蓄える。
また、本実施形態では、電気自動車Vは、予備電源を備える充電設備PSである予備充電設備PSSに接続される場合がある。この場合、蓄電池BTは、電気自動車Vに接続された予備充電設備PSSから電力を充電することにより、電力を蓄える。
図5に示す通り、この一例では、電気自動車Vが電力を充電する充電設備PSが、充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3、充電設備PS4及び予備充電設備PSSである。
予備充電設備PSSとは、例えば、燃料により電力を発電する発電機を備える充電設備PSである。
【0047】
上述したように、電気自動車Vは、蓄電池BTの電力量の状態に応じて、被給電設備BR又は充電設備PSに移動する。
本実施形態では、被給電設備BRに電力を供給することが可能な程度の電力が蓄電池BTに残っていない場合、電気自動車Vの目的地Pは、充電設備PS又は予備充電設備PSSである。
以下、目的地判定装置2が電気自動車Vの目的地Pを判定する構成について説明する。
【0048】
[目的地判定装置の構成について]
図6は、第2実施形態の目的地判定装置2の構成の一例を示す図である。
目的地判定装置2は、停電検定装置ARDと、残電力量検出装置REDと、充電可能電力量検定装置PCDとにネットワークNを介して接続される。
充電可能電力量検定装置PCDとは、充電可能電力量検定装置PCDの監視対象である予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEを検出する装置である。
充電可能電力量PEEとは、予備充電設備PSSの電力の残量である。
この一例では、充電可能電力量PEEは、予備充電設備PSSが貯蓄することができる燃料と、予備充電設備PSSに貯蓄された燃料の残量との比によって示される。
例えば、充電可能電力量PEEが1である場合、予備充電設備PSSに貯蓄できる燃料の容量と、予備充電設備PSSに貯蓄された燃料の残量とが一致する。また、充電可能電力量PEEが0.5である場合、予備充電設備PSS貯蓄できる燃料の容量に対して、予備充電設備PSSに貯蓄された燃料の残量が1/2である。また、予備充電設備PSSに燃料が貯蓄されていない場合には、充電可能電力量PEEが0である。
充電可能電力量検定装置PCDは、充電可能電力量検定装置PCDの監視対象である予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEを示す情報を充電可能電力量情報PEIとして目的地判定装置2に供給する。充電可能電力量検定装置PCDは、常時又は定期的に充電可能電力量情報PEIを目的地判定装置2に供給する。
【0049】
なお、上述では、予備充電設備PSSが、燃料により電力を発電する発電機を備える充電設備PSである場合について説明したが、これに限られない。予備充電設備PSSとは、例えば、蓄電池を備える充電設備PSであってもよい。この場合、充電可能電力量PEEは、予備充電設備PSSが蓄電することができる電池容量と、予備充電設備PSSに蓄積された電力の残量との比によって示される。
【0050】
目的地判定装置2は、制御部200と、電池残量検出部400と、記憶部300とを備える。
記憶部300には、予め、給電対象位置情報BRPと、充電設備位置情報PSPとが記憶される。
本実施形態の充電設備位置情報PSPには、充電設備PS1、充電設備PS2、充電設備PS3、充電設備PS4及び予備充電設備PSSの位置を示す情報が含まれる。
【0051】
[制御部の各機能部の構成について]
制御部200は、CPUを備えており、電池残量取得部101と、目的地判定部102と、停電情報取得部103と、給電対象抽出部104と、残電力量取得部105と、残電力量判定部106と、充電対象抽出部107と、充電位置判定部108と、充電可能電力量取得部201と、充電可能電力量判定部202とをその機能部として備える。
充電可能電力量取得部201は、充電可能電力量検定装置PCDから充電可能電力量情報PEIを取得する。充電可能電力量取得部201は、取得した充電可能電力量情報PEIを充電可能電力量判定部202に供給する。
【0052】
[目的地である充電設備又は予備充電設備の判定について]
以下、
図5、
図6及び
図7を参照し、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PS及び予備充電設備PSSのうち、いずれかである場合、電気自動車Vの目的地Pを判定する構成について説明する。
図7は、第2実施形態の目的地判定装置2の概要を示す第2の図である。
【0053】
充電対象抽出部107は、記憶部300から充電設備位置情報PSPを読み出す。充電対象抽出部107は、目的地判定部102から取得した停電情報BOIと、充電設備位置情報PSPとに基づいて、停電範囲情報BARが示す範囲外の位置に存在する充電設備PSと、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する予備充電設備PSSとを抽出する。
図5に示す通り、目的地判定部102は、電池残電力量BREが閾値TH未満である場合、電気自動車Vの目的地Pが充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、いずれかであると判定する。また、充電対象抽出部107は、充電設備位置情報PSPに含まれる充電設備PSの位置を示す情報のうち、停電範囲情報BARが示す範囲外の位置に存在する充電設備PS3と、充電設備PS4とを抽出する。また、充電対象抽出部107は、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する予備充電設備PSSを抽出する。
図6に戻り、充電対象抽出部107は、抽出した充電設備PS3、充電設備PS4、及び予備充電設備PSSを第2抽出結果PR2として充電可能電力量判定部202に供給する。また、充電対象抽出部107は、目的地判定部102から取得した停電情報BOIのうち、復旧見込時刻情報RPTを充電可能電力量判定部202に供給する。
【0054】
充電可能電力量判定部202は、充電対象抽出部107から第2抽出結果PR2と、停電情報BOIに含まれる復旧見込時刻情報RPTとを取得する。
充電可能電力量判定部202は、充電可能電力量取得部201から充電可能電力量情報PEIを取得する。
充電可能電力量判定部202は、第2抽出結果PR2と、復旧見込時刻情報RPTと、充電可能電力量情報PEIとに基づいて、電気自動車Vの目的地Pの候補を判定する。
【0055】
充電可能電力量判定部202は、充電可能電力量情報PEIと、復旧見込時刻情報RPTとに基づいて、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時刻まで第2抽出結果PR2に含まれる予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが残存するか否かを判定する。
ここで、予備充電設備PSSは、電気自動車Vの他に、予備充電設備PSSに接続される設備に電力を供給する場合がある。この場合、予備充電設備PSSは、予備充電設備PSSに接続される設備に供給する電力を確保するため、充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP未満である場合、電気自動車Vに電力を供給しない。
【0056】
例えば、充電可能電力量判定部202は、単位時間当たりの予備充電設備PSSの平均的な電力消費量を示す情報に基づいて、充電可能電力量情報PEIが示す予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが復旧見込時刻情報RPTの時刻まで残存するか否かを判定する。
充電可能電力量判定部202は、充電可能電力量情報PEIが示す予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが復旧見込時刻情報RPTの時刻において予備充電設備閾値THP以上である場合、予備充電設備PSSを目的地Pの候補に含めると判定する。また、充電可能電力量判定部202は、充電可能電力量情報PEIが示す予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが復旧見込時刻情報RPTの時刻において、予備充電設備閾値THP未満である場合、予備充電設備PSSを目的地Pの候補に含めないと判定する。
ここで、予備充電設備閾値THPとは、充電可能電力量PEEが示す予備充電設備PSSの電力の残量が、電気自動車Vの蓄電池BTに電力を供給することが可能な程度の電力であるかを示す値である。
【0057】
図5に示す通り、予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP以上である場合、充電可能電力量判定部202は、目的地Pの候補として当該予備充電設備PSSを含める。
また、
図7に示す通り、予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP未満である場合、充電可能電力量判定部202は、目的地Pの候補として予備充電設備PSSを含めない。
図6に戻り、充電可能電力量判定部202は、第2抽出結果PR2に含まれる充電設備PSと、充電可能電力量判定部202が目的地Pの候補に含めると判定した予備充電設備PSSとを判定結果JRとして充電位置判定部108へ供給する。
【0058】
充電位置判定部108は、充電可能電力量判定部202から判定結果JRを取得する。充電位置判定部108は、判定結果JRに含まれる充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSを判定する。
充電位置判定部108は、例えば、判定結果JRに含まれる充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い充電設備PS又は予備充電設備PSSを目的地Pとして判定する。
目的地判定装置2は、例えば、充電位置判定部108が判定した充電設備PS又は予備充電設備PSSの位置を電気自動車Vが備えるカーナビゲーションシステム等に供給する。
これにより、電気自動車Vは、充電設備PS、又は予備充電設備PSSを目的地Pとして移動する。
【0059】
なお、上述では、充電位置判定部108が判定結果JRに含まれる充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い充電設備PSを目的地Pとして判定する場合について説明したが、これに限られない。充電位置判定部108は、判定結果JRに含まれる充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの蓄電池BTの電力を最も消費せずに移動することができる充電設備PS又は予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。
また、充電位置判定部108は、判定結果JRに含まれる充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、最も早く移動することができる充電設備PS又は予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。
【0060】
[第2実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の目的地判定装置2は、電気自動車Vが備える蓄電池BTの電池残電力量BREが閾値TH未満の場合、電気自動車Vの目的地Pを充電設備PS又は予備充電設備PSSにして判定する。
充電可能電力量取得部201は、蓄電池BTを充電する予備充電設備PSSの充電可能電力量PEEを取得する。
充電可能電力量判定部202は、充電可能電力量取得部201が取得した充電可能電力量PEEと復旧見込時刻情報RPTとに基づいて、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時刻まで複数の予備充電設備PSSのうち、ある充電設備PSの充電可能電力量PEEが残存するか否かを判定する。
充電位置判定部108は、充電設備PS及び予備充電設備PSSの位置を示す充電設備位置情報PSPと停電範囲情報BARとに基づいて、複数の充電設備PSのうち、充電設備PSの位置が停電範囲情報BARに示される停電範囲に含まれるか否かを判定する。
目的地判定部102は、充電位置判定部108によって停電範囲情報BARが示す範囲に含まれないと判定された充電設備PSの位置と、充電位置判定部108によって停電範囲情報BARに含まれると判定され、かつ充電対象抽出部107によって充電可能電力量PEEが残存すると判定された予備充電設備PSSの位置とのうち、少なくとも1つを目的地にして判定する。
【0061】
これにより、本実施形態の目的地判定装置2は、電気自動車Vが給電を行う被給電設備BRを判定することができる。電気自動車Vは、本実施形態の目的地判定装置2が判定した目的地Pを参照することにより、目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSの位置に移動することができる。
ここで、電気自動車Vの位置から、停電範囲情報BARが示す範囲外に位置する充電設備PSと、停電範囲情報BARが示す範囲内に位置する予備充電設備PSSとでは、予備充電設備PSSの方が近い場合がある。この場合、本実施形態の目的地判定装置2によれば、電気自動車Vが目的地Pとして予備充電設備PSSに移動することにより、より蓄電池BTの電力を消費することなく移動し、蓄電池BTを充電することができる。また、電気自動車Vは、蓄電池BTの電力を消費することなく移動し、蓄電池BTを充電することにより、蓄電池BTの充電時間を短縮することができる。この場合、電気自動車Vが蓄電池BTの充電を開始してから他の被給電設備BRを給電するまでの時間を短縮することができる。
【0062】
なお、上述では、充電位置判定部108は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで充電可能電力量PEEが残存する予備充電設備PSS又は停電範囲情報BARが示す範囲外に位置する充電設備PSを目的地Pとして一意に判定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、充電位置判定部108は、充電設備PS又は予備充電設備PSSに対して優先度を付してもよい。
具体的には、充電位置判定部108は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで予備充電設備PSSが予備充電設備閾値THPと比較して十分に残存する予備充電設備PSSに対して高い優先度を付してもよい。また、充電位置判定部108は、復旧見込時刻情報RPTが示す復旧見込時間まで予備充電設備PSSが予備充電設備閾値THPと比較して十分に残存しない予備充電設備PSSに対して低い優先度を付してもよい。この場合、目的地判定部102は、充電位置判定部108が予備充電設備PSSに付した優先度が高い予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。
また、充電位置判定部108は、停電範囲情報BARが示す範囲外に位置する充電設備PSのうち、停電範囲情報BARが示す範囲から近い位置の充電設備PSに対して高い優先度を付してもよい。また、充電位置判定部108は、停電範囲情報BARが示す範囲外に位置する充電設備PSのうち、停電範囲情報BARが示す範囲から遠い位置の充電設備PSに対して低い優先度を付してもよい。この場合、目的地判定部102は、充電位置判定部108が充電設備PSに付した優先度が高い充電設備PSを目的地Pとして判定してもよい。
【0063】
なお、上述では、充電位置判定部108は、停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとに基づいて抽出された判定結果JRに含まれる充電装置PS又は予備充電設備PSSのうち、目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSを判定する場合について説明したが、これに限られない。
充電位置判定部108は、復旧見込時刻情報RPTのみに基づいて目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSを判定してもよい。
例えば、停電検定装置ARDの監視対象の範囲が全て停電している場合、停電検定装置ARDは、復旧見込時刻情報RPTのみを停電情報BOIとして目的地判定装置2に出力してもよい。
この場合、充電位置判定部108は、充電設備位置情報PSPに含まれる充電設備PS及び予備充電設備PSSのうち、復旧見込時刻情報RPTの時刻において充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP以上である予備充電設備PSSのいずれかを目的地Pとして判定してもよい。充電位置判定部108は、復旧見込時刻情報RPTの時刻において充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP以上である予備充電設備PSSのうち、
電気自動車Vの蓄電池BTを最も消費せずに移動することができる予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。また、目的地判定部102は、復旧見込時刻情報RPTの時刻において充電可能電力量PEEが予備充電設備閾値THP以上である予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。
これにより、本実施形態の目的地判定装置2は、電気自動車Vが充電を行う予備充電設備PSSを復旧見込時刻情報RPTに基づいて判定することができる。電気自動車Vは、目的地判定装置2の判定結果に基づいて、目的地Pである予備充電設備PSSの位置に移動することができる。
【0064】
なお、上述では、充電対象抽出部107が停電範囲情報BARに基づいて、充電装置PS又は予備充電設備PSSを抽出し、充電位置判定部108は、充電対象抽出部107が抽出した充電設備PS又は予備充電設備PSSのうち、目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSを判定する場合について説明したが、これに限られない。
充電位置判定部108は、停電範囲情報BARのみに基づいて目的地Pである充電装置PS又は予備充電設備PSSを判定してもよい。
例えば、停電範囲情報BARが示す範囲に生じる停電の復旧見込時刻情報RPTが未定である場合、停電検定装置ARDは、停電範囲情報BARのみを停電情報BOIとして目的地判定装置2に出力してもよい。
この場合、充電位置判定部108は、停電範囲情報BARが示す範囲に含まれない充電装置PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの蓄電池BTを最も消費せずに移動することができる充電装置PS又は予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。また、目的地判定部102は、停電範囲情報BARが示す範囲に含まれない充電装置PS又は予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vの位置から最も近い充電装置PS又は予備充電設備PSSを目的地Pとして判定してもよい。
【0065】
これにより、本実施形態の目的地判定装置2が備える目的地判定部102は、停電情報BOIに含まれる停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとのうち、少なくとも1つに基づいて、目的地Pである被給電設備BRを判定する。
本実施形態の目的地判定装置2によれば、電気自動車Vが給電を行う被給電設備BRを判定することができる。これにより、電気自動車Vは、目的地Pである被給電設備BRの位置に移動し、当該被給電設備BRに給電することができる。
【0066】
また、目的地判定装置2の目的地判定部102は、停電情報BOIに含まれる停電範囲情報BARと、復旧見込時刻情報RPTとのうち、少なくとも1つに基づいて、目的地Pである充電設備PS又は予備充電設備PSSを判定する。
本実施形態の目的地判定装置2によれば、停電範囲情報BARに基づいて、停電範囲情報BARが示す範囲外の充電設備PSを目的地Pとして判定することができる。これにより、電気自動車Vは、停電に影響されない充電設備PSにおいて蓄電池BTを充電することができる。
また、本実施形態の目的地判定装置2によれば、停電範囲情報BARに基づいて、停電範囲情報BARが示す範囲内の予備充電設備PSSのうち、電気自動車Vに電力を供給する余剰がある予備充電設備PSSを目的地Pとして判定することができる。これにより、電気自動車Vは、電気自動車Vの位置から停電範囲情報BARが示す範囲外の位置が遠い場合、又は移動に際して電力を消費する場合、停電範囲情報BARが示す範囲内の予備充電設備PSSにおいて蓄電池BTを充電することができる。
また、本実施形態の目的地判定装置2によれば、停電検定装置ARDの監視対象の範囲が全て停電している場合、復旧見込時刻情報RPTに基づいて、電気自動車Vに電力を供給する余剰がある予備充電設備PSSを目的地Pとして判定することができる。これにより、電気自動車Vは、広範囲に亘って停電している場合であっても、予備充電設備PSSにおいて蓄電池BTを充電することができる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態の目的地判定装置2は、停電によって電力の供給がされていない被給電設備BRに自車が備える蓄電池BTの電力を供給する電気自動車Vの目的地Pを、停電情報BOIに基づいて判定する。
これにより、本実施形態の目的地判定装置2によれば、電気自動車Vの蓄電池BTの状態に基づいて、被給電設備BR、充電設備PS及び予備充電設備PSSを電気自動車Vの目的地Pとして判定することができる。電気自動車Vは、目的地判定装置2が判定した目的地Pに基づいて移動することにより、被給電設備BRに蓄電池BTの電力を給電することができる。また、電気自動車Vは、目的地判定装置2が判定した目的地Pに基づいて移動することにより、充電設備PS又は予備充電設備PSSにおいて、蓄電池BTを充電することができる。
【0068】
なお、上述では、電気自動車Vが目的地判定装置1又は目的地判定装置2を備える場合について説明したが、これに限られない。目的地判定装置1又は目的地判定装置2と、電気自動車Vとは、情報の送受信が可能な構成を有していてもよく、目的地判定装置1又は目的地判定装置2が判定した目的地Pを示す情報を電気自動車Vに送信してもよい。電気自動車Vは、目的地判定装置1又は目的地判定装置2から受信した目的地Pを示す情報に基づいて、被給電設備BR、充電設備PS又は予備充電設備PSSに移動してもよい。
【0069】
なお、上記の各実施形態における目的地判定装置1及び目的地判定装置2が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0070】
なお、目的地判定装置1及び目的地判定装置2が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、目的地判定装置1及び目的地判定装置2が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0071】
また、目的地判定装置1及び目的地判定装置2が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0072】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0073】
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。