特許第6772771号(P6772771)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6772771
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】収納容器及び容器搬送設備
(51)【国際特許分類】
   A61G 17/08 20060101AFI20201012BHJP
   E04H 13/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   A61G17/08 L
   A61G17/08 Z
   E04H13/00 B
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-220719(P2016-220719)
(22)【出願日】2016年11月11日
(65)【公開番号】特開2018-75304(P2018-75304A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2018年11月8日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】清川 渉
(72)【発明者】
【氏名】新中 秀信
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 英紀
(72)【発明者】
【氏名】有馬 寿哉
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−235459(JP,A)
【文献】 特開平06−321310(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3036523(JP,U)
【文献】 特開2012−184085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 17/08
E04H 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
参拝対象物を収納するための収納容器であって、
前記参拝対象物の収容空間を形成する箱状の本体部と、前記本体部が備える複数の側壁部の1つである対象壁部に設けられ、前記参拝対象物に関係のある情報が記された板状体を着脱自在に保持する保持部と、を備え、
前記対象壁部の外面に沿う水平方向を第一水平方向とし、前記対象壁部の外面に直交する水平方向を第二水平方向として、前記保持部は、前記板状体の前記第一水平方向の両側の端部を保持する第一部分と、前記板状体を下方から支持する第二部分と、を備え、
前記第二部分が、前記対象壁部の外面から前記第二水平方向に延びるように形成されて前記板状体の下面を下方から支持する支持部分と、前記対象壁部の外面との間に隙間を形成するように前記支持部分から下方に突出する突出部分と、を備え
前記第一部分の下端部は、前記対象壁部の下端部よりも上側に配置され、
前記第二部分の前記第一水平方向の両端部は、前記対象壁部の前記第一水平方向の両端部よりも内側に配置され、
前記対象壁部の外面における前記第二部分よりも前記第一水平方向の両側であって前記第一部分よりも下側の部分に、前記本体部を下方から支持する容器支持場所に設けられて前記収納容器の前記第二水平方向の移動を規制する規制体が当接する当接面が形成されている収納容器。
【請求項2】
前記支持部分の前記第二水平方向の寸法は、前記第一部分の前記第二水平方向の寸法よりも小さい請求項1に記載の収納容器。
【請求項3】
前記第一部分と前記第二部分とが別体として構成されている請求項1又は2に記載の収納容器。
【請求項4】
前記保持部が、前記本体部が備える複数の側壁部のうちの、前記収容空間を挟んで対向する一対の側壁部の双方に設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の収納容器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の収納容器と、前記本体部を下方から支持した状態で前記収納容器を前記第二水平方向に搬送する搬送装置と、を備え、
前記容器支持場所は、前記搬送装置による前記収納容器の搬送経路中に設定され、
前記規制体が、前記容器支持場所に位置する前記収納容器の前記当接面に対して、前記搬送装置による前記収納容器の搬送方向の下流側から当接するように設けられている容器搬送設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、参拝対象物を収納するための収納容器、及び当該収納容器を搬送する容器搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
参拝対象物を収納するための収納容器の一例が、特開2002−235459号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の図7図8に示されるように、特許文献1の収納容器(2)は骨壺(1)を収納するように構成されており、収納容器(2)の外側面には、個人の名前等が記載された銘盤(5)を係止するための係合受け部(5a)が設けられている。そして、特許文献1には、このような収納容器(2)を収納装置(A)に複数保管し、参拝者が参拝に訪れた際に、搬送装置(C)によって所望の収納容器(2)を収納装置(A)から取り出して参拝者が待つ参拝部(B)に搬送する納骨システムが記載されている。特許文献1の段落0032に記載されているように、参拝者は、参拝部(B)に搬送された収納容器(2)の銘盤(5)を見ながら参拝を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−235459号公報(段落0019、0032、図7図8等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の納骨システムでの収納容器の使用形態のように、参拝対象物を収納するための収納容器の使用形態の一例として、通常は他の収納容器と共に保管場所に保管しておき、必要な場合に当該保管場所から取り出して参拝等のために利用する形態がある。この場合、当然ながら、保管場所における収納容器の保管効率(収納効率)を高く確保できることが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載の納骨システムでは、当該文献の段落0019に記載のように、搬送装置が備えるフォークを保管場所としての収納装置に入り込ませることで、収納装置と搬送装置との間で収納容器を移載するように構成されている。そのため、各収納容器の下方にフォークを入り込ませるための空間を確保する必要があり、その分保管場所における収納容器の保管効率が低下する。
【0005】
そこで、保管場所に対する出し入れを適切に行うことができながら、保管場所における保管効率の向上を図ることができる収納容器の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みた、参拝対象物を収納するための収納容器の特徴構成は、前記参拝対象物の収容空間を形成する箱状の本体部と、前記本体部が備える複数の側壁部の1つである対象壁部に設けられ、前記参拝対象物に関係のある情報が記された板状体を着脱自在に保持する保持部と、を備え、前記対象壁部の外面に沿う水平方向を第一水平方向とし、前記対象壁部の外面に直交する水平方向を第二水平方向として、前記保持部は、前記板状体の前記第一水平方向の両側の端部を保持する第一部分と、前記板状体を下方から支持する第二部分と、を備え、前記第二部分が、前記対象壁部の外面から前記第二水平方向に延びるように形成されて前記板状体の下面を下方から支持する支持部分と、前記対象壁部の外面との間に隙間を形成するように前記支持部分から下方に突出する突出部分と、を備え、前記第一部分の下端部は、前記対象壁部の下端部よりも上側に配置され、前記第二部分の前記第一水平方向の両端部は、前記対象壁部の前記第一水平方向の両端部よりも内側に配置され、前記対象壁部の外面における前記第二部分よりも前記第一水平方向の両側であって前記第一部分よりも下側の部分に、前記本体部を下方から支持する容器支持場所に設けられて前記収納容器の前記第二水平方向の移動を規制する規制体が当接する当接面が形成されている点にある。
【0007】
上記の特徴構成によれば、本体部が備える複数の側壁部の1つである対象壁部に、下方に開口する隙間が形成されるため、保管場所に対して収納容器を出し入れする際に、装置の係合部又は作業者の指を上記の隙間に挿入させて収納容器を水平方向に移動させることができる。よって、収納容器の底部を下方から支持するために装置の一部又は作業者の手を挿入する空間を、保管場所における収納容器の下方に確保する必要はなく、保管場所において上下方向に並ぶ収納容器の間隔を短く抑えて保管場所における収納容器の保管効率の向上を図ることができる。
そして、上記の特徴構成によれば、板状体を着脱自在に対象壁部に保持するための保持部の第二水平方向の配置領域内に、上記の隙間を形成することができる。具体的には、板状体の下面を下方から支持する支持部分から下方に突出するように、対象壁部の外面との間に上記の隙間を形成する突出部分が形成されるため、支持部分の下方の空間を有効に利用して、支持部分の第二水平方向の配置領域内に上記の隙間を形成することができる。よって、上記の隙間を設けることによって収納容器が第二水平方向に大型化することを抑制することができ、この結果、保管場所における収納容器の保管効率が上記の隙間を設けることによって低下することを抑制することができる。
以上のように、上記の特徴構成によれば、保管場所に対する出し入れを適切に行うことができながら、保管場所における保管効率の向上を図ることができる収納容器を実現することができる。
また、上記の特徴構成によれば、収納容器が容器支持場所において第二水平方向に移動することを、規制体の当接面への当接により規制することができる。
その上で、上記の特徴構成によれば、規制体が当接する当接面が、対象壁部の外面に形成される。よって、例えば保持部の外面等の、収納容器における対象壁部の外面よりも第二水平方向の外側(収容空間から離れる側)の部分に規制体が当接する場合に比べて、収納容器の第二水平方向の移動が規制体により規制された状態で、板状体の表面を第二水平方向のより外側に配置することができる。この結果、例えば、容器支持場所を参拝者の参拝位置に設定すると共に、板状体の外形に合わせて形成された開口部を通して参拝者が板状体を視認する構成とした場合に、板状体の表面を開口部により近づけて配置して、板状体以外のものが開口部を通して参拝者の目に触れ難くすることができる。これにより、開口部の周辺部分と板状体との一体感を演出して参拝者に高級感を感じさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る容器搬送設備の平面図
図2】実施形態に係る容器搬送設備の側面図
図3】実施形態に係る参拝部の斜視図
図4】実施形態に係る収納容器の斜視図
図5】実施形態に係る収納容器の断面図及び正面図
図6】その他の実施形態に係る収納容器の断面図及び正面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
収納容器及び容器搬送設備の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、図1に示すように、容器搬送設備1が、保管棚60(保管場所の一例)に保管された収納容器4を参拝者が参拝を行う参拝部6に搬送する参拝設備である場合を例として説明する。
【0010】
図4及び図5に示すように、収納容器4は、参拝対象物2を収納するための容器である。参拝対象物2として、故人又はペットの遺骨(以下、単に「遺骨」という。)、故人又はペットの遺灰(以下、単に「遺灰」という。)、遺骨及び遺灰の少なくとも一方を含有する製造物(例えば、位牌等)、遺骨も遺灰も含有しない製造物(例えば、位牌等)、故人やペットの遺品を例示することができる。収納容器4には、参拝対象物2が直接或いは他の入れ物(骨壺や骨袋等)に入れられた状態で収納される。図4及び図5では、収納容器4が、参拝対象物2としての遺骨が納められた骨壺を収納する容器(厨子)である場合を例示している。
【0011】
収納容器4は、参拝対象物2に関係のある情報が記された板状体3を着脱自在に保持する保持部20を備えている。板状体3は、例えば石材により形成される。参拝対象物2に関係のある情報は、文字、図形、記号、又はこれらの組み合わせ等によって表され、板状体3の表面(収納容器4に取り付けられた状態で外側を向く面)に彫刻や印刷等により記される。参拝対象物2に関係のある情報として、故人の家名(名字)、故人の家紋、故人の好きな言葉を例示することができる。図4及び図5では、参拝対象物2に関係のある情報が、故人の家名である場合を例示している。
【0012】
収納容器4は、参拝対象物2の収容空間Sを形成する箱状の本体部10を備えている。本体部10は、例えば金属材料(ステンレス等)により形成される。本体部10は、底壁部12、底壁部12よりも上方に位置する頂壁部13、及び、底壁部12と頂壁部13とを接続する複数の側壁部11を備える。これらの底壁部12、頂壁部13、及び複数の側壁部11は、いずれも平板状に形成されている。そして、収容空間Sが、これらの底壁部12、頂壁部13、及び複数の側壁部11により囲まれて形成されている。本実施形態では、本体部10は、4つの側壁部11を有する直方体状に形成されている。そして、底壁部12及び4つの側壁部11によって開口部を上部に有する容器が形成され、頂壁部13が当該開口部を開閉する蓋部として機能するように構成されている。参拝対象物2は、4つの側壁部11の上端によって区画形成される当該開口部を通して、収容空間Sの内部と外部との間で出し入れされる。
【0013】
図4及び図5に示すように、上述した保持部20は、本体部10が備える複数の側壁部11の1つである対象壁部11aに設けられる。保持部20は、例えば、本体部10と同じ材料により形成される。本実施形態では、複数の側壁部11のうちの1つのみが対象壁部11aとされている。具体的には、本体部10が備える4つの側壁部11には、上下方向に見て外縁が長方形状に形成される本体部10の長辺に沿う2つの側壁部11と短辺に沿う2つの側壁部11とが含まれ、短辺に沿う2つの側壁部11の一方が対象壁部11aとされている。後に別実施形態として説明する図6に示す例のように、更にもう1つの側壁部11を対象壁部11aとして、当該対象壁部11aにも保持部20が設けられる構成とすることも可能である。
【0014】
ここで、図4及び図5に示すように、対象壁部11aの外面19に沿う水平方向を第一水平方向H1とし、対象壁部11aの外面19に直交する水平方向を第二水平方向H2とする。また、第一水平方向H1における本体部10の中央部に向かう側を第一水平方向H1の内側とし、その反対側を第一水平方向H1の外側とする。また、第二水平方向H2における本体部10の中央部に向かう側を第二水平方向H2の内側とし、その反対側を第二水平方向H2の外側とする。
【0015】
保持部20は、板状体3の第一水平方向H1の両側の端部を保持する第一部分21と、板状体3を下方から支持する第二部分22と、を備えている。第一部分21や第二部分22は、本体部10と一体的に形成され、或いは、締結ボルト等によって本体部10に固定される。第一部分21は、板状体3の第一水平方向H1及び第二水平方向H2の移動を規制した状態で、板状体3の第一水平方向H1の両側の端部を、上下方向Zに移動自在に保持するように構成されている。具体的には、第一部分21は、第一水平方向H1に離間して配置される一対の保持部分21aを備えている。そして、一対の保持部分21aのそれぞれが、対象壁部11aの外面19から第二水平方向H2に延びるように形成されて、板状体3の第一水平方向H1の外側の端面に対向する部分と、当該部分の第二水平方向H2の外側の端部から第一水平方向H1の内側に延びるように形成されて、板状体3の表面(第二水平方向H2の外側を向く面)における第一水平方向H1の外側の縁部に対向する部分とを備えている。
【0016】
第二部分22は、対象壁部11aの外面19から第二水平方向H2に延びるように形成されて板状体3の下面を下方から支持する支持部分22aを備えている。よって、板状体3は、第一水平方向H1及び第二水平方向H2の移動が第一部分21(一対の保持部分21a)によって規制されると共に下側への移動が第二部分22(支持部分22a)によって規制された状態で、保持部20により保持される。図4に示すように、一対の保持部分21aに挟まれる空間に対して板状体3を上側から挿入することで、板状体3を収納容器4(本体部10)に取り付けることができる。また、保持部20によって保持された状態の板状体3を上側に移動させて一対の保持部分21aに挟まれる空間から離脱させることで、板状体3を収納容器4(本体部10)から取り外すことができる。
【0017】
第二部分22は、更に、対象壁部11aの外面19との間に隙間Gを形成するように支持部分22aから下方に突出する突出部分22bを備えている。突出部分22bの下端部は、対象壁部11aの下端部よりも上側に配置される。図5に示すように、突出部分22bは、支持部分22aにおける第二水平方向H2の外側の端部から下側に延びるように形成されている。このように対象壁部11aに下方に開口する隙間Gを形成することで、保管棚60のような収納容器4の保管場所に対して収納容器4を出し入れする際に、後述する移載装置44のような装置の係合部又は作業者の指を隙間Gに挿入させて収納容器4を水平方向に移動させることが可能となっている。本実施形態では、図5に示すように、収容空間Sを挟んで対象壁部11aと対向する側壁部11に、隙間Gと同様の下方に開口する隙間を当該側壁部11の外面との間に形成するための取っ手14(被係合部)が設けられている。この取っ手14は、側壁部11の外面から第二水平方向H2に延びる部分(支持部分22aに対応する部分)と、側壁部11の外面との間に隙間を形成するように当該部分から下方に突出する部分(突出部分22bに対応する部分)と、を備えている。
【0018】
図5に示すように、第一部分21の下端部は、対象壁部11aの下端部よりも上側に配置されている。具体的には、第一部分21の下端部は、支持部分22aの上面と同じ高さに配置されている。また、第二部分22の第一水平方向H1の両端部は、対象壁部11aの第一水平方向H1の両端部よりも内側に配置されている。そして、対象壁部11aの外面19における第二部分22よりも第一水平方向H1の両側(第二部分22に対して第一水平方向H1の両外側)であって第一部分21よりも下側の部分に、規制体31が当接する当接面19aが形成されている。すなわち、対象壁部11aの外面19における、第二水平方向H2に見て保持部20及び(保持部20に保持された状態の)板状体3のいずれとも重複しない領域に、当接面19aが形成されている。図5に示す例では、当接面19aは、第二部分22(突出部分22b)と上下方向Zの配置領域が重複するように形成されている。後述するように、規制体31は、本体部10を下方から支持する容器支持場所Pに設けられて収納容器4の第二水平方向H2の移動を規制する部材である。
【0019】
次に、本実施形態に係る容器搬送設備1の構成について説明する。図1に示すように、容器搬送設備1は、収納容器4と、収納容器4の本体部10を下方から支持した状態で収納容器4を第二水平方向H2(ここでは、棚奥行方向Y)に搬送する第一搬送装置30と、を備えている。第一搬送装置30は、複数の参拝部6に対応して複数設けられている。容器搬送設備1は、更に、収納容器4を保管する保管棚60と、保管棚60と第一搬送装置30との間で収納容器4を搬送する第二搬送装置40と、を備えている。第一搬送装置30における第二搬送装置40との間で収納容器4の移載(授受)が行われる場所を容器授受場所Qとすると、第一搬送装置30は、容器授受場所Qと、参拝部6に対応して設定される容器支持場所Pとの間で、収納容器4を搬送する。すなわち、容器支持場所Pは、第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路の端部(当該搬送経路中の場所の一例)に設定されている。そして、第一搬送装置30や第二搬送装置40は、制御装置5からの搬送指令に応じて、参拝者が参拝しようとする参拝対象物2が収納された収納容器4を保管棚60から容器支持場所Pに搬送する。また、第一搬送装置30や第二搬送装置40は、制御装置5からの指令に応じて、参拝が終了した収納容器4を容器支持場所Pから保管棚60に搬送する。本実施形態では、第一搬送装置30が「搬送装置」に相当する。
【0020】
図1及び図2に示すように、保管棚60は、収納容器4を保管する保管部61を複数備えている。複数の保管部61は、上下方向Zに複数段且つ水平方向に複数列配置されている。ここで、各段における複数の保管部61の配列方向(水平方向)を棚横幅方向Xとし、棚横幅方向Xに直交する水平方向を棚奥行方向Yとする。保管棚60は、上下方向Zに延びる複数の支柱62と、棚奥行方向Yに延びる複数の腕木63(板状部材)とを備えている。腕木63のそれぞれは、棚奥行方向Yに並ぶ一対の支柱62のそれぞれに固定されている。そして、図4に示すように、収納容器4は、第二水平方向H2が棚奥行方向Yに沿う向きで保管部61に保管される。この際、収納容器4は、棚横幅方向Xに離間して配置された一対の腕木63によって、第一水平方向H1の両端部を下方から支持される。本実施形態では、1つの保管部61に1つの収納容器4が保管される。第二搬送装置40は、保管棚60の前方を棚横幅方向Xに沿って移動して、保管部61に又は保管部61から収納容器4を搬送する。図1及び図2に示す例では、2つの保管棚60が、第二搬送装置40の走行経路を挟んで互いに対向するように設置されている。
【0021】
図1及び図2に示すように、第二搬送装置40はスタッカークレーンである。具体的には、第二搬送装置40は、床面部に設置されたレール49に案内されて走行する走行体41と、走行体41に立設されたマスト42と、マスト42に案内されて上下方向Zに沿って移動する昇降体43と、昇降体43に支持された移載装置44と、を備えている。移載装置44は、収納容器4を下方から支持する支持体44aを備え、支持体44aと、保管部61や容器授受場所Q等の移載対象箇所との間で、収納容器4を移載する。具体的には、図4に示すように、移載装置44は、第二部分22や取っ手14(図5参照)等の被係合部に係脱自在なフック44b(係合部の一例)を備えており、被係合部に係合した状態のフック44bを移載方向(棚奥行方向Y)に出退移動させることで、支持体44aと移載対象箇所との間で収納容器4を移載するように構成されている。このようなフック式の移載機構は公知であるため詳細な説明は省略するが、フック44bは、第二部分22(突出部分22b)と対象壁部11aの外面19との間に形成される隙間Gや、取っ手14と側壁部11の外面との間に形成される隙間に対して下方から進入可能な部分を有する。そして、フック44bの上下移動又は回転移動により、当該部分が上記隙間に進入してフック44bが被係合部に係合した状態と、当該部分が上記隙間から離脱してフック44bの被係合部に対する係合が解除された状態とが切り替えられる。なお、移載装置44が、フック式の移載機構と協働して動作するコンベヤ機構(載置搬送機構)やクランプ機構等を備えても良い。
【0022】
図3等に示すように、第一搬送装置30はローラコンベヤにより構成されている。そして、図1に示すように、第一搬送装置30は、容器授受場所Qと容器支持場所Pとの間で、棚奥行方向Yに沿って収納容器4を搬送する。なお、第二搬送装置40は、第二水平方向H2が棚奥行方向Yに沿う向きで、容器授受場所Qにおいて第一搬送装置30との間で収納容器4を移載するように構成されており、これにより、収納容器4は第一搬送装置30によって第二水平方向H2に搬送される。
【0023】
図3及び図5に示すように、収納容器4は、容器支持場所Pにおいて板状体3が参拝部6側となる向きで配置される。そして、本実施形態では、第一搬送装置30には収納容器4を上下方向Zに沿う軸周りに回転させる回転機構は備えられていない。そのため、第二搬送装置40は、対象壁部11a(保持部20)が容器支持場所P(参拝部6)側となる向きで、容器授受場所Qにおいて第一搬送装置30との間で収納容器4を移載するように構成されている。一方、第二搬送装置40には、移載装置44を昇降体43に対して上下方向Zに沿う軸周りに回転させるターンテーブル45が設けられており、これにより、図2に示すように互いに対向する一対の保管棚60のそれぞれにおいて保持部20が第二搬送装置40の走行経路側(保管部61に対して収納容器4が出し入れされる側)となる向きで収納容器4を保管しつつ、保持部20が容器支持場所P(参拝部6)側となる向きで第一搬送装置30に対して収納容器4を渡すことが可能となっている。なお、第一搬送装置30や他の箇所に収納容器4を上下方向Zに沿う軸周りに回転させる回転機構が設けられる場合や、一対の保管棚60の双方において容器支持場所Pにおける収納容器4と同じ向きで収納容器4を保管する場合等には、第二搬送装置40がターンテーブル45を備えない構成とすることもできる。
【0024】
参拝部6には、墓地の装飾(例えば、墓石を模した御影石の模様等)が表面に施されたパネル7が設けられている。このパネル7によって、参拝者が参拝を行う参拝部6と、第一搬送装置30、第二搬送装置40、及び保管棚60が設置される領域とが仕切られている。図5に示すように、パネル7には、容器支持場所Pに配置された収納容器4に対して水平方向(第二水平方向H2)に対向する位置に開口部7aが形成されており、この開口部7aを通して、参拝者が容器支持場所Pに配置された収納容器4の板状体3を目視できるように構成されている。開口部7aは、板状体3の形状及び寸法に合わせて形成される。例えば、板状体3の表面における保持部20に覆われない部分の形状及び寸法に合わせて、開口部7aが形成される構成とすることができる。また、開口部7aはガラス板8で塞がれている。ガラス板8として、例えば、通電状態の切替によって透明状態と非透明状態とに切替可能な調光ガラスを用いることができる。また、図2及び図3に示すように、パネル7における開口部7aよりも下側には、線香や供え物等が置かれる祭壇9が設けられている。
【0025】
上述したように、収納容器4の対象壁部11aには、規制体31が当接する当接面19aが形成されている。図5に示すように、規制体31は、容器支持場所Pに設けられて収納容器4の第二水平方向H2の移動を規制するための部材である。規制体31は、容器支持場所Pに位置する収納容器4の当接面19aに対して、第一搬送装置30による収納容器4の搬送方向の下流側から当接するように設けられている。具体的には、規制体31は、第一搬送装置30による搬送面(本体部10の底面が配置される位置)よりも上側に突出するように、第一搬送装置30に固定されている。なお、ここでの収納容器4の搬送方向は、容器授受場所Qから容器支持場所Pに収納容器4を搬送する際の搬送方向であり、図2及び図5において右側に向かう方向である。このように容器支持場所Pにおいて規制体31が当接面19aに当接する構成とすることで、第一搬送装置30によって収納容器4を容器支持場所Pに搬送する場合に、容器支持場所Pにおける収納容器4の第二水平方向H2の位置決めを、規制体31の当接面19aへの当接によって行うことができる。
【0026】
更に、規制体31が当接する当接面19aが対象壁部11aの外面19に形成されるため、例えば保持部20の外面等の、収納容器4における対象壁部11aの外面19よりも第二水平方向H2の外側の部分に規制体31が当接する場合に比べて、収納容器4の第二水平方向H2の移動が規制体31により規制された状態で、板状体3の表面を第二水平方向H2のより外側に配置することができる(図5参照)。これにより、板状体3の表面を開口部7aにより近づけて配置して、板状体3以外のもの(例えば、保持部20や第一搬送装置30等)が開口部7aを通して参拝者の目に触れ難くすることが可能となり、この結果、開口部7aの周辺部分と板状体3との一体感を演出して参拝者に高級感を感じさせることが可能となっている。
【0027】
〔その他の実施形態〕
次に、収納容器及び容器搬送設備のその他の実施形態について説明する。
【0028】
(1)上記の実施形態では、本体部10が備える複数の側壁部11のうちの1つのみが対象壁部11aとされる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、複数の側壁部11のうちの2つ以上が対象壁部11aとされる構成とすることもできる。例えば、図6に示す例のように、複数の側壁部11のうちの収容空間Sを挟んで対向する一対の側壁部11の双方が対象壁部11aとされる構成とすることができる。この場合、保持部20が、複数の側壁部11のうちの収容空間Sを挟んで対向する一対の側壁部11(一対の対象壁部11a)の双方に設けられる。図6に示す例では、収容空間Sに異なる家に属する2人の故人の骨壺(参拝対象物2)が収容され、一方の故人に対応する板状体3と他方の故人に対応する板状体3とが、互いに反対側を向く対象壁部11aにそれぞれ取り付けられている。そして、第一搬送装置30や第二搬送装置40は、所望の板状体3(参拝者が参拝しようとする参拝対象物2に対応する板状体3)が参拝部6側となる向きで収納容器4が容器支持場所Pに配置されるように、収納容器4を保管棚60から容器支持場所Pに搬送する。なお、2つの板状体3は、収容空間Sを挟んで対向する一対の側壁部11の外面に分かれて(すなわち、互いに反対側を向く2つの外面に分かれて)取り付けられる。そのため、一方の板状体3が参拝者側となる向きで収納容器4を配置した場合に、他方の板状体3が参拝者の目に触れることを比較的容易に防止して、参拝者が心情的な抵抗を感じることを抑制することができる。
【0029】
(2)上記の実施形態では、当接面19aが、第二部分22(突出部分22b)と上下方向Zの配置領域が重複するように形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、当接面19aが、対象壁部11aの外面19における第二部分22よりも下側の部分に形成される構成とすることもできる。この場合、上記の実施形態とは異なり、当接面19aが、第二部分22に対して第一水平方向H1の外側ではなく、第二部分22と第一水平方向H1の配置領域が重複する位置に形成される構成とすることもできる。また、当接面19aが上記の実施形態とは異なる位置に形成される場合に、第一部分21の下端部が対象壁部11aの下端部と上下方向Zの同じ位置に配置される構成や、第二部分22の第一水平方向H1の両端部が、対象壁部11aの第一水平方向H1の両端部と第一水平方向H1の同じ位置に配置される構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、当接面19aが対象壁部11aの外面19に形成される構成を例として説明したが、規制体31が当接する当接面19aが、対象壁部11aの外面19以外の部分(例えば、保持部20の外面)に形成される構成とすることもできる。
【0030】
(3)上記の実施形態では、突出部分22bが、支持部分22aにおける第二水平方向H2の外側の端部から下側に延びるように形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、突出部分22bが、支持部分22aにおける第二水平方向H2の中間部分から下側に延びるように形成される構成とすることもできる。
【0031】
(4)上記の実施形態では、1つの保管部61に1つの収納容器4が保管される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、1つの保管部61に、第二水平方向H2が棚奥行方向Yに沿う向きの複数の収納容器4(例えば、2つの収納容器4)が、棚奥行方向Yに並べて保管される構成とすることもできる。
【0032】
(5)上記の実施形態では、容器支持場所Pが第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路の端部に設定される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、容器支持場所Pが、第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路の端部に代えて、或いは、第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路の端部に加えて、第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路の中間部に設定される構成とすることもできる。この場合、規制体31は、例えば、第一搬送装置30による搬送面よりも上側に突出して収納容器4の第二水平方向H2の移動を規制する状態と、第一搬送装置30による搬送面よりも下側に引退して収納容器4の第二水平方向H2の移動を許容する状態とに切替可能に構成される。
【0033】
(6)上記の実施形態では、容器支持場所Pが第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路中に設定される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一搬送装置30による収納容器4の搬送経路とは異なる場所に容器支持場所Pを設定することもできる。例えば、上記実施形態での容器支持場所Pに代えて、或いは、上記実施形態での容器支持場所Pに加えて、保管部61を容器支持場所Pとして設定することができる。この場合、当接面19aに当接して収納容器4の第二水平方向H2の移動を規制する規制体が、保管部61に設けられる。例えば、規制体が、腕木63における棚奥行方向Yの端部(第二搬送装置40の走行経路側の端部)において、腕木63の表面(本体部10を下方から支持する面)から上方に突出するように形成される構成とすることができる。この場合、規制体は、地震等により保管棚60が揺れた場合に収納容器4の保管部61からの落下を防止する機能を有する。
【0034】
(7)上記の実施形態では、第一搬送装置30がローラコンベヤにより構成される場合を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一搬送装置30をベルトコンベヤやスラットコンベヤ等の、ローラコンベヤ以外の搬送機構により構成しても良い。
【0035】
(8)上記の実施形態では、第二搬送装置40がスタッカークレーンである構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第二搬送装置40が、天井側に形成された走行レール(走行経路)に沿って走行して物品を搬送する天井搬送車や、自身の現在位置を認識しながら床面部を自律走行する物品搬送車等の、スタッカークレーン以外の搬送装置であっても良い。また、第二搬送装置40を設けず、保管棚60と第一搬送装置30との間の収納容器4の搬送に人手を介在させる構成とすることもできる。この場合、保管棚60に対する収納容器4の出し入れや第一搬送装置30に対する収納容器4の移載が、人手により行われる。
【0036】
(9)上記の実施形態では、収容空間Sを挟んで対象壁部11aと対向する側壁部11に取っ手14が設けられる構成を例として説明したが、収納容器4がこのような取っ手14を備えない構成とすることもできる。
【0037】
(10)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0038】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した収納容器及び容器搬送設備の概要について説明する。
【0039】
参拝対象物を収納するための収納容器は、前記参拝対象物の収容空間を形成する箱状の本体部と、前記本体部が備える複数の側壁部の1つである対象壁部に設けられ、前記参拝対象物に関係のある情報が記された板状体を着脱自在に保持する保持部と、を備え、前記対象壁部の外面に沿う水平方向を第一水平方向とし、前記対象壁部の外面に直交する水平方向を第二水平方向として、前記保持部は、前記板状体の前記第一水平方向の両側の端部を保持する第一部分と、前記板状体を下方から支持する第二部分と、を備え、前記第二部分が、前記対象壁部の外面から前記第二水平方向に延びるように形成されて前記板状体の下面を下方から支持する支持部分と、前記対象壁部の外面との間に隙間を形成するように前記支持部分から下方に突出する突出部分と、を備え、前記第一部分の下端部は、前記対象壁部の下端部よりも上側に配置され、前記第二部分の前記第一水平方向の両端部は、前記対象壁部の前記第一水平方向の両端部よりも内側に配置され、前記対象壁部の外面における前記第二部分よりも前記第一水平方向の両側であって前記第一部分よりも下側の部分に、前記本体部を下方から支持する容器支持場所に設けられて前記収納容器の前記第二水平方向の移動を規制する規制体が当接する当接面が形成されている。
【0040】
この構成によれば、本体部が備える複数の側壁部の1つである対象壁部に、下方に開口する隙間が形成されるため、保管場所に対して収納容器を出し入れする際に、装置の係合部又は作業者の指を上記の隙間に挿入させて収納容器を水平方向に移動させることができる。よって、収納容器の底部を下方から支持するために装置の一部又は作業者の手を挿入する空間を、保管場所における収納容器の下方に確保する必要はなく、保管場所において上下方向に並ぶ収納容器の間隔を短く抑えて保管場所における収納容器の保管効率の向上を図ることができる。
そして、上記の構成によれば、板状体を着脱自在に対象壁部に保持するための保持部の第二水平方向の配置領域内に、上記の隙間を形成することができる。具体的には、板状体の下面を下方から支持する支持部分から下方に突出するように、対象壁部の外面との間に上記の隙間を形成する突出部分が形成されるため、支持部分の下方の空間を有効に利用して、支持部分の第二水平方向の配置領域内に上記の隙間を形成することができる。よって、上記の隙間を設けることによって収納容器が第二水平方向に大型化することを抑制することができ、この結果、保管場所における収納容器の保管効率が上記の隙間を設けることによって低下することを抑制することができる。
以上のように、上記の構成によれば、保管場所に対する出し入れを適切に行うことができながら、保管場所における保管効率の向上を図ることができる収納容器を実現することができる。
また、上記の構成によれば、収納容器が容器支持場所において第二水平方向に移動することを、規制体の当接面への当接により規制することができる。
その上で、上記の構成によれば、規制体が当接する当接面が、対象壁部の外面に形成される。よって、例えば保持部の外面等の、収納容器における対象壁部の外面よりも第二水平方向の外側(収容空間から離れる側)の部分に規制体が当接する場合に比べて、収納容器の第二水平方向の移動が規制体により規制された状態で、板状体の表面を第二水平方向のより外側に配置することができる。この結果、例えば、容器支持場所を参拝者の参拝位置に設定すると共に、板状体の外形に合わせて形成された開口部を通して参拝者が板状体を視認する構成とした場合に、板状体の表面を開口部により近づけて配置して、板状体以外のものが開口部を通して参拝者の目に触れ難くすることができる。これにより、開口部の周辺部分と板状体との一体感を演出して参拝者に高級感を感じさせることが可能となる。
【0041】
ここで、前記支持部分の前記第二水平方向の寸法は、前記第一部分の前記第二水平方向の寸法よりも小さいと好適である。
また、前記第一部分と前記第二部分とが別体として構成されていると好適である。
【0042】
また、前記保持部が、前記本体部が備える複数の側壁部のうちの、前記収容空間を挟んで対向する一対の側壁部の双方に設けられていると好適である。
この構成によれば、1つの収納容器に2つの板状体を取り付けることができるため、1つの収納容器に一方の板状体に関係のある参拝対象物と他方の板状体に関係のある参拝対象物とを混在させることも可能となり、収納容器における参拝対象物の収納効率を高め易くすることができる。
【0045】
容器搬送設備は、収納容器と、前記本体部を下方から支持した状態で前記収納容器を前記第二水平方向に搬送する搬送装置と、を備え、前記容器支持場所は、前記搬送装置による前記収納容器の搬送経路中に設定され、前記規制体が、前記容器支持場所に位置する前記収納容器の前記当接面に対して、前記搬送装置による前記収納容器の搬送方向の下流側から当接するように設けられている。
【0046】
この構成によれば、搬送装置によって収納容器を容器支持場所に搬送する場合に、容器支持場所における収納容器の第二水平方向の位置決めを、規制体の当接面への当接によって行うことができる。
その上で、上記の構成によれば、例えば、容器支持場所を参拝者の参拝位置に設定すると共に、板状体の外形に合わせて形成された開口部を通して参拝者が板状体を視認する構成とした場合に、上述したように、板状体以外のもの(ここでは例えば搬送装置)が開口部を通して参拝者の目に触れ難くすることができ、この結果、開口部の周辺部分と板状体との一体感を演出して参拝者に高級感を感じさせることが可能となる。
【0047】
本開示に係る収納容器又は容器搬送設備は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
【符号の説明】
【0048】
1:容器搬送設備
2:参拝対象物
3:板状体
4:収納容器
10:本体部
11:側壁部
11a:対象壁部
19:外面
19a:当接面
20:保持部
21:第一部分
22:第二部分
22a:支持部分
22b:突出部分
30:第一搬送装置(搬送装置)
31:規制体
G:隙間
H1:第一水平方向
H2:第二水平方向
P:容器支持場所
S:収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6