特許第6773035号(P6773035)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773035
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】EP2アゴニスト活性を有する化合物
(51)【国際特許分類】
   A61P 43/00 20060101AFI20201012BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 15/08 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 5/24 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 15/06 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 15/10 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 11/08 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20201012BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20201012BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20201012BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   A61P43/00 111
   A61P37/02
   A61P37/08
   A61P43/00 105
   A61P25/00
   A61P15/08
   A61P5/24
   A61P15/06
   A61P17/14
   A61P27/02
   A61P15/10
   A61P19/02
   A61P11/00
   A61P11/08
   A61P1/16
   A61P9/00
   A61P13/12
   A61P29/00
   A61P31/04
   A61P7/00
   A61P29/00 101
   A61P17/02
   A61P35/00
   A61P1/04
   A61P19/08
   C07D417/04CSP
   A61K31/427
【請求項の数】14
【全頁数】89
(21)【出願番号】特願2017-529955(P2017-529955)
(86)(22)【出願日】2016年7月22日
(86)【国際出願番号】JP2016071611
(87)【国際公開番号】WO2017014315
(87)【国際公開日】20170126
【審査請求日】2019年5月28日
(31)【優先権主張番号】特願2015-145776(P2015-145776)
(32)【優先日】2015年7月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000185983
【氏名又は名称】小野薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100134784
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和美
(72)【発明者】
【氏名】小川 誠治
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 俊英
(72)【発明者】
【氏名】杉本 勇
(72)【発明者】
【氏名】谷 耕輔
(72)【発明者】
【氏名】守行 和美
(72)【発明者】
【氏名】後藤 義一
(72)【発明者】
【氏名】山根 晋作
【審査官】 谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04281113(US,A)
【文献】 特許第6569661(JP,B2)
【文献】 特開昭61−218588(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/013651(WO,A1)
【文献】 特表2001−527063(JP,A)
【文献】 特表2010−532379(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/102355(WO,A1)
【文献】 OGAWA S. et al.,Discovery of G protein-biased EP2 receptor agonists,ACS Medicinal Chemistry Letters,2016年 1月 4日,Vol.7,p.306-11
【文献】 OGAWA S. et al.,Structural optimization and structure-functional selectivity relationship studies of G protein-biased EP2 receptor agonists,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2016年 3月31日,Vol.26, No.10,p.2446-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 407/04
C07D 409/04
C07D 417/04
C07D 417/14
A61K 31/352
A61K 31/381
A61K 31/427
A61K 31/428
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】
(式中、ring1は、5員単環式芳香族複素環を表わし、
は、−(CH−COOH、−(CH−COOR11、−(CH−OH、−(CH−OR12、−CHNR1314または−CONR1314を表わし、
pは0〜4の整数を表わし、
qは0〜4の整数を表わし、
rは1〜4の整数を表わし、
sは1〜4の整数を表わし、
11は、C1〜4アルキル基を表わし、
12は、C1〜4アルキル基またはC1〜4アシル基を表わし、
13は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
14は、水素原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アシル基、またはR15O(C=O)−C1〜4アルキレン基を表わし、
またはR13とR14は結合する窒素原子と一緒になって飽和の5〜8員環状アミンを表わし、
15は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
Xは、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR16−を表わし、
16は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
は、水素原子、ハロゲン原子、−OR31を表わし、
31は、水素原子、C1〜4アルキル基またはC1〜4アシル基を表わし、
nは1または2の整数を表わし、
nが2の場合は、Rは同じでも異なっていてもよく、
Eは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CH−、=CH−または−NR17−を表わし、
17は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
Jは、−(CR−を表わし、
mは0〜4の整数を表わし、
とRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わし、
2個以上のRおよびRは同じでも異なっていてもよく
は結合手、−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−を表わし、
(但し、Qが結合手であり、mが0の場合、少なくとも1つのRはハロゲン原子を表わす)
18は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
はC1〜4アルキル基、C2〜4アルケニル基、C2〜4アルキニル基、または3〜15員環を表わし、
該3〜15員環は0〜5個のRで置換されていてもよく、
は、(1)C1〜8アルキル基、(2)C2〜8アルケニル基、(3)C2〜8アルキニル基、(4)C3〜8シクロアルキル基、(5)C1〜8アルコキシ基、(6)C3〜8シクロアルキルオキシ基、(7)C1〜8アシル基、(8)C1〜8アシルオキシ基、(9)C1〜8アルキルチオ基、(10)C3〜8シクロアルキルチオ基、(11)C1〜8アルキルスルフィニル基、(12)C3〜8シクロアルキルスルフィニル基、(13)C1〜8アルキルスルホニル基、(14)C3〜8シクロアルキルスルホニル基、(15)C1〜8アルコキシカルボニル基、(16)5または6員環状基、(17)(5または6員環状基)−C1〜4アルキル基、(18)(5または6員環状基)−C1〜4アルコキシ基、(19)(5または6員環状基)−C1〜4アシル基、(20)ハロゲン原子、(21)ヒドロキシ基、(22)ニトロ基、(23)シアノ基、(24)−NR5152、(25)−CONR5354または(26)−SONR5556を表わし、
51、R52、R53、R54、R55またはR56は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜8アルキル基、C1〜8アシル基またはC1〜8アルキルスルホニル基を表わし、
が複数個置換する場合は、それぞれのRは同じでも異なっていてもよく、
ここで、Rのうち(1)〜(19)の基は、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4アシル基、C3〜8シクロアルキル基、OH、−NR6162またはハロゲン原子を表わし、Rが複数個置換する場合は、それぞれのRは同じでも異なっていてもよく、
61またはR62は、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
【化2】
は、それぞれ独立して単結合または二重結合であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項2】
Qが−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−である請求項1記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項3】
Qが結合手であり、mが1〜4である、請求項1記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項4】
Eが、−CH−または=CH−である請求項1から3のいずれか1項記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項5】
Xが、−O−または−S−である請求項1からのいずれか1項記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項6】
一般式(I−1):
【化3】
(式中、ring1−1は、5員の単環式芳香族複素環を表わし、Qは−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−を表わし、その他の記号は請求項1記載と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項7】
ring1−1が、オキサゾール、チアゾール、フランまたはチオフェンである請求項6記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項8】
(1)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(2)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(3)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(4)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−フェノキシ−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(5)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−フェノキシ−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(6)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(7)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(8)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(9)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(10)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(11)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(12)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(13)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(14)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(15)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(16)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(17)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(18)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(19)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(20)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(21)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(22)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(23)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−ペンテン−1−yl}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(24)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(25)(2R,4aR,5R,6R,7aS)−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オール、
(26)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(27)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(28)イソプロピル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(29)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(ベンジルオキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(30)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(31)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(3−フェノキシプロピル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(32)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(5−フェノキシペンチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(33)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(4−フェノキシブチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(34)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3,3−ジフルオロ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(35)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(36)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(37)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(38)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(39)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−5−(2−ナフチル)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(40)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−デセン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(41)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(42)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(43)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E,4S)−4−(1−エチルシクロブチル)−4−ヒドロキシ−1−ブテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(44)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(45)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(2−フェノキシエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(46)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(47)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(48)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(49)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(50)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(51)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(52)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(53)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(54)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(55)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(56)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(57)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(58)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(59)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(60)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(61)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(62)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(63)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(64)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(65)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(66)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、または
(67)(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オールから選択される、請求項1または2に記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項9】
(1)2−{(2R,4aR,5S,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)メチル]−6,6−ジフルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、または
(2)2−{(2R,4aR,5S,6S,7aS)−5−[(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]−6−フルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸から選択される、請求項1または3記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項10】
請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物。
【請求項11】
請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物を含有する、免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、および軟骨損傷からなる群より選択されるEP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防剤。
【請求項12】
免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、および軟骨損傷からなる群より選択されるEP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防剤を製造するための、請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物の使用。
【請求項13】
免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、および軟骨損傷からなる群より選択されるEP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防のための、請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物。
【請求項14】
請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、またはそれらの溶媒和物の有効量を含む、免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、および軟骨損傷からなる群より選択されるEP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防のための医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の一般式(I):
【0002】
【化1】
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある。)に関する。
【背景技術】
【0003】
プロスタグランジンE(以下、PGEと略記する。)は、アラキドン酸カスケード中の代謝産物として知られており、細胞保護作用、子宮収縮作用、発痛作用、消化管の蠕動運動促進作用、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、血圧降下作用、利尿作用などを有していることが知られている。
【0004】
PGE受容体には、それぞれ役割の異なった4つのサブタイプが存在し、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれている。そのうち、EP2受容体は、TNF−α産生抑制、IL−10産生増強に関与していると考えられているため、EP2アゴニストは、例えば、免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、軟骨損傷などの予防および/または治療に有用であると考えられている。
【0005】
一方で、本発明化合物と構造が類似する化合物としては、例えば、国際公開第2011/013651号パンフレット(特許文献1)や国際公開第2012/102355号パンフレット(特許文献2)に選択的FPアゴニストが、例えば、特開昭61−218588号(特許文献3)や特開昭55−89261号(特許文献4)にプロスタサイクリン誘導体が、それぞれ開示されている。
【0006】
しかしながら、これらの先行技術文献には、EP2アゴニストに関する記載も示唆も一切ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2011/013651号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2012/102355号パンフレット
【特許文献3】特開昭61−218588号公報
【特許文献4】特開昭55−89261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、安全性に優れたEP2アゴニストを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、後述の一般式(I)で示される化合物が前記の課題を解決するものであることを見出し、さらに検討を加えることにより本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、
1.一般式(I):
【0011】
【化2】
(式中、ring1は、5または6員単環式芳香環を表わし、
は、−(CH−COOH、−(CH−COOR11、−(CH−OH、−(CH−OR12、−CHNR1314または−CONR1314を表わし、
pは0〜4の整数を表わし、
qは0〜4の整数を表わし、
rは1〜4の整数を表わし、
sは1〜4の整数を表わし、
11は、C1〜4アルキル基を表わし、
12は、C1〜4アルキル基またはC1〜4アシル基を表わし、
13は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
14は、水素原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アシル基、またはR15O(C=O)−C1〜4アルキレン基を表わし、
またはR13とR14は結合する窒素原子と一緒になって飽和の5〜8員環状アミンを表わし、
15は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
Xは、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR16−を表わし、
16は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
は、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
は、水素原子、ハロゲン原子、−OR31を表わし、
31は、水素原子、C1〜4アルキル基またはC1〜4アシル基を表わし、
nは1または2の整数を表わし、
nが2の場合は、Rは同じでも異なっていてもよく、
Eは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CH−、=CH−または−NR17−を表わし、
17は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
Jは、−(CR−を表わし、
mは0〜4の整数を表わし、
とRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わし、
2個以上のRおよびRは同じでも異なっていてもよく、
同一炭素原子上のRおよびRは結合している炭素原子と一緒になってC3〜6の飽和炭素環を形成してもよく、
Qは結合手、−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−を表わし、
18は、水素原子、C1〜4アルキル基、またはC1〜4アシル基を表わし、
はC1〜4アルキル基、C2〜4アルケニル基、C2〜4アルキニル基、または3〜15員環を表わし、
該3〜15員環は0〜5個のRで置換されていてもよく、
は、(1)C1〜8アルキル基、(2)C2〜8アルケニル基、(3)C2〜8アルキニル基、(4)C3〜8シクロアルキル基、(5)C1〜8アルコキシ基、(6)C3〜8シクロアルキルオキシ基、(7)C1〜8アシル基、(8)C1〜8アシルオキシ基、(9)C1〜8アルキルチオ基、(10)C3〜8シクロアルキルチオ基、(11)C1〜8アルキルスルフィニル基、(12)C3〜8シクロアルキルスルフィニル基、(13)C1〜8アルキルスルホニル基、(14)C3〜8シクロアルキルスルホニル基、(15)C1〜8アルコキシカルボニル基、(16)5または6員環状基、(17)(5または6員環状基)−C1〜4アルキル基、(18)(5または6員環状基)−C1〜4アルコキシ基、(19)(5または6員環状基)−C1〜4アシル基、(20)ハロゲン原子、(21)ヒドロキシ基、(22)ニトロ基、(23)シアノ基、(24)−NR5152、(25)−CONR5354または(26)−SONR5556を表わし、
51、R52、R53、R54、R55またはR56は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜8アルキル基、C1〜8アシル基またはC1〜8アルキルスルホニル基を表わし、
が複数個置換する場合は、それぞれのRは同じでも異なっていてもよく、
ここで、Rのうち(1)〜(19)の基は、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4アシル基、C3〜8シクロアルキル基、OH、−NR6162またはハロゲン原子を表わし、Rが複数個置換する場合は、それぞれのRは同じでも異なっていてもよく、
61またはR62は、それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、
【0012】
【化3】
は、それぞれ独立して単結合または二重結合であることを表わす。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
2.Qが−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−である前記1記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
3.Qが結合手であり、少なくとも1個のRがハロゲンである前記1記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
4.Eが、−CH−または=CH−である前記1から3のいずれかに記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
5.ring1が、5員の単環式芳香族複素環である前記1から4のいずれかに記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
6.Xが、−O−または−S−である前記1から5のいずれかに記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
7.一般式(I−1):
【0013】
【化4】
(式中、ring1−1は、5員の単環式芳香族複素環を表わし、Qは−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−を表わし、その他の記号は前記1記載と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
8.ring1−1が、オキサゾール、チアゾール、フランまたはチオフェンである前記7記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
9.
(1)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(2)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(3)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(4)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−フェノキシ−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(5)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−フェノキシ−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(6)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(7)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(8)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(9)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(10)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(11)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(12)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(13)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(14)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(15)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(16)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(17)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(18)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(19)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(20)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(21)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(22)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(23)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−ペンテン−1−yl}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(24)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(25)(2R,4aR,5R,6R,7aS)−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オール、
(26)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(27)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(28)イソプロピル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、
(29)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(ベンジルオキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(30)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(31)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(3−フェノキシプロピル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(32)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(5−フェノキシペンチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(33)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(4−フェノキシブチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(34)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3,3−ジフルオロ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(35)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(36)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(37)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(38)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(39)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−5−(2−ナフチル)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(40)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−デセン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(41)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(42)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(43)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E,4S)−4−(1−エチルシクロブチル)−4−ヒドロキシ−1−ブテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(44)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(45)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(2−フェノキシエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(46)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(47)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(48)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(49)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(50)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(51)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(52)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(53)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(54)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(55)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(56)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(57)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(58)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(59)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(60)2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(61)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(62)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(63)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(64)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(65)2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、
(66)イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート、または
(67)(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オールから選択される、請求項1または2に記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
10.
(1)2−{(2R,4aR,5S,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)メチル]−6,6−ジフルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸、または
(2)2−{(2R,4aR,5S,6S,7aS)−5−[(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]−6−フルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸から選択される、請求項1または3記載の化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
11.一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグを含有する医薬組成物、
12.一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグを含有する、EP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防剤、
13.EP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防剤を製造するための、一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの使用、
14.EP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防のための、一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ、
15.一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、EP2受容体に関連した疾患の治療および/または予防方法、
などに関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明化合物は、EP2アゴニスト活性を有するため、EP2受容体に関連した疾患、例えば、免疫疾患(例えば、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応など)、アレルギー性疾患(例えば、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患(例えば、緑内障、高眼圧症、黄斑浮腫、黄斑変性、網膜および視神経張力上昇、近視、遠視、乱視、ドライアイ、網膜剥離、白内障、眼圧上昇など)、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎(例えば、急性腎炎、慢性腎炎など)、腎不全、循環器系疾患(例えば、高血圧、心筋虚血、慢性動脈閉塞症、振動病など)、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患(例えば、骨折、再骨折、難治性骨折、骨癒合不全、偽関節、骨軟化症、骨ページェット症、硬直性脊椎炎、癌骨転移、変形性関節症およびそれらの類似疾患における骨の破壊など)、または軟骨損傷などの治療剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、前述の一般式(I):
【0016】
【化5】
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ(以下、総じて本発明化合物と略記する場合がある。)、本発明化合物を含有する医薬組成物、および本発明化合物を含有するEP2受容体に関連した疾患の予防および/または治療剤に関するものである。
【0017】
本明細書中、5または6員単環式芳香環とは、ベンゼン環、および5または6員の単環式芳香族複素環を表わす。5員の単環式芳香族複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール環などが挙げられる。6員の単環式芳香族複素環としては、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン環などが挙げられる。
【0018】
本明細書中、C1〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基、およびそれらの異性体である。
【0019】
本明細書中、C2〜4アルケニル基とは、エテニル、プロぺニル、ブテニル、ブタジエニル基、およびそれらの異性体である。
【0020】
本明細書中、C2〜4アルキニル基とは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル基、およびそれらの異性体である。
【0021】
本明細書中、C1〜4アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基、およびそれらの異性体である。
【0022】
本明細書中、C1〜4アシル基とは、メタノイル、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル基、およびそれらの異性体である。
【0023】
本明細書中、C1〜4アルキレン基とは、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン基、およびそれらの異性体である。
【0024】
本明細書中、飽和の5〜8員環状アミンとしては、例えば、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、およびチオモルホリン環などが挙げられる。
【0025】
本明細書中、C3〜6の飽和の炭素環とは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン環である。
【0026】
本明細書中、C1〜8アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基、およびそれらの異性体である。
【0027】
本明細書中、C2〜8アルケニル基とは、例えば、二重結合を1〜2個有するC2〜8アルケニル基を意味し、具体的にはエテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル、オクテニル、オクタジエニル基、およびそれらの異性体などである。
【0028】
本明細書中、C2〜8アルキニル基とは、例えば、三重結合を1〜2個有するC2〜8アルキニル基を意味し、具体的にはエチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル、オクチニル、オクタジイニル基、およびそれらの異性体などである。
【0029】
本明細書中、C3〜8シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル基である。
【0030】
本明細書中、C1〜8アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ基、およびそれらの異性体である。
【0031】
本明細書中、C3〜8シクロアルキルオキシ基とは、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、およびシクロオクチルオキシ基である。
【0032】
本明細書中、C1〜8アシル基とは、メタノイル、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル基、およびそれらの異性体である。
【0033】
本明細書中、C1〜8アシルオキシ基とは、メタノイルオキシ、エタノイルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ基、およびそれらの異性体である。
【0034】
本明細書中、C1〜8アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ基、およびそれらの異性体である。
【0035】
本明細書中、C3〜8シクロアルキルチオ基とは、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ、およびシクロオクチルチオ基である。
【0036】
本明細書中、C1〜8アルキルスルフィニル基とは、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、ヘプチルスルフィニル、オクチルスルフィニル基、およびそれらの異性体である。
【0037】
本明細書中、C3〜8シクロアルキルスルフィニル基とは、シクロプロピルスルフィニル、シクロブチルスルフィニル、シクロペンチルスルフィニル、シクロヘキシルスルフィニル、シクロヘプチルスルフィニル、およびシクロオクチルスルフィニル基である。
【0038】
本明細書中、C1〜8アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル基、およびそれらの異性体である。
【0039】
本明細書中、C3〜8シクロアルキルスルホニル基とは、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル、およびシクロオクチルスルホニル基である。
【0040】
本明細書中、C1〜8アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル基、およびそれらの異性体である。
【0041】
本明細書中、5または6員環状基とは、5または6員炭素環および5または6員複素環を表わす。
【0042】
5または6員炭素環としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン環などが挙げられる。
【0043】
5または6員複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、チオピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン環などが挙げられる。
【0044】
本明細書中、3〜15員環状基とは、3〜15員炭素環および3〜15員複素環を表わす。
【0045】
3〜15員炭素環としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾ[8]アヌレン、2’,3’−ジヒドロスピロシクロプロパン−1,1’−インデン、3’,4’−ジヒドロ−2’H−スピロシクロプロパン−1,1’−ナフタレン、アダマンタン、ノルアダマンタン、およびキュバン環などが挙げられる。
【0046】
3〜15員複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、アザスピロ[4.4]ノナン、オキサザスピロ[4.4]ノナン、ジオキサスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、チアスピロ[4.5]デカン、ジチアスピロ[4.5]デカン、ジオキサスピロ[4.5]デカン、オキサザスピロ[4.5]デカン、アザスピロ[5.5]ウンデカン、オキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、オキサビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、およびジアザビシクロ[2.2.2]オクタン環などが挙げられる。
【0047】
本明細書中、ハロゲン原子とは、フッ素、臭素、塩素、およびヨウ素などである。
【0048】
本明細書中、
【0049】
【化6】
は単結合または二重結合を表わし、
【0050】
【化7】
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表わし、
【0051】
【化8】
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表わし、
【0052】
【化9】
は、α−配置、β−配置、またはそれらの任意の割合の混合物であることを表わす。
【0053】
一般式(I)で示される化合物のうち、好ましい態様としては、例えば、
一般式(I−1):
【0054】
【化10】
(式中、ring1−1は、5員の単環式芳香族複素環を表わし、Qは−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−、または−NR18−を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、または、
一般式(I−2):
【0055】
【化11】
(式中、Qは−CH−、−O−、−O−CH−、−S−または−NR18−を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物などが挙げられる。
【0056】
一般式(I)中、ring1としては、5員の単環式芳香族複素環が好ましい。さらに好ましくは、オキサゾール、チアゾール、フラン、またはチオフェンであり、より好ましくはチアゾールである。
【0057】
一般式(I−1)中、ring1−1としては、オキサゾール、チアゾール、フラン、またはチオフェンが好ましく、より好ましくはチアゾールである。
【0058】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、pとしては、0が好ましい。
【0059】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、qとしては、0が好ましい。
【0060】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、rとしては、1が好ましい。
【0061】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、sとしては、1が好ましい。
【0062】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、Rとしては、−(CH−COOH、−(CH−COOR11、−(CH−OH、または−(CH−OR12が好ましく、特に−COOH、−COOR11、−CHOH、または−CHOR12が好ましい。R11としては、イソプロピル基が好ましい。
【0063】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
【0064】
一般式(I)または一般式(I−1)のいずれにおいても、nとしては2が好ましく、nが2の場合のRの組み合わせとしては、水素原子と−OR31が好ましく、R31としては、水素原子が好ましい。
【0065】
一般式(I−2)中、R31としては、水素原子が好ましい。
【0066】
一般式(I)中、Eとしては、−CH−または=CH−が好ましい。
【0067】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、J中のRとしては水素原子、水酸基、またはハロゲン原子が好ましく、特に水素原子または水酸基が好ましい。
【0068】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、J中のRとしては水素原子、水酸基、またはハロゲン原子が好ましく、特に水素原子または水酸基が好ましい。
【0069】
一般式(I)中、J中の同一の炭素原子に結合するRとRの組み合わせとしては、(1)両方とも水素原子、(2)両方ともハロゲン原子、および(3)水素原子および水酸基が好ましい。
【0070】
一般式(I)中、Xとしては、−O−または−S−が好ましく、特に−O−が好ましい。
【0071】
一般式(I)中、Qとしては、−CH−、−O−、−O−CH−、−S−、−SO−、−SO−または−NR18−が好ましく、より好ましくは−CH−、−O−、−O−CH−、−S−または−NR18−であり、−CH−または−O−が特に好ましい。
【0072】
一般式(I−1)中、Qとしては、−CH−、−O−、−O−CH−、−S−または−NR18−が好ましく、特に−CH−または−O−が好ましい。
【0073】
一般式(I−2)中、Qとしては−CH−または−O−が好ましい。
【0074】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、RとしてはC1〜4アルキル基または3〜15員環が好ましい。
【0075】
該3〜15員環としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン環または8〜15員ベンゼン縮合環が好ましい。該8〜15員ベンゼン縮合環としては、例えば、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、ビフェニレン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾ[8]アヌレン、2’,3’−ジヒドロスピロシクロプロパン−1,1’−インデン、3’,4’−ジヒドロ−2’H−スピロシクロプロパン−1,1’−ナフタレン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、およびベンゾジチアン環などが挙げられる。
【0076】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)中、R中の3〜15員環としてさらに好ましくは、ベンゼン環、または以下の8〜15員ベンゼン縮合環、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾ[8]アヌレン、2’,3’−ジヒドロスピロシクロプロパン−1,1’−インデン、3’,4’−ジヒドロ−2’H−スピロシクロプロパン−1,1’−ナフタレン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、およびクロマン環が挙げられる。
【0077】
また、該3〜15員環が8〜15員ベンゼン縮合環である場合、ベンゼン環部分でQと結合することが好ましい。
【0078】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)中、R中の3〜15員環として特に好ましくは、
【0079】
【化12】
(式中、矢印はQとの結合部位を表わす。)が挙げられる。
【0080】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)中、R中の3〜15員環として最も好ましくは、ベンゼン環である。
【0081】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)中、R中の3〜15員環は0〜5個のRで置換していてもよく、より好ましくは0〜3個である。Rが複数個置換する場合は、3〜15員環を構成する同じ原子に置換していてもよいし、別々の原子に置換していてもよく、それぞれのRは同じでも異なっていてもよい。
【0082】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)のいずれにおいても、R中の3〜15員環の置換基であるRとしては前記の(1)〜(26)の置換基全てが好ましく、さらに好ましくは、(1)C1〜8アルキル基、(2)C2〜8アルケニル基、(3)C2〜8アルキニル基、(4)C3〜8シクロアルキル基、(5)C1〜8アルコキシ基、(6)C3〜8シクロアルキルオキシ基、(7)C1〜8アシル基、(9)C1〜8アルキルチオ基、(20)ハロゲン原子、(21)ヒドロキシ基、(22)ニトロ基、(23)シアノ基、または(24)−NR1617であり、特に好ましくは、(1)C1〜8アルキル基、(5)C1〜8アルコキシ基、(20)ハロゲン原子、(22)ニトロ基、(23)シアノ基である。
【0083】
一般式(I)で示される化合物としては、前記の好ましいring1、R、R、R、n、E、X、Q、およびRを、一部もしくはすべて組み合わせた化合物が好ましい。
【0084】
一般式(I−1)で示される化合物としては、前記の好ましいring1−1、R、R、R、n、Q、およびRを、一部もしくはすべて組み合わせた化合物が好ましい。
【0085】
一般式(I−2)で示される化合物としては、前記の好ましいR、R、R31、Q、およびRを、一部もしくはすべて組み合わせた化合物が好ましい。
【0086】
一般式(I)、一般式(I−1)、または一般式(I−2)で示される化合物の中でも、EP2選択性が高い化合物がより好ましい。
【0087】
また、実施例に記載された全ての化合物が好ましい。
【0088】
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルコキシ基、およびアルキレン基などには直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在などによる異性体(R、S体、α、β体、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性による異性体もすべて包含される。
【0089】
例えば、一般式(I)の不斉炭素の存在による異性体としては、これに限定されないが、
【0090】
【化13】
(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。)などを例示することができ、より好ましくは、
【0091】
【化14】
である。
【0092】
[塩、N−オキシド体、溶媒和物]
本発明で開示される、一般式(I)で示される化合物の塩には薬学的に許容されるものすべてが含まれる。薬学的に許容される塩は毒性の低い、水溶性のものが好ましい。適当な塩として、例えば、アルカリ金属(例えば、カリウム、ナトリウム、リチウムなど)の塩、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウムなど)の塩、アンモニウム塩(例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩など)、有機アミン(例えば、アルキルアミン[例:メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど]、複素環式アミン[例:ピリジン、ピコリン、ピペリジンなど]、アルカノールアミン[例:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど]、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、フェネチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、塩基性天然アミノ酸[例:アルギニン、リジン、オルニチン、ヒスチジンなど]など)の塩、酸付加塩(例えば、無機酸塩[例:塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩など]、有機酸塩[例:酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩など]、酸性天然アミノ酸との塩[例:アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩など]など)などが挙げられる。
【0093】
さらに塩には、四級アンモニウム塩も含まれる。四級アンモニウム塩とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が、R基によって四級化されたものを表す。ここでR基は、例えば、フェニル基によって置換されていてもよいC1〜8アルキル基などを表す。
【0094】
一般式(I)で示される化合物のN−オキシド体とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が酸化されたものを表す。また、かかるN−オキシド体は、例えば、上記のアルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、有機アミンの塩、酸付加物塩などのような塩を形成していてもよい。
【0095】
一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのN−オキシド体は、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。溶媒和物を形成するときは、任意の数の溶媒分子と配位していてもよい。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であるものが好ましい。
【0096】
一般式(I)で示される化合物は、公知の方法により上記の塩やN−オキシド体、溶媒和物に変換することができる。
【0097】
[プロドラッグ]
一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとは、生体内において酵素や胃酸などによる反応により一般式(I)で示される化合物に変換される化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基が、エステル化、アミド化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基が、メチルエステル化、エチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、フタリジルエステル化、1−{(エトキシカルボニル)オキシ}エチルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、1−{[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]オキシ}エチルエステル化、メチルアミド化された化合物など)など;一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基が、アシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物の水酸基が、アセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など)など;一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基が、アシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のアミノ基が、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など)などが挙げられる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163〜198頁(1990年刊)に記載されているような、生理的条件で一般式(I)で示される化合物に変化するものであってもよい。これら一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、一般式(I)で示される化合物と同様に、例えば、上記のアルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、有機アミンの塩、酸付加物塩などのような塩を形成していてもよく、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。
【0098】
[標識化合物]
本発明化合物は、それらを構成する各原子の一部または全部がその同位元素によって置換された、いわゆる標識化合物をも包含する。これら標識化合物は、自体公知の方法によって製造することができる。標識のために用いられる同位元素としては、これに限定されないが、例えば、H、H、13C、14C、15N、16N、17O、18O、18F、35S、36Cl、77Br、125Iなどを好適に用いることができる。
【0099】
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、コンプリヘンシヴ・オーガニック・トランスフォーメーションズ:ア・ガイド・トゥ・ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ、セカンド・エディション[Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)]に記載された方法、または実施例に示す方法などを適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
【0100】
また、一般式(I)で示される化合物は、以下の方法にて製造することができる。
【0101】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−O−である化合物、すなわち一般式(Ia):
【0102】
【化15】
で示される化合物は、一般式(II):
【0103】
【化16】
(式中、LGは脱離基(例えばハロゲン、p−トルエンスルホニルオキシ基、またはメタンスルホニルオキシ基など)を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と、一般式(III):
【0104】
【化17】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を置換反応に付すことによって製造することができる。
【0105】
この置換反応は公知であり、例えば有機溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチル t−ブチル エーテル等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)もしくは炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)またはその水溶液あるいはこれらの混合物の存在下、0〜100℃で反応させることにより行なわれる。
【0106】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−O−、J中のmが0、Qが結合手、およびRが3〜15員環である化合物、すなわち一般式(Ib):
【0107】
【化18】
(式中、R4bは3〜15員環を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IV):
【0108】
【化19】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と、一般式(V):
【0109】
【化20】
(式中、R4bは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を光延反応に付すことによっても製造することができる。
【0110】
光延反応は公知であり、例えば、一方のアルコールを有機溶媒(ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエンなど)中、アゾ化合物(アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン、1,1’−アゾビス(N,N−ジメチルホルムアミド)など)およびホスフィン化合物(トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン、ポリマーサポートトリフェニルホスフィンなど)の存在下、フェノールと0〜60℃で反応させることにより行なわれる。
【0111】
Eが−S−である化合物については、一般式(III)または一般式(V)で示される化合物の水酸基が−SHである化合物を用いて、上記と同様の反応によって製造することができる。また、Eが−SO−またはEが−SO−である化合物は、Eが−S−である化合物を硫黄原子の酸化反応に付すことによって製造することができる。
【0112】
Eが−S−である化合物をEが−SO−である化合物にする酸化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、ヘキサン、メタノール、t−ブチルアルコール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中、水中またはこれらの混合溶媒中で、1〜1.2当量の酸化剤(過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム、亜硝酸アシル、過ホウ酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過酸(3−クロロ過安息香酸、過酢酸など)、オキソン(商品名、以下、オキソンと略記する;ポタシウムパーオキシモノスルフェート)、過マンガン酸カリウム、クロム酸、ジメチルジオキソランなど)の存在下、−40〜0℃の温度で反応させることにより行なわれる。
【0113】
また、Eが−S−である化合物をEが−SO−である化合物にする酸化反応は公知であり、例えば、適当な有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、ヘキサン、メタノール、t−ブチルアルコール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中、水中またはこれらの混合溶媒中で、過剰の酸化剤(過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム、亜硝酸アシル、過ホウ酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過酸(3−クロロ過安息香酸、過酢酸など)、オキソン(商品名)、過マンガン酸カリウム、クロム酸、ジメチルジオキソランなど)の存在下、0〜60℃の温度で反応させることにより行なわれる。
【0114】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−NH−である化合物、すなわち一般式(Ic):
【0115】
【化21】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(VI):
【0116】
【化22】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と、一般式(VII):
【0117】
【化23】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を還元的アミノ化反応に付すことによって製造することができる。
【0118】
還元的アミノ化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(ジクロロエタン、ジクロロメタンなど)中、三級アミン(トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下、酸(酢酸、四塩化チタンなど)を用いて、0〜40℃で反応させ、さらに、還元剤(水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなど)の存在下、0〜40℃の温度で行なわれる。
【0119】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが=CH−である化合物、すなわち一般式(Id):
【0120】
【化24】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(VI)で示される化合物と、一般式(VIII):
【0121】
【化25】
(式中、R101はフェニル、フェニルテトラゾリル、ベンゾチアゾリルなどを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を以下の反応に付すことによって製造することができる。
【0122】
該反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、無水テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、トルエン、ジメチルホルムアミドなど)中、塩基(例えば、カリウムヘキサメチルジシラジド(KHMDS)、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ブチルリチウムなど)の存在下、−100〜−20℃の温度で行なわれる。
【0123】
Eが−CH−である化合物は、Eが=CH−である化合物を公知の還元反応に付すことによって製造することができる。
【0124】
二重結合の還元反応は公知であり、例えば、水素雰囲気下、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、酢酸、1,2−ジメトキシエタン、またはこれらの有機溶媒を適宜混合した溶媒など)またはこれらの有機溶媒と水の混合溶媒中、パラジウム触媒(例えば、パラジウム−カーボン、水酸化パラジウムなど)存在下、室温〜約80℃の温度で行なわれる。また、トシルヒドラジンを用いても還元することができる。例えば、有機溶媒(例えば、1,4−ジオキサン、エタノール、ジクロロメタン、エチレングリコールなど)中あるいは水中、トシルヒドラジン、塩基(例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミン、酢酸ナトリウムなど)の存在下、0〜100℃の温度で行われる。
【0125】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−CH−、J中のmが0、およびQが−O−である化合物、すなわち一般式(Ie):
【0126】
【化26】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IX):
【0127】
【化27】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と、一般式(X):
【0128】
【化28】
(式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を、前記の置換反応に付すことによって製造することができる。
【0129】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−CH−、J中のmが0、Qが−O−、およびRが3〜15員環である化合物、すなわち一般式(Ie):
【0130】
【化29】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(XI):
【0131】
【化30】
で示される化合物と、一般式(V):
【0132】
【化31】
(式中、R4bは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を、前記の光延反応に付すことによって製造することができる。
【0133】
Eが−CH−、J中のmが0、およびQが−S−である化合物については、一般式(IV)または一般式(X)で示される化合物の水酸基が−SHである化合物を用いて、前記と同様の反応に付すことによって製造することができる。また、Eが−CH−、J中のmが0、およびQが−SO−またはQが−SO−である化合物は、Qが−S−である化合物を前記の硫黄原子の酸化反応に付すことによって製造することができる。
【0134】
一般式(I)で示される化合物のうち、Eが−CH−、J中のmが0、およびQがNHの化合物、すなわち一般式(If):
【0135】
【化32】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(XII):
【0136】
【化33】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と、一般式(XIII):
【0137】
【化34】
(式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を、前記の還元的アミノ化反応を行うことによって製造することができる。
【0138】
上記の各反応において、出発原料として用いた化合物は公知であるか、あるいは公知の方法により容易に製造することができる。
【0139】
例えば、一般式(IV)で示される化合物のうち、以下に示す一般式(IVa):
【0140】
【化35】
(式中、X’は−O−または−NH−を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、以下の反応工程式1に準じ、必要に応じて保護・脱保護反応を行なうことによって製造することができる。
【0141】
【化36】
(式中、TおよびTはそれぞれ異なる水酸基の保護基を表わし、R102は−ZnI、−ZnBr、−ZnCl、−MgI、−MgBr、−MgClまたは−Liを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
反応工程式1中、還元反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、ヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジオキサンなど)中、水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて、−78〜0℃の温度で行なわれる。
【0142】
反応工程式1中、反応1は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、無水トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなど)中、塩基(例えば、リチウムヘキサメチルジシラザン(LHMDS)、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウムなど)の存在下、ウィティッヒ(Wittig)試薬(例えば、(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム クロリドなど)を用いて、−78〜50℃の温度で行なわれる。
【0143】
反応工程式1中、反応2は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジオキサン、無水トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなど)と水の混合溶媒中、酸(例えば、塩酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸など)を用いて、0〜100℃の温度で行なわれる。
【0144】
反応工程式1中、反応3は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジオキサン、無水トルエン、ジクロロメタン、テトラヒドロフランなど)中、ルイス酸(例えば、塩化アルミニウム、塩化スズ、ボロントリフルオリド−ジエチルエーテル錯体など)の存在下、有機金属試薬(例えば、5−エトキシカルボニル−2−フラニルジンクブロマイドなど)を用いて、−78〜50℃の温度で行なわれる。
【0145】
反応工程式1中、脱保護反応は公知であり、以下の通り行なうことができる。
【0146】
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1−エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基などが挙げられる。
【0147】
保護基は、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、P.G.M.Wuts, T. W. Greene, Green’s Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, Fourth Edition, New York, 2007に記載されたものが用いられる。
【0148】
保護基の脱保護反応は、よく知られており、例えば、
(1)アルカリ加水分解、
(2)酸性条件下における脱保護反応、
(3)加水素分解による脱保護反応、
(4)フッ化物イオンを用いた脱保護反応、
(5)金属を用いた脱保護反応、
(6)金属錯体を用いた脱保護反応などが挙げられる。
【0149】
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば、有機溶媒(メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウムなど)または炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
【0150】
(2)酸条件下での脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、アニソールなど)中、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トシル酸など)、または無機酸(塩酸、硫酸など)もしくはこれらの混合物(臭化水素/酢酸など)中、0〜100℃の温度で行なわれる。
【0151】
(3)加水素分解による脱保護反応は、例えば、溶媒(エーテル系(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテルなど)、アルコール系(メタノール、エタノールなど)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエンなど)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリル系(アセトニトリルなど)、アミド系(ジメチルホルムアミドなど)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒など)中、触媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなど)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0〜200℃の温度で行なわれる。
【0152】
(4)フッ化物イオンを用いた脱保護反応は、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、アセトニトリルなど)中、テトラブチルアンモニウムフルオリドを用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
【0153】
(5)金属を用いた脱保護反応は、例えば、酸性溶媒(酢酸、pH4.2〜7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフランなどの有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0〜40℃の温度で行なわれる。
【0154】
(6)金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、エタノールなど)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジンなど)、有機酸(酢酸、ギ酸、2−エチルヘキサン酸など)および/または有機酸塩(2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウムなど)の存在下、ホスフィン系試薬(トリフェニルホスフィンなど)の存在下または非存在下、金属錯体(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)など)を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
【0155】
また、上記以外にも、例えば、P.G.M.Wuts, T. W. Greene, Green’s Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, Fourth Edition, New York, 2007に記載された方法によって、脱保護反応を行なうことができる。
【0156】
当業者には容易に理解できることではあるが、これらの脱保護反応を使い分けることにより、目的とする本発明化合物が容易に製造することができる。
【0157】
一般式(VI)で示される化合物のうち、Xが−O−または−NH−である化合物は、一般式(IVa)で示される化合物を、以下の酸化反応に付すことによって製造することができる。
【0158】
水酸基の酸化反応は公知であり、例えば
(1)スワン酸化(Swern oxidation)を用いる方法、
(2)デス−マーチン試薬(Dess-Martin Reagent)を用いる方法,
(3)TEMPO試薬を用いる方法
などが挙げられる。
【0159】
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)スワン酸化を用いる方法は、例えば、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタンなど)中、オキザリルクロライドとジメチルスルホキシドを−78℃で反応させ、得られた溶液にアルコール化合物を反応させ、さらに三級アミン(トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルピペリジン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エンなど)と−78〜20℃で反応させることにより行なわれる。
【0160】
(2)デス−マーチン試薬を用いる方法は、例えば、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、t−ブチルアルコールなど)中、デス−マーチン試薬(1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オン)の存在下、塩基(ピリジンなど)の存在下または非存在下、0〜40℃で反応させることにより行なわれる。
【0161】
(3)TEMPO試薬を用いる方法は、例えば、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル、酢酸エチル、水など)中またはそれらの混合溶媒中、TEMPO試薬(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ,フリーラジカル)および再酸化剤(過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム、3−クロロ過安息香酸、ヨードベンゼンジアセテート、ポタシウムパーオキシモノスルフェート(オキソン;商品名)など)を用いて、四級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロミドなど)の存在下または非存在下、無機塩(臭化ナトリウム、臭化カリウムなど)の存在下または非存在下、無機塩基(炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウムなど)の存在下または非存在下、20〜60℃で反応させることにより行なわれる。
【0162】
一般式(II)で示される化合物のうち、Xが−S−である化合物は、国際公開第2012/102355号パンフレットおよび米国特許第4,367,237号に記載された方法などを適宜参照して製造することができる。また、Xが−SO−またはXが−SO−である化合物は、Xが−S−である化合物を前記の硫黄原子の酸化反応に付すことによって製造することができる。
【0163】
また、一般式(IV)で示される化合物のうち、ring1がオキサゾールまたはチアゾールである化合物、すなわち一般式(IVb):
【0164】
【化37】
(式中、Yは−O−または−S−を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、以下の反応工程式2によっても製造することができる。
【0165】
【化38】
(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。)
反応工程式2中、シアノ化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、アセトニトリルなど)中、ルイス酸(例えば、塩化チタン、ヨウ化トリメチルシラン、ボロントリフルオリド−ジエチルエーテル錯体など)の存在下、シアノ化試薬(例えば、トリメチルシリルシアニド、シアン化ナトリウムなど)を用いて、−78〜25℃の温度で行なわれる。
【0166】
反応工程式2中、反応4は公知であり、YがSである化合物については、例えば、有機溶媒(例えば、メタノール、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中、塩基(例えば、ピリジン、水素化カルシウム、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミンなど)の存在下、または硫黄化試薬(例えば、硫化水素、アンモニウムスルフィド、硫化ナトリウムなど)を用いて、0〜150℃の温度で行なわれる。YがOである化合物については例えば、有機溶媒(例えば、メタノール、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)またはこれらの有機溶媒と水の混合溶媒中、塩基(例えば、ヒドロキシルアミン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムなど)の存在下、または酸(硫酸、塩酸など)を用いて、0〜100℃の温度で行なわれる。
【0167】
反応工程式2中、反応5は公知であり、α−ハロケトン化合物を用いて、例えば、有機溶媒(例えば、ジメトキシエタン 、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中、塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、ピリジンなど)の存在下、ブロモピルビン酸エチル、脱水試薬(例えば、無水トリフルオロ酢酸、無水トリフルオロスルホン酸など)を用いて、−78〜50℃の温度で行なわれる。
【0168】
反応工程式2中の一般式(XXI)で示される化合物のうち、RがC1〜4アルキル基である化合物については、一般式(XXI)で示される化合物のうちRが水素原子である化合物を以下の反応に付すことによっても製造することができる。
【0169】
該反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)中、塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムヘキサメチルジシラジドなど)の存在下、アルキル化剤(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチルなど)を用いて、−78〜50℃の温度で行なわれる。
【0170】
一般式(XI)で示される化合物および一般式(XII)で示される化合物は、一般式(VI)の化合物を用いて、以下の反応工程式3に準じ、必要に応じて保護・脱保護反応を行なうことによって製造することができる。
【0171】
【化39】
反応工程式3中、反応6は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、無水トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなど)中、塩基(例えば、リチウムヘキサメチルジシラザン(LHMDS)、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウムなど)の存在下、ウィティッヒ(Wittig)試薬(例えば、(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム クロリドなど)を用いて、−78〜50℃の温度で行なわれる。
【0172】
反応工程式3中、反応7は公知であり、例えば、有機溶媒(アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)と水の混合溶媒中、0℃〜室温にて酸(p−トルエンスルホン酸、酢酸など)を反応させることにより行うことができる。
【0173】
反応工程式3中、アルデヒド基の還元反応は公知であり、例えば、有機溶媒(テトラヒドロフラン、メタノールなど)中、0℃〜室温にて還元剤(水素化ホウ素ナトリウムなど)を反応させることにより行われる。
【0174】
一般式(II)および一般式(IX)で示される化合物は、一般式(IV)および一般式(XI)の化合物を用いて、公知のハロゲン化またはスルホニル化により製造することができる。
【0175】
一般式(III)、一般式(V)、一般式(VII)、一般式(VIII)、一般式(X)、一般式(XIII)、または一般式(XIV)で示される化合物、その他の出発原料として用いた化合物および試薬として用いた化合物は、それ自体公知であるか、あるいは公知の方法、例えば、コンプリヘンシヴ・オーガニック・トランスフォーメーションズ:ア・ガイド・トゥ・ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ、セカンド・エディション[Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)]に記載された方法などを組み合わせて用いることで容易に製造することができる。
【0176】
本明細書中の各反応において、各基は保護が必要な場合には保護されていてもよく、適宜、保護基で保護された化合物を公知の脱保護反応に付すことができる。
【0177】
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
【0178】
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコールなど)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
【0179】
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0180】
[毒性]
本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全である。毒性の評価は、例えば、以下の方法などを用いて行なうことができる。
(1)病理組織学的検査
雄性サル(カニクイザル)に、各濃度に調製した被験化合物を、それぞれ片眼に30μL点眼する。4週間反復点眼したのち、チオペンタールナトリウム(ラボナール(登録商標)、田辺三菱製薬株式会社)麻酔下で後大静脈および腹大動脈を切断して放血致死させ、眼球を摘出する。摘出した眼球は、固定液(リン酸緩衝1%ホルムアルデヒド・2.5%グルタールアルデヒド液)にて固定後、ヘマトキシリン・エオジン染色標本を作製し、病理組織学的検査を行なう。
(2)眼科的検査
雄性サル(カニクイザル)に、各濃度に調製した被験化合物含有溶液30μLを、それぞれ片眼に単回〜4週間反復点眼した後、下記に示す眼科的検査を行なう。麻酔下で行なう操作については、麻酔に塩酸ケタミン[動物用ケタミン注5%「フジタ」(フジタ製薬株式会社)の0.1〜0.4mL/kg筋注]および塩酸キシラジン[セラクタール(登録商標)2%(バイエル)の0.05〜0.1mL/kg筋注]を用いる。また、散瞳下で行なう操作については、散瞳剤(点眼剤:ミドリン(登録商標)P、参天製薬株式会社)を用いる。
(2−1)レーザーフレアーセルメーターを用いた検査
両眼について、散瞳剤を点眼後、麻酔下でレーザーフレアーセルメーター(FC−2000、興和株式会社)を用いて、房水フレア値(細胞数含む)を測定する。また、レーザーフレアーセルメーターのスリットランプモードで角膜、水晶体および中間透光体を観察する。検査中並びに終了後は、ケタミンによる角膜の乾燥を防ぐため、十分に生理食塩液を点眼する。
(2−2)角膜厚測定
麻酔下の動物を保定し、眼科用表面麻酔剤(ベノキシール(登録商標)0.4%、参天製薬株式会社)を点眼後、超音波画像診断・眼軸長/角膜厚測定装置(US−4000エコースキャン、株式会社ニデック、以下角膜厚測定装置)を用いて、角膜厚を測定する。測定中は角膜が乾燥しないように、適時、生理食塩液を点眼する。
【0181】
[医薬品への適応]
本発明化合物は、優れたEP2アゴニスト活性を有するので、EP2受容体に関連した疾患、例えば、免疫疾患(筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応など)、アレルギー性疾患(例えば、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患(緑内障、高眼圧症、黄斑浮腫、黄斑変性、網膜および視神経張力上昇、近視、遠視、乱視、ドライアイ、網膜剥離、白内障、眼圧上昇など)、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎(急性腎炎、慢性腎炎など)、腎不全、循環器系疾患(高血圧、心筋虚血、慢性動脈閉塞症、振動病など)、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患(骨折、再骨折、難治性骨折、骨癒合不全、偽関節、骨軟化症、骨ページェット症、硬直性脊椎炎、癌骨転移、変形性関節症およびそれらの類似疾患における骨の破壊など)、軟骨損傷などの治療剤として有効である。
【0182】
本発明化合物は、1)治療効果の補完および/または増強、2)該本発明化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または3)該本発明化合物の副作用の軽減のために、他の外科的治療および/または薬物と組み合わせて、併用薬として投与してもよい。
【0183】
本発明化合物と他の薬物の併用薬は、1つの製剤中に両成分を配合した配合製剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬物を後に投与してもよいし、他の薬物を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもかまわない。併用する薬物の投与方法は特に限定されず、経口投与であってもよく、非経口投与であってもよい。
【0184】
該他の薬物は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体であるか、またはワクチンなどであってもよい。
【0185】
例えば、本発明化合物を軟骨損傷の治療薬として用いる場合、例えば、骨形成タンパク質(BMP)、ステロイド薬、非ステロイド系抗炎症薬、ヒアルロン酸製剤、プロスタグランジン類、成長因子類、ビタミンD誘導体、ビタミンA誘導体、メタロプロテイナーゼ阻害薬、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬、エラスターゼ阻害薬、グリコサミノグリカン製剤、NFκBデコイオリゴ、オピオイド系鎮痛薬、非オピオイド系鎮痛薬、およびコンドロイチン硫酸などと組み合わせて使用してもよい。
【0186】
例えば、本発明化合物を緑内障治療薬として用いる場合、例えば、交感神経作動薬(αアゴニスト:例えば、塩酸アプラクロニジンなど、βアゴニスト:例えば、塩酸ジピベフリンなど)、副交感神経作動薬(例えば、塩酸ピロカルピン、カルバコール、デメカリウム、エコチオフェートまたは臭化ジスチグミンなど)、交感神経抑制薬(αブロッカー:例えば、塩酸ブナゾシンなど、βブロッカー:例えば、マレイン酸チモロール、塩酸ベフノロール、塩酸カルテオロール、または塩酸ベタキソロールなど、αβブロッカー:例えば、塩酸レボブノロール、ニプラジロールなど)、プロスタグランジン系薬物(例えば、イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、ビマトプロスト、トラヴォプロスト、タフルプロスト、EP2アゴニスト、EP4アゴニストまたはDPアゴニストなど)、炭酸脱水酵素阻害薬(例えば、アセタゾラミド、ジクロフェナミド、メタゾラミド、塩酸ドルゾラミド、またはブリンゾラミドなど)、高張浸透圧薬(例えば、グリセリン、グリセリンおよび果糖の配合製剤、イソソルビド、またはD−マンニトールなど)、ROCK(Rhoキナーゼ)阻害薬(例えば、Y−27632、リパスジル、またはAR−13324など)、NMDA拮抗薬(例えば、塩酸ケタミン、塩酸アマンダジン、塩酸メマンチン、デキストロメトルファン、メサドン、酒石酸イフェンプロジルなど)などと組み合わせて使用してもよい。
【0187】
組み合わせに際し、本発明化合物と他の薬剤の重量比は特に限定されない。他の薬剤は、任意の同種のまたは異種の2種以上を組み合わせて投与してもよい。
【0188】
本発明化合物と組み合わせて用いられるこれら他の薬剤の投与量は、その薬剤もしくは類似薬の臨床上用いられている用量を基準に適宜増減することができる。また、本発明化合物と他の薬剤との配合比は、投与対象の年齢や体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状などを考慮して適宜調節することができる。おおむね、1重量部の本発明化合物に対して、他の薬剤を0.01から100重量部組み合わせればよい。他の薬剤は複数のものを用いてもよい。また、他の薬剤は、上に列挙したもののほか、それと同一メカニズムを有する薬物であってもよい。このような薬物には、現在までに見出されているものだけでなく、今後見出されるものも含まれる。
【0189】
本発明化合物の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間などにより異なるが、通常、成人1人当たり、1回につき、1mgから300mgの範囲で1日1回から数回経口投与するか、または成人1人当たり、1回につき、0.1mgから150mgの範囲で1日1回から数回非経口投与するか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与すればよい。また、非経口投与の中でも、特に、点眼剤であれば好ましくは0.000001〜5%(w/v)、より好ましくは0.00001〜0.05%(w/v)の濃度のものを1回量1〜数滴を1日1〜数回(例えば、1〜8回)点眼すればよい。また、眼軟膏であれば好ましくは0.000001〜5%(w/w)、より好ましくは0.00001〜0.05%(w/w)の濃度のものを1日1〜数回(例えば、1〜4回)塗布すればよい。
【0190】
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0191】
本発明化合物を単剤として、あるいは本発明化合物と他の薬剤とを組み合わせた併用剤として、上記の疾患の予防および/または治療の目的に用いるには、有効成分である当該物質を、通常、各種の添加剤または溶媒などの薬学的に許容される担体とともに製剤化したうえで、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。ここで、薬学的に許容される担体とは、一般的に医薬品の製剤に用いられる、有効成分以外の物質を意味する。薬学的に許容される担体は、その製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害で、有効成分の治療効果を妨げないものが好ましい。また、薬学的に許容される担体は、有効成分および製剤の有用性を高める、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、または使用性を向上させるなどの目的で用いることもできる。具体的には、薬事日報社2016年刊「医薬品添加物事典2016」(日本医薬品添加剤協会編集)などに記載されているような物質を、適宜目的に応じて選択すればよい。
【0192】
投与に用いられる剤型としては、例えば、経口投与用製剤(例:錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤など)、口腔用製剤(例:口腔用錠剤、口腔用スプレー剤、口腔用半固形剤、含嗽剤など)、注射用製剤(例:注射剤など)、透析用製剤(例:透析用剤など)、吸入用製剤(例:吸入剤など)、眼科用製剤(例:点眼剤、眼軟膏剤など)、耳科用製剤(例:点耳剤など)、鼻科用製剤(例:点鼻剤など)、直腸用製剤(例:坐剤、直腸用半固形剤、腸注剤など)、腟用製剤(例:腟錠、腟用坐剤など)、および皮膚用製剤(例:外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤など)などが挙げられる。
【実施例】
【0193】
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0194】
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。
【0195】
NMRデータは特に記載しない限り、300MHzのH−NMRのデータである。
【0196】
NMRの箇所に示されているカッコ内は測定に使用した溶媒を示す。
【0197】
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行なうコンピュータプログラム、ACD/Nameバッチ(登録商標)を用いるか、または、IUPAC命名法に準じて命名したものである。例えば、
【0198】
【化40】
は、2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸と命名された。
【0199】
LC−MS/ELSDは、下記条件で行った。
[カラム:Waters ACQUITY C18(粒子径:1.7×10−6m;カラム長:30×2.1mmI.D.);流速:1.0mL/min;カラム温度:40℃;移動相(A):0.1%ギ酸水溶液;移動相(B):0.1%ギ酸−アセトニトリル溶液;グラジエント(移動相(A):移動相(B)の比率を記載):[0分]95:5;[0.1分]95:5;[1.2分]5:95;[1.4分]5:95;[1.41分]95:5;[1.5分]95:5;検出器:UV(PDA)、ELSD、MS]
[製造実施例]
参考例1:(3aR,4S,5R,6aS)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(参考化合物1)
窒素気流下、(3aR,4S,5R,6aS)−4−(ヒドロキシメチル)−5−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(CAS No.69222−61−3)(458g)に、N,N−ジメチルホルムアミド(2.1L)およびイミダゾール(183g)を加えた後、氷冷下でtert−ブチルジフェニルクロロシラン(541g)を滴下した。室温にて1時間撹拌した後、反応液にエタノール(57mL)を加えて、30分間撹拌した。反応液にメチルtert−ブチルエーテルおよび0.5N塩酸を加えた。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物を得た。得られた化合物を精製せずに次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例2:(3aR,4S,5R,6aS)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オール(参考化合物2)
窒素気流下、参考化合物1(463g)に、トルエン(1.5L)を加えた後、ドライアイス/メタノールで冷却し、1.00M水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン(995mL)を滴下した。同温で1時間撹拌した後、L−酒石酸ナトリウムカリウム(434g)の水(600mL)溶液を滴下した。室温にて終夜撹拌後、反応液にメチルtert−ブチルエーテル(500mL)および水(500mL)を加えた。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物を得た。得られた化合物を精製せずに次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例3:(1S,2R,3S,4R)−3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−(3−メトキシアリル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)シクロペンタノール(参考化合物3)
窒素気流下、85%カリウムtert−ブトキシド(298g)にテトラヒドロフラン(2.3L)を加えた後、氷冷下で(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(775g)を加えた。氷冷下で30分間撹拌した後、参考化合物2(488g)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液を滴下した。氷冷下で30分間撹拌した後、反応液に水(100mL)を滴下した。反応液に水および飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣(1100g)にジイソプロピルエーテル(400mL)、ヘキサン(400mL)を加えて濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→10:1→5:1→2:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(418g)を得た。
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例4:(4aR,5S,6R,7aS)−5−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2,6−ジオール(参考化合物4)
窒素気流下、参考化合物3(418g)に、テトラヒドロフラン(600mL)、水(600mL)、酢酸(1.2L)を加え、内温55℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、トルエン(1.5L)および飽和食塩水(400mL)を加えた。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→4:1→2:1→1:3)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(229g)を得た。
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
参考例5:(4aR,5S,6R,7aS)−5−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2,6−ジイル ジアセタート(参考化合物5)
窒素気流下、参考化合物4(229g)にピリジン(900mL)を加え、氷冷下、無水酢酸(182g)を10分間で滴下した。室温で終夜撹拌し、反応液を、トルエン(500mL)、水(1.2L)、氷(600g)の溶液へ注ぎ、反応を停止させた。反応液をトルエンで抽出した後、有機層を水、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物を得た。得られた化合物を精製せずに次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
参考例6:(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−シアノオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−イル アセタート(参考化合物6)
窒素気流下、参考化合物5(268g)に、無水アセトニトリル(1.4L)、96%−トリメチルシリルシアニド(91.9g)を加えた後、氷冷下で1M四塩化スズ/ジクロロメタン(494mL)を滴下した。氷冷下で40分間撹拌した後、反応液を炭酸水素ナトリウム(468g)、氷(600g)、水(600mL)の溶液へ注ぎ反応を停止させた。この混合液に水および酢酸エチルを加え、抽出し、水層を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で抽出した。有機層を、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物を得た。得られた化合物を精製せずに次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
参考例7:(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−カルバモチオイルオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−イル アセタート(参考化合物7)
参考化合物6(238g)にピリジン(1.2L)を加え、氷冷下で20%硫化アンモニウム溶液(490g)を滴下し、10℃以下で24時間撹拌した。反応液に、氷(300g)および水(2.0L)を加え、トルエンで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、トルエン(500mL)で3回共沸し、濃縮残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→5:1→4:1→3:1→2:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(95.4g)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例8:エチル 2−((2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−アセトキシ−5−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル)チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物8)
窒素気流下、参考化合物7(145g)のジメトキシエタン(1.1L)溶液をドライアイス/メタノールで冷却し、炭酸水素カリウム(202g)を加えた。反応液に90%ブロモピルビン酸エチル(164g)を滴下した後、4時間撹拌した。そこに、ピリジン(160g)を加えた後、無水トリフルオロ酢酸(212g)を滴下し、30分間撹拌した後、水(600mL)を加えた。室温まで昇温し、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→10:1→6:1→4:1→3:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(156g)を得た。
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例9:エチル 2−((2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−アセトキシ−5−(ヒドロキシメチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル)チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物9)
窒素気流下、参考化合物8(156g)に、テトラヒドロフラン(370mL)、酢酸(38.5g)を加え、1Mフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン(642mL)を滴下した。内温44℃で2時間撹拌した後、室温まで冷却し、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(600mL)を加えた。この混合液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(80.1g)を得た。
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=2:3)。
参考例10:エチル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−ホルミルオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物10)
アルゴン気流下、参考化合物9(200mg)のジクロロメタン(4.0mL)溶液に、デス−マーチン試薬(299mg)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(280mg)を得た。
TLC:Rf 0.56(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
参考例11:5−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)スルファニル]−1−フェニル−1H−テトラゾール(参考化合物11)
アルゴン気流下、(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(8.37g)に、アセトン(40mL)、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール(68.6g)、炭酸カリウム(5.07g)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(14.0g)を得た。得られた化合物を精製せずに次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.48(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)。
参考例12:5−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)スルホニル]−1−フェニル−1H−テトラゾール(参考化合物12)
反応容器に、トルエン(45mL)、30%過酸化水素水(9.92g)、タングステン酸ナトリウム二水和物(115mg)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド(141mg)を加え、室温で20分間撹拌した。そこへ参考化合物11(14.0g)のトルエン溶液(18mL)を滴下し、50℃で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(12.1g)を得た。
TLC:Rf 0.17(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)。
参考例13:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物13)
アルゴン気流下、参考化合物10(2.82g)に、1,2−ジメトキシエタン(76mL)、参考化合物12(5.62g)を加え、−60℃で撹拌した。反応液に0.5Mリチウムヘキサメチルジシラジド/トルエン(22.9mL)を滴下し、−60℃で40分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→5:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.48g)を得た。
TLC:Rf 0.60(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
参考例14:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−3−ヒドロキシプロパ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物14)
参考化合物13を用い、参考例9と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.66(酢酸エチル)。
参考例15:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−3−(3−フルオロフェノキシ)プロパ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物15)
アルゴン気流下、参考化合物14(30mg)に、テトラヒドロフラン(250μL)、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド(26mg)、3−フルオロフェノール(38mg)を加え、室温で撹拌した。反応液にトリブチルホスフィン(37μL)を滴下した後、室温で2時間撹拌した。反応液に、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド(26mg)、トリブチルホスフィン(37μL)を加え、1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(31mg)を得た。
TLC:Rf 0.79(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
実施例1:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物1)
【0200】
【化41】
参考化合物15(31mg)に、メタノール(1.0mL)、2.0M水酸化ナトリウム水溶液(0.20mL)を加え、室温で撹拌した。反応液にAG50W−X8レジン(商品名)(200mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮して、以下の物性値を有する本発明化合物(18.1mg)を得た。
TLC:Rf 0.47(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.19, 6.70-6.35, 5.83, 5.70, 5.19, 4.50, 4.13, 4.00, 2.69, 2.34-2.29, 1.94, 1.85, 1.68, 1.59。
実施例2−1〜2−23:
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランの代わりに相当するブロモ体を用い、3−フルオロフェノールの代わりに相当するフェノールを用い、参考例11→参考例12→参考例13→参考例9→参考例15→実施例1と同様の操作を行なうことによって、以下の化合物を得た。
実施例2−1:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−1)
【0201】
【化42】
TLC:Rf 0.47(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.12, 6.85, 6.80, 5.54, 5.27, 5.10, 4.09, 3.94-3.80, 3.91, 3.76, 2.46, 2.30-2.15, 2.05, 1.95-1.73, 1.53, 1.36, 1.26。
実施例2−2:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−2)
【0202】
【化43】
TLC:Rf 0.42(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=60:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.27, 6.93, 6.88, 5.66, 5.41, 5.17, 4.13, 4.00, 3.92, 2.65-2.50, 2.36-2.19, 1.92, 1.82, 1.63。
実施例2−3:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−フェノキシ−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−3)
TLC:Rf 0.10(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.29, 6.93, 5.87, 5.70, 5.19, 4.54, 4.13, 4.00, 2.69, 2.31, 2.26, 1.95, 1.85, 1.69-1.58。
実施例2−4:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−フェノキシ−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−4)
【0203】
【化44】
TLC:Rf 0.13(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.27, 6.92, 6.88, 5.62, 5.30, 5.17, 4.13-4.08, 3.97, 3.92-3.86, 2.61-2.51, 2.32-2.19, 1.92-1.85, 1.83-1.76, 1.59-1.28。
実施例2−5:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−5)
LC−MS/ELSD保持時間:0.81分;
MASS(ESI,Pos.):420(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.11-6.86, 5.86, 5.70, 5.18, 4.59, 4.12, 3.99, 2.70, 2,30, 2.24, 1.92, 1.84, 1.70-1.54。
実施例2−6:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−フルオロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−6)
LC−MS/ELSD保持時間:0.82分;
MASS(ESI,Pos.):420(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.31, 6.97, 6.84, 5.84, 5.69, 5.19, 4.48, 4.13, 3.98, 2.69, 2.39, 2.29, 1.95, 1.84, 1.71-1.57。
実施例2−7:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−7)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):416(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.12, 6.86, 6.80, 5.86, 5.68, 5.19, 4.53, 4.13, 3.99, 2.68, 2.35-2.19, 2.24, 1.94, 1.84, 1.71-1.59。
実施例2−8:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−8)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):416(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.16, 6.77, 6.73, 6.71, 5.86, 5.69, 5.19, 4.51, 4.13, 3.96, 2.68, 2.33, 2.30-2.19, 1.94, 1.83, 1.71-1.59。
実施例2−9:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メチルフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−9)
【0204】
【化45】
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):416(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.07, 6.80, 5.85, 5.69, 5.19, 4.50, 4.13, 3.99, 2.69, 2.34-2.21, 2.29, 1.95, 1.84, 1.71-1.56。
実施例2−10:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(2−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−10)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):436(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.36, 7.16, 6.93-6.87, 5.87, 5.73, 5.18, 4.60, 4.13, 3.98, 2.69, 2.34-2.19, 1.94, 1.83, 1.70-1.56。
実施例2−11:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(3−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−11)
LC−MS/ELSD保持時間:0.88分;
MASS(ESI,Pos.):436(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.19, 6.93, 6.80, 5.84, 5.70, 5.19, 4.51, 4.13, 4.00, 2.70, 2.35-2.21, 1.95, 1.85, 1.66, 1.60。
実施例2−12:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(4−クロロフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−12)
LC−MS/ELSD保持時間:0.88分;
MASS(ESI,Pos.):436(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.23, 6.82, 5.84, 5.69, 5.19, 4.49, 4.13, 3.98, 2.70, 2.34-2.19, 1.94, 1.84, 1.69-1.58。
実施例2−13:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−13)
LC−MS/ELSD保持時間:0.90分;
MASS(ESI,Pos.):486(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.22, 6.99, 6.93, 5.84, 5.70, 5.18, 4.59, 4.12, 3.90, 2.70, 2.34-2.19, 1.94, 1.82, 1.69-1.54。
実施例2−14:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−14)
LC−MS/ELSD保持時間:0.93分;
MASS(ESI,Pos.):486(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.27, 6.83, 6.77, 5.84, 5.70, 5.19, 4.52, 4.13, 3.99, 2.70, 2.34-2.21, 1.96, 1.85, 1.71-1.56。
実施例2−15:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−15)
LC−MS/ELSD保持時間:0.93分;
MASS(ESI,Pos.):486(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.14, 6.89, 5.85, 5.70, 5.19, 4.51, 4.14, 4.00, 2.70, 2.35-2.20, 1.96, 1.85, 1.71-1.57。
実施例2−16:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−16)
【0205】
【化46】
LC−MS/ELSD保持時間:0.89分;
MASS(ESI,Pos.):470(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.54, 7.45, 7.01, 6.98, 5.83, 5.73, 5.18, 4.63, 4.13, 4.00, 2.68, 2.37-2.18, 1.95, 1.85, 1.70-1.54。
実施例2−17:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−17)
LC−MS/ELSD保持時間:0.90分;
MASS(ESI,Pos.):470(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.38, 7.20, 7.12, 7.06, 5.83, 5.71, 5.19, 4.56, 4.13, 3.99, 2.70, 2.34-2.21, 1.94, 1.84, 1.71-1.57。
実施例2−18:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−18)
LC−MS/ELSD保持時間:0.91分;
MASS(ESI,Pos.):470(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.54, 6.97, 5.86, 5.72, 5.20, 4.57, 4.14, 4.00, 2.70, 2.35-2.22, 1.97, 1.86, 1.79-1.58。
実施例2−19:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(2−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−19)
LC−MS/ELSD保持時間:0.78分;
MASS(ESI,Pos.):432(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 6.97-6.85, 5.89, 5.67, 5.18, 4.60, 4.11, 3.99, 2.67, 2.33-2.17, 1.92, 1.82, 1.70-1.56。
実施例2−20:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(3−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−20)
LC−MS/ELSD保持時間:0.81分;
MASS(ESI,Pos.):432(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.17, 6.53-6.47, 5.86, 5.70, 5.20, 4.50, 4.13, 4.00, 3.79, 2.69, 2.34-2.21, 1.94, 1.86, 1.72-1.58。
実施例2−21:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロペン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−21)
LC−MS/ELSD保持時間:0.79分;
MASS(ESI,Pos.):432(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.30, 6.90-6.79, 5.84, 5.67, 5.18, 4.46, 4.13, 3.97, 3.77, 2.68, 2.34-2.21, 1.93, 1.83, 1.70-1.55。
実施例2−22:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−ペンテン−1−yl}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−22)
TLC:Rf 0.52(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.15, 7.13, 6.85, 5.55, 5.28, 5.12, 4.11, 3.94, 3.89, 2.49, 2.21, 2.07, 1.96, 1.89-1.73, 1.54, 1.35。
実施例2−23:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物2−23)
【0206】
【化47】
LC−MS/ELSD保持時間:0.99分;
MASS(ESI,Pos.):482(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.25, 6.68, 6.63, 5.59, 5.30, 5.15, 4.11, 3.93, 3.89, 2.54, 2.32-2.18, 1.91-1.79, 1.61-1.45。
実施例3:(2R,4aR,5R,6R,7aS)−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オール(化合物3)
【0207】
【化48】
化合物2−1(62mg)に、テトラヒドロフラン(1.0mL)、水素化ホウ素リチウム(10mg)を加え、50℃で17時間撹拌した。反応液に、1M塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:100)で精製し、以下の物性値を有する本発明化合物(32mg)を得た。
TLC:Rf 0.52(酢酸エチル);
H−NMR(CDCl):δ7.20, 6.83, 5.61, 5.31, 5.17, 4.77, 4.17, 3.93, 3.90, 3.78, 2.58, 2.29-2.13, 1.98-1.77, 1.59-1.50。
実施例4:イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−5−(4−メトキシフェノキシ)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(化合物4)
【0208】
【化49】
化合物2−1(11.8mg)に、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、ヨウ化イソプロピル(30μL)、炭酸カリウム(70mg)を加え、50℃室温で20時間撹拌した。反応液に、1M塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:2)で精製し、以下の物性値を有する本発明化合物(5.8mg)を得た。
TLC:Rf 0.71(ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
H−NMR(CDCl):δ8.14, 6.84, 5.61, 5.30, 5.28, 5.18, 4.15, 3.94, 3.90, 3.78, 2.56, 2.26, 2.00-1.77, 1.39。
実施例4−2〜4−3:
化合物1の代わりに化合物2−2と化合物2−16を用いて、実施例4と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例4−2:イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−フェノキシ−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(化合物4−2)
【0209】
【化50】
TLC:Rf 0.82(ジクロロメタン:メタノール=9:1);
H−NMR(CDCl):δ7.99, 7.47, 7.17-7.13, 7.08-7.04, 4.79, 4.66, 4.39, 3.91, 3.74, 3.37, 3.07-2.88, 2.54-2.42, 1.90-1.79, 1.39。
実施例4−3:イソプロピル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{(1E)−3−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−プロペン−1−イル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(化合物4−3)
【0210】
【化51】
LC−MS/ELSD保持時間:1.09分;
MASS(ESI,Pos.):512(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.15, 7.57, 7.47, 7.01, 5.84, 5.74, 5.28, 5.20, 4.64, 4.17, 3.98, 2.68, 2.29, 1.97, 1.81, 1.69-1.52, 1.39。
実施例5:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3−(ベンジルオキシ)−1−プロペン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物5)
【0211】
【化52】
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランの代わりに、ベンジル−2−ブロモエチルエーテルを用い、参考例11→参考例12→参考例13→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.09(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.37-7.25, 5.87, 5.74, 5.56, 5.48, 5.18, 4.52, 4.51, 4.13-3.84, 4.02, 3.01-2.91, 2.65, 2.40-2.16, 1.92, 1.83, 1.70-1.53(cis体、trans体混合物、cis/trans=3/7)。
実施例6:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物6)
【0212】
【化53】
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランの代わりに、ベンジル−2−ブロモエチルエーテルを用い、参考例11→参考例12→参考例13と同様の操作を行った。得られた化合物(35mg)に、エタノール(0.5mL)、水(1.0mL)、トシルヒドラジン(134mg)、酢酸ナトリウム(118mg)を加え、80℃で2日間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1→7:3)で精製した。得られた化合物を用い、実施例1と同様の操作を行うことで、本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.13(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.34-7.27, 5.16, 4.51, 4.15, 3.92, 3.52, 2.29-2.15, 2.10-1.90, 1.79-1.71, 1.69-1.62, 1.57-1.47。
実施例7:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(3−フェノキシプロピル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物7)
【0213】
【化54】
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランを用い、3−フルオロフェノールの代わりにフェノールを用いて、参考例11→参考例12→参考例13→参考例9→参考例15と同様の操作を行った。得られた化合物(75mg)に、エタノール(1.0mL)、水(2.0mL)、トシルヒドラジン(298mg)、酢酸ナトリウム(262mg)を加え、80℃で3日間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=92:8→3:1→65:35)で精製した。得られた化合物を用い、実施例1と同様の操作を行うことで、本発明化合物(53.7mg)を得た。
TLC:Rf 0.46(クロロホルム:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.30-7.24, 6.96-6.88, 5.17, 4.18-4.15, 4.00 4.00-3.93, 2.31-2.20, 2.05-1.90, 1.76-1.44。
実施例7−2〜7−3:
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランの代わりに相当するブロモ体を用いて、実施例7と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例7−2:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(5−フェノキシペンチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物7−2)
【0214】
【化55】
TLC:Rf 0.14(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.26, 6.92, 6.88, 5.17, 4.15, 3.96, 3.91, 2.28-2.21, 2.06-1.91, 1.81, 1.67, 1.55-1.31。
実施例7−3:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(4−フェノキシブチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物7−3)
TLC:Rf 0.42(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=60:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.29, 7.28, 6.92, 6.89, 5.17, 4.19-4.11, 3.97, 4.00-3.92, 2.29-2.20, 2.07-1.93, 1.83, 1.70-1.54, 1.44。
参考例16:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−3−オキソオクタ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物16)
アルゴン気流下、参考化合物10(179mg)とジメチル(2−オキソヘプチル)ホスホネート(216mg)のテトラヒドロフラン(2.0mL)溶液に、リン酸カリウム(206mg)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(125mg)を得た。
TLC:Rf 0.41(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
参考例17:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−3,3−ジフルオロオクタ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物17)
参考化合物16(50mg)に、ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(0.5mL)を加え、室温で10日間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(125mg)を得た。
TLC:Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
実施例8:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−3,3−ジフルオロ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物8)
【0215】
【化56】
参考化合物17を用いて、実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.53(クロロホルム:メタノール:酢酸=5:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.32, 5.92, 5.74-5.62, 5.20, 4.14, 4.05-3.99, 2.69, 2.33-2.24, 2.05-1.86, 1.75-1.55, 1.45, 1.35-1.16, 0.90。
参考例18:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシオクタ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物18)
ジメチル(2−オキソヘプチル)ホスホネートの代わりにジメチル(3,3,−ジフルオロ−2−オキソヘプチル)ホスホネートを用い、参考例16と同様の反応を行った。アルゴン気流下、得られた化合物(29mg)のメタノール(1.0mL)溶液に、塩化セリウム・7水和物(22mg)を加え、0℃で撹拌した。反応液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.2mg)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に1.0M塩酸水溶液を加え,酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(9.6mg)を得た。
TLC:Rf 0.52(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
実施例9:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−4,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物9)
【0216】
【化57】
参考化合物18を用いて、実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.14(酢酸エチル:メタノール=4:1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 5.78, 5.69, 5.19, 4.30-4.19, 4.13, 4.00, 2.69, 2.35-2.16, 2.00-1.77, 1.70-1.48, 1.46-1.37, 0.92。
参考例19:エチル 2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(E)−2−ヨードエテニル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物19)
窒素気流下、塩化クロム(13.1g)のテトラヒドロフラン(90mL)溶液に、0℃でヨードホルム(15.0g)と参考化合物10(5.58g)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)を滴下し、0℃で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライト濾過した。濾液に飽和食塩水を加え、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層と合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→4:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(3.85g)を得た。
TLC:Rf 0.61(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
参考例20:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E)−5−(4−シアノフェニル)−3−ヒドロキシペンタ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物20)
アルゴン気流下、参考化合物19(50mg)のジメチルスルホキシド(1.5mL)溶液に、4−(3−オキソ−プロピル)−ベンゾニトリル(32.4mg)、塩化クロム(50mg)、塩化ニッケル(0.3mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:2)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(32.3mg)を得た。
TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例10:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−(4−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10)
【0217】
【化58】
参考化合物20を用いて、実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.57(ジクロロメタン:メタノール=4:1);
H−NMR(CDOD):δ8.34, 7.63, 7.37, 5.64. 5.57, 5.13, 4.13, 4.04, 3.89, 3.79, 2.60, 2.41, 2.27, 2.17, 1.95-1.80, 1.70-1.55。
実施例10−2〜10−6:
参考化合物19と、4−(3−オキソ−プロピル)−ベンゾニトリルの代わりに対応するアルデヒド体を用いて、参考例20→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例10−2:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10−2)
【0218】
【化59】
TLC:Rf 0.43(クロロホルム:メタノール:酢酸=5:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 5.65, 5.50, 5.19, 4.15-4.09, 2.62, 2.35-2.17, 1.97-1.81, 1.67-1.51, 1.41-1.27, 0.89。
実施例10−3:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E)−5−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−ペンテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10−3)
【0219】
【化60】
TLC:Rf 0.44(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDOD):δ8.34, 5.61-5.43, 5.13, 4.12, 3.99, 3.83, 2.51, 2.38, 2.25, 2.22, 1.90, 1.78, 1.66-1.47, 1.47-1.29, 1.19-1.05。
実施例10−4:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−5−(2−ナフチル)−1−ペンテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10−4)
TLC:Rf 0.70(ジクロロメタン:メタノール=4:1);
H−NMR(CDOD):δ8.34, 7.79-7.74, 7.64, 7.45-7.33, 5.72, 5.51, 5.12, 4.13-4.07, 3.89, 2.87, 2.53, 2.39, 2.24, 2.10, 1.94, 1.70-1.55。
実施例10−5:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−1−デセン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10−5)
TLC:Rf 0.48(ジクロロメタン:メタノール=4:1);
H−NMR(CDOD):δ8.33, 5.59, 5.50, 5.14, 4.13, 4.01, 3.88, 2.51, 2.38, 2.24, 2.10, 1.92, 1.72-1.48, 1.39-1.29, 0.90。
実施例10−6:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−3−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ブテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物10−6)
【0220】
【化61】
TLC:Rf 0.48(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=5:1:0.1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.44, 7.27-7.12, 5.56-5.45, 5.36, 5.27, 5.11, 4.78, 4.71, 4.12, 3.98, 3.65, 3.16, 2.78-2.61, 2.35-2.19, 2.04, 1.96, 1.68, 1.53-1.23。
実施例11−1〜11−2:
(2−ブロモメトキシ)−tert−ブチルジメチルシランの代わりに相当するブロモ体を用いて、参考例11→参考例12→参考例13→参考例9→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例11−1:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E)−4−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物11−1)
【0221】
【化62】
TLC:Rf 0.40(ジクロロメタン:メタノール:水=50:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 5.61, 5.38, 5.18, 4.12, 3.94, 3.64, 2.62, 2.33-2.14, 1.92, 1.81, 1.65-1.54, 1.46, 1.34, 1.26, 0.91。
実施例11−2:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(1E,4S)−4−(1−エチルシクロブチル)−4−ヒドロキシ−1−ブテン−1−イル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物11−2)
【0222】
【化63】
TLC:Rf 0.16(ジクロロメタン:メタノール=9:1);
H−NMR(CDOD):δ8.34, 5.63, 5.34, 5.13, 4.12, 3.84, 3.52, 2.51, 2.37, 2.21, 2.05-1.95, 1.93-1.74, 1.74-1.57, 0.93。
参考例21:エチル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−[(1E,3S)−3−ヒドロキシオクタ−1−エン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物21)
アルゴン気流下、参考化合物16(70mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、1.0M(R)−CBSテトラヒドロフラン溶液(40μL)、1.0Mボランジメチルスルフィド錯体/ジクロロメタン(100μL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液にエタノールを加え、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(63mg)を得た。
TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)。
実施例12:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オクテン−1−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物12)
【0223】
【化64】
参考化合物21を用い、実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.40(クロロホルム:メタノール:酢酸=5:1:0.1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.44, 5.45, 5.36, 5.12, 4.73, 4.54, 4.01, 3.87, 3.70, 2.37, 2.36-2.22, 2.08, 1.96, 1.54-1.25。
参考例22:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物22)
参考化合物8を用いて、実施例1→実施例4と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
参考例23:プロパン−2−イル 2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−6−[(オキサン−2−イル)オキシ]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物23)
窒素気流下、参考化合物22(54.8g)のジクロロメタン(20mL)溶液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸(2.3g)、3,4−ジヒドロ―2H−ピラン(15.9g)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(38.8g)を得た。
TLC:Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
参考例24:プロパン−2−イル 2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−(ヒドロキシメチル)−6−[(オキサン−2−イル)オキシ]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物24)
参考化合物23を用いて、参考例9と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
参考例25:プロパン−2−イル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[(E)−2−メトキシエテニル]−6−[(オキサン−2−イル)オキシ]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物25)
参考化合物24を用い、参考例10と同様の操作を行った。得られた化合物(120mg)に、テトラヒドロフラン(1.0mL)を加え溶解した(溶液A)。(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム クロリド(194mg)のテトラヒドロフラン(1.4mL)溶液に、0℃で85%カリウム tert−ブトキシド(63.5mg)を加え、10分間撹拌した。反応液に溶液Aを滴下し、0℃で20分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→7:3)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(24.8mg)を得た。
TLC:Rf 0.42(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)。
参考例26:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(2−オキソエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物26)
アルゴン気流下、参考化合物25(3.8g)のアセトン(138mL)/水(12mL)溶液に、0℃でパラトルエンスルホン酸・1水和物(478mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3→1:4→0:10→酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.27g)を得た。
TLC:Rf 0.22(酢酸エチル)。
参考例27:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−(2−オキソエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物27)
アルゴン気流下、参考化合物26(2.27g)のジクロロメタン(40mL)溶液に、0℃でトリエチルアミン(2.15mL)、無水酢酸(0.728mL)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(39mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.28g)を得た。
TLC:Rf 0.48(ヘキサン:酢酸エチル=4:6)。
参考例28:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−(2−ヒドロキシエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物28)
参考化合物27(2.28g)のメタノール(50mL)溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(328mg)を加え、1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:3)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.04g)を得た。
TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=3:7)。
実施例13−1〜13−21:
参考化合物28を用い、3−フルオロフェノールまたは相当するフェノールを用い、参考例15→実施例1と同様の操作をおこなうことで、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例13−1:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−(2−フェノキシエチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−1)
【0224】
【化65】
TLC:Rf 0.26(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.26, 6.91, 6.90, 5.06, 4.81, 4.10-3.99, 3.68, 2.21-2.08, 1.87-1.75, 1.70-1.55。
実施例13−2:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−2)
【0225】
【化66】
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):404(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.13, 6.72-6.67, 5.05, 4.79, 4.09-3.98, 3.71-3.63, 2.26, 2.19-2.05, 1.84-1.72, 1.65, 1.56。
実施例13−3:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−3)
LC−MS/ELSD保持時間:0.87分;
MASS(ESI,Pos.):404(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.35, 7.12, 7.11, 6.89, 6.80, 5.06, 4.80, 4.06, 3.69, 2.15, 2.12,1.84, 1.66, 1.57。
実施例13−4:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メチルフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−4)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):404(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.05, 6.79, 5.05, 4.78, 4.00, 3.66, 2.21, 2.16, 1.81, 1.67, 1.55。
実施例13−5:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−5)
LC−MS/ELSD保持時間:0.82分;
MASS(ESI,Pos.):408(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.36, 7.21-7.10, 6.91, 5.05, 4.82, 4.13, 4.05, 3.67, 2.17, 1.83, 1.65, 1.56。
実施例13−6:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−6)
LC−MS/ELSD保持時間:0.83分;
MASS(ESI,Pos.):408(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.29, 6.75, 5.06, 4.82, 4.07, 3.67, 2.12, 1.81, 1.65, 1.55。
実施例13−7:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−7)
LC−MS/ELSD保持時間:0.82分;
MASS(ESI,Pos.):408(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.10, 6.93, 5.06, 4.82, 4.05, 3.67, 2.16, 2.11, 1.79, 1.65, 1.55。
実施例13−8:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(2−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−8)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):424(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.40, 7.28, 7.11, 6.96, 5.05, 4.80, 4.15, 4.06, 3.69, 2.17, 1.85, 1.65, 1.60。
実施例13−9:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−9)
LC−MS/ELSD保持時間:0.88分;
MASS(ESI,Pos.):424(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.28, 6.94, 6.89, 5.05, 4.80, 4.08, 3.67, 2.14, 1.80, 1.65, 1.55。
実施例13−10:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(4−クロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−10)
LC−MS/ELSD保持時間:0.88分;
MASS(ESI,Pos.):424(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.30, 6.93, 5.05, 4.80, 4.05, 3.67, 2.14, 1.80, 1.64, 1.55。
実施例13−11:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−11)
LC−MS/ELSD保持時間:0.91分;
MASS(ESI,Pos.):474(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.35, 7.33, 7.20, 6.98, 5.04, 4.81, 4.15, 4.06, 3.67, 2.16, 1.83, 1.65, 1.57。
実施例13−12:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−12)
【0226】
【化67】
LC−MS/ELSD保持時間:0.93分;
MASS(ESI,Pos.):474(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.39, 6.96, 6.89, 5.06, 4.81, 4.10, 3.68, 2.15, 1.81, 1.63, 1.55。
実施例13−13:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−13)
LC−MS/ELSD保持時間:0.93分;
MASS(ESI,Pos.):474(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.26, 7.00, 5.06, 4.80, 4.07, 3.68, 2.25-2.04, 1.81, 1.65, 1.55。
実施例13−14:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−14)
LC−MS/ELSD保持時間:0.90分;
MASS(ESI,Pos.):458(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.60, 7.59, 7.21, 7.06, 5.06, 4.80, 4.21, 4.07, 3.69, 2.19-2.05, 1.83, 1.65, 1.58。
実施例13−15:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−15)
LC−MS/ELSD保持時間:0.92分;
MASS(ESI,Pos.):458(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.50, 7.23, 5.06, 4.81, 4.15, 4.06, 3.69, 2.17, 1.83, 1.65, 1.56。
実施例13−16:2−[(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−16)
LC−MS/ELSD保持時間:0.92分;
MASS(ESI,Pos.):458(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.39, 7.63, 7.09, 5.06, 4.81, 4.16, 4.06, 3.70, 2.15, 1.83, 1.65, 1.56。
実施例13−17:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(2−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−17)
LC−MS/ELSD保持時間:0.78分;
MASS(ESI,Pos.):420(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.38, 6.94, 6.86, 5.05, 4.79, 4.05, 3.74, 3.67, 2.14, 1.81, 1.67, 1.56。
実施例13−18:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−18)
LC−MS/ELSD保持時間:0.81分;
MASS(ESI,Pos.):420(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.15, 6.50, 6.47, 5.05, 4.80, 4.05, 3.71, 3.67, 2.14, 1.80, 1.65, 1.56。
実施例13−19:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(4−メトキシフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−19)
LC−MS/ELSD保持時間:0.79分;
MASS(ESI,Pos.):404(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 6.84, 5.06, 4.79, 4.09-3.92, 3.68, 2.22-2.05, 1.78, 1.65, 1.55。
実施例13−20:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−20)
【0227】
【化68】
LC−MS/ELSD保持時間:0.85分;
MASS(ESI,Pos.):449(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.26, 8.04, 7.01, 6.96, 5.04, 4.83, 4.20, 4.05, 3.68, 2.55, 2.22-2.08, 1.90-1.75, 1.69-1.60, 1.55。
実施例13−21:2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物13−21)
LC−MS/ELSD保持時間:0.95分;
MASS(ESI,Pos.):458(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.39, 7.50, 7.21, 6.94, 5.05, 4.81, 4.11-4.00, 3.66, 2.21-2.08, 1.90-1.75, 1.69-1.45。
実施例14:イソプロピル 2−{(2R,4aR,5R,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[2−(3−メチル−4−ニトロフェノキシ)エチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(化合物14)
【0228】
【化69】
化合物13−20を用いて実施例4と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
LC−MS/ELSD保持時間:1.05分;
MASS(ESI,Pos.):491(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.13, 8.07, 6.80, 6.78, 5.26, 5.18, 4.21-4.10, 3.98, 2.63, 2.53, 2.28, 2.20-2.11, 1.96-1.80, 1.67-1.55, 1.38。
実施例15:(2R,4aR,5R,6R,7aS)−5−[2−(3,4−ジクロロフェノキシ)エチル]−2−[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−6−オール(化合物15)
参考化合物28を用い、3−フルオロフェノールの代わりに3,4−ジクロロフェノールを用いて、参考例15→実施例3と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有す本発明化合物を得た。
【0229】
【化70】
TLC:Rf 0.39(酢酸エチル);
H−NMR(CDCl):δ7.33, 7.21, 7.02, 6.77, 5.18, 4.77, 4.20, 4.09, 3.98, 2.67, 2.27-2.01, 1.96-1.79, 1.68-1.54。
実施例16−1〜16−38:
参考化合物9を用い、3−フルオロフェノールの代わりに相当するフェノールを用いて、参考例15→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例16−1:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2−フルオロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−1)
【0230】
【化71】
LC−MS/ELSD保持時間:0.79分;
MASS(ESI,Pos.):394(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.34, 7.17, 6.94, 5.07, 4.89, 4.16, 4.04, 3.90, 2.27-2.04, 1.96-1.65。
実施例16−2:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−フルオロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−2)
【0231】
【化72】
TLC:Rf 0.41(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 6.96, 6.83, 5.21, 4.22, 4.04, 3.91, 2.43, 2.29, 2.18, 2.04, 1.90, 1.76。
実施例16−3:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(3−メチルフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−3)
【0232】
【化73】
TLC:Rf 0.42(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.13, 6.74-6.70, 5.08, 4.88, 4.15-4.03, 3.95-3.82, 2.26, 2.23-2.08, 1.90-1.65。
実施例16−4:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(4−メチルフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−4)
【0233】
【化74】
TLC:Rf 0.40(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.06, 6.81, 5.08, 4.87, 4.11, 4.03, 3.88, 2.21, 2.15, 2.07, 1.91-1.64。
実施例16−5:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2−クロロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−5)
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ7.99, 7.40, 7.29, 7.14, 6.92, 5.04, 4.18, 4.02, 3.90, 2.23-2.08, 1.95-1.65。
実施例16−6:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(3−クロロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−6)
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):410(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.42, 7.28, 7.01, 6.97, 6.91, 5.08, 4.89, 4.10, 4.01, 3.86, 2.25-2.04, 1.93-1.60。
実施例16−7:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]メチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−7)
TLC:Rf 0.35(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.40, 7.27, 7.03, 5.08, 4.90, 4.10, 3.99, 3.87, 2.19, 2.10, 1.90-1.64。
実施例16−8:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−8)
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.22, 7.61, 7.59, 7.26, 7.07, 5.08, 4.21, 4.11, 3.88, 2.15, 1.86, 1.70。
実施例16−9:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−9)
TLC:Rf 0.41(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.38, 7.22, 7.07, 5.22, 4.23, 4.10, 3.99, 2.49, 2.32, 2.19, 2.05, 1.91, 1.79。
実施例16−10:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−10)
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.39, 7.63, 7.12, 5.09, 4.92, 4.14, 4.09, 3.87, 2.21, 2.12, 1.92-1.61。
実施例16−11:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(2−ニトロフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−11)
H−NMR(DMSO−d):δ7.99, 7.85, 7.63, 7.35, 7.09, 5.07, 4.91, 4.32-4.04, 3.84, 2.09, 1.81, 1.58。
実施例16−12:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(3−ニトロフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−12)
TLC:Rf 0.44(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.32, 7.83, 7.72, 7.43, 7.23, 5.23, 4.23, 4.15, 4.08, 2.50, 2.30, 2.18, 2.10-1.93, 1.89, 1.79。
実施例16−13:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−13)
TLC:Rf 0.40(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.16, 7.50, 7.40, 5.08, 4.94, 4.28, 4.14, 3.91, 2.22-2.04, 1.87, 1.74。
実施例16−14:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−{[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−14)
【0234】
【化75】
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.17, 7.65, 7.45, 7.30, 5.08, 4.83, 4.13, 3.91, 2.29-2.08, 1.95-1.67。
実施例16−15:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2,5−ジクロロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−15)
TLC:Rf 0.40(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.44, 7.25, 7.00, 5.10, 4.23, 4.14-4.05, 3.88, 2.27-2.05, 1.85, 1.72。
実施例16−16:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2,3−ジフルオロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−16)
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.23, 7.14, 7.04, 6.95, 5.07, 4.23, 4.10, 3.87, 2.24, 2.14, 1.92-1.64。
実施例16−17:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−17)
TLC:Rf 0.34(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.00, 6.99, 6.94, 5.05, 4.91, 4.12, 4.05, 3.90, 2.26-2.09, 2.13, 1.86, 1.71。
実施例16−18:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−18)
TLC:Rf 0.43(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.33, 7.22, 7.07, 7.02, 5.08, 4.90, 4.14, 3.99, 3.88, 2.22, 2.15, 1.86, 1.74。
実施例16−19:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(3−クロロ−5−メトキシフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−19)
TLC:Rf 0.39(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.38, 6.60, 6.57, 6.46, 5.08, 4.90, 4.09, 3.98, 3.85, 3.74, 2.18, 2.07, 1.90-1.68。
実施例16−20:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(3−メトキシ−5−メチルフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−20)
TLC:Rf 0.49(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.37, 6.34, 6.32, 6.28, 5.08, 4.88, 4.11, 4.05, 3.89, 3.69, 2.22, 2.21-2.03, 1.90-1.68。
実施例16−21:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−{[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−21)
TLC:Rf 0.44(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.36, 7.61, 7.34, 7.27, 5.08, 4.90, 4.18-4.04, 3.87, 2.20, 2.11, 1.90-1.64。
実施例16−22:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−22)
TLC:Rf 0.38(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.37, 7.32, 7.18, 6.95, 5.08, 4.90, 4.08, 3.97, 3.85, 2.19, 2.07, 1.91-1.62。
実施例16−23:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−クロロ−3−エチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−23)
TLC:Rf 0.47(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.39, 7.25, 6.91, 6.79, 5.08, 4.11, 4.07, 3.95, 3.85, 2.64, 2.28-2.04, 1.95-1.59, 1.15。
実施例16−24:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−{[3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−24)
LC−MS/ELSD保持時間:0.90分;
MASS(ESI,Pos.):462(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.32, 7.49, 6.71, 5.22, 4.22, 4.19, 4.09, 3.99, 2.49, 2.30, 2.19-1.98, 1.86, 1.73。
実施例16−25:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−25)
TLC:Rf 0.38(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.20, 7.45, 7.06, 6.85, 5.06, 4.11, 4.02, 3.87, 2.18, 2.08, 1.90-1.59。
実施例16−26:2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−{[3−メチル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−26)
TLC:Rf 0.50(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.51, 6.77, 6.72, 5.22, 4.24-4.18, 4.09, 3.98, 2.48, 2.44, 2.29, 2.20-1.98, 1.88, 1.72。
実施例16−27:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(3,4−ジメトキシフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−27)
TLC:Rf 0.41(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.37, 6.83, 6.54, 6.42, 5.08, 4.87, 4.12, 4.00, 3.89, 3.72, 3.67, 2.18, 2.08, 1.90-1.69。
実施例16−28:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(3,4−ジクロロフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−28)
TLC:Rf 0.40(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.30, 7.51, 7.24, 6.96, 5.07, 4.90, 4.11, 4.00, 3.85, 2.18, 2.08, 1.93-1.59。
実施例16−29:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(2,4,5−トリクロロフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−29)
TLC:Rf 0.47(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.36, 7.79, 7.46, 5.09, 4.91, 4.25, 4.11, 3.87, 2.25-2.05, 1.94-1.65。
実施例16−30:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(2,3,4−トリクロロフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−30)
【0235】
【化76】
TLC:Rf 0.45(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.27, 7.60, 7.20, 5.08, 4.25, 4.10, 3.89, 2.29-2.04, 1.86, 1.71。
実施例16−31:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−クロロ−3,5−ジメチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−31)
TLC:Rf 0.37(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.14, 6.79, 5.05, 4.85, 4.12, 4.04, 3.91, 3.84, 2.29, 2.22-2.05, 1.91-1.60。
実施例16−32:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(3,4,5−トリメチルフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−32)
TLC:Rf 0.49(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.12, 6.58, 5.04, 4.82, 4.12, 4.00, 3.85, 2.24-2.02, 2,18, 2.01, 1.98-1.63。
実施例16−33:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(2−ナフチルオキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−33)
TLC:Rf 0.41(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.39, 7.79, 7.44, 7.34, 7.15, 5.10, 4.94, 4.23-4.06, 3.91, 2.27-2.06, 1.87, 1.78。
実施例16−34:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(1−ベンゾチオフェン−5−イルオキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−34)
【0236】
【化77】
LC−MS/ELSD保持時間:0.86分;
MASS(ESI,Pos.):432(M+H)
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.72, 7.43, 7.26, 7.23, 6.94, 5.22, 4.24, 4.14, 4.02, 2.50, 2.28, 2.19, 2.11-1.97, 1.92, 1.76。
実施例16−35:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(1−ベンゾフラン−5−イルオキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−35)
TLC:Rf 0.42(クロロホルム:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 7.59, 7.38, 7.05, 6.87, 6.69, 5.22, 4.22, 4.12, 3.99, 2.42, 2.36-1.99, 1.90, 1.78。
実施例16−36:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(1,3−ベンゾチアゾール−5−イルオキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−36)
【0237】
【化78】
TLC:Rf 0.41(クロロホルム:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(DMSO−d):δ13.0, 9.33, 8.42, 8.00, 7.62, 7.11, 5.09, 4.93, 4.16, 4.07, 3.94, 2.26-2.16, 1.94-1.69。
実施例16−37:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルオキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−37)
【0238】
【化79】
TLC:Rf 0.44(ジクロロメタン:メタノール=10:1,COOH Silica);
H−NMR(CDCl):δ8.31, 6.78, 6.70-6.61, 5.21, 4.59, 4.20, 4.01, 3.88, 3.18, 2.42, 2.32-2.21, 2.17, 2.06, 1.99, 1.87, 1.72。
実施例16−38:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−ヒドロキシ−5−[(3−メトキシフェノキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物16−38)
LC−MS/ELSD保持時間:0.78分;
MASS(ESI,Pos.):406(M+H)
H−NMR(DMSO−d):δ8.41, 7.15, 6.52-5.45, 5.08, 4.88, 4.15-4.03, 3.96-3.84, 3.71, 2.26-2.05, 1.89-1.60。
参考例29:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−6−メトキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物29)
参考化合物22(3.76g)に、アセトニトリル(60mL)、ヨウ化メチル(4.04mL)、酸化銀(15g)を加え、遮光下室温で48時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(474mg)を得た。
TLC:Rf 0.85(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例17:2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)メチル]−6−メトキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物17)
【0239】
【化80】
参考化合物29を用い、3−フルオロフェノールの代わりに5−インダノールを用いて、参考例9→参考例15→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.50(クロロホルム:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ8.27, 7.10, 6.78, 6.67, 5.15, 4.29, 3.98, 3.78, 3.37, 2.84, 2.39, 2.32-2.18, 2.16-1.92, 1.78。
参考例30:プロパン−2−イル 2−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−6−[(4−メチルベンゼン−1−スルホニル)オキシ]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物30)
参考化合物22(387mg)に、ピリジン(1.5mL)、塩化パラトルエンスルホニル(165mg)を加え、50℃で12時間撹拌した。反応液に1.0M塩酸水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(472mg)を得た。
TLC:Rf 0.77(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
参考例31:プロパン−2−イル 2−[(2R,4aR,5S,7aS)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキシラート(参考化合物31)
参考化合物30(472mg)に、ジメトキシエタン(6.0mL)、水(0.4mL)を加え室温で撹拌した。ヨウ化ナトリウム(399mg)、亜鉛(350mg)を加え、90℃で6時間撹拌した。反応液を、酢酸エチルを用いてセライト濾過した。濾液を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:2)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(234mg)を得た。
TLC:Rf 0.86(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
実施例18−1〜18−2
参考化合物31を用い、3−フルオロフェノールの代わりに相当するフェノールを用いて、参考例9→参考例15→実施例1と同様の操作を行うことで、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例18−1:2−{(2R,4aR,5S,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)メチル]オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物18−1)
【0240】
【化81】
TLC:Rf 0.43(ジクロロメタン:メタノール=9:1);
H−NMR(CDCl):δ8.26, 7.09, 6.79, 6.67, 5.09, 4.28, 3.85, 2.85, 2.38, 2.23, 2.07, 2.01, 1.87, 1.70, 1.51。
実施例18−2:2−[(2R,4aR,5S,7aS)−5−(フェノキシメチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物18−2)
TLC:Rf 0.26(ジクロロメタン:メタノール=9:1);
H−NMR(CDCl):δ8.26, 7.23, 6.93, 6.98, 5.09, 4.28, 3.89, 2.42, 2.23, 2.12, 2.02, 1.91, 1.73。
実施例19:2−{(2R,4aR,5S,7aS)−5−[(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)メチル]−6,6−ジフルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物19)
【0241】
【化82】
参考化合物9を用い、3−フルオロフェノールの代わりに5−インダノールを用いて、参考例15→実施例1→実施例4→参考例10→参考例17→実施例1と同様の操作を行うことで,以下の物性値を示す本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.63(ジクロロメタン:メタノール:水=90:10:1);
H−NMR(DMSO−d):δ8.48, 7.08, 6.81, 6.67, 5.22, 4.17, 4.04, 2.94, 2.78, 2.37, 2.14-1.89, 1.77。
実施例20:2−{(2R,4aR,5S,6S,7aS)−5−[(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]−6−フルオロオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(化合物20)
【0242】
【化83】
参考化合物9を用い、3−フルオロフェノールの代わりに4−クロロ−3−メチルフェノールを用い、参考例15→実施例1→実施例4と同様の操作を行った。得られた化合物(100mg)のジクロロメタン(3mL)溶液に、−78℃で三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(DAST)(104mg)を加え、30分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=97:3→7:3)で精製し、エステル体(57.4mg)を得た。得られたエステル体を用い、実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を示す本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.48(クロロホルム:メタノール:酢酸=90:10:1);
H−NMR(CDCl):δ8.30, 7.23, 6.79, 6.70, 5.48-5.22, 5.11, 4.34, 4.18, 3.99, 2.69, 2.49, 2.34, 2.34-2.22, 2.21-2.03, 1.66。
参考例32:エチル 4−[(2R,4aR,5S,6R,7aS)−6−(アセチルオキシ)−5−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル]チオフェン−2−カルボキシラート(参考化合物32)
アルゴン気流下、参考化合物5(490mg)のアセトニトリル(9mL)溶液に、0℃で5−エトキシカルボニル−2−チエニル亜鉛ブロミドを加え、5分間撹拌した。反応液に、塩化アルミニウム(256mg)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応液に飽和L−酒石酸ナトリウムカリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2→85:15)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(517mg)を得た。
TLC:Rf 0.63 (ヘキサン:酢酸エチル=7:3)。
実施例21:4−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−2−チオフェンカルボン酸(化合物21)
【0243】
【化84】
参考化合物32を用い、3−フルオロフェノールの代わりに4−クロロ−3−メチルフェノールを用い、参考例9→参考例15→実施例1と同様の操作を行うことで、以下の物性値を示す標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.39(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ7.82, 7.46, 7.18, 6.75, 6.64, 5.03, 4.14, 4.06, 3.98, 3.90, 2.45, 2.33, 2.24, 1.98, 1.77。
実施例22:4−{(2R,4aR,5S,6R,7aS)−5−[(4−クロロ−3−メチルフェノキシ)メチル]−6−ヒドロキシオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン−2−イル}−2−フロン酸(化合物22)
【0244】
【化85】
5−エトキシカルボニル−2−チエニル亜鉛ブロミドの代わりに5−エトキシカルボニル−2−フラニル亜鉛ブロミドを用い、3−フルオロフェノールの代わりに4−クロロ−3−メチルフェノールを用い、参考例32→参考例9→参考例15→実施例1と同様の操作を行うことにより、以下の物性値を示す標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.43(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=9:1:0.1);
H−NMR(CDCl):δ7.54, 7.30, 7.20, 6.75, 6.64, 5.01, 4.14, 4.06, 3.99, 3.91, 2.46, 2.33, 2.22, 2.09-1.92, 1.85-1.60。
【0245】
[薬理実験例]
インビトロ(in vitro)試験
(1)各種プロスタノイド受容体に対するアゴニスト活性の測定
各種プロスタノイド受容体をそれぞれ強制発現させたChem1細胞またはCHO細胞を用いて、細胞内サイクリックAMP(以下、cAMPと略記する。)産生量、または細胞内カルシウム濃度を指標に、各種プロスタノイド受容体に対する被験化合物のアゴニスト活性を測定した。
【0246】
<化合物処理>
被験化合物および対照物質(PGEおよびPGF2α)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)にて溶解し、10mmol/L溶液を調製した。調製した10mmol/L溶液は、使用時に解凍し、DMSOを用いて段階希釈を行ない、その溶液を測定用緩衝溶液もしくは測定用緩衝溶液2にて希釈して実験に使用した。
【0247】
<細胞培養>
各種プロスタノイド受容体強制発現細胞は、非働化(56℃、30分)した9.8 vol%非透析−FBS(Life Technologies社)、1 vol%Non Essential Amino Acids(Life Technologies社)、10 mmol/L HEPES Buffer Solution(Life Technologies社)、0.5 vol%GENETICIN(Life Technologies社)および1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Life Technologies社)を含むDMEM(Sigma社)(FP-Chem1培養用)、もしくは非働化(56℃、30分)した9.8 vol%透析FBS(dialysed-FBS)(Life Technologies社)およびペニシリン−ストレプトマイシン−グルタミン(penicillin-streptomycin-glutamine)(Life Technologies社)を含むα−MEM培地(Sigma社)(EP2−CHO培養用)を用いて、5%CO存在下、37℃で静置培養した。継代培養は以下の方法で行なった。
【0248】
培地を除去し、Ca2+およびMg2+を含まないリン酸緩衝生理食塩水で細胞を1回洗浄した。適量のトリプシン−EDTA(Life Technologies社)を加えた後、室温でインキュベーションした。細胞を剥離後、トリプシン−EDTAの10倍容量の培地を加え酵素反応を停止させた。遠心管に細胞を回収し、120g、3分間室温で遠心分離した後、上清を除去した。細胞を適量の培地に懸濁し、培養フラスコに播種した。
【0249】
(1−1)EP2アゴニスト活性測定(cAMP濃度の測定)
EP2−CHOは、測定日に、培地を除去し、2 mmol/L EDTAを含有するCa2+およびMg2+を含まないリン酸緩衝生理食塩水で1回洗浄した。適量の2 mmol/L EDTAを含有したCa2+およびMg2+を含まないリン酸緩衝生理食塩水を細胞に加え、5%CO存在下、37℃でインキュベーションした。細胞を剥離後、遠心管に細胞を回収し、550g、3分間室温で遠心分離した後、上清を除去した。適量の測定用緩衝溶液1(1.0w/v% ウシ血清アルブミン(Sigma社)および2μmol/L ジクロフェナク(Sigma社)を含有したMEM培地(Invitrogen社))に細胞を懸濁し、200g、3分間室温で遠心分離し、上清を除去した。測定用緩衝溶液2(1.0w/v% ウシ血清アルブミン(Sigma社)、2μmol/L ジクロフェナク(Sigma社)および1 mmol/L 3−イソブチル−1−メチルキサンチンを含有したMEM培地(Invitrogen社))に細胞を懸濁し、96穴1/2エリアプレートに1ウェル当たり1.25×105個の細胞数となるように25μLずつ分注した。種々の濃度の化合物を含む測定用緩衝溶液2を25μL各ウェルに添加し、室温で30分間反応させた。cAMP濃度の測定は、cAMP HTRF HiRangeキット(CIS bio International社)を用いて行った。キット説明書のTwo step protocolに従い、ライシス緩衝液(Lysis Buffer)にて希釈したcAMP−D2およびクリプターゼ(Cryptase)を25μLずつ添加した。反応液を1時間室温にてインキュベーションした後に、SpectraMax M5e(Molecular Device)を用いて340nmにて励起した時の620nmおよび660nmにおける時間分解蛍光を測定した。その比(TRF ratio)を求めることで、検量線よりcAMP濃度を算出した。
【0250】
(1−2)FPアゴニスト活性測定(細胞内カルシウム濃度測定)
FP−Chem1は、継代培養と同様の方法にて細胞を剥離および懸濁した。測定の2日前に、96穴UVプレートに、1ウェルあたり0.5×104個の細胞数となるよう細胞を播種し、5%CO存在下、37℃で静置培養した。測定日に、96穴UVプレートの各ウェルから培地を除去した後、各ウェルをCa2+およびMg2+を含まないリン酸緩衝生理食塩水で1回洗浄した。各ウェルにFLIPR Calcium 5 Assay Kit(Molecular Devices社)を含む測定用緩衝溶液(0.1w/v% ウシ血清アルブミン、2.8μmol/L ジクロフェナック、1.25mmol/L プロベネシドおよび20mmol/L HEPES(Invitrogen社)を含有したハンクス液(Hank’s balanced salt solution)(Invitrogen社))を120μL加え、遮光下および室温にて約60分間インキュベーションした後、実験に使用した。
【0251】
96穴UVプレートを蛍光分光光度計(FDSS−7000EX、浜松ホトニクス社)にセットし、細胞内カルシウム濃度の測定をした。種々の濃度の化合物を含む測定用緩衝溶液を30μL各ウェルに添加し、反応させた。細胞内カルシウム濃度は、細胞に485nmの励起光を照射し、525nmの蛍光強度を測定することにより決定した。
【0252】
<結果>
以上の方法から得られた測定値を用いて、本発明化合物のヒトEP2受容体に対するアゴニスト活性の指標としてEC50値を算出した。
【0253】
結果を以下の表に示す。
【0254】
【表1】
上記に示す通り、本発明化合物は強いEP2アゴニスト活性を示した。
【0255】
一方、本発明化合物と構造が類似している化合物、すなわち国際公開第2011/013651号パンフレットに記載された以下の化合物:
【0256】
【化86】
、特開昭61−218588号に記載された以下の化合物:
【0257】
【化87】
、および特開昭55−89261号に記載された以下の化合物:
【0258】
【化88】
についてもEP2アゴニスト活性を測定したところ、いずれの化合物もEC50値は10μM以上であり、本願化合物と比較してEP2アゴニスト活性は非常に弱いものであった。
【0259】
インビボ(in vivo)試験
in vivo試験においては、当業者には容易に理解できることではあるが、いずれの被験化合物についても、活性本体であるカルボン酸は角膜透過性が悪いことから、エチルエステル体、イソプロピルエステル体などのエステル体またはアルコール体に変換した化合物を点眼投与することによって、活性本体の薬理作用を評価した。
【0260】
(2)眼圧下降作用
覚醒下の雄性ウサギ(NZW(Healthy))の左眼または右眼に、各濃度に調製した被験化合物含有溶液を30μL点眼投与し、投与前及び投与8時間後の眼圧を測定した。投与前の眼圧は、投与日の前日に測定した。眼圧測定の際には、ウサギを木製保定器に保定後、眼科用表面麻酔剤(ベノキシール点眼液0.4%、参天製薬株式会社)を点眼投与して麻酔した。開瞼器(株式会社はんだや)を装着後、空圧圧平式眼圧計(モデル30クラシック、ライカート社)を用いて、両眼の眼圧を測定した(各群6例)。投与前の眼圧値と被験化合物を投与した後の眼圧値の差を、以下の式を用いて眼圧下降率として算出し、眼圧下降作用を評価した。
【0261】
【数1】
<結果>
結果を以下の表に示す。なお、投与濃度は、前記の方法で測定したEP2アゴニスト活性を目安に決定した。
【0262】
【表2】
上記のとおり、本発明化合物は強い眼圧下降作用を示した。したがって、本発明化合物は、EP2受容体に関連した疾患の一つである眼疾患に有効であることが示された。
【0263】
[製剤例]
本発明に用いられる代表的な製剤例を以下に示す。
【0264】
1.注射剤
化合物1(200g)、マンニトール(20g)および蒸留水(50L)を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mLずつアンプルに充填し、常法により凍結乾燥することにより、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本が得られる。
【0265】
2.錠剤
化合物4(50g)、カルボキシメチルセルロースカルシウム(20g)、ステアリン酸マグネシウム(10g)および微結晶セルロース(920g)を常法により混合した後打錠することにより、一錠中に5mgの活性成分を含有する錠剤1万錠が得られる。
【0266】
3.点眼剤
滅菌精製水にグリセリン(2.5g)およびポリソルベート80(500mg)を加えた後、化合物3(1mg)を加え溶解し、滅菌精製水で全量100mLとし、メンブランフィルターで滅菌濾過した後、所定の容器に充填することにより、点眼液が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0267】
本発明化合物は、EP2アゴニスト活性を有し、また高い安全性を有するので、EP2受容体に関連した疾患、例えば、免疫疾患、アレルギー性疾患、神経細胞死、月経困難症、早産、流産、禿頭症、眼疾患、勃起不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、肝硬変、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患、軟骨損傷などの治療剤として有用である。