(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
本実施形態に係る遊技機は、バチスロ機と呼ばれる回胴式遊技機である。この回胴式遊技機は、
図1及び
図2に示すように、四角形の箱体内に回転ドラムを内蔵した筐体10と、筐体10の正面側に開閉自在に取付けられた前扉20とを備えている。筐体10の機械的構造は、従来の回動式遊技機と実質変わるところがないので詳細な説明を省略する。
【0030】
回動式遊技機の顔ともいうべき前扉20は、前記筐体10の正面側に片ヒンジ結合により開閉可能に取り付けられている。この前扉20は、操作用テーブルを兼ねる下段部20Bと、その上の演出用パネルである上段部20Aとからなる。
【0031】
操作用テーブルを兼ねる下段部20Bは、その上の上段部20Aに対して全体的に正面側へ張り出している。その棚状の上面は第1の操作面21である。ここには、右から左へメダル投入部21a、スペシャルボタン21b、マックスベッドボタン21c及び1ベッドボタン21dが順に設けられている。スペシャルボタン21bは、旧来からの演出用入力装置である。下段部20Bの最上部正面は第2の操作面22であり、ここには、右から左へドア鍵穴22a、返却ボタン22b、横に並ぶ3つの停止ボタン22c、スタートレバー22d及び精算ボタン22eが順に設けられている。
【0032】
下段部20Bの最下部はメダル受け皿23あり、その上にはメダル払出し口24が設けられると共に、メダル払出し口24の側方に位置して音響演出のためのスピーカー部25が設けられている。
【0033】
メダル投入部21aから投入された遊技メダルは、カウント部を経由して筐体10内のメダル払出し装置に送られる。筐体10内のメダル払出し装置から払い出されたメダルは、メダル払出し口24からメダル受け皿23へ排出される。スペシャルボタン21b、マックスベッドボタン21c、1ベッドボタン21d、返却ボタン22b、停止ボタン22c、スタートレバー22d、並びに精算ボタン22eの操作により発生した信号は、筐体10内の制御装置に入力され、変動表示ゲームを始めとする様々な制御に使用され、メダル払出し装置の制御にも使用される。
【0034】
これらの点を含め、操作用テーブルを兼ねる下段部20Bの構造は、これまでの回動式遊技機と実質同じである(特許文献1参照)。
【0035】
演出用パネルである上段部20Aは、横に長い長方形状の液晶パネルからなる表示演出装置26を上半部に有し、同じく横に長い長方形状の図柄表示窓27を下半部に有している。図柄表示窓27は、筐体10内の回転ドラム11に貼られたリールテープ上の図柄を目視するための開口部であり、5本の有効ラインが印刷された透明パネルが嵌め込まれている。
【0036】
表示演出装置26及び図柄表示窓27の周囲、特に左側、上側及び右側は、発光演出装置を兼ねる装飾部28であり、透光性の樹脂パネルにより立体的な凹凸模様が付されている。特に装飾部28の左側部分はライフル銃を模した装飾部であり、そのライフル部28aは側面を正面に向け銃口を下に向けて形成されている。装飾部28の上側部分は弾丸を模した装飾部であり、その弾丸部28bは6個が横に並列的に並んでおり、発光演出用の発光素子を内蔵している。
【0037】
そして、装飾部28の右側部分は、本発明の遊技機で特に重要な拳銃型の演出用入力装置30の取付け部を兼ねており、その取付けのための凹状の取付けベース部29(
図2)を有している。以下にこの演出用入力装置30の構造を詳述する。
【0038】
演出用入力装置30は、回転式(リボルバー式)拳銃の操作部(ここではシリンダーから後ろの部分)を模した拳銃型ギミックであり、前扉20の前記取付けベース部29に後部を正面側に向けて直角に取付けられている。この演出用入力装置30は、
図3〜
図5に示すように、左側の樹脂成形体30Aと右側の樹脂成形体30Bとの間に各種パーツを挟み込んで両成形体を組み合わせ、これに更にシリンダーを模した円筒状成形体等の様々なパーツを組み合わせることにより構成されている。
【0039】
具体的に説明すると、回転式拳銃の操作部として、遊技者が握るグリップ部31、遊技者が指を掛けて操作するトリガー部32、その操作に伴って動作するハンマー部33及びシリンダー部34が備わっており、更に当該演出用入力装置30の取付け強度を高めるために、前扉20から正面側へ突出してグリップ部31の下端部を支持するグリップホルダー部35が設けられている。回転式拳銃の操作部に限られるので、銃身に相当する部分は存在しない。
【0040】
操作各部のうち、グリップ部31は、遊技者が右手で握る部分であり、銃体の最後部に位置している。トリガー部32は、グリップ部31の前方に位置する引き金部であり、銃体から下方へ延出したトリガー本体32aと、トリガー本体32aを下から包囲するように銃体から下方へ張り出したトリガーガード32bとを備えている。
【0041】
トリガー本体32aは、基部(上部)が銃体内で回動自在に支持されており、遊技者が操作することにより、グリップ部31の最上部内に配置された押下スイッチ32cを押下操作する。そして、トリガーガード32bの内面、特にトリガー本体32aの下側に位置する部分には、トリガー本体32aの下端部がスライド自在に係合する凹溝状のトリガーガイド32dが形成されている。
【0042】
ハンマー部33は、グリップ部31より上方の銃体最後部に取付けられたハンマー本体33aと、ハンマー本体33aを駆動するためにグリップ部31内に配置されたソレノイド33bとを備えている。
【0043】
ハンマー本体33aは、下部が銃体内で回動自在に軸支されると共に、上部の特に後半部が銃体の外(後方)に露出し、上部の特に前半部が銃体内に嵌入している。そして、軸支部より後の部分がロッド33cを介してソレノイド33bにて上下に駆動されることにより、当該ハンマー本体33aは軸支部を中心として後方へ起きた位置と、前方へ落ちた位置との間を往復回転移動する。また、前方へ落ちた位置ではもとより、後方へ起きた位置でも前部が銃体内に残るように、ハンマー本体33a及び銃体は設計されている。
【0044】
シリンダー部34は、円筒形状で回転式のシリンダー本体34aと、シリンダー本体34aを覆う円筒形状のシリンダーカバー34bと、これらの前方に配置された略垂直な基板34cとを備えている。シリンダー本体34aは、ハンマー部33の前方において略水平な支軸により回転自在に支持されており、その前方の基板34cの前面に取付けられたモータ34dと後面に取付けられた歯車34eとにより回転駆動される。シリンダー本体34aは又、その内部が周方向で弾丸装填数に対応する数(ここでは6)の区画に仕切られると共に、各区画に対応して後面に複数のレンズ34fが装備されており、前記基板34cに取付けられた複数の発光素子により複数のレンズ34fを選択的に発光させる。
【0045】
シリンダー本体34aを覆う円筒形状のシリンダーカバー34bは、透光性樹脂(ここでは透明樹脂)からなり、内部のシリンダー本体34aを保護しつつ、その発光状態を外部から目視可能としている。
【0046】
グリップホルダー部35は、これまでの部位と異なり、上下の樹脂成形体を組み合わせた構造になっており、遊技者がグリップ部31を握りトリガー部33を操作するのを妨げないように基部から正面側の先端部へ向けて複雑な先細りの立体形状とされている。そして、このグリップホルダー部35は、当該演出用入力装置30内の電気電子部品との電気的接続のためのワイヤハーネスを兼ねる。
【0047】
すなわち、当該演出用入力装置30内には、電気電子部品としてグリップ部31内の押下スイッチ32c及びソレノイド33b、基板34cに取付けられたモータ34d及び発光素子等が配置されており、これらは給電、信号取り出しのために前扉20内の回路基板とワイヤにて電気的に接続する必要がある。前記グリップホルダー部35は、ここにおける前扉20内の回路基板との電気的な接続のためのワイヤ(配線)の収容部を兼ねているのである。
【0048】
次に、本実施形態に係る遊技機の機能、特に本発明の遊技機で特に重要な拳銃型の演出用入力装置30の機能について説明する。
【0049】
演出用表示装置30は、ここでは旧来からの演出用入力装置であるスペシャルボタン21bと併用される。これらは、所謂サブと呼ばれる副制御部による演出制御に使用される。ちなみに、筐体10内の回転ドラム11による変動表示ゲームは、従来と同様、メインと呼ばれる主制御部にて実行管理され、各種の内部抽選を行うと共に、その抽選結果に基づいた回転ドラムの停止制御(引込制御、回避制御)などを行う。
【0050】
主制御部にて実行される変動表示ゲームを簡単に説明すると、遊技者はメダル投入口21aからメダルを投入した状態で、マックスベッドボタン21c又は1ベッドボタン21dの何れかを操作した後、スタートレバー22dを操作する。主制御部は、内部抽選を行うと共に、回転ドラム11による変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果に基づいて回転ドラム11の停止タイミングを制御する。
【0051】
内部抽選で例えばビッグボーナス(BB)役が内部当選すると、BB図柄である「赤7」が有効ライン上に揃うように(すなわちBB役が成立するように)引込制御が行われ、実際に「赤7」が揃うと(すなわちBB役が成立すると)、メダルの払出は無く(払出0枚)、次のゲームからBBゲームに突入する。BBゲームが始まると、変動表示ゲームのたびに各種小役が高確率で当選する。例えば、ベル小役の当選時には「ベル図柄」が必ず揃うように引込制御が行われ、ベル小役が入賞するたびに15枚のメダルが獲得され、この間のメダル獲得数が規定数(385枚)を超えると、BBゲームが終了する。
【0052】
BB役が内部当選しなかった場合は、逆にBB図柄である「赤7」が有効ライン上に揃わないように(BB役が成立しないように)回避制御が行われる。他のボーナス役、小役についても概ね同様である。回転ドラム11の図柄配置例を
図6に示す。21種類の図柄が表示されたドラム帯が3つのドラムにそれぞれ貼り付けられている。BB図柄である「赤7」の他、レギュラーボーナス(RB)図柄である「青7」、小役に用いられるスイカ図柄、チェリー図柄、弾丸図柄などがある。
【0053】
主制御部での内部抽選、変動表示ゲームの結果は逐一、副制御部に送られ、副制御部はその抽選結果、ゲーム結果(成立役)に基づき、遊技者の緊張感、期待感、興奮度、満足度を高めるべく様々な演出(表示演出、音響演出、発光演出)と共に、抽選結果、ゲーム結果の告知を行う。演出用入力装置30を用いた演出制御の一例を
図7のフローチャートにより説明する。
【0054】
主制御部での内部抽選によりBB役が内部当選し、実際にBB役が成立してBBゲームが開始されると、副制御部は、主制御部から送られてくる情報に基づき以下の演出制御を行う。
【0055】
BBゲーム期間中、主制御部では様々な内部抽選が行われ、その抽選結果が逐一副制御部に伝えられる。内部抽選のなかに複数種類の弾丸役の抽選もあり、弾丸役が当選するたびに、その弾丸役に応じた弾丸獲得数Mが弾丸数N(総弾丸獲得数)に加算してカウントされると共に、ARTの抽選、CZの抽選が行われ、これらの抽選結果を含む様々な情報が副制御部に伝えられる。そしてBBゲーム期間中、副制御部は弾丸役の抽選結果に基づき弾丸数Nをカウントする(
図7中のステップS1〜S5)。なお、弾丸役1に対する弾丸獲得数Mは1で、弾丸役2に対する弾丸獲得数Mは2で、弾丸役3に対する弾丸獲得数Mは3となっている。
【0056】
BBゲームが終了すると、副制御部は
図8(A)に示すボーナス終了画面を表示演出装置26に表示して、BBゲームでの弾丸数Nやメダル獲得数を遊技者に告知する。また、弾丸数Nを演出用入力装置30のシリンダー部34での発光表示により告知する。具体的には、シリンダー部34のシリンダー本体34aにおけるレンズ34fの発光数により弾丸数Nを表示告知する。
【0057】
すなわち、弾丸数Nが一つ増えるごとにレンズ34fの発光数が一つ増える。シリンダー部34のシリンダー本体34aにおける弾丸装填最大数は6であるので、弾丸数Nが6を超えた場合は、その超えた分を前扉20の装飾部28における弾丸部28bの発光数により表示告知する。
【0058】
弾丸数NはBBゲーム期間中における弾丸役に基づく総弾丸獲得数で、ART抽選及びCZ抽選(以下ART・CZ抽選)の抽選回数であるから、遊技者は弾丸数Nの発光表示を見て期待感を膨らませることになる。
【0059】
BBゲーム終了後は、副制御部は、まずBBゲーム期間中の弾丸数Nが0か否かを判断する(
図7中のステップS6)。BBゲーム期間中の弾丸数Nが0の場合は、弾丸役が当選していなわけであるから、副制御部はSPボタン(スペシャルボタン21b)が当選か否かの内部抽選を行う(
図7中のステップS7)。SPボタンが当選した場合は、副制御部はSPボタンを有効化し(
図7中のステップS8)、その有効化の告知演出を表示演出装置26に行う。
【0060】
告知演出に従ってSPボタンが操作されると、副制御部は弾丸役以外の役での抽選結果(例えば、ART当否やCZ当否)を表示演出装置26により告知する(
図7中のステップS9)。
【0061】
BBゲーム期間中の弾丸獲得数が0でない場合は、前述したとおり、BBゲーム期間中に弾丸役が当選した場合で、ART・CZ抽選が行われた場合であり、その結果は既に主制御部から副制御部に送られている。この場合は、副制御部は、弾丸役の当選毎(ART・CZの抽選毎)に、抽選結果の告知内容(ART当選かCZ当選かハズレかの何れか)に応じて演出を選択する(
図7中のステップS10)。
【0062】
表示演出装置26に表示される背景色として赤色、黄色、青色が選択される場合を例にとれば、ARTが当選しているときは、赤色の選択確率を最も高くし、CZが当選しているときは黄色の選択確率を最も高くし、ハズレの場合は青色の選択確率を最も高くするというような期待度を示唆する演出である。
【0063】
次いで副制御部は、演出用入力装置30のトリガーを有効化し(
図7中のステップS11)、表示演出装置26に対して、
図8(b)に示すような、トリガー操作を遊技者に促す告知演出画面(トリガー画面)を表示する。
【0064】
告知演出画面(トリガー画面)に従って演出用入力装置30のトリガーが操作されると、副制御部はBBゲーム期間中の1回目のATR・CZ抽選でATRが当選していたか否かを判断し(
図7中のステップS12)、当選していた場合は、その当選を告知する演出を表示演出装置26にて行う(
図7中のステップS13)。BBゲーム期間中の1回目のATR・CZ抽選でATRが当選していなかった場合は、その抽選でCZが当選していたか否かを判断し(
図7中のステップS14)、当選していた場合は、
図8(c))に示すような、CZ当選を告知する結果告知画面を表示演出装置26に表示する(
図7中のステップS15)。BBゲーム期間中の1回目のATR・CZ抽選でCZが当選していなかった場合は、ハズレ演出を表示演出装置26にて行う(
図7中のステップS16)。
【0065】
BBゲーム期間中の弾丸数Nが0でない場合の一連の制御(
図7中のステップS10〜S16)が終わると、弾丸獲得数を1つ減じて再度その弾丸数Nが0かを判断する(
図7中のステップS17〜S18)。BBゲーム期間中の弾丸数Nが0でない場合は、一連の制御(
図7中のステップS10〜S18)を再び実行し、弾丸数Nが0になるまで繰り返す。それ故に、弾丸数Nが多いほどATR・CZ抽選の回数が多くなりATRやCZが当選しやすくなる。
【0066】
このような演出制御によると、旧来からの演出用入力装置であるスペシャルボタン21bによる入力操作に加えて、拳銃型ギミックからなる演出用入力装置30による入力操作が遊技者により行われる。
【0067】
演出用入力装置30による入力操作においては、回転式拳銃の射撃操作が行われる。より具体的には、表示演出装置26に表示される告知演出画面(トリガー画面)〔
図8(b)〕にしたがって、遊技者がトリガー部32のトリガー本体32aを操作する。この操作により、トリガースイッチである押下スイッチ32cが押下操作され、トリガー操作信号が副制御部に入力される。
【0068】
これにより、
図8(c)に示すような結果告知画面が表示演出装置26に表示される。同時に、拳銃が弾丸を発射した刺激的なイメージ画像、映像が、前記表示演出装置26に表示される。同時に、拳銃の弾丸発射をイメージした刺激的な音響演出及び発光演出が、スピーカー部25及び装飾部26にて実行される。
【0069】
これらの表示演出、音響演出、発光演出に加え、押下スイッチ32cが押下操作されると、演出用入力装置30では、ハンマー部33のソレノイド33bが所定時間励磁されることにより、ハンマー本体33aが前方へ落ちた位置から後方へ起きた位置へ移動し、直ちに元の落ちた位置へ戻る。すなわち、ハンマー本体33aは、トリガー本体32aを引くだけで、引き起こされて落ちるという所謂ダブルアクションの動作を行うのである。また、シリンダー部34では、モータ34dが図示されないフォトセンサと協働して所定角度だけ回転する。具体的には、シリンダー本体34aが弾丸1つ分に対応する角度(ここでは60度)だけ周方向に回転する。
【0070】
後面のレンズ34fが弾丸装填数(弾丸獲得数)に応じて発光していることは前述したとおりである。したがって、トリガー本体32aが操作される毎にレンズ34f或いは弾丸部28bの発光数が減っていく。
【0071】
これらの動作は、演出用入力装置30が拳銃型ギミックであることに伴う固有の動作であって、旧来からの演出用入力装置であるスペシャルボタン21bにはないものであり、前述の拳銃の弾丸発射をイメージした刺激的な表示演出、音響演出、発光演出と相まって、遊技者の期待感、興奮度を大きく高め、ストレスの発散にも有効である。
【0072】
しかも、演出用入力装置30による入力操作は、遊技者が右手でグリップ部31を握り、トリガー部32のトリガー本体32aに人指し指を掛けて手前へ引く静的な操作であり、拳で叩くというような乱暴な行為に発展する懸念がないので、遊技機を衝撃から効果的に保護し得る。それにもかかわらず、遊技者の期待度、興奮度を高める効果が大きく、ストレスを発散させる効果も伴うことは前述したとおりである。
【0073】
加えて、演出用入力装置30では、トリガー部32のトリガー本体32aが、これを包囲するトリガーガード32bに機械的に支持されている。すなわち、トリガー本体32aの下端部が、トリガーガード32bに形成された溝状のトリガーガイド32dに係合して横方向で支持されている。このため、遊技者がトリガー本体32aを少々乱暴に操作したとしても、そのトリガー本体32aが折損するおそれがない。トリガー本体32aは銃体から突出した操作部材で、本来的には壊れやすい部材であるにもかかわらず、その破損が効果的に防止されるのである。
【0074】
また、演出用入力装置30のハンマー部33においては、ハンマー本体33aが前方へ落ちた位置ではもとより、後方へ起きた位置でも前部が銃体内に残る設計とされているので、ハンマー本体33aの折損も効果的に防止される。すなわち、ハンマー本体33aは銃体から突出した動作部材で、本来的には壊れやすい部材であるにもかかわらず、その破壊破損が効果的に防止されるのである。
【0075】
また、演出用入力装置30のシリンダー部34においては、円筒形状で回転式のシリンダー本体34aが透光性樹脂からなる円筒形状のシリンダーカバー34bにて覆われている。このため、遊技者はシリンダー本体34aに直接触れることができない。シリンダー本体34aは銃体から両側に突出し、しかも回転式であるために、本来的には壊れやすい部材である。それにもかかわらず、その破壊損傷が効果的に防止される。また、シリンダー本体34aの回転動作や発光演出が阻害されることがない。
【0076】
加えて、グリップホルダー部35は、遊技者がグリップ部31を握りトリガー部33を操作する操作を妨げることなく、演出用入力装置30の取付け強度を高める。また固定部である(可動式でない)このグリップホルダー部35が、演出用入力装置30内の電気電子部品を前扉20と電気的に接続するためのワイヤハーネスを兼ねることにより、配線構造が機械的に強化されることになる。
【0077】
これから分かるように、演出用入力装置30及びこれを前扉20に装備した遊技機は、比較的複雑な複数の動作の組合せにより遊技者の興味を大きく引く構成でありながら、その構成に伴う機械構造上の弱点、すなわち構造の複雑化による機械的強度の低下を効果的に補い、耐久性に優れるのである。