特許第6773313号(P6773313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6773313-発泡体の充填方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773313
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】発泡体の充填方法
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/04 20060101AFI20201012BHJP
【FI】
   B62D25/04 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-134190(P2016-134190)
(22)【出願日】2016年7月6日
(65)【公開番号】特開2018-2053(P2018-2053A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101905
【氏名又は名称】イイダ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】北村 繁明
【審査官】 森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−515094(JP,A)
【文献】 特開2001−341592(JP,A)
【文献】 特開2003−146243(JP,A)
【文献】 特開2004−252169(JP,A)
【文献】 実開昭60−115175(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の中空構造部材の中空部に液状の発泡性材料を流入することで、前記発泡性材料から形成された発泡体を前記中空部の一部に充填する発泡体の充填方法であって、
加熱により発泡及び硬化する発泡性部材を備えた区画用部材を前記中空構造部材の内面と間隙を有するように前記中空部に配置する区画用部材配置工程と、
前記発泡性部材を加熱することで発泡及び硬化させて前記中空部内を区画する区画壁を形成する区画壁形成工程と、
前記中空部に前記発泡性材料を流入し、前記発泡性材料が発泡する範囲を前記区画壁により制限しながら前記発泡体を充填する発泡体充填工程と、を備え、
前記区画用部材は、前記発泡性部材と、前記発泡性部材を支持するとともに前記中空構造部材に取り付けられる支持部材と、を備え、
前記支持部材は、傾斜部を有し、
前記区画壁形成工程では、前記支持部材と前記中空構造部材の内面との間隙に入り込む区画用発泡体を前記発泡性部材から形成し、
前記発泡体充填工程では、前記中空構造部材の長さ方向における前記発泡体の充填量を前記傾斜部によって変更する発泡体の充填方法。
【請求項2】
前記支持部材は、前記中空構造部材の有する貫通孔に取り付けられる係止部を備える請求項1に記載の発泡体の充填方法。
【請求項3】
前記区画用部材は、第1区画用部材と第2区画用部材とを含み、
前記第1区画用部材の前記支持部材及び前記第2区画用部材の前記支持部材の少なくとも一方が前記傾斜部を有し、
前記区画壁形成工程では、前記第1区画用部材から第1区画壁を形成するとともに、前記第2区画用部材から第2区画壁を形成し、
前記発泡体充填工程では、
前記第1区画壁と前記第2区画壁との間に前記発泡性材料を流入する請求項1又は請求項2に記載の発泡体の充填方法。
【請求項4】
前記区画壁形成工程は、前記区画用部材配置工程の後に行われる前記車両の塗装工程において塗料を加熱乾燥させる際の加熱により行われる請求項1から請求項のいずれか一項に記載の発泡体の充填方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空構造部材の中空部の一部に発泡体を充填する発泡体の充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の補強性能や制振性能を向上させるために、車両を構成する中空構造部材の中空部に液状の発泡性材料を流入し、この発泡性材料から形成された発泡体を充填する方法が知られている。発泡体を中空構造部材の中空部の一部に充填するには、中空部内を区画する必要がある。例えば、特許文献1には、車両のピラー部における中空部に仕切り板を設けるとともに、仕切り板に隣接する中空部に発泡性材料を流入して発泡体を充填する充填方法が開示されている。この充填方法では、中空構造部材の内面と仕切り板との間隙を粒状体で塞ぐことで、中空構造部材の内面と仕切り板との間隙から液状の発泡性材料が漏れ出すことを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−267768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の充填方法では、中空構造部材の中空部を仕切り板と粒状体とを用いて区画している。この場合、上記中空部に粒状体を投入する際に、例えば、粒状体が周囲に散乱する等、中空構造部材の中空部を区画する工程が煩雑となるおそれがある。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、中空構造部材の中空部を区画する際の煩雑さを低減して液状の発泡性材料を注入することのできる発泡体の充填方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する発泡体の充填方法は、車両の中空構造部材の中空部に液状の発泡性材料を流入することで、前記発泡性材料から形成された発泡体を前記中空部の一部に充填する発泡体の充填方法であって、加熱により発泡及び硬化する発泡性部材を備えた区画用部材を前記中空部に配置する区画用部材配置工程と、前記発泡性部材を加熱することで発泡及び硬化させて前記中空部内を区画する区画壁を形成する区画壁形成工程と、前記中空部に前記発泡性材料を流入し、前記発泡性材料が発泡する範囲を前記区画壁により制限しながら前記発泡体を充填する発泡体充填工程と、を備える。
【0007】
この方法によれば、加熱により発泡及び硬化する発泡性部材を備えた区画用部材を用いるため、発泡性部材を加熱するという簡略化された区画壁形成工程により区画壁を形成することができる。
【0008】
上記発泡体の充填方法において、前記区画用部材は、前記発泡性部材を支持するとともに前記中空構造部材に取り付けられる支持部材をさらに備えることが好ましい。
この方法によれば、区画用部材配置工程において、支持部材を中空構造部材に取り付けることで区画用部材を中空部に配置することができる。
【0009】
上記発泡体の充填方法において、前記支持部材は、前記中空構造部材の有する貫通孔に取り付けられる係止部を備えることが好ましい。
この方法によれば、支持部材の係止部を利用して区画用部材を中空構造部材に容易に取り付けることができる。
【0010】
上記発泡体の充填方法において、前記区画用部材は、第1区画用部材と第2区画用部材とを含み、前記区画壁形成工程では、前記第1区画用部材から第1区画壁を形成するとともに、前記第2区画用部材から第2区画壁を形成し、前記発泡体充填工程では、前記第1区画壁と前記第2区画壁との間に前記発泡性材料を流入することが好ましい。
【0011】
この方法によれば、発泡体を充填する範囲をより精密に規定することができる。
上記発泡体の充填方法において、前記区画壁形成工程は、前記区画用部材配置工程の後に行われる前記車両の塗装工程において塗料を加熱乾燥させる際の加熱により行われることが好ましい。
【0012】
この方法によれば、既存の塗装設備を利用して区画壁形成工程を行うことができるため、塗装と発泡体の充填を含む車両の製造設備を簡略化することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、中空構造部材の中空部を区画する際の煩雑さを低減して液状の発泡性材料を注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態の発泡体の充填方法を説明する断面図であり、(a)は、区画用部材配置工程を示し、(b)は、区画壁形成工程を示す。
図2】(a)は、発泡体充填工程を説明する断面図であり、(b)は、発泡体を充填した中空構造部材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発泡体の充填方法の実施形態について図面を参照して説明する。
発泡体の充填方法は、車両の中空構造部材の中空部に液状の発泡性材料を流入し、この発泡性材料から形成された発泡体(以下、充填用発泡体という。)を中空部の一部に充填する方法である。発泡体の充填方法は、区画用部材配置工程と、区画壁形成工程と、発泡体充填工程とを備えている。
【0016】
図1(a)に示すように、区画用部材配置工程では、区画用部材11を中空構造部材61の中空部61aに配置する。本実施形態の区画用部材11は、第1区画用部材12及び第2区画用部材13から構成されている。
【0017】
第1区画用部材12及び第2区画用部材13に共通する構成を区画用部材11として説明する。区画用部材11は、加熱により発泡及び硬化する発泡性部材21を備えている。発泡性部材21は、樹脂系材料又はゴム系材料を主成分とする熱硬化性材料から形成されている。樹脂系材料又はゴム系材料としては、例えば、エポキシ樹脂、オレフィン系樹脂、SBR(スチレン/ブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、及びNBR(ニトリルゴム)が挙げられる。熱硬化性材料には、硬化剤(架橋剤)及び発泡剤が含有される。硬化剤(架橋剤)としては、例えば、ジシアンジアミドが挙げられる。発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、及びジニトロペンタメチレンテトラミンが挙げられる。熱硬化性材料には、必要に応じて、可塑剤、充填剤、粘着付与剤等を含有させることができる。発泡性部材21は、例えば、中空構造部材61の内周に沿った形状を有し、例えば、熱硬化性材料の押出成形、プレス成形、射出成形等の周知の成形法を用いて成形することができる。
【0018】
本実施形態の区画用部材11は、発泡性部材21を支持するとともに中空構造部材61に取り付けられる支持部材31をさらに備えている。支持部材31は、発泡性部材21を支持する支持本体部32と、中空構造部材61の有する貫通孔61bに取り付けられる係止部33とを備えている。支持本体部32には、発泡性部材21が嵌合、接着、粘着等により取り付けられる。このように区画用部材11は、支持部材31と発泡性部材21とが一体となった構造を有している。支持部材31の係止部33は、中空構造部材61の貫通孔61bに挿入されるとともに中空構造部材61の外面に係止される。
【0019】
支持部材31は、発泡性部材21の加熱及び発泡させる際の熱に耐え得る材料から構成される。支持部材31の材質としては、例えば、樹脂系材料、及び金属系材料が挙げられる。支持部材31は、車両の軽量化の観点から、ポリアミド等の樹脂系材料から構成されることが好ましい。
【0020】
第1区画用部材12及び第2区画用部材13は、中空構造部材61の長さ方向において離間して配置される。第2区画用部材13を構成する支持部材31(支持本体部32)は、中空構造部材61の縦断面において、第1区画用部材12を構成する平板状の支持部材31(支持本体部32)との間隔を調整する傾斜部32aを有している。第2区画用部材13の支持本体部32と、第1区画用部材12の支持本体部32との間隔は、第1の間隔D1と、この第1の間隔D1よりも広い第2の間隔D2とを有している。
【0021】
なお、中空構造部材61は、第1パネル62と第2パネル63とを、例えばスポット溶接等により接合することで形成される。中空構造部材61としては、例えば、長さ方向を有するピラー、メンバ、リインフォース等が挙げられる。区画用部材配置工程では、第1パネル62及び第2パネル63の少なくとも一方(本実施形態では第1パネル62)に、区画用部材11を取り付けた後、第1パネル62と第2パネル63とを接合することで、中空構造部材61を形成するとともに区画用部材11を中空部61aに配置することができる。
【0022】
ここで、第1パネル62と第2パネル63とを組み付ける際に、区画用部材11が第1パネル62又は第2パネル63に当接すると、第1パネル62又は第2パネル63に部分的に不要な外力が加わり、第1パネル62又は第2パネル63を変形させるおそれがある。こうした変形を回避するために、区画用部材11は、中空構造部材61の内面との間に間隙が形成される寸法に設定される。
【0023】
図1(b)に示すように、区画壁形成工程では、上述した発泡性部材21を加熱することで発泡及び硬化させて中空部61a内を区画する区画壁41を形成する。本実施形態では、第1区画用部材12から第1区画壁42を形成するとともに、第2区画用部材13から第2区画壁43を形成する。第1区画壁42及び第2区画壁43は、それぞれ支持部材31と、発泡性部材21から形成された発泡体(以下、区画用発泡体22という。)を備えている。
【0024】
詳述すると、発泡性部材21は、中空部61a内に露出しており、区画壁形成工程における外部からの加熱により、区画用部材11(支持部材31)と中空構造部材61の内面との間隙に入り込んだ部分を有する区画用発泡体22を形成する。区画用発泡体22は、支持部材31と中空構造部材61とを連結している。
【0025】
区画壁形成工程は、区画用部材配置工程の後に行われる車両の塗装工程において塗料を加熱乾燥させる際の加熱により行われることが好ましい。詳述すると、中空構造部材61を備えた車両の塗装工程では、例えば、防錆を目的とした電着液等の塗料を付着させた後、塗料の加熱乾燥(焼き付け)が行われる。すなわち、車両の塗装工程において、塗料を加熱乾燥させる際に、車両の中空構造部材61が加熱されるため、この加熱を利用して発泡性部材21を発泡及び硬化させることができる。
【0026】
なお、区画壁形成工程前の区画用部材11と中空構造部材61の内面との間の間隙は、車両の塗装工程において車両を電着液で塗装する際に電着液の流通路となる。
図2(a)及び図2(b)に示すように、発泡体充填工程では、中空部61aに液状の発泡性材料51を流入し、発泡性材料51が発泡する範囲を区画壁41により制限しながら充填用発泡体52を充填する。
【0027】
液状の発泡性材料51としては、周知の常温硬化性材料(発泡体原料)を用いることができる。発泡性材料51としては、例えば、ポリオール成分を含有する第1液と、イソシアネート成分を含有する第2液とから構成される2液硬化型ウレタン系材料が挙げられる。
【0028】
発泡体充填工程では、中空構造部材61の有する注入孔61cに挿入されたノズルNから、第1区画壁42と第2区画壁43との間に位置する中空部61aに液状の発泡性材料51を流入する。これにより、液状の発泡性材料51が発泡する範囲を第1区画壁42及び第2区画壁43により制限しながら充填用発泡体52を充填することができる。本実施形態の中空部61aでは、一対の支持部材31と区画用発泡体22と充填用発泡体52とが連結された構造が形成されている。
【0029】
本実施形態の第2区画壁43は、傾斜部32aを有しているため、充填用発泡体52が充填された中空構造部材61は、充填用発泡体52の充填量が異なる複数の横断面を有している。例えば、図2(b)に示すA−A線に沿った横断面における充填用発泡体52の充填量に対してB−B線に沿った横断面における発泡体の充填量は多い。
【0030】
上述した実施形態によって発揮される作用効果について以下に記載する。
(1)発泡体の充填方法は、加熱により発泡及び硬化する発泡性部材21を備えた区画用部材11を中空部61aに配置する区画用部材配置工程と、発泡性部材21を加熱することで発泡及び硬化させて中空部61a内を区画する区画壁41を形成する区画壁形成工程とを備えている。発泡体の充填方法は、中空部61aに発泡性材料51を流入し、発泡性材料51が発泡する範囲を区画壁41により制限しながら充填用発泡体52を充填する発泡体充填工程を備えている。
【0031】
この方法によれば、加熱により発泡及び硬化する発泡性部材21を備えた区画用部材11を用いるため、発泡性部材21を加熱するという簡略化された区画壁形成工程により区画壁41を形成することができる。従って、中空構造部材61の中空部61aを区画する際の煩雑さを低減して液状の発泡性材料51を注入することができる。
【0032】
また、区画壁形成工程において、発泡性部材21の発泡及び硬化により形成された区画壁41は、例えば、従来の粒状体のように流動性を有しないため、発泡体充填工程において区画壁41の位置ずれが発生し難い。これにより、発泡性材料51が発泡する範囲を好適に制限することができる。
【0033】
(2)発泡体の充填方法において、区画用部材11は、発泡性部材21を支持するとともに中空構造部材61に取り付けられる支持部材31をさらに備えている。この場合、区画用部材配置工程において、支持部材31を中空構造部材61に取り付けることで区画用部材11を中空部61aに配置することができる。
【0034】
(3)発泡体の充填方法において、支持部材31は、中空構造部材61の有する貫通孔61bに取り付けられる係止部33を備えている。この場合、支持部材31の係止部33を利用して区画用部材11を中空構造部材61に容易に取り付けることができる。これにより、区画用部材配置工程を簡略化することが可能となる。
【0035】
(4)発泡体の充填方法において、区画用部材11は、第1区画用部材12と第2区画用部材13とを含む。区画壁形成工程では、第1区画用部材12から第1区画壁42を形成するとともに、第2区画用部材13から第2区画壁43を形成し、発泡体充填工程では、第1区画壁42と第2区画壁43との間に発泡性材料51を流入している。この場合、充填用発泡体52を充填する範囲をより精密に規定することができる。これにより、発泡性材料51の過剰な使用を抑えたり、車両の補強性能や制振性能をより高精度に調整したりすることが可能となる。
【0036】
(5)発泡体の充填方法は、区画用部材配置工程の後に行われる車両の塗装工程において塗料を加熱乾燥させる際の加熱により行われることが好ましい。この場合、既存の塗装設備を利用して区画壁形成工程を行うことができるため、塗装と発泡体の充填を含む車両の製造設備を簡略化することができる。
【0037】
(6)発泡体の充填方法において第2区画用部材13の支持部材31は、傾斜部32aを有している。この場合、中空構造部材61において充填用発泡体52の充填量が異なる複数の横断面を有するように構成することができる。すなわち、傾斜部32aにより中空構造部材61の長さ方向における充填用発泡体52の充填量を変更することができるため、中空構造部材61を備えた車両の補強性能や制振性能を容易に調整することができる。
【0038】
(変更例)
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・前記第2区画用部材13を省略してもよい。すなわち、区画用部材11(区画壁41)の数は、単数であってもよい。また、区画用部材11(区画壁41)は、第3区画用部材(第3区画壁)等を含む3つ以上から構成してもよい。
【0039】
・前記区画用部材11の支持部材31における係止部33を省略してもよい。すなわち、支持本体部32に必要に応じて取付部を設けた支持部材を溶接や接着等により中空構造部材61に取り付けてもよい。
【0040】
・前記第1区画用部材12の支持部材31と第2区画用部材13の支持部材31の形状は、適宜変更してもよく、例えば、互いに同じ形状であってもよい。例えば、第1区画用部材12の支持部材31が傾斜部を有していてもよいし、第2区画用部材13の支持部材31における傾斜部32aを省略してもよい。
【0041】
・前記区画用部材11の支持部材31(支持本体部32)は、車両の塗装工程において塗料を流通させる流通孔を有していてもよい。なお、区画壁形成工程において前記流通孔を閉塞してもよい。
【0042】
・前記区画壁形成工程において、発泡性部材21から形成された区画用発泡体22は、支持部材31と中空構造部材61との間隙を内周面の全周にわたって閉塞していてもよいし、前記間隙を部分的に閉塞していてもよい。区画壁41は、前記間隙を狭めたり、部分的に閉塞したりすることで、前記間隙から漏れ出して形成される充填用発泡体52を削減することができる。なお、例えば、第2区画壁43と中空構造部材61との間の間隙(第2区画壁43を挟んで連通する連通部分)を部分的に残しておくことで、液状の発泡性材料51の過剰な発泡圧を放圧させることができる。これにより、例えば、発泡圧を要因とした中空構造部材61(第1パネル62又は第2パネル63)の変形を抑制することが可能となる。
【0043】
・前記区画用部材11の支持部材31を省略し、発泡性部材のみから区画用部材11を構成してもよい。この場合、例えば、自己粘着性を有するシート状の発泡性部材に変更し、この発泡性部材を中空構造部材61(第1パネル62又は第2パネル63)に貼り付けることで中空部61aに配置することができる。また、例えば、発泡性を有するペーストを中空構造部材61(第1パネル62又は第2パネル63)に塗布することで中空部61aにペーストの塗布層からなる発泡性部材を配置することもできる。
【0044】
・前記発泡体充填工程において、第2区画壁43を挟んだ両側の中空部61aに充填用発泡体を充填してもよい。例えば、第1区画壁42と第2区画壁43との間の中空部61aに充填する充填用発泡体52と、第2区画壁43で区画されるとともに第1区画壁42と反対側となる中空部61aに充填する充填用発泡体とを異なる組成にすることで、車両の補強性能や制振性能を調整することもできる。
【0045】
・前記中空構造部材61の長さ方向は、鉛直方向、水平方向、又は、鉛直方向及び水平方向の両方向に対して傾斜する傾斜方向のいずれの方向であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
11…区画用部材、12…第1区画用部材、13…第2区画用部材、21…発泡性部材、22…区画用発泡体、31…支持部材、32…支持本体部、32a…傾斜部、33…係止部、41…区画壁、42…第1区画壁、43…第2区画壁、51…発泡性材料、52…充填用発泡体、61…中空構造部材、61a…中空部、61b…貫通孔、61c…注入孔、62…第1パネル、63…第2パネル、D1…第1の間隔、D2…第2の間隔、N…ノズル。
図1
図2