(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1および第2の要素指標の互いに対応する部分は、前記第1および第2の要素指標において処理の開始時刻を示す部分を含み、前記基本補助線は、前記第1および第2の要素指標の前記開始時刻を示す部分を通る第1の補助線を含む、請求項1記載の基板処理管理装置。
前記第3の要素指標における特定の部分は、前記第3の要素指標において処理の開始時刻を示す部分または処理の終了時刻を示す部分を含む、請求項4記載の基板処理管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施の形態に係る基板処理管理装置、基板処理管理方法および基板処理管理プログラムについて図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板またはフォトマスク用基板等をいう。
【0027】
(1)基板処理システムの概略構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る基板処理管理装置を含む基板処理システムの構成を示す図である。
図1に示すように、基板処理システム500は、1以上の基板処理装置100、サーバ200および1以上の基板処理管理装置300を含む。各基板処理装置100、サーバ200および各基板処理管理装置300は、互いに通信可能にネットワーク510に接続される。
【0028】
基板処理装置100は、メインコントローラ1、記憶部2、複数の処理室3および複数の搬送装置(搬送ロボット)4を含む。
図1の基板処理装置100には、1個の処理室3および1個の搬送装置4が図示されている。基板処理装置100の詳細な構成および動作については後述する。
【0029】
記憶部2には、基板の搬送経路および複数の処理室3における処理順序を示すスケジュール情報2aが記憶される。メインコントローラ1は、記憶部2に記憶されたスケジュール情報2aに基づいて、複数の処理室3および複数の搬送装置4の動作を制御する。これにより、基板が複数の処理室3に順次搬送され、各処理室3において所定の処理が行われる。
【0030】
メインコントローラ1は、各処理室3における処理の開始時刻および終了時刻等を示す履歴情報2bを各搬送装置4から取得し、記憶部2に記憶する。また、メインコントローラ1は、スケジュール情報2aおよび履歴情報2bに基づいて、複数の基板の処理の履歴を視覚的に示す履歴チャートを表示するための履歴表示データ2cを生成し、記憶部2に記憶する。
【0031】
図2は、履歴表示データ2cにより表示される履歴チャートである。
図2に示すように、履歴チャート10は、名称表示欄11、時刻表示欄12および履歴表示欄13を含む。名称表示欄11、時刻表示欄12および履歴表示欄13は、左から右にこの順で並ぶように配列される。
【0032】
名称表示欄11においては、複数の基板にそれぞれ固有に付与された複数の識別名称(
図2の例では「Slot 1」〜「Slot 15」)が上下方向に並ぶように表示される。複数の識別名称は、対応する基板の処理開始時刻の順に配列され、処理開始時刻が早い基板ほど対応する識別名称が上方に位置する。したがって、
図2の例は、「Slot 1」に対応する基板の処理が最も先に開始され、「Slot 15」に対応する基板の処理が最も後に開始されたことを意味する。
【0033】
時刻表示欄12においては、複数の基板の開始時刻が、上下方向に並ぶように、名称表示欄11における対応する複数の基板の識別名称の隣に表示される。履歴表示欄13においては、複数の基板の処理時刻をそれぞれ示す複数の帯状指標14が、上下方向に並ぶように、
時刻表示欄12における対応する複数の基板の開始時刻の隣に表示される。各帯状指標14は左右方向に延び、帯状指標14の左端および右端は対応する基板の処理開始時刻および処理終了時刻をそれぞれ示す。
【0034】
図3は、
図2の履歴表示欄13の部分拡大図である。
図3に示すように、各帯状指標14は、複数の処理室3(
図1)による基板の複数の処理時刻をそれぞれ示す矩形状の複数の要素指標15を含む。各要素指標15の左端および右端は、対応する処理室3による基板の処理開始時刻および処理終了時刻をそれぞれ示す。複数の帯状指標14の上方には、帯状指標14の位置に対応する基板の処理時刻が表示されてもよい。要素指標15内の下部には、スケジュール情報2a(
図1)に基づいて、対応する処理室3による処理の所要時間を示す矩形状の時間指標15aが表示される。
【0035】
各要素指標15内の上部には、対応する処理室3の名称(
図3の例では「処理室C」〜「処理室J」)が表示される。処理室3の名称は処理室3の種類を表す。同一名称の処理室3が複数設けられてもよい。また、時間指標15a内には、対応する処理室3による処理の名称(
図3の例では「処理C」〜「処理J」)が表示される。処理の名称は処理の種類を表す。処理室3の名称または処理の名称が要素指標15内または時間指標15a内の表示領域に収まらない場合には、処理室3の名称または処理の名称の一部または全部の表示が省略される。
【0036】
以下の説明において、複数の要素指標15の各々を単に要素と呼ぶ。各帯状指標14において、同一種類の処理を行う処理室3に対応する要素は、同一の色彩で表示される。例えば、「処理室E」と「処理室H」とにおいて基板に同一の種類の処理が行われ、「処理室F」と「処理室I」とにおいて基板に他の同一の種類の処理が行われる。そのため、「処理室F」と「処理室I」とにそれぞれ対応する要素は同一の色彩で表示され、「処理室F」と「処理室I」とにそれぞれ対応する要素は他の同一の色彩で表示される。なお、
図3の例では、色彩がドットパターンまたはハッチングパターンにより示される。
【0037】
図1のサーバ200は、大容量の記憶装置により構成される。各基板処理装置100により生成された履歴情報2bおよび履歴表示データ2cは、ネットワーク510を介してサーバ200に送信され、記憶される。本例においては、基板処理装置100の記憶部2の容量は小さいため、生成された履歴情報2bおよび履歴表示データ2cは順次更新され、比較的短期間(例えば1週間)で上書きされる。これに対し、サーバ200に記憶された履歴情報2bおよび履歴表示データ2cは、長期間(例えば6か月以上)にわたって維持される。
【0038】
(2)基板処理管理装置の構成
図4は、
図1の基板処理管理装置300の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、基板処理管理装置300は、制御部310、記憶部320、操作部330、表示部340および通信部350を含む。制御部310は、中央演算処理装置(CPU)により構成される。記憶部320は、例えば不揮発性メモリまたはハードディスクにより構成される。記憶部320には、基板処理管理プログラムが記憶される。
【0039】
操作部330は、キーボードおよびポインティングデバイスにより構成される。ポインティングデバイスは、マウスまたはジョイスティック等を含む。表示部340は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)パネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。通信部350は、基板処理管理装置300をネットワーク510に接続するためのインターフェイスにより構成される。
【0040】
制御部310は、データ取得部311、表示制御部312、要素受付部313、要素決定部314および補助線決定部315を含む。制御部310が記憶部320に記憶された基板処理管理プログラムを実行することにより、データ取得部311、表示制御部312、要素受付部313、要素決定部314および補助線決定部315の機能が実現される。
【0041】
使用者は、操作部330を操作することにより、サーバ200(
図1)に記憶された履歴表示データ2c(
図1)から所望の履歴表示データ2cをデータ取得部311に指定することができる。データ取得部311は、通信部350およびネットワーク510を介してサーバ200から使用者により指定された履歴表示データ2cを取得する。表示制御部312は、データ取得部311により取得された履歴表示データ2cに基づいて、履歴チャート10(
図2)を表示するように表示部340を制御する。
【0042】
使用者は、操作部330を操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10の所望の要素を指定することができる。要素受付部313は、使用者による要素の指定を受け付ける。また、使用者は、操作部330を操作することにより、要素の指定の決定を指示することができる。要素決定部314は、使用者による決定の指示を受け付ける。
【0043】
補助線決定部315は、要素決定部314による決定の受け付けに応答して、要素受付部313により受け付けられた要素に基づく補助線を決定する。表示制御部312は、補助線決定部315により決定された補助線を履歴チャート10上に表示するように表示部340を制御する。
【0044】
(3)基板処理管理装置の動作
図5は、基板処理管理装置300の動作の一例を説明するための図である。
図5に示すように、データ取得部311(
図4)により取得された履歴表示データ2c(
図1)に基づく履歴チャート10が表示部340に表示される。
図5においては、履歴チャート10の履歴表示欄13(
図2)の一部が拡大表示される。後述する
図6においても同様である。
【0045】
使用者は、操作部330を操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10の複数の要素のうち、所望の基板における所望の処理に対応する要素を指定することができる。要素受付部313(
図4)は、使用者により指定された要素を第1の要素15Aとして受け付ける。受け付けられた第1の要素15Aの枠は太線により強調表示される。
【0046】
要素の指定後、使用者は、操作部330をさらに操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10の複数の要素のうち、他の所望の基板における所望の処理に対応する要素を指定することができる。要素受付部313は、使用者により指定された要素を第2の要素15Bとして受け付ける。受け付けられた第2の要素15Bの枠は太線により強調表示される。
【0047】
2つの要素の指定後、使用者は、操作部330をさらに操作することにより、要素の指定の決定を指示することができる。なお、この時点で使用者が要素の指定の決定を指示しない場合には、使用者は要素をさらに指定することができる。詳細は後述する。2つの要素が指定された状態で、要素決定部314(
図4)が決定の指示を受け付けると、補助線決定部315は、第1および第2の要素15A,15Bに基づいて第1および第2の補助線L1,L2を決定する。
【0048】
具体的には、補助線決定部315は、第1の要素15Aの左端および右端における所定の点P1,P2をそれぞれ決定する。また、補助線決定部315は、第2の要素15Bの左端および右端における所定の点P3,P4をそれぞれ決定する。ここで、本例では、各要素の左端および右端における所定の点は上下方向の中点である。その後、補助線決定部315は、点P1,P3を通る直線を第1の補助線L1として決定し、点P2,P4を通る直線を第2の補助線L2として決定する。決定された第1および第2の補助線L1,L2は、履歴チャート10に重なるように表示部340に表示される。
【0049】
図5の例においては、使用者は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する処理室3(
図1)で基板が停滞したか否かを判別することができる。基板が停滞することなく処理された場合には、第1および第2の補助線L1,L2は略平行となる。したがって、使用者は、第1および第2の補助線L1,L2が平行であることを視認することにより、基板が正常に処理されたことを容易に認識することができる。
【0050】
また、基板が停滞することなく処理された場合には、第2の補助線L2は、第1および第2の要素15A,15Bと同じ複数の要素(
図5の例では「処理室E」を示す要素)の右端における上下方向の中点付近を通過する。したがって、使用者は、第2の補助線L2が第1および第2の要素15A,15Bと同じ複数の要素の所定の点を通過していることを視認することにより、基板が正常に処理されたことを容易に認識することができる。
【0051】
一方で、第1および第2の要素15A,15Bに対応する処理室3のいずれかにおいて基板が停滞した場合には、第1および第2の補助線L1,L2は非平行となる。したがって、使用者は、第1および第2の補助線L1,L2の平行度を視認することにより、処理室3または基板に異常が発生した可能性があることを容易に認識することができる。
【0052】
また、第1および第2の要素15A,15Bと同じ要素に対応する処理室3のいずれかにおいて基板が停滞した場合には、第2の補助線L2は当該処理室3に対応する要素における所定の点を通過しない。したがって、使用者は、第2の補助線L2が所定の点を通過しない要素を視認することにより、当該要素に対応する処理室3または基板に異常が発生した可能性があることを容易に認識することができる。
【0053】
図6は、基板処理管理装置300の動作の他の例を説明するための図である。2つの要素の指定後、使用者は、要素の指定の決定を指示せずに、操作部330を操作することにより、
図6に示すように、要素をさらに指定することができる。
図6の例では、指定された要素は、第1の要素15Aに対応する処理の直後に行われる処理に対応する。
【0054】
要素受付部313は、使用者によりさらに指定された要素を第3の要素15Cとして受け付ける。受け付けられた第3の要素15Cの枠は太線により強調表示される。3つの要素が指定された状態で、要素決定部314が決定の指示を受け付けると、補助線決定部315は、第1〜第3の要素15A〜15Cに基づいて第1および第3の補助線L1,L3を決定する。
【0055】
具体的には、補助線決定部315は、
図5の例における点P1,P3および第1の補助線L1に加えて、第3の要素15Cの右端における任意の点P5をさらに決定する。その後、補助線決定部315は、点P5を通りかつ第1の補助線L1に平行な直線を第3の補助線L3として決定する。決定された第1および第3の補助線L1,L3は、履歴チャート10に重なるように表示部340に表示される。
【0056】
図6の例においては、使用者は、第1および第3の要素15A,15Cにそれぞれ対応する処理室3間のいずれかで基板が停滞したか否かを判別することができる。基板が停滞することなく処理された場合には、第3の補助線L3は、第3の要素15Cと同じ複数の要素(
図6の例では「処理室F」を示す要素)の右端における上下方向の中点付近を通過する。したがって、使用者は、第3の補助線L3が第3の要素15Cと同じ複数の要素の所定の点を通過していることを視認することにより、基板が正常に処理されたことを容易に認識することができる。
【0057】
一方で、第1および第3の要素15A,15Cにそれぞれ対応する処理室3間のいずれかにおいて基板が停滞した場合には、第3の補助線L3は第3の要素15Cと同じ複数の要素のうち、いずれかの要素における所定の点を通過しない。したがって、使用者は、第3の補助線L3が所定の点を通過しない要素を視認することにより、当該要素に対応する処理室3または基板に異常が発生した可能性があることを容易に認識することができる。
【0058】
(4)補助線表示処理
図7および
図8は、履歴チャート10に補助線を表示するための補助線表示処理を示すフローチャートである。以下、
図4の基板処理管理装置300ならびに
図7および
図8のフローチャートを参照しながら、基板処理管理装置300の制御部310による補助線表示処理を説明する。
【0059】
まず、制御部310は、履歴表示データ2c(
図1)が指定されたか否かを判定する(ステップS1)。使用者は、操作部330を操作することにより、サーバ200(
図1)に記憶された所望の履歴表示データ2c(
図1)を指定することができる。履歴表示データ2cが指定されていない場合、制御部310は履歴表示データ2cが指定されるまで待機する。
【0060】
ステップS1で履歴表示データ2cが指定された場合、制御部310は、ネットワーク510を介して指定された履歴表示データ2cをサーバ200から取得する(ステップS2)。また、制御部310は、取得された履歴表示データ2cに基づく履歴チャート10(
図2)を表示部340に表示させる(ステップS3)。
【0061】
次に、制御部310は、要素が指定されたか否かを判定する(ステップS4)。使用者は、操作部330を操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10から所望の要素を指定することができる。要素が指定されていない場合、制御部310は要素が指定されるまで待機する。要素が指定された場合、制御部310は、指定された要素を第1の要素15A(
図5)として受け付ける(ステップS5)。
【0062】
続いて、制御部310は、他の要素が指定されたか否かを判定する(ステップS6)。使用者は、操作部330を操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10から所望の他の要素を指定することができる。他の要素が指定されていない場合、制御部310は他の要素が指定されるまで待機する。他の要素が指定された場合、制御部310は、指定された他の要素を第2の要素15B(
図5)として受け付ける(ステップS7)。
【0063】
その後、制御部310は、要素の決定が指示されたか否かを判定する(ステップS8)。使用者は、操作部330を操作することにより、要素の決定を指示することができる。要素の決定が指示された場合、制御部310は、第1および第2の要素15A,15Bに基づいて第1および第2の補助線L1,L2(
図5)を決定する(ステップS9)。また、制御部310は、決定された第1および第2の補助線L1,L2を履歴チャート10に重なるように表示部340に表示し(ステップS10)、処理を終了する。
【0064】
ステップS8で要素の決定が指示されていない場合、制御部310は、要素がさらに指定されたか否かを判定する(ステップS11)。使用者は、操作部330を操作することにより、表示部340に表示された履歴チャート10から要素をさらに指定することができる。ここで指定される要素は、既に指定された要素のいずれかと同一でもよいし、異なっていてもよい。
【0065】
ステップS11で要素がさらに指定されない場合、制御部310はステップS8の処理に戻る。要素の決定が指示されるか、または要素がさらに指定されるまで、ステップS8,S11の処理が繰り返される。ステップS11で要素がさらに指定された場合、制御部310は、指定された要素を第3の要素15C(
図6)として受け付ける(ステップS12)。
【0066】
その後、制御部310は、要素の決定が指示されたか否かを判定する(ステップS13)。使用者は、操作部330を操作することにより、要素の決定を指示することができる。要素の決定が指示されていない場合、制御部310は要素の決定が指示されるまで待機する。ステップS13で要素の決定が指示された場合、制御部310は、第1〜第3の要素15A〜15Cに基づいて第1および第3の補助線L1,L3(
図6)を決定する(ステップS14)。また、制御部310は、決定された第1および第3の補助線L1,L3を履歴チャート10に重なるように表示部340に表示し(ステップS15)、処理を終了する。
【0067】
(5)基板処理装置の構成
以下、
図1の基板処理装置100の詳細な構成を説明する。
図9は、
図1の基板処理装置100の模式的平面図である。
図9および以降の所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。
【0068】
図9に示すように、基板処理装置100は、インデクサブロック110、塗布ブロック120、現像ブロック130、洗浄乾燥処理ブロック140Aおよび搬入搬出ブロック140Bを備える。洗浄乾燥処理ブロック140Aおよび搬入搬出ブロック140Bにより、インターフェイスブロック140が構成される。搬入搬出ブロック140Bに隣接するように露光装置150が配置される。
【0069】
インデクサブロック110は、複数のキャリア載置部111および搬送部112を含む。各キャリア載置部111には、複数の基板Wを多段に収納するキャリア113が載置される。搬送部112には、
図1のメインコントローラ1、
図1の記憶部2および搬送装置115が設けられる。メインコントローラ1は、基板処理装置100の種々の構成要素を制御する。搬送装置115は、基板Wを保持しつつその基板Wを搬送する。
【0070】
塗布ブロック120は、塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123を含む。塗布処理部121および熱処理部123は、搬送部122を挟んで対向するように設けられる。搬送部122とインデクサブロック110との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS1〜PASS4(後述の
図12)が設けられる。搬送部122には、基板Wを搬送する搬送装置127,128(後述の
図12)が設けられる。
【0071】
現像ブロック130は、現像処理部131、搬送部132および熱処理部133を含む。現像処理部131および熱処理部133は、搬送部132を挟んで対向するように設けられる。搬送部132と搬送部122との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS5〜PASS8(後述の
図12)が設けられる。搬送部132には、基板Wを搬送する搬送装置137,138(後述の
図12)が設けられる。
【0072】
洗浄乾燥処理ブロック140Aは、洗浄乾燥処理部161,162および搬送部163を含む。洗浄乾燥処理部161,162は、搬送部163を挟んで対向するように設けられる。搬送部163には、搬送装置141,142が設けられる。
【0073】
搬送部163と搬送部132との間には、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2(後述の
図12)が設けられる。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2は、複数の基板Wを収容可能に構成される。
【0074】
また、搬送装置141,142の間において、搬入搬出ブロック140Bに隣接するように、基板載置部PASS9および載置兼冷却部P−CP(後述の
図12)が設けられる。載置兼冷却部P−CPは、基板Wを冷却する機能(例えば、クーリングプレート)を備える。載置兼冷却部P−CPにおいて、基板Wが露光処理に適した温度に冷却される。搬入搬出ブロック140Bには、搬送装置143が設けられる。搬送装置143は、露光装置150に対する基板Wの搬入および搬出を行う。
【0075】
上記の搬送装置115,127,128,137,138,141〜143の各々が
図1の搬送装置4に該当する。搬送装置115,127,128,137,138,141〜143の各々には、基板Wを保持しているか否かを検出する光電センサ等の検出装置が設けられる。メインコントローラ1は、搬送装置115,127,128,137,138,141〜143の各々に設けられた検出装置の出力結果に基づいて、各処理室3(
図1)における処理の開始時刻および終了時刻等を示す履歴情報2b(
図1)を取得する。
【0076】
(6)塗布処理部および現像処理部
図10は、
図9の塗布処理部121、現像処理部131および洗浄乾燥処理部161の内部構成を示す模式的側面図である。
図10に示すように、塗布処理部121には、塗布処理室21,22,23,24が階層的に設けられる。各塗布処理室21〜24には、塗布処理ユニット129(スピンコータ)が設けられる。現像処理部131には、現像処理室31,32,33,34が階層的に設けられる。各現像処理室31〜34には、現像処理ユニット139(スピンデベロッパ)が設けられる。
【0077】
各塗布処理ユニット129は、基板Wを保持するスピンチャック25およびスピンチャック25の周囲を覆うように設けられるカップ27を備える。
図10の例では、各塗布処理ユニット129に2組のスピンチャック25およびカップ27が設けられる。スピンチャック25は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。また、
図9に示すように、各塗布処理ユニット129は、処理液を吐出する複数の処理液ノズル28およびその処理液ノズル28を搬送するノズル搬送装置29を備える。
【0078】
塗布処理ユニット129においては、図示しない駆動装置によりスピンチャック25が回転されるとともに、複数の処理液ノズル28のうちのいずれかの処理液ノズル28がノズル搬送装置29により基板Wの上方に移動され、その処理液ノズル28から処理液が吐出される。それにより、基板W上に処理液が塗布される。また、図示しないエッジリンスノズルから、基板Wの周縁部にリンス液が吐出される。それにより、基板Wの周縁部に付着する処理液が除去される。
【0079】
塗布処理室22,24の塗布処理ユニット129においては、反射防止膜用の処理液が処理液ノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室21,23の塗布処理ユニット129においては、レジスト膜用の処理液が処理液ノズル28から基板Wに供給される。
【0080】
現像処理ユニット139は、塗布処理ユニット129と同様に、スピンチャック35およびカップ37を備える。また、
図9に示すように、現像処理ユニット139は、現像液を吐出する2つの現像ノズル38およびその現像ノズル38をX方向に移動させる移動装置39を備える。
【0081】
現像処理ユニット139においては、図示しない駆動装置によりスピンチャック35が回転されるとともに、一方の現像ノズル38がX方向に移動しつつ各基板Wに現像液を供給し、その後、他方の現像ノズル38が移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。この場合、基板Wに現像液が供給されることにより、基板Wの現像処理が行われる。
【0082】
洗浄乾燥処理部161には、複数(
図10の例では4つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD1が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、露光処理前の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。上記の塗布処理室21〜24、現像処理室31〜34および洗浄乾燥処理ユニットSD1の各々は、
図1の処理室3に該当する。
【0083】
(7)熱処理部
図11は、
図9の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162の内部構成を示す模式的側面図である。
図11に示すように、熱処理部123は、上方に設けられる上段熱処理部101および下方に設けられる下段熱処理部102を有する。上段熱処理部101および下段熱処理部102には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の密着強化処理ユニットPAHPおよび複数の冷却ユニットCPが設けられる。
【0084】
熱処理部123の最上部には、ローカルコントローラ124が設けられる。ローカルコントローラ124は、
図9のメインコントローラ1からの指令に基づいて、塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123の動作を制御する。
【0085】
熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が行われる。密着強化処理ユニットPAHPにおいては、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるための密着強化処理が行われる。具体的には、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板WにHMDS(ヘキサメチルジシラサン)等の密着強化剤が塗布されるとともに、基板Wに加熱処理が行われる。冷却ユニットCPにおいては、基板Wの冷却処理が行われる。
【0086】
熱処理部133は、上方に設けられる上段熱処理部103および下方に設けられる下段熱処理部104を有する。上段熱処理部103および下段熱処理部104には、冷却ユニットCP、複数の熱処理ユニットPHPおよびエッジ露光部EEWが設けられる。上段熱処理部103および下段熱処理部104の熱処理ユニットPHPは、洗浄乾燥処理ブロック140Aからの基板Wの搬入が可能に構成される。
【0087】
熱処理部133の最上部には、ローカルコントローラ134が設けられる。ローカルコントローラ134は、
図9のメインコントローラ1からの指令に基づいて、現像処理部131、搬送部132および熱処理部133の動作を制御する。
【0088】
エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。基板Wにエッジ露光処理が行われることにより、後の現像処理時に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が除去される。それにより、現像処理後において、基板Wの周縁部が他の部分と接触した場合に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が剥離してパーティクルとなることが防止される。
【0089】
洗浄乾燥処理部162には、複数(本例では5つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD2が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD2においては、露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。上記の熱処理ユニットPHP、密着強化処理ユニットPAHP、冷却ユニットCP、エッジ露光部EEWおよび洗浄乾燥処理ユニットSD2の各々は、
図1の処理室3に該当する。
【0090】
(8)搬送部
図12は、搬送部122,132,163の内部構成を示す模式的側面図である。
図12に示すように、搬送部122は、上段搬送室125および下段搬送室126を有する。搬送部132は、上段搬送室135および下段搬送室136を有する。上段搬送室125には搬送装置127が設けられ、下段搬送室126には搬送装置128が設けられる。また、上段搬送室135には搬送装置137が設けられ、下段搬送室136には搬送装置138が設けられる。
【0091】
搬送部112と上段搬送室125との間には、基板載置部PASS1,PASS2が設けられ、搬送部112と下段搬送室126との間には、基板載置部PASS3,PASS4が設けられる。上段搬送室125と上段搬送室135との間には、基板載置部PASS5,PASS6が設けられ、下段搬送室126と下段搬送室136との間には、基板載置部PASS7,PASS8が設けられる。
【0092】
上段搬送室135と搬送部163との間には、載置兼バッファ部P−BF1が設けられ、下段搬送室136と搬送部163との間には載置兼バッファ部P−BF2が設けられる。搬送部163において搬入搬出ブロック140Bと隣接するように、基板載置部PASS9および複数の載置兼冷却部P−CPが設けられる。上記の基板載置部PASS1〜PASS9、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2および載置兼冷却部P−CPの各々は、
図1の処理室3に該当する。
【0093】
載置兼バッファ部P−BF1は、搬送装置137および搬送装置141(
図9)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF2は、搬送装置138および搬送装置141(
図9)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。基板載置部PASS9は、搬送装置142(
図9)および搬送装置143による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼冷却部P−CPは、搬送装置141および搬送装置143による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0094】
搬送装置127は、塗布処理室21,22(
図10)、基板載置部PASS1,PASS2,PASS5,PASS6および上段熱処理部101(
図11)に対して基板Wの受け渡しを行う。搬送装置128は、塗布処理室23,24(
図10)、基板載置部PASS3,PASS4,PASS7,PASS8および下段熱処理部102(
図11)に対して基板Wの受け渡しを行う。
【0095】
搬送装置137は、現像処理室31,32(
図10)、基板載置部PASS5,PASS6、載置兼バッファ部P−BF1および上段熱処理部103(
図11)に対して基板Wの受け渡しを行う。搬送装置138は、現像処理室33,34(
図10)、基板載置部PASS7,PASS8、載置兼バッファ部P−BF2および下段熱処理部104(
図11)に対して基板Wの受け渡しを行う。
【0096】
(9)基板処理
図9〜
図12を参照しながら基板処理を説明する。インデクサブロック110のキャリア載置部111(
図9)には、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が載置される。搬送装置115は、キャリア113から基板載置部PASS1,PASS3(
図12)に未処理の基板Wを搬送する。また、搬送装置115は、基板載置部PASS2,PASS4(
図12)に載置された処理済みの基板Wをキャリア113に搬送する。
【0097】
塗布ブロック120において、搬送装置127(
図12)は、基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wを密着強化処理ユニットPAHP(
図11)、冷却ユニットCP(
図11)および塗布処理室22(
図10)に順に搬送する。次に、搬送装置127は、塗布処理室22の基板Wを、熱処理ユニットPHP(
図11)、冷却ユニットCP(
図11)、塗布処理室21(
図10)、熱処理ユニットPHP(
図11)および基板載置部PASS5(
図12)に順に搬送する。
【0098】
この場合、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板Wに密着強化処理が行われた後、冷却ユニットCPにおいて、反射防止膜の形成に適した温度に基板Wが冷却される。次に、塗布処理室22において、塗布処理ユニット129(
図10)により基板W上に反射防止膜が形成される。続いて、熱処理ユニットPHPにおいて、基板Wの熱処理が行われた後、冷却ユニットCPにおいて、レジスト膜の形成に適した温度に基板Wが冷却される。次に、塗布処理室21において、塗布処理ユニット129(
図10)により、基板W上にレジスト膜が形成される。その後、熱処理ユニットPHPにおいて、基板Wの熱処理が行われ、その基板Wが基板載置部PASS5に載置される。
【0099】
また、搬送装置127は、基板載置部PASS6(
図12)に載置された現像処理後の基板Wを基板載置部PASS2(
図12)に搬送する。
【0100】
搬送装置128(
図12)は、基板載置部PASS3に載置された未処理の基板Wを密着強化処理ユニットPAHP(
図11)、冷却ユニットCP(
図11)および塗布処理室24(
図10)に順に搬送する。次に、搬送装置128は、塗布処理室24の基板Wを、熱処理ユニットPHP(
図11)、冷却ユニットCP(
図11)、塗布処理室23(
図10)、熱処理ユニットPHP(
図11)および基板載置部PASS7(
図12)に順に搬送する。
【0101】
また、搬送装置128(
図12)は、基板載置部PASS8(
図12)に載置された現像処理後の基板Wを基板載置部PASS4(
図12)に搬送する。塗布処理室23,24(
図10)および下段熱処理部102(
図11)における基板Wの処理内容は、上記の塗布処理室21,22(
図10)および上段熱処理部101(
図11)における基板Wの処理内容とそれぞれ同様である。
【0102】
現像ブロック130において、搬送装置137(
図12)は、基板載置部PASS5に載置されたレジスト膜形成後の基板Wをエッジ露光部EEW(
図11)および載置兼バッファ部P−BF1(
図12)に順に搬送する。この場合、エッジ露光部EEWにおいて、基板Wにエッジ露光処理が行われる。エッジ露光処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1に載置される。
【0103】
また、搬送装置137(
図12)は、洗浄乾燥処理ブロック140Aに隣接する熱処理ユニットPHP(
図11)から露光処理後でかつ熱処理後の基板Wを取り出す。搬送装置137は、その基板Wを冷却ユニットCP(
図11)、現像処理室31,32(
図10)のいずれか一方、熱処理ユニットPHP(
図11)および基板載置部PASS6(
図12)に順に搬送する。
【0104】
この場合、冷却ユニットCPにおいて、現像処理に適した温度に基板Wが冷却された後、現像処理室31,32のいずれか一方において、現像処理ユニット139により基板Wの現像処理が行われる。その後、熱処理ユニットPHPにおいて、基板Wの熱処理が行われ、その基板Wが基板載置部PASS6に載置される。
【0105】
搬送装置138(
図12)は、基板載置部PASS7に載置されたレジスト膜形成後の基板Wをエッジ露光部EEW(
図11)および載置兼バッファ部P−BF2(
図12)に順に搬送する。
【0106】
また、搬送装置138(
図12)は、インターフェイスブロック140に隣接する熱処理ユニットPHP(
図11)から露光処理後でかつ熱処理後の基板Wを取り出す。搬送装置138は、その基板Wを冷却ユニットCP(
図11)、現像処理室33,34(
図10)のいずれか一方、熱処理ユニットPHP(
図11)および基板載置部PASS8(
図12)に順に搬送する。現像処理室33,34および下段熱処理部104における基板Wの処理内容は、上記の現像処理室31,32および上段熱処理部103における基板Wの処理内容とそれぞれ同様である。
【0107】
洗浄乾燥処理ブロック140Aにおいて、搬送装置141(
図9)は、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2(
図12)に載置された基板Wを洗浄乾燥処理ユニットSD1(
図10)および載置兼冷却部P−CP(
図12)に順に搬送する。この場合、洗浄乾燥処理ユニットSD1において基板Wの洗浄および乾燥処理が行われた後、載置兼冷却部P−CPにおいて露光装置150(
図9)による露光処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0108】
搬送装置142(
図9)は、基板載置部PASS9(
図12)に載置された露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理ユニットSD2(
図11)および上段熱処理部103または下段熱処理部104の熱処理ユニットPHP(
図11)に順に搬送する。この場合、洗浄乾燥処理ユニットSD2において基板Wの洗浄および乾燥処理が行われた後、熱処理ユニットPHPにおいて露光後ベーク(PEB)処理が行われる。
【0109】
搬入搬出ブロック140Bにおいて、搬送装置143(
図9)は、載置兼冷却部P−CP(
図12)に載置された露光処理前の基板Wを露光装置150に搬送する。また、搬送装置143(
図9)は、露光装置150から露光処理後の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS9(
図12)に搬送する。
【0110】
(10)効果
本実施の形態に係る基板処理管理装置300においては、使用者は、表示部340に表示された履歴チャート10上において、第1および第2の要素15A,15Bを指定することができる。この構成によれば、第1の補助線L1は複数の基板Wにおいて第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の処理開始時刻を示す部分を通過する。そのため、使用者は、第1の補助線L1が複数の要素の特定の部分を通過しているか否かを視認することにより、第1および第2の要素15A,15Bに対応する処理がいずれかの基板Wに行われる前に当該基板Wが停滞していたことを容易に特定することができる。
【0111】
一方、第2の補助線L2は複数の基板Wにおいて第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の処理終了時刻を示す部分を通過する。そのため、使用者は、第2の補助線L2が複数の要素の特定の部分を通過しているか否かを視認することにより、第1および第2の要素15A,15Bに対応する処理がいずれかの基板Wに行われる前または行われた後に当該基板Wが停滞していたことを容易に特定することができる。
【0112】
また、基板処理装置100により基板Wが停滞することなく処理された場合には、第1および第2の補助線L1,L2は平行となる。したがって、使用者は、第1および第2の補助線L1,L2の平行度を視認することにより、処理室3または基板Wに異常が発生した可能性があることを容易に認識することができる。
【0113】
使用者は、表示部340に表示された履歴チャート10上において、第3の要素15Cをさらに指定することができる。この構成によれば、基板処理装置100により基板Wが停滞することなく処理された場合には、第3の補助線L3は、複数の基板Wにおいて第3の要素15Cに対応する要素の処理終了時刻を示す部分を通過する。一方で、第3の要素15Cに対応する処理以前の処理において基板Wが停滞した場合には、第3の補助線L3は、いずれかの基板Wにおいて第3の要素15Cに対応する要素の特定の部分を通過しない。
【0114】
したがって、使用者は、第1および第3の補助線L1,L3が複数の要素の特定の部分を通過しているか否かを視認することにより、基板処理装置100による基板Wの処理が停滞したか否かを容易に認識することができる。また、使用者は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する処理と第3の要素15Cに対応する処理との間で基板Wが停滞したか否かをより容易に判別することができる。
【0115】
上記の2つの第1および第2の要素15A,15B、または3つの第1〜第3の要素15A〜15Cが適切に指定されることにより、いずれの処理において基板Wの処理が停滞したかを特定することができる。その結果、基板処理装置100による処理の異常を容易に特定することができる。
【0116】
(11)他の実施の形態
(a)上記実施の形態において、第1および第2の要素15A,15Bが指定された場合、第1および第2の補助線L1,L2の両方が履歴チャート10上に表示されるが、本発明はこれに限定されない。第1および第2の要素15A,15Bが指定された場合には、第1および第2の補助線L1,L2のいずれか一方が履歴チャート10上に表示されてもよい。
【0117】
(b)上記実施の形態において、第1〜第3の要素15A〜15Cが指定された場合、第1および第3の補助線L1,L3が履歴チャート10上に表示され、第2の補助線L2は履歴チャート10上に表示されないが、本発明はこれに限定されない。第1〜第3の要素15A〜15Cが指定された場合、第1および第3の補助線L1,L3に加えて第2の補助線L2が履歴チャート10上に表示されてもよい。
【0118】
(c)上記実施の形態において、第1の補助線L1は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の処理開始時刻を示す部分を通過するが、本発明はこれに限定されない。第1の補助線L1は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の所定の時刻を示す部分を通過してもよい。
【0119】
同様に、第2の補助線L2は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の処理終了時刻を示す部分を通過するが、本発明はこれに限定されない。第2の補助線L2は、第1および第2の要素15A,15Bに対応する要素の所定の時刻を示す部分を通過してもよい。
【0120】
第3の補助線L3は、第3の要素15Cに対応する要素の処理終了時刻を示す部分を通過するが、本発明はこれに限定されない。第3の補助線L3は、第3の要素15Cに対応する要素の処理開始時刻を示す部分を通過してもよいし、他の所定の時刻を示す部分を通過してもよい。
【0121】
(d)上記実施の形態において、基板処理管理装置300はサーバ200から履歴表示データ2cを取得するが、本発明はこれに限定されない。基板処理管理装置300は、基板処理装置100から履歴表示データ2cを取得してもよい。あるいは、基板処理管理装置300は、基板処理装置100またはサーバ200からスケジュール情報2aおよび履歴情報2bを取得し、取得されたスケジュール情報2aおよび履歴情報2bに基づいて履歴表示データ2cを生成してもよい。
【0122】
(12)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0123】
上記の実施の形態では、基板Wが基板の例であり、基板処理装置100が基板処理装置の例であり、基板処理管理装置300が基板処理管理装置の例であり、履歴表示データ2cが履歴表示データの例である。データ取得部311がデータ取得部の例であり、履歴チャート10が履歴チャートの例であり、表示部340が表示部の例であり、操作部330が操作部の例である。
【0124】
表示制御部312が表示制御部の例であり、帯状指標14が帯状指標の例であり、要素指標15が要素指標の例であり、第1〜第3の要素15A〜15Cがそれぞれ第1〜第3の要素指標の例である。第1および第2の補助線L1,L2が基本補助線の例であり、第1〜第3の補助線L1〜L3がそれぞれ第1〜第3の補助線の例であり、制御部310が処理装置の例である。
【0125】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。