(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
測距光を発する測距発光部と、測定対象物からの反射光を受光し測距を行う測距部と、測距光を回転照射する走査部と、該走査部が設けられ水平回転可能な托架部と、該托架部を整準する整準部と、測距光の照射方向を検出する方向角検出部と、GNSS装置と、制御演算部とを具備するレーザスキャナを有するレーザスキャナシステムであって、前記レーザスキャナは2地点に設置され、前記托架部は前記整準部により整準され、前記制御演算部は前記GNSS装置からそれぞれ前記レーザスキャナの設置位置のグローバル座標を取得し、各設置位置で測距光を全周に走査して全周の点群データを取得し、一方の点群データを鉛直軸心を中心に所定角度回転させる毎に、一方の点群データに対して他方の点群データを鉛直軸心を中心に1周回転させ、一方の点群データと他方の点群データとを形状マッチングし、複数の前記点群データを合体させるレーザスキャナシステム。
前記制御演算部は、前記点群データから低密度の粗点群データを作成し、該粗点群データを基に概略マッチングを行い、概略マッチング時の誤差を含む詳細マッチング範囲を設定し、詳細マッチング範囲内でのみ詳細な形状マッチングを行う請求項1に記載のレーザスキャナシステム。
前記レーザスキャナは撮像部を有し、該撮像部は前記2地点で2つの点群データに対応する全周画像をそれぞれ取得し、前記制御演算部は各全周画像から特徴点を抽出し、該特徴点から全周画像の概略マッチングを行い、概略マッチング時の誤差を含む詳細マッチング範囲を設定し、詳細マッチング範囲内でのみ詳細な形状マッチングを行う請求項1又は請求項2に記載のレーザスキャナシステム。
GNSS装置を具備するレーザスキャナを任意の2地点に設置する工程と、該レーザスキャナを鉛直に整準する工程と、前記GNSS装置により前記2地点の前記レーザスキャナのグローバル座標値を取得する工程と、前記2地点からそれぞれ点群データを取得する工程と、点群データを前記グローバル座標値に基づきグローバル座標系に変換する工程と、一方の点群データを鉛直軸心を中心に所定角度回転させる毎に、一方の点群データに対して他方の点群データを鉛直軸心を中心に1周回転させ、一方の点群データと他方の点群データとを形状マッチングし、複数の前記点群データを合体させる工程とを有する点群データのレジストレーション方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0020】
先ず、
図1、
図2を参照して、本発明の実施例に用いられる3次元レーザスキャナについて説明する。
【0021】
図1に示される様に、レーザスキャナ1は、三脚10(
図3参照)を介して設置される。前記レーザスキャナ1は、前記三脚10に取付けられる整準部2と、該整準部2に設けられた基盤部3と、該基盤部3に水平回転部4を介して水平方向に回転可能に設けられた托架部5と、水平に延びる軸心を有する鉛直回転軸6を中心に前記托架部5に鉛直方向(高低方向)に回転可能に設けられた走査ミラー7とを有している。
【0022】
前記整準部2は、例えば1つの支持ピン(図示せず)及び2つの調整螺子8を有し、前記托架部5に設けられた傾斜センサ(図示せず)が水平を検出する様前記調整螺子8を調整することで、前記整準部2の整準がなされる。
【0023】
前記水平回転部4は、鉛直に延びる軸心を有し、前記基盤部3に軸受9を介して回転自在に、且つ鉛直に支持された水平回転軸11を有している。該水平回転軸11に前記托架部5が支持され、該托架部5が前記水平回転軸11と一体に回転する様になっている。
【0024】
前記水平回転部4には、水平駆動モータ12を含む水平駆動部13、前記水平回転軸11の回転角を検出する水平角検出器(例えばエンコーダ)14が収納されている。前記水平駆動モータ12によって前記水平回転軸11を中心に前記托架部5が回転され、前記水平回転軸11の前記基盤部3に対する回転角、即ち前記托架部5の回転角は前記水平角検出器14によって検出される様になっている。
【0025】
又、該水平角検出器14の検出結果(水平角)は、制御演算部15(後述)に入力される。該制御演算部15は、前記水平角検出器14の検出結果に基づき前記水平駆動モータ12の駆動を制御する。
【0026】
前記托架部5の中央部に凹部16が形成され、該凹部16を挾み左右に室5a,5bが形成されている。一方の前記室5a(図示では左側の室)には、鉛直駆動部17、鉛直角検出器18が収納されている。他方の前記室5b(図示では右側の室)には、測距発光部19、共通光路部21、測距部22、撮像部23等が収納されている。又、前記托架部5の内部の所要位置には、前記制御演算部15が収納されている。更に、前記托架部5の所要部分には、表示部25、操作部26が設けられている。
【0027】
前記鉛直回転軸6は、前記托架部5に軸受27を介して回転自在に支持されている。前記鉛直回転軸6の一端部は前記凹部16に突出しており、前記鉛直回転軸6の突出端に前記走査ミラー7が前記鉛直回転軸6の軸心に対して45°傾いた状態で設けられている。前記走査ミラー7は、前記鉛直回転軸6によって前記凹部16内で支持され、前記鉛直回転軸6を中心に鉛直方向に回転自在となっている。
【0028】
該鉛直回転軸6の軸心は、前記走査ミラー7の中心を通過すると共に該走査ミラー7に入射する測距光軸36と合致する様になっている。又、前記鉛直回転軸6の軸心は、前記走査ミラー7の中心で前記水平回転軸11の軸心と直交する様に設定されている。
【0029】
前記鉛直駆動部17は、鉛直駆動モータ28を有し、該鉛直駆動モータ28により前記鉛直回転軸6が回転される。又、前記鉛直駆動モータ28により、前記鉛直回転軸6を介して前記走査ミラー7が回転される。尚、前記鉛直回転軸6、前記走査ミラー7、前記鉛直駆動モータ28等により、走査部29が構成される。
【0030】
前記托架部5の上面には、アダプタ30を介してGNSS(Global Navigation Satelite System)装置24が取付けられる。前記アダプタ30は、前記托架部5に対して着脱可能となっている。従って、前記GNSS装置24も前記托架部5に対して着脱可能となっている。又、前記GNSS装置24は、人工衛星からの信号を受信し、所要の信号処理を行い、グローバル座標演算部53(後述)に入力する。該グローバル座標演算部53は、前記受信信号に基づきグローバル座標を演算する。
【0031】
前記GNSS装置24を前記托架部5に装着した場合、前記GNSS装置24の基準位置(該GNSS装置24によって測定されるグローバル座標の位置)と前記レーザスキャナ1の基準位置(測距、測角する場合の基準位置)とは、既知の関係となっている。又、前記GNSS装置24は、前記水平回転軸11の軸心上に位置する様に設定される。
【0032】
前記測距発光部19は、測距光源部31と、ハーフミラーやビームスプリッタ等の光路分割部材32と、対物レンズ等から構成される投光光学部33と、ミラー34とを有している。前記測距光源部31は、例えば半導体レーザ等であり、測距光35として前記測距光軸36上に不可視光である赤外光のパルスレーザ光線を発する。
【0033】
該測距光軸36は、前記共通光路部21を経て前記走査ミラー7に入射し、前記共通光路部21によって前記鉛直回転軸6の軸心と一致する様に偏向される。又、前記測距光軸36は、前記走査ミラー7によって測定対象物に向う様直角方向に偏向される。
【0034】
前記測距光源部31は、所要の光強度、所要のパルス間隔等、所要の状態でパルス光が発光される様前記制御演算部15に制御される様になっている。
【0035】
前記共通光路部21は、第1ビームスプリッタ38と第2ビームスプリッタ39とを有している。又、前記測距部22は、集光レンズ等から構成される受光光学部41と、光路延長部42と、光路結合部43と、受光素子44とを有している。
【0036】
前記測距光源部31より出力された前記測距光35は、一部が前記光路分割部材32を透過し、前記投光光学部33を介して前記ミラー34に入射される。前記測距光35は、前記ミラー34に反射されて前記共通光路部21へと導かれる。又、残りの前記測距光35は、内部参照光として前記光路分割部材32により反射され、内部参照光路37へと導かれる。
【0037】
前記ミラー34に反射された前記測距光35は、前記第1ビームスプリッタ38、前記第2ビームスプリッタ39により順次反射され、該第2ビームスプリッタ39に反射された後、前記走査ミラー7へと導かれる。尚、前記第1ビームスプリッタ38、前記第2ビームスプリッタ39を透過した前記測距光35は、図示しない反射防止部材により吸収される。
【0038】
尚、前記走査ミラー7は偏向光学部材であり、該走査ミラー7は水平方向から入射した前記測距光35を直角に反射し、又前記走査ミラー7に入射した反射測距光を前記第2ビームスプリッタ39に向って水平方向に反射する様になっている。
【0039】
前記共通光路部21から前記走査ミラー7に導かれた前記測距光35は、前記走査ミラー7に反射され、図示しない測定対象物へと照射される。又、該走査ミラー7が前記鉛直回転軸6の軸心を中心に回転されることで、前記測距光35は鉛直面内で回転照射される。又、前記水平回転部4が前記托架部5を水平方向に回転させることで、前記測距光35は前記水平回転軸11の軸心を中心に水平方向に回転照射される。従って、前記走査ミラー7の鉛直方向の回転と、前記托架部5の水平方向の回転の協働により、測定範囲全域を前記測距光35により走査できる。
【0040】
走査範囲内に存在する測定対象物で反射された反射測距光は、前記走査ミラー7に入射し、該走査ミラー7によって反射され、前記共通光路部21に入射する。前記反射測距光は、前記第2ビームスプリッタ39で反射され、更に前記第1ビームスプリッタ38を透過し、前記測距部22へと導かれる。
【0041】
該測距部22は、前記第1ビームスプリッタ38を透過した反射測距光を前記受光素子44に導くと共に、前記内部参照光路37より導かれた内部参照光を前記光路結合部43を介して前記受光素子44に導く様になっている。
【0042】
前記第1ビームスプリッタ38を透過した反射測距光は、前記受光光学部41に入射し、該受光光学部41で集光され、前記光路延長部42へと入射する。該光路延長部42を透過した反射測距光は、前記光路結合部43を介して前記受光素子44に受光される。又、前記内部参照光路37を経た内部参照光が、前記光路結合部43を介して前記受光素子44に受光される。
【0043】
該受光素子44に於いて、前記反射測距光と前記内部参照光は、反射測距光電気信号と内部参照光電気信号へと変換され、前記制御演算部15へと送られる。前記反射測距光電気信号と前記内部参照光電気信号との時間間隔の差に基づき測定対象物(測定点)迄の距離が測定される様になっている。
【0044】
前記制御演算部15は、測定した測定点迄の距離と、前記鉛直角検出器18により検出された鉛直角と、前記水平角検出器14により検出された水平角とに基づき、測定点の3次元座標値を算出する。又、パルス毎の測定点の座標値を記録することで、測定範囲全域に関する、或は測定対象物に関する点群データを得ることができる。又、前記GNSS装置24からの受光信号に基づき、前記レーザスキャナ1のグローバル座標が演算され、該グローバル座標に基づき前記点群データのグローバル座標が演算される。
【0045】
前記水平角検出器14及び前記鉛直角検出器18により、前記測距光軸36の方向を検出する方向角検出部が構成される。
【0046】
前記撮像部23は撮像光軸を有し、該撮像光軸は前記共通光路部21を経て前記測距光軸36と合致し、前記走査ミラー7に入射する。前記撮像光軸上の結像位置には撮像素子45が設けられ、該撮像素子45はデジタル画像信号を出力する様になっている。
【0047】
該撮像素子45は、例えばCCDやCMOSセンサ等、画素(ピクセル)の集合体で構成されたものであり、各画素は前記撮像素子45内での位置が特定できる様になっている。該撮像素子45では、前記走査ミラー7に入射し、該走査ミラー7で反射され前記第2ビームスプリッタ39を透過した背景光が受光される。
【0048】
又、前記撮像部23によって画像が取得される場合は、前記撮像光軸が撮像対象に向く様に前記走査ミラー7の鉛直角、前記托架部5の水平角が前記制御演算部15によって制御される。この場合、前記走査ミラー7の回転、前記托架部5の回転は、停止或は略停止の状態となる。又、前記測距部22による測距は停止され、前記測距光源部31の発光も停止される。
【0049】
次に、
図2を参照して、前記レーザスキャナ1の制御系について説明する。
【0050】
前記制御演算部15には、前記操作部26、前記鉛直角検出器18、前記水平角検出器14が電気的に接続されている。前記制御演算部15には、前記鉛直角検出器18、前記水平角検出器14からの角度検出信号が入力されると共に、作業者の操作により前記操作部26からの信号が入力される。
【0051】
作業者は、該操作部26から前記レーザスキャナ1の測定を開始するのに必要な条件設定、例えば測定範囲の設定、点群データ密度(ピッチ)の設定、或は撮像時の撮像条件の設定等を行う。更に、後述するレジストレーション処理の開始指示や、測定開始の指示等が入力できる。前記操作部26から入力された設定条件等は、前記表示部25により確認できる。尚、前記操作部26や前記表示部25は、前記托架部5に設けられてもよく、或は別途独立して設けられ、無線、赤外線等の信号伝達媒体により遠隔操作可能としてもよい。
【0052】
前記制御演算部15は、前記測距光源部31、前記水平駆動モータ12、前記鉛直駆動モータ28を駆動すると共に、作業状況、測定結果等を表示する前記表示部25を制御する。又、前記制御演算部15には、HDD、メモリーカード、USBメモリ等の外部記憶装置46が設けられる。該外部記憶装置46は、前記制御演算部15に固定的に設けられてもよく、或は着脱可能に設けられてもよい。
【0053】
次に、前記制御演算部15の概略について説明する。
【0054】
該制御演算部15は、CPUに代表される演算部47と、記憶部48と、前記測距光源部31の発光を制御する為の測距発光駆動部49と、前記水平駆動モータ12を駆動制御する為の前記水平駆動部13と、前記鉛直駆動モータ28を駆動制御する為の前記鉛直駆動部17とを有している。又、前記制御演算部15は、前記測距部22により得られた信号に基づき距離データを演算する為の距離データ処理部51と、前記撮像部23により得られた画像データを処理する為の画像データ処理部52と、前記GNSS装置24により得られた受信信号に基づきグローバル座標を演算する前記グローバル座標演算部53等を有している。
【0055】
前記制御演算部15は、上記した様に前記水平駆動部13、前記鉛直駆動部17等を制御すると共に、データ処理装置として後述する各種プログラムにより所要の演算、処理を実行する。
【0056】
前記記憶部48は、測距、鉛直角の測定、水平角の測定を実行する為のシーケンスプログラム、測距光を回転照射し、更に測距、測角の演算等を行い、点群データを取得する点群データ測定プログラム、複数の点群データの形状マッチング(シェイプマッチング)を行うマッチングプログラム、点群データ同士の合体処理を行うレジストレーションプログラム、前記撮像部23の撮像状態を制御する為の撮像プログラム、画像処理を実行する画像処理プログラム、データを前記表示部25に表示させる為の画像表示プログラム等のプログラム、或はこれらのプログラムを統合管理するプログラム等を格納する。
【0057】
又、前記記憶部48は、点群データ、測角データ、画像データ、GNSSデータ(グローバル座標)等のデータを格納する。
【0058】
尚、前記距離データ処理部51、前記画像データ処理部52、前記グローバル座標演算部53の機能を、前記演算部47に実行させてもよい。この場合、前記距離データ処理部51と前記画像データ処理部52と前記グローバル座標演算部53は省略することができる。
【0059】
又、前記距離データ処理部51と前記画像データ処理部52と前記グローバル座標演算部53とを別途設けてもよい。例えば、データ処理装置(例えばPC)を別途装備し、該PCに前記距離データ処理部51と前記画像データ処理部52と前記グローバル座標演算部53の機能を実行させる様にしてもよい。この場合、前記レーザスキャナ1と前記PCとに通信手段を設け、点群データ、測角データ、画像データ、GNSSデータを前記PCに送信し、該PCでターゲット測定データ処理、点群データ処理、測角データ処理、画像データ処理、GNSSデータ処理を実行する様にしてもよい。尚、通信手段としては、光通信、無線通信、LAN等所要の通信手段を採用することが可能である。
【0060】
或は、前記外部記憶装置46を前記レーザスキャナ1、前記PCに共通に着脱可能とし、前記レーザスキャナ1が、ターゲット測定データ、点群データ、測角データ、画像データ、GNSSデータ等のデータを前記外部記憶装置46に格納し、該外部記憶装置46に格納されたデータを前記PCで処理する様にしてもよい。更に、点群データの形状マッチング、点群データの合体(レジストレーション)を前記PCで行ってもよい。
【0061】
尚、前記レーザスキャナ1では、前記撮像部23を前記測距部22と一体に設けたが、該測距部22を分離し、独立して設けてもよい。尚、この場合、前記撮像部23の光軸は前記測距部22の光軸と既知の関係に設定される。
【0062】
次に、
図3及び
図4を参照して、本発明の第1の実施例に係るレーザスキャナシステム及びレジストレーション方法について説明する。
【0063】
該レーザスキャナシステムは、少なくとも1つのレーザスキャナ1を有している。又、該レーザスキャナ1は測定対象物(図示せず)をスキャンするのに適した任意の位置に設置される。
図3中では、該レーザスキャナ1は2台示されているが、実際には、A地点に設置され、所要の測定が完了した後にB地点に設置される。
【0064】
尚、前記レーザスキャナ1は、コンパス等の方位角を測定する機構を有していない。従って、A地点或はB地点に設置した際には、前記レーザスキャナ1の向きが未知であり、A地点に対するB地点の方向、B地点に対するA地点の方向は未知となっている。
【0065】
STEP:01 先ず始めに、前記レーザスキャナ1を任意の位置であるA地点に設置する。
【0066】
STEP:02 該レーザスキャナ1が設置されると、水平回転軸11の軸心が鉛直となる様、整準部2が前記レーザスキャナ1を整準する。又、GNSS装置24により、前記レーザスキャナ1の設置位置の測定が行われ、該レーザスキャナ1のグローバル座標(GNSSデータ)が取得される。ここで、該レーザスキャナ1の器械高の測定等の作業は省略される。
【0067】
STEP:03 A地点での前記レーザスキャナ1の整準、グローバル座標の取得が完了すると、制御演算部15により点群データ測定プログラムが実行される。測距発光部19より測距光が所定のパルス間隔で照射されると共に、走査ミラー7が所定の回転速度で回転される。又、托架部5が所定の回転速度で回転されることで、測距光が全周にスキャンされる。前記托架部5を1周(360°)回転させることで、A地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである点群データAが取得される。又、前記制御演算部15により、A地点のグローバル座標を基に点群データAのグローバル座標が演算される。
【0068】
尚、点群データAを取得する際に、上方の点群データが不要である場合には、前記GNSS装置24を取外す必要がない。一方で、トンネル等上方の点群データが必要である場合には、前記GNSS装置24は取外される。
【0069】
STEP:04 A地点での点群データAが取得されると、前記レーザスキャナ1をA地点からB地点へと移動する。
【0070】
STEP:05 該レーザスキャナ1が設置されると、前記水平回転軸11の軸心が鉛直となる様、前記整準部2が前記レーザスキャナ1を整準する。又、前記GNSS装置24により、前記レーザスキャナ1の設置位置の測定が行われ、該レーザスキャナ1のグローバル座標が取得される。
【0071】
STEP:06 B地点での前記レーザスキャナ1の整準、グローバル座標の取得が完了すると、前記制御演算部15により点群データ測定プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである点群データBが取得される。又、前記制御演算部15により、B地点のグローバル座標を基に点群データBのグローバル座標が演算される。
【0072】
STEP:07 最後に、前記制御演算部15によりレジストレーションプログラムが実行され、点群データAと点群データBの合体(レジストレーション)処理が行われる。尚、点群データAと点群データBの合体処理は、別途設けられたPCにより行ってもよい。
【0073】
レジストレーション処理では、点群データAと点群データBとの形状マッチング(シェイプマッチング)が行われる。例えば、点群データBを鉛直軸心を中心に1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。或は、点群データAを鉛直軸心を中心に1°回転させた状態で、点群データBを鉛直軸心を中心に1周回転させる。
【0074】
尚、点群データA又は点群データBを1周回転させる毎に回転させる点群データB又は点群データAの回転角は1°に限らない。例えば0.1°や5°等、要求される精度に応じて適宜設定される。
【0075】
STEP:08 点群データAを1周回転させる過程で、点群データAと点群データBとに共通する物体、例えば点群データAに於ける測定対象物の点群形状(凹凸)と、点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを前記制御演算部15が判断する。
【0076】
尚、前記点群データAと前記点群データBとは、それぞれ前記レーザスキャナ1の前記水平回転軸11の軸心が鉛直となった状態で取得された点群データである。従って、点群データ同士の形状マッチングを行う際には、鉛直軸心を中心に点群データを回転させるだけでよい。
【0077】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:07、STEP:08の処理が行われる。即ち、点群データBを鉛直軸心を中心に更に1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15は測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを再度判断する。
【0078】
点群データBを所定角度回転させる毎に点群データAを1周回転させ、点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、点群データBに於ける測定対象物の点群形状とが一致する迄STEP:07、STEP:08が繰返される。点群データAと点群データBの測定対象物の点群形状が一致した時点で、点群データAと点群データBの形状マッチングが完了する。又、形状マッチングを経て、点群データAと点群データBが合体(レジストレーション)される。
【0079】
上述の様に、第1の実施例では、A地点とB地点でそれぞれ全周の点群データを取得し、点群データAと点群データBを相対回転させて、各点群データに共通する物体の点群データを形状マッチングさせることで、点群データAと点群データBとをレジストレーションしている。
【0080】
従って、点群データAと点群データBとのレジストレーションを行う際に、A地点、B地点に設置した前記レーザスキャナ1の方位角が既知である必要がなく、又形状マッチングの為にA地点とB地点から共通して測定可能なターゲットを設ける必要がなく、装置構成、システム構成の簡略化を図ることができる。
【0081】
又、前記レーザスキャナ1の設置位置(グローバル座標値)を前記GNSS装置24によって単独で取得できるので、前記レーザスキャナ1の設置位置は任意でよく、又複数箇所に設置する場合にも測定環境のみを考慮すればよく、設置上の制約を大幅に軽減させることができる。
【0082】
更に、点群データAと点群データBとは、それぞれ前記レーザスキャナ1を整準し、前記水平回転軸11の軸心が鉛直となった状態で取得される。従って、点群データAと点群データBとの形状マッチングは、点群データAと点群データBとをそれぞれ鉛直軸心を中心に水平回転させるだけでよい。即ち、レジストレーションは1方向の回転のみで行われるので、器械高の測定等の作業が省略でき、処理を簡略化でき、レジストレーション処理の高速化を図ることができる。
【0083】
次に、
図5のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施例に係るレジストレーション方法について説明する。尚、第2の実施例に於いて、レーザスキャナ1(
図1参照)及びレーザスキャナシステムの構成については、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
【0084】
STEP:11、STEP:12 前記レーザスキャナ1を任意の位置であるA地点に設置し、水平回転軸11(
図1参照)の軸心が鉛直となる様、前記レーザスキャナ1を整準する。又、GNSS装置24(
図1参照)により前記レーザスキャナ1の設置位置の測定が行われ、該レーザスキャナ1のグローバル座標が取得される。
【0085】
STEP:13 次に、制御演算部15(
図1参照)により点群データ測定プログラムが実行され、測距光が全周にスキャンされることで、A地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである点群データAが取得される。尚、点群データAは、高密度(高解像度)の精密な点群データとなっている。又、前記制御演算部15は、A地点のグローバル座標を基に、点群データAのグローバル座標を演算する。
【0086】
STEP:14 点群データAの取得後、前記制御演算部15は、点群データAの各点を周囲の点と比較し、比較結果が許容値を超える点を間引くか、或は点群データAから所定間隔毎に点を間引く等、低密度(低解像度)とした全周の粗点群データAを作成する。或は、測距光のパルス間隔等を調整し、スキャン間隔を大きくした状態で再度全周をスキャンし、粗点群データAを取得してもよい。
【0087】
STEP:15、STEP:16 A地点での点群データA、粗点群データAが取得されると、前記レーザスキャナ1をA地点からB地点へと移動させる。又、前記水平回転軸11の軸心が鉛直となる様前記レーザスキャナ1を整準すると共に、該レーザスキャナ1のグローバル座標を取得する。
【0088】
STEP:17 前記制御演算部15により点群データ測定プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである点群データBが取得される。尚、点群データBは、高密度(高解像度)の精密な点群データとなっている。又、前記制御演算部15は、B地点のグローバル座標を基に、点群データBのグローバル座標を演算する。
【0089】
STEP:18 点群データBの取得後、点群データBの点群を間引いて粗点群データBを作成するか、或はスキャン間隔を大きくした状態で再度全周をスキャンし、低密度(低解像度)の粗点群データBを取得する。
【0090】
STEP:19 次に、前記制御演算部15によりマッチングプログラムが実行され、粗点群データAと粗点群データBの形状マッチング処理が行われる。例えば、粗点群データBを鉛直軸心を中心に所定角度、例えば0.1°、1°、5°等、要求される精度に応じて設定された回転角だけ回転させた状態で、粗点群データAを鉛直軸心を中心に1周(360°)回転させる。
【0091】
STEP:20 粗点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15により、例えば粗点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、粗点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかが判断される。
【0092】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:19、STEP:20の処理が行われる。即ち、粗点群データBを鉛直軸心を中心に更に所定角度回転させた状態で、粗点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、粗点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15は測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを再度判断する。
【0093】
尚、粗点群データBを1周回転させ、粗点群データAと粗点群データBとの比較を全周分行い、粗点群データAと粗点群データBとの残差が最小となる位置を選択してもよい。
【0094】
粗点群データA、粗点群データBは、点群密度の低い点群データとなっているので、STEP:20の比較処理に於ける一度あたりの演算時間が短縮でき、形状マッチングを短時間で完了させることができる。一方で、粗点群データA、粗点群データBは、点群密度の低い点群データであるので、形状マッチングの結果が誤差を含み、正確にレジストレーションを行うことはできない場合がある。
【0095】
従って、第2の実施例に於いて、STEP:19、STEP:20は、高密度の点群データAと点群データBとを形状マッチングさせる範囲を絞り込む為の概略マッチング処理となる。前記制御演算部15は、概略マッチング処理の形状マッチング結果を中心に、概略マッチング処理時の誤差を含む様な詳細マッチング範囲を設定する。
【0096】
STEP:21 概略マッチング処理が終了すると、前記制御演算部15により最後にレジストレーションプログラムが実行され、精密な点群データである点群データAと点群データBとの合体(レジストレーション)処理が行われる。
【0097】
点群データBを鉛直軸心を中心に所定角度、例えばSTEP:19に於ける概略マッチング処理と同様の回転角で回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周(360°)回転させる。尚、点群データBは、先に実行された概略マッチング処理を基に、詳細マッチング範囲内でのみ回転される様になっている。
【0098】
STEP:22 点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15により、例えば点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかが判断される。
【0099】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:21、STEP:22の処理が行われる。即ち、点群データBを鉛直軸心を中心に更に所定角度回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、点群データAを1周回転させる過程で、測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを前記制御演算部15が再度判断する。
【0100】
STEP:21、STEP:22は各測定対象物の点群形状が一致する迄繰返され、測定対象物の点群形状が一致した時点で、点群データAと点群データBとの詳細な形状マッチングが完了する。又、形状マッチングを経て、点群データAと点群データBとが合体(レジストレーション)される。
【0101】
第2の実施例では、点群密度の低い粗点群データAと粗点群データBとにより、概略の形状マッチングを行った後、点群密度の高い点群データAと点群データBとにより、詳細な形状マッチングを行い、レジストレーションしている。
【0102】
従って、概略の形状マッチングにより、詳細な形状マッチングを行う為の範囲の絞り込みを迅速に行うことができ、詳細な形状マッチングは詳細マッチング範囲内でのみ実行すればよいので、レジストレーション処理の高速化を図ることができる。
【0103】
尚、第2の実施例では、粗点群データ同士の形状マッチングと、点群データ同士の形状マッチングの、2段階の形状マッチングを行っているが、低密度(低解像度)の点群データ、中密度(中解像度)の点群データ、高密度(高解像度)の点群データにより3段階の形状マッチングを実行し、詳細な形状マッチングを行う範囲を順次絞り込んでいく様にしてもよい。更に、形状マッチングは、4段階以上実行されてもよいのは言う迄もない。
【0104】
次に、
図6のフローチャートを参照して、本発明の第3の実施例に係るレジストレーション方法について説明する。尚、第3の実施例に於いて、レーザスキャナ1(
図1参照)及びレーザスキャナシステムの構成については、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
【0105】
STEP:31、STEP:32 前記レーザスキャナ1を任意の位置であるA地点に設置し、水平回転軸11(
図1参照)の軸心が鉛直となる様、前記レーザスキャナ1を整準する。又、GNSS装置24(
図1参照)により前記レーザスキャナ1の設置位置の測定が行われ、該レーザスキャナ1のグローバル座標が取得される。
【0106】
STEP:33 次に、制御演算部(
図1参照)15により点群データ測定プログラムが実行され、測距光が全周にスキャンされ、A地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである点群データAが取得される。又、前記制御演算部15は、A地点に於ける前記レーザスキャナ1のグローバル座標を基に、点群データAのグローバル座標を演算する。
【0107】
又、点群データAの取得後、前記制御演算部15により撮像プログラムが実行される。撮像プログラムの実行により、撮像部23(
図2参照)がA地点に於ける測定対象物を含む全周画像Aを取得する。尚、前記撮像部23の撮像光軸と、測距部22(
図1参照)の測距光軸36(
図1参照)とは、共通光路部21(
図1参照)を経て合致する様になっている為、点群データAと全周画像Aとの関係は既知となっている。
【0108】
STEP:34 、STEP:35 A地点での点群データA、全周画像Aが取得されると、前記レーザスキャナ1をA地点からB地点へと移動させる。又、B地点に於いて、前記水平回転軸11の軸心が鉛直となる様前記レーザスキャナ1を整準すると共に、該レーザスキャナ1のグローバル座標を取得する。
【0109】
STEP:36 前記制御演算部15により点群データ測定プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データBが取得される。又、前記制御演算部15は、B地点のグローバル座標を基に点群データBのグローバル座標を演算する。更に、点群データBの取得後、前記制御演算部15により撮像プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周画像Bを取得する。尚、前記撮像光軸と前記測距光軸36とが合致する為、点群データBと全周画像Bとの関係は既知となっている。
【0110】
STEP:37 次に、前記制御演算部15は、例えば全周画像Aと全周画像Bの中から測定対象物の特徴点を抽出する。
【0111】
STEP:38 全周画像A、全周画像Bの中から測定対象物の特徴点が抽出されると、前記制御演算部15は、抽出した特徴点を基に全周画像Aと全周画像Bとを画像マッチングする。
【0112】
STEP:39 前記制御演算部15は、全周画像Aと全周画像Bとのマッチング結果に基づき、点群データAと点群データBとを形状マッチングさせる為の範囲の絞り込みを行う。即ち、全周画像同士の画像マッチングは、詳細な形状マッチングの前段階の概略マッチング処理となる。又、前記制御演算部15は、概略マッチング処理の形状マッチング結果を中心に、概略マッチング処理時の誤差を含む様な詳細マッチング範囲を設定し、該詳細マッチング範囲内で、点群データAと点群データBとの合体(レジストレーション)処理を行う。
【0113】
点群データBを鉛直軸心を中心に所定角度、例えば1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周(360°)回転させる。尚、点群データBは、先に実行された画像マッチングで絞り込まれた範囲内のみ回転する様になっている。
【0114】
STEP:40 点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15により、例えば点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかが判断される。
【0115】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:39、STEP:40の処理が行われる。即ち、点群データBを鉛直軸心を中心に更に1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、点群データAを1周回転させる過程で、測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを前記制御演算部15が再度判断する。
【0116】
STEP:39、STEP:40は各測定対象物の点群形状が一致する迄繰返され、測定対象物の点群形状が一致した時点で、点群データAと点群データBとの詳細な形状マッチングが完了する。又、形状マッチングを経て、点群データAと点群データBとが合体(レジストレーション)される。
【0117】
第3の実施例では、A地点で取得された全周画像AとB地点で取得された全周画像Bとを画像マッチングさせた後、点群データAと点群データBとにより詳細な形状マッチングを行い、レジストレーションしている。
【0118】
従って、画像マッチングにより、詳細な形状マッチングを行う範囲の絞り込みができ、詳細な形状マッチングは詳細マッチング範囲内でのみ実行すればよいので、レジストレーション処理の高速化を図ることができる。
【0119】
次に、
図7のフローチャートを参照して、本発明の第4の実施例に係るレジストレーション方法について説明する。尚、第4の実施例に於いて、レーザスキャナ1(
図1参照)及びレーザスキャナシステムの構成については、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
【0120】
STEP:41、STEP:42 前記レーザスキャナ1を任意の位置であるA地点に設置し、水平回転軸11(
図1参照)の軸心が鉛直となる様、前記レーザスキャナ1を整準する。又、GNSS装置24(
図1参照)により前記レーザスキャナ1の設置位置の測定が行われ、該レーザスキャナ1のグローバル座標が取得される。
【0121】
STEP:43 次に、制御演算部(
図1参照)15により点群データ測定プログラムが実行され、測距光が全周にスキャンされ、A地点に於ける測定対象物を含む全周の点群データである高密度(高解像度)の点群データAが取得される。又、前記制御演算部15は、A地点に於ける前記レーザスキャナ1のグローバル座標を基に、点群データAのグローバル座標を演算する。
【0122】
又、点群データAの取得後、前記制御演算部15により撮像プログラムが実行され、撮像部23(
図2参照)がA地点に於ける測定対象物を含む全周画像Aを取得する。
【0123】
STEP:44 点群データA及び全周画像Aの取得後、点群データAの点群を間引いて粗点群データAを作成するか、或はスキャン間隔を大きくした状態で再度全周をスキャンし、低密度(低解像度)の粗点群データAを取得する。
【0124】
STEP:45、STEP:46 次に、前記レーザスキャナ1をA地点からB地点へと移動させる。又、B地点に於いて、前記水平回転軸11の軸心が鉛直となる様前記レーザスキャナ1を整準すると共に、該レーザスキャナ1のグローバル座標を取得する。
【0125】
STEP:47 前記制御演算部15により点群データ測定プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周の高密度(高解像度)の点群データBが取得される。又、前記制御演算部15は、B地点のグローバル座標を基に点群データBのグローバル座標を演算する。更に、点群データBの取得後、前記制御演算部15により撮像プログラムが実行され、B地点に於ける測定対象物を含む全周画像Bを取得する。
【0126】
STEP:48 点群データB及び全周画像Bの取得後、点群データBの点群を間引いて粗点群データBを作成するか、或はスキャン間隔を大きくした状態で再度全周をスキャンし、低密度(低解像度)の粗点群データBを取得する。
【0127】
STEP:49 次に、前記制御演算部15は、例えば全周画像Aと全周画像Bの中から測定対象物の特徴点を抽出する。
【0128】
STEP:50 全周画像A、全周画像Bの中から測定対象物の特徴点が抽出されると、前記制御演算部15は、抽出した特徴点を基に全周画像Aと全周画像Bとを画像マッチングする。尚、全周画像Aと全周画像Bとの画像マッチングは、粗点群データAと粗点群データBとの形状マッチングの前段階である第1概略マッチング処理となっている。又、前記制御演算部15は、第1概略マッチング処理のマッチング結果を中心に、第1概略マッチング処理時の誤差を含む様な概略マッチング範囲を設定する。
【0129】
STEP:51 前記制御演算部15は、粗点群データBを鉛直軸心を中心に所定角度、例えば1°回転させた状態で、粗点群データAを鉛直軸心を中心に1周(360°)回転させる。尚、粗点群データBは、先に実行された第1概略マッチング処理で絞り込まれた概略マッチング範囲内のみ回転する様になっている。
【0130】
STEP:52 粗点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15により、例えば粗点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、粗点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかが判断される。
【0131】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:51、STEP:52の処理が行われる。即ち、粗点群データBを鉛直軸心を中心に更に1°回転させた状態で、粗点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、粗点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15は測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを再度判断する。
【0132】
尚、粗点群データAと粗点群データBとの形状マッチングは、点群データAと点群データBとの形状マッチングの前段階である第2概略マッチング処理となっている。又、前記制御演算部15は、第2概略マッチング処理のマッチング結果を中心に、第2概略マッチング処理時の誤差を含む様な詳細マッチング範囲を設定する。尚、詳細マッチング範囲は、概略マッチング範囲よりも狭くなっている。
【0133】
STEP:53 第2概略マッチング処理が終了すると、前記制御演算部15は、レジストレーションプログラムを実行し、精密な点群データである点群データAと点群データBとの合体(レジストレーション)処理を実行する。
【0134】
点群データBを鉛直軸心を中心に所定角度、例えば第2概略マッチング処理と同様に1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周(360°)回転させる。尚、点群データBは、先に実行された第2概略マッチング処理で絞り込まれた詳細マッチング範囲でのみ回転する様になっている。
【0135】
STEP:54 点群データAを1周回転させる過程で、前記制御演算部15により、例えば点群データAに於ける測定対象物の点群形状と、点群データBに於ける測定対象物の点群形状が一致する場合があるかが判断される。
【0136】
測定対象物の点群形状が一致しなかった場合には、再度STEP:53、STEP:54の処理が行われる。即ち、点群データBを鉛直軸心を中心に更に1°回転させた状態で、点群データAを鉛直軸心を中心に1周回転させる。又、点群データAを1周回転させる過程で、測定対象物の点群形状が一致する場合があるかを前記制御演算部15が再度判断する。
【0137】
STEP:53、STEP:54は各測定対象物の点群形状が一致する迄繰返され、測定対象物の点群形状が一致した時点で、点群データAと点群データBとの詳細な形状マッチングが完了する。又、形状マッチングを経て、点群データAと点群データBとが合体(レジストレーション)される。
【0138】
第4の実施例では、全周画像Aと全周画像Bとによる第1概略マッチング、点群密度の低い粗点群データAと粗点群データBとによる第2概略マッチングを行った後、点群密度の高い点群データAと点群データBとにより、詳細な形状マッチングを行い、レジストレーションしている。
【0139】
従って、第1概略マッチング、第2概略マッチングにより、形状マッチングを実行する範囲が順次絞り込まれ、詳細な形状マッチングは詳細マッチング範囲内でのみ実行すればよいので、レジストレーション処理をより高速化することができる。
【0140】
尚、第2の実施例〜第4の実施例では、前記制御演算部15が自動で詳細な形状マッチングを行う範囲を絞り込み、詳細マッチング範囲内で詳細な形状マッチングを行う様になっているが、詳細マッチング範囲の設定、即ち概略マッチングは作業者が目視により手動で行ってもよい。
【0141】
又、第2の実施例〜第4の実施例に於いて、粗点群データの作成処理、特徴点の抽出及びマッチング処理、レジストレーション処理等の各種処理は、PC等の外部装置により行わせてもよい。
【0142】
又、第1の実施例〜第4の実施例では、A地点に前記レーザスキャナ1を設置した後、該レーザスキャナ1をB地点に移動させているが、A地点とB地点にそれぞれ前記レーザスキャナ1を設置してもよい。