(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773565
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】補充液カートリッジを補給するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20201012BHJP
G03G 9/08 20060101ALI20201012BHJP
G03G 9/107 20060101ALI20201012BHJP
G03G 9/10 20060101ALI20201012BHJP
G03G 9/087 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
G03G15/08 380
G03G9/08
G03G9/107 311
G03G9/107 321
G03G9/10
G03G9/087
G03G9/087 325
G03G9/087 331
G03G9/087 333
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-2413(P2017-2413)
(22)【出願日】2017年1月11日
(65)【公開番号】特開2017-129855(P2017-129855A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2020年1月10日
(31)【優先権主張番号】15/000,502
(32)【優先日】2016年1月19日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド・ルーテ
(72)【発明者】
【氏名】ポール・エム・ウェグマン
【審査官】
飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−047366(JP,A)
【文献】
特開2006−243151(JP,A)
【文献】
特開2008−185804(JP,A)
【文献】
特表2002−526796(JP,A)
【文献】
特開2004−317549(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0321354(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 9/08
G03G 9/087
G03G 9/10
G03G 9/107
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真機のための補充液カートリッジを補給するための方法であって、前記補充液カートリッジはトナーおよびキャリア粒子を含有し、この方法が、
補給のための補充液カートリッジを受容する工程と、
前記補充液カートリッジの重量を決定する工程と、
参照空補充液カートリッジ重量から前記補充液カートリッジの重量を差し引くことによって前記補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定する工程と、
前記補充液カートリッジのX線画像をとり、
前記X線画像を分析することによって前記残留材料中のキャリア粒子のパーセンテージを計算し、
前記残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を計算する
ことによって、前記残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を決定する工程と、
前記残留材料の重量から前記残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって残留トナーの重量を決定する工程と、
充填された補充液カートリッジについてのトナーの参照重量から残留トナーの重量を差し引くことによって決定されるトナー量を前記補充液カートリッジに添加する工程と、
充填された補充液カートリッジについてのキャリア粒子の参照重量から前記残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって決定されるキャリア粒子の量を前記補充液カートリッジに添加する工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記キャリア粒子が、鉄、鋼、フェライト、マグネタイト、およびニッケルからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トナーが、ポリアミド、エポキシド、ポリウレタン、ジオレフィン、ビニル樹脂、スチレンアクリレート、スチレンメタクリレート、スチレンブタジエンおよびポリエステルからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記X線画像を分析することによって前記残留材料中のキャリア粒子のパーセンテージを計算する工程は、
補給のための前記補充液カートリッジのX線画像中のキャリア粒子と関連するピクセルの量を決定することと、
補給のための前記補充液カートリッジの前記X線画像中のピクセルの総量を決定することと、
前記残留材料中のキャリア粒子のパーセンテージに対応する補給のための補充液カートリッジの前記X線画像中のキャリア粒子のパーセンテージを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記X線画像中の前記キャリア粒子と関連するピクセルが、前記トナーと関連するピクセルとは異なる色を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記補給のための補充液カートリッジをシーリングすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
シーリングされた補給のための前記補充液カートリッジを包装することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記トナーを添加する工程と前記キャリア粒子を添加する工程が1つのステーションで実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
電子写真機のための補充液カートリッジを補給するためのシステムであって、前記補充液カートリッジはトナーおよびキャリア粒子を含有する、前記システムが、
少なくとも1つのコンピューティングデバイスを含み、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、
補給のための補充液カートリッジの重量を受信することと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて、参照空補充液カートリッジ重量から前記補充液カートリッジの重量を差し引くことによって前記補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定することと、
前記補充液カートリッジのX線画像または磁場に配置される場合には補充液カートリッジの磁力を受信することと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて、前記X線画像または前記磁力を分析することによって前記残留材料中のキャリア粒子の重量を決定することと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて、前記残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を決定することと、
前記残留材料の残留重量から前記キャリア粒子の重量を差し引くことによって前記補充液カートリッジ中の残留トナーの重量を決定することと、
充填された補充液カートリッジについてのトナーの参照重量から残留トナーの重量を差し引くことによって決定されたトナー量を前記補充液カートリッジに添加することと、
充填された補充液カートリッジについてのキャリア粒子の参照重量から前記残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって決定されるキャリア粒子の量を前記補充液カートリッジに添加することと
を含む動作を行うように構成される、システム。
【請求項10】
前記X線画像を分析することによって前記残留材料中のキャリア粒子の重量を決定することは、
補給のための前記補充液カートリッジの前記X線画像中のキャリア粒子と関連するピクセルの量を決定することと、
前記補充液カートリッジの前記X線画像中のピクセルの総量を決定することと、
前記残留材料中のキャリア粒子のパーセンテージに対応する補充液カートリッジの前記X線画像中のキャリア粒子のパーセンテージを決定することと
を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記磁力を分析することによって前記残留材料中のキャリア粒子の重量を決定することは、
前記磁場中の前記補充液カートリッジの磁力を決定することと、
前記磁力から前記補充液カートリッジ中のキャリア粒子の重量を計算することと
を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記補充液カートリッジをシーリングすることをさらに含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
シーリングされた前記補充液カートリッジを包装することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
電子写真機のための補充液カートリッジを補給するための方法であって、前記補充液カートリッジはトナーおよびキャリア粒子を含有し、この方法が、
補給のための補充液カートリッジを受容する工程と、
前記補充液カートリッジの重量を決定する工程と、
参照空補充液カートリッジ重量から前記補充液カートリッジの重量を差し引くことによって前記補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定する工程と、
磁場中に前記補充液カートリッジを配置し、
磁場中の前記補充液カートリッジの磁力を決定し、
前記補充液カートリッジ中のキャリア粒子の重量を計算する
ことによって前記残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を決定する工程と、
前記残留材料の重量から前記残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって残留トナーの重量を決定する工程と、
充填された補充液カートリッジについてのトナーの参照重量から残留トナーの重量を差し引くことによって決定されるトナーの量を前記補充液カートリッジに添加する工程と、
充填された補充液カートリッジについてのキャリア粒子の参照重量から前記残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって決定されるキャリア粒子の量を前記補充液カートリッジに添加する工程と
を含む、方法。
【請求項15】
前記磁力が、前記補充液カートリッジ内のオーガーおよび顧客交換可能なユニットモニタからなる群から選択される磁性アイテムを差し引くことによって減じられる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記補充液カートリッジをシーリングすることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
シーリングされた前記補充液カートリッジを包装することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記キャリア粒子が、鉄、鋼、フェライト、マグネタイト、およびニッケルからなる群から選択される材料を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記トナーが、ポリアミド、エポキシド、ポリウレタン、ジオレフィン、ビニル樹脂、スチレンアクリレート、スチレンメタクリレート、スチレンブタジエンおよびポリエステルからなる群から選択される材料を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記トナーを添加する工程と前記キャリア粒子を添加する工程が1つのステーションで実行される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真印刷のための現像剤装置に関する。より詳細には、本発明は、補充液カートリッジを補給するためのシステムに関する。
【0002】
本開示は、一般に、トナー画像複写機に関し、より詳細には2成分(キャリア粒子およびトナー粒子)現像剤を利用し、補充カートリッジを含むこうした複写機に関する。
【背景技術】
【0003】
典型的なトナー画像複写機、例えば単一の囲み枠内に含まれる電子写真印刷プロセス機において、光伝導性部材のようなトナー画像を保持する部材の画像形成領域は、それらの表面を感光性にするために実質的に均一な電位に帯電させる。光伝導性部材の帯電された部分は、複写されつつある元の文書の光像に照射または露光される。帯電された光伝導性部材の露光により、照射された領域においてその上にある電荷を選択的に消散させる。これにより、元の文書内に含まれる情報領域に対応する静電潜像を光伝導性部材上に記録する。
【0004】
静電潜像が光伝導性部材上に記録された後、潜像は、現像剤ハウジング中の現像剤材料と接触させることによって、現像ステーションにて現像される。一般に、現像剤材料は、磁性キャリア粒子およびキャリア粒子に摩擦電気接着するトナー粒子を含む。現像の間、トナー粒子は、キャリア粒子から潜像に引き付けられ、それによって光伝導性部材上にトナー粉末画像を形成する。次いでトナー粉末画像は光伝導性部材からコピーシートに転写される。次いでトナー粒子は、単一囲み枠内の定着装置によって加熱され、コピーシートに粉末画像を永久的に固定する。
【0005】
2成分現像剤材料は、主としてキャリア粒子が点在したトナー粒子を含む。キャリア粒子は磁気吸着性であり、トナー粒子は、キャリア粒子に摩擦電気接着する。この2成分現像剤は、例えば「磁性ロール」のような手段によって静電潜像に運ばれることができ、ここでトナー粒子は、キャリア粒子から脱離し、静電潜像に接着する。
【0006】
電子写真方式プリンタは、多くの場合、トナーおよびキャリアの両方をマーキングエンジンに供給するために補充液カートリッジを使用する。これらのカートリッジが顧客によって交換される場合に、カートリッジは多くの場合、残量または多量のトナー:キャリア混合物を含有する。これらのカートリッジが補給される場合、補給されるカートリッジにおいて正確な比を得ることは、残留材料中の実際の比が変動し得るので困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
無駄および労力を減らし、充填された補充カートリッジを提供し、特定の電子写真機についてのトナーおよびキャリア充填重量仕様を満たす補充カートリッジを補給する方法を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、電子写真機のための補充液カートリッジを補給する方法を提供する。補充液容器は、トナーおよびキャリア粒子を含有する。方法は、補給のために補充液カートリッジを受容する工程および補充液カートリッジの重量を決定する工程を含む。方法は、参照空補充液カートリッジ重量から補充液カートリッジの重量を差し引くことによって補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定する工程を含む。方法は、補充液カートリッジのX線画像をとり、X線画像を分析することによって残留材料中のキャリア粒子のパーセンテージを計算することにより残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を決定する工程を含む。方法は、残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を計算する工程および残留材料の重量から残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって残留トナーの重量を決定する工程を含む。方法は、充填された補充液カートリッジについての参照トナー重量から残留トナーの重量を差し引くことによって決定されたトナー量を補充液カートリッジに添加する工程、および充填された補充液カートリッジについてのキャリアの参照重量から残留金属の重量を差し引くことによって決定されたキャリア量を補充カートリッジに添加する工程を含む。
【0009】
電子写真機のための補充液カートリッジを補給するためのシステムが提供され、この補充液カートリッジは、トナーおよびキャリア粒子を含有する。システムは、少なくとも1つのコンピューティングデバイスを含み、この少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、補給のために補充液カートリッジの重量を受信すること、および少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて参照空補充液カートリッジ重量から補充液カートリッジの重量を差し引くことによって補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定することを含む動作を行うように構成される。補充液カートリッジのX線画像は受信され、分析されて、少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて残留材料中のキャリア粒子の質量を決定する。代替実施形態において、磁場を補充液カートリッジに適用する。残留材料中のキャリア粒子の重量は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて補充カートリッジの磁力から決定される。残留材料の重量中のキャリア粒子およびトナーの重量は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスを用いて決定される。補充液カートリッジ中の残留トナーの重量が決定される。充填された補充液カートリッジについてのトナーの参照重量から残留トナー重量を差し引くことによって決定される量のトナーを補充液カートリッジに添加する。充填された補充液カートリッジについてのキャリアの参照重量から残留金属の重量を差し引くことによって決定される量のキャリアを補充液カートリッジに添加する。
【0010】
電子写真機のための補充液カートリッジを補給する方法が提供され、この補充液カートリッジは、トナーおよびキャリア粒子を含有する。方法は、補給のために補充液カートリッジを受容する工程および補充液カートリッジの重量を決定する工程を含む。方法は、参照空補充液カートリッジ重量から補充液カートリッジの重量を差し引くことによって補充液カートリッジ中の残留材料の重量を決定する工程を含む。方法は、補充液カートリッジを磁場中に配置することによって残留材料の重量中のキャリア粒子の重量を決定する工程および磁場中で補給のための補充液カートリッジの磁力を決定する工程を含む。方法は、測定された磁力に基づいて補充液カートリッジ中のキャリア粒子の重量を計算する工程を含む。方法は、残留材料の重量から残留材料中のキャリア粒子の重量を差し引くことによって残留トナーの重量を決定する工程を含む。方法は、充填された補充液カートリッジについての参照トナー重量から残留トナーの重量を差し引くことによって決定されたトナー量を補充液カートリッジに添加する工程、および充填された補充液カートリッジについてのキャリアの参照重量から残留金属の重量を差し引くことによって決定されたキャリア量を補充カートリッジに添加する工程を含む。
【0011】
本明細書の一部に組み込まれ、これらを構成する添付の図面は、本教示のいくつかの実施形態を示し、説明と共に、本教示の原理を説明することに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】
図2は、補充カートリッジを補給するためのワークフローのダイアグラムである。
【
図3】
図3は、返送された補充カートリッジのX線画像である。
【
図4】
図4は、本明細書の開示に従うコントロールシステムを含む例示的な環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図の一部の詳細は単純化されており、厳密な構造上の正確性、詳細および縮尺を維持するよりもむしろ実施形態の理解を促すために描かれていることに留意すべきである。
【0014】
ここで本教示の実施形態を詳細に参照し、これらの例が添付の図面に示される。可能な限り、同じ参照番号が同じまたは同様の部品を指すために図面全体を通して使用される。
【0015】
以下の説明において、その一部をなす添付の図面を参照し、図面においては、例として、本教示が実施され得る特定の例示実施形態が示される。これらの実施形態は、当業者が本教示を実施可能であるように十分詳細に記載されており、他の実施形態が利用可能であること、および本教示の範囲から逸脱することなく変更が可能であることが理解されるべきである。故に、以下の説明は単なる例示である。
【0016】
1つ以上の実施、代替および/または変更に関する例示は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく例示された例に対して行われることができる。加えて、特定の特徴がいくつかの実施の1つだけに関して開示され得るが、こうした特徴は、いずれかの所定または特定の機能のために所望され、有利であり得るように、他の実施の1つ以上の他の特徴と組み合わせてもよい。さらに、用語「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「を用いて(with)」またはこれらの変形は、詳細な説明および特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限りにおいて、こうした用語は、用語「含む(comprising)」と同様の様式で包括的(inclusive)であることが意図される。用語「少なくとも1つの」は、列挙されたアイテムの1つ以上が選択できることを意味するように使用される。
【0017】
広範囲の実施形態を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、具体的な例に示される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、いずれの数値も固有に、それらそれぞれの試験測定において見出される標準偏差から必ず生じる特定誤差を含んでいる。さらに、本明細書に開示されるすべての範囲は、その範囲に含まれるいずれかおよびすべてのサブ範囲を包含するように理解されるべきである。例えば、「10未満」の範囲は、0の最小値から10の最大値まで(それらを含む)のいずれかおよびすべてのサブ範囲を含むことができ、すなわち0以上の最小値および10以下の最大値を有するいずれかおよびすべてのサブ範囲、例えば1〜5を含むことができる。特定の場合において、パラメータに関して記述されるような数値は負の値となることもある。この場合、「10未満」として記述される範囲の例の値は、負の値、例えば−1、−2、−3、−10、−20、−30などを想定できる。
【0018】
最初に
図1を参照して、補充供給カートリッジ80をその中に組み込む例示の電子写真印刷機8を示す。印刷機は、電気伝導性基材14上に光伝導性表面層12を有するベルトの形態で感光体10を組み込む。表面12は、セレニウム合金または好適な感光性有機化合物から製造される。基材14は、ポリエステルフィルム、例えばMYLAR(登録商標)(DuPont(UK)Ltd.の商標)から製造されてもよく、これは電気的に接地されたアルミニウム合金の薄層でコーティングされている。ベルトはローラ18、20および22によって規定されるパスに沿ってモーター24によって駆動され、その移動方向は矢印16に見られ、示されるように、反時計回りである。最初はベルト10の一部が帯電ステーションAを通過し、ここでコロナ発生器26が表面12を相対的に高く、実質的に均一な電気電位に帯電させる。高圧電源28はデバイス26に連結される。
【0019】
光伝導性表面12の帯電部分は、露光ステーションBに進む。露光ステーションBにおいて、ラスター出力スキャナ(ROS)34は、一連の水平走査線に画像をレイアウトし、各線はインチあたり特定ピクセル数を有する。ROS34は、レーザーおよびROSに関連する回転ポリゴンミラーを含む。ROS34は、感光体10の帯電された光伝導性表面12を露光する。
【0020】
静電潜像が光伝導性表面12に記録された後、ベルト10の動きにより、
図1に示されるように、潜像を現像ステーションCへ進める。現像ステーションCにおいて、1つ以上の現像システム38は、光伝導性表面12に記録された潜像を現像する。現像剤ハウジング44中のチャンバは、現像剤材料47の供給を貯蔵する。現像剤材料47は、
図1に示されるように、少なくとも、摩擦電気により接着したトナー粒子50を有する磁性キャリア顆粒48の2成分現像剤材料である。
【0021】
再度
図1を参照すると、静電潜像が現像された後、ベルト10の動きにより転写ステーションDに現像された画像を進め、ここでコピーシート54は、ベルト10上に現像された画像と接触するロール52およびガイド56によって進められる。コロナ発生器58は、ベルト10からシートへトナー画像を引き付けるように、シートの後部にイオンを噴霧するために使用される。ベルトがローラ18の周りを回転するときに、シートがベルト上のトナー画像をベルトから剥がす。
【0022】
転写後、シートは、定着ステーションEにコンベヤ(図示せず)によって進められる。定着ステーションEは、加熱された定着ローラ64およびバックアップローラ66を含む。シートは、定着ローラ64とバックアップローラ66との間を通過し、トナー粉末画像が定着ローラ64と接触する。このようにして、トナー粉末画像がシートに永久的に固定される。定着後、シートはシュート70を通してキャッチトレイ72に進められ、続いてオペレータによって印刷機8から取り除かれる。
【0023】
シートがベルト10の光伝導性表面12から分離された後、光伝導性表面12に接着する残留現像剤材料を、光伝導性表面12と接触する回転可能に載置された繊維状ブラシ74によってクリーニングステーションFにてそこから取り除く。クリーニング後、放電ランプ(図示せず)が光伝導性表面12を光で照らし、次の連続する画像形成サイクルのための帯電の前に、光伝導性表面12に残っている残留静電荷を消散させる。
【0024】
先の記述は、本願の目的として、本明細書に開示される補充カートリッジ80交換システムを組み込む電子写真印刷機の一般的操作を示すのに十分であると考えられる。
【0025】
再度
図1を参照すると、少なくともトナー50の一定供給を与えて潜像の現像に消費された分を置き換えるために、現像システム38は、少なくともトナー50およびキャリア粒子48を含む、補充液瓶78のような補充液供給源中の補充液76の交換可能な供給を貯蔵するためのカートリッジ80を含む。
【0026】
カートリッジ80は、いずれかの好適な耐久性材料から製造できる交換可能なアイテムである。例示されたカートリッジ80は、特定の電子写真機と対になるように構成される。カートリッジは補充液を混合または輸送するために、オーガーを含んでいてもよく、またはカートリッジは補充液の流動性を改善するように成形されてもよい。
【0027】
現像システム38の全体的な機能は、トナーのようなマーキング材料を好適に帯電された領域に適用し、当該技術分野において一般に既知の様式で感光体ベルト10(その一部を示す)のような画像受像体上に潜像を形成することである。種々のタイプのプリンタにおいて、複数のこうした現像剤システム38、例えば各原色のためにまたは他の目的のために1つのシステムが存在し得る。
【0028】
種々のタイプの現像剤システムに典型的である
図1に示される現像剤システム38の要素としては、現像剤材料47の供給を保持するように一般に機能する現像剤ハウジング44、およびこの実施形態においては現像剤材料47から抽出されるトナー50を感光体10に適用するように磁性ブラシを形成する磁性ロール36がある。種々のオーガー30、31、32、オーガー31に連結された補充カートリッジ80ならびに磁性ロール36に回転動作を提供するように連結されたモーター46を示す。当業者は、種々のオーガー30、31、32、オーガー31に連結された補充カートリッジ80ならびに磁性ロール36が別々のモーターによって駆動されてもよく、または開示の範囲内においてモーター24によって駆動されてもよいことが認識される。
【0029】
潜像の現像のために他のタイプの特徴、例えばドナーロール、パドル、スカベンジレス現像電極、整流子などが当該技術分野において既知であり、特許請求の範囲に従う種々の実施形態と関連して使用できる。例示された実施形態は1つの磁性ロール36のみを示すが、現像剤ユニットに関して、2つ以上の磁性ロールを含むことが一般的である。上記で記述されたように、現像剤システム38の多くの実施形態において、トナー50およびキャリア48を含む2成分現像剤材料47が使用される。
【0030】
上記で記載されるような「トリクル」タイプの現像システム38においてだけでなく、他のタイプの現像剤システムにおいても、トナー50およびキャリア48を含む現像剤材料補充液76で充填された補充カートリッジ80のような補充液供給源が提供される。本実施形態において、補充カートリッジ80は、オーガー31付近において、それらと連通して配設される。オーガー31は、現像剤ハウジング44の内部とも連通している補充液輸送機79のコンポーネントである。電子写真画像形成において、現像剤組成物は、1つ以上のトナー組成物および1つ以上のキャリア組成物を含んでいてもよい。現像剤は、キャリアとトナーとを混合することによって得られる。
【0031】
補充カートリッジ80は、電子写真機によって決定される場合に空であるときに取り除かれ、完全な補充カートリッジが取り付けられる。ある量の残留トナーおよびキャリアを有する空のカートリッジは補給のために返送される。
【0032】
本明細書においては、補給される返送された補充カートリッジのためのシステムが開示される。返送された補充カートリッジは充填ラインにおいて計量され、(既存サンプルからの)空のカートリッジの平均重量を差し引いて補充カートリッジ内の残留補充液の正味の重量を決定する。補充カートリッジはまた、キャリアおよびトナーが残留補充液中にどの程度存在するかを決定するためにX線または他の画像形成デバイスを用いて試験される。残留補充液中の金属の量を決定することによって、残留補充液中のキャリアの量を計算する。残留補充液中のトナーの量が計算され、仕様を満たすようにカートリッジを充填させるために必要とされるキャリアおよびトナーのバランスが決定される。次いでトナーおよびキャリアの充填量がカートリッジに分配され、これが次いでシールされ、包装され、分配の準備が整えられる。
【0033】
本明細書に開示される補充カートリッジを補給するシステムについてのプロセスフローを
図2に示す。補給されるべき補充カートリッジ200はシールされず、製造ラインに配置され、インラインのロードセル202を用いて計量される。参照空補充カートリッジ重量または風袋を用いて、カートリッジ中の残留材料の正味重量は、補充カートリッジ重量から参照空補充カートリッジ重量を差し引くことによって計算される。X線デバイス204が補給されるべき補充カートリッジ200を照射し、補給されるべき補充カートリッジ200の画像206を生じる。画像206は、残留材料の画像206中のキャリア粒子のパーセントを決定するためにシグナル処理ソフトウェアを通して分析される。これはキャリアが金属粒子を含み、金属がx線散乱画像形成によって検出されるので、可能である。画像はデジタルであり、故にピクセルを含む。画像からのピクセルは、存在するキャリアの量に基づいて着色される。キャリアが存在するピクセルは、キャリアの存在または不存在に依存して異なる色を有する。次いでピクセルは、キャリアの量を決定するために既知の参照と比較される。ピクセル比較のプロセスは、画像が完全に分析されるまで継続する。次いで残留材料中のキャリア粒子の重量が決定される。分析結果から補充カートリッジ中に存在するキャリア量を決定し、カートリッジが含有し得る金属を差し引く(オーガー、顧客交換可能なユニットモニタ(CRUM)など)。ターゲットトナーおよびターゲットキャリア重量に到達するために、カートリッジに添加されるべきトナーおよびキャリアの量が計算される。補給されるべき補充カートリッジ200はシールされず、キャリア充填ステーション212およびトナー補給ステーション214に移される。キャリアおよびトナー量は、補充カートリッジ200に添加される。補充カートリッジに添加されるキャリアの量は、補充カートリッジの参照キャリア重量からカートリッジ中の残留キャリア重量を差し引くことによって決定される。同様に、添加されるトナーは、補充カートリッジの参照トナー重量からカートリッジ中の残留トナー重量を差し引くことによって決定される。補給された補充カートリッジはシーリングおよび包装の準備が整い、次いで顧客への出荷準備が整えられる。
【0034】
キャリア検出および測定プロセスは、カートリッジ中の残留補充液中のキャリア(金属)の画像を提供するためにX線または同様のデバイスを利用する。種々のカートリッジタイプの典型的なX線画像を
図3に示す。カートリッジ画像を用いて、画像認識アプリケーションは、補充液カートリッジ中の残留補充液内にキャリアの領域を集積する。形状および色認識を用いて、次いでキャリアの量を計算する。
【0035】
キャリア粒子の残留量を決定するために磁力を使用する代替実施形態が記載される。磁性検出を用いるキャリア検出の方法は、キャリア粒子が磁性である場合に可能である。
図2に示されるようなX線デバイス204ではないこの実施形態において、カートリッジ200は、磁場中に配置され、磁場中の補充カートリッジの応力が決定される。磁力は、補給のための補充カートリッジ中のキャリア粒子の量と直接相関する。分析結果から補充カートリッジ中に存在するキャリア量を決定し、カートリッジが含有し得る磁性アイテムを差し引く(オーガー、顧客交換可能なユニットモニタ(CRUM)など)。ターゲットトナーおよびターゲットキャリア重量に到達するために、カートリッジに添加されるべきトナーおよびキャリアの量が計算される。補給されるべき補充カートリッジ200を、キャリア充填ステーション212およびトナー補給ステーション214に移す。キャリアおよびトナー量は、補充カートリッジ200に添加される。補充カートリッジに添加されるキャリアの量は、補充カートリッジの参照キャリア重量からカートリッジ中の残留キャリア重量を差し引くことによって決定される。同様に、添加されるトナーは、補充カートリッジの参照トナー重量からカートリッジ中の残留トナー重量を差し引くことによって決定される。補給された補充カートリッジはシーリングおよび包装の準備が整い、次いで顧客への出荷準備が整えられる。
【0036】
実施形態に従って使用され得るトナー組成物は特に制限されず、当業者によって容易に理解されるべきである。現像剤組成物の実施形態に使用するのに好適なトナー樹脂の実例としては、ポリアミド、エポキシド、ポリウレタン、ジオレフィン、ビニル樹脂、スチレンアクリレート、スチレンメタクリレート、スチレンブタンジエン、ポリエステル、例えばジカルボン酸およびジフェノールを含むジオールのポリマー性エステル化生成物、架橋ポリエステルなどが挙げられる。特定のビニルモノマーとしては、スチレン、p−クロロスチレンビニルナフタレン、不飽和モノオレフィン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレンおよびイソブチレン;ハロゲン化ビニル、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、および酪酸ビニル;モノカルボン酸のエステルのようなビニルエステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルアルファクロルアクレート(methylalphachloracrylate)、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、およびブチルメタクリレートを含む);アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、ビニルエーテル(ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルおよびビニルエチルエーテルを含む);ビニルケトン(ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンおよびメチルイソプロペニルケトンを含む);ハロゲン化ビニリデン、例えば塩化ビニリデン、クロロフッ化ビニリデン;N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。また、スチレンブタジエンコポリマー、これらの混合物などが選択されてもよい。
【0037】
キャリア粒子は、通常、金属コアを含む。選択されてもよいキャリアコアの例としては、鉄、鋼、フェライト、マグネタイト、ニッケルおよびこれらの混合物が挙げられる。一部の好ましい実施形態のキャリアコアはマグネタイトである。コア粒子は、好ましくは、標準レーザー回折技術によって決定される場合、約25〜約100ミクロン、より好ましくは約60〜約70ミクロン、最も好ましくは約65ミクロンの平均粒子直径を有する。キャリア粒子は、ポリマー性コーティングを含むことができる。キャリアコーティングは、キャリア粒子の約0.1〜約2.0重量%(キャリア粒子の約0.3〜約1.0重量%を含み、さらにキャリア粒子の約0.3〜約0.8重量%を含む)の量で存在するが、他の量は本開示の目的が達成される限り好適である。コーティングされたキャリア粒子は、一般に、例えば約25〜約1,000ミクロン、約40〜約150ミクロンの直径を有していてもよく、故にこれらの粒子は、現像プロセスの間に静電画像への接着を回避するために十分な密度および慣性を有することができる。
【0038】
図3は、返送された補充カートリッジ80の例を示す。カートリッジ80のそれぞれは、カラー画像において緑色領域および橙色領域を有する。
図3の黒色および白色画像において、陰影が差を示す。より暗い領域は、黒色および白色画像において緑色を表す。カラーX線画像に関して、キャリアと関連する色のピクセルが決定できる。次いでキャリアに対応するピクセルのパーセントまたはフラクションが決定されて、返送された補充液カートリッジ中の金属のパーセントまたはフラクションを与える。これから、金属のパーセントまたはフラクション、キャリアのフラクションまたはパーセントが決定され、返送されたカートリッジにおけるキャリア重量が、返送されたカートリッジに残る残留重量から計算される。
【0039】
図4は、スケール、トナー分配器およびキャリア分配器10に連結された少なくとも1つのコンピューティングデバイス814を示す例示的な環境802を示す。コンピューティングデバイスは、補充液カートリッジを製造ラインに沿って移動させて補充カートリッジをシールせずに計量し、画像形成し、充填し、シールし、包装するといった機能を果たすように構成できる(プログラムできる)。
【0040】
システム802はまた、
図2において、スケール202に操作可能に連結された(例えば有線および/または無線)少なくとも1つのコンピューティングデバイス814、画像形成デバイス204およびキャリア補給ステーション212およびトナー補給ステーション214を含むことができる。
【0041】
さらに、コンピューティングデバイス814は、ユーザー836と通信状態で示される。ユーザー836は、例えばプログラマまたはオペレータであってもよい。これらのコンポーネントおよびコンピューティングデバイス814とユーザー836との間のインタラクションは、補充カートリッジが補給ステーションなどに配置される場合に、補充カートリッジ識別子、重量のフィーディングインプットを含む。
【0042】
本明細書で記述されるように、本明細書に記載されるプロセスの1つ以上は、例えば少なくとも1つのコンピューティングデバイス、例えば本明細書に記載されるようにコンピューティングデバイス814によって行われることができる。他の場合において、これらのプロセスの1つ以上は、コンピュータ実施方法に従って行われることができる。さらに他の実施形態において、これらのプロセスの1つ以上は、少なくとも1つのコンピューティングデバイス(例えばコンピューティングデバイス814)上でコンピュータプログラムコードを実行し、少なくとも1つのコンピューティングデバイスにプロセスを行わせること、例えば返送された補充カートリッジを計量すること、補充カートリッジを画像形成することなどによって行われることができる。
【0043】
さらなる詳細において、コンピューティングデバイス814は、処理コンポーネント122(例えば1つ以上のプロセッサ)、ストレージコンポーネント124(例えば階層型ストレージ)、インプット/アウトプット(I/O)コンポーネント126(例えば1つ以上のI/Oインターフェースおよび/またはデバイス)および通信経路128を含むように示される。1つの実施形態において、処理コンポーネント122はプログラムコードを実行し、これはストレージコンポーネント124において少なくとも部分的に組み込まれる。プログラムコードを実行する間、処理コンポーネント122はデータを処理でき、これは結果として、さらなる処理のためにストレージコンポーネント124に/から、および/またはI/Oコンポーネント126に/からデータを読み取りおよび/または書き出すことができる。経路128は、コンピューティングデバイス814のコンポーネントのそれぞれの間に通信リンクを提供する。I/Oコンポーネント126は、1つ以上のヒューマンI/Oデバイスまたはストレージデバイスを含むことができ、これによりいずれかのタイプの通信リンクを用いて、ユーザー836がコンピューティングデバイス814と通信できるように、ユーザー836をコンピューティングデバイス814および/または1つ以上の通信デバイスとインタラクションできるようにする。
【0044】
いかなる場合においても、コンピューティングデバイス814は、設置されたプログラムコードを実行できる1つ以上の汎用コンピューティング製品(例えばコンピューティングデバイス)を含むことができる。本明細書で使用される場合、「プログラムコード」は、いずれかの言語、コードまたは表記において指示の集合を意味し、直接または以下のいずれかの組み合わせの後、特定の機能を果たす情報処理能力を有するコンピューティングデバイスを生じる:(a)別の言語、コードまたは表記への変換;(b)異なる材料形態での再現;および/または(c)解凍。
【0045】
さらに、システムは、コンピューティングデバイス814において一組のモジュール132を用いて実施できる。この場合に、モジュール132は、コンピューティングデバイス814が一組のタスクを行うことを可能にする。システムは、特定用途における機械/ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含むモジュール132を含んでいてもよい。それでも、2つ以上のモジュールおよび/またはシステムが、それらのハードウェアおよび/またはソフトウェアそれぞれの一部/すべてを共有してもよいことが理解される。さらに、本明細書において議論される機能の一部が実施されなくてもよく、または追加の機能がコンピューティングデバイス814の一部として含まれてもよいことが理解される。
【0046】
コンピューティングデバイス814が複数のコンピューティングデバイスを含み、各コンピューティングデバイスは、そこに組み込まれたシステムの一部のみを有していてもよい(例えば1つ以上のモジュール132)。しかし、コンピューティングデバイス814は、本明細書に記載されるプロセスを行うことができる種々の可能性としての等価なコンピュータシステムの例に過ぎない。この範囲で、他の実施形態では、コンピューティングデバイス814によって提供される機能は、プログラムコードを含むまたは含まない一般および/または特定の目的のハードウェアとのいずれかの組み合わせを含む1つ以上のコンピューティングデバイスによって少なくとも部分的に実施できる。各実施形態において、ハードウェアおよびプログラムコード(含まれる場合)は、標準エンジニアリングおよびプログラミング技術それぞれを用いて創出できる。
【0047】
それにもかかわらず、コンピューティングデバイス814が複数のコンピューティングデバイスを含む場合、コンピューティングデバイス814がいずれかのタイプの通信リンクで通信できる。さらに、本明細書に記載されるプロセスを行う間、コンピューティングデバイス814は、いずれかのタイプの通信リンクを用いて1つ以上の他のコンピュータシステムと通信できる。いずれかの場合において、通信リンクは、種々のタイプの有線および/または無線リンクのいずれかの組み合わせを含むことができ;1つ以上のタイプのネットワークのいずれかの組み合わせを含み;および/または伝送技術およびプロトコルの種々のタイプのいずれかの組み合わせを利用する。
【0048】
本明細書に示され、記載されたフローダイアグラムにおいて、他のプロセスが示されてはいないが行われてもよく、プロセスの順序は種々の実施形態に従って再配置できることが理解される。加えて、中間プロセスは、1つ以上の記載されたプロセスの間に行われてもよい。本明細書に示され、記載されるプロセスのフローは、種々の実施形態の限定として解釈されるべきではない。
【0049】
種々の実施形態において、互いに「連結」されているように記載されたコンポーネントは、1つ以上のインターフェースに沿って接合できる。一部の実施形態において、これらのインターフェースは、区別可能なコンポーネントとの間の接続を含み、他の場合において、これらのインターフェースは、強固におよび/または一体的に形成された相互接続を含むことができる。すなわち、一部の場合において、互いに「連結」されたコンポーネントは、単一連続部材を規定するように同時に形成できる。しかし、他の実施形態において、これらの連結されたコンポーネントは、別個の部材として形成でき、既知のプロセスを通して続いて接合できる(例えば締め付け、超音波接合、結合)。
【0050】
要素または層が、別の要素または層「上」、「に係合して」、「に接続されて」または「連結されて」と記載される場合に、他の要素または層上に直接、それらに結合され、それらに接続されまたはそれらに連結されてもよく、あるいは途中にある要素または層が存在してもよい。反対に、要素が、別の要素または層「の直接上にある」、「に直接係合される」、「に直接接続される」または「に直接連結される」と記載される場合、途中にある要素または層が存在しなくてもよい。要素間の関係を記載するために使用される他の用語は、同様の様式(例えば「間」対「〜の間に直接」、「隣接」対「直接隣接」など)と解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連して列挙されるアイテムの1つ以上のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。