特許第6773669号(P6773669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6773669エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ
<>
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000002
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000003
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000004
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000005
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000006
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000007
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000008
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000009
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000010
  • 特許6773669-エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773669
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】エアロゾル送達デバイスのためのアンテナ
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20201012BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20201012BHJP
   A61M 15/06 20060101ALI20201012BHJP
   H01Q 9/16 20060101ALI20201012BHJP
   H01Q 9/30 20060101ALI20201012BHJP
   H01Q 1/38 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   A24F47/00
   A24F40/65
   A61M15/06 A
   A61M15/06 C
   H01Q9/16
   H01Q9/30
   H01Q1/38
【請求項の数】22
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-546215(P2017-546215)
(86)(22)【出願日】2016年3月3日
(65)【公表番号】特表2018-514188(P2018-514188A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】US2016020618
(87)【国際公開番号】WO2016141147
(87)【国際公開日】20160909
【審査請求日】2019年2月7日
(31)【優先権主張番号】14/638,562
(32)【優先日】2015年3月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/802,789
(32)【優先日】2015年7月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マリオン,ネイサン・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,ロドニー・オー
(72)【発明者】
【氏名】グリーン,チャールズ・イー
(72)【発明者】
【氏名】ラム,ウィルソン・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー・ジュニア,レイモンド・チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】アンポリーニ,フレデリック・フィリップ
【審査官】 沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/150247(WO,A1)
【文献】 特表2013−524835(JP,A)
【文献】 特表2002−529998(JP,A)
【文献】 特表2002−532929(JP,A)
【文献】 特開2002−261646(JP,A)
【文献】 特開2000−315905(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0340775(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A61M 15/06
H01Q 1/38
H01Q 9/16
H01Q 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスであって、
少なくとも1つの収容部と、前記少なくとも1つの収容部内に含まれる、
前記少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、前記エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成された、制御構成要素と、
前記制御構成要素に連結され、無線通信を可能にするように構成された、通信インターフェースであって、前記通信インターフェースが、アンテナを含み、前記少なくとも1つの収容部及びアンテナの両方が、電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結され、前記アンテナによって生成される電磁放射線の電場が、前記アンテナから前記少なくとも1つの収容部の内壁に連結され、前記内壁は、次に、前記電場を放射するように駆動されて、それによってダイポール効果を生成する、通信インターフェースと、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの収容部が、金属または合金から形成され、実質的に管形状である、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの収容部と、制御構成要素と、通信インターフェースとを含む制御体を備え、
前記制御体と一体であるか、またはそれに連結可能であり、前記制御体の前記少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る前記空気の流れに応答して、前記制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成された加熱要素を備える、カートリッジであって、前記空気が、それによって形成された蒸気と結合可能であり、エアロゾルを形成する、カートリッジをさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
連結されるときに、前記制御体及びカートリッジが、無線通信のための所望の周波数帯内の概ね全波長である合わせた長さを有する、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
前記合わせた長さが、前記所望の周波数帯の中心において概ね全波長である、請求項4に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
前記アンテナが、前記制御構成要素の印刷回路基板に搭載されたチップアンテナである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
前記アンテナが、半波長または四分の一波長アンテナである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
前記アンテナが、前記少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するワイヤアンテナである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
前記アンテナが、前記少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するフレキシブル回路アンテナである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
前記フレキシブル回路アンテナが、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を備え、前記ストリップラインフィードが、その対向する長手方向端部において前記制御構成要素及びアンテナ要素に連結される、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
前記アンテナが、前記制御構成要素の印刷回路基板上に導電性トレースとして実装されるメアンダラインアンテナである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
エアロゾル送達デバイスを組み立てるための方法であって、
通信インターフェースを制御構成要素に連結することであって、前記制御構成要素が、少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、前記エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成され、前記通信インターフェースが、無線通信を可能にするように構成される、連結することと、
前記制御構成要素及び通信インターフェースを前記少なくとも1つの収容部内に配置することであって、前記通信インターフェースが、アンテナを含み、前記少なくとも1つの収容部及びアンテナの両方が、電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結され、前記アンテナによって生成される電磁放射線の電場が、前記アンテナから前記少なくとも1つの収容部の内壁に連結され、前記内壁は、次に、前記電場を放射するように駆動されて、それによってダイポール効果を生成する、配置することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記制御構成要素及び通信インターフェースを配置することが、前記制御構成要素及び通信インターフェースを、金属または合金から形成され、実質的に管形状である前記少なくとも1つの収容部内に配置することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
制御体を組み立てることであって、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することと、前記制御構成要素及び通信インターフェースを前記少なくとも1つの収容部内に配置することと、を含み、前記制御体が、前記少なくとも1つの収容部、制御構成要素、及び通信インターフェースを含む、組み立てることを含み、
前記制御体が、前記制御体の前記少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る前記空気の流れに応答して、前記制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成された加熱要素を備えるカートリッジと、一体であるか、またはそれに連結可能であり、前記空気が、それによって形成された蒸気と結合可能であり、エアロゾルを形成する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
連結されるときに、前記制御体及びカートリッジが、無線通信のための所望の周波数帯内の概ね全波長である合わせた長さを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記合わせた長さが、前記所望の周波数帯の中心において概ね全波長である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アンテナが、チップアンテナであり、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記チップアンテナを前記制御構成要素の印刷回路基板に搭載することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記アンテナが、半波長または四分の一波長アンテナであり、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記半波長または四分の一波長アンテナを前記制御構成要素に連結することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記アンテナが、ワイヤアンテナであり、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記ワイヤアンテナを前記制御構成要素に連結することを含み、
前記制御構成要素及び通信インターフェースが前記少なくとも1つの収容部内に配置されるときに、前記ワイヤアンテナが、前記少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在する、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記アンテナが、フレキシブル回路アンテナであり、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記フレキシブル回路アンテナを前記制御構成要素に連結することを含み、
前記制御構成要素及び通信インターフェースが前記少なくとも1つの収容部内に配置されるときに、前記フレキシブル回路アンテナが、前記少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在する、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記フレキシブル回路アンテナが、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を備え、
前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記ストリップラインフィードを、前記アンテナ要素に対向する前記ストリップラインフィードの長手方向端部において前記制御構成要素に連結することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アンテナが、メアンダラインアンテナであり、前記通信インターフェースを前記制御構成要素に連結することが、前記メアンダラインアンテナを、前記制御構成要素の印刷回路基板上に導電性トレースとして実装することを含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達デバイスに関し、より具体的には、エアロゾルの生成のために、電気的に生成された熱を利用し得るエアロゾル送達デバイス(例えば、一般的に電子タバコと称される喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから作製されても、もしくはそれに由来しても、または別様にタバコを組み込んでもよい材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、該前駆体は、ヒトが消費するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙デバイスが、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、長年にわたり提案されている。これらのデバイスの多くは、称されるところによれば、タバコの燃焼から生じる相当量の不完全燃焼生成物及び熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供するように設計されている。そのために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、あるいはタバコの著しい程度の燃焼を伴わずに紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することを試みる、数多くの喫煙製品、風味生成器、及び薬用吸入器が提案されている。例えば、全てその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらへの米国特許第7,726,320号、Griffith Jr.らへの米国特許出願公開第2013/0255702号、及びSearsらへの米国特許出願公開第2014/0096781号に説明される背景技術に記載されている、種々の代替的な喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び発熱源を参照されたい。同様に、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年2月3日出願のBlessらへの米国特許出願第14/170,838号において商標及び商業的供給源により参照されている、種々の種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源も参照されたい。さらに、他の種類の喫煙物品が、Collinsらへの米国特許第5,505,214号、Vogesへの米国特許第5,894,841号、Shayanへの米国特許第6,772,756号、Honへの米国特許出願公開第2006/0196518号、及びHonへの米国特許出願公開第2007/0267031号に提案されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。人気のある種類のいわゆる電子タバコの一例は、RJ Reynolds Vapor CompanyによってVUSE(商標)の商品名で市販されている。
【0003】
電気エネルギーにより生成された熱を用いて、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供する喫煙物品、いかなる著しい程度までもタバコを燃焼または熱分解させることなくこれを行う喫煙物品、燃焼熱源を必要とせずにこれを行う喫煙物品、ならびに相当量の不完全燃焼生成物及び熱分解生成物を必ずしも送達することなくこれを行う喫煙物品を提供することが望ましいであろう。さらに、電子喫煙物品の製造に関する進展が望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献4】米国特許第5,505,214号明細書
【特許文献5】米国特許第5,894,841号明細書
【特許文献6】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2007/0267031号明細書
【発明の概要】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達デバイス、かかるデバイスを形成する方法、及びかかるデバイスの要素に関する。本開示の例示的な実装形態の一態様によると、エアロゾル送達デバイスが提供される。本エアロゾル送達デバイスは、少なくとも1つの収容部、ならびに該収容部内に含まれる制御構成要素及び通信インターフェースを含む。制御構成要素は、収容部の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成される。通信インターフェースは、制御構成要素に連結され、無線通信を可能にするように構成される。通信インターフェースは、アンテナ(例えば、モノポールアンテナ)を含み、収容部及びアンテナの両方は、電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結される。
【0006】
いくつかの例では、収容部は、金属または合金から形成され、実質的に管形状である。
【0007】
いくつかの例では、本エアロゾル送達デバイスは、収容部、制御構成要素、及び通信インターフェースと共に制御体を含む。これらの例では、本エアロゾル送達デバイスは、制御体と一体であるか、またはそれに連結可能なカートリッジをさらに含む。カートリッジは、制御体の収容部の少なくとも一部分を通る空気の流れに応答して、制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成された加熱要素を含み、その空気は、それによって形成された上記と結合可能であり、エアロゾルを形成する。
【0008】
いくつかのさらなる例では、制御体及びカートリッジは、連結されるときに、無線通信のための所望の周波数内の概ね全波長である合わせた長さを有する。またさらにいくつかのさらなる例では、合わせた長さは、所望の周波数帯の中心において概ね全波長であってもよい。
【0009】
いくつかの例では、アンテナは、制御構成要素の印刷回路基板に搭載されたチップアンテナである。
【0010】
いくつかの例では、アンテナは、半波長または四分の一波長アンテナである。
【0011】
いくつかの例では、アンテナは、収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するワイヤアンテナである。
【0012】
いくつかの例では、アンテナは、収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するフレキシブル回路アンテナである。いくつかのさらなる例では、フレキシブル回路アンテナは、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を備える。これらのさらなる例では、ストリップラインフィードは、その対向する長手方向端部において制御構成要素及びアンテナ要素に連結されてもよい。
【0013】
いくつかの例では、アンテナは、制御構成要素の印刷回路基板上に導電性トレースとして実装されるメアンダラインアンテナである。
【0014】
例示的な実装形態の別の態様では、エアロゾル送達デバイスを組み立てるための方法が提供される。本明細書に述べられる特徴、機能、及び利点は、種々の例示的な実装形態において独立して達成されてもよく、またはさらに他の例示的な実装形態において組み合わされてもよく、そのさらなる詳細は、以下の説明及び図面を参照して見ることができる。
【0015】
したがって、本開示は、以下の例示的な実装形態を含むが、これらに限定されない。
【0016】
例示的な実装形態1:エアロゾル送達デバイスであって、少なくとも1つの収容部と、該少なくとも1つの収容部内に含まれる、該少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、該エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成された、制御構成要素と、該制御構成要素に連結され、無線通信を可能にするように構成された、通信インターフェースであって、該通信インターフェースが、アンテナを含み、該少なくとも1つの収容部及びアンテナの両方が、電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結される、通信インターフェースと、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【0017】
例示的な実装形態2:該少なくとも1つの収容部が、金属または合金から形成され、実質的に管形状である、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0018】
例示的な実装形態3:該エアロゾル送達デバイスが、該少なくとも1つの収容部と、制御構成要素と、通信インターフェースとを含む制御体を備え、該制御体と一体であるか、またはそれに連結可能であり、該制御体の該少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る該空気の流れに応答して、該制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成された加熱要素を備える、カートリッジであって、該空気が、それによって形成された蒸気と結合可能であり、エアロゾルを形成する、カートリッジをさらに備える、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0019】
例示的な実装形態4:連結されるときに、該制御体及びカートリッジが、無線通信のための所望の周波数内の概ね全波長である合わせた長さを有する、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0020】
例示的な実装形態5:該合わせた長さが、該所望の周波数帯の中心において概ね全波長である、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0021】
例示的な実装形態6:該アンテナが、該制御構成要素の印刷回路基板に搭載されたチップアンテナである、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0022】
例示的な実装形態7:該アンテナが、半波長または四分の一波長アンテナである、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0023】
例示的な実装形態8:該アンテナが、該少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するワイヤアンテナである、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0024】
例示的な実装形態9:該アンテナが、該少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在するフレキシブル回路アンテナである、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0025】
例示的な実装形態10:該フレキシブル回路アンテナが、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を備え、該ストリップラインフィードが、その対向する長手方向端部において該制御構成要素及びアンテナ要素に連結される、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0026】
例示的な実装形態11:該アンテナが、該制御構成要素の印刷回路基板上に導電性トレースとして実装されるメアンダラインアンテナである、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0027】
例示的な実装形態12:エアロゾル送達デバイスを組み立てる方法であって、通信インターフェースを制御構成要素に連結することであって、該制御構成要素が、少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、該エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成され、該通信インターフェースが、無線通信を可能にするように構成される、連結することと、該制御構成要素及び通信インターフェースを該少なくとも1つの収容部内に配置することであって、該通信インターフェースが、アンテナを含み、該少なくとも1つの収容部及びアンテナの両方が、電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結される、配置することと、を含む、方法。
【0028】
例示的な実装形態13:該制御構成要素及び通信インターフェースを配置することが、該制御構成要素及び通信インターフェースを、金属または合金から形成され、実質的に管形状である該少なくとも1つの収容部内に配置することを含む、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0029】
例示的な実装形態14:制御体を組み立てることであって、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することと、該制御構成要素及び通信インターフェースを該少なくとも1つの収容部内に配置することと、を含み、該制御体が、該少なくとも1つの収容部、制御構成要素、及び通信インターフェースを含む、組み立てることを含み、該制御体が、該制御体の該少なくとも1つの収容部の少なくとも一部分を通る該空気の流れに応答して、該制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成された加熱要素を備えるカートリッジと、一体であるか、またはそれに連結可能であり、該空気が、それによって形成された蒸気と結合可能であり、エアロゾルを形成する、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0030】
例示的な実装形態15:連結されるときに、該制御体及びカートリッジが、無線通信のための所望の周波数内の概ね全波長である合わせた長さを有する、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0031】
例示的な実装形態16:該合わせた長さが、該所望の周波数帯の中心において概ね全波長である、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0032】
例示的な実装形態17:該アンテナが、チップアンテナであり、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該チップアンテナを該制御構成要素の印刷回路基板に搭載することを含む、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0033】
例示的な実装形態18:該アンテナが、半波長または四分の一波長アンテナであり、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該半波長または四分の一波長アンテナを該制御構成要素に連結することを含む、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0034】
例示的な実装形態19:該アンテナが、ワイヤアンテナであり、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該ワイヤアンテナを該制御構成要素に連結することを含み、該制御構成要素及び通信インターフェースが該少なくとも1つの収容部内に配置されるときに、該ワイヤアンテナが、該少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在する、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0035】
例示的な実装形態20:該アンテナが、フレキシブル回路アンテナであり、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該フレキシブル回路アンテナを該制御構成要素に連結することを含み、該制御構成要素及び通信インターフェースが該少なくとも1つの収容部内に配置されるときに、該フレキシブル回路アンテナが、該少なくとも1つの収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在する、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0036】
例示的な実装形態21:該フレキシブル回路アンテナが、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を備え、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該ストリップラインフィードを、該アンテナ要素に対向する該ストリップラインフィードの長手方向端部において該制御構成要素に連結することを含む、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0037】
例示的な実装形態22:該アンテナが、メアンダラインアンテナであり、該通信インターフェースを該制御構成要素に連結することが、該メアンダラインアンテナを、該制御構成要素の印刷回路基板上に導電性トレースとして実装することを含む、先行もしくは後続の例示的な実装形態のいずれか、またはその組み合わせに記載の方法。
【0038】
この概要は、単にいくつかの例示的な実施形態を要約することのみを目的として、本開示のいくつかの態様の基本的理解を提供するために提供される。したがって、上に説明される例示的な実施形態は、単に例であり、本開示の範囲または精神をいかようにも狭めるものとして解釈されるべきではないことが理解されるであろう。この点に関して、本開示のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下に簡潔に説明される添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことによって明らかとなろう。本発明は、上述の実施形態の2、3、4個以上の任意の組み合わせ、及び本開示に記載される任意の2、3、4個以上の特徴または要素の組み合わせを含み、かかる特徴または要素が、本明細書の特定の実施形態の説明において明白に組み合わされているか否かを問わない。本開示は、その種々の態様及び実施形態のいずれかにおける開示される本発明の任意の分離可能な特徴または要素が、文脈が別途明確に規定しない限り、結合可能であるよう意図されるものと見なされるべきであるように、総体的に読まれることが意図される。
【0039】
このように本開示を前述の概括的な用語で説明したところで、これより添付の図面を参照することとなるが、これらは必ずしも縮尺どおりに描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本開示の例示的な実装形態による、制御体に連結されたカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスの側面図を例証する。
図2】種々の例示的な実装形態による、図1のエアロゾル送達デバイスに対応し得るエアロゾル送達デバイスの部分切り欠き図である。
図3】例示的な実装形態による、外側本体及び種々の種類のアンテナを含む制御体を通る長手方向断面図を例証する。
図4】例示的な実装形態による、外側本体及び種々の種類のアンテナを含む制御体を通る長手方向断面図を例証する。
図5】例示的な実装形態による、外側本体及び種々の種類のアンテナを含む制御体を通る長手方向断面図を例証する。
図6】例示的な実装形態による、エアロゾル送達デバイスでの使用に好適な例示的フレキシブル回路アンテナを例証する。
図7】例示的な実装形態による、エアロゾル送達デバイスでの使用に好適な例示的フレキシブル回路アンテナを例証する。
図8A】例示的な実装形態による、外側本体及びメアンダアンテナを含む制御体を通る長手方向断面図を例証する。
図8B】例示的な実装形態による、外側本体及びメアンダアンテナを含む制御体を通る長手方向断面図を例証する。
図9】例示的な実装形態による、エアロゾル送達デバイスを組み立てる方法における種々の動作を例証する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
これにより、本開示を、その例示的な実装形態を参照して以下により十分に説明する。これらの例示的な実装形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように説明される。実際には、本開示は多くの異なる形態で具現されてよく、本明細書に記載される実装形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実装形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」などの単数形は、文脈が別途明確に規定しない限り、複数の指示対象を含む。
【0042】
以下に説明される通り、本開示の例示的な実装形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、電気エネルギーを使用して材料を加熱して(好ましくは、材料をいかなる著しい程度までも燃焼させることなく)、吸入可能な物質を形成し、かかるシステムの構成要素は、手持ち式デバイスと見なされるのに十分に小型であることが最も好ましい物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素の使用は、エアロゾルがタバコの燃焼または熱分解の副生成物から主に生じるという意味での煙の生成をもたらすのではなく、むしろ、これらの好ましいシステムの使用は、その中に組み込まれた特定の成分の揮発または気化から生じる蒸気の生成をもたらす。いくつかの例示的な実装形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコと特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコ及び/またはタバコ由来の成分を組み込み、したがって、タバコ由来の成分をエアロゾル形態で送達する。
【0043】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、そのいずれの構成要素もいかなる著しい程度に燃焼させることなく、タバコの点火及び燃焼(したがって、タバコの煙の吸入)によって用いられる紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプの喫煙の感覚(例えば、吸入及び吐出習慣、味または風味の種類、感覚刺激作用、物理的感覚、使用習慣、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)のうちの多くを提供してもよい。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来型の喫煙物品を用いるのと同じように該部品を保持及び使用したり、該部品によって生成されるエアロゾルの吸入のために該部品の一端を吸引したり、選択された間隔で吹かしたりまたは吸ったりすることができる。
【0044】
本開示のエアロゾル送達システムはまた、蒸気生成物品または薬物送達物品であることを特徴としてもよい。したがって、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質(例えば、風味及び/または薬学的活性成分)を吸入可能な形態または状態で提供するように適合されてよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点未満の温度で気相にある物質)であり得る。代替的に、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、ガス中の固体微粒子または液滴の浮遊物)であってもよい。簡潔性を目的として、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、目に見えるか否かにかかわらず、また煙様であると見なされ得る形態のものであるか否かにかかわらず、ヒトによる吸入に好適な形態または種類の蒸気、ガス、及びエアロゾルを含むことが意味される。
【0045】
本開示のエアロゾル送達システムは、概して、収容部と称され得る外側本体または外郭内に提供される、多数の構成要素を含む。外側本体または外郭の全体的設計は様々であり得、エアロゾル送達デバイスの全体的なサイズ及び形状を画定し得る外側本体のフォーマットまたは構成は様々であり得る。典型的には、紙巻きタバコもしくは葉巻の形状に似た細長い本体が、単一の一体型収容部から形成されてもよく、または、細長い収容部が、2つ以上の分離可能な本体で形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管形状であるために従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似てもよい、細長い外郭または本体を備えることができる。一例では、本エアロゾル送達デバイスの構成要素の全てが、1つの収容部内に含まれる。代替的に、エアロゾル送達デバイスは、接合され分離可能である2つ以上の収容部を備えてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能な電池、及び本物品の動作を制御するための種々の電子装置)を含む収容部を備える制御体を一端に保有することができ、またもう一端には、それと一体であるかまたはそれに取り外し可能に連結可能に、使い捨ての部分(例えば、使い捨ての風味含有カートリッジ)を含む外側本体または外郭を保有することができる。
【0046】
本開示のエアロゾル送達システムは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電流その電源を物品の他の構成要素へ制御することなどにより、発熱のために電力を作動させ、制御し、調節し、停止させるための手段−例えば、個別の、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、加熱器または発熱部材(例えば、単独または1つ以上のさらなる要素との組み合わせで「噴霧器」と一般的に称され得る、電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」、「Eリキッド(e−liquid)」、及び「Eジュース(e−juice)」と一般に称される成分など、十分な熱が適用されるとエアロゾルを生むことができる液体)、及びエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸引することを可能にする吸い口領域または先端(例えば、吸引時に、生成されたエアロゾルがそこから引き出され得るように、物品を通る画定された気流路)の何らかの組み合わせを備えることが最も好ましい。
【0047】
本開示のエアロゾル送達デバイスにおける構成要素のより具体的なフォーマット、構成、及び配置は、以下に提供されるさらなる開示内容を踏まえれば明確となるであろう。さらに、種々のエアロゾル送達システム構成要素の選択及び配置は、本開示の背景技術の節に参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すれば、理解され得る。
【0048】
種々の例において、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成された液溜めを備え得る。液溜めは、具体的には、多孔質材料(例えば、繊維性材料)から形成され得、したがって多孔質基材(例えば、繊維性基材)と称される場合もある。
【0049】
エアロゾル送達デバイス内の液溜めとして有用な繊維性基材は、複数の繊維またはフィラメントから形成される織または不織材料であり得、天然繊維及び合成繊維のうちの一方または両方から形成され得る。例えば、繊維性基材は、繊維ガラス材料を含んでもよい。具体的な例では、酢酸セルロース材料が使用され得る。他の例示的な実装形態では、炭素材料が使用され得る。液溜めは、実質的に容器の形態であってもよく、その中に含まれる繊維性材料を含んでもよい。
【0050】
図1は、本開示の種々の例示的な実装形態による、制御体102及びカートリッジ104を含むエアロゾル送達デバイス100の側面図を例証する。具体的には、図1は、互いに連結された制御体及びカートリッジを例証する。制御体及びカートリッジは、機能的な関係で恒久的または着脱可能に配列されてもよい。ねじ式係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらすように、種々の機構がカートリッジを制御体に接続してもよい。本エアロゾル送達デバイスは、いくつかの例示的な実装形態では、カートリッジ及び制御体が組み立てられた構成にあるときに実質的棒状、実質的に管形状、または実質的に円筒形状であってもよい。カートリッジ及び制御体は、一体型の収容部もしくは外側本体、または分離したそれぞれの収容部もしくは外側本体を含んでもよく、それは、多数の異なる材料のいずれかから形成されてもよい。収容部は、任意の好適な構造的音(structurally−sound)材料から形成されてもよい。いくつかの例では、収容部は、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属または合金から形成されてもよい。他の好適な材料としては、種々のプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっきなどが挙げられる。
【0051】
いくつかの例示的な実装形態では、エアロゾル送達デバイス100の制御体102またはカートリッジ104のうちの一方または両方は、使い捨てであるもの、または再利用可能であるものと称され得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、したがって、典型的な交流電流用電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケットレセプタクル)への接続、及び、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルまたはコネクタを介したコンピュータへの接続を含む、任意の種類の再充電技術と組み合わされることができる。さらに、いくつかの例示的な実装形態では、カートリッジは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Changらへの米国特許第8,910,639号に開示されているように、単回使用カートリッジを含んでもよい。
【0052】
1つの例示的な実装形態では、エアロゾル送達デバイス100を形成する制御体102及びカートリッジ104は、互いに恒久的に連結されてもよい。使い捨てであるように構成され得る、ならびに/または恒久的な連結のために構成された第1及び第2の外側本体を含み得るエアロゾル送達デバイスの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年2月3日出願のBlessらへの米国特許出願第14/170,838号に開示されている。別の例示的な実装形態では、カートリッジ及び制御体は、単一部品型の非着脱可能な形態で構成されてもよく、本明細書に開示される構成要素、態様、及び特徴を組み込んでもよい。しかしながら、別の例示的な実装形態では、制御体及びカートリッジは、例えば、カートリッジが再充填または交換され得るように、分離可能なであろうように構成されてもよい。
【0053】
図2は、いくつかの例において図1のエアロゾル送達デバイス100に対応し得る、好適なエアロゾル送達デバイス200のより具体的な例を例証する。ここに例証される切り欠き図に見られる通り、エアロゾル送達デバイスは、制御体202及びカートリッジ204を備え得、これらは、それぞれ、図1の制御体102及びカートリッジ104に対応し得る。図2に例証される通り、制御体202は、制御構成要素208(例えば、個別の、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、フローセンサ210、電池212、及び1つ以上の光発光ダイオード(LED)214を含み得る、制御体外郭206から形成され得、かかる構成要素は、可変的に配列され得る。さらなるインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、聴覚フィードバック構成要素など)が、LEDに加えて、またはLEDの代替物として含まれ得る。カートリッジ204は、液溜め収容部内に蓄えられたエアロゾル前駆体組成物を加熱器222(加熱要素と称される場合もある)に逃がすか、または別様に輸送するように適合された液体輸送要素220と流体連通している液溜め218を封入する、カートリッジ外郭216で形成され得る。いくつかの例では、弁が、液溜めと加熱器との間に配置され、液溜めから加熱器に通過または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0054】
それを通して電流が印加されたときに熱を生成するように構成された材料の種々の例が、加熱器222を形成するために用いられてもよい。これらの例における加熱器は、ワイヤコイルなどの抵抗加熱要素であってもよい。ワイヤコイルを形成し得る例示的な材料としては、Kanthal(FeCrAl)、Nichrome、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、グラファイト及びグラファイト系材料(例えば、炭素系発泡体及び糸)、ならびにセラミック(例えば、正または負温度係数セラミック)が挙げられる。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用な加熱器または加熱部材の例示的な実装形態は、以下にさらに説明され、本明細書に説明される図2に例証されるものなどのデバイスに組み込まれ得る。
【0055】
形成されたエアロゾルがカートリッジ204から脱出することを可能にする開口部224が、カートリッジ外郭216内に(例えば、吸い口に)存在してもよい。かかる構成要素は、カートリッジ内に存在し得る構成要素の代表であり、本開示により包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することを意図しない。
【0056】
カートリッジ204はまた、集積回路、メモリ構成要素、センサなどを含み得る、1つ以上の電子部品226を含んでもよい。電子部品は、制御構成要素208及び/または外部デバイスと有線または無線手段によって通信するように適合されてもよい。電子部品は、カートリッジまたはその基部228の中のどこにでも配置されてもよい。
【0057】
制御構成要素208及びフローセンサ210は別々に例証されているが、制御構成要素及びフローセンサは、気流センサが直接取り付けられた電子回路基板として組み合わされてもよいことは理解される。さらに、電子回路基板は、電子回路基板が制御体の中心軸に対して長さ方向に平行となり得るという点で、図1の例証に対して水平に配置されてもよい。いくつかの例では、気流センサは、それ自体の回路基板、またはそれが取り付けられ得る他の基部要素を備えてもよい。いくつかの例では、フレキシブル回路基板が利用されてもよい。フレキシブル回路基板は、多様な形状に構成され、実質的に管形状を含んでもよい。いくつかの例では、フレキシブル回路基板は、以下にさらに説明される通り、加熱器基材と組み合わされるか、加熱器基材の上に積層化されるか、または加熱器基材の一部もしくは全部を形成してもよい。
【0058】
制御体202及びカートリッジ204は、それらの間の流体係合を容易にするように適合された構成要素を含み得る。図2に例証される通り、制御体は、中に空洞232を有する連結器230を含み得る。カートリッジの基部228は、連結器に係合するように適合され得、空洞内に収まるように適合された突出部234を含み得る。かかる係合は、制御体内の電池212及び制御構成要素208とカートリッジ内の加熱器222との電気接続を確立するだけでなく、制御体とカートリッジとの安定した接続を容易にし得る。さらに、制御体外郭206は、吸気口236を含んでもよく、該吸気口は、連結器に接続する外郭内の刻み目であってもよく、これにより、周囲空気が連結器の周りを通り、外郭内に入ることが可能になり、次いで周囲空気は、連結器の空洞232を通過し、突出部234を通ってカートリッジ内に入る。
【0059】
本開示による有用な連結器及び基部は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Novakらへの米国特許出願公開第2014/0261495号に説明されている。例えば、図2に見られる連結器230は、基部228の内周240と嵌合するように構成された外周238を画定し得る。一例では、基部の内周は、連結器の外周の半径と実質的に等しいか、またはそれよりもわずかに大きい半径を画定してもよい。さらに、連結器は、基部の内周において画定される1つ以上の陥凹244に係合するように構成された、外周における1つ以上の突起242を画定し得る。しかしながら、種々の他の構造、形状、及び構成要素の例が、基部を連結器に連結するために用いられてもよい。いくつかの例では、カートリッジ204の基部と制御体202の連結器との接続は、実質的に恒久的であってもよいが、他の例では、それらの間の接続は解放可能であってもよく、その結果、例えば、制御体が、使い捨て及び/または再充填可能であり得る1つ以上の追加のカートリッジと共に再使用されてもよい。
【0060】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス200は、実質的に棒状、または実質的に管形状、または実質的に円筒形状であってもよい。他の例では、さらなる形状及び寸法(例えば、長方形または三角形の断面、多面形状など)が包含される。
【0061】
図2に例証される液溜め218は、容器であってもよく、または前に説明される通り繊維性液溜めであってもよい。例えば、液溜めは、この例では、カートリッジ外郭216の内側を取り巻く管の形状に実質的に形成された不織繊維の1つ以上の層を備え得る。エアロゾル前駆体組成物は、液溜め内に保持され得る。例えば、液体成分は、液溜めによって吸着的に保持され得る。液溜めは、液体輸送要素220と流体連通し得る。液体輸送要素は、液溜め内に蓄えられたエアロゾル前駆体組成物を、毛管作用によって、この例では金属ワイヤコイルの形態である加熱器222に輸送し得る。したがって、加熱器は、液体輸送要素と加熱配置にある。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用な液溜め及び輸送要素の例示的な実装形態は、以下にさらに説明され、かかる液溜め及び/または輸送要素は、本明細書に説明される図2に例証されるものなどのデバイスに組み込まれ得る。具体的には、以下にさらに説明されるような加熱部材及び輸送要素の特定の組み合わせが、本明細書に説明される図2に例証されるものなどのデバイスに組み込まれてもよい。
【0062】
使用中、ユーザがエアロゾル送達デバイス200を吸うと、フローセンサ210によって気流が検出され、加熱器222が作動し、エアロゾル前駆体組成物の成分が気化される。本エアロゾル送達デバイスの吸い口を吸うことで、周囲空気が吸気口236に進入して、連結器230内の空洞232及び基部228の突出部234内の中央開口部を通過する。カートリッジ204内では、引き込まれた空気が、形成された上記と組み合わさってエアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱器から素早く移動されるか、吸い出されるか、または別様に引き出され、エアロゾル送達デバイスの吸い口内の開口部224から出る。
【0063】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス200は、多数の追加のソフトウェア制御された機能を含んでもよい。例えば、本エアロゾル送達デバイスは、電池入力、電池端子への負荷、及び充電入力を検出するように構成された電池保護回路を含んでもよい。電池保護回路は、短絡回路保護及び低電圧ロックアウトを含んでもよい。本エアロゾル送達デバイスはまた、周囲温度測定のための構成要素を含んでもよく、その制御構成要素208は、充電の開始前または充電中に周囲温度が特定の温度(例えば、0℃)を下回るか、または特定の温度(例えば、45℃)を上回る場合に、電池の充電を阻止するために少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されてもよい。
【0064】
電池212からの電力送達は、電力制御機構に従って、デバイス200の各吸入のコースにわたり変動してもよい。本デバイスは、ユーザまたは不用意な機構がデバイスに連続的に吸入しようとさせた場合に、制御構成要素208が、いくらかの期間(例えば、4秒間)後に、少なくとも1つの機能的要素を制御して吸入を自動的に終了させ得るように、「長吸入」安全タイマーを含んでもよい。さらに、デバイスの吸入間の時間は、ある期間(例えば、100)未満に制限されてもよい。監視安全タイマーは、その制御構成要素またはその上で実行しているソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒間)内にタイマーを稼働させない場合に、エアロゾル送達デバイスを自動的にリセットしてもよい。欠陥のあるまたは別様に故障したフローセンサ210の場合に、エアロゾル送達デバイスを恒久的に無効にして、不用意な加熱を防止することなどによって、さらなる安全保護が提供されてもよい。吸入制限スイッチは、圧力センサの故障により4秒間の最大吸引時間の後にデバイスが停止することなく連続的に作動される場合に、デバイスを終了させてもよい。
【0065】
エアロゾル送達デバイス200は、(カートリッジ内のEリキッド装填を考慮して算出された有効な吸入数に基づいて)定義された数の吸入が、取り付けられたカートリッジに関して達成された時点で加熱器をロックアウトするように構成された、吸入追跡アルゴリズムを含んでもよい。本エアロゾル送達デバイスは、スリープ、スタンバイ、または低電力モード機能を含んでもよく、それによって、定義された非使用期間の後に電力送達が自動的に遮断されてもよい。電池212の全ての充電/放電サイクルがその寿命にわたり制御構成要素208によって監視され得るという点で、さらなる安全保護が提供されてもよい。電池が所定の数(例えば、200)の完全放電及び完全再充電サイクルと同等に達した後、それは、使い切られたとされてもよく、制御構成要素は、少なくとも1つの機能的要素を制御して、電池のさらなる充電を防止してもよい。
【0066】
本開示によるエアロゾル送達デバイスの種々の構成要素は、当該技術分野において説明され、かつ市販されている構成要素から選択され得る。本開示により使用され得る電池の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Peckerarらへの米国特許出願公開第2010/0028766号に説明されている。
【0067】
エアロゾル送達デバイス200は、エアロゾル生成が所望されるとき(例えば、使用中の吸引時)に、加熱器222への電力の供給を制御するためのセンサ210または別のセンサもしくは検出器を組み込み得る。したがって、例えば、エアロゾル送達デバイスが使用中に吸引されていないときに加熱器への給電をオフにし、また吸引中に給電をオンにして、加熱器による発熱を作動させるかまたは引き起こす様式または方法が提供される。さらなる代表的な種類の感知または検出機構、その構造及び構成、その構成要素、ならびにその一般的な動作方法は、Sprinkel,Jr.への米国特許第5,261,424号、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号、及びFlickへのPCT特許出願公開第WO2010/003480号に説明されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0068】
エアロゾル送達デバイス200は、最も好ましくは、吸引中に加熱器222への電力の量を制御するための制御構成要素208または別の制御機構を組み込む。代表的な種類の電子部品、その構造及び構成、その特徴、ならびにその一般的な動作方法は、Gerthらへの米国特許第4,735,217号、Brooksらへの米国特許第4,947,874号、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号、Nguyenらへの米国特許第7,040,314号、Panへの米国特許第8,205,622号、Fernandoらへの米国特許出願公開第2009/0230117号、Colletらへの米国特許出願公開第2014/0060554号、Ampoliniらへの米国特許出願公開第2014/0270727号、及び2014年3月13日出願のHenryらへの米国特許出願第14/209,191号に説明されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0069】
代表的な種類の基材、液溜め、またはエアロゾル前駆体を支持するための他の構成要素は、Newtonへの米国特許第8,528,569号、Chapmanらへの米国特許出願公開第2014/0261487号、2013年8月28日出願のDavisらへの米国特許出願第14/011,992号、及び2014年2月3日出願のBlessらへの米国特許出願第14/170,838号に説明されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。さらに、種々のウィッキング材料、ならびに特定の種類の電子タバコ内でのそれらのウィッキング材料の構成及び動作は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Searsらへの米国特許出願公開第2014/0209105号に記載されている。
【0070】
エアロゾル前駆体組成物は、蒸気前駆体組成物とも称され、例として多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、及び/または風味剤を含む、多様な成分を含み得る。エアロゾル前駆体組成物内に含まれ得る種々の成分は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Robinsonらへの米国特許第7,726,320号に説明されている。さらなる代表的な種類のエアロゾル前駆体組成物は、Sensabaugh,Jr.らへの米国特許第4,793,365号、Jakobらへの米国特許第5,101,839号、Biggsらへの米国特許第6,779,531号、Zhengらへの米国特許出願公開第2013/0008457号、及びChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0071】
LED及び関連構成要素、聴覚要素(例えば、スピーカ)、振動性要素(例えば、振動モータ)などのさらなる代表的な種類の視覚的刺激を生む構成要素またはインジケータが、エアロゾル送達デバイス200内に用いられてもよい。好適なLED構成要素の例、ならびにその構成及び使用は、Sprinkelらへの米国特許第5,154,192号、Newtonへの米国特許第8,499,766号、Scatterdayへの米国特許第8,539,959号、及び2014年2月5日出願のSearsらへの米国特許出願第14/173,266号に説明されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0072】
本開示のエアロゾル送達デバイス内に組み込まれ得るさらに他の特徴、制御、または構成要素は、Harrisらへの米国特許第5,967,148号、Watkinsらへの米国特許第5,934,289号、Countsらへの米国特許第5,954,979号、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号、Honへの米国特許第8,365,742号、Fernandoらへの米国特許第8,402,976号、Kataseへの米国特許出願公開第2005/0016550号、Fernandoらへの米国特許出願公開第2010/0163063号、Tuckerらへの米国特許出願公開第2013/0192623号、Levenらへの米国特許出願公開第2013/0298905号、Kimらへの米国特許出願公開第2013/0180553号、Sebastianらへの米国特許出願公開第2014/0000638号、Novakらへの米国特許出願公開第2014/0261495号、及びDePianoらへの米国特許出願公開第2014/0261408号に説明されており、これらの全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0073】
制御構成要素208は、多数の電子部品を含み、いくつかの例では、電子部品を支持し、電子部品に電気的に接続する印刷回路基板(PCB)から形成されてもよい。電子部品は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコア、及びメモリを含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、一体化されたプロセッサコア及びメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、該プロセッサコア及びメモリは、1つ以上の一体化された入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。
【0074】
エアロゾル送達デバイス200は、無線通信を可能にするように構成され得る、制御構成要素208に連結された通信インターフェース246をさらに含んでもよい。いくつかの例では、通信インターフェースは、御構成要素のPCB上に含まれるか、またはPCBもしくは制御構成要素の1つ以上の構成要素に連結され得る別個のPCBであってもよい。通信インターフェースは、エアロゾル送達デバイスが、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイス、または他の適切に対応するデバイスと無線通信することを可能にし得る。好適なコンピューティングデバイスの例としては、多数の異なるモバイルコンピュータのいずれかが挙げられる。好適なモバイルコンピュータのより具体的な例としては、携帯用コンピュータ(例えば、ラップトップ、ノートブック、タブレットコンピュータ)、携帯電話(例えば、セルフォン、スマートフォン)、ウェラブルコンピュータ(例えば、スマートウォッチ)などが挙げられる。他の例では、コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなどの様式など、モバイルコンピュータ以外のものとして具現されてもよい。またさらに別の例では、コンピューティングデバイスは、Apple Inc.によって開発されたiBeacon(商標)技術を用いるものなどの電波ビーコンとして具現されてもよい。本エアロゾル送達デバイスがそれに従って無線通信するように構成され得る好適な様式の例は、2014年7月10日出願のAmpoliniらへの米国特許出願第14/327,776号、及び2015年1月29日出願のHenry,Jr.らへの米国特許出願第14/609,032号に開示されており、その各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0075】
通信インターフェース246としては、例えば、所望の通信技術に従って、通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、Wi−Fi、WLANなど)との無線通信を可能にするため、及び/またはデバイス間の近距離通信をサポートするための、アンテナ(または複数のアンテナ)ならびにサポートハードウェア及び/またはソフトウェアが挙げられ得る。通信インターフェースによってサポートされ得る好適な近距離通信技術の例としては、種々の近接通信(NFC)技術、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)技術などが挙げられる。好適なWPAN技術のより具体的な例としては、IEEE 802.15規格によって規定されるものが挙げられ、または別様に、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth low energy(Bluetooth LE)、ZigBee、赤外線(例えば、IrDA)、無線自動識別(RFID)、無線USBなどが挙げられる。好適な近距離通信技術のさらに他の例としては、Wi−Fi Direct、及びIEEE 802.11規格に基づくかまたはそれによって規定され、直接デバイス間通信をサポートする特定の他の技術が挙げられる。
【0076】
図3は、制御体300を通る断面図を例証し、これはいくつかの例では、図1に例証される制御体102、また図2に例証される制御体202に対応し得る。この点に関して、制御体は、上述のカートリッジ102、202及び/またはカートリッジの種々の他の例示的な実装形態に係合するように構成され得る。したがって、制御体300は、図1または2の一方または両方に例証される制御体102、202に関して上に説明されるものと実質的に同じ様式で、電流をカートリッジに導き、使用中にエアロゾルを生成するように構成され得る。
【0077】
示される通り、制御体300は、連結器302、外郭または外側本体304、フローセンサ306、制御構成要素308(例えば、電子部品を支持し、電子部品に電気的に接続するPCB)、アンテナ310を含む通信インターフェース(例えば、制御構成要素のPCB上に)、電力源312(例えば、再充電可能であり得る電池)、及び端部キャップ314を含み得る。連結器は、外側本体の第1の長手方向端部316に連結されてもよく、端部キャップは、外側本体の対向する第2の長手方向端部318に連結されてもよい。それによって、フローセンサ、制御構成要素、アンテナを有する通信インターフェース、及び電力源は、外側本体の中及び端部キャップと連結器との間に実質的に含まれてもよい。
【0078】
同様に示される通り、いくつかの例では、フローセンサ306は、制御構成要素308に連結されてもよく、該制御構成要素は、フローセンサからの信号を受信し(例えば、いつユーザの吸引が検出されたかを示す)、電流をカートリッジ102、202(例えば、図1、2を参照)に導いて、エアロゾルを生成してもよい。別々に図示されてはいないが、圧力チャネルが、連結器302を通って画定されてもよく、圧力チャネルが連結器によって画定される空洞と連通し得る第1の端部を含んでもよい。空洞は、カートリッジの基部によって画定される突出部を受容するように寸法決定及び形状決定されてもよい。圧力チャネルはまた、外側本体304の内側に配置された第2の端部を含んでもよい。フローセンサは、それによって圧力チャネルを通してカートリッジと流体連通し得、その結果、フローセンサはカートリッジの吸引を検出し得る。連結器、及び制御体の一般的構成に関するさらなる詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年2月28日出願のWormらへの米国特許出願第14/193,961号に提供されている。
【0079】
例示的な実装形態によると、アンテナ310は、モノポールアンテナ、差動アンテナ、または他の同様に適切なアンテナであり得る。収容部及びアンテナは、どちらも電気的に共振し、しっかりと連結され得、この様式で、それらはダイポールアンテナを形成し得る。図3に示される通り、好適なアンテナ310の1つの例は、制御構成要素308のPCBに搭載されたチップアンテナである。アンテナによって生成される電磁放射線の電場は、アンテナから外側本体304の内壁に連結し得、これは次に、外側本体を放射するように駆動し、それによってダイポール効果を生成し得る。
【0080】
いくつかの例では、制御体300がカートリッジ102に連結されるときに、この2つの構成要素は合わせた長さを有し得(エアロゾル送達デバイス100、200は長さを有し得)、これは、無線通信のための所望の周波数帯内(例えばその中心)において概ね全波長である。したがって、制御体及びカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスは、所望の周波数帯内で共振し得、アンテナは、効率の良いアンテナシステムを形成する。Bluetoothの場合、例えば、制御体及びカートリッジの合わせた長さ(例えば、λ≒4.75インチ)は、2.45GHzにおいて概ね全波長であり得る。
【0081】
図3では、アンテナ310は、モノポールチップアンテナとして例証される。好適なアンテナの他の例としては、種々の構造の半波長または四分の一波長アンテナが挙げられる。図4は、制御体400を例証し、これは、図3の制御体300に類似であるが、外側本体304の長手方向の長さに沿って延在するワイヤアンテナ410(例えば、半波長モノポールアンテナ)を含み、長手方向の長さは、外側本体の対向する長手方向端部316と318の間である。いくつかの例では、ワイヤアンテナは、特定の長さ(例えば、2.4インチ)の単一のワイヤで構成されてもよい。ワイヤアンテナは、制御構成要素308のPCBに接続され、その過剰分が電力源と端部キャップ314との間の1つ以上(例えば、2つ)のLED(例えば、図2に示されるLED214)の前側で巻き上げられた状態で、電源312の長手方向の長さを走ってもよい(及び動力源の外部にテープで貼られるか、または別様に固定されてもよい)。ワイヤアンテナは、電力源、接地、及びインジケータ(複数可)用のものなどの他のワイヤまたはワイヤ群と共に、制御構成要素のPCBに接続され得る。いくつかの例では、ワイヤアンテナは、他のワイヤまたはワイヤ群の中間に配置されてもよい。
【0082】
図5は、別の例示的な制御体500を例証し、これは、図3の制御体300に類似であるが、外側本体の長手方向の長さに沿って延在するフレキシブル回路アンテナ510(例えば、四分の一波長モノポールアンテナ)を含む。フレキシブル回路アンテナは、基材に固定されたストリップラインフィード512及びアンテナ要素514を含み得る。図6は、基材606に固定されたストリップラインフィード602及びアンテナ要素604を含む、好適なフレキシブル回路アンテナ600の1つの例を例証する。図7は、基材706に固定されたストリップラインフィード702及びアンテナ要素704を含む、好適なフレキシブル回路アンテナ700の別の例を例証する。またさらに他の例では、アンテナは、ワイヤ(または他の)差動アンテナであってもよい。
【0083】
図5に戻ると、フレキシブル回路アンテナ510のストリップラインフィード512は、ストリップラインフィードの対向する長手方向端部において制御構成要素308及びアンテナ要素514に連結され得る。この点に関して、ストリップラインフィードは、アンテナ要素が電力源と端部キャップ314との間に配置された状態で、制御構成要素308のPCBに接続され、電源312の長手方向の長さを走ってもよい(及び動力源の外部にテープで貼られるか、または別様に固定されてもよい)。図4のワイヤアンテナと同様に、ストリップラインフィードは、他のワイヤまたはワイヤ群と共に、また恐らくはその間で、制御構成要素のPCBに接続されてもよい。
【0084】
図8Aは、さらに別の例示的な制御体800を例証するし、これは、図3の制御体300に類似であるが、図8Bに示されるように地板812に近接したPCBの下面など、制御構成要素308のPCB上に導電性トレースとして実装され得るメアンダラインアンテナ810を含む。メアンダラインアンテナは、複数の区分、図8Bに示されるような4つの例示的な区分810a、810b、810c、及び810dを生成するように前後に折り畳まれた、導電性トレースで構成され得る。導電性トレース内の折り畳みの数及び定置、したがってその区分の数及び長さ、ならびにPCB上でのアンテナの定置は、メアンダラインアンテナの性能を最適化するような多数の異なる様式のいずれかで選択され得る。
【0085】
一例では、制御構成要素308のPCBは、それぞれ概ね20.86mm及び13.575mmの、長さlpcb及び幅wpcbを有し得る。地板812は、PCBの下面の底部及び一片(例えば左側)と位置整列されて配置され、それぞれ概ね17.4mm及び8.95mmの長さlgp及び幅wgpを有してもよい。この例では、メアンダラインアンテナ810は、地板の上側に概ね0.5mmの距離d、底面の上縁から概ね0.7mmの距離d、地板が配列されている底面の片から概ね1.5mmの距離dに配置され得る。また、メアンダラインアンテナの区分810a、810b、810c、及び810dは、それぞれ概ね12mm、1.4mm、6mm及び2.025mmの長さを有してもよい。
【0086】
図9は、エアロゾル送達デバイス100、200を組み立てる方法900における種々の動作を例証する。ブロック902に示される通り、本方法は、通信インターフェースを制御構成要素208、308に連結することを含み得る。制御構成要素は、収容部(または外側収容部)206、304の少なくとも一部分を通る検出された空気の流れに基づいて、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素の動作を制御するように構成され得る。また、通信インターフェースは、無線通信を可能にするように構成されてもよい。
【0087】
ブロック904に示される通り、本方法はまた、制御構成要素208、308及び通信インターフェースを収容部(または外側収容部)206、304内に配置することも含み得る。いくつかの例では、制御構成要素及び通信インターフェースは、金属または合金から形成され、実質的に管形状である収容部内に配置され得る。通信インターフェースは、アンテナ310、410、510、600、700、810を含み得る。例示的な実装形態によると、収容部及びアンテナは、どちらも電気的に共振し、ダイポールアンテナを形成する様式でしっかりと連結され得る。
【0088】
いくつかの例では、本方法は、通信インターフェースを制御構成要素に連結することを含む、制御体を組み立てることと、制御構成要素及び通信インターフェースを収容部内に配置することとを含み、制御体は、収容部、制御構成要素、及び通信インターフェースを含む。これらの例では、制御体は、加熱要素を含むカートリッジと一体であるか、またはそれに連結可能であり得る。ここで、加熱要素は、制御体の収容部の少なくとも一部分を通る空気の流れに応答して、制御構成要素の制御下でエアロゾル前駆体組成物の成分を作動及び気化させるように構成されてもよく、該空気は、それによって形成された上記と結合可能であり、エアロゾルを形成する。
【0089】
いくつかのさらなる例では、連結されるときに、制御体及びカートリッジは、無線通信のための所望の周波数内の概ね全波長である合わせた長さを有し得る。またいくつかのさらなる例では、合わせた長さは、所望の周波数帯の中心において概ね全波長であり得る。
【0090】
いくつかの例では、アンテナは、チップアンテナであってもよく、通信インターフェースを制御構成要素に連結することは、チップアンテナを制御構成要素の印刷回路基板に搭載することを含んでもよい。
【0091】
いくつかの例では、アンテナは、半波長または四分の一波長アンテナであってもよく、通信インターフェースを制御構成要素に連結することは、半波長または四分の一波長アンテナを制御構成要素に連結することを含んでもよい。
【0092】
いくつかの例では、アンテナは、ワイヤアンテナであってもよく、通信インターフェースを制御構成要素に連結することは、ワイヤアンテナを制御構成要素に連結することを含んでもよい。これらの例では、制御構成要素及び通信インターフェースが収容部内に配置されるときに、ワイヤアンテナは、収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在し得る。
【0093】
いくつかの例では、アンテナは、フレキシブル回路アンテナであってもよく、通信インターフェースを制御構成要素に連結することは、フレキシブル回路アンテナを制御構成要素に連結することを含む。これらの例では、制御構成要素及び通信インターフェースが収容部内に配置されるとき、フレキシブル回路アンテナは、収容部の長手方向の長さに沿って、その対向する長手方向端部の間に延在し得る。
【0094】
いくつかのさらなる例では、フレキシブル回路アンテナは、それに固定されたストリップラインフィード及びアンテナ要素を有する基材を含んでもよい。またこれらのさらなる例では、通信インターフェースを制御構成要素に連結することは、ストリップラインフィードを、アンテナ要素に対向するストリップラインフィードの長手方向端部において制御構成要素に連結することを含んでもよい。
【0095】
本物品(複数可)の使用に関する前述の説明は、若干の変更を通じて本明細書に説明される種々の例示的な実装形態に適用され得、これは、本明細書に提供されるさらなる開示内容を踏まえれば当業者には明らかとなり得る。しかしながら、使用に関する上記の説明は、本物品の使用の限定を意図するものではなく、本開示の開示内容の必要要件の全てに従うように提供されるものである。図1〜8に例示される物品(複数可)に示されるか、または別様に上に説明される要素のうちのいずれも、本開示によるエアロゾル送達デバイス内に含まれてもよい。
【0096】
本開示が関連する技術分野の当業者であれば、前述の説明及び関連する図面において提示された教示を利用して、本明細書に記載される本開示の多数の変更形態及び他の実装形態を発想するであろう。したがって、本開示が、開示された特定の実装形態に限定されるものではなく、変更形態及び他の実装形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されるということは理解されるべきである。さらに、前述の説明及び関連する図面は、要素及び/または機能の特定の組み合わせ例の文脈において例示的な実装形態を説明しているが、要素及び/または機能の異なる組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく代替的要素によって提供され得ることが理解されるべきである。この点に関して、例えば、上に明白に説明されるものとは異なる要素及び/または機能の組み合わせも、添付の特許請求の範囲のうちのいくつかに記載されるように企図される。特定の用語が本明細書で使用されているが、これらは一般的意味及び説明的意味で使用されているに過ぎず、限定を目的とするものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9