(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0043】
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
【0044】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
【0045】
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0046】
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
【0047】
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。従って、リーチ演出は、大当りとなることを示唆する演出であるといえる。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0048】
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
【0049】
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
【0050】
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
【0051】
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。なお、「可変表示が同期する」とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
【0052】
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
【0053】
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
【0054】
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
【0055】
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
【0056】
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
【0057】
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
【0058】
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
【0059】
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
【0060】
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
【0061】
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
【0062】
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
【0063】
なお、この実施の形態では、
図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
【0064】
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0065】
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0066】
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。第1保留記憶表示部9aには、第1保留記憶の各々に対応して第1保留表示が表示される。また、第2保留記憶表示部9bには、第2保留記憶の各々に対応して第2保留表示が表示される。なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを個別に表示する場合を示しているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数である合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成した場合に、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成してもよい。
【0067】
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
【0068】
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
【0069】
また、
図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
【0070】
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
【0071】
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
【0072】
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。高確率状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0073】
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
【0074】
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が打球供給皿3上に設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられるように構成されていてもよい。そのように構成すれば、遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
【0075】
また、打球供給皿3上において操作ボタン120の左方には、遊技者により操作可能な操作手段として十字キー130も設けられている。十字キー130には、遊技者が上下方向および左右方向の押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチがそれぞれ設けられている。
【0076】
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
【0077】
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
【0078】
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
【0079】
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0080】
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
【0081】
また、この実施の形態では、高ベース状態に移行される場合には、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)にも移行される。そのように時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
【0082】
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
【0083】
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、
図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
【0084】
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
【0085】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
【0086】
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
【0087】
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
【0088】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
【0089】
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
【0090】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
【0091】
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
【0092】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
【0093】
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
【0094】
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、
図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
【0095】
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
【0096】
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを、フレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
【0097】
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
【0098】
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
【0099】
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。
図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、
図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
【0100】
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
【0101】
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による十字キー130の上下方向や左右方向の押圧操作に応じて十字キー130からの信号を入力する。
【0102】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
【0103】
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25などに電流を供給する。
【0104】
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
【0105】
図4は、十字キー130を説明するための説明図である。
図4に示すように、十字キー130には、上方向押圧操作部130a(パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て奥側の押圧操作部)と、下方向操作部130b(パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て手前側の押圧操作部)と、左方向操作部130c(パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て左側の押圧操作部)と、右方向操作部130d(パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て右側の押圧操作部)とが設けられている。そして、十字キー130は、上方向押圧操作部130aが押圧操作されると上方向の操作に応じた検出信号を出力し、下方向押圧操作部130bが押圧操作されると下方向の操作に応じた検出信号を出力し、左方向押圧操作部130cが押圧操作されると左方向の操作に応じた検出信号を出力し、右方向押圧操作部130dが押圧操作されると右方向の操作に応じた検出信号を出力する。
【0106】
なお、この実施の形態では、十字キー130の上方向の操作や下方向の操作などの表現を用いているが、具体的には、パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て奥側に設けられた上方向押圧操作部130aを押圧操作したり、パチンコ遊技機1と対向して座っている遊技者から見て手前側に設けられた下方向押圧操作部130aを押圧操作したりすることである。
【0107】
この実施の形態では、十字キー130を操作することにより、演出表示装置9の表示画面の輝度およびスピーカ27から出力する音の音量を調整することが可能である。この実施の形態では、
図4に示すように、十字キー130の上方向押圧操作部130aと下方向押圧操作部130bとを用いて音量調整を行うことが可能であり、上方向押圧操作部130aを押圧操作するとスピーカ27から出力する音の音量を大きくし、下方向押圧操作部130bを押圧操作するとスピーカ27から出力する音の音量を小さくすることができる。また、
図4に示すように、十字キー130の左方向押圧操作部130cと右方向押圧操作部130dとを用いて輝度調整を行うことが可能であり、左方向押圧操作部130cを押圧操作すると演出表示装置9の表示画面の輝度を上げ、右方向押圧操作部130dを押圧操作すると演出表示装置9の表示画面の輝度を下げることができる。
【0108】
次に、遊技機の動作について説明する。
図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0109】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
【0110】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
【0111】
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
【0112】
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0113】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
【0114】
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドも送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
【0115】
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
【0116】
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
【0117】
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
【0118】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0119】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
【0120】
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
【0121】
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
【0122】
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
【0123】
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
【0124】
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0125】
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
【0126】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、
図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0127】
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
【0128】
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
【0129】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
【0130】
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。なお、ステップS27の普通図柄プロセス処理では、ゲート32への遊技球の通過を検出したことにもとづいて普通図柄の変動表示を実行して変動表示結果を導出表示したり、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに可変入賞球装置15を開放状態に制御したり閉鎖状態に制御したりする処理を実行する。
【0131】
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
【0132】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0133】
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0134】
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
【0135】
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
【0136】
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
【0137】
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
【0138】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0139】
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
【0140】
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
【0141】
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
【0142】
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
【0143】
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0144】
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように遊技機を構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
【0145】
図7および
図8は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
【0146】
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
【0147】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、大当りとすることに決定した場合には、大当り種別(例えば、通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)とするか否かを決定し、その決定結果を大当り種別バッファに格納する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
【0148】
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
【0149】
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンド(大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
【0150】
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンド(第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド)を送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
【0151】
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100に、大当り開始指定コマンド(通常大当りまたは確変大当りにもとづく大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(突然確変大当りにもとづく大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)を送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
【0152】
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
【0153】
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
【0154】
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、大当り終了指定コマンド(通常大当りまたは確変大当りにもとづく大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(突然確変大当りにもとづく大当り遊技または小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)を送信する制御を行い、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
【0155】
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
【0156】
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
【0157】
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する制御を行い、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
【0158】
次に、演出制御手段の動作を説明する。
図9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
【0159】
その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0160】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
【0161】
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
【0162】
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
【0163】
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
【0164】
図10は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
【0165】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
【0166】
図11は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0167】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
【0168】
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
【0169】
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
【0170】
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
【0171】
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
【0172】
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
【0173】
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(H))であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
【0174】
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
【0175】
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS629)。そして、ステップS611に移行する。
【0176】
図12は、
図9に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面の輝度およびスピーカ27から出力する音の音量を設定する輝度音量設定処理(ステップS800A)を実行する。なお、この実施の形態では、演出制御プロセス処理において、ステップS800〜S807の処理の前に輝度音量設定処理(ステップS800A)を実行するので、演出図柄の変動表示中に加えて、大当り遊技中や、変動表示も大当り遊技も行われていない客待ちデモンストレーション表示中であっても、輝度や音量の調整を行うことが可能である。
【0177】
なお、この実施の形態では、演出制御プロセス処理内において輝度音量設定処理を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、
図9に示す演出制御メイン処理において、演出制御プロセス処理の前や後に輝度音量設定処理を実行するように構成してもよい。
【0178】
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
【0179】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
【0180】
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
【0181】
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切り替えタイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
【0182】
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
【0183】
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
【0184】
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
【0185】
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
【0186】
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
【0187】
図13は、
図12に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、
図13に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
【0188】
図14は、
図12に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
【0189】
ステップS8002では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
【0190】
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
【0191】
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、この実施の形態では、確変大当りとなる場合には左中右が奇数図柄で揃った状態で停止表示されることから、奇数図柄は確変大当りとなることを想起させる。そのように確変大当りとなることを想起させる図柄を確変図柄という。一方、この実施の形態では、通常大当りとなる場合には左中右が偶数図柄で揃った状態で停止表示されることから、偶数図柄は確変大当りとならない(通常大当りとなる)ことを想起させる。そのように確変大当りとならないことを想起させる図柄を非確変図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
【0192】
次いで、演出制御用CPU101は、予告演出の有無および種類を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
【0193】
ステップS8003では、演出制御用CPU101は、今回開始する変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認し、大当り変動であれば、予告演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、大当り用の予告演出決定テーブルを選択する。また、はずれ変動であれば、予告演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、はずれ用の予告演出決定テーブルを選択する。なお、今回開始する変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。そして、演出制御用CPU101は、選択した予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、予告演出の有無および種類を決定する。
【0194】
図15は、予告演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。このうち、
図15(A)は、はずれ変動である場合に選択されるはずれ用の予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図15(B)は、大当り変動である場合に選択される大当り用の予告演出決定テーブルの具体例を示している。
図15に示すように、予告演出決定テーブルには、予告演出なし、キャラクタ予告演出、ボタン予告演出、群予告演出、セリフ予告演出、およびフラッシュ予告演出に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図15に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、いずれかの予告演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り振られている。
【0195】
図15に示す予告演出のうち、「セリフ予告演出」は、演出表示装置9の表示画面においてキャラクタを表示するとともに、スピーカ27からキャラクタのセリフの音声を出力する態様により実行される予告演出である。従って、この実施の形態では、「セリフ予告演出」は、スピーカ27からの音出力を主体として実行される予告演出であるといえる。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、スピーカ27からの音出力に加えて、演出表示装置9の表示画面にキャラクタのセリフの文字表示を表示するようにしてもよい。
【0196】
また、「フラッシュ予告演出」は、演出表示装置9の表示画面においてフラッシュ表示を行う態様により実行される予告演出である。従って、この実施の形態では、「フラッシュ予告演出」は、演出表示装置9の表示画面における輝度の強さを主体として実行される予告演出といえる。
【0197】
なお、演出図柄の変動表示中に実行する予告演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、ステップアップ予告演出や、モチーフ予告演出、ミニキャラ予告演出など様々な種類の予告演出を実行可能に構成してもよい。
【0198】
また、この実施の形態では、
図15に示すように、大当りであるか否かに応じて予告演出の有無および種類を決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りであるか否かに代えて、または大当りであるか否かに加えて、変動パターンに応じて予告演出の有無および種類を決定するように構成してもよい。この場合、例えば、ノーマルリーチの有無やスーパーリーチの有無、擬似連の有無に応じて予告演出の有無および種類を決定するように構成してもよい。
【0199】
また、この実施の形態では、
図15に示すように、1回の演出図柄の変動表示中にいずれか1つの予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、同時に複数の予告演出の実行を決定可能に構成し、1回の演出図柄の変動表示中に複数の予告演出を実行可能に構成してもよい。
【0200】
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび予告演出設定処理(ステップS8003)で決定した予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、ステップS8005に移行する。
【0201】
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8004で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
【0202】
プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
【0203】
プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
【0204】
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
【0205】
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
【0206】
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。
【0207】
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
【0208】
図16は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。
【0209】
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
【0210】
次いで、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理(ステップS8003参照)でセリフ予告演出の実行を決定した場合であって、そのセリフ予告演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8106)。なお、セリフ予告演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、演出図柄変動開始処理のステップS8007でセットした変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。セリフ予告演出の終了タイミングとなっていれば(ステップS8106のY)、演出制御用CPU101は、その演出図柄の変動表示においてセリフ予告演出の実行済みであることを示すセリフ予告実行済フラグをセットする(ステップS8107)。そして、ステップS8110に移行する。
【0211】
セリフ予告演出の実行を決定した場合でなければ、またはセリフ予告演出の終了タイミングとなっていなければ(ステップS8106のN)、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理(ステップS8003参照)でフラッシュ予告演出の実行を決定した場合であって、そのフラッシュ予告演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8108)。なお、フラッシュ予告演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、演出図柄変動開始処理のステップS8007でセットした変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。フラッシュ予告演出の終了タイミングとなっていれば(ステップS8108のY)、演出制御用CPU101は、その演出図柄の変動表示においてフラッシュ予告演出の実行済みであることを示すフラッシュ予告実行済フラグをセットする(ステップS8109)。そして、ステップS8110に移行する。
【0212】
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8110)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8111)。
【0213】
図17は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、セットされていれば、セリフ予告実行済フラグまたはフラッシュ予告実行済フラグをリセットする(ステップS8300)。
【0214】
なお、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にセリフ予告演出やフラッシュ予告演出を実行した場合に、その演出図柄の変動終了時にセリフ予告実行済フラグやフラッシュ予告実行済フラグをリセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、セリフ予告演出やフラッシュ予告演出を終了した後、所定時間(例えば、30秒)が経過したことにもとづいてセリフ予告実行済フラグやフラッシュ予告実行済フラグをリセットするように構成してもよい。
【0215】
また、例えば、1回の演出図柄の変動表示中に複数の予告演出を実行可能に構成している場合には、セリフ予告演出を終了してセリフ予告実行済フラグをセットした後、フラッシュ予告演出を終了したことにもとづいてセリフ予告実行済フラグからフラッシュ予告実行済フラグに切り替えてセット(セリフ予告実行済フラグをリセットしてフラッシュ予告実行済フラグをセット)したり、フラッシュ予告演出を終了してフラッシュ予告実行済フラグをセットした後、セリフ予告演出を終了したことにもとづいてフラッシュ予告実行済フラグからセリフ予告実行済フラグに切り替えてセット(フラッシュ予告実行済フラグをリセットしてセリフ予告実行済フラグをセット)したりしてもよい。
【0216】
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
【0217】
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
【0218】
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
【0219】
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
【0220】
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
【0221】
図18および
図19は、演出制御プロセス処理における輝度音量設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。輝度音量設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、十字キー130を用いた輝度調整操作を検出したか否かを確認する(ステップS4000)。具体的には、演出制御用CPU101は、
図4に示す十字キー130の左方向押圧操作部130cまたは右方向押圧操作部130dからの検出信号を入力したか否かを確認する。輝度調整操作を検出しなければ(ステップS4000のN)、演出制御用CPU101は、十字キー130を用いた音量調整操作を検出したか否かを確認する(ステップS4001)。具体的には、演出制御用CPU101は、
図4に示す十字キー130の上方向押圧操作部130aまたは下方向押圧操作部130bからの検出信号を入力したか否かを確認する。音量調整操作を検出していれば(ステップS4001のY)、すなわち、音量調整操作のみを検出した場合であれば、演出制御用CPU101は、その音量調整操作に応じて音量の設定を変更する(ステップS4002)。具体的には、上方向押圧操作部130aからの検出信号を入力した場合には音量の設定を1段階上げ、下方向押圧操作部130bからの検出信号を入力した場合には音量の設定を1段階下げる。
【0222】
輝度調整操作を検出していれば(ステップS4000のY)、演出制御用CPU101は、十字キー130を用いた音量調整操作を検出したか否かを確認する(ステップS4003)。具体的には、演出制御用CPU101は、
図4に示す十字キー130の上方向押圧操作部130aまたは下方向押圧操作部130bからの検出信号を入力したか否かを確認する。音量調整操作を検出していなければ(ステップS4003のN)、すなわち、輝度調整操作のみを検出した場合であれば、演出制御用CPU101は、その輝度調整操作に応じて輝度の設定を変更する(ステップS4004)。具体的には、左方向押圧操作部130cからの検出信号を入力した場合には輝度の設定を1段階上げ、右方向押圧操作部130dからの検出信号を入力した場合には輝度の設定を1段階下げる。
【0223】
ステップS4003で音量調整操作を検出していれば(ステップS4003のY)、同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方を検出した場合である。この場合、演出制御用CPU101は、セリフ予告実行済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS4005)。セリフ予告実行済フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、音量調整操作を優先し、その音量調整操作に応じて音量の設定を変更する(ステップS4006)。具体的には、上方向押圧操作部130aからの検出信号を入力した場合には音量の設定を1段階上げ、下方向押圧操作部130bからの検出信号を入力した場合には音量の設定を1段階下げる。
【0224】
セリフ予告実行済フラグがセットされているということは、演出図柄の変動表示中のセリフ予告演出を実行した直後の状態であるということである。この実施の形態では、既に説明したように、セリフ予告演出はスピーカ27からの音出力を主体として実行される予告演出であることから、音量調整操作の方が遊技者の正しい操作の意図であると推定できる。そこで、この実施の形態では、ステップS4005,S4006の処理を実行することによって、同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方を検出した場合であってセリフ予告演出の実行直後である場合には、音量の設定を優先して行うように構成している。
【0225】
セリフ予告実行済フラグがセットされていなければ(ステップS4005のN)、演出制御用CPU101は、フラッシュ予告実行済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS4007)。フラッシュ予告実行済フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、輝度調整操作を優先し、その輝度調整操作に応じて輝度の設定を変更する(ステップS4008)。具体的には、左方向押圧操作部130cからの検出信号を入力した場合には輝度の設定を1段階上げ、右方向押圧操作部130dからの検出信号を入力した場合には輝度の設定を1段階下げる。
【0226】
フラッシュ予告実行済フラグがセットされているということは、演出図柄の変動表示中のフラッシュ予告演出を実行した直後の状態であるということである。この実施の形態では、既に説明したように、フラッシュ予告演出は演出表示装置9の表示画面における輝度の強さを主体として実行される予告演出であることから、輝度調整操作の方が遊技者の正しい操作の意図であると推定できる。そこで、この実施の形態では、ステップS4007,S4008の処理を実行することによって、同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方を検出した場合であってフラッシュ予告演出の実行直後である場合には、輝度の設定を優先して行うように構成している。
【0227】
フラッシュ予告実行済フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、検出した輝度調整操作と音量調整操作とが輝度アップ操作(輝度の設定を上げるための操作)と音量ダウン操作(音量の設定を下げるための操作)との組み合わせであるか否かを確認する(ステップS4009)。なお、輝度アップ操作と音量ダウン操作との組み合わせであるか否かは、具体的には、十字キー130の左方向押圧操作部130cからの検出信号と下方向押圧操作部130bからの検出信号とを入力した場合であるか否かを確認することにより判定できる。輝度アップ操作と音量ダウン操作との組み合わせであれば、演出制御用CPU101は、音量ダウン操作を優先し、音量の設定を1段階下げる(ステップS4010)。
【0228】
輝度アップ操作と音量ダウン操作との組み合わせでなければ、演出制御用CPU101は、検出した輝度調整操作と音量調整操作とが輝度ダウン操作(輝度の設定を下げるための操作)と音量アップ操作(音量の設定を上げるための操作)との組み合わせであるか否かを確認する(ステップS4011)。なお、輝度ダウン操作と音量アップ操作との組み合わせであるか否かは、具体的には、十字キー130の右方向押圧操作部130dからの検出信号と上方向押圧操作部130aからの検出信号とを入力した場合であるか否かを確認することにより判定できる。輝度ダウン操作と音量アップ操作との組み合わせであれば、演出制御用CPU101は、輝度ダウン操作を優先し、輝度の設定を1段階下げる(ステップS4012)。
【0229】
輝度ダウン操作と音量アップ操作との組み合わせでなければ、演出制御用CPU101は、検出した輝度調整操作と音量調整操作とが輝度アップ操作と音量アップ操作との組み合わせであるか否かを確認する(ステップS4013)。なお、輝度アップ操作と音量アップ操作との組み合わせであるか否かは、具体的には、十字キー130の左方向押圧操作部130cからの検出信号と上方向押圧操作部130aからの検出信号とを入力した場合であるか否かを確認することにより判定できる。輝度アップ操作と音量アップ操作との組み合わせであれば、演出制御用CPU101は、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きいか否かを確認する(ステップS4014)。現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きければ、演出制御用CPU101は、音量アップ操作を優先し、音量の設定を1段階上げる(ステップS4015)。一方、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きくなければ(すなわち、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベル以下であれば)、演出制御用CPU101は、輝度アップ操作を優先し、輝度の設定を1段階上げる(ステップS4016)。
【0230】
なお、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じである場合もあるが、この実施の形態では、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じであれば、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きくないのであるから、ステップS4014でNと判定されてステップS4016に移行し、輝度アップ操作を優先して輝度の設定を1段階上げるように構成している。なお、そのような態にかぎらず、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じであれば、音量アップ操作を優先して音量の設定を1段階上げるように構成してもよい。
【0231】
輝度アップ操作と音量アップ操作との組み合わせでなければ、輝度ダウン操作と音量ダウン操作との組み合わせである場合である。この場合、演出制御用CPU101は、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さいか否かを確認する(ステップS4017)。現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さければ、演出制御用CPU101は、音量ダウン操作を優先し、音量の設定を1段階下げる(ステップS4018)。一方、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さくなければ(すなわち、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベル以上であれば)、演出制御用CPU101は、輝度ダウン操作を優先し、輝度の設定を1段階下げる(ステップS4019)。
【0232】
なお、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じである場合もあるが、この実施の形態では、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じであれば、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さくないのであるから、ステップS4017でNと判定されてステップS4019に移行し、輝度ダウン操作を優先して輝度の設定を1段階下げるように構成している。なお、そのような態にかぎらず、現在の輝度の設定レベルと現在の音量の設定レベルとが同じであれば、音量ダウン操作を優先して音量の設定を1段階下げるように構成してもよい。
【0233】
また、この実施の形態では、同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方が行われた場合に、輝度調整操作と音量調整操作との両方の入力自体は受け付けた上で、輝度音量設定処理において輝度調整操作と音量調整操作とのいずれの操作を優先するかを判定して輝度調整および音量調整の処理を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方が行われた場合に、いずれか一方の操作に対する検出信号しか出力しないように十字キー130自体を構成するようにしてもよい。この場合、例えば、輝度ダウン操作と音量アップ操作とが同時に行われた場合であっても、十字キー130が輝度ダウン操作に対する検出信号しか出力しないように構成してもよい。
【0234】
また、例えば、同時に輝度調整操作に対する検出信号と音量調整操作に対する検出信号との両方を入力した場合に、いずれか一方の検出信号のみを入力し他方の検出信号を破棄するように演出制御用マイクロコンピュータ100側の入力回路などを構成してもよい。この場合、例えば、輝度ダウン操作に対する検出信号と音量アップ操作に対する検出信号とが同時に入力された場合であっても、入力回路などが輝度ダウン操作に対する検出信号のみを入力し音量アップ操作に対する検出信号を破棄するように構成してもよい。
【0235】
次に、輝度調整および音量調整の具体例について説明する。
図20は、輝度調整および音量調整の具体例を説明するためのタイミングチャートである。
図20に示すように、この実施の形態では、輝度の設定レベルとしてレベル1〜レベル5の5段階に設定可能であるものとし、音量の設定レベルとしてレベル1〜レベル5の5段階に設定可能であるものとする。また、
図20に示す例では、初期状態として輝度の設定レベルがレベル4に設定され、音量の設定レベルがレベル3に設定されているものとする。また、
図20に示す例では、セリフ予告演出やフラッシュ予告演出が実行された直後ではないものとして、以下に説明を行う。
【0236】
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、輝度の設定レベルをレベル0まで調整可能として演出表示装置9の表示画面を完全に暗転させたり、音量の設定レベルをレベル0まで調整可能として完全に消音したりできるように構成してもよい。
【0237】
上記の状態において、
図20に示すように、タイミングT1において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度アップ操作と音量ダウン操作であったものとする。この場合、
図20に示すように、音量ダウン操作を優先し、音量の設定レベルがレベル3からレベル2に1段階下げる方向に変更され、輝度の設定レベルはレベル4のまま変更されない(ステップS4009,S4010参照)。
【0238】
次いで、
図20に示すように、タイミングT2において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度ダウン操作と音量アップ操作であったものとする。この場合、
図20に示すように、輝度ダウン操作を優先し、輝度の設定レベルがレベル4からレベル3に1段階下げる方向に変更され、音量の設定レベルはレベル2のまま変更されない(ステップS4011,S4012参照)。
【0239】
次いで、
図20に示すように、タイミングT3において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度アップ操作と音量アップ操作であったものとする。この場合、タイミングT3では現在の輝度の設定レベルがレベル3であり現在の音量の設定レベルが2であるので、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きいことから(ステップS4014参照)、
図20に示すように、音量アップ操作を優先し、音量の設定レベルがレベル2からレベル3に1段階上げる方向に変更され、輝度の設定レベルはレベル3のまま変更されない(ステップS4015参照)。
【0240】
その後、輝度の設定レベルがレベル2に変化し、音量の設定レベルがレベル3のまま維持されたものとする。この状態で、
図20に示すように、タイミングT4において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度アップ操作と音量アップ操作であったものとする。この場合、タイミングT4では現在の輝度の設定レベルがレベル2であり現在の音量の設定レベルが3であるので、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さいことから(ステップS4014参照)、
図20に示すように、輝度アップ操作を優先し、輝度の設定レベルがレベル2からレベル3に1段階上げる方向に変更され、音量の設定レベルはレベル3のまま変更されない(ステップS4016参照)。
【0241】
その後、輝度の設定レベルがレベル2に変化し、音量の設定レベルがレベル3のまま維持されたものとする。この状態で、
図20に示すように、タイミングT5において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度ダウン操作と音量ダウン操作であったものとする。この場合、タイミングT5では現在の輝度の設定レベルがレベル2であり現在の音量の設定レベルが3であるので、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも小さいことから(ステップS4017参照)、
図20に示すように、音量ダウン操作を優先し、音量の設定レベルがレベル3からレベル2に1段階下げる方向に変更され、輝度の設定レベルはレベル2のまま変更されない(ステップS4018参照)。
【0242】
その後、輝度の設定レベルがレベル3に変化し、音量の設定レベルがレベル2のまま維持されたものとする。この状態で、
図20に示すように、タイミングT6において十字キー130を用いた操作が行われ、同時に輝度調整操作と音量調整操作とが検出されたものとし、検出された操作の組み合わせが輝度ダウン操作と音量ダウン操作であったものとする。この場合、タイミングT6では現在の輝度の設定レベルがレベル3であり現在の音量の設定レベルが2であるので、現在の輝度の設定レベルが現在の音量の設定レベルよりも大きいことから(ステップS4017参照)、
図20に示すように、輝度ダウン操作を優先し、輝度の設定レベルがレベル3からレベル2に1段階下げる方向に変更され、輝度の設定レベルはレベル2のまま変更されない(ステップS4019参照)。
【0243】
なお、この実施の形態では、
図20に示すように、輝度の設定レベルと音量の設定レベルとの範囲がともにレベル1〜レベル5の5段階で同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、輝度の設定レベルと音量の設定レベルとで設定段階が異なっていてもよい。例えば、輝度の設定レベルはレベル1〜レベル3の3段階で調整可能であるのに対し、音量の設定レベルはレベル1〜レベル10の10段階で調整可能に構成してもよい。この場合、例えば、輝度の設定レベルがレベル3であり音量の設定レベルがレベル7である場合には、見た目の数字上のレベルは音量の方がレベル7で大きいものの、輝度の設定レベルの方が最大値のレベル3であることから、輝度の演出段階の方が高い(輝度の方が現在の設定レベルが高い)と判断して、輝度と音量とのいずれかを優先して輝度または音量の調整を行うようにしてもよい。
【0244】
以上に説明したように、この実施の形態によれば、音量調整を行うための音量調整操作手段(本例では、十字キー130の上方向押圧操作部130aと下方向操作部130b)と、輝度調整を行うための輝度調整操作手段(本例では、十字キー130の左方向押圧操作部130cと右方向操作部130d)とを備え、音量調整操作手段への操作にもとづいて音量調整を行う処理および輝度調整操作手段への操作にもとづいて輝度調整を行う処理を実行可能である。また、音量調整操作手段による音量を下げる操作と輝度調整操作手段による輝度を上げる操作とが行われた場合に、音量を下げる処理を優先して実行する(
図20に示すタイミングT1の処理参照)。そのため、演出効果が低下することを防止することができる。すなわち、音量を下げる操作と輝度を上げる操作との両方が行われた場合には、遊技者がスピーカ27から出力される音の音量が大きすぎてうるさいと感じている場合の方が優先度が高いと考えることから、音量を下げる処理を優先して実行することにより、演出効果が低下することを防止することができる。
【0245】
また、この実施の形態によれば、輝度調整操作手段による輝度を下げる操作と音量調整操作手段による音量を上げる操作とが行われた場合に、輝度を下げる処理を優先して実行する(
図20に示すタイミングT2の処理参照)。そのため、演出効果が低下することを防止することができる。すなわち、輝度を下げる操作と音量を上げる操作との両方が行われた場合には、遊技者が演出表示装置9の表示画面の輝度が高すぎてまぶしいと感じている場合の方が優先度が高いと考えることから、輝度を下げる処理を優先して実行することにより、演出効果が低下することを防止することができる。
【0246】
また、この実施の形態によれば、音量調整操作手段による音量を上げる操作と輝度調整操作手段による輝度を上げる操作とが行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が低い方を上げる処理を優先して実行する(
図20に示すタイミングT3,T4の処理参照)。そのため、演出効果が低下することを防止することができる。すなわち、音量を上げる操作と輝度を上げる操作との両方が行われた場合、現在の演出段階(設定レベル)が低い方が演出段階を上げる余地が多く優先度が高いと考えられることから、音量と輝度とのうち演出段階が低い方を上げる処理を優先して実行することにより、演出効果が低下することを防止することができる。
【0247】
なお、この実施の形態では、音量を上げる操作と輝度を上げる操作との両方が行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が低い方を上げる処理を優先して実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、音量を上げる操作と輝度を上げる操作との両方が行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が高い方を上げる処理を優先して実行するように構成してもよい。
【0248】
また、この実施の形態では、同時に輝度アップ操作と音量アップ操作とが行われた場合に、音量と輝度のうち現在の設定レベルが低い方を優先して設定レベルを上げる処理を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、同時に輝度アップ操作と音量アップ操作とが行われた場合に、音量と輝度とのうちいずれか一方の予め定めた方を優先して設定レベルを上げるように構成してもよい(変形例A)。そのような構成すれば、好適に音量および輝度の調整を行うことができる。
【0249】
また、この実施の形態によれば、音量調整操作手段による音量を下げる操作と輝度調整操作手段による輝度を下げる操作とが行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が高い方を下げる処理を優先して実行する(
図20に示すタイミングT5,T6の処理参照)。そのため、演出効果が低下することを防止することができる。すなわち、音量を下げる操作と輝度を下げる操作との両方が行われた場合、現在の演出段階(設定レベル)が高い方が演出段階を下げる余地が多く優先度が高いと考えられることから、音量と輝度とのうち演出段階が高い方を下げる処理を優先して実行することにより、演出効果が低下することを防止することができる。
【0250】
なお、この実施の形態では、音量を下げる操作と輝度を下げる操作との両方が行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が高い方を上げる処理を優先して実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、音量を下げる操作と輝度を下げる操作との両方が行われた場合に、音量と輝度とのうち演出段階が低い方を下げる処理を優先して実行するように構成してもよい。
【0251】
また、この実施の形態では、同時に輝度ダウン操作と音量ダウン操作とが行われた場合に、音量と輝度のうち現在の設定レベルが高い方を優先して設定レベルを下げる処理を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、同時に輝度ダウン操作と音量ダウン操作とが行われた場合に、音量と輝度とのうちいずれか一方の予め定めた方を優先して設定レベルを下げるように構成してもよい(変形例B)。そのような構成すれば、好適に音量および輝度の調整を行うことができる。
【0252】
また、この実施の形態によれば、音量調整操作手段による操作と輝度調整操作手段による操作とが行われた場合に、操作が行われる前に実行された演出にもとづいて、音量と輝度とのうちのいずれか一方を調整する処理を優先して実行する(本例では、セリフ予告演出が直前に実行されていれば音量調整を優先して実行し、フラッシュ予告演出が直前に実行されていれば輝度調整を優先して実行する)。そのため、演出効果が低下することを防止することができる。すなわち、スピーカ27からの音出力を主体として実行されるセリフ予告演出の直後には音量調整を優先して実行し、演出表示装置9の表示画面における輝度の強さを主体として実行されるフラッシュ予告演出の直後には輝度調整を優先して実行することにより、遊技者の意図を汲み取って音量または輝度の調整を行えるので、演出効果が低下することを防止することができる。
【0253】
なお、この実施の形態では、セリフ予告演出が直前に実行されていれば音量調整を優先して実行し、フラッシュ予告演出が直前に実行されていれば輝度調整を優先して実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、セリフ予告演出とフラッシュ予告演出以外の様々な予告演出を実行可能に構成した場合、それら全ての予告演出について音量調整を優先して実行するか輝度調整を優先して実行するかを対応付けるように構成しても構わない。
【0254】
また、例えば、上記のように複数の予告演出について音量調整を優先して実行するか輝度調整を優先して実行するかを対応付けるように構成する場合、演出強度が強い予告演出である程(例えば、大きな音量で実行される予告演出である程、高い輝度で実行される予告演出である程)、音量調整または輝度調整の優先実行が反映される期間が長くなるように構成してもよい。この場合、例えば、演出図柄変動中処理や演出図柄変動停止処理において、セリフ予告実行済フラグやフラッシュ予告実行済フラグをリセットするまでの期間の長さを演出強度に応じて異ならせるように構成すればよい。
【0255】
また、この実施の形態では、音量調整操作手段および輝度調整操作手段として、それぞれ、十字キー130の上方向押圧操作部130aおよび下方向押圧操作部130bと、左方向押圧操作部130cおよび右方向押圧操作部130dとによって実現する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、音量調整専用の操作ボタンと輝度調整専用の操作ボタンとを設けるように構成してもよく、様々な操作手段の態様が考えられる。
【0256】
また、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の輝度とスピーカ27から出力する音の音量とを調整する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、装飾LED25や枠LED28など遊技機に設けられたLEDやランプの輝度や光量を調整可能に構成し、この実施の形態で示した処理を適用するように構成してもよい。
【0257】
また、輝度調整および音量調整にかぎらず、例えば、所定の予告演出の実行頻度を複数段階(例えば、1段階から5段階)で調整可能としたり、バイブレーション機能を有する操作ボタンを備える場合に振動動作の強さを複数段階(例えば、1段階から5段階)で調整可能としたりしてもよく、様々なものを調整対象としてこの実施の形態で示した構成を適用するように構成してもよい。
【0258】
また、この実施の形態では、輝度調整操作と音量調整操作とが同時に行われた場合にいずれか一方のみの操作を有効とし他方の操作を無効とすることにより、一方の操作を優先する場合を示しているが、一方の操作の優先のさせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、輝度調整操作と音量調整操作とが同時に行われた場合に、優先させる方の操作にもとづく調整処理を先に実行し、その後に、他方の操作にもとづく調整処理を実行するように構成してもよい。
【0259】
実施の形態2.
第1の実施の形態において、さらに、長押し操作が継続されていることにもとづいて連打操作が行われているものとして検出するいわゆるオート連打機能を備えるように構成してもよい。以下、オート連打機能を備えるように構成した第2の実施の形態について説明する。
【0260】
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0261】
また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示した操作ボタン120に代えて、打球供給皿(上皿)3の中央付近に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ(図示せず)と、遊技者が押下動作などにより操作可能な第1プッシュボタン(図示せず)とが設けられ、打球操作ハンドル5の近傍位置に、遊技者が押下動作などにより操作可能な第2プッシュボタン(図示せず)が設けられているものとする。
【0262】
また、この実施の形態では、大当り種別として、16ラウンド大当りである「確変A」および「非確変」と、5ラウンド大当りである「確変B」とがあるものとする。
【0263】
また、この実施の形態では、演出図柄変動中処理(ステップS802)において、演出制御用CPU101は、予告演出を実行するための予告演出処理を実行する。
【0264】
図21〜
図23は、第2の実施の形態における予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出実行中フラグがセットされているか否か、つまり、予告演出が開始されている場合であるか否かを判定する(S331)。
【0265】
予告演出実行中フラグがセットされていない場合には(S331;N)、S332において、演出制御用CPU101は、予告演出開始待ちタイマの値を−1する。尚、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ(S333;N)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、予告演出の開始タイミングである場合には(S333;Y)、S334に移行する。
【0266】
S334では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告演出実行中フラグをセットする。また、予告演出に該当する予告演出期間に相当する値を予告演出期間タイマにセットする(S335)。
【0267】
次いで、演出制御用CPU101は、実行する予告演出(予告演出A、予告演出B)に対応した予告演出プロセステーブルを読み出してセットした後(S336)、該選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における予告演出プロセスタイマをスタートさせる(S337)。尚、本実施の形態では、各予告演出(予告演出A、予告演出B)の全ての組合せに対応する予告演出プロセステーブルが、予めROMに記憶されている。
【0268】
そして演出制御用CPU101は、セットした予告演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての装飾LED25、枠LED28、及び演出用部品としてのスピーカ27、スティックコントローラ、第1プッシュボタン、第2プッシュボタン)の制御を開始する(S338)。
【0269】
また、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中における第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間中において第1プッシュボタンや第2プッシュボタンが操作された回数(連打回数)をカウントするための連打回数カウンタの値と、予告演出の実行中における第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間中において第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押し操作を第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作と見做した回数(オート連打回数)をカウントするためのオート連打回数カウンタの値と、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押し操作を第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作と見做す期間を計測するため長押し判定タイマの値と、をそれぞれに「0」にセットして予告演出処理を終了する(S339,S340,S341)。
【0270】
尚、本実施の形態では、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンが操作された回数(連打回数)をカウントするための連打回数カウンタと、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押し操作を第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作と見做した回数(オート連打回数)をカウントするためのオート連打回数カウンタと、を個別に設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、オート連打回数を連打回数カウンタに加算するようにし、オート連打回数カウンタを設けないようにしてもよい。
【0271】
また、S331において予告演出実行中フラグがセットされている場合には、S342に進んで、演出制御用CPU101は、予告演出のプロセスを変更するための予告演出プロセスタイマの値を−1する。そして、予告演出期間の終了を計時するための予告演出期間タイマの値を−1する(S343)。予告演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(S344;Y)、予告演出実行中フラグをクリアして予告演出処理を終了する(S356)。
【0272】
予告演出期間タイマがタイマアウトしていない場合(S344;N)に演出制御用CPU101は、予告演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S345)。予告演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、予告演出の予告演出プロセスデータの切り替えを行う(S346)。即ち、予告演出プロセステーブルにおける次に設定されている予告演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S347)。また、その次に設定されている予告演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(S348a)、S349に進む。
【0273】
尚、予告演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S345;N)は、実行中の予告演出プロセスタイマに対応する予告演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(S348b)、S349に進む。
【0274】
S349において演出制御用CPU101は、操作促進画像表示開始タイミングであるか否かを判定する。促進画像表示タイミングである場合(S349;Y)は、演出表示装置9における操作促進画像としての第1プッシュボタンの画像の表示を開始するとともに、演出表示装置9における連打対応メータの表示を開始し、S352に進む。尚、操作促進画像表示開始タイミングでない場合(S349;N)、演出制御用CPU101は、S350及びS351を経由せずにS352に進む。
【0275】
S352において演出制御用CPU101は、実行中の予告演出プロセスデータの内容に基づいて、プッシュボタンの操作受付期間中であるか否かを判定する。プッシュボタンの操作受付期間中である場合(S352;Y)は、S361に進み、プッシュボタンの操作受付期間中でない場合(S352;N)は、更に、実行中の予告演出プロセスデータの内容に基づいて、画像表示演出の開始タイミングであるか否かを判定する(S353)。画像表示演出の開始タイミングである場合(S353;Y)は、連打回数カウンタの値とオート連打回数カウンタの値の和が画像表示演出の実行回数に達しているか否か(連打対応メータが最終態様(満タン)まで更新されているか否か)を判定する(S354)。
【0276】
連打回数カウンタの値とオート連打回数カウンタの値の和が画像表示演出の実行回数に達している場合(S354;Y)は、演出表示装置9において演出種別に応じた画像の表示を開始して予告演出処理を終了する(S355)。
【0277】
画像表示演出開始タイミングでない場合(S353;N)や連打回数カウンタの値とオート連打回数カウンタの値の和が画像表示演出の実行回数に達していない場合(S354;N)は、S355を実行せずに予告演出処理を終了する。尚、本実施の形態では、プッシュボタンの操作受付期間が終了したときに連打対応メータが最終態様であれば演出表示装置9に演出種別に応じた画像を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタンの操作受付期間中であっても連打対応メータが最終態様であればプッシュボタンの操作受付期間の終了を待たずして演出表示装置9に演出種別に応じた画像を表示してもよい。
【0278】
そして、S361において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタンの操作が有りか否かを判定する。第1プッシュボタンの操作が有る場合(S361;Y)は、第1プッシュボタンを発光させるためのボタンLED発光処理(S362)と、第1プッシュボタンを振動させるために振動モータ(図示せず)を駆動(振動)させる振動モータ駆動処理(S363)を実行する。つまり、本実施の形態では、プッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンが長押し・連打を問わず操作された場合は、該操作期間中に第1プッシュボタンの発光と振動が行われ、第1プッシュボタンの操作が中断されると第1プッシュボタンの発光と振動が停止するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタンの操作受付期間中は、第1プッシュボタンが操作されているか否かに応じて第1プッシュボタンの発光態様や振動態様が異なるようにしてもよい。
【0279】
そして、第1プッシュボタンが長押しされているか否かを判定するための第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S364)。第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S364;Y)は、S368に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S364;N)は、連打回数カウンタの値を+1するとともに(S365)、第1プッシュボタン長押し判定中フラグをセットしてS368に進む(S366)。
【0280】
尚、S361において第1プッシュボタンの操作が無いと判定した場合(S361;N)は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていれば、該第1プッシュボタン長押し判定中フラグをクリアしてS368に進む(S367)。
【0281】
S368において演出制御用CPU101は、第2プッシュボタンの操作が有りか否かを判定する。第2プッシュボタンの操作が有る場合(S368;Y)は、第2プッシュボタンが長押しされているか否かを判定するための第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S369)。第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S369;Y)は、S373に進み、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S369;N)は、連打回数カウンタの値を+1するとともに(S370)、第2プッシュボタン長押し判定中フラグをセットしてS373に進む(S371)。
【0282】
尚、S368において第2プッシュボタンの操作が無いと判定した場合(S368;N)は、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていれば、該第2プッシュボタン長押し判定中フラグをクリアしてS373に進む(S372)。
【0283】
S373において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされているか否かを判定する。第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされている場合(S373;Y)は、S391に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされていない、または、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグとの一方のみがセットされている場合(S373;N)は、更に、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S374)。
【0284】
第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S374;Y)は、S376に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S374;N)は、更に、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S375)。第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S375;Y)は、S382に進み、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S375;N)は、予告演出処理を終了する。
【0285】
S376において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていること(S374;Y)に基づいて、長押し判定タイマを+1し(S376)、該長押し判定タイマの値が第1プッシュボタンの長押し操作を第1プッシュボタンの操作と見做すオート連打判定値となったか否かを判定する(S377)。長押し判定タイマの値がオート連打判定値となった場合(S377;Y)は、第1プッシュボタンのオート連打中であることを示す第1プッシュボタンオート連打中フラグをセットする(S378)。そして、第2プッシュボタンのオート連打中であることを示す第2プッシュボタンオート連打中フラグがセットされているか否かを判定する(S379)。
【0286】
第2プッシュボタンオート連打中フラグがセットされている場合(S379;Y)、つまり、既に第2プッシュボタンのオート連打中であるときに、更に第1プッシュボタンのオート連打が開始された場合は、第2プッシュボタンオート連打中フラグをクリアするとともに(S380)、オート連打回数カウンタの値を「0」にセットしてS393に進む(S381)。尚、第2プッシュボタンオート連打中フラグがセットされていない場合(S379;N)は、S380、S381を経由せずにS393に進む。
【0287】
また、S382において演出制御用CPU101は、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていること(S375;Y)に基づいて、長押し判定タイマを+1し(S382)、該長押し判定タイマの値が第2プッシュボタンの長押し操作を第2プッシュボタンの操作と見做すオート連打判定値となったか否かを判定する(S383)。尚、S382において+1する長押し判定タイマ(第2プッシュボタンの長押しを判定するための長押し判定タイマ)は、S376において+1する長押し判定タイマ(第1プッシュボタンの長押しを判定するための長押し判定タイマ)と同一のタイマであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンの長押しを判定するための長押し判定タイマと第2プッシュボタンの長押しを判定するための長押し判定タイマとは、異なる長押し判定タイマであってもよい。
【0288】
長押し判定タイマの値がオート連打判定値となった場合(S383;Y)は、第2プッシュボタンのオート連打中であることを示す第2プッシュボタンオート連打中フラグをセットする(S384)。そして、第1プッシュボタンのオート連打中であることを示す第1プッシュボタンオート連打中フラグがセットされているか否かを判定する(S385)。
【0289】
第1プッシュボタンオート連打中フラグがセットされている場合(S385;Y)、つまり、既に第1プッシュボタンのオート連打中であるときに、更に第2プッシュボタンのオート連打が開始された場合は、第1プッシュボタンオート連打中フラグをクリアするとともに(S386)、オート連打回数カウンタの値を「0」にセットしてS393に進む(S387)。また、第1プッシュボタンオート連打中フラグがセットされていない場合(S385;N)は、S386、S387を実行せずにS393に進む。
【0290】
尚、S377及びS383において長押し判定タイマの値がオート連打判定値でない場合は、予告演出処理を終了する。このように、本実施の形態では、第1プッシュボタンの長押しや第2プッシュボタンの長押しを長押し判定タイマを用いて判定するとともに、該長押し判定タイマを用いてオート連打の成立を判定した後も該長押し判定タイマを用いてオート連打の判定を行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンの長押しや第2プッシュボタンの長押しを判定するタイマと、該長押しに基づいてオート連打の成立を判定した後のオート連打の判定を行うタイマとは、異なるタイマを使用してもよい。
【0291】
また、S391において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされていること(S373;Y)に基づいて長押し判定タイマの値を+1し、該長押し判定タイマの値が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの長押し操作を第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの操作と見做すオート連打判定値となったか否かを判定する(S392)。長押し判定タイマの値がオート連打判定値となった場合(S392;Y)、S381、S387のいずれかの実行後は、長押し判定タイマの値を「0」にセットするとともに(S393)、オート連打回数カウンタの値を+1し(S394)、S395に進む。また、長押し判定タイマの値がオート連打判定値となっていない場合(S392;N)は、S393及びS394を経由せずにS395に進む。
【0292】
第1プッシュボタンオート連打中フラグがセットされている場合(S385;Y)、つまり、既に第1プッシュボタンのオート連打中であるときに、更に第2プッシュボタンのオート連打が開始された場合は、第1プッシュボタンオート連打中フラグをクリアするとともに(S386)、オート連打回数カウンタの値を「0」にセットしてS393に進む(S387)。また、第1プッシュボタンオート連打中フラグがセットされていない場合(S385;N)は、S386、S387を実行せずにS393に進む。そして、S395において演出制御用CPU101は、連打回数カウンタとオート連打回数カウンタとの和の値に応じて連打対応メータの表示態様を更新して予告演出処理を終了する。
【0293】
つまり、本実施の形態の予告演出では、第2プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値が加算されている状態において第1プッシュボタンのオート連打が開始された場合には、第2プッシュボタンのオート連打に基づいて加算されたオート連打回数カウンタの値が無効となり、改めて第1プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値の加算が行われる。
【0294】
また、第1プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値が加算されている状態において第2プッシュボタンのオート連打が開始された場合には、第1プッシュボタンのオート連打に基づいて加算されたオート連打回数カウンタの値が無効となり、改めて第2プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値の加算が行われる。
【0295】
更に、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンが同時に長押しされている場合は、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方が長押しされている場合と変わらずにオート連打回数カウンタの値の加算が行われる。一方で、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合は、第1プッシュボタンの操作の繰り返しと第2プッシュボタンの操作の繰り返し両方に基づいて連打回数カウンタの値が加算される。
【0296】
つまり、本実施の形態の予告演出においては、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンが同時に長押しされている場合は、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方が長押しされている場合と同じ速さで連打対応メータが増加していき、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合は、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合よりも速く連打対応メータが更新されていく。尚、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する場合は、遊技者が第1プッシュュボタン31Bを連打する速さと第2プッシュボタンを連打する速さに応じて異なる。尚、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する(連打する)際に、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの操作が同一割込中に検出された場合は、これら第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの操作をプッシュボタンが1回操作された、または、プッシュボタンが操作されていないと判定してもよい。
【0297】
図24〜
図26は、第2の実施の形態における大当り遊技中処理の一例を示すフローチャートである。なお、大当り遊技中処理は、例えば、第1の実施の形態で示したラウンド中処理(ステップS805)およびラウンド後処理(ステップS806)に相当する。大当り遊技中処理において、演出制御用CPU101は、先ず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S411)。大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合(S411;Y)は、終了したラウンドが最終ラウンドであるか否か、つまり、当該大当り遊技の大当り種別が「確変A」や「非確変」である場合は、大入賞口開放後指定コマンドが16ラウンド目を示すコマンドであるか否かを判定し、当該大当り遊技の大当り種別が「確変B」である場合は、大入賞口開放後指定コマンドが5ラウンド目を示すコマンドであるか否かを判定する(S433)。
【0298】
終了したラウンドが最終ラウンドである場合(S433;Y)は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをクリアし(S434)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に応じた値に更新して大当り遊技中処理を終了する。尚、終了したラウンドが最終ラウンドでない場合(S433;N)は、S434及びS435を経由せずに大当り遊技中処理を終了する。
【0299】
また、S411において大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(S411;N)は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S412)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(S412;N)は、S422に進み、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされている場合(S412;Y)は、報知演出の実行ラウンドか否かを判定する(S413)。尚、本実施の形態では、報知演出の実行ラウンドを6ラウンド目としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出を実行するラウンドは、1〜16ラウンドのうち任意のラウンドであってもよいし、大当り遊技毎に抽選して決定してもよい。
【0300】
報知演出の実行ラウンドでない場合(S413;N)は、ラウンドに応じたラウンド演出用プロセステーブルをセットするとともに(S414)、ラウンド演習用プロセスタイマをスタートして大当り遊技中処理を終了する(S415)。また、報知演出の実行ラウンドである場合(S413;Y)は、確変報知演出の実行の決定が有るか否かを判定する(S416)。
【0301】
確変報知演出の実行の決定がある場合(S416;Y)、つまり、当該大当りの大当り種別が「確変A」である場合は、ラウンド演出として確変報知演出用プロセステーブルをセットしてS419に進む(S417)。また、確変報知演出の実行の決定が無い場合(S416;N)、つまり、当該大当りの大当り種別が「非確変」である場合は、ラウンド演出としての非確変報知演出用プロセステーブルをセットしてS419に進む(S418)。
【0302】
S419において演出制御用CPU101は、連打回数カウンタの値と、オート連打回数カウンタの値と、長押し判定タイマの値と、をそれぞれ「0」にセットして大当り遊技中処理を終了する(S419,S420,S421)。
【0303】
また、S422において演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていないこと(S412;N)に基づいてラウンド演出用プロセスタイマを−1する。そして、ラウンド演出用プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S423)。ラウンド演出用プロセスタイマがタイマアウトしていたら(S423;Y)、ラウンド演出用プロセスデータの切り替えを行う(S424)。即ち、ラウンド演出用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をラウンド演出用プロセスタイマに設定することによってラウンド演出用プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S425)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S426a)。一方、ラウンド演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S423;N)は、ラウンド演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(S426b)。
【0304】
S426aまたはS426bの実行後、演出制御用CPU101は、第1プッシュボタンの画像と遊技者に対して該第1プッシュボタンの複数回の操作(連打)を促すメッセージ(例えば、「連打!」等)とを含む操作促進画像の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S427)。操作促進画像の表示開始タイミングである場合(S427;Y)は、第1プッシュボタンの画像と遊技者に対して該第1プッシュボタンの複数回の操作(連打)を促すメッセージ(例えば、「連打!」等)とを含む操作促進画像の表示と、連打対応メータの表示とを演出表示装置9において開始し、S430に進む(S428,S429)。尚、操作促進画像の表示開始タイミングでない場合(S427;N)は、S428及びS429を実行せずにS430に進む。
【0305】
S430において演出制御用CPU101は、プッシュボタン(第1プッシュボタン及び第2プッシュボタン)の操作受付期間中であるか否かを判定する。プッシュボタンの操作受付期間中でない場合(S430;N)は、画像表示演出の開始タイミングであるか否かを判定する(S431)。画像表示演出の開始タイミングである場合(S431;Y)は、画像表示演出の演出種別に応じた画像(確変報知画像または非確変報知画像)の表示を演出表示装置9において開始して大当り遊技中処理を終了し(S432)、画像表示演出の開始タイミングでない場合(S431;N)は、S432を経由せずに大当り遊技中演出を終了する。
【0306】
尚、本実施の形態では、プッシュボタンの操作受付期間が終了したときに演出表示装置9に演出種別に応じた画像を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタンの操作受付期間中であっても連打対応メータが最終態様であればプッシュボタンの操作受付期間の終了を待たずして演出表示装置9に演出種別に応じた画像を表示してもよい。
【0307】
また、本実施の形態では、大当り遊技中の6ラウンド目に第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作の受付と、演出種別に応じた画像(確変報知画像または非確変報知画像)の表示と、を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作の受付と演出種別に応じた画像の表示とは、それぞれ異なるラウンドにて実行してもよい。
【0308】
尚、S430においてプッシュボタンの操作受付期間中である場合(S430;Y)は、演出制御用CPU101は、第1プッシュボタンの操作が有りか否かを判定する(S441)。第1プッシュボタンの操作が有る場合(S441;Y)は、第1プッシュボタンを発光させるためのボタンLED発光処理(S442)と、第1プッシュボタンを振動させるために振動モータを駆動(振動)させる振動モータ駆動処理(S443)を実行する。つまり、本実施の形態では、プッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンが長押し・連打を問わず操作された場合は、該操作期間中に第1プッシュボタンの発光と振動が行われ、第1プッシュボタンの操作が中断されると第1プッシュボタンの発光と振動が停止するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタンの操作受付期間中は、第1プッシュボタンが操作されているか否かに応じて第1プッシュボタンの発光態様や振動態様が異なるようにしてもよい。
【0309】
そして、第1プッシュボタンが長押しされているか否かを判定するための第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S444)。第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S444;Y)は、S448に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S444;N)は、連打回数カウンタの値を+1するとともに(S445)、第1プッシュボタン長押し判定中フラグをセットしてS448に進む(S446)。
【0310】
S448において演出制御用CPU101は、第2プッシュボタンの操作が有りか否かを判定する。第2プッシュボタンの操作が有る場合(S448;Y)は、第1プッシュボタンを発光させるためのボタンLED発光処理(S442)と、第1プッシュボタンを振動させるために振動モータを駆動(振動)させる振動モータ駆動処理(S443)を実行する。そして、第1プッシュボタンが長押しされているか否かを判定するための第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S444)。第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S444;Y)は、S448に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S444;N)は、連打回数カウンタの値を+1するとともに(S445)、第1プッシュボタン長押し判定中フラグをセットしてS448に進む(S446)。
【0311】
尚、S441において第1プッシュボタンの操作が無いと判定した場合(S441;N)は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていれば、該第1プッシュボタン長押し判定中フラグをクリアしてS448に進む(S447)。
【0312】
S448において演出制御用CPU101は、第2プッシュボタンの操作が有りか否かを判定する。第2プッシュボタンの操作が有る場合(S448;Y)は、第2プッシュボタンが長押しされているか否かを判定するための第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S449)。第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S449;Y)は、S453に進み、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S449;N)は、連打回数カウンタの値を+1するとともに(S450)、第2プッシュボタン長押し判定中フラグをセットしてS453に進む(S451)。
【0313】
尚、S448において第2プッシュボタンの操作が無いと判定した場合(S448;N)は、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていれば、該第2プッシュボタン長押し判定中フラグをクリアしてS453に進む(S452)。
【0314】
S453において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされているか否かを判定する。第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされている場合(S453;Y)は、S461に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされていない、または、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグとの一方のみがセットされている場合(S453;N)は、更に、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S454)。
【0315】
第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S454;Y)は、S456に進み、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S454;N)は、更に、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされているか否かを判定する(S455)。第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされている場合(S455;Y)は、S456に進み、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていない場合(S455;N)は、大当り遊技中演出処理を終了する。
【0316】
S456において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていること(S454;Y)または、第2プッシュボタン長押し判定中フラグがセットされていること(S455;Y)に基づいて、長押し判定タイマを+1し(S456)、該長押し判定タイマの値がオート連打判定値となったか否かを判定する(S457)。長押し判定タイマの値がオート連打判定値となった場合(S457;Y)は、S463に進む。尚、長押し判定タイマの値がオート連打判定値となっていない場合(S457;N)は、大当り中演出処理を終了する。
【0317】
また、S461において演出制御用CPU101は、第1プッシュボタン長押し判定中フラグと第2プッシュボタン長押し判定中フラグの両方がセットされていること(S453;Y)に基づいて長押し判定タイマの値を+1し、該長押し判定タイマの値が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの長押し操作を第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの操作と見做すオート連打判定値となったか否かを判定する(S462)。S457またはS462において長押し判定タイマの値がオート連打判定値となった場合(S462またはS457;Y)は、長押し判定タイマの値を「0」にセットするとともに(S463)、オート連打回数カウンタの値を+1し(S464)、S465に進む。また、S462において長押し判定タイマの値がオート連打判定値となっていない場合(S392;N)は、S463及びS464を経由せずにS465に進む。尚、S461において+1する長押し判定タイマ(第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方が長押しされていることを判定するための長押し判定タイマ)は、S456において+1する長押し判定タイマ(第1プッシュボタンと第21プッシュボタン32の一方のみの長押しを判定するための長押し判定タイマ)と同一のタイマであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方が長押しされていることを判定するための長押し判定タイマと第1プッシュボタンと第21プッシュボタン32の一方のみの長押しを判定するための長押し判定タイマとは、異なる長押し判定タイマであってもよい。
【0318】
そして、S465において演出制御用CPU101は、連打回数カウンタとオート連打回数カウンタとの和の値に応じて連打対応メータの表示態様を更新して予告演出処理を終了する。
【0319】
つまり、本実施の形態の報知演出では、第2プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値が加算されている状態において第1プッシュボタンのオート連打が開始された場合には、第2プッシュボタンのオート連打に基づいて加算されたオート連打回数カウンタの値が第1プッシュボタンのオート連打に引き継がれる。
【0320】
また、第1プッシュボタンのオート連打に基づいてオート連打回数カウンタの値が加算されている状態において第2プッシュボタンのオート連打が開始された場合には、第1プッシュボタンのオート連打に基づいて加算されたオート連打回数カウンタの値が第2プッシュボタンのオート連打に引き継がれる。
【0321】
更に、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンが同時に長押しされている場合は、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方が長押しされている場合と変わらずにオート連打回数カウンタの値の加算が行われる。一方で、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合は、第1プッシュボタンの操作の繰り返しと第2プッシュボタンの操作の繰り返し両方に基づいて連打回数カウンタの値が加算される。
【0322】
つまり、本実施の形態の報知演出においては、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンが同時に長押しされている場合は、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方が長押しされている場合と同じ速さで連打対応メータが増加していき、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合は、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方の操作を繰り返し実行する(連打する)場合よりも速く連打対応メータが更新されていく。尚、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の操作を繰り返し実行する場合は、遊技者が第1プシュボタン31Bを連打する速さと第2プッシュボタンを連打する速さに応じて異なる。
【0323】
以上のように、本実施の形態における予告演出と報知演出においては、
図28(A)、
図28(B)、
図31(A)、
図31(B)に示すように、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方のみを連打する場合は、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの1回の操作毎に連打対応メータの表示が更新され、最終的に連打対応メータが満タン(最終態様)となる。また、
図27(A)、
図28(C)、
図31(C)に示すように、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方を連打する場合は、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの1回の操作毎に連打対応メータの表示が更新されるため、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方のみを連打する場合よりも速く連打対応メータが満タン(最終態様)となる。
【0324】
本実施の形態における予告演出と報知演出においては、
図29(A)、
図29(B)、
図32(A)、
図32(B)に示すように、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方のみを長押しする場合は、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押しに基づいてオート連打が成立すると、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押しが継続されていることを条件に連打対応メータの表示が漸次更新されていき、遊技者が第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押しを開始してから所定期間(例えば、
図29(A)、
図29(B)、
図32(A)、
図32(B)に示す長押し期間L1)経過したことに基づいて最終的に連打対応メータが満タン(最終態様)となる。
【0325】
また、本実施の形態における予告演出と報知演出においては、
図27(A)、
図30(A)、
図33(A)に示すように、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合は、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方のみを長押しする場合と同じ期間でオート連打が成立するとともに、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の長押しが継続されていることを条件に連打対応メータの表示が漸次更新されていき、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方の長押しを開始してから所定期間(例えば、
図30(A)及び
図33(A)に示す長押し期間L1)経過したことに基づいて最終的に連打対応メータが満タン(最終態様)となる。つまり、本実施の形態の予告演出と報知演出においては、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合は、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方を長押ししたと見做され、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方を長押しする場合と同じ速さでオート連打の判定を実行するとともに、遊技者がプッシュボタンの操作受付期間中に第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方を長押しする場合と同じ速さで連打対応メータが満タン(最終態様)に更新される。
【0326】
本実施の形態における予告演出においては、
図27(A)に示すように、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方を長押しした後に他方の長押しを実行する場合(
図30(B)では第1プッシュボタンの長押し後に第2プッシュボタンを長押しする形態を例示)は、一方の長押しによってオート連打が成立する前に他方の長押しに切り替えると、長押しによるオート連打の判定をやり直すようになっている。更に、
図27(A)及び
図30(B)に示すように、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方の長押しに応じたオート連打の実行後、他方の長押しに応じたオート連打の実行に切り替えた場合は、長押し対象のプッシュボタンを切り替えた時点でオート連打回数カウンタの値が「0」にリセットされるため、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方を長押ししていた期間(
図30(B)に示す長押し期間L2;L1>L2)におけるオート連打回数と他方を長押ししていた期間(
図30(B)に示す長押し期間L3;L1>L3)におけるオート連打回数との合計が所定期間(長押し期間L1)におけるオート連打回数に達していたとしても連打対応メータが満タン(最終態様)に更新されることはない。
【0327】
しかしながら、本実施の形態における報知演出においては、
図27(A)に示すように、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方を長押しした後に他方の長押しを実行する場合(
図33(B)では第1プッシュボタンの長押し後に第2プッシュボタンを長押しする形態を例示)は、一方の長押しによってオート連打が成立する前に他方の長押しに切り替えると、長押しによるオート連打の判定を引き継げるようになっている。更に、
図27(A)及び
図33(B)に示すように、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方の長押しに応じたオート連打の実行後、他方の長押しに応じたオート連打の実行に切り替えた場合は、長押し対象のプッシュボタンを切り替えてもオート連打回数カウンタの値が「0」にリセットされないため、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとのいずれか一方を長押ししていた期間(
図30(B)に示す長押し期間L2)におけるオート連打回数と他方を長押ししていた期間(
図30(B)に示す長押し期間L3)におけるオート連打回数との和が所定期間(長押し期間L1)におけるオート連打回数に達していると、連打対応メータが満タン(最終態様)に更新される。
【0328】
尚、報知演出における連打対応メータを第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの特定回数(例えば20回)の連打または特定回数分のオート連打により満タン(最終態様)に更新されるメータだとすると、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押しが開始されたタイミングで1回目の連打がカウントされるので、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンのいずれか一方を長押し期間L2に亘って長押しした後に他方を長押し期間L3に亘って長押しした場合は、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの一方のみを長押し期間L1に亘って長押しした場合よりもオート連打1回分早いタイミングで連打対応メータが満タン(最終態様)に更新される。
【0329】
また、各演出中において遊技者によって第1プッシュボタンが操作された場合と第2プッシュボタンが操作された場合とに着目すると、
図27(B)に示すように、遊技者によって第1プッシュボタンが操作された場合、第1プッシュボタンはボタンLED(図示せず)と振動モータ(図示せず)とを内蔵しているため、ボタンLEDによって発光するとともに、振動モータの駆動によって振動する。一方、遊技者によって第2プッシュボタンが操作された場合、第2プッシュボタンはボタンLEDと振動モータとに該当する部材を内蔵していないため、発光及び振動することはない。つまり、振動モータが自身の駆動によって振動している場合は、遊技者は、第1プッシュボタンの操作によって該振動モータの振動を強く感知することができる一方で、振動モータの振動は遊技枠を伝って一部が第2プッシュボタンに伝達されるため、遊技者は、第2プッシュボタンの操作によって該振動モータの振動を第1プッシュボタンを操作した場合よりも弱く感知することができる。
【0330】
しかしながら、遊技者によって第1プッシュボタンが長押しされた場合と第2プッシュボタンが長押しされた場合とでは、同じ判定値(オート連打判定値)を用いているため、遊技者によって第1プッシュボタンが長押しされた場合と第2プッシュボタンが長押しされた場合とでオート連打が成立する間隔(長押し判定間隔)は同一(例えば、
図27(B)に示す0.2秒)となっている。
【0331】
つまり、前述したように、予告演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第1期間と第2期間との合計が長押し判定間隔に達しているにもかかわらずオート連打が実行されず、連打対応メータの表示態様が更新されることがない。
【0332】
一方で、報知演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第1期間と第2期間との合計が長押し判定間隔に達していることに基づいてオート連打が実行され、連打対応メータの表示態様が更新される。
【0333】
尚、本実施の形態では、
図27(A)に示すように、報知演出においては長押し判定を引き継ぎ可能となっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出においては予告演出と同じく長押し判定の引き継ぎを無効としてもよい、更に、本実施の形態では、本発明における第1期間を0.15秒、第2期間を0.05秒とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間と第2期間とは同一の長さの期間であってもよい。
【0334】
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、予告演出と報知演出において、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しすることに基づくオート連打により連打対応メータの表示態様を更新する場合と、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンのいずれか一方のみを長押しすることに基づくオート連打により連打対応メータの表示態様を更新する場合とでは、
図22及び
図23、
図25及び
図26に示すように、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方を長押ししているか一方のみを長押ししているかにかかわらず、1割込毎に必ずオート連打回数カウンタの値が1のみ加算するので、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを長押しする場合とでは連打対応メータの更新速さが同一となっている。
【0335】
一方、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打することにより連打対応メータの表示態様を更新する場合と、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンのいずれか一方のみを連打することにより連打対応メータの表示態様を更新する場合とでは、
図22及び
図25に示すように、1割込毎に必ず第1プッシュボタンの操作と第2プッシュボタンの操作に応じてそれぞれで連打回数カウンタの値を1加算するので、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを連打する場合とでは、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合の方が連打対応メータを速く更新することができる。このように、本実施の形態では、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとで検出した遊技者の操作が連打であるか長押しであるかに応じて連打対応メータの更新速さを異ならせることができ、予告演出と報知演出の演出効果を向上できる。
【0336】
尚、本実施の形態では、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを長押しする場合とで、連打対応メータの更新速さを同一とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを長押しする場合とで、連打対応メータの更新速さが異なるようにしてもよい。
【0337】
また、本実施の形態では、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを連打する場合とで、連打対応メータの更新速さを異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを連打する場合とで、連打対応メータの更新速さを同一としてもよい。
【0338】
また、本実施の形態では、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを長押しする場合とで、連打対応メータの更新『速さ』を同一とし、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを連打する場合とで、連打対応メータの更新『速さ』を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を長押しする場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを長押しする場合とで、演出表示装置9に画像(予告演出における画像Aや画像B、報知演出における確変報知画像や非確変報知画像)が表示されるまでの『早さ』を同一とし、遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの両方を連打する場合と遊技者が第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの一方のみを連打する場合とで、演出表示装置9に画像(予告演出における画像Aや画像B、報知演出における確変報知画像や非確変報知画像)が表示されるまでの『早さ』を異ならせてもよい。つまり、本発明における『はやさ』には、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作により連打対応メータが更新される『速さ(更新速度)』の他、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作により演出表示装置9に画像(予告演出における画像Aや画像B、報知演出における確変報知画像や非確変報知画像)が表示されるまでの『早さ(画像表示までの期間)』が含まれている。
【0339】
また、予告演出と報知演出において、遊技者が第1プッシュボタンのみを長押しする場合と第2プッシュボタンのみを長押しする場合とでは、
図27(B)に示すように、オート連打が成立する間隔(長押し判定間隔)がどちらも0.2秒と同一であるため、遊技者が第1プッシュボタンのみを長押しすることに基づくオート連打により連打対応メータの表示態様を更新する場合と、遊技者が第2プッシュボタンのみを長押しすることに基づくオート連打により連打対応メータの表示態様を更新する場合とでは、連打対応メータの更新速さが同一となるので、予告演出と報知演出を遊技者に対して分かり易くでき、予告演出と報知演出との演出効果を高めることができる。
【0340】
尚、本実施の形態では、遊技者が第1プッシュボタンのみを長押しする場合と第2プッシュボタンのみを長押しする場合とで連打対応メータの更新速さが同一となる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が第1プッシュボタンのみを長押しする場合と第2プッシュボタンのみを長押しする場合とで連打対応メータの更新速さが異なるようにしてもよい。
【0341】
また、予告演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第1期間と第2期間との合計が長押し判定間隔に達しているにもかかわらずオート連打が実行されず、連打対応メータの表示態様が更新されることがないので、遊技者が長押しするプッシュボタンが替わる事により連打対応メータの表示態様の更新が開始されないことを分かり易くできるので、予告演出の演出効果を高めることができる。
【0342】
尚、本実施の形態では、予告演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第2プッシュボタンの長押しに第1プッシュボタンの長押し期間を引き継がない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第2プッシュボタンの長押しに第1プッシュボタンの長押し期間を引き継ぐようにしてもよい。
【0343】
また、報知演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第1期間と第2期間との合計が長押し判定間隔に達していることに応じてオート連打が実行され、連打対応メータの表示態様が更新されるので、報知演出の演出効果を高めることができる。
【0344】
尚、本実施の形態では、報知演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間(例えば、0.15秒)に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間(例えば、0.05秒)に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第2プッシュボタンの長押しに第1プッシュボタンの長押し期間を引き継ぐ形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出において遊技者が該長押し判定間隔よりも短い第1期間に亘って第1プッシュボタンを長押しした後に該長押し判定間隔よりも短い第2期間に亘って第2プッシュボタンを長押しした場合には、第2プッシュボタンの長押しに第1プッシュボタンの長押し期間を引き継がないようにしてもよい。
【0345】
また、本実施の形態の予告演出と報知演出とでは、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間において、演出表示装置9に操作促進画像として第1プッシュボタンの画像や該第1プッシュボタンの操作(連打)を促すメッセージを表示することによって、遊技者に第1プッシュボタンの操作を促すことができ、予告演出や報知演出の演出効果を高めることができる。
【0346】
また、本実施の形態の第1プッシュボタンは、振動モータを内蔵しており、予告演出や報知演出において第1プッシュボタンが操作された際には該振動モータの駆動(振動)によって第1プッシュボタンが振動する一方で、予告演出や報知演出において第2プッシュボタンが操作された際には振動モータが駆動(振動)しないので、第2プッシュボタンが振動することがない、つまり、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとで振動の強さが異なるので、予告演出や報知演出の演出効果を高めることができる。
【0347】
尚、本実施の形態では、『振動の強さが異なる』こととして、第1プッシュボタンは内蔵している振動モータの駆動(振動)によって振動し、第2プッシュボタンは振動しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2プッシュボタンの操作に応じて振動モータを駆動(振動)させ、該振動モータによる振動が伝達第2プッシュボタンに伝達することによって第2プッシュボタンが第1プッシュボタンよりも弱く振動するようにしてもよい。
【0348】
また、本実施の形態では、第1プッシュボタンに振動モータを内蔵し、第2プッシュボタンには振動モータを内蔵しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2プッシュボタンに振動モータを内蔵する一方で第1プッシュボタンに振動モータを内蔵しないようにし、遊技者によって第2プッシュボタンが操作された際には、遊技者によって第1プッシュボタンが操作された際よりも第2プッシュボタンが強く振動するようにしてもよい。
【0349】
また、本実施の形態では、第1プッシュボタンに振動モータを内蔵し、第2プッシュボタンには振動モータを内蔵しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方に振動モータを内蔵してもよい。尚、このように第1プッシュボタンと第2プッシュボタンの両方に振動モータを内蔵する場合は、第1プッシュボタンに内蔵されている振動モータと第2プッシュボタンに内蔵されている振動モータの性能を異ならせることによって、第1プッシュボタンと第2プッシュボタンとの振動の強さが異なるようにしてもよい。
【0350】
なお、本実施の形態では、予告演出や報知演出において、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間中であれば、遊技者による第1プッシュボタンの長押しや第2プッシュボタンの長押しに応じたオート連打によって連打対応メータの表示態様を更新していく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間であっても、該操作受付期間の開始から所定期間が経過してから遊技者による第1プッシュボタンの操作や第2プッシュボタンの操作が検出された場合は、オート連打によって連打対応メータの表示態様が最終態様まで更新されないことによって、連打対応メータの表示態様を更新しないようにしてもよい。このようにすることで、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの操作受付期間中であっても第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの長押しによるオート連打によって連打対応メータの表示態様が最終態様に向けて更新される場合と更新されない場合を設けることができるので、遊技興趣を向上できる。尚、操作受付期間の開始から所定期間が経過する迄に遊技者による第1プッシュボタンの操作や第2プッシュボタンの操作が検出された場合は、本実施の形態と同じくオート連打によって連打対応メータの表示態様を最終態様まで更新すればよい。
【0351】
また、本発明において「第1検出手段に関する第1演出は、第2検出手段に関する第1演出よりも演出強度が強い」例としては、本実施の形態に例示した「第1プッシュボタンの画像の表示を行う一方で第2プッシュボタンの画像の表示を行わない」形態の他、「第2プッシュボタンの画像を第1プッシュボタンの画像よりも小さく表示する」形態を含んでいる。同じく、「第1検出手段に関する第2演出は、第2検出手段に関する第2演出よりも演出強度が強い」例としては、本実施の形態に例示した「第1プッシュボタンの操作を促すメッセージの表示を行う一方で第2プッシュボタンの操作を促すメッセージの表示を行わない」形態の他、「第2プッシュボタンの操作を促すメッセージを第1プッシュボタンを促すメッセージよりも小さく表示する」形態を含んでいる。更に、本発明における演出強度としては、演出表示装置9に表示される画像の大きさや有無、スピーカ27から出力される音の音量の大きさや有無、装飾LED25、枠LED28から出力される光の光量の強さや有無等を含む。
【0352】
なお、本実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した構成に適用する場合には、例えば、オート連打中に同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方が行われた場合に、第1の実施の形態と同様の処理に従って、輝度と音量とのいずれか一方を優先して輝度または音量の調整を行うように構成すればよい。また、例えば、スティックコントローラや、第1プッシュボタン、第2プッシュボタンの操作が行われた直後に同時に輝度調整操作と音量調整操作との両方が行われた場合に、いずれの操作手段の操作が行われた直後であるかに応じて輝度と音量とのいずれか一方を優先して輝度または音量の調整を行うように構成してもよい。この場合、例えば、スティックコントローラの傾倒操作が行われた直後であれば輝度調整を優先して行うように構成したり、第1プッシュボタンや第2プッシュボタンの押圧操作が行われた直後であれば音量調整を優先して行うように構成したりしてもよい。
【0353】
なお、上記に示した第1の実施の形態〜第2の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせて遊技機を構成することも可能である。
【0354】
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
【0355】
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、
図2に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
【0356】
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
【0357】
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、「○」および「×」の複数種類の普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
【0358】
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
【0359】
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
【0360】
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
【0361】
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
【0362】
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
【0363】
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0364】
本発明の遊技機としては、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機であって、音量調整を行うための音量調整操作手段(例えば、十字キー130の上方向押圧操作部130aと下方向操作部130b)と、輝度調整を行うための輝度調整操作手段(例えば、十字キー130の左方向押圧操作部130cと右方向操作部130d)と、音量調整操作手段への操作にもとづいて音量調整を行う処理および輝度調整操作手段への操作にもとづいて輝度調整を行う処理を実行可能な調整手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS800Aを実行する部分)とを備え、調整手段は、音量調整操作手段による音量を下げる操作と輝度調整操作手段による輝度を上げる操作とが行われた場合に、音量を下げる処理を優先して実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS4009,S4010を実行する部分。
図20に示すタイミングT1の処理参照。)、さらに、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュセンサ9035B、コントローラセンサユニット9035A等)と、遊技者の動作を促す促進表示を実行可能な促進表示実行手段(例えば、ボタン画像90201やコントローラ画像90203を表示可能な画像表示装置905等)と、検出手段の検出結果に基づいて特定演出(例えば、キャラクタ役物演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御基板9012等)と、を備え、特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、第1キャラクタ役物動作演出等)と該第1特定演出とは異なる第2特定演出(例えば、第2キャラクタ役物動作演出等)とを実行可能であり、促進表示実行手段は、促進表示として、第1特定演出が実行されることを示唆する第1促進表示(例えば、
図45(C−2)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第1キャラクタ画像90211が表示される演出等)と、第2特定演出が実行されることを示唆する第2促進表示(例えば、
図47(C−3)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第2キャラクタ画像90212が表示される演出等)とを実行可能である遊技機が挙げられる。
【0365】
このような構成によれば、音量を下げる操作と輝度を上げる操作とが行われた場合に音量を下げる処理が優先して実行され、音量と輝度とのいずれを調整する処理も実行されないことがなくなるため、演出効果が低下することを防止することができる。また、促進表示において特定の演出が行われることが示唆されるため、遊技演出の興趣向上を図ることができる。
【0366】
あるいは、本発明の遊技機としては、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機であって、音量調整を行うための音量調整操作手段(例えば、十字キー130の上方向押圧操作部130aと下方向操作部130b)と、輝度調整を行うための輝度調整操作手段(例えば、十字キー130の左方向押圧操作部130cと右方向操作部130d)と、音量調整操作手段への操作にもとづいて音量調整を行う処理および輝度調整操作手段への操作にもとづいて輝度調整を行う処理を実行可能な調整手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS800Aを実行する部分)とを備え、調整手段は、輝度調整操作手段による輝度を下げる操作と音量調整操作手段による音量を上げる操作とが行われた場合に、輝度を下げる処理を優先して実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS4011,S4012を実行する部分。
図20に示すタイミングT2の処理参照。)、さらに、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュセンサ9035B、コントローラセンサユニット9035A等)と、遊技者の動作を促す促進表示を実行可能な促進表示実行手段(例えば、ボタン画像90201やコントローラ画像90203を表示可能な画像表示装置905等)と、検出手段の検出結果に基づいて特定演出(例えば、キャラクタ役物演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御基板9012等)と、を備え、特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、第1キャラクタ役物動作演出等)と該第1特定演出とは異なる第2特定演出(例えば、第2キャラクタ役物動作演出等)とを実行可能であり、促進表示実行手段は、促進表示として、第1特定演出が実行されることを示唆する第1促進表示(例えば、
図45(C−2)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第1キャラクタ画像90211が表示される演出等)と、第2特定演出が実行されることを示唆する第2促進表示(例えば、
図47(C−3)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第2キャラクタ画像90212が表示される演出等)とを実行可能である遊技機が挙げられる。
【0367】
このような構成によれば、音量を上げる操作と輝度を下げる操作とが行われた場合に輝度を下げる処理が優先して実行され、音量と輝度とのいずれを調整する処理も実行されないことがなくなるため、演出効果が低下することを防止することができる。また、促進表示において特定の演出が行われることが示唆されるため、遊技演出の興趣向上を図ることができる。
【0368】
なお、音量調整や輝度調整を行うための操作手段(例えば、十字キー130)と、特定演出実行のために遊技者が行う動作の対象として操作手段(例えば、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031B)とを、別個の操作手段で構成してもよいし、共通の操作手段で構成してもよい。別個の操作手段で構成すれば、遊技者の動作を促す促進表示が行われている期間(つまり操作有効期間)において遊技者が音量調整や輝度調整を行いたい場合であっても好適に対応できる。また、共通の操作手段で構成すれば、別個の操作手段で構成する場合にくらべて部品点数を削減でき、コストダウンを図りやすくなる。なお、共通の操作手段で構成する場合には、遊技者の動作を促す促進表示が行われている期間(つまり操作有効期間)においては、音量調整や輝度調整を行えないようにして遊技者の誤操作(遊技者の意に反して音量調整や輝度調整が行われてしまう等)を防止することが望ましい。
【0369】
さらに、演出効果が低下することを防止することができ、また、遊技演出の興趣向上を図ることができる遊技機の形態の一例として、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュセンサ9035B、コントローラセンサユニット9035A等)と、遊技者の動作を促す促進表示を実行可能な促進表示実行手段(例えば、ボタン画像90201やコントローラ画像90203を表示可能な画像表示装置905等)と、前記検出手段の検出結果に基づいて特定演出(例えば、キャラクタ役物演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御基板9012等)と、を備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、第1キャラクタ役物動作演出等)と該第1特定演出とは異なる第2特定演出(例えば、第2キャラクタ役物動作演出等)とを実行可能であり、前記促進表示実行手段は、促進表示として、前記第1特定演出が実行されることを示唆する第1促進表示(例えば、
図45(C−2)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第1キャラクタ画像90211が表示される演出等)と、前記第2特定演出が実行されることを示唆する第2促進表示(例えば、
図47(C−3)に示すように、画像表示装置905にボタン画像90201及び第2キャラクタ画像90212が表示される演出等)とを実行可能である遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
【0370】
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。
図34は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0371】
遊技盤902の所定位置には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
【0372】
なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
【0373】
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
【0374】
一例として、画像表示装置905の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
【0375】
このように、画像表示装置905の表示領域では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
【0376】
画像表示装置905の画面上には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
【0377】
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
【0378】
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
【0379】
始動入賞記憶表示エリア905Hと共に、あるいは始動入賞記憶表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。
図34に示す例では、始動入賞記憶表示エリア905Hと共に、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
【0380】
図34に示すように、画像表示装置905の表示領域における上端の近傍には、第1キャラクタ役物9061が配置されている。第1キャラクタ役物9061は、
図35に示す第1キャラクタ役物用モータ9071の駆動により、画像表示装置905の上端から画像表示装置905の表示領域の内側に向けて下方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置905の表示領域における上端の近傍の第1キャラクタ役物9061が配置される位置を第1キャラクタ役物第1位置P9011という。また、画像表示装置905の表示領域の内側における第1キャラクタ役物9061が配置される位置を第1キャラクタ役物第2位置P9012という。画像表示装置905の表示領域における左端の近傍には、第2キャラクタ役物9062が配置されている。第2キャラクタ役物9062は、
図35に示す第2キャラクタ役物用モータ9072の駆動により、画像表示装置905の左端から画像表示装置905の表示領域の内側に向けて右やや上方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置905の表示領域における左端の近傍の第2キャラクタ役物9062が配置される位置を第2キャラクタ役物第1位置P9021という。また、画像表示装置905の表示領域の内側における第2キャラクタ役物9062が配置される位置を第2キャラクタ役物第2位置P9022という。画像表示装置905の表示領域における右端の近傍には、第3キャラクタ役物9063が配置されている。第3キャラクタ役物9063は、
図35に示す第3キャラクタ役物用モータ9073の駆動により、画像表示装置905の左端から画像表示装置905の表示領域の内側に向けて左やや上方に動作可能とされるとともに、動作した位置において回転(自転)可能とされている。以下、画像表示装置905の表示領域における右端の近傍の第3キャラクタ役物9063が配置される位置を第3キャラクタ役物第1位置P9031という。また、画像表示装置905の表示領域の内側における第3キャラクタ役物9063が配置される位置を第3キャラクタ役物第2位置P9032という。
【0381】
なお、以下の説明において、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063をまとめて「キャラクタ役物」ということがある。また、第1キャラクタ役物第1位置P9011〜第3キャラクタ役物第1位置P9031をまとめて「キャラクタ役物第1位置」ということがあり、第1キャラクタ役物第2位置P9012〜第3キャラクタ役物第2位置P9032をまとめて「キャラクタ役物第2位置」ということがある。
【0382】
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、
図35に示す普通電動役物用のソレノイド9081によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
【0383】
一例として、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bでは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置906Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、遊技領域には、遊技球が進入可能な開放状態と、遊技球が進入不可能な又は進入困難な閉鎖状態とに変化する普通可変入賞球装置906Bが設けられている。
【0384】
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば
図35に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば
図35に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
【0385】
なお、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機901は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
【0386】
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、
図35に示す大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0387】
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
【0388】
大入賞口を通過した遊技球は、例えば
図35に示すカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態又は一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
【0389】
遊技盤902の所定位置には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
【0390】
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0391】
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ909が設けられている。パチンコ遊技機901の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
【0392】
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
【0393】
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して奥・手前・左・右方向に傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
【0394】
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知するコントローラセンサユニット9035A(
図35参照)が設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット9035Aは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
【0395】
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ9031Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン9031Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ9035B(
図35参照)が設けられていればよい。
【0396】
パチンコ遊技機901には、例えば
図35に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
【0397】
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
【0398】
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100やスイッチ回路90110、ソレノイド回路90111等が搭載されている。スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
【0399】
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、及び遊技効果ランプ909や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ909や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
【0400】
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ909や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
【0401】
図35に示すように、主基板9011には、ゲートスイッチ9021、始動口スイッチ9022A、9022B、カウントスイッチ9023といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
【0402】
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置905における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
【0403】
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O90105とを備えて構成される。
【0404】
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
【0405】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU90103の他にRAM90102が内蔵されていればよく、ROM90101や乱数回路90104、I/O90105等は外付けされてもよい。
【0406】
遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、例えば乱数回路90104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路90104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM90102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU90103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
【0407】
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるRAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
【0408】
演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
【0409】
一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
【0410】
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板9012には、画像表示装置905に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板9013に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板9014に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。また、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット9035Aから伝送するための配線や、プッシュボタン9031Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ9035Bから伝送するための配線も接続されている。更に、演出制御基板9012には、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063をそれぞれ動作及び回転させる第1キャラクタ役物用モータ9071〜第3キャラクタ役物用モータ9073を駆動するためのモータ駆動回路9016に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
【0411】
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
【0412】
図35に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板9012に搭載されたRAM90122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
【0413】
演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部90123は、画像表示装置905の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部90123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
【0414】
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される指令、ランプ制御基板9014へと伝送される指令等が出力される。
【0415】
パチンコ遊技機901においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、
図35に示す第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
【0416】
また、遊技球が普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、
図35に示す第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置906Bが第2状態としての閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
【0417】
通過ゲート9041を通過した遊技球が
図35に示すゲートスイッチ9021によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器9020にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
【0418】
第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、
図35に示す主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012に向けて伝送される。
【0419】
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置905の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
【0420】
第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置905において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
【0421】
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
【0422】
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置907が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
【0423】
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置907を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
【0424】
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
【0425】
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを第1状態と第2状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
【0426】
パチンコ遊技機901において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機901で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
【0427】
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
【0428】
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
【0429】
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置905における表示動作のみならず、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
【0430】
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。ノーマルでは、いわゆるノーマルリーチ(ノーマルリーチ演出)が実行され、スーパーA、スーパーBでは、ノーマルリーチが実行された後にスーパーリーチ(スーパーリーチ演出)が実行される。このときのノーマルリーチからスーパーリーチへの移行をスーパーリーチへの発展などともいう。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチを含むリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチを含むリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
【0431】
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
【0432】
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機901において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
【0433】
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
【0434】
この実施の形態では、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063が駆動するキャラクタ役物演出が実行可能に設定されている。キャラクタ役物演出は、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063の一部又は全部が駆動する演出である。キャラクタ役物演出は、スーパーBのスーパーリーチ演出において実行される可能性がある。スーパーBのリーチ演出では、ノーマルリーチ演出が実行された後にスーパーリーチ演出が実行される。キャラクタ役物演出は、ノーマルリーチの終了後、スーパーリーチ演出が実行される直前(以下、スーパーリーチ発展時という)及び可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される直前(以下、大当り結果報知時という)の一方又は両方で実行されることがある。キャラクタ役物演出が実行された場合には、同じタイミングでキャラクタ役物演出が実行されない場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
【0435】
キャラクタ役物演出には、キャラクタ役物動作演出としての第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出、及びキャラクタ役物回転演出としての第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出がある。キャラクタ役物動作演出には、キャラクタ役物がキャラクタ役物第1位置からキャラクタ役物第2位置まで動作する演出またはキャラクタ役物がキャラクタ役物第2位置からキャラクタ役物第1位置まで動作する演出がある。
【0436】
具体的に、第1キャラクタ役物動作演出としては、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011から第1キャラクタ役物第2位置P9012まで動作する演出及び第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012から第1キャラクタ役物第1位置P9011まで動作する演出がある。第2キャラクタ役物動作演出としては、第2キャラクタ役物9062が第2キャラクタ役物第1位置P9021から第2キャラクタ役物第2位置P9022まで動作する演出及び第2キャラクタ役物9062が第2キャラクタ役物第2位置P9022から第2キャラクタ役物第1位置P9021まで動作する演出がある。第3キャラクタ役物動作演出としては、第3キャラクタ役物9063が第3キャラクタ役物第1位置P9031から第3キャラクタ役物第2位置P9032まで動作する演出及び第3キャラクタ役物9063が第3キャラクタ役物第2位置P9032から第3キャラクタ役物第1位置P9031まで動作する演出がある。
【0437】
キャラクタ役物回転演出には、キャラクタ役物がキャラクタ役物第2位置で回転(自転)する演出がある。具体的に、第1キャラクタ役物回転演出としては、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012において回転する演出がある。第2キャラクタ役物回転演出としては、第2キャラクタ役物9062が第2キャラクタ役物第2位置P9022において回転する演出がある。第3キャラクタ役物回転演出として、第3キャラクタ役物9063が第3キャラクタ役物第2位置P9032において回転する演出がある。
【0438】
この実施形態では、スーパーリーチ発展時に第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出が実行されることがある。また、大当り結果報知時に第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物動作演出及び第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行されることがある。
【0439】
キャラクタ役物演出が実行される前には、ボタン画像やコントローラ画像が表示されることがある。ボタン画像は表示演出では、プッシュボタン9031Bを模したボタン画像やスティックコントローラ9031Aを模したコントローラ画像が有効期間バーとともに画像表示装置905に表示される。ボタン画像やコントローラ画像を促進表示として表示することにより、プッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aの操作を遊技者に対して促進する。
【0440】
有効期間バーは、プッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9041Aの操作が有効となる操作有効期間を示しており、時間の経過とともに短くなる。操作有効期間内にプッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aが操作されることにより、演出制御基板9012がこれらの操作を受け付ける。また、演出制御基板9012は、操作有効期間以外の期間では、その他にプッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aの操作を受け付ける期間を除いて操作がプッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aの操作を受け付けない。キャラクタ役物演出及びボタン画像表示については後にさらに説明する。
【0441】
この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出として、上記のキャラクタ役物演出のほか、種々の予告演出、例えば、ステップアップ予告演出、擬似連予告演出、群予告演出、背景予告演出、煽り予告演出等が実行される。ステップアップ予告演出の演出態様は、複数段階のステップが用意された演出態様であり、用意されたステップが所定の段階まで進む演出態様である。ステップアップ予告演出では、例えば、ステップが進むにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。擬似連予告演出の演出態様は、1回の可変表示において、可変表示が複数回連続して行われているように見せかける演出態様である。群予告演出の演出態様は、特定のキャラクタなどが群となって画像表示装置905を横切ったり飛び出したりして表示される演出態様である。群予告演出で群となって表示される特定のキャラクタなどは、1種類でもよいし複数種類でもよい。背景予告演出の演出態様は、画像表示装置905に表示される背景が変化する演出態様である。煽り予告演出の演出態様は、飾り図柄などを煽る演出態様である。予告演出では、これらの演出態様が組み合わされて実行されてもよい。
【0442】
これらの予告演出は、画像表示装置905の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。画像表示とは異なる予告演出の一例として、装飾用LEDの表示色が変化する演出であってもよいし、特殊な効果音となる音声をスピーカ908L、908Rから出力する演出であってもよい。こうした予告演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた予告演出を実行するように制御されてもよい。また、1種類の演出態様のみで予告演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた予告演出が実行される期間を含んでいる場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
【0443】
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
【0444】
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
【0445】
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機901の動作を説明する。
【0446】
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM90102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU90103へ送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機901の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
【0447】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
【0448】
スイッチ処理は、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
【0449】
一例として、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と、大当り種別決定用の乱数値MR2´と、変動パターン決定用の乱数値MR3´と、普図表示結果決定用の乱数値MR4´とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1´は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2´は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4´は、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
【0450】
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器9020における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
【0451】
コマンド制御処理は、主基板9011から演出制御基板9012等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM90102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O90105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板9012に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0452】
図36は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ9022Aや第2始動口スイッチ9022Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ9022Aがオンであれば、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ9022Bがオンであれば、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
【0453】
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM90102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM90102の所定領域に保留データとして記憶させる。
【0454】
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM90102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM90102の所定領域に保留データとして記憶させる。
【0455】
図36に示すステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
【0456】
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
【0457】
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
【0458】
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
【0459】
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
【0460】
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
【0461】
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
【0462】
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
【0463】
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置905やスピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
【0464】
図37は、特別図柄通常処理として、
図36のステップS90110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図37に示す特別図柄通常処理において、CPU90103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU90103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
【0465】
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90232)。これにより、
図36に示すステップS90101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
【0466】
ステップS90232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM90102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS90234)。
【0467】
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS90231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU90103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS90235の処理は、ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
【0468】
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM90102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
【0469】
ステップS90235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90236)。これにより、
図36に示すステップS90101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
【0470】
ステップS90236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS90238)。
【0471】
ステップS90234、S90238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS90239)。一例として、ステップS90239の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
【0472】
図38(A)は、ステップS90239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。
図38(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
【0473】
図38(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば
図36に示すステップS90117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
【0474】
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
【0475】
その後、CPU90103は、ステップS90239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS90240;YES)、RAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS90241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS90242)。一例として、ステップS90242の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
【0476】
図38(B)は、ステップS90242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
【0477】
ステップS90242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS90243)。CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
【0478】
ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS90240;NO)、ステップS90243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS90244)。一例として、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS90242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
【0479】
ステップS90244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS90245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS90245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、
図36に示すステップS90111の変動パターン設定処理が実行される。
【0480】
ステップS90235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS90235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS90246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置905において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
【0481】
図39(A)は、変動パターン設定処理として、
図36のステップS90111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図39(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS90262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS90263)。
【0482】
図39(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
【0483】
図39(A)に示すステップS90262の処理では、例えば予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
【0484】
図39(A)に示すステップS90263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
【0485】
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
【0486】
図40(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA3´−1といった、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3´−2、PA3´−3といったノーマルリーチ演出後にスーパーリーチ演出が実行されるリーチ演出の変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
【0487】
図40(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA2´−1といった、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2´−2、PA2´−3といったノーマルリーチ演出後にスーパーリーチ演出が実行されるリーチ演出の変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。
【0488】
また、大当り時には、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
【0489】
図40(A)に示す決定例において、変動パターンPA3´−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3´−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、
図40(B)に示す決定例において、変動パターンPA2´−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2´−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
【0490】
図39(B)に示すように、変動パターンPA2´−1〜PA2´−3と、変動パターンPA3´−1〜PA3´−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。
図40(A)及び(B)に示す決定割合の設定により、ノーマルリーチ演出の後にスーパーリーチ演出が実行されたときには、ノーマルリーチ演出が実行され、ノーマルリーチ演出の後にスーパーリーチ演出が実行されないときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
【0491】
ステップS90262、S90263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS90264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、
図39(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU90103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
【0492】
ステップS90264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS90265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
【0493】
ステップS90265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS90266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU90103は、主基板9011から演出制御基板9012に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM90101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU90103は、主基板9011から演出制御基板9012に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM90101における記憶アドレスを指定する。
【0494】
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
【0495】
ステップS90266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS90267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS90267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、
図36に示すステップS90112の特別図柄変動処理が実行される。
【0496】
次に、演出制御基板9012における動作を説明する。
【0497】
演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
【0498】
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0499】
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
【0500】
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM90122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
【0501】
図41は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
図41に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU90120は、RAM90122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90176の処理のいずれかを選択して実行する。
【0502】
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板9011から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置905の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
【0503】
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置905の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
【0504】
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
【0505】
ステップS90173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板9011から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
【0506】
ステップS90174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板9011から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
【0507】
ステップS90175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の画面上に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板9011から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
【0508】
ステップS90176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置905の画面上に表示させることや、音声制御基板9013に対する指令の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
【0509】
図42(A)は、
図41のステップS90171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
図42(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄等を決定する(ステップS90401)。このとき、演出制御用CPU90120は、主基板9011から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組み合わせに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
【0510】
図42(B)は、ステップS90401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて異なる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU90120は、乱数回路90124、又はRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置905の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア905Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置905の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア905Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置905の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア905Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
【0511】
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU90120は、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置905の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア905L、905Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM90121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置905の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア905Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
【0512】
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU90120は、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM90121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置905の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
【0513】
ステップS90401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄から成る非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示させて同一の確変図柄から成る確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS90401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
【0514】
ステップS90401における最終停止図柄等の決定に続いて、演出制御用CPU90120は、キャラクタ役物演出決定処理を行う(ステップS90402)。
図43は、キャラクタ役物演出決定処理として、
図42(A)のステップS90402にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図43に示すキャラクタ役物演出決定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理を行う(ステップS90501)。スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理では、一例として、演出制御用CPU90120は、スーパーリーチ発展時のキャラクタ役物演出を決定するための使用テーブルとして、予めROM90121の所定領域に記憶する等して用意された
図44(A)に示すスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルを選択してセットする。スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルでは、例えば、スーパーリーチ発展時にキャラクタ役物演出が実行されるか否か、あるいはキャラクタ役物演出が実行される場合に、動作するキャラクタが第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063のいずれであるかを決定する。キャラクタ役物演出の実行の有無及び実行される際のキャラクタの選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3であるかに応じて、キャラクタ役物演出決定用の乱数値と比較される数値が、「実行なし」「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「実行なし」は、キャラクタ役物演出が実行されないパターンを示し、「第3キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第3キャラクタ役物9063が動作する第3キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示し、「第2キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第2キャラクタ役物9062が動作する第2キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示し、「第1キャラクタ」は、キャラクタ役物演出として第1キャラクタ役物9061が動作する第1キャラクタ役物動作演出が実行されるパターンを示している。
【0515】
演出制御用CPU90120は、例えば乱数回路90124やRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したキャラクタ役物演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルを参照することにより、スーパーリーチ発展時に「実行なし」であるか、あるいはキャラクタ役物演出が実行される場合に、「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」であるかを決定すればよい。
【0516】
図44(A)は、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルの構成例を示している。このスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3である場合には、「実行なし」「第3キャラクタ」「第2キャラクタ」「第1キャラクタ」のうち「実行なし」の方が「第3キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第3キャラクタ」の方が「第2キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第2キャラクタ」の方が「第1キャラクタ」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「実行なし」<「第3キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第1キャラクタ」)。
【0517】
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3である場合には、「第1キャラクタ」の方が「第2キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第2キャラクタ」の方が「第3キャラクタ」よりも選択される割合が低く、「第3キャラクタ」の方が「実行なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「第1キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第3キャラクタ」<「実行なし」)。このため、大当り期待度は、「実行なし」よりも「第3キャラクタ」の方が高く、「第3キャラクタ」よりも「第2キャラクタ」の方が高く、「第2キャラクタ」よりも「第1キャラクタ」の方が高くなっている(大当り期待度:「実行なし」<「第3キャラクタ」<「第2キャラクタ」<「第1キャラクタ」)。
【0518】
ステップS90501の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理を行う(ステップS90502)。スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理では、一例として、演出制御用CPU90120は、スーパーリーチ発展時のボタン画像表示を決定するための使用テーブルとして、予めROM90121の所定領域に記憶する等して用意された
図44(B)に示すスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルを選択してセットする。スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルでは、例えば、スーパーリーチ発展時にボタン画像が表示されるか否か、あるいはボタン画像が表示される場合に、ボタン画像とともにキャラクタ画像が表示されるか否かを決定する。ボタン画像の表示及びキャラクタ画像の表示の選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3であるかに応じて、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定用の乱数値と比較される数値が、「実行なし」「キャラクタなし」「キャラクタあり」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「実行なし」は、ボタン画像が表示されないパターンを示し、「キャラクタなし」は、ボタン画像は表示されるがキャラクタ画像は表示されないパターンを示し、「キャラクタあり」は、ボタン画像及びキャラクタ画像が表示されるパターンを示している。
【0519】
演出制御用CPU90120は、例えば乱数回路90124やRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルを参照することにより、スーパーリーチ発展時に「実行なし」であるか、あるいはボタン画像が表示される場合に、「キャラクタなし」であるか「キャラクタあり」であるかを決定すればよい。
【0520】
図44(B)は、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルの構成例を示している。このスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3である場合、「実行なし」「キャラクタなし」「キャラクタあり」のうち、「実行なし」の方が「キャラクタなし」よりも選択される割合が低く、「キャラクタなし」の方が「キャラクタあり」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「実行なし」<「キャラクタなし」<「キャラクタあり」)。
【0521】
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3である場合、「キャラクタあり」の方が「キャラクタなし」よりも選択される割合が低く、「キャラクタなし」の方が「実行なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「キャラクタあり」<「キャラクタなし」<「実行なし」)。このため、大当り期待度は、「実行なし」よりも「キャラクタなし」の方が高く、「キャラクタなし」よりも「キャラクタあり」の方が高くなっている(大当り期待度:「実行なし」<「キャラクタなし」<「キャラクタあり」)。
【0522】
演出制御用CPU90120は、ボタン画像表示として「キャラクタあり」を決定した場合には、ステップS90501において、キャラクタ役物演出の種類で決定したキャラクタの画像を画像表示装置905に表示する。例えば、ステップS90501において、キャラクタ役物演出の種類として「第3キャラクタ」を決定した場合には、
図47(C−2)に示すように、ボタン画像90201とともに第3キャラクタ画像90213を画像表示装置905に表示する。
【0523】
なお、ステップS90501において、キャラクタ役物演出が実行される場合(キャラクタ役物演出として「第3キャラクタ」から「第1キャラクタ」のいずれかが決定される場合)であるか否かによって、ボタン画像表示の決定割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、キャラクタ役物演出が実行される場合(キャラクタ役物演出として「第3キャラクタ」から「第1キャラクタ」のいずれかが決定される場合)には、キャラクタ役物演出が実行されない場合(キャラクタ役物演出として「実行なし」が決定される場合)よりもボタン画像が表示される(ボタン画像表示として「キャラクタなし」「キャラクタあり」のいずれかが決定される)割合が高くなるようにしてもよい。
【0524】
また、ボタン画像表示として「キャラクタあり」が決定された場合には、キャラクタ役物演出の実行が確定するようにしてもよい。言い換えると、キャラクタ役物演出として「実行なし」が決定されたときには、ボタン画像表示として「キャラクタあり」が決定されない(決定割合が0である)ようにしてもよい。
【0525】
ステップS90502の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、大当り結果報知時画像表示決定処理を行う(ステップS90503)。大当り結果報知時画像表示決定処理では、一例として、演出制御用CPU90120は、大当り結果報知時に表示される画像を決定するための使用テーブルとして、予めROM90121の所定領域に記憶する等して用意された
図44(C)に示す大当り結果報知時画像表示決定テーブルを選択してセットする。大当り結果報知時画像表示決定テーブルでは、例えば、大当り結果報知時にボタン画像またはコントローラ画像が表示されるか否か、あるいはそのいずれもが表示されないかを決定する。ボタン画像の表示及びキャラクタ画像の表示の選択は、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3であるか、スーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3であるかに応じて、大当り結果報知時画像表示決定用の乱数値と比較される数値が、「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。なお、「なし」は、ボタン画像及びコントローラ画像がいずれも表示されないパターンを示し、「ボタン画像」は、ボタン画像が表示されるパターンを示し、「コントローラ画像」は、コントローラ画像が表示されるパターンを示している。
【0526】
演出制御用CPU90120は、例えば乱数回路90124やRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出した大当り結果報知時画像表示決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、大当り結果報知時画像表示決定テーブルを参照することにより、大当り結果報知時に「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のいずれであるかを決定すればよい。
【0527】
図44(C)は、大当り結果報知時画像表示決定テーブルの構成例を示している。この大当り結果報知時画像表示決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA3´−3である場合、「なし」「ボタン画像」「コントローラ画像」のうち、「なし」の方が「ボタン画像」よりも選択される割合が低く、「ボタン画像」の方が「コントローラ画像」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「なし」<「ボタン画像」<「コントローラ画像」)。
【0528】
また、変動パターンが、スーパーBであるときのスーパーリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA2´−3である場合、「コントローラ」の方が「ボタン画像」よりも選択される割合が低く、「ボタン画像」の方が「なし」よりも選択される割合が低くなっている(選択割合:「コントローラ画像」<「ボタン画像」<「なし」)。このため、大当り期待度は、「なし」よりも「ボタン画像」の方が高く、「ボタン画像」よりも「コントローラ画像」の方が高くなっている(大当り期待度:「なし」<「ボタン画像」<「コントローラ画像」)。
【0529】
なお、ボタン画像やコントローラ画像を表示する際には、ボタン画像やコントローラ画像をはっきりと表示するが、ボタン画像やコントローラ画像が表示されるか否かを煽るような表示を行ってもよい。例えば、ボタン画像やコントローラ画像を淡く表示してボタン画像やコントローラ画像の表示を煽り、その後、ボタン画像やコントローラ画像をはっきり表示する場合と、ボタン画像やコントローラ画像を表示することなく消滅する場合とがあるようにしてもよい。あるいは、ボタン画像とコントローラ画像とを交互に淡く表示して、ボタン画像とコントローラ画像のどちらが表示されるか、あるいはどちらも表示されないかを煽るようにしてもよい。この場合、例えばボタン画像表示が「なし」であっても、ボタン画像やコントローラ画像を淡く表示する煽りを共通して行うようにしてもよい。
【0530】
こうして、キャラクタ役物演出決定処理が済んだら、
図42(A)に示すフローに戻り、ステップS90402の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、予告演出決定処理を実行する(ステップS90404)。予告演出決定処理では、キャラクタ役物演出決定処理以外の予告演出、例えばステップアップ予告演出、擬似連予告演出、群予告演出、背景予告演出、煽り予告演出等の実行の有無を決定する。
【0531】
ステップS90404の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS90406)。例えば、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン、及びステップS90402〜S90405の処理で決定した各種演出等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
【0532】
ステップS90406の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS90407)。そして、画像表示装置905における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS90408)。このときには、例えばステップS90406にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部90123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置905の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
【0533】
ステップS90408の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS90409)。例えば、始動入賞記憶表示エリア905Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90410)、可変表示開始設定処理を終了する。
【0534】
次に、キャラクタ役物演出の演出態様について説明する。キャラクタ役物演出は、スーパーリーチ発展時及び大当り結果報知時に実行されることがある。そこで、まず、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出について説明する。
【0535】
図45は、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出の流れを説明する図である。特図ゲームでは、
図45(A)に示すように、画像表示装置905における飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに表示される飾り図柄が可変表示を行う。このとき、第1キャラクタ役物9061、第2キャラクタ役物9062、及び第3キャラクタ役物9063は、それぞれ
図34に示す第1キャラクタ役物第1位置P9011、第2キャラクタ役物第1位置P9021、及び第3キャラクタ役物第1位置P9031で静止している。
【0536】
続いて、
図45(B)に示すように、左飾り図柄表示エリア905L及び右飾り図柄表示エリア905Rに共通の図柄、ここでは「7」図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、画像表示装置905に「リーチ!」の装飾文字が表示され、その後、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、例えば
図43に示すスーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)において、「キャラクタなし」を決定していた場合、
図43に示すスーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)の決定の内容にかかわらず、
図45(C−1)に示すように、画像表示装置905の中央にボタン画像90201及び有効期間バー90202が表示される。
【0537】
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)において、「キャラクタあり」を決定していた場合、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)において、キャラクタ役物演出として例えば「第1キャラクタ」を決定していた場合には、
図45(C−2)に示すように、画像表示装置905の中央にボタン画像90201及び有効期間バー90202が表示されるとともに、第1キャラクタ画像90211が表示される。また、このときに有効期間バー90202は緑色で表示される。
【0538】
こうして、ボタン画像90201が表示されることにより、遊技者に対してプッシュボタン9031Bの操作が促進される。また、有効期間バー90202が表示されることにより、演出制御基板9012が
図35に示すプッシュボタン9031Bの操作を受け付ける操作有効期間が遊技者に報知される。また、ボタン画像90201及び第1キャラクタ画像90211が表示されることにより、第1キャラクタ役物9061が動作する第1キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)において、「実行なし」を決定していた場合には、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)の決定の内容にかかわらず、ボタン画像90201及び有効期間バー90202の表示は行われない。
【0539】
なお、
図45(C−2)に示すように、ボタン画像90201及び第1キャラクタ画像90211を表示する際には、第1キャラクタ画像90211がボタン画像90201を持ってくる態様の表示を行っているが、他の態様の表示を行うようにしてもよい。例えば、ボタン画像90201を表示すると同時に、第1キャラクタ画像90211を単に表示するようにしてもよいし、ボタン画像90201を表示し、有効期間が少し経過した後に第1キャラクタ画像90211を表示するようにしてもよい。また、これらの表示の態様を複数設けておいて、種々の態様(パターン)で表示するようにしてもよい。
【0540】
図45(C−1)または(C−2)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板9012がプッシュボタン9031Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときにおいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)で「実行なし」を決定していた場合には、
図46(D−1)に示すように、ボタン画像90201及び有効期間バー90202、さらには
図45(C−2)の後であれば第1キャラクタ画像90211が消滅する画像が画像表示装置905から消去されて、消去画像90221が表示される。また、第1キャラクタ役物9061、第2キャラクタ役物9062、及び第3キャラクタ役物9063は停止したままとなっている。
【0541】
続いて、
図46(E−1)に示すように、画像表示装置905の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、
図46(F)に示すように、画像表示装置905では、スーパーリーチ演出が実行される。
【0542】
また、
図45(C−1)または(C−2)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板9012がプッシュボタン9031Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときにおいて、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)で「第1キャラクタ」を決定していた場合には、
図46(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011から第1キャラクタ役物第2位置P9012に移動する第1キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置905においては、ボタン画像90201及び有効期間バー90202が消去され、さらには、
図46(D−2)の表示の前に
図45(C−2)が表示されたのであれば、第1キャラクタ画像90211が消去されるとともに、第1キャラクタ役物第2位置P9012の背後において、第1キャラクタ役物9061を際立たせる効果画像90222が表示される。効果画像90222は、第1キャラクタ役物9061に対応し、第1キャラクタ役物9061の背後に表示されることにより、第1キャラクタ役物9061を際立たせている。
【0543】
続いて、
図46(E−2)に示すように、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012から第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動する動作が行われる。また、画像表示装置905の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。「スーパーリーチ!」の装飾文字は、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動(退避)した後に表示を開始するようにしてもよいし、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動している最中に表示を開始してもよい。あるいは、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012にとどまっているときに「スーパーリーチ!」の装飾文字の表示を完了させ、その後に第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動するようにしてもよい。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、
図46(F)に示すように、画像表示装置905では、スーパーリーチ演出が実行される。
【0544】
また、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)で「第1キャラクタ」を決定し、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)で「実行なし」を決定する場合がある。この場合、画像表示装置905には、
図45(B)に示すノーマルリーチ状態となる画像が表示される。続いて、画像表示装置905には、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示されることなく、
図46(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011から第1キャラクタ役物第2位置P9012に移動する第1キャラクタ役物動作演出を実行する。それから、
図46(E−2)に示すように、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012から第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動する動作が行われる。また、画像表示装置905の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。
【0545】
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)において、「キャラクタあり」を決定し、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)において「第2キャラクタ」を決定していた場合には、以下のようになる。まず、
図45(B)に示すように、画像表示装置905の左飾り図柄表示エリア905L及び右飾り図柄表示エリア905Rに「7」図柄が停止表示されて飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、「リーチ!」の装飾文字が表示され、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、
図47(C−3)に示すように、画像表示装置905の中央にボタン画像90201及び有効期間バー90202が表示されるとともに、第2キャラクタ画像90212が表示される。また、このときに有効期間バー90202は赤色で表示される。ここで第2キャラクタ画像90212とともに表示されるボタン画像90201の大きさは、
図45(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像90211とともに表示されるボタン画像90201の大きさと同じである。
【0546】
このように、第2キャラクタ画像90212が表示されることにより、第2キャラクタ役物9062が動作する第2キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、第2キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度は、第1キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度よりも低くなっている。このため、大当りへの期待感は、
図47(C−3)に示すように、第2キャラクタ画像90212が表示される場合よりも、
図45(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像90211が表示される場合の方が高くなる。
【0547】
なお、
図47(C−3)(C−4)に示すように、ボタン画像90201及び第2キャラクタ画像90212、第3キャラクタ画像90213を表示する際には、第2キャラクタ画像90212または第3キャラクタ画像90213がボタン画像90201を持ってくる態様の表示を行っているが、他の態様の表示を行うようにしてもよい。例えば、ボタン画像90201を表示すると同時に、第2キャラクタ画像90212または第3キャラクタ画像90213を単に表示するようにしてもよいし、ボタン画像90201を表示し、有効期間が少し経過した後に第2キャラクタ画像90212または第3キャラクタ画像90213を表示するようにしてもよい。また、これらの表示の態様を複数設けておいて、種々の態様(パターン)で表示するようにしてもよい。
【0548】
また、
図45(C−2)、
図47(C−3)(C−4)に示すように、第1キャラクタ画像90211〜第3キャラクタ画像90213は、ボタン画像90201に並んで表示されているが、他の態様で表示されてもよい。例えば、ボタン画像の上に第1キャラクタ画像〜第3キャラクタ画像のいずれかが描かれた態様としてもよいし、ボタン画像自体が第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063のいずれかを模した画像となるようにしてもよい。
【0549】
それから、
図47(D−3)に示すように、第2キャラクタ役物9062が、
図34に示す第2キャラクタ役物第1位置P9021から第2キャラクタ役物第2位置P9022に移動する第2キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置905においては、ボタン画像90201及び有効期間バー、さらには第2キャラクタ画像90212が消去されるとともに、第2キャラクタ役物第2位置P9022の背後において、第2キャラクタ役物9062を際立たせる効果画像90222が表示される。効果画像90222は、第2キャラクタ役物9062に対応し、第2キャラクタ役物9062の背後に表示されることにより、第2キャラクタ役物9062を際立たせている。
【0550】
そして、
図47(E−3)に示すように、第2キャラクタ役物9062が第2キャラクタ役物第2位置P9022から第2キャラクタ役物第1位置P9021に移動する動作が行われる。また、画像表示装置905の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、
図46(F)に示すように、画像表示装置905では、スーパーリーチ演出が実行される。
【0551】
また、スーパーリーチ発展時ボタン画像表示決定処理(ステップS90502)において、「キャラクタあり」を決定し、スーパーリーチ発展時キャラクタ役物演出決定処理(ステップS90501)において「第3キャラクタ」を決定していた場合には、以下のようになる。まず、
図45(B)に示すように、画像表示装置905の左飾り図柄表示エリア905L及び右飾り図柄表示エリア905Rに「7」図柄が停止表示されて飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、「リーチ!」の装飾文字が表示され、ノーマルリーチ演出が実行される。続いて、
図47(C−4)に示すように、画像表示装置905の中央にボタン画像90201及び有効期間バー90202が表示されるとともに、第3キャラクタ画像90213が表示される。また、このときに有効期間バー90202は緑色で表示される。ここで第3キャラクタ画像90213とともに表示されるボタン画像90201の大きさは、
図45(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像90211とともに表示されるボタン画像90201の大きさと同じである。
【0552】
このように、第3キャラクタ画像90213が表示されることにより、第3キャラクタ役物9063が動作する第3キャラクタ役物動作演出が実行されることを示唆し、大当り期待度が高くなっていることを遊技者に認識させ、大当りへの期待感を高めている。なお、第3キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度は、第2キャラクタ役物動作演出が実行されたときの大当り期待度よりも低くなっている。このため、大当りへの期待感は、
図47(C−4)に示すように、第3キャラクタ画像90213が表示される場合よりも、
図47(C−3)に示すように、第2キャラクタ画像90212が表示される場合の方が高くなる。さらに、大当りへの期待感は、
図47(C−4)に示すように、第3キャラクタ画像90213が表示される場合よりも、
図45(C−2)に示すように、第1キャラクタ画像90211が表示される場合の方が高くなる。
【0553】
それから、
図47(D−4)に示すように、第3キャラクタ役物9063が、
図34に示す第3キャラクタ役物第1位置P9031から第3キャラクタ役物第2位置P9032に移動する第3キャラクタ役物動作演出を実行する。また、画像表示装置905においては、ボタン画像90201及び有効期間バー、さらには第3キャラクタ画像90213が消去されるとともに、第3キャラクタ役物第2位置P9032の背後において、第3キャラクタ役物9063を際立たせる効果画像90222が表示される。効果画像90222は、第3キャラクタ役物9063に対応し、第3キャラクタ役物9063の背後に表示されることにより、第3キャラクタ役物9063を際立たせている。
【0554】
なお、
図46(D−2)、
図47(D−3)(D−4)に示すように、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063の背後に表示される効果画像90222は、共通の画像としているが、異なる画像としてもよい。例えば、効果画像として、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063に対応する各キャラクタの画像を表示してもよいし、それぞれのキャラクタに対応付けたアイテムの画像などを表示してもよい。
【0555】
そして、
図47(E−4)に示すように、第3キャラクタ役物9063が第3キャラクタ役物第2位置P9032から第3キャラクタ役物第1位置P9031に移動する動作が行われる。また、画像表示装置905の中央に「スーパーリーチ!」の装飾文字が表示される。こうして、リーチ態様がノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したことを遊技者に認識させる。その後、
図46(F)に示すように、画像表示装置905では、スーパーリーチ演出が実行される。
【0556】
続いて、大当り結果報知時におけるキャラクタ役物演出について説明する。
図48及び
図49は、いずれも大当り結果報知時のキャラクタ役物演出の流れを説明する図である。スーパーリーチ演出が進行し、終盤に入ると、
図48(A)に示すように、画像表示装置905には、「勝負!」の装飾文字が表示される。
【0557】
続いて、例えば
図43に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS90503)において、「ボタン画像」を決定していた場合、
図48(B−1)に示すように、画像表示装置905の中央にボタン画像90201及び有効期間バー90202が表示される。なお、大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS90503)において、「コントローラ画像」を決定していた場合には、
図48(B−2)に示すように、画像表示装置905の中央にコントローラ画像90203及び有効期間バー90202が表示される。
【0558】
また、
図48(B−1)に示す演出の後、操作有効期間内に演出制御基板9012がプッシュボタン9031Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときには、演出制御用CPU90120は、
図48(C)に示すように、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第1位置P9011から第1キャラクタ役物第2位置P9012に移動する第1キャラクタ役物動作演出を行わせる。演出制御用CPU90120は、この動作と同時に、第2キャラクタ役物9062及び第3キャラクタ役物9063が第2キャラクタ役物第1位置P9021及び第3キャラクタ役物第1位置P9031からそれぞれ第2キャラクタ役物第2位置P9022及び第3キャラクタ役物第2位置P9032に移動する第2キャラクタ役物動作演出及び第3キャラクタ役物動作演出を行わせる。また、画像表示装置905においては、ボタン画像90201及び有効期間バー90202が消去されるとともに、第1キャラクタ役物第2位置P9012〜第3キャラクタ役物第2位置P9032の背後において、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063を際立たせる効果画像90222が表示される。
【0559】
第1キャラクタ役物動作演出、第2キャラクタ役物動作演出、及び第3キャラクタ役物動作演出が実行された後、第1キャラクタ役物第2位置P9012、第2キャラクタ役物第2位置P9022、及び第3キャラクタ役物第2位置P9032において、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063がそれぞれ回転(自転)する第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行される。このように、第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が実行されることにより、大当りへの期待感がさらに高められる。
【0560】
続いて、
図48(D−1)及び
図49(D−2)に示す演出のいずれかの演出が実行される。なお、
図49(A)〜(C)では、
図48(A)〜(C)と同様の工程を示している。
図48(D−1)及び
図49(D−2)では、いずれも第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063が回転を停止して第1キャラクタ役物回転演出〜第3キャラクタ役物回転演出が終了した後、第1キャラクタ役物9061が第1キャラクタ役物第2位置P9012から第1キャラクタ役物第1位置P9011に移動する第1キャラクタ役物動作演出が実行される。さらには、第2キャラクタ役物9062及び第3キャラクタ役物9063がそれぞれ第2キャラクタ役物第2位置P9022及び第3キャラクタ役物第2位置P9032から第2キャラクタ役物第1位置P9021及び第3キャラクタ役物第1位置P9031に移動する第2キャラクタ役物動作演出及び第3キャラクタ役物動作演出が実行される。
【0561】
それから、例えば
図43に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS90503)において、変動パターンPA3´−3に基づく決定をしていた場合には、
図48(D−1)に示すように、第1キャラクタ画像90211とともに、「WIN」の装飾文字を表示する。その後、
図48(E−1)に示すように、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rに同一の飾り図柄である「7」が揃う大当り組み合わせが停止表示される。こうして大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が画像表示装置905に導出表示される。
【0562】
また、例えば
図43に示す大当り結果報知時画像表示決定処理(ステップS90503)において、変動パターンPA2´−3に基づく決定をしていた場合には、
図49(D−2)に示すように、敵キャラクタ画像90224とともに、「LOSE」の装飾文字を表示する。その後、
図49(E−2)に示すように、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにそれぞれ「7」「6」「7」の異なる飾り図柄が揃って停止表示される。こうして、大当り組み合わせ以外の組み合わせであるはずれ図柄組み合わせとなる確定飾り図柄が画像表示装置905に導出表示される。
【0563】
なお、可変表示結果が「大当り」となる場合には、
図48(C)、
図49(C)に示すように、第1〜第3キャラクタ役物動作演出が実行され、
図48(D−1)に示すように、第1キャラクタ画像90211とともに、「WIN」の装飾文字が表示されるようにし、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、第1〜第3キャラクタ役物動作演出を行わないようにしてもよい。可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063が動かなかったり、
図48(C)、
図49(C)に示す第1〜第3キャラクタ役物動作演出に代えて、ハズレ専用の演出を行ったりしてもよい。ここでのハズレ専用の演出としては、操作有効期間内に演出制御基板9012がプッシュボタン9031Bの操作を受け付け、または操作有効期間が経過したときに、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P9011〜第3キャラクタ役物第1位置P9031においてわずかに動くが、第1キャラクタ役物第2位置P9012〜第3キャラクタ役物第2位置P9032までは移動しない動作を行うようにしてもよい。
【0564】
また、
図48(D−1)に示す「WIN」の装飾文字を含む画像や
図49(D−2)に示す「LOSE」の装飾文字を含む画像は、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P9011〜第3キャラクタ役物第1位置P9031に移動(退避)した後に表示を開始するようにしてもよいし、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063がそれぞれ第1キャラクタ役物第1位置P9011〜第3キャラクタ役物第1位置P9031に移動している最中に表示を開始してもよい。あるいは、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063がそれぞれ第1キャラクタ役物第2位置P9012〜第3キャラクタ役物第2位置P9032にとどまっているときに「WIN」または「LOSE」を含む画像の表示を完了させ、その後に第1キャラクタ役物第1位置P9011〜第3キャラクタ役物第1位置P9031に移動するようにしてもよい。
【0565】
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機901によれば、第1キャラクタ役物9061を動作させる第1キャラクタ役物動作演出と、第1キャラクタ役物動作演出とは異なり、第2キャラクタ役物9062を動作させる第2キャラクタ役物動作演出を実行可能である。また、
図45(C−2)に示すように、第1キャラクタ役物動作演出を示唆する第1キャラクタ画像90211が表示される演出と、
図47(C−3)に示すように、第2キャラクタ役物動作演出を示唆する第2キャラクタ画像90212が表示される演出が実行可能とされている。このため、特定の演出が行われることに対する示唆が実行されるので、演出の実行に対する期待感を大きくでき、興趣の向上を図ることができる。
【0566】
また、上記のパチンコ遊技機901では、第1キャラクタ役物9061を動作させる第1キャラクタ役物動作演出及び第2キャラクタ役物9062を動作させる第2キャラクタ役物動作演出に加えて、第3キャラクタ役物9063を動作させる第3キャラクタ役物動作演出が実行可能とされている。さらには、
図47(C−4)に示すように、第3キャラクタ役物動作演出を示唆する第3キャラクタ画像90213が表示される演出が実行可能とされている。このため、演出の多様化を図るとともに、多様化された演出、ここでは第3キャラクタ役物動作演出についても、演出が行われることに対する示唆が実行されるので、演出の実行に対する期待感を大きくでき、興趣の向上を図ることができる。
【0567】
また、上記のパチンコ遊技機901では、第1キャラクタ役物9061は、第1キャラクタ役物動作演出と、第1キャラクタ役物動作演出とは異なる第1キャラクタ役物回転演出が実行可能とされている。さらに、第1キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第1キャラクタ画像90211を実行可能とされている。このため、第1キャラクタ画像90211が表示されることにより、第1キャラクタ役物動作演出に対する期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。さらに、第1キャラクタ画像90211が表示されたときには、第1キャラクタ役物動作演出及び第1キャラクタ役物回転演出も実行可能とされている。このため、第1キャラクタ画像90211が表示された際には、第1キャラクタ役物動作演出の実行に対する期待感に加えて、第1キャラクタ役物回転演出の実行に対する期待感を与えることができる。したがって、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0568】
また、上記のパチンコ遊技機901では、プッシュセンサ9035Bやコントローラセンサユニット9035Aでは、遊技者のプッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aに対する操作を検出可能であり、ボタン画像90201またはコントローラ画像90203の表示は、プッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aの操作を遊技者に促進する表示である。このため、遊技者に対して、操作する操作手段を教示できるので、興趣の向上に寄与することができる。なお、上記のパチンコ遊技機901における
図48(B−1)、(C−1)では、ボタン画像90201またはコントローラ画像90203は、第1キャラクタ画像90211や第2キャラクタ画像90212などを伴うことなく表示されているが、第1キャラクタ画像90211や第2キャラクタ画像90212などを伴って表示されてもよい。また、大当り結果報知時以外のタイミング、例えば、スーパーリーチ発展時などにコントローラ画像90203を表示するようにしてもよい。また、表示された画像に対応する操作手段が操作された場合に、検出手段が操作を検出するようにしてもよいし、表示された画像に対応する操作手段以外の操作手段が操作された場合にも検出手段が操作を検出するようにしてもよい。例えば、ボタン画像90201が表示された場合に、プッシュセンサ9035Bがプッシュボタン9031Bの操作を検出するが、コントローラセンサユニット9035Aは、スティックコントローラ9031Aの操作を検出しなくてもよいし、ボタン画像90201が表示された場合にプッシュセンサ9035Bがプッシュボタン9031Bの操作を検出し、コントローラセンサユニット9035Aは、スティックコントローラ9031Aの操作を検出するようにしてもよい。
【0569】
また、上記のパチンコ遊技機901では、第1キャラクタ役物動作演出が実行されるときには、その前に、第2キャラクタ画像90212や第3キャラクタ画像90213を表示しない。このため、各キャラクタ役物動作演出と各キャラクタ画像とが一対一の対応関係となり、実行される演出にまぎれが生じにくいので、遊技者に大きな違和感を与えることなく演出が実行されるので、遊技者に集中して演出を楽しませることができる。したがって、興趣の向上を図ることができる。
【0570】
また、上記のパチンコ遊技機901では、プッシュボタン9031Bやスティックコントローラ9031Aの操作を演出制御基板9012が受け付ける操作有効期間を示す有効期間バー90202が表示されるとともに、有効期間バー90202は、第1キャラクタ画像90211とともに表示されるときと、第2キャラクタ画像90212とともに表示されるときとで異なっている。具体的に、有効期間バー90202は、第1キャラクタ画像90211とともに表示されるときには緑色で表示され、第2キャラクタ画像90212とともに表示されるときには赤色で表示される。このため、有効期間バー90202にも着目させることができるので、興趣向上を図ることができる。
【0571】
また、上記のパチンコ遊技機1では、第1キャラクタ〜第3キャラクタの複数のキャラクタのうちの第1キャラクタに関連する第1キャラクタ役物動作演出と、第2キャラクタに関連する第2キャラクタ役物動作演出とを実行可能である。さらに、第1キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第1キャラクタに関連する第1キャラクタ画像90211を表示し、第2キャラクタ役物動作演出が実行される際には、第2キャラクタに関連する第2キャラクタ画像90212を表示している。このため、複数のキャラクタを用いた演出が実行できるので、興趣の向上を図ることができる。なお、上記のパチンコ遊技機901では、第1キャラクタ〜第3キャラクタの3つのキャラクタを用いているが、第4キャラクタや第5キャラクタなどを設け、4つ以上のキャラクタを用いるようにしてもよい。
【0572】
また、上記のパチンコ遊技機901では、
図45(B)に示すノーマルリーチ状態となる画像が画像表示装置905に表示され、続いて、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示されなくても、
図46(D−2)に示すように、第1キャラクタ役物9061を動作させる第1キャラクタ役物動作演出を実行することがある。このため、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示されなくても、キャラクタ役物動作演出に対する期待感を持続させることができる。したがって、遊技演出の興趣向上を図ることができる。
【0573】
なお、例えば、第1キャラクタ役物動作演出〜第3キャラクタ役物演出が実行された場合の大当り期待度は、以下の順で高くなるようにすればよい(大当り期待度:1.>2.>3.>4.>5.>6.)。
1.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第1キャラクタ役物動作演出
2.ボタン画像のみが表示された後の第1キャラクタ役物動作演出
3.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第2キャラクタ役物動作演出
4.ボタン画像のみが表示された後の第2キャラクタ役物動作演出
5.キャラクタ画像及びボタン画像が表示された後の第3キャラクタ役物動作演出
6.ボタン画像のみが表示された後の第3キャラクタ役物動作演出
【0574】
また、上記の例では、第3キャラクタ役物動作演出が実行される場合には、第1キャラクタ役物演出や第2キャラクタ役物演出が実行される場合よりも大当り期待度が低いので、遊技者の注目が低くなる懸念がある。そこで、第3キャラクタ画像が表示されたときには、第3キャラクタ役物動作演出では、第1キャラクタ役物動作演出や第2キャラクタ役物動作演出と異なる演出が実行されるようにしてもよい。あるいは、第3キャラクタ画像が表示されたときには、その後のボタン操作により、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063の全てが動作するキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。
【0575】
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
【0576】
(変形例1)上記のパチンコ遊技機901では、スーパーリーチ発展時または大当り結果報知時において、ボタン画像90201及びコントローラ画像90203がともに表示されることはないが、スーパーリーチ発展時または大当り結果報知時において、ボタン画像90201及びコントローラ画像90203の両方が時間をずらして表示されることがあるようにしてもよい。例えば、演出制御基板9012がスティックコントローラ9031Aの操作を受け付ける場合において、スティックコントローラ9031Aの操作の受付を行う前の非有効期間中にボタン画像90201を表示し、その後、有効期間が開始されたときにコントローラ画像90203を表示するようにしてもよい。このとき、ボタン画像90201が表示された後、ボタン画像90201をコントローラ画像90203に変化させるようにしてもよい。
【0577】
また、ボタン画像90201をコントローラ画像90203に変化させる場合には、ボタン画像90201が表示されている間は有効期間バー90202を表示することなく、コントローラ画像90203が表示された後に有効期間バー90202を表示するようにしてもよい。また、非有効期間中にボタン画像90201を表示する際には、非有効期間中の専用の表示として、ボタン画像90201が表示されているものの、非有効期間を表す画像を表示するようにしてもよい。例えば、ボタン画像90201の上に規制線を表示して、プッシュボタンの操作が有効でない旨を表すようにしてもよい。
【0578】
また、演出制御基板9012は、非有効期間の後にプッシュボタン9031Bとスティックコントローラ9031Aのいずれかの操作を受け付けるようにしてもよい。この場合、非有効期間中にボタン画像90201を表示した後、有効期間となったときに、プッシュボタン9031Bの操作を受け付ける場合には、ボタン画像90201の表示を継続し、スティックコントローラ9031Aの操作を受け付ける場合には、ボタン画像90201をコントローラ画像90203に変化させて表示するようにしてもよい。この場合、プッシュボタン9031Bの操作が受け付けられる状態から、スティックコントローラ9031Aの操作が受け付けられる状態に移行する可能性があるので、大当り期待度が高められる期待感を遊技者に持続させることができる。したがって、興趣の向上を図ることができる。
【0579】
また、ボタン画像90201をコントローラ画像90203に変化させる過程ではボタン画像90201に作用する作用演出を行い、ボタン画像90201やコントローラ画像90203を段階的に変化させるようにしてもよい。例えば、第1段階としてボタン画像90201の色が白から赤に変化し(「ボタン(白)」→「ボタン(赤)」)、第2段階としてボタン画像90201が大型に変化し(「ボタン(赤)」→「ボタン(大)」)、第3段階でコントローラ画像90203に変化する(「ボタン(赤)」→「コントローラ」)ようにしてもよい。あるいは、第3段階までは同様の変化を行い、第3段階でボタン画像が小型のコントローラ画像90203に変化し(「ボタン(赤)」→「コントローラ(小)」)、続く第4段階でコントローラ画像90203が通常の大きさに変化する(「コントローラ(小)」→「コントローラ」)ようにしてもよい。このような段階的な変化がボタン画像90201において行われたり、コントローラ画像90203において行われたり、ボタン画像90201とコントローラ画像90203とにおいて行われたりしてもよい。また、作用演出を行うにあたり、ボタン画像90201がコントローラ画像90203に変化するパターンと、ボタン画像90201を段階的に変化させる過程でコントローラ画像90203までは変化せず、ボタン画像90201に戻るパターンとが実行可能であるようにしてもよい。あるいは、ボタン画像90201とコントローラ画像90203とを淡く交互に表示して、コントローラ画像90203への変化を煽るようにしてもよい。また、ボタン画像90201から変化した後のコントローラ画像90203において段階的な変化が行われる場合には、最終的な形態のコントローラ画像90203に変化する前の段階、例えば上記の「コントローラ(小)」の段階では、コントローラ画像90203に変化せず、ボタン画像90201に戻ってしまう変化態様があるようにしてもよいし、「コントローラ(小)」の段階まで進んだら、「コントローラ」の段階まで進むようにしてもよい。この場合、ボタン画像90201のコントローラ画像90203への変化に興趣を持たせることができる。
【0580】
(変形例2)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ役物演出において、キャラクタ役物は、キャラクタ役物第1位置とキャラクタ役物第2位置の間で動作可能とされているが、キャラクタ役物第3位置以上の動作位置を設定し、3か所以上の間で移動可能とされていてもよい。また、キャラクタ役物演出として、キャラクタ役物動作演出及びキャラクタ役物回転演出のみが設定されているが、その他の態様の演出が設けられていてもよい。例えば、キャラクタ役物が傾動、揺動、拡大、変形などする演出が設けられていてもよい。また、複数のキャラクタが一体化して、異なるキャラクタを形成するようにしてもよい。また、特定演出は、キャラクタ以外のモチーフを用いてもよい。例えば、文字が記入されたプレートや岩などを模したギミックなどを用いた演出でもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、キャラクタ役物第2位置で実行されているが、キャラクタ役物第2位置以外の位置、例えばキャラクタ役物第1位置で実行されてもよい。
【0581】
(変形例3)また、上記の実施の形態においては、特図ゲームで大当りとなる際に実行されるいわゆる大当り確定演出が設けられておらず、いずれのキャラクタ演出が実行されたとしても特図ゲームの結果がはずれとなる可能性があるが、いわゆる大当り確定演出を設けてもよい。例えば、第1キャラクタ役物回転演出が大当り確定演出であり、第1キャラクタ役物回転演出が実行された特図ゲームでは、常に大当りとなるようにしてもよい。また、所定の条件が揃ったときに大当り確定演出となるようにしてもよい。例えば、スーパーリーチ発展時において、第1キャラクタ画像90211が表示された後に第1キャラクタ役物動作演出が実行されたときに大当り確定演出となるようにしてもよい。
【0582】
(変形例4)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展することがあるが、スーパーリーチに発展する場合には、常にキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。また、スーパーリーチに発展する場合には、原則的にキャラクタ役物演出が実行されるが、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展する演出が実行された場合には、特図ゲームで大当りとなり、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展する演出が大当り確定演出であるようにしてもよい。また、ノーマルリーチの終了時(スーパーリーチ発展時)にキャラクタ役物演出が実行されると、必ずスーパーリーチに発展するが、ノーマルリーチの終了時にキャラクタ役物演出が実行されてもスーパーリーチに移行しないようにしてもよい。このとき、キャラクタ役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展した場合には、キャラクタ役物演出が実行されてスーパーリーチに発展した場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよいし、低くなるようにしてもよい。また、スーパーリーチ発展時におけるキャラクタ役物演出において、同じキャラクタ役物演出では、大当り時(変動パターンPA3´−3時)時の決定割合が高いほどハズレ時(変動パターンPA2´−3時)の決定割合が低くされているが、他の態様でもよい。例えば、大当り時(変動パターンPA3´−3時)時の決定割合が高いほどハズレ時(変動パターンPA2´−3時)の決定割合が高くしてもよいし、大当り時(変動パターンPA3´−3時)時の決定割合によらずハズレ時(変動パターンPA2´−3時)の決定割合が一定であってもよい。
【0583】
(変形例5)また、上記の実施の形態においては、スーパーリーチ発展時及び大当り結果報知時において、ボタン画像90201が表示されてプッシュボタン9031Bの操作が受け付けられる割合は、キャラクタ役物演出の種類によらず一定であるが、キャラクタ役物演出の種類に応じて異なるようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ役物動作演出が実行されるときには、第2キャラクタ役物動作演出が実行されるときよりもボタン画像90201の表示及びプッシュボタン9031Bの操作の受付が行われる割合が高くなるようにしてもよい。コントローラ画像90203及びスティックコントローラ9031Aの操作の受付についても同様に、キャラクタ役物演出の種類に応じて異なるようにしてもよい。
【0584】
(変形例6)また、上記の実施の形態においては、画像表示装置905に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とでは、キャラクタが一致するものであるが、キャラクタが不一致であるものでもよい。例えば、第1キャラクタ役物動作演出等の第1キャラクタ役物9061が動作する演出が実行される前に、第2キャラクタ画像90212や第3キャラクタ画像90213が表示されるようにしてもよい。この場合、遊技者に驚きを与えることができ、第1キャラクタ画像90211が表示された場合とは趣の異なる興趣の向上を図ることができる。また、画像表示装置905に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とでキャラクタが不一致である場合は、キャラクタが一致する場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよいし、低くなるようにしてもよい。また、画像表示装置905に表示されるキャラクタ画像と、実行されるキャラクタ役物演出とにおけるキャラクタの関係によっては、大当り確定演出となるようにしてもよい。例えば、第3キャラクタ画像が表示された後に第2キャラクタ役物動作演出が実行される演出が大当り確定演出であってもよい。
【0585】
(変形例7)また、上記の実施の形態においては、ボタン画像90201やコントローラ画像90203の表示態様は一定であるが、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が異なる態様で表示可能とされていてもよい。例えば、ボタン画像として、
図45等に示す通常のボタン画像90201よりも巨大なボタン画像や、「CHANCE」とは異なる文字、例えば「当」が表示されるようにしてもよい。このようなボタン画像が表示されることにより、大当り期待度が変わり、例えば高くなるようにしてもよい。
【0586】
(変形例8)また、ボタン画像90201をコントローラ画像90203が表示される際に、音声を発したり説明用の文字などを表示したりしてもよい。例えば、ボタン画像90201を表示した際に「押せ」「ボタンを押してね」などのプッシュボタン9031Bの操作を促す音声を発してもよい。この場合、例えば、第1キャラクタ画像90211や第2キャラクタ画像90212が表示されているときには、第1キャラクタや第2キャラクタの音声を発するようにしてもよい。また、異なるキャラクタの音声やその他の音声を発生するようにしてもよい。また、音声の有無によって大当り期待度が異なるようにしてもよく、例えば、音声があった方が、音声がない場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
【0587】
(変形例9)また、上記の実施の形態においては、ボタン画像90201が表示された場合でもキャラクタ役物演出が実行されない場合があるが、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示された場合には、必ずキャラクタ役物演出が実行されるようにしてもよい。また、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示されない場合でもキャラクタ役物演出が実行されることがあるが、ボタン画像90201やコントローラ画像90203が表示されない場合には、キャラクタ役物演出は実行されないようにしてもよい。
【0588】
(変形例10)また、上記の実施の形態においては、ノーマルリーチの終了時(スーパーリーチ発展時)にボタン画像90201が表示された場合には、その後必ずスーパーリーチに発展するが、ノーマルリーチの終了時にボタン画像90201が表示されてもスーパーリーチに発展しないようにしてもよい。あるいは、ノーマルリーチの終了時にボタン画像90201とキャラクタ画像が表示された場合には必ずスーパーリーチに発展するが、ボタン画像90201のみではスーパーリーチに発展しないことがあるようにしてもよい。また、ボタン画像90201が表示されることなくキャラクタ役物演出が実行された場合には、ボタン画像90201が表示されてキャラクタ役物演出が実行された場合よりも大当り期待度が高くなっていてもよいし、低くなっていてもよい。また、キャラクタ役物演出が実行されない場合には、必ずキャラクタ画像を伴わないボタン画像90201が表示されるようにしてもよい。例えば、キャラクタ役物演出への発展以外のボタン操作演出が行われる場合には、キャラクタ画像を伴わないボタン画像90201が表示されたり、プッシュボタン9031Bの操作で役物演出が実行されないいわゆるガセ演出を行うことが可能であり、このガセ演出が実行される場合には、必ずキャラクタ画像を伴わないボタン画像90201が表示されたりするようにしてもよい。
【0589】
(変形例11)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ画像が表示された場合でもキャラクタ役物演出が実行されない場合があるが、キャラクタ画像が表示された場合には、キャラクタ役物演出が必ず実行されるようにしてもよい。また、スーパーリーチ発展時には、ボタン画像90201が表示される可能性があるが、コントローラ画像が表示されてスティックコントローラの操作が受け付けられるようにしてもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、大当り結果報知時にのみ実行されるが、スーパーリーチ発展時に実行されてもよい。また、キャラクタ役物回転演出は、第1キャラクタ役物9061〜第3キャラクタ役物9063の全てで実行されるが、その一部のみが実行されるようにしてもよい。また、キャラクタ役物演出が実行されるキャラクタ役物の数や種類によって大当り期待度が変動するようにしてもよい。
【0590】
(変形例12)また、上記の実施の形態においては、キャラクタ画像として、第1キャラクタ〜第3キャラクタのそれぞれについて、1通りの第1キャラクタ画像90211〜第3キャラクタ画像90213が設けられているが、各キャラクタの一部または全部について、複数通りのキャラクタ画像が設けられていてもよい。この場合、表示されるキャラクタ画像によって大当り期待度が異なったり、キャラクタ役物演出の実行割合が異なったりするようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像として、第1キャラクタ画像Aと第1キャラクタ画像Bが設けられている場合、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。あるいは、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりもキャラクタ役物演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、大当り期待度が異なる複数のキャラクタ役物演出が設けられている場合に、第1キャラクタ画像Aが表示されたときには、第1キャラクタ画像Bが表示されたときよりも大当り期待度が高いキャラクタ役物演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。さらには、第1キャラクタ画像Aが表示されたときにのみ実行可能で第1キャラクタ画像Bが表示されたときには実行されない、特に大当り期待度が高いキャラクタ役物演出が設けられているようにしてもよい。
【0591】
(変形例13)また、上記の実施の形態においては、大当り結果報知時にコントローラ画像90203を表示する際には、キャラクタ画像を表示していないが、コントローラ画像90203とともにキャラクタ画像を表示するようにしてもよい。また、キャラクタ画像を表示する際には、第1キャラクタ画像90211〜第3キャラクタ画像90213のいずれかを表示するようにしているが、第1キャラクタ画像90211〜第3キャラクタ画像90213のうちの複数のキャラクタ画像を表示するようにしてもよい。
【0592】
(変形例14)また、ボタン画像90201またはコントローラ画像90203を表示する際に、キャラクタ画像を表示する場合、表示されるキャラクタ画像の種類によって大当り期待度を変化させてもよい。また、キャラクタ画像とボタン画像90201またはコントローラ画像90203との組み合わせによって大当り期待度を変化させてもよい。例えば、第2キャラクタ画像90212とボタン画像90201が表示された場合には、第2キャラクタ画像90212とコントローラ画像90203が表示された場合よりも大当り期待度が低いが、第3キャラクタ画像90213とボタン画像90201が表示された場合には、第3キャラクタ画像90213とコントローラ画像90203が表示された場合よりも大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
【0593】
(変形例15)また、上記の実施の形態においては、同時に表示されるキャラクタ画像の種類によって有効期間バー90202を異なる態様で表示しているが、同様の態様で表示するようにしてもよい。また、一部のキャラクタ画像同士では同様の態様であるが、その他のキャラクタ画像同士の間では異なる態様となるようにしてもよい。また、有効期間バーの異なる表示態様としては、色を変える以外の態様でもよい。例えば、有効期間バーに異なる模様を付したり、有効期間バーを表示する大きさを変えたりしてもよい。具体的には、第1キャラクタ画像90211とともに表示される有効期間バー90202は花柄であるのに対して、第2キャラクタ画像90212とともに表示される有効期間バー90202は格子柄であったり、第1キャラクタ画像90211とともに表示される有効期間バー90202は、第2キャラクタ画像90212とともに表示される有効期間バー90202よりも大きかったりしてもよい。さらには、表示位置を異なる位置となるようにしてもよいし、表示の方向を変えたりしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像90211とともに表示される有効期間バー90202は画像表示装置905の下方に表示されるのに対して、第2キャラクタ画像90212とともに表示される有効期間バー90202は画像表示装置905の上方に表示されるようにしたり、第1キャラクタ画像90211とともに表示される有効期間バー90202は縦向きに表示されるのに対して、第2キャラクタ画像90212とともに表示される有効期間バー90202は横向きに表示されるようにしたりしてもよい。あるいは、これらを組み合わせるようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像90211とともに表示される有効期間バー90202は格子柄であり、かつ縦向きに表示されるのに対して、第2キャラクタ画像90212とともに表示される有効期間バー90202は花柄であり、かつ横向きに表示されるようにしたりしてもよい。
【0594】
(変形例16)また、上記の実施の形態においては、有効期間バー90202の表示態様はキャラクタ画像に応じて一定であるが、同じキャラクタ画像であっても異なる態様となるようにしてもよい。この場合、有効期間バー90202の表示態様によって、大当り期待度が変化するようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像90211が表示される場合においては、有効期間バー90202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が高くなるようにしてもよい。また、キャラクタ画像と有効期間バー90202の表示態様によって大当り期待度が変化するようにしてもよい。例えば、第1キャラクタ画像90211が表示される場合においては、有効期間バー90202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が高くなるが、第2キャラクタ画像90212が表示される場合においては、有効期間バー90202が緑色で表示されるよりも赤色で表示された方が大当り期待度が低くなるようにしてもよい。
【0595】
(変形例17)また、上記のパチンコ遊技機において、いわゆるカスタマイズ機能を持たせてもよい。ここでのカスタマイズ機能は、例えば、可変表示ゲームが実行される際に主人公となるキャラクタを選択できる機能とすればよい。このようなカスタマイズ機能を有し、遊技者が主人公として第1キャラクタを選択した場合には、第1キャラクタ役物演出が実行されやすくなるようにしてもよい。あるいは、第1キャラクタが出現する、または第1キャラクタ役物が動作する演出が実行されたときに大当り期待度が高くなるようにしてもよい。あるいは、第2キャラクタ画像や第3キャラクタ画像とともに第1キャラクタ画像が表示されやすくするようにしてもよい。また、キャラクタの音声を発する場合に、第1キャラクタの音声を発しやすくなるようにしてもよい。
【0596】
(変形例18)上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU90120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU90120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
【0597】
(変形例19)この発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
【0598】
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機901やスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ、入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
【0599】
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な演出として、上記実施の形態におけるキャラクタ役物演出(キャラクタ役物動作演出及びキャラクタ役物回転演出)、ボタン画像やコントローラ画像を表示してプッシュボタンやスティックコントローラ等の操作を促進する促進表示等が含まれていればよい。
【0600】
(変形例20)その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
【0601】
(変形例21)この発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機901やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、この発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0602】
(変形例22)そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0603】
(変形例23)上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
【0604】
(変形例24)上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
【0605】
(変形例25)上記実施の形態において、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
【0606】
(変形例26)上記の実施形態では、主基板9011に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板9011において抽出された乱数値に基づき、主基板9011が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板9012は、主基板9011において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板9012に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板9012は、主基板9011において抽出された乱数値そのものを主基板9011から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板9012において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板9011と演出制御基板9012の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板9012は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板9011において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板9012は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板9011で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板9012は、自ら判定した判定結果と主基板9011で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
【0607】
(変形例27)上記実施の形態では、演出制御基板9012の側で、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。