(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハウジングにより画定される空洞内に保持されるアクチュエータリングを更に備え、当該アクチュエータリングは密封部と合致する平面を備える、請求項1に記載のシャッタ弁。
各緊塞具は蝶番によって前記アームピンボスの前記ヒンジピン用孔に接続されており、前記3つ以上の緊塞具は、前記アクチュエータリングの内周に沿って円形アレイ状に配置されている、請求項4に記載のシャッタ弁。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明は添付の図面を参照している。可能な場合には、図面中および以下の説明における同一または類似の要素を参照するために同一の参照符号を使用する。本発明の実施形態を説明するが、修正形、適合形、およびその他の実施態様も可能である。例えば、図面に示された要素に代替、追加、修正を加えたり、ここで説明する方法を代替、並べ替えによって、また、開示された方法に段階を追加することによって修正することができる。したがって、以下の詳細な説明は本発明を限定するものではない。逆に、本発明の正確な範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0012】
開示の実施形態は、流体が通過する口径を調整することで、圧力調整と、弁を流れる流体量の制御とを可能にした、簡易タイプのシャッタ弁を提供することにより従来技術に伴う問題を解決する。開示の実施形態はさらに、流体が通過するルーメンの調整が可能なシステムを提供することにより、従来技術を改善する。これにより、使用者は、圧力およびバルブを通過する流体を調節するために所望のサイズのルーメンを選択できるようになる。開示の実施形態はさらに、流体が通過するルーメンを、最終的に流体が流れる孔がなくなるまで段階的に小さくしてゆくことで弁を閉鎖し、システム内の急な圧力低下、衝撃波、およびキャビテーションを排除できるシステムを提供することにより従来技術を改善する。開示の実施形態はまた、様々なタイプの工程にわたり確実な密封を保てる能力を提供することによって従来技術を改善する。開示の発明はさらに、開位置にある弁を流体が障害なく通過できるようにすることによって従来技術を改善する。
【0013】
開示の実施形態はさらに、ルーメンを通過する流体または気体で満たされる可能性がある弁の空洞および隙間を縮小または削減することによって従来技術を改善する。これにより、食品、ゴミ、その他の物質が小さいポケットに嵌ってそこで腐敗したり、滅菌を妨害することがなくなる。さらに、これにより、定期的なクリーニングを要する食品用途で使用する場合に、当該弁をクリーニングする工程が簡素化される。
【0014】
図1Aは、一実施形態による、ハウジングの第2部分(
図1Cの下に示す)を除いたシャッタ弁100の展開斜視図である。シャッタ弁100は、第1部分105および第2部分107(
図1Aには示していない)を設けたハウジングを備えており、このハウジングについては
図1B、
図1Cで詳細に図示し、以下で説明する。さらに、ハウジングは中央孔120を画定している。中央孔は、ハウジングの両方の平面の中央に配置された円形の開口部によって画定されている。ハウジングの部品105、107は、アクチュエータリング130を保持する空洞とカバーを画定している。一実施形態(
図2Bに示す)では、アクチュエータリングはベベル歯車上に配置された複数の歯車歯を備える。これらの歯車歯は、相手歯車(図示せず)によって、または、シャッタ弁のハウジング内でアクチュエータリングを遷移させたりアクチュエータリングを回転させるための回転エネルギーを発生させるその他任意の手段によって駆動される。さらに、別の実施形態(図示せず)では、アクチュエータリングは適切な手段、例えば歯車、ベルト、シャフトや、アクチュエータリングおよびひいては緊塞具の動作に必要な回転エネルギーを生成するその他何らかの装置によって駆動することができる。
【0015】
アクチュエータリングには、以下でさらに説明する(
図3の説明を参照)3本のピボットアーム110が旋回可能に結合している。ピボットアームには、以下でさらに説明する(
図3の説明を参照)3つの緊塞具115が蝶番で取り付けられている。ピボットアームがアクチュエータリングと緊塞具に結合している様子については
図2Cを参照されたい。3つの緊塞具はアクチュエータリングの内周に沿って円形アレイ状に配置されている。緊塞具は4つ以上使用してもよい点に留意する。3つの緊塞具は開位置と閉位置の間において集団的に配置できる。
図1Aでは、緊塞具は開位置において配置されている。開位置では、流体、固体、およびこれらの混合物がシャッタ弁100の中央孔120を通過できるよう、緊塞具はアクチュエータリングの内周内に位置決めされる。
【0016】
図1Bは、一実施形態によるシャッタ弁ハウジングの第1部分105の斜視図である。第1部分は、リムまたはリップ部135によって包囲された平面125を設けた実質的に平坦な円形体を画定している。リムまたはリップ部は、リップ部が平面から外方へ垂直に延びる形で平面から大きく突出している。平面を包囲しているリムはアクチュエータリング130を保持するための空洞を画定しており、アクチュエータリング130についてはより詳細に
図2Aに示し、以下で説明する。この空洞はピボットアームおよび緊塞具をさらに保持する。リムは平面と一体形成されていても、平面とリムを別々に製造し、その後結合させてもよい。リムの端に沿って複数のネジまたはボルトボス140が設けられており、ネジまたはボルトボス140には、第1部分105をハウジングの第2部分107と連結または結合するためのネジまたはボルトを受容する穴145が開いている。
【0017】
平面125に沿って3つの壁付き突起150が形成されている。これらの壁付き突起は、緊塞具が移動する際に各々の緊塞具の側面が上を滑動する面を提供する。壁付き突起は、平面125から実質的に垂直に外方へ突出した、湾曲し実質的に矩形の棒を画定している。壁付き突起150の目的は、緊塞具がハウジング内で移動する時にその動作を案内することである。ハウジングの第1部分は面125の中央に位置した円形の孔をさらに画定して、中央孔120を画定している。中央孔の周囲を内部チャネル155で包囲することができ、内部チャネル155は中央孔120を囲むリングを形成し、さらに、リングから放射状に外方へ延びた3つの細長い湾曲形状の溝を設けている。内部チャネルは、互いに平行で面125の下に位置する2つの対向した側壁を画定している。さらに、面125に沿ったリムの内側に隣接して外部チャネル160を設けてよい。外部チャネルは面125の縁に隣接してリングを形成する。外部チャネルは、互いに平行で、面125の下に位置する2つの対向した壁を画定している。
【0018】
図にはないが、Oリングと密封部を内部チャネル155および外部チャネル160の内部に挿入することができる。面125は円形の切り抜き部165をさらに設けてよい。これらの切抜き部は、各緊塞具をハウジングの面に旋回可能に取り付けられるようにするピン、ボルト、またはその他の旋回固定具を受容するために使用される。さらに、第1部分105は、シャッタ弁を他の装置または機器に接続できるようにするフランジ170を設けてもよい。一実施形態では、本体要素は管状本体を画定でき、この本体によって画定されたチャネルは中央孔120と連通している。
【0019】
図1Cは、一実施形態によるシャッタ弁ハウジングの第2部分107の斜視図である。この第2部分はハウジングの第1部分と合致するまたはこれを覆い、これによってアクチュエータリング130、緊塞具、密封部、ピボットアームを保持するための空洞を画定する。第2部分107は、平面128を持った実質的に平坦な円形体をさらに画定する。平面128の縁に沿って複数のネジボスまたはボルトボス143が設けられており、これらのネジボスまたはボルトボスは、第1部分105を第2部分107と連結または結合するためのネジ、ボルト、その他の固定具を受容する孔148を備えている。この実施形態では、ネジボスはリム上に位置していない。しかし、別の実施形態(図示せず)では、第1部分と第2部分の両方に、アクチュエータリング、緊塞具、ピボットアームを収納する空洞を画定するリムが設けられている。面128に沿って3つの壁付き突起153が形成されている。別の実施形態(図示せず)では、緊塞具の数に対応した追加の壁付き突起を使用できる。壁付き突起は、各緊塞具が移動する時に各緊塞具の側面が上を滑動するための面を提供する。壁付き突起153の目的は、緊塞具がハウジング内で移動する時にその動作を案内することである。平面138は第2部分107を包囲しており、これにより第1部分105と合致する面が得られる。平面138は、ハウジングの第1部分105が第2部分107と合致した際に両部分105、107の間に挟まれた密封部が、ハウジング105、107によって作られた内部空洞を密封するという形で密封部と合致してよい。
【0020】
各壁付き突起は、平面128から実質的に垂直に外方へ突出した、湾曲し実質的に矩形の棒を画定している。ハウジングの第2部分は面128の中央に位置した孔をさらに画定して、中央孔120を画定している。中央孔の周囲を内部チャネル158で包囲することができ、内部チャネル158は中央孔120を囲むリングを形成し、さらに、リングから放射状に外方へ延びた3つの細長い湾曲形状の溝を設けている。内部チャネルは、互いに平行で面128の下に位置する2つの対向した側壁を画定している。さらに、外部チャネル163は、面128の縁に隣接しその内側に位置したリングを形成している。外部チャネルは、互いに平行で、面128の下に配置されている2つの対向した壁によって画定されている。図にはないが、Oリングと密封部が内部チャネル158および外部チャネル163の内部に挿入されている。面128は円形の切り抜き部168をさらに設けてよい。これらの切抜き部は、各緊塞具をハウジングの面に旋回可能に取り付けられるようにするピン、ボルトを受容するために使用される。さらに、第2部分105は、シャッタ弁を他の装置または機器に接続できるようにする本体要素173を設けてもよい。一実施形態では、本体要素は管状本体を画定でき、この本体で画定されたチャネルは中央孔120と連通している。第1本体は面128本体の縁に沿ってスロット180を設けてよく、スロット180は、相手歯車や、シャッタ弁のハウジング内でアクチュエータリングを移動させる回転エネルギーを生成するその他の手段を受容する。
【0021】
図2Aは、一実施形態によるアクチュエータリング130の正面図である。アクチュエータリングは、平坦な頂面と、これと対向する平坦な底面と、そして平坦な側壁とを持った実質的に円形のリングを画定する。さらに、アクチュエータリングは密封部と合致する外方に向いた平面131を設けており、この平面131は、シャッタ弁の他の構成部品と共に密封部を形成するために非常に精密に製造される。アクチュエータリングは、適切かつ当業者に周知のあらゆる材料で形成できる。さらに、アクチュエータリングは平坦な肌理を持つ平坦な密封面を設けてよく、この密封面は適切な密封材料を備える。アクチュエータリングは、シャッタ弁のハウジングで画定された空洞内部に嵌合するサイズを有する。
【0022】
アクチュエータリングは、アクチュエータリングの内周内に固定された3つのアームピンボス205を設けている。しかし、緊塞具を4つ以上使用する場合には、必要に応じて追加のアームピンボスを使用できる。内周はアクチュエータリングの内部側壁によって画定されている。この実施形態では、各アームピンボスは、アクチュエータリングの内部側壁から放射状内方へ延びた実質的に平坦な三角形の突起を画定している。各アームピンボスの頂点の付近にはヒンジピン用孔207が形成されている。各ヒンジピン用孔207は円形を画定しており、さらに、各ピボットアーム110を各アームピンボス205に蝶番接続する、または各アームピンボス205との蝶番式接続を設けるためのピンまたはその他の固定具を受容するように適合されている。
図3でより詳細に示し、以下で説明しているように、各アームピンボスは、各ピボットアームのスロット315によって受容されるサイズを有する。
【0023】
図2Bは、一実施形態によるアクチュエータリングとベベル歯車の斜視図である。
図2Bは、本発明の一実施形態による、ベベル歯車250と、アクチュエータリング130と、アクチュエータリングの内周内に保持された構成部品とを示す。
図2Bではシャッタ弁は開位置にある。ベベル歯車は複数の歯車歯を設け、アクチュエータリング付近に配置されている。ベベル歯車はアクチュエータリングと一体形成されるか、または溶接、固定具などによってアクチュエータリングに結合または固定されていてよい。別の実施形態(図示せず)では、歯車歯をアクチュエータリングと一体形成することができる。ベベル歯車は、相手歯車(図示せず)によって、またはハウジングの空洞内でアクチュエータリングを移動させる回転エネルギーを生成するその他の手段によって駆動される歯車歯を設ける。
【0024】
同じく
図2Bに、引き込み位置にある1本のピボットアーム110と緊塞具115を例示のみの目的で示す。ピボットアームと緊塞具は、シャッタ弁が開位置にある場合に引き込み位置に置かれる。緊塞具はピボットアームに旋回可能に取り付けられており、ピボットアームはアクチュエータリングのピボットアームボスに旋回可能に取り付けられている。開位置では、緊塞具の実質的にどの部分も中央孔を遮断しない。シャッタ弁は、アクチュエータリングの接線方向への力を付加することで開位置から閉位置へ移動する。
図2Cは、3つの緊塞具のうち1つの大部分が中央孔の一部を遮断した状態で閉位置にあるシャッタ弁を示す。ベベルの歯車歯にアクチュエータリングの接線方向への力が付加されると、ハウジングの空洞内でアクチュエータリングが回転する。これによりピボットアームが回転することで緊締具が旋回し、緊塞具の舌片および溝要素が中央孔内に強制移動される。
【0025】
図3は、一実施形態によるピボットアーム110の斜視図である。ピボットアームは、第1端部310およびこれと対向する第2端部305を設けた本体を画定する。第1端部は、2つの対向するピボットアーム側壁によって形成されたスロット315をさらに画定している。各スロットはアームピンボス205の頂点を受容するように寸法付けおよび適合されている。各ピボットアーム側壁は、ピボットアームチャネル312を画定する1対の合致した円形開口部を設けている。ピボットアームチャネル312は、ヒンジアームの第1端部をアームピンボスのヒンジピン用孔に蝶番式または旋回可能に取り付けるための固定具を受容するように適合されている。ヒンジアームの第2端部は円形ピボットアーム孔320を備えている。ピボットアームの第2端部は、各緊塞具の外周の一部に形成された緊塞具スロット310により受容されるように適合されている(
図4A〜
図4Bを参照)。
【0026】
図4A、
図4Bは、一実施形態によるシャッタ弁の緊塞具115の斜視図である。各緊塞具は、複数の側部によって画定された形状を有する花弁型構造を画定している。一実施形態では、各緊塞具のサイズと形状は等しいが、これは限定を意図したものではない。各緊塞具は、花弁型構造の外周の少なくとも一部に沿って舌片と溝の特徴部400を画定している。この実施形態では、舌片と溝の特徴部は円周の2つの側部に配置されているが、これは限定を意図したものではない。この実施形態では、円周の1つの側部に舌片と溝の特徴部400の舌片401が位置している。舌片は、花弁型構造の面から突出し、隣接した緊塞具の溝403内に嵌合するように適合された隆起部であってよい。円周の第2側部には、舌片と溝の特徴部400の溝403が配置されている。各々の溝は2つの対向した側壁で画定されたチャネルであり、外周の第2の側部に配置されている。円周の溝403が配置された面は緊塞具の側面を画定し、この側面上を、ハウジングで構成された空洞の壁付き突起150、153が滑動する。舌片と溝の特徴部は、任意の適切な密封材から成る密封面をさらに備えている。舌片、溝要素、密封面は緊塞具間に密封を作り出すように適合されている。緊塞具は当業者に周知のあらゆる適切な硬質材料で製造できる。
【0027】
各緊塞具はその外周の第3側部に緊塞具スロット410をさらに画定している。スロット410は2つの対向した側壁によって形成されている。緊塞具スロットはピボットアームの第2端部と蝶番的に接続する。緊塞具スロットは、対応するピボットアームの第2端部を、これが緊塞具の緊塞具スロット内に挿入される形で受容するように寸法付けおよび適合されている。各スロット410の側壁は、緊塞具チャネル411を画定する1対の合致する円形開口部を設けている。これにより、緊塞具チャネル411とピボットアームの第2端部の孔320とが整列することで、旋回可能な固定具またはピンが緊塞具と旋回アームを旋回可能に結合できるようになる。
【0028】
各緊塞具の花弁型構造は、花弁型構造の頂点に位置するフック要素405をさらに画定している。フック要素はフックまたはくちばし型の花弁型構造を画定し、また、弁が閉位置にある時には他の緊塞具のフック要素と合致するように適合されている。
図5Bを参照すると、閉位置時における全ての緊塞具115と、互いに合致してルーメン(中央孔)120を完全に閉鎖し、ルーメン(中央孔)120を通る流体の流れを排除する全ての緊塞具のフック特徴とを示している。
【0029】
各緊塞具は、ハウジングの第1および第2部分で形成された空洞内に緊塞具を旋回可能に取り付けるためのピンまたは旋回可能な固定具を受容するように適合された円形の緊塞具チャネル412をさらに画定する。ピンまたはシャフトを円形の緊塞具チャネル412内、さらにハウジングの第1および第2部分の円形の切抜き部165、168内に挿入して、各緊塞具をハウジングに旋回可能に取り付けることができる。
【0030】
図4Cは、一実施形態によるシャッタ弁100の2つの合致する緊塞具の断面図である。
図4Cは、花弁型構造の外周の少なくとも一部に沿って舌片と溝の特徴部400を画定している各緊塞具を示す。緊塞具480の頂部には舌片と溝の特徴部400の舌片401が設けられている。舌片401は、隣接する緊塞具481の溝403内に勘合するように適合された、花弁型構造の面から突出した隆起部である。溝403は2つの対向する側壁によって画定されたチャネルであり、この溝は、(シャッタ弁100が閉位置にある時に(
図5B参照))密封を作り出すべく、隣接する緊塞具480の舌片401を受容するように設計されている。舌片と溝の特徴部400は、ゴム、プラスチック、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、ビニル、およびこれらの任意の組み合わせなどから成る密封面421をさらに備える。舌片および溝要素と密封面は、緊塞具480、481の間に密封を作り出すように適合されている。
【0031】
図5Aは、ハウジングの第2部分107を取り除いた状態の、一実施形態による完全な開位置にあるシャッタ弁を正面から見た図である。この実施形態では、
図5A、
図5Bは、緊塞具がアクチュエータリング110の内周周囲で円形アレイ状に配置されるよう、ピボットアーム110に蝶番式に結合された3つの緊塞具115を示している。別の実施形態では(図示せず)、4つ以上の緊締具を使用できる。
図5Aは開位置にあるシャッタ弁を示し、
図5Bは完全な閉位置にあるシャッタ弁を示す。3つ以上の要素を開位置と閉位置の間において集団的に配置することができる。各緊塞具は、固定具によってピボットアームの第2端部に可動式または蝶番式に取り付けることができる。一実施形態では、固定具はピン、シャフト、または2つの部品間の旋回動作を可能にするその他の手段であってよい。上で説明したように、ピボットアームの第2端部のピボットアーム孔は、各緊塞具の外周の一部に設けたスロット410により受容されるように適合されている。
図3は、各ピボットアームのスロットが、ピボットアームボス205に受容されるよう適合および寸法付けされた様子を示す。
【0032】
図5A、
図5Bは複数の切り抜き部に受容された複数の要素505をさらに示す。要素505(例えばシャフトまたはピンであってよい)は、各緊塞具をハウジングの空洞に旋回可能に取り付けるために、ハウジングの第1および第2部分の切り抜き部165、168内に挿入できるように寸法付けされている。各要素505は各緊塞具と一体に形成するか、あるいは各緊塞具に個別に結合または固定することができる。
【0033】
図5A、
図5Bは、平面125からほぼ垂直に外方へ突出した、湾曲し実質的に矩形のバーを画定する壁付き突起150をさらに示す。壁付き突起は、緊塞具が開位置と閉位置の間で移動する際に緊塞具の側面が滑動できる面を提供する。
【0034】
この実施形態では、3つの緊塞具を開位置と閉位置の間において集団的に配置することができる。
図5Aに示すように、完全な開位置では、複数の緊塞具の各々は、中央開口部または孔120が遮断されず、流体、気体、物体が開口部を流動できる形で位置決めされている。力がアクチュエータリングに対して接線方向に働くと、アクチュエータリングがハウジングによって画定された空洞内で回転する。これにより、各ピボットアームが緊塞具の側面を各壁付き突起に対して移動させることで、各緊塞具が各壁付き突起に沿って滑動または滑走する。緊塞具は、アクチュエータリングの内周内の全ての孔を確実になくすために、各緊塞具が隣接の緊塞具と接触するまで壁付き突起150、153に沿って滑動を続ける。完全な閉位置にある場合には、各緊塞具の舌片および溝要素400の各々の舌片401が隣接の緊塞具の溝403と合致する(
図4C参照)。さらに、各緊塞具の各フック要素405は隣接の緊塞具のフック要素と接触して密封を形成する。
【0035】
図5Bは閉位置にあるシャッタ弁を示す。シャッタ弁を閉位置から開放するには、アクチュエータリングに接線力(シャッタ弁を閉鎖するために付加されるものと反対の力)を付加して、アクチュエータリングがハウジング内で回転できるようにする。これによりピボットアームが各緊塞具を引っ張り、隣接の緊塞具から脱係合させる。その結果、各緊塞具の側面が壁付き突起上を滑動または滑走し、中央孔から離れる。上で述べたように、完全な開位置にある場合には、中央孔120は緊塞具のいかなる部分によっても遮断されない。圧力調整と流体制御を行うために、シャッタ弁を一部開位置または一部閉位置にすることが可能である。さらに、必要であれば、空洞内に追加のガスケット、Oリング、密封部をさらに利用して、流体密封を達成できる。
【0036】
図5Aは複数のワイパ502と細長要素503をさらに示す。各々の細長要素とワイパは密封材料から成ってよい。あるいは、各々の細長要素とワイパは、緊塞具の構成材料よりも展性に富んだ材料から成っていてもよい。1対のワイパが各緊塞具の頂面および底面に配置されている。弁を組み立てると、ワイパがハウジングの部品105、107の平面125、128と接触して、その結果、平面125、128との密封を形成する。このようにして、流体がワイパと平面125、128の間を通過することができない密封が作られる。これはハウジングによって作られた空洞内での流体の移動を制限する。
【0037】
さらに、この実施形態では、3つの細長要素503が空洞内に配置されている。各細長要素は各緊塞具付近にある壁付き突起150、153の各々と当接する。各細長要素は密封材料から成ってよい。弁を組み立てると、各細長要素がハウジングの部品105、107の平面125、128と接触して、その結果、平面125、128との密封を形成する。こうして流体が細長要素と平面125、128の間を通過することができない密封が作られる。これもハウジングで作られた空洞内での流体の移動を制限する。
【0038】
シャッタ弁が開位置にある場合(
図5Aに示す)、ワイパおよび細長要素は、隣接のワイパおよび細長要素が相互に接触して囲繞領域を形成するように位置決めされる。つまり、開位置では、一連のワイパおよび細長要素によって画定された周範囲が存在し、この周範囲は流体がそれ以上通過することが不可能な密封を形成する。この周範囲により画定された囲繞領域は、流体または気体がハウジングの空洞の一部内に流入することを阻止する密封を形成する。そのため、開位置にある弁は、ルーメンを通って移動する流体をハウジングの空洞の小さな領域内に留めることができる。
【0039】
図5Bは閉位置にあるシャッタ弁を示す。閉位置において、近接し合うワイパと細長要素が相互に接触して小さな囲繞領域を形成する。つまり、閉位置では、一連のワイパと細長要素により画定される周範囲はより小さく、このより小さい周範囲が、流体がそれ以上通過することが不可能な密封を形成する。より小さい囲繞範囲は、流体または気体がハウジングの空洞の実質的部分に流入することを阻止する密封を形成する。上記のより小さい周範囲は、ルーメン(中央孔)120により画定された円形領域と実質的に同一である。したがって、閉位置では、弁はルーメンを通って移動する流体を実質的にルーメン内部に留めるだけで、ハウジングの空洞内への流入は阻止する。弁は、開位置から閉位置へ移動する際に、ハウジングの空洞内にある流体を実質的にルーメン領域内に排出する。
【0040】
本発明の主題を構造的特徴および/または方法的行為に特有の文言で説明したが、添付した特許請求の範囲で定義された本発明の主題は、記載した具体的な特徴や行為に必ずしも限定されるものではないことが理解されるべきである。むしろ、上で述べた具体的な特徴や行為は、特許請求の範囲を実施する形態の例として開示される。