(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の側方パネル及び前記第2の側方パネルは、略垂直方向に設定された一対の離間した折り畳み線の周辺でそれぞれ折り畳み可能であり、前記第1の側方パネル及び前記第2の側方パネルを折り畳んで形成することができる
請求項1に記載のホイールウェルカバー。
前記ベースパネルは、前記ベースパネルを前記第1の方向と略対向する第2の方向に折り畳んで前記カバーパネルの下端周辺に折込部を形成する補助折り畳み線を備えている
請求項1又は2に記載のホイールウェルカバー。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の各実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。各図面において、同様の構成には可能な限り同じ参照番号を付与している。なお、図面は簡略化されており、正確な縮尺では描かれていないことに留意されたい。また本開示については、説明の便宜上及び明確化のためだけに、図面に関して、上、下、上、下、及び対角線等の方向を示す用語を使用している。しかし図面の説明と合わせて使用されるこれらの方向に関する用語によって本発明の範囲が限定解釈されるものではない。
【0013】
また以下の説明で使用される用語は便宜上のものであり、これによって本発明の範囲が限定解釈されるものではない。また以下の説明において、「右」、「左」、「下」及び「上」は、参照される図面の方向を示している。「内向きに」及び「外向きに」とは、特定された要素の幾何学中心及びその指定された部分に対して「向かう方向」と「離れる方向」とをそれぞれ示している。さらに、説明で使用される「一つ」という語は、「少なくとも一つ」を意味する。用語には、上記の語、それらの派生語及び同趣旨の語が含まれる。
【0014】
図1〜
図7Bに、本発明の第1実施形態による車両のホイールウェルカバーを示す。ホイールウェルカバー5は、カバー10と、骨組体12(spine assembly)と、シャベル体14と、保持突起20とを備えている。
【0015】
以下で更に説明するように、カバー10は、骨組体12によって支持される。カバー10は、図示を略すホイールウェルエリアを覆うことができる形状及び大きさを有する平面シートとして形成されている。カバー10は、好ましくは二等辺の台形形状に形成されるが、これ以外にも、正方形、円形、楕円形、八角形等のその他の適切な形状に形成することができる。なお、各形状において、カバー10は、車両のホイールウェルエリア、好ましくはホイールウェルエリア全体を実質的に覆うものであればよい。このようにすることで、カバー10によって、大きさ及び形状が異なる車両のどのようなホイールウェルのエリアでも、完全に又は実質的に覆うことができる。
【0016】
カバー10は、金属、ポリマー、木材、織物、合成材等の周知の材料を用いて形成することができる。好ましくは、カバー10は、防水材料で形成されてもよい。カバー10の形成に適する材料の例としては、天然又は合成の布、硬質プラスチックシート、シート金属等が挙げられる。好ましくは、カバー10は、容易に折り畳みできる防水合成繊維で形成されるとよい。
【0017】
カバー10は、使用時に、ハンドル18を取り外し可能にカバー10に留めておくための留め具36を備えていてもよい。
図1Aに示すように、留め具36は、カバー10の上部においてハンドル18を留めておくクリップとして構成されている。留め具36としては、これ以外にも、フック、面ファスナー、ストラップ等の適切な取付部材を用いることができる。
【0018】
またカバー10は、後側の縁に沿って配置された磁石37を備えており、車体への取り付けを容易としている。磁石37は、カバー10のポケットの内側に縫い付けられたり、接着されたり、或いは別の方法によってカバー10に取り付けられてもよい。又は、磁石37は骨組体12上に配置されてもよい(
図1A参照)。
【0019】
骨組体12は、カバー10を安定させて支持するものである。
図1によく示すように、骨組体12は、第1の端部22Aと、第1の端部22Aに対向する第2の端部22Bとを有する中央支持部材22とを備えている。また、骨組体12は、第1の延長部材24、第2の延長部材26、第3の延長部材28、第4の延長部材24’、第5の延長部材26’及び第6の延長部材28’を更に備えている。中央支持部材22の第1の端部22A及び第2の端部22Bには、以下で更に説明するように、各延長部材を旋回可能に取り付けている旋回機構が取り付けられている。
【0020】
中央支持部材22及び各延長部材は、開いた状態のカバー10の後面に沿って延びる細長い管状又は棒状の部材として構成されている。これらの中央支持部材22及び各延長部材は、例えばアルミニウム、銅、白金、鋼等の金属、又はエラストマー、ゴム、プラスチック等のポリマーのような軽量材料を用いて形成することができる。好ましくは、中央支持部材22及び各延長部材は、アルミニウムで形成されるとよい。
【0021】
第1の延長部材24及び第4の延長部材24’は、骨組体12の下端において、中央支持部材22の第1の端部22Aに旋回可能に連結されている。これらの第1の延長部材24及び第4の延長部材24’は、それぞれ複数の留め具30を用いてカバー10に取り付けられる。留め具30は、好ましくは、クリップやストラップで、フック、面ファスナー又はストラップ端を固定する他の取付部材を有するものとすることが好ましい。第1の延長部材24及び第4の延長部材24’は、中央支持部材22の側面から外向き且つ垂直に延び、カバー10の下縁に沿って延びて、使用状態では地面に載置される。
【0022】
図6、
図6A、
図6B、
図6C及び
図7を参照すると、第1の延長部材24及び第4の延長部材24’は、更に、第1の延長部材24及び第4の延長部材24’のそれぞれの端部に設けられた延長部材留め具32を用いてカバー10に固定される。延長部材留め具32は、カバー10に設けられたスロット状ポケット33から延びるタブ35が入る開口部53を有する端部キャップとして構成されている。
図6、
図6A、
図6B、
図6C及び
図7に示すように、スロット状ポケット33は、カバーに取り付けられたポケットとして構成され、第1の延長部材24及び第4の延長部材24’のそれぞれが入るスロットを形成している。スロット状ポケット33のタブ35は、延長部材留め具32の開口部53を通して、延長部材留め具32に固定される。すなわち、
図7に示すように、各延長部材留め具32はカバー10に取り付けられ、タブ35は各延長部材に取り付けられる。なお、各延長部材留め具32は、車体に対して磁気的に固定することができる磁性材料、例えば磁石を用いて形成してもよい。
【0023】
あるいは、
図7Aに示すように、各延長部材には、延長部材留め具32に代えて、つまみ55とベース部材57との間にカバー10を固定するネジ機構として形成された延長部材留め具32’を設けることもできる。つまみ55は、ベース部材57に設けられたネジ溝に係合してベース部材75に固定されるネジ部を備えている。すなわち、つまみ55のネジ部は、カバー10の図示を略す開口部を介してベース部材57に挿入される。つまみ55が締め付けられると、カバー10は、つまみ55とベース部材75との間に固定される。このようにして、カバー10は、延長部材留め具32’を介して延長部材に固定されることとなる。また、つまみ55の頂部は、他の付属品の取付部として利用することができる。
【0024】
再び
図1を参照すると、第3の延長部材28及び第6の延長部材28’も同様に、骨組体12の下端において、中央支持部材22の第1の端部22Aに旋回可能に連結されている。これらの第3の延長部材28及び第6の延長部材28’は、それぞれの延長部材留め具32を介してカバー10に固定される。第3の延長部材28及び第6の延長部材28’は、中央支持部材22の側面からカバー10の外縁のほぼ中央部に向かって外側に延びるように設けられている。第3の延長部材28は、好ましくは隣接する第1の延長部材24に対し約40〜60度の角度で配置されるように構成される。同様に第6の延長部材28’は、好ましくは隣接する第4の延長部材24’に対し約40〜60度の角度で配置されるように構成される。このような第3の延長部材28及び第6の延長部材28’が、それぞれ延長部材留め具32を介してカバー10に連結されることにより、カバー10の中央部の安定性、形状維持性及び支持性を向上させることができる。
【0025】
第2の延長部材26及び第5の延長部材26’は、骨組体12の上側において、中央支持部材22の第2の端部22Bに対して旋回可能に連結されている。第2の延長部材26及び第5の延長部材26’は、それぞれ延長部材留め具32を介してカバー10に固定される。
【0026】
第2の延長部材26及び第5の延長部材26’は、中央支持部材22の側面からカバー10の上側の外縁に向かって外側に延びるように設けられている。
図1に示すように、第2の延長部材26及び第5の延長部材26’は、それぞれ好ましくは中央支持部材22に対して約120〜150度の角度で配置される。このような第2の延長部材26及び第5の延長部材26’が、それぞれの延長部材留め具32を介してカバー10に連結されることにより、カバー10の上部エリアの安定性、形態維持性及び支持性を向上させることができる。
【0027】
図1Aを参照すると、シャベル体14は、骨組体12に連結され、車両のホイールウェルのエリアの周囲の落雪を集める集積部を形成している。シャベル体14は、一対のすくい部16,16’と、骨組体12に連結されたハンドル18と、を備えている。
【0028】
各すくい部16,16’は、骨組体12の底部に配置された第1の延長部材24及び第4の延長部材24’に対してそれぞれ連結されており、各延長部材と共に旋回するようになっている。
【0029】
各すくい部16,16’は、矩形形状の平面部材として構成されている。各すくい部16,16’の全幅は、カバー10の全幅に対応している。各すくい部16,16’は、好ましくは長方形に形成されるが、これ以外にも、例えば、正方形、円形、楕円形、八角形等、すくい部としての使用に適する他の形状に形成することができる。また、以下で更に説明するように、各すくい部16,16’は、各端部取付具38,40及び38’,40’上を摺動する円筒形状の端部を有している。
【0030】
各すくい部16,16’は、例えばアルミニウム、銅、白金、銀等の金属や、剛性プラスチック等のポリマーのような軽量材料を用いて形成される。好ましくは、各すくい部16,16’は、アルミニウムで形成されるとよい。
【0031】
図1A及び
図3に示すように、すくい部16は、端部取付具38,40によって、骨組体12の第1の延長部材24に連結される。すくい部16’は、端部取付具38’,40’によって骨組体12の第4の延長部材24’に連結される。これらの端部取付具は、各延長部材に対して直角に外向きに延びる細長い筒状又は棒状の部材として形成されている。そして、各すくい部16,16’の筒形状の端部は、それぞれの端部取付具上を摺動する。
【0032】
各端部取付具38,38’、40,40’は、例えばアルミニウム、銅、白金、銀等の金属、剛性プラスチック等のポリマーのような軽量材料を用いて形成される。好ましくは、各端部取付具はアルミニウムで形成されるとよい。
【0033】
各端部取付具38,40の近位端は、骨組体12の底部に沿って延びる第1の延長部材24に直接取り付けられる。端部取付具38’,40’の近位端は、骨組体12の底部に沿って延びる第4の延長部材24’に対して直接取り付けられる。第1の延長部材24及び第4の延長部材24’は、それぞれ、溶接、締結具、又は端部取付具と一体構造にすることによって、各端部取付具に設けることができる。
図16に示すように、各端部取付具には、各すくい部16,16’を動かしやすくするために、一対の格納式の車輪又はグライダー225が設けられてもよい。車輪及び/又はグライダー225は、すくい部16,16’を動かしやすくするために、剛性プラスチックやゴム等の材料を用いて形成することができる。
【0034】
ここで
図1〜
図3に示すように、ハンドル18は、すくい部16とすくい部16’との間において、シャベル体14に対して旋回可能に連結されている。ハンドル18は、伸長状態(
図1A参照)から格納状態(
図4A参照)に変化させることができる。具体的には、ハンドル18は、第1の延長部材24及び第4の延長部材24’の長手方向の軸に対して略平行な軸の周りを旋回するように、シャベル体14に対して旋回可能に連結されている。ハンドル18は、留め具36で固定されていない状態又は留め具36で固定されている状態で、雪掻きに使用することができる。本実施形態では、ハンドル18は、バネ蝶番39を用いて、各すくい部16及び16’の間に取り付けられている。
【0035】
ハンドル18は、好ましくは、シャベル体14に連結される近位端と、持手部41を有する遠位端とを備える伸縮式の筒状又は棒状の部材に形成される。ハンドル18は、例えばアルミニウム、銅、白金、銀等の金属、又は剛性プラスチック等のポリマーのような軽量材料を用いて形成することができる。また、持手部41は、好ましくはT字型に形成されるが、これ以外も他の適切な形状に形成することができる。
【0036】
上述したように、バネ蝶番39は、シャベル体14の中間点辺りに取り付けられており、カバー10の中央下部に当接している。バネ蝶番39がハンドル18の近位端に旋回可能に連結されることで、ハンドル18を色々な位置に容易に動かすことができる。一態様では、バネ蝶番39は、ハンドル18を付勢して、直立させてカバー10に当接させる。
図1Aによく示すように、カバー10前面の中央位置の付近には、ハンドル18の上部をカバー10に対して取り外し可能に固定する留め具36が更に設けられているとよい。
【0037】
ホイールウェルカバーは、骨組体12から後方に向かって延びる保持突起20を更に備えている。
図1によく示すように、保持突起20は、骨組体12の底部からカバー10の後方に向かって延びる筒状又は棒状の部材として構成される。保持突起20が車両のホイールに当接することで、更に安定性が向上し、ホイールウェルカバーを車両に固定する助けとなる。ホイールの両端部に当接する一対の離間した突起がホイールウェルカバーに設けられることが好ましい。保持突起20は、例えばアルミニウム、銅、白金、鋼等の金属、又はエラストマー、ゴム、プラスチック等のポリマーのような軽量材料を用いて形成される。
【0038】
各保持突起20の近位端は、骨組体12の底部に沿って延びる第1の延長部材24及び第4の延長部材24’にそれぞれ直接に取り付けられるか、これらの延長部材と一体構造とすることができる。
【0039】
再び
図1を参照すると、ホイールウェルカバーを車両に固定するために、中央支持部材22から延びるロック部材34が設けられている。ロック部材34は一対のロック棒49を有しており、これらロック棒49は、ロック解除位置(
図4参照)とロック位置(
図1参照)との間で回転する。ロック解除位置では、ロック部材34の各ロック棒49は下方を向いている。その状態から、ロック部材34をロック位置に移動させるためには、各ロック棒49を回転させて上方に向け、車両のホイールウェルのエリア内(図示略)において、車体の下側に係合させる。一旦ロック位置となると、各ロック棒49が車体のホイールに当接され、ホイールウェルカバーが外れることを防止できる。
【0040】
キーロック42(
図4A参照)は、各ロック棒49をロック位置に固定するために用いられる。あるいは、ロック部材34を回転させることで、直接、キーロック42のキーロック本体43(
図7B参照)と連結してもよい。別の態様では、キーロック42に回転可能なノブ(つまみ)を設けて、各ロック棒49の回転を制御してもよい。更に別の態様では、ユーザが手動でロック部材34をロック位置に嵌め込み、キーロック42を用いてロックするように構成してもよい。
【0041】
図7Bに示すように、キーロック42は、カバー10内の開口(図示略)を介してロック部材34に回転可能に連結されるように構成されている。すなわち、キーロック42はロック棒49を回転させて、ロック位置とロック解除位置との間を移動させる。ロック位置では、キーロック42は、ロック棒49が更に回転しないようにする。要するに、ロック部材34及び保持突起20は、ホイールウェルカバーをホイールに固定する助けとなる。
【0042】
図8〜
図12Aに示すように、ホイールウェルカバーは、カバー10又は骨組体12に連結される調節可能な延長カバー部材を備えていてもよい。延長カバー部材は、複数のホイールウェルカバーに連結するように構成されており、各ホイールウェルカバーの間において、車両の前部周囲又は後部周囲に延びるように配置される。このような延長カバー部材によって、車両の車台エリアに雪、氷及びその他の堆積物が集まることを防止できるとともに、シャベルの使用による擦り傷やへこみから保護することができる。
【0043】
図8及び8Aに示す第1態様の延長カバー部材56Aは、複数の連結可能な垂直パネル44として構成されている。垂直パネル44は、地面から上方に、車両のドア底部の高さ(図示略)の下のポイントまで延びる。水平パネル46は、地面に沿って延びるように設けられ、個々の垂直パネル44を旋回可能に支持する。相互連結された垂直パネル44及び水平パネル46の各組は、布部材51を介して連結されており、布部材51によって隣接する各パネル間の柔軟性が確保されている。このような延長カバー部材56Aは、所定の締結具を介して、ホイールウェルカバーの骨組体12に連結される。
【0044】
図9に第2態様の延長カバー部材56Bを示す。延長カバー部材56Bは、略L字状の縦断面を有する細長いカバー部材として構成されている。延長カバー部材56Bは取付タブ48を備えており、延長カバー部材56Bの上端周辺で取付タブ48がドアと車両のシャーシとの間に係合することによって、延長カバー部材56Bが車両に固定される。また、延長カバー部材56Bは側方取付部50を備えており、側方取付部50によって延長カバー部材56Bの側方部分が車体のホイールウェル1000に固定される。また延長カバー部材56Bに補強部材52を設けて、支持性を向上させてもよい。例えば、延長カバー部材56Bを布地で形成する一方で、補強部材52を剛性のプラスチックで形成すれば、布地の延長カバー部材56Bを支持できるとともに、その形状を維持することができる。
【0045】
図10に第3態様の延長カバー部材56Cを示す。延長カバー部材56Cは、略L字状の縦断面を有する細長いカバー部材として構成されている。延長カバー部材56Cは側方取付部50を備えており、側方取付部50によって延長カバー部材の側方部分がホイールウェル(図示せず)に固定される。加えて、延長カバー部材56Cは、補強部材52を備えている。
【0046】
図11に第4態様の延長カバー部材56Dを示す。延長カバー部材56Dは、2つの平面部材(上部平面部材及び下部平面部材)と、これらの平面部材の側面の両端に設けられた棒ばね54とを備えている。棒ばね54は各平面部材を外側に付勢して、上部平面部材を車両の下端の下に配置できるようにする。下部平面部材が車両と地面に向けて押されると、棒ばね54に正の張力が発生し、延長カバー部材56Dが所定位置に固定される。棒ばね54は、延長カバー部材56Dの高さを車両の下端(図示略)に対して調節する。上部平面部材と下部平面部材との間は鈍角の角度γとなる。例えば、車両の下端が低くなるにつれて、角度γが大きくなる。あるいは、車両の下端が高くなるにつれて角度γが小さくなる。また、延長カバー部材56Dの両端部は、それぞれ側方取付部50によって、ホイールウェルのエリアの内側部分に固定される。
【0047】
図12に第5態様の延長カバー部材56Eを示す。延長カバー部材56Eは、
図11の延長カバー部材56Dと同様の構成であるが、延長カバー部材56Eの長手方向に沿ってそれぞれ離間して配置された複数の棒ばね54を備えている。延長カバー部材56Eの両端部は、それぞれ側方取付部50によって、ホイールウェルのエリアの内側部分に固定される。
【0048】
図12Aに第6態様の延長カバー部材56Fを示す。延長カバー部材56Fは細長い膨張可能なバルーン部材47として構成されており、バルーン部材47は各ホイールウェル1000の間に亘った長さとなっている。バルーン部材47が膨張すると、車両1002の下端周辺と地面とに当接する。またバルーン部材47は、バルーン部材47を車両に固定するための取付部材(図示略)を備えていてもよい。
【0049】
要するに、本実施形態のホイールウェルカバーは、カバー10と、カバー10から延びるシャベルブレード16とを備えている。カバー10は、車両のホイールウェルのエリアを覆うのに十分な大きさ及び形状を有している。カバー10は、様々な車両メーカ及び各種車種の車両のホイールウェルのエリアを十分に覆うことのできる大きさと形状であればよい。カバー10は、ホイールウェルのエリア全体を十分に覆うことのできる大きさと形状を有している。
【0050】
シャベルブレード16は、好ましくは、プラスチック又はアルミニウムのような丈夫で軽量の材料からなる平面部材として構成され、地面に対して平行に又は接して配置される。カバー10に連結されるシャベルブレード16は、車両のホイールウェルのエリア周囲の落雪のような堆積物を集める集積部を形成する。シャベルブレード16は、カバー10の下端周辺においてカバー10に取り付けられ、カバー10の一部又は全体を支持して、カバー10がシャベルブレード16から上方に延びるようにする。好ましくは、シャベルブレード16は、カバー10の幅全体に亘って延びるように形成されるとよい。
【0051】
図13〜
図15に、本発明の第2実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー105を示す。折り畳み式のホイールウェルカバー105は、カバーパネル110と、ベースパネル180と、第1の側方パネル182と、第2の側方パネル184とを備えている。
図13に示されるように、展開した状態のホイールウェルカバー105は、折り畳める部分が存在する略平面のシートとして構成されている。折り畳み式のホイールウェルカバー105は、例えばプラスチック段ボール、段ボール、板金、硬質プラスチックシート等、折り畳みに適した材料を用いて形成することができる。
【0052】
以下で更に説明するように、カバーパネル110は、折り畳まれた状態では、ベースパネル180によって支持される。カバーパネル110は、車両のホイールウェルのエリア(図示略)一帯を覆うことができる全体形状及び大きさの平面部材として構成される。好ましくは、カバーパネル110は、車両のホイールウェルのエリアの円形に対応する円形状の上部と、矩形形状の下部とからなる形状に形成されるが、これ以外にも、例えば四角形、楕円形、三角形等のような他の適切な形状に形成することができる。どの形状でも、カバーパネル110は、車両のホイールウェルのエリア全体を十分に覆うことができる。
【0053】
ベースパネル180は、カバーパネル110から延びるとともに、折り畳み線188の辺りにおいて第1の方向に折り畳み可能にカバーパネル110の下端に連結され、支持ベース181(
図15参照)を形成するとともにカバーパネル110を支持する。ベースパネル180は、カバーパネル110の下縁部に沿って折り畳み可能に連結された平面部材として構成される。ベースパネル180は、好ましくは長方形に形成されるが、これ以外にも正方形、円形、楕円形、八角形等の他の適切な形状に形成することができる。ベースパネル180は、カバーパネル110の全幅よりも小さい幅の底部タブを備えている。好ましくは底部タブは、奥行き約7〜17インチ、幅約12〜24インチとされる。どの形状でも、ベースパネル180は、地面に設置されて、立ち上がったカバーパネル110を支持するように形成される。また、車両のホイールをベースパネル180上に置くことで、折り畳み式のホイールウェルカバー105を車両に対して更に固定することができる。
【0054】
第1の側方パネル182は、第1の側面の周りで折り畳み可能にカバーパネル110に連結されている。第2の側方パネル184は、第2の側面の周りで折り畳み可能にカバーパネル110に連結されている。これらの第1の側方パネル182及び第2の側方パネル184は、各側面から延びる平面部材として構成されている。各側方パネル182,184は、幅が約18〜32インチであり、折り畳まれていない状態では高さが約7〜19インチである。
【0055】
第1の側方パネル182及び第2の側方パネル184は、それぞれ、一対の離間した平行な折り畳み線186の周囲で折り畳み可能であり、折り畳み線186はカバーパネル110の垂直な側面に対して傾斜している。好ましくは、各折り畳み線の角度αは、カバーパネル110の垂直な側面に対して、約65〜85度、より好ましくは、約75度である。これらの折り畳み線によって、第1の側方パネル182及び第2の側方パネル184を折り畳むことができる。
図14及び
図15によく示されるように、第1の側方パネル182及び第2の側方パネル184は、折り畳み線186に沿って折り畳まれる。そして折り畳まれた状態では、パネルは三角形状となり、立ち上がったカバーパネル110が支持される。カバーパネル110の側面から外向きに延びる第1の側方パネル182及び第2の側方パネル184の下縁と、カバーパネル110の下縁との角度βは、10〜20°の鋭角である。
【0056】
加えて、更に各側方パネル182,184には、それぞれの折り畳み位置において、各側方パネル182,184を保持する留め具185が取り外し可能に設けられている。
図15によく示すように、留め具185は、各側方パネル182,184の折り畳み部分の間に配置することができる。留め具185には、好ましくは、クリップ、接着剤、面テープ等の端部を固定する留め具が使用される。
【0057】
ベースパネル180には、折り畳み線188とカバーパネル110との間に補助折り畳み線188’が更に設けられており、この補助折り畳み線188’に沿って、第1の方向とは概ね反対の第2の方向にベースパネル180を折り畳むことで、カバーパネル110の下端周辺に折込部191が形成される。
図14及び
図15によく示すように、この折込部191によってすくい部116が形成される。すくい部116は、幅約28〜33インチ、高さ約2〜6インチである。すくい部116は、カバーパネル110の全幅に延在することが好ましい。すくい部116とカバーパネル110によって、雪や他の堆積物を集める集積部が形成される。
【0058】
図16に本発明の第3実施形態のホイールウェルカバー205を示す。本実施形態のホイールウェルカバー205は、ベース280とカバー部材210とを備えている。ベース280とその各構成要素は、金属、ポリマー、木材及び複合材等の任意の適切な材料を用いて形成することができる。
【0059】
ベース280は、カバー部材210を支持する平面部材として構成されている。ベース280は、立ち上がったカバー部材210に対して略直角であり、前側部と後側部とを有している。ベース280の前側部は、カバー部材210から外向きに延びるすくい部216となっている。
図16に示すように、すくい部216は、テーパー状に形成されている。
【0060】
ベース280は更に、車両のホイールに当接する保持部材220を備えている。保持部材220は、カバー部材210の後側部から外向きに延在している。このような保持部材220によって、ホイールウェルカバー205を安定して車両に固定することができる。ホイールウェルカバーには、車両のホイールの両端部に当接する一対の離間した保持部材220が備えられていることが好ましい。ベース280は更に、一対の格納式の車輪又はグライダー225を備えており、ホイールウェルカバーを動かしやすくする。これらの車輪又はグライダーは、ホイールウェルカバーを動かしやすくするため、剛性のプラスチック又はゴム等で形成される。
【0061】
また
図17に示すように、ホイールウェルカバー205は、ホイールウェルカバー205に連結可能な延長カバー部材256を備えていてもよい。延長カバー部材256は、ホイールウェルカバー205の第1の側面から延びる雄横方向延長部材290と、ホイールウェルカバー205の第2の側面から延びる雌横方向延長部材292と、を備えている。雄横方向延長部材290は、他のホイールウェルカバー205の雌横方向延長部材292とスライド可能に係合するように構成され、これにより延長カバー部材246全体の幅が調節可能となる。
【0062】
図18〜
図18Eに本発明の第4実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー305を示す。本実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー305は、使い捨ての挿入部材302と、枠体310とから構成されている。
図18Aに示されるように、展開した状態の使い捨ての挿入部材302は略平面のシートとして形成され、使い捨ての挿入部材302を枠体310に固定する折り畳み式の底部316を備える。このような使い捨ての挿入部材302は、例えばプラスチック段ボール、段ボール、板金、硬質プラスチックシート等、折り畳みに適した材料を用いて形成することができる。
【0063】
図18、
図18B及び
図18Eに示すように、枠体310は、枠体310の下端から使い捨ての挿入部材302を受けるスロット315を備えている。枠体310は、車両のホイールウェルのエリアの円形に対応する円形状の上部と、一対の側方支持部材394を備えている。
図18及び
図18Eに示すように、側方支持部材394は、折り畳み式のホイールウェルカバー305を支持する三角形のパネルとして形成されるとともに、底部316からなるすくい部の側面を構成する。側方支持部材394は、使い捨ての挿入部材302の底部316を受けるための溝と、一対の側方パネル382,384を受けるためのスロットとを更に備えている。
【0064】
使い捨ての挿入部材302(
図18)の上部及び側部はそれぞれ、中央支持部材396及び各側方支持部材394の内側に形成された溝391に係合する。ホイールウェルカバー305を設置する際、挿入部材302の底部316を折り畳んで、すくい部を形成する。底部361からなるすくい部の側部は、各側方支持部材394の底部内側に形成された溝393に対応して係合するように構成されている。
【0065】
ホイールウェルカバー305の各側方支持部材394の上端の周りには、回転キャップ397が設けられており、各側方支持部材394を内側及び外側に回転する。各側方パネル382,384が各側方支持部材394のスロット315に挿入され溝391に係合すると、回転キャップ397は所定の位置にロックされて、各側方支持部材394の動きを制限する。回転キャップ397は、使い捨ての挿入部材302を枠体310に固定するためのロック機構を備えていてもよい。底部316及び使い捨ての挿入部材302からなるすくい部によって、雪及び他の堆積物を集める集積部が形成される。なお枠体310は、折り畳み式のホイールウェルカバー305を動かしやすくするために、
図16に示すような一対の格納式の車輪又はグライダー225を備えていてもよい。
【0066】
図19A〜
図19Eに本発明の第5実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー405を示す。ホイールウェルカバー405は、使い捨ての挿入部材402と、一対の側方支持部材494とを備えている。この使い捨ての挿入部材402は、その底部の周りに折り畳み可能な部分を有する平面シートとして形成されており、すくい部416を形成する。このような使い捨ての挿入部材402は、例えばプラスチック段ボール、段ボール、板金、硬質プラスチックシート等、折り畳みに適した周知の材料を用いて形成することができる。
【0067】
側方支持部材494は、挿入部材402を支持する三角形状のパネルである。側方支持部材494は更に、使い捨ての挿入部材402の各側面を固定するための溝491を有している。側方支持部材494は、好ましくはアルミニウム又はプラスチックで形成されるとよい。更に側方支持部材494にはロープ、針金、鎖等の端部を取り付ける開口部が形成されており、これにより折り畳み式のホイールウェルカバー405のハンドル418を形成することができる。
【0068】
使い捨ての挿入部材402の両側部は、側方支持部材494のそれぞれの内側に形成された溝491に係合する。ホイールウェルカバー405を設置する際、使い捨ての挿入部材402の底部が折り畳まれることですくい部416が形成される。このすくい部416及び使い捨ての挿入部材402によって雪及びその他の堆積物を集める集積部が形成される。使い捨ての挿入部材402は更に、折り畳み式のホイールウェルカバー405を車両のホイールに固定するためのロック部材434を備えていてもよい。具体的には、ロック部材434(
図19A及び
図19B)は、自転車のロック機構のように、ロープ、針金、鎖等を用いて、ホイールウェルカバー405を車両のハブに固定する一対の開口部として構成される。すくい部416は、すくい部416を動かしやすくするために、
図16に示すような一対の格納式の車輪又はグライダー225を備えていてもよい。
【0069】
図20〜
図20Eに本発明の第6実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー505を示す。本実施形態の折り畳み式のホイールウェルカバー505は、カバーパネル510と、ベースパネル516と、一対の側方パネル594とを備えて構成されている。
図20に示されるように、展開した状態の折り畳み式のホイールウェルカバー505は、折り畳める部分を複数備えた平面シートとして形成されている。折り畳み式のホイールウェルカバー505は、例えばプラスチック段ボール、段ボール、板金、硬質プラスチックシート等、折り畳みに適した材料を用いて形成することができる。
【0070】
以下で更に説明するように、カバーパネル510が折り畳まれると、ベースパネル516によって支持される。カバーパネル510は、車両のホイールウェルのエリア(図示を略す)全体を覆うことができる全体形状及び大きさに形成される。好ましくはカバーパネル510は、ホイールウェルのエリアの円形に対応する円形状の上部と、矩形形状の下部とを備える形状を有している。これ以外にも、カバーパネル510は、例えば四角形、楕円形、三角形等の他の適切な形状に形成することができる。またカバーパネル510は、カバーパネル150の上端部の側方から延びる複数のタブ582,584を備えている。これらのタブ582,584は、折り畳まれた状態で車両のホイールリム(図示略)に挿入され、折り畳み式のホイールウェルカバー505を支持する。
【0071】
ベースパネル516はカバーパネル510から延び、カバーパネル510の下端の位置に連結し、第1の方向に折り畳まれることで支持ベースを形成し、カバーパネル510を支持する。ベースパネル516は、カバーパネル510の下縁に沿って折り畳み可能に連結された平面状の折込部として形成されている。ベースパネル516は、好ましくは矩形形状に形成されるが、これ以外にも、正方形、円形、楕円形、八角形等の他の適切な形状に形成することができる。ベースパネル516は、地面に設置され、立ち上がったカバーパネル510を支持するように構成されている。またベースパネル516は、ベースパネル516を動かしやすくするために、
図16に示すような一対の格納式の車輪又はグライダー225を備えていてもよい。
【0072】
各側方パネル594にはタブ595が設けられており、タブ595は折り畳まれた状態でベースパネル516の各端部に連結される。各側方パネル594は、カバーパネル510の側方から延びる平面的な折込部として形成されている。側方パネル594とベースパネル516とが連結されることで、折り畳み式のホイールウェルカバー505を支持するベースが形成されるとともに、雪及び他の堆積物を集積する集積部が形成される。各側方パネル594に設けられた各折り畳み部分には、その折り畳み部分を固定するための留め具が設けられていてもよい。留め具としては、好ましくはクリップ、接着剤、面テープ等の端部を固定するものが使用されるが、これ以外にも周知の取付部材を用いることができる。
【0073】
本発明の思想範囲内で本実施形態に様々な変形を加えることができることが、当業者によって理解されるであろう。本発明は、本開示の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲で明示される本発明の範疇や範囲内の様々な変形例をも包含することを理解されたい。