(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1AGV及び前記第2AGVは、それぞれ第1ユーザの住所及び第2のユーザの住所におけるそれぞれ第1ホームベース場所及び第2ホームベース場所から、前記会合場所に移動する、請求項10に記載の方法。
前記会合場所における前記第1AGV及び前記第2AGVの位置は、前記第1AGV及び前記第2AGVが前記会合場所において指定された順番に配置されるように調整される、請求項10に記載の方法。
前記第1AGVが前記第1アイテムをいつ受け取ったか及び前記第1アイテムの識別を示すメッセージを第1ユーザに送信すること、を更に備える、請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここには例として実施態様が記載されているが、当業者であれば、これらの実施態様は記載された実施例または図に制限するものでないことが認識される。図面及びその詳細な説明は、実施態様が記載された特定の形態に制限することを意図するのではなく、逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される趣旨及び範囲に含まれる全ての変形、均等物及び代替物を包含する意図であることを理解するべきである。本明細書で使用される見出しは、構成を目的としているにすぎず、詳細な説明又は請求項の範囲を限定するために使用されることを意味していない。本出願を通じて使用されるように、単語「may」は、必須の意味(すなわち、「するべきである(must)」を意味する)ではなく、許容的な意味(すなわち、「する可能性がある」を意味する)で使用される。同様に、単語「含む(include)」、「含んでいる(including)」、及び「含む(includes)」は、「含むが、それに限定しない」ことを意味する。
【0007】
詳細な説明
本明細書は、自律陸上車両(「AGV」)を利用して、輸送車両(例えば、配達トラック)からアイテムを取り出し、特定の場所(例えば、ユーザの住居)に配達するシステムを記載する。種々の実施態様では、AGVは、個々のユーザが所有してもよく、及び/または、所定領域(例えば、アパート内、近隣等)におけるユーザのグループにサービスを提供してもよい。種々の実施態様では、AGVは、種々のタイプの場所(例えば、ユーザの住居の内側または外側、共有領域等)に配置してもよく、アイテムを搬送している輸送車両(例えば、配達トラック)と会合するために出向いて(例えば、路上に)もよい。例えば、輸送車両が指定された会合場所(例えば、路上)に特定時間に到着することの見込みを示す通知を受け取ってもよい。他の例として、種々のタイプのセンサ(例えば、画像センサ、音響センサ等)を利用して、輸送車両がある領域に近づいているときを判断してもよい(例えば、アイスクリームトラックが、近づいているとき等に音を演奏してもよい。)。輸送車両の接近に応じて、1つまたは複数のAGVが会合場所に出向き、輸送車両からアイテムを受け取ってもよい。1つの構成では、AGVが輸送車両よりも先に到着し得るように、AGVについて移動開始時間を設定し、会合場所に向けて移動を始めてもよい。移動開始時間の決定は、少なくとも一部が、会合場所に輸送車両が到着する推定時間に基づいてもよい。
【0008】
種々の実施態様では、AGVは、輸送車両、配達場所等に向けて、及び、輸送車両、配達場所等からナビゲートするための種々の能力を有してもよい。例えば、AGVは、ナビゲーションを支援するための種々のセンサ及び機器(例えば、画像センサ、近接センサ、GPS能力等)を有してもよい。種々の実施態様では、AGVは、移動路(例えば、会合場所、配達場所等への途中)においてAGVが出会う可能性のあるアクセス障害(例えば、ドア、ゲート等)を開くのを支援する1つまたは複数のアクセス機構を含んでもよい。例えば、アクセス機構は、AGVがガレージドアを開閉してガレージに出入りするのを可能とするガレージドア開信号を送信する送信装置を含んでもよい。他の例として、専用ドア(例えば、AGVに適合するサイズの)が、AGVのアクセス機構により作動される施錠機構及び/または開放機構を含んでもよい。このようなAGVのアクセス技術及び他の機能により、ユーザが家に居ることを必要とせずに、アイテムをAGVにより受け取り、配達することができる。更に、AGVは、ユーザが多忙あるいは手が空いていないとき(例えば、ユーザが電話中、睡眠中等のとき)、アイテムを受け取り、配達することができる。アイテムは、配達がよりし易い時間帯(例えば、午前2時と午前6時との間)に、AGVにより受け取り及び配達してもよい。
【0009】
種々の実施態様では、AGVのグループが輸送車両と会合するための会合場所に集合する場合、AGVが会合場所において指定の順番となるように、AGVの位置を調整してもよい。例えば、AGVが会合場所に居るときに、他のAGVが存在すると判断すると(例えば、AGVの種々のセンサを使用して、及び/または、中央管理システムにより指示されるように)、一方または双方のAGVに指定した順番にしたがって他方に対して移動するように指示してもよい。種々の実施態様では、指定された順番は、種々の組織的方法によって判断してもよい。例えば、AGVは、AGVが配達することになるアイテムの配達先住所にしたがう順番に並ぶように配置してもよい。他の例として、AGVは、輸送車両に格納されたアイテムの配列順番にしたがう順番に配置してもよい。会合場所におけるこのようなAGVの配置は、輸送車両からAGVへのアイテムの移送を単純化できることが理解される。種々の実施態様では、AGVは、輸送車両から対応するアイテムの識別及び移送を単純化する記号または他の識別記号もしくは機器(例えば、点滅光、音等)を更に包含してもよい。
【0010】
種々の実施態様では、輸送車両からAGVの保管区画にアイテムが配置された後、AGVが配達場所(例えば、ユーザの住居)に移動する際、保管区画を施錠してもよい。配達場所において、ユーザはAGVのユーザインタフェースとやり取りし、または、アクセスコードもしくは信号を他の方法で提供し、保管区画を解錠してもよい。AGVが複数の注文を配達するために複数の保管区画を有する構成では、それぞれの保管区画に別のアクセスコードまたは他の機構を使用してもよく、それぞれのユーザはその注文部分のアイテム(複数可)にのみアクセスしあるいは受け取ることができる。特定の実施態様では、複数の保管区画を有するAGVは、AGVが1つまたは複数の配達場所にアイテムを配達する前に、複数の輸送車両または他のソース(例えば、アイテムが異なる保管区画に施錠されている場合)からアイテムを受け取ってもよい。
【0011】
本明細書で使用するように、「物資取扱施設」は、制限するのではないが、倉庫、流通センタ、クロスドッキング施設、注文履行施設、包装施設、出荷施設、レンタル施設、図書館、小売店、卸売店、博物館、または、物資(在庫品)を取扱う1つ以上の機能を実行する施設または施設の組み合わせを含んでもよい。「配達場所」は、本明細書で使用するように、1つまたは複数の在庫アイテムを配達し得る任意の場所を参照する。例えば、配達場所は、ユーザの住居、事業所、ユーザまたは在庫品が配置される任意の場所であってもよい。在庫品またはアイテムは、AGVを使用して輸送することのできる任意の物理的物品とすることができる。
【0012】
1つの実施態様では、本明細書に記載の種々のシステム及び方法を利用するように構成される注文履行施設(例えば、アイテム等の配達用に輸送車両及びAGVの使用に関して)とし得る物資取扱施設のブロック線図が
図1に示してある。この実施例では、複数のユーザ100が注文120を出してもよく、ここではそれぞれの注文120が、ユーザまたは注文において特定される他のエンティティに出荷、あるいは、配達(例えば、輸送車両及びAGVにより)すべき1つまたは複数のアイテムを在庫130から特定する。注文履行施設は、通常、種々の仕入先からストックの出荷を受け取り、受け取ったストックを在庫130に格納する受け取り動作180を含む。注文120を履行するため、選択動作140により示すように、注文履行施設において、それぞれの注文で特定されるアイテム(複数可)を在庫130(在庫品貯蔵所と称することもある)から取り出しまたは「選択」してもよい。選択動作140は、種々の実施態様において、手作業によってもよく、または自動化(例えば、ロボットによる)してもよい。いくつかの実施態様では、ユーザ注文のアイテムは、履行命令が生成される(図示しない)前に、プラニングサービスにより履行するために複数の出荷セットに分割してもよい。本明細書に使用するように、用語「出荷セット」は、ユーザ注文の単一アイテム、ユーザ注文の複数アイテム、または、ユーザ注文の全てのアイテムを参照することがある。
【0013】
いくつかの例では、輸送車両が1つまたは複数のAGVとの会合場所に配達する輸送車両が指定される場合、1つまたは複数の出荷セットのアイテム(複数可)は、選択動作140において輸送車両の保管領域(例えば、収納箱)内に直接選択してもよい。種々の実施態様では、特定の保管領域内のアイテム(複数可)は、
図3及び4に関して詳細に後述するように、特定のAGVにより更に輸送するように指定してもよい。特に、輸送車両が指定された会合場所に到着すると、特定の保管領域(例えば、その保管領域が特定のユーザ注文に対応する保管領域)内のアイテム(複数可)は、アイテムを配達場所(例えば、ユーザの住居等)に配達する特定のAGVに移送するか、あるいは、この特定のAGVが取得してもよい。いくつかの実施態様では、輸送車両の保管領域は、輸送車両内に永久的に取り付けてもよい。他の実施態様では、輸送車両は、物資取扱施設内のアイテムを詰め込み、この後に輸送車両に配置してもよい取り外し可能な構成要素を含んでもよい。例えば、輸送車両の保管領域は、収容箱のベイを含んでもよく、これは、輸送車両に残してもよく、または、取り外して物資取扱施設内でアイテムを詰め込んでもよく、その後、収容箱のベイを輸送車両内に戻して輸送してもよい。輸送車両の保管領域が固定されるか、または取り外し可能であるかどうかに関わらず、アイテムを輸送車両の保管領域内に直接選択し、この後更にアイテムをAGVにより輸送することにより、アイテムは出荷包装に梱包する必要がなくなることがある。更に、出荷包装に通常含まれる貨物内容明細はアイテムに付し(例えば、アイテムに貼付し)、輸送車両及び/またはAGVにプリントアウトし、あるいは、ユーザに利用可能としてもよい。
【0014】
種々の実施態様では、輸送車両の保管領域は、バーコード、QRコード(登録商標)、独自番号等の特有の識別子を有し、保管領域のそれぞれに配置されたアイテムの追跡、識別、及び/または、関連付けを可能としてもよい。例えば、選択動作中、物資取扱施設内のエージェントまたは自動化システム(たとえば、ロボットによる)が、保管領域のバーコードをスキャンし、及び/または、アイテムが選択され及び/または保管領域に配置されたときに選択されたアイテムのバーコードもしくは識別子をスキャンしてもよい。保管領域及び/または選択されたアイテムのスキャニングは、アイテムを保管領域及び輸送車両と関連付けて追跡するために利用してもよい。輸送車両の保管領域が詰め込まれると、経路指定動作145は、詰め込まれた保管領域及び/または輸送車両を適切な輸送動作155に定め、
図3及び4に関連してより詳細に説明するように、ここから輸送車両がAGVと会合するために指定された会合場所に移動する。
【0015】
他の実施例では、輸送車両(例えば、トラック)に、1つまたは複数の配達コンテナを保持させあるいは輸送させるようにしてもよく、この場合には、1つまたは複数の出荷セットのアイテム(複数可)は、選択動作140において配達コンテナ内に直接選択してもよい。「配達コンテナ」は、本明細書で使用するように、アイテムの輸送または取り扱いに使用される任意の形態のコンテナとしてもよい。例えば、配達コンテナは、トートバッグ、パレット、収納箱、トレーラ等であってもよい。更に、配達コンテナは、セグメント化され、あるいは、配達コンテナ内のアイテムの分離を可能とする永久的または移動可能な分割点を含んでもよい。いくつかの例では、より大きなアイテム(例えば、大画面テレビ、机、キャビネット)等のアイテム自体を、配達コンテナと見なして取り扱ってもよい。配達コンテナは、配達コンテナの追跡及び識別、ならびに、配達コンテナ内に配置されたアイテムの関連付けを可能にするため、バーコード、QRコード(登録商標)、固有の番号等の特有の識別子を含んでもよい。例えば、選択動作中、物資取扱施設内のエージェントは、配達コンテナのバーコードをスキャンし、アイテムが配達コンテナ内に配置されたときに、選択されたアイテムのバーコードまたは識別子をスキャンしてもよい。配達コンテナ及び選択されたアイテムをスキャニングすると、アイテムが配達コンテナと関連付けられ、配達コンテナと共に追跡されることになる。いくつかの実施態様では、セグメント化されあるいは分割点を含む配達コンテナについて、これらのセグメントは、それぞれ特有の識別子(例えば、バーコード)を含んでもよく、アイテムが配達コンテナ内に配置されるときに、セグメントの識別子をスキャニングすることにより、これらのアイテムを配達コンテナ内の特定の場所またはセグメントに関連付けることができる。同様に、アイテムを出荷包装内に梱包しなくてもよいため、出荷包装内に通常含まれる貨物内容明細はアイテムに付し(例えば、アイテムに貼付し)、AGVにより配達されるときに、アイテムと共に輸送されるように輸送車両においてプリントアウトし、または、他の方法でユーザに利用可能としてもよい。
【0016】
利用する配達コンテナのタイプに関わらず、いくつかの実施態様では、いくつかのタイプのアイテムは、配達コンテナの内側の出荷包装内に梱包することを必要とせずに、配達コンテナで輸送することができる。いくつかの例では、予め包装され、壊れ易くまたは輸送前に更に保護することを必要とするアイテムを選択し、出荷包装に梱包してもよい。他の実施態様では、アイテムは配達コンテナ及び/または保管領域内に配置する前に、バッグに入れ、注文したアイテムに機密性を持たせてもよい。更に、同じ輸送車両により輸送される複数の出荷セットから、輸送するための同じ配達コンテナ内にアイテムを選択してもよい。配達コンテナが詰め込まれると、経路指定動作145は、指定した輸送車両に配置するために、詰め込まれた配達コンテナを適切な輸送動作155に送ることができる。経路指定動作145は、手作業でもよくまたは自動化されていてもよい。経路指定動作145は、出荷プラニングシステムから、送るべきそれぞれのアイテムに対する輸送車両の指示を受け取り、2つ以上の輸送動作155の1つに配達コンテナを送り、そこから指定された輸送車両に配置してもよい。
【0017】
他の実施例では、いくつかの選択されたアイテムを、それぞれの出荷セットへの選別150及び出荷包装への梱包160のために、注文履行施設の1つまたは複数のステーションに配達してもよい。荷物経路指定動作165は、2以上の出荷動作170の1つに向けた出荷包装に梱包する順番をソートしてもよく、この出荷動作から荷物をユーザ100に出荷することができる。種々の実施態様では、輸送車両は、出荷に利用してもよく、従来の運送会社による出荷に対する代替手段と考えてもよい。荷物経路指定動作165は、特定の実施態様にしたがって、自動化しまたは手作業であってもよい。荷物経路指定動作165は、それぞれの梱包された出荷セットが経路指定されるべき目的地の指示を中央制御システムから受け取ってもよい。いくつかの例では、目的地は、ユーザにより確認された最終目的地、または、ユーザに最終配達するために出荷セットをそこに移送し得る目的地、または、1つ以上のAGVがそこから最終配達を完了し得る会合場所としてもよい。荷物経路指定動作165は、出荷セットを内包した出荷包装のサイズにしたがって、及び/または、出荷セットが従来の運送会社、輸送車両及び/またはAGVによって配達されるかどうかに基づいて、それぞれの梱包された出荷セットの経路指定目的地を決定してもよい。
【0018】
図1に示す動作の配置及び順番は、輸送車両の保管領域にアイテムを詰め込み、続いて、AGV(
図3及び4)により更に輸送する会合場所に移動し、及び/または、他のユーザの注文を履行可能な注文履行施設等の物資取扱施設の多くの可能性ある実施形態の単なる一実施例に過ぎない。他のタイプの物資取扱、製造または注文履行施設は、異なる実施態様にしたがって、異なる、より少ない、または追加動作及びおよびリソースを含んでもよい。
【0019】
図2Aは、実施態様によるAGV200Aのブロック線図を示す。
図2Aの実施例では、AGV200Aは、1つまたは複数のモータ220により回転し得る車軸224に装着される4つの車輪222を含む。他の実施態様では、AGV200Aに追加のまたはより少ないモータ220及び/または車輪222を含んでもよい。AGV200Aのサイズは異なってもよく、
図2Aの実施例に関する説明のため、AGV200Aにより輸送されるアイテムを保持し得る保管区画257を含んでもよい。種々の実施態様では、保管区画257は、より小さな保管区画(例えば、
図2Bに関して以下に詳述するように、保管区画257A及び257B)に分割してもよい。
【0020】
種々の実施態様では、保管区画の数及び/またはサイズの変更、及び/または、追加機能を、特定の実施態様にしたがって含めてもよい。AGV200Aの形状も、実施態様にしたがって変更してもよい。例えば、AGVは、標準の歩道または道路上を走行可能で、出入口または他のアクセスポイント(例えば、ユーザの住居等の)に適合するサイズ及び形状としてもよい。保管区画257は、種々の要因にしたがって(例えば、物資取扱施設の標準の収納箱のサイズに適合するように、ここでは、アイテムをAGVに運ぶ輸送車両及びアイテムの輸送元の物資取扱施設等にも同様なサイズの収納箱を使用してもよい)サイズを設定してもよい。種々の実施態様では、標準サイズ及び構成の収納箱(例えば、標準位置にスキャニングコードを有する等)を利用することは、アイテムの移送及び処理を簡略化することがある。例えば、物資取扱施設における標準サイズの収納箱内に配置された注文のアイテムは、標準サイズの収納箱を輸送し処理するように構成された輸送車両及び/またはAGVにより容易に輸送することができ、全輸送プロセスを通してより大きな効率が得られる。種々の実施態様では、AGVが移動中及び/または他の作動中に天候条件に晒される場合、AGV200Aの機能性及び任意の作動構成要素(例えば、保管区画、制御パネル等)を保護するために、耐候性技術を利用してもよい。AGV200Aは、AGV制御システム210を更に含み、この制御システムは、
図9を参照して以下に詳述するように、AGV200Aの動作、経路指定、ナビゲーション、通信、物体検知および回避、アイテム係合機構等を制御してもよい。
【0021】
図2Aに示すように、種々のセンサ204をAGV200Aに搭載してもよい。例えば、センサ204−1及び204−2をAGV200Aのそれぞれ前後に搭載してもよい。センサ204は、種々のタイプでもよい。一般的には、特定のセンサ204をAGVのナビゲーション、物体検知及び回避等を支援するために利用してもよい。例えば、センサ204−1及び/または204−2は、AGV200Aと他の物体(例えば、障害物、道路、他のAGV等)との間の距離を測定及びモニタする画像センサ及び/または距離探知センサを含んでもよい。
図2Aに示す実施例は、AGV200Aに搭載される2つのセンサ204を含むが、他の実施態様では、より少ないまたは追加のセンサを利用してもよい。1つの実施態様では、センサ204−1及び204−2のそれぞれは、AGV200Aの種々の機能を支援するために利用するセンサアレイを表すこともある。
【0022】
AGV200Aもまた、1つまたは複数のパワーモジュール212を有する。この実施例では、AGV200Aは、AGV200Aの底部に取り外し可能に搭載されるパワーモジュール212を有する。AGV用のパワーモジュール212は、バッテリパワー、ソーラパワー、ガスパワー、超コンデンサ、燃料電池、代替発電源またはこれらの組み合わせの形態であってもよい。パワーモジュール212は、推進システムのAGV制御システム210及びモータ(複数可)220、及び、任意の他の取り付けられた入出力装置等に連結されて動力を供給する。パワーモジュール212は、対応するエネルギレベルにエネルギを蓄える。種々の実施態様では、パワーモジュール212の蓄えられるエネルギレベルは、種々の技術を通して回復することができる。例えば、
図3及び4に関連して以下に詳述するように、AGVがホームベースの場所または他の場所にあるときに、AGVはパワーモジュールを再充電する充電構成要素に係合してもよい。他の実施例として、AGVは、更にまたは代替的に他の再生技術を使用してもよい(例えば、ソーラパネルを通して充電するために日光を利用する等)。更に、いくつかの実施態様では、パワーモジュールは、AGVホームベース場所または他の場所にいる間に、自動的に取外し及び/または他のパワーモジュールと交換できるように構成してもよい。
【0023】
種々の実施態様では、AGV200Aは、アイテム係合機構(図示しない)を更に有してもよい。例えば、アイテム係合機構は、アイテムに係合してAGV200Aの保管区画257内に配置し、または、アイテムを配達場所に配達しているときに保管区画257からアイテムを取り出すために利用し得るロボットアームもしくは他の機構を有してもよい。アイテム係合機構は、AGV制御システム210と通信し(有線または無線通信を介して)、AGV制御システム210により制御してもよい。種々の実施態様では、このようなアイテム係合機構は、更にまたは代替的に、輸送車両、ホームベース場所、会合場所、ユーザの住居等に有し、アイテムをAGV200Aの保管区画257内に配置し及び/またはアイテムを保管区画から取り出してもよい。
【0024】
AGV制御システム210は、AGV200Aの保管区画が空であるかまたはアイテムを内包しているかどうか、保管区画を開くためにアクセスコード(複数可)または他の識別子(複数可)が必要かどうか、及び、AGVを維持するために他の情報が必要かどうかに関する情報を保有する。AGV制御システム210は、更に、保管区画を施錠/解錠し、センサ等を稼働させてもよい。AGV200Aは、遠隔のコンピューティングリソースから情報を取得するように構成してもよく、または、注文/配達/移送情報を受け取り/提供する制限された外部通信を用いる主に独立型ユニットとして動作するように構成してもよい。
図3は、以下に説明するアイテムを輸送するシステムの一部としてAGV200Aと遠隔的に通信するために中央管理システム326が設けられる環境の実施例を示す。AGV制御システム210は、有線及び/または無線ネットワーク接続能力(例えば、ユーザの機器のコンピューティングリソース、遠隔コンピューティングリソース等との)を提供するように構成される構成要素を有してもよい。無線接続能力は、無線アンテナ(図示しない)を使用する実施態様であってもよく、これは受信及び送信機能の双方の機能を提供し得る。
【0025】
AGV200Aは、更にユーザインタフェース211を有してもよい。ユーザインタフェース211は、情報を受信し、AGV200Aのユーザに情報を提供するように構成され、制限するのではないが、タッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイ、スキャナ、キーパッド、生体識別スキャナ、オーディオトランスデューサ、1つまたは複数のスピーカ、ビデオカメラ等の1つまたは複数の画像取込センサ、及び、AGV200Aとユーザとの間の対話をサポートし得る任意の他のタイプの入力または出力装置を有してもよい。種々の実施態様では、ユーザインタフェース211は、より制限された機能を代替的に有してもよい。例えば、1つの実施態様では、ユーザインタフェース211は入力を提供する比較的小さなディスプレイ及び/またはキーパッドのみを有してもよい。特定の他の実施態様では、これら及び他の特徴も除外してもよく、AGV200Aの制御は主に遠隔的に提供してもよい。例えば、保管区画にアクセスするために、ユーザは、ユーザが注文したアイテムを取り出すことができるように、AGV200Aを制御して保管区画のドアを開く集中型遠隔配置の制御システム(例えば、中央管理システム)とテキストメッセージをやり取りするために送信または回答してもよい。種々の実施態様では、AGV200Aは、保管区画のドアを開く信号を送るユーザの機器または他の機器(例えば、ユーザの住居内の機器)からこのような信号を直接受信する能力を有してもよい。
【0026】
図2Aの実施例では、AGV200Aの保管区画257は、その中にアイテムを格納し得る空所を形成するように構成される底部と側面とドア275とを有する。更に、保管区画257は、種々のセキュリティまたは他の構成要素を有してもよい。例えば、保管区画257は、施錠機構277を有してもよく、これは、AGV制御システム210により直接または遠隔的に制御してもよい。保管区画257は、存在検出センサ271、モーションセンサ272、画像取込センサ273、温度センサ274及び/または他のセンサを更に有してもよい。
【0027】
種々の実施態様では、施錠機構277は、保管区画257のドア275の施錠及び解錠するために、有線または無線通信を介して、AGV制御システム210により制御してもよい。例えば、ユーザ、運送会社等がユーザインタフェース211と対話し(例えば、ディスプレイを介して、またはユーザの機器による等)、アクセスコードまたは他の識別子を提供するときに、AGV制御システム210は、保管区画257を解錠することができる。施錠機構277がドアを閉じた状態に保持するピンを有する構成では、AGV制御システム210は、ピンを引込めるように施錠機構277を稼働し、これにより、保管区画257の施錠を解除し、ヒンジ276に装着された状態のドア275を開くことができる。いくつかの実施態様では、保管区画257は、施錠機構277が係合解除されたときに、ドア275を外方に移動するようなばね機構(図示しない)を更に有し、これによりユーザ、運送会社等に、ドア275が解錠されて保管区画257にアクセス可能なことを確認させてもよい。
【0028】
引込み可能なピンを使用することに加え、任意の機械的、磁気的、電気的または他の形態の施錠機構を、本明細書に記載の種々の実施態様に利用してもよい。更に、保管区画257は、ドアの閉鎖を支援する磁石を有してもよい。更に、上記の実施例は施錠機構を制御するAGV制御システム210を説明するが、他の実施態様では、保管区画は更にまたは代替的に、命令構成要素及び/または遠隔コンピューティングリソース等により直接制御及び/または通信してもよい。
【0029】
存在検出センサ271は、保管区画257内の物体の有無を検出するために使用してもよく、モーションセンサ272は、保管区画257内の動きを検出するために使用してもよい。例えば、存在検出センサ271は、エージェント、運送会社、ユーザ、または自動システム(例えば、ロボットによる)がアイテム、配達コンテナ及び/または移送コンテナを保管区画257内に配置するときに、ドア275が閉じて施錠機構277により施錠される前に、アイテムが実際に保管区画257内にあることを確認するために利用してもよい。更に、存在検出センサ271及び/またはモーションセンサ272は、ユーザが保管区画257に格納されたアイテムを取り出しているとき、または、運送会社がアイテム、コンテナ及び/または移送コンテナを保管区画257に追加または取り出しているときに使用してもよい。例えば、ユーザがユーザインタフェース211と対話し、または、保管区画257が開くようにアクセスコードが他の方法で供給されるときに、存在検出センサ271及び/またはモーションセンサ272を使用して、ユーザが保管区画257内に到達したこと、その内容物を取り出した(または、返却の場合はアイテムを追加した)ことを確認するために使用してもよい。いくつかの実施態様では、複数の存在検出センサ271及び/またはモーションセンサ272を保管区画の内側の全体に分散し、物体/動きを確実に検出することができる。
【0030】
保管区画257は、カメラ等の画像取込センサ273、及び、任意選択的に、発光ダイオード(LED)等の照明要素を更に有してもよく、保管区画257の内側を照明するために使用してもよい。画像取込センサ273は、画像の取り込み、及び/または、保管区画257内のアイテムの有無を検出するためにも使用することができる。例えば、画像取込センサ273は、保管区画257内に位置する物体のタイプを識別し、及び/または、保管区画257へのアクセスのビデオ/画像を識別または記録するために使用することができる。種々の実施態様では、センサ273及び/または別個のアイテム識別センサは、バーコードスキャナ、または、保管区画257内に配置されているもしくは既に配置されたアイテムの識別を判断するために使用される他の技術を有することができる。例えば、バーコードスキャナまたは他の識別技術を含むセンサは、他のセンサ271〜274と共にまたはその一部として、ドア275にユーザインタフェース211の一部として配置し、あるいは、アイテムが保管区画257内に配置されているまたはそうでないときにアイテムをスキャンまたはそれ以外の方法で識別するために位置決めしてもよい。このような識別及び/または画像、ビデオ等は、システムにより記録し及び/または送信し(例えば、
図3に関連して詳細に説明するように、中央管理システムに)てもよく、及び/または、配達用に保管区画内にどのアイテムが配置されているかを識別するために、ユーザに提供してもよい。例えば、ユーザは、どのアイテムが配達されるかを示すメッセージ及び/または画像を受け取ることを望むことがある。
【0031】
いくつかの保管区画257は、冷蔵保管区画であってもよい。種々の実施態様では、このような冷蔵保管区画は、自己の冷却機構を有してもよく、及び/または、AGV200Aが集中冷却システムを有してもよい。以前に非冷蔵であった保管区画の温度は、冷蔵保管区画となるように調整してもよく、逆も同様である。複数の冷蔵保管区画を有する実施態様では、それぞれの冷蔵保管区画の温度は、それぞれの冷蔵保管区画内のアイテムが所要の温度に冷却されるように、個別に調節可能としてもよい。例えば、食料雑貨及び医療用品等、特定の温度に冷却または冷凍する必要があるアイテムは、冷蔵保管区画に保管することができる。
【0032】
種々の実施態様では、冷蔵保管区画内の温度は、アイテムを冷蔵保管区画内に配置するときに調整してもよく、または、あらかじめ調整してもよい。例えば、冷蔵されたアイテムをAGVの冷蔵区画内に配置する予定があるときに、冷蔵区画の温度は、あらかじめその冷蔵されたアイテムに対して特定される温度に調節し、そのアイテムが冷蔵保管区画内に配置されるときに冷蔵保管区画が既にその特定温度であるようにしてもよい。1つの実施態様では、画像取込センサ273は、アイテムに対する適切な保管温度を決定しようとするために、保管区画内にアイテムを配置するときに、アイテムの画像を取り込むために使用してもよい。例えば、アイテムには、「内容物を32度F以下で保管」等の保管温度を識別するラベルに情報を有することがある。
【0033】
冷蔵保管区画の一部または全ての温度をAGV制御システム210により制御してもよい。そのようなアイテムを保管する冷蔵保管区画の温度を継続的にモニタリング及び調整することは、アイテムの状態を検証するために重要なことがある。保管区画257の温度センサ274等の温度センサは、温度を検出し、冷蔵保管区画内の温度をモニタ及び調整するために使用してもよい。冷蔵保管区画及び/またはAGV200Aの全体を、冷蔵保管区画から冷気が消散するのを防止するために断熱してもよい。
【0034】
種々の実施態様では、冷蔵保管区画は、保管区画内に配置された受動的冷却素子により冷却される断熱保管区画であってもよい。例えば、コンプレッサ及びコイル等の構成要素を有することがある能動的冷却システムを使用するのではなく、保管区画は、保冷パック、凍結水ボトル等の受動的冷却素子により冷却してもよい。1つの実施態様では、受動的冷却素子は、会合場所のように、アイテムが最初に保管区画に配置されるときに保管区画に追加してもよい。他の実施態様では、受動的冷却素子は、AGVにより配達するために出荷されるときに、物資取扱施設においてアイテムと共に出荷するコンテナに含めてもよい。他の実施態様では、受動的冷却素子は、アイテムが保管区画に届きまたは他の方法で配置されたときにアイテムと共に断熱保管区画内に追加してもよい。
【0035】
種々の実施態様では、アイテムと共に同封される受動的冷却素子の数は、多数の要因に基づいて計算してもよい。例えば、1つの要因には、アイテムがユーザに取り出されるまでに保管区画内に保持され得る推定最大時間のことがある。他の要因には、AGVの予想される周囲温度及び/またはAGVが会合場所に輸送される間の予想される周囲温度のことがある。他の要因には、保管区画のサイズ、保管区間内に収容されるアイテムのサイズ及び数等がある。種々の政府規制も、特定のアイテムが維持されるべき温度を特定することがある。例えば、種々の連邦、州及び/または自治体の規制が、アイテムの保管温度及びアイテムを所定温度で保管し得る最大時間についての要件を規定することがある。これらの要因の全ては、アイテムと共に断熱保管区画内にいくつの受動的冷却素子を収容すべきか、及び、保管区画内にアイテムを維持し得る最大期間の判断における計算に包含され得る。
【0036】
種々の実施形態では、AGV200Aは、AGVの発見を支援する(例えば、輸送車両がアイテムを受け取るAGVを探しているとき、ユーザがアイテム配達しているAGVの位置の最新情報を望んでいるとき等)ように構成されるロケータ装置(図示しない)を有してもよい。例えば、ロケータ装置は、AGVの位置を追跡及び/または他の方法により判断可能とする電子信号を無線送信してもよい(例えば、携帯型電子機器の画面に示すように、等)。他の実施例として、ロケータ装置は、種々の音を発し、発光体を作動してもよい(例えば、アイテムを複数のAGVに配達している運送会社が、現行アイテムに対してどのAGVが正しいAGVであるか判断するのを支援するため)。種々の実施態様では、ロケータ装置は、AGV制御システム210及び/または中央管理システム(
図3)等により制御してもよい。種々の実施態様では、AGV200Aは、RFIDタグ、プリント基板、または、セキュリティもしくは他の目的にAGV200Aを識別するために探知可能でかつ使用され得る他の物体もしくは機構を有してもよい(例えば、輸送車両による、ユーザの住居内へのアクセスポイント等)。
【0037】
図2Bは、実施態様によるAGV200Bの他のブロック線図を示す。
図2BのAGV200Bは、AGV200Bでは保管区画257が保管区画257A及び257Bに分割されていることを除いて、
図2AのAGV200Aと同様である。保管区画257A及び257Bの構成要素は、格納区画257のものと同様であり、以下に説明する場合を除き、同様に動作することが理解される。特に、保管区画257A及び257Bは、それぞれヒンジ276A及び276Bに各々のドア275A及び275Bならびに各々の施錠機構277A及び277Bを有する。保管区画257A及び257Bは、それぞれがセンサ271A〜274A及び271B〜274Bの各々のセットを更に有する。
【0038】
種々の実施態様では、2つの保管区画257A及び257Bは、AGV200Bが異なるユーザの注文に対して異なるアイテムを確実に移送し、及び/または、異なる環境もしくは他の必要(例えば、一方の保管区画を冷蔵としてもよい等)に対する別箇の保管区画を有することを可能とすることができる。例えば、AGVは、保管区画257A及び257Bに別箇に格納されるように、2つの異なる配達場所に配達すべきアイテムを輸送車から受け取ることができる。このような構成では、AGVは、保管区画257Aに格納されたアイテム(複数可)を配達する第1配達場所に移動し、その後、保管区画257Bに格納されたアイテム(複数可)を配達する第2配達場所に移動してもよい。それぞれのユーザがその配達の一部であるアイテム(複数可)にのみアクセスしあるいは他の方法で受け取ることができるように、別個のアクセスコードまたは他の機構を使用して保管区画のそれぞれを開くために使用してもよい。他の実施例として、AGVは2つの異なる輸送車両または他のソースからアイテムを受け取ってもよく、この場合、AGVが複数のアイテムを1つまたは複数の配達場所に配達する前に、1つのソースからのアイテム(複数可)を保管区間257Aに格納し、一方、他のソースからのアイテム(複数可)は、保管区間257Bに保管してもよい。
【0039】
種々の実施態様では、移送機構(例えば、ローラ、ロボットアーム等を含む自動化システム)は、1つの保管区画から他にアイテムを移送可能とすることを含んでもよい。例えば、保管区画257A及び257B間の仕切りが、移動可能であってもよく、及び/または、移送機構がアイテムを保管区画257Aから保管区画257Bへの移動もしくはその逆を可能とするアクセスポイントまたは他の機構を有してもよい。種々の実施態様では、アイテムは種々の目的のために保管区画間で移動してもよい。例えば、AGVが、異なる場所に配達すべき保管区画257A内に複数のアイテムを有する場合、移送機構を利用し、それぞれの配達に対応するアイテムを保管区画257Bに移動することができる(例えば、配達場所において、ユーザは注文したアイテムを含む保管区画257Bに対するアクセスのみが与えられる)。他の実施例として、AGVは複数の異なる輸送車両または他のソースからアイテム受け取ってもよく、この場合、それぞれのソースからのアイテム(複数可)は、最初に空の保管区画257Bに配置し、この後、追加アイテムを他のソースから保管区画257Bに受け入れる前に、移送機構により移動して保管区画257A内に確保してもよい。このような構成では、アイテムが単一の配達場所に全て配達される場合、保管区画257Aに対するアクセスは配達場所で提供してもよい。代替的に、アイテムが複数の配達場所に配達される場合、それぞれの配達ごとに、移送機構を利用して、上述のように、それぞれの配達に対応するアイテムを保管区画257Bに移動してもよい。
【0040】
種々の実施態様では、移送機構は、AGV間でアイテムを移送するために使用してもよい。例えば、AGVの側部等のドアまたはパネルが、移動可能でもよく、及び/または、移送機構がアイテムを1つのAGVから他に移動するのを可能とするアクセスポイントまたは他の機構を有してもよい(例えば、AGVが互いに隣接するように移動したとき等)。種々の実施態様では、アイテムは種々の目的のためにAGV間で移送してもよい。例えば、第1ユーザがアイテムを第2ユーザに提供しようと望む場合(例えば、移送するために人との対話を必要とすることなく)、アイテムを有する第1ユーザのAGVを、輸送車両として指定してもよく、第2ユーザのAGVと会合場所において会合するために移動し、この会合場所においてアイテムを第2ユーザのAGVに移送し、続いて第2ユーザに配達してもよい。他の実施例として、長距離にわたってアイテムを移送すべき場合、アイテムを有する第1AGVを輸送車両として指定してもよく、会合場所において第2AGVと会合するために第1距離を移動し、この会合場所においてアイテムを第2AGVに移送し、続いて第2距離を輸送してもよい。
【0041】
種々の実施態様では、AGVを使用して異なるタイプの業務に使用してもよい(例えば、中央管理システム326により容易にされるように)。例えば、場所308−1のユーザが場所308−2のユーザにアイテムを宣伝し、販売しようとする場合、AGV(例えば、AGV200−1及び/またはAGV200−2)を利用してアイテムを場所308−1から場所308−2に輸送してもよい(例えば、直接人が接触または対話することを必要とせず)。他の実施例として、場所308−1が店(例えば、コーナの食料品店、レストラン、事務洋品店等)であってもよく、これに対して、AGV(例えば、AGV200−1及び/またはAGV200−2)を使用してアイテムを場所308−1から場所308−2(例えば、ユーザの住居、他の店等であってもよい)に配達してもよい。
【0042】
図3は、ユーザ302が、AGV200によって配達場所308に輸送されるアイテムを注文可能とする例示的なAGV環境300のブロック線図である。以下により詳細に説明するように、輸送車両332が会合場所MLに到着すると、AGV200(例えば、ユーザの住居におけるホームベース場所から会合場所MLに移動を完了してもよい)はアイテムを会合場所MLからユーザが特定する配達場所308(例えば、ユーザの住居に戻る等)に輸送してもよい。1つの構成では、ホームベース場所(例えば、ユーザの住居)及び/または会合場所MLは、AGV200に対する充電構成要素及び/またはサービス領域を有してもよい。
【0043】
AGV環境300は、AGV200により配達場所に輸送されるアイテムをユーザ302が注発注することが可能なユーザインタフェースを有する。ユーザインタフェースは、グラフィカルユーザインタフェース、オーディオ専用インタフェース、マルチモードインタフェース、または、ユーザ302と対話する任意の他のインタフェースであってもよい。ユーザインタフェースは、タブレット、デスクトップ、ラップトップ、スマートフォン、携帯情報端末、ネットブック等の任意のタイプの電子機器306を介してユーザ302に提供してもよい。ユーザインタフェースは、電子商取引ショッピング環境の一部または全てを構成する1つまたは複数のコンピューティングリソース310により、電子機器306に配信してもよい。他の実施形態では、ユーザインタフェースはユーザとエージェントとの間の直接通信であってもよい。
【0044】
遠隔コンピューティングリソース310は、プロセッサ、記憶装置、ソフトウェア、データアクセス、及び、ネットワーク309を介して維持されかつアクセス可能な他の構成要素のコンピューティングインフラストラクチャとして実行されるネットワークアクセス可能なコンピューティングプラットフォームの一部を形成してもよい。電子商取引ショッピングサービス等の遠隔コンピューティングリソース310によって提供されるサービスは、サービスを配信するシステムの物理的場所及び構成の知識をユーザが有することを必要としない。電子機器306は、有線技術(例えば、有線、USB、光ファイバケーブル等)、無線技術(例えば、RF、セルラ―、サテライト、Bluetooth(登録商標)等)、及び/または、他の接続技術を象徴し得るネットワーク309を介して遠隔コンピューティングリソースに通信可能に連結することができる。ネットワーク309は、電子機器306と遠隔コンピューティングリソース310との間でデータを搬送する。
【0045】
AGV200により配達場所に輸送し得るアイテムの注文をユーザ302から受け取った後、電子機器306はこの情報を遠隔コンピューティングリソース310にネットワーク309を介して送信する。図示のように、遠隔コンピューティングリソース310は、サーバ320(1),320(2),...,320(N)等の1つまたは複数のサーバを有してもよい。これらのサーバ320(1)〜(N)は、データセンタに一般的に使用されるサーバフレーム、スタック等、任意数の方法で配置してもよい。更に、サーバ320(1)〜(N)は、1つまたは複数のプロセッサ322と、中央管理システム326を格納してもよいメモリ324とを有してもよい。
【0046】
中央管理システム326は、例えば、注文プラニング及び輸送車両332に注文の詰め込みを実行し(例えば、物資取扱施設330において)、ユーザ特定の配達場所にアイテムを更に輸送するためにAGVと会合する会合場所に輸送するように構成してもよい。AGVにより輸送され得る注文の履行中、物資取扱施設330は、
図1に関する上述の任意のプロセスを使用して注文を履行してもよい。輸送車両332及び/またはAGV200は、ネットワーク309を介して遠隔コンピューティングリソース310に通信可能に連結してもよい。例えば、輸送車両332及び/またはAGV200とやり取りする通信は、輸送車両及びAGVの無線アンテナを利用してもよい。
【0047】
中央管理システム326も、例えば、輸送車両332及び/またはAGV200と通信するように構成してもよい。種々の実施態様では、アイテムを受け取り、輸送し、指定された会合場所に移動する輸送車両のプラニング及び実行、及び、会合場所からアイテムを取得し、AGVによる配達場所への輸送に関するものを含む輸送車両及びAGVの全体的な活動は、中央管理システム326により調整してもよい及び/または他の方法で制御してもよい。例えば、中央管理システム326は、指定された会合場所への輸送車両の移動(例えば、
図6との関連で以下に詳述する)、会合場所に行き来させるAGVの移動(例えば、
図7及び8との関連で以下に詳述する)、及び/または、輸送車両及び/またはAGVによるアイテムの移動及び/または分配及び/または受け取りの他の方法による指示のためのスケジュールデータを受け取りまたは決定してもよい。実施例として、配達場所308(例えば、AGV200のホームベース場所に対応することもあるユーザの住所等)に配達すべきアイテムを受け取るために、輸送車両326がAGV200と会合し得る会合場所MLを指示する命令をAGV200に送信してもよい。
【0048】
種々の実施態様では、AGV200は、種々のタイプのデータ及び/または情報について、他のAGV200、中央管理システム326等と通信するように構成してもよい。例えば、AGV200は、移動関連データ(例えば、移動路に沿って移動するための移動状態、障害物等)を送信及び/または受信してもよい。種々の実施形態では、AGVが検知及び/または収集した移動関連データは、中央管理システム、他のAGV、他の車両及び/または他のエンティティと共有してもよい。AGVは、他の受信した移動関連データと組み合わせて(例えば、現在の移動経路をナビゲートするため等に)、この情報をローカルに使用することもできる。このような移動関連データは、移動マップを生成及び/または更新し、特定の移動路の利用可能性及び/または状態について他のAGVに情報を伝える等のために集中的に格納し及び/または処理するために利用してもよい。
【0049】
種々の実施態様では、遠隔コンピューティングリソース310及び/または中央管理システム326は、輸送車両及び/またはAGVの座標に関する追跡データ(例えば、GPS)を受信することができる。GPSデータは、場所状況要求の回答、または、輸送車両及び/またはAGVの現在の場所に関する通知の送信に利用してもよい。例えば、ユーザは、注文したアイテムと共に輸送車両またはAGVが近づいてくるときに通知を送信することを要求することがある。他の実施例として、AGVが輸送車両と会合して輸送車両から特定アイテムを取得する会合場所への途中にあるとき、または、そこに近づいているときに、AGVに通知を送信してもよい。通知は、輸送車両332及び/またはAGV200から遠隔コンピューティングリソース310及び/または中央管理システム326に種々の事象(例えば、輸送車両からAGVがアイテムを取得したとき、取得したアイテムと共にAGVが配達場所に到着したとき等)に関して送信してもよい。種々の実施態様では、遠隔コンピューティングリソース310及び/または中央管理システム326は、(例えば、注文したアイテムの配達に対する活動状態等に関して)情報を受信し、及び/または、物資取扱施設330、ユーザの住居における配達場所308等と通信してもよい。
【0050】
図4は、いくつかの実施態様による、AGVの環境300Bの他のブロック線図を示す。
図4の実施例では、3つの配達場所308−1,308−2及び308−3を示してあり(例えば、ユーザの住居に対応する等)、これは3つのAGV200−1,200−2及び200−3に対するホームベース場所にも対応する。1つの例示的シナリオでは、輸送車両332はアイテムと共に会合場所MLに移動する(例えば、物資取扱施設から)。AGV200−1,200−2及び200−3は、各々のホームベース場所(例えば、各々のユーザ住居における各々の配達場所308−1,308−2及び308−3に対応する)から会合場所MLに移動することができる。会合場所MLにおいて、AGV200−1,200−2及び200−3は、輸送車両332から各々のアイテムを取得し、各々の配達場所308−1,308−2及び308−3に戻る各々の移動路をたどる。
【0051】
種々の実施態様では、輸送車両332が移動してAGV200−1,200−2及び200−3と会合する会合場所MLは、種々の方法で決定してもよい。例えば、会合場所MLは、会合場所を指示する中央管理システム326または遠隔コンピューティングリソースから受信した通知にしたがって決定してもよい。他の実施例として、特定時間に輸送車両332が停車する予定の場所にしたがって会合場所MLを決定し得るように予定した配達経路を、輸送車両332がたどってもよい。他の実施例として、会合場所MLを決定するために、輸送車両332と調整を行ってもよい。種々の実施形態では、会合場所MLが決定すると、AGV200−1,200−2及び200−3は、会合場所MLにおいて輸送車両332から1つまたは複数のアイテムを受け取るようにそれぞれメッセージを受信しまたは指示され、これらのアイテムはAGVにより、会合場所MLから各々のユーザの住居における各々の配達場所308−1,308−2及び308−3に配達される。
【0052】
このようなメッセージまたは指示は、会合場所MLに輸送車両332が到着する予想の時間を指示してもよい。AGV200−1,200−2及び200−3は、輸送車両332より前または同じ時間に到着するように、十分に前もって会合場所MLに向けて移動を開始してもよい。種々の実施態様では、AGV200−1,200−2及び200−3は、会合場所MLに特定のパターンまたは配置になるように集合させてもよい。例えば、AGV200−1,200−2及び200−3は、輸送車両332からAGV00−1,200−2及び200−3へのアイテムの移動を簡略化するために、会合場所MLに特定の順番(例えば、配達場所308−1,308−2及び308−3の住所にしたがって、または他の順番に)並んでもよい。AGV200−1,200−2及び200−3は、記号または他の識別記号または機器(例えば、点滅光、音等)を更に包含し、輸送車両332からAGVへの対応するアイテムの識別及び移送を単純化してもよい。
【0053】
図7及び
図8に関連して以下に詳述するように、ホームベース場所から会合場所、及び、会合場所から配達場所(例えば、ホームベース場所と同じこともある)への移動の一部として、AGV200−1,200−2及び200−3は、種々の障害物及び/またはアクセス障壁(例えば、ドア、ゲート等)に出会うことがある。AGV200−1,200−2及び200−3は、障害物を避けてナビゲートし、及び、アクセス障害を開きまたは越えてアクセスする(例えば、ユーザに指示されたようAGVがにユーザの住居内にアイテムを運ぶことを可能とする)ナビゲーション能力を使用可能としてもよい。種々の実施態様では、ホームベース場所が配達場所と同じでない場合に追加のナビゲーションが必要となることもある。例えば、ホームベース場所はユーザの住居の前部ポーチにしてもよく、アイテムを取得すると、ユーザはAGVをアイテムと共にユーザの住居内の配達場所に持ち込むことを望むことがある(例えば、ユーザの住居のドアまたは他のアクセスポイントを通るナビゲーションを必要とする)。アイテムがAGVから配達されると(例えば、ユーザがAGVから取り出したとき、または、AGVからAGVまたは住居のロボットアームにより取り出したとき等)、AGVはホームベース場所に戻るように指示され得る(例えば、前部ポーチに戻るために、ユーザの住居のドアまたはアクセスポイントから戻るナビゲーションを必要とする等)。種々の実施態様では、AGVは、信号を送信するように構成し、または、アクセス障害(例えば、ドア等)を開かせ、または、他の方法で解錠してAGVにアクセス障害を通過させ、または他の方法で通過させるための識別機構を有してもよい。
【0054】
異なる例示的なシナリオでは、AGV200−2及び200−3の双方を使用して注文したアイテムを輸送場所308−2及び308−3に配達するのではなく、単一のAGV(例えば、AGV200−2)が2つ以上の保管区画(例えば、
図2B参照)を有してもよく、アイテムを配達するために使用してもよい。このようなシナリオでは、AGV200−2が会合場所MLに移動してもよく、異なるユーザの注文にしたがって、第1,第2保管区画内に配置されるアイテムを受け入れてもよい。AGV200−2は、この後、アイテムを配達場所308−2及び308−3に配達してもよく、配達場所308−2では第1保管区画のみを開き、配達場所308−3では第2保管区画のみを開いてもよい。AGVが複数の注文を配達するために複数の保管区画を有するこのような構成では、それぞれの保管区画に別のアクセスコードまたは他の機構を使用してもよく、それぞれのユーザはその注文部分のアイテム(複数可)にのみアクセスしあるいは受け取ることができる。
【0055】
図5は、アイテムに対するユーザの注文を処理する例示的なプロセス500を示す流れ図である。このプロセス、及び、ここに記載のそれぞれのプロセスは、ここに記載のアーキテクチャまたは他のアーキテクチャにより実行してもよい。プロセスは、論理流れグラフにおけるブロックの集合体として示してある。ブロックのいくつかは、ハードウェア、ソフトウェアまたはその組み合わせで実行することが可能な動作を表す。ソフトウェアとの関連では、ブロックは、1つ以上のプロセッサで実行したときに、列挙した動作を実行する1つ以上のコンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能命令には、特定の機能を実行するまたは特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等が含まれる。
【0056】
コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を包含してもよく、これは、ハードディスク装置、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、DVD、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光カード、固体記憶装置、または、電子命令を記憶するのに適切な他のタイプの記憶媒体を包含してもよい。更に、いくつかの実施態様では、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読信号(圧縮または非圧縮形態で)を包含してもよい。コンピュータ可読信号の例は、キャリアを使用して変調したか否かに関わらず、制限するものではないが、インターネットまたは他のネットワークを通してダウンロードした信号を含む、コンピュータプログラムをホスティングまたは実行するコンピュータシステムがアクセスするように構成される信号を包含する。最後に、動作が記載される順序は、制限するものと解釈されることを意図するものではなく、記載された動作の任意の数を、任意の順序で及び/または並行して組み合わせることでプロセスを実現することができる。
【0057】
例示的なプロセス500は、502におけるように、ユーザが開始した購入リクエストを受け取ることにより始まる。ユーザからアイテムの購入要求を受け取ると、504におけるように、そのアイテムに対する推定配達時間フレームについて決定が行われる。いくつかの実施例では、これは、要求されたアイテムを在庫品に有する物資取扱施設を識別し、ユーザに対するアイテムの履行に必要な時間を推定することを含む。他の実施態様では、推定配達時間フレームは、購入要求の日付からの設定日または日数としてもよい。例えば、ユーザは、配達時間フレームを購入要求の日付から1日、または、購入要求の日付から3日と5日との間であるように特定してもよい。更に他の実施態様では、推定配達時間フレームは、ユーザがアイテムの配達を要求した曜日に設定してもよい。例えば、ユーザは、毎週木曜に配達される週の間に、注文したアイテムを受け取るように予め選択してもよい。
【0058】
推定配達時間フレームが決定した後、506におけるように、AGVによる配達が利用できるかどうか決定する。上述のように、種々の実施態様では、AGVは、配達場所(たとえば、ユーザの住居)に対応するホームベース場所に配置してもよい。例えば、ユーザがAGVを所有しまたはユーザの住所におけるホームベース場所に配置している場合、及び、会合場所に移動可能でアイテムを配達用のAGVに移送可能な配達車両を利用可能な場合、AGVによる配達を利用可能であると判断してもよい。AGVによる配達が利用可能であると判断されると、508におけるように、ユーザがAGVによる配達を選択したかどうかについて判断される。種々の実施態様では、ユーザに配達オプションを提供し、ユーザからの選択(例えば、AGVによる配達または他の配達オプションを選択するため)を受け取るユーザインタフェースを介してユーザと対話を行ってもよい。更に、種々の実施態様では、ユーザは、AGVによる配達または他の配達オプションかの好みを予め選択しまたは提供してもよい。AGVによる配達をユーザが選択する場合、510におけるように、配達オプションとしてAGVによる配達が指定される。
【0059】
508におけるように、ユーザがAGVによる配達を選択しないと判断した場合、または、506におけるように、AGVによる配達が利用できない場合、512におけるように、アイテムについて他のタイプの配達オプション(ユーザによる選択として)が指定される。種々の実施態様では、他の配達オプションは、従来の運送会社による配達を含み、ユーザがアイテムを取り出し得る集荷場所等にアイテムを提供する。
【0060】
図6は、輸送車両に配達用アイテムを詰め込み、会合場所に移動する例示的なプロセス600を示す流れ図である。例示的なプロセスは、602におけるように、輸送車両の保管領域にアイテムを配置するように指示することにより開始する。例えば、
図1に関して上述してように、配達に指定されたAGVと共に注文されたアイテムについて、1つの実施態様では、物資取扱施設は、注文されたアイテムを選択し、輸送車両の1つまたは複数の保管領域(例えば、収納箱)に配置し、ここから、指定されたAGVにアイテムが移送される。他の実施例として、物資取扱施設においてアイテムを受け取ることに加えまたは代替的に、輸送車両は、アイテムをAGVに移送する会合場所に移動する前に、アイテムを受け取る(例えば、小売商、仕入先等から)受け入れ領域または場所に移動してもよい。
【0061】
アイテムを輸送車両の保管領域に配置した後、604におけるように、保管領域に関してデータを同期してもよい。種々の実施態様では、同期したデータの少なくとも一部は、アイテムが輸送車両の保管領域に配置されたときに生成してもよい。例えば、
図1に関して上述したように、輸送車両及び/または個々の保管領域(例えば、収納箱)は、バーコード、QRコード(登録商標)、特有数字等の独特の識別子を有し、輸送車両の保管領域内に配置したアイテムの追跡、識別及び関連付けを可能としてもよい。保管領域及び選択したアイテムの識別子をスキャニングすることにより、アイテムが保管領域に関連付けされ、輸送車両と共に追跡されることになる。種々の実施態様では、関連付けされたデータは、輸送車両のコンピューティングシステム、中央管理システム及び/または他のシステム間で同期してもよい。
【0062】
データが同期された後、606におけるように、輸送車両は、ユーザの特定した配達場所に更に輸送するためにアイテムをAGVに移送する会合場所に移動するように指示される。種々の実施態様では、輸送車両は、トラック、自動車、船舶、飛行機等の任意のタイプの移動機械であってもよく、その移動機械の制御は、手操作により(例えば、ドライバ)または自動化(例えば、直接または遠隔的に自動化システム、ロボットによる等により制御される)されてもよい。
図7との関係で以下に詳述するように、AGVは、輸送車両より前または同時に到着するように、会合場所に向けて移動を開始してもよい。
【0063】
輸送車両が移動中であるかまたは会合場所に到着したときに、608におけるように、注文したアイテムが輸送車両内にあることを確認する通知をユーザ及び/またはAGVに送信してもよい。例えば、ユーザは、注文したアイテムが輸送車両内にあることの確認を受け取ることを望むことがある。このような通知は、AGVが会合場所に向けて移動を続けるべきかどうか判断するために利用してもよい(例えば、AGVが受け取ろうとしている注文アイテムを輸送車両が輸送しているか否かにしたがって)。種々の実施態様では、このような通知は、会合場所への輸送車両及び/またはユーザ特定の配達場所へのAGVの推定到着時間を更に指示してもよい。例えば、GPS信号を使用して、輸送車両及び/またはAGVの座標を判断してもよい。種々の実施態様では、ユーザは、輸送車両及び/またはAGVの現在の位置を示すウェブサイトのマップを見ることを可能としてもよく、または、現在の位置に関する通知を他の方法で受け取ってもよい。
【0064】
図7は、輸送車両からアイテムを受け取る会合場所に移動するAGVに対する例示的なプロセス700を示す流れ図である。例示的なプロセスは、702に示すように、AGVがホームベース場所から出発することで始まる。例えば、ホームベース場所は、ユーザの住居内、ユーザのポーチ、ユーザのガレージ等の場所であってもよく、この場所にAGVは通常配置され、命令を待つ(例えば、充電構成要素及び/または他の設備を利用して)。AGVは、ホームベース場所から出発した後、704におけるように、会合場所まで移動路をたどる。種々の実施態様では、移動路の指示及び/または情報をAGVが受け取ってもよい(例えば、中央管理システムから、輸送車両から、遠隔コンピューティングリソースから、他のAGVから等)。移動路に沿う移動の一部として、AGVの推進システムは、(
図9に関連して以下に詳述するように、AGV制御システム210により)制御され、AGVが配置されるホームベース場所から会合場所(例えば、AGVが輸送車両からアイテムを受け取る受け取り位置として指定されることがある)まで移動路に沿ってAGVをナビゲートしてもよい。
【0065】
種々の実施態様では、輸送車両がAGV(例えば、他のAGVのことがある)に会合するために移動している会合場所は種々の方法で決定してもよい。例えば、会合場所は、会合場所を指示する中央管理システムまたは遠隔コンピューティングリソースから受信した通知にしたがって決定してもよい。他の実施例として、特定時間に輸送車両の予定した停止場所にしたがって会合場所を決定し得るように予定した配達経路を、輸送車両がたどってもよい。他の実施例として、会合場所を決定するために、輸送車両と調整を行ってもよい。種々の実施態様では、会合場所が決定されると、AGVは、ホームベース場所から会合場所に移動して、アイテムを受け取るために輸送車両と会うように指示されることがある(例えば、中央管理システム、遠隔コンピューティングリソース、AGVの制御システム等により)。
【0066】
会合場所への移動路をAGVがたどるときに、706におけるように、何らかの障害に出会うかどうかに関する判断がされる。障害物に出会った場合、708におけるように、障害物を避けるために会合場所への移動路が変更される。例えば、道路、歩道等をたどるAGVは、障害物(例えば、建造物、進路の遮蔽等)に出会うことがあり、これに対して、異なる経路を計算し、採用することができる。更に、何等かの障害物を避けるために移動路を変更することに加え、710におけるように、何等かの開くことが可能なアクセス障害(例えば、開くことができるドア、ゲート等)に出会うかどうかに関しても判断される。開くことができるアクセス障害に出会った場合、712におけるように、AGVがアクセス障害を取って移動できるようにアクセス障害を開く。
【0067】
種々の実施態様では、AGVは、信号を送信するように構成され、または、アクセス障害を他の方法で開かせ、または、他の方法で解錠してAGVにアクセス障害を通させまたは他の方法で通過させるアクセス機構を有してもよい。例えば、AGVがガレージを出て会合場所に移動するのを可能とするために、AGVは、アクセス障害(例えば、ガレージドア)を開く遠隔制御信号を送信するように構成されるアクセス機構を有してもよい。他の実施例として、AGV専用のサイズを有するユーザの住居のアクセス障害は、AGVのアクセス機構を検知してアクセス障害を解錠し、AGVが通過して会合場所に向けて移動するのを可能とする検知機構を有してもよい。アクセス障害を開くことができない場合、ブロック706及び708の動作にしたがって障害物として処理してもよい。
【0068】
種々の実施態様では、AGVは、移動路に沿うナビゲーションの一部として(例えば、障害物を越えてナビゲートするために)、種々のタイプの支援(例えば、人、他のAGV、他の自律機構等)を利用してもよい。種々の実施態様では、AGVは、支援を要求する異なる機構を利用してもよい。例えば、AGVは、障害物及び/またはアクセス障害等を越えてナビゲートするために、スピーカ(ドアマンにドアを開くように要求する合成音声による等)、または、表示もしくは送信された電子メッセージ(例えば、支援の要求共に)を利用することにより支援を要求してもよい。種々の実施形態では、移動路は、特定場所における支援の利用可能性に基づいて部分的に決定してもよい。例えば、支援を受けるため(例えば、AGVのために特定階のボタンを押し、または、他の方法により特定階を電子的に選択する)にエレベータオペレータを利用可能であることが判断される場合、移動路は、エレベータによる移動を含めて計画してもよい。
【0069】
障害物及び/またはアクセス障害を通過すると、704におけるように、AGVを移動路に沿って移動を継続し、追加の障害物及び/またはアクセス障害に出会う場合には、706及び/または710におけるように、プロセスが繰り返される。AGVが何等かの残りの障害物及び/またはアクセス障害を通過した後、移動路に沿う移動を継続すると、714におけるように、AGVは会合場所に到着する。種々の実施態様では、AGVが会合場所に到着したときに、通知を送信してもよい(例えば、輸送車両、中央管理システム等に)。
【0070】
AGVが会合場所に到着した後、716におけるように、AGVは会合場所において、他のAGVに対して位置決めされる。種々の実施態様では、AGVのグループが輸送車両と会合するための会合場所に集合する場合、AGVが会合場所において指定の順番となるように、AGVの位置を調整してもよい。例えば、AGVが会合場所にいるときに、他のAGVが存在すると判断すると(例えば、AGVの種々のセンサを使用して、及び/または、中央管理システムにより指示されるように)、AGVに、指定された順番にしたがって互いに移動するように指示してもよい。種々の実施態様では、指定された順番は、種々の組織的方法によって判断してもよい。例えば、AGVは、AGVが配達することになるアイテムの配達先住所にしたがう順番に並ぶように配置してもよい。他の例として、AGVは、輸送車両に格納されたアイテムの配列順番にしたがう順番に配置してもよい。種々の実施態様では、AGVは、輸送車両から対応するアイテムの識別及び移送を単純化する記号または他の識別記号もしくは機器(例えば、点滅光、音等)を更に包含してもよい。
【0071】
図8は、アイテムを配達する配達場所に会合場所から移動するAGVに対する例示的なプロセス800を示す流れ図である。例示的なプロセスは、802におけるように、AGVが輸送車両からアイテムを受け取ることから始まる。種々の実施態様では、AGVがアイテムを受け取るために異なるタイプの技術を使用してもよい。例えば、AGV及び/または輸送車両は、AGVが受け取るべき(例えば、アイテムをAGVの保管区画内に配置することによる等)輸送車両上のアイテムに係合するため、アイテム係合機構(例えば、ロボットアーム)を有してもよい。他の実施例として、輸送車両を操作している運搬人が、輸送車両からアイテムを取ってAGVの保管区画内に配置してもよい。
【0072】
種々の実施態様では、アイテムが保管区画内に配置されると、アイテムを配達場所に輸送するために、保管区画は施錠または他の方法で保護される。例えば、保管区画は、アイテムが保管区画内に配置されたと判断されると、保管区画を施錠するように制御され得る電子施錠機構を有してもよい。アイテムが保管区画に配置されたことの判断は、種々のタイプの処置にしたがって行ってもよい。例えば、運送会社、輸送車両、遠隔コンピューティングリソース等から、配達場所に配達すべきアイテムが保管区画内に配置されたことを示す入力を受け取ってもよい(例えば、AGV制御システム210により)。他の実施例として、種々のセンサ(例えば、センサ271〜273)を利用して、アイテムが保管区画内に配置され、したがってAGVが受け取ったことを判断してもよい。種々の実施態様では、アイテムを受け取ると、または、いくつかの例では、アイテムを受け取る前に、AGVは、会合場所から配達場所(例えば、ユーザの住居に)に移動してアイテムを配達するように指示されることがある(例えば、中央管理システム、遠隔コンピューティングリソース、AGVの制御システム210等により)。種々の実施態様では、アイテムを受け取ると、AGVがアイテムを受け取ったことを示すメッセージをユーザに送信してもよく(例えば、AGV制御システム210、中央管理システム、遠隔コンピューティングリソース等から)、メッセージは、アイテムの識別を示してもよい(例えば、AGVのセンサにより得られたアイテムの説明または画像等を含む)。
【0073】
アイテムを受け取った後、804におけるように、AGVは配達場所まで移動路をたどる。種々の実施態様では、移動路の指示及び/または情報をAGVが受け取ってもよい(例えば、中央管理システムから、輸送車両から、遠隔コンピューティングリソースから、他のAGVから等)。移動路に沿う移動の一部として、AGVの推進システムは、(例えば、
図9に関連して以下に詳述するように、AGV制御システム210により)制御され、AGVを移動路に沿って配達場所にナビゲートし、アイテムを配達してもよい。移動路をたどるときに、806におけるように、何らかの障害に出会うかどうかに関する判断がされる。障害物に出会った場合、808におけるように、
図7のブロック708に関する上述の動作と同様に、障害物を避けるために会合場所への移動路が変更されることがある。更に、何等かの障害物を避けるために移動路を変更することに加え、810におけるように、何等かの開くことが可能なアクセス障害(例えば、開くことができるドア、ゲート等)に出会うかどうかに関しても判断される。開くことが可能なアクセス障害に出会った場合、812におけるように、
図8のブロック808に関する上述の動作と同様に、アクセス障害をAGVが通ることができるようにアクセス障害が開かれる。
【0074】
障害物及び/またはアクセス障害を通過すると、804におけるように、AGVを移動路に沿って移動を継続し、追加の障害物及び/またはアクセス障害に出会う場合には、806及び/または810におけるように、プロセスが繰り返される。AGVが何等かの残りの障害物及び/またはアクセス障害を通過した後、移動路に沿う移動を継続すると、814におけるように、AGVは配達場所に到着し、アイテムを配達する。種々の実施態様では、AGVが配達場所に到着し及び/またはアイテムを受け取り及び/または配達したときに、通知を送信(例えば、中央管理システムまたはユーザ等に)してもよい。種々の実施態様では、通知はユーザに送信した(例えば、AGV、中央管理システム等から)メッセージの一部を含んでもよく、これは、アイテムが配達されたことを含み、更に、アイテムの識別を示す情報を含んでもよい(例えば、アイテムの説明、AGVの画像取込センサにより取得した保管区画内のアイテムの画像等)。
【0075】
種々の実施形態では、配達場所におけるアイテムの配達は以下の種々の手順で実行し得る。例えば、AGVまたは配達場所のアイテム係合機構(例えばロボットアーム)を使用して、AGVの保管区画からアイテムを移動し、配達場所(例えば、床の角部、カウンタ、冷蔵庫等)にアイテムを配置してもよい。他の実施例として、配達は、ユーザが到着し、アイテムをAGVの保管区画から取り出すまで、AGVが配達場所に待機することを備えてもよい。いくつかの例では、ユーザは、保管区画を解錠または他の方法で開く行動を実行することが必要なことがある(例えば、ユーザインタフェース211と対話し、アクセスコードを入力し、または、スマートフォンから信号を送信し、または、他の電子もしくは機械的開放機器を用いる等により)。このような解錠手順に応じて、施錠機構が制御され(例えば、AGV制御システム210、中央管理システム、遠隔コンピューティングリソース等により)、保管区画を解錠し、配達場所においてユーザが保管区画からアイテムを取り出すことが可能となる。他の例では、施錠機構は、AGVが配達場所に到達すると、保管区画を自動的に解錠するように制御してもよい(例えば、AGVを検知した場所にしたがって、または、ユーザの住居またはドア内の送信装置からの信号等によって)。
【0076】
アイテムが配達された後、配達場所がAGVのホームベース場所であるかどうかに関する判断が行われる。配達場所がホームベース場所ではない場合、818におけるように、AGVはホームベース場所への移動路をたどる。配達場所がAGVのホームベース場所である場合、820におけるように、プロセスが完了する。種々の実施態様では、AGVのホームベース場所は、AGV用の充電構成要素または他の施設を有してもよい(例えば、AGVがホームベース場所にあるときに、AGVが係合する誘導充電構成要素等)。種々の実施態様では、ホームベース場所は、AGVが通常配置されて命令を待機し、及び/または、配達もしくは他の活動を実行しないときに配置され、このような活動が完了したときにAGVが戻る場所であってもよい。
【0077】
種々の実施態様では、AGVのホームベース場所は、ユーザの住居の内部もしくは周囲の異なる領域または他の場所であってもよい。例えば、ホームベース場所は、ユーザのキッチン、玄関、ガレージ、前部ポーチなどであってもよい。他の実施例として、ユーザグループにサービスするAGVのホームベース場所は、玄関、ロビー、ガレージ等の共用領域であってもよい。上記したように、いくつかの例では、ホームベース場所は、ユーザがAGVの保管区画からアイテムを取り出す配達場所として利用してもよい。他の例では、配達場所は、より便利な領域または場所(例えば、ユーザの玄関口、キッチン等に配達されるときのような)としてもよく、その後にAGVがホームベース場所に戻ってもよい。種々の実施態様では、AGVは、現在の配達を行うためにAGVが出発したのと異なるホームベース場所に戻ってもよい。例えば、住居または他の領域は、複数のホームベース場所を含んでもよく、AGVは、将来予想される配達に最も便利または最適であるいずれのホームベース場所に戻ってもよい。
【0078】
種々の実施態様では、ホームベース場所は、AGVがアイテムを受け取るための輸送車両の移動先である会合場所であってもよい。例えば、アパートがホームベース場所をガレージに有してもよく、この場合、1つまたは複数のAGVをホームベース場所に配置し、アイテムをAGVに移送するためにガレージに入ってくる輸送車両を待ってもよい。このような例では、AGVは会合場所に移動する(例えば、
図7に関連して上述したように)必要はなく、これは、AGVが配置されているホームベース場所が、輸送車両の移動先である会合場所と同じだからである。アイテムを受け取ると、AGVは移動路をたどり(例えば、建物のエレベータを利用して)、指定された配達場所(例えば、建物の種々の階のユーザの玄関口)に移動してもよい。
【0079】
種々の実施態様では、例示的プロセス800の特定部分を、特に複数のアイテムの配達に関して繰り返してもよい。例えば、AGVが異なる配達場所(例えば、AGVの別の保管区画に格納されているとき)に配達すべき複数のアイテムを搬送している場合、AGVは、ホームベース場所にまたは他の指定された場所に戻る前に、1つの配達場所から他の配達場所に移動してもよい。他の実施例として、AGVは、複数のアイテムを1つまたは複数の配達場所に配達する前に、異なる輸送車両または他のソースから(例えば、AGVの別個の保管区画内に格納された)複数のアイテムを受け取ってもよい。別個の配達のために別箇の保管区画(例えば、
図3B参照)を使用する構成では、それぞれの保管区画を開くために別のアクセスコードまたは他の機構を使用してもよく、それぞれのユーザはその配達の一部のアイテム(複数可)にのみアクセスしあるいは受け取ることができる。
【0080】
種々の実施態様では、ユーザにアイテムを配達することに加え、AGVは、アイテムの返却プロセスの一部として、アイテムを輸送車両に配達するために使用してもよい。例えば、ユーザが注文したアイテムの返却を望むときに、ユーザは、会合場所でもよい配達場所に移動することができるAGVにアイテムを配置してもよく、この場所で、AGVはアイテムを輸送車両に配達し、この輸送車両は、アイテムの返却プロセスの一部としてアイテムを物資取扱施設または他の場所に配達して戻す。このような例では、
図7及び8に関連して上述したプロセスの特定部分は、本質的に逆にしてもよく、返却するアイテムをAGVの保管区画内で受け取った後(例えば、ユーザの住居等において)、AGVは、AGVが返却用アイテムを配達する輸送車両と出会うために、配達場所/会合場所(例えば、アイテムを返却しまたは受け取る他のAGVが集まる場所)への移動路をたどることができる。アイテムを輸送車両に配達した後、AGVはこの後にホームベース場所に戻る移動路をたどる。
【0081】
種々の実施態様では、受け取り場所は、AGVにより輸送すべきアイテムをAGVが受け取る場所として指定してもよい。アイテムの返却プロセスの一部としてAGVがアイテムを受け取る(例えば、ここでは、AGVが、返却のために輸送車両にアイテム輸送することである)上記のシナリオでは、受け取り場所は、AGVが配置されているホームベース場所であってもよい。例えば、ユーザがアイテムの返却を望む場合、AGVが配置されているホームベース場所にアイテムを持っていき、そのアイテムをAGVの保管区画内に配置してもよく、この場合、ホームベース場所はAGVのための受け取り場所である。代替的に、AGVがアイテムをユーザに配達しているシナリオでは、受け取り場所は、AGVの移動先、あるいは、輸送車両からアイテムを受け取るための会合場所であってもよい(例えば、
図7及び8に関して上述したように)。
【0082】
図9は、
図2A,2B,3及び4のAGV200または他のタイプのAGVに利用し得るような例示的なAGV制御システム210を示すブロック線図である。種々の実施例では、
図9のブロック線図は、上記の種々のシステム及び方法を実施するために使用し得るAGV制御システム210の1つまたは複数の態様を示す。図示の実施態様では、AGV制御システム210は、入出力(I/O)インタフェース910を介して非一時的コンピュータ可読記憶媒体920に連結される1つまたは複数のプロセッサ902を有する。AGV制御システム210は、推進コントローラ904(例えば、1つまたは複数のモータ、エンジン等を制御するため)、パワーコントローラ906(例えば、パワーモジュールの使用及び充電を制御し、モニタリングし、及び/または調整するため)、及び/または、ナビゲーションシステム908を更に有してもよい。AGV制御システム210は更に、アイテム係合機構コントローラ912と、ネットワークインタフェース916と、1つまたは複数の入出力装置918とを有する。
【0083】
種々の実施態様では、AGV制御システム210は、1つのプロセッサ902を有する単一プロセッサシステム、または、複数のプロセッサ902(例えば、2、4、8または他の適切な数)を有するマルチプロセッサシステムであってもよい。プロセッサ(複数可)902は、命令を実行することが可能な任意の適切なプロセッサとしてもよい。例えば、種々の実施態様では、プロセッサ(複数可)902は、例えば、x86、PowerPC、SPARC、もしくはMIPS ISA、またはいずれかの他の適切なISA等、種々の命令セットアーキテクチャ(ISA)のいずれかを実行する汎用または組み込みプロセッサであってもよい。マルチプロセッサシステムでは、それぞれのプロセッサ(複数可)902は、必ずではないが、一般には同じISAを実装してもよい。
【0084】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体920は、プロセッサ(複数可)902によりアクセス可能な実行可能命令、データ、移動路及び/またはデータアイテムを記憶するように構成される。種々の実施態様では、非一次的コンピュータ可読記憶媒体920は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期型ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュメモリまたは任意の他のメモリ等の任意の適切なメモリを使用して実現してもよい。図示の実施態様では、本明細書に記載のような所要の機能を実行するプログラム命令及びデータは、それぞれプログラム命令922、データ記憶装置924及び移動路データ926として、非一時的コンピュータ可読記憶媒体920内に格納して示してある。他の実施態様では、プログラム命令、データ及び/または移動路は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体920またはAGV制御システム210とは別の非一時的または同様な媒体等の異なるタイプのコンピュータアクセス可能媒体に受信し、送信し、格納してもよい。一般的に、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、AGV制御システム210にI/Oインタフェース910を介して連結されるディスクまたはCD/DVD−R0Mである磁気または光媒体等の格納媒体または記憶媒体を包含してもよい。非一時的コンピュータ可読媒体を介して格納されたプログラム命令及びデータは、電気、電磁またはデジタル信号等の送信媒体または信号により送信してもよく、これは、ネットワークインタフェース916を介して実現し得るようなネットワーク及び/または無線リンク等の通信媒体を介して伝えてもよい。
【0085】
1つの実施態様では、I/Oインタフェース910は、プロセッサ(複数可)902、非一時的コンピュータ可読媒体920、及び、ネットワークインタフェースまたは入出力装置918等の他の周辺インタフェースである任意の周辺装置間のI/Oトラフィックを調整するように構成してもよい。いくつかの実施態様では、I/Oインタフェース910は、任意の必要なプロトコル、タイミング、または、他のデータ変換を実行し、データ信号を1つの構成要素(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体920)から他の構成要素(例えば、プロセッサ(複数可)902)により使用するために適切なフォーマットに変換してもよい。いくつかの実施態様では、I/Oインタフェース910は、例えば、周辺構成要素相互接続(PCI)バス規格または汎用シリアルバス(USB)規格の別形等の種々のタイプの周辺バスを通じて取り付けられたデバイスに対するサポートを含んでよい。いくつかの実施態様では、I/Oインタフェース910の機能は、例えば、ノースブリッジ及びサウスブリッジなどの2つ以上の別々の構成要素に分けられてもよい。更に、いくつかの実施態様では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体920に対するインタフェース等、I/Oインタフェース910の一部または全ては、プロセッサ(複数可)902内に直接組込まれてもよい。
【0086】
推進コントローラ904は、ナビゲーションシステム908と通信する(例えば、
図2のAGV200のモータの操向及び出力を調整し、決定した移動路に沿ってAGVを案内するため)。ナビゲーションシステム908は、全地球測位システム(GPS)、屋内測位システム(IPS)、または、AGV200をある場所に向けて及び/またはある場所からナビゲートするために使用可能な他の同様なシステム及び/またはセンサを有してもよい。アイテム係合機構コントローラ912が、AGV200により取得され及び/または配達されるアイテムに係合し及び/または係合解除するために使用される。例えば、アイテム係合機構コントローラ912は、ロボットアームまたはアイテムに係合してこれらをAGV200の保管区画内に配置し、または、保管区画からアイテムを取り除いてこれらを配達場所または他の場所に配置する他の機構を含むアイテム係合機構を操作してもよい。種々の実施形態では、アイテム係合機構は、AGV200の動力モジュール、モータ等により作動してもよい。
【0087】
ネットワークインタフェース916は、AGV制御システム210、他のコンピュータシステム等(例えば、遠隔コンピューティングリソース210)のネットワークに接続される他の機器、及び/または、他のAGVのAGV制御システム間でデータを交換できるように構成してもよい。例えば、ネットインタフェース916は、AGV200と、1つまたは複数の遠隔コンピューティングリソース210に実装される中央管理システム326との間の無線通信を可能としてもよい。無線通信については、AGVのアンテナまたは他の通信構成要素を使用してもよい。他の実施例として、ネットワークインタフェースを916は、多数のAGV間の無線通信を可能とする。種々の実施形態では、ネットワークインタフェース916は、Wi−Fiネットワーク等、無線一般データネットワークを介して通信をサポートしてもよい。例えば、ネットワークインタフェース916は、移動体通信ネットワーク、衛星ネットワーク等の電気通信ネットワークを介する通信をサポートしてもよい。
【0088】
いくつかの実施態様では、ユーザインタフェース211の動作及び/または保管区画(複数可)へのアクセス、アイテムの受け取り動作等に関して、入出力装置918は、1つもしくは複数のディスプレイ端末、キーボード、キーパッド、タッチパッド、スキャニング装置、音響もしくは光学的認識装置、センサ、または、データの入力もしくは取り出し、もしくは、入力の検出に適切な任意の他の装置含んでもよい。その一部にユーザインタフェース211を含んでもよい複数の入出力装置918は、AGV制御システム210に設けもしくはAGVにより他の方法で制御してもよく、または、AGV制御システム210の種々のノードに分散してもよい。いくつかの実施態様では、同様な入出力装置は、AGV制御システム210から分離してもよく、ネットワークインタフェース916による等の有線または無線接続を通してAGV制御システム210の1つまたは複数のノードと対話してもよい。
【0089】
いくつかの実施態様では、AGV200のナビゲーション等に関して、入出力装置918は、1つまたは複数のディスプレイ、画像センサ、熱センサ、赤外線センサ、移動時間センサ、加速度計、天候センサ、ロケータ装置等を含んでもよい。複数のこのような入出力装置918は、AGV制御システム210に設けてこれにより制御してもよい。これらのセンサの1つまたは複数(例えば、画像センサ等)は、移動路(例えば、移動中に他の車両または障害物の回避等を含む)に沿うAGV200のナビゲーションを支援するために使用してもよい。種々の実施態様では、このようなセンサは、会合場所における他のAGVに対するAGV200の位置決め及び/またはAGV200の他の活動を支援するために使用してもよい。例えば、画像センサを使用して、そこからアイテムを受け取る輸送車両の識別及び/または取り出すアイテムの識別の判断が良好になるように、ナビゲーションを支援してもよい。
【0090】
図9に示すように、メモリは、本明細書に記載の例示的なプロセス及び/またはサブプロセスを実行するように構成し得るプログラム命令922を有してもよい。データ記憶装置924は、移動路の決定、アイテムの受け取り及び配達、場所の識別等のために設けてもよいデータアイテムを維持する種々のデータ記憶部を有してもよい。種々の実施態様では、1つまたは複数のデータ記憶部に含まれるとして本明細書に示すパラメータ値及び他のデータは、記載してない他の情報と組み合わせてもよく、または、1つまたは複数のもしくは異なるデータ構造に分割してもよい。いくつかの実施態様では、データストアは、1つのメモリ内に物理的に配置してもよく、または、2つ以上のメモリに分散してもよい。
【0091】
当業者であれば、AGV制御システム210は、単に説明するものであり、本開示の範囲を制限することを意図するものではないことが理解される。特に、コンピューティングシステム及び装置は、コンピュータ、ネットワーク機器、インターネット家電、PDA、無線電話、ポケットベル等を含む、示した機能を実行することができるハードウェアまたはソフトウェアの任意の組み合わせを含んでもよい。AGV制御システム210は、示してない他の装置に接続してもよく、または、代わりに独立システムとして動作してもよい。更に、例示の構成要素で提供される機能は、いくつかの実施態様では、より少ない構成要素に組み合わされ、または、追加の構成要素に分散してもよい。同様に、いくつかの実施態様では、例示される構成要素の一部の機能は、提供されない場合もあり、及び/または他の追加の機能が使用可能である場合もある。
【0092】
種々のアイテムは、使用されている間に、メモリまたは記憶装置に格納されるように示してあるが、これらのアイテムまたはその一部は、メモリ管理及びデータの完全性の目的で、メモリと他の記憶装置との間で移動される場合もあることが、当業者にも理解される。代替的に、他の実施態様では、ソフトウェア構成要素の一部または全ては、他の装置のメモリ内で実行し、例示したAGV制御システム210と通信してもよい。システムコンポーネントまたはデータ構造の一部または全ては、非一時的コンピュータアクセス可能媒体または適正装置で読み取られる携帯物品に格納(例えば、命令または構造化データとして)してもよく、その種々の実施例が本明細書に記載してある。いくつかの実施態様では、AGV制御システム210とは別のコンピュータアクセス可能媒体に格納された命令は、無線リンク等の通信媒体を介して搬送される、電気、電磁、または、デジタル信号等伝送媒体または信号を介して、AGV制御システム210に伝えられる。種々の実施態様は更に、上述の説明に従って実行される命令及び/またはデータをコンピュータアクセス可能媒体上で受信すること、送信すること、または、格納することを包含してもよい。したがって、本明細書に記載の技術は、他のAGV制御システム構成により実行してもよい。
【0093】
例示的なAGV200の機能的構成要素をAGV200の一部として本明細書において論じてきたが、他の実施態様では、1つまたは複数の機能的構成要素は、中央管理システム326の一部として分散及び/または実行してもよい。例えば、プログラム命令922の1つまたは複数の態様は、中央管理システム326の一部として実行してもよい。
【0094】
図10は、本明細書に記載の種々の実施態様に使用し得るサーバシステム320等のサーバシステムの実施態様を示すブロック線図である。サーバシステム320は、1つまたは複数の冗長プロセッサ等のプロセッサ1000、ビデオディスプレイアダプタ1002、ディスクドライブ1004、入出力インタフェース1006、ネットワークインタフェース1008及びメモリ1012を有してもよい。プロセッサ1000、ビデオディスプレイアダプタ1002、ディスクドライブ1004、入出力インタフェース1006、ネットワークインタフェース1008及びメモリ1012は、通信バス1010により互いに通信可能に連結してもよい。
【0095】
ビデオディスプレイアダプタ1002は、ディスプレイ信号をローカルディスプレイ(
図10には示してない)に供給し、サーバシステム320のエージェントがサーバシステム320の動作をモニタ及び構成すること、及び/または、情報(例えば、AGV200の動作等に関する)を提供するのを可能とする。入出力インタフェース1006は、マウス、キーボード、スキャナまたはサーバシステム320のエージェントが操作することのできる他の入出力装置等の
図10には示してない外部入出力装置と同様に通信する。ネットワークインタフェース1008は、ハードウェア、ソフトウェアまたはその任意の組み合わせを有し、他のコンピューティング装置と通信する。例えば、ネットワークインタフェース1008は、サーバシステム320と、AGV200、中央管理システム326等のコンピューティング装置等の他のコンピューティング装置との間で、ネットワークを介する通信を行うように構成してもよい。
【0096】
メモリ1012は、一般にランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、及び/または、揮発性もしくは持続的メモリを有してもよい。メモリ1012は、サーバシステム320の動作を制御するオペレーティングシステム1014を格納して示してある。サーバシステム320の低レベル動作を制御するためのバイナリ入出力システム(BIOS)1016もメモリ1012に格納されている。
【0097】
メモリ1012は、AGV200、中央管理システム326等にネットワークサービスを提供するためのプログラムコードおよびデータを更に格納する。したがって、メモリ1012は、ブラウザアプリケーション1018を格納してもよい。ブラウザアプリケーション1018は、コンピュータ実行可能命令を有し、プロセッサ1000により実行されたときに、ウェブページ等の構成可能なマークアップドキュメントを生成またはそれ以外の方法で取得する。ブラウザアプリケーション1018は、データ記憶管理アプリケーション1020と通信し、データストア1030と、AGV200、中央管理システム326等との間のデータ交換を容易とする。
【0098】
本明細書で使用される「データストア」という用語は、データを記憶し、データにアクセスし、かつデータを読み出すことができる任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを指し、任意の標準、分散型、またはクラスタ化環境において、任意の組み合わせ及び任意の数のデータサーバ、データベース、データ記憶デバイス、及びデータ記憶媒体を含み得る。サーバシステム320は、AGV200、中央管理システム326等のための1つまたは複数のアプリケーションの態様を実行するために、必要に応じてデータストア1030と統合する任意の適切なハードウェア及びソフトウェアを含むことができる。
【0099】
データストア1030は、いくつかの個別のテーブル、データベースまたは特定の態様に関するデータを記憶するための他のデータ記憶機構及び媒体を含むことがある。例えば、例示したデータストア1030は、動作、在庫、マップ、GPSデータ、AGV、配達場所、ホームベース場所、会合場所、関連する移動路等に関する情報を保持する機構を含んでもよく、これは、AGV200、中央管理システム326、エージェント等に対する情報を生成し、配信するために使用することができる。データストア1030に格納することができる追加の態様があってもよく、例示したもの以外の追加のデータストアが含まれ得ることが理解されるべきである。データストアは1030、データストアと関連付けられたロジックを通して、サーバシステム320から命令を受け取り、命令に応じてデータを取得し、更新しまたはそれ以外の方法により処理するように動作する。
【0100】
メモリ1012は、上述の中央管理システム326を更に有してもよい。中央管理システム326は、プロセッサ1000により実行可能で、サーバシステム320の1つまたは複数の機能を実装し得る。1つの実施形態では、中央管理システム326は、メモリ1012に格納された1つまたは複数のソフトウェアプログラムで実行される命令を表してもよい。他の実施態様では、中央管理システム326は、ハードウェア、ソフトウェア命令またはそれらの組み合わせとすることができる。
【0101】
サーバシステム320は、1つの実施態様において、1つまたは複数のコンピュータネットワークまたは直接接続を使用し、通信リンクを介して相互接続された複数のコンピュータシステムおよび構成要素を利用する、分散型の環境である。しかし、このようなシステムは、
図10に例示されるよりも少ない数または多い数の構成要素を有するシステムにおいて同等に良好に動作し得ることが当業者によって理解される。したがって、
図10の説明は、本質的に例示的であり、本開示の範囲を限定するものではないと捉えられるべきである。
【0102】
本明細書に記載の実施態様は、注文したアイテムを輸送するシステムを含んでもよく、このシステムは、ユーザの住居における第1ホームベース場所に配置される第1自律陸上車両(AGV)を含む。システムは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに連結され、1つまたは複数のプセセッサにより実行されたときに、1つまたは複数のプロセッサに少なくとも、第1アイテムを搬送している輸送車両が第1AGVと会合する会合場所を決定させ、第1AGVに第1ホームベース場所から会合場所に移動し、輸送車両と会合して第1アイテムを受け取るように命令し、第1AGVに会合場所から第1ユーザの住居に移動して第1アイテムを配達するように命令するプログラム命令を格納するメモリとを含むコンピューティングシステムを更に包含してもよい。
【0103】
任意選択的に、メモリは、1つまたは複数のプロセッサにより実行されたときに、1つまたは複数のプロセッサに少なくとも、輸送車両が会合場所に到着することが予想される推定時間に少なくとも部分的に基づいて、第1AGVが会合場所に移動を始める移動開始時間を決定させるプログラム命令を更に含んでもよい。任意選択的に、移動開始時間は、輸送車両より先に、第1AGVが会合場所に到着できるように決定してもよい。任意選択的に、第1ホームベース場所は、第1AGVのパワーモジュールを充電する充電構成要素を含んでもよい。任意選択的に、メモリは、1つまたは複数のプロセッサにより実行されたときに、1つまたは複数のプロセッサに少なくとも、会合場所に第2AGVが存在していることを判断させ、更に、指定された順番にしたがって会合場所において第1AGVが第2AGVに対して位置決めすべきことを命令させるプログラム命令を包含してもよい。任意選択的に、指定された順番は、第1,第2AGVがアイテムを配達するアドレスの順番、または、輸送車両に保管されたアイテムの配置された順番の少なくとも一方に基づいてもよい。
【0104】
本明細書に記載の実施態様は、1つまたは複数の推進システム、施錠機構を有する保管区画、及び、コンピューティングシステムを含む自律陸上車両(AGV)を含んでもよい。コンピューティングシステムは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに連結され、1つまたは複数のプロセッサにより実行されたときに、1つまたは複数のプロセッサに少なくとも、AGVが受け取り場所にいる際に保管区画内にアイテムが配置されていることを判断させ、この受け取り場所は、輸送車両に会合する会合場所またはAGVが配置されるホームベース場所の少なくとも一方であり、更に、保管区画を施錠する施錠機構を制御し、アイテムを配達する配達場所への移動路に沿ってAGVをナビゲートするために推進システムを制御し、配達場所において保管区画からアイテムを取り出し可能とするために配達場所において保管区画を解錠するように施錠機構を制御する、プログラム命令を格納するメモリとを更に包含してもよい。
【0105】
任意選択的に、ホームベース場所及び配達場所は、ユーザの住居であってもよい。任意選択的に、メモリは、1つまたは複数のプロセッサにより実行されたときに、1つまたは複数のプロセッサに少なくとも、推進システムを制御し、アイテムが保管区画内に配置される前に、AGVが配置されるホームベース場所から受け取り場所にAGVをナビゲートさせるプログラム命令を更に包含してもよい。任意選択的に、配達場所は、アイテムの返却プロセスの一部として、アイテムを輸送車両に配達する会合場所としてもよい。任意選択的に、AGVは、配達場所への移動路に沿ってAGVが出会うアクセス障壁を開くために使用するアクセス機構を更に包含してもよい。任意選択的に、AGVは、受け取り場所において保管区画にアイテムを配置するために使用するアイテム係合機構を更に包含してもよい。任意選択的に、AGVは、保管区画内に配置されているアイテムの存在を検知する存在検出センサ、アイテムが保管区画内に配置されているときに動きを検出するモーションセンサ、保管区画内に配置されたアイテムの画像を取り込む画像取込センサ、保管区画内に配置されているアイテムの識別を判断するために使用するアイテム識別センサ、または、保管区画内の温度を検出する温度センサの少なくとも1つを更に包含してもよい。
【0106】
本明細書に記載の実施態様は、アイテムを輸送する方法を包含してもよく、この方法は、輸送車両が移動して第1,第2自律陸上車両(AGV)に会合する会合場所を決定すること、会合場所において輸送車両から、第1AGVにより会合場所から第1配達場所に配達する第1アイテムを受け取ることを第1AGVに命令すること、及び、会合場所において輸送車両から、第2AGVにより会合場所から第2配達場所に配達する第2アイテムを受け取ることを第2AGVに命令すること、の1つまたは複数を包含する。
【0107】
任意選択的に、第1,第2配達場所は、第1,第2のユーザの住居であってもよい。任意選択的に、方法は、会合場所において第3アイテムを輸送車両から受け取るように第2AGVに命令することを更に包含してもよく、この第3アイテムは、第2AGVにより輸送車両から第3配達場所に配達されるものであり、第2AGVは、第2,第3アイテムを保持する別箇の保管区画を有する。任意選択的に、第1,第2AGVは、それぞれ第1,第2のユーザの住所におけるそれぞれ第1,第2ホームベース場所から、会合場所に移動してもよい。任意選択的に、会合場所は、第1,第2AGVのホームベース場所であってもよい。任意選択的に、会合場所における第1,第2AGVの位置は、第1,第2AGVが会合場所において指定された順番に配置されるように調整してもよい。任意選択的に、方法は、第1AGVが第1アイテムをいつ受け取ったか及び第1アイテムの識別を示すメッセージを第1ユーザに送信することを更に包含してもよい。
【0108】
当業者は、いくつかの実施態様において、プロセスにより提供される機能及び上記システムは、より多くのソフトウェアモジュール若しくはルーチンに分割され、または、より少ないモジュール若しくはルーチンに統合されるように、他の方法で提供してもよいことが理解される。同様に、いくつかの実施態様では、図示したプロセス及びシステムは、他の図示のプロセスが代りにそのような機能をそれぞれ欠き若しくは含む場合、または、提供される機能の量が変更される場合等、記載したよりも多い若しくは少ない機能を提供してもよい。更に、種々の作用が、特定の方法(例えば、直列または並列で)で及び/または特定の順序で実行されるように説明されることがあるが、当業者は、他の実施態様では、作用が他の順序及び他の態様で実行してもよいことが認められる。当業者には更に、単一のデータ構造を多数のデータ構造に分割し、または、複数のデータ構造を単一のデータ構造に統合することによる等、上記のデータ構造は異なる方法で構成してもよいことが理解される。同様に、いくつかの実施態様では、説明したデータ構造は、他の説明したデータ構造が代りにそのような情報をそれぞれ欠きまたは有する場合、または、記憶された情報の量またはタイプが変更された場合等、記載よりもより多くまたは少ない情報を記憶してもよい。図に示し、ここに記載のように種々の方法及びシステムは、例示的な実施態様を表す。方法及びシステムは、他の実施態様では、ソフトウェア、ハードウェアまたはそれらの組み合わせで実行してもよい。同様に、他の実施態様では、方法の順序は変更されてもよく、種々の要素が追加、再順序付け、結合、省略、変更等がされてもよい。
【0109】
上述から、説明の目的のために、特別な実施態様をここに記載してきたが、添付の特許請求の範囲及び本明細書に記載の要素の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変更を行ってもよいことが理解される。更に、特定の態様が特定の請求項の形態で以下に提供されているが、発明者はいずれの有効な請求項の形態における種々の態様を意図する。例えば、いくつかの態様のみがコンピュータ可読記憶媒体で具体化されるようにこれまで説明してきたが、他の態様も同様に具体化し得る。本開示の利点を有する当業者に明白であるように、種々の変形及び変更を行い得る。すべてのそのような変形及び変更を含むことを意図しており、したがって、上記説明は限定的な意味ではなく、例示的であると考えるべきである。