特許第6773905号(P6773905)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6773905ガード・検知静電容量式センサーにおける検知対象インピーダンス決定のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773905
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】ガード・検知静電容量式センサーにおける検知対象インピーダンス決定のための方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 27/02 20060101AFI20201012BHJP
   A61B 5/05 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   G01R27/02 A
   A61B5/05 A
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-524315(P2019-524315)
(86)(22)【出願日】2017年9月8日
(65)【公表番号】特表2019-533170(P2019-533170A)
(43)【公表日】2019年11月14日
(86)【国際出願番号】EP2017072607
(87)【国際公開番号】WO2018050557
(87)【国際公開日】20180322
【審査請求日】2019年5月9日
(31)【優先権主張番号】93211
(32)【優先日】2016年9月14日
(33)【優先権主張国】LU
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503150594
【氏名又は名称】アイイーイー インターナショナル エレクトロニクス アンド エンジニアリング エス.エイ.
【氏名又は名称原語表記】IEE INTERNATIONAL ELECTRONICS & ENGINEERING S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(74)【代理人】
【識別番号】100150773
【弁理士】
【氏名又は名称】加治 信貴
(72)【発明者】
【氏名】ラメッシュ、ローラン
【審査官】 田口 孝明
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/071416(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/062824(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0161777(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0367751(US,A1)
【文献】 特開2009−265043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01R 27/00−27/32,
G01D 5/25、
B60N 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法であって、
前記ガード・検知静電容量式センサーが、検知ノードに接続された導電性の検知電極、ガードノードに接続された導電性のガード電極、振幅Vgの周期ガード電圧を前記ガードノードに供給するための周期ガード電圧源、及び、前記検知ノードと前記ガードノードとに動作可能に接続された制御・評価回路を含み、
前記制御・評価回路が、前記検知ノードに電流を加えることにより、前記検知ノードと前記ガードノードとの間の電位差をゼロに保持するように、そして、前記検知ノードに加えられた前記電流の振幅を決定するように構成され、
a.前記周期ガード電圧源を用いて、前記周期ガード電圧を供給すること
b.予め定められた値の基準インピーダンスZrefを通して、iとnとが正の自然数であり、n ≧ 2に対して1 ≦ i≦ nである振幅Vrefiのn個の異なる基準周期電圧を、基準周期電圧源を用いて前記検知ノードに順次供給すること
c.供給された振幅Vrefiの前記基準周期電圧のそれぞれに対して、前記制御・評価回路によって前記検知ノードに加えられた前記電流の、それぞれの振幅Imiを決定すること
d.前記制御・評価回路によって加えられる振幅ゼロの電流となる、前記基準周期電圧源を用いて前記検知ノードに供給されるべき検知基準電圧の振幅Vsを決定すること
e.ステップdで決定された前記検知基準電圧の振幅Vs、前記周期ガード電圧の振幅Vg、及び前記基準インピーダンスZrefを参照して、前記検知電極の未知の検知対象インピーダンスZxを計算すること
の各ステップを含む、ローディングモードで動作する、ガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法。
【請求項2】
ステップeが、ステップdで決定された前記検知基準電圧の振幅Vsを参照して、以下の式を用いて前記検知電極の未知の前記検知対象インピーダンスZxを計算するステップを含む、請求項1に記載された、ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法。
【請求項3】
ステップdが、以下の式を用いて前記検知基準電圧の振幅Vsを補間によって計算するステップを含む、請求項1又は2に記載された、ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法。
ここで、Vref1及びVref2は、前記基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、前記供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅である。
【請求項4】
ステップdが、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅が実質的にゼロである前記検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって前記基準周期電圧の振幅Vrefiを調整するステップを含む、請求項1から3の何れかに記載された、ローディングモードで動作する、ガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法。
【請求項5】
ステップdが、以下の式を用いて前記検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを補間によって計算すること
ここで、Vref1及びVref2は、前記基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、前記供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅である。
及び、前記計算された検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscからスタートして、前記検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅の測定値が実質的にゼロである、前記検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって前記基準周期電圧の振幅Vrefiを調整すること、
のステップを含む、請求項1又は2に記載された、ローディングモードで動作する、ガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法。
【請求項6】
ローディングモードで動作する、ガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のためのインピーダンス測定回路であって、
前記ガード・検知静電容量式センサーが、検知ノードに接続された導電性の検知電極、ガードノードに接続された導電性のガード電極を含み、
前記インピーダンス測定回路が、振幅Vgの周期ガード電圧を前記ガードノードに供給するための周期ガード電圧源、及び、前記検知ノードと前記ガードノードとに動作可能に接続された制御・評価回路を含み、
前記制御・評価回路が、前記検知ノードに電流を加えることにより、前記検知ノードと前記ガードノードとの間の電位差を動作中ゼロに保持するように、そして、前記検知ノードに加えられた前記電流の振幅を決定するように構成され、
前記インピーダンス測定回路が、予め定められた値の基準インピーダンスZrefを通して、前記検知ノードに振幅Vrefiのn個の異なる基準周期電圧を供給するように構成された、基準周期電圧源を更に含み、ここで、iとnとは正の自然数であって、n ≧ 2に対して1 ≦ i ≦ nであり、
前記制御・評価回路が、
供給された振幅Vrefiの基準周期電圧のそれぞれに対して、前記検知ノードに加えられた前記電流のそれぞれの振幅Imi
及び、前記制御・評価回路によって加えられる振幅ゼロの電流となる、前記基準周期電圧源を用いて前記検知ノードに供給されるべき検知基準電圧の振幅Vs、を動作中に決定するように構成され、
前記制御・評価回路が、前記検知基準電圧の振幅Vs、前記周期ガード電圧の振幅Vg、及び前記基準インピーダンスZrefを参照して、前記検知電極の未知の検知対象インピーダンスZxを、動作中計算するように構成された、インピーダンス測定回路。
【請求項7】
前記制御・評価回路が、前記検知基準電圧の振幅Vs、前記周期ガード電圧の振幅Vg、及び前記基準インピーダンスZrefを参照して、以下の式を用いて前記検知電極の未知の前記検知対象インピーダンスZxを動作中、計算するように構成された、請求項6に記載されたインピーダンス測定回路。
【請求項8】
前記制御・評価回路が、以下の式により前記検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成された、請求項6又は7に記載されたインピーダンス測定回路。
ここで、Vref1及びVref2は、前記基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、前記供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅である。
【請求項9】
前記制御・評価回路が、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅が実質的にゼロである前記検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって前記基準周期電圧の振幅Vrefiを調整することにより、前記検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成された、請求項6又は7に記載されたインピーダンス測定回路。
【請求項10】
前記制御・評価回路が、前記検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを決定するための以下の式による補間による計算結果を用いて、前記検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成され、
ここで、Vref1及びVref2は、前記基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、前記供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅であり、
次に、前記計算された検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscからスタートして、前記制御・評価回路が、前記検知測定回路によって前記検知ノードに加えられる前記電流の振幅の測定値が実質的にゼロである、前記検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって前記基準周期電圧の振幅Vrefiを動作中調整するように構成された、請求項6又は7に記載されたインピーダンス測定回路。
【請求項11】
前記制御・評価回路が、プロセッサユニット及びディジタルメモリユニットを更に含み、前記ディジタルメモリユニットは、そこに記憶されたプログラムコードを含み、前記プログラムコードは、計算機で実行されると、請求項1から5の何れか1項に記載された、ローディングモードで動作する、ガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法をプロセッサに実行させる、請求項6から10の何れか1項に記載されたインピーダンス測定回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、静電容量式センサーの検知対象インピーダンス(sense impedance)決定のための静電容量式検知回路の分野に関する。本発明は、特に、ローディングモード(loading mode)で動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量式検知は、高度技術の分野で今や一般に用いられている。例えば自動車において、静電容量式検知回路は、エアバッグやシートベルトプリテンショナー等の安全装置の起動を制御するための、乗員検知システムに設置されていることが多い。ローディングモードで動作する静電容量式回路と呼ばれる静電容量式検知回路を用いることは、今では一般的なことである。
【0003】
「ローディングモード」という用語は、非接触3次元位置測定を行うために、特に、人体の存在を、及び/又は電極に対する人体の位置を検知するために用いられる電界検知の概念を説明するのに用いられる。検知は、電極、又は送信板から、人体を通して接地に引き出される電流の測定から導かれる。この概念は、2つの他の一般的な静電容量式検知のモードである、「シャントモード(shunt mode)」及び「トランスミットモード(transmit mode)」と区別するためのものである。異なる静電容量式検知の動作モードについての更なる説明は、1998年5/6月に出版された、Computer Graphics I/O Devicesの58−60ページに発表された、J.R. Smithによる「Electric Field Sensing for Graphical Interfaces」と題する技術論文を参照されたい。
【0004】
静電容量式センサーは、従来技術において一般に知られているように、検知ノードに接続された検知電極、及びガードノードに接続されたガード電極を含む。センサーは、予め定められた振幅のガード電圧を、動作中ガードノードに供給するための、ガードノードに接続された周期電圧源を更に含む。ここで、ガード・検知静電容量式センサーとは、上述のとおり、検知ノードに接続された検知電極及びガードノードに接続されたガード電極を含むセンサーをいう。
【0005】
センサーは、検知ノード及びガードノードに接続された制御・評価回路を更に含む。制御・評価回路は、決定すべき未知の検知対象インピーダンスを経由して検知電極から取り出される電流に対応する電流を、検知ノードに注入することによって、動作中、検知電極をガード電極と同電位に保持するように構成される。2つの電極間の空間には、従って電界が無く、ガード電極の方向のどこに存在する身体に対しても、検知電極は鈍感になる。
【0006】
本願の文言において、検知電極及びガード電極が同電位に保持されること、及び前記2つの電極間の空間に電界が無いことを主張するために、一般的な理論的近似を用いていることが分かる。この近似は、以下の説明においても用いられる。
【0007】
制御・評価回路は、自身が検知ノードに注入している電流を決定し、検知ノードに注入された電流を、従って、決定すべき検知対象インピーダンスを示す出力信号を発するように構成される。これらの役割を実行するために、制御・評価回路は、トランスインピーダンス増幅器及びアナログ・ディジタル変換器を一般に含む。トランスインピーダンス増幅器の負入力及び正入力は、検知ノード及びガードノードにそれぞれ接続される。トランスインピーダンス増幅器の出力信号は、入力間の電位差をゼロに等しく保持するために、増幅器によってその負入力に注入された電流に比例する。アナログ・ディジタル変換器は、通常、増幅器の出力に接続される。
【0008】
ガード・検知静電容量式検知回路は、指向性(方向性)を持つこと、及び、非誘電性の環境物に乱されることなく身体の検出が可能であることに利点を持つ。にもかかわらず、測定回路は、低インピーダンスにおいて致命的(critical)となる虞れがある検知対象インピーダンスの決定における無視できない誤差を含む、非理想的な構成要素を一般に用いている。
【0009】
一般に、検知対象インピーダンスの決定における誤差は、様々な未知のインピーダンスに関連しており、その主な発生源は検知・ガード間インピーダンス(sense-to-guard impedance)である。ガード・検知間インピーダンスは、ガードノードと検知ノードとの間のインピーダンスであることが分かる。ガード・検知間インピーダンスは、以降、寄生インピーダンスとも呼ぶ。
【0010】
静電容量式測定回路において寄生インピーダンスの影響を抑えることによって、時変、非理想的な機器のインピーダンスを測定する技術において、知られた解決策が既に存在する。例えば、特許文献米国第4,481,464号明細書には、非理想的な静電容量式測定回路におけるインピーダンス測定を改良する解決策が説明されている。回路は、パルス発生器、正弦波発生器を含む入力部を含み、寄生インピーダンスに対応する、測定された信号の邪魔な部分を分離するための復調を実行する。
【0011】
しかしながらその様な解決策は、カップリングモード(coupling mode)で動作する静電容量式検知システムのみに適合するもので、本発明が関係するローディングモード測定には適用出来ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って本発明の目的は、従来技術と比較してセンサーの測定を改良する、ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法を提供することによって、上記考察された欠陥及び不都合を克服するものである。センサーは、検知ノードに接続された導電性の検知電極、ガードノードに接続された導電性のガード電極、振幅Vgの周期ガード電圧をガードノードに供給するための周期ガード電圧源、及び、検知ノードとガードノードとに動作可能に接続された制御・評価回路を含む。
【0014】
本発明の文言において、そして明確なことわりが無い限り、電流又は電圧の「振幅」という用語は、前記電流又は電圧の複素振幅を指す。
【0015】
制御・評価回路は、検知ノードに電流を加えることにより、検知ノードとガードノードとの間の電位差を動作中ゼロに保持するように、そして、検知ノードに加えられた前記電流の振幅に対応する値を決定するように構成される。
【0016】
本方法は以下の各ステップを含む。
a.周期ガード電圧源を用いて、周期ガード電圧を供給すること。
b.予め定められた値の基準インピーダンスZrefを通して、振幅Vrefiのn個の異なる基準周期電圧を、基準周期電圧源を用いて検知ノードに順次供給すること。ここで、iとnとは正の自然数であり、n ≧ 2に対して1 ≦ i≦ nである。
c.供給された振幅Vrefiの基準周期電圧それぞれに対して、制御・評価回路によって検知ノードに加えられた電流の、それぞれの振幅Imi決定すること。
d.制御・評価回路によって加えられる振幅ゼロの電流となる、基準周期電圧源を用いて検知ノードに供給されるべき検知基準電圧の振幅Vsを決定すること。
e.ステップdで決定された検知基準電圧の振幅Vs、周期ガード電圧の振幅Vg、及び基準インピーダンスZrefを参照して、検知電極の未知の検知対象インピーダンスZxを計算すること。
【0017】
本発明による方法は、ガード・検知間インピーダンスの影響無しで検知電極の未知の検知対象インピーダンスを決定する手段を提供する。実際、未知の検知対象インピーダンスの計算は、制御・評価回路によって検知ノードに加えられる振幅ゼロの電流を仮想的に考慮することにより行われる。このことは、理論的近似によって、本発明が、寄生ガード・検知間インピーダンスを通してガードノードと検知ノードとの間に流れる電流が存在せず、その結果、ガードノードと検知ノードとの間のガード・検知間インピーダンスが決定から除去されるという、仮想的なケースにおける未知の検知対象インピーダンス決定を目指すことを意味する。
【0018】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステップeは、ステップdで決定された検知基準電圧の振幅Vsを参照して、以下の式を用いて検知電極の未知の検知対象インピーダンスZxを計算するステップを含む。
【数1】
【0019】
この式は、振幅Vsの検知基準電圧が加えられる仮想的な動作点において、制御・評価回路によって検知ノードに加えられる電流が実質的にゼロに等しい振幅を有するという、回路における単純化を用いている。この式は、予め決定された値を結び付けるだけのものである。
【0020】
実施形態において、ステップdは、以下の式を用いて前記検知基準電圧の振幅Vsを補間によって計算するステップを含む。
【数2】
ここで、Vref1及びVref2は、基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅である。
【0021】
従って、検知基準電圧の振幅Vsは、最小で2点の測定で決定することが出来、それは、より大きな誤差範囲を有する典型的な従来技術の検知対象インピーダンス測定より1点多いだけである。測定されるインピーダンスは時変であるから、測定結果のスピードは重要な特徴である。
【0022】
実施形態において、ステップdは、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅が実質的にゼロである検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって基準周期電圧の振幅Vrefi調整するステップを含む。
【0023】
検知基準電圧の振幅Vsを決定するために用いられるそれぞれの測定に存在する誤差範囲を減らすために、本発明の本実施形態では、予め定められた誤差範囲に到達するまで基準周期電圧の振幅Vrefiを調整する制御ループを用いる。制御ループは、センサーの応答性を減速させるが、結果として得られる検知対象インピーダンス測定の感度を改善する。本発明による制御ループは、最適な測定を提供するために、検知対象インピーダンス測定の応答性を感度とバランスさせるように構成される。
【0024】
好ましくは、本発明のステップdは、以下のステップを含む。
・以下の式を用いて補間によって検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを計算すること。
【数3】
ここで、Vref1及びVref2は、基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅である。
・及び、計算された検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscからスタートして、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅の測定値が実質的にゼロである、検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって基準周期電圧の振幅Vrefiを調整すること。
【0025】
本発明の本実施形態において、検知基準電圧の振幅Vsの決定は2つのステップで実行される。第1のステップは、2つの最初の測定に従って行われる補間である。補間は、結果的に理想値に近い値を生じるが、依然として誤差範囲を有する。第2のステップは、制御ループによって結果を微調整することによって、前記誤差範囲を低減することからなる。そのようにして、制御ループを用いるのみの実施形態と比較して、検知基準電圧の振幅Vsの決定スピードは大いに改善し、補間を用いるのみの方法の実施形態と比較して、結果の精度は改善する。
【0026】
本発明の別の観点によれば、ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のためのインピーダンス測定回路が提供される。前記センサーは、検知ノードに接続された導電性の検知電極、ガードノードに接続された導電性のガード電極を含む。
【0027】
インピーダンス測定回路は、振幅Vgの周期ガード電圧をガードノードに供給するための周期ガード電圧源、及び、検知ノードとガードノードとに動作可能に接続された制御・評価回路を含む。制御・評価回路は、検知ノードに電流を加えることにより、検知ノードとガードノードとの間の電位差を動作中ゼロに保持するように、そして、検知ノードに加えられた前記電流の振幅を決定するように構成される。
【0028】
インピーダンス測定回路は、予め定められた値の基準インピーダンスZrefを通して、前記検知ノードに振幅Vrefiのn個の異なる基準周期電圧を供給するように構成された、基準周期電圧源を更に含む。ここで、iとnとは正の自然数であり、n ≧ 2に対して1 ≦ i ≦ nである。
【0029】
制御・評価回路は、供給された振幅Vrefiの基準周期電圧のそれぞれに対して、検知ノードに加えられた電流のそれぞれの振幅Imi及び、基準周期電圧源によって検知ノードに供給されるべき検知基準電圧の振幅Vs、を動作中に決定するように構成され、この振幅Vsの検知基準電圧が、制御・評価回路によって加えられる振幅ゼロの電流となる。制御・評価回路は、検知電極の未知の検知対象インピーダンスを、検知基準電圧の振幅Vs、周期ガード電圧の振幅Vg、及び基準インピーダンスZrefを参照して、すなわち、基準周期電圧源によって加えられた検知基準電圧の振幅Vsを考慮した仮想的な動作点において、動作中計算するようにも構成される。
【0030】
「構成される」という用語は、本願で用いられるように、特別にプログラムされる、設計される、備え付けられる、或いは配置される、ということであると特に理解されたい。
【0031】
本発明による回路は、基準周期電圧源、及び検知ノードに接続された基準インピーダンスの付加によって、典型的な従来技術の検知対象インピーダンス測定回路とは異なる。基準周期電圧源により供給される信号は、検知対象インピーダンスと接地との間の回路で失われる電流を補償するのに必要な信号の決定を、動作中可能とする。
【0032】
本発明は、インピーダンス測定回路によって検知対象インピーダンスを通して接地に失われる電流を補償する信号を、検知ノードに供給することによって、検知ノードがガードノードの電位と同じ電位を保持し、制御・評価回路によって検知ノードに供給される電流の振幅がゼロとなり、結果的にそれがガード・検知間インピーダンスを抑制することになる動作点において、回路が動作すると概ね考えられる、という洞察の上になされている。この動作点において、前述の検知ノードに供給される信号は、検知対象インピーダンスに比例する。
【0033】
従って、検知対象インピーダンスを通して検知電極から接地に流れる電流を補償するために必要とされる信号の決定は、寄生ガード・検知間インピーダンスを抑制しつつ、制御・評価回路が検知対象インピーダンスを決定することを可能とする。
【0034】
注目すべきは、本発明による回路の実現は、特に高価な部品無しで一般に用いられる基本的な電気部品に依拠することである。従って、回路の全体的なコストは低く抑えられる。
【0035】
本発明の好ましい実施形態において、制御・評価回路は、検知基準電圧の振幅Vs、周期ガード電圧の振幅Vg、及び基準インピーダンスZrefを参照して、以下の式を用いて、検知電極と接地との間の未知の検知対象インピーダンスを動作中計算するように構成される。
【数4】
【0036】
実施形態において、制御・評価回路は、以下の式により検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成される。
【数5】
Vref1及びVref2は、基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅である。
【0037】
実施形態において、制御・評価回路は、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅が実質的にゼロである検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって基準周期電圧の振幅Vrefiを調整することにより、検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成される。
【0038】
本発明の好ましい実施形態において、制御・評価回路は、検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを決定するため以下の式による補間による計算結果を用いて、検知基準電圧の振幅Vsを動作中に決定するように構成される。
【数6】
ここで、Vref1及びVref2は、基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅である。次に、計算された検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscからスタートして、制御・評価回路は、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅の測定値が実質的にゼロである、検知基準電圧の振幅Vsに到達するまで、制御ループによって基準周期電圧の振幅Vrefiを動作中調整するように構成される。
【0039】
本発明によるインピーダンス測定回路の長所は、本発明による方法の全ステップを動作中に実行するように構成されることである。その結果、方法の利点が回路に当てはまる。更に、本回路は特に高価な部品を一切含まない。
【0040】
有利にも、制御・評価回路は、プロセッサユニット及びディジタルメモリユニットを更に含み、前記ディジタルメモリユニットはそこに記憶されるプログラムコードを含む。プログラムコードは、プロセッサで実行されると、本発明によるローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法をプロセッサに実行させる。
【0041】
計算機プログラムコードは、自動化されたプロセスで且つリアルタイムで、インピーダンス測定回路が本発明による方法のステップを実行するのを可能とする。
【0042】
本発明による回路及び/又は方法は、着座検知を実行するために自動車に装備され得る。結果として得られるセンサーは、例えば、着座センサー、腕位置センサー、チャイルドシート検知センサーなどであり得る。
【0043】
本発明のさらなる細部及び利点は、添付図面を参照した、限定的でない実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなる。
図1は本発明によるインピーダンス測定回路の実施形態の配置図を示す。
図2は本発明による方法の実施形態のフローチャートである。
図3図2による未知の検知対象インピーダンスの計算を実施するのに用いられる、図1の検知ノード周りを解説する配置図である。
【0044】
本発明の文言において、「ガード・検知静電容量式センサー」という用語は、「ローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のためのインピーダンス測定回路」を示すために用いられる。
【0045】
図1に示すように、本発明によるガード・検知静電容量式センサー10は、検知ノード14に接続された導電性の検知電極12、ガードノード18に接続された導電性のガード電極16を含む。2つの電極12、16は、両者間に直流電流が流れないように直流的に絶縁されている。
【0046】
センサー10は、ガードノード18に接続された周期ガード電圧源20、及び検知ノード14とガードノード18とに動作可能に接続された制御・評価回路22を含む。
【0047】
センサー10は、予め定められた値基準インピーダンスZrefを通して検知ノード14に接続された基準周期電圧源24を更に含む。
【0048】
周期ガード電圧は、予め定められた振幅Vg及び所与の周波数を有する。ガード電圧の周波数は、好ましくは周囲の寄生インピーダンスの検知対象インピーダンスへの影響を最小化するように決定される。この決定は既知値のリストに基づく。
【0049】
制御・評価回路22は、検知ノード14にリアルタイムで電流を加えることにより、検知ノード14とガードノード18との間の電位差を、動作中ゼロに保持するように構成されるが、この電流は、検知電極12から未知の値Zxの検知対象インピーダンスを通して接地に流れる電流を補償する。以下では、制御・評価回路22によって加えられた電流は、注入電流と呼んでもよい。
【0050】
制御・評価回路22は、注入電流の振幅に対応する値を、動作中且つリアルタイムで決定するように更に構成される。以下では、後者の値は測定電流の振幅Imと呼んでもよい。
【0051】
実施形態において、制御・評価回路は、例えば、負入力が検知ノード14に接続され、正入力がガードノード18に接続されたトランスインピーダンス増幅器26の様な、電流・電圧変換器を含む。トランスインピーダンス増幅器26の出力電圧の振幅は、検知ノード14とガードノード18とに同じ電位を保持するために、検知ノード14に加えられた電流の振幅に比例する。
【0052】
好ましくは、制御・評価回路22は、トランスインピーダンス増幅器26の出力電圧の振幅の変化量を決定し、その情報を、トランスインピーダンス増幅器26によって加えられた入力電流の振幅Imに変換するように構成された、測定回路28を含む。
【0053】
身体が検知電極12に近づくと、前記検知電極12から前記身体を通して接地に電流が流れる。検知ノード14から接地に流れる電流は増加する。制御・評価回路22は、注入電流の振幅Imを増加させることにより反応し、前記注入電流の振幅Imを測定する。
【0054】
検知電極12に近い身体の存在は、センサー回路10において、検知電極12と接地との間の付加的な未知の検知対象インピーダンスZxとしてモデル化することが出来る。加えて、インピーダンスZxは前記身体の特性に関連付けることが出来る。従ってセンサーは、大人、子供、及び別の身体を区別することが可能である。与えられた身体に対して、未知の検知対象インピーダンスZxは、検知電極12からの身体の距離に比例する。
【0055】
図2に示すように、方法50の最初のステップ52では、周期ガード電圧源20は、ガードノード18に振幅Vgの周期ガード電圧を加える。周期ガード電圧は、好ましくは振幅Vgの正弦波信号である。
【0056】
次のステップ54では、基準電圧源24は、基準インピーダンスZrefを通して、検知ノード14に振幅Vrefiのn個の異なる基準周期電圧を順次供給する。ここで、iとnとは正の自然数であり、n ≧ 2に対して1 ≦ i≦ nである。
【0057】
有利にも、基準周期電圧源24は、第1の予め定められた振幅Vref1の基準周期電圧を供給し、Vref1の値は、誘電性の物体が検知電極12に隣接していない時に必要な電圧に対応する、予め定められた値であり得る。
【0058】
一部の実施形態では、測定回路28が、例えばプロセッサユニット30及びディジタルメモリユニット32の様な、データを記憶して自動ステップを実行するための構成要素を更に含む。ディジタルメモリユニット32は、方法50で用いられる予め定められた値を記憶するように構成される。
【0059】
好ましくは、異なる基準周期電圧は全て同じ周波数を有し、前記周波数はガード電圧の周波数と同一である。
【0060】
方法50の別のステップ56において、測定システム28は、供給された振幅Vrefiの基準周期電圧のそれぞれに対して、制御・評価回路22によって検知ノード14に加えられた電流のそれぞれの振幅Imi決定する。
【0061】
次にステップ58において、制御・評価回路22は、振幅Imsがゼロに等しい検知注入電流となる、検知基準電圧の振幅Vsを決定する。
【0062】
測定された注入電流の振幅Imは、Im+が正の閾値でありIm-が負の閾値であるIm-≦Im≦Im+の様な、予め定められた閾値域の範囲内であれば、実質的にゼロに等しいと見なされる。閾値Im+及びIm-は、センサーの目標とする感度及び応答性に従って予め定められる。実際、広い閾域に対しては、検知基準電圧の振幅Vsの決定は高速であるが不正確になり、逆に、狭い閾域に対しては、Vsの決定は時間がかかり且つ正確になる。閾域は、好ましくはセンサーの構想中に設定される。
【0063】
好ましい実施形態において、本発明による方法50のステップ58は以下のステップを含む。
【0064】
第1のステップ60において、2つの異なるVrefiのセット及びそれらに対応する決定されたImiに基づいて、制御・評価回路22は、振幅Ims=0である検知注入電流となる、検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを、外挿によって計算する。
【0065】
外挿による計算は、振幅Vrefi基準周期電圧の所与の周波数に対して、注入電流の振幅の変化量は基準周期電圧源24によって供給される電圧の振幅の変化量に線形に比例する、という洞察に基づいている。これは、基準周期電圧源24によって検知ノードに供給される、Vrefa、Vrefbのそれぞれの振幅を有する2つの何れの異なる基準周期電圧に対しても、制御・評価回路22は、Vrefa、Vrefbのそれぞれに対して、2つの注入電流の振幅Ima、Imbを測定し、次式の関係を得ることを意味する。
【数7】
ここでKは定数である。
【0066】
結果として、以下の式を導くことが出来る。
【数8】
ここで、Vref1及びVref2は、基準周期電圧源から供給される2つの異なる基準周期電圧の振幅であり、Im1及びIm2はそれぞれ、供給された振幅Vref1及びVref2の基準周期電圧に対して、検知測定回路によって検知ノードに加えられる電流の振幅である。Ims=0に対して、後式は以下のように変形することが出来る。
【数9】
【0067】
有利にも、Vref1及びVref2は、基準電圧源24によって順次供給される2つの最初の基準周期電圧の振幅である。
【0068】
第2のステップ62において、制御・評価回路22は、結果を微調整するために制御ループ34を用いる。一部の実施形態では、制御ループ34がPID制御器36を含む。スタート値Vscからスタートして、PID制御器36は、検知注入電流振幅Imsに到達するまで、基準周期電圧の振幅Vrefi動作中調整する。
【0069】
振幅Vscからスタートして、制御・評価回路22は、ステップ62で実施されるそれぞれの新たな測定に従って、実質的にゼロに等しいと見なされる検知注入電流振幅Imsに到達するまで、基準周期電圧の振幅Vrefiを調整する。一旦検知注入電流振幅Imsの値に到達すると、制御・評価回路は検知基準電圧真の振幅Vsを導出する。
【0070】
注目すべきは、本発明の実施形態において、検知基準電圧の振幅Vsを決定するステップ58は、上述のように外挿による計算のみを用いて実現されるということである。制御・評価回路22は、計算された検知基準電圧の振幅Vsのスタート値Vscを、以下の近似を用いて真の検知基準電圧の振幅Vsと同じとする。
【数10】
【0071】
本発明の更に他の実施形態においては、全ての測定で同一である制御ループが基準電圧振幅のプリセット値からスタートする点を除き、検知基準電圧の振幅Vsを決定するステップ58は、上述のとおり制御ループを含む制御・評価回路のみで実現される。
【0072】
本発明による方法の好ましい実施形態において、一旦検知基準電圧の振幅Vsが決定されると、方法50は制御・評価回路22によって検知電極14と接地との間の未知の検知対象インピーダンスZxを計算するステップ64を含む。未知の検知対象インピーダンスZxの計算は、図3に示すように、制御・評価回路22によって検知ノード14に注入される電流が実質的にゼロに等しく、検知ノード14の電位がガード電極18の電位に等しいという状況で、検知ノード14に適用されるキルヒホッフの回路法則から導出される。用いられる式は例えば下記であってもよい。
【数11】
【0073】
本発明による回路の好ましい実施形態において、ディジタルメモリユニット32はそこに記憶される計算機プログラムコードを含む。
【0074】
プロセッサで実行されると、プログラムコードは、本発明によるローディングモードで動作するガード・検知静電容量式センサーの検知対象インピーダンス決定のための方法を、上述のようにプロセッサ30に実行させる。
【0075】
10 センサー回路
12 検知電極
14 検知ノード
16 ガード電極
18 ガードノード
20 周期ガード電圧源
22 制御・評価回路
24 基準周期電圧
26 トランスインピーダンス増幅器
28 測定回路
30 プロセッサユニット
32 メモリユニット
34 制御ループ
36 PID制御器
方法ステップ
52 振幅Vgの周期ガード電圧を加えること
54 振幅Vrefi複数の基準周期圧を順次供給すること
56 それぞれのVrefiに対してそれぞれのImi振幅を決定すること
58 検知基準電圧の振幅Vsを決定すること
60 外挿によってVsのスタート値Vscを計算すること
62 制御ループを用いてVsを決定すること
64 未知の検知対象インピーダンスZxを計算すること
図1
図2
図3