(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773909
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】エンティティ情報検証方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20201012BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20201012BHJP
G06F 16/909 20190101ALI20201012BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q50/10
G06F16/909
【請求項の数】20
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-531989(P2019-531989)
(86)(22)【出願日】2017年12月4日
(65)【公表番号】特表2020-513632(P2020-513632A)
(43)【公表日】2020年5月14日
(86)【国際出願番号】CN2017114434
(87)【国際公開番号】WO2018107991
(87)【国際公開日】20180621
【審査請求日】2019年7月17日
(31)【優先権主張番号】201611152681.9
(32)【優先日】2016年12月14日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ケジン・シュエ
(72)【発明者】
【氏名】ペンジ・ウ
【審査官】
石川 正二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−272691(JP,A)
【文献】
特開2009−168773(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第106030624(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0290383(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 16/909
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のエンティティの位置情報を検証するためのコンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法が、
特定のエンティティに関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、複数の候補のエンティティを含む候補のエンティティのセットを決定するステップであって、各候補のエンティティが前記特定のエンティティとは異なり、前記候補のエンティティのセットが、候補の位置の基準を満たす候補のエンティティを含む妥当なセットを含む、ステップと、
前記候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記特定のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、位置の検証閾値を満たす前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を超える前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されると決定するステップと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記特定のエンティティが第1のエンティティであり、前記候補のエンティティのセットが第1の候補のエンティティのセットであり、前記妥当なセットが第1の妥当なセットであり、前記選択されたエンティティのセットが第1の選択されたエンティティのセットであり、前記方法が、
第2のエンティティと関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、前記候補の位置の基準を満たす候補エンティティを含む第2の妥当なセットを含む第2の候補のエンティティのセットを決定するステップと、
前記第2の候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記第2のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む第2の選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されないと決定するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記候補の位置の基準が近接条件を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記近接条件が前記位置情報によって指定される位置の周りの区域を指定し、その位置が前記区域内である場合、候補のエンティティが前記近接条件を満たす、請求項3に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記候補の位置の基準が非近接条件を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記非近接条件が前記位置情報によって指定される位置の周りの区域を指定し、その位置が前記区域の外である場合、候補エンティティは前記非近接条件を満たす、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記候補のエンティティのセットが、各候補のエンティティのための、前記候補のエンティティの名前情報、前記候補のエンティティの実際の情景画像、および前記候補のエンティティの商標情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記位置の検証閾値が前記妥当なセットの割合を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されると決定するステップが、前記特定のエンティティが前記位置情報に一致する物理的位置に関連すると決定するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
特定のエンティティに関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、複数の候補のエンティティを含む候補のエンティティのセットを決定するステップであって、各候補のエンティティが前記特定のエンティティとは異なり、前記候補のエンティティのセットが、候補の位置の基準を満たす候補のエンティティを含む妥当なセットを含む、ステップと、
前記候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記特定のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、位置の検証閾値を満たす前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を超える前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されると決定するステップと
を含む動作を実行するための、コンピュータシステムによって実行可能な1つまたは複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記特定のエンティティが第1のエンティティであり、前記候補のエンティティのセットが第1の候補のエンティティのセットであり、前記妥当なセットが第1の妥当なセットであり、前記選択されたエンティティのセットが第1の選択されたエンティティのセットであり、前記動作が、
第2のエンティティと関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、前記候補の位置の基準を満たす候補エンティティを含む第2の妥当なセットを含む第2の候補のエンティティのセットを決定するステップと、
前記第2の候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記第2のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む第2の選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されないと決定するステップと、
をさらに含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記候補の位置の基準が近接条件を含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記近接条件が前記位置情報によって指定される位置の周りの区域を指定し、その位置が前記区域内である場合、候補のエンティティが前記近接条件を満たす、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記候補の位置の基準が非近接条件を含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記非近接条件が前記位置情報によって指定される位置の周りの区域を指定し、その位置が前記区域の外である場合、候補エンティティは前記非近接条件を満たす、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記候補のエンティティのセットが、各候補のエンティティのための、前記候補のエンティティの名前情報、前記候補のエンティティの実際の情景画像、および前記候補のエンティティの商標情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記位置の検証閾値が前記妥当なセットの割合を含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されると決定するステップが、前記特定のエンティティが前記位置情報に一致する物理的位置に関連すると決定するステップを含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
1つまたは複数のコンピュータと、
前記1つまたは複数のコンピュータと相互動作可能に結合され、前記1つまたは複数のコンピュータによって実行されると、1つまたは複数の動作を実行する1つまたは複数の命令を記憶する有形の非一時的機械可読媒体を有する1つまたは複数のコンピュータメモリデバイスと
を備えるコンピュータ実装システムであって、前記1つまたは複数の動作が、
特定のエンティティに関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、複数の候補のエンティティを含む候補のエンティティのセットを決定するステップであって、各候補のエンティティが前記特定のエンティティとは異なり、前記候補のエンティティのセットが、候補の位置の基準を満たす候補のエンティティを含む妥当なセットを含む、ステップと、
前記候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記特定のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、位置の検証閾値を満たす前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定するステップと、
前記選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を超える前記妥当なセットのうちのいくつかの候補のエンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されると決定するステップと
を含む、コンピュータ実装システム。
【請求項20】
前記特定のエンティティが第1のエンティティであり、前記候補のエンティティのセットが第1の候補のエンティティのセットであり、前記妥当なセットが第1の妥当なセットであり、前記選択されたエンティティのセットが第1の選択されたエンティティのセットであり、前記動作が、
第2のエンティティと関連する位置情報を識別するステップと、
前記位置情報に基づいて、前記候補の位置の基準を満たす候補エンティティを含む第2の妥当なセットを含む第2の候補のエンティティのセットを決定するステップと、
前記第2の候補のエンティティのセットおよび前記候補の位置の基準を前記第2のエンティティに送信するステップと、
前記候補のエンティティのうちの1つまたは複数を含む第2の選択されたエンティティのセットを受信するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定するステップと、
前記第2の選択されたエンティティのセットが、前記位置の検証閾値を満たさない前記妥当なセットのうちのいくつかの候補エンティティを含むと決定することに応答して、前記特定のエンティティの前記位置情報が検証されないと決定するステップと、
をさらに含む、請求項19に記載のコンピュータ実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、コンピュータ技術の分野に関し、詳細には、エンティティ情報を検証するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの発展にともない、たとえば、電子商取引、ソーシャルネットワーキング、さらには銀行業務サービスといったますます多くのサービスを、インターネットを使用することにより実施することができる。信頼性および安全性の観点から、ユーザは、通常、エンティティ検証のために何らかのエンティティ情報をアップロードする必要がある。たとえば、エンティティ情報は、位置情報、名前情報、実際の情景画像などを含むことができる。たとえば、店主によって提供される物理的な商店のエンティティ情報を検証し、ユーザによって提供される企業のエンティティ情報を検証する。
【0003】
既存の技術では、エンティティ情報中の位置情報および実際の情景画像は、たとえば、店主によって提供される物理的な商店の位置情報および商店画像を手作業で検討するといった、人間による検討を通して通常検証される。別の例では、ユーザによって提供される企業の位置情報および企業画像を手作業で検討する。
【0004】
しかし、実際の世界では、位置情報および実際の情景画像は複雑で変わりやすく、各エンティティの位置情報および実際の情景画像の信頼性は人間による検討を通して1つずつ検証することができず、検証は、経験に基づいて、主観的にのみ実施することができる。加えて、位置情報および実際の情景画像の偽造は非常に簡単であり、人間による検討に対する大きな妨害をもたらす。したがって、エンティティ情報が、位置情報と情景画像の組合せに基づいた人間による検討を通して検証される既存の技術の解決策は、非常に低い正確さで特徴づけられる。加えて、人間による検討は、労働時間および労働力によって制限され、適時性を継続的に保証するのは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実装形態は、エンティティ情報を検証する正確さを改善するための、エンティティ情報を検証するための方法を提供する。
【0006】
本出願の実装形態は、エンティティ情報を検証する正確さを改善するための、エンティティ情報を検証するための装置を提供する。
【0007】
以下の技術的な解決策が本出願の実装形態に使用される。
【0008】
エンティティ情報を検証するための方法は、ユーザによって送信されるエンティティ情報中の位置情報を決定するステップと、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する、候補のエンティティのセットを決定するステップであって、候補のエンティティのセットがエンティティを含まない、ステップと、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、エンティティ情報を検証するステップとを含む。
【0009】
エンティティ情報を検証するための装置は、第1の決定ユニットと、第2の決定ユニットと、検証ユニットとを含み、第1の決定ユニットが、ユーザによって送信されるエンティティ情報中の位置情報を決定するように構成され、第2の決定ユニットが、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する、候補のエンティティのセットを決定するように構成され、候補のエンティティのセットがエンティティを含まず、検証ユニットが、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、エンティティ情報を検証するように構成される。
【0010】
本出願の実装形態で使用される少なくとも1つの技術的な解決策は、以下の有利な効果を達成することができる。エンティティとの位置関係が所定の条件を満足し、エンティティを含まない候補のエンティティのセットは、ユーザによって送信されたエンティティ情報中の位置情報に基づいて決定され、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、検証が実施される。エンティティ情報の信頼性が人間による検討を通して主観的に決定されるため、検証の正確さが比較的低いという既存の技術における問題について、本解決策では、エンティティが回避され、エンティティの信頼性は、エンティティの周りの環境についてのユーザの知識に基づいて客観的に検証され、そのことによって検証の正確さを改善する。加えて、本解決策を使用することにより、人間による検討の介在を減少させること、または避けることさえでき、そのことによって、検証プロセスの適時性を改善することができる。
【0011】
ここに記載される添付図面は、本出願のさらなる理解を可能にすることを意図しており、本出願の一部を構成する。本出願の例示的な実装形態およびその記載は、本出願を記載することが意図され、本出願についての制限を構成しない。添付図面は、以下である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本出願の実装形態1による、エンティティ情報を検証するための方法を図示する概略フローチャートである。
【
図2】本出願の実装形態2による、エンティティ情報を検証するための方法を図示する概略フローチャートである。
【
図3】本出願の実装形態3による、物理的な商店を検証するための方法を図示する概略フローチャートである。
【
図4】本出願の実装形態3による、物理的な商店の地理的位置を図示する概略図である。
【
図5】本出願の実装形態3による、近接条件に基づいて、候補の物理的な商店を決定するステップを図示する概略図である。
【
図6】本出願の実装形態3による、選択インターフェースを図示する概略図である。
【
図7】本出願の実装形態4による、エンティティ情報を検証するための装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本出願の目的、技術的な解決策、および利点をより明らかにするため、以下では、本出願の具体的な実装形態および添付図面を参照して、本出願の技術的な解決策を、明瞭かつ包括的に記載する。明らかに、記載される実装形態は、本出願の実装形態の全部ではなく単なる一部である。創造的な努力なしに本出願の実装形態に基づいて当業者によって得られるすべての他の実装形態は、本出願の保護範囲内にある。
【0014】
本出願の実装形態に提供される技術的な解決策は、添付図面を参照して、下で詳細に記載される。
【0015】
実装形態1
上で記載したように、既存の技術では、エンティティ情報中の位置情報および実際の情景画像は、通常、人間による検討を通して検証される。たとえば、店主が物理的な商店の位置情報(たとえば、「XX通りXX番地」)および商店画像(たとえば、商店の正面写真、および商店の中の飾り付けおよびレイアウトの写真)を提供する。検討者が、各個のエンティティ情報を直ちに検証するのは不可能である。検討者のほとんどは、経験に基づいて情報の信頼性を主観的に決定し、信頼性を決定するための基準はない。加えて、コンピュータソフトウェアの発展にともない、位置情報および実際の情景画像の偽造は非常に簡単である。したがって、上の記載に基づいて、人間による検討の正確さは非常に低い。加えて、人間による検討は、労働時間および労働力によって制限され、適時性を保証するのは困難である。上の欠点に基づいて、本出願の実装形態は、エンティティ情報を検証する正確さを改善するための、エンティティ情報を検証するための方法を提供する。
図1に示されるように、方法は、以下のステップを含む。
【0016】
ステップ11: ユーザによって送信されるエンティティ情報中の位置情報を決定する。
【0017】
エンティティは、実際には、現実の物体であってよい。たとえば、本出願におけるエンティティ情報の検証は、実際には、エンティティが実際に本当に存在するかを決定する。インターネットサービスでは、エンティティ情報の検証期間に、店主の物理的な商店が本当に存在するかを検証することができ、ユーザの作業場所が本当に存在するかを検証することができる。したがって、ここで言及されるエンティティは、物理的な商店、作業場所などであってよい。
【0018】
上で記載したように、エンティティ情報は、位置情報、名前情報、実際の情景画像などを含むことができる。たとえば、物理的な商店では、位置情報は地理的位置であってよく、名前情報は商店の名前であってよく、実際の情景画像は商店の正面写真、商店の中の飾り付けおよびレイアウトの写真などであってよい。
【0019】
ユーザによって送信されたエンティティ情報を検証する必要があるとき、ユーザによって送信されたエンティティ情報を受信することができ、エンティティ情報中の位置情報が、たとえば、「XX通りXX番地」と決定される。実際には、端末デバイスを使用することにより、ユーザによって送信された座標情報(たとえば、「Nxxxx, Exxxx」)も受信することができる。具体的には、座標情報は、全地球測位システム(GPS)、BeiDou Navigation Satellite Systemなどを使用することにより送信することができる。
【0020】
説明を容易にするため、本実装形態におけるエンティティは、検証されるべきエンティティと呼ぶことができ、具体的にいえば、首尾よく検証されないエンティティである。
【0021】
ステップ12: 位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する、候補のエンティティのセットを決定する。
【0022】
既存の技術では、検証されるべきエンティティのエンティティ情報は直接検証される。検証が直ちに実施されない場合、検証されるべきエンティティが存在するかを決定することができないため、検証されるべきエンティティの信頼性を決定するのが困難である。しかし、研究を通して、本発明者は、たとえば、物理的な商店の地理的位置、作業場所の地理的位置、および公共の場所の地理的位置といった、エンティティが比較的固定されており、頻繁に移動する可能性が非常に低いことを発見した。したがって、エンティティが実際に存在する場合、店主(ユーザ)は、店主(ユーザ)がいるエンティティを熟知しているだけでなく、近くのエンティティも熟知している。したがって、検証されるべきエンティティの信頼性を決定することができないとき、検証されるべきエンティティについての情報は、検証されるべきエンティティの近くのエンティティを使用することによって検証することができる。しかし、店主(ユーザ)は、近いエンティティを比較的熟知しているが、検証されるべきエンティティから離れたエンティティは熟知していない。したがって、検証されるべきエンティティについての情報は、検証されるべきエンティティから離れたエンティティを使用することにより検証することもできる。
【0023】
したがって、上の分析に基づいて、本ステップでは、検証されるべきエンティティの位置と特定の関係を有するエンティティを、検証されるべきエンティティの位置情報に基づいて決定することができ、検証は、これらのエンティティについてのユーザの知識に基づいて実施される。具体的には、本ステップでは、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する候補のエンティティのセットを決定することができる。具体的な所定の条件とは、候補のエンティティが検証されるべきエンティティに近い(ここで、近接条件が満足される)、または候補のエンティティが検証されるべきエンティティから遠い(ここで、非近接条件が満足される)といったものであってよい。近接条件が満足されるかは、所定の距離閾値を使用することによってフィルタ処理することができる。非近接条件が満足されるかは、所定の距離閾値を使用することによってフィルタ処理することができ、地理的位置における区域区分に基づいてフィルタ処理することもできる。たとえば、本ステップにおいて、所定の条件が「200メートル未満」である場合、検証されるべきエンティティからの距離が200メートル未満であるエンティティは、検証されるべきエンティティの位置情報に基づいて識別することができ、エンティティは、候補のエンティティのセットとして決定される。実際には、大量のエンティティを決定するのはほとんど意味がないため、通常、3つまたは4つなどといった量をあらかじめ決めることができる。たとえば、候補のエンティティのセットを形成するため、所定の条件を満足するすべてのエンティティから、3つのエンティティが選択される。
【0024】
上で記載したように、検証されるべきエンティティについての情報は、検証されるべきエンティティの近くのエンティティを使用することによって検証することができ、検証されるべきエンティティから離れたエンティティを使用することにより検証することもできる。一実装形態では、本ステップは、以下すなわち、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する第1のエンティティのセットを決定するステップ、および/または、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が非近接条件を満足する第2のエンティティのセットを決定するステップと、候補のエンティティのセットとして、第1のエンティティのセットおよび/または第2のエンティティのセットを決定するステップとを含むことができる。すなわち、候補のエンティティのセットは、検証されるべきエンティティに近いエンティティだけを含むことができ、または、検証されるべきエンティティから遠いエンティティだけを含むことができ、または検証されるべきエンティティに近いエンティティと検証されるべきエンティティから遠いエンティティの両方を含むことができる。ユーザがエンティティから離れた環境よりエンティティに近い環境をより熟知していることを考えて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する第1のエンティティのセットを使用することによりエンティティに実施される検証が、より効果的である。したがって、一実装形態では、候補のエンティティのセットは、少なくとも第1のエンティティのセットを含む。
【0025】
上述のように、検証されるべきエンティティについての情報は、検証されるべきエンティティの近くのエンティティを使用することにより検証することができる。したがって、本ステップにおいて、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する候補のエンティティのセットを決定するとき、候補のエンティティのセットは、検証されるべきエンティティを含まない場合がある。
【0026】
本ステップにおいて、決定される候補のエンティティが比較的高い信頼性を有する必要があることに留意するのは、有益である。たとえば、決定される候補のエンティティは、よく知られているエンティティ(たとえば、大きいショッピングモール、ショッピングセンタ、またはチェーン店の物理的な商店)であってよい。すなわち、候補のエンティティの信頼性は、ある程度は、検証されるべきエンティティについての情報の信頼性を間接的に決定する。
【0027】
ステップ13: 所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、エンティティ情報を検証する。
【0028】
上のステップでは、候補のエンティティのセットが決定され、セットは、検証されるべきエンティティを含まない。したがって、この場合には、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザに提供することができ、所定の検証条件もユーザに提供される。検証されるべきエンティティについての情報は、所定の検証条件の下で候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて検証される。
【0029】
たとえば、ステップ12で決定された候補のエンティティのセットは、近接条件を満足する3つのエンティティおよび非近接条件を満足する5つのエンティティを含む。「近くのエンティティを選択する」という検証条件と一緒に、8つの候補のエンティティに対応する候補のエンティティ情報を一緒に(または1つずつ)ユーザに送信することができる。その後、ユーザが実施した候補のエンティティ選択の結果を取得することができる。ユーザが選択した3つのエンティティが、近接条件を満足する3つのエンティティと同じである場合、検証は成功である。あるいは、「より遠くのエンティティを選択する」という検証条件と一緒に、8つの候補のエンティティに対応する候補のエンティティ情報を1つずつユーザに送信することができる。その後、ユーザによる候補のエンティティの決定の結果を取得することができる。ユーザが決定した「より遠くのエンティティ」が、非近接条件を満足する5つのエンティティのうちの任意の3つと同じである(言い換えると、妥当な割合が50%を越える)場合、検証は成功である。
【0030】
実装形態1で提供される方法によれば、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足し、エンティティを含まない候補のエンティティのセットは、ユーザによって送信されたエンティティ情報中の位置情報に基づいて決定され、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、エンティティが検証される。エンティティ情報の信頼性が人間による検討を通して主観的に決定されるため、検証の正確さが比較的低いという既存の技術における問題について、本解決策では、エンティティが回避され、エンティティの信頼性は、エンティティの周りの環境についてのユーザの知識に基づいて客観的に検証され、そのことによって検証の正確さを改善する。加えて、本解決策を使用することにより、人間による検討の介在を減少させること、または避けることさえでき、そのことによって、検証プロセスの適時性を改善することができる。
【0031】
実装形態2
実装形態1と同じ発明性のある概念に基づいて、本出願は、エンティティ情報を検証する正確さを改善するよう、本出願の実装形態におけるエンティティ情報を検証するための方法を提供するため、ここでより詳細に記載される。
図2に示されるように、方法は、以下のステップを含む。
【0032】
ステップ21: ユーザによって送信されるエンティティ情報中の位置情報を決定する。
【0033】
本ステップは、実装形態1のステップ11と同様である。簡単にするため、詳細を省略する。
【0034】
ステップ22: 位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する、第1のエンティティのセットを決定し、第1のエンティティのセットを候補のエンティティのセットとして決定する。
【0035】
実装形態1のステップ12の記載では、ユーザがエンティティから離れた環境より(検証されるべき)エンティティに近い環境をより熟知していることを考えて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する第1のエンティティのセットを使用することによりエンティティに実施される検証が、より効果的であることが言及されている。したがって、本ステップでは、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する第1のエンティティのセットを決定することができ、次いで、第1のエンティティのセットが候補のエンティティのセットとして直接決定される。具体的には、候補のエンティティのセット中のエンティティと、検証されるべきエンティティとの間の位置関係は、すべて近接条件を満足する、言い換えると、候補のエンティティは、すべて検証されるべきエンティティに近い。たとえば、近接条件は、位置情報が中心であって半径が所定の第1の閾値である円形の範囲内にエンティティがあるように設定することができる。具体的には、たとえば、第1の閾値が200メートルであってよい。この場合、決定された候補のエンティティのセット中のエンティティは、すべて、エンティティが中心で半径が200メートルである円形の範囲内にある。
【0036】
ステップ12で言及したように、決定した候補のエンティティは、比較的高い信頼性を有する必要がある。したがって、本ステップにおける第1のエンティティのセット(候補のエンティティのセット)は、比較的高い信頼性を有する必要がやはりある。候補のエンティティのセットの中のエンティティの量はあらかじめ決めることができるが、候補のエンティティのセットは、たとえば、3つのエンティティから8つのエンティティといった、特定の量のエンティティを有する必要がある。実際には、近接条件を満足する2つ未満の第1のエンティティがある場合に、人間による検討を実施することができ、または第1のエンティティのセットのための要件を満足させるため、所定の第1の閾値を増加させる、たとえば、第1の閾値を200メートルから500メートルに増加させる。第1のエンティティのセットは、検証されるべきエンティティを含まない場合がある。
【0037】
ステップ23: ユーザに近接条件を送信する。
【0038】
ユーザが候補のエンティティのセット中の各エンティティを決定した結果を取得するため、所定の検証条件を最初にユーザに提供することができる。たとえば、ユーザが近くのエンティティを選択する必要があり、したがって、近接条件をユーザに送信することができる。たとえば、近接条件は、「200メートル以内」である。
【0039】
ステップ24: 候補のエンティティのセットにおいて、ユーザが実施した選択の結果を受信する。
【0040】
実際には、ステップ23で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報を検証条件と一緒にユーザに送信することができ、対応する操作インターフェースが設定され、その結果、ユーザが選択を実施することができ、候補のエンティティのセットの中で、ユーザが実施した選択の結果を受信することができる。たとえば、候補のエンティティのセットが8つの候補のエンティティを含む場合、8つの候補のエンティティに対応する候補のエンティティ情報を、一緒に、または1つずつユーザに提示することができ、ユーザの選択結果を受信するのを待つため、選択を実施するためまたは1つずつ決定するためのファンクションキーが操作インターフェースに設定される。
【0041】
提示プロセスにおいて、候補のエンティティ情報中の1個または複数個の情報を提示することができる。たとえば、候補のエンティティ情報は、候補のエンティティの名前情報、候補のエンティティの実際の情景画像、および候補のエンティティの商標情報を含むことができる。提示プロセスにおいて、3個の情報をすべて表示することができ、またはただ1個の情報を表示することができ、または任意の2個の情報の組合せを表示することができる。
【0042】
ステップ25: 選択結果に基づいてエンティティ情報を検証する。
【0043】
すべての候補のエンティティが検証されるべきエンティティの近くであるため、検証されるべきエンティティについての情報は、ユーザの選択結果に基づいて検証することができる。具体的には、本ステップは、以下、すなわち、選択結果中の候補のエンティティを第1のエンティティのセットと一致させるステップを含むことができる。一致度が特定の条件を満足すると、検証は成功である。一致度が特定の条件を満足しない場合、検証は失敗である。たとえば、特定の条件とは、一致度が50%より高く、候補のエンティティのセットが8つの第1のエンティティを含むというものであってよい。ユーザが、8つの第1のエンティティから5つ(5以上)のエンティティを選択できる場合、検証は成功である。ユーザが、8つの第1のエンティティから3つだけエンティティを選択する場合、検証は失敗である、または検証を続けるために人間による検討が実施される。
【0044】
実装形態2で提供される方法によれば、エンティティとの位置関係が近接条件を満足し、エンティティを含まない候補のエンティティのセットは、ユーザによって送信されたエンティティ情報中の位置情報に基づいて決定され、近接条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、検証が実施される。エンティティ情報の信頼性が人間による検討を通して主観的に決定されるため、検証の正確さが比較的低いという既存の技術における問題について、本解決策では、エンティティが回避され、検証されるべきエンティティの信頼性は、検証されるべきエンティティの近くのエンティティを使用することによって、エンティティの周りの環境についてのユーザの十分な知識に基づいて客観的に検証され、そのことによって検証の正確さを改善する。
【0045】
実装形態3
背景技術に記載したように、電子商取引、ソーシャルネットワーキング、さらには銀行業務サービスをインターネットを介して実施することができる。経済の発展、特に電子商取引の発展にともなって、店主は、元は物理的な商店(オフライン)で販売した商品を、インターネット電子商取引プラットフォーム(短くいうとプラットフォーム)(オンライン)上に登録された仮想商店を使用することによって販売することができ、具体的にいえば、オンラインツーオフライン(O2O)は、オフラインの商売の有利な状況がインターネットと組み合わされることを意味し、物理的な商店が仮想商店を使用することによって表示される。プラットフォームは、通常、物理的な商店が本当に存在するか決定するため、物理的な商店を検証する必要がある。しかし、既存の技術では、物理的な商店の位置情報および実際の情景画像は、通常、人間による検討を通して検証され、その結果、検証の正確さは比較的低く、適時性は保証されない。したがって、実装形態1と同じ発明性のある概念に基づいて、実装形態3が、実装形態1の拡張版として使用される。本出願の実装形態は、物理的な商店を検証する正確さを改善するため、物理的な商店を検証するための方法を提供する。
図3に示されるように、方法は、以下のステップを含む。
【0046】
ステップ31: ユーザによって送信される物理的な商店の情報中の位置情報を決定する。
【0047】
プラットフォーム上に仮想商店を登録するため、ユーザは、最初に、検証のため物理的な商店の情報をアップロードする必要がある。物理的な商店の情報は、位置情報を含むことができ、名前情報、実際の情景画像、商標情報などをさらに含むことができる。たとえば、位置情報は、経度および緯度を含む座標であってよい。
【0048】
ステップ32: 位置情報に基づいて、物理的な商店との位置関係が近接条件を満足する第1の物理的な商店のセット、および物理的な商店との位置関係が非近接条件を満足する第2の物理的な商店のセットを決定する。
【0049】
図4に示されるように、「物理的な商店1」は、ユーザによって送信された物理的な商店の名前情報であり、「物理的な商店2」、「物理的な商店3」などは、既存の実際の物理的な商店である。図における「物理的な商店1」の位置は、物理的な商店の情報中の位置情報(経度および緯度を含む座標)に対応する位置である。近接条件とは、位置情報が中心で半径が200メートルとあらかじめ決められた円形の範囲内に物理的な商店があることである。たとえば、
図5に示されるように、点線の円は、「物理的な商店1」の位置が中心で半径が200メートルである円である。点線の円の範囲の中に、3つの物理的な商店、「物理的な商店2」、「物理的な商店3」、「物理的な商店4」があり、3つの物理的な商店は、第1の物理的な商店のセットとして決定される。
【0050】
非近接条件とは、位置情報が中心で半径が200メートルとあらかじめ決められた円形の範囲の外側に物理的な商店があることである。円形の範囲の外側には多くの物理的な商店があり、3つの物理的な商店、「物理的な商店n」、「物理的な商店n-1」、「物理的な商店n-2」が複数の物理的な商店から選択され、第2の物理的な商店のセットとして決定される。
【0051】
ステップ33: 候補の物理的な商店のセットとして、第1の物理的な商店のセットおよび第2の物理的な商店のセットを決定する。
【0052】
本ステップでは、「物理的な商店2」、「物理的な商店3」、「物理的な商店4」、ならびに「物理的な商店n」、「物理的な商店n-1」、および「物理的な商店n-2」を、候補の物理的な商店のセットとして決定することができる。
【0053】
ステップ34: ユーザに候補の物理的な商店のセットに対応する近接条件および候補の物理的な商店の情報を送信する。
【0054】
ステップ32では、近接条件とは、検証されるべき物理的な商店の位置情報が中心で半径が200メートルとあらかじめ決められた円形の範囲内に物理的な商店があることである。本ステップを
図6に示すことができ、近接条件が検証条件としてユーザに送信され、ただ3つの物理的な商店を選択できることを設定することができる。たとえば、「3つの近くの商店を選択する」をユーザに送信することができる。
【0055】
加えて、候補の物理的な商店の名前情報および実際の情景画像などといった、候補の物理的な商店のセットに対応する候補の物理的な商店の情報がユーザに送信される。
【0056】
ステップ35: 候補の物理的な商店のセットにおいて、ユーザが実施した選択の結果を受信する。
【0057】
図6に示されるように、選択インターフェースがユーザに提供され、その結果、ユーザは、選択を実施して、選択結果を戻すことができる。上のステップでは、ただ3つの物理的な商店を選択できるということを設定することができる。したがって、本ステップでは、候補の物理的な商店のセットからユーザが選択した3つの物理的な商店を受信することができる。
【0058】
ステップ36: 選択結果中の候補の物理的な商店を第1の物理的な商店のセットと一致させる。一致度が特定の条件を満足すると、検証は成功である。
【0059】
特定の条件とは、一致度が50%以上であるということである。したがって、ユーザが選択した3つの物理的な商店が「物理的な商店2」、「物理的な商店3」、および「物理的な商店4」のうちの2つまたは3つであるときにだけ、検証は成功であるということができる。
【0060】
実装形態3に提供される方法によれば、ユーザが送信した物理的な商店の情報中の位置情報に基づいて、物理的な商店との位置関係が近接条件を満足し、物理的な商店を含まない第1の物理的な商店のセット、および物理的な商店との位置関係が非近接条件を満足する第2の物理的な商店のセットを決定し、2つの物理的な商店のセットが候補の物理的な商店のセットとして決定される。近接条件の下で候補の物理的な商店のセットに対応する候補の物理的な商店の情報をユーザが決定した結果に基づいて、物理的な商店が検証される。物理的な商店の情報の信頼性が人間による検討を通して主観的に決定されるため、検証の正確さが比較的低いという既存の技術における問題について、本解決策では、物理的な商店が回避され、物理的な商店の信頼性は、物理的な商店の周りの環境についてのユーザの知識に基づいて客観的に検証され、そのことによって検証の正確さを改善する。加えて、本解決策を使用することにより、人間による検討の介在を減少させること、または避けることさえでき、そのことによって、検証プロセスの適時性を改善することができる。
【0061】
実装形態4
同じ発明性のある概念に基づいて、実装形態4は、エンティティ情報を検証する正確さを改善するための、エンティティ情報を検証するための装置を提供する。
図7に示されるように、装置は、第1の決定ユニット41と、第2の決定ユニット42と、検証ユニット43とを含む。
【0062】
第1の決定ユニット41は、ユーザによって送信されるエンティティ情報中の位置情報を決定するように構成することができる。
【0063】
第2の決定ユニット42は、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足する、候補のエンティティのセットを決定するように構成することができる。候補のエンティティのセットはエンティティを含まない。
【0064】
検証ユニット43は、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、エンティティ情報を検証するように構成することができる。
【0065】
一実装形態では、第2の決定ユニット42は、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が近接条件を満足する第1のエンティティのセットを決定し、および/または、位置情報に基づいて、エンティティとの位置関係が非近接条件を満足する第2のエンティティのセットを決定し、候補のエンティティのセットとして、第1のエンティティのセットおよび/または第2のエンティティのセットを決定するように構成することができる。
【0066】
一実装形態では、候補のエンティティのセットが少なくとも第1のエンティティのセットを含み、所定の検証条件が近接条件であり、検証ユニット43は、ユーザに近接条件を送信し、候補のエンティティのセットの中でユーザが実施した選択の結果を受信し、選択結果に基づいてエンティティ情報を検証するように構成することができる。
【0067】
一実装形態では、検証ユニット43は、選択結果の中の候補のエンティティを第1のエンティティのセットと一致させるように構成することができ、一致度が特定の条件を満足するとき、検証は成功である。
【0068】
一実装形態では、近接条件は、位置情報が中心であって半径が所定の第1の閾値である円形の範囲内にエンティティがあることを含む。
【0069】
一実装形態では、候補のエンティティ情報は、以下、すなわち、候補のエンティティの名前情報、候補のエンティティの実際の情景画像、および候補のエンティティの商標情報のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0070】
実装形態4で提供される装置によれば、エンティティとの位置関係が所定の条件を満足し、エンティティを含まない候補のエンティティのセットは、ユーザによって送信されたエンティティ情報中の位置情報に基づいて決定され、所定の検証条件の下で、候補のエンティティのセットに対応する候補のエンティティ情報をユーザが決定した結果に基づいて、検証が実施される。エンティティ情報の信頼性が人間による検討を通して主観的に決定されるため、検証の正確さが比較的低いという既存の技術における問題について、本解決策では、エンティティが回避され、エンティティの信頼性は、エンティティの周りの環境についてのユーザの知識に基づいて客観的に検証され、そのことによって検証の正確さを改善する。加えて、本解決策を使用することにより、人間による検討の介在を減少させること、または避けることさえでき、そのことによって、検証プロセスの適時性を改善することができる。
【0071】
当業者は、本出願の実装形態が方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供できることを理解されたい。したがって、本出願は、ハードウェアだけの実装形態、ソフトウェアだけの実装形態、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを有する実装形態の形式を使用することができる。加えて、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む、(限定しないが、磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学メモリなどを含む)1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体上に実装されるコンピュータプログラム製品の形式を使用することができる。
【0072】
本出願は、本出願の実装形態による、方法のフローチャートおよび/またはブロック図、デバイス(システム)、ならびにコンピュータプログラム製品を参照して記載される。フローチャートおよび/またはブロック図の中の各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図の中のプロセスおよび/またはブロックの組合せを実装するために、コンピュータプログラム命令を使用できることに留意するのは、有益である。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込プロセッサ、または機械を作るための別のプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサのために提供することができ、その結果、コンピュータまたは別のプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの中の1つもしくは複数のプロセス中、および/またはブロック図の中の1つまたは複数のブロック中の特定の機能を実装するための装置を作る。
【0073】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラム可能データ処理デバイスが特定の方法で動作するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶することができ、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶される命令が、命令装置を含む人工物を作る。命令装置は、フローチャートの中の1つもしくは複数のプロセス、および/またはブロック図の中の1つまたは複数のブロックの中の特定の機能を実装する。
【0074】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラム可能データ処理デバイス上にロードすることができ、その結果、一連の動作およびステップが、コンピュータまたは別のプログラム可能デバイス上で実施され、そのことによって、コンピュータ実装された処理が作られる。したがって、コンピュータまたは別のプログラム可能デバイス上で実行される命令は、フローチャートの中の1つもしくは複数のプロセス、および/またはブロック図の中の1つもしくは複数のブロックの中の特定の機能を実装するためのステップを提供する。
【0075】
典型的な構成では、コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサ(CPU)、1つまたは複数の入出力インターフェース、1つまたは複数のネットワークインターフェース、および1つまたは複数のメモリを含む。
【0076】
メモリは、非持続的メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および/またはコンピュータ可読媒体中の不揮発性メモリ、たとえば、読取り専用メモリ(ROM)もしくはフラッシュメモリ(フラッシュRAM)を含むことができる。メモリは、コンピュータ可読媒体の例である。
【0077】
コンピュータ可読媒体としては、任意の方法または技術を使用することにより情報を記憶することができる、持続的、非持続的、移動可能、および移動不可能な媒体が挙げられる。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータであってよい。コンピュータ記憶媒体の例としては、限定しないが、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、別のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラム可能読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリもしくは別のメモリ技術、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは別の光学記憶装置、カセット、カセット磁気ディスク記憶装置もしくは別の磁気記憶デバイス、または任意の他の非送信媒体が挙げられる。コンピュータ記憶媒体は、コンピューティングデバイスがアクセスできる情報を記憶するために使用することができる。本明細書で記載されるように、コンピュータ可読媒体は、変調したデータ信号および搬送波などの、コンピュータ可読過渡的媒体(過渡的媒体)を含まない。
【0078】
「含む(include)」、「備える、含む(comprise)」という用語またはそれらの任意の他の変形体は、非排他的含有をカバーすることを意図しており、その結果、要素のリストを含むプロセス、方法、製品またはデバイスは、それらの要素を含むだけでなく、明示的にリスト化されていない他の要素も含み、またはそのようなプロセス、方法、製品またはデバイスに固有の要素をさらに含むことをさらに留意するのは、有益である。「〜を含む(includes a...)」で始まる要素は、さらなる制約なしで、要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイス中の、さらなる同一の要素の存在を排除しない。
【0079】
当業者は、本出願の実装形態が方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供できることを理解されたい。したがって、本出願は、ハードウェアだけの実装形態、ソフトウェアだけの実装形態、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを有する実装形態の形式を使用することができる。加えて、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む、(限定しないが、磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学メモリなどを含む)1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体上に実装されるコンピュータプログラム製品の形式を使用することができる。
【0080】
上の記載は、単に、本出願の実装形態であり、本出願を限定する意図はない。当業者は、本出願に対する様々な修正形態および変更形態を作ることができる。本出願の精神および原理から逸脱することなくなされる任意の修正、等価交換、または改善は、本出願中の特許請求の範囲内に入るものとする。
【符号の説明】
【0081】
41 第1の決定ユニット
42 第2の決定ユニット
43 検証ユニット