(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基準情報および前記実際の情報に基づいて、前記サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するために、前記1つまたは複数のプロセッサが、前記システムに、
前記複数のデータ・グループのそれぞれについて、
前記複数のデータ・グループの前記それぞれの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定することと、
前記複数のデータ・グループの前記それぞれの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいという前記決定の結果に基づいて、前記複数のデータ・グループの前記それぞれのスピード値がスピードしきい値以下であるかどうかを決定することと、
前記複数のデータ・グループの前記それぞれのスピード値がスピードしきい値以下であるという前記決定の結果に基づいて、前記複数のデータ・グループの前記それぞれが到達可能性を有すると決定することと
を行わせるように構成される、請求項1に記載のシステム。
前記基準情報が、推奨走行経路、基準走行軌跡、および偏差しきい値を含み、前記サービス・オーダーの前記実際の情報が、前記サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる、前記推奨走行経路を複数のセグメントに分割し得られる前記複数のセグメントの前記それぞれに属する座標点を含み、
前記基準情報および前記実際の情報に基づいて、前記サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するために、前記1つまたは複数のプロセッサが、前記システムに、
前記サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地に基づいて前記推奨走行経路を生成することと、
前記複数のセグメントのそれぞれについて、前記複数のセグメントの前記それぞれに関連する基準フィッティング関数を決定することと、
前記基準フィッティング関数を、前記複数のセグメントの前記それぞれに対応する前記基準走行軌跡として指定することと、
前記複数のセグメントの前記それぞれに属する座標点と、前記複数のセグメントの前記それぞれに対応する基準走行軌跡との間の偏差を決定することと、
前記複数のセグメントの前記偏差に基づいて、前記複数のセグメントに関連する平均偏差を決定することと、
前記平均偏差が前記偏差しきい値未満であるかどうかを決定することと、
前記平均偏差が前記偏差しきい値未満であるという前記決定の結果に基づいて、前記サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することと
を行わせるように構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
前記基準情報が、推奨走行経路、基準走行軌跡、および偏差しきい値を含み、前記サービス・オーダーの前記実際の情報が、前記サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる、前記推奨走行経路を複数のセグメントに分割し得られる前記複数のセグメントの前記それぞれに属する座標点を含み、
前記基準情報および前記実際の情報に基づいて、前記サービス・オーダーが不正サービ
ス・オーダーであるかどうかを決定するステップが、
前記サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地に基づいて前記推奨走行経路を生成するステップと、
前記複数のセグメントのそれぞれについて、前記複数のセグメントの前記それぞれに関連する基準フィッティング関数を決定するステップと、
前記基準フィッティング関数を、前記複数のセグメントの前記それぞれに対応する前記基準走行軌跡として指定するステップと、
前記複数のセグメントの前記それぞれに属する座標点と、前記複数のセグメントの前記それぞれに対応する基準走行軌跡との間の偏差を決定するステップと、
前記複数のセグメントの前記偏差に基づいて、前記複数のセグメントに関連する平均偏差を決定するステップと、
前記平均偏差が前記偏差しきい値未満であるかどうかを決定するステップと、
前記平均偏差が前記偏差しきい値未満であるという前記決定の結果に基づいて、前記サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定するステップと
を含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下の説明は、当業者なら本開示を実施して使用できるようにするために提示するものであり、特定の応用例およびその要件の文脈で与えたものである。開示する実施形態の様々な修正形態は、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義する一般的な原理は、本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく、他の実施形態および応用例に適用することができる。したがって、本開示は、ここに示す実施形態に限定されず、特許請求の範囲による最も広範な範囲が与えられるものとする。
【0046】
本明細書で使用する用語は、単に特定の例示的な実施形態を説明するためのものに過ぎず、限定するためのものではない。本明細書で使用する単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈からそうでないことが明白でない限り、複数形を含むものとして意図されていることもある。さらに、本明細書で使用される「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、および/または「備える(comprising)」、ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」という用語は、記載される特徴、完全体、ステップ、ステップ、要素、および/または構成要素が存在することを示すものであり、1つまたは複数のその他の特徴、完全体、ステップ、ステップ、要素、構成要素、および/あるいはそれらのグループが存在すること、または追加されることを排除するものではないことは理解されるであろう。
【0047】
本開示の上記その他の特徴および特性、ならびに方法のステップ、および関連する構造要素の機能と、製造部品および製造コストの組合せとは、その全体が本開示の一部を構成する添付の図面を参照して以下の説明を考慮すればさらに明らかになる可能性がある。ただし、これらの図面は、単に例示および説明のためのものに過ぎず、本開示の範囲を限定するためのものでないことは、明確に理解されたい。これらの図面は、一定の縮尺で描かれたものでないことも理解されたい。
【0048】
本開示で使用する流れ図は、システムが本開示に記載するいくつかの実施形態に従って実施するステップを例示するものである。流れ図のステップは、順番通りに実施されないこともあることを、明確に理解されたい。つまり、これらのステップは、逆の順序で、または同時に実施されることもある。さらに、1つまたは複数の他のステップが、流れ図に追加されることもある。1つ以上のステップが、流れ図から省略されることもある。
【0049】
さらに、本開示のシステムおよび方法は、主として輸送サービスを求める要求の分配に関して説明するが、本開示は、限定のためのものでないことも理解されたい。本開示のシステムまたは方法は、その他の任意の種類のオンライン・ツー・オフライン・サービスに適用することができる。例えば、本開示のシステムまたは方法は、陸上、海上、または上空など、あるいはそれらの任意の組合せを含む、様々な環境の輸送システムに適用することができる。輸送システムの車両は、タクシー、自家用車、ヒッチ、バス、列車、新幹線、高速鉄道、地下鉄、船舶、航空機、宇宙船、熱気球、または自動運転車両など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。また、輸送システムは、例えばエクスプレスを伝送および/または受信するシステムなど、管理および/または分配を行う任意の輸送システムを含み得る。本開示のシステムまたは方法は、ユーザ装置に適用することもでき、その適用例は、ウェブ・ページ、ブラウザのプラグイン、クライアント端末、カスタム・システム、内部解析システム、または人工知能ロボットなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0050】
本開示における「乗客」、「要求者」、「サービス要求者」、および「顧客」という用語は、サービスを要求または注文する可能性がある個人、エンティティ、またはツールを指すものとして、入れ替え可能に使用されている。また、本開示における「ドライバ」、「提供者」、および「サービス提供者」という用語は、サービスを提供する、またはサービスの提供を容易にする可能性がある個人、エンティティ、またはツールを指すものとして、入れ替え可能に使用されている。
【0051】
本開示における「サービス要求」、「サービスを求める要求」、「要求」、および「注文」という用語は、乗客、サービス要求者、顧客、ドライバ、提供者、またはサービス提供者など、あるいはそれらの任意の組合せによって開始される可能性がある要求を指すものとして、入れ替え可能に使用されている。サービス要求は、乗客、サービス要求者、顧客、ドライバ、提供者、またはサービス提供者のうちのいずれかが受け取る可能性がある。サービス要求は、有料であることも、無料であることもある。
【0052】
本開示における「サービス提供者端末」および「ドライバ端末」という用語は、サービス提供者がサービスを提供する、またはサービスの提供を容易にするために使用するモバイル端末を指すものとして、入れ替え可能に使用されている。本開示における「サービス要求者端末」および「乗客端末」という用語は、サービス要求者がサービスを要求または注文するために使用するモバイル端末を指すものとして、入れ替え可能に使用されている。
【0053】
本開示で使用する測位技術は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、コンパス・ナビゲーション・システム(COMPASS)、Galileo測位システム、準天頂衛星システム(QZSS)、またはワイヤレス・フィデリティ(WiFi)測位技術など、あるいはそれらの任意の組合せに基づいている可能性がある。本開示では、上記の測位システムのうちの1つ以上、入れ替え可能に使用されることもある。
【0054】
本開示の態様は、サービス・オーダーが不正(または偽)サービス・オーダーであるかどうかを決定するオンライン・システムおよび方法に関する。サービス・オーダーに関連する基準情報と実際の情報とを取得することがある。サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかは、この基準および実際の情報とに基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、サービス・オーダーに関連するチェックポイント情報を取得することもある。このチェックポイント情報に基づいて、データ・グループを決定することができる。各データ・グループに関する時間および空間の両方についての到達可能性を決定することができる。各データ・グループに関する到達可能性の決定結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0055】
別の実施形態では、サービス・オーダーに関連する車両の加速度が第1の所定値に等しい基準期間を決定することがある。加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を、決定することができる。この基準期間と実際の期間とに基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、サービス・オーダーに関連する基準走行軌跡を決定することがある。サービス・オーダーを完了するプロセス中に、サービス・オーダーに関連する位置座標を端末からアップロードすることができる。基準走行軌跡と位置座標の間の偏差に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0056】
図1は、いくつかの実施形態による例示的なオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100を示すブロック図である。例えば、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100は、輸送サービスのためのオンライン輸送サービス・プラットフォームであることもある。オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100は、サーバ110、ネットワーク120、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140、車両150、ストレージ・デバイス160、およびナビゲーション・システム170を含むことがある。
【0057】
オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100は、複数のサービスを提供することができる。例示的なサービスは、タクシー配車サービス、運転手サービス、急行サービス、カープール・サービス、バス・サービス、ドライバ・ハイヤ・サービス、およびシャトル・サービスを含み得る。いくつかの実施形態では、オンライン・ツー・オフライン・サービスは、食事の予約または買い物など、あるいはそれらの任意の組合せなどのオンライン・サービスであることもある。
【0058】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、単一のサーバまたはサーバ・グループであることがある。サーバ・グループは、集中型であることも、分散型であることもある(例えばサーバ110が分散型システムであることもある)。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ローカルであることも、リモートであることもある。例えば、サーバ110は、ネットワーク120を介して、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140、および/またはストレージ・デバイス160に格納された情報および/またはデータにアクセスすることができる。別の例として、サーバ110は、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140、および/またはストレージ・デバイス160に直接接続されて、格納された情報および/またはデータにアクセスすることもできる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、クラウド・プラットフォームに実装されることもある。単なる例示であるが、クラウド・プラットフォームは、プライベート・クラウド、パブリック・クラウド、ハイブリッド・クラウド、コミュニティ・クラウド、分散クラウド、インタークラウド、またはマルチクラウドなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、サーバ110は、本開示の
図2に示す1つまたは複数の構成要素を有するコンピューティング・デバイスに実装されることもある。
【0059】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、処理エンジン112を含むことがある。処理エンジン112は、サービス要求に関連する情報および/またはデータを処理して、本開示に記載する1つまたは複数の機能を実行することができる。例えば、処理エンジン112は、空間データを走査することができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、1つまたは複数の処理エンジン(例えばシングルコア処理エンジンあるいはマルチコア・プロセッサ)を含むことがある。単なる例示であるが、処理エンジン112は、中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セット・プロセッサ(ASIP)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット(PPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラ・ユニット、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)、またはマイクロプロセッサ、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0060】
ネットワーク120は、情報および/またはデータの交換を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素(例えばサーバ110、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140、車両150、ストレージ・デバイス160、およびナビゲーション・システム170)は、ネットワーク120を介してオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100内の他の構成要素に情報および/またはデータを送信することができる。例えば、サーバ110は、ネットワーク120を介してサービス要求者端末130からサービス要求を受信することがある。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、任意の種類の有線またはワイヤレスのネットワーク、あるいはその組合せとすることができる。単なる例示であるが、ネットワーク120は、ケーブル・ネットワーク、ワイヤライン・ネットワーク、光ファイバー・ネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、ZigBeeネットワーク、またはニア・フィールド通信(NFC)ネットワークなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、1つまたは複数のネットワーク・アクセス・ポイントを含むことがある。例えば、ネットワーク120は、基地局、ならびに/あるいは相互接続点120−1、120−2…などのオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素をデータおよび/または情報を交換するためにネットワーク120に接続できるようにする有線またはワイヤレスのネットワーク・アクセス・ポイントを含むことがある。
【0061】
いくつかの実施形態では、乗客は、サービス要求者端末130の所有者であることもある。いくつかの実施形態では、サービス要求者端末130の所有者は、乗客以外の人間であることもある。例えば、サービス要求者端末130の所有者Aが、サービス要求者端末130を使用して、乗客Bのサービス要求を送信したり、あるいはサーバ110からサービス確認および/もしくは情報または命令を受信したりすることもある。いくつかの実施形態では、サービス提供者は、サービス提供者端末140のユーザであることもある。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140のユーザは、サービス提供者以外の人間であることもある。例えば、サービス提供者端末140のユーザCが、サービス提供者端末140を使用して、サービス提供者Dのサービス要求を受信し、かつ/あるいは情報または命令をサーバ110から受信することもある。いくつかの実施形態では、「乗客」と「乗客端末」とが入れ替え可能に使用されることもあり、「サービス提供者」と「サービス提供者端末」とが入れ替え可能に使用されることもある。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末は、1つまたは複数のサービス提供者(例えば夜間サービス提供者または昼間サービス提供者)と関連付けられることがある。
【0062】
いくつかの実施形態では、サービス要求者端末130は、モバイル端末130−1、タブレット・コンピュータ130−2、ラップトップ・コンピュータ130−3、または車両の内蔵デバイス130−4など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、モバイル・デバイス130−1は、スマート・ホーム・デバイス、ウェアラブル・デバイス、スマート・モバイル・デバイス、仮想現実デバイス、または拡張現実デバイスなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、スマート・ホーム・デバイスは、スマート照明デバイス、インテリジェント電気装置の制御デバイス、スマート監視デバイス、スマート・テレビジョン、スマート・ビデオ・カメラ、またはインターフォン、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブル・デバイスは、スマート・ブレスレット、スマート・シューズ、スマート・グラス、スマート・ヘルメット、スマート・ウォッチ、スマート衣類、スマート・バックパック、またはスマート・アクセサリ、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、スマート・モバイル・デバイスは、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム・デバイス、ナビゲーション・デバイス、またはポイント・オブ・セール(POS)デバイスなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、仮想現実デバイスおよび/または拡張現実デバイスは、仮想現実ヘルメット、仮想現実グラス、仮想現実パッチ、拡張現実ヘルメット、拡張現実グラス、または拡張現実パッチなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。例えば、仮想現実デバイスおよび/または拡張現実デバイスは、Google(商標)グラス、Oculus Rift、HoloLens、Gear VRなどを含み得る。いくつかの実施形態では、車両の内蔵デバイス130−4は、搭載コンピュータ、搭載テレビジョンなどを含み得る。いくつかの実施形態では、サービス要求者端末130は、乗客および/またはサービス要求者端末130の位置を特定する測位技術を備えたデバイスであることもある。
【0063】
サービス提供者端末140は、複数のサービス提供者端末140−1、140−2、…、140−nを含むことがある。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140は、サービス要求者端末130と同様である、または同じデバイスであることもある。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140は、オンライン・ツー・オフライン・サービスを実施することができるようにカスタマイズすることもできる。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140は、サービス提供者、サービス提供者端末140、および/またはサービス提供者端末140と関連付けられた車両150を位置特定する測位技術を備えたデバイスであることもある。いくつかの実施形態では、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140は、別の測位デバイスと通信して、乗客、サービス要求者端末130、サービス提供者、および/またはサービス提供者端末140の位置を決定することもある。いくつかの実施形態では、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140は、測位情報を定期的にサーバ110に送信することもある。いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140は、可用性状態を定期的にサーバ110に送信することもある。可用性状態は、サービス提供者端末140と関連付けられた車両150が乗客を運ぶために利用可能であるかどうかを示すことができる。例えば、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140は、測位情報および可用性状態を30分ごとにサーバ110に送信することもできる。別の例として、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140は、オンライン・ツー・オフライン・サービスと関連付けられたモバイル・アプリケーションにユーザがログインするたびに、測位情報および可用性状態をサーバ110に送信することもできる。
【0064】
いくつかの実施形態では、サービス提供者端末140は、1つまたは複数の車両150に対応することもある。車両150は、乗客を運んで、目的地まで移動することができる。車両150は、複数の車両150−1、150−2、…、150−nを含むことがある。1台の車両が、1つのタイプのサービス(例えばタクシー配車サービス、運転手サービス、急行サービス、カープール・サービス、バス・サービス、ドライバ・ハイヤ・サービス、およびシャトル・サービス)に対応することもある。
【0065】
ストレージ・デバイス160は、データおよび/または命令を格納することができる。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140から取得されるデータを格納することがある。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、サーバ110が本開示に記載する例示的な方法を実行するために実行または使用することができるデータおよび/または命令を格納することができる。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、大容量ストレージ、リムーバブル・ストレージ、揮発性読取りおよび書込みメモリ、または読取り専用メモリ(ROM)など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。例示的な大容量ストレージは、磁気ディスク、光ディスク、ソリッドステート・ドライブなどを含み得る。例示的なリムーバブル・ストレージは、フラッシュ・ドライブ、フロッピー・ディスク、光ディスク、メモリ・カード、ジップ・ディスク、磁気テープなどを含み得る。例示的な揮発性読取りおよび書込みメモリは、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含み得る。例示的なRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブル・データ(date)・レート同期ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T−RAM)、およびゼロ・キャパシタRAM(Z−RAM)などを含み得る。例示的なROMは、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(PEROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクト・ディスクROM(CD−ROM)、およびデジタル多用途ディスクROMなどを含み得る。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、クラウド・プラットフォームに実装されることがある。単なる例示であるが、クラウド・プラットフォームは、プライベート・クラウド、パブリック・クラウド、ハイブリッド・クラウド、コミュニティ・クラウド、分散クラウド、インタークラウド、またはマルチクラウドなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、ネットワーク120に接続されて、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素(例えばサーバ110、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140など)と通信することもある。オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素は、ネットワーク120を介してストレージ・デバイス160に格納されたデータまたは命令にアクセスすることができる。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素(例えばサーバ110、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140など)に直接接続される、またはそれらと直接通信することもある。いくつかの実施形態では、ストレージ・デバイス160は、サーバ110の一部であることもある。
【0067】
ナビゲーション・システム170は、例えばサービス要求者端末130、サービス提供者端末140、車両150などのうちの1つまたは複数などの物体に関連付けられた情報を決定することができる。いくつかの実施形態では、ナビゲーション・システム170は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、コンパス・ナビゲーション・システム(COMPASS)、BeiDou航法衛星システム、Galileo測位システム、準天頂衛星システム(QZSS)などであることがある。情報は、物体のロケーション、高度、速度、または加速度、あるいは現在時刻を含み得る。ナビゲーション・システム170は、例えば衛星170−1、衛星170−2、および衛星170−3など、1つまたは複数の衛星を含むことがある。衛星170−1から170−3は、上述の情報を独立して決定することもあるし、協働して決定することもある。衛星ナビゲーション・システム170は、上述の情報を、ワイヤレス接続を介して、ネットワーク120、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140、または車両150に送信することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素(例えばサーバ110、サービス要求者端末130、サービス提供者端末140など)は、ストレージ・デバイス160にアクセスする許可を有することがある。いくつかの実施形態では、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素は、1つまたは複数の条件が満たされたときに乗客、サービス提供者、および/またはパブリックに関連する情報を読み取り、かつ/または修正することができる。例えば、サーバ110は、サービスが完了した後で、1人または複数人の乗客の情報を読み取り、かつ/または修正することもできる。別の例として、サーバ110は、サービスが完了した後で、1人または複数人のサービス提供者の情報を読み取り、かつ/または修正することもできる。
【0069】
いくつかの実施形態では、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100の1つまたは複数の構成要素の情報交換は、サービスを要求することによって開始されることがある。サービス要求の対象は、任意の製品である可能性がある。いくつかの実施形態では、製品は、食品、薬品、日用品、化学製品、電気器具、衣類、車、住宅、または贅沢品など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの他の実施形態では、製品は、サービス製品、金融商品、知識製品、またはインターネット製品、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。インターネット製品は、個別ホスト製品、ウェブ製品、モバイル・インターネット製品、商用ホスト製品、または組込み製品など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。モバイル・インターネット製品は、モバイル端末のソフトウェア、プログラム、またはシステムなど、あるいはそれらの任意の組合せで使用されることがある。モバイル端末は、タブレット・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、モバイル・フォン、携帯情報端末(PDA)、スマート・ウォッチ、ポイント・オブ・セール(POS)デバイス、搭載コンピュータ、搭載テレビジョン、またはウェアラブル・デバイスなど、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。例えば、製品は、コンピュータまたはモバイル・フォンで使用される任意のソフトウェアおよび/またはアプリケーションであることがある。ソフトウェアおよび/またはアプリケーションは、社交、買い物、輸送、娯楽、学習、または投資など、あるいはそれらの任意の組合せに関係している可能性がある。いくつかの実施形態では、輸送に関連するソフトウェアおよび/またはアプリケーションは、移動ソフトウェアおよび/またはアプリケーション、車両スケジューリング・ソフトウェアおよび/またはアプリケーション、マッピング・ソフトウェアおよび/またはアプリケーションなどを含み得る。車両スケジューリング・ソフトウェアおよび/またはアプリケーションでは、車両は、馬、キャリッジ、または人力車(例えば猫車、自転車、三輪車など)、車(例えばタクシー、バス、自家用車など)、列車、地下鉄、船舶、航空機(例えば飛行機、ヘリコプター、スペース・シャトル、ロケット、熱気球など)など、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0070】
図2は、本開示のいくつかの実施形態によりサーバ110、サービス要求者端末130、および/またはサービス提供者端末140を実装することができるコンピューティング・デバイス200の例示的なハードウェアおよびソフトウェア構成要素を示す概略図である。例えば、処理エンジン112が、コンピューティング・デバイス200に実装され、本開示に開示する処理エンジン112の機能を実行するように構成されることがある。
【0071】
コンピューティング・デバイス200は、汎用コンピュータであることも、専用コンピュータであることもあり、いずれを使用しても、本開示のオンライン・ツー・オフライン・サービス・システムを実装することができる。コンピューティング・デバイス200を使用して、本明細書に記載するオンライン・ツー・オフライン・サービスの任意の構成要素を実装することができる。例えば、処理エンジン112は、そのハードウェア、ソフトウェア・プログラム、ファームウェア、またはそれらの組合せによって、コンピューティング・デバイス200に実装することができる。便宜上、このコンピュータは1つしか示していないが、本明細書に記載するオンライン・ツー・オフライン・サービスに関連するコンピュータ機能を、いくつかの同様のプラットフォーム上で分散させて実施して、処理負荷を分散させることもできる。
【0072】
コンピューティング・デバイス200は、例えば、そこに接続されたネットワークに接続されてデータ通信を容易にするCOMポート250を含むことがある。コンピューティング・デバイス200は、また、プログラム命令を実行するプロセッサ(例えばプロセッサ220)を、1つまたは複数のプロセッサの形態で含むこともある。例示的なコンピューティング・デバイスは、内部通信バス210と、例えばディスク270および読取り専用メモリ(ROM)230など様々な形態のプログラム・ストレージおよびデータ・ストレージ、あるいはコンピューティング・デバイスが様々なデータ・ファイルを処理および/または伝送するためのランダム・アクセス・メモリ(RAM)240とを含むことがある。例示的なコンピューティング・デバイスは、ROM230、RAM240、および/または別のタイプの非一時的ストレージ媒体に格納されたプロセッサ220によって実行されるプログラム命令を含むこともある。本開示の方法および/またはプロセスは、プログラム命令として実装されることもある。コンピューティング・デバイス200は、コンピュータとその他の構成要素との間の入出力をサポートするI/O構成要素260も含む。コンピューティング・デバイス200は、ネットワーク通信を介してプログラミングおよびデータを受信することもある。
【0073】
図2にはCPUおよび/またはプロセッサを1つしか示していないが、これは単なる例示である。複数のCPUおよび/またはプロセッサも企図されるので、本開示に記載する1つのCPUおよび/またはプロセッサによって実行される動作および/または方法ステップは、複数のCPUおよび/またはプロセッサによって協働して、または別個に実行されることもある。例えば、本開示においてコンピューティング・デバイス200のCPUおよび/またはプロセッサがステップAおよびステップBの両方を実行する場合には、ステップAとステップBとが、コンピューティング・デバイス200内で2つの異なるCPUおよび/またはプロセッサによって協働で、または別個に実行されることもあると理解されたい(例えば第1のプロセッサがステップAを実行し、第2のプロセッサがステップBを実行する、または第1および第2のプロセッサがステップAおよびBを協働で実行する)。
【0074】
図3は、本開示のいくつかの実施形態によるモバイル・デバイス300の例示的なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を示す概略図である。
図3に示すように、モバイル・デバイス300は、通信モジュール310、ディスプレイ320、グラフィックス処理ユニット(GPU)330、プロセッサ340、I/O350、メモリ360、およびストレージ390を含むことがある。いくつかの実施形態では、限定されるわけではないが、システム・バスまたはコントローラ(図示せず)など、その他の任意の適当な構成要素が、モバイル・デバイス300に含まれることもある。いくつかの実施形態では、モバイル・オペレーティング・システム370(例えばiOS(商標)、Android(商標)、Windows Phone(商標))、および1つまたは複数のアプリケーション380をストレージ390からメモリ360にロードして、プロセッサ340によって実行することもできる。アプリケーション380は、サーバ110から得られる車両150の状態(例えば車両150のロケーション)に関する情報を伝送、受信、および提示するためのブラウザ、またはその他の任意の適当なアプリケーションを含むこともある。情報ストリームとのユーザ対話は、I/O350を介して実現し、ネットワーク120を介してオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100のサーバ110および/またはその他の構成要素に提供することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、下記の方法のプロセスの1つまたは複数の動作は、
図1に示すオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100で実施されることがある。例えば、下記の方法のプロセス(例えばプロセス400、プロセス500、プロセス600、プロセス700、プロセス800、プロセス900、プロセス1000、プロセス1800、プロセス1900、プロセス2000、プロセス2600)は、命令の形態でストレージ・デバイス160に格納されて、処理エンジン112(例えば
図2に示すコンピューティング・デバイス200のプロセッサ220、
図3に示すモバイル・デバイス300のプロセッサ340)によって呼び出され、かつ/または実行されることがある。処理エンジン112は、下記の方法の動作を実行することができる。別の実施形態では、下記のシステム、端末、および/またはデバイス(例えばシステム1100、システム1200、システム1300、システム1400、システム1500、システム1600、端末デバイス1700、認識デバイス2400、処理エンジン112)のそれぞれの少なくとも一部分は、
図2に示すコンピューティング・デバイス、または
図3に示すモバイル・デバイスに実装されることがある。
【0076】
図4は、本開示の第1の実施形態による不正サービス・オーダーを検査する例示的なプロセスを示す流れ図である。
図4に示すように、不正サービス・オーダーを検査するプロセス400は、以下のステップを含むことがある。
【0077】
402で、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0078】
404で、チェックポイント情報に基づいて、複数のデータ・グループを生成することができる。
【0079】
406で、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定することができる。この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。本明細書で使用する「到達可能性」という用語は、エンティティ(例えば車両、人、乗客、ドライバ)の、共にデータ・グループに関連付けられたある期間内にある領域内で、ある位置から別の位置に移動することができる能力を指す。
【0080】
408で、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0081】
本開示のこの実施形態によって提供される不正サービス・オーダーを検査するプロセス400によれば、各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集し、そのチェックポイント情報を解析することによって、サービス・オーダーの状態を反映する一連のデータを取得することができる。取得したデータを階層的に決定することによってサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができるので、対応する補助金および報奨金をキャンセルして損失を削減することができる。一方で、プライバシーの保護を背景にリアルタイム・ロケーション情報を示すことを拒否する端末ユーザが多いので、ドライバの軌道と乗客の軌道とを直接比較することはできないが、その一方で、ドライバの多数のサービス・オーダーは事前に予約され、乗客をピックアップすることがないので、ドライバと乗客の間に時間および空間の両方についての到達可能性はない、つまり、理論的には、サービス・オーダー中のある事象のチェックポイントの1つの位置が、対応する時間内に別の事象のチェックポイントの別の位置に到達する可能性はない。本開示のこの実施形態によって提供されるプロセスでは、上記の2点が考慮されており、オーダー動作を実行するときに、いくつかの事象のチェックポイントでドライバおよび乗客によってアップロードされるチェックポイント情報に基づいてサービス・オーダーの状態を解析して、サービス・オーダーの移動データが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。移動データの到達可能性を解析して、少ない計算量で、信頼性の高い検査結果が得られるように、不正サービス・オーダーを発見できるようにすることができる。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、各チェックポイントに関連するチェックポイント情報は、事象名、時点、および位置座標を含むことがある。位置座標は、乗客端末および/またはドライバ端末からネットワークを介してサーバに伝送することができる。乗客端末および/またはドライバ端末の測位構成要素(例えば全地球測位システム(GPS)のチップセット)は、リアルタイムで位置座標を取得することができる。測位構成要素は、位置座標を処理エンジン112に伝送することができる。各データ・グループは、時間差分値、距離値、およびスピード値を含むことがある。
【0083】
いくつかの実施形態では、各チェックポイントに関連するチェックポイント情報は、保守員がその情報を検証するための事象名を含むことがある。チェックポイント情報は、また、サービス・オーダーの移動状態の反映を容易にするスピード値を計算するための時間差分値および距離値を計算するための時点および位置座標(通常はGPS位置)を含むこともある。詳細には、事象名は、乗客によるサービス要求の開始、ドライバによるサービス要求の受取り、ドライバによる乗客のピックアップ、移動の開始、移動の終了、乗客の支払い、乗客の評価、乗客による後続のサービス要求の開始、またはドライバによる次回の後続のサービス要求の受取りなどを含み得る。
【0084】
詳細には、
図5は、
図4に関連して上述した実施形態におけるデータ・グループを生成する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【0085】
502で、複数のチェックポイントを、発生順に配列することができる。発生順に隣接する2つのチェックポイントを、データ・グループに対応するチェックポイント情報グループとして指定することができる。
【0086】
504で、各データ・グループに関連する2つの位置座標の間の直線距離値を決定することができる。決定した直線距離値を、各データ・グループの距離値として指定することができる。
【0087】
506で、データ・グループに関連する2つの時点の間の差分を決定することができる。決定した差分を、各データ・グループの時間差分値として指定することができる。
【0088】
508で、各データ・グループの時間差分値および距離値に基づいて、商を決定することができる。決定した商を、各データ・グループのスピード値として指定することができる。
【0089】
この実施形態では、データ・グループを生成するプロセスを詳細に定義することができる。第1に、収集した発生順に隣接する2つのチェックポイントを、チェックポイント情報グループとして指定することができる。一方で、隣接する2つのチェックポイントの間の距離が小さく、これにより、より現実に即して移動状態を反映することができるが、その一方で、グループ化した後は、複数の事象が依存的になる可能性があり、サービス・オーダーが時間および空間の両方で到達可能性を有していない偽のサービス・オーダーであるときには、タイミングに誤差が生じる可能性があり、検査の精度および認識を改善することができるようにサービス・オーダーを検査することができる。次いで、チェックポイント情報グループを計算して、対応するデータ・グループを得ることができる。
【0090】
詳細には、
図6は、
図4に関連して上述した実施形態におけるデータ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【0091】
602で、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定することができる。各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きい場合には、ステップ604を実行することができる。各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値以下である場合には、ステップ608を実行することができる。
【0092】
各データ・グループに関連するスピードしきい値を決定することができる。いくつかの実施形態では、サービス・オーダーの当日の実際の道路状況に基づいて、統計的最大スピード値を決定することができる。
【0093】
606で、データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下であるかどうかを決定する。処理エンジン112が、データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下であると決定した場合には、プロセス600は、610に進むことができる。処理エンジン112が、データ・グループのスピード値がスピード値しきい値より大きいと決定した場合には、プロセス600は、612に進むことができる。
【0094】
608で、データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下であるかどうかを決定することができる。データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下である場合には、動作610を実行することができる。データ・グループの距離値が所定の距離しきい値より大きい場合には、動作612を実行することができる。
【0095】
610で、処理エンジン112は、各データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。
【0096】
612で、処理エンジン112は、各データ・グループが到達可能性を有していないと決定することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定するプロセスを、詳細に定義することができる。実際には、特定の領域内で特定の期間内では、空間距離、交通の複雑さ、天候条件などが全て、1つの場所から別の場所までの最速かつ最短の時間を制約することになるので、データの全量を使用して、時間および空間の両方について市街地のスピードの分布を計算することができる。処理エンジン112は、各期間における乗客およびドライバのスピードが、移動の途中の町の実際の分布のスピードより大きいと決定した場合には、このサービス・オーダーは時間および空間の両方において現実的な到達可能性を有していない可能性があると決定する。詳細な決定では、時間差分値を最初に決定することができ、各データ・グループごとに、妥当な第1の所定の時間差分しきい値を選択することができる。データ・グループは、2つのケースに分類して、別個に検査することができる。1つは、移動開始および移動終了に対応するデータ・グループなど、特定の距離を移動するケースであり、もう1つは、ドライバによる乗客のピックアップおよび移動開始に対応するデータ・グループなど、移動が行われないケースである。第1のケースでは、町における全移動速度の統計的結果を求め、この統計的結果をデータ・グループに関連するスピード値と比較することによって、データ・グループの到達可能性を決定することができる。第2のケースでは、統計的結果を求める必要なく、距離値を所定の距離しきい値と比較することができるので、システム演算の量がかなり削減される。
【0098】
詳細には、
図7は、
図6に関連して上述した実施形態におけるスピードしきい値を決定する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【0099】
702で、期間および地理的領域を決定することができる。対応する2つのチェックポイントの情報に関連する2つの時点は、この期間に属することがある。対応する2つのチェックポイントの情報に関連する2つの位置座標は、この地理的領域内にあることがある。
【0100】
704で、期間および地理的領域の両方について、1つまたは複数の統計的最大スピード値を決定することができる。
【0101】
706で、2つの時点に対応する2つの統計的最大スピード値の間のスピード値の差分が所定の差分値以下であるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、スピード値の差分が所定の差分値以下であると決定した場合には、プロセス700は、708に進むことができる。処理エンジン112が、スピード値の差分が所定の差分値より大きいと決定した場合には、プロセス700は、710に進むことができる。
【0102】
708で、2つの統計的最大スピード値の平均値を、統計的最大スピード値として指定することができる。
【0103】
710で、2つの統計的最大スピード値のうちの大きい方を、統計的最大スピード値として指定することができる。
【0104】
そして、712で、統計的最大スピード値に所定の比率を乗算することによって、スピードしきい値を決定することができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、スピードしきい値を決定するプロセスを、詳細に定義することができる。町の移動速度は、期間および地理的領域に基づいて統計的に決定され、すなわち町を複数の地理的領域に分割し、異なる期間における各地理的領域の移動スピードを統計的に決定することができ、期間は、朝および夕方のラッシュ・アワー、日中、および夜間など、予め分割することもできるので、異なるチェックポイント情報は、異なる期間または異なる地理的領域に属することができる。したがって、2つのチェックポイントの情報に対応する期間および地理的領域を最初に決定することができ、その後に、対応する統計的最大スピード値を決定することができる。データ・グループの統計的最大スピード値を決定することもできる。処理エンジン112は、その差分値が小さいと決定した場合には、2つの統計的最大スピード値の平均値を統計的最大スピード値として指定して、実際の交通分布を正確に反映することができる。処理エンジン112は、その差分値が大きいと決定した場合には、2つの統計的最大スピード値の大きい方を統計的最大スピード値として指定して、誤決定を回避することができる。決定した統計的最大スピード値に所定の比率を乗算することによって、測位誤差によって大きくなったスピード値を補償して、誤決定を回避し、ユーザの利益を保証することができる。いくつかの実施形態では、所定の比率は、20%であることがある。
【0106】
図8は、
図4に関連して上述した実施形態におけるサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【0107】
802で、到達可能性を有する複数のデータ・グループの割合を、サービス・オーダーの到達可能性の比率として決定することができる。
【0108】
804で、到達可能性の比率が所定の確率以下であるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、到達可能性の比率が所定の確率以下であると決定した場合には、プロセス800は、806に進むことができる。処理エンジン112が、到達可能性の比率が所定の確率より高いと決定した場合には、プロセス800は、808に進むことができる。
【0109】
806で、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0110】
808で、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するプロセスを、詳細に定義することができる。複数のデータ・グループの到達可能性の決定結果を解析することができ、その後に、解析した到達可能性の比率を所定の確率と比較して、検査結果を得ることができる。到達不能性を考慮すると、処理エンジン112は、通常の移動スピードより高いスピードがサービス・オーダーのうちの複数で存在すると決定した場合には、サービス・オーダーが、時間および空間の両方において到達不能性を有する事象を有すると決定することができる。処理エンジン112は、この種の事象がサービス・オーダーの特定の割合に到達したと判定した場合(この割合と上記の所定の確率の和が1となる)には、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。詳細には、所定の確率は、80%であることがある。
【0112】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するステップは、詳細には、乗客端末および/またはドライバ端末からチェックポイント情報を収集するステップとして実行することができ、チェックポイント情報は、乗客端末および/またはドライバ端末の測位構成要素(例えばGPSチップセット)によって決定することができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、チェックポイント情報は、乗客端末および/またはドライバ端末から同時に収集され、区別されないことがある。後続の計算では、乗客およびドライバの距離値および時間差分値、各事象における乗客の距離値および時間差分値、ならびに各事象におけるドライバの距離値および時間差分値を取得して、複数のデータ・グループを得ることができる。サービス・オーダーの様々な事象を使用するので、これらの事象が依存的であることもあり、したがって不正の困難性を向上させることができ、検査を容易にすることができ、検査の精度および認識を保証することができる。
【0114】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による不正サービス・オーダーを検査する例示的なプロセスを示す流れ図である。
図9に示すように、不正サービス・オーダーを検査するプロセス900は、以下の動作を含むことがある。
【0115】
902で、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0116】
904で、チェックポイント情報に基づいて、複数のデータ・グループを生成することができる。
【0117】
906で、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定することができる。複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。
【0118】
908で、複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定されたかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定されたと決定した場合には、プロセス900は、910に進むことができる。処理エンジン112が、複数のデータ・グループのうちの1つに関連する到達可能性が決定されていないと決定した場合には、プロセス900は906に進むことができる。
【0119】
910で、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定されたかどうかを決定することによって、この検査の包括性を保証することができるので、精度を向上させることができる。
【0121】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、複数のチェックポイントのカウント数は、少なくとも3とすることができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、チェックポイントのカウント数は、少なくとも3とすることができる。データ・グループのカウント数は、チェックポイントのカウント数より1つ少ないので、データ・グループのカウント数は、少なくとも2とすることができる。したがって、1つのデータ・グループのみに基づいてサービス・オーダーの性質が決定されるケースを回避することができるので、サンプリング基準を改善することができ、検査結果の信頼性を保証することができる。
【0123】
次に、本開示のこの実施形態における不正サービス・オーダーを検査するプロセスについて、2つの具体的な実施形態を用いて説明する。
【0124】
図10Aおよび
図10Bに示すように、いくつかの実施形態による不正サービス・オーダーを検査するプロセス1000は、以下の動作を含むことがある。
【0125】
1002で、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を、乗客端末および/またはドライバ端末から収集することができる。各チェックポイント情報は、事象名、時点、および位置座標を含むことがある。この複数のチェックポイントは、f[0]、f[1]、…、f[N]のように発生順に配列することができる。
【0126】
1004で、変数mおよびnを定義することができる。mおよびnの最初の値は、n=0、およびm=0に設定することができる。
【0127】
1006で、発生順に隣接する2つのチェックポイントf[n]およびf[n+1]を、データ・グループF[n]として指定することができる。データ・グループF[n]は、時間差分値Δt、距離値s、およびスピード値vを含むことがある。
【0128】
1008で、Δt>Tが満たされるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、Δt>Tが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1010に進むことができる。処理エンジン112が、Δt≦Tが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、ノードA1019から開始する
図10Bに示す動作に進むことができる。
【0129】
1010で、f[n]に対応する統計的最大スピード値V1、およびf[n+1]に対応する統計的最大スピード値V2を、決定することができる。
【0130】
1012で、|V1−V2|≦ΔVが満たされるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、|V1−V2|≦ΔVが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1014に進むことができる。処理エンジン112が、|V1−V2|>ΔVが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1016に進むことができる。
【0131】
1014で、データ・グループF[n]の統計的最大スピード値V3を、V3=(V1+V2)/2として決定することができる。
【0132】
1016で、データ・グループF[n]の統計的最大スピード値V3を、V3=max{V1、V2}として決定することができる。
【0133】
1018で、スピードしきい値Vを、V=(1+k)・V3として決定することができる。ここで、kは、所定の比率である。
【0134】
1020で、v≦Vが満たされるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、v≦Vが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1024に進むことができる。処理エンジン112が、v>Vが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1026に進むことができる。次いで、プロセス1000は、ノードB1021から開始する
図10Bに示す動作に進むことができる。
【0135】
1022で、s≦Sが満たされるかどうかを決定することができる。ここで、Sは、所定の距離しきい値である。処理エンジン112が、s≦Sが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1024に進むことができる。処理エンジン112が、s>Sが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、1026に進むことができる。
【0136】
1024で、nに1を加算することができ、mにも1を加算することができる。
【0137】
1026で、nに1を加算することができる。
【0138】
1028で、n<Nが満たされるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、n<Nが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、ノードC1023から開始する
図10Aに示す動作に進むことができる。処理エンジン112が、n≧Nが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、動作1030に進むことができる。
【0139】
1030で、サービス・オーダーの到達可能性の比率を、p=m/nとして決定することができる。
【0140】
1032で、p≦Pが満たされるかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、p≦Pが満たされると決定した場合には、プロセス1000は、動作1034に進むことができる。p>Pが満たされる場合には、プロセス1000は、1036に進むことができる。
【0141】
1034で、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0142】
1036で、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。
【0143】
この第1の具体的な実施形態では、データ・グループが生成されるたびに、その到達可能性を決定することができる。第2の具体的な実施形態では、全てのデータ・グループを生成して、各データ・グループの到達可能性を逐次決定することができる。この決定の詳細な動作については、ここには記載しない。
【0144】
図11は、本開示の第1の実施形態による不正サービス・オーダーを検査するシステムを示す概略ブロック図である。
図11に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1100は、収集モジュール1102、計算モジュール1104、第1の判定モジュール1106、および第2の判定モジュール1108を含むことがある。
【0145】
収集モジュール1102は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0146】
計算モジュール1104は、チェックポイント情報に基づいて、複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。
【0147】
第1の判定モジュール1106は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定し、この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定するように構成することができる。
【0148】
第2の判定モジュール1108は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0149】
本開示のこの実施形態によって提供される不正サービス・オーダーを検査するシステム1100によれば、収集モジュール1102および計算モジュール1104によってサービス・オーダーの状態を反映する一連のデータを取得することができ、取得したデータを、第1の判定モジュール1106および第2の判定モジュール1108によって階層的に決定することによって、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができるので、対応する補助金および報奨金をキャンセルして損失を削減することができる。一方で、プライバシーの保護を背景にリアルタイム・ロケーション情報を示すことを拒否する端末ユーザが多いので、ドライバの軌道と乗客の軌道とを互いに直接比較することはできないが、その一方で、ドライバの多数のサービス・オーダーは事前に予約され、乗客をピックアップすることがないので、時間および空間の両方においてドライバと乗客の間に到達可能性はない、つまり、理論的には、サービス・オーダー中のある事象のチェックポイントの1つの位置が、対応する時間内に別の事象のチェックポイントの別の位置に到達する可能性はない。本開示のこの実施形態によって提供されるシステムでは、上記の2点が考慮されており、オーダー動作を実行するときに、いくつかの事象のチェックポイントでドライバおよび乗客によってアップロードされるチェックポイント情報に基づいてサービス・オーダーの状態を解析して、サービス・オーダーの移動データが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。移動データの到達可能性を解析して、少ない計算量で、信頼性の高い検査結果が得られるように、不正サービス・オーダーを発見できるようにすることができる。詳細には、収集モジュール1102は、通信デバイス(例えばサービス要求者端末130、サービス提供者端末140、コンピューティング・デバイス200、モバイル・デバイス300)に接続されている。
【0150】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、各チェックポイントに関連するチェックポイント情報は、事象名、時点、および位置座標を含むことがあり、各データ・グループは、時間差分値、距離値、およびスピード値を含むことがある。
【0151】
いくつかの実施形態では、各チェックポイントに関連するチェックポイント情報は、保守員がその情報を検証するための事象名を含むことがある。チェックポイント情報は、また、サービス・オーダーの移動状態の反映を容易にするスピード値を計算するための時間差分値および距離値を計算するための時点および位置座標(通常はGPS位置)を含むこともある。詳細には、事象名は、乗客によるサービス要求の開始、ドライバによるサービス要求の受取り、ドライバによる乗客のピックアップ、移動の開始、移動の終了、乗客の支払い、乗客の評価、乗客による後続のサービス要求の開始、またはドライバによる次回の後続のサービス要求の受取りなどを含み得る。
【0152】
図12は、本開示の第2の実施形態による不正サービス・オーダーを検査するシステムを示す概略ブロック図である。
図12に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1200は、収集モジュール1202、計算モジュール1204、第1の判定モジュール1206、および第2の判定モジュール1208を含むことがある。
【0153】
収集モジュール1202は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0154】
計算モジュール1204は、チェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。計算モジュール1204は、グループ化ユニット12042、第1の計算ユニット12044、第2の計算ユニット12046、および第3の計算ユニット12048を含む。
【0155】
グループ化ユニット12042は、複数のチェックポイントを、発生順に配列するように構成することができる。グループ化ユニット12042は、発生順に隣接する2つのチェックポイントを、データ・グループに対応するチェックポイント情報グループとして指定することができる。
【0156】
第1の計算ユニット12044は、各データ・グループに関連する2つの位置座標の間の直線距離値を決定するように構成することができる。第1の計算ユニット12044は、決定した直線距離値を、各データ・グループの距離値として指定することができる。
【0157】
第2の計算ユニット12046は、データ・グループに関連する2つの時点の間の差分を決定するように構成することができる。第2の計算ユニット12046は、決定した差分を、各データ・グループの時間差分値として指定することができる。
【0158】
第3の計算ユニット12048は、各データ・グループの時間差分値および距離値に基づいて、商を決定するように構成することができる。第3の計算ユニット12048は、決定した商を、各データ・グループのスピード値として指定することができる。
【0159】
第1の判定モジュール1206は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定するように構成することができる。第1の判定モジュール1206は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。
【0160】
第2の判定モジュール1208は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、計算モジュール1204の構成を詳細に定義することができる。収集した発生順に隣接する2つのチェックポイントを、グループ化ユニット12042によってチェックポイント情報グループとして指定することができる。一方で、隣接する2つのチェックポイントの間の距離が小さく、これにより、より現実に即して移動状態を反映することができるが、その一方で、グループ化した後は、複数の事象が依存的になる可能性があり、サービス・オーダーが偽造され、それにより時間および空間の両方で到達可能性が得られないときには、タイミングに誤差が生じる可能性があり、検査の精度および認識を改善することができるようにサービス・オーダーを検査することができる。次いで、第1の計算ユニット12044、第2の計算ユニット12046、および第3の計算ユニット12048によってチェックポイント情報グループを計算して、対応するデータ・グループを得ることができる。詳細には、第1の計算ユニット12044、第2の計算ユニット12046、および第3の計算ユニット12048は、同じ決定ユニットであることもある。
【0162】
図13は、本開示の第3の実施形態による不正サービス・オーダーを検査するシステムを示す概略ブロック図である。
図13に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1300は、収集モジュール132、計算モジュール134、第1の判定モジュール136、および第2の判定モジュール138を含むことがある。
【0163】
収集モジュール132は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0164】
計算モジュール134は、チェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。
【0165】
第1の判定モジュール136は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定するように構成することができる。第1の判定モジュール136は、この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。第1の判定モジュール136は、第1の判定ユニット1362、アセスメント・ユニット1364、第2の判定ユニット1366、および第3の判定ユニット1368を含むことがある。
【0166】
第1の判定ユニット1362は、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定するように構成することができる。
【0167】
アセスメント・ユニット1364は、各データ・グループに対応する統計的最大スピード値を決定するように構成することができる。第1の判定ユニット1362の決定結果が肯定である場合には、アセスメント・ユニット1364は、各データ・グループに関連するスピードしきい値を決定することができる。統計的最大スピード値は、サービス・オーダーの当日の実際の道路状況に基づいて決定することができる。
【0168】
第2の判定ユニット1366は、データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下であるかどうかを決定するように構成することができる。データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下である場合には、第2の判定ユニット1366は、データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。
【0169】
第3の判定ユニット1368は、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値以下である場合に、データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下であるかどうかを決定するように構成することができる。データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下である場合には、第3の判定ユニット1368は、データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。
【0170】
第2の判定モジュール138は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0171】
この実施形態では、第1の判定モジュール136の構成を、詳細に定義することができる。実際には、特定の領域内で特定の期間内では、空間距離、交通の複雑さ、天候条件などが全て、1つの場所から別の場所までの最速かつ最短の時間を制約することになるので、データの全量を使用して、時間および空間の両方について市街地のスピードの分布を計算することができる。各期間における乗客およびドライバのスピードが、移動の途中の町の実際の分布のスピードより大きい場合には、このサービス・オーダーは時間および空間の両方において現実的な到達可能性を有していない可能性がある。詳細な決定では、第1の判定ユニット1362によって最初に時間差分値を決定することができ、妥当な第1の所定の時間差分しきい値を選択することができる。データ・グループは、2つのケースに分類して、別個に検査することができる。1つは、移動開始および移動終了に対応するデータ・グループなど、特定の距離を移動するケースであり、もう1つは、ドライバによる乗客のピックアップおよび移動開始に対応するデータ・グループなど、移動が行われないケースである。第1のケースでは、アセスメント・ユニット1364が町における全移動速度の統計的結果を求め、第2の判定ユニット1366がこの統計的結果をデータ・グループに関連するスピード値と比較することによって、データ・グループの到達可能性を決定することができる。第2のケースでは、アセスメント・ユニット1364が関わらなくても、第3の判定ユニット1368が距離値を所定の距離しきい値と比較することができるので、システム演算の量がかなり削減される。詳細には、第1の判定ユニット1362、第2の判定ユニット1366、および第3の判定ユニット1368は、同じ決定ユニットであることもある。
【0172】
図14は、本開示の第4の実施形態による不正サービス・オーダーを検査するシステムを示す概略ブロック図である。
図14に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1400は、収集モジュール142、計算モジュール144、第1の判定モジュール146、および第2の判定モジュール148を含むことがある。
【0173】
収集モジュール142は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0174】
計算モジュール144は、チェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。
【0175】
第1の判定モジュール146は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定するように構成することができる。第1の判定モジュール146は、この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。第1の判定モジュール146は、第1の判定ユニット1462、アセスメント・ユニット1464、第2の判定ユニット1466、および第3の判定ユニット1468を含むことがある。
【0176】
第1の判定ユニット1462は、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定するように構成することができる。
【0177】
アセスメント・ユニット1464は、各データ・グループに対応する統計的最大スピード値を決定するように構成することができる。各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きい場合には、アセスメント・ユニット1464は、各データ・グループに関連するスピードしきい値を決定することができる。統計的最大スピード値は、サービス・オーダーの当日の実際の道路状況に基づいて決定することができる。アセスメント・ユニット1464は、第1の決定ユニット146402、照会ユニット146404、第4の判定ユニット146406、第2の決定ユニット146408、第3の決定ユニット146410、第4の決定ユニット146412を含むことがある。
【0178】
第1の決定ユニット146402は、期間および地理的領域をそれぞれ決定するように構成することができる。対応する2つのチェックポイントの情報に関連する2つの時点は、この期間に属することがある。対応する2つのチェックポイントの情報に関連する2つの位置座標は、この地理的領域内にあることがある。
【0179】
照会ユニット146404は、期間および地理的領域の両方について、1つまたは複数の統計的最大スピード値を決定するように構成することができる。
【0180】
第4の判定ユニット146406は、2つの時点に対応する2つの統計的最大スピード値の間のスピード値の差分が所定の差分値以下であるかどうかを決定するように構成することができる。
【0181】
第2の決定ユニット146408は、処理エンジン112が、2つの時点に対応する2つの統計的最大スピード値の間のスピード値の差分が所定の差分値以下であると決定した場合に、2つの統計的最大スピード値の平均値を統計的最大スピード値として指定するように構成することができる。
【0182】
第3の決定ユニット146410は、処理エンジン112が、2つの時点に対応する2つの統計的最大スピード値の間のスピード値の差分が所定の差分値より大きいと決定した場合に、2つの統計的最大スピード値のうちの大きい方を統計的最大スピード値として指定するように構成することができる。
【0183】
第4の決定ユニット146412は、統計的最大スピード値に所定の比率を乗算することによってスピードしきい値を決定するように構成することができる。
【0184】
第2の判定ユニット1466は、データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下であるかどうかを決定するように構成することができる。データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下である場合には、第2の判定ユニット1466は、データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。
【0185】
第3の判定ユニット1468は、処理エンジン112が、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値以下であると決定した場合に、データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下であるかどうかを決定するように構成することができる。処理エンジン112が、データ・グループの距離値が所定の距離しきい値以下であると決定した場合には、第3の判定ユニット1468は、データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。
【0186】
第2の判定モジュール148は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいてサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0187】
この実施形態では、アセスメント・ユニット1464の構成を、詳細に定義することができる。町の移動速度は、期間および地理的領域に基づいて統計的に決定される。例えば、町を複数の地理的領域に分割し、異なる期間の各地理的領域の移動スピードを統計的に決定することができる。ここで、期間は、朝および夕方のラッシュ・アワー、日中、および夜間など、予め分割される。異なるチェックポイント情報は、異なる期間または異なる地理的領域に属することができる。したがって、第1の決定ユニット146402が、最初に2つのチェックポイントの情報に対応する期間および地理的領域を決定することができ、その後に、アセスメント・ユニット146404が、対応する統計的最大スピード値を決定することができ、その後に、第4の判定ユニット146406、第2の決定ユニット146408、および第3の決定ユニット146410が、データ・グループの統計的最大スピード値を決定することができる。処理エンジン112は、その差分値が小さいと決定した場合には、2つの統計的最大スピード値の平均値を統計的最大スピード値として指定して、実際の交通分布を正確に反映することができる。処理エンジン112は、その差分値が大きいと決定した場合には、2つの統計的最大スピード値の大きい方を統計的最大スピード値として指定して、誤決定を回避することができる。決定した統計的最大スピード値に、第4の決定ユニット146412が所定の比率を乗算することによって、測位誤差によって大きくなった(lager)スピード値を補償して、誤決定を回避し、ユーザの利益を保証することができる。いくつかの実施形態では、所定の比率は、20%であることがある。詳細には、第1の決定ユニット146402、第2の決定ユニット146408、第3の決定ユニット146410、および第4の決定ユニット146412は、同じ決定ユニットであることもある。
【0188】
図15は、本開示の第5の実施形態による不正サービス・オーダーを検査するシステムを示す概略ブロック図である。
図15に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1500は、収集モジュール152、計算モジュール154、第1の判定モジュール156、および第2の判定モジュール158を含むことがある。
【0189】
収集モジュール152は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0190】
計算モジュール154は、チェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。
【0191】
第1の判定モジュール156は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定するように構成することができる。第1の判定モジュール156は、この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。
【0192】
第2の判定モジュール158は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいてサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。第2の判定モジュール158は、第4の計算ユニット1582、および第4の判定ユニット1584を含むことがある。
【0193】
第4の計算ユニット1582は、到達可能性を有する複数のデータ・グループの割合を、サービス・オーダーの到達可能性の比率として決定するように構成することができる。
【0194】
第4の判定ユニット1584は、データ・グループの到達可能性の比率が所定の確率以下であるかどうかを決定するように構成することができる。データ・グループの到達可能性の比率が所定の確率以下である場合には、第4の判定ユニット1584は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0195】
この実施形態では、第2の判定モジュール158の構成を、詳細に定義することができる。第1の判定モジュール156による複数のデータ・グループの到達可能性の決定結果を、第4の計算ユニット1582が解析することができ、次いで、解析した到達可能性の比率を、第4の判定ユニット1584が所定の確率jと比較して、検査結果を得ることができる。到達不能性を考慮すると、処理エンジン112は、通常の移動スピードより高いスピードがサービス・オーダーのうちの複数で存在すると決定した場合には、サービス・オーダーが、時間および空間の両方において到達不能性を有する事象を有すると決定することができる。処理エンジン112は、この種の事象がサービス・オーダーの特定の割合に到達したと判定した場合(この割合と上記の所定の確率の和が1となる)には、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。詳細には、所定の確率は、80%であることがある。
【0196】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、収集モジュールは、乗客端末およびドライバ端末からチェックポイント情報を収集するように特に構成することができる。
【0197】
いくつかの実施形態では、チェックポイント情報は、乗客端末および/またはドライバ端末から同時に収集され、区別されないことがある。後続の計算では、乗客およびドライバの距離値および時間差分値、各事象における乗客の距離値および時間差分値、ならびに各事象におけるドライバの距離値および時間差分値を取得して、複数のデータ・グループを得ることができる。サービス・オーダーの様々な事象を使用するので、これらの事象は依存的であり、したがって不正の困難性を向上させることができ、検査を容易にすることができ、検査の精度および認識を保証することができる。
【0198】
図16は、本開示のいくつかの実施形態による不正サービス・オーダーを検査する例示的なシステムを示す概略ブロック図である。
図16に示すように、不正サービス・オーダーを検査するシステム1600は、収集モジュール1602、計算モジュール1604、第1の判定モジュール1606、第2の判定モジュール1610、および第3の判定モジュール1608を含むことがある。
【0199】
収集モジュール1602は、複数のチェックポイントの各チェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集するように構成することができる。この複数のチェックポイントは、サービス・オーダーに関連していることがある。
【0200】
計算モジュール1604は、チェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを生成するように構成することができる。
【0201】
第1の判定モジュール1606は、複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内であるかどうかを決定するように構成することができる。第1の判定モジュール1606は、この複数のデータ・グループの各データ・グループに関連するデータが所定の範囲内にあるかどうかの決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有するかどうかを決定することができる。
【0202】
第3の判定モジュール1608は、複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定されたかどうかを決定するように構成することができる。複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定された場合には、第2の判定モジュール1610を起動することができる。複数のデータ・グループのうちの1つに関連する到達可能性が決定されていない場合には、第1の判定モジュール1606を起動することができる。
【0203】
第2の判定モジュール1610は、複数のデータ・グループの到達可能性の決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0204】
いくつかの実施形態では、第3の判定モジュール1608を追加することによって複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性が決定されたかどうかを決定することにより、この検査の包括性を保証することができるので、精度を向上させることができる。
【0205】
本開示のいくつかの実施形態では、好ましくは、複数のチェックポイントのカウント数は、少なくとも3とすることができる。
【0206】
いくつかの実施形態では、チェックポイントのカウント数は、少なくとも3とすることができる。データ・グループのカウント数は、チェックポイントのカウント数より1つ少ないので、データ・グループのカウント数は、少なくとも2とすることができる。したがって、1つのデータ・グループのみに基づいてサービス・オーダーの性質が決定されるケースを回避することができるので、サンプリング基準を改善することができ、検査結果の信頼性を保証することができる。
【0207】
図17は、本開示のいくつかの実施形態による端末デバイスを示す概略ブロック図である。
図17に示すように、端末デバイス1700は、上記の実施形態のうちのいずれか1つによる不正サービス・オーダーを検査するシステム1702を含むことがある。
【0208】
本開示のこの実施形態によって提供される端末デバイス1700は、上記の実施形態のうちのいずれか1つによる不正サービス・オーダーを検査するシステム1702を含むことがあり、したがって、不正サービス・オーダーを検査するシステム1702の全ての有利な技術的効果を有するが、それらについては本明細書では説明しない。
【0209】
本開示のいくつかの実施形態は、コンピュータ可読ストレージ媒体を提供することがある。このコンピュータ可読媒体に、コンピュータ・プログラムを格納することができる。処理エンジン112は、コンピュータ・プログラムがプロセッサによって実行されたと決定した場合には、上記の実施形態のいずれかに記載のプロセスの動作を実行することができる。
【0210】
本開示のこの実施形態によって提供されるコンピュータ可読ストレージ媒体では、処理エンジン112は、格納されたコンピュータ・プログラムがプロセッサによって実行されたと決定した場合に、上記の実施形態のいずれかに記載のプロセスの動作を、不正サービス・オーダーを検査するプロセスの全ての有利な技術的効果が得られるように実行することができるが、それらについては本明細書では説明しない。
【0211】
本開示の実施形態の技術的解決策について、添付の図面を参照して上記で詳細に説明した。本開示の実施形態は、不正サービス・オーダーを検査するための技術的解決策を提供することができ、これらの解決策においては、データの全量を使用して、各期間における町の各領域の実際の交通分布を計算して、サービス・オーダーの時間および空間の両方の到達可能性を解析することができる。不正行為者には実際の交通状況のリアルタイム・データがないので、事象のチェックポイントにおける偽のサービス・オーダーの距離値および時間差分値が極めて大きくなり、時間および空間の到達不能性が生じる。したがって、この決定をより正確にすることができる。
【0212】
図18は、本開示のいくつかの実施形態によるオンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーを認識する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【0213】
図18を参照して、オンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーを認識するプロセスを例にとると、このプロセスは、以下の動作を含むことがある。プロセス1800は、オンライン配車プラットフォーム(例えばオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100、処理エンジン112)に適用することができる。
【0214】
1802で、サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地を取得することができる。開始ロケーションおよび目的地に基づいて、推奨走行経路を決定することができる。
【0215】
いくつかの実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、ドライバが受け取ったサービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地を取得し、この開始ロケーションおよび目的地に基づいて推奨走行経路を生成することができる。例えば、マップAPIを呼び出すことによって、推奨走行経路を生成することもできる。このマップAPIは、従来技術を参照することができるので、本開示では説明しない。
【0216】
1804で、推奨走行経路に基づいて、基準走行情報を決定することができる。
【0217】
いくつかの実施形態では、基準走行情報を使用して、これをサービス・オーダーに対応する実際の走行情報と比較することができる。基準走行情報は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するために使用することもできる。基準走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい基準期間と、推奨走行経路の複数のセグメントのうちの1つに対応する基準走行軌跡とを含むことがある。
【0218】
1806で、サービス・オーダーの実際の走行情報を決定することができる。
【0219】
いくつかの実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末によってアップロードされる様々な走行データを受信することができる。オンライン配車プラットフォームは、この走行データに基づいて、サービス・オーダーに対応する実際の走行情報を決定することができる。例えば、オンライン配車プラットフォームは、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を決定することができる。
【0220】
1808で、基準走行情報および実際の走行情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0221】
上記から分かるように、本開示では、推奨走行経路に基づいて基準走行情報を決定することができ、次いで、ドライバの実際の走行情報と基準走行情報との比較結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0222】
以下、基準走行情報が、加速度が第1の所定値に等しい基準期間であるケース、または推奨走行経路の複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡であるケースを例にとって、本開示の実施プロセスについて説明する。
【0223】
基準走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい基準期間を含むことがある。
【0224】
図19を参照すると、この実施形態によるオンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーを認識するプロセスは、以下の動作を含むことがある。
【0225】
1902で、推奨走行経路に関連する渋滞状況に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第1の基準期間を決定することができる。
【0226】
いくつかの実施形態では、第1の所定値は、開発者が設定することができ、以下の説明は、例として第1の所定値が0であるものとして行うことがある。もちろん、第1の所定値は、他の値であってもよい。例えば、第1の所定値は、小さい値にすることができる。
【0227】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、加速度が小さい値(例えば0)であると決定した場合には、2つのケースとして識別することができる。すなわち、静止状態と、一定スピード走行状態である。車のスピードは、実際の適用例の道路状況、交通状況の影響を受けることがあるので、車が一定スピード走行状態で走行することは困難であることがある。したがって、処理エンジン112は、加速度が0であると決定した場合には、車が静止状態であると決定することができる。
【0228】
いくつかの実施形態では、推奨走行経路に関連する渋滞状況に基づいて、ドライバがサービス・オーダーを完了するプロセス中に渋滞によって加速度が0になる期間を決定することができる。区別しやすいように、本明細書では、この期間を、本開示の第1の基準期間と呼ぶこともある。
【0229】
例えば、処理エンジン112は、推奨走行経路に渋滞がないと決定した場合には、通常は、第1の基準期間が0であると決定することができる。
【0230】
あるいは、またはこれに加えて、処理エンジン112は、推奨走行経路に500メートルの渋滞があると決定した場合には、渋滞レベルおよび渋滞している道路の長さに基づいて第1の基準期間を決定することができる。例えば、処理エンジン112は、この500メートルの渋滞が軽度な渋滞レベル(低速走行に対応する)であると決定した場合には、第1の基準期間が0である可能性があると決定することができる。別の例として、処理エンジン112は、この500メートルの渋滞が重度な渋滞レベルであると決定した場合には、渋滞している道路の交通スピード率に基づいて第1の基準期間を決定することができる。
【0231】
なお、道路の渋滞状況は通常は時間とともに変化するので、第1の基準期間の精度を保証するために、加速度が0であるまだ通過していない経路の基準期間を再計算して、第1の基準期間を更新することができることに留意されたい。例えば、第1の基準期間は、定期的に再計算することもできる。
【0232】
1904で、推奨走行経路に関連する交差点情報(例えば交差点の交通信号、交差点における交通信号による推定待機時間)に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第2の基準期間を決定することができる。
【0233】
いくつかの実施形態では、推奨走行経路に関連する交差点情報は、赤信号の期間を含むことがある。処理エンジン112は、特定の交差点に交通信号がないと決定した場合には、赤信号の期間が0であると決定することができる。
【0234】
いくつかの実施形態では、推奨走行経路に関連する交差点情報に基づいて、推奨走行経路を走行するプロセス中に赤信号によって加速度が0になる期間を決定することができる。区別しやすいように、本明細書では、この期間を、本開示の第2の基準期間と呼ぶこともある。
【0235】
例えば、各交差点に関連する赤信号の期間の合計を、第2の基準期間として指定することもできる。もちろん、実際に走行するプロセス中には、各交差点で赤信号に遭遇する確率は低いので、各交差点に関連する赤信号の期間の合計に、所定の割合を乗算して、第2の基準期間を得ることもできる。例えば、この所定の割合は、0.7または0.8などであることがある。
【0236】
1906で、第1の基準期間と第2の基準期間の合計を、加速度が第1の所定値に等しい基準期間として指定することができる。
【0237】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、第1の基準期間が2分であり、第2の基準期間が5分であると決定した場合には、加速度が0である基準期間が7分であると決定することができる。
【0238】
1908で、ドライバ端末からアップロードされる加速度に関連する情報に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を決定することができる。
【0239】
いくつかの実施形態では、ドライバ端末がサービス・オーダーを完了するプロセス中に、ドライバ端末のセンサからドライバ端末の加速度を取得し、オンライン配車プラットフォームに送信することができる。例えば、プログラムを埋め込むことによって、ドライバ端末は、定期的(例えば5秒、8秒など)に加速度を取得することもできる。通常は、車両の走行中にモバイル・フォンなどの端末が車両内に置かれているので、ドライバ端末の加速度が、車両の加速度も表すことができる。
【0240】
オンライン配車プラットフォームは、ドライバ端末から定期的にアップロードされる加速度に基づいて、加速度が0である実際の期間を決定することができる。例えば、処理エンジン112が、加速度をアップロードする期間が5秒であると決定し、0秒においてドライバ端末からアップロードされる加速度が0であり、5秒後にドライバ端末からアップロードされる加速度が0であり、10秒後にドライバ端末からアップロードされる加速度が0ではない場合には、処理エンジン112は、加速度が0である実際の期間は0から10秒のうちの少なくとも5秒であると決定することができる。もちろん、実際の適用例では、ドライバ端末からアップロードされる加速度に基づいて、他のプロセスによって、加速度が0である実際の期間を決定することもできる。
【0241】
いくつかの実施形態では、加速度に関連する情報は、ドライバ端末がドライバ端末のセンサから取得するものであり、精度が高いので、マルウェアのシミュレーション・スピードおよびその他の走行データによって不正サービス・オーダーを認識することができないという問題を効果的に回避することができる。
【0242】
1910で、基準期間と加速度が第1の所定値に等しい実際の期間との間の時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定することができる。処理エンジン112が、この時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいと決定した場合には、プロセス1900は、1912に進むことができる。
【0243】
いくつかの実施形態では、基準期間と加速度が0である実際の期間との間の時間差分を決定することができる。この時間差分の絶対値を、第2の所定の時間差分しきい値と比較することができる。処理エンジン112が、サービス・オーダーが真のオーダーであると決定し、ドライバが推奨走行経路に従ってそのサービス・オーダーを実行する場合に、処理エンジン112は、加速度が0である実際の期間と基準期間の間にわずかな時間差分があると決定することもある。処理エンジン112は、この時間差分が大きいと決定した場合には、車両が静止状態である時間が長いと決定することができ、このように車両の静止状態が長いことは、異常であると決定することができる。ドライバが実際にはオーダーを実行せずに、不正サービス・オーダーによって補助金を騙し取ろうとする可能性があることもある。
【0244】
したがって、この動作においては、処理エンジン112は、時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値以下であると決定した場合に、ドライバがサービス・オーダーを実行したと決定し、そのサービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。処理エンジン112が、時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいと決定した場合には、プロセス1900は、1912に進むことができる。
【0245】
いくつかの実施形態では、第2の所定の時間差分しきい値は、開発者によって設定されることも、あるいは固定値であることもある。例えば、第2の所定の時間差分しきい値は、10分または20分であることがある。第2の所定の時間差分しきい値は、動的値であることもある。例えば、第2の所定の時間差分しきい値は、走行時間と正相関があることもある。処理エンジン112は、走行時間が長く、基準期間と加速度が0である実際の期間との間の時間差分の絶対値が大きい可能性があると決定した場合には、大きな第2の所定の時間差分しきい値を設定することができる。処理エンジン112は、走行時間が短く、基準期間と加速度が0である実際の期間との間の時間差分の絶対値が小さい可能性があると決定した場合には、小さな第2の所定の時間差分しきい値を設定することができる。
【0246】
1912で、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0247】
動作1910の決定結果に基づいて、処理エンジン112は、基準期間と加速度が第1の所定値に等しい実際の期間との間の時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいと決定した場合には、対応するサービス・オーダーが不正サービス・オーダーである可能性があると決定することができる。オンライン配車プラットフォームは、対応する措置を採用することができる。例えば、これらの措置は、ドライバに否定的にマーク付けする、サービス・オーダーの賞金をキャンセルするといったことなどを含み得る。
【0248】
上記から分かるように、本開示では、ドライバ端末のセンサから取得される加速度に基づいて、不正サービス・オーダーを決定することができる。センサ内の加速度データは不正ソフトウェアによって容易にシミュレートされないので、本開示によって提供される不正サービス・オーダーを決定するプロセスは、高い精度を有することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0249】
なお、オンライン配車プラットフォームがサービス・オーダーについて推奨走行経路を生成した場合に、実際の適用例でドライバがその推奨走行経路に従って走行しないこともあることに留意されたい。関連技術によれば、処理エンジン112は、ドライバが推奨走行経路から逸脱していると決定した場合には、新たな経路を再設計することができる。ただし、基準情報を決定するための推奨走行経路は、ドライバの実際の走行経路と一致する推奨走行経路であることもある。推奨走行経路は、必ずしも最初に開始ロケーションおよび目的地に基づいて生成された推奨走行経路でなくてもよく、車両の実際の走行経路に基づく再設計後に得られた走行経路であってもよい。
【0250】
動作1902、動作1904、および動作1908を実行する順序は、この実施形態に限定されない。別の実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、動作1904を最初に実行することもできる。
【0251】
基準走行情報は、推奨走行経路の複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡であることもある。
【0252】
現在では、何らかの不正ソフトウェアが、サービス・オーダーの走行経路をシミュレートすることがあり、オンライン配車プラットフォームが不正サービス・オーダーを認識する困難性が増大することがある。不正ソフトウェアによってシミュレートされた走行経路が、実際の経路の形状と一致することもある。例えば、走行経路が直線である場合には、不正ソフトウェアによってシミュレートされた走行経路も、直線であることがある。ただし、実際の適用例では、車両の走行軌跡は、真っ直ぐな道路でも、割り込みおよび追い越しという要因によって、正確な直線にならない可能性がある。したがって、ドライバ端末からアップロードされる走行軌跡座標および経路の基準走行軌跡に基づいて、不正サービス・オーダーを認識することができる。
【0253】
図20を参照すると、この実施形態によるオンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーを認識するプロセスは、以下の動作を含むことがある。
【0254】
2002で、推奨走行経路を、1つまたは複数のセグメントに分割することができる。
【0255】
いくつかの実施形態では、生成した推奨走行経路は、通常は、複数の座標点のセットとすることができる。これらのセグメントを走行するときに、隣接する3つの点を選択し、中央の点とその他の2つの点とによって形成されるベクトルの間の角度を決定することができる。この角度に基づいて、この3つの点が同じセグメントに分割されるかどうかを決定することができる。
【0256】
図21の例を参照すると、点A、点B、および点Cが推奨走行経路中の3つの隣接する点であると仮定することができ、点A、点B、および点Cの位置座標に基づいて、ベクトルABとベクトルBCの間の角度を決定することができる。
【0257】
処理エンジン112は、この角度が所定の角度より大きいと決定した場合には、点A、点B、および点Cが同じセグメントに属すると決定することができる。
図21の例では、ベクトルABとベクトルBCの間の角度は180度であり、これは所定の角度より大きいので、点A、点B、および点Cは、同じセグメントに属すると決定することができる。
【0258】
処理エンジン112は、この角度が所定の角度未満であると決定した場合には、点A、点B、および点Cが異なるセグメントに属すると決定することができる。点A、点B、および点Cは、点Bを転換点として構成されることがある。点Aと点Cとは、異なるセグメントに分割されることがある。もちろん、点Aまたは点Cを転換点としてセグメント化が行われることもある。
図22の例では、ベクトルABとベクトルBCの間の角度は90度であり、これは所定の角度未満であるので、点A、点B、および点Cは、異なるセグメントに属するものと決定され、次いでセグメント化が行われる。
【0259】
所定の角度は、実際の道路状況に基づいて開発者が設定することができる。所定の角度は、120度または135度であることがある。
【0260】
もちろん、推奨走行経路は、他のプロセスによって分割することもできる。
【0261】
2004で、この1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに関連する基準フィッティング関数を決定することができる。この基準フィッティング関数を、1つまたは複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡として指定することができる。
【0262】
動作2002に基づいて、推奨走行経路を分割(diving)した後で、1つまたは複数のセグメントのそれぞれの各点に関連するフィッティング関数を、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて決定することができる。すなわち、1つまたは複数のセグメントのそれぞれの各点に基づいて、フィッティング関数を生成することができる。このフィッティング関数を、1つまたは複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡として指定することができる。
【0263】
いくつかの実施形態では、最小二乗法、ベッセル・アルゴリズムなどを使用して、フィッティング関数を決定することができる。
【0264】
この方法に基づいて、推奨走行経路の1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、基準走行軌跡を生成することができる。処理エンジン112は、推奨走行経路が4つのセグメントを含む可能性があると決定した場合には、それに対応して4つの基準走行軌跡を生成することができる。
【0265】
2006で、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる座標点を取得することができる。
【0266】
いくつかの実施形態では、ドライバ端末がサービス・オーダーを完了するプロセス中に、端末の座標点を取得し、オンライン配車プラットフォームに送信することができる。例えば、プログラムを埋め込むことにより、ドライバ端末は、座標点を定期的(例えば5秒、8秒など)に取得して、アップロードすることができる。
【0267】
2008で、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その複数のセグメントのそれぞれに属する座標点の間の偏差と、この複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡とを、決定することができる。
【0268】
動作2004および2006に基づいて、オンライン配車プラットフォームは、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、複数のセグメントのそれぞれに属する座標点と、基準走行軌跡に対応する偏差とを決定することができる。
【0269】
いくつかの実施形態では、ドライバ端末からアップロードされる座標点について、最初にその座標点が属するセグメントを決定することができ、次いで偏差を決定することができる。
【0270】
例えば、座標点が属するセグメントを決定するプロセスは、動作2002および2004における推奨走行経路を分割するプロセスを指すことがある。すなわち、ドライバ端末からアップロードされる座標点を分割して、ドライバ端末からアップロードされる実際の走行経路を1つまたは複数のセグメントに分割することができる。これらの分割されたセグメントは、推奨走行経路のセグメントと一致することがある。
【0271】
あるいは、またはこれに加えて、ドライバ端末からアップロードされる座標点について、推奨走行経路上でその座標点に最も近い点を決定することができる。この点が属するセグメントを、ドライバ端末からアップロードされる座標点が属するセグメントとして指定することができる。
【0272】
もちろん、ドライバ端末からアップロードされる座標点が属するセグメントは、他のプロセスによって決定することもできる。本開示は、限定的なものではない。
【0273】
いくつかの実施形態では、座標点と、その座標点が属するセグメントに対応する基準走行軌跡との間の距離を決定することができる。座標点と対応する基準走行軌跡との間の距離の平均距離を、座標点と、それらに対応するセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の偏差として指定することができる。
【0274】
図23を参照すると、
図22に示す推奨走行経路を再度例にとり、線ACを、このセグメントに対応する基準走行軌跡とすることができる。点A1、点B1、および点C1は、ドライバ端末からアップロードされる座標点にそれぞれ対応することがある。いくつかの実施形態では、点A1、点B1、および点C1から線ACが乗る線までの距離を決定することができる。対応する値がL1、L2、およびL3であると仮定することができ、このように仮定すると、L1、L2、およびL3の平均距離を、このセグメントに属する座標点とこのセグメントに対応する基準走行軌跡との間の偏差として指定することができる。
【0275】
図23は、単なる例示に過ぎず、各セグメントに対応する基準走行軌跡は、実際の適用例では曲線であることもある。
【0276】
2010で、この1つまたは複数のセグメントのそれぞれの偏差に基づいて、複数のセグメントのそれぞれの平均偏差を決定することができる。
【0277】
2012で、平均偏差が偏差しきい値未満であるという決定結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0278】
処理エンジン112は、推奨走行経路が4つのセグメントを含むと決定した場合には、各セグメントについて、そのセグメントに属する座標点とそのセグメントに対応する基準走行軌跡との間の偏差の平均値、すなわち平均偏差を決定することができる。
【0279】
いくつかの実施形態では、平均偏差と偏差しきい値の間の関係に基づいて、不正サービス・オーダーを認識することができる。一般には、処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値以上であると決定した場合に、ドライバ端末からアップロードされる走行経路の形状と、サービス・オーダーを完了するプロセス中の推奨走行経路の形状との差分が大きいことを、車両の実際の走行軌跡と一致するとみなすことができる。したがって、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値未満であると決定した場合には、ドライバ端末からアップロードされる走行経路の形状と、サービス・オーダーを完了するプロセス中の推奨走行経路の形状との差分が小さいことを、車両の実際の走行軌跡に一致せず、不正ソフトウェアによってシミュレートされた走行軌跡である可能性があるとみなすことができる。したがって、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0280】
偏差しきい値は、開発者が設定することができる。偏差しきい値は、5メートルまたは10メートルであることもある。
【0281】
上記から分かるように、本開示では、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる座標点と基準走行軌跡との間の偏差に基づいて、不正サービス・オーダーを決定することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0282】
あるいは、またはこれに加えて、ドライバ端末からアップロードされる座標点を分割するプロセスに基づいて、座標点を分割する際のセグメントのカウント数を決定することもできる。処理エンジン112は、セグメントのカウント数が、例えば20、30などの所定数以上であると決定した場合には、ドライバ端末からアップロードされる走行経路が車両の実際の走行軌跡と一致すると決定することができる。サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。したがって、偏差の決定を不要にすることができ、オンライン配車プラットフォームの処理リソースを節約することができる。
【0283】
処理エンジン112は、セグメントのカウント数が所定数未満であると決定した場合には、基準フィッティング関数を決定する動作、および偏差を決定して不正サービス・オーダーを認識する動作を実行することができる。
【0284】
動作2002および動作2006を実行する順序は、この実施形態に限定されないことがある。別の実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、動作2006を最初に実行してもよいし、あるいは並列スレッドを使用することによって動作2002と動作2006とを並列に実行してもよい。
【0285】
オンライン配車のシナリオにおいて不正サービス・オーダーを認識するプロセスに対応して、本開示は、オンライン配車のシナリオにおいて不正サービス・オーダーを認識するデバイスも提供することができる。
【0286】
図24を参照すると、オンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーの認識デバイスを提供することができる。認識デバイス2400は、経路生成ユニット2402、基準情報決定ユニット2404、実際情報決定ユニット2406および不正判定ユニット2408を含むことがある。
【0287】
経路生成ユニット2402は、サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地を取得するように構成することができる。経路生成ユニット2402は、次いで、開始ロケーションおよび目的地に基づいて、推奨走行経路を生成することができる。
【0288】
いくつかの実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、ドライバが受け取ったサービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地を取得し、この開始ロケーションおよび目的地に基づいて推奨走行経路を生成することができる。例えば、マップAPIを呼び出すことによって、推奨走行経路を生成することもできる。このマップAPIは、従来技術を参照することができるので、本開示では説明しない。
【0289】
基準情報決定ユニット2404は、推奨走行経路に基づいて、基準走行情報を決定するように構成することができる。
【0290】
いくつかの実施形態では、基準走行情報を使用して、これをサービス・オーダーに対応する実際の走行情報と比較することができる。基準走行情報は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するために使用することもできる。基準走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい基準期間、および推奨走行経路の複数のセグメントのうちの1つに対応する基準走行軌跡を含むことがある。
【0291】
実際情報決定ユニット2406は、サービス・オーダーの実際の走行情報を決定するように構成することができる。
【0292】
いくつかの実施形態では、オンライン配車プラットフォームは、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末によってアップロードされる様々な走行データを受信することができ、この走行データに基づいて、サービス・オーダーに対応する実際の走行情報を決定することができる。例えば、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を決定することができる。
【0293】
不正判定ユニット2408は、基準走行情報および実際の走行情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。
【0294】
上記から分かるように、本開示では、推奨走行経路に基づいて基準走行情報を決定することができ、次いで、ドライバの実際の走行情報と基準走行情報との比較結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0295】
いくつかの実施形態では、基準走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい基準期間を含むことがある。
【0296】
実際の走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を含むことがある。
【0297】
不正判定ユニット2408は、基準期間と加速度が第1の所定値に等しい実際の期間との間の時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいと決定した場合に、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定するように構成することができる。
【0298】
いくつかの実施形態では、基準情報決定ユニット2404は、推奨走行経路に関連する渋滞状況に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第1の基準期間を決定するように構成することができる。
【0299】
いくつかの実施形態では、基準情報決定ユニット2404は、推奨走行経路に関連する交差点情報に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第2の基準期間を決定するように構成することができる。
【0300】
基準情報決定ユニット2404は、第1の基準期間と第2の基準期間の合計を、加速度が第1の所定値に等しい基準期間として指定することができる。
【0301】
いくつかの実施形態では、実際情報決定ユニット2406は、ドライバ端末からアップロードされる加速度に関連する情報に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を決定することができる。ドライバ端末は、加速度に関連する情報を、端末のセンサから取得することができる。
【0302】
いくつかの実施形態では、第1の所定値は、0であることもある。
【0303】
上記から分かるように、本開示では、ドライバ端末のセンサから取得される加速度に基づいて、不正サービス・オーダーを決定することができる。センサ内の加速度データは不正ソフトウェアによって容易にシミュレートされないので、本開示によって提供される不正サービス・オーダーを決定するプロセスは、高い精度を有することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0304】
いくつかの実施形態では、基準走行情報は、推奨走行経路の複数のセグメントのうちの1つに対応する基準走行軌跡を含むことがある。
【0305】
実際の走行情報は、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる座標点を含むことがある。
【0306】
不正判定ユニット2408は、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その複数のセグメントのそれぞれに属する座標点とその複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の偏差を決定するように構成することができる。不正判定ユニット2408は、この偏差に基づいて、その複数のセグメントのそれぞれの平均偏差を決定することができる。不正判定ユニット2408は、平均偏差が偏差しきい値未満であるという決定に応答して、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0307】
いくつかの実施形態では、基準情報決定ユニット2404は、推奨走行経路を、1つまたは複数のセグメントに分割するように構成することができる。基準情報決定ユニット2404は、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに関連する基準フィッティング関数を決定することができる。基準情報決定ユニット2404は、この基準フィッティング関数を、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡として指定することができる。
【0308】
いくつかの実施形態では、実際情報決定ユニット2406は、複数のセグメントのそれぞれに属する座標点と、複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の距離を決定するように構成することができる。実際情報決定ユニット2406は、複数のセグメントのそれぞれに属する座標点と、その複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の距離の平均距離を、偏差として指定することができる。
【0309】
いくつかの実施形態では、不正判定ユニット2408は、実際の走行情報に基づいて、実際の走行経路のセグメントのカウント数を決定するように構成することができる。セグメントのカウント数が所定数以上である場合には、不正判定ユニット2408は、基準走行情報および実際の走行情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。
【0310】
上記から分かるように、本開示では、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる座標点と基準走行軌跡との間の偏差に基づいて、不正サービス・オーダーを決定することができる。したがって、不正サービス・オーダーを効果的かつ正確に認識することができる。
【0311】
上記のデバイスの各ユニットの機能の詳細な実施については、上記のプロセスの対応する動作の実施プロセスを参照すればよいので、本明細書では詳細に説明しない。
【0312】
デバイスのいくつかの実施形態については、デバイスはプロセスの実施形態に実質的に対応しているので、プロセスの実施形態の部分的な説明を参照すればよい。上述したデバイスの実施形態は単なる例に過ぎず、分離した構成要素として例示されているユニットは、物理的に分離していることも、分離していないこともあり、ユニットとして示されている構成要素は、物理的なユニットであることも、物理的なユニットではないこともあり、すなわち、1つの場所に位置していることも、複数のネットワーク要素に分散していることもある。本開示の目的は、本開示に記載するモジュールのうちの一部または全てを実際の必要に応じて選択することによって実施することができる。当業者なら、さらなる創造的努力を行わなくても、これらの実施形態を理解し、実施することができる。
【0313】
上記の実施形態に記載したシステム、デバイス、モジュール、またはユニットは、詳細には、コンピュータ・チップまたはエンティティによって実装することもできるし、あるいは特定の機能を有する製品によって実装することもできる。代表的な実装デバイスは、コンピュータとすることができる。コンピュータの具体的な形態は、パーソナル・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、セル・フォン、カメラ・フォン、スマートフォン、携帯情報端末、メディア・プレーヤ、ナビゲーション・デバイス、電子メール送受信デバイス、ゲーム・コンソール、タブレット・コンピュータ、またはウェアラブル・デバイス、あるいはそれらの組合せを含み得る。
【0314】
オンライン配車のシナリオにおける不正サービス・オーダーを認識するプロセスに対応して、本開示は、コンピュータ・プログラムが格納されるコンピュータ可読ストレージ媒体をさらに提供する。プロセッサによって実行されたときに、処理エンジン112は、コンピュータ・プログラムに以下の動作を実行するように指令することができる。
【0315】
サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地を取得することができる。開始ロケーションおよび目的地に基づいて、推奨走行経路を決定することができる。推奨走行経路に基づいて、基準走行情報を決定することができる。サービス・オーダーの実際の走行情報を決定することができる。
【0316】
基準走行情報および実際の走行情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、基準走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい基準期間を含むことがある。
【0317】
実際の走行情報は、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を含むことがある。
【0318】
処理エンジン112は、基準期間と加速度が第1の所定値に等しい実際の期間との間の時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいと決定した場合には、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0319】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、推奨走行経路に関連する渋滞状況に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第1の基準期間を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0320】
処理エンジン112は、推奨走行経路に関連する交差点情報に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい第2の基準期間を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0321】
処理エンジン112は、第1の基準期間と第2の基準期間の合計を、加速度が第1の所定値に等しい基準期間として指定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0322】
処理エンジン112は、ドライバ端末からアップロードされる加速度に関連する情報に基づいて、加速度が第1の所定値に等しい実際の期間を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。ドライバ端末は、加速度に関連する情報を、端末のセンサから取得することができる。
【0323】
いくつかの実施形態では、第1の所定値は、0であることもある。
【0324】
いくつかの実施形態では、基準走行情報は、推奨走行経路の複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡を含むことがある。
【0325】
実際の走行情報は、サービス・オーダーを完了するプロセス中にドライバ端末からアップロードされる座標点を含むことがある。
【0326】
処理エンジン112は、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに属する座標点とその1つまたは複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の偏差を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0327】
処理エンジン112は、この偏差に基づいて、その複数のセグメントのそれぞれの平均偏差を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0328】
処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値未満であるという決定に応答して、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0329】
処理エンジン112は、推奨走行経路を1つまたは複数のセグメントに分割するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0330】
処理エンジン112は、1つまたは複数のセグメントのそれぞれについて、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに関連する基準フィッティング関数を決定し、この基準フィッティング関数を、その1つまたは複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡として指定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0331】
処理エンジン112は、複数のセグメントのそれぞれに属する座標点と、複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の距離を決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0332】
処理エンジン112は、複数のセグメントのそれぞれに属する座標点と、その複数のセグメントのそれぞれに対応する基準走行軌跡との間の距離の平均距離を、偏差として指定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0333】
処理エンジン112は、セグメントのカウント数が所定数以上であるかどうかを決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0334】
処理エンジン112は、セグメントのカウント数が所定数以上であると決定した場合には、基準走行情報および実際の走行情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定するようにコンピュータ・プログラムに指令することができる。
【0335】
図25は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な処理エンジン112を示すブロック図である。処理エンジン112は、受信モジュール2502、基準情報取得モジュール2504、実際情報決定モジュール2506、および不正決定モジュール2508を含むことがある。処理エンジン112の少なくとも一部分は、
図2に示すコンピューティング・デバイス、または
図3に示すモバイル・デバイス上で実装することができる。
【0336】
受信モジュール2502は、ネットワークを介して、端末からサービス・オーダーを受信するように構成することができる。本明細書で使用する「サービス・オーダー」という用語は、一般に、完了したサービス要求を指す。サービス提供者は、サービス要求が完了したことをサービス提供者端末140で示すことができ、この完了の情報は、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100に伝送することができる。オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100は、このサービス要求をサービス・オーダーとして、実際の走行情報を含むことがあるストレージ・デバイス(例えばストレージ・デバイス160)に保存することができる。
【0337】
基準情報取得モジュール2504は、サービス・オーダーに関連する基準情報を取得するように構成することができる。基準情報取得モジュール2504は、サービス・オーダーに関連する複数のデータ・グループを決定することができる。各データ・グループについて、基準情報取得モジュール2504は、そのデータ・グループに関連し、かつ/またはサービス・オーダーに関連する基準情報を決定することができる。例えば、基準情報は、各データ・グループに関連する第1の所定の時間差分しきい値、所定の距離しきい値、および/またはスピードしきい値を含むことがある。いくつかの実施形態では、基準情報は、サービス・オーダーに関連する第2の所定の時間差分しきい値、第1の所定値、基準期間、基準走行軌跡、偏差しきい値、所定数、および/または偏差しきい値を含むことがある。基準情報取得モジュール2504は、複数の不正でないサービス・オーダーに基づいて基準情報を決定することができる。
【0338】
実際情報決定モジュール2506は、サービス・オーダーの実際の情報を決定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、基準情報取得モジュール2504によって決定された複数のデータ・グループに基づいて、実際の情報を決定することができる。各データ・グループについて、実際の情報は、時間差分値、距離値、および各データ・グループに関連するスピード値を含むことがある。あるいは、またはこれに加えて、実際の情報は、実際の期間、および座標点を含むことがあり、これらは両方とも、サービス・オーダーの実際の経路(例えば車両の軌跡)に関連することがある。
【0339】
不正決定モジュール2508は、基準情報および実際の情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、不正決定モジュール2508は、基準情報と実際の情報とを比較することができる。不正決定モジュール2508は、この比較の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0340】
なお、処理エンジン112についての上記の説明は、単に例示を目的として与えたものに過ぎず、本開示の範囲を限定するためのものではないことに留意されたい。当業者なら、本開示の教示があれば、多数の変更および修正を加えることができる。ただし、これらの変更および修正は、本開示の範囲を逸脱するものではない。例えば、基準情報取得モジュール2504と実際情報決定モジュール2506とを、それらの機能を実行する単一のモジュールに統合することもできる。
【0341】
図26は、本開示のいくつかの実施形態によるサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定する例示的なプロセスを示す流れ図である。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、プロセス2600を実行して、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、
図26に示すサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定するプロセス2600の1つまたは複数の動作を、
図1に示すオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100で実施することができる。例えば、
図5に示すプロセス2600は、命令の形態でストレージ・デバイス160に格納し、処理エンジン112(例えば
図2に示すコンピューティング・デバイス200のプロセッサ220、
図3に示すモバイル・デバイス300のプロセッサ340)によって呼び出し、かつ/または実行することもできる。
【0342】
2602で、処理エンジン112(例えば受信モジュール2602)は、ネットワークを介して、端末からサービス・オーダーを受信することができる。本明細書で使用する「サービス・オーダー」という用語は、一般に、完了したサービス要求を指す。例えば、要求者は、ネットワーク120を介して、サービス(例えばオンライン・ツー・オフライン・サービス)を求めるサービス要求をオンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100に送信することができる。サービス提供者は、自分のサービス提供者端末140でこのサービス要求を受け取ることができる。サービス提供者は、このサービス要求に従って要求者にサービスを提供することもできる。サービス提供者は、さらに、サービス要求が完了したことをサービス提供者端末140で示すことができ、この完了の情報は、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100に伝送することができる。オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100は、このサービス要求をサービス・オーダーとして、実際の走行情報を含むことがあるストレージ・デバイス(例えばストレージ・デバイス160)に保存することができる。
【0343】
サービス要求は、輸送サービス(例えばタクシー・サービス)を求める要求であることもある。サービス要求は、リアルタイム要求、予約要求、および/または1つもしくは複数のタイプのサービスを求めるその他の任意の要求であり、かつ/あるいはそれらを含むことがある。本明細書で使用する「リアルタイム要求」という用語は、その瞬間に、または当業者にとって妥当な程度にその瞬間に近い規定の時間で、要求者が輸送サービスを使用することを望んでいることを示すことができる。例えば、要求は、上記の規定の時間が1分、5分、10分、20分などのしきい値より短い場合に、リアルタイム要求であるとすることができる。予約要求は、要求者が事前に(例えば当業者にとって妥当な程度にその瞬間から離れている規定の時間で)輸送サービスをスケジューリングすることを望んでいることを示すことができる。例えば、要求は、上記の規定の時間が20分、2時間、1日などのしきい値より長い場合に、予約要求であるとすることができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、時間しきい値に基づいてリアルタイム要求または予約要求を規定することができる。この時間しきい値は、オンライン・ツー・オフライン・サービス・システム100のデフォルト設定であってもよいし、状況によって調節可能であってもよい。例えば、交通のピーク期間には、時間しきい値を比較的小さく(例えば10分)することができる。空いている期間(例えば午前10:00〜12:00)には、時間しきい値を比較的大きく(例えば1時間)することができる。
【0344】
2604で、処理エンジン112(例えば基準情報取得モジュール2504)は、サービス・オーダーに関連する基準情報を取得することができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、サービス・オーダーに関連する複数のチェックポイントを決定することができる。各チェックポイントは、事象名、時点、および位置座標を含むことがある。例示的な事象名は、乗客によるサービス要求の開始、ドライバによるサービス要求の受取り、ドライバによる乗客のピックアップ、移動の開始、移動の終了、乗客の支払い、乗客の評価、乗客による後続のサービス要求の開始、またはドライバによる次回の後続のサービス要求の受取りなどを含み得る。処理エンジン112は、この複数のチェックポイントを、発生順に配列することができる。処理エンジン112は、発生順に隣接する2つのチェックポイントを、データ・グループとして指定することができる。
【0345】
各データ・グループについて、処理エンジン112は、そのデータ・グループに関連し、かつ/またはサービス・オーダーに関連する基準情報を決定することができる。例えば、基準情報は、各データ・グループに関連する第1の所定の時間差分しきい値、所定の距離しきい値、および/またはスピードしきい値を含むことがある。あるいは、またはこれに加えて、基準情報は、所定の確率を含むこともある。いくつかの実施形態では、この所定の確率は、動的に調節することができ、かつ/または固定値(例えば80%、85%、90%)とすることができる。
【0346】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、複数の不正でないサービス・オーダーに関連する実際の情報に基づいて、第1の所定の時間差分しきい値、所定の距離しきい値、および/またはスピードしきい値を決定することができる。例えば、処理エンジン112は、複数の不正でないサービス・オーダーに関連する時間差分を取得することができる。処理エンジン112は、各データ・グループに関連する時間差分の空間的かつ/または時間的な分布を統計的に決定することができる。処理エンジン112は、この統計的に決定した時間差分の分布に基づいて、各データ・グループに関連する第1の所定の時間差分しきい値を決定することができる。本明細書で使用する「時間差分」とは、各データ・グループの2つのチェックポイントの時点の間の差分を指す。
【0347】
あるいは、またはこれに加えて、処理エンジン112は、複数の不正でないサービス・オーダーに関連する距離差分を取得することもできる。処理エンジン112は、各データ・グループに関連する距離差分の空間的かつ/または時間的な分布を統計的に決定することができる。処理エンジン112は、この統計的に決定した距離差分の分布に基づいて、各データ・グループに関連する所定の距離差分しきい値を決定することができる。本明細書で使用する「距離差分」とは、各データ・グループの2つのチェックポイントに関連する2つの位置(例えば2つのチェックポイントに関連する2つの地理的座標セット)の間の直線距離を指す。
【0348】
あるいは、またはこれに加えて、処理エンジン112は、サービス・オーダーの当日のサービス・オーダーに関連する実際の道路状況を決定することができる。道路状況は、サービス・オーダーに関連する経路に関連する可能性がある。処理エンジン112は、実際の道路状況に基づいて、スピードしきい値を決定することができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、空間的かつ/または時間的なスピード値の分布に基づいて、統計的にスピードしきい値を決定することができる。スピードしきい値の決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所に見ることができる(例えば
図7および
図14、ならびにそれらの説明)。
【0349】
いくつかの実施形態では、基準情報は、サービス・オーダーに関連する第2の所定の時間差分しきい値、第1の所定値、基準期間、基準走行軌跡、偏差しきい値、所定数、および/または偏差しきい値を含むことがある。処理エンジン112は、複数の不正でないサービス・オーダーに基づいて、偏差しきい値および/または所定数を統計的に決定することもできる。第2の所定の時間差分しきい値の決定についての説明は、本開示の他の箇所(例えば
図19、およびその説明)に見ることができる。
【0350】
いくつかの実施形態では、基準期間は、車両の加速度(またはスピード)が第1の所定値(例えば0m/s
2または0m/s)に等しい期間であることがある。基準期間は、第1の基準期間、および第2の基準期間を含むことがある。加速度は、第1の基準期間および第2の基準期間の両方の間に所定値に等しいことがある。いくつかの実施形態では、第1の所定値は、加速度の値に関連しており、処理エンジン112のオペレータによって設定されることもある。この所定値は、0から0.1m/s
2の範囲内であることもある。
【0351】
処理エンジン112は、推奨走行経路に関連する渋滞状況に基づいて第1の基準期間を決定することができる。処理エンジン112は、サービス・オーダーの開始ロケーションおよび目的地に基づいて、推奨走行経路を決定することができる。処理エンジン112は、推奨走行経路に関連する交差点情報に基づいて、第2の基準期間を決定することもできる。基準期間についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図19および
図24、ならびにそれらの説明)に見ることができる。
【0352】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、推奨経路を複数のセグメントに分割することができる。推奨経路の複数のセグメントへの分割についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図20から
図24、およびそれらの説明)に見ることができる。各セグメントについて、処理エンジン112は、基準フィッティング関数を決定することができる。処理エンジン112は、この基準フィッティング関数に関連する軌跡を基準走行軌跡として指定することができる。
【0353】
2606で、処理エンジン112(例えば実際情報決定モジュール2506)は、サービス・オーダーの実際の情報を決定することができる。いくつかの実施形態では、実際の情報は、サービス・オーダーに関連するチェックポイント情報を含むことがある。処理エンジン112は、サービス・オーダーの複数のチェックポイントに関連するチェックポイント情報を収集することができる。各チェックポイントに関連するチェックポイント情報は、事象名、時点、または位置座標など、あるいはそれらの組合せを含む可能性がある。動作2604に関連して説明したように、処理エンジン112は、複数のチェックポイントに関連するチェックポイント情報に基づいて複数のデータ・グループを決定することができる。
【0354】
処理エンジン112は、複数のデータ・グループに基づいて、実際の情報を決定することができる。いくつかの実施形態では、各データ・グループについて、実際の情報は、時間差分値、距離値、およびそのデータ・グループに関連するスピード値を含むことがある。処理エンジン112は、各データ・グループに関連する2つの時点の間の差分を決定し、決定した差分を、そのデータ・グループの時間差分値として指定することができる。例えば、隣接する2つのチェックポイント(例えば移動の開始および移動の終了)に関連するデータ・グループについて、処理エンジン112は、その隣接する2つのチェックポイントのチェックポイント情報に基づいて、時間差分値、距離値、およびスピード値を決定することができる。
【0355】
あるいは、またはこれに加えて、処理エンジン112は、2つのチェックポイントに関連する2つの位置(例えば2つのチェックポイントに関連する2つの地理的座標セット)の間の直線距離を決定し、決定した直線距離を、各データ・グループの距離値として指定することができる。処理エンジン112は、各データ・グループの時間差分値および距離値に基づいて商を決定し、決定した商を各データ・グループのスピード値として指定することができる。
【0356】
あるいは、またはこれに加えて、実際の情報は、実際の期間、および座標点を含むことがあり、これらは両方とも、サービス・オーダーの実際の経路(例えば車両の軌跡)に関連することがある。本明細書で使用する「実際の期間」とは、サービス・オーダーに関連する車両の加速度(サービス提供者端末および/またはサービス要求者端末の加速度を決定することによって決定することができる)が第1の所定値に等しい期間を指す。いくつかの実施形態では、第1の所定値は、加速度の値に関連することがあり、処理エンジン112のオペレータによって設定することができる。第1の所定値は、0から0.1m/s
2の範囲であることもある。座標点は、複数のセグメントに属することがあり、サービス・オーダーを完了するプロセス中にサービス提供者端末および/またはサービス要求者端末からアップロードすることができる。処理エンジン112は、実際の期間、および複数のセグメントに属する座標点を決定することができる。実際の期間および座標点の決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図19から
図20、および
図24、ならびにそれらの説明)に見ることができる。
【0357】
2608で、処理エンジン112は、基準情報および実際の情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、基準情報と実際の情報とを比較することができる。処理エンジン112は、この比較の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0358】
いくつかの実施形態では、各データ・グループについて、処理エンジン112は、各データ・グループに関連する時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定することができる。処理エンジン112は、各データ・グループの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値より大きいという決定の結果に基づいて、複数のデータ・グループのそれぞれのスピード値がスピードしきい値以下であるかどうかを決定することができる。処理エンジン112は、各データ・グループのスピード値がスピードしきい値以下であるという決定の結果に基づいて、各データ・グループが到達可能性を有すると決定することができる。その一方、処理エンジン112は、各データ・グループのスピード値がスピードしきい値より大きいという決定の結果に基づいて、複数のデータ・グループのそれぞれが到達可能性を有していないと決定することができる。
【0359】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、複数のデータ・グループのそれぞれの時間差分値が第1の所定の時間差分しきい値以下であるという決定の結果に基づいて、複数のデータ・グループのそれぞれの距離値が所定の距離しきい値以下であるかどうかを決定することができる。処理エンジン112は、複数のデータ・グループのそれぞれの距離値が所定の距離しきい値以下であるという決定の結果に基づいて、複数のデータ・グループのそれぞれが到達可能性を有すると決定することができる。その一方、処理エンジン112は、複数のデータ・グループのそれぞれの距離値が所定の距離しきい値より大きいという決定の結果に基づいて、複数のデータ・グループのそれぞれが到達可能性を有していないと決定することができる。
【0360】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、全てのデータ・グループに関連する到達可能性を決定することができる。処理エンジン112は、到達可能性を有するデータ・グループの割合を、サービス・オーダーの到達可能性の比率として決定することができる。到達可能性を有する複数のデータ・グループの割合の決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図8、
図10A、
図10B、および
図15、ならびにそれらの説明)に見ることができる。処理エンジン112は、到達可能性の比率が所定の確率以下であるかどうかを決定することができる。処理エンジン112は、到達可能性の比率が所定の確率以下であるという決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。その一方、処理エンジン112は、到達可能性の比率が所定の確率以下であるという決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。データ・グループに関連する情報に基づくサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかの決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図4から
図17、およびそれらの説明)に見ることができる。
【0361】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、全てのデータ・グループに関連する到達可能性を決定し、次いで、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。複数のデータ・グループ全てに関連する到達可能性の決定、およびその後のサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかの決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図9、および
図16、ならびにそれらの説明)に見ることができる。
【0362】
処理エンジン112は、データ・グループに関連する情報に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーかどうかを決定する場合には、複数の不正でないサービス・オーダーに関連するデータを統計的に解析することができる。処理エンジン112は、異なる領域の異なる時点の1つまたは複数の特徴を決定することができる。例示的な特徴は、統計的スピード値(例えばスピードしきい値)を含み得る。各データ・グループは、あるロケーションから別のロケーションに移動しているドライバおよび/または乗客を表すことがあり、この場合、実際のスピード値が得られる。統計的スピード値と実際のスピード値の間の差分がしきい値より大きい場合には、処理エンジン112は、このデータ・グループが到達可能性を有していないと決定することができる。同様に、処理エンジン112は、データ・グループの到達可能性に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかを決定することができる。
【0363】
いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、基準期間と実際の期間との間の時間差分の絶対値を決定することができる。処理エンジン112は、時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいかどうかを決定することができる。処理エンジン112は、時間差分の絶対値が第2の所定の時間差分しきい値より大きいという決定結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0364】
いくつかの実施形態では、車両の実際のルートの各セグメントについて、処理エンジン112は、そのセグメントに属する位置座標とそのセグメントに対応する基準走行軌跡との間の距離を決定することができる。各セグメントに属する各位置座標について、処理エンジン112は、そのセグメントに属するその位置座標と、そのセグメントに対応する基準走行軌跡との間の距離を決定することができる。処理エンジン112は、各セグメントに属する位置座標に関連する距離に基づいて、距離の平均値を決定することができる。処理エンジン112は、この距離の平均値を、各セグメントに属する位置座標と各セグメントに対応する基準走行軌跡との間の偏差として指定することができる。処理エンジン112は、この複数のセグメントに関連する偏差に基づいて、この複数のセグメントの平均偏差を決定することができる。
【0365】
処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値未満であるかどうかも決定することができる。処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値未満であるという決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。その一方、処理エンジン112は、平均偏差が偏差しきい値以下であるという決定の結果に基づいて、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーではないと決定することができる。加速度および走行軌跡に関連する情報に基づくサービス・オーダーが不正サービス・オーダーであるかどうかの決定についてのさらなる説明は、本開示の他の箇所(例えば
図18から
図24、およびそれらの説明)に見ることができる。
【0366】
処理エンジン112は、複数の不正でないサービス・オーダーに関連するデータを統計的に解析することができる。処理エンジン112は、異なる領域の異なる時点の1つまたは複数の特徴を決定することができる。例えば、処理エンジン112は、統計的期間(例えば基準期間)、および統計的走行軌跡(基準走行軌跡)を決定することができる。処理エンジン112は、実際の期間を統計的期間と比較することもできる。処理エンジン112は、走行経路の実際の位置座標を、統計的走行軌跡と比較することもできる。これら2つの比較結果のそれぞれがしきい値より大きい場合には、処理エンジン112は、サービス・オーダーが不正サービス・オーダーであると決定することができる。
【0367】
なお、複数のデータ・グループを走査する処理についての上記の説明は、例示を目的として与えたものであり、唯一の実際的な実施形態とすべきものではないことを理解されたい。当業者なら、複数のデータ・グループを走査するプロセスの一般的原理を理解した後は、その原理を逸脱することなく、特定の実際の方法および動作の形態または細部を修正または変更し、さらに簡単な推測または置換を行うことができ、あるいは、さらなる創造的努力を行わなくても、いくつかの動作の修正または結合を行うこともできる。ただし、これらの変形または修正は、本開示の範囲を逸脱しない。あるいは、またはこれに加えて、1つまたは複数の動作を省略することもできる。いくつかの実施形態では、2つ以上の動作を1つの動作に統合したり、あるいは1つの動作を2つの動作に分離したりすることもできる。
【0368】
以上のように基本的な概念について説明したが、上記の詳細な開示が、例示のみを目的として与えられたものであり、限定的なものではないことは、この詳細な開示を読んだ当業者には明らかであろう。本明細書に明示していなくても、様々な改変、改良、および修正を、当業者なら思いつくことができ、それらの様々な改変、改良、および修正は、当業者に対して意図されている。これらの改変、改良、および修正は、本開示によって示唆されるように意図されており、本開示の例示的な実施形態の趣旨および範囲に含まれる。
【0369】
さらに、特定の用語を使用して、本開示の実施形態を説明した。例えば、「一実施形態」、「実施形態」、および/または「いくつかの実施形態」という用語は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。したがって、本明細書の様々な部分において「実施形態」、「一実施形態」、または「代替の実施形態」に2回以上言及している場合も、必ずしもそれら全てが同じ実施形態のことを指しているとは限らないことを理解されたく、ここに強調しておく。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本開示の1つまたは複数の実施形態において適宜組み合わせることができる。
【0370】
さらに、本開示の態様は、本明細書では、任意の新規および有用なプロセス、機械、製造、または組成物、あるいはそれらの新規および有用な改良形態など、いくつかの特許性のある種別または文脈のいずれかで例示して説明していることがある。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェアで実施することも、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなども含む)で実施することも、あるいはソフトウェアとハードウェアの組合せで実施することもでき、これらは全て、本明細書では一般に「ブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「構成要素」、または「システム」と呼ばれていることがある。さらに、本開示の態様は、コンピュータ可読プログラム・コードが実施された1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に実施されたコンピュータ・プログラム製品の形態を取ることもできる。
【0371】
コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンドに、または搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラム・コードが実施された、伝搬データ信号を含み得る。このような伝搬信号は、電磁気的形態、または光学的形態など、あるいはそれらの任意の適当な組合せなど、様々な形態のいずれを取ることもできる。コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用される、またはそれらと関連して使用されるプログラムを通信、伝搬、またはトランスポートすることができる、コンピュータ可読ストレージ媒体ではない任意のコンピュータ可読媒体であってよい。コンピュータ可読信号媒体上に実施されたプログラム・コードは、ワイヤレス、ワイヤライン、光ファイバー・ケーブル、またはRFなど、あるいはそれらの任意の適当な組合せなど、任意の適当な媒体を使用して伝送することができる。
【0372】
本開示の態様の動作を実行するコンピュータ・プログラム・コードは、Java(登録商標)、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、またはPythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、“C”プログラミング言語、Visual Basic、Fortran、Perl、COBOL、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby、およびGroovyなどのダイナミック・プログラミング言語、あるいはその他のプログラム言語など、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述することができる。このプログラム・コードは、全体をユーザのコンピュータ上で実行することも、一部をユーザのコンピュータ上で実行することも、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして実行することも、一部をユーザのコンピュータ上で実行し、一部をリモート・コンピュータ上で実行することも、あるいは全体をリモート・コンピュータまたはサーバ上で実行することもできる。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)など任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することもできるが、あるいは、この接続は、(例えばインターネット・サービス・プロバイダを用いてインターネットを介して)外部コンピュータに対して行うことも、クラウド・コンピューティング環境で行うこともできるし、またはサービスとしてのソフトウェア(SaaS:software as a service)などのサービスとして提供することもできる
【0373】
さらに、処理要素またはシーケンスの記載されている順序、あるいは数字、文字、またはその他の符号の使用も、したがって、特許請求の範囲に指定されている場合を除き、請求対象のプロセスおよび方法をいかなる順序にも限定するものではない。上記の開示では、本開示の様々な有用な実施形態と現在考えられているものを様々な例を通して説明しているが、このような詳細は、単に説明のためのものに過ぎないこと、および添付の特許請求の範囲は開示した実施形態に限定されず、むしろ開示した実施形態の趣旨および範囲内となる様々な修正形態および等価な構成をカバーするものと意図されていることを理解されたい。例えば、上述の様々な構成要素の実施態様は、ハードウェア・デバイスに実施することができるが、例えば既存のサーバまたはモバイル・デバイスへのインストールなど、ソフトウェアのみの解決策として実施することもできる。
【0374】
同様に、上記の本開示の実施形態の説明では、本開示を簡素化して様々な実施形態の1つまたは複数の理解を助けるために、様々な特徴が1つの実施形態、図面、またはそれらの説明にまとめられていることがあることも理解されたい。しかし、この開示する方法は、請求対象の主題が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要としているという意図を反映したものとして理解されるべきではない。むしろ、請求対象の主題が、上記に開示した1つの実施形態の特徴のうちの一部にあることもある。