特許第6774218号(P6774218)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6774218ラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法、及びラボラトリオートメーションシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6774218
(24)【登録日】2020年10月6日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】ラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法、及びラボラトリオートメーションシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20201012BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   G01N35/02 G
   G01N35/04 H
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-98675(P2016-98675)
(22)【出願日】2016年5月17日
(65)【公開番号】特開2017-21007(P2017-21007A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2019年3月26日
(31)【優先権主張番号】15168782.9
(32)【優先日】2015年5月22日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(74)【代理人】
【識別番号】100168594
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】アヒム・ジンツ
(72)【発明者】
【氏名】ナミタ・マリカルジュナイア
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・ペダイン
【審査官】 野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−525232(JP,A)
【文献】 特開平09−043249(JP,A)
【文献】 特表2015−502525(JP,A)
【文献】 特表2015−503089(JP,A)
【文献】 特開2012−037346(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0064802(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00−37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリオートメーションシステム(10)を動作させる方法であって、前記ラボラトリオートメーションシステム(10)が、
所定の数のラボラトリステーション(20)と、
前記ラボラトリステーション(20)を用いて分析されるべき試料(143)を含む1つ又は複数の試料容器(142)を運ぶように構成される所定の数の試料容器キャリア(140)と、
前記試料容器キャリア(140)を支持するように構成される移送平面(110)と、
前記移送平面(110)上で前記試料容器キャリア(140)を動かすように構成される駆動手段(120)と
を備え、前記方法が、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の初期化の際に、
前記移送平面(110)上に少なくとも1つのバッファ領域(30)を論理的に予約するステップと、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の前記初期化の後に、
分析の結果を待っている前記試料(143)を含む試料容器(142)を運ぶ試料容器キャリア(140)を前記少なくとも1つのバッファ領域(30)にバッファリングするステップであって、前記試料(143)は前記分析の結果に依存してさらに処理される必要があるステップと、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の前記初期化の後に、前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の動作データを収集するステップと、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の次の初期化の際に、前記収集された動作データに依存して前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の属性を設定するステップと、
を含み、
前記属性が、
前記バッファ領域(30)の数、
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の位置、
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の形状、および
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)のサイズ
を含む群から選択される、方法。
【請求項2】
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の前記初期化の際に、
時刻、
日付、
トラフィックの量、
地理的領域、
障害のあるラボラトリステーション、または
疾病の事態
に依存して前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の属性を設定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
試料容器キャリア(140)が、専用のバッファ領域インタフェース位置(31)を通過して前記少なくとも1つのバッファ領域(30)に入れられるか、又は前記少なくとも1つのバッファ領域(30)から取り出される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記移送平面(110)が、対応するラボラトリステーション(20)に割り当てられた所定の数の分析器インタフェース位置(21)を含む、請求項1から3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記移送平面(110)が論理フィールド(111)に分割され、前記少なくとも1つのバッファ領域(30)が整数の論理フィールド(111)から論理的に形成される、請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
所定の数のラボラトリステーション(20)と、
前記ラボラトリステーション(20)を用いて分析されるべき試料(143)を含む1つ又は複数の試料容器(142)を運ぶように構成される所定の数の試料容器キャリア(140)と、
前記試料容器キャリア(140)を支持するように構成される移送平面(110)と、
前記移送平面(110)上で前記試料容器キャリア(140)を動かすように構成される駆動手段(120)と、
ラボラトリオートメーションシステム(10)の初期化の際に前記移送平面(110)上に少なくとも1つのバッファ領域(30)を論理的に予約し、前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の前記初期化の後に分析の結果を待っている前記試料(143)を含む試料容器(142)を運ぶ試料容器キャリア(140)を前記少なくとも1つのバッファ領域(30)にバッファリングするように構成される制御ユニット(150)であって、前記試料(143)は前記分析の結果に依存してさらに処理される必要がある制御ユニット(150)と
を備え、
前記制御ユニット(150)は、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の前記初期化の後に、前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の動作データを収集するステップと、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)の次の初期化の際に、前記収集された動作データに依存して前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の属性を設定するステップと、を実行し、
前記属性が、
前記バッファ領域(30)の数、
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の位置、
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)の形状、および
前記少なくとも1つのバッファ領域(30)のサイズ
を含む群から選択される、ラボラトリオートメーションシステム(10)
【請求項7】
前記試料容器キャリア(140)が、少なくとも1つの磁気的活性デバイス(141)を備え、
前記駆動手段(120)が、前記試料容器キャリア(140)に磁気駆動力を加えるように構成される、前記移送平面(110)の下に行と列に固定して配置された所定の数の電磁アクチュエータを備え、
前記制御ユニット(150)が、前記試料容器キャリア(140)が前記移送平面(110)上を動くように、前記電磁アクチュエータを作動させるように構成される、請求項6に記載のラボラトリオートメーションシステム(10)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法、及びラボラトリオートメーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ラボラトリ試料配送システムは、ラボラトリオートメーションシステムの複数のラボラトリステーションの間で試料を配送するために使用することができる。例えば、高い処理量を提供する二次元のラボラトリ試料配送システムが、欧州特許出願公開第2589968号明細書に開示されている。移送平面上で試料容器を運ぶ試料容器キャリアを駆動するために、移送平面の下に電磁アクチュエータが配置される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法及び高い試料処理量を可能にするラボラトリオートメーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1に記載のラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法、及び請求項6に記載のラボラトリオートメーションシステムによって、解決される。
【0005】
この方法は、ラボラトリオートメーションシステムを動作させるように構成される。
【0006】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数(例えば、2から50)のラボラトリステーション、例えば、事前分析ステーション、分析ステーション及び/又は事後分析ステーションを備える。事前分析ステーションは、試料、試料容器及び/又は試料容器キャリアの各種の前処理を行うように構成され得る。分析ステーションは、試料又は試料の一部及び試薬を用いて、分析物が存在するかどうか、及び存在する場合にはその濃度を示す測定信号を生成するように構成され得る。事後分析ステーションは、試料、試料容器及び/又は試料容器キャリアの各種の後処理を行うように構成され得る。
【0007】
事前分析ステーション、分析ステーション及び/又は事後分析ステーションは、キャップ除去ステーション、再キャップステーション、遠心分離ステーション、記録保管ステーション、ピペッティングステーション、ソーティングステーション、チューブ種識別ステーション及び試料品質判定ステーションのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0008】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数(例えば、10から10000)の試料容器キャリアをさらに備える。試料容器キャリアは、それぞれ、1つ若しくは複数の試料容器又は試料チューブを運ぶように構成される。試料容器は、それぞれ、ラボラトリステーションの手段によって処理される、特に分析されるべき試料を含む、又は収容する。自明なように、所定の数の試料容器は、実際には試料を収容せずにいる、すなわち、例えばアリコート(aliquoting)のための使用のように、空の試料容器である場合もある。
【0009】
ラボラトリオートメーションシステムは、例えば完全に平らな移送平面をさらに備える。移送平面は、試料容器キャリアを支持するように構成される。すなわち、試料容器キャリアは、移送平面上に置くことができ、移送平面上で全体にわたって動かすことができる。
【0010】
ラボラトリオートメーションシステムは、移送平面上で二次元(x及びy)に試料容器キャリアを動かすように構成された駆動手段をさらに備える。
【0011】
動作方法は、以下のステップを含む。
【0012】
ラボラトリオートメーションシステムの初期化(開始、ブート)の間に、少なくとも1つのバッファ領域が、例えばシミュレーションデータに基づいて、移送平面上に論理的に予約される。換言すれば、移送平面の一部は、1つ又は複数のバッファ領域のために予約される。
【0013】
通常の動作モードにあるラボラトリ試料配送システムの初期化の後、特定の試料容器を運ぶ試料容器キャリアが、少なくとも1つの予約されたバッファ領域内にバッファリングされる。これらの特定の試料容器は、試料を含み、試料はその時点で、既に開始されて典型的には未だ終了していない分析の結果を待っている。試料は、その分析の結果に依存して、さらに処理、特には分析される必要があるか、又はさらに処理、特には分析される必要がない。加えて、条件付きの再分析、又はいわゆるやり直し、再帰試験等を待っている試料が、少なくとも1つの予約されたバッファ領域にバッファリングされることもある。バッファ領域は、条件付きのさらなる処理/分析を待っている試料(及び対応する試料容器キャリア)のために役立つキャッシュとして機能する。さらなる処理/分析が必要である場合、それぞれの試料を含む試料容器を運ぶ試料容器キャリアをバッファ領域から移動させ、移送平面の上を、さらなる処理/分析を行う対応するラボラトリステーションまで移送することができる。さらなる処理/分析が必要ではない場合、試料容器キャリアをバッファ領域から移動させ、例えば移送平面から試料容器(及び、必要であれば、対応する試料容器キャリア)を安全に取り除く後処理デバイスへ配送又は移送することができる。
【0014】
先行技術によれば、条件付きのさらなる処理/分析を待っている試料は、典型的にはラボラトリステーション内部で専用のいわゆるアドオンバッファにバッファリングされる。その目的のため、ラボラトリステーション内の専用のスペース、専用のデバイス等が、ラボラトリステーションとともに提供される必要がある。本発明によれば、バッファ領域には、「アドオンバッファ」として機能する移送平面上の場所を動的に割り当てることができる。その結果、ラボラトリステーションには専用のアドオンバッファが備え付けられる必要がない。
【0015】
ラボラトリオートメーションシステムの初期化の後、ラボラトリオートメーションシステムの動作データを収集することができる。ラボラトリオートメーションシステムの次回の、又はそれ以降の初期化の際に、少なくとも1つのバッファ領域の属性を、上記収集された動作データに依存して設定することができる。これは、特定の動作状況、例えばバッファ領域の位置及び/又はサイズに依存して、バッファ領域を動的に最適化することを可能とする。
【0016】
少なくとも1つのバッファ領域の属性は、時刻及び/又はトラフィックの量(トラフィック負荷)及び/又は日付及び/又は地理的領域及び/又は障害のあるラボラトリステーション及び/又は疾病のシナリオに依存して、設定され得る。属性は、所定の数のバッファ領域及び/又は少なくとも1つのバッファ領域の位置及び/又は少なくとも1つのバッファ領域の形状及び/又は少なくとも1つのバッファ領域のサイズを含む群から選択され得る。
【0017】
本発明によれば、従来のアドオンバッファを置き換えるバッファ領域は、ラボラトリオートメーションシステムの現在の動作状況に依存して特に適合させる(tailored)ことができる。例えば、典型的には、より多くの試料が特定の時間の間にバッファリングされる必要がある場合、この特定の時間の間はバッファ領域のサイズが増大させられてもよい。特定のラボラトリステーションによってのみ提供される特定の分析を要求するインフルエンザの流行の場合、十分に大きなバッファ領域が、そのラボラトリステーションの近くに提供され得る。移送平面上でかなりの量のトラフィックが起こる場合、バッファ領域は最小化され、高いトラフィック量を確保するために十分な移送スペースが移送平面上で利用可能なように特に適合させられてもよい。バッファ領域は、従来のアドオンバッファを完全に又は部分的に置き換え得る。従来のアドオンバッファは、例えば、低いアクセス時間を要求するアドオンテストのために依然として用いることができ、本発明のバッファ領域は、非常に短いアクセス時間を要求するアドオンテストのために用いることができる。
【0018】
試料容器キャリアは、専用のバッファ領域インタフェース位置の上を(通過して)、少なくとも1つのバッファ領域に入れられるか、又は少なくとも1つのバッファ領域から取り出され得る。すなわち、インタフェース位置は、バッファ領域へのゲート(入口/出口)として機能する。これは、バッファ領域の管理の複雑さを減らす。少なくとも1つのバッファ領域は、試料容器を運ばない所定の数の試料容器キャリアをさらにバッファリングすることが可能である。例えば、試料容器を運ぶ試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域に入れられた場合、代わりに試料容器を運んでいない試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域から取り除かれ得る。同様に、試料容器を運ぶ試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域から取り除かれた場合、代わりに試料容器を運んでいない試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域へ入れられ得る。
【0019】
移送平面は、対応するラボラトリステーションに割り当てられた所定の数の分析器インタフェース位置を含み得る。試料及び/又は試料容器及び/又は試料容器キャリアは、分析器インタフェース位置を用いて、ラボラトリステーションへ、またはラボラトリステーションから移され得る。例えば、ピックアンドプレイスデバイスは、分析器インタフェース位置のうちの1つに置かれた試料容器キャリアに含まれる試料容器をピックし、試料容器をラボラトリステーションへ移すことができる。同様に、試料容器は、ラボラトリステーションの1つから、分析器インタフェース位置に置かれた空の試料容器キャリアへと移され得る。
【0020】
移送平面は論理フィールドに分割され、そこでは少なくとも1つのバッファ領域が、整数(例えば、2から200)の論理フィールドから論理的に形成され得る。論理フィールドは、例えば、方形状に形作ることができ、同一のサイズ及び外形であり得る。論理フィールドは、チェス盤状に配置されてもよい。
【0021】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数のラボラトリステーションを備える。
【0022】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数の試料容器キャリアをさらに備え、試料容器キャリアは、1つ又は複数の試料容器を運ぶように構成され、試料容器は、ラボラトリステーションによって分析されるべき試料を含む。
【0023】
ラボラトリオートメーションシステムは、移送平面をさらに備えており、移送平面は、試料容器キャリアを支持するように構成される。
【0024】
ラボラトリオートメーションシステムは、駆動手段をさらに備え、駆動手段は、移送平面上で試料容器キャリアを動かすように構成される。
【0025】
ラボラトリオートメーションシステムは、例えばマイクロプロセッサとプログラムストレージの形態で、制御ユニットをさらに備える。制御ユニットは、上述した方法が実行されるように、ラボラトリオートメーションシステムを制御するように構成される。制御ユニットは、例えば、ラボラトリオートメーションシステムの初期化の間に、移送平面上に、少なくとも1つのバッファ領域を論理的に予約するように構成される。ラボラトリオートメーションシステムの初期化の後、制御ユニットは、分析の結果を待っており、その分析の結果に依存してさらに処理される、特にはさらに分析される必要がある試料を含む試料容器を運ぶ試料容器キャリアを、少なくとも1つの予約されたバッファ領域にバッファリングするように構成される。
【0026】
試料容器キャリアは、少なくとも1つの磁気的活性デバイス、好ましくは少なくとも1つの永久磁石を備えることができる。駆動手段は、移送平面の下に行と列に固定して配置された、所定の数の電磁アクチュエータを備えることができる。電磁アクチュエータは、試料容器キャリアに磁気駆動力を加えるように構成され得る。制御ユニットは、試料容器キャリアが移送平面の上を同時に、かつ互いに独立に動き、少なくとも1つのバッファ領域に入り又はそこから出るように、電磁アクチュエータを作動させるように構成され得る。
【0027】
論理的に予約されたバッファ領域は、オペレータが予約されたバッファ領域の属性を制御し、かつ必要な場合は、属性を手動で調整することができるように、移送平面上で視覚化されてもよい。バッファ領域を視覚化するために、視覚化手段が、例えば、LEDのような発光デバイスの形式で、少なくとも部分的に半透明である移送平面の下に配置されてもよい。例えば、各電磁アクチュエータに対応するLEDが、電磁アクチュエータに隣接して配置されてもよい。視覚化手段は、対応する電磁アクチュエータの動作状態を視覚化するためにさらに用いることもでき、例えば、対応する電磁アクチュエータに障害があるかどうかを示すことができる。加えて、移送平面が所定の数の別々のモジュールに分割される場合、障害のあるモジュールを、障害のあるモジュール内に置かれた視覚化手段を用いて信号化することもできる。
【0028】
以下、図面を参照して、本発明が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】基本構成のラボラトリオートメーションシステムを上面図で概略的に示す図である。
図2】ラボラトリオートメーションシステムの複数のラボラトリステーションの1つに障害のある、変更が加えられた構成のラボラトリオートメーションシステムを概略的に示す図である。
図3図1に表されたラボラトリオートメーションシステムのトラフィック負荷を概略的に示す図である。
図4図3に表されたトラフィック負荷に基づく構成のラボラトリオートメーションシステムを上面図で概略的に示す図である
図5図1のラボラトリオートメーションシステムの駆動手段を斜視図で示す図である。
図6】ラボラトリステーションに割り当てられた分析器インタフェース位置とバッファ領域インタフェース位置を有するバッファ領域を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、基本の、又は初期の構成のラボラトリオートメーションシステム10を、上面図で概略的に示す。
【0031】
ラボラトリオートメーションシステム10は、「UU形状」を有する移送平面110に隣接して配置された所定の数のラボラトリステーション20を備える。ラボラトリステーション20は、移送平面110の外形に沿って、図示されるように配置されている。移送平面110は、複数の試料容器キャリア140(図5参照)を運ぶように構成される。
【0032】
例示的な試料容器キャリア140を表す図5を参照すると、それぞれの試料容器キャリア140は、永久磁石の形式の磁気的活性デバイス141を備える。説明のために1つの試料容器キャリア140のみが表されているが、自明なように、一般的には、所定の数の試料容器キャリア140が移送平面110上に配置される。試料容器キャリア140は、それぞれの試料143を収容している試料容器142を運ぶ。
【0033】
さらに図5を参照すると、電磁アクチュエータの形式の駆動手段120が、移送平面110の下に行と列に固定して配置される。電磁アクチュエータ120は、試料容器キャリア140が、必要であれば同時に、かつ互いに独立に移送平面110上で所望の移送経路に配置されるように、試料容器キャリア140に磁気駆動力を加えるように構成される。
【0034】
ホールセンサ130が、移送平面110の上に配されている。ホールセンサ130は、移送平面110での試料容器キャリア140のそれぞれの位置を判定するように構成される。
【0035】
再び図1を参照すると、移送平面110は、同じサイズの、方形状の論理フィールド111に論理的に分割される。各論理フィールド111は、図5に表されるような電磁アクチュエータ120に対応して割り当てられ、これをカバーする。
【0036】
さらに図5を参照すると、ラボラトリオートメーションシステム10は、制御ユニット150を備える。制御ユニット150は、試料容器キャリア140が移送平面110の上を動くように、電磁アクチュエータ120を制御する、又は作動させるように構成される。
【0037】
さらに、制御ユニット150は、ラボラトリオートメーションシステム10の初期化又はブートアップの間に移送平面110上にバッファ領域30を論理的に予約する。ラボラトリオートメーションシステム10の初期化の後、制御ユニット150は、いわゆるアドオン試料143を運ぶ試料容器キャリア140がバッファ領域のうちの1つにバッファリングされるように、電磁アクチュエータ120を制御する。アドオン試料143は、ラボラトリステーション20のうちの1つによってアドオン試料について実際に行われた分析の結果であって、アドオン試料143がさらに分析される必要があるかどうかをその分析の結果に依る分析の結果を待っている。アドオン試料をバッファリングするために使用されるべきバッファ領域30は、複数の基準に従って選択されてもよい。典型的には、分析を行うラボラトリステーション20に最も近いバッファ領域30が選択される。
【0038】
バッファ領域は、整数の論理フィールド111から論理的に形成される。2つのバッファ領域30が3つの論理フィールド11から形成され、1つのバッファ領域30が4つの論理フィールド111から形成され、2つのバッファ領域30が24の論理フィールド111から形成される。
【0039】
バッファ領域30に加えて、トラック領域60が、移送平面110上に論理的に形成される。トラック領域60は、ラボラトリステーション20の間で試料(すなわち、試料143を収容している試料容器142を運ぶ試料容器キャリア140)を配送する又は移送するために用いられる。
【0040】
バッファ領域30の属性およびトラック領域60の属性は、以下に詳細に説明されるように、複数の基準に依存して設定することができる。
【0041】
図2は、ラボラトリステーション20に障害のある構成のラボラトリオートメーションシステム10を上面図で表している。障害のあるラボラトリステーション20に試料を移送する必要はないため、障害のあるラボラトリステーション20に近いバッファ領域30のサイズ及び外形は、動的に適合され得る。図2のバッファ領域30は、8つの論理フィールド111を含み、図1の対応するバッファ領域30は、3つの論理フィールド111のみを含む。さらに、外形又は形状は、図2に表されているように構成される。
【0042】
制御ユニット150がラボラトリステーション20に障害があると判定したとき、制御ユニット150は、バッファ領域30が図2に表されているように再構成されるように、ラボラトリオートメーションシステム10の次の初期化(再初期化)を開始することができる。自明なように、トラック領域60は、これに応じて変化する。
【0043】
図3は、図1に表された構成に基づく移送平面110上のトラフィックの量を概略的に示す。3つのレベルの量のトラフィックが、移送平面110上で起こる。最も低いレベルのトラフィックは領域50で起こり、中間のレベルのトラフィックは領域51で起こり、最も高いレベルのトラフィックは領域52で起こる。
【0044】
制御ユニット150は、ラボラトリオートメーションシステム10の動作データを、図3に表されているように特にトラフィックの量の形式で収集する。制御ユニット150が移送平面110上の特定の領域にかなりの量のトラフィックを判定したときは、制御ユニット150は、図4に示されるようにバッファ領域30が再構成されるように、ラボラトリオートメーションシステム10の次の初期化(再初期化)を開始することができる。自明なように、トラック領域60は、これに応じて変化する。
【0045】
図4を参照すると、高トラフィックの領域でバッファサイズが減じられるのに対応して当該臨界領域のトラック領域60が増え、より大きなトラック領域が当該臨界領域で利用可能であるように、より大きなバッファ領域30の論理フィールドの外形及び数が、図3と比較して変更される。
【0046】
図6は、ラボラトリステーション20のうちの1つに割り当てられた分析器インタフェース位置21を概略的に示す。さらに、図6は、バッファ領域インタフェース位置31を有するバッファ領域30のうちの1つを概略的に示す。
【0047】
試料容器キャリア140は、排他的にそれぞれのバッファ領域インタフェース位置31を通過してバッファ領域30に入れられるか、又はバッファ領域30から取り出される。バッファ領域30は、1つ又は1つ以上の対応するインタフェース位置31を含み得る。
【0048】
試料143及び/又は試料容器142及び/又は試料容器キャリア140は、対応する分析器インタフェース位置21を用いてそれぞれのラボラトリステーション20へ、またはそれぞれのラボラトリステーション20から移される。例えば、ピックアンドプレイスデバイスは、分析器インタフェース位置21のうちの1つに置かれた試料容器キャリア140に含まれる試料容器142をピックし、試料容器143をラボラトリステーション20へ移すことができる。同様に、試料容器は、ラボラトリステーション20のうちの1つから分析器インタフェース位置21上に置かれた空の試料容器キャリア140へ移され得る。
【符号の説明】
【0049】
10 ラボラトリオートメーションシステム
20,20 ラボラトリステーション
21 分析器インタフェース位置
30,30 バッファ領域
31 バッファ領域インタフェース位置
60 トラック領域
110 移送平面
111 論理フィールド
120 駆動手段
130 ホールセンサ
140 試料容器キャリア
141 磁気的活性デバイス
142 試料容器
143 試料
150 制御ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6