【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1に記載のラボラトリオートメーションシステムを動作させる方法、及び
請求項6に記載のラボラトリオートメーションシステムによって、解決される。
【0005】
この方法は、ラボラトリオートメーションシステムを動作させるように構成される。
【0006】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数(例えば、2から50)のラボラトリステーション、例えば、事前分析ステーション、分析ステーション及び/又は事後分析ステーションを備える。事前分析ステーションは、試料、試料容器及び/又は試料容器キャリアの各種の前処理を行うように構成され得る。分析ステーションは、試料又は試料の一部及び試薬を用いて、分析物が存在するかどうか、及び存在する場合にはその濃度を示す測定信号を生成するように構成され得る。事後分析ステーションは、試料、試料容器及び/又は試料容器キャリアの各種の後処理を行うように構成され得る。
【0007】
事前分析ステーション、分析ステーション及び/又は事後分析ステーションは、キャップ除去ステーション、再キャップステーション、遠心分離ステーション、記録保管ステーション、ピペッティングステーション、ソーティングステーション、チューブ種識別ステーション及び試料品質判定ステーションのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0008】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数(例えば、10から10000)の試料容器キャリアをさらに備える。試料容器キャリアは、それぞれ、1つ若しくは複数の試料容器又は試料チューブを運ぶように構成される。試料容器は、それぞれ、ラボラトリステーションの手段によって処理される、特に分析されるべき試料を含む、又は収容する。自明なように、所定の数の試料容器は、実際には試料を収容せずにいる、すなわち、例えばアリコート(aliquoting)のための使用のように、空の試料容器である場合もある。
【0009】
ラボラトリオートメーションシステムは、例えば完全に平らな移送平面をさらに備える。移送平面は、試料容器キャリアを支持するように構成される。すなわち、試料容器キャリアは、移送平面上に置くことができ、移送平面上で全体にわたって動かすことができる。
【0010】
ラボラトリオートメーションシステムは、移送平面上で二次元(x及びy)に試料容器キャリアを動かすように構成された駆動手段をさらに備える。
【0011】
動作方法は、以下のステップを含む。
【0012】
ラボラトリオートメーションシステムの初期化(開始、ブート)の間に、少なくとも1つのバッファ領域が、例えばシミュレーションデータに基づいて、移送平面上に論理的に予約される。換言すれば、移送平面の一部は、1つ又は複数のバッファ領域のために予約される。
【0013】
通常の動作モードにあるラボラトリ試料配送システムの初期化の後、特定の試料容器を運ぶ試料容器キャリアが、少なくとも1つの予約されたバッファ領域内にバッファリングされる。これらの特定の試料容器は、試料を含み、試料はその時点で、既に開始されて典型的には未だ終了していない分析の結果を待っている。試料は、その分析の結果に依存して、さらに処理、特には分析される必要があるか、又はさらに処理、特には分析される必要がない。加えて、条件付きの再分析、又はいわゆるやり直し、再帰試験等を待っている試料が、少なくとも1つの予約されたバッファ領域にバッファリングされることもある。バッファ領域は、条件付きのさらなる処理/分析を待っている試料(及び対応する試料容器キャリア)のために役立つキャッシュとして機能する。さらなる処理/分析が必要である場合、それぞれの試料を含む試料容器を運ぶ試料容器キャリアをバッファ領域から移動させ、移送平面の上を、さらなる処理/分析を行う対応するラボラトリステーションまで移送することができる。さらなる処理/分析が必要ではない場合、試料容器キャリアをバッファ領域から移動させ、例えば移送平面から試料容器(及び、必要であれば、対応する試料容器キャリア)を安全に取り除く後処理デバイスへ配送又は移送することができる。
【0014】
先行技術によれば、条件付きのさらなる処理/分析を待っている試料は、典型的にはラボラトリステーション内部で専用のいわゆるアドオンバッファにバッファリングされる。その目的のため、ラボラトリステーション内の専用のスペース、専用のデバイス等が、ラボラトリステーションとともに提供される必要がある。本発明によれば、バッファ領域には、「アドオンバッファ」として機能する移送平面上の場所を動的に割り当てることができる。その結果、ラボラトリステーションには専用のアドオンバッファが備え付けられる必要がない。
【0015】
ラボラトリオートメーションシステムの初期化の後、ラボラトリオートメーションシステムの動作データを収集することができる。ラボラトリオートメーションシステムの次回の、又はそれ以降の初期化の際に、少なくとも1つのバッファ領域の属性を、上記収集された動作データに依存して設定することができる。これは、特定の動作状況、例えばバッファ領域の位置及び/又はサイズに依存して、バッファ領域を動的に最適化することを可能とする。
【0016】
少なくとも1つのバッファ領域の属性は、時刻及び/又はトラフィックの量(トラフィック負荷)及び/又は日付及び/又は地理的領域及び/又は障害のあるラボラトリステーション及び/又は疾病のシナリオに依存して、設定され得る。属性は、所定の数のバッファ領域及び/又は少なくとも1つのバッファ領域の位置及び/又は少なくとも1つのバッファ領域の形状及び/又は少なくとも1つのバッファ領域のサイズを含む群から選択され得る。
【0017】
本発明によれば、従来のアドオンバッファを置き換えるバッファ領域は、ラボラトリオートメーションシステムの現在の動作状況に依存して特に適合させる(tailored)ことができる。例えば、典型的には、より多くの試料が特定の時間の間にバッファリングされる必要がある場合、この特定の時間の間はバッファ領域のサイズが増大させられてもよい。特定のラボラトリステーションによってのみ提供される特定の分析を要求するインフルエンザの流行の場合、十分に大きなバッファ領域が、そのラボラトリステーションの近くに提供され得る。移送平面上でかなりの量のトラフィックが起こる場合、バッファ領域は最小化され、高いトラフィック量を確保するために十分な移送スペースが移送平面上で利用可能なように特に適合させられてもよい。バッファ領域は、従来のアドオンバッファを完全に又は部分的に置き換え得る。従来のアドオンバッファは、例えば、低いアクセス時間を要求するアドオンテストのために依然として用いることができ、本発明のバッファ領域は、非常に短いアクセス時間を要求するアドオンテストのために用いることができる。
【0018】
試料容器キャリアは、専用のバッファ領域インタフェース位置の上を(通過して)、少なくとも1つのバッファ領域に入れられるか、又は少なくとも1つのバッファ領域から取り出され得る。すなわち、インタフェース位置は、バッファ領域へのゲート(入口/出口)として機能する。これは、バッファ領域の管理の複雑さを減らす。少なくとも1つのバッファ領域は、試料容器を運ばない所定の数の試料容器キャリアをさらにバッファリングすることが可能である。例えば、試料容器を運ぶ試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域に入れられた場合、代わりに試料容器を運んでいない試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域から取り除かれ得る。同様に、試料容器を運ぶ試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域から取り除かれた場合、代わりに試料容器を運んでいない試料容器キャリアが少なくとも1つのバッファ領域へ入れられ得る。
【0019】
移送平面は、対応するラボラトリステーションに割り当てられた所定の数の分析器インタフェース位置を含み得る。試料及び/又は試料容器及び/又は試料容器キャリアは、分析器インタフェース位置を用いて、ラボラトリステーションへ、またはラボラトリステーションから移され得る。例えば、ピックアンドプレイスデバイスは、分析器インタフェース位置のうちの1つに置かれた試料容器キャリアに含まれる試料容器をピックし、試料容器をラボラトリステーションへ移すことができる。同様に、試料容器は、ラボラトリステーションの1つから、分析器インタフェース位置に置かれた空の試料容器キャリアへと移され得る。
【0020】
移送平面は論理フィールドに分割され、そこでは少なくとも1つのバッファ領域が、整数(例えば、2から200)の論理フィールドから論理的に形成され得る。論理フィールドは、例えば、方形状に形作ることができ、同一のサイズ及び外形であり得る。論理フィールドは、チェス盤状に配置されてもよい。
【0021】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数のラボラトリステーションを備える。
【0022】
ラボラトリオートメーションシステムは、所定の数の試料容器キャリアをさらに備え、試料容器キャリアは、1つ又は複数の試料容器を運ぶように構成され、試料容器は、ラボラトリステーションによって分析されるべき試料を含む。
【0023】
ラボラトリオートメーションシステムは、移送平面をさらに備えており、移送平面は、試料容器キャリアを支持するように構成される。
【0024】
ラボラトリオートメーションシステムは、駆動手段をさらに備え、駆動手段は、移送平面上で試料容器キャリアを動かすように構成される。
【0025】
ラボラトリオートメーションシステムは、例えばマイクロプロセッサとプログラムストレージの形態で、制御ユニットをさらに備える。制御ユニットは、上述した方法が実行されるように、ラボラトリオートメーションシステムを制御するように構成される。制御ユニットは、例えば、ラボラトリオートメーションシステムの初期化の間に、移送平面上に、少なくとも1つのバッファ領域を論理的に予約するように構成される。ラボラトリオートメーションシステムの初期化の後、制御ユニットは、分析の結果を待っており、その分析の結果に依存してさらに処理される、特にはさらに分析される必要がある試料を含む試料容器を運ぶ試料容器キャリアを、少なくとも1つの予約されたバッファ領域にバッファリングするように構成される。
【0026】
試料容器キャリアは、少なくとも1つの磁気的活性デバイス、好ましくは少なくとも1つの永久磁石を備えることができる。駆動手段は、移送平面の下に行と列に固定して配置された、所定の数の電磁アクチュエータを備えることができる。電磁アクチュエータは、試料容器キャリアに磁気駆動力を加えるように構成され得る。制御ユニットは、試料容器キャリアが移送平面の上を同時に、かつ互いに独立に動き、少なくとも1つのバッファ領域に入り又はそこから出るように、電磁アクチュエータを作動させるように構成され得る。
【0027】
論理的に予約されたバッファ領域は、オペレータが予約されたバッファ領域の属性を制御し、かつ必要な場合は、属性を手動で調整することができるように、移送平面上で視覚化されてもよい。バッファ領域を視覚化するために、視覚化手段が、例えば、LEDのような発光デバイスの形式で、少なくとも部分的に半透明である移送平面の下に配置されてもよい。例えば、各電磁アクチュエータに対応するLEDが、電磁アクチュエータに隣接して配置されてもよい。視覚化手段は、対応する電磁アクチュエータの動作状態を視覚化するためにさらに用いることもでき、例えば、対応する電磁アクチュエータに障害があるかどうかを示すことができる。加えて、移送平面が所定の数の別々のモジュールに分割される場合、障害のあるモジュールを、障害のあるモジュール内に置かれた視覚化手段を用いて信号化することもできる。
【0028】
以下、図面を参照して、本発明が説明される。