(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1電力供給手段は、前記操作装置が前記本体装置と前記無線通信を行っている場合に、前記第1バッテリから前記第1制御回路に電力を供給する、請求項3に記載の情報処理システム。
前記第1電力供給手段は、前記第1バッテリから前記第1制御回路に電力を供給している場合に、前記本体装置から前記操作装置に電力が供給されたときには、当該第1バッテリからの当該第1制御回路への電力の供給を停止して、前記本体装置から供給された電力の当該第1制御回路への供給を開始する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記第1電力供給手段は、前記本体装置から前記操作装置に電力が供給される場合、前記本体装置から供給された電力を前記第1制御回路に供給するとともに、前記本体装置から供給された電力を用いて前記第1バッテリに対する充電を行う、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記第2電力供給手段は、前記操作装置に電力を供給中である場合、前記残量情報送信手段から送信された前記残量情報が示す残量が第1の値以上となったことを条件として、電力の供給を停止し、前記操作装置に電力を供給中でない場合、前記残量情報送信手段から送信された前記残量情報が示す残量が、前記第1の値よりも小さい第2の値未満となったことを条件として、電力の供給を開始する、請求項7に記載の情報処理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作装置が本体装置に有線で接続されている場合、操作装置を利用できる範囲が制限される点で、不便である。また、操作装置と本体装置とが無線で通信を行う場合、操作装置のバッテリの電力が無くなると操作装置を使用することができなくなるので、操作装置のバッテリの電力をできるだけ維持することが求められる。
【0005】
それ故、本発明の目的は、操作装置の利便性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)〜(12)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、本体装置と、当該本体装置に対して装着可能な操作装置とを備えた情報処理システムである。
操作装置は、第1制御回路と、第1バッテリと、第1電力供給手段と、残量情報送信手段とを有する。第1制御回路は、操作装置の少なくとも一部を制御する。第1バッテリは、第1制御回路に電力を供給するためのバッテリである。第1電力供給手段は、第1バッテリから第1制御回路に電力を供給可能である。残量情報送信手段は、第1バッテリの残量を示す残量情報を本体装置へ送信する。
本体装置は、第2制御回路と、第2バッテリと、第2電力供給手段とを有する。第2制御回路は、本体装置の少なくとも一部を制御する。第2バッテリは、第2制御回路に電力を供給するためのバッテリである。第2電力供給手段は、第2バッテリから第2制御回路に電力を供給可能である。
第2電力供給手段は、残量情報送信手段から送信された残量情報が示す残量に関する条件に応じて、第2バッテリから操作装置に電力を供給する。第1電力供給手段は、本体装置から操作装置に電力が供給される場合、第1バッテリからの電力に代えて本体装置から供給された電力を第1制御回路に供給する。
【0008】
上記(1)の構成によれば、第1バッテリの残量に関する条件に応じて本体装置から操作装置に電力供給が行われるので、操作装置の第1バッテリの残量が無くなって使用できなくなることを低減することができる。これによって、操作装置の利便性を向上することができる。また、本体装置は、操作装置が接続状態にある時に常に操作装置に対する電力供給を行うわけではなく、操作装置の第1バッテリの残量に関する条件に応じて電力供給を行うので、本体装置の第2バッテリの電力を効率良く利用することができる。これによって、情報処理システムの使用可能時間を長くすることができ、操作装置および情報処理システムの利便性を向上することができる。
【0009】
(2)
操作装置は、操作部と、本体装置と有線通信可能な第1通信部とをさらに有してもよい。本体装置は、操作装置と有線通信可能な第2通信部をさらに有してもよい。残量情報送信手段は、操作部に対する操作を示す操作情報と残量情報とを第1通信部を介して有線通信によって本体装置へ送信してもよい。第2電力供給手段は、操作装置に電力を供給すると判定した場合、第2バッテリからの電力を第2通信部を介して操作装置に供給してもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、本体装置および操作装置の有線通信を行う通信部を介して電力供給が行われるとともに、当該通信部を介して残量情報が送信される。これによって、本体装置は、無線通信を用いることなく、操作装置から残量情報を取得することができる。
【0011】
(3)
操作装置は、操作部と、本体装置と無線通信可能な第3通信部とをさらに有してもよい。本体装置は、操作装置と無線通信可能な第4通信部をさらに有してもよい。残量情報送信手段は、操作部に対する操作を示す操作情報と残量情報とを第3通信部を介して無線通信によって本体装置へ送信してもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、操作装置は、無線通信によって本体装置へ情報を送信することができる。ユーザは、非装着状態において操作装置を使用することができるので、上記(3)の構成によって、操作装置の利便性をより向上することができる。
【0013】
(4)
第1電力供給手段は、操作装置が本体装置と無線通信を行っている場合に、第1バッテリから第1制御回路に電力を供給してもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、操作装置は、無線通信が行われる状態においては自身の第1バッテリの電力によって動作することができる。
【0015】
(5)
本体装置は、当該本体装置の外部から供給される電力を取得可能な電力端子をさらに有してもよい。第2電力供給手段は、電力端子を介して本体装置の外部から電力が供給される場合、本体装置の外部から供給される電力を第2制御回路に供給するとともに、本体装置の外部から供給される電力を操作装置に供給してもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、本体装置に対して外部電力が供給される場合は、本体装置の第2バッテリの電力を消費することなく情報処理システムを動作させることができる。
【0017】
(6)
第1電力供給手段は、第1バッテリから第1制御回路に電力を供給している場合に、本体装置から操作装置に電力が供給されたときには、当該第1バッテリからの当該第1制御回路への電力の供給を停止して、本体装置から供給された電力の当該第1制御回路への供給を開始してもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、操作装置は、本体装置からの給電に応じて、自身の第1バッテリの電力消費を抑えることができる。
【0019】
(7)
第1電力供給手段は、本体装置から操作装置に電力が供給される場合、本体装置から供給された電力を第1制御回路に供給するとともに、本体装置から供給された電力を用いて第1バッテリに対する充電を行ってもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、操作装置は、本体装置から電力が供給される場合には、自身の第1バッテリを充電することができる。これによれば、ユーザは、操作装置の充電中も操作装置を使用することができるので、操作装置の利便性を向上することができる。
【0021】
(8)
第2電力供給手段は、操作装置に電力を供給中である場合、残量情報送信手段から送信された残量情報が示す残量が第1の値以上となったことを条件として、電力の供給を停止し、操作装置に電力を供給中でない場合、残量情報送信手段から送信された残量情報が示す残量が、第1の値よりも小さい第2の値未満となったことを条件として、電力の供給を開始してもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、本体装置は、本体装置から操作装置への電力供給を行うか否かを、本体装置から操作装置への電力の供給中である場合と供給中でない場合とで異なる値を用いて決定する。これによれば、異なる値を用いることによって、給電の開始と停止とが繰り返される頻度を低減することができる。
【0023】
(9)
情報処理システムは、本体装置に対してそれぞれ同時に装着可能な複数の操作装置を備えてもよい。第2電力供給手段は、本体装置に装着されている複数の操作装置のうちで、条件を満たす残量情報を送信した操作装置に、第2バッテリからの電力を供給してもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、本体装置に複数の操作装置を同時に装着可能であるので、操作装置の利便性を向上することができる。また、上記(9)の構成によれば、本体装置は、操作装置に対して給電を行うか否かを操作装置毎に決定するので、各操作装置に対して独立して給電を制御することができ、操作装置に対する給電を効率良く行うことができる。
【0025】
(10)
操作装置は、操作部をさらに有してもよい。第2制御回路は、操作部に対する操作に基づくゲーム処理を実行してもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、ゲーム処理を実行することが可能な情報処理システムにおいて、操作装置(および情報処理システム)の利便性を向上することができる。
【0027】
(11)
第2電力供給手段は、第2バッテリの残量が所定量以下である場合には、残量情報送信手段から送信された残量情報が示す残量にかかわらず、第2バッテリから操作装置に対する電力供給を停止してもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、本体装置の第2バッテリの残量が少なくなった場合には、本体装置は操作装置に対する電力供給を停止するので、本体装置の第2バッテリの残量を減少させにくくすることができ、本体装置の使用可能時間を長くすることができる。
【0029】
(12)
本発明の他の一例は、可搬型の本体装置と、当該本体装置に対して同時に装着可能な2つの操作装置とを備えた情報処理システムである。
各操作装置は、それぞれ、第1制御回路と、第1バッテリと、第1電力供給手段と、第1通信部と、第2通信部とを有する。第1制御回路は、当該操作装置の少なくとも一部を制御する。第1バッテリは、第1制御回路に電力を供給するためのバッテリである。第1電力供給手段は、第1バッテリから第1制御回路に電力を供給可能である。第1通信部は、本体装置と有線通信可能である。第2通信部は、本体装置と無線通信可能である。
本体装置は、第2制御回路と、第2バッテリと、第2電力供給手段と、第3通信部および第4通信部と、第5通信部とを有する。第2制御回路は、本体装置の少なくとも一部を制御する。第2バッテリは、第2制御回路に電力を供給するためのバッテリである。第2電力供給手段は、第2バッテリから第2制御回路に電力を供給する。第3通信部および第4通信部は、操作装置と有線通信可能である。第5通信部は、操作装置と無線通信可能である。
第2電力供給手段は、本体装置が操作装置と有線通信が可能な状態であることを少なくとも条件として、第2バッテリから、当該有線通信が可能な状態にある操作装置に電力を供給する。第1電力供給手段は、本体装置が操作装置と有線通信が可能でない状態において、第1バッテリから第1制御回路に電力を供給する。
【0030】
上記(12)の構成によれば、ユーザは、2つの操作装置を有線通信が可能な状態と可能でない状態との両方において使用することができるので、操作装置の利便性を向上することができる。さらに、上記(12)の構成によれば、有線通信が行われる場合に本体装置から操作装置に電力が供給されるので、操作装置の第1バッテリの残量が無くなって使用できなくなることを低減することができる。これによって、操作装置の利便性をより向上することができる。
【0031】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)〜(12)における情報処理システムに含まれる本体装置(換言すれば、情報処理装置)であってもよいし、当該情報処理システムに含まれる操作装置であってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)〜(12)における情報処理システムにおいて実行される電力供給方法であってもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、操作装置の利便性を向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[1.情報処理システムの概要]
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの外観の一例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、本体装置2と、左コントローラ3と、右コントローラ4とを備える。
【0035】
本体装置2は、情報処理システム1における各種の処理を実行する情報処理装置である。本体装置2は、ディスプレイ5を有する。本体装置2は、CPUおよびメモリ等の情報処理部(後述する本体制御回路を含む)を有する。本実施形態においては、本体装置2は、内蔵の記憶部に記憶された、または、本体装置2に対して着脱可能な記憶媒体に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行することが可能である。
【0036】
左コントローラ3および右コントローラ4は、情報処理システム1に対する入力をユーザが行うための操作装置(入力装置とも言う)の一例である。本実施形態においては、各コントローラ3および4はそれぞれ、操作部(具体的には、ボタンおよびスティック)を有する。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0037】
本実施形態において、コントローラは、本体装置2に対して装着(接続とも言う)することができる。左コントローラ3は、本体装置2の左側(すなわち、
図1に示すx軸正方向側)に装着することができる。右コントローラ4は、本体装置2の右側(すなわち、
図1に示すx軸負方向側)に装着することができる。
【0038】
図1に示すように、コントローラが本体装置2に対して装着された状態(以下、「装着状態」と呼ぶ)においては、本体装置2とコントローラとは互いの位置関係が固定される。そのため、ユーザは、装着状態において情報処理システム1(つまり、本体装置2およびコントローラ)を一体的に把持することが可能である。したがって、情報処理システム1は、可搬型の情報処理装置(あるいは、ゲーム装置)であると言うことができる。
【0039】
図2は、本体装置からコントローラが外された場合における情報処理システムの外観の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、コントローラは、本体装置2に対して着脱可能である。本実施形態においては、コントローラは、本体装置2から外された状態(以下、「非装着状態」と呼ぶ)においても使用することができる。このように、本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザは、本体装置2に対して各コントローラ3および4を装着することによって、情報処理システム1の全体を把持して使用することができるとともに、本体装置2から各コントローラ3および4を外すことによって、コントローラのみを把持して使用することもできる。
【0040】
なお、本体装置2は、図示しない表示装置(例えば、テレビ)に接続することが可能であり、本体装置2から表示装置へ画像を送信することによって当該表示装置に画像を表示させることができる。そのため、ユーザは、コントローラを本体装置から外した状態において、本体装置に接続された表示装置に表示された画像を見ながらコントローラを操作する態様で、情報処理システム1を使用することも可能である。
【0041】
また、本体装置2に対してコントローラを着脱可能に装着するための構成は任意である。例えば、本実施形態においては、本体装置2の側面(すなわち、x軸方向における側面)にレール部材が設けられ、コントローラの側面には、当該レール部材に対してスライド可能に係合することが可能なスライダが設けられる。ユーザは、コントローラのスライダを本体装置2のレール部材に対して係合させることによって、コントローラを本体装置2に装着することができる。
【0042】
本実施形態においては、本体装置2に対して同時に2つのコントローラ3および4を装着することが可能である(
図1参照)。ただし、他の実施形態においては、本体装置2に対して同時に装着可能なコントローラの数は任意である。また、本実施形態においては、本体装置2の側面にコントローラが装着されるが、他の実施形態においては、コントローラが装着される本体装置の位置は任意である。
【0043】
[2.情報処理システムにおける各装置の構成]
図3は、情報処理システムにおける各装置(すなわち、本体装置またはコントローラ)の内部構成の一例を示すブロック図である。以下、
図3を参照して、本体装置2および各コントローラ3および4の内部構成の具体例について説明する。
【0044】
(2−1.本体装置の構成)
図3に示すように、本体装置2は、所定の電力供給対象に電力を供給するための本体バッテリ21を有する。ここで、電力供給対象とは、本体装置2が有する電子部材(具体的には、各種の制御回路やCPU等を含む)であって、電力によって動作する部材である。ここでは、後述する本体給電対象25が上記電力供給対象に相当する。
【0045】
本体装置2は、本体バッテリ21から上記電力供給対象に電力を供給する本体電力供給部22を有する。本体バッテリ21は、本体電力供給部22に接続される。本体電力供給部22は、上記所定の電力供給対象(すなわち、後述する本体給電対象25)に接続される。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、本体電力供給部22は、本体給電対象25に加えて、一定条件下で、各コントローラ3および4に対して給電を行う。そのため、本体電力供給部22は、コントローラに対して供給する電力の電圧を、所定の電圧(すなわち、当該コントローラのバッテリに対する充電が可能な電圧)へと昇圧するための昇圧回路を含む。
【0046】
本体装置2は、本体装置2の少なくとも一部を制御する本体制御回路23を有する。本体制御回路23は、本体装置2を制御するための各種の回路を含み、例えば、CPUおよびメモリを含む。また、本体制御回路23は、本体装置2が有するセンサ、入出力部、および/または無線通信部を制御するための制御回路を含む。また、本体装置2は、本体無線通信部24を有する。本体無線通信部24は、各コントローラ3および4との無線通信を行うためのアンテナを含む。本体無線通信部24は、本体制御回路23に接続される。
【0047】
なお、本実施形態においては、上記本体制御回路23および本体無線通信部24が、本体給電対象25に含まれる。つまり、本体電力供給部22は、少なくとも本体制御回路23と本体無線通信部24に対して給電を行う。なお、本体給電対象25に含まれる電子部材は任意であり、例えば、本体装置2が有するセンサ(例えば、加速度センサやジャイロセンサ)、入出力部(例えば、タッチパネルやディスプレイ)が本体給電対象25に含まれてもよい。
【0048】
本体装置2は、左コントローラ3と有線通信可能な本体左接続通信部26と、右コントローラ4と有線通信可能な本体右接続通信部27とを有する。各接続通信部26および27はそれぞれ、本体電力供給部22および本体制御回路23に接続される。各接続通信部26および27はそれぞれ、複数の端子を有する。本実施形態において、各接続通信部26および27はそれぞれ、情報を送受信するための通信端子と、電力をやり取りするための電力端子とを含む。
【0049】
本体左接続通信部26は、本体装置2および左コントローラ3が装着状態となった場合、左コントローラ3の通信部(後述する左有線通信部37)と接続する。すなわち、装着状態においては、本体左接続通信部26の各端子が、左コントローラ3の左有線通信部37の各端子とそれぞれ接触する。これによって、本体装置2と左コントローラ3とが電気的に接続される。また、右コントローラ4についても左コントローラ3と同様、本体装置2および右コントローラ4が装着状態となった場合、本体右接続通信部27が、右コントローラ4の通信部(後述する右有線通信部47)と接続することによって、本体装置2と右コントローラ4とが電気的に接続される。
【0050】
なお、本体装置2およびコントローラにおける通信部が有する端子の具体的な構造は任意である。例えば、各端子は、本体装置2とコントローラとが装着された状態において、互いに対応する端子に対して当接するような位置に設けられる。
【0051】
本体装置2は、本体装置2の外部から供給される電力を取得可能な電力端子部28を有する。電力端子部28は、図示しない充電機器(例えば、ACアダプタ等)を本体装置2に電気的に接続するための端子を含む部材(例えばコネクタ)である。例えば、電力端子部28は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)であってもよい。本実施形態においては、電力端子部28にACアダプタを接続することができ、本体装置2は、ACアダプタを介して商用電源を取得することができる。
【0052】
(2−2.各コントローラの構成)
図3に示すように、左コントローラ3は、所定の電力供給対象に電力を供給するための左バッテリ31を有する。本実施形態においては、後述する左給電対象36が、上記所定の電力供給対象に相当する。なお、本実施形態においては、左バッテリ31の容量は、本体バッテリ21の容量よりも小さい。
【0053】
左コントローラ3は、左バッテリ31から上記電力供給対象に電力を供給する左電力供給部32を有する。左バッテリ31は、左電力供給部32に接続される。左電力供給部32は、上記左給電対象36に接続される。左電力供給部32は、電力(バッテリ31の電力、または、本体装置2から供給される電力)を上記電力供給対象に供給する。また、左電力供給部32は、本体装置2から供給される電力によって左バッテリ31を充電する。
【0054】
左コントローラ3は、左制御回路33と、左無線通信部34と、左操作部35とを有する。左制御回路33は、左コントローラ3の少なくとも一部を制御する回路であり、例えば、左コントローラ3が有するセンサ(例えば、加速度センサやジャイロセンサ)、左無線通信部34、および/または左操作部35を制御するための制御回路を含む。左無線通信部34は、本体装置2との無線通信を行うためのアンテナを含む。左操作部35は、左コントローラ3に設けられるボタンおよびスティックを含む。
【0055】
本実施形態においては、左制御回路33、左無線通信部34、および左操作部35が、左給電対象36に含まれる。つまり、左電力供給部32は、少なくとも左制御回路33、左無線通信部34、および左操作部35に対して給電を行う。なお、左給電対象36に含まれる電子部材は任意であり、例えば、左コントローラ3が有するセンサ等が左給電対象36に含まれてもよい。
【0056】
左コントローラ3は、本体装置2と有線通信可能な左有線通信部37を有する。左有線通信部37は、左電力供給部32および左制御回路33に接続される。本実施形態において、左有線通信部37は、本体装置2の本体左接続通信部26が有する端子数と同数の端子を有しており、より具体的には、情報を送受信するための通信端子と、電力をやり取りするための電力端子とを含む。
【0057】
図3に示すように、右コントローラ4は、左コントローラ3の各構成要素31〜37と同様の構成要素41〜47を有する。すなわち、右バッテリ41は、左バッテリ31に対応する。右電力供給部42は、左電力供給部32に対応する。右制御回路43は、左制御回路33に対応する。右無線通信部44は、左無線通信部34に対応する。右操作部45は、左操作部35に対応する。右有線通信部47は、左有線通信部37に対応する。右コントローラ4の各構成要素41〜47は、それぞれ、それらに対応する左コントローラ3の各構成要素31〜37と同様の機能を有し、同様に動作可能である。
【0058】
なお、左コントローラ3と右コントローラ4とは、全く同一の構成である必要はなく、異なる構成であってもよい。例えば、左コントローラ3および右コントローラ4のうちの一方のみが、特定の操作部および/またはセンサを有していてもよい。また、左コントローラ3と右コントローラ4は、外観形状が異なっていてもよいし、各構成要素(例えば、ボタンやスティック)の配置が異なっていてもよい。
【0059】
[3.情報処理システムにおける動作概要]
次に、情報処理システム1における動作の概要について説明する。以下では、本体装置2とコントローラとの通信に関する動作と、本体装置2からコントローラへの給電に関する動作とについて主に説明する。なお、以下においては、本体装置2と左コントローラ3との動作について主に説明する。本体装置2と右コントローラ4との動作は、本体装置2と左コントローラ3との動作と同様であるので、本体装置2と右コントローラ4との動作については詳細な説明を省略する。
【0060】
(3−1.通信に関する動作)
本実施形態においては、左コントローラ3は、所定時間に1回の割合で、コントローラ情報を本体装置2へ送信する。コントローラ情報は、操作部(すなわち、左操作部35または右操作部45)に対する操作を示す操作情報、および、左バッテリ31に関する残量情報を含む。ここで、バッテリの残量情報は、バッテリの残量を推定(算出とも言える)または特定することが可能な任意の情報である。具体的には、バッテリの残量情報は、バッテリの電圧を示す電圧情報であってもよいし、当該電圧情報から算出されるバッテリの残量を示す割合の値(例えば、百分率または分数)を示す情報であってもよい。
【0061】
本実施形態においては、左電力供給部32は、左バッテリ31の残量情報を繰り返し取得し、取得された残量情報を左制御回路33へ出力する。左制御回路33は、上記操作情報と残量情報とを含むコントローラ情報を本体装置2へ繰り返し送信する。
【0062】
また、本体装置2は、左コントローラ3へ指示情報を送信する。指示情報は、左コントローラ3に対する指示を示す情報であり、本実施形態においては、左バッテリ31に対する充電を行うか否かを示す情報を含む。なお、本体装置2から左コントローラ3へ指示情報が送信されるタイミングは任意であり、例えば、上記コントローラ情報が送信される周期と同じ周期で(すなわち、上記所定時間に1回の割合で)送信されてもよいし、当該周期とは異なる周期で送信されてもよい。
【0063】
本実施形態においては、本体装置2および左コントローラ3は、上述の端子を介して有線通信を行うことも可能であるし、無線通信部を用いて無線通信を行うことも可能である。具体的には、上記装着状態においては、本体装置2および左コントローラ3は、有線通信を行う。ここで、装着状態においては、本体装置2の本体左接続通信部26と、左コントローラ3の左有線通信部37とが電気的に接続され、有線通信可能となる。したがって、左制御回路33は、コントローラ情報(換言すれば、コントローラ情報に含まれる残量情報)を左有線通信部37を介して有線通信によって本体装置2へ送信する。また、本体制御回路23は、上記指示情報を本体左接続通信部26を介して左コントローラ3へ送信する。このように、装着状態においては、本体装置2および左コントローラ3は、有線通信によって(つまり、無線通信を用いることなく)情報を相手装置へ送信することができる。
【0064】
また、上記非装着状態においては、本体装置2および左コントローラ3は、無線通信を行う。すなわち、左制御回路33は、左無線通信部34を介して上記コントローラ情報を無線通信によって本体装置2へ送信する(換言すれば、左制御回路33は左無線通信部34にコントローラ情報を送信させる)。また、本体制御回路23は、本体無線通信部24を介して上記指示情報を左コントローラ3へ送信する(換言すれば、本体制御回路23は本体無線通信部24に指示情報を送信させる)。このように、非装着状態においては、本体装置2および左コントローラ3は、無線通信によって情報を相手装置へ送信することができる。
【0065】
なお、他の実施形態においては、本体装置2とコントローラとの間の通信は、装着状態であるか非装着状態であるかにかかわらず、無線通信によって行われてもよい。すなわち、本体装置2およびコントローラは、非装着状態において少なくとも、無線通信を行えばよく、装着状態においても無線通信を行ってもよい。また、他の実施形態においては、コントローラは、装着状態においてのみ使用可能なものであってもよい。すなわち、コントローラは、本体装置2との間で無線通信を行う機能を有していなくてもよい。
【0066】
また、本体装置2は、各コントローラ3および4の各バッテリ31および41の残量をユーザに通知する。例えば、本体装置2は、各バッテリ31および41の残量を示す情報をディスプレイ5に表示してもよい。本実施形態においては、本体装置2は、装着状態および非装着状態の両方の場合において残量情報を取得することができるので、両方の場合において残量をユーザに通知することができる。
【0067】
(3−2.給電に関する動作)
上述のように、本実施形態においては、本体装置2とコントローラとのそれぞれにバッテリが設けられる。したがって、本体装置2およびコントローラはそれぞれ、自身に設けられるバッテリによる電力によって動作することが可能である。ここで、本実施形態においては、情報処理システム1の使用可能時間を長くするべく、所定の条件下で本体装置2からコントローラに対して給電を行う。これによって、コントローラの使用可能時間を延ばすことができ、情報処理システム1の使用可能時間を延ばすことができる。以下、給電に関する動作の概要を説明する。
【0068】
図4は、左コントローラの給電対象に対する給電態様の一例を示す図である。本実施形態においては、情報処理システム1は、
図4に示す(a)〜(d)の状態に応じて、左給電対象36に対する給電方法を決定する。以下、
図4に示す(a)〜(d)の状態毎の給電方法を説明する。
【0069】
図4に示す(a)は、装着状態であって、本体装置2が外部からの給電を受けておらず、左バッテリ31の残量が十分である場合の給電態様を示す。ここで、左バッテリ31の残量が十分であるか否かの判定は、左バッテリ31の残量が所定のしきい値以上であるか否かを判定する判定処理によって行われる。なお、本体装置2は、左コントローラ3から送信されてくる残量情報に基づいて左バッテリ31の残量を知ることができる。詳細は後述するが、本実施形態においては、上記判定処理において用いられる上記所定のしきい値として、左コントローラ3に対する給電中であるか否かによって異なる2種類のしきい値が用いられる。
【0070】
図4に示す(a)の場合においては、本体電力供給部22は、左コントローラ3に対して給電を行わない。この場合、左電力供給部32は、左バッテリ31からの電力を左給電対象36に供給する(
図4(a)に示す点線矢印参照)。
【0071】
なお、
図4において図示しないが、(a)〜(d)のいずれの場合においても、本体電力供給部22は、本体給電対象25に対して給電を行う。つまり、本実施形態においては、本体電力供給部22は、左コントローラ3に対して給電を行っている時は、本体給電対象25と左コントローラ3との両方に対して給電を行っている。なお、
図4に示す(a)の場合においては、本体電力供給部22は、本体バッテリ21の電力を本体給電対象25に供給する。
【0072】
図4に示す(b)は、装着状態であって、本体装置2が外部からの給電を受けておらず、左バッテリ31の残量が十分でない場合の給電態様を示す。すなわち、装着状態であって、本体装置2が外部からの給電を受けていない場合において、本体電力供給部22は、左バッテリ31の残量が十分であれば、
図4に示す(a)の態様で給電を行い、左バッテリ31の残量が十分でなければ、
図4に示す(b)の態様で給電を行う。
【0073】
図4に示す(b)の場合においては、本体電力供給部22は、本体バッテリ21からの電力を左コントローラ3(具体的には、左給電対象36)に供給する(
図4(b)に示す点線矢印参照)。すなわち、左電力供給部32は、本体装置2から供給される電力を左給電対象36に供給する。また、
図4に示す(b)の場合、本体装置2は、左コントローラ3に対する充電を行う。すなわち、左電力供給部32は、本体装置2から供給される電力を用いて左バッテリ31を充電する(
図4(b)に示す点線矢印参照)。
【0074】
なお、
図4に示す(b)の場合も
図4に示す(a)の場合と同様、本体電力供給部22は、本体バッテリ21の電力を本体給電対象25に供給する。
【0075】
詳細は後述するが、
図4に示す(b)の状態において左バッテリ31の充電が行われる結果、左バッテリ31の残量が一定以上になると、本体装置2は、左バッテリ31の残量が十分であると判定する。これによって、
図4に示す(a)の状態となり、左バッテリ31に対する充電が停止される。
【0076】
図4に示す(a)および(b)で説明したように、本実施形態においては、本体電力供給部22は、左コントローラ3から残量情報が示す残量に関する条件(具体的には、残量が所定のしきい値未満であること)に応じて、本体バッテリ21から左コントローラ3に電力を供給する。そして、左電力供給部32は、本体装置2から左コントローラ3に電力が供給される場合、左バッテリ31からの電力に代えて本体装置2から供給された電力を左給電対象36(左制御回路33を含む)に供給する。
【0077】
上記によれば、本体装置2は、左コントローラ3が装着状態にある時に常に左コントローラ3に対する給電を行うわけではなく、左バッテリ31の残量に関する条件に応じて給電を行うので、本体バッテリ21の電力を効率良く利用することができる。これによって、情報処理システム1の使用可能時間を長くすることができる。また、条件が満たされる場合には、本体装置2から左コントローラ3に給電が行われるので、左コントローラ3が電池切れとなることを低減することができる。また、ユーザは、左バッテリ31の残量が無くなった場合、本体装置2に対して左コントローラ3を装着することで、左バッテリ31の充電を行うことができる。つまり、左バッテリ31の残量が無くなった場合であっても、ユーザは、本体装置2に対して左コントローラ3を装着することによって、左コントローラ3を使用して操作を行うことが可能である。
【0078】
図4に示す(c)は、装着状態であって、本体装置2が外部からの給電を受けている場合の給電態様を示す。
図4に示す(c)の状態は、本体装置2が外部からの給電を受けている状態、すなわち、本体装置2に対して電力端子部28を介して外部電力が供給中である状態である。
【0079】
図4に示す(c)の場合、本体電力供給部22は、電力端子部28からの外部電力を左コントローラ3に供給する(
図4(c)に示す点線矢印参照)。この場合、左電力供給部32は、
図4(b)に示す場合と同様に、本体装置2から供給される電力を左給電対象36に供給するとともに、本体装置2から供給される電力を用いて左バッテリ31を充電する(
図4(b)に示す点線矢印参照)。
【0080】
また、上記の場合、本体電力供給部22は、電力端子部28からの外部電力を本体給電対象25に供給する(図示せず)とともに、電力端子部28からの外部電力を用いて本体バッテリ21を充電する(
図4(c)に示す点線矢印参照)。なお、他の実施形態においては、本体電力供給部22は、本体バッテリ21の残量が所定量以上である場合は、本体バッテリ21に対する充電を行わないようにしてもよい。
【0081】
なお、
図4に示す(c)の場合、本体電力供給部22は、本体バッテリ21が満タンになる(すなわち、残量が100%になる)まで、本体バッテリ21の充電を行う。また、左電力供給部32は、左バッテリ31の残量が満タンになるまで、左バッテリ31の充電を行う。したがって、
図4に示す(c)の場合においては、情報処理システム1は、各バッテリ21および31を十分に充電することができる。
【0082】
図4に示す(c)で説明したように、本実施形態においては、本体電力供給部22は、電力端子部28を介して本体装置2の外部から電力が供給される場合、本体装置2の外部から供給される電力を本体給電対象25に供給する。これによれば、外部電力が供給される間は、バッテリの電力を消費することなく情報処理システム1を動作させることができる。また、本体電力供給部22は、左コントローラ3から送信された残量情報が示す残量にかかわらず、本体装置2の外部から供給される電力を左コントローラ3に供給してもよい。
【0083】
また、
図4に示す(a)〜(c)等で説明したように、左コントローラ3は、上記装着状態において、残量情報を左有線通信部37を介して本体装置2へ送信する。また、本体電力供給部22は、装着状態において、左コントローラ3に電力を供給すると判定した場合、本体バッテリ21からの電力を本体左接続通信部26を介して左コントローラ3に供給する(
図4に示す(a))。これによれば、本体装置2と左コントローラ3との間で、端子を介した有線通信によって残量情報の送信を行うことができるとともに、当該端子を介して電力を供給することができる。
【0084】
図4に示す(d)は、非装着状態(すなわち、左コントローラ3が本体装置2と無線通信を行っている状態)における給電態様を示す。非装着状態においては、本体装置2と左コントローラ3とが有線で接続されていないので、本体電力供給部22は、左コントローラ3に対する給電を行わない(
図4(d)参照)。したがって、左コントローラ3が本体装置2と無線通信を行っている場合、左電力供給部32は、左バッテリ31からの電力を左給電対象36に供給する(
図4(d)に示す点線矢印参照)。これによって、非装着状態においても左コントローラ3を動作させることができる。
【0085】
次に、
図5を参照して、本体装置2が左コントローラ3に対して給電を行うか否か(すなわち、左バッテリ31の残量が十分であるか否か、換言すれば、
図4に示す(a)の動作を行うか、それとも(b)の動作を行うか)の判定処理について説明する。
【0086】
本実施形態においては、本体装置2は、左バッテリ31の残量がしきい値以上である場合、左コントローラ3に対する給電を行わないと判定し、一方、左バッテリ31の残量がしきい値未満である場合、左コントローラ3に対する給電を行うと判定する。ここで、本実施形態においては、左コントローラ3に対する給電を行うか否かの判定は、第1のしきい値と、当該第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値とを用いて行われる。以下、
図5に示す場合を例として、上記判定処理について説明する。
【0087】
図5は、本体装置2に接続された左バッテリ31の残量の時間変化の一例を示す図である。まず、左コントローラ3が本体装置2に装着された時点(「装着時点」と呼ぶ)T0において、本体装置2は、第1のしきい値を用いて判定を行う。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されたことを検知すると、本体制御回路23は、左コントローラ3からの残量情報が示す残量が、第1のしきい値以上であるか否かを判定する。本体制御回路23は、残量情報が示す残量が第1のしきい値以上であれば、左コントローラ3に対する給電を行わないと判定し、残量情報が示す残量が第1のしきい値未満であれば、左コントローラ3に対する給電を行うと判定する。なお、ここでは、バッテリの残量が百分率で表されるものとし、第1のしきい値を50%とする。
【0088】
なお、他の実施形態においては、装着時における判定処理において、第2のしきい値が用いられてもよいし、第1のしきい値および第2のしきい値とは異なるしきい値(例えば、第1のしきい値よりも小さく、第2のしきい値よりも大きい第3のしきい値)が用いられてもよい。
【0089】
図5の例では、装着時点T0においては、左バッテリ31の残量は第1のしきい値(すなわち、50%)以上であるので、本体制御回路23は、給電を行わないと判定する。この場合、本体制御回路23は、
図4(a)に示す動作を本体電力供給部22に実行させる。この場合、左給電対象36は左バッテリ31の電力によって動作するので、左バッテリ31の残量は時間の経過につれて減少していく(
図5参照)。一方、図示しないが、装着時点T0において左バッテリ31の残量が第1のしきい値未満であった場合、本体制御回路23は、給電を行うと判定する。この場合、本体制御回路23は、
図4(b)に示す動作を本体電力供給部22に実行させる。
【0090】
上記の装着時点T0における判定処理を行った後、本体装置2は、装着状態であって、かつ、本体装置2が外部からの給電を受けていない状態においては、所定時間に1回の割合で、上記の判定処理を実行する。この判定処理は、例えば、左コントローラ3からコントローラ情報を取得する度に実行される。ここで、上記の装着時点T0より後においては、本体制御回路23は、左コントローラ3に対する給電中においては第1のしきい値を用い、左コントローラ3に対する非給電中においては第2のしきい値を用いて、判定処理を行う。
図5の例においては、装着時点T0では給電が行われないので、装着時点T0の直後においては第2のしきい値を用いて判定処理が行われる。なお、ここでは、第2のしきい値は、第1のしきい値よりも小さい値であり、25%である。したがって、
図5に示す例のように、非給電中においては、左バッテリ31の残量が第1のしきい値未満となっても第2のしきい値以上である間は、左コントローラ3に対する給電が行われない。
【0091】
図5に示す時点T1において、左バッテリ31の残量が第2のしきい値未満となると、本体制御回路23は、左コントローラ3に対する給電を行うと判定する。これによって、本体装置2から左コントローラ3に対して給電が開始され、左バッテリ31が充電される(
図4(b)参照)。したがって、時点T1の後においては、左バッテリ31の残量は時間の経過につれて増加していく(
図5参照)。
【0092】
上述のように、左コントローラ3に対する給電中においては、本体制御回路23は、第1のしきい値を用いて上記の判定処理を行う。したがって、時点T1の後においては、左バッテリ31の残量が第2のしきい値以上となっても第1のしきい値未満である間は、左コントローラ3に対する給電を行うと判定される。その結果、本体電力供給部22は左コントローラ3に対する給電を継続して行うので、左バッテリ31の残量は増加する(
図5参照)。
【0093】
時点T2において、左バッテリ31の残量が第1のしきい値以上となった場合、本体制御回路23は、左コントローラ3に対する給電を行わないと判定する。これによって、本体装置2から左コントローラ3に対する給電が停止される。したがって、時点T2の後、左バッテリ31の残量は時間の経過につれて減少していく(
図5参照)。
【0094】
図5に示す例においては、時点T2の後、本体装置2は、左バッテリ31の残量が第2のしきい値未満となったことに応じて左コントローラ3に対する給電を開始する動作と、左バッテリ31の残量が第1のしきい値以上となったことに応じて左コントローラ3に対する給電を停止する動作とを、繰り返し実行する。したがって、本実施形態においては、装着状態において、左バッテリ31の残量は、第2のしきい値(ここでは、25%)以上に維持されることになる。
【0095】
以上のように、本実施形態においては、左電力供給部32は、左バッテリ31から左制御回路33に電力を供給している場合に、本体装置2から左コントローラ3に電力が供給されたときには(
図5に示す時点T1)、当該左バッテリ31からの当該左制御回路33への電力の供給を停止して、本体装置2から供給された電力の当該左制御回路33への供給を開始する。したがって、本実施形態においては、左コントローラ3は、本体装置2からの給電に応じて、自身の左バッテリ31の電力消費を抑えることができる。
【0096】
また、以上のように、本実施形態においては、本体電力供給部22は、左コントローラ3に電力を供給中である場合、左コントローラ3から送信された残量情報が示す残量が第1のしきい値以上となったことを条件として、左コントローラ3に対する電力の供給を停止する(
図5に示す時点T2)。また、本体電力供給部22は、左コントローラ3に電力を供給中でない場合、左コントローラ3から送信された残量情報が示す残量が、第2のしきい値未満となったことを条件として、左コントローラ3に対する電力の供給を開始する(
図5に示す時点T1)。
【0097】
なお、仮に、上記判定処理において1つのしきい値のみが用いられるとすれば、左バッテリ31の残量が当該しきい値未満となったことに応じて給電が開始され、さらに、左バッテリ31の残量が当該しきい値以上となったことに応じて給電が停止されることになる。そのため、給電の開始と停止とが頻繁に繰り返されてしまう。これに対して、本実施形態においては、2つのしきい値を用いることによって、給電の開始と停止とが繰り返される頻度を少なくすることができる。なお、他の実施形態においては、本体装置2は、上記判定処理において1つのしきい値のみを用いるようにしてもよい。
【0098】
また、本実施形態においては、本体装置2は、本体バッテリ21の残量にかかわらず、上述した判定処理に基づいて、左コントローラ3に対する給電を行うか否かを決定する。つまり、本実施形態においては、本体バッテリ21の残量が少なくなっても、本体装置2は、左コントローラ3に対する給電を行うことがある。本実施形態においては、装着状態において情報処理システム1を使用し続けた場合には、本体バッテリ21の残量が、各コントローラのバッテリの残量よりも先に無くなることになる。
【0099】
ここで、仮に、本体バッテリ21の残量よりもコントローラのバッテリの残量が先に無くなったとすると、コントローラを非装着状態で使用することができなくなる。このとき、本体装置2については動作可能であっても、コントローラを使用することができないため、ユーザは情報処理システム1を使用することができなくなる。これに対して、コントローラのバッテリの残量よりも本体バッテリ21の残量が先に無くなった場合には、ユーザは、本体を充電しながら、コントローラを非装着状態で使用することができる(例えば、上述した、本体装置2を表示装置に接続して当該表示装置に画像を表示させる使用態様の利用も可能である)。このように、本実施形態においては、コントローラのバッテリの残量が先に無くなる可能性を低減することによって、本体バッテリ21の残量が無くなった後でもコントローラを使用可能とすることができ、情報処理システム1の利便性を向上することができる。
【0100】
なお、上記においては、本体装置2が左コントローラ3に対して給電を行う場合を例にして説明したが、本体装置2が右コントローラ4に対して給電を行う場合も上記と同様である。ここで、本実施形態においては、本体装置2は、各コントローラ3および4に対して独立して給電を制御する。すなわち、本体装置2は、左バッテリ31に関する状態(例えば、装着状態、あるいは、左バッテリ31の充電状態)とは無関係に、右コントローラ4に対して給電を行うか否かを判定する。したがって、本体装置2は、左コントローラ3に対して給電している時に、右コントローラ4に対して給電していないこともあり得る。
【0101】
ここで、本実施形態においては、本体電力供給部22は、本体装置2に装着されている複数(本実施形態においては、2つ)のコントローラのうちで、条件を満たす残量情報(すなわち、しきい値未満となる残量を示す残量情報)を送信したコントローラに対して本体バッテリ21からの電力を供給する。これによれば、本体装置2は、各コントローラに対して独立して給電を制御することができるので、各コントローラに対する給電を効率良く行うことができる。
【0102】
[4.各装置における処理の具体例]
(4−1.本体装置2における処理の具体例)
図6は、本体装置2において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図6に示す一連の処理は、本体装置2の起動中において継続的に実行される。すなわち、
図6に示す一連の処理は、本体装置2の起動に応じて開始される。本実施形態においては、本体装置2は、起動中において、オンモードとスリープモードとのいずれかのモードで動作する。オンモードは、例えば、本体装置2が通常の動作を行うモードである。スリープモードは、例えば、ディスプレイがオフにされるモードであってもよいし、アプリケーションの実行が行われないモードであってもよい。本実施形態においては、上記2つのいずれのモードにおいても上記一連の処理が実行される。ただし、他の実施形態においては、スリープモードにおいては上記一連の処理が実行されなくてもよい。
【0103】
本実施形態では、本体装置2の本体制御回路23に含まれるCPUが、
図6に示す各ステップの処理を実行する。すなわち、本実施形態においては、CPUが、本体装置2に記憶される情報処理プログラムを実行することによって、
図6に示す各ステップの処理を実行する。ただし、他の実施形態においては、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、CPU以外のプロセッサや専用回路(例えば、本体電力供給部22が有する回路)が実行するようにしてもよい。
【0104】
また、
図6に示すフローチャート(後述する
図7におけるフローチャートについても同様)における各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0105】
また、
図6に示すフローチャートにおいては、左コントローラ3に対する本体装置2の処理を示す。本実施形態においては、本体装置2は、
図6に示す一連の処理と同様の処理を、右コントローラ4に対しても実行する。なお、左コントローラ3に対する一連の処理(ステップS1〜S9)と、右コントローラ4に対する一連の処理とは、並行して実行される。
【0106】
本体装置2は、
図6に示す一連の処理に用いられる各種の情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶する。例えば、メモリには、上記残量情報、第1しきい値情報、第2しきい値情報、および給電フラグ情報が記憶される。第1しきい値情報は、上記第1のしきい値を示す情報であり、第2しきい値情報は、上記第2のしきい値を示す情報である。給電フラグ情報は、本体装置がコントローラに対して給電中であるか否かを示すフラグの情報である。本実施形態においては、左コントローラに関する給電フラグ情報と、右コントローラ4に関する給電フラグ情報がメモリに記憶される。また、本体制御回路23(具体的には、CPU)は、
図6に示す各処理を、メモリを用いて実行する。すなわち、本体制御回路23は、各処理ステップによって得られる情報をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0107】
図6に示すステップS1において、本体制御回路23は、左コントローラ3から残量情報を取得する。すなわち、本体制御回路23は、本体無線通信部24または本体左接続通信部26を介して左コントローラ3からコントローラ情報を受信する。本体制御回路23は、受信したコントローラ情報に含まれる残量情報をメモリに記憶する。なお、本実施形態においては、ステップS1の処理は、所定時間に1回の割合で繰り返し実行される。この所定時間は、左コントローラ3がコントローラ情報を送信する時間間隔と同じであってもよいし、異なっていてもよい。上記ステップS1の次に、ステップS2の処理が実行される。
【0108】
ステップS2において、本体制御回路23は、本体装置2と左コントローラ3とが装着状態であるか否かを判定する。ステップS2の判定の具体的な方法は任意である。例えば、本体制御回路23は、本体左接続通信部26に含まれる所定の端子における信号状態(例えば、電圧状態)に基づいて判定を行う。ステップS2の判定結果が肯定である場合、ステップS3の処理が実行される。一方、ステップS2の判定結果が否定である場合、後述するステップS9の処理が実行される。
【0109】
ステップS3において、本体制御回路23は、本体装置2が外部からの給電を受けているか否かを判定する。すなわち、本体制御回路23は、電力端子部28を介して外部から電力が供給されているか否かを判定する。ステップS3の判定結果が肯定である場合、ステップS4の処理が実行される。一方、ステップS3の判定結果が否定である場合、ステップS5の処理が実行される。
【0110】
ステップS4において、本体制御回路23は、外部電力を左コントローラ3に供給する。すなわち、本体制御回路23は、電力端子部28からの外部電力を左コントローラ3に供給するように、本体電力供給部22に対して制御指令を出力する。なお、ステップS4の時点において、すでに外部電力を左コントローラ3に給電している状態であれば、本体制御回路23は、上記制御指令を再度出力しなくてもよい。また、本体制御回路23は、左バッテリ31に対する充電を行う旨の指示を示す指示情報を、本体左接続通信部26を介して左コントローラ3へ送信する。
【0111】
さらに、上記ステップS4において、本体制御回路23は、電力端子部28からの外部電力を本体給電対象25に供給するとともに、電力端子部28からの外部電力を用いて本体バッテリ21を充電するように、本体電力供給部22を制御する。以上のステップS4の処理によって、
図4に示す(c)の動作が行われる。ステップS4の次に、ステップS1の処理が再度実行される。
【0112】
ステップS5において、本体制御回路23は、「本体装置2に左コントローラ3が装着された時点(換言すれば、装着された直後)である」、または、「左コントローラ3に対する給電中である」か否かを判定する。ここで、本体装置2に左コントローラ3が装着された時点であるか否かの判定は、例えば、ステップS2の判定結果が否定から肯定へと変化した直後であるか否かによって行うことができる。また、左コントローラ3に対する給電中であるか否かの判定は、メモリに記憶されている給電フラグ情報を参照することによって行うことができる。ステップS5の判定結果が肯定である場合、ステップS6の処理が実行される。一方、ステップS5の判定結果が否定である場合、ステップS7の処理が実行される。
【0113】
ステップS6において、本体制御回路23は、左バッテリ31の残量が十分であるか否かの判定を、第1しきい値を用いて行う。すなわち、本体制御回路23は、ステップS1の処理で取得された残量情報が示す左バッテリ31の残量が50%以上であるか否かを判定する。ステップS6の判定結果が肯定である場合、ステップS9の処理が実行される。一方、ステップS6の判定結果が否定である場合、ステップS8の処理が実行される。
【0114】
一方、ステップS7において、左バッテリ31の残量が十分であるか否かの判定を、第2しきい値を用いて行う。すなわち、本体制御回路23は、ステップS1の処理で取得された残量情報が示す左バッテリ31の残量が25%以上であるか否かを判定する。ステップS7の判定結果が肯定である場合、ステップS9の処理が実行される。一方、ステップS7の判定結果が否定である場合、ステップS8の処理が実行される。
【0115】
ステップS8において、本体制御回路23は、本体バッテリ21の電力を左コントローラ3に供給する。すなわち、本体制御回路23は、本体バッテリ21の電力を左コントローラ3に供給するように、本体電力供給部22に対して制御指令を出力する。また、本体制御回路23は、左コントローラ3に対して給電中であることを示す給電フラグ情報をメモリに記憶する。なお、ステップS8の時点において、本体バッテリ21の電力を左コントローラ3に供給している状態であれば、本体制御回路23は、上記制御指令を再度出力しなくてもよく、給電フラグ情報を再度メモリに記憶しなくてもよい。また、本体制御回路23は、左バッテリ31に対する充電を行う旨の指示を示す指示情報を、本体左接続通信部26を介して左コントローラ3へ送信する。
【0116】
さらに、ステップS8において、本体制御回路23は、本体バッテリ21の電力を本体給電対象25に供給するように、本体電力供給部22を制御する。以上のステップS8の処理によって、
図4に示す(b)の動作が行われる。ステップS8の次に、ステップS1の処理が再度実行される。
【0117】
一方、ステップS9において、本体制御回路23は、左コントローラに対する給電を行わず、本体給電対象25に対して給電を行う。すなわち、本体制御回路23は、本体バッテリ21の電力を本体給電対象25に供給するように、本体電力供給部22を制御する。また、本体制御回路23は、左コントローラ3に対して給電中でないことを示す給電フラグ情報をメモリに記憶する。なお、ステップS9の時点において、本体バッテリ21の電力を左コントローラ3に供給していない状態であれば、本体制御回路23は、給電フラグ情報を再度メモリに記憶しなくてもよい。また、本体制御回路23は、左バッテリ31に対する充電を行わない旨の指示を示す指示情報を、本体左接続通信部26を介して左コントローラ3へ送信する。以上のステップS9の処理によって、
図4に示す(a)または(d)の動作が行われる。ステップS9の次に、ステップS1の処理が再度実行される。
【0118】
(4−2.左コントローラ3における処理の具体例)
図7は、左コントローラ3において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図7に示す一連の処理は、左コントローラ3の動作中(具体的には、左給電対象36に電力が供給されている間、または、左コントローラ3の電源がオンにされている間)において継続的に実行される。
【0119】
本実施形態では、左コントローラ3の左制御回路33が、
図7に示す各ステップの処理を実行する。ただし、他の実施形態においては、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、左制御回路33以外の他の処理回路(例えば、左電力供給部32が有する回路)が実行するようにしてもよい。
【0120】
また、
図7に示すフローチャートにおいては、左コントローラ3において実行される一連の処理を示す。ただし、本実施形態においては、右コントローラ4も
図7に示す一連の処理と同様の処理を実行する。
【0121】
左コントローラ3は、
図7に示す一連の処理に用いられる各種の情報(換言すれば、データ)を、自身が有するメモリに記憶する。また、左制御回路33は、
図7に示す各処理を、メモリを用いて実行する。すなわち、左制御回路33は、各処理ステップによって得られる情報をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0122】
図7に示すステップS11において、左制御回路33は、本体装置2と通信を行う。すなわち、左制御回路33は、左無線通信部34または左有線通信部37を介して本体装置2へコントローラ情報を送信する。また、左制御回路33は、左無線通信部34または左有線通信部37を介して本体装置2から指示情報を受信する。なお、本実施形態においては、ステップS11の処理は、上述した所定時間に1回の割合で繰り返し実行される。ステップS11の次に、ステップS12の処理が実行される。
【0123】
ステップS12において、左制御回路33は、本体装置2と左コントローラ3とが装着状態であるか否かを判定する。ステップS12の判定の具体的な方法は任意である。例えば、左制御回路33は、左有線通信部37に含まれる所定の端子における信号状態(例えば、電圧状態)に基づいて判定を行う。ステップS12の判定結果が肯定である場合、ステップS13の処理が実行される。一方、ステップS12の判定結果が否定である場合、後述するステップS15の処理が実行される。
【0124】
ステップS13において、左制御回路33は、左有線通信部37を介して本体装置2から給電が行われているか否かを判定する。ステップS13の判定の具体的な方法は任意である。例えば、左制御回路33は、本体装置2から送信されてくる指示情報が、左バッテリ31に対する充電を行う旨の指示を示すか否かによって上記判定を行ってもよいし、左有線通信部37に含まれる上記電力端子における電圧状態に基づいて上記判定を行ってもよい。ステップS13の判定結果が肯定である場合、ステップS14の処理が実行される。一方、ステップS13の判定結果が否定である場合、後述するステップS15の処理が実行される。
【0125】
ステップS14において、左制御回路33は、本体装置2からの電力によって、左給電対象36への電力供給と、左バッテリ31に対する充電とを行う。すなわち、左制御回路33は、本体装置2からの電力を左給電対象36に供給するとともに、本体装置2からの電力によって左バッテリ31を充電する(
図4(b)または(c))ように、左電力供給部32を制御する。ステップS14の次に、ステップS11の処理が再度実行される。
【0126】
一方、ステップS15において、左制御回路33は、左バッテリ31からの電力によって、左給電対象36への電力供給を行う。すなわち、左制御回路33は、左バッテリ31からの電力を左給電対象36に供給する(
図4(a)または(d))ように、左電力供給部32を制御する。ステップS15の次に、ステップS11の処理が再度実行される。
【0127】
[5.変形例]
(コントローラのバッテリの充電に関する変形例)
上記実施形態においては、各コントローラ3および4の電力供給部(具体的には、左電力供給部32および右電力供給部42)は、本体装置2からコントローラに電力が供給される場合、本体装置2から供給された電力を制御回路(具体的には、左制御回路33および右制御回路43)に供給するとともに、本体装置2から供給された電力を用いてバッテリ(具体的には、左バッテリ31および右バッテリ41)に対する充電を行う。
【0128】
ここで、他の実施形態においては、各コントローラ3および4の電力供給部は、本体装置2から電力が供給される場合、当該供給される電力を制御回路に供給する一方、バッテリに対する充電を行わないようにしてもよい。換言すれば、本体装置2は、コントローラに対して給電を行う場合、コントローラの給電対象に対して給電を行い、コントローラのバッテリを充電しないようにしてもよい。なお、上記実施形態においては、本体装置2は、コントローラに対して給電を行う場合に、コントローラのバッテリに対する充電を行わない旨の指示を示す指示情報を当該コントローラへ送信することによって、給電対象に対する給電のみを行うことができる。
【0129】
例えば、上記実施形態の変形例においては、本体装置2は、コントローラに対して非給電中である状態において、当該コントローラのバッテリの残量が所定のしきい値未満となった場合、当該コントローラの給電対象に対する給電のみを行う(すなわち、バッテリの充電を行わない)ようにしてもよい。これによれば、本体装置2の本体バッテリ21の残量を減少させにくくすることができ、本体装置2の使用可能時間を長くすることができる。なお、上記変形例における上記所定のしきい値は、例えば、上記第1のしきい値でもよいし、第2のしきい値でもよい。また、本体装置2は、1種類のしきい値を用いてもよい。
【0130】
また、上記変形例においては、例えば、本体装置2にコントローラが装着された時点において、当該コントローラのバッテリの残量が上記所定のしきい値未満であった場合には、当該コントローラの給電対象に対する給電と、当該コントローラのバッテリに対する充電とを行うようにしてもよい。このように、本体装置2は、所定の第1条件が満たされる場合においては、コントローラの給電対象に対する給電と、当該コントローラのバッテリに対する充電との両方を行い、所定の第2条件が満たされる場合においては、コントローラの給電対象に対する給電のみを行うようにしてもよい。なお、上記第1条件および第2条件は、例えば、コントローラのバッテリの残量に関する条件、本体装置2からコントローラへの給電状況(例えば、給電中であるか否か)に関する条件、および/または、本体装置2とコントローラとの装着状態(例えば、装着された直後であるか否か)に関する条件である。
【0131】
(コントローラに対する給電に関する変形例)
また、上記実施形態の変形例においては、本体装置2は、本体バッテリ21の残量が少なくなった場合には、コントローラに対する給電を停止するようにしてもよい。すなわち、本体電力供給部22は、本体バッテリ21の残量が所定量以下(例えば、25%以下)である場合には、コントローラから送信された残量情報が示す残量にかかわらず、本体バッテリ21から当該コントローラに対する電力供給を停止してもよい。これによれば、本体装置2の本体バッテリ21の残量を減少させにくくすることができ、本体装置2の使用可能時間を長くすることができる。
【0132】
また、他の実施形態においては、コントローラの給電対象に対する給電のみを行う変形例(上記“(コントローラのバッテリの充電に関する変形例)”を参照)と、本体バッテリ21の残量が少ない場合にコントローラに対する給電を停止する変形例(上記“(コントローラに対する給電に関する変形例)”を参照)とを組み合わせてもよい。
【0133】
また、上記実施形態の変形例においては、本体装置2は、コントローラが装着状態となったことに応じて電力を供給するようにしてもよい。このとき、本体装置2は、装着時点よりも後で、コントローラに対する給電を所定の条件下で(例えば、コントローラの残量が所定値以上である場合に)停止してもよいし、コントローラが装着状態である間はコントローラに対する給電を継続してもよい。また、上記変形例において、コントローラは、本体装置2から供給された電力を用いて、コントローラの給電対象に対する給電のみを行ってもよいし、給電対象に対する給電と、バッテリに対する充電とを行ってもよい。
【0134】
このように、上記実施形態および上記変形例においては、本体電力供給部22は、本体装置2がコントローラと有線通信が可能な状態(換言すれば、装着状態)であることを少なくとも条件として、本体バッテリ21から、有線通信が可能な状態にあるコントローラに電力を供給する。また、各コントローラ3および4の各電力供給部32および42は、本体装置2がコントローラと有線通信が可能でない状態(換言すれば、非装着状態)において、各コントローラ3および4のバッテリ31および41から各制御回路33および43に電力を供給する。上記によれば、本体装置2からコントローラを外して使用することができるとともに、本体装置2にコントローラを装着することによってコントローラのバッテリを充電することができるので、ユーザは、コントローラを充電しながら使用することが可能である。これによって、コントローラの利便性を向上することができる。
【0135】
(その他の変形例)
上記実施形態においては、本体制御回路23は、操作部(左操作部35および/または右操作部45)に対する操作に基づくゲーム処理を実行する。つまり、上記実施形態においては、情報処理システム1は、ゲーム装置(またはゲームシステム)として機能するものであった。ここで、他の実施形態においては、情報処理システム1は、ゲーム装置として機能するものに限らず、例えば、タブレット端末、スマートフォン、または携帯電話等の、任意の情報処理装置であってもよい。
【0136】
また、他の実施形態において、本体装置2が例えばインターネット等のネットワークを介してサーバと通信可能である場合、本体装置2がサーバから更新指示を受信することによって、本体装置2および/またはコントローラにおける処理動作が変更されてもよい。例えば、本体装置2は、サーバからの更新指示に応じて、(a)しきい値の値、(b)コントローラに対して給電を行う場合に当該コントローラのバッテリを充電するか否か、または、(c)本体バッテリ21の残量が少ない場合にコントローラに対して給電を行うか否か、等を、変更するようにしてもよい。
【0137】
また、上記実施形態において本体装置2で実行された処理の一部は、コントローラ側で実行されてもよいし、上記実施形態においてコントローラで実行された処理の一部は、本体装置2側で実行されてもよい。例えば、他の実施形態においては、コントローラが上記しきい値を用いた判定処理(すなわち、ステップS6およびS7の判定処理)を実行し、判定結果を本体装置2へ送信するようにしてもよい。また例えば、本体装置2からコントローラに電力が供給される場合において、コントローラのバッテリを充電するか否かの判定を、コントローラが実行するようにしてもよい。