【文献】
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【文献】
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【文献】
Journal of the American Chemical Society ,2010年,132(49),p.17378-17380
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
病状が、急性呼吸窮迫症候群、ショック、酸素毒性、セプシス、敗血症もしくは外傷に続発性の多臓器障害症候群;心肺バイパス、心筋梗塞、卒中もしくは血栓溶解剤の使用による組織の再潅流障害;熱傷;輸血関連性障害;血液透析;乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、皮膚エリテマトーデス、白斑、酒さ、座瘡、扁平苔癬、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、強皮症および好中球性皮膚症などの炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患;慢性蕁麻疹、脱毛症;歯周および粘膜の炎症性疾患;結膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、ベーチェット病、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎などの目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患;脈管炎;筋炎および皮膚筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性型の関節炎;変形性関節症、骨粗鬆症;多発性硬化症、急性および慢性糸球体腎炎、真性糖尿病、膵炎、ウイルス性および自己免疫性の肝炎、胃炎、クローン病および潰瘍性大腸炎、壊死性腸炎などの炎症性腸疾患;全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、自己免疫性リウマチ性疾患および他の全身性もしくは器官/組織特異的自己免疫疾患;慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気腫;肺線維症;慢性気管支炎;喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性およびアレルギー性の疾患;多腺性自己免疫疾患、アジソン病、グレーブス病、自己免疫性甲状腺炎;腎臓、心臓、肺、肝臓、島細胞、小腸、角膜、皮膚、骨髄、かかる器官/組織に由来する幹細胞および/または他の細胞などにおける器官/組織の移植片の急性および慢性的拒絶ならびに移植片対宿主病;移植および免疫媒介性疾患における寛容誘導レジメン;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;アルツハイマー病;アテローム性動脈硬化および慢性心血管疾患;創傷治癒;マラリア、HIV感染およびロイコトキシン産生菌感染、多発性骨髄腫、リンパ腫、白血病またはLFA−1発現細胞が関与している他の悪性疾患から選択される、被験体のLFA−1またはその対リガンドと関連している病状を予防もしくは処置するための方法における使用のための請求項13に記載の化合物。
LFA−1またはICAM−1に関連する病状が、非感染性ブドウ膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患;皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性皮膚症、炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患;全身性エリテマトーデス;脈管炎;筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎;移植の適応症;制御性細胞集団および/または免疫寛容の誘導の候補である適応症;多発性硬化症;I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎;喘息およびアレルギー性疾患;疾患を誘発する抗原もしくはアレルゲンが既知である免疫媒介性疾患;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;またはLFA−1発現細胞が関与している悪性疾患から選択される、被験体のLFA−1またはその対リガンドと関連している病状を予防もしくは処置するための方法における使用のため請求項13に記載の化合物。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の詳細な説明
以下は、本明細書および添付の特許請求の範囲で用いている用語の定義である。本明細書における基または用語について示したこの最初の定義は、特に記載のない限り、本明細書全体および特許請求の範囲における単独または別の基の一部としての該基または用語に対して適用される。
【0019】
用語「アシル」は、本明細書で用いる場合、有機原子団に連結されたカルボニル基、より具体的には、有機原子団または式(Ia)または(Ib)の化合物の環に連結された基C(=O)Rならびに二価の基−C(=O)−または−C(=O)R−をいう。
【0020】
用語「アルケニル」は、本明細書で用いる場合、2〜6個の炭素原子と少なくとも1つの二重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基をいう。
【0021】
用語「アルキル」は、本明細書で用いる場合、アルカンから1個の水素原子を除去することによって誘導される、1〜6個の炭素原子の飽和の直鎖または分枝鎖の基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシルをいう。本発明のアルキル基は置換されていてもよい。
【0022】
用語「アリール」は、本明細書で用いる場合、1個または2個の芳香族環を有する単環式または二環式の炭素環式の環系をいう。また、アリール基は、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロペンタンまたはシクロペンテン環と縮合しているものであってもよい。本発明のアリール基は置換されていてもよい。本発明の好ましいアリール基および任意選択的に置換されているアリール基は、それぞれ、フェニル基または置換フェニル基である。
【0023】
用語「シクロアルキル」は、本明細書で用いる場合、シクロアルカンから1個の水素原子を除去することによって誘導される、通常3〜6個の炭素の一価の飽和環式または二環式の炭化水素基をいう。本発明のシクロアルキル基は置換されていてもよい。
【0024】
用語「フルオロアルキル」は、本明細書で用いる場合、1個の炭素原子の水素原子のうちの1個、2個またはすべて、好ましくは1個の炭素原子の水素原子のすべてがフッ素(fluoride)原子で置き換えられている、1〜6個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子のアルキル基をいう。用語「トリフルオロアルキル」は、本明細書で用いる場合、1個の炭素原子の水素原子のすべてがフッ素原子で置き換えられている、1〜6個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子のアルキル基をいう。
【0025】
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、本明細書で用いる場合、F、Cl、BrまたはIをいう。
【0026】
用語「ヘテロアリール」は、本明細書で用いる場合、少なくとも1つの環内に少なくとも1個のヘテロ原子(O、SまたはN)を有する、置換および非置換の芳香族の5員または6員の単環式の基、9員または10員の二環式の基、および11〜14員の三環式の基をいう。ヘテロ原子を含むヘテロアリール基の各環は、1個もしくは2個の酸素原子もしくはイオウ原子および/または1〜4個の窒素原子を含有するものであり得るが、各環内のヘテロ原子の総数は4個以下であり、各環は少なくとも1個の炭素原子を有するものとする。二環式の基および三環式の基で完成された縮合環は、炭素原子のみを含むものであってもよく、飽和であっても部分飽和であっても不飽和であってもよい。窒素原子およびイオウ原子は酸化型であってもよく、窒素原子は4級化されていてもよい。二環式または三環式であるヘテロアリール基は、少なくとも1個の完全に芳香族の環を含んでいなければならないが、その他の縮合環または環は芳香族であっても非芳香族であってもよい。ヘテロアリール基は、任意の環の利用可能な任意の窒素原子または炭素原子で結合され得る。本発明のヘテロアリール基は置換されていてもよい。本発明のヘテロアリール基は、例えば、アルキルまたはハロゲンで、好ましくはメチルおよび/またはフッ素で置換されたものであり得る。通常、本発明のヘテロアリール基および任意選択的に置換されているヘテロアリール基は、それぞれ、環内に少なくとも1個のヘテロ原子(O、SまたはN)、好ましくは1個のヘテロ原子(O、SまたはN)、より好ましくは1個のOまたはNを有する置換および/または非置換の芳香族の5員または6員の単環式の基からなる群より選択される。本発明の好ましいヘテロアリール基および任意選択的に置換されているヘテロアリール基は、それぞれ、ピリジニル基、置換ピリジニル基、フラニル基および置換フラニル基からなる群より選択される。置換ピリジニル基および置換フラニル基は、例えば、それぞれフッ素化またはメチル化されたフラニルおよびピリジニル、例えば、5−フルオロフラン−2−イル、5−メチルフラン−2−イル、3−フルオロ−4−ピリジル、3,5−ジフルオロ−4−ピリジル、2−メチル−4−ピリジル、2,6−ジメチル−4−ピリジルである。最も好ましくは、非置換のヘテロアリール基、特に非置換のピリジニル基または非置換のフラニル基が本発明におけるヘテロアリール基として使用される。
【0027】
本発明のアリールまたはヘテロアリール基の置換基としては
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)−COOH、
(c)−SO
2OH、
(d)−PO(OH)
2、
(e)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(f)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(g)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(h)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(i)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(j)シアノ、
(k)ニトロ、
(l)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(m)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル(akyl)基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成しており、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成しており、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、(xi)ニトロ、または(xii)ハロゲン
が挙げられる。
【0028】
用語「LFA−1阻害薬」は、本明細書で用いる場合、LFA−1とその対リガンドとの相互作用を阻害し得る化合物を包含している。
【0029】
用語「LFA−1またはその対リガンドと関連している病状」は、本明細書で用いる場合、LFA−1担持細胞が診断、予防、治療または薬物送達のための標的として使用され得る炎症性、免疫媒介性、感染性または悪性の任意の病状を包含している。
【0030】
用語「LFA−1の対リガンド」または「対リガンド」は、本明細書で用いる場合、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、ICAM−4、ICAM−5およびJAM−1を包含している。
【0031】
化合物
第1の態様において、本発明により、式(Ia)
【化6】
による、または式(Ib)
【化7】
(式中:
X
1は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
X
2は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
ここで、X
1とX
2のうち少なくとも一方はハロゲンまたはCF
3であり;
AはNまたはCR
5であり、ここで、R
5は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニル、CF
3、CCl
3、CN、NO
2、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するO−アルキル、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するS−アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールから選択され;
R
1は、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され;
R
2およびR
4は独立して、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよい、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)−COOH、
(c)−SO
2OH、
(d)−PO(OH)
2、
(e)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(f)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(g)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(h)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(i)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(j)シアノ、
(k)ニトロ、
(l)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(m)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、または、
(D)(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(v)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)式−COOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(b)式−CONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(c)式−NHR
35の基、ここで、R
35はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
35が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(d)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
R
3は、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は式−OR
8の基で置換されていてもよく、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルまたはアシル基である、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)式−COOR
12の基、ここで、R
12は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(c)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(d)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(e)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(f)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(g)シアノ、
(h)ニトロ、
(i)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(j)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成しており、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
ここで、R
2とR
3のうちの少なくとも一方は(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、ここで、R
1とR
2は互いに異なっている;
R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよく;
nは0、1、2または3である)
による化合物、
その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグ
を提供する。
【0032】
さらなる一態様では、本発明により、式(Ia)
【化8】
(式中:
X
1は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
X
2は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
ここで、X
1とX
2のうち少なくとも一方はハロゲンまたはCF
3であり;
AはNまたはCR
5であり、ここで、R
5は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニル、CF
3、CCl
3、CN、NO
2、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するO−アルキル、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するS−アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールから選択され;
R
1は、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され;
R
2およびR
4は独立して、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよい、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)−COOH、
(c)−SO
2OH、
(d)−PO(OH)
2、
(e)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(f)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(g)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(h)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(i)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(j)シアノ、
(k)ニトロ、
(l)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(m)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、または、
(D)(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
3が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(ここで、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(v)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)式−COOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(b)式−CONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(c)式−NHR
35の基、ここで、R
35はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
35が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(d)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
R
3は、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は式−OR
8の基で置換されていてもよく、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルまたはアシル基である、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)式−COOR
12の基、ここで、R
12は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(c)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(d)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(e)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(f)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(g)シアノ、
(h)ニトロ、
(i)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(j)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
ここで、R
2とR
3のうちの少なくとも一方は(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、ここで、R
1とR
2は互いに異なっている;
R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよく;
nは0、1、2または3である)
による化合物、
その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグ
を提供する。
【0033】
さらなる一態様では、本発明により、式(Ib)
【化9】
(式中:
X
1は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
X
2は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
ここで、X
1とX
2のうち少なくとも一方はハロゲンまたはCF
3であり;
AはNまたはCR
5であり、ここで、R
5は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニル、CF
3、CCl
3、CN、NO
2、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するO−アルキル、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するS−アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールから選択され;
R
1は、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され;
R
2およびR
4は独立して、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよい、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、
ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)−COOH、
(c)−SO
2OH、
(d)−PO(OH)
2、
(e)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(f)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(g)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成しており、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(h)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(i)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(j)シアノ、
(k)ニトロ、
(l)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(m)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、または、
(D)(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(v)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)式−COOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(b)式−CONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(c)式−NHR
35の基、ここで、R
35はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
35が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(d)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
R
3は、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は式−OR
8の基で置換されていてもよく、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルまたはアシル基である、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(c)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(d)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(e)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(f)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(g)シアノ、
(h)ニトロ、
(i)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(j)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
ここで、R
2とR
3のうちの少なくとも一方は(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、ここで、R
1とR
2は互いに異なっている;
R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよく;
nは0、1、2または3である)
による化合物、
その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグ
を提供する。
【0034】
さらなる一態様では、本発明により、式(Ia)
【化10】
による、および/または式(Ib)
【化11】
(式中:
X
1は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
X
2は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
ここで、X
1とX
2のうち少なくとも一方はハロゲンまたはCF
3であり;
AはNまたはCR
5であり、ここで、R
5は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニル、CF
3、CCl
3、CN、NO
2、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するO−アルキル、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するS−アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールから選択され;
R
1は、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され;
R
2およびR
4は独立して、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよい、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)−COOH、
(c)−SO
2OH、
(d)−PO(OH)
2、
(e)式−COOR
12の基、ここで、R
12は1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(f)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(g)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15およびR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(h)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(i)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(j)シアノ、
(k)ニトロ、
(l)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(m)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、または、
(D)(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(v)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)式−COOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(b)式−CONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(c)式−NHR
35の基、ここで、R
35はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
35が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(d)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
で置き換えられていてもよい、
から選択され;
R
3は、
(A)H、
(B)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は式−OR
8の基で置換されていてもよく、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルまたはアシル基である、
(C)(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリール、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)式−COOR
12の基、ここで、R
12は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(c)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(d)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(e)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(f)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(g)シアノ、
(h)ニトロ、
(i)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(j)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
から選択され、
ここで、R
2とR
3のうちの少なくとも一方は(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールである;
R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよく;
nは0、1、2または3である)
による化合物、
式(Ia)による化合物と式(Ib)による化合物のラセミ体、式(Ia)による化合物もしくは式(Ib)による化合物のジアステレオマー、式(Ia)による化合物のジアステレオマーのメソ体(ここで、R
1とR
2は同じである)、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
【0035】
さらなる一態様では、本発明により、式(Ia)
【化12】
(式中:
X
1は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
X
2は、H、ハロゲンまたはCF
3から選択され、
ここで、X
1とX
2のうち少なくとも一方はハロゲンまたはCF
3であり;
AはNまたはCR
5であり、ここで、R
5は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルケニル、CF
3、CCl
3、CN、NO
2、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するO−アルキル、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルを有するS−アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールから選択され;
R
1とR
2は同じであり、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、または3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され;
R
4はHであり;
R
3は、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
ここで、前記アリールまたはヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(a)1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(b)式−COOR
12の基、ここで、R
12は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(c)式−NR
13R
14の基、ここで、R
13およびR
14は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
13とR
14が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(d)式−CONR
15R
16の基、ここで、R
15およびR
16は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
15とR
16が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成している、
(e)式−OR
17の基、ここで、R
17はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(f)式−SR
18の基、ここで、R
18はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(g)シアノ、
(h)ニトロ、
(i)式−C(NR
19)−NR
20R
21のアミジノ基
ここで、R
19、R
20およびR
21は各々、独立して、Hまたは1〜3個の炭素原子のアルキルであり、R
19、R
20およびR
21のうちの2つがさらに、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子(1個または複数)と一緒に複素環式の環を形成していてもよい、または
(J)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−COOR
22の基、ここで、R
22は、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルである、
(v)式−NR
23R
24の基、ここで、R
23およびR
24は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルであるか、あるいはR
23とR
24が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
23とR
24のうちの一方がR
11基である、
(vi)式−CONR
25R
26の基、ここで、R
25およびR
26は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか、あるいはR
25とR
26が、3〜5個の炭素原子の飽和炭化水素橋かけ部を構成し、両者間の窒素原子と一緒に複素環式の環を形成しているか、あるいはR
25とR
26のうちの一方がR
11基である、
(vii)式−COR
27の基、ここで、R
27はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたはR
11である、
(viii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(ix)式−SR
29の基、ここで、R
29はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(x)シアノ、
(xi)ニトロ、または
(xii)ハロゲン
で置き換えられていてもよく;
R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキルまたはシクロアルキル基は:
(a)式−OR
8の基、ここで、R
8は1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、または
(b)式−NR
9R
10の基、ここで、R
9およびR
10は各々、独立して、1〜2個の炭素原子のアルキルもしくはアシル基である、
で置換されていてもよく;
nは0、1、2または3である)
による化合物のジアステレオマーのメソ体、
その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグ
を提供する。
【0036】
一部の実施形態では、以下の化合物:
エチル3−(3−クロロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキシレート
3−(3−クロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−メチル−6,6−ジフェニル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1,6,6−トリフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,6,6−トリフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1,6,6−トリフェニル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−1,6,6−トリフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−(4−クロロフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−(4−ニトロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−(4−ニトロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−(4−ニトロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−(4−ニトロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−(3−クロロ−4−メチル−フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロ−6−メトキシ−フェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
は本発明から除外される。一部の実施形態では、プロシミドン(3−(3,5−ジクロロフェニル)−1,5−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン)が単独で本発明から除外されるか、または除外される上記の化合物に加えて除外される。
【0037】
本発明から除外される化合物は、通常、除外される上記の化合物のラセミ体、ジアステレオマーおよび/またはジアステレオマーのメソ体も包含している。
【0038】
好ましくは、AはCR
5であり、R
5はHまたはハロゲンである。より好ましくは、AはCR
5であり、X
1およびX
2およびR
5のうちの少なくとも2つはハロゲンである。
【0039】
好ましくは、X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3、より好ましくは両方がハロゲンである。
【0040】
好ましくは、R
1は、H、1〜6個の炭素原子の分枝または非分枝のアルキルから選択される。より好ましくは、R
1は、H、1〜3個の炭素原子を有する非分枝のアルキル基から選択される。
【0041】
特に好ましくは、R
1は、Hまたはメチルから選択される。
【0042】
好ましくは、R
2は、H、1〜6個の炭素原子の分枝または非分枝のアルキルから選択されるか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、または
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択される。
【0043】
より好ましくは、R
2は、H、1〜6個の炭素原子の分枝または非分枝のアルキルから選択されるか、あるいは
式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
から選択される(D)の置換基から選択される。さらにより好ましくは、R
2は、H、1〜6個の炭素原子の分枝または非分枝のアルキルから選択される。最も好ましくは、R
2は、H、または1〜3個の炭素原子を有する非分枝のアルキル基から選択される。特に好ましくは、R
2は、Hまたはメチルから選択される。
【0044】
好ましくは、R
3は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、または
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよい。
【0045】
より好ましくは、R
3は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、または
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよい。
【0046】
より好ましくは、R
3は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、または
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよい。
【0047】
より好ましくは、R
3は、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、または
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよく、
ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0である。
【0048】
好ましくは、R
4は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、または
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される;または
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
から選択される(D)の置換基から選択される。
【0049】
より好ましくは、R
4は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、特に、NR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基
から選択される(D)の置換基から選択される。
【0050】
同様により好ましくは、R
4は、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択される。
【0051】
さらにより好ましくは、R
4は、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、NR
32R
33は、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択され、
ここで、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールのnは0または1、より好ましくは0である。
【0052】
同様にさらにより好ましくは、R
4は、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである、
から選択される(D)の置換基から選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0である。
【0053】
特に、R
4はH、または
式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルである
から選択される(D)の置換基である。
【0054】
同様に特に、R
4は、
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34は−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
から選択される(D)の置換基から選択される。
【0055】
好ましくは、R
2とR
4のうちの少なくとも一方、より好ましくは一方だけが(D)で規定されるものである。
【0056】
好ましくは、(D)の置換基は、
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
(iii)式−(CH
2)
nNHR
34の基、ここで、R
34はH、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキル、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル基であり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはR
34が−COR
36(このとき、R
36は1−アルキル−4−ピペリジルであり、該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または−(CH
2)
nCOR
36(このとき、R
36は4−ピリジルもしくは4−ヒドロキシフェニルである)である、
(iv)式−(CH
2)
nPO(OH)
2、−(CH
2)
nSO
2OH、−(CH
2)
nOR
31、−(CH
2)
nSO
2N(R
31)
2または−(CH
2)
nNHSO
2R
31の基、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される、
から選択される。
【0057】
好ましくは、R
6およびR
7は独立して、H、1〜6個の炭素原子の分枝または非分枝のアルキルから選択される。より好ましくは、R
6およびR
7は独立して、H、1〜3個の炭素原子を有する非分枝のアルキル基から選択される。特に好ましくは、R
6およびR
7は独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくは、R
6とR
7がどちらもHである。
【0058】
好ましくは、nは0または1、より好ましくは0である。
【0059】
好ましくはR
2とR
3のうち一方のみ、より好ましくはR
2とR
3のうちR
3のみが(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、さらにより好ましくは、R
2とR
3のうちR
3のみが(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、ここで、nは0または1、より好ましくは0である。
【0060】
好ましくはR
3とR
4のうちの少なくとも一方、より好ましくはR
3とR
4の両方が独立して、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールである。より好ましくは、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、特にR
3とR
4の両方が独立して、置換(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、より特別にはR
3とR
4の両方が独立して置換(CH
2)
n−アリールである。
【0061】
好ましくは、基R
3とR
1および基R
3とR
2は互いにトランスの位置である。
【0062】
式(Ia)または式(Ib)のより好ましい化合物、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
AがCR
5、ここで、R
5はHまたはハロゲンであり;
R
1が、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルから選択され;
R
2およびR
4が独立して、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される;または
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択され;
R
3が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールおよび置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、または
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよく;
R
6とR
7がともにHであり;
nが0、1または2である
ものである。好ましくは、R
2とR
3のうちの少なくとも一方が(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、R
1とR
2は互いに異なっている。
【0063】
式(Ia)および/または式(Ib)のより好ましい化合物、式(Ia)による化合物と式(Ib)による化合物のラセミ体、式(Ia)による化合物もしくは式(Ib)による化合物のジアステレオマー、ならびに式(Ia)による化合物のジアステレオマーのメソ体(ここで、R
1とR
2は同じである)、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲンであり;
R
1が、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルから選択され;
R
2およびR
4が独立して、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルから選択される;または
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、R
32およびR
33は各々、独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、ここで、前記1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキルは、独立して、−CH
2OR
31、−COOR
31、−CON(R
31)
2、−CH
2NHCOR
31、−SO
2N(R
31)
2、−CH
2NHSO
2R
31、−CH
2N(R
31)
2、−SO
2OH、−PO(OH)
2で置換されていてもよく、ここで、R
31は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝または分枝のアルキルから選択されるか、あるいはNR
32がN−アルキル−4−ピペリジニルアミノ、N−カルボキシメチル−4−ピペリジニルアミノ、ピリジン−4−イルメチルアミノ、4−アミジノベンジルアミノ、4−カルボキシベンジルアミノまたは4−ヒドロキシベンジルアミノであり、R
33がHであるか、あるいはNR
32R
33が、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択され;
R
3が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールおよび置換(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上または前記置換(CH
2)
n−ヘテロアリール基のヘテロアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)R
11、これは、フェニル、2−ナフチル、2−、3−、5−もしくは6−インドリル、2−もしくは3−チオフェニル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、2−もしくは3−フリル、1−、2−もしくは3−ピロリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、3−、4−もしくは5−イソオキサゾリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、4−もしくは5−オキサジアゾリル、1−、4−もしくは5−トリアゾリル、2−チアジアゾリル、3−もしくは4−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−トリアジニル、2−、3−、6−もしくは7−インドリジニル、2−、3−、5−もしくは6−イソインドリル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]フラニル、2−、3−、5−もしくは6−ベンゾ[b]チオフェニル、3−、5−もしくは6−インダゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾチアゾリル、2−、5−もしくは6−ベンゾイミダゾリル、2−、3−、6−もしくは7−キノリニル、3−、6−もしくは7−イソキノリニル、2−もしくは8−プリニル、2−、3−、7−もしくは8−キノリジニル、3−、6−もしくは7−シンノリニル、6−もしくは7−フタラジニル、2−、3−、6−もしくは7−キノキサリニル、2−、3−、6−もしくは7−ナフチリジニル、2−、6−もしくは7−プテリジニルまたは2−、6−もしくは7−キナゾリニルから選択されるアリールまたはヘテロアリールである、
(ii)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(iii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iv)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(v)シアノ、または
(vi)ハロゲン
で置き換えられていてもよく;
R
6とR
7がともにHであり;
nが0、1または2であり、
ここで、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、好ましくはR
3が(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールである
ものであり、以下の化合物:
3−(3−クロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−メチル−6,6−ジフェニル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
は除外される。
【0064】
式(Ia)または式(Ib)の最も好ましい化合物、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
X
1およびX
2がハロゲンであり;
AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲンであり;
R
1が、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルから選択され;
R
2が、H、1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルから選択され;
R
4が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)メチル、これはフッ素原子による一置換型または多置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシルである、
(iv)シアノ、または
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである、
(ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、NR
32R
33は、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基から選択され;
R
3が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)メチル、これは、フッ素原子による一置換型または多置換型、またはR
11による一置換型であってもよい、
(ii)2〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、該アルキルまたはシクロアルキル基はハロゲンまたはオキソによる一置換型または多置換型であってもよい、
(iii)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキルまたは1〜6個の炭素原子のアシル、またはR
11である、
(iv)シアノ、または
(v)ハロゲン
で置き換えられていてもよく;
R
6とR
7がともにHであり;
nが0である
ものである。好ましくは、R
2とR
3のうちの少なくとも一方が(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、R
1とR
2は互いに異なっている。
【0065】
式(Ia)または式(Ib)の特に好ましい化合物、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
1)AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲン、好ましくはHであり、
2)X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3であり、より好ましくは両方がハロゲンであり、
3)R
1がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはメチルであり、
4)R
2がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはHであり、
5)R
3が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、(CH
2)
n−ヘテロアリールのヘテロアリールは好ましくはピリジニルまたはフラニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルまたはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
6)R
4が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、(CH
2)
n−ヘテロアリールのヘテロアリールは好ましくはピリジニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、好ましくはHであり、(ii)
ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、NR
32R
33は、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基であり、
ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0であり、
7)R
6およびR
7が独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくはR
6とR
7がともにHであり;
ここで、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、好ましくはR
3が(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールである
ものである。好ましくは、R
2とR
3のうちの少なくとも一方が(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリール、(CH
2)
n−ヘテロアリールまたは置換(CH
2)
n−ヘテロアリールであり、R
1とR
2は互いに異なっている。
【0066】
式(Ia)または式(Ib)の特に好ましい化合物、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
1)AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲン、好ましくはHであり、
2)X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3であり、より好ましくは両方がハロゲンであり、
3)R
1がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはメチルであり、
4)R
2がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはHであり、
5)R
3が、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルまたはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
6)R
4が、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
式−(CH
2)
nCOOR
30の基である(D)の置換基であり、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、好ましくはHであり、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0であり、
7)R
6およびR
7が独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくはR
6とR
7がともにHであり;
ここで、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、好ましくはR
3が(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールであり、ここで、R
1とR
2は互いに異なっている
ものである。
【0067】
式(Ia)および/または式(Ib)の特に好ましい化合物 式(Ia)による化合物と式(Ib)による化合物のラセミ体、式(Ia)による化合物もしくは式(Ib)による化合物のジアステレオマー、ならびに式(Ia)による化合物のジアステレオマーのメソ体(ここで、R
1とR
2は同じである)、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
1)AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲン、好ましくはHであり、
2)X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3であり、より好ましくは両方がハロゲンであり、
3)R
1がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはメチルであり、
4)R
2がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはHであり、
5)R
3が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、(CH
2)
n−ヘテロアリールのヘテロアリールは好ましくはピリジニルまたはフラニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルまたはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
6)R
4が、H、(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、(CH
2)
n−ヘテロアリールのヘテロアリールは好ましくはピリジニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
(i)式−(CH
2)
nCOOR
30の基、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、好ましくはHである、(ii)
ii)式−(CH
2)
nCONR
32R
33の基、ここで、NR
32R
33は、4−アルキル−1−ピペラジニル(該アルキルは1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルである)または1−モルホリニルから選択される複素環式の環を構成している、
から選択される(D)の置換基であり、
ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0であり、
7)R
6およびR
7が独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくはR
6とR
7がともにHであり;
ここで、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、好ましくはR
3が(CH
2)
n−アリール、置換(CH
2)
n−アリールまたは(CH
2)
n−ヘテロアリールである
ものであり、以下の化合物:
3−(3−クロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−メチル−6,6−ジフェニル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
は除外される。
【0068】
式(Ia)および/または式(Ib)の特に好ましい化合物 式(Ia)による化合物と式(Ib)による化合物のラセミ体、式(Ia)による化合物もしくは式(Ib)による化合物のジアステレオマー、ならびに式(Ia)による化合物のジアステレオマーのメソ体(ここで、R
1およびR
2は同じである)、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
1)AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲン、好ましくはHであり、
2)X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3であり、より好ましくは両方がハロゲンであり、
3)R
1がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはメチルであり、
4)R
2がHまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはHであり、
5)R
3が、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルまたはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
6)R
4が、H、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルもしくはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよいか、あるいは
式−(CH
2)
nCOOR
30の基である(D)の置換基であり、ここで、R
30は独立して、H、1〜6個の炭素原子の非分枝もしくは分枝のアルキルまたは3〜6個の炭素原子のシクロアルキル、好ましくはHであり、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのnは0または1、より好ましくは0であり、
7)R
6およびR
7が独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくはR
6とR
7がともにHであり;
ここで、R
3とR
4のうちの少なくとも一方、好ましくはR
3が(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールである
ものであり、以下の化合物:
3−(3−クロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−クロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
3−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−メチル−6,6−ジフェニル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
は除外される。
【0069】
式(Ia)による化合物のジアステレオマーのメソ体の特に好ましい化合物、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物またはプロドラッグは、
1)AがCR
5であり、ここで、R
5はHまたはハロゲン、好ましくはHであり、
2)X
1とX
2の両方がハロゲンまたはCF
3であり、より好ましくは両方がハロゲンであり、
3)R
1とR
2が同じであり、Hまたは1〜6個の炭素原子の分枝もしくは非分枝のアルキル、好ましくはHであり、
4)R
3が、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールから選択され、ここで、(CH
2)
n−アリールまたは置換(CH
2)
n−アリールのアリールは好ましくはフェニルであり、前記置換(CH
2)
n−アリール基のアリール基の水素原子の1個以上は、独立して:
(i)式−OR
28の基、ここで、R
28はH、1〜6個の炭素原子のアルキルまたはフルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、
(ii)シアノ、または
(iii)ハロゲン
で置き換えられていてもよい、
5)R
4がHであり;
6)R
6およびR
7が独立して、Hおよびメチルから選択され、最も好ましくはR
6とR
7がどちらもHである
ものである。
【0070】
より特別の好ましい化合物は以下の化合物(適用可能な場合は、そのラセミ体、ジアステレオマーおよび/またはジアステレオマーのメソ体を含む)である:
【化13】
【0071】
同様により特別の好ましい化合物は以下の化合物(適用可能な場合は、そのラセミ体、ジアステレオマーおよび/またはジアステレオマーのメソ体を含む)である:
【化14】
【0072】
さらにより特別の好ましい化合物は以下の化合物である:
【化15】
【0073】
同様にさらにより特別の好ましい化合物は以下の化合物である:
【化16】
【0074】
最も特別の好ましい化合物は以下の化合物である:
【化17】
【0075】
同様に最も特別の好ましい化合物は以下の化合物である:
【化18】
【0076】
本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心が存在する立体異性体として存在するものであり得る。このような化合物は、キラル炭素原子周りの置換基の立体配置に応じて記号「R」または「S」によって表示される。本発明では、種々の立体異性体およびその混合物が想定される。立体異性体には、エナンチオマーおよびジアステレオマー、ならびにエナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物が包含される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心またはキラル中心を含む市販の出発物質から合成により調製してもよく、ラセミ混合物を調製した後、当業者によく知られた分割によって調製してもよい。このような分割方法は(1)エナンチオマー混合物のキラル助剤への結合、得られたジアステレオマー混合物の再結晶もしくはクロマトグラフィーによる分離および該助剤からの光学的に純粋な生成物の遊離、(2)光学活性分割剤を使用する塩の形成、または(3)キラルクロマトグラフィーカラムでの光学的エナンチオマー混合物の直接分離が例示される。
【0077】
また、本発明の化合物には幾何異性体も存在し得る。本発明では、炭素−炭素二重結合周りの置換基の配置または炭素環式の環周りの置換基の配置によって生じる種々の幾何異性体およびその混合物が想定される。
【0078】
また、本発明の化合物はラセミ体として存在するものであり得、これには記述子「rac」が付される。ラセミ体という用語は、本明細書で用いる場合、1対のエナンチオマーの等モル量の混合物を意味する。ラセミ体は通常、合成により不斉中心の生成がもたらされる場合に形成される。本明細書で用いる場合、ラセミ混合物という用語はラセミ体を意味する。また、本発明の化合物はジアステレオマーのメソ体として存在するものであり得、これには記述子「rel」が付される。ジアステレオマーのメソ体という用語は、本明細書で用いる場合、疑似ステレオジェン(pseudostereogenic)C原子を有するキラル形態を意味し、これには、それぞれ記述子「r」または「s」が付される。
【0079】
塩
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から誘導される薬学的に許容され得る塩の形態で使用され得る。「薬学的に許容され得る塩」により、正しい医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー性応答などがなくヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適しており、妥当な便益/リスク比と釣り合う塩を意図する。薬学的に許容され得る塩は当該技術分野でよく知られている。該塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製中にインサイチュで調製してもよく、遊離塩基の官能部を適当な酸と反応させることにより別途調製してもよい。
【0080】
代表的な酸付加塩としては、限定されないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩が挙げられる。また、塩基性窒素含有基を低級ハロゲン化アルキルなどの薬剤で、例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチル;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミルなどの硫酸ジアルキル;長鎖ハロゲン化物、例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;臭化ベンジルおよびフェネチルなどのハロゲン化アリールアルキルなどで4級化してもよい。それにより水または油に溶解性または分散性の生成物が得られる。薬学的に許容され得る酸付加塩を形成するために使用され得る酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸などの無機酸ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸およびクエン酸などの有機酸が挙げられる。
【0081】
塩基付加塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製中にインサイチュで、カルボン酸含有部分を、適当な塩基、例えば、薬学的に許容され得る金属カチオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩と、あるいはアンモニアまたは第1級、第2級もしくは第3級の有機アミンと反応させることにより調製され得る。薬学的に許容され得る塩基付加塩としては、限定されないが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ベース、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウムベースのカチオンの塩など、および無毒性の第4級アンモニアおよびアミンカチオン、例えば、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミンなどが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジンなどが挙げられる。
【0082】
プロドラッグ/溶媒和物/水和物
式Iの化合物はプロドラッグ形態を有するものであり得る。例えば血中での加水分解によってインビボで変換されて生物活性薬剤が得られる任意の化合物(例えば、式(Ia)および/または(Ib)による化合物)が本発明の範囲に含まれるプロドラッグである。種々のプロドラッグ形態が当該技術分野でよく知られている。また、式(Ia)およびまたは(Ib)による化合物の溶媒和物および水和物も本出願の範囲に含まれることは認識されよう。溶媒和の方法は当該技術分野で一般的に知られている。
【0083】
また、本発明のさらなる一実施形態には、1個以上の原子が、自然界に通常みられる質量数または原子量と異なる質量数または原子量を有する原子で置き換えられていること以外は式(Ia)および/または(Ib)の化合物と同一である化合物、例えば、
2H(D)、
3H、
13C、
127Iなどを富化した化合物も包含され得る。このような同位体アナログならびにその医薬用の塩および製剤は、例えば限定されないが、インビボ半減期の微調整によって最適な投薬レジメンがもたらされ得る治療および/または診断に有用な薬剤とみなされる。
【0084】
化合物の調製
本発明の化合物は、以下の反応スキームに示す例示的な方法によって、または以下の実施例に示す方法によって調製され得る。このような反応のための例示的な試薬および手順は本明細書において以下に示している。出発物質は購入できるもの、または当業者が容易に調製できるものである。
【0085】
スキームA
【化19】
相対立体配置
スキームAの方法
無水物1(1当量)の酢酸溶液にアミン(1当量)が添加され得る。反応混合物は2〜10時間沸騰され得る。溶媒が減圧除去され得る。残渣はDCMに溶解され、飽和水性NaHCO
3、水性1N HClおよび飽和水性NaClで洗浄され、Na
2SO
4上で乾燥され、溶媒が減圧除去され得る。粗製生成物がシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され得る[Shults 2005]。
【0086】
マレイミド2(1当量)のDCM中またはトルエン中の溶液に、ジアゾ化合物のDCM中またはトルエン中の溶液が添加され得る。混合物は、ジアゾの色が消失するまで室温で2〜10日間撹拌され得る。析出物が濾別され、エタノールで洗浄され得る[MolCHanov 2002]。析出物がない場合、溶液は次の工程で直接、使用され得る。ピラゾリン中間体3とトルエンの混合物が100℃まで100℃で1〜2時間加熱され得る。溶媒が減圧除去され得、粗製生成物がシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され得る。[MolCHanov 2002]
【0087】
スキームB
【化20】
スキームBの方法
ヒドラゾン8(1当量)(DCM中)にMnO
2が添加され得る。この懸濁液は室温で15分間撹拌され得る。混合物は濾過され得、5の紫色の溶液が次の工程で直接、使用され得る[Kotera 2005]。
【0088】
4−トルエンスルホノヒドラジド(1当量)とMeOHの撹拌懸濁液にアルデヒドまたはケトン6(1当量)が添加され得る。種々の温度(室温から60℃まで)で1〜14時間の撹拌後、反応が終了し得、懸濁液は濾過または遠心分離され、少量のMeOHで洗浄され、固形物7が得られ得る[Aggarwal 2003]。
【0089】
ヒドラゾン7(1当量)とTEBAC(0.25当量)が、窒素下、水性NaOH(15%,10当量)とトルエン中で撹拌され得る。70℃で1〜2時間の激しい撹拌後、通常、反応は終了する。濃い赤色/紫色の有機層が飽和水性NH
4Cl、飽和水性NaClで洗浄され、Na
2SO
4で乾燥され得る。この5の溶液が次の工程で直接、使用され得る[Zhou 2009]。
【0090】
エステル9(1当量)とp−ABSA(1.5当量)の10mLの乾燥CH
3CN中の溶液に0℃で、DBU(1.5当量)が30分間にわたって添加され得る。室温で1時間撹拌した後、混合物が水とEtOAc間に分配され得る。合わせた有機抽出物が乾燥され、濃縮され得る。残渣がシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、5が得られ得る[Taber 2005]。
【0091】
ケトン6(1当量)(エタノール中)にヒドラジン(14当量)が添加され得る。混合物が10時間還流され得る。ヒドラゾンが抽出によって単離され得る[Reimlinger 1964]。
【0092】
スキームC
【化21】
スキームCの方法
置換ブロモベンゼン(1当量)(THF中)に−78℃でn−BuLi(ヘキサン中2.5M,1当量)が滴下され得、混合物が−78℃で1時間撹拌され得る[WO 2008/64057A1 2008]。
【0093】
置換フェニルリチウムのエーテル(1当量)溶液にベンゾニトリル(1当量)(エーテル中)が0℃で添加され得、混合物が室温で一晩撹拌され得る。反応混合物が氷上に注入され得る(場合によっては酸性化される)。得られた混合物は室温まで昇温され、エーテルで抽出され、乾燥され、減圧濃縮され得る。粗製生成物がアルミナでのクロマトグラフィーによって精製され得る[Cook 1980]。
【0094】
1.3Mのi−PrMgCl−LiCl溶液(1当量)に芳香族ブロミド(1.05当量)(THF中)が0℃で添加され得る。2時間後、アルデヒド(1.05当量)が−10℃で添加され得る。20分後、混合物は飽和水性NH
4Cl溶液でクエンチされ、抽出によって処理され、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、アルコール10が得られ得る[Krasovskiy 2004]。
【0095】
アルコール10(1当量)(塩化メチレン中)にMnO
2(10当量)が添加され得る。この懸濁液は室温で1時間、撹拌され、濾過によって処理され、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、ケトン6が得られ得る[Nakayama 2006]。
【0096】
酸(1当量)のDMF/DCM(1:5)溶液に塩化オキサリル(1.4当量)が添加され得る。45℃で5時間後、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.5当量)とピリジン(2当量)が0℃で添加され得る。室温で2時間後、反応混合物は抽出によって処理され、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、ワインレブアミド12が得られ得る[Aidhen 2013]。
【0097】
診断的および治療的使用
本発明による上記の化合物は、白血球のインテグリンLFA−1をその不活性な状態で安定化させ、活性型LFA−がその天然の対リガンドに結合することを妨げるものである。このような分子はLFA−1担持細胞によって媒介されるヒトおよび動物の疾患において診断的、予防的および治療的有用性を有し、このような細胞としては、白血球集団の中でもとりわけ、リンパ球、単球/マクロファージ、樹状細胞、好中球、好酸球、好塩基球、肥満細胞、形質細胞が挙げられ、また、悪性白血球集団も挙げられる。LFA−1担持細胞によって媒介される疾患としては、炎症性、免疫媒介性、感染性および悪性の病状ならびに再潅流障害によって媒介される病状が挙げられる。免疫媒介性の病状としては、自己免疫疾患、移植の適応症およびアレルギー性疾患が挙げられる。移植の適応症としては、器官、組織および/または細胞の同種間移植および異種間移植が挙げられる。
【0098】
感染性疾患は、病原性微生物、例えば、細菌、ウイルス、真菌、蠕虫または原生動物によって引き起こされる疾患である。悪性疾患は、制御不能に分裂し、正常な身体組織に浸潤して破壊する能力を有する異常細胞を特徴とするもの、例えば、癌腫、肉腫、黒色腫、白血病、多発性骨髄腫、リンパ腫である。自己免疫疾患は、身体の細胞または組織が免疫機構によって攻撃される疾患、例えば、全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデス、非感染性後部ブドウ膜炎、クローン病、関節リウマチ、乾癬、多発性硬化症、シェーグレン症候群、I型(真性)糖尿病、多発性硬化症、筋炎、皮膚筋炎、自己免疫性肝炎、脈管炎である。移植の適応症は、例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、膵臓、島細胞、小腸、角膜、中耳、皮膚、骨、骨髄、心臓の弁、結合組織、幹細胞および前駆細胞の移植である。アレルギー疾患は、例えばアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、喘息、食物アレルギー、昆虫毒液アレルギー、接触性皮膚炎および湿疹(アトピー性皮膚炎)である。
【0099】
敗血症または外傷に続発性の多臓器障害症候群は、例えばセプシスまたは外傷誘発性の多臓器機能障害または不全;急性呼吸窮迫症候群;セプシス関連脳症であり;粘膜の炎症性疾患は口内、鼻、鼻洞および胃腸の粘膜層を障害するもの、例えば、口内炎、歯周炎、粘膜炎、鼻副鼻腔炎、食道炎、胃炎および腸粘膜の病変疾患であり;反応性型の関節炎は、例えばエルシニア、カンピロバクター、サルモネラ、赤痢菌およびクラミジア・トラコマチス関連の関節炎であり;自己免疫性リウマチ性疾患は、例えば関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性血管炎、強皮症、混合性結合組織病気、皮膚筋炎および抗リン脂質抗体症候群であり、ロイコトキシン産生菌感染は、例えばアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)、マンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)によって引き起こされる感染であり;LFA−1またはそのリガンドを発現している細胞が関与している他の悪性疾患は、例えば黒色腫、肺がん、腎細胞癌、肝細胞癌であり;制御性細胞集団および/または免疫寛容の誘導の候補である適応症、すなわち、免疫寛容の誘導が求められる適応症は、例えば自己免疫疾患、アレルギーおよび移植の適応症である。免疫寛容の誘導の候補である適応症は、例えば、疾患を誘発する抗原もしくはアレルゲンが既知である免疫媒介性疾患である。
【0100】
移植および免疫媒介性疾患における寛容誘導レジメンは、例えば単剤としての使用、あるいは免疫学的寛容を誘導するための他の免疫調節モダリティとの併用での使用、例えば、免疫学的寛容を誘導するためのインビボ、エキソビボもしくはインビトロでの制御性T細胞集団の生成のための使用、または移植の適応症の状況における補助療法的細胞療法における使用である。
【0101】
本発明による化合物で処置され得る病状としては、限定されないが、急性呼吸窮迫症候群、ショック、酸素毒性、セプシス、敗血症もしくは外傷に続発性の多臓器障害症候群;心肺バイパス、心筋梗塞、卒中もしくは血栓溶解剤の使用による組織の再潅流障害;熱傷;輸血関連性障害;血液透析;炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患、例えば、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、皮膚エリテマトーデス(erythematodes)、白斑、酒さ、座瘡、扁平苔癬、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、強皮症および好中球性皮膚症;慢性蕁麻疹、脱毛症;歯周(paradontal)および粘膜の炎症性疾患;目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患、例えば、結膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、ベーチェット病、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎;脈管炎;筋炎および皮膚筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性型の関節炎;変形性関節症、骨粗鬆症;多発性硬化症、急性および慢性糸球体腎炎、真性糖尿病、膵炎、ウイルス性および自己免疫性の肝炎、胃炎、炎症性腸疾患、例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎、壊死性腸炎;全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、自己免疫性リウマチ性疾患および他の全身性もしくは器官/組織特異的自己免疫疾患;慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気腫;肺線維症;慢性気管支炎;喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性およびアレルギー性の疾患;多腺性自己免疫疾患、アジソン病、グレーブス病、自己免疫性甲状腺炎(thyreoiditis);器官/組織の移植片の急性および慢性的拒絶(例えば、腎臓、心臓、肺、肝臓、島細胞、小腸、角膜、皮膚、骨髄、かかる器官/組織に由来する幹細胞および/または他の細胞)ならびに移植片対宿主病;移植および免疫媒介性疾患における寛容誘導レジメン;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;アルツハイマー病;アテローム性動脈硬化および慢性心血管疾患;創傷治癒;マラリア、HIV感染およびロイコトキシン産生菌感染、多発性骨髄腫、リンパ腫、白血病またはLFA−1発現細胞が関与している他の悪性疾患、例えば、LFA−1またはそのリガンドを発現している細胞が関与している悪性疾患が挙げられる。インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症は、例えばインビトロ、エキソビボ、インビボにおけるLFA−1阻害薬での細胞処理を伴う細胞療法の適応症である。
【0102】
本発明による化合物で処置され得る好ましい病状は、非感染性ブドウ膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患;皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性(neutophilic)皮膚症、炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患;全身性エリテマトーデス;脈管炎;筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎;移植の適応症;制御性細胞集団および/または免疫寛容の誘導の候補である適応症;多発性硬化症;I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎;喘息およびアレルギー性疾患;疾患を誘発する抗原もしくはアレルゲンが既知である免疫媒介性疾患;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;ならびにLFA−1発現細胞が関与している悪性疾患、例えば、LFA−1またはそのリガンドを発現している細胞が関与している悪性疾患からなる群より選択される。
【0103】
本発明による化合物で処置され得るより好ましい病状は、非感染性ブドウ膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患;皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性皮膚症、炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患;全身性エリテマトーデス;脈管炎;筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎;移植の適応症;制御性細胞集団および/または免疫寛容の誘導の候補である適応症;多発性硬化症;I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎;喘息およびアレルギー性疾患;疾患を誘発する抗原もしくはアレルゲンが既知である免疫媒介性疾患;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;LFA−1発現細胞が関与している悪性疾患、例えば、LFA−1またはそのリガンドを発現している細胞が関与している悪性疾患、炎症性腸疾患、例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎、創傷治癒、ならびにHIV感染からなる群より選択される。
【0104】
本発明による化合物で処置され得る最も好ましい病状は、非感染性ブドウ膜炎、結膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性皮膚症;全身性エリテマトーデス;脈管炎、筋炎、関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎、多発性硬化症、I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎、喘息、アレルギー性疾患、炎症性腸疾患、例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎、創傷治癒、ならびにHIV感染、特に、非感染性ブドウ膜炎、結膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性皮膚症、全身性エリテマトーデス;脈管炎、筋炎、関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎、多発性硬化症、I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎、喘息およびアレルギー性疾患からなる群より選択される。
【0105】
したがって、さらなる一態様では、本発明により、診断目的、予防目的および/または治療目的のための上記の化合物の使用および後述する医薬組成物の使用を提供する。
【0106】
本発明の一実施形態において、本発明による上記の化合物は、好ましくはヒト医療および/または動物医療における使用のための医薬として使用され得る。
【0107】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、被験体のLFA−1またはその対リガンドと関連している病状を予防もしくは処置するための方法において使用され得る。
【0108】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、異常な免疫応答(例えば、免疫媒介性疾患および移植における)を予防もしくは処置するための方法および/または免疫寛容を誘導するための方法において使用され得る。
【0109】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、LFA−1またはその対リガンドと関連している病状の診断および/または予後判定において使用され得る。
【0110】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は例えば、例えば幹細胞もしくは前駆細胞の移植または悪性の疾患(例えば、白血病)の処置の状況における、あるいは、例えば細胞を収集するため、または細胞を感作させるためのLFA−1担持細胞の動員において使用され得る。
【0111】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、例えば、免疫媒介性疾患、移植の適応症および悪性の疾患の処置に使用される併用レジメンの毒性を最小限にするための補助療法薬として使用され得る。
【0112】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、細胞療法、すなわち細胞ベース療法の状況において、例えば、制御性細胞集団を伴う細胞療法レジメンにおいて白血球集団をインビトロ、エキソビボおよびインビボで処理するため、あるいは自己免疫疾患もしくはアレルギー性疾患または移植の適応症の処置における制御性T細胞集団のエキソビボまたはインビトロ生成のために使用され得る。
【0113】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、LFA−1またはその対リガンドと関連している病状を予防および処置するための方法において、併用レジメンの有効性を高めるために、例えば、治療の相加的または相乗的効果をもたらす他のモダリティとの併用での使用のため、例えば、免疫媒介性疾患に対する免疫調節的併用レジメンまたは悪性の疾患に対する細胞毒性併用レジメンとの併用での使用のために使用され得る。
【0114】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、薬物とマーカー分子をLFA−1担持細胞に指向させる担体として、診断目的(例えば、炎症病変部および悪性病変部のイメージング;腫瘍細胞量の評価;異なる予後亜群の識別)ならびに治療目的(例えば、免疫調節療法薬およびがん治療薬の標的化のため)のどちらにも使用され得る。
【0115】
別の実施形態では、本発明による上記の化合物は、LFA−1発現悪性疾患を処置するための方法において、アポトーシス誘導レジメンまたは抗増殖レジメンの有効性を高めるために使用され得る。
【0116】
好ましくは、LFA−1またはその対リガンドと関連している病状は、非感染性ブドウ膜炎、ドライアイ疾患、糖尿病黄斑浮腫、目を冒す炎症性および免疫媒介性の疾患;皮膚エリテマトーデス、乾癬、アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、好中球性皮膚症、炎症性および免疫媒介性の皮膚疾患;全身性エリテマトーデス;脈管炎;筋炎;関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、関節炎;移植の適応症;制御性細胞集団および/または免疫寛容の誘導の候補である適応症;多発性硬化症;I型(真性)糖尿病;自己免疫性肝炎;喘息およびアレルギー性疾患;疾患を誘発する抗原もしくはアレルゲンが既知である免疫媒介性疾患;インビトロ、エキソビボ、インビボにてLFA−1阻害薬で処理した細胞集団を伴う細胞療法の適応症;またはLFA−1発現細胞が関与している悪性疾患から選択される。
【0117】
また、本発明による上記の化合物は、例えば、アポトーシス誘導レジメンまたは抗増殖レジメンと共にLFA−1発現悪性疾患を処置するために使用され得る。
【0118】
該化合物の獣医学的利用は、上記に挙げたヒト疾患の病態に対応する免疫媒介性、炎症性、悪性および感染性の疾患、例えば、種特異的疾患(例えば、ロイコトキシン産生マンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)感染)に対するものである。
【0119】
予防的に投与する場合、免疫抑制性の該化合物(1種類または複数種)は疾患が確立される前に(例えば、器官または組織の移植の前、移植時または移植直後だが器官拒絶の症状の前に)投与される。本発明の化合物の予防的投与は、疾患の進展(例えば、移植された器官または組織の拒絶など)を防止または減弱させる役目を果たす。本発明の化合物の治療的投与は、確立された疾患(例えば、移植された器官または組織の拒絶など)を減弱させる役目を果たす。このように、本発明によれば、本発明の化合物は、疾患の発症前または疾患過程のいずれかで投与され得る。
【0120】
本発明の化合物は、本発明によれば、単回用量または分割用量で、経口、非経口、吸入、経直腸または経表面投与、例えば、経皮、経眼、経粘膜頭皮、舌下、口腔内および鼻腔内投与経路によって投与され得る;さらに、本発明により提供される化合物を、エキソビボおよびインビトロでの白血球集団の処理に使用するために製剤化してもよい。
【0121】
本発明の化合物を例えば経口経路によって投与する場合、該化合物は、これを薬学的に許容され得る担体物質と合わせた状態で含む医薬組成物の形態の医薬として投与され得る。したがって、本発明により、本発明による上記の化合物および1種類以上の薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物もまた提供される。医薬組成物は慣用的な様式で調製され得、完成品の投薬形態は固形投薬形態、例えば錠剤、糖衣錠、カプセル剤など、または液状投薬形態、例えば液剤、懸濁剤、乳剤などであり得る。薬学的に許容され得る担体としては、滅菌された水性の溶液または分散液および滅菌された注射用液剤または分散剤の即時調製のための滅菌された粉末が挙げられる。医薬活性物質のためのかかる媒体および薬剤の使用は当該技術分野で知られている。
【0122】
非経口使用のためには、本発明による上記の化合物は、薬学的に許容され得る油または液体混合物中の水性または非水性の液剤、懸濁剤または乳剤で投与され得る。
【0123】
経表面使用および局所使用のためには、本発明による上記の化合物は、液状剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏などとして投与され得る。
【0124】
また、本発明の化合物を経鼻適用および吸入適用のための液剤として投与してもよい。
【0125】
本発明により提供される化合物を坐剤によって投与してもよい。
【0126】
さらに、本発明により提供される化合物は、インビトロおよびエキソビボでの白血球集団の培養において、例えば細胞療法レジメンにおいて使用することもできる。
【0127】
本発明により提供される方法および医薬組成物によれば、本発明による上記の化合物は「予防」目的または「治療」目的のいずれかで、単独で、または併用もしくは逐次使用される他の医薬活性薬剤、例えば、抗炎症性剤、免疫抑制剤、免疫調節剤、抗線維化剤、抗増殖剤、抗ウイルス剤、抗菌剤、抗真菌剤または抗マラリア剤とともにのいずれかで投与され得る。
【0128】
アッセイ
本発明の化合物の生物学的特性は当該技術分野で知られたアッセイによって、例えば、実験のセクションに記載した実験プロトコルによって調べることができる。該化合物の生理学的効果を調べるために有用なアッセイは、例えば、LFA−1媒介性細胞接着に対する該化合物の効果を調べるための細胞ベースアッセイ(対リガンドとのLFA−1媒介性結合を該化合物が妨害する能力を細胞レベルで測定する接着アッセイなど)、インテグリンVLA−4と比べた該化合物の選択性を調べるための細胞ベースアッセイ(VCAM−1とのジャーカット細胞のVLA−4媒介性結合に対する該化合物の効果を測定する細胞接着アッセイなど)、LFA−1とのmAb R
7.1の結合(mAb R
7.1結合)を測定するアッセイ(白血球上に発現されたLFA−1との抗LFA−1 mAb R
7.1の結合に対する該化合物の効果を測定するフローサイトメトリーアッセイなど)、LFA−1とのmAb MEM148の結合(mAb MEM148結合)を定量するためのアッセイ(例えば、白血球上に発現されたLFA−1とのコンホメーション感受性抗LFA−1 mAb MEM148の結合に対する該化合物の効果を調べるためにフローサイトメトリーアッセイを使用する)、および細胞毒性を評価するためのアッセイ(例えば、Toxilight(商標) Bio Assay(Lonza)またはCellTiter−Glo(商標) Luminescent Cell Viability Assay(Promega)を使用する)である。
【0129】
本説明において引用した参考文献
本出願人が引用した参考文献のこのリストは、本特許文献の一部を構成するものではない。これは、読者の便宜を図ったものにすぎない。
【実施例】
【0130】
実施例
本記載中の略号
aq. 水性
BCECF 2’,7’−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(および−6)−カルボキシフルオレセイン,アセトキシメチルエステル
BSA ウシ血清アルブミン
DAD ダイオードアレイ検出器
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン
DCM ジクロロメタン
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エチルアルコール
FCS ウシ胎仔血清
FITC フルオレセインイソチオシアネート
hept ヘプタン(異性体混合物)
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
ICAM 細胞間接着分子
JAM−1 接合部接着分子−A
LAD−I 白血球接着不全−I
LFA−1 リンパ球機能関連抗原−1
mAb モノクローナル抗体
MeOH メチルアルコール
MFI 平均蛍光強度
n−BuLi n−ブチルリチウム
p−ABSA 4−アセトアミドベンゼンスルホニルアジド
PBMC 末梢血単核球
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PE フィコエリトリン
sat. 飽和
TBME tert−ブチルメチルエーテル
TEBAC トリエチルベンジルアンモニウムクロリド
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
VCAM−1 血管細胞接着分子−1
VLA−4 最晩期抗原−4
【0131】
化合物は、以下のスキーム/方法に従って調製した。しかしながら、この合成について他の方法も知られている。
【化22】
相対立体配置
スキームA
スキームB
スキームC
【0132】
化合物2の調製(スキームA)
1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a).無水マレイン酸(1a)(3.04g,31mmol)の酢酸(80ml)中の透明な溶液に3,5−ジクロロアニリン(5.01g,31mmol)を添加した。このアニリンは溶解し、数分後に灰色析出物である中間体が形成された。この懸濁液を加熱還流した。加熱中に反応混合物は赤褐色の溶液になった。還流下で6時間後、中間体はほとんど変換された。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣(8.5g)をCH
2Cl
2(180ml)に溶解させ、飽和水性NaHCO
3(250ml)と水性1N HCl(150ml)で抽出し、水性飽和NaCl(150ml)で洗浄して中性にし、Na
2SO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗製生成物(6.2g)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン6:4からCH
2Cl
2まで)によって精製し、薄黄色固形物2a(4.9g,66%)を得た。
【化23】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):7.24(s,2H);7.51(d,J=1.9,2H);7.68(t,J=1.9,1H).13C−NMR(400 MHz,DMSO−d6):125.26,127.21,133.84,133.88,134.92,169.13.
HPLC保持時間:4.34分
【0133】
1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b).無水シトラコン酸(1b)(0.69g,6.2mmol)の酢酸(30ml)中の透明な溶液に3,5−ジクロロアニリン(1.01g,6.2mmol)を添加した。このアニリンの溶解中、灰色析出物である中間体が形成された。この懸濁液を加熱還流した。加熱中に反応混合物は赤褐色の溶液になった。還流下で5時間後、中間体は完全に消費された。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣(1.46g)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン6:4からCH
2Cl
2まで)によって精製し、薄黄色固形物2b(1.1g,67%)を得た。
【化24】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):2.08(d,7=1.8,3H),6.86(m,1H),7.49(d,7=1.8,2H),7.66(t,J=1.8,1H).
HPLC保持時間:4.67分
【0134】
ケトン6iの調製(スキームC,Q
1=p−OCF
3,Q
2=p−CN)
4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ベンゾニトリル(6i).n−ブチルリチウム(8.87ml,12.5mmol)のTHF(30ml)溶液に−70℃で、4−ブロモトリフルオロメトキシベンゼン(3.00g,12.5mmol)(THF(10ml)中)を、温度が−70℃を超えないように添加した。この灰褐色の溶液に1,4−ジシアノベンゼン(1.60g,12.5mmol)をTHF(10ml)中の懸濁液として添加した。−70℃で2時間後、赤色になった懸濁液を水性2N HCl(75ml)と氷(約25g)でクエンチし、TBME(150ml)を添加した。有機層の分離後、無機相をTBME(2×30ml)で抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製生成物(2g)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘプタン1:8)によって精製し、白色固形物6i(1.2g,33%)を得た。
【化25】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):7.35(m,2H),7.78−7.91(m,6H).
HPLC保持時間:4.95分
【0135】
ヒドラゾン8からのジアゾ化合物5の調製(MnO
2を伴う)(スキームB)
ジフェニルジアゾメタン(5a).ベンゾフェノンヒドラゾン(8a)(101mg,0.5mmol)のCH
2Cl
2(9ml)中の透明な溶液に活性MnO
2(370mg,85%,3.6mmol)を添加した。この紫色の懸濁液を室温で30分間撹拌した。撹拌後、5aを含有している紫色の透明な溶液を沈殿MnO
2から取り出し、ピラゾリン中間体3の調製のための次の工程で直接、使用した。
【0136】
DBUとp−ABSAによるジアゾ化合物5の調製(スキームB)
エチル−2−(4−ブロモフェニル)−2−ジアゾアセテート(5j).エチル−4−ブロモフェニルアセテート(9j)(400mg,1.65mmol)と4−アセトアミドベンゼンスルホニルアジド(p−ABSA)(593mg,2.47mmol)の乾燥CH
3CN(4mL)中の溶液に0℃で、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)(376mg,2.47mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、水(30mL)に注入し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をCH
2Cl
2(30mL)に溶解させ、これにより副生成物4−アセトアミドベンゼンスルホンアミドが白色固形物として析出した。この懸濁液をシリカゲルに通して濾過し、濃縮し、橙色固形物5j(359mg,81%)を得た。
【0137】
アルデヒドまたはケトンからのトシルヒドラゾン7によるジアゾ化合物の調製(スキームB)
a)トシルヒドラゾン(7)
4−メチル−N’−(1−フェニルメチリデン)ベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7c).4−トルエンスルホノヒドラジド(5.16g,28mmol)とMeOH(12ml)の白色の撹拌懸濁液に、ベンズアルデヒド(3.24g,30mmol)を15分間滴下した。反応はわずかに発熱性であった;温度は30℃を超えず、透明な黄色の溶液になった。室温で45分間の撹拌後、白色析出物が形成された。添加の75分後、反応が終了した。この懸濁液を1℃まで冷却し、濾過し、冷MeOH(4ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、再度濾過した。両方の濾過ケークを合わせ、真空乾燥させ、白色固形物7c(6.3g,75%)を得た。
【0138】
N’−[1−(4−ブロモフェニル)メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7e/f).4−トルエンスルホノヒドラジド(2.50g,13.4mmol)とMeOH(7ml)の白色の撹拌懸濁液に、4−ブロモベンズアルデヒド(2.96g,14.4mmol)を分割して10〜15分間添加した。反応はわずかに発熱性であった。室温で一晩(約14時間)撹拌した後、反応が終了し、白色の懸濁液を濾過し、MeOH(4ml)で洗浄し、真空乾燥させ、白色固形物7e(4.70g,92%)を得た。
【0139】
4−メチル−N’−[1−(4−[トリフルオロメトキシ]フェニル)メチリデン]ベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7g).4−トルエンスルホノヒドラジド(2.00g,11mmol)とMeOH(5ml)の白色の撹拌懸濁液に、4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(2.33g,12mmol)を15分間滴下した。反応はわずかに発熱性であり、温度は32℃を超えなかった。添加中、ヒドラジドは溶解し、無色透明な溶液になった。室温で2〜3時間の撹拌後、反応が終了し、白色の懸濁液を2〜5℃まで冷却し、濾過し、MeOH(2.5ml)で洗浄し、真空乾燥させ、白色固形物7g(2.73g,69%)を得た。
【0140】
N’−[1−(4−シアノフェニル)メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7h).4−トルエンスルホノヒドラジド(2.00g,11mmol)とMeOH(5ml)の白色の撹拌懸濁液に、4−シアノベンズアルデヒド(1.59g,12mmol)(MeOH(3ml)中)を5分間滴下した。反応はわずかに発熱性であった。添加中、ヒドラジドはほとんど溶解した。反応混合物は黄色の溶液であった。室温で1.5時間の撹拌後、反応が終了し、今度はわずかに黄色の懸濁液を2〜5℃まで冷却し、濾過し、MeOH(2.5ml)で洗浄し、真空乾燥させ、白色固形物7h(2.77g,84%)を得た。
【0141】
N’−[(1E/Z)−(4−シアノフェニル)[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7i).4−トルエンスルホノヒドラジド(129mg,0.69mmol)とMeOH(1ml)の白色の撹拌懸濁液に、4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ベンゾニトリル(6i)(201mg,0.69mmol)を分割して5分間添加した。反応混合物を45℃まで加熱し、出発物質はほとんど溶解した。45℃で2時間の撹拌後、反応混合物はわずかに黄色の微細懸濁液になった。遠心分離により白色固形物(30mg,10%)がもたらされた。上清みをN
2流によって濃縮し、再度遠心分離し、真空乾燥させ、薄黄色固形物7i(100mg,31%)を得た。
【0142】
b)ジアゾ化合物(5)
フェニルジアゾメタン(5c).4−メチル−N’−(1−フェニルメチリデン)ベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7c)(233mg,0.85mmol)とTEBAC(55mg,0.24mmol)を水性NaOH(15%,3ml)とトルエン(3ml)中で撹拌した。70℃で5分間撹拌した後、2つの相は透明になり、有機相はわずかに赤色になった。1時間の激しい撹拌後、反応が終了し、有機相は濃い赤色になった。有機相を水性飽和NH
4Cl(3ml)、水性飽和NaCl(2×2ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。赤色の溶液5cを次の工程で直接、使用した。
【0143】
4−ブロモフェニルジアゾメタン(5e).N’−[1−(4−ブロモフェニル)メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7e)(200mg,0.57mmol)とTEBAC(40mg,0.18mmol)を水性NaOH(15%,3ml)とトルエン(3ml)中で撹拌した。70℃で数分間撹拌した後、2つの相は透明になり、有機相はわずかに紫色になった。1時間の激しい撹拌後、反応が終了し、有機相は濃い紫色になった。有機相を水性飽和NH
4Cl(3ml)、水性飽和NaCl(3ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。紫色の溶液5eを次の工程で直接、使用した。
【0144】
4−トリフルオロメトキシフェニルジアゾメタン(5g).4−メチル−N’−[1−(4−[トリフルオロメトキシ]フェニル)メチリデン]−ベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7g)(300mg,0.84mmol)とTEBAC(51mg,0.22mmol)を水性NaOH(15%,3ml)とトルエン(3ml)中で撹拌した。70℃で数分間撹拌した後、2つの相は透明になり、有機相はわずかに赤色になった。1時間の激しい撹拌後、反応が終了し、有機相は濃い赤色になった。有機相を水性飽和NH
4Cl(3ml)、水性飽和NaCl(2×3ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。赤色の溶液5gを次の工程で直接、使用した。
【0145】
4−シアノフェニルジアゾメタン(5h).N’−[1−(4−シアノフェニル)メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7h)(303mg,1mmol)とTEBAC(60mg,0.26mmol)を水性NaOH(15%,3ml)とトルエン(3ml)中で撹拌した。70℃で数分間撹拌した後、2つの相は透明になり、有機相はわずかに赤色になった。1.5時間の激しい撹拌後、反応が終了し、有機相は濃い赤色になった。有機相を水性飽和NH
4Cl(3ml)、水性飽和NaCl(2×3ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。赤色の溶液5hを次の工程で直接、使用した。
【0146】
4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ベンゾニトリル(5i).N’−[(1E/Z)−(4−シアノフェニル)[4−(トリフルオロ−メトキシ)フェニル]メチリデン]−4−メチルベンゼン−1−スルホノヒドラジド(7i)(100mg,0.22mmol)とTEBAC(23mg,0.5mmol)を水性NaOH(15%,1.5ml)とトルエン(1.5ml)中で撹拌した。70℃で数分間撹拌した後、2つの相は透明になり、有機相はわずかに赤色になった。0.5時間の激しい撹拌後、反応が終了し、有機相は濃い赤色になった。有機相を水性飽和NH
4Cl(1.5ml)、水性飽和NaCl(1.5ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。赤色の溶液5iを次の工程で直接、使用した。
【0147】
化合物9の調製(スキームB)
2−(4−ブロモフェニル)−1−(モルホリン−4−イル)エタン−1−オン(9k).4−ブロモフェニル酢酸(1.0g,4.7mmol)とモルホリン(0.41g,4.7mmol)のDCM(20ml)中の溶液を0℃まで冷却し、DCC(0.96g,4.7mmol)とDMAP(6.4mg,0.05mmol)のDCM(10ml)中の混合物を滴下した。室温で16時間後、懸濁液をHyfloで濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を少量のDCM中に懸濁させ、再度濾過した。濾液を減圧濃縮し、白色固形物9k(1.2g,90%)を得た。
【0148】
1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタン−1−オン(9l).4−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸(1.0g,4.9mmol)とモルホリン(0.43g,4.9mmol)のDCM(20ml)中の溶液を0℃まで冷却し、DCC(1.0g,4.9mmol)とDMAP(5mg,0.04mmol)のDCM(10ml)中の混合物を滴下した。2時間後、室温で懸濁液をHyfloで濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を少量のDCM中に懸濁させ、再度濾過した。濾液を減圧濃縮し、黄色油状物9l(1.29g,96%)を得た。
【0149】
1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタン−1−オン(9m).4−(トリフルオロメトキシ)フェニル酢酸(1.0g,4.5mmol)とモルホリン(0.40g,4.5mmol)のDCM(20ml)中の溶液を0℃まで冷却し、DCC(0.94g,4.5mmol)とDMAP(7mg,0.06mmol)のDCM(10ml)中の混合物を滴下した。2時間後、室温で懸濁液をHyfloで濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をEtOAc(20ml)に溶解させ、水性飽和NH
4Cl(15ml)で洗浄した。無機層をEtOAc(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(30ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに褐色固形物9m(1.38g,定量的)を得た。
【0150】
4−[2−(モルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]ベンゾニトリル(9n).4−シアノフェニル酢酸(0.5g,3.1mmol)とモルホリン(0.27g,3.1mmol)のDCM(20ml)中の溶液を0℃まで冷却し、DCC(0.64g,3.1mmol)とDMAP(6mg,0.046mmol)のDCM(5ml)中の混合物を滴下した。室温で1時間後、懸濁液をHyfloで濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をEtOAc(20ml)に溶解させ、水性飽和NH
4Cl(30ml)で洗浄した。無機層をEtOAc(2×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(60ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、白色固形物9n(0.71g,99%)を得た。
【0151】
ワインレブアミド12の調製(スキームC)
N−メトキシ−N−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(12q,Q
3=OCF
3).4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイルクロリド(2.01g,8.9mmol)とNO−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.04g,10.7mmol)のDCM(22ml)中の懸濁液に、トリエチルアミン(3.1ml,2.25g,22.2mmol)を0℃で滴下した。0℃で1時間および室温で20時間後、反応混合物を水性2.5N HCl(50ml)、水性1.1N NaHCO
3(3×50ml)、水性飽和NaCl(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、無色透明な油状物12q(1.78g,80%)を得た。
【0152】
N,4−ジメトキシ−N−メチルベンズアミド(12s,Q
3=OCH
3).4−メトキシフェニル酢酸(1.02g,6.6mmol)のDCM(21ml)中の懸濁液に塩化オキサリル(1,2ml,13.8mmol,2.1当量)を0℃で添加した。0℃で3.5時間後、わずかに黄色の溶液が形成された。この溶液を、NO−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.09g,11mmol)とトリエチルアミン(9.6ml,6.91g,68mmol,10当量)のDCM(17ml)中の懸濁液に0℃で1時間滴下した。4時間後、温度が室温に達したとき、水(25ml)を反応混合物に添加した。有機相を分離し、水性飽和NaHCO
3(2×25ml)、水性飽和NaCl(20ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに黄色の油状物(0.83g,64%)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc3:1から0:1まで)によって精製し、無色の油状物12s(0.71g,55%)を得た。
【0153】
ワインレブアミド12からのケトン6の調製(スキームC)
ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタノン(6q,Q
1=OCF
3,Q
3=OCF
3).1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.45g,6mmol)のTHF(30ml)溶液に、n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M,2.3ml,0.35g,5.7mmol)を−60℃で滴下した。−60℃で3時間後、ワインレブアミド12q(1.02g,4mmol)(THF(12ml)中)を−60℃で滴下した。橙色の溶液を室温まで一晩(約16時間)昇温させ、水性飽和NH
4Cl(50ml)と水(50ml)でクエンチし、TBME(100ml+2×50ml)で抽出した。有機層を水性飽和NaHCO
3と水性飽和NaClで洗浄し、合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、橙色固形物6q(1.5g,定量的)を得た。
【0154】
(4−クロロフェニル)(4−メトキシフェニル)メタノン(6s,Q
1=Cl,Q
3=OCH
3).ワインレブアミド12s(0.46g,2.3mmol)のTHF(5ml)溶液に、4−クロロフェニルマグネシウムブロミド(Et2O中1M,6.2mL,6.2mmol)を0℃で5分間にわたって滴下した。室温で14時間後、反応混合物を水性飽和NH
4Cl(15ml)とEtOAcでクエンチした。有機層を水(15ml)で洗浄した。水層をEtOAc(2×15ml)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、黄色固形物(0.8g)を得た。この粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc12:1から1:1まで)によって精製し、白色固形物12s(0.55g,95%)を得た。
【0155】
iPrMgClによるアルコール化合物10の調製(スキームC)
4−[(4−シアノフェニル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリル(10u,Q
1=CN,Q
4=CN).THF(10.5ml)中1.3MのiPrMgCl LiCl錯体の溶液に−15℃で、4−ブロモベンゾニトリル(1.4g,7.6mmol)(THF(4ml)中)を15分間にわたって滴下した。褐色の溶液を−15℃で30分間および室温で1.5時間撹拌した。この溶液を、4−ホルミルベンゾニトリル(1.0g,7.6mmol)のTHF(4ml)中の黄色っぽい溶液に−15℃で10分間にわたって滴下した。0℃で1時間の撹拌後、明るい緑色になった溶液を水性飽和NH
4Cl(20ml)でクエンチし、TBME(30ml)と水(20ml)を添加した。有機層の分離後、無機相をTBME(2×20ml)で抽出した。有機層を水性飽和NaClで洗浄し、合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮した。液状の粗製生成物(2g)にEtOAc/ヘプタン1:2を添加した。不溶性の薄黄色固形物(0.54g)を濾別し、ジエチルエーテルに溶解させ、ペンタンで析出させ、薄黄色固形物10u(0.49g,27.5%)を得た。母液を減圧濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:2)によって精製し、薄黄色固形物10u(0.23g,13%)を得た。
【0156】
ピリジン−4−イル[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタノール(10w,Q
1=OCF
3,Z=N).THF中1.3M(17ml,13mmol)のiPrMgCl LiCl錯体溶液に、1−ブロモ−4−トリフルオロメトキシベンゼン(3g,12.4mmol)を−15℃〜−5℃の間で15分間にわたって滴下した。褐色の懸濁液を0℃で1時間、10℃で2時間および室温で一晩(約16時間)撹拌した。この褐色の溶液に、4−ピリジンカルボキシアルデヒド(1.2ml,12.4mmol)を−15℃〜0℃の間で30分間にわたって滴下し、THF(10ml)を添加した。橙色になった溶液を室温まで昇温させ、水性飽和NH
4Cl(25ml)と水(25ml)の溶液に0℃で添加した。無機層をEtOAc(100ml+2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、黄色油状物(3.6g)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン2:1)によって精製し、薄黄色固形物10w(2.8g,84%)を得た。
【0157】
アルコール10からのケトン6の調製(スキームC)
4−[(4−シアノフェニル)カルボニル]ベンゾニトリル(6u).4−[(4−シアノフェニル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリル(10u)(0.68g,2.9mmol)、CHCl
3(25ml)およびMnO
2(1.7g,17.4mmol)の懸濁液を室温で1時間撹拌した。MnO
2(0.8g,8.7mmol)を再度添加し、懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。この懸濁液を濾過し、黄色の溶液にMnO
2(1.7g,17.4mmol)を添加し、2時間、再度撹拌した。新たにMnO
2(0.3g,2.9mmol)を添加して1時間撹拌した後、出発物質は完全に消費された。MnO
2を濾別し、濾液を減圧濃縮し、薄黄色固形物6u(0.57g,85%)を得た。
【0158】
4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ピリジン(6w).ピリジン−4−イル[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタノール(10w)(2.75g,10.2mmol)のCHCl
3(10ml)溶液にMnO
2(6.2g,61mmol)を添加し、懸濁液を室温で一晩(約16時間)撹拌した。MnO
2を濾過によって除去し、新たにMnO
2(3g,29mmol)を添加した。室温で5時間の撹拌後、さらにMnO
2(3g,29mmol)を添加した。室温で2時間の撹拌後、MnO
2を除去し、濾液を減圧濃縮し、薄黄色固形物6w(2.2g,81%)を得た。
【0159】
4−[(ピリジン−4−イル)カルボニル]ベンゾニトリル(6y).4−[ヒドロキシ(ピリジン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(10y)(5g,23.8mmol)のDCM(50ml)溶液にMnO
2(10.4g,102mmol)を添加し、懸濁液を44時間撹拌し;16.5時間後、19.5時間後、22.5時間後、40.5時間後に、新たにMnO
2を添加し(各時点において2.07g,20mmol)。MnO
2を除去し、濾液を減圧濃縮し、白色固形物6y(4.49g,91%)を得た。
【0160】
ケトン6からのヒドラゾン8の調製(スキームB)
4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンヒドラゾノイル}ベンゾニトリル(8i).4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ベンゾニトリル(6i)(3.5g,12mmol)とEtOH(65ml)の混合物に、ヒドラジン一水和物(7.6ml,7.8g,156mmol)を30分間にわたって滴下した。黄色の溶液を80℃で一晩(約16時間)撹拌し、混合物を室温まで放冷し、EtOAc(200ml)とH
2O(80ml)を添加した。有機層を水(2×50ml)と水性飽和NaCl(2×25ml)で洗浄して中性にした。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに黄色の固形物8i(3.35g,90%)を得た。
【0161】
{ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチリデン}ヒドラジン(8q).ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタノン(6q)(1.0g,2.9mmol)のEtOH(10ml)溶液にヒドラジン一水和物(1.8g,36mmol)を滴下した。80℃で4時間撹拌した後、混合物を週末にかけて(約60時間)室温まで放冷し、EtOAc(50ml)と水(50ml)を添加した。無機層をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに褐色の油状物8q(0.51g,48%)を得た。
【0162】
[(4−クロロフェニル)(4−メトキシフェニル)メチリデン]ヒドラジン(8s).(4−クロロフェニル)(4−メトキシフェニル)メタノン(6s)(0.53g,2.15mmol)のEtOH(5ml)の溶液にヒドラジン一水和物(0.32ml,6.4mmol)を添加した。80℃で4時間および室温で60時間撹拌した後、水(50ml)を添加した。無機層をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、水、水性飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに橙色の油状物8sを得た。
【0163】
[フラン−2−イル(フェニル)メチリデン]ヒドラジン(8t).2−ベンゾイルフラン(6t)(1.54g,8.9mmol)とEtOH(25ml)の混合物にヒドラジン一水和物(5.5ml,113mmol)を滴下した。80℃で25時間撹拌した後、混合物を室温まで放冷し、TBME(50ml)と水(50ml)を添加した。無機層をTMBE(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(25ml)で洗浄して中性にし、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに黄色の油状物8t(0.51g,32%)を得た。
【0164】
4−[(4−シアノフェニル)メタンヒドラゾノイル]ベンゾニトリル(8u).4−[(4−シアノフェニル)カルボニル]ベンゾニトリル(6u)(0.56g,2.4mmol)とEtOH(30ml)の混合物に、ヒドラジン一水和物(1.8g,36mmol)を5分間にわたって滴下した。黄色の溶液を80℃で一晩(約16時間)撹拌し、混合物を室温まで放冷し、EtOAc(150ml)を添加した。有機層を水(50ml+2×25ml)で洗浄した。洗浄された無機層をEtOAc(2×25ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(25ml)で洗浄して中性にし、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、わずかに赤色の固形物8u(0.51g,86%)を得た。
【0165】
4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンヒドラゾノイル}ピリジン(8w).4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ピリジン(6w)(2.1g,7.8mmol)のEtOH(10ml)溶液に、ヒドラジン一水和物(3.8ml,78mmol)を5分間にわたって滴下した。60℃で一晩(約16時間)撹拌した後、混合物を室温まで放冷し、EtOAc(150ml)を添加した。有機層を水(2×50ml)で洗浄した。洗浄された無機層をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(2×10ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮し、薄黄色固形物8w(2.2g,100%)を得た。
【0166】
4−(ピリジン−4−イルメタンヒドラゾノイル)ベンゾニトリル(8y).4−[(ピリジン−4−イル)カルボニル]ベンゾニトリル(6y)(4.0g,19.2mmol)のEtOH(100ml)溶液にヒドラジン一水和物(12.1ml,250mmol)を添加した。78℃で一晩(約15時間)撹拌した後、混合物を室温まで放冷し、冷水(200ml)に注入した。黄色の懸濁液を30分間撹拌し、濾過した。残渣を減圧乾燥させ、黄色固形物8y(3.4g,80%)を得た。
【0167】
ヒドラゾン8からのジアゾ化合物5の調製(MnO
2を伴う)(スキームB)
4−[ジアゾ(フェニル)メチル]ピリジン(5o).4−(フェニルメタンヒドラゾノイル)ピリジン(8o)(0.24g,1.22mmol)のCHCl
3(5ml)溶液にMnO
2(0.64g,7.4mmol)を添加した。30分後、MnO
2を濾過によって除去し、赤色の溶液5oを次の工程で直接、使用した。
【0168】
4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ベンゾニトリル(5i).4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンヒドラゾノイル}ベンゾニトリル(8i)(0.20g,0.65mmol)のCHCl
3(2ml)溶液にMnO
2(0.335g,3.28mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、MnO
2を除去し、赤色の溶液5iを次の工程で直接、使用した。
【0169】
1−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(5q).{ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチリデン}ヒドラジン(8q)(0.89g,2.44mmol)のCHCl
3(5ml)溶液にMnO
2(0.686g,6.7mmol)を添加した。1時間後、MnO
2(0.686g,6.7mmol)を再度添加した。30分後、懸濁液を濾過し、赤色の濾液5qを次の工程で直接、使用した。
【0170】
4−[(4−シアノフェニル)(ジアゾ)メチル]ベンゾニトリル(5u).4−[(4−シアノフェニル)メタンヒドラゾノイル]ベンゾニトリル(8u)(0.2g,0.81mmol)のCHCl
3(4ml)溶液にMnO
2(0.41g,4mmol)を添加した。1時間後、MnO
2を濾過によって除去し、赤色の溶液5uを次の工程で直接、使用した。
【0171】
4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ピリジン(5w).4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンヒドラゾノイル}ピリジン(8w)(0.4g,1.4mmol)のCHCl
3(3ml)溶液にMnO
2(0.73g,7.1mmol)を添加し、懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。MnO
2を除去し、赤色の溶液5wを次の工程で直接、使用した。
【0172】
4−[ジアゾ(ピリジン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(5y).4−(ピリジン−4−イルメタンヒドラゾノイル)ベンゾニトリル(8y)(0.3g,1.4mmol)のCHCl
3(3ml)溶液にMnO
2(0.94g,9.2mmol)を添加し、懸濁液を室温で1時間撹拌した。MnO
2を除去し、赤色の溶液5yを次の工程で直接、使用した。
【0173】
DBUとp−ABSAによるジアゾ化合物5の調製(スキームB)
2−(4−ブロモフェニル)−2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)エタン−1−オン(5k).p−ABSA(0.51g,2.1mmol)と2−(4−ブロモフェニル)−1−(モルホリン−4−イル)エタン−1−オン(9k)(0.4g,1.4mmol)のアセトニトリル(4ml)中の混合物に0℃で、DBU(0.32ml,0.32g,2.1mmol)を滴下した。室温で18時間撹拌した後、橙色の混合物を水(30ml)に添加し、EtOAc(3×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM中に懸濁させ、不溶分を濾別し、濾液を減圧濃縮し、橙色油状物(0.5g)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:1)によって精製し、橙色油状物5k(0.17g,39%)を得た。
【0174】
2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタン−1−オン(51).p−ABSA(0.54g,2.2mmol)と1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタン−1−オン(91)(0.4g,1.5mmol)のアセトニトリル(4ml)中の混合物に0℃で、DBU(0.34ml,0.34g,2.2mmol)を滴下した。室温で19時間撹拌した後、橙色の混合物を水(30ml)に添加し、EtOAc(3×30ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM中に懸濁させ、不溶分を濾別し、濾液を減圧濃縮し、黄色油状物を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH98:2)によって精製し、橙色油状物51(0.17g,39%)を得た。
【0175】
2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタン−1−オン(5m).p−ABSA(1.67g,6.7mmol)と1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタン−1−オン(9m)(1.3g,4.5mmol)のアセトニトリル(15ml)中の混合物に0℃でDBU(1.0ml,1.03g,6.7mmol)を滴下した。週末にかけて(約64時間)室温で撹拌した後、橙色の混合物を水(40ml)に添加した。EtOAc(40ml)を添加し、無機層をEtOAc(2×40ml)で抽出した。有機層を合わせ、水性飽和NaCl(60ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM中に懸濁させ、不溶分を濾別し、濾液を減圧濃縮し、橙色油状物(1.96g)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME)によって精製し、橙色油状物5m(0.45g,32%)を得た。
【0176】
4−[1−ジアゾ−2−(モルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]ベンゾニトリル(5n).p−ABSA(1.08g,4.4mmol)と4−[2−(モルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]ベンゾニトリル(9n)(0.67g,2.9mmol)のDCM(10ml)中の混合物に0℃で、DBU(0.65ml,0.66g,4.4mmol)を滴下した。室温で一晩(約14時間)撹拌した後、反応混合物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME)によって精製し、橙色油状物5n(0.34g,45%)を得た。
【0177】
3の型の化合物(スキームA)
5−(3,5−ジクロロフェニル)−3,3−ジフェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3a).紫色のジフェニルジアゾメタン(5a)のCH
2Cl
2溶液(9ml,最大0.52mmol)の容量を約5mlまで低減させ、次いで、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン2a(121mg,0.50mmol)を添加した。この溶液を室温で3時間撹拌している間に、溶液は白色の懸濁液になった。遠心分離後、残渣をEtOH(3ml)で洗浄し、白色固形物3a(195mg,89%)を得た。
【0178】
5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−3,3−ジフェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオンおよび5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−3,3−ジフェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3b).紫色のジフェニルジアゾメタン(5a)のCH
2Cl
2溶液(10ml,最大0.51mmol)の容量を約2mlまで低減させ、次いで、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(133mg,0.52mmol)を添加した。この溶液を室温で1日撹拌している間に、溶液はわずかに橙色の透明な溶液になった。ジアゾ化合物は完全に消費され、イミド2bとピラゾリン中間体3bの他に3員環の生成物4bが形成された。溶媒を除去し、残渣をEtOH(全部で10ml)で洗浄して出発物質を除去し、白色固形物3b(95mg,40%)を得た。
【0179】
5−(3,5−ジクロロフェニル)−3−フェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3c).赤色のフェニルジアゾメタン(5c)のトルエン溶液(7ml,最大1.1mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(225mg,0.9mmol)を添加した。赤色の溶液は即座にわずかに黄色の溶液になり、5分後、白色の析出物が観察された。15分後、わずかに黄色の懸濁液にはピラゾリン中間体3cが含有されており、ジアゾは完全に消費された。この懸濁液を次の工程で直接、使用した。
【0180】
5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−3−フェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオンおよび5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−3−フェニル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3d).赤色のフェニルジアゾメタン(5c)のトルエン溶液(7ml,最大1.5mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(471mg,1.8mmol)を分割して添加した。赤色の溶液は即座にわずかに黄色の溶液になった。70分後、ジアゾ化合物は完全に変換され、ピラゾリン中間体3dを含有するわずかに黄色の懸濁液が得られた。この懸濁液を次の工程で直接、使用した。
【0181】
3−(4−ブロモフェニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3e).紫色の4−ブロモフェニルジアゾメタン(5e)のトルエン溶液(3ml,最大0.57mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(115mg,0.48mmol)を分割して添加した。添加中、紫色の溶液はわずかに紫色の溶液になり、析出物が観察された。20分後、反応が終了し、ピラゾリン中間体3eが形成された。わずかに黄色の懸濁液を次の工程で直接、使用した。
【0182】
3−(4−ブロモフェニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオンおよび3−(4−ブロモフェニル)−5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3f).赤色の4−ブロモフェニルジアゾメタン(5e)のトルエン溶液(5ml,最大0.7mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(180mg,0.7mmol)を添加した。1時間後、赤橙色の溶液は色が薄くなり、まず析出物が形成され、2時間後、反応混合物は黄色の懸濁液になった。反応が終了し、ピラゾリン中間体3fが形成され、次の工程で直接、使用した。
【0183】
5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3a,6a−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−4,6−(3H,5H)−ジオンおよび5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3a,6a−ジヒドロピロロ−[3,4−c]ピラゾール−4,6(3H,5H)−ジオン(3g).赤色の4−トリフルオロメトキシフェニルジアゾメタン(5g)のトルエン溶液(4.5ml,最大1mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(218.3mg,0.85mmol)を添加すると、反応混合物は赤橙色の溶液になった。3.5時間後、反応が終了し、ピラゾリン中間体3gが形成された。このわずかに橙色の溶液を次の工程で直接、使用した。
【0184】
4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−4,6−ジオキソ−3,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル]ベンゾ−ニトリルおよび4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−4,6−ジオキソ−3,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリル(3h).赤色の4−シアノフェニルジアゾメタン(5h)のトルエン溶液(4.5ml,最大1mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(192.1mg,0.75mmol)を添加すると、反応混合物は赤橙色の溶液になった。約20時間後、ジアゾ化合物の残留はみられず、ピラゾリン中間体3hのわずかに黄色の微細懸濁液を次の工程で直接、使用した。
【0185】
4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−6a−メチル−4,6−ジオキソ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリルおよび4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−3a−メチル−4,6−ジオキソ−3−[4−(トリフルオロ−メトキシ)フェニル]−3,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリル(3i).赤色の4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)−フェニル]メチル}ベンゾニトリル(5i)のトルエン溶液(1.5ml,最大0.22mmol)に1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(80mg,0.31mmol)を添加し、この赤色の溶液を室温で撹拌した。約16時間後、トルエンをN
2流によって減少させ、CH
2Cl
2(0.5ml)を添加した。10日後、ジアゾ化合物の赤色は消え、わずかに黄色になった溶液を次の工程で直接、使用した(その後、透明になり、その10日後には既に、この条件下で3員環の生成物が形成された)。
【0186】
4/4’の型の化合物(スキームA)
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4a).ピラゾリン中間体3a(149mg,0.34mmol)のトルエン(2ml)中の白色の懸濁液を100℃まで加熱した。加熱している間に透明な溶液になった。1時間後、反応が終了し、トルエンを減圧除去した。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン6:4)によって精製し、白色固形物4a(81mg,58%)を得た。
【化26】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.66(s,2H),6.29(d,J=1.9,2H),7.23−7.49(m,10H),7.59(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.49分
【0187】
rac−(1S,5S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ジフェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4b).ピラゾリン中間体3b(65mg,0.14mmol)のトルエン(2ml)中の無色透明な溶液を100℃まで加熱した。50分後、反応が終了し、トルエンを減圧除去し、白色固形物4b(58mg,95%)を得た。さらなる精製は必要なかった。
【化27】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.34(s,3H),3.69(s,1H),6.28(d,7=1.8,2H),7.25−7.38(m,8H),7.51−7.55(m,2H),7.59(t,=1.8,2H).
HPLC保持時間:5.60分
【0188】
ラセミ体をキラルカラムによる分析用HPLCでの分別によって分離した。
カラム:Reprosil 100キラルNR 250×4.6mm 8μm
流速:1.5ml/分 検出器:DAD 200〜400nm(210nm)
溶離剤:25%H
2O/75%MeOH 定組成
保持時間:12.73分(第1ピーク)(4bのエナンチオマーA),14.51分(第2ピーク)(4bのエナンチオマーB)
【化28】
【0189】
rel−(1R,5S,6s)−およびrel−(1R,5S,6r)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4cおよび4’c).懸濁液3cは、100℃まで加熱している間に、わずかに黄色の溶液(トルエン中,7ml,最大0.9mmol)になった。1時間後、反応が終了し、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOH(1ml)で洗浄して不純物の一部を除去した。残渣をEtOH(4×0.6ml)で再度洗浄し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン6:4)によってさらに精製し、白色固形物4c(55mg,18%)を得た。EtOH洗浄相(3.4ml)を減圧下で減量させ、2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:9およびEtOAc/ヘプタン2:8)によって精製し、白色固形物4’c(12mg,4%)を得た。
rel−(1R,5S,6s)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4c)
【化29】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.22(d,7=3.3,2H),3.54(t,J=3.3,1H),7.23−7.40(m,5H),7.52(d,7=1.9,2H),7.71(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.00分
rel−(1R,5S,6r)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’c)
【化30】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.23(d,7=8.3,2H),3.47(t,J=8.3,1H),6.28(d,7=1.9,2H),7.25−7.32(m,2H),7.34−7.44(m,3H),7.57(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:4.80分
【0190】
rac−(1R,5S,6R)−およびrac−(1R,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4dおよび4’d).懸濁液3dは、100℃まで加熱している間に、わずかに黄色の溶液(トルエン中,7ml,最大1.5mmol)になった。1.5時間後、反応が終了し、溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン8:2からCH
2Cl
2まで)によって精製し、白色固形物4d(30mg,11%)を得た。分取TLC(TBME/ヘプタン1:3)によるさらなる精製が必要であり、白色固形物4’d(13mg,3%)を得た。
rac−(1R,5S,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4d)
【化31】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.18(s,3H),3.42(d,J=3.6,1H),3.57(d,J=3.6,1H),7.30−7.44(m,4H),7.54(d,J=1.9,2H),7.71(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.22分
rac−(1R,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’d)
【化32】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.65(s,3H),3.09(d,7=8.3,1H),3.37(d,7=8.3,1H),6.28(d,7=1.9,2H),7.20−7.27(m,2H),7.32−7.42(m,2H),7.56(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.06分
【0191】
rel−(1R,5S,6s)−およびrel−(1R,5S,6r)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4eおよび4’e).懸濁液3eは、100℃まで加熱している間に、わずかに黄色の溶液(トルエン中,3ml,最大0.48mmol)になった。1.5時間後、反応が終了し、一晩で固形物が析出した。遠心分離後(この固形物は純粋でない状態の生成物であった)、上清みを減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン6:4から8:2まで)によって精製し、白色固形物4e(35mg,20%)と白色固形物4’e(12mg,7%)を得た。
rel−(1R,5S,6s)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4e)
【化33】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.25(d,J=3.3,2H),3.54(t,J=3.3,1H),7.23(m,2H),7.51(d,J=1.9,2H),7.56(m,2H),7.71(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.34分
rel−(1R,5S,6r)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’e)
【化34】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.24(d,7=8.2,2H),3.43(t,J=8.2,1H),6.33(d,7=1.9,2H),7.23(m,2H),7.61(t,J=1.9,1H),7.62(m,2H).
HPLC保持時間:5.15分
【0192】
rac−(1R,5S,6R)−およびrac−(1R,5S,6S)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]−ヘキサン−2,4−ジオン(4fおよび4’f).懸濁液3fは、100℃まで加熱している間に、わずかに黄色の溶液(トルエン中,5ml,最大0.7mmol)になった。45分後、反応が終了し、溶媒を減圧除去した。残渣(313mg)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/ヘプタン1:1)によって精製し、白色固形物4f(134mg,42%)を得た。第2生成物4’fのために分取TLCが必要であり(TBME/ヘプタン1:1)、わずかに黄色の固形物(12mg,4%)を得た。
rac−(1R,5S,6R)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4f)
【化35】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.17(s,3H),3.46(d,J=3.7,1H),3.56(d,J=3.7,1H),7.31(m,2H),7.52(d,J=1.9,2H),7.59(m,2H),7.71(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.55分
rac−(1R,5S,6S)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’f)
【化36】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.64(s,3H),3.11(d,J=8.3,1H),3.33(d,J=8.3,1H),6.33(d,J=1.9,2H),7.18(m,2H),7.60(t,J=1.9,1H),7.61(m,2H).
HPLC保持時間:5.39分
【0193】
rac−(1R,5S,6R)−およびrac−(1R,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4gおよび4’g).懸濁液3gは、100℃まで加熱している間に、わずかに黄色の溶液(トルエン中,4.5ml,最大0.85mmol)になった。40分後、反応が終了し、溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘプタン2:8)によって精製し、両方の生成物を純粋でない状態で得た。各生成物について、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによるさらなる精製が必要であり、白色固形物4g(EtOAc/ヘプタン1.5:8.5)(74mg,20%)と白色固形物4’g(トルエン/ヘプタン95:5)(5mg,2%)を得た。
rac−(1R,5S,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4g)
【化37】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.18(s,3H),3.47(d,J=3.6,1H),3.61(d,J=3.6,1H),7.39(m,2H),7.49(m,2H),7.53(d,J=1.9,2H),7.71(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.61分
rac−(1R,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’g)
【化38】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.66(s,3H),3.13(d,J=8.3,1H),3.39(d,J=8.3,1H),6.40(d,J=1.9,2H),7.39(m,4H),7.59(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.46分
【0194】
rac−(1R,5S,6R)−およびrac−(1R,5S,6S)−4−[3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4hおよび4’h).ピラゾリン中間体(トルエン中)3h(4.5ml,最大0.75mmol)から溶媒を除去し、残渣を280℃で1時間加熱した。粗製生成物(104.6mg)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘプタン8:2)によって精製し、白色固形物4h(10mg,4%)を得た。分取TLC(EtOAc/ヘプタン7:3)によるさらなる精製が必要であり、白色固形物4’h(4mg,2%)を得た。
rac−4−[(1R,5S,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イルjベンゾニトリル(4h)
【化39】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.18(s,3H),3.59(d,J=3.7,1H),3.67(d,J=3.7,1H),7.52(d,J=1.9,2H),7.56(m,2H),7.72(t,J=1.9,1H),7.88(m,2H).
HPLC保持時間:4.95分
rac−4−[(1R,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4’h)
【化40】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.81(s,3H),2.93(d,J=8.4,1H),3.16(d,J=8.4,1H),6.30(d,J=1.9,2H),7.26(t,J=1.9,1H),7.49(m,2H),7.68(m,2H).
HPLC保持時間:4.65分
【0195】
rac−4−[(1S,5S,6S)−およびrac−4−(1S,5S,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−6−[4−(トリフルオロ−メトキシ)−フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4i/4’iのジアステレオマーIおよび4i/4’iのジアステレオマーII).3iの溶液のCH
2Cl
2をN
2流によって除去し、トルエン(0.5ml)を添加した。100℃で45分後、生成物の変化はみられなかった。3員環の生成物4が既に先の工程で形成されていた。長時間の撹拌後、ピラゾリン中間体3は全く残っていなかった。溶媒を除去し、粗製生成物(90mg)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘプタン3:7)によって精製し、白色固形物(4i/4’iのジアステレオマーI:7mg,6%)と白色固形物(4i/4’iのジアステレオマーII:12mg,10%)を得た。
4i/4’iのジアステレオマーI:1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.37(s,3H),3.82(s,1H),6.28(d,J=1.9,2H),7.37(m,2H),7.63(t,=1.9,1H),7.65−7.83(m,4H),7.91(m,2H).LC保持時間:5.57分
4i/4’iのジアステレオマーII:1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.35(s,3H),3.85(s,1H),6.42(d,J=1.9,2H),7.42(m,2H),7.62(t,J=1.9,1H),7.45−7.75(m,2H),7.83(m,4H).LC保持時間:5.67分
【化41】
【0196】
ラセミ体(4i/4’iのジアステレオマーII)をキラルカラムによる分析用HPLCでの分別によって分離した。
カラム:Reprosil 100キラルNR 250×4.6mm 8μm
流速:1.5ml/分 検出器:DAD 200〜400nm(210nm)
溶離剤:30%H
2O/70%MeOH 定組成
保持時間:24.53分(第1ピーク)(4i/4’iのジアステレオマーIIのエナンチオマーA)26.88分(第2ピーク)(4i/4’iのジアステレオマーIIのエナンチオマーB)
【化42】
【化43】
【0197】
rac−エチル−(1S,5R,6R)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]−ヘキサン−6−カルボキシレート(4’j).ジアゾ化合物5j(395mg,1.47mmol)のトルエン(3mL)中の橙色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(375mg,1.47mmol)(トルエン(2mL)中)を添加した。この溶液を100℃まで加熱し、3時間撹拌した。橙色の溶液は黄色っぽくなった。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣(538mg,橙色固形物)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘキサン2:3から1:1まで)によって精製し、白色の結晶性固形物4’j(16mg,2%)を得た。
【化44】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):7.65(d,J=8.6,2H),7.62(t,J=1.8,1H),7.24(d,J=8.6,2H),6.27(d,J=1.8,2H),4.14(m,2H),3.54(s,1H),1.64(s,3H),1.14(t,J=7.1,3H).
HPLC保持時間:5.77分
調製した化合物保持時間の測定のためのHPLC条件:
カラム:Poroshell 120 EC−C18,50×4.6mm 2.7μm P.N.699975−902 温度:25℃
流速:1.5ml/分 検出器:210nm
溶離剤:A=H
2O(0.1V%H3PO4)/B=CH
3CN(t=0分;95%A/t=5.5分;5%A/t=5.5〜7.5分;5%A)
【0198】
4/4’の型の化合物(スキームA)
rac−(1S,5R,6S)−およびrac−(1S,5R,6R)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4kおよび4’k).2−(4−ブロモフェニル)−2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)エタン−1−オン(5k)(0.14g,0.45mmol)のトルエン(2ml)溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.116g,0.45mmol)(トルエン(1ml)中)を滴下し、橙色の混合物を60℃で一晩(約15時間)および90℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、黄色油状物(0.29g)を得た。粗製生成物を、2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸イソプロピル/ヘプタン1:1から3:1まで)と(イソプロピルエーテル/DCM/ヘプタン80:18:2)および分取TLC(AcOEt/DCM1:1)によって精製し、白色固形物4’k(5mg,2%)を得た。4kは単離されなかった。
rac−(1S,5R,6R)−6−(4−ブロモフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’k)
【化45】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.70(s,3H),3.43(s,1H),3.45−3.73(m,8H),6.32(d,J=1.9,2H),7.27(t,J=1.9,1H),7.38(m,2H),7.52(m,2H).
HPLC保持時間:4.99分
【0199】
rac−(1S,5R,6S)−およびrac−(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−6−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4lおよび4’l).2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタン−1−オン(5l)(0.1g,0.33mmol)のトルエン(2ml)溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.09g,0.33mmol)(トルエン(1ml)中)を滴下し、橙色の混合物を室温で5時間、80℃で一晩(約18時間)および90℃で2時間撹拌した。黄色になった溶液を減圧濃縮し、黄色油状物を得た。粗製生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:1)、分取TLC(EtOAc/ヘプタン2:1)および分取TLC(C18,アセトニトリル/H
2O 3:2)によって精製し、白色固形物4’l(5mg,3%)を得た。4lは単離されなかった。
rac−(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−6−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’l)
【化46】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.63(s,3H),3.45(s,1H),3.38−3.74(m,8H),6.28(d,J=1.9,2H),7.60(m,2H),7.62(t,J=1.9,1H),7.83(m,2H).
HPLC保持時間:5.02分
【0200】
rac−(1S,5R,6S)−およびrac−(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4mおよび4’m).2−ジアゾ−1−(モルホリン−4−イル)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタン−1−オン(5m)(0.44g,1.4mmol)のトルエン(2ml)溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.36g,1.4mmol)(トルエン(3ml)中)を滴下し、橙色の混合物を50℃で14時間および80℃で18時間撹拌した。黄色になった溶液を減圧濃縮し、黄色油状物(0.7g)を得た。この粗製生成物を、2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(TBME/ヘプタン1:1から7:3まで)と(酢酸イソプロピル/ヘプタン2:1)および分取TLC(酢酸イソプロピル/ヘプタン2:1)によって精製し、白色固形物4’m(30mg,4%)を得た。4mは単離されなかった。
rac−(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4’m)
【化47】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.61(s,3H),3.40(s,1H),3.27−3.73(m,8H),6.47(d,J=1.9,2H),7.45(m,2H),7.50(m,2H),7.63(t,J=1.9,1H).
HPLC保持時間:5.11分
【0201】
rac−4−[(1S,5R,6S)−およびrac−4−[(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4nおよび4’n).4−[1−ジアゾ−2−(モルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]ベンゾニトリル5n(0.32g,1.25mmol)のトルエン(2.5ml)溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.32g,1.25mmol)(トルエン(3ml)中)を滴下し、橙色の混合物を60℃で一晩(約18時間)および100℃で3時間撹拌した。黄色になった溶液を減圧濃縮し、黄色油状物(0.63g)を得た。粗製生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:1から2:3まで)および2回の分取TLC(ジエチルエーテル/THF4:1とジエチルエーテル/イソブチルメチルケトン2:1)によって精製し、白色固形物4’n(21mg,4%)を得た。4nは単離されなかった。
rac−4−[(1S,5R,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−[(モルホリン−4−イル)カルボニル]−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4’n)
【化48】
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.62(s,3H),3.46(s,1H),3.34−3.73(m,8H),6.32(d,J=1.9,2H),7.56(m,2H),7.64(t,J=1.9,1H),7.95(m,2H).
HPLC保持時間:4.39分
【0202】
rac−(1S,5S,6S)−およびrac−(1S,5S,6R)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−フェニル−6−(ピリジン−4−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4oおよび4’o).4−[ジアゾ(フェニル)メチル]ピリジン(5o)(0.23g,1.22mmol)のCHCl
3(6ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.20g,1.17mmol)を添加した。室温で23時間および50℃で23時間後、褐色になった溶液を減圧濃縮し、褐色油状物(0.52g)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン3:7)によって精製し、薄黄色固形物4oまたは4’o(ジアステレオマーI)(70mg,14%)を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン9:1)によるさらなる精製により白色固形物4oまたは4’o(ジアステレオマーII)(50mg,10%)を得た。
4oまたは4’o(ジアステレオマーI):1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.35(s,3H),3.77(s,1H),6.39(d,J=1.9,2H),7.31(m,1H),7.39(m,2H),7.47(m,2H),7.58(m,2H),7.62(t,J=1.9,1H),8.56(m,2H).
HPLC保持時間:4.38分
4oまたは4’o(ジアステレオマーII):1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):1.35(s,3H),3.83(s,1H),6.28(d,J=1.9,2H),7.32−7.53(m,5H),7.56(m,2H),7.60(t,J=1.9,1H),8.55(m,2H).
HPLC保持時間:3.94分
【化49】
【0203】
3−(3,5−ジクロロフェニル)−6,6−ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4p).1−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(5q)(1.8mmol)のCHCl
3(5ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(0.5g,1.7mmol)を添加した。この赤色の溶液を60℃で一晩撹拌した。わずかに黄色になった反応混合物を減圧濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸イソプロピル8.5:1.5)によって精製し、わずかに黄色の固形物4p(85mg,6%)を得た。
【化50】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.34(s,2H),6.36(d,J=1.8,2H),7.19(m,2H),7.24−7.31(m,5H),7.55(m,2H).
HPLC保持時間:6.09分
【0204】
rac−(1S,5S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6,6−ビス[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4q).1−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(5q)(2.44mmol)のCHCl
3(12ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.6g,2.36mmol)を添加した。この赤色の溶液を60℃で一晩撹拌した。わずかに黄色になった反応混合物を減圧濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸イソプロピル8.5:1.5)によって精製し、わずかに黄色の固形物4q(85mg,6%)を得た。
【化51】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.49(s,3H),3.25(s,1H),6.37(d,J=1.8,2H),7.16−7.25(m,4H),7.26(t,J=1.8,1H),7.41(m,2H),7.49(m,2H).
HPLC保持時間:6.17分
【0205】
rel−4−[(1S,5R,6r)−およびrel−4−[(1S,5R,6s)−4−3−(3,5−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4rおよび4’r).4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ベンゾニトリル(5i)(0.65mmol)のCHCl
3(2ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(158.5mg,0.655mmol)を添加した。35℃〜48℃で18時間の撹拌後、緑褐色になった溶液を減圧濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/TBME 6:1から1:1まで)およびペンタンでの洗浄によって精製し、白色固形物4rまたは4’r(ジアステレオマーI)(100mg,29%)と白色固形物4rまたは4’r(ジアステレオマーII)(60mg,17.4%)を得た。
4rまたは4’r(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.38(s,2H),6.27(d,J=1.9,2H),7.21(m,2H),7.27(t,J=1.9,1H),7.31(m,2H),7.64(m,2H),7.73(m,2H).
HPLC保持時間:5.45分
4rまたは4’r(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.36(s,2H),6.36(d,J=1.7,2H),7.24−7.39(m,5H),7.54(m,2H),7.65(m,2H).
HPLC保持時間:5.58分
【化52】
【0206】
rac−(1S,5S,6R)−およびrac−(1S,5S,6S)−6−(4−クロロフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4sおよび4’s).[(4−クロロフェニル)(4−メトキシフェニル)メチリデン]ヒドラジン(8s)(0.42g,1.6mmol)のCHCl
3(2ml)溶液にMnO
2(0.82g,8mmol)を添加した。室温で75分後、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.388mg,1.6mmol)(CHCl
3(2ml)中)を添加した。40℃で8時間および60℃で14時間後、この懸濁液をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮し、黄色油状物を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/TBME 4:1)およびペンタンでの洗浄によって精製し、白色固形物4sまたは4’s(ジアステレオマーI)(12mg,1.5%)と白色固形物4sまたは4’s(ジアステレオマーII)(10mg,1%)を得た。
4sまたは4’s(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.45(s,3H),3.22(s,1H),3.76(s,3H),6.26(d,J=1.8,2H),6.85(m,2H),7.23(t,J=1.8,1H),7.27−7.38(m,6H).
HPLC保持時間:5.74分
4sまたは4’s(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.46(s,3H),3.24(s,1H),3.77(s,3H),6.28(d,J=1.8,2H),6.87(m,2H),7.22−7.28(m,3H),7.31(m,2H),7.37(m,2H).
HPLC保持時間:5.80分
【化53】
【0207】
rac−(1S,5S,6R)−およびrac−(1S,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−(フラン−2−イル)−1−メチル−6−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4tおよび4’t).1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.53g,2.1mmol)とMnO
2(1.17g,11.4mmol)のCHCl
3(5ml)中の懸濁液に、[フラン−2−イル(フェニル)メチリデン]ヒドラジン(8t)(0.42g,2.2mmol)(CHCl
3(3.5ml)中)を添加した。2時間後、MnO
2を除去した。この透明な溶液を室温で一晩(約16時間)および60℃で2時間撹拌し、減圧濃縮し、油状物(0.78g)を得た。粗製生成物を2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(トルエン/TBME 99:1から8:2まで)と(ヘプタン/TBME 8:2)によって精製し、固形物4tまたは4’t(ジアステレオマーI)(2mg,0.2%)を得た。4tまたは4’t(ジアステレオマーII)は単離されなかった。
4tまたは4’t(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.64(s,3H),3.50(s,1H),5.96(m,1H),6.22(d,J=1.9,2H),6.33(m,1H),7.23(t,J=1.9,1H),7.37−7.52(m,6H).
HPLC保持時間:5.51分
【化54】
【0208】
4−[6−(4−シアノフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4u).4−[(4−シアノフェニル)(ジアゾ)メチル]ベンゾニトリル5u(0.2g,0.81mmol)のCHCl
3(4ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(0.246g,1mmol)を添加した。この溶液を室温で一晩(約16時間)撹拌し、ピンク色の懸濁液を得、ジアゾ化合物の残留はなかった。この懸濁液を60℃で1.5時間撹拌し、減圧濃縮し、赤色固形物(0.49g)を得た。この粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:2)によって精製し、ピンク色の固形物4u(0.15mg,40%)を得た。
【化55】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.40(s,2H),6.27(d,J=1.9,2H),7.28(t,J=1.9,1H),7.36(m,2H),7.60−7.70(m,4H),7.75(m,2H).
HPLC保持時間:4.87分
【0209】
rac−4−[(1S,5S)−6−(4−シアノフェニル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4v).4−[(4−シアノフェニル)(ジアゾ)メチル]ベンゾニトリル(5u)(0.53g,2.2mmol)のCHCl
3(20ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.55g,2.2mmol)を添加した。60℃で17時間後、固形物が析出し、濾過により橙色固形物(1.04g)を得た。この粗製生成物を2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM)と(TBME/ヘプタン2:1)によって精製し、白色固形物4v(0.23g,23%)を得た。
【化56】
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.49(s,3H),3.31(s,1H),6.26(d,J=1.8,2H),7.27(t,J=1.9,1H),7.51(m,2H),7.58(m,2H),7.64−7.73(m,4H).
HPLC保持時間:4.98分
【0210】
rel−(1R,5S,6s)−およびrel−(1R,5S,6r)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−6−(ピリジン−4−イル)−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4wおよび4’w).4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ピリジン(5w)(0.132g,0.47mmol)のCHCl
3(1.5ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(0.11g,0.47mmol)を添加し、混合物を室温で一晩(約16時間)撹拌した。わずかに褐色になった懸濁液を60℃で1.5時間撹拌し、減圧濃縮し、赤色固形物(0.4g)を得た。この粗製生成物をEtOAc中に懸濁させ、残渣を濾過し、EtOAcで洗浄し、薄褐色固形物(0.135g,58%)を得た。粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製し、白色固形物4wまたは4’w(ジアステレオマーI)(59mg,25%)と白色固形物4wまたは4’w(ジアステレオマーII)(61mg,26%)を得た。
4wまたは4’w(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.82(s,2H),6.42(d,J=1.9,2H),7.29(m,2H),7.51(m,2H),7.59(m,2H),7.63(t,J=1.9,1H),8.53(m,2H).
HPLC保持時間:4.41分
4wまたは4’w(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,DMSO−d6):3.80(s,2H),6.39(d,J=1.9,2H),7.36(m,2H),7.51(m,2H),7.58−7.65(m,3H),8.64(m,2H).
HPLC保持時間:4.89分
【化57】
【0211】
rac−(1S,5S,6R)−およびrac−(1S,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(4xおよび4’x).4−{ジアゾ[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}ピリジン(5w)(0.26g,0.94mmol)のCHCl
3(4ml)中の赤色の溶液に、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.24g,0.94mmol)を添加し、室温で一晩(約16時間)撹拌した。この赤色の溶液を60℃で一晩撹拌し、減圧濃縮し、黒色油状物(0.49g)を得た。この粗製生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン3:1)によって精製し、白色固形物4xまたは4’x(ジアステレオマーI)(75mg,15%)を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:4)によるさらなる精製により白色固形物4xまたは4’x(ジアステレオマーII)(41mg,8%)を得た。
4xまたは4’x(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.48(s,3H),3.31(s,1H),6.37(d,J=1.9,2H),7.22(m,2H),7.24−7.28(m,3H),7.49(m,2H),8.63(m,2H).
HPLC保持時間:4.60分
4xまたは4’x(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.50(s,3H),3.27(s,1H),6.37(d,J=1.9,2H),7.20−7.28(m,3H),7.37(m,2H),7.42(m,2H),8.60 m,2H).
HPLC保持時間:4.99分
【化58】
【0212】
rel−4−[(1S,5R,6s)−およびrel−4−[(1S,5R,6r)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−6−(ピリジン−4−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4yおよび4’y).4−[ジアゾ(ピリジン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(5y)(0.10g,0.45mmol)のCHCl
3(2ml)中の赤色の溶液を、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2a)(0.11g,0.45mmol)のCHCl
3(0.5ml)溶液に60°で添加した(1時間にわたって)。この赤色の溶液を60℃で一晩撹拌し、減圧濃縮し、黒色油状物(0.24g)を得た。この粗製生成物を2回のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:2から1:0まで)と(トルエン/EtOAc 5:1)によって精製し、薄黄色固形物4yまたは4’y(ジアステレオマーI)(41mg,21%)を得、シリカゲルでのさらなる濾過により白色固形物4yまたは4’y(ジアステレオマーII)(40mg,20%)を得た。
4yまたは4’y(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.39(s,2H),6.37(d,J=1.9,2H),7.27(t,J=1.9,1H),7.38(m,2H),7.43(m,2H),7.67(m,2H),8.70(m,2H).
HPLC保持時間:4.18分
4yまたは4’y(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):3.41(s,2H),6.27(d,J=1.9,2H),7.03(m,2H),7.29(t,J=1.9,1H),7.64(m,2H),7.78(m,2H),8.61(m,2H).
HPLC保持時間:3.66分
【化59】
【0213】
rac−4−[(1S,5S,6R)−およびrac−4−[(1S,5S,6S)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−6−(ピリジン−4−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル]ベンゾニトリル(4zおよび4’z).4−[ジアゾ(ピリジン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(5y)(0.20g,0.9mmol)のCHCl
3(4ml)中の赤色の溶液を、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2,5−ジオン(2b)(0.23g,0.90mmol)のCHCl
3(1ml)溶液に60°で添加した(7時間にわたってシリンジディスペンサーで)。この溶液を60℃で45時間撹拌し、減圧濃縮し、黒色油状物(0.47g)を得た。この粗製生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン1:2から1:0まで)およびEtOAc中での再結晶によって精製し、薄黄色固形物4zまたは4’z(ジアステレオマーI)(25mg,6%)と薄黄色固形物4zまたは4’z(ジアステレオマーII)(30mg,8%)を得た。
4zまたは4’z(ジアステレオマーI):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.49(s,3H),3.31(s,1H),6.36(d,J=1.9,2H),7.26(t,J=1.9,1H),7.37(m,2H),7.53(m,2H),7.71(m,2H),8.62(m,2H).
HPLC保持時間:4.30分
4zまたは4’z(ジアステレオマーII):
1H−NMR(400 MHz,CDCl
3):1.50(s,3H),3.34(s,1H),6.26(d,J=1.9,2H),7.22−7.28(m,3H),7.59(m,2H),7.69(m,2H),8.65(m,2H).
HPLC保持時間:3.86分
【化60】
【0214】
:式(Ia)および(Ib)による置換基を有する例示的化合物
【0215】
代表的な化合物の生物学的特性を、以下に記載する実験プロトコルによって調べた:
【0216】
LFA−1媒介性細胞接着(LFA−1接着)に対する化合物の効果を測定するための細胞ベースアッセイ
アッセイの目的:Vウェル細胞接着アッセイにより、ICAM−1とのLFA−1媒介性結合を該化合物が妨害する能力を細胞レベルで測定する。このアッセイは、過去において、小分子LFA−1阻害薬を同定し、特性評価するために好成績で使用されている。
【0217】
実験プロトコル:接着アッセイはV字底96ウェルプレートにおいて、既報のとおりに行なった[Weitz−SCHmidt 2012]。簡単には、プレートを抗ヒトIgG mAb(コーティングバッファー(20mM Tris含有150mM NaCl,pH8)で希釈)(1μg/mL)でコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートにブロッキングバッファー(50mM Tris塩基,150mM NaCl,1.5%BSA(w/v),pH7.2)を振り落として(flicked out)37℃で90分間ブロックした。次いで、ヒト組換えICAM−1/Fc(R&D Systems)(コーティングバッファーで希釈)(0.3μg/mL)を各ウェルに添加した。プレートを37℃で90分間インキュベートし、結合バッファー(50mM Tris塩基,150mM NaCl,1.5%BSA(w/v),2mM MgCl
2,2mM MnCl
2,5mM D−グルコース一水和物,pH7.2〜7.4)で洗浄し、未結合のリガンドを除去した。
【0218】
ジャーカット細胞を、American Type Culture collection(ATCC)により推奨された標準的な条件下で培養した。細胞をBCECF−AM(PBS中)(1μg/mL)で暗所にて37℃で20分間蛍光標識し、遠心分離し、PBSで洗浄した。試験化合物をDMSOに10mMで溶解させ、沈殿を回避するためにDMSO(100%)中で連続予備希釈した後、結合バッファーでの最終希釈工程を行なった。
【0219】
標識ジャーカット細胞を結合バッファー中に再懸濁させ、試験化合物または溶媒対照を添加した。DMSO濃度は全試料において一定に維持した(最終アッセイ濃度として1%DMSO)。37℃で40分(LFA−1の活性化と化合物のプレインキュベーション工程)後、細胞懸濁液(結合バッファー中3×105細胞/mL)をピペットで注入出して、リガンドコートマイクロタイターVウェルプレートに移した(30000細胞/ウェル)。プレートを室温(rt)で4分間、1000rpm(Centrifuge Eppendorf 5810R)にて、ブレーキオフに設定して遠心分離した。V字底の中心に蓄積した非接着細胞を、485nmでの励起および535nmでの発光の定量を可能にするフィルターセットを有する蛍光読み取り装置を用いて定量した。化合物の半数阻害濃度(IC50)の測定値は、ソフトウェアGraphPad Prism 6を用いて計算した。
【0220】
インテグリンVLA−4(VLA−4接着)と比べた該化合物の選択性を測定するための細胞ベースアッセイ
アッセイの目的:このVウェル細胞接着アッセイにより、VCAM−1とのジャーカット細胞のVLA−4媒介性結合に対する該化合物の効果を測定する。このアッセイは、過去において、インテグリンVLA−4と比べた小分子LFA−1阻害薬の選択性を調べるために好成績で使用されている。
【0221】
実験プロトコル:接着アッセイは、ジャーカット/ICAM−1 Vウェル接着アッセイについて上記のとおりに行なった。簡単には、プレートを、上記のとおりに抗ヒトIgG mAbでコーティングし、BSAでブロックした。ICAM−1の代わりに、組換えヒトVCAM−1/CD 106 Fcキメラ(R&D Systems)をプレート上にコートした(コーティングバッファー中0.3μg/mL)。インキュベーション後、結合バッファー中の標識ジャーカット細胞をウェルに移した(20,000細胞/ウェル)。プレートを即座に1000rpmで室温にて4分間(Centrifuge Eppendorf 5810 R)、ブレーキオフに設定して遠心分離した。非接着細胞を、V字底ウェルの先において蛍光読み取り装置を用いて定量した。化合物のIC50値を、ソフトウェアGraphPad Prism 6を用いて計算した。
【0222】
LFA−1とのmAb R7.1の結合(mAb R7.1結合)の測定
アッセイの目的:このフローサイトメトリーアッセイにより、白血球上に発現されたLFA−1との抗LFA−1 mAb R7.1の結合に対する該化合物の効果を調べる。mAb R7.1結合の濃度依存性の低減は、該化合物がLFA−1のαIアロステリック部位と相互作用し(したがってαIアロステリック阻害薬の類型に属する)、LFA−1を不活性な状態で安定化させることを示す。
【0223】
実験プロトコル:ジャーカット細胞またはヒト末梢血単核球(PBMC)をアッセイバッファー(50mM Tris,150mM NaCl,2mM MgCl
2,1.5%BSAおよび5mM D−グルコース一水和物,pH7.2)中に2×106細胞/mLで再懸濁させ、500μLのこの細胞懸濁液(1×106細胞)を試験化合物(500μLのアッセイバッファーで希釈)を入れたポリプロピレンチューブ内に移した。試料を37℃で40分間プレインキュベートし、遠心分離した。上清みを除去し、FITC標識した抗LFA−1 mAb R7.1とPE標識した抗LFA−1 mAb TS2/4(mAb TS2/4は、LFA−1とのαIアロステリック阻害薬(inhibitior)の結合に影響されない)または適切なアイソタイプ対照を直接、各細胞ペレットに添加した。次いでペレットを静かにピペットで注入出して、暗所にて氷上で30分間インキュベートした。インキュベーション工程の後、細胞をPBSで2回洗浄し、PBS中に再懸濁させた。
【0224】
抗体結合をフローサイトメトリーによって解析した。平均蛍光強度(MFI)を、CellQuestソフトウェアを用いて計算した。値を溶媒対照に対する%として示す(溶媒対照=100%結合)。
【0225】
LFA−1とのmAb MEM148の結合(mAb MEM148結合)の定量
アッセイの目的:このフローサイトメトリーアッセイにより、白血球上に発現されたLFA−1とのコンホメーション感受性抗LFA−1 mAb MEM 148の結合に対する該化合物の効果を調べる。mAb MEM148により、活性型LFA−1では露出状態になるエピトープを検出する[Yuki 2012]
【0226】
実験プロトコル:アッセイは、上記のフローサイトメトリーアッセイとして行なう。簡単には、アッセイバッファー(50mM Tris,150mM NaCl,1mM CaCl
2,1mM MgCl
2,5mMグルコース,1.5%BSA,pH7.3)中のジャーカット細胞またはPBMCを該化合物および適切な陽性対照とともに室温で40分間プレインキュベートした。インキュベーション後、細胞懸濁液を遠心分離し、上清みを廃棄し、PE標識した抗LFA−1 mAb MEM 148を直接、ペレットに添加した。ピペットで注入出した後、チューブを暗所にて37℃で30分間インキュベートした。ペレットを1mLのPBSで2回洗浄し、PBS中に再懸濁させた。抗体結合をフローサイトメトリーによって定量した。平均蛍光強度(MFI)を、CellQuestソフトウェアを用いて計算した。各実験の陽性対照は、溶媒対照と比べてMEM148結合の少なくとも>2.5倍の増大を示した。
【0227】
細胞毒性の評価(ToxilightアッセイおよびCellTiter−Gloアッセイ)
目的.本LFA−1阻害薬の潜在的細胞毒性を検出するため、2つの相補的なアッセイ:Toxilight(商標) BioAssay(Lonza)およびCellTiter−Glo(商標) Luminescent Cell Viability Assay(Promega)を選択した。Toxilightアッセイでは、処理細胞培養液の上清み中へのサイトゾル内酵素アデニル酸キナーゼの放出により細胞死を測定する。CellTiter−Gloアッセイでは、枢要なエネルギー代謝産物ATPを直接測定し、健常な培養細胞の数の精密な定量が得られる。
【0228】
両アッセイでは2つの異なる細胞株:ジャーカット細胞株とHepG2細胞株で使用した。ジャーカット(ヒトリンパ球性白血病細胞株)は、LFA−1発現細胞に対する該化合物の効果を評価するために使用した。HepG2(ヒト肝細胞癌細胞株)は、薬物が代謝される肝臓細胞の応答を評価するために使用した。どちらのアッセイにも未処理細胞と、アミオダロンまたは0.5% Triton X 100で処理した細胞の細胞毒性対照としての使用を含めた。
【0229】
実験プロトコル.ジャーカット細胞およびHepG2細胞を、10%のFCSを含有するRPMI 1640中または10%のFCSを含有するDMEM中で標準的な条件下(ATCCにより推奨)で培養した。化合物をDMSOに溶解させ、化合物の沈殿を回避するためにDMSO(100%)中で連続予備希釈した後、FCSを含有する培養培地での最終希釈工程を行なった。最終DMSO濃度は全試料において0.5%で一定に維持した。
【0230】
試験化合物および対照を細胞にそれぞれ37℃で24時間曝露した。次いで、アデニル酸キナーゼ活性を細胞培養液の上清みにおいてToxiLight(商標)試薬を用いて定量した。独立した一組の実験においてATP含有量を、CellTiter−Glo(商標)試薬を製造業者の使用説明書に従って添加することにより測定した。
【0231】
表2:選択した化合物(上記の調製に従って表示)の生物学的特性
1)3連で実施した3回以上の独立した実験の平均IC
50値±SDまたは3連で実施した1回の実験のIC
50値を示す;
2)3連で実施した1回の実験のIC
50値を示す;
3)結果を溶媒対照に対する%として示す;独立した実験のIC
50値を示す
4)溶媒対照(=ctrl)を基準にしたmAb MEM148結合を示す;溶媒ctrl=1;陽性対照を各実験に含めた(表示せず);
5)24時間の曝露;3連の平均値±SDを示す