特許第6774489号(P6774489)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6774489脊椎変形を治療するための伸長ロッド及び同装置を使用するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6774489
(24)【登録日】2020年10月6日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】脊椎変形を治療するための伸長ロッド及び同装置を使用するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20201012BHJP
【FI】
   A61B17/70
【請求項の数】13
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-517298(P2018-517298)
(86)(22)【出願日】2016年10月3日
(65)【公表番号】特表2018-531082(P2018-531082A)
(43)【公表日】2018年10月25日
(86)【国際出願番号】US2016055105
(87)【国際公開番号】WO2017062296
(87)【国際公開日】20170413
【審査請求日】2019年7月10日
(31)【優先権主張番号】14/874,771
(32)【優先日】2015年10月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】リンチ,ボビー
(72)【発明者】
【氏名】ジュクノ,ブラッド
(72)【発明者】
【氏名】ムズムダル,アディティア
(72)【発明者】
【氏名】インガルハリカル,アディティア
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン,ジェフリー デーヴィッド
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第08641723(US,B2)
【文献】 特表2009−511101(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0276822(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0195088(US,A1)
【文献】 米国特許第05700263(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0004697(US,A1)
【文献】 特表2015−519972(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/70
A61B 17/68
A61B 17/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎の変形を治療するために前記脊椎の長さ方向に沿って固定されるように適合された伸長ロッドであって、
ベースロッドと、
前記ベースロッドに摺動可能に結合され、ギアラックを伴って配置されている近位部分を有する延長可能なロッドと、
伸延ユニットであって、
(i)前記ベースロッドに取り付けられたハウジングと、
(ii)前記ハウジングの外側から外部ドライバによってアクセス可能な、回転可能なドライブインターフェースと、
(iii)前記回転可能なドライブインターフェースの回転が、前記ギアラックを通じて前記延長可能なロッドの直線移動をもたらすように、前記ハウジング内に収容され、前記回転可能なドライブインターフェース及び前記ギアラックに結合されたドライブギア機構と、を有し、前記ドライブギア機構が、ドライブギア及び前記回転可能なドライブインターフェースに結合されたピニオンを含み、これによって前記回転可能なドライブインターフェースの回転が、前記ドライブギア及び前記ピニオンを回転させる、伸延ユニットと、を備える、伸長ロッド。
【請求項2】
前記ドライブギア機構が、1.5のギア比下限を有し、
及び、前記ドライブギア機構が、10のギア比上限を有する、請求項1に記載の伸長ロッド。
【請求項3】
前記ピニオンが、前記ピニオンの回転が前記ギアラックを通じて前記延長可能なロッドの前記直線移動をもたらすように前記ギアラックに結合されている、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項4】
前記ドライブギア機構が、前記ドライブギア及び前記ピニオンに結合され、それらの間に位置決めされたアイドラギアを含み、これによって簡単なギア列を形成している、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項5】
前記ドライブギア及び前記アイドラギアが、同じ大きさであり、同じ数の歯を有する、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項6】
前記ベースロッドが、前記ハウジング上に配置された第2の開口部と実質的に同じ大きさ及び形状である第1の開口部を有し、
前記第1及び第2の開口部が、互いに重なり合って、前記ピニオンの歯が前記ギアラックの歯と噛合することを可能にする、請求項1に記載の伸長ロッド。
【請求項7】
前記回転可能なドライブインターフェースが、前記ハウジングの外側から前記外部ドライバによってアクセスされ、前記延長可能なロッドを前記ベースロッドに対して延長及び格納するために前記外部ドライバに物理的に結合され、かつ前記外部ドライバによって手動で回転されるように適合されている、請求項1に記載の伸長ロッド。
【請求項8】
前記伸延ユニットが、
前記延長可能なロッドを格納する方向での前記回転可能なドライブインターフェースの回転が禁止されるように、前記ハウジング内に収容され、前記ドライブギア機構のギア上に掛けられるように適合されたラッチ機構をさらに含む、請求項1に記載の伸長ロッド。
【請求項9】
前記ラッチ機構が、前記ドライブギア機構を係止するように付勢されるラッチを含む、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項10】
前記ラッチが、前記ギアの一対の隣接する歯の間に受容されて、前記回転可能なドライブインターフェースの前記延長可能なロッドを格納する方向における回転を禁止するようにサイズ決定及び成形されている、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項11】
前記伸延ユニットが、
前記ハウジングの外側から外部カムドライバによってアクセス可能な、回転可能なカムインターフェースと、
前記回転可能なカムインターフェースの回転により、前記ラッチ機構が、前記延長可能なロッドを格納する、または延長させる方向において、前記ドライブギア機構が回転することを禁止する、または可能とするように、前記ハウジング内に収容され、前記回転可能なカムインターフェースに結合されたカムと、をさらに含む、請求項に記載の伸長ロッド。
【請求項12】
前記回転可能なカムインターフェースが、前記回転可能なカムインターフェースの回転により前記カムの先端が前記ラッチと係合するか、または前記ラッチとの物理的な接触から自由となるように、前記外部カムドライバに物理的に結合され、前記外部カムドライバによって手動で回転されるように適合されている、請求項1に記載の伸長ロッド。
【請求項13】
前記ハウジングが、
前記回転可能なドライブインターフェースを囲むガイド壁をさらに含み、
前記ガイド壁が、一対の反対側に位置決めされた凹部を有し、それらの各々が、前記外部ドライバの横方向の移動を防止するために前記外部ドライバの対応する突起を受容するように適合されている、請求項1に記載の伸長ロッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、脊椎変形を治療するための伸長ロッドに関し、より具体的には、患者の脊椎に固定され、患者の脊椎に伴って伸長するように手動で延長され得る伸長ロッドに関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎側弯症は、脊椎のいずれの異常な、横向きの湾曲を説明するために使用される用語である。10〜18歳の患者に対する脊椎側弯症の最も一般的な形態は、思春期突発性側弯症(AIS)と呼ばれる。この種類の脊椎側弯症の特定の原因はいまだ不明であるが、医療分野における進歩が、医者が脊椎側弯症をうまく治療する可能性を子供及び青年で増加させることを可能にする。
【0003】
研究で、脊椎における湾曲は子供の急速な成長期に進行するということを示している。このことから、脊椎後湾症に苦しむ子供は、概して、湾曲の進行を防止し、いくつかの湾曲修正を得るために、医者から外科治療を受けることをすすめられる。
【0004】
子供の脊椎側弯症を治療するための脊椎手術の一種が、脊椎の連続的な成長を可能にする移植可能なロッドの使用である。1つまたは2つのロッドが、脊椎の裏を通して子供に移植される。ロッドは、その後フックまたはねじを使用して湾曲の上下の脊椎に固定される。子供は脊椎手術の後も成長し続けるため、彼らの成長に合わせてロッドを伸ばすために、子供は、数か月毎に戻る必要があるであろう。
【0005】
この種類の1つの先行技術発明が、Walkerらの米国特許第8,419,734号において開示される。この先行技術発明は、対象者の骨格系上の1つ以上の場所に脊椎側弯症治療装置を固定することを記載する。脊椎側弯症治療装置は、第1の部分及び第1の部分に対して移動可能に取り付けられる第2の部分を有する。第2の部分は、回転可能に取り付けられた磁気要素によって第1の部分に対して移動するように適合され、つまり第2の部分を磁気要素の回転に応じて移動させるように構成される。磁気要素は、医者が患者の背中にいずれの切開もすることなく、移植された脊椎側弯症治療装置を伸ばすことを可能にする外部調節装置によって移動される。
【0006】
しかしながら、この種類の脊椎側弯症治療装置の1つの欠点は、多くの要素及び多数の移動部品を必要とし、そのためこのような装置を特に部品の修理または交換が必要なとき、非常に複雑で、高価な、及び技術的に複雑な要因を招きやすくしている。別の欠点は、外部調節装置が、操作されるための電源を必要とすることである。このような前提条件は、停電のとき、不便で問題となり得る。
【0007】
したがって、先行技術における欠陥のうちのいくつかを矯正することができる伸長ロッドを提供する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、複雑さを低減した、ユーザにより手動で延長され得る伸長ロッドを提供することによって、先行技術における欠陥のうちのいくつかを矯正する。
【0009】
本発明の例示的な実施形態の伸長ロッドは、患者の脊椎の長さ方向に沿って皮下に移植され、固定されるように適合される。伸長ロッドは、ベースロッド、ベースロッドに摺動可能に結合され、ギアラックを伴って配置された遠位部分を有する延長可能なロッド、及び伸延ユニットを備える。
【0010】
伸延ユニットは、ベースロッドに対する延長可能なロッドの直線移動を容易にするために1つ以上の機械要素を提供する。一般に、伸延ユニットは、(i)ベースロッドに取り付けられたハウジング、(ii)ハウジングの外側から外部ドライバによってアクセス可能な、回転可能なドライブインターフェース、及び(iii)回転可能なドライブインターフェースの回転が、ギアラックを通じて延長可能なロッドの直線移動をもたらすように、ハウジング内に収容され、回転可能なドライブインターフェース及びギアラックに結合されたドライブギア機構を備える。
【0011】
患者は伸長ロッドの移植後も成長し続ける可能性があるので、患者は、患者の成長に合うように伸長ロッドを延長させるために医者の元へ(例えば、医者の各診察から2か月、4か月、6か月後等に)戻ることが必要となるであろう。これは、外部ドライバで回転可能なドライブインターフェースにアクセスするために患者の背中に小さな切開をすることによって達成され得る。回転可能なドライブインターフェースは、医者によって用いられた外部ドライバに物理的に結合され、外部ドライバによって手動で回転されるように適合される。医者が回転可能なドライブインターフェースを第1の方向(例えば、時計回り)において回転させる際、延長可能なロッドのギアラックを通る直線移動をもたらす。直線移動は、延長可能なロッドをベースロッドに対して直線的に移動させるために、ギアラックと連携するドライブギア機構においてギアの結果となる。ハウジング内に収容されたラッチ機構は、ドライブギア機構上に掛けるように構成され、回転可能なドライブインターフェースが延長可能なロッドを格納するために第2の方向(例えば、反時計回り)における回転を可能にすることを防止する。ラッチ機構はまた、例えば患者が上体を起こす、立つ、歩く等をしているとき、ドライブギア機構が、延長可能なロッドが脊椎の圧力下で格納されることを防止するための手段を提供する。
【0012】
ラッチ機構を外すために提供されたものは、ハウジングの外側に配置された回転可能なカムインターフェースである。医者は、外部カムドライバを使用することよって、回転可能なカムインターフェースにアクセスすることができる。ドライバを使用して回転可能なカムインターフェースを回転させることで、ハウジング内に使用されたカムがドライブギア機構からラッチ機構を外し、それによって医者が第2の方向において回転可能なドライブインターフェースを回転させることを可能にする。この特徴は、延長可能なロッドが延長されすぎている場合、医者が伸長ロッドの全体長を微調整することを可能にする。
【0013】
例示的な実施形態の伸長ロッドのような、複雑さを低減した、手動で操作される移植装置を提供することによって、より少ない要素及び可動部品が、電源の必要性なく移植装置を延長及び格納するために使用され得る。
【0014】
本発明の代替的な実施形態において、異なる種類のギア及びギア構成が、延長可能なロッドをベースロッドに対して延長させるために用いられる。
【0015】
本発明のさらなる代替的な実施形態において、延長可能なロッドは、伸長ロッドの流体接続体に結合された流体導入口を通じて流体圧を適用する手段によって、ベースロッドに対して延長される。流体圧は、接続体に入り、延長可能なロッドを延長させるためにピストンを前方に押し進める。
【0016】
さらに別の代替的な実施形態において、伸長ロッドは、患者の皮膚の表面上でトグルスイッチを増分的に押すことによって、延長されるように適合される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明のこれらの利点は、以下の開示及び添付の請求項から明らかとなるであろう。
図1】本発明の例示的な実施形態に従う、折り畳まれた構成における伸長ロッドの斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態に従う、完全に延長された構成における図1の伸長ロッドの斜視図である。
図3】本発明の例示的な実施形態に従う、伸延ユニットのハウジングの外側を図示する。
図4】本発明の例示的な実施形態に従う、伸延ユニットのハウジングの内側を図示する。
図5A】本発明の例示的な実施形態に従う、伸長ロッドのベースロッド上に配置された開口部を図示する。
図5B】本発明の例示的な実施形態に従う、伸延ユニットのハウジング上に配置された開口部を図示する。
図6】伸長ロッドの延長可能なロッドが格納されることを可能にするためのカム及びラッチ構成を図示する。
図7A】本発明の代替的な実施形態に従う、複合ギアの一方の側面を示す、ギア列を有する延長可能なロッドを図示する。
図7B】本発明の代替的な実施形態に従う、図7Aのギア列の他方の側面を図示する。
図8A】本発明の代替的な実施形態に従う、折り畳まれた構成における液圧伸長ロッドの斜視図である。
図8B】本発明の代替的な実施形態に従う、完全に延長された構成における図8Aの液圧伸長ロッドの斜視図である。
図9】本発明の代替的な実施形態に従う、流体圧力を通して延長可能なロッドを延長させるための流体接続体、流体導入口、及びピストンの分解組み立て図である。
図10】本発明のさらに別の代替的な実施形態に従う、伸長ロッドの斜視図である。
図11図10の伸長ロッドを形成する要素を図示する。
図12図10の伸長ロッドの断面図である。
図13図10の伸長ロッドを延長させるための一方向の、摺動するのこぎり歯状クラッチを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の例示的な実施形態に従って、折り畳まれた構成における伸長ロッド100を示す。伸長ロッドは、ベースロッド102、延長可能なロッド104、及び伸延ユニット106を備える。伸長ロッド100を形成するこれらの要素の各々は、生体適合性プラスチック、金属、金属合金、またはそれらの組み合わせから構築され得る。生体適合性金属及び金属合金は、例えば、限定するものではないが、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、またはそれらのいずれの組み合わせとなり得る。しかしながら、伸長ロッド100の要素のうちのいくつかが、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の、耐久性のある熱可塑性ポリマーから作製される代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0019】
例示的な実施形態に従って、延長可能なロッド104は、ベースロッド102に摺動可能に結合され、ギアラックを伴って配置された近位部分を有する。延長可能なロッドは、延長可能なロッドがベースロッド内へ、及びベースロッドから外へ伸縮自在に摺動することを可能にするために、ベースロッド102の直径よりもわずかに小さな直径を有するように構築され得る。ベースロッド102は延長可能なロッド104内に、及び延長可能なロッド104から外へ摺動するように適合され得る代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0020】
図2は、本発明の例示的な実施形態に従う、完全に延長された構成における伸長ロッド100を示す。この図において、延長可能なロッド104は、医者が伸延ユニット106の外側上に配置された回転可能なドライブインターフェースを手動で回転させることに応じて、ベースロッド102に対して完全に延長される。医者はまた、延長可能なロッド104を所望の伸延長さまで格納することによって、伸長ロッド100の長さを微調整することができる。医者は、伸延ユニット106の外側上に配置された回転可能なカムインターフェースを反対方向において手動で回転させることによって、これを達成することができる。延長可能なロッド104の例示的な実施形態は、交換または取り外しが必要となる前に最低3年半の成長を可能にするように適合される。しかしながら、延長可能なロッド104が、交換または取り外しが必要となる前の3年半前後の成長に適合される代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。本発明のこれらの特徴は、以下の図3及び4に関して、より詳細に記載されるであろう。
【0021】
図3は、本発明の例示的な実施形態に従う、伸延ユニット106の外側の斜視図である。伸延ユニットは、ハウジング302、回転可能なドライブインターフェース304、ガイド壁306、凹部308、回転可能なカムインターフェース310、及びカバープレート312を備える。伸延ユニット106のこれらの要素の各々は、生体適合性プラスチック、金属、金属合金、またはそれらの組み合わせから構築され得る。生体適合性金属及び金属合金は、例えば、限定するものではないが、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、またはそれらのいずれの組み合わせとなり得る。
【0022】
図において示されるように、回転可能なドライブインターフェース304は、ハウジング302の外側上に配置され、外部ドライバを介して医者にアクセス可能である。回転可能なドライブインターフェース304は、六角形形状であり、外部ドライバの対応する形状の凹部内で受容されるように適合される。回転可能なドライブインターフェース304は、例えば、限定するものではないが、35mm六角形ドライブインターフェースとなり得る。回転可能なドライブインターフェース304は、六角形形状として図示されるが、回転可能なドライブインターフェース304が外部ドライバの凹部によって受容され得る限り、いずれの形状及び大きさをも有することができる代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0023】
図においてさらに示されるように、回転可能なドライブインターフェース304は、ガイドされた壁の外面上に配置された一対の反対方向に位置決めされた凹部308を有する、ガイド壁306によって囲まれる。1つの凹部308のみが図において示されるが、ガイド壁306の片面は、ガイド壁の他方の片面の実質的な鏡像であることが、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。例示的な実施形態に従って、各凹部308は、外部ドライバ上に配置された、対応する形状及び大きさの突起部、フック等を受容するように適合される。一旦受容されると、外部ドライバは、外部ドライバの横方向移動が防止されるようにガイド壁306に係止される。この機構は、外部ドライバが、医者がそれを回す際に回転可能なドライブインターフェース304から外れることを防止するために役立つ。ガイドされた壁306の物理的な構造はまた、回転可能なドライブインターフェース304が皮膚下に位置付けられるかどうかを医者が判定することに役立つという付加的な利点も有する。
【0024】
ハウジング302はまた、ハウジング302内に収容されたカムに結合される回転可能なカムインターフェース310を含む。図は回転可能なカムインターフェース310を対応する形状の外部カムドライバを受容するための溝付きヘッドを有するとして図示するが、回転可能なカムインターフェース310が、外部ドライバを受容することができる限り、いずれの形状及び大きさをも有することができるということが、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。以下により詳細に考察されるように、図4を参照すると、インターフェース310を回転させることで、医者が延長可能なロッド104を格納することができるように、ハウジング302内に収容されたカムがドライブ機構からラッチを係合解除させる。
【0025】
図4は、本発明の例示的な実施形態に従う伸延ユニット106、つまりハウジング302の内部の断面図である。伸延ユニットの内部は、ドライブギア402、アイドラギア404、ピニオン406、カム408、及びラッチ410を備える。伸長ロッド100を形成する全ての要素のように、要素402〜410は、生体適合性プラスチック、金属、金属合金、またはそれらの組み合わせから構築され得る。生体適合性金属及び金属合金は、例えば、限定するものではないが、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、またはそれらのいずれの組み合わせとなり得る。
【0026】
ハウジング302からカバープレート312を取り外すと、回転可能なドライブインターフェース304及びギアラック412に結合されたドライブギア機構が現れる。ギアラック412は、延長可能なロッド104の近位部分上に好ましくは配置されるが、ギアラック412が、延長可能なロッド104の長さ方向に沿って配置される本発明の代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0027】
例示的な実施形態に従い、ドライブギア機構は、ドライブギア402、アイドラギア404、及びピニオン406を備える。これらのギアは、図において示されるように互いに結合し合い、「単一のギア列」を形成する。ドライブギア402とピニオン406との間のギア比は、好ましくは2−対−1(すなわち、2:1比)である。このことが意味することは、ピニオン404はドライブギア402の2倍の歯を有するということである。しかしながら、伸延ユニット106は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の数のギア及び異なるギア比範囲を有するように構成されることができるということが、当業者は、本開示を読んだ後で理解するであろう。例えば、ギア比の範囲は、1.5の下限及び10の上限を有することができる。
【0028】
さらに、図4は3つのギアを有するとしてドライブギア機構を図示するのみであるが、ドライブギア機構が図示されたものより増減したギア数を有する本発明の代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。例えば、限定するものではないが、ドライブギア機構は、本発明の範囲から逸脱することなく、1つのギア、2つのギア、10のギア等を有することができる。また、他の種類のギア及びギア列が、本発明の範囲から逸脱することなく使用され得るということが、当業者には明らかであろう。他の種類のギアは、例えば、限定するものではないが、平歯車、斜歯歯車、ヘリングボーン歯車、フェースギア、ねじ歯車等、またはそれらの組み合わせを含み得る。他の種類のギア列は、例えば、限定するものではないが、複合ギア列、反転ギア列、遊星ギア列等、またはそれらの組み合わせを含み得る。最後に、伸延ユニット106が、本発明の範囲から逸脱することなく異なる数のギア及び異なるギア比を有するように構成され得る本発明の代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0029】
上記で簡潔に記載されるように、回転可能なドライブインターフェース304は、ハウジング302の外側から外部ドライバによってアクセスされるように適合される。回転可能なドライブインターフェースはまた、延長可能なロッドをベースロッドに対して延長及び格納するため外部ドライバに物理的に結合され、外部ドライバによって手動で回転されるように適合される。より具体的には、インターフェース304を第1の方向(例えば、時計回り)において回転させることは、ドライブギア402を同じ方向で回転させる。ドライブギア402の回転移動に応じて、アイドラギア404はまた、反対方向において回転し始めるであろう、一方ピニオン406は、ドライブギア402と同じ方向において回転するであろう。このように、ギア402、404、及び406は、回転可能なドライブインターフェース304に結合され、このような方法で回転可能なドライブインターフェースの回転が、各々のギアを同時に回転させる。ギア402、404、及び406からの回転移動は、その後ピニオン406をギアラック412に結合することにより直線移動に転換される。
【0030】
ピニオン406とギアラック412との間を結合することは、図2及び3において示されるように伸延ユニット106のハウジング302をベースロッド102に結合させることによって可能とされる。より具体的には、図5Aにおいて示されるように、ベースロッド102の外面は、開口部502を伴って機械加工される。開口部502は、ベースロッド102の遠位部分において配置される。開口部502はまた、図4において見られることができる。同様に、ハウジング302は、ハウジングの一方の側面上に配置された開口部504を有する。ハウジング302の開口部504は、図5Bにおいて示される。例示的な実施形態に従い、ピニオン406の歯508は、ハウジング302の開口部504のわずかに外側に延在する。このことは、ハウジング302がベースロッド102に結合されるとき、ピニオン406の歯508がベースロッド102の開口部502を通じて延在することを可能にし、ギアラック412の歯506を係合し、それによってラックピニオン構成を形成する。上記で考察されたように、ピニオン406の回転移動は、延長可能なロッド104が、回転可能なドライブインターフェース304の回転される方向によって、延長されるかまたは格納されることができるように、ギアラック412によって直線移動に転換される。
【0031】
図4に戻って参照すると、ハウジング302内に収容されたラッチ機構は、延長可能なロッド104を格納する方向(例えば、反時計回り方向)での回転可能なドライブインターフェース304の回転が禁止されるように、ドライブギア機構のギア上に掛けるように適合される。例示的な実施形態に従い、ラッチ機構は、ドライブギア機構を係止するように付勢されるラッチ410を備える。図において示されるように、ラッチ410は、アイドラギア404上に掛けるように付勢され、アイドラギア404を係止する。ラッチ410は、例示的な実施形態においてアイドラギア404を係止するように付勢されるが、ラッチ410が代わりにドライブギア402またはピニオン406を係止するように付勢される本発明の代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0032】
例示的な実施形態で続けると、ラッチ410は、アイドラギア404の一対の隣接する歯の間に受容されるようにサイズ決定及び成形される。ラッチ410は、例示的な実施形態において、ばね式であり、回転可能なドライブインターフェース304がロッド104を延長させるために時計回り方向において回転される際、前後に歯止めで動かすように適合される。しかしながら、アイドラギア404の谷底部/ピッチに対するラッチ410の大きさ及び形状により、回転可能なドライブインターフェース304がロッド104を格納するための反時計回り方向において回転されるとき、ラッチ410が前後に歯止めで動き得ることを防止する。つまり、ラッチ410は、回転可能なドライブインターフェース304が延長可能なロッド104を格納する方向において回転されるとき、アイドラギア404の一対の隣接する歯の間から外れないはずである。本発明のこの特徴は、伸長ロッド100の移植後に脊椎上に与えられた下向きの圧力(例えば、患者が上体を起こす、立つ等しているとき)は、ギア402、404、406がロッド104を意図的ではなく回転、及び不意に格納させないであろうという点において、有利である。
【0033】
図6は、例示的な実施形態に従うアイドラギア404の一対の隣接する歯の間から外されたラッチ410を示す。ラッチ410を外すために、回転可能なカムインターフェース310が、提供される。回転可能なカムインターフェースは、ハウジング302の外側から外部カムドライバによってアクセス可能である。回転可能なカムインターフェース310は、回転可能なカムインターフェースの回転により、ラッチ機構が、延長可能なロッド104を格納する、または延長させる方向において、ドライブギア機構が回転することを禁止、または可能とするように、カム408に結合される。
【0034】
具体的に、回転可能なカムインターフェース310は、回転可能なカムインターフェース310の回転により、カム408の先端がラッチと係合するか、またはラッチ410との物理的な接触から自由となるように、外部カムドライバ310に物理的に結合され、外部カムドライバ310によって手動で回転されるように適合される。回転可能なカムインターフェース310は、カム310の先端が、ラッチ410のレバー602に抗して当接し、ストッパ604に抗してそれを固定するまで、第1の方向(例えば、反時計回り)においてハウジング302の外側から回転可能となる。このことは、ラッチ410がアイドラギア404の一対の隣接する歯の間から外されることをもたらす。このことはまた、医者が延長可能なロッド104を所望の長さまで格納するためにインターフェース304を回転することができるように、外された位置においてラッチ410を保持する。所望の長さに達した後、医者は、ラッチ410をアイドラギア404の一対の隣接する歯の間に位置決めし、それによって延長可能なロッド104を格納する方向における回転から、ギア402、404、及び406を係止するため、第2の方向(例えば、時計回り)においてインターフェース310を回転させるように外部カムドライバを使用することができる。
【0035】
伸長ロッド100の要素が特に詳細に説明されてきたが、伸長ロッド100を使用する実施例がこれより説明されるであろう。伸長ロッド100が患者の体内に移植された後、患者は、患者の成長に合うように伸長ロッド100を延長させるため医者の元へ数か月毎に戻ることが必要となり得る。伸長ロッド100を延長させるために、医者は伸延ユニット106がどこに位置付けられるか、特にガイド壁306が患者の皮膚の下のどこに位置付けられるかについて探るために手を使用する。一旦位置付けると、小さな切開を、ガイド壁306近くの患者の背中に作る。外部ドライバを小さな切開を通じて挿入し、ハウジング302の外側から回転可能なドライブインターフェース304に物理的に結合する。一旦結合されると、医者は、結合された外部ドライバを使用して回転可能なドライブインターフェース304を手動で回転させ得る。上記で考察されるように、図3〜6に関して、インターフェース304を回転させることはまた、ドライブギア402、アイドラギア404、及びピニオン406を回転させ、つまりこれらのギアの各々は、回転可能なドライブインターフェース304に物理的または間接的いずれかで結合されるからである。これらのギアの回転移動は、その後ピニオン406をギアラック412に結合することによって作成されたラックピニオン構成を通じて直線移動に転換される。ギアラック412の直線移動は、延長可能なロッド104をベースロッド102に対して直線的に延長させる。同様に、インターフェース304を反対方向において回転させることは、図3〜6に関して、上記で考察されるように、延長可能なロッド104をベースロッド102に対して直線的に格納させる。
【0036】
「手動の」回転可能なドライブインターフェース304の回転は、例えば、限定するものではないが、外部ドライバを回転可能なドライブインターフェース304に物理的に結合させ、その後医者が物理的に結合された外部ドライバを時計回りまたは反時計回り方向において手動で回転させることを含むということが注目されるべきである。この実施形態において、外部ドライバは、例えば、限定するものではないが、電動ではないソケットレンチと類似している。
【0037】
代替的な実施形態において、「手動の」回転可能なドライブインターフェース304の回転は、例えば、限定するものではないが、外部ドライバを回転可能なドライブインターフェース304に物理的に結合させ、その後物理的に結合された外部ドライバに給電するために1つ以上のボタンを作動させることを含む。この実施形態において、電源は、手動でインターフェース304を回すために物理的に結合された外部ドライバの電力を提供する。
【0038】
図7A及び7Bは、上記で考察された延長可能なロッド104の代替的な実施形態を図示する。図7Aは、カバープレート312が取り外された伸延ユニット106のハウジング302の一方の側面を図示する。代替的な実施形態におけるハウジング302内に収容されるのは、4つのギア、すなわちドライブギア702、大きなギアの一方の側面上に結合された小さなギア706を有する、大きなギア704によって形成された複合ギア、及びピニオン708である。小さなギア706は、図7Bにおいて示される。
【0039】
代替的な実施形態に従って、ドライブギア702は、大きなギア704に(図7Aにおいて示されるように)結合され、小さなギア706は、ピニオン708に(図7Bにおいて示されるように)結合される。ピニオン708は順に、図3〜5Bに関して、上記で考察されるように、ギアラック412に結合される。この代替的な実施形態におけるギア構成は、例えば、限定するものではないが、4−対−1(すなわち、4:1比)のギア比を有する。しかしながら、当業者は、伸延ユニット106が本発明の範囲から逸脱することなく異なる数のギア及び異なるギア比を有するように構成されることができるということを、本開示を読んだ後で理解するであろう。
【0040】
延長可能なロッド104をベースロッド102に対して延長または格納させるために、回転可能なドライブインターフェース304は、図3〜5Bを参照して、上記で考察されるように、時計回りまたは反時計回りの方向においてそれぞれ回転されることができる。インターフェース304がドライブギア702を回転させる際、大きなギア704及び小さなギア706もまた、ドライブギア702とは反対方向において、回転する。小さなギア706とピニオン708との間の結合は、上記で考察されるように、ギアラック412を通じて延長可能なロッド104の直線移動をもたらす。図7A及び7Bは、上記で考察されたラッチ機構(例えば、ラッチ410、回転可能なカムインターフェース310、カム408、ストッパ604等)を図示しないが、当業者は、この代替的な実施形態がラッチ機構を含むように構成され得ることを理解するであろう。複合ギアを含むギア列を有する利点は、延長可能なロッド104を延長させるために伸延力により容易に達する能力である。
【0041】
図8Aは、本発明の代替的な実施形態に従って、折り畳まれた構成における伸長ロッド800を示す。伸長ロッドは、ベースロッド802、延長可能なロッド804、流体接続体806、流体導入口808、ピストン810、ばね式ボール812、流体シール814、端部シール816、入力管818、及びポート820を備える。
【0042】
図8Bは、本発明の代替的な実施形態に従う、完全に延長された構成における伸長ロッド800を示す。下記でより詳細に考察されるように、図9に関して、延長可能なロッド804は、流体導入口808を通じて流体圧力が適用されることに応じて、ベースロッド802に対して完全に延長され、ピストン812を前方に押し進める。
【0043】
次に図9に移り、代替的な実施形態に従い、伸長ロッド800は、患者の脊椎に沿って移植され、患者の成長に合わせて移植後に拡張されることができる。より具体的には、伸長ロッド800は、流体導入口808上に配置された入力管818にアクセスするために患者の背中に小さな切開をすることによって拡張されることができ、流体導入口は伸長ロッド800の接続体806に結合される。一旦アクセス可能となると、流体搬送装置に結合された流体ホースは、流体導入口808の入力管818に接続される。流体搬送装置は、その後流体導入口808を通じて流体圧(例えば、生理食塩水等)を適用するように操作される。流体圧は、ポート820を出て、ピストン812を前方に押し進め、それによってロッド804をベースロッド802に対して延長させる。3つの流体シールが図において示されるが、ピストン810が図示されたものよりも増減した流体シールを有する、本発明の代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。伸長ロッド800が、延長可能なロッド804があまりにも遠くに延長され、接続体806から分断され得ることを防止する端部シール816を有することもまた注目されるべきである。
【0044】
一旦延長可能なロッド804が、所望の伸延の長さに達すると、延長可能なロッド804は、負荷圧力下となるであろう。この負荷圧力は、延長可能なロッド804自体を後方に格納するために押し進めるであろう。このとき、ばね式ボール812は、ピストン810の凹部内に配置された傾斜をせり上げる。このことは、ボール812を流体接続体806の側面に抗して押圧し、それによって延長可能なロッド804のいずれのさらなる格納を止める。一旦延長可能なロッド804がそれ自体の格納を止められると、流体圧は、流体接続体806の流体圧を空にするためにアクセスポートから抜かれ得る。
【0045】
伸長ロッド800の設計は、小径を有し、また設計の複雑さが最小限であることから有利である。伸長ロッド800はまた、流体圧が移植中に効力がない、つまり、流体及び圧力が、延長可能なロッド804がベースロッド802に対して延長されているときのみ導入されるため、有利である。この設計から、伸長ロッド800は、受動的な伸長機構となることができる。脊椎が成長する際、伸長ロッド800は、外部の操縦による援助なく、患者の体内で前進されることができる伸長ロッド800が、受動的及び容易な操作性の両方である(必要とされる場合)という事実は、患者にとって追加の手術の必要性を減らす。
【0046】
図10は、本発明のさらなる代替的な実施形態を図示する。伸長ロッド1000は、延長可能なロッド1002、連結具1004、トグルスイッチ1006、ばね1008、及びベースロッド1010を備える。伸長ロッド1000を形成するこれらの要素の各々は、生体適合性プラスチック、金属、金属合金、またはそれらの組み合わせから構築され得る。生体適合性金属及び金属合金は、例えば、限定するものではないが、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、またはそれらのいずれの組み合わせとなり得る。しかしながら、伸長ロッド1000の要素のうちのいくつかが、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の、耐久性のある熱可塑性ポリマーから作製されることができる代替的な実施形態の作製及び使用方法が、本開示を読んだ後の当業者には明らかであろう。
【0047】
代替的な実施形態に従って、延長可能なロッド1002の外面は、ねじ山1030を伴って配置される。好ましくは、延長可能なロッド1002の外面の一部のみが、ねじ山1030に螺合される。しかしながら、他の実施形態において、延長可能なロッドの全長は、ねじ山1030を伴って配置される。延長可能なロッド1002の近位部分は、連結具1004の遠位部分内に受容され、遠位部分内に螺合されるように適合される。
【0048】
連結具1004は、延長可能なロッド1002及びベースロッド1010を受容するための貫通孔を有する。図12において示されるように、連結具1004の遠位部分の内面は、ねじ山1040を伴って配置される。連結具1004のこれらのねじ山は、延長可能なロッド1002が連結具1004の遠位部分内に受容され、遠位部分内に螺合されることを可能とする。連結具1004の近位部分または中間部分の内面は、溝1012を伴って配置される。溝は、ベースロッドが連結具1004の貫通孔内及び貫通孔の外へ摺動することが可能になることを防止するために、ベースロッド1010に結合された保持リング1014を受容するように適合される。
【0049】
図11及び13においてさらに示されるように、連結具1004の近位部分は、一方向の、摺動する、のこぎり歯状クラッチを形成するためにトグルスイッチ1006の歯1060に噛合するように適合された歯1050を伴って配置される。連結具1004及びトグルスイッチ1006の歯は、図において示されるように、対称の傾斜縁を有する面取りである。傾斜縁は、連結具1004の歯1050がトグルスイッチ1006上に配置された歯1060の傾斜縁に沿って摺動することを可能にする。要素1004及び1006の歯の傾斜縁の角度は、例えば、限定するものではないが、10°、45°、65°等となり得る。下記でより詳細に考察されるように、一方向の、摺動する、のこぎり歯状クラッチは、連結具1004が回転し、延長可能なロッド1002の直線移動をもたらすことを可能にする。
【0050】
トグルスイッチ1006は、ベースロッド1010を受容するための貫通孔を伴って配置される。トグルスイッチ1006の貫通孔の内面は、ばね1008を受容するように適合される切り欠きを有する。トグルスイッチ1006はまた、連結具1004に対して延長可能なロッド1002の直線移動をもたらすためにユーザ(例えば、医者、看護師等)によって操作されることができる第1のトグル1016及び第2のトグル1018を伴って配置される。
【0051】
ベースロッド1010の遠位部分は、保持リング1014を受容するための溝1020を伴って配置される。上記で考察されるように、保持リング1014は、ベースロッド1010が溝1012内に着座したとき連結具1004の貫通孔内及び貫通孔の外へ摺動することが可能になることを防止するように適合される。ベースロッド1010の近位部分は、ばね1008に抗して当接するように適合される下面を有する円形突起部を伴って配置される。
【0052】
伸長ロッド1000を使用する方法を、これより記載する。伸長ロッド1000が患者の脊椎に沿って移植された後、伸長ロッドを、患者の成長に合わせるために定期的に延長する必要がある。本開示において記載された他の実施形態とは異なり、この代替的な実施形態は、伸長ロッド1000の長さを延長させるための機構にアクセスする患者の背中の切開をする必要がない。その代わりに、医者は、自分の手を単に使用して、患者の背中側からの皮膚の下でトグルスイッチ1006が位置付けられる場所を探ることができる。一旦医者がトグルスイッチ1006を位置付けると、第1のトグル1016または第2のトグル1018は、伸長ロッド1000を伸ばすために操作されることができる。この考察の目的について、限定するものではないが、第1のトグル1016は、伸長ロッド1000を伸ばすために使用されるであろう。
【0053】
より具体的には、医者は、患者の皮膚の表面上で1回以上第1のトグル1016を押圧することができる。この押圧動作は、トグルスイッチ1006を同じ方向において増分的に回転させ、第1のトグル1016は、例えば、時計回り方向において押圧される。トグルスイッチ1006が増分的に時計回り方向に回転する際、トグルスイッチ1006の歯1060は、連結具1004の歯1050に抗して当接し、それによって連結具も同様に回転するように駆動するであろう。連結具1004がベースロッド1002に螺合されるため、この方法において回転する連結具1004は、延長可能なロッド1002を連結具の貫通孔から外へ戻り、そのため伸長ロッド1000の長さが延長される。
【0054】
しかしながら、第2のトグル1018を押圧することは、連結具1004を反対方向、換言すると、反時計回りに回転させないということが注目されるべきである。これは、連結具1004の歯1050及びトグルスイッチ1006の歯1060が、一方向の、摺動するのこぎり歯状クラッチを協働して形成するからである。より具体的には、第2のトグル1018が医者によって押圧される際、トグルスイッチ1006の歯1060の傾斜縁が、連結具1004の歯1050の傾斜縁に沿って摺動する。このことが、トグルスイッチ1006を連結具1004から離れて押し出し、ばね1008に抗して圧縮させる。ばね1008はその後、トグルスイッチ1006の歯1060が連結具1004の歯1050と再度噛合するまで、円形突起部1022の下面に抗して圧縮される。
【0055】
上記で注目されるように、この代替的な実施形態は、伸長ロッドを延長させるために切開を必要としないという点で有利である。
【0056】
本開示は、いくつかの実施形態を記載し、本発明の多くの変化が、本開示を読んだ後の当業者によって容易に考案されることができ、本発明の範囲が、下記請求項によって決定されるということが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13