【実施例】
【0255】
以下の例に記載される特定の実施形態を参照して本発明を例証するが、これに限定されるものではない。
【0256】
実施例1−1〜5−2
下記の表1に示す実施例1−1〜5−2の化合物が調製された。そのNMR及びLCMSの特性及びそれらの調製に使用した方法を表3に記載する。
【表1-1】
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【表1-2】
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【表1-3】
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【表1-4】
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【表1-5】
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【表1-6】
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【表1-7】
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【表1-8】
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【表1-9】
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【表1-10】
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【表1-11】
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【0257】
一般的な手順
調製経路が含まれていない場合、当該中間体は市販されている。市販の試薬は、さらに精製することなく利用した。室温(rt)は、約20〜27℃を指す。
1H NMRスペクトルは、Bruker製またはJeol製のいずれかの機器を用いて400MHzで記録した。化学シフト値は、百万分率(ppm)単位、すなわち(δ: )値で表す。NM
Rシグナルの多重度には以下の略語を使用する:s=一重線、br=幅広、d=二重線、t=三重線、q=四重線、quint=五重線、td=二重線の三重線、tt=三重線の三重線、qd=二重線の四重線、ddd=二重線の二重線の二重線、ddt=三重線の二重線の二重線、m=多重線。結合定数は、Hzで測定したJ値として記載する。NMR分
析及び質量分析の結果は、バックグランドピークを考慮して補正を行った。クロマトグラフィーとは、60〜120メッシュシリカゲルを用いて行われ、窒素圧力(フラッシュクロマトグラフィー)条件下で実行されるカラムクロマトグラフィーを指す。反応をモニタリングするためのTLCとは、所定の移動相と固定相としてシリカゲルF254(Merck)とを使用するTLC試験を指す。マイクロ波が媒介する反応は、Biotage Initiatorマイクロ波反応器またはCEM Discoverマイクロ波反応器にて行った。
【0258】
LCMS実験は、典型的に、各化合物に対して指定されるエレクトロスプレー条件を使用して次の条件下で実行された。
【0259】
LCMS方法A及びB
機器:Waters Alliance 2795、Waters 2996 PDA検出器、Micromass ZQ;カラム:Waters X−Bridge C−18、2.5ミクロン、2.1×20mmまたはPhenomenex Gemini−NX C−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒C中D(%)]:方法A:0.00/2、0.10/2、2.50/95、3.50/95、3.55/2、4.00/2または方法B:0.00/2、0.10/2、8.40/95、9.40/95、9.50/2、10.00/2;溶媒:溶媒C=2.5L H
2O+2.5mLアンモニア溶液;溶媒D=2.5L MeCN+135mL H
2O+2.5mLアンモニア溶液);注入量3μL;UV検出230〜400nM;カラム温度45℃;流速1.5mL/分。
【0260】
LCMS方法C
機器:Agilent 1260 Infinity LCダイオードアレイ検出器、Agilent 6120Bシングル四重極MS(API−ESソース);カラム:Phenomenex Gemini−NX C−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒A中B(%)]:方法:0.00/5、2.00/95、2.50/95、2.60/5、3.00/5;溶媒:溶媒A=2.5L H
2O+2.5mLの(H
2O中28%NH
3);溶媒B=2.5L MeCN+129mL H
2O+2.7mLの(H
2O中28%NH
3);注入量0.5μL;UV検出190〜400nM;カラム温度40℃;流速1.5mL/分。
【0261】
LCMS方法D及びE
機器:HP1100 G1315A DAD、Micromass ZQ;カラム:Waters X−Bridge C−18、2.5ミクロン、2.1×20mmまたはPhenomenex Gemini−NX C−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒C中D(%)]:方法D:0.00/2、0.10/2、2.5
0/95、3.50/95、3.55/2、4.00/2または方法E:0.00/2、0.10/2、8.40/95、9.40/95、9.50/2、10.00/2;溶媒:溶媒C=2.5L H
2O+2.5mL H
2O中28%アンモニア溶液;溶媒D=2.5L MeCN+135mL H
2O+2.5mL H
2O中28%アンモニア溶液);注入量1μL;UV検出230〜400nM;質量検出130〜800AMU(+ve及び−veエレクトロスプレー);カラム温度45℃;流速1.5mL/分。
【0262】
LCMS方法F:
機器:Waters Acquity H Class、フォトダイオードアレイ、SQ検出器;カラム:BEH C18、1.7ミクロン、2.1×50mm;勾配[時間(
分)/溶媒A中B(%)]:0.00/5、0.40/5、0.8/35、1.20/55、2.50/100、3.30/100 4.00/5;溶媒:溶媒A=5mM酢酸ア
ンモニウム(mmmonium acetate)及びH
2O中0.1%ギ酸;溶媒B=MeCN中0.1%ギ酸;注入量2μL;UV検出200〜400nM;質量検出100〜1200AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速0.5mL/分。
【0263】
LCMS方法G:
機器:Waters 2695、フォトダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(分)
/溶媒A中B(%)]:0.00/10、5.00/90、7.00/100、11.00/100、11.01/10 12.00/10;溶媒:溶媒A=H
2O中0.1%アンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%アンモニア;注入量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速1.0mL/分。
【0264】
LCMS方法H:
機器:Waters 2695、フォトダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(分)
/溶媒A中B(%)]:0.00/100、7.00/50、9.00/0、11.00/0、11.01/100、12.00/100;溶媒:溶媒A=H
2O中0.1%アンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%アンモニア;注入量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速1.0mL/分。
【0265】
LCMS方法I:
機器:Waters 2695、フォトダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、3.5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(
分)/溶媒A中B(%)]:0.00/5、5.00/90、5.80/95、10/95;溶媒:溶媒A=H
2O中0.1%アンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%アンモニア;注入量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速1.0mL/分。
【0266】
LCMS方法J:
機器:Waters 2695、フォトダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(分)
/溶媒A中B(%)]:0.01/10、5.00/90、7.00/100、11.00/100、11.01/10、12.00/10;溶媒:溶媒A=H
2O中20mM酢酸アンモニウム;溶媒B=MeOH;注入量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速1.0mL/分。
【0267】
LCMS方法K:
機器:Waters 2695、フォトダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、3.5ミクロン、50×4.6mm;勾配[時間(分
)/溶媒A中B(%)]:0.01/0、0.20/0、5.00/90、5.80/95、7.20/95、7.21/100、10.00/100;溶媒:溶媒A=H
2O中0.1%アンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%アンモニア;注入量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラム温度は周囲温度;流速1.0mL/分。
【0268】
LCMS方法L
機器:Waters Acquity UPLC、Waters 3100 PDA検出器、SQD;カラム:Acquity BEH C−18、1.7ミクロン、2.1×100mm;勾配[時間(分)/溶媒A中B(%)]:0.00/2、2.00/2、7
.00/50、8.50/80、9.50/2、10.0/2;溶媒:溶媒A=水中5mM酢酸アンモニウム;溶媒B=アセトニトリル;注入量1μL;検出波長214nm;カラム温度30℃;流速0.3mL/分。
【0269】
LCMS方法M
機器:Agilent 1260 Infinity シリーズ UHPLC;ELSD:Agilent 1260 infinity;カラム:Acquity C−18、1.7ミクロン、2.1×50mm;勾配[時間(分)/溶媒A中B(%)]:0.0
0/10、1.00/10、2.00/15、4.50/55、6.00/90、8.00/90、9.00/10、10.00/10;溶媒:A=水中5mM酢酸アンモニウム、B=アセトニトリル;注入量:1μL;ELSDによる検出;カラム温度:40℃;流速:0.6mL/分。
【0270】
LCMS方法N
機器:Waters Acquity UPLC、Waters 3100 PDA検出器、SQD;カラム:Acquity BEH C−18、1.7ミクロン、2.1×100mm;勾配[時間(分)/溶媒A中B(%)]:0.00/2、0.50/2、1
.50/20、4.00/92、5.00/92、5.50/50、6.00/2;溶媒:溶媒A=水中5mM酢酸アンモニウム;溶媒B=アセトニトリル;注入量1μL;検出波長214nm;カラム温度35℃;流速0.6mL/分。
【0271】
LCMS方法O
機器:Waters Acquity UPLC、Waters 3100 PDA検出器、SQD;カラム:Acquity HSS−T3、1.8ミクロン、2.1×100mm;勾配[時間(分)/溶媒A中B(%)]:0.00/10、1.00/10、2
.00/15、4.50/55、6.00/90、8.00/90、9.00/10、10.00/10;溶媒:溶媒A=水中0.1%トリフルオロ酢酸;溶媒B=アセトニトリル;注入量1μL;検出波長214nm;カラム温度30℃;流速0.3mL/分。
【0272】
実験項におけるLCMSデータは、質量イオン、保持時間、UV活性の形式で示す。
【0273】
略語
AcOH=酢酸
CDI=1,1’−カルボニルジイミダゾール
d=日(数)
DAST=ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DCE=ジクロロエタン
DCM=ジクロロメタン
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DIAD=ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DMF=ジメチルホルムアミド
DMP=デスマーチンペルヨージナン
DMSO=ジメチルスルホキシド
ES=エレクトロスプレーイオン化法
EtOAc=酢酸エチル
h=時間(数)
HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[
4,5−b]ピリジウム3−オキシドヘキサフルオロフォスフェート
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LC=液体クロマトグラフィー
LiAlH
4/LAH=水素化アルミニウムリチウム
MeCN=アセトニトリル
MeOH=メタノール
min=分(数)
MS=質量分析
Et
3N=トリエチルアミン
NMR=核磁気共鳴
rt=室温
sat.=飽和
sol.=溶液
STAB=水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
接頭辞n−、s−、i−、t−及びtert−は、それらの通常の意味:ノルマル、第二級、イソ、及び第三級を有する。
【0274】
中間体の合成:
中間体2、エチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを調製するための手順
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
6−Boc−2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン(3.37g、15mmol)を、塩化水素(4Mジオキサン溶液、50mL、210mmol)に少量ずつ加えた。注意:発泡。24時間後、反応物を真空濃縮し、残存固体をEt
3N(4.18mL、30mmol)とDCM(66mL)の混合物中に溶解した。溶解が完了すると、溶液を0℃まで直ちに冷却し、次いで、クロロギ酸エチル(1.57mL、16.5mmol)を滴加した。18時間後、混合物をジクロロメタン(100mL)及びNaHCO
3(水溶液)(100mL)に注ぎ入れ、抽出した(2×100mL)。有機層を回収し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、次いで、蒸発後の残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 100g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中0%〜4%MeOH])によって精製して、中間体2、エチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを、無色の油状物質(2.47g、83%)として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0275】
中間体3、メチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを調製するための手順
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
6−Boc−2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン(5.00g、22.2mmol)をジクロロメタン(5mL)中で塩化水素(4Mジオキサン溶液、45mL、180mmol)に少量ずつ加えた。注意:発泡性。2時間後、反応物を真空濃縮し、1.29gの残存固体をトリエチルアミン(2.23mL、16.0mmol)とジクロロメタン(10mL)の混合物中に溶解した。溶解が完了すると、溶液を0℃まで直ちに冷却し、次いで、クロロギ酸メチル(0.68mL、8.83mmol)を滴加した。3時間後、混合物をジクロロメタン(50mL)に注ぎ入れ、NaHCO
3(水溶液)(2×50mL)で洗浄し、DCM(50mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通し、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 50g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH])によって精製して中間体3、メチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを橙色の油状物質(0.93g、66%)として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0276】
中間体4、2−フルオロエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを調製するための手順
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(5g、22.19mmol)を、1,4−ジオキサン中HCl溶液(25mL)中で、10時間室温で攪拌した。反応混合物を真空濃縮し、アセトン(3×50mL)で研和して、6−アザスピロ[3.4]オクタン−2−オン(2.77g、55.4%)を褐色ゴム質として得た。残渣を、脱水DCM(20mL)中に溶解し、Et
3N(0.7mL、4.8mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、2−フルオロエチルカルボノクロリダート(0.45g、3.6mmol)を加えた。反応混合物を30℃で5時間攪拌し、次いで、水(50mL)で希釈し、DCM(2×100mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、60〜120メッシュシリカ、ヘキサン中0〜10%EtOAc)によって精製して、中間体4、2−フルオロエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.2g、38.8%)を褐色ゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0277】
中間体20及び21、それぞれ4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリフルオロ酢酸塩及び4−(4,5−ジクロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリフルオロ酢酸塩を調製するための手順
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
4−(1−メチルイミダゾール−2−イル)ピペリジン塩酸塩(1g、4.96mmol)を、無水DCM(20mL)とEt
3N(2.1mL、15.1mmol)の混合物中に懸濁し、氷水浴にて冷却した。(BOC)
2O(1.19g、5.45mmol)を5分間かけて少量ずつ加え、混合物を室温まで加温し、48時間攪拌した。混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(×2)及び飽和食塩水(×1)で洗浄し、次いで、フェーズセパレータに通し、真空濃縮して、tert−ブチル4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.34g、定量)を固体として得た。
LCMS(方法C):m/z 266(M+H)
+(ES
+)、1.43分時、UV活性。
【0278】
tert−ブチル4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.250g、0.942mmol)を、MeCN(7.5mL)に溶解し、NCS(0.314g、2.35mmol)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、フラッシュシリカ(約15mL)で真空濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil
50g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:15カラム容量にわたってDCM中の2%〜10%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH
3/MeOH)である])によって精製して、tert−ブチル4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及びtert−ブチル4−(4,5−ジクロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及びスクシンイミド(0.495g)を含有する混合物を得た。LCMS(方法C):モノクロロ:m/z 300/302(M+H)
+(ES
+)、1.68分時、UV活性;ジクロロ:m/z 334/336/338(M+H)
+(ES
+)、1.87分時、UV活性。モノクロロ;ジクロロの比率はLC−UVにより約16:1。
【0279】
tert−ブチル4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及びtert−ブチル4−(4,5−ジクロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及びスクシンイミド(0.495g)を含有する混合物をDCM(5mL)に溶解し、TFA(5mL)で処理し、室温で6時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、残渣をトルエンで共沸(×2)して、スクシンイミドと混合された中間体20、4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリフルオロ酢酸塩及び中間体21、4−(4,5−ジクロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリフルオロ酢酸塩の粗混合物を得た。定量的収率と想定。さらなる精製を行わずに使用された。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0280】
中間体22及び25、それぞれ4−(5−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジンジヒドロブロミド及び4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジンジヒドロブロミドを調製するための手順
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
エチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.40g、1.79mmol)をMeCN(12mL)に溶解し、NCS(0.360g、2.70mmol)で処理し、室温で5.5時間撹拌した。反応混合物をフラッシュシリカ(約10mL)で真空濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 50g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:15カラム容量にわたってDCM中0%〜5%溶媒A)、次いで5カラム容量にわたってDCM中5%溶媒A、ここで、溶媒Aは、MeOH中10%の(7M NH
3/MeOH)である])によって精製して、両方ともスクシンイミドと混合された、分離されたエチル4−(5−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及びエチル4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを得た。それぞれを、DCMに溶解して、H
2O(×3)で洗浄し、フェーズセパレータに通して、真空濃縮してスクシンイミドを除去した。
エチル4−(5−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.12g、26%)、LCMS(方法C):m/z 258/260(M+H)
+(ES
+)、1.34分時、UV活性。
エチル4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.24g、45%)、LCMS(方法C):m/z 292/294/296(M+H)
+(ES
+)、1.24分時、UV活性。
【0281】
エチル4−(5−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.12g、0.47mmol)をAcOH(2mL)に溶解し、48%HBr水溶液(2mL)で処理し、約120℃で2時間加熱還流した。反応混合物を真空濃縮し、残渣をトルエンで共沸(×1)し、真空濃縮して固体を得た。定量的収率の中間体22、4−(5−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジンジヒドロブロミド塩であると想定した。直ちに使用した。
【0282】
エチル4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.24g、0.82mmol)をAcOH(2mL)に溶解し、48%HBr水溶液(2mL)で処理し、約120℃で2時間加熱した。反応混合物を真空濃縮し、残渣をトルエンで共沸(×1)し、真空濃縮して固体を得た。定量的収率の中間体25、4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジンジヒドロブロミドであると想定した。直ちに使用した。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0283】
中間体46、tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート及び中間体33、4−[4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジンを調製するための手順
【化38】
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tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(2.0g、9.4mmol)をMeOH(10mL)に溶解し、その後7Mメタノール性アンモニアを0℃に冷却して30分間加え、その後3,3−ジブロモ−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オン(5.07g、18.5mmol)を少量ずつ加えた。結果得られた反応混合物を25℃で2時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をH
2O(80mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM中0.5%MeOHでの塩基性活性化アルミナ)によって精製して、中間体46、tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.80g、60%)を白色固体として得た。
標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0284】
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、3.13mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、その後1,4−ジオキサン中HCl(20mL、3M溶液)を滴加した。結果得られた反応混合物を30℃で16時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×5mL)で研和することによって精製して、中間体33、4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン塩酸塩(650mg、95%)を白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0285】
中間体37、4−[1−メチル−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化39】
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tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.63mmol)をTHF(5mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(74mg、1.88mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いでヨウ化メチル(0.06mL、0.96mmol)を加え、結果得られた反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物をH
2O(60mL)とEtOAc(45mL)に分配し、水層をEtOAc(2×45mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:DCM中60〜120、0%〜2.0%〜3.5%MeOH)によって精製してtert−ブチル4−(1−メチル−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カ
ルボキシレート(190mg、91%)を黄色ゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 334(M+H)
+(ES
+)、2.31分時、UV活性
【0286】
tert−ブチル4−(1−メチル−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.6mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、その後1,4−ジオキサン中HCl(20mL、4M溶液)を滴加した。結果得られた反応混合物を30℃で16時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×5mL)で研和することにより精製して、中間体37、4−[1−メチル−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(140mg、86.8%)を白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0287】
中間体43、4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピペリジンを調製するための手順
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
エチルピペリジン−4−カルボキシレート(3.0g、19.1mmol)をTHF(15mL)に溶解し、Cs
2CO
3(7.4g、22.9mmol)を0℃で加えた。結果得られた反応混合物を0〜5℃で10分間撹拌し、次いでクロロギ酸ベンジル(3.2g、19.1mmol)を滴加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を、H
2O(100mL)とEtOAc(200mL)に分配し、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥し(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中0%〜10%EtOAc)によって精製して、1−ベンジル4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(4.2g、76.4%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 292(M+H)
+(ES
+)、2.35分時、UV活性
【0288】
1−ベンジル4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(4.2g、14.43mmol)をEtOH(10mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(10mL、5.41mmol)を加え、結果得られた反応混合物を90℃で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、粗生成物をペンタン及びヘキサンで研和して、ベンジル4−(ヒドラジニルカルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.8g、95%)を白色固体として得た。
LCMS(方法H):m/z 278(M+H)
+(ES
+)、1.76分時、UV活性
【0289】
ベンジル4−(ヒドラジニルカルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.5
g、1.79mmol)をオルトギ酸トリエチル(8mL)に溶解し、次いでTFA(0.1mL)を加えた。結果得られた反応混合物を80℃で一晩撹拌した。反応混合物をH
2O(50mL)とEtOAc(100mL)に分配し、水層をEtOAc(2×100mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させ、溶媒を真空除去した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中50%〜60%EtOAc)によって精製して、ベンジル4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.19g、38%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法H):m/z 288(M+H)
+(ES
+)、2.03分時、UV活性
【0290】
ベンジル4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.15g、0.52mmol)をMeOH(10mL)に溶解した。乾燥10%パラジウム炭素触媒(20mg)を加え、反応混合物を、H
2ガスを用いて室温でパージした。反応混合物をH
2雰囲気下で、室温で12時間攪拌した。反応塊を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空除去して、中間体43、4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピペリジン(0.078g、99%)を無色のゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0291】
中間体44、4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピペリジンを調製するための手順
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
アセトニトリル(40.0mL)及び50%ヒドロキシルアミン水溶液(4.20mL)を90℃で24時間、加熱還流した。反応混合物を0℃まで冷却し、濾過した。残渣を乾燥させて、(Z)−N−ヒドロキシエタンイミドアミド(2.1g、100%超)を白色結晶固体として得た。
LCMS(方法H):m/z 74(M+H)
+(ES
+)、1.86分時、UV不活性
【0292】
(Z)−N−ヒドロキシエタンイミドアミド(0.50g、6.75mmol)及びメチルピペリジン−4−カルボキシレート(1.17g、7.42mmol)をエタノール(20mL)に溶解した。エタノール中21%ナトリウムエトキシド溶液(0.92mL、13.4mmol)を滴加し、反応混合物を30分間室温で攪拌し、次いで100℃で16時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、DCM中0〜12%メタノール)によって精製して、中間体44、4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピペリジン(380mg、34%)を黄色ゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0293】
中間体47、4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−4−オール塩酸塩を調製するための手順
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
1H−イミダゾール(8.0g、117.5mmol)をDMF(100mL)に溶解し、水素化ナトリウム(4.7g、117.5mmol、油中60%)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(20.5g、123.38mmol)を反応混合物に室温で滴加し、加えた後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(1000mL)上へと注ぎ、EtOAc(500mL)で抽出し、水層をEtOAc(2×500mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、DCM中0〜1%メタノール)によって精製して、1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール(16.2g、68.6%)を淡緑色ゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 199(M+H)
+(ES
+)、1.73分時、UV活性
【0294】
1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール(5.0g、25.0mmol)をTHF(50mL)に溶解し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(19.0mL、30mmol、ヘキサン中1.6M)を−78℃で滴加し、次いで反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。THF(10mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(5.53g、27mmol)の溶液を−78℃で反応混合物に滴加した。反応混合物を2時間にわたり室温まで放温した。反応混合物を飽和NH
4Cl溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(50mL)で抽出し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、ヘキサン中0〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8g、80.0%)を浅黄色ゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 398(M+H)
+(ES
+)、2.16分時、UV活性
【0295】
tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.0g、5.0mmol)を、1,4−ジオキサン中4MのHCl(20mL)に溶解し、反応混合物を室温で10時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をアセトン(3×20mL)で研和して、中間体47、4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−4−オール(0.5g、60.2%)を褐色ゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0296】
中間体48、4−(1H−イミダゾール−2−イル)−4−メトキシピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.0g、5.0mmol)をDMF(20mL)に溶解した。溶液をN
2下で0℃まで冷却し、NaH(0.24g、10.0mmol)を加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでヨウ化メチル(1.07g、7.5mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層(aqeous layer)をEtOAc(3×100mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、60〜120メッシュシリカ、ヘキサン中0〜10%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−メトキシ−4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、75.0%)を黄色ゴム質として得た。
【0297】
tert−ブチル4−メトキシ−4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、3.6mmol)を1,4−ジオキサン中4MのHCl(20mL)に溶解し、反応混合物を室温で10時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をアセトン(3×20mL)で研和して、中間体48、4−(1H−イミダゾール−2−イル)−4−メトキシピペリジン(0.5g、76.0%)を褐色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0298】
中間体49、4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−4−オール塩酸塩を調製するための手順
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
1−メチルイミダゾール(6.0g、73.0mmol)をTHF(100mL)に室温で溶解し、反応混合物を−78℃まで窒素下で冷却し、ヘキサン中n−ブチルリチウム(45.4mL、73.0mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を40℃まで穏やかに加温し、4時間撹拌し、次いで−78℃まで冷却した。THF(100mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(14.56g、73.0mmol)を加えた。反応混合物を40℃まで穏やかに加温し、10時間撹拌し、次いで水(50mL)でクエンチした。反応混合物を、EtOAc(200mL)と水(150mL)に分配し、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させた。溶媒を真空除去し、残渣をメタノールで洗浄して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(14.0g、68.1%)を固体として得た。これを粗製のままその後の反応に使用した。
LCMS(方法F):m/z 282(M+H)
+(ES
+)、2.05分時、UV活
性
【0299】
tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.5g、1.7mmol)を1,4ジオキサン(30mL)に室温で溶解し、反応混合物を窒素下で0℃まで冷却し、ジオキサン中HCl(15mL、4M溶液)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、溶媒を真空除去し、ペンタン(10mL)及びジエチルエーテル(10mL)から研和することによって残渣を精製して、中間体49、4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−4−オール(0.2g、62.5%)を褐色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0300】
中間体50、4−メトキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.0g、10.6mmol)をDMF(50mL)に室温で溶解し、反応混合物を窒素下で0℃まで冷却し、NaH(0.64g、16.0mmol、60%油中分散)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでヨウ化メチル(1.8g、128mmol)を滴加した。反応混合物を室温に加温し、10時間撹拌し、次いで水(50mL)でクエンチした。反応混合物をEtOAc(3×200mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、シリカ、60〜120メッシュ、勾配:ヘキサン中0%〜50%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−メトキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、41.3%)を淡黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 296(M+H)
+(ES
+)、2.36分時、UV活性
【0301】
tert−ブチル4−メトキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、3.3mmol)を1,4ジオキサン(30mL)に室温で溶解し、反応混合物を窒素下で0℃まで冷却し、ジオキサン中HCl(15mL、4M溶液)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、溶媒を真空除去し、ペンタン(10mL)及びジエチルエーテル(10mL)から研和することによって残渣を精製して、中間体50、4−メトキシ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(0.80g、94.1%)を灰白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0302】
中間体111、ベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
(2S,4R)−1−Boc−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(25g、101.93mmol)及びイミダゾール(34.687g、509.5mmol)をDMF(100mL)に溶解し、反応物を0℃まで冷却した。次いで、tert−ブチルジメチルシリルクロリドを加え(36.86g、244.56mmol)、反応物を室温まで加温し、18時間撹拌した。揮発性物質をロータリーエバポレーターで除去し、反応混合物(misture)をDCM(250mL)で希釈した。混合物をH
2O(2×250mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(250mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和NH
4Cl
(水溶液)(250mL)及び飽和食塩水(250mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(35.812g、99%)を得た。
LCMS(方法D):m/z 260(M+H−Boc)
+(ES+)、2.64分時、UV不活性
【0303】
(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(42.7g、118.76mmol)をTHF(100mL)に溶解し、反応物を0℃まで冷却した。次いで、水素化アルミニウムリチウムを加え(THF中120mLの1.0M溶液、120.0mmol)、反応物を0℃で1時間撹拌した。反応物をH
2O(4.5mL)、15%NaOH溶液(4.5mL)及びH
2O(13.5mL)でクエンチし、セライトプラグを通して濾過した。揮発性物質を真空下で除去して、(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−ヒドロキシメチル(30.320g、77%)を得た。
LCMS(方法D):m/z 232(M+H−Boc)
+(ES+)、2.00分時、UV不活性
【0304】
(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−ヒドロキシメチル(10.050g、30.362mmol)をDCM(100mL)に溶解し、デスマーチンペルヨージナン(15.371g、36.253mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで揮発性物質をロータリーエバポレーターで除去して、粗生成物をBiotage SNAPカラム(100g)へと直接ロードして精製して(n−ヘキサン中10%〜50%EtOA勾配)、(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−カルバルデヒド(2.150g、22%)を得た。
【0305】
0℃のTHF(8mL)中の水素化ナトリウム(135mgの60%油中分散、3.338mmol)の懸濁液にホスホノ酢酸トリエチル(0.665mL、3.338mmol)を加えた。10分後に、THF(2mL)中の(2S,4R)−1−Boc−4−tert−ブチルジメチルシリルエーテル−ピロリジン−2−カルバルデヒド(1.002g、3.034mmol)を加え、反応物を0℃で30分間撹拌した。揮発性物質をロータリーエバポレーターで除去し、反応混合物をDCM(20mL)で希釈した。混合物をH
2O(2×20mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(20mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去し、粗混合物をBiotage SNAPカラム(100g)に充填し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜30%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル(2S,4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル]ピロリジン−1−カルボキシレートを無色の油状物質(545mg、45%)として得た。
LCMS(方法D):m/z 300(M+H−Boc)
+(ES+)、2.85分時、UV不活性。
【0306】
EtOH(5mL)中のカリウムtert−ブトキシド(421mg、3.753mmol)及びシアノ酢酸エチル(0.399mL、3.753mmol)の溶液に、tert−ブチル(2S,4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル]ピロリジン−1−カルボキシレート(500mg、1.251mmol)を加え、反応物を78℃で18時間撹拌した。AcOHを加え(0.200mL)、揮発性物質をロータリーエバポレーターで除去した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、H
2O(2×50mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(50mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去し、粗混合物をBiotage SNAPカラム(100g)に充填し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜30%EtOAc)によって精製して、ジエチル3−[(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン−2−イル]−2−シアノペンタンジオエート(cyanopentanedioate)を黄色油状物質(567mg、89%)として得た。
【0307】
H
2O(3mL)中の塩化ナトリウム(71mg、1.212mmol)及びDMSO(0.040mL、2.204mmol)の溶液にジエチル3−[(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン−2−イル]−2−シアノペンタンジオエート(565mg、1.102mmol)を加え、反応物を145℃で2時間撹拌した。氷水を加え(50mL)、その後EtOAc(50mL)を加え、有機層をH
2O(2×50mL)で洗浄した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去し、粗混合物をBiotage SNAPカラム(50g)に充填し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜30%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(1−シアノ−4−エトキシ−4−オキソブタン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを黄色油状物質(351mg、72%)として得た。
LCMS(方法D):m/z 341(M+H−Boc)
+(ES+)、2.77分時、UV不活性
【0308】
NiEnCat(商標)(65g湿潤ビーズ、約0.25当量)を含有するフラスコに
、EtOH(75mL)中のtert−ブチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(1−シアノ−4−エトキシ−4−オキソブタン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(8.700g、19.7mmol)を加え、反応物を78℃、水素バルーン雰囲気下で96時間撹拌した。反応混合物をセライトプラグで濾過し、揮発性物質を真空下で除去し、粗混合物をBiotage SNAPカラム(340g)に充填し、カラムクロマトグラフィー(DCM中2.5〜10%MeOH)によって精製して、tert−ブチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(2−オキソピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを黄色油状物質(4.665g、59%)として得た。
LCMS(方法D):m/z 399(M+H)
+(ES+)、1.90分時、UV不活性
【0309】
tert−ブチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(2−オキソピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.850g、4.648mmol)THF(30mL)の溶液に、ボラン:テトラヒドロフラン(9.3mLのTHF中1.0M溶液、9.300mmol)を0℃で加え、反応物を60℃で30分間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、MeOH(10mL)でクエンチし、揮発性物質をロータリーエバポレーターで除去した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、1MのNaOH
(水溶液)(2×100mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(100mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(250mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、tert−ブチル(2S,4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを黄色油状物質(1.830g、>99%)として得た。
LCMS(方法D):m/z 285(M+H−Boc)
+(ES+)、3.00分時、UV不活性
【0310】
DCM(20mL)中のtert−ブチル(2S,4R)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.830g、4.766mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.814mL、10.484mmol)及びクロロギ酸ベンジル(0.816mL、5.719mmol)を0℃で加えた。反応物を室温まで加温し、18時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、1MのNaOH
(水溶液)(2×100mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(100mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(250mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去し、粗混合物をBiotage SNAPカラム(100g)に充填し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10〜40%EtOAc)によって精製して、ベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを無色の油状物質(700mg、28%)として得た。
【0311】
THF(5mL)中のベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.780g、1.504mmol)の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.800mLの1.0M THF溶液、1.800mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、H
2O(2×100mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(100mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(250mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、中間体111、ベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジ
ン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを、無色の油状物質(500mg、82%)として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0312】
中間体112、tert−ブチル(2S,4S)−4−フルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
ベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(100mg、0.247mmol)をDCM(1mL)に−40℃で溶解し、DASTを加えた(0.049mL、0.371mmol)。反応物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応混合物をDCM(25mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×25mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(25mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、ベンジル4−[(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.090g、90%)を得た。
LCMS(方法D):m/z 307(M+H−Boc)
+(ES+)、2.31分時、UV不活性
【0313】
EtOH(2mL)に溶解したベンジル4−[(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.090g、0.221mmol)の溶液に、10%Pd/C(10mg)及び1,4シクロヘキサジエン(0.147mL、1.530mmol)を加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応物を、セライトプラグを通して濾過し、揮発性物質を真空下で除去して、中間体112、tert−ブチル(2S,4S)−4−フルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(55mg、92%)を得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0314】
中間体113、tert−ブチル(2S)−4,4−ジフルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
塩化オキサリル(0.065mL、0.741mmol)をDCM(1mL)に−78℃で溶解し、DMSOを加えた(0.100mL)。5分後、−78℃で、ベンジル4−[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン
−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.494mmol)をDCM(2mL)中に加え、その後トリエチルアミン(0.345mL、2.47mmol)をさらに5分後に−78℃で加えた。反応物を室温まで加温し、30分間撹拌した。反応混合物をDCM(25mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×25mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(25mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、ベンジル4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−オキソピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.170g、85%)を得た。
LCMS(方法D):m/z 303(M+H−Boc)
+(ES+)、2.15分時、UV不活性
【0315】
ベンジル4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−オキソピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(170mg、0.422mmol)をDCM(1mL)に−78℃で溶解し、DASTを加えた(0.167mL、1.267mmol)。反応物を室温まで加温し、18時間撹拌した。反応混合物をDCM(25mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×25mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(25mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、ベンジル4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.070g、39%)を得た。
LCMS(方法D):m/z 325(M+H−Boc)
+(ES+)、2.41分時、UV不活性
【0316】
EtOH(2mL)中に溶解したベンジル4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.067g、0.158mmol)の溶液に、10%Pd/C(10mg)及び1,4シクロヘキサジエン(0.105mL、1.105mmol)を加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応物を、セライトプラグを通して濾過し、揮発性物質を真空下で除去して、中間体113、tert−ブチル(2S)−4,4−ジフルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(30mg、65%)を得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0317】
中間体125、tert−ブチル(2S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
THF(20mL)中の1−tert−ブチル2−メチル(2R)−4,4−ジフルオロピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2g、7.5mmol)にTHF中の水素化ホウ素リチウム溶液(2.0M、7.5mL、15mmol)を0℃で加え、反応物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応物を、飽和NaHCO
3水溶液を少量ずつ加えることによってクエンチし、ひとたび発泡が終わったら、混合物を濃縮してTHFを除去した。水性混合物を飽和NaHCO
3水溶液とDCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通し、濃縮して、粗tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.98g、100%超)を
油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 260(M+Na)
+(ES+)、1.09分時、UV不活性。
【0318】
0℃のDCM(10mL)中のtert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1g、4.2mmol)の溶液及びトリエチルアミン(1.5mL、11mmol)にMsCl(0.42mL、5.4mmol)を少量ずつ加えた。混合物を0℃で100分間撹拌し、次いで、氷冷飽和NaHCO
3水溶液と氷冷DCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通過させ、濃縮して粗tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(1.55g、100%超)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 338(M+Na)
+(ES
+)、1.28分時、UV不活性。
【0319】
0℃のTHF(15mL)中のtert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート(1.55g、4.9mmol)の溶液にTHF(1.0M、9.8mL、9.8mmol)中のLiBHEt
3溶液を、10分間にわたって少量ずつ加えた。次いで、混合物を3日間撹拌し、冷却浴を自然に終了させた。混合物を0℃にまで冷却し戻し、H
2Oの添加によりクエンチし、次いで濃縮してTHFを除去した。水性混合物を飽和NaHCO
3水溶液とDCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通し、濃縮して、粗中間体125、tert−ブチル(2S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート(0.89g、82%)を油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0320】
中間体126、tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−1−tert−ブチル2−メチル4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(1.00g、4.111mmol)をDCM(10mL)に−78℃で溶解し、DASTを加えた(1.629mL、12.332mmol)。反応物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×100mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(100mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。溶媒(Sovent)を真空除去して、橙色の油状物質(0.957g、90%)を得た。
【0321】
THF(5mL)中の(R)−1−tert−ブチル2−メチル4,4−ジフルオロピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(500mg、1.885mmol)に、THF(1.90mL、3.80mmol)中の2.0M溶液として水素化ホウ素リチウムを0℃で加え、反応物を室温まで加温し、1時間撹拌した。溶媒を真空除去し、反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×50mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(50mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(50mL)
で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、中間体126、tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(452mg、92%)を得た。
【0322】
中間体132、3−(ピペリジン−4−イル)−1,3−オキサジナン−2−オン塩酸塩を調製するための手順
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.796g、4.00mmol)及び3−アミノプロパン−1−オール(0.330g、4.4mmol)をCH
2Cl
2(20mL)中に室温で混合し、AcOH(0.68mL、12.0mmol)を加えて3時間撹拌した。STAB(2.34g、10.0mmol)を加えて、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(40mL)の添加でクエンチしてCH
2Cl
2(4×45mL)で抽出し、合一した有機層を飽和食塩水で洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させ濾過した。溶媒を真空除去して、粗tert−ブチル4−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(1.03g、4.00mmol)を得た。これを精製せずに使用した。
LCMS(方法B):m/z 259(M+H)
+(ES+)、0.24分時、UV不活性。
【0323】
tert−ブチル4−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(1.03g、4.00mmol)、CDI(1.36g、8.4mmol)及びDBU(0.24mL、1.60mmol)をTHF(40mL)に溶解し、混合物を加熱還流し、72時間維持した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH])により精製して、tert−ブチル4−(2−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.60g、53%)を無色の油状物質として得た。
LCMS(方法B):m/z 307(M+Na)
+(ES+)、0.16分時、UV不活性。
【0324】
tert−ブチル4−(2−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.60g、2.11mmol)をCH
2Cl
2(21mL)に溶解し、ジオキサン中4M塩化水素(2.64mL、10.5mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、CH
2Cl
2(2×20mL)で洗浄し、乾燥させて、中間体132、3−(ピペリジン−4−イル)−1,3−オキサジナン−2−オン塩酸塩(0.352g、76%)を無色の固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0325】
中間体151、エチル2−(4−オキソピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩を調製するための手順
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.985g、5.00mmol)及び1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン(0.715g、5.00mmol)を室温でCH
2Cl
2(50mL)に混合し、AcOH(0.31mL、5.50mmol)を加え、3時間撹拌した。STAB(2.65g、12.5mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(40mL)の添加でクエンチし、CH
2Cl
2(4×45mL)で抽出し、合一した有機層を飽和食塩水で洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させ濾過した。溶媒を真空除去して、粗エチル2−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートをジアステレオマーの混合物として得た。これをさらなる精製を行わずに用いた。
LCMS(方法D):m/z 325(M+H)
+(ES+)、1.11分及び1.16分時、UV不活性。
【0326】
粗エチル2−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(1.62g、5.00mmol)をTHF(10mL)に溶解し、水(10mL)及び濃塩酸(10mL)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をEt
2Oから研和して、中間体151、エチル2−(4−オキソピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(1.30g、82%)を無色の固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0327】
中間体164、4−(1,3−チアゾール−4−イル)ピペリジン臭化水素酸を調製するための手順
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
炭酸ナトリウム水溶液(2M)及び1,4−ジオキサンを両方とも、フリットガラス管(fritted glass tube)を通して窒素流を該液体へと15分間通過させることによって脱気した。ベンジル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(250mg、0.73mmol)、4−ブロモ−1,3−チアゾール(119mg、0.73mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジク
ロロパラジウム(II)(32mg、0.044mmol)、脱気炭酸ナトリウム水溶液(2M、1.1mL、2.2mmol)及び脱気1,4−ジオキサン(3mL)を、窒素フラッシュした管内に配置し、密閉して圧力下、90℃で2.5時間加熱した。冷却した反応混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機相をフェーズセパレータに通過させ、フラッシュシリカ(15mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 50g、40〜63μm、60Å]、40mL/分、イソヘキサン中65%Et
2O、アイソクラティック)によって精製して、ベンジル4−(1,3−チアゾール−4−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(173mg、79%)を得た。
LCMS(方法C):m/z 301(M+H)
+(ES
+)、1.46分時、UV活性。
【0328】
EtOAc(10mL)中のベンジル4−(1,3−チアゾール−4−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(150mg、0.50mmol)の溶液を10%パラジウム炭素触媒上、100バール圧、50℃、1mL/分の流速でH−Cube装置を用いて、水素化した。溶液を濃縮して、ベンジル4−(1,3−チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(143mg、95%)を得た。
LCMS(方法A):m/z 303(M+H)
+(ES
+)、1.92分時、UV活性。
【0329】
AcOH(1mL)及び48%HBr水溶液(1mL)中のベンジル4−(1,3−チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(127mg、0.42mmol)の溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、残渣をトルエンで共沸して、中間体164、4−(1,3−チアゾール−4−イル)ピペリジン臭化水素酸(160mg、100%超)を得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0330】
中間体172、(1R,5S)−3−フェニル−2,4−ジオキサ−3−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オンを調製するための手順
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
(1S,3S,5S)−シクロヘキサン−1,3,5−トリオール(1.0g、6.0mmol)及びフェニルボロン酸(0.72g、6.0mmol)をトルエン(35mL)に溶解し、120℃で16時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して、粗(1R,5S,7R)−3−フェニル−2,4−ジオキサ−3−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール(1.43g、87%)を固体として得た。これを直ちに使用した。(1R,5S,7R)−3−フェニル−2,4−ジオキサ−3−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール(1.4g、6.4mmol)をDCM(50mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(1.31g、16mmol)及びクロロクロム酸ピリジニウム(12.9g、11mmol)を加え、反応混合物を16時間撹拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、濾過物を濃縮して粗生成物を得た。これをDCM:ヘキサン(1:4)から再結晶化して、中間体172、(1R,5S)−3−フェニル−2,4−ジオキサ−3−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オン(0.65g、38%)を固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0331】
中間体174、4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジントリフルオロ酢酸塩を調製するための手順
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
THF(5mL)中のtert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(150mg、0.63mmol)の溶液を氷水にて冷却し、鉱油(30mg、0.75mmol)中の60%水素化ナトリウム懸濁液で処理した。混合物を氷内で30分間撹拌し、次いで、室温で1.5時間撹拌し、その後ヨウ化メチル(0.118mL、1.9mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。混合物を一滴のH
2Oでクエンチし、次いで濃縮してTHFを除去した。残渣を、飽和NaHCO
3水溶液とDCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通過させ、濃縮して、粗tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(110mg、69%)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 274(M+Na)
+(ES
+)、1.35分時、UV不活性。
【0332】
DCM(2mL)及びTFA(2mL)中の粗tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(110mg、0.44mmol)の溶液を室温で40分間撹拌し、次いでトルエンで希釈して濃縮した。残渣をトルエンで共沸(×2)して、粗(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジントリフルオロ酢酸塩を油状物質(172mg、100%超)として得た。
LCMS(方法C):m/z 152(M+H)
+(ES
+)、0.73分時、UV不活性。
【0333】
粗(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジントリフルオロ酢酸塩(172mg、想定0.44mmol)をDMF(5mL)に溶解した。該溶液にDIPEA(0.38mL、2.2mmol)、AcOH(0.038mL、0.66mmol)、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.087g、0.44mmol)及びSTAB(0.278g、1.3mmol)をこの順に加えた。混合物を室温で2日間撹拌し、次いで濃縮してDMFを除去した。残渣を飽和NaHCO
3水溶液とDCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通し、濃縮して、粗tert−ブチル4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.241g、100%超)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 335(M+H)
+(ES
+)、1.43分時、UV不
活性。
【0334】
DCM(2mL)及びTFA(2mL)中の粗tert−ブチル4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.241g、想定0.44mmol)の溶液を室温で45分間撹拌し、次いでトルエンで希釈し、濃縮した。残渣をトルエンで共沸(×2)して、粗中間体174、4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジントリフルオロ酢酸塩を油状物質として得た。
標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0335】
中間体179、1−[(2R)−4,4−ジフルオロ−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−イル]エタノールトリフルオロ酢酸塩を調製するための手順
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
DCM(5mL)中のtert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(150mg、0.63mmol)の溶液を氷水にて冷却し、デスマーチンペルヨージナン(402mg、0.95mmol)で処理した。冷却浴を除去して、混合物を室温で3時間撹拌した。飽和NaHCO
3水溶液(5mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)及びEtOAc(10mL)を加え、混合物を30分間勢いよく撹拌した。相を分離し、水相をEtOAcで再抽出した。合一した有機相をフェーズセパレータに通過させ、濃縮して、粗アルデヒドを得た。これをTHF(5mL)に直ちに溶解し、−78℃まで冷却し、エーテル(3M、0.42mL、1.3mmol)中のメチルマグネシウムブロミドで処理した。混合物を冷却浴から除去し、2.75時間撹拌し、次いで飽和NH
4Cl水溶液の添加によりクエンチした。混合物を濃縮してTHFを除去し、次いで、飽和NH
4ClとDCM(×2)に分配した。有機相をフェーズセパレータに通過させ、フラッシュシリカ(10mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、イソヘキサン中20〜50%EtOAc、によって精製して、tert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.106g、67%)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 152(M−BOC+H)
+、196(M−tBu+H)
+(ES
+)、1.24分時、UV不活性。
【0336】
DCM(2mL)及びTFA(2mL)中のtert−ブチル(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(102mg、0.41mmol)の溶液を室温で30分間撹拌し、次いで、トルエンで希釈し、濃縮
した。残渣をトルエンで共沸して、粗1−[(2R)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル]エタノールトリフルオロ酢酸塩をゴム質として得た。直ちに使用した。
LCMS(方法C):m/z 152(M+H)
+(ES
+)、0.27分時、UV不活性。
【0337】
上記からの粗1−[(2R)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−イル]エタノールトリフルオロ酢酸塩(想定0.41mmol)をDMF(5mL)に溶解した。該溶液に、DIPEA(0.38mL(mLm)、2.0mmol)、AcOH(0.035mL、0.61mmol)、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.081g、0.41mmol)及びSTAB(0.258g、1.2mmol)をこの順に加えた。混合物を室温で3日間撹拌し、次いで、濃縮してDMFを除去した。残渣をトルエンで共沸し、MeOHに溶解し、フラッシュシリカ(5mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、DCM中0〜15%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH3/MeOH)である)によって精製して、tert−ブチル4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.301g、100%超)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 335(M+H)
+(ES
+)、1.41分時、UV不活性。
【0338】
DCM(2mL)及びTFA(2mL)中のtert−ブチル4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.301g、想定0.41mmol)の溶液を室温で30分間撹拌し、次いでトルエンで希釈し、濃縮した。残渣をトルエンで共沸して、粗中間体179、1−[(2R)−4,4−ジフルオロ−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−イル]エタノールトリフルオロ酢酸塩を油状物質(0.553g、100%超)として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0339】
中間体215、4−(1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
オルトギ酸トリエチル(3.5g、23mmol)、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(0.80g、3.9mmol)及びアジ化ナトリウム(1.52g、23mmol)を酢酸(50mL)に溶解した。結果得られた反応混合物を100℃で6時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。揮発性物質を濃縮によって除去し、残渣をH
2O(100mL)と酢酸エチル(150mL)に分配した。水層を酢酸エチル(2×100mL)でさらに抽出し、合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を濃縮により除去して、粗生成物を得た。これをジエチルエーテルで研和して、tert−ブチル4−(1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.51g、9%)を固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 254(M+H)
+(ES
+)、1.92分時、弱UV活性。
【0340】
tert−ブチル4−(1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.51g、2.0mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解した。
1,4−ジオキサン(4M、5mL、20mmol)中のHClの溶液を滴加し、結果得られた混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を濃縮により除去し、残渣をジエチルエーテル(3×10mL)で研和することにより精製して、中間体215、4−(1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン塩酸塩(0.30g、97%)を固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0341】
中間体218、4−(1−シクロプロピル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−カルボン酸(2.0g、8.7mmol)及びシクロプロピルアミン(0.6mL、8.7mL)をDMF(45mL)に溶解した。HATU(3.3g、8.7mmol)を室温で加え、その後DIPEA(3.1mL、17mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を、冷水(250mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜35%EtOAC)によって濃縮して、tert−ブチル4−(シクロプロピルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、64%)を固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 269(M+H)
+(ES
+)、1.80分時、弱UV活性。
【0342】
tert−ブチル4−(シクロプロピルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、5.6mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.9g、11mmol)をTHF(160mL)に溶解した。DIAD(2.26g、11mmol)を室温で15分かけて加えた。トリメチルシリルアジド(1.3g、11mmol)を加え、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を水(250mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜30%EtOAC)により精製して、tert−ブチル4−(1−シクロプロピル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(400mg、24%)を固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 294(M+H)
+(ES
+)、1.96分時、弱UV活性。
【0343】
tert−ブチル4−(1−シクロプロピル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(400mg、1.4mmol)をジオキサン(5mL)に溶解した。ジオキサン(4M、5mL、20mmol)中のHClの溶液を0℃で加え、混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を濃縮により除去し、残渣をジエチルエーテル(1
0mL)で研和して、中間体218、4−(1−シクロプロピル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン塩酸塩(260mg、98%)を固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0344】
中間体193、1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオントリフルオロ酢酸塩を調製するための手順
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
スクシンイミド(0.099g、1.0mmol)、tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(0.221g、1.10mmol及びトリフェニルホスフィン(0.314g、1.20mmol)をTHF(5mL)に溶解し、次いで、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.236mL、1.20mmol)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物をフラッシュシリカ(5mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、イソヘキサン中20%〜100%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.253g、90%)を固体として得た。
LCMS(方法C):m/z 305(M+Na)
+(ES
+)、1.11分時、UV不活性
【0345】
DCM(3mL)及びTFA(3mL)中のtert−ブチル4−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.141g、0.50mmol)の溶液を室温で30分間撹拌し、次いで、トルエンで希釈し、濃縮した。残渣をトルエンで共沸して、中間体193、1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオントリフルオロ酢酸塩をゴム質として得た。直ちに使用した。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0346】
中間体229、エチル2−([2,4’−ビピペリジン]−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを調製するための手順
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
脱水THF(60mL)中の2−ブロモピリジン(10.0g、63.3mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(79.1mL、ヘキサン中2.5M、126mmol)を−78℃でゆっくりと加えた。この温度で30分間撹拌した後、THF(40mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(13.8g、69.6mmol)をゆっくりと加えた。反応温度を徐々に室温まで持っていき、2時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物を氷冷水(50mL)で注意深くクエンチした。揮発性物質を除去した後、水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:ヘキサン中0%〜30%酢酸エチル]によって精製して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(11.4g、65%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.48(s, 9H), 1.56
− 1.63(m, 2H), 1.90 − 2.0(m, 2H), 3.25 − 3.46(
m, 2H), 4.05 − 4.22(m, 2H), 5.29(br.s., 1H), 7.20 − 7.25(m, 1H), 7.32(d, J = 8.0, Hz, 1H), 7.73(dt, J = 1.6, 8.4 Hz, 1H), 8.53(d, J = 4.8 Hz, 1H)。
【0347】
ピリジン(100mL)中のtert−ブチル4−ヒドロキシ−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(11.4g、41.0mmol)の溶液に、POCl
3(5.7mL、61.5mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。ピリジンを真空除去した後、反応混合物をNaOH水溶液(10%、30mL)でクエンチし、クロロホルム(2×30mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:ヘキサン中0%〜30%酢酸エチル]によって精製して、tert−ブチル3’,6’−ジヒドロ−[2,4’−ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(2.3g、21%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.48(s, 9H), 2.61
− 2.70(m, 2H), 3.60 − 3.70(m, 2H), 4.10 − 4.19
(m, 2H), 6.58 − 6.62(m, 1H), 7.11 − 7.19(m, 1H), 7.36(d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.62 − 7.66(m, 1H),
8.55(d, J = 4.4 Hz, 1H)。
【0348】
CH
2Cl
2(20mL)中のtert−ブチル3’,6’−ジヒドロ−[2,4’−
ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(2.3g、8.84mmol)の溶液に、PtO
2(200mg、0.88mmol)を加え、反応混合物を室温で2日間H
2雰囲気下にて攪拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:0.1%アンモニア水溶液を有するDCM中0%〜15%MeOH]によって精製して、tert−ブチル[2,4’−ビピペリジン]−1’−カルボキシレート(1.05g、44%)を無色の油状物質として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.30 − 1.40(m,1H),1.48(s,9H),1.60 − 1.91(m,8H),2.45 − 2.55(m,2H),2.58 − 2.75(m,4H),3.24 − 3.31(m,1H),4.14 − 4.24(m,2H)。
【0349】
THF(5mL)中のtert−ブチル[2,4’−ビピペリジン]−1’−カルボキシレート(1.05g、3.91mmol)の溶液に、THF(5mL)中のCbz−OSu(975mg、3.91mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、水層を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:ヘキサン中0%〜20%酢酸エチル]によって精製して、1−ベンジル1’−(tert−ブチル)[2,4’−ビピペリジン]−1,1’−ジカルボキシレート(840mg、53%)を無色の油状物質として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.44(s, 9H), 1.50
− 1.63(m, 2H), 1.68 − 1.92(m, 4H), 1.95 − 2.14(m, 2H), 2.55 − 2.80(m, 2H), 2.81 − 2.95(m, 4H), 2.98 − 3.10(m, 1H), 3.75 − 4.24(m, 3H), 5.11(s, 2H), 7.34 − 7.37(m, 5H)]。
【0350】
CH
2Cl
2(10mL)中の1−ベンジル1’−(tert−ブチル)[2,4’−ビピペリジン]−1,1’−ジカルボキシレート(840mg、2.1mmol)の溶液に、ジオキサン中HCl(10mL、4M)を0℃でゆっくりと加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3(20mL)でクエンチし、水層をCH
2Cl
2(2×20mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:0.1%アンモニア水溶液を有するDCM中0%〜15%MeOH]により精製して、ベンジル[2,4’−ビピペリジン]−1−カルボキシレート(570mg、90%)を無色の粘着性の固体として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.35 − 1.70(m, 6H), 1.71 − 1.98(m, 4H), 2.46 − 2.63(m, 2H), 2.68
− 2.73(m, 1H), 3.03 − 3.18(m, 1H), 3.65 − 3.80(m, 2H), 3.86 − 4.16(m, 2H), 5.11(s, 2H), 7.34
− 7.37(m, 5H)。
【0351】
CH
2Cl
2(15mL)中のベンジル[2,4’−ビピペリジン]−1−カルボキシレート(520mg、1.72mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(305mg、1.55mmol)の溶液に、Ti(O
iPr)
4(1.6mL、5.16mmol)を加え、0℃で40分間撹拌した。この反応混合物にNaBH
4(1.1g、5.16mmol)を加え、この温度で2時間撹拌を続けた。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、水層をCH
2Cl
2(2×20mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(逆相、X BRIDGE、C−18、19×250mm、5μ、
勾配:0.1%NH
4OHを含有する水中68%〜90%ACN、214nm、室温:異性体−1については7.45分及び異性体−2については8.37分によって精製して、エチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート異性体1、(120mg、15%)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート異性体−2、(160mg、19%)を無色の粘着性の固体として得た。
異性体−1:
LCMS(方法L):m/z 484(M+H)
+(ES+)、5.70分時、UV活性。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.10 − 1.32(m, 6H), 1.36 − 1.95(m, 14H), 2.00 − 2.18(m, 2H), 2.52
− 3.05(m, 4H), 3.20 − 3.45(m, 4H), 3.87 − 4.18(m, 4H), 5.11(s, 2H), 7.30 − 7.35(m, 5H)。
異性体−2:
LCMS(方法L):m/z 484(M+H)
+(ES+)、5.81分時、UV活性。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.10 − 1.32(m, 6H), 1.35 − 1.53(m, 5H), 1.62 − 1.80(m, 5H), 1.81
− 1.97(m, 4H), 2.00 − 2.18(m, 2H), 2.52 − 3.00
(m, 4H), 3.18 − 3.52(m, 4H), 3.88 − 4.20(m, 4H), 5.11(s, 2H), 7.32 − 7.37(m, 5H)。
【0352】
MeOH(20mL)中のエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(1.0g、2.06mmol)の異性体の混合物の溶液に、10%パラジウム炭(320mg、50%湿潤)を加え、反応混合物を室温で16時間H
2雰囲気下にて攪拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄し、真空濃縮し、ペンタンで研和して、中間体229、エチル2−([2,4’−ビピペリジン]−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(445mg、92%)を無色の液体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0353】
中間体243、tert−ブチル1−(ピペリジン−4−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−カルボキシレートを調製するための手順
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
メタノール(60mL)中のイソインドリン−1−カルボン酸塩酸塩(5.0g、25.0mmol)の溶液に、SOCl
2(2.7mL、37.5mmol)を0℃でゆっくりと加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。完了後、反応混合物を真空濃縮した。残渣をジエチルエーテルで研和して、メチルイソインドリン−1−カルボキシレート塩酸塩(4.9g、92%)を灰白色固体として得た。残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz; DMSO−−d
6) δ: 3.81(s, 3H), 4.52 − 4.63(m, 2H), 5.70(s, 1H), 7.44 − 7.50(m, 4H), 9.77(br.s., 2H)。
【0354】
DCM(50mL)中のメチルイソインドリン−1−カルボキシレート塩酸塩(4.9g、23.0mmol)の溶液に、Et
3N(9.9mL、69.0mmol)及び(Boc)
2O(8.0mL、34.0mmol)を順次0℃で加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。有機層を分離した後、水層をCH
2Cl
2(3×15mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:ヘキサン中10%〜30%酢酸エチル]によって精製して、2−(tert−ブチル)1−メチルイソインドリン−1,2−ジカルボキシレート(6.5g、90%)を無色の液体として得た。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.52(s, 9H), 3.75(s, 3H), 4.65 − 4.85(m, 2H), 5.45(s, 1H), 7.25 − 7.43(m, 4H)。
【0355】
THF(60mL)中の2−(tert−ブチル)1−メチルイソインドリン−1,2−ジカルボキシレート(6.5g、23.0mmol)の溶液に、LAH(2M、11.5mL、23.0mmol)を0℃でゆっくりと加え、30分間撹拌した。完了後、反応混合物を飽和Na
2SO
4水溶液(20mL)でクエンチした。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して、tert−ブチル1−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−2−カルボキシレート(5.2g、91%)を灰白色固体として得た。粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.52(s, 9H), 3.70
− 3.78(m, 1H), 3.98 − 4.03(m, 1H), 4.60 − 4.69
(m, 1H), 4.70 − 4.85(m, 2H), 5.22(br.s., 1H), 7.25 − 7.40(m, 4H)。
【0356】
DCM(100mL)中のtert−ブチル1−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−2−カルボキシレート(5.2g、20.0mmol)の溶液に、デスマーチンペルヨージナン(27g、62.0mmol)を0℃で少量ずつ加え、室温で48時間撹拌した。完了後、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、ジエチルエーテル(3×20mL)で洗浄した。濾過物を飽和NaHCO
3水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して、tert−ブチル1−ホルミルイソインドリン−2−カルボキシレート(4.5g、88%)を褐色液体として得た。粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.48(s, 9H), 4.65
− 4.90(m, 2H), 5.29 − 5.35(s, 1H), 7.25 − 7.35
(m, 4H), 9.51(s, 1H)。
【0357】
THF中のNaH(874mg、18.2mmol)の溶液に、ホスホノ酢酸トリメチル(3.3mL、18.2mmol)を−78℃で加えた。−78℃で1時間撹拌した後、tert−ブチル1−ホルミルイソインドリン−2−カルボキシレート(4.5g、18.2mmol)をゆっくり加え、反応混合物を自然に0℃にした。完了後、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(10mL)でクエンチし、水層を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して、tert−ブチル(E)−1−(3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(5.2g、92%)を褐色液体として得た。残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
MS(ESI+ve):304
【0358】
MeCN(20mL)中のtert−ブチル(E)−1−(3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エン−1−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(5.2g、17.2mmol)の溶液に、Cs
2CO
3(11.1g、34.4mmol)を室温で少量ずつ加えた。20分間撹拌した後、シアノ酢酸メチル(3.0mL、34.4mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を70℃で16時間撹拌した。完了後、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、ヘキサン(3×20mL)で徹底的に洗浄した。濾過物を真空濃縮して、ジメチル3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)イソインドリン−1−イル)−2−シアノペンタンジオエート)(5.5g、粗(cr))を褐色の粘着性の固体として得た。粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
MS(ESI+ve):403
【0359】
DMSO(15mL)中のジメチル3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)イソインドリン−1−イル)−2−シアノペンタンジオエート)(1.6g、粗)の溶液に、LiCl(500mg、11.7mmol)を加え、その後、水(0.1mL、触媒)を加え、反応混合物を135℃で16時間撹拌した。完了後、反応混合物を水(20mL)でクエンチし、水層をジエチルエーテル(3×20mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して、tert−ブチル1−(1−シアノ−4−メトキシ−4−オキソブタン−2−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(1.5g、粗)を褐色の半固体として得た。粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
MS(ESI+ve):345
【0360】
MeOH(30mL)中のtert−ブチル1−(1−シアノ−4−メトキシ−4−オキソブタン−2−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(300mg、0.8mmol)の溶液に、ラネーニッケル(0.30g、湿潤)を加え、反応混合物を50℃にH
2雰囲気下、50psiで2時間加熱した。次いで、反応温度を70℃まで上昇させ、3時間撹拌した。完了後、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、MeOH(25mL)で洗浄し、真空濃縮した。残渣をジエチルエーテル(30mL)で研和して、tert−ブチル1−(2−オキソピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(0.21g、76%)を褐色固体として得た。
MS(ESI+ve):317
【0361】
THF(5mL)中のtert−ブチル1−(2−オキソピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(210mg、0.60mmol)の溶液に、BH
3−DMS(0.5mL、6.60mmol)を0℃でゆっくりと加え、反応混合物を78℃で8時間撹拌した。0℃で冷却した後、反応塊をメタノール(0.5mL)、その後、水(1mL)でクエンチした。粗反応塊に、5%MeOH/DCM(30mL)を加え、濾過した。濾過物を真空濃縮した。残渣をジエチルエーテル(20mL)で研和して、tert−ブチル1−(ピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート、中間体243(200mg、99%)を褐色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0362】
中間体247、4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピペリジンを調製するための手順
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(0.500g、2.4mmol)をCH
2Cl
2に溶解し、次いでDMAP(0.302g、2.4mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.284g、2.48mmol)を0℃で滴加した。結果得られた反応混合物を室温で6時間撹拌し、次いで、H
2O(70mL)とCH
2Cl
2(70mL)に分配し、水層をCH
2Cl
2(2×70mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去して、粗tert−ブチル4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.520g、75.0%)を白色固体として得た。これをさらなる精製を行わずに直接使用した。
1H−NMR(400 MHz; DMSO) δ: 1.23(d, J = 9.38 H
z, 2H)1.54 − 1.69(m, 4H)1.86 − 1.96(m, 2H)2.35(s, 1H)2.85 − 3.00(m, 2H)3.18(d, J = 5.42 Hz,
5H)3.54 − 3.67(m, 4H)4.83(s, 1H)。
【0363】
1H−1,2,3−トリアゾール(0.098g、1.4mmol)をDMF(5mL
)に溶解し、NaH(0.037g、1.5mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。tert−ブチル4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.400g、1.4mmol)を加え、150℃で1時間撹拌した。反応混合物をH
2O(50mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去して、粗tert−ブチル4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.350g、97.0%)を無色のゴム質として得た。これをさらなる精製を行わずに直接使用した。
LCMS(方法F):m/z 253(M+H)
+(ES+)、1.95分時、UV活性。
【0364】
tert−ブチル4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.500g、1.9mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、その後、1,4−ジオキサン中HCl(5mL、4M)を滴加した。結果得られた反応混合物を25℃で16時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×10mL)で研和することによって精製して、4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピペリジン塩酸塩、中間体247、(0.290g、96.3%)を淡白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0365】
中間体255、4−(5−メチル−1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン塩酸塩を調製するための手順
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
5−メチル−2H−テトラゾール(0.500g、5.9mmol)及びtert−ブチル4−ブロモピペリジン−1−カルボキシレート(1.29g、4.8mmol)をDMFに溶解した。K
2CO
3(1.64g、11.8mmol)を加え、結果得られた反応混合物を100℃で6時間撹拌し、次いでH
2O(100mL)と酢酸エチル(150mL)に分配した。水層を酢酸エチル(2×100mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去した。残渣をコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中10〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−(5−メチル−1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.280g、34.6%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400 MHz, DMSO) δ: 1.43(s, 9H), 1.73 −
1.88(m, 2H), 2.01(br.s., 2H), 2.68 − 2.75(m,
3H), 2.88 − 2.91(m, 2H), 4.03 − 4.10(m, 2H), 4.60 − 4.70(m, 1H)。
【0366】
tert−ブチル4−(5−メチル−1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.280g、1.04mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、その後1,4−ジオキサン中HCl(5mL、4M)を滴加した。結果得られた反応混合物を25℃で16時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×10mL)で研和することによって精製して、4−(5−メチル−1H−テトラゾール−1−イル)ピペリジン塩酸塩、中間体255(0.170g、97.6%)を白
色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0367】
中間体258、(R)−2−(4,4−ジフルオロ−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−イル)プロパン−2−オール塩酸塩を得て調製するための手順
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
ジオキサン(15mL)中の1−(tert−ブチル)2−メチル(R)−4,4−ジフルオロピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(500mg、1.89mmol)の溶液に、ジオキサン中HCl(4M、15mL)を0℃でゆっくりと加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮して、残渣をヘキサン(10mL)で研和した。この残渣を飽和NaHCO
3水溶液(10mL)で塩基性化し、濃縮した。粗反応塊にCDM(30mL)を加え、濾過した。濾過物を真空濃縮して、メチル(R)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボキシレート(2,320mg、84%)を褐色液体として得た。この粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz, CDCl
3) δ: 1.40 − 1.51(m, 1H),
2.58 − 2.84(m, 3H), 3.52 − 3.62(m, 1H), 3.84(
s, 3H), 4.40 − 4.52(m, 1H)。
【0368】
メタノール(20mL)中のメチル(R)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボキシレート(200mg、1.21mmol)及びtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(240mg、1.21mmol)の溶液に、10%パラジウム炭素(300mg、50%湿潤)を加え、反応混合物を、H
2(1気圧)下、室温で24時間撹拌した。完了後、反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、メタノールで徹底的に洗浄し、真空濃縮して、tert−ブチル(R)−4−(4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(400mg、95%)を無色の液体として得た。
1H−NMR(400 MHz, CDCl
3) δ: 1.32 − 1.45(m, 1H
), 1.45(s, 9H), 1.61 − 1.80(m, 4H), 2.39 − 2.49(m, 1H), 2.50 − 2.83(m, 2H), 3.19(s, 3H), 3.35
− 3.49(m, 2H), 3.61 − 3.82(m, 3H), 3.94 − 4.05
(m, 1H)。
【0369】
THF(10mL)中のtert−ブチル(R)−4−(4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(375mg、1.07mmol)の溶液に、MeMgBr(3M、1.07mL、3.21mmol)を0℃でゆっくりと加え、室温で4時間撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(10mL)でクエンチし、水層を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配
:ヘキサン中10%〜30%酢酸エチル]によって精製して、tert−ブチル(R)−4−(4,4−ジフルオロ−2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(240mg、64%)を無色の液体として得た。
1H−NMR(400 MHz, CDCl
3) δ: 1.11(s, 3H), 1.21
(s, 3H), 1.21 − 1.40(m, 2H), 1.46(s, 9H), 1.61
− 1.80(m, 2H), 2.15 − 2.30(m, 3H), 2.50 − 2.83
(m, 3H), 3.02 − 3.23(m, 2H), 4.09 − 4.30(m, 2H)。O−H は観察されなかった。
【0370】
ジオキサン(10mL)中の(R)−4−(4,4−ジフルオロ−2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(240mg、0.69mmol)の溶液に、ジオキサン中HCl(4M、10mL)を0℃でゆっくりと加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、残渣をヘキサン(10mL)で研和した。粗反応塊にCH
2Cl
2(30mL)を加え、濾過した。濾過物を真空濃縮して、(R)−2−(4,4−ジフルオロ−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−イル)プロパン−2−オール塩酸塩、中間体258(150mg、87%)を褐色液体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0371】
中間体282、tert−ブチル(2R)−2−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(0.500g、2.18mmol)を無水DCM(8mL)に溶解し、反応混合物を窒素下で0℃まで冷却した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドHCl(0.628g、3.275mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.334g、2.183mmol)、N−メチルモルフォリン(1.104g、10.915mmol)及びジメチルアミン塩酸塩(0.356g、4.36mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)及び飽和NaCl(水溶液)(20mL)で洗浄した。有機層をBiotageフェーズセパレータカートリッジに通し、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g 40〜63μm、60Å、25mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製して、tert−ブチル(2R)−2−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−カルボキシレート、中間体282、(0.241g、43%)を琥珀色の油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0372】
中間体295、tert−ブチル(2R)−2−(フルオロメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
(2R)−(+)−1−Boc−2−ピロリジンメタノール(0.300g、1.49mmol)をDCM(8mL)に溶解し、窒素下で−78℃まで冷却した。N,N−ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.360g 2.24mmol)を反応混合物に滴加し、反応混合物を窒素下、−78℃で4時間撹拌し、次いで、室温まで一晩加温した。反応混合物を飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)の添加によってクエンチし、DCM(2×15mL)で抽出し、有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜4%MeOH/DCM])によって精製して、tert−ブチル(2R)−2−(フルオロメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート、中間体295、(0.104g、34%)を、琥珀色の油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0373】
中間体285、メチル(4S)−1,3−チアゾリジン−4−カルボキシレート塩酸塩を調製するための手順
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−3−Boc−チアゾリジン−4−カルボン酸(1.00g、4.29mmol)を無水DMF(4mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.372g、17.16mmol)及びヨードメタン(0.730g、5.14mmol)を加えた。反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をEtOAc(40mL)に溶解し、水(3×20mL)及び飽和NaCl(水溶液)(20mL)で洗浄し、乾燥させた(MgSO
4)。溶媒を真空除去して、3−tert−ブチル−4−メチル(4S)−1,3−チアゾリジン−3,4−ジカルボキシレート、中間体285、(0.812g、77%)を淡黄色油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0374】
中間体297、tert−ブチル(2R)−2−(ジフルオロメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを調製するための手順
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
DMSO(0.698g、8.94mmol)を無水DCM(12mL)中の塩化オキサリル(0.566g、2.93mmol)の溶液に窒素下、−78℃で滴加した。反応混合物を窒素下、−78℃で15分間撹拌し、次いで無水DCM(4mL)中の(2R)
−(+)−1−Boc−2−ピロリジンメタノール(0.600g、2.98mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を窒素下、−78℃で15分間撹拌し、次いでEt
3N(1.06g、11.92mmol)を加え、反応混合物を窒素下、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)でクエンチし、DCM(2×20mL)で抽出し、有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜4%MeOH/DCM])によって精製して、tert−ブチル(2R)−2−ホルミルピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、73%)を得た。
【0375】
tert−ブチル(2R)−2−ホルミルピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、2.19mmol)を無水DCM(8mL)に溶解し、窒素下で−78℃まで冷却した。N,N−ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.528g、3.28mmol)を反応混合物に滴加し、反応混合物を窒素下、−78℃で3時間撹拌し、次いで、一晩室温まで加温した。反応混合物を飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)の添加によりクエンチし、DCM(2×15mL)で抽出し、有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil
10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜4%MeOH/DCM])によって精製して、tert−ブチル(2R)−2−(ジフルオロメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート、中間体297、(0.217g、45%)を琥珀色の油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0376】
中間体の一般的な合成手順:
経路1
中間体30、5−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾールの調製によって例示される鈴木反応、水素化及びBoc脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
2−5−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール(108mg、0.65mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(200mg、0.65mmol)及びCs
2CO
3(632mg、1.94mmol)をジオキサン:水(10:2mL)に溶解した。反応混合物を30分間脱気し、その後PdCl
2dppf(24mg、0.03mmol)を加え、次いで、90℃で16時間撹拌した。反応混合物を、H
2O(80mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中16%〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(158mg、92.0%)を灰白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 212(M+H−56)
+(ES+)、2.37分時、UV活性
【0377】
tert−ブチル4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(200mg、0.74mmol)をMeOH(15mL)に溶解し、10%Pd/C(20mg)を加えた。反応混合物をH
2ガスでパージし、25℃で8時間、H
2圧下で攪拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、残渣をMeOHで洗浄し、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中20%〜24%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(150mg、74.6%)を暗緑色ゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 214(M+H)
+(ES+)、2.14分時、UV活性
【0378】
tert−ブチル4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(150mg、0.56mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、ジオキサン中HCl(10mL、3.0M溶液)を滴加し、反応物を30℃で16時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×3mL)で研和することによって精製して、中間体30、5−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール(102mg、89.5%)を暗緑色ゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0379】
経路2
中間体34、4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンを調製するための手順
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(2.0g、6.55mmol)、2−ブロモ−1,5−ジメチル−1H−イミダゾール(1.13g、6.45mmol)及びCsF(2.9g、1.85mmol)をDME:MeOH(2:1、30mL)に溶解した。反応混合物を5分間脱気し、次いでPd(PPh
3)
4(73mg、0.064mmol)を加え、結果得られた反応混合物を100℃で5時間撹拌した。反応混合物を、H
2O(100mL)とEtOAc(100mL)に分配し、水層をEtOAc(2×100mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥(Na
2SO
4)させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中13%〜17%酢酸エチル)によって精製して、tert−ブチル4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(1g、55%)を黄色ゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 278(M+H)
+(ES
+)、1.70分時、UV活性
【0380】
tert−ブチル4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(1.0g、3.61mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解し、その後、1,4−ジオキサン中HCl(20
mL、3M溶液)を滴加した。結果得られた反応混合物を30℃で16時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル(3×5mL)で研和することによって精製して、中間体34、4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン塩酸塩(0.5g、65%)を白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0381】
経路3
中間体65、3−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン塩酸塩の調製によって例示される鈴木反応、水素化及びBoc脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(2.5g、10.0mmol)、3−ヨード−2−メトキシピリジン(8.21g、26.0mmol)及びK
2CO
3(4.3g、31.8mmol)を1−4ジオキサン(10mL)及び水(5mL)に溶解した。反応混合物を、N
2を使用して15分間脱気し;Pd−132(0.376g、0.53mmol)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(順相、60〜120メッシュシリカ、ヘキサン中0〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル2−メトキシ−3’,6’−ジヒドロ−[3,4’−ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(2.0g、69.0%)を灰白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 291(M+H)
+(ES+)、2.39分時、UV活性
【0382】
tert−ブチル2−メトキシ−3’,6’−ジヒドロ−[3,4’−ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(1.89g、6.51mmol)をMeOH(10mL)に溶解し、10%Pd/C(0.2g)を加えた。反応混合物をH
2ガスでパージし、室温で12時間、H
2下で攪拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空除去して、tert−ブチル4−(2−メトキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.91g、47.9%)を無色のゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 293(M+H)
+(ES+)、2.50分時、UV活性
【0383】
tert−ブチル4−(2−メトキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.200g、0.6mmol)を1,4−ジオキサン(4.0mL)及び水(2.0mL)に溶解し、濃塩酸を加え、反応混合物を100℃で10時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をアセトン(3×10mL)で研和して、中間体65、3−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2(1H)−オン塩酸塩(0.100g、82.6%)を褐色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0384】
経路4
中間体66、2−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩の調製によっ
て例示される鈴木反応、水素化及びBoc脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(2.5g、10.0mmol)、3−ヨード−2−メトキシピリジン(8.21g、26.0mmol)及びK
2CO
3(4.3g、31.8mmol)を1−4ジオキサン(10mL)及び水(5mL)に溶解した。反応混合物を、N
2を使用して15分間脱気し;Pd−132(0.376g、0.53mmol)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(順相、60〜120メッシュシリカ、ヘキサン中0〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル2−メトキシ−3’,6’−ジヒドロ−[3,4’−ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(2.0g、69.0%)を灰白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 291(M+H)
+(ES+)、2.39分時、UV活性
【0385】
tert−ブチル2−メトキシ−3’,6’−ジヒドロ−[3,4’−ビピリジン]−1’(2’H)−カルボキシレート(1.89g、6.51mmol)をMeOH(10mL)に溶解し、10%Pd/C(0.2g)を加えた。反応混合物をH
2ガスでパージし、室温で12時間、H
2下で攪拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空除去して、tert−ブチル4−(2−メトキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.91g、47.9%)を無色のゴム質として得た。
LCMS(方法F):m/z 293(M+H)
+(ES+)、2.50分時、UV活性
【0386】
tert−ブチル4−(2−メトキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g、2.7mmol)を、1,4−ジオキサン中HCl(4.0mL、4.0M溶液)中で、室温で10時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をアセトン(3×10mL)によって研和して、中間体66、2−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩(0.135g、25.7%)を白色固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0387】
経路5
中間体69、3,4’−ビピペリジン−2−オンの調製によって例示される水素化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
3−(ピペリジン−4−イル)−1,6−ジヒドロピリジン−2−オール(0.5g、2.8mmol)をMeOH(10mL)に溶解し、PtO
2(0.2g)を加えた。反応混合物をH
2ガスでパージし、室温で12時間、H
2ガス下で攪拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空除去して、中間体69、3,4’−ビピペリジン−2−オン(0.4g、78.3%)を褐色ゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0388】
経路6
中間体127、エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの混合物の調製によって例示される還元的アミノ化及びBoc脱保護を介してピロリジンを調製するための典型的な手順
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−tert−ブチル2−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.24g、6.29mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(1.60g、6.29mmol)をDMF(15mL)に室温で溶解し、酢酸(0.54mL、9.44mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、STAB(2.67g、12.6mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 340g、40〜63μm、60Å、80mL/分、勾配:DCM中、MeOH中の0%〜10%7N
NH
3])によって精製して、エチル2−{4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(2.46g、90%)の異性体の分離不可能な混合物を黄色固体として得た。
LCMS(方法D):m/z 436(M+H)
+(ES
+)、2.36分時、UV不活性。
【0389】
エチル2−{4−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.6g、1.4mmol)のジアステレオマーの混合物を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1,4−ジオキサン中HCl(4M、15mL、60mmol)で滴下処理した。結果得られた反応混合物を25℃で16時間撹拌し、溶媒を除去し、残渣をジエチルエーテル(3×10mL)で研和することによって精製して、エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの混合物、中間体127を固
体(0.45g、97%)として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0390】
経路7
中間体137、1−(ピペリジン−4−イル)テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オンの調製によって例示される還元的アミノ化、Boc−脱保護、尿素形成、及び水素化分解を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
ベンジル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.932g、4.00mmol)及びtert−ブチル(3−アミノプロピル)カルバメート(0.766g、4.4mmol)をCH
2Cl
2(20mL)に室温で混合し、AcOH(0.68mL、12.0mmol)を加え、3時間撹拌した。STAB(2.59g、12.0mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(40mL)の添加によりクエンチしてCH
2Cl
2(4×45mL)で抽出し、合一した有機層を飽和食塩水で洗浄し、次いで、MgSO
4で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH])によって精製して、ベンジル4−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.54g、98%)を無色の油状物質として得た。
LCMS(方法B):m/z 392(M+H)
+(ES+)、1.73分時、UV活性。
【0391】
ベンジル4−({3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.54g、3.92mmol)をCH
2Cl
2(19.5mL)に溶解し、ジオキサン中4M塩化水素(4.90mL、19.6mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をCH
2Cl
2(2×20mL)で洗浄し、乾燥させて、粗ベンジル4−[(3−アミノプロピル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレートジヒドロクロリド(1.41g、99%)を灰白色固体として得た。
LCMS(方法B):m/z 292(M+H)
+(ES+)、1.46分時、UV活性。
【0392】
粗ベンジル4−[(3−アミノプロピル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレートジヒドロクロリド(1.41g、3.88mmol)、CDI(0.778g、4.80mmol)及びピリジン(0.24mL、12.0mmol)をTHF(39mL)に溶解し、混合物を加熱還流し、18時間維持した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 50g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH])によって精製して、ベンジル4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.82g、65%)を無色の固体として得た。
LCMS(方法B):m/z 318(M+H)
+(ES+)、2.62分時、UV活性。
【0393】
ベンジル4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.82g、2.59mmol)をEtOH(100mL)に溶解し、50℃、1mL/分で40バールH
2に設定したH−Cubeを使用して10%Pd/Cカートリッジに通した。溶出した溶液を真空濃縮して、中間体137、1−(ピペリジン−4−イル)テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン(0.470g、99%)を無色の固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0394】
経路8
中間体139、(2S)−N−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−カルボキサミドの調製によって例示される還元的アミノ化、及びBoc脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−N−メチルピロリジン−2−カルボキサミド(0.5g、3.8mmol)、NEt
3(1.5mL、11.0mmol)、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.38g、3.9mmol)及びZnCl
2(0.15g、4.5mmol)をMeOH(15mL)に窒素下で溶解し、50〜60℃で1時間攪拌した。NaCNBH
3(0.16g、0.67mmol)を0〜10℃で少量ずつ加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(2×100mL)と水(50mL)に分配し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(順相シリカ、ヘキサン中0〜20%EtOAc)によって精製して、tert−ブチル(S)−4−(2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.3g、25.0%)を淡褐色液体として得た。
TLC観察:RF値:0.5(EA:Hex、5:5)。
LCMS(方法G):m/z 312(M+H)
+(ES+)、1.61分時、UV不活性。
【0395】
tert−ブチル(S)−4−(2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.3g、0.96mmol)を、1,4−ジオキサン中HCl(5.00mL)溶液中で、室温で10時間攪拌した。反応混合物を、高真空(high vaccum)下で濃縮し、アセトン(3×10mL)によって研和して、中間体139、(S)−N−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−カルボキサミドジヒドロクロリド(0.135g、67.16%)を無色の固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0396】
経路9
中間体181、4−[2−(1H−ピラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]ピペリジントリフルオロ酢酸塩の調製に例示される還元的アルキル化及び脱保護を介して4位でN結合型環状アミンを有するピペリジンを調製するための一般的な手順
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
5−(ピロリジン−2−イル)−1H−ピラゾールジヒドロクロリド(0.105g、0.50mmol)をDMF(5mL)に溶解した。該溶液にDIPEA(0.435mL、2.5mmol)、AcOH(0.043mL、0.75mmol)、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(0.100g、0.50mmol)及びSTAB(0.318g、1.50mmol)をこの順に加えた。混合物を室温で2日間撹拌し、次いで、濃縮してDMFを除去した。残渣を飽和NaHCO
3水溶液とDCM(×2)に分配し、有機相をフェーズセパレータに通し、濃縮して、粗tert−ブチル4−[2−(1H−ピラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.271g、100%超)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 321(M+H)
+(ES
+)、1.18分時、UV活性
【0397】
DCM(3mL)及びTFA(3mL)中の粗tert−ブチル4−[2−(1H−ピラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.271g、想定0.50mmol)の溶液を室温で110分間撹拌し、次いで、トルエンで希釈し、濃縮した。残渣をトルエンで共沸して、粗中間体181、4−[2−(1H−ピラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]ピペリジントリフルオロ酢酸塩(0.598g、100%超)を油状物質として得た。直ちに使用した。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0398】
経路10
中間体184、5−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩の調製によって例示されるピリジンへの銅触媒カップリング、その後の水素化を介してピペリジンを含有するピロリジノンまたはオキサジアゾロンを調製するための一般的な手順
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
ジオキサン(2mL)中の5−メチルピロリジン−2−オン(0.050g、0.50mmol)、4−ヨードピリジン(0.103g、0.50mmol)、(トランス)−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.016mL、0.10mmol)、CuI(0.019g、0.10mmol)及びK
2CO
3(0.209g、1.5mmol)の混合物を窒素フラッシュしたガラス管に密閉し、150℃で一晩加熱しながら撹拌した。冷却した反応混合物をフラッシュシリカ(5mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、DCM中0〜5%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH
3/MeOH)である)によって精製して、5−メチル−1−(ピリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン(0.088g、99%)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 177(M+H)
+(ES
+)、0.69分時、UV活性
【0399】
5−メチル−1−(ピリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン(0.080g、0.45mmol)をAcOH(8mL)に溶解し、H−Cubeを使用して、1mL/分の流速、100℃、80バール圧で、10%Pt/C触媒で水素化した。次いで、該溶液を濃縮し、残渣をトルエン(×2)で共沸して、粗中間体184、5−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩(0.166g、100%超)を油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0400】
経路11
中間体199、(5R)−5−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩、及び中間体200、(5R)−5−エチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩の調製によって例示されるピリジンへの銅触媒カップリング、その後の水素化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
中間体199、(5R)−5−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩:
DCM(24mL)中の(5S)−5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−オン(2.0g、17mmol)及び4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(5.3g、28mmol)の溶液に、トリエチルアミン(12mL、86mmol)を加えた。結果得られた混合物を室温で一晩撹拌し、次いで濃縮した。残渣をDCMに溶解し、1MのHCl水溶液(×3)及び飽和食塩水(×1)で洗浄し、次いで、フェーズセパレータに通し、濃縮して褐色固体を得た。該固体をDCM/イソヘキサンから再結晶化して、黄褐色の固体を得た。これを濾過により除去し、DCM/イソヘキサン混合物で洗浄し、空気乾燥させて、[(2S)−5−オキソピロリジン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート(3.13g、67%)を得た。
LCMS(方法C):m/z 270(M+H)
+(ES
+)、0.97分時、UV活性
【0401】
アセトン(5mL)中の[(2S)−5−オキソピロリジン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.50g、1.9mmol)及び臭化リチウム(0.484g、5.6mmol)の混合物をN
2下で一晩加熱還流し、次いで放冷した。溶媒を濃縮により除去し、残渣をDCMとH
2Oに分配し、相を分離した。水相をDCM(×3)で抽出し、次いで、有機相をフェーズセパレータに通し、濃縮して、(5S)−5−(ブロモメチル)ピロリジン−2−オン(0.284g、86%)をゴム質として得た。
LCMS(方法C):m/z 178/180(M+H)
+(ES
+)、0.37分時、弱UV活性
【0402】
トリエチルアミン(0.267mL、1.9mmol)及びエタノール(32mL)中の(5S)−5−(ブロモメチル)ピロリジン−2−オン(0.284g、1.6mmol)の溶液を、H−Cubeを使用して1mL/分の流速、室温、50バール圧で、10%Pd/C触媒で水素化した。該溶液を濃縮して、粗(5R)−5−メチルピロリジン−2−オン(0.445g、100%超)を粘着性の固体として得た。
LCMS(方法C):m/z 100(M+H)
+(ES
+)、0.34分時、弱UV活性
【0403】
粗(5R)−5−メチルピロリジン−2−オン(0.445g、想定1.5mmol)を、経路10(中間体183とカップリング)にしたがって反応させて、粗中間体199、(5R)−5−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩(0.125g、46%)を油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0404】
中間体200、(5R)−5−エチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩:
メチルリチウム(エーテル中1.5M、7.4mL、11mmol)をTHF(6mL)中のヨウ化銅(1.06g、5.6mmol)の懸濁液に撹拌しながら素早く加えて、氷水中N
2下で予冷却した。淡褐色の溶液を氷水中で45分間撹拌し、次いで、−20℃まで冷却した。THF(6mL)中の[(2S)−5−オキソピロリジン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート(0.50g、1.9mmol)の溶液を2分間かけて少量ずつ加え、結果得られた溶液を−20℃で45分間撹拌し、次いで、氷水中で一晩撹拌し、冷却浴をゆっくりと自然に終了させた。混合物をNH
4Cl飽和水溶液(15mL)でクエンチし、数時間撹拌した。2相混合物をエーテル(×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、フェーズセパレータに通し、濃縮して、粗(5R)−5−エチルピロリジン−2−オン(0.124g、59%)を油状物質として得た。
LCMS(方法C):m/z 114(M+H)
+(ES
+)、0.50分時、弱UV活性
【0405】
粗(5R)−5−エチルピロリジン−2−オン(0.124g、1.10mmol)を経路10(中間体183とカップリング)にしたがって反応させて、粗中間体200、(5R)−5−エチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−オン酢酸塩(0.156g、72%)をゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0406】
経路12
中間体205、(4R)−4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン酢酸塩の調製によって例示されるカルバメート形成、ピリジンへの銅触媒カップリング、その後の水素化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
DCM(5mL)中のトリホスゲン(0.297g、1.0mmol)の溶液を、DCM(5mL)中の(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(0.156mL、2.0mmol)及びトリエチルアミン(0.56mL、4.0mmol)の溶液に1時間かけて少量ずつ加え、氷水中で予冷却した。混合物を氷水中でさらに2時間撹拌し、次いでエーテル(6mL)を加えた。濃厚懸濁液を、焼結物を通して濾過し、該固体をさらなるエーテル(6mL)で洗浄した。濾過物をフラッシュシリカ(5mL)で濃縮し、結果得ら
れた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、100%EtOAc)によって精製して、(4R)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(192mg、95%)を固体として得た。
LCMS(方法C):m/z 102(M+H)
+(ES
+)、0.14分時、UV不活性
【0407】
(4R)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(0.188g、1.9mmol)を、経路10(中間体183とカップリング)にしたがって反応させて、粗中間体205、(4R)−4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン酢酸塩(0.343g、100%)を固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0408】
経路13
中間体159、tert−ブチル4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
D−プロリンメチルエステル塩酸塩(0.200g、1.208mmol)及び1−Boc−4−ピペリジノン(0.24g、1.208mmol)をDMF(2mL)に室温で溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.209mL、1.208mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。次いで、STAB(0.512g、2.416mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をH
2O(15mL)とEtOAc(25mL)に分配し、水層をEtOAc(2×25mL)で抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空除去して、tert−ブチル4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート、中間体159、を白色固体として得た(393mg、>99%)。標記の化合物に関するデータは(ares)表2にある。
【0409】
経路14
中間体271、tert−ブチル3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
3,3−ジフルオロピペリジン塩酸塩(0.30g、1.90mmol)及び1−Boc−4−ピペリジノン(0.379g、1.90mmol)をDMF(8mL)に室温で溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.246g、1.90mmol)を加えた。反応混合物を50℃、窒素下で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、次いで、氷
酢酸(0.114g、1.90mmol)及びSTAB(1.01g、4.76mmol)を加え、反応混合物を50℃、窒素下で一晩撹拌した。水(2mL)を冷却した反応混合物に加え、溶媒を真空除去した。残渣を飽和NaHCO
3(水溶液)(10mL)で希釈し、DCM(2×10mL)で抽出した。合一した有機層をBiotageフェーズセパレータカートリッジに通して乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g 40〜63μm、60Å、25mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製して、tert−ブチル3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキシレート、中間体271、(0.347g、60%)を琥珀色の油状物質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0410】
経路15
中間体195、4−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン塩酸塩の調製によって例示されるテトラゾール形成、その後のアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル4−シアノピペリジン−1−カルボキシレート(2.1g、10mmol)、アジ化ナトリウム(1.95g、30mmol)及び塩化アンモニウム(1.6g、30mmol)をDMF(20mL)に溶解した。反応混合物を100℃で24時間攪拌し、次いで、水(250mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、DCM中0〜5%MeoH)によって精製して、tert−ブチル4−(1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.25g、50%)を固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 198(M−tBu+H)
+(ES
+)、1.69分時、UV不活性
【0411】
tert−ブチル4−(1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.2g、4.7mmol)、ヨードメタン(2.0g、14mmol)及びCs
2CO
3(9.6g、28mmol)を乾燥DMF(36mL)に溶解した。反応混合物を100℃で2時間攪拌し、次いで、水(250mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜35%EtOAc、次いで、ヘキサン中45〜60%EtOAcによって精製して、2つの位置異性体を分離した。必要な位置異性体、tert−ブチル4−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.160g、13%)、をカラムから2番目に溶出し、固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 212(M−tBu+H)
+(ES
+)、1.79分時、UV不活性
【0412】
tert−ブチル4−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.160g、0.60mmol)をジオキサン(3mL)に溶解した。ジオキサン中HCl(4M、3mL、12mmol)を0℃で加え、混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を除去し、混合物をジエチルエーテル(5mL)で研和して、4−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン塩酸塩、中間体195、(0.130g、100%超)を固体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0413】
経路16
中間体223、(2R)−N−メチル−1,4’−ビピペリジン−2−カルボキサミドの調製によって例示される還元的アミノ化、アミド形成及びBoc脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
MeOH(40mL)中のR−ピペコリン酸(1g、7.75mmol)及びtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(2.31g、11.6mmol)の溶液に、10%パラジウム炭(1g、50%湿潤)を加え、反応混合物を室温、H
2(1気圧)下で48時間撹拌した。反応混合物を、セライトベッドを通して濾過し、濾過物を真空蒸発させた。この粗残渣をDCM(50mL)にて研和して、(R)−1’−(tert−ブトキシカルボニル)−[1,4’−ビピペリジン]−2−カルボン酸(1.2g、50%)を白色固体として得た。この粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz; CDCl
3) δ: 1.46(s, 9H), 1.50
− 1.59(m, 1H), 1.75 − 1.91(m, 4H), 1.93 − 2.05
(m, 2H), 2.10 − 2.19(m, 2H), 2.35 − 2.41(m, 1H), 2.51 − 2.69(m, 3H), 3.41 − 3.49(m, 1H), 3.55
− 3.61(m, 1H), 3.70 − 3.79(m, 1H), 4.25 − 4.36
(m, 2H)。
【0414】
DCM(20mL)中の(R)−1’−(tert−ブトキシカルボニル)−[1,4’−ビピペリジン]−2−カルボン酸(1.0g、3.20mmol)及びMeNH
2(THF中2M、3.2mL、6.41mmol)の溶液に、DIPEA(1.75mL、9.60mmol)を0℃で加えた。10分間撹拌した後、1−プロパンホスホン酸無水物[50%酢酸エチル溶液(4.07mL、6.41mmol)]を加え、室温で3時間撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチし、DCM(3×30mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して、tert−ブチル(R)−2−(メチルカルバモイル)−[1,4’−ビピペリジン]−1’−カルボキシレート(4、1g、97%)を無色のねばねばした液体として得た。この粗残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
1H−NMR(400 MHz, DMSO) δ: 1.46(s, 9H), 1.61 −
1.80(m, 4H), 1.91 − 2.08(m, 4H), 2.25 − 2.33(m, 2H), 2.61 − 2.71(m, 4H), 2.82(d, J = 4.8 Hz, 3
H), 3.32 − 3.45(m, 2H), 4.25 − 4.36(m, 2H), 6.85(br.s., 1H)。
【0415】
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル(R)−2−(メチルカルバモイル)−[1,4’−ビピペリジン]−1’−カルボキシレート(700mg、2.15mmol)の溶液に、ジオキサン中HCl(4M、10mL)を0℃でゆっくりと加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮した。これを飽和NaHCO
3水溶液(10mL)で塩基性化し、濃縮した。粗反応塊に、5%MeOH/DCM(30mL)を加え、10分間撹拌し、濾過した。濾過物を真空濃縮して、中間体223、(R)−N−メチル−[1,4’−ビピペリジン]−2−カルボキサミド(400mg、83%)を褐色のねばねばした液体として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0416】
経路17
中間体250、4−エチル−5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾールの調製によって例示されるザンドマイヤー反応を介してヨードピラゾールを調製するための典型的な手順
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
1−エチル4−メチル−1Hピラゾールアミン(0.5g、3.932mmol)を、ジヨードメタン(9.0mL)に0〜5℃、窒素雰囲気下で溶解し、その後亜硝酸イソアミルを滴加し、混合物を2時間80℃で、次いで2時間室温で攪拌した。反応混合物を、H
2O(100mL)とEtOAc(250mL)に分配し、水層をEtOAc(2×250mL)でさらに抽出し、合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中30〜50%酢酸エチル)によって精製して、4−エチル−5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール、中間体250(0.5g、53.23%)を淡い黄色がかったゴム質として得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0417】
経路18
中間体(Intermediate Intermediate)302、tert−ブチル(2R)−2−(ジフルオロメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護、カルバメート形成、その後還元的アミノ化を介して活性化カルバメートを調製するための典型的な手順
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
6−Boc−2−オキソ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタン(4.00g、0.017mol)をジオキサン中4MのHCl(25mL)に溶解し、窒素下、室温で一晩撹
拌した。溶媒を真空除去して、灰白色固体を得た。これをDCM(40mL)に懸濁し、反応混合物を窒素下、0℃まで冷却した。Et
3N(3.60g、0.036mol)及び4−ニトロフェニルクロロギ酸(3.767g、0.0187mol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3(水溶液)(30mL)でクエンチし、DCM(3×20mL)で抽出した。有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil
50g 40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:0%〜6%MeOH/DCM])によって精製して、4−ニトロフェニル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを黄色固体(1.40g、27%)として得た。
LCMS(方法C):m/z 291(M+H)+(ES+)、1.167分時
【0418】
4−ニトロフェニル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.700g、2.41mmol)をDMF(15mL)に溶解した。4−(1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン(0.365g、2.41mmol)、氷酢酸(0.144g、2.41mmol)及びSTAB(1.535g、7.24mmol)を加え、反応混合物を窒素下、50℃で一晩撹拌した。反応混合物を水(2mL)でクエンチし、溶媒を真空除去した。残渣をDCM(20mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)に分配し、水層をDCM(2×20mL)で抽出し、有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g 40〜63μm、60Å、25mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製して、4−ニトロフェニル2−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、中間体302、(0.738g、72%)を得た。標記の化合物に関するデータは表2にある。
【0419】
実施例の一般的な合成手順:
経路a
実施例1−1、エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジンジヒドロクロリド(1.43g、7.1mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(1.60g、7.1mmol)をDCM(60mL)に室温で溶解し、チタンイソプロポキシド(2.31mL、7.81mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を−5℃まで冷却し、次いで、STAB(3.01g、14.2mmol)及び酢酸(350μL、4.26mmol)を加え、反応混合物を室温まで加温しながら、窒素下で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(10mL)の添加によってクエンチし、DCMで希釈し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合一したDCM層を飽和食塩水で洗浄し、次いで、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 50g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:0.5%NEt
3を伴うDCM中1%〜10%MeOH])によって精製して、エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(2.645g、98.3%)のジアステレオマーの分離不可能な混合物を白色固体として得た。分取HPLCを使用して、ジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−N C18カラム、150×21mmを使用し、18mL/分で28〜38%MeCN/H
2Oで溶出し、218nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、異性体1、エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.338g、14%)を無色の固体として、異性体2、エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.369g、16%)を無色の固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0420】
経路b
実施例1−3、エチル2−(4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるシアノ水素化ホウ素ナトリウム及び塩化亜鉛還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(100mg、0.46mmol)、エチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(89mg、0.46mmol)、ZnCl
2(2mg、0.01mmol)及びトリエチルアミン(0.3mL、2.28mmol)をMeOH(5mL)に溶解し、反応混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、NaBH
3CN(114mg、1.83mmol)を少量ずつ加えた。結果得られた反応混合物を25℃で7時間撹拌し、溶媒を真空除去した。残渣をH
2O(50mL)とEtOAc(35mL)に分配し、水層をEtOAc(2×35mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC[逆相(X−BRIDGE、C−18、250×19mm、5μm、18mL/分、勾配:MeCN/水中28.0%(40.0分間)、100%(3.0分間)次いで28.0%(5.0分間)、0.1%NH
3]によって精製して、エチル2−(4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−3異性体1、(15mg、8.24%)を黄色固体として、エチル2−(4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−3異性体2、(12mg、6.6%)を黄色固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0421】
経路c
実施例1−4、エチル2−[4−(4−シアノ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるトリフルオロメチル置換イミダゾールをシアノ置換イミダゾールに変換するための典型的な手順
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−(4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(200mg、0.50mmol)をNH
3溶液(20mL)に溶解し、60℃で8時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をH
2O(60mL)とEtOAc(40mL)に分配し、水層をEtOAc(2×40mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させた(Na
2SO
4)。溶媒を真空除去及し、残渣を分取HPLC[逆相(DURASHELL、C−18、250×21.2mm、5μm、22mL/分、勾配:MeCN/水中25.0%(30.0分間)、100%(3.0分間)、次いで25.0%(7.0分間)、0.1%NH
3]によって精製して、エチル2−(4−(4−シアノ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−4異性体1、(26mg、14.6%)を黄色固体として、エチル2−[4−(4−シアノ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−4異性体2、(25mg、14.06%)を黄色固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0422】
経路d
実施例1−7、エチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化、Boc脱保護及びエチルカルバメート形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
4−(1−メチルイミダゾール−2−イル)ピペリジン塩酸塩(0.244g、1.21mmol)及び6−Boc−2−オキソ−6−アザスピロ[3,4]オクタン(0.273g、1.21mmol)をDCM(10mL)に室温で溶解し、チタンイソプロポキシド(0.4mL、2.42mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を−5℃まで冷却し、次いで、STAB(0.513g、2.42mmol)及び酢酸(27μL、480μmol)を加え、反応混合物を室温まで加温しながら、窒素下で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(10mL)の添加でクエンチし、DCMで希釈し、次いでセライトパッドを通して濾過した。層を分離し、水層
をDCMで抽出した。合一したDCM層を飽和食塩水で洗浄し、次いで、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中1%〜10%MeOH])によって精製して、tert−ブチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.330g、72%)の異性体の分離不可能な混合物を黄色ゴム質として得た。
LCMS(方法A):m/z 374(M+H)
+(ES
+)、1.68分時、UV不活性。
【0423】
Tert−ブチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.326g、0.87mmol)を、ジオキサン中4M塩化水素(1.2mL、5.2mmol)に溶解した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。次いで、揮発性物質を真空除去し、残渣をDCM(17mL)及びトリエチルアミン(0.49mL、3.49mmol)に溶解した。クロロギ酸エチル(125μL、1.31mmol)を滴加し、該溶液を室温で18時間撹拌した。次いで、混合物をNaHCO
3(水溶液)(75mL)及びDCM(75mL)に注ぎ入れ、抽出(2×75mL)し、合一したDCM抽出物を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥させた。濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、50mL/分、勾配:DCM中1%〜10%MeOH])によって精製して、エチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを、褐色の油状物質として、ジアステレオマーの混合物(0.25g、83%)として提供した。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−N C18カラム、150×21mmを使用し、18mL/分で38〜48%MeCN/H
2Oで抽出し、218nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−7異性体1、(0.044g、15%)を無色の油状物質として、エチル2−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−7異性体2、(0.031g、10%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0424】
経路e
実施例1−9、メチル2−[4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるピペリジニルを含有する化合物を得るために、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イルを含有する化合物を水素化するための典型的な手順
【化91】
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メチル2−(4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(102mg、0.29mmol)[経路d及び中間体3及び34を介して合成される]をMeOH(10mL)に溶解し、10%Pd/C(25mg)を加えた。反
応混合物をH
2ガスでパージし、次いで、25℃で20時間、H
2風船下で撹拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、MeOHで洗浄し、濾過物からの溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、150×30mm、5μm、40mL/分、勾配:アセトニトリル/水中30%(12.00分間)、100%(14.00分間)、次いで、30%(14.01分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、メチル2−[4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−9異性体1、(5.6mg、5.8%)を無色のゴム質として、メチル2−[4−(1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−9異性体2、(11.6mg、11.7%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0425】
経路f
実施例1−36、エチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化、Boc脱保護及びエチルカルバメート形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化92】
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4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン(0.152g、1.0mmol)及び6−Boc−2−オキソ−6−アザスピロ[3,4]オクタン(0.222g、1.05mmol)をDCM(10mL)にN
2下、室温で溶解し、酢酸(0.13mL、2.22mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、STAB(0.53g、2.50mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(30mL)の添加でクエンチし、DCM(4×25mL)で抽出し、合一したDCM層をBiotageフェーズセパレータに通した。溶媒を真空除去して、tert−ブチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの粗混合物を得て、これを精製せずに使用した。
LCMS(方法C):m/z 362(M+H)
+(ES
+)、1.58分及び1.61分時、UV不活性。
【0426】
粗tert−ブチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(想定1.0mmol)を、ジオキサン中4M塩化水素(1.2mL、5.2mmol)に溶解し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空除去し、残渣をDCM(10mL)に溶解し、NEt
3(0.70mL、5.0mmol)を加えた。クロロギ酸エチル(0.14mL、1.5mmol)を滴加し、溶液を室温で一晩撹拌した。混合物をNaHCO
3(水溶液)(40mL)に注ぎ入れ、DCM(4×40mL)で抽出し、合一した
DCM層をBiotageフェーズセパレータに通した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH)によって精製して、エチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの分離不可能な混合物を得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18
110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4にわたり25〜55%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−36異性体1、(0.026g、8%)を無色の固体として、エチル2−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−36異性体2、(0.026g、8%)を無色の固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0427】
経路g
実施例1−51、エチル2−{4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるDMF中の水素化ナトリウムを使用してイミダゾール含有化合物をアルキル化するための典型的な手順
【化93】
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エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(150mg、0.45mmol)のジアステレオマーの混合物を無水DMF(3mL)に溶解し、水素化ナトリウムの60%鉱油懸濁物(27mg、0.68mmol)で処理し、室温で2時間撹拌した。2−ブロモエチルメチルエーテル(0.051mL、0.54mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮してDMFを除去した。残渣をMeOHに溶解し、フラッシュシリカ(5mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、DCM中0〜20%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH3/MeOH)である)によって精製して、エチル2−{4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(159mg、90%)のジアステレオマーの混合物を得た。この混合物をMeOHに溶解し、溶液を分取逆相HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18
110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4分にわたり15〜45%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−{4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−51異性体1、(54mg、31%)及びエチル2−{4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−
アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−51異性体2、(27mg、15%)を得た。
異性体2に関するデータは表3にある。
【0428】
経路h
実施例1−52、エチル2−{4−[1−(シアノメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるDMF中の炭酸カリウムを使用してイミダゾール含有化合物をアルキル化するための典型的な手順
【化94】
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エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(150mg、0.45mmol)のジアステレオマーの混合物を無水DMF(3mL)に溶解した。炭酸カリウム(187mg、1.4mmol)及びブロモアセトニトリル(0.114mL、1.6mmol)を加え、混合物を室温で二晩撹拌した。混合物を濃縮してDMFを除去した。残渣をMeOHに溶解し、フラッシュシリカ(5mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、DCM中0〜20%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH3/MeOH)である)によって精製して、エチル2−{4−[1−(シアノメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(91mg、54%)のジアステレオマーの混合物を得た。この混合物をMeOHに溶解し、溶液を分取逆相HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4分間にわたって15〜45%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集して、エチル2−{4−[1−(シアノメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−52異性体1、(8mg、5%)及びエチル2−{4−[1−(シアノメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−52異性体2、(5mg、3%)を得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0429】
経路i
実施例1−53、(2−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸、及び実施例1−54、エチル2−(4−{1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを調製するための手順
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(500mg、1.5mmol)のジアステレオマーの混合物を、DMF(10mL)中の水素化ナトリウムの60%鉱油分散物(90mg、2.3mmol)及びブロモ酢酸メチル(0.171mL、1.8mmol)と、経路gの方法を使用して反応させて、エチル2−{4−[1−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(393mg、65%)のジアステレオマーの混合物を得た。
LCMS(方法C):m/z 405(M+H)
+(ES
+)、1.12及び1.17分時、弱UV活性。
【0430】
エチル2−{4−[1−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(180mg、0.45mmol)のジアステレオマーの混合物を、THF(4mL)及びH
2O(1mL)中の水酸化リチウム一水和物(75mg、1.8mmol)と室温で5日間撹拌した。混合物を濃縮してTHFを除去し、1MのHCl水溶液で酸性化し、濃縮して、(2−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸(0.4g、100%超)のジアステレオマーの粗混合物を得た。おおよそ0.2gのこの混合物をMeOHに溶解し、溶液を分取逆相HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4分間にわたって5〜15%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、(2−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸、実施例1−53異性体1、(30mg、17%)及び(2−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸、実施例1−53異性体2、(22mg、13%)を得た。
異性体2に関するデータは表3にある。
【0431】
残りの(2−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸のジアステレオマーの粗混合物、実施例1−53、(0.2g、想定0.22mmol)をDMF(3mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.155mL、0.89mmol)
とメタノール(2M、0.33mL、0.66mmol)中のメチルアミンの溶液とで処理した。次いで、HATU(0.127g、0.33mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮してDMFを除去し、残渣をDCM及びMeOHの混合物に溶解し、フラッシュシリカ(10mL)で濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å]、30mL/分、DCM中0〜20%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH
3/MeOH)である)によって精製して、エチル2−(4−{1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの混合物を得た。この混合物をMeOHに溶解し、溶液を分取逆相HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4分間にわたって15〜45%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−(4−{1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−54異性体1、(9mg、4%)及びエチル2−(4−{1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−54異性体2、(6mg、3%)を得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0432】
経路j
実施例1−70、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるカルバメート形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
4−ニトロフェニル2−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.125g、0.294mmol)を無水THF(4mL)に懸濁し、超音波処理して溶解を引き起こした。60%鉱油懸濁物の水素化ナトリウム(0.026g、0.647mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で10分間撹拌した。エタノール−1,1−2,2,2−d5(0.150g、2.94mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。水(1mL)を反応混合物に加え、溶媒を真空除去した。残渣をDCM(20mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(10mL)に分配し、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間かけて20〜50%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)
である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、(
2H
5)エチル2−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−70異性体1、(0.017g、17%)を白色固体として、(
2H
5)エチル2−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例1−70異性体2、(0.013g、13%)を白色固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0433】
経路k
実施例2−2、エチル2−[4−(1−ホルミルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるホルムアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
ギ酸(2mL)及び無水酢酸(0.1mL、1.43mmol)の混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで、反応物を0℃まで冷却し、THF(2mL)中のエチル2−(4−(ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.30mmol)のジアステレオマーの混合物を滴加した。結果得られた反応混合物を60℃で8時間撹拌し、塩基性pHに調整し、次いで、反応混合物をH
2O(40mL)とEtOAc(25mL)に分配した。水層をEtOAc(2×25mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、150×30mm、5μm、40mL/分、勾配:アセトニトリル/水中30%(12.00分間)、100%(14.00分間)、次いで、30%(14.01分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル2−[4−(1−ホルミルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−2異性体1(14.6mg、13.0%)を黄色ゴム質として、エチル2−[4−(1−ホルミルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−2異性体2(12.5mg、11.1%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0434】
経路L
実施例2−4、エチル2−{4−[1−(トリフルオロアセチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−(4−(ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ
[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(50mg、0.15mmol)及びNEt
3(0.06mL、0.45mmol)をTHF(3mL)に室温で溶解した。エチル2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.03mg、0.22mmol)を滴加し、結果得られた反応混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物をH
2O(40mL)とEtOAc(25mL)に分配し、水層をEtOAc(2×25mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させた(dried ove)。溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、150×30mm、5μm、40mL/分、勾配:アセトニトリル/水中30%(12.00分間)、100%(14.00分間)、次いで30%(14.01分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル2−{4−[1−(トリフルオロアセチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−4異性体−1(5.5mg、8.0%)を黄色ゴム質として、エチル2−{4−[1−(トリフルオロアセチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−4異性体−2(6.2mg、9.7%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0435】
経路m
実施例2−17、エチル2−{4−[(2S)−1−(メチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド/カルバメート/尿素形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化99】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(2.10g、5.65mmol)のジアステレオマーの混合物をDCM(20mL)及びトリエチルアミン(1.54mL、11.1mmol)に溶解した。メチルアミノホルミルクロリド(Methylaminoformyl chloride)(620mg、6.63mmol)を加え、溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を1MのNaOH(水溶液)(50mL)に注ぎ入れ、DCM(2×50mL)で抽出し、合一したDCM抽出物を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、次いで、Biotageフェーズセパレータに通し、真空濃縮して、エチル2−{4−[(2S)−1−(メチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを黄色固体として、及びジアステレオマーの混合物(1.79g、82%)として提供した。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分で、H
2O中25〜35%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−17異性体1、エチル2−{4−[(2S)−1−(メチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.78g、36%)を無色の油状物質として、実施例2−17異性体2、エチル2−{4−[(2S)−1−(メチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.67g、31%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0436】
経路n
実施例2−19、エチル2−{4−[1−(エチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される尿素/カルバメート形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化100】
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エチル2−(4−(ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.30mmol)のジアステレオマーの混合物、ジエチルアミン(0.3mL、0.60mmol)及びNEt
3(0.1mL、0.90mmol)をDCE(5mL)に室温で溶解した。CDI(145mg、0.60mmol)を加え、反応混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物をH
2O(40mL)とEtOAc(25mL)に分配し、水層をEtOAc(2×25mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC[逆相HPLC(X−BRIDGE、C−18、250×19mm、5μm、15mL/分、勾配:MeCN/水中30.0%〜38.0%(25.0分間)、100.0%(3.0分間)、次いで30.0%(2.0分間)、0.1%NH
3]によって精製して、エチル2−(4−(1−(エチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−19異性体−1(実施例219異性体−1)、(7.5mg、6.20%)を黄色ゴム質として、エチル2−(4−(1−(エチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−19異性体2、(8.1mg、6.60%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0437】
経路o
実施例2−22、エチル2−[4−(1−メチルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートによって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化101】
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エチル2−(4−(ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(200mg、0.60mmol)のジアステレオマーの混合物及びホルムアルデヒド(40%溶液、1.01mL、3.60mmol)をH
2O(2mL)に25℃で溶解した。ギ酸(0.303mL、0.90mmol)を滴加し、結果得られた混合物を70℃で14時間撹拌した。反応混合物をNaHCO
3溶液(5mL)でクエンチし、次いで反応混合物をH
2O(50mL)とEtOAc(35mL)に分配した。水層をEtOAc(2×35mL)でさらに抽出し、有機
層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC[逆相HPLC(X−Bridge、C−18、250×19.0mm、5μm、14mL/分、勾配:MeCN/水中37%(28.0分間)、100%(4.0分間)、次いで37%(3.0分間)、0.1%NH
3]によって精製して、エチル2−(4−(1−メチルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−22異性体1(12mg、5.80%)を黄色ゴム質として、エチル2−(4−(1−メチルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−22異性体2(11mg、5.30%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0438】
経路p
実施例2−23、エチル2−{4−[1−(N−メチルグリシル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化102】
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N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N−メチルグリシン(73mg、0.33mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶解し、その後HATU(170mg、0.45mmol)及びDIPEA(0.2mL、0.90mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、その後エチル2−(4−(ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.30mmol)のジアステレオマーの混合物を加え、結果得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物をH
2O(50mL)とEtOAc(35mL)に分配し、水層をEtOAc(2×35mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。最後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、塩基性アルミナ(normal basic alumina)、活性、DCM中0.5%〜1.0%MeOH)によって精製して、エチル2−(4−(1−(N−((ベンジルオキシ)カルボニル)−N−メチルグリシル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(130mg、80.74%)を褐色ゴム質として得た。エチル2−(4−(1−(N−((ベンジルオキシ)カルボニル)−N−メチルグリシル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(130mg、0.24mmol)をMeOH(10mL)に溶解し、その後、Pd/C(乾燥基準、13mg)を加えた。次いで、反応物をH
2ガスでパージし、結果得られた反応混合物を25℃で10時間撹拌した。反応混合物をセライトプラグに通して濾過し、メタノールで洗浄し、次いで濾過物をNa
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC[逆相HPLC(X−BRIDGE、C−18、250×19mm、5μm、15mL/分、勾配:MeCN/水中20.0%〜35.0%(30.0分間)、100.0%(3.0分間)、次いで20.0%(2.0分間)、0.1%NH
3]によって精製して、エチル2−(4−(1−(メチルグリシル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−23異性体1、(
9.0mg、9.27%)を黄色ゴム質として、エチル2−(4−(1−(エチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−23異性体2、(8.0mg、8.50%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0439】
経路q
実施例2−27、エチル2−{4−[(2S)−1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される尿素形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化103】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.291mmol)のジアステレオマーの混合物をDCM(5mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.099mL、0.58mmol)に溶解した。トリホスゲン(88mg、0.291mmol)を0℃で加え、溶液を室温まで加温し1時間撹拌した。次いで、混合物をDCM(50mL)で希釈し、H
2O(70mL)で洗浄した。水層をDCM(2×50mL)で抽出し、合一したDCM抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をDCM(5mL)に溶解し、アゼチジン(0.020mL、0.291mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.256mL、1.48mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、混合物をDCM(50mL)で希釈し、H
2O(70mL)で洗浄した。水層をDCM(2×50mL)で抽出し、合一したDCM抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空濃縮して、エチル2−{4−[(2S)−1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを黄色固体として、及びジアステレオマーの混合物として提供した。残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×20mm、5μm、18.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜50%(15.0分間)、0.1%アンモニア及びH
2O中0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(アゼチジン−1−カルボニル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−27異性体1(20mg、16.12%)を無色のゴム質として、実施例2−27異性体2(20mg、16.12%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0440】
経路r
実施例2−42、エチル2−(4−{(2S)−1−[エチル(プロパン−2−イル)カルバモイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、及び実施例2−138、エチル2−{4−[(2S)−1−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される尿素形成及び脱水を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(164mg、0.403mmol)のジアステレオマーの混合物をDCM(2mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.209mL、1.21mmol)に溶解した。トリホスゲン(43mg、0.145mmol)を0℃で加え、溶液を室温まで加温し、18時間撹拌した。この混合物にカルバジン酸tert−ブチル(108mg、0.82mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.142mL、0.82mmol)を加え、反応物を室温で18時間撹拌した。次いで、混合物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(水溶液)(2×20mL)で洗浄した。水層をDCM(20mL)で抽出し、合一したDCM抽出物を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、次いでBiotageフェーズセパレータに通し、真空濃縮して、エチル2−{4−[(2S)−1−(ブチルカルバゾイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートを黄色油状物質として、及びジアステレオマーの混合物(192mg、97%)として提供した。
LCMS(方法D):m/z 494(M+H)
+(ES
+)、1.83及び1.87分時、UV不活性。
【0441】
粗生成物を、ジオキサン中4M塩化水素(2.0mL、8.0mmol)及びDCM(1mL)に溶解した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、揮発性物質を真空除去してから、反応混合物をDCM(2mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.142mL、0.82mmol)に再溶解した。塩化アセチル(0.031mL、0.428mmol)を0℃で加え、溶液を室温まで加温し、2時間撹拌した。揮発性物質を真空除去し、さらなる精製を行わずに次のステップに用いた。残渣をトルエン(2mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.135mL、0.78mmol)に溶解し、0℃まで冷却した。塩化ホスホリルを加え(0.182mL、1.945mmol)、反応物を110℃で30分間撹拌してから、反応物を室温まで冷却し、氷水(20mL)でクエンチした。次いで、混合物をDCM(20mL)で希釈し、1MのNaOH
(水溶液)(2×20mL)で洗浄した。水層をDCM(3×20mL)で抽出し、合一したDCM抽出物を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、次いでBiotageフェーズセパレータに通し、真空濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中25〜45%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−42異性体1、エチル2−(4−{(2S)−1−[エチル(プロパン−2−イル)カルバモイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレー
ト(1.7mg、1%)を無色の油状物質として、実施例2−42異性体2、エチル2−(4−{(2S)−1−[エチル(プロパン−2−イル)カルバモイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(1.6mg、1%)を無色の油状物質として、実施例2−138異性体1、エチル2−{4−[(2S)−1−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(3.9mg、2.5%)を無色の油状物質として、実施例2−138異性体2、エチル2−{4−[(2S)−1−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(3.0mg、2%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0442】
経路s
実施例2−47、エチル2−(4−{(2S)−1−[(2−フルオロエトキシ)カルボニル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるカルバメート形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.15g、0.44mmol)のジアステレオマーの混合物及びジイソプロピルエチルアミン(0.152mL、0.89mmol)をDCM(5mL)に溶解し、次いで、反応混合物を0℃まで冷却した。2−フルオロクロロギ酸エチル(0.062g、0.492mmol)を加え、結果得られた反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とDCM(50mL)に分配し、水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×20mm、5μm、18.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜35%(52分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル2−(4−{(2S)−1−[(2−フルオロエトキシ)カルボニル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−47異性体−1(17mg、8.9%)を黄色ゴム質として、エチル2−(4−{(2S)−1−[(2−フルオロエトキシ)カルボニル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−47異性体−2(19mg、10%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0443】
経路t
実施例2−52、エチル2−{4−[(2S)−1−(ヒドロキシアセチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.2g、0.541mmol)のジアステレオマーの混合物及びトリエチルアミン(0.152mL、1.1mmol)をDCM(5mL)に溶解し、次いで反応混合物を0℃まで冷却し、塩化アセトキシアセチル(0.080g、0.591mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。揮発性物質を真空除去し、次いで、残渣をアセトニトリル(25mL)及び20%NaOH水溶液(10mL)に溶解し、それを室温で1時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とDCM(50mL)に分配し、水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去し、残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×20mm、5μm、18.0mL/分、勾配:0%〜30%(35.0分間)、アセトニトリル中0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(2−ヒドロキシアセチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−52異性体1(8mg、8.3%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(2−ヒドロキシアセチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−52異性体2(12mg、12.24%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0444】
経路u
実施例2−53、エチル2−{4−[(2S)−1−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.12g、0.36mmol)のジアステレオマーの混合物及びジイソプロピルエチルアミン(0.123mL、0.71mmol)をDCM(10mL)に溶解し、その後トリフルオロプロパニオン酸(trifluoropropanioic acid)(0.045g、0.394mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、プロピルホスホン酸無水物を加え(0.140g、0.462mmol 50%EtOAc溶液)、結果得られた反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物をH
2O(20mL)とDCM(50mL)に分
配し、水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×20mm、5μm、18.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜30%(27.0分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−53異性体1(9mg、6.0%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−53異性体2(9mg、6.0%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0445】
経路v
実施例2−58、エチル2−{4−[(2S)−1−プロパンチオイルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるローソン試薬を介してチオアミドを調製するための典型的な手順
【化108】
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エチル2−{4−[(2S)−1−プロパノイルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.341g、0.87mmol)をTHF(4mL)に溶解し、その後ローソン試薬(0.265g、0.65mmol)を加えた。反応混合物を70℃で24時間撹拌した。揮発性物質を真空除去し、反応混合物を1MのNaOH
(水溶液)(50mL)とDCM(30mL)に分配し、水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、5%ピロ亜硫酸ナトリウム
(水溶液)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中25〜45%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で抽出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−58異性体1、エチル2−{4−[(2S)−1−プロパンチオイルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(14.1mg、4%)を黄色油状物質として、実施例2−58異性体2、エチル2−{4−[(2S)−1−プロパンチオイルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(7.6mg、2%)を黄色油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0446】
経路w
実施例2−61、エチル2−{4−[(2S)−1−エチルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化109】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及び炭酸カリウム(0.123mg、0.89mmol)をDMF(5mL)に溶解し、反応混合物を60℃で2時間撹拌した。次いで、ヨードエタンを加え(0.049g、0.31mmol、反応混合物を100℃で62時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、150×19mm、5μm、20mL/分、勾配:アセトニトリル/水中35%(0.01分間)、100%(25.01分間)、次いで35%(30.00分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−エチルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−61異性体1(43mg、38.8%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−エチルピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−61異性体2(26mg、23.1%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0447】
経路x
実施例2−62、エチル2−(4−{(2S)−1−[3−(ピリジン−2−イル)プロパノイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートによって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化110】
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0℃のDCM(2mL)中の塩化オキサリル(0.065mL、0.768mmol)の溶液に2−ピリジンプロピオン酸(106mg、0.704mmol)及びDMF(1滴)を加えた。エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(262mg、0.640mmol)のジアステレオマーの混合物をDCM(1mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.355mL、2.049mmol)に溶解し、上記溶液に加え、それを室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を1MのNaOH(水溶液)(50mL)に注ぎ入れ、DCM(2×50mL)で抽出し、合一したDCM抽出物を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、次いでBiotageフェーズセパレータに通し、真空濃縮して、エチル2−(4−{(2S)−1−[3−(ピリジン−2−イル)プロパノイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カル
ボキシレートを黒色油状物質として、及びジアステレオマーの混合物(0.245g、82%)として提供した。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中25〜45%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−62異性体1、エチル2−(4−{(2S)−1−[3−(ピリジン−2−イル)プロパノイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.042g、14%)を無色の油状物質として、実施例2−62異性体2、エチル2−(4−{(2S)−1−[3−(ピリジン−2−イル)プロパノイル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.030g、10%)を無色の油状物質として得た。2に関するデータは表3にある。
【0448】
経路y
実施例2−65、エチル2−{4−[(2S)−1−{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−β−アラニル}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、及び実施例2−66、エチル2−{4−[(2S)−1−(β−アラニル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成及びCBZ脱保護を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化111】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.298mmol)のジアステレオマーの混合物及びDIPEA(0.102mL、0.597mmol)をCH
2Cl
2(5mL)に溶解し、0℃まで冷却し、Z−β−アラ−OH(0.066g、0.298mmol)を加え、その後プロパンホスホン酸無水物(0.123g、0.388mmol、50%酢酸エチル溶液)を加えた。結果得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌し、H
2O(70mL)とCH
2Cl
2(50mL)に分配し、水層をCH
2Cl
2(2×50mL)でさらに抽出した。合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去して、エチル2−{4−[(2S)−1−{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−β−アラニル}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(100mg、71.4%)を無色のゴム質として得た。これを実施例2−66の合成のために精製を行わずに直接使用した。
LCMS(方法I):m/z 541(M+H)
+(ES+)4.38及び4.51分時
、UV不活性。
【0449】
残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×20mm、5μm、18.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜50%(15.0分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製することができ、エチル2−{4−[(2S)−1−{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−β−アラニル}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−65異性体1(20mg、12.5%)を無色のゴム質として、エチル2−{4−[(2S)−1−{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−β−アラニル}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−65異性体2(20mg、12.5%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0450】
エチル2−{4−[(2S)−1−{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−β−アラニル}ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(100mg、0.185mmol)のジアステレオマーの混合物をTFA(2.0mL)に溶解した。結果得られた溶液を80℃で3時間撹拌し、真空濃縮し、残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×19mm、5μm、13.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜30%(30.0分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(3−アミノプロパノイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−66異性体1(2mg、2.63%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(3−アミノプロパノイル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−66異性体2(3mg、4.0%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0451】
経路z
実施例2−68、エチル2−{4−[(2S)−1−(2−フルオロエチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化112】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(100mg、0.27mmol)のジアステレオマーの混合物をMeCN(5mL)に溶解し、CS
2CO
3(290mg、0.89mmol)を加え、その後2−ヨード−1−フルオロエタン(56mgg、0.32mmol)を加え、反応混合物を50℃で16時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)と酢酸エチル(50mL)に分配し、水層を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×19mm、5μm、15.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜40%(19分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニア]によって精製して
、エチル(S)−2−(4−(1−(2−フルオロエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−68異性体1(25mg、25%)を黄色がかったゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(2−フルオロエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−68異性体2(20mg、20.3%)を黄色がかったゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0452】
経路aa
実施例2−69、エチル2−{4−[(2S)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化113】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及びDIPEA(0.112g、0.87mmol)をTHF(5mL)に溶解し、60℃で2時間撹拌した。トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル(0.067g、0.29mmol)を0℃で滴加し、結果得られた反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、250×19mm、5μm、12mL/分、勾配:アセトニトリル/水中45%(0.01分間)、100%(30.00分間)、次いで45%(32.00分間)、0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−69異性体1(0.003g、2.4%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−69異性体2(0.002mg、1.6%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0453】
経路ab
実施例2−70、エチル2−{4−[(2S)−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化114】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及びK
2CO
3(0.123g、0.89mmol)をMeCN(5mL)に溶解し、反応混合物を60℃で2時間撹拌した。1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパン(0.066g、0.29mmol)を0℃で滴加し、結果得られた混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、250×19mm、5μm、15mL/分、勾配:アセトニトリル/水中60%(0.01分間)、100%(14.01分間)、次いで60%(23.00分間)、0.1%アンモニアによって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−70異性体1(0.005g、3.9%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−70異性体2(0.005mg、3.9%)を無色のゴム質として得た。異性体1及び異性体2に関するデータは表3にある。
【0454】
経路ac
実施例2−72、エチル(S)−2−(4−(1−(2−メトキシ−2−オキソエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及びDIPEA(0.14mL、0.87mmol)をMeCN(5mL)に溶解し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。ブロモ酢酸メチル(0.044g、0.29mmol)を滴加し、結果得られた反応混合物を100℃で3時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、250×19mm、5μm、15mL/分、勾配:アセトニトリル/水中48%(0.01分間)、100%(11.1分間)、48%(48.00分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(2−メトキシ−2−オ
キソエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−72異性体1(0.012g、9.9%)を無色のゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(2−メトキシ−2−オキソエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−72異性体2(0.013mg、10.7%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0455】
経路ad
実施例2−72、エチル2−(4−{(2S)−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]ピロリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及びNEt
3(0.087g、0.85mmol)をジオキサン(5mL)に溶解し、反応混合物を60℃で30分間撹拌した。2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(0.036g、0.29mmol)を0℃で滴加し、結果得られた混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配し、水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、250×19mm、5μm、14mL/分、勾配:アセトニトリル/水中20%(0.01分間)、40%(36.00分間)、100%(44.00分間)、次いで20%(52.00分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル(S)−2−(4−(1−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−72異性体1(0.002g、1.6%)を黄色ゴム質として、エチル(S)−2−(4−(1−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)ピロリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−72異性体2(0.002mg、1.6%)を黄色ゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0456】
経路ae
実施例2−76、エチル2−{4−[2−(メチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化、Boc脱保護及び尿素/アミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
DCM(5mL)中のtert−ブチル1−(ピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(135mg、0.45mmol)及びエチル3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(88mg、0.890mmol)の溶液に、Ti(O
iPr)
4(0.40mL、1.34mmol)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌した。Na(OAc)
3BH(283mg、1.34mmol)を反応混合物に少量ずつ加え、0℃で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチし、DCM(3×30mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:DCM中5%〜10%メタノール]によって精製して、tert−ブチル1−(1−(6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)ピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(35mg、75%)を無色の液体として得た。
MS(ESI+ve):484
【0457】
1,4−ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル1−(1−(6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)ピペリジン−4−イル)イソインドリン−2−カルボキシレート(290mg、0.61mmol)の溶液に、ジオキサン中HCl(4M、5mL)を0℃でゆっくりと加え、混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させた。固体残渣をジエチルエーテルで研和して、エチル2−(4−(イソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(250mg、cr)を灰白色固体として得た。
MS(ESI+ve):384
1H−NMR(400 MHz; DMSO−−d
6) δ: 1.15(t, J = 6.9
Hz, 3H), 1.16 − 1.26(m, 1H), 1.70 − 1.90(m, 5H
), 1.95 − 2.28(m, 5H), 3.49 − 3.72(m, 4H), 3.60
− 3.72(m, 4H), 3.98 − 4.15(m, 2H), 4.13(q, J = 6.9 Hz, 2H), 4.45 − 4.59(m, 2H), 7.37 − 7.49(m,
5H), 9.54, 10.19(2br.s., 2H)。
【0458】
DCM(5mL)中のエチル2−(4−(イソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(240mg、0.40mmol)の溶液に、DIPEA(0.43mL、2.38mmol)を0℃で加えた。この反応混合物に、メチルカルバミン酸クロリド(methylcarbamic chloride)(67mg、0.72mmol)を加え、室温で16時間撹
拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、水層をDCM(2×20mL)で抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配:DCM中5%〜10%メタノール]によって精製して、エチル2−(4−(2−(メチルカルバモイル)−イソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートをジアステレオマーの混合物(130mg、48%)として、ねばねばした液体として得た。
LCMS(方法M):m/z 441(M+H)
+(ES+)、1.97及び1.99分時、UV活性。
1H−NMR(400 MHz; DMSO−d
6):δ: 1.15(t, J = 6.
9 Hz, 3H), 1.16 − 1.26(m, 4 H), 1.49 − 1.90(m, 5H), 1.91 − 2.01(m, 2H), 2.62(d, J = 3.9 Hz, 3 H), 2.70 −2.90(m, 2H), 3.09 − 3.25(m, 4H), 3.97(
q, J = 6.8 Hz, 2H), 4.45 − 4.59(m, 2H), 5.01 − 5
.09(m, 1H), 6.27(br.s., 1H), 7.22 − 7.32(m, 4H)。
【0459】
分取HPLC(73.0mg提出、Gilsonセミ分取HPLCシステム−デュアルピストンポンプ331及び332、171ダイオードアレイ検出器及びGX−271リキッドハンドラーを含む、溶媒:水性=水+0.2%アンモニア(28%アンモニア溶液)及び有機物=アセトニトリル、勾配:水中20〜50%有機物溶液、流速:30mL/分、カラム:Gemini−NX、C18、5μ、100×30mm)を使用したジアステレオマーの分離により、エチル2−(4−(2−(メチルカルバモイル)−イソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−76異性体1(8.99mg、12.3%)を無色のゴム質として、エチル2−(4−(2−(メチルカルバモイル)−イソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−76異性体2(10.9mg、14.9%)を無色のゴム質として得た。異性体1及び異性体2に関するデータは表3にある。
【0460】
経路af
実施例2−77、エチル2−{4−[(2S)−1−フェニルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるピロリジンをアリール化するための典型的な手順
【化118】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.27mmol)のジアステレオマーの混合物をDCM(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(54mg、0.54mmol)を加え、その後(1R,5S)−3−フェニル−2,4−ジオキサ−3−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オン(J.Luoら、Tetrahedron Letters 54(2013),4505−4508を参照、58mg、0.53mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、H
2O(70mL)とDCM(100mL)に分配した。水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を除去し、残渣を分取
HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×19mm、5μm、15.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜30%(21.0分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル2−{4−[(2S)−1−フェニルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−77異性体1(10mg、13%)をゴム質として、エチル2−{4−[(2S)−1−フェニルピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−77異性体2(10mg、13%)をゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0461】
経路ag
実施例2−78、メチル2−{4−[(2S)−1−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるDMF中の炭酸セシウム及びヨウ化銅を使用して複素環を有するピロリジン含有化合物をアリール化するための典型的な手順
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
メチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.120g、0.37mmol)のジアステレオマーの混合物、Cs
2CO
3(0.361g、1.1mmol)及びCuI(0.105g、0.50mmol)をDMF(5mL)に溶解し、室温で30分間撹拌した。次いで、2−ブロモピリジン(0.058g、0.37mmol)を加え、結果得られた混合物を100℃で18時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配した。水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を濃縮によって除去し、残渣を分取HPLC(X Bridge、C−18、150×19mm、5μm、13mL/分、勾配:アセトニトリル/水中40%〜100%(20分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、メチル2−{4−[(2S)−1−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−78異性体1(0.011g、2%)をゴム質として、メチル2−{4−[(2S)−1−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−2−yl]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−78異性体2(0.09mg、2%)をゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0462】
経路ah
実施例2−81、エチル2−{4−[(2S)−1−(ピリミジン−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるエタノール中の炭酸ナトリウムを使用して複素環を有するピロリジン含有化合物をアリール化するための典型的な手順
【化120】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.100g、0.29mmol)のジアステレオマーの混合物及びNa
2CO
3(0.092g、0.87mmol)をエタノール(10mL)に溶解し、室温で30分間撹拌した。次いで、2−クロロピリミジン(0.034g、0.29mmol)を0℃で加えた。結果得られた反応混合物を80℃で6時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメタンを加えた。混合物を濾過し、濾過物を濃縮し、分取HPLC(X Bridge、C−18、150×19mm、5μm、15mL/分、勾配:アセトニトリル/水中38%(0.01分間)、42%(15.00分間)、100%(19.00分間)、次いで38%(23.00分間)、0.1%アンモニア]によって精製して、エチル2−{4−[(2S)−1−(ピリミジン−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−81異性体1(0.031g、25%)をゴム質として、エチル2−{4−[(2S)−1−(ピリミジン−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−81異性体2(0.017mg、14%)をゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0463】
経路ai
実施例2−82、エチル2−{4−[(2S)−1−(1,3−チアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるDMF中の炭酸セシウムを使用して複素環を有するピロリジン含有化合物をアリール化するための典型的な手順
【化121】
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エチル2−{4−[(2S)−ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩のジアステレオマーの混合物、中間体127、(100mg、0.27mmol)をDMF(5mL)に溶解し、CS
2CO
3(260mg、0.81mmol)をそれに加え、その後2−ブロモチアゾール(58mg、0.29mmol)を加えた。反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物をH
2O(70mL)とEtOAc(50mL)に分配した。水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、溶媒を濃縮によって除去し、残渣を分取HPLC[逆相HPLC(CHIRALPAK AD−H、C−18、250×19mm、5μm、15.0mL/分、勾配:アセトニトリル中0%〜30%(21.0分間)、0.1%アンモニア及び水中0.1%アンモニアによって精製して、エチル2−{4−[(2S)−1−(1,3−チアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−
6−カルボキシレート、実施例2−82異性体1(20mg、18%)を無色のゴム質として、エチル2−{4−[(2S)−1−(1,3−チアゾール−2−イル)ピロリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−82異性体2(6mg、6%)を無色のゴム質として得た。異性体1及び異性体2に関するデータは表3にある。
【0464】
経路aj
実施例2−84、エチル2−{4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護及び還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化122】
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tert−ブチル4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.396g、1.26mmol)をDCM(1mL)に溶解し、その後ジオキサン中HCl(3mL、4.0M溶液)を滴加した。結果得られた反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに用いた。
【0465】
メチル1−ピペリジン−4−イル−D−プロリネート塩酸塩(0.358g、1.26mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.266g、1.26mmol)をDMF(4mL)に室温で溶解し、DIPEA(0.435mL、2.510mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、STAB(0.533g、2.518mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中25〜45%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−84異性体1、エチル2−{4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(18.4mg、4%)を無色の油状物質として、実施例2−84異性体2、エチル2−{4−[(2R)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(13.9mg、3%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0466】
経路ak
実施例2−85、エチル2−{4−[(2S)−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−N−メチル−1−(ピペリジン−4−イル)ピロリジン−2−カルボキサミドジヒドロクロリド(0.2g、0.94mmol)、NEt
3(0.75mL、5.0mmol)、6−(エトキシカルボニル)−2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−8−イリウム(0.188g、0.93mmol)及びZnCl
2(30mg、0.02mmol)をMeOH(15.00mL)に窒素下で溶解し、50〜60℃で1時間撹拌した。NaCNBH
3(0.069g、1.0mmol)を0〜10℃で少量ずつ加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(2×50mL)と水(30mL)に分配し、有機層を合一し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空除去し、粗生成物を分取HPLC[逆相HPLC(X−Bridge PREP C18、250×19mm、5μm、15mL/分、勾配:アセトニトリル中30%〜100%(22分間)、次いで100%(2分間)、0.1%NH
3によって精製して、実施例2−85異性体1、エチル(S)−2−(4−(2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.09g、24.32%)を白色固体として、実施例2−85異性体2、エチル(S)−2−(4−(2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.089g、24.10%)を白色固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0467】
経路ap
実施例2−87、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化124】
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tert−ブチル4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(0.36g、1.03mmol)をジオキサン中4.0MのHCl(10mL)に溶解し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をさらなる精製を行わずに次のステップで使用した。粗反応混合物及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.243g、1.233mmol)をDCE(10mL)に室温で溶解し、Et
3N(0.249g、2.47mmol)を加えた。反応混合物を50℃窒素下で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷酢酸(0.114g、1.90mmol)及びSTAB(0.784g、3.69mmol)を加え、反応混合物を50℃窒素
下で一晩撹拌した。水(2mL)を加えて反応混合物を冷却し、溶媒を真空除去した。残渣をDCM(15mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(15mL)に分配し、水層をDCM(2×15mL)で洗浄した。有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:1%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって20〜50%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−87異性体1(0.020g、4.5%)、及びエチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−87異性体2(0.020g、4.5%)を得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0468】
経路am
実施例2−88、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護及びアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの混合物、実施例2−87、(0.400g、0.932mmol)をTHF(8mL)に溶解し、1MのLiOH(水溶液)(1.9mL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を2.0MのHCl溶液を使用して中和し、溶媒を真空除去した。残渣をトルエンで共沸して、1−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−4,4−ジフルオロ−D−プロリン(0.440g、100%)を黄色ガラスとして得た。
LCMS(方法C):m/z 416(M+H)+(ES+)0.71分時、UV不活性
【0469】
1−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−4,4−ジフルオロ−D−プロリン(0.193g、0.466mmol)を無水DMF(5mL)に溶解し、HATU(0.533g、1.398mmol)、THF(2.3mL、2.33mmol)中の2.0Mメチルアミン溶液及びDIPEA(0.301g、2.33mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をDCM(20mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(20mL)に分配し、水層をDCM(2×15mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和
食塩水(20mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって20〜50%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−88異性体1、(0.038g、18%)を無色の油状物質として、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−88異性体2、(0.037g、18%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0470】
経路an
実施例2−90、エチル2−{4−[(2R)−2−カルバモイル−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2R)−2−メトキシカルボニル−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(456mg、1.062mmol)のジアステレオマーの混合物をTHF(1mL)及び28%NH
3溶液(9mL)に60℃で混合し、反応物を18時間撹拌した。反応混合物を1MのHCl
(水溶液)で中和し、DCM(25mL)で希釈し、H
2O(2×25mL)で洗浄し、合一した水層をDCM(25mL)で洗浄し、合一した有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して橙色の油状物質(0.290g、65%)を得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中20〜45%MeCN/0.2%アンモニアを含む(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−90異性体1、エチル2−{4−[(2R)−2−カルバモイル−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(16.8mg、4%)を無色の油状物質として、実施例2−90異性体2、エチル2−{4−[(2R)−2−カルバモイル−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(12.4mg、3%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0471】
経路ao
実施例2−91、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4
]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される、加水分解及びアミド形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化127】
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エチル2−{4−[(2R)−2−メトキシカルボニル−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(230mg、0.536mmol)のジアステレオマーの混合物をTHF(6.5mL)及び1.0MのLiOH溶液(1.1mL、1.1mmol)に室温で溶解し、反応物を18時間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、化合物をさらなる精製を行わずに通した。
【0472】
1−{1−[6−(エトキシカルボニル)−6−アザスピロ[3.4]オクト−2−イル]ピペリジン−4−イル}−4,4−ジフルオロ−D−プロリン(125mg、0.300mmol)をDMF(1mL)に溶解し、その後HATU(228mg、0.60mmol)及びDIPEA(0.260mL、1.50mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、その後メトキシアミン塩酸塩(25mg、0.30mmol)を加え、結果得られた反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、次いで、飽和NaHCO
3(水溶液)(50mL)とDCM(50mL)に分配し、水層をDCM(2×50mL)でさらに抽出し、有機層を合一し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、Biotageフェーズセパレータに通した。揮発性物質を真空下で除去して、橙色の油状物質(0.102g、77%)を得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−NX C18カラム、100×30mmを使用し、18mL/分でH
2O中20〜50%MeCN/0.2%アンモニア(v/v)で溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、実施例2−91異性体1、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(12.2mg、4%)を無色の油状物質として、実施例2−91異性体2、エチル2−{4−[(2R)−4,4−ジフルオロ−2−(メトキシカルバモイル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(7.2mg、3%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0473】
経路ap
実施例2−111、エチル2−[4−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピペリジン−
1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
1−ピペリジン−4−イルピロリジン−2−オン(0.200g、1.19mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.212g、1.14mmol)をDMF(6mL)に室温で溶解し、反応混合物を40℃窒素下で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、STAB(0.630g、2.97mmol)及び氷酢酸(0.071g、1.189mmol)を加え、反応混合物を40℃窒素下で一晩撹拌した。水(2mL)を冷却した反応混合物に加え、溶媒を真空除去した。残渣をDCM(15mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(15mL)に分配し、水層をDCM(2×15mL)で洗浄した。有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil
10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:1%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって20〜35%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒Bは、H
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、エチル2−[4−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−111異性体1、(0.008g、2%)を無色の油状物質として、エチル2−[4−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−111異性体2、(0.009g、2%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0474】
還元的アミノ化において使用されたアミンが、(BOCまたはCbzなどの標準的なアミン保護基で)保護された第二のアミン基を含有する場合。ひとたび、還元的アミノ化が行われて標的のさらなる機能分化を可能にしたら、脱保護するための標準的な方法を使用してこれらの保護基を除去することができる。
【0475】
経路aq
実施例2−124、エチル2−[4−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化、Boc脱保護及び尿素形成を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−(4−オキソピペリジン−1−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート塩酸塩(0.316g、1.00mmol)及びtert−ブチル(2−アミノエチル)カルバメート(0.320g、2.00mmol)をDCM(10mL)にN
2下室温で溶解し、NEt
3(0.15mL、1.10mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間撹拌した。酢酸(0.13mL、2.20mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、STAB(0.530g、2.50mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(30mL)の添加でクエンチし、DCM(4×25mL)で抽出し、合一したDCM層をBiotageフェーズセパレータに通し、真空濃縮して、粗エチル2−[4−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートをジアステレオマーの混合物として得た。これをいかなるさらなる精製も行わずに使用した。
LCMS(方法D):m/z 425(M+H)
+(ES+)、1.30及び1.35分時、UV不活性。
【0476】
粗エチル2−[4−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.424g、1.00mmol)をCH
2Cl
2(10mL)に溶解し、ジオキサン中4M塩化水素(1.25mL、5.0mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空除去し、残渣をEtOH(10mL)に溶解し、NEt
3(1.40mL、10.0mmol)及びCDI(0.244g、1.50mmol)を加え、混合物を加熱還流し一晩維持した。溶媒を真空除去し、残渣(resiude)をCH
2Cl
2(20mL)と水(20mL)に分配し、水層をCH
2Cl
2(4×20mL)で抽出した。合一した有機物を真空濃縮して、粗エチル2−[4−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートをジアステレオマーの混合物として得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−N C18カラム、150×21mmを使用し、18mL/分で0.2%NH
3/H
2O中25〜45%MeCNで溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−[4−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−124異性体1、(0.008g、2.3%)を無色の固体として、エチル2−[4−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−124異性体2、(0.008g、2.3%)を無色の固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0477】
経路ar
実施例2−136、エチル2−{4−[(2R,4R)−4−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるエステル還元を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−{4−[(2R,4R)−4−フルオロ−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.140g、0.341mmol)のジアステレオマーの混合物を無水THF(10mL)に溶解し、0℃まで窒素下で冷却した。THF(1.02mL、1.023mmol)中の2.0M水素化ホウ素リチウム溶液を反応混合物に滴加し、次いで反応混合物を室温まで一晩自然に温めた。反応混合物を飽和NaHCO
3(水溶液)(15mL)でクエンチし、次いでEtOAc(2×15mL)で抽出し、有機層を合一し、乾燥させた(MgSO
4)。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:0%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18
110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって20〜50%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒Bは0.2%の(H
2O中28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、エチル2−{4−[(2R,4R)−4−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−136異性体1、(2.99mg、0.23%)を白色固体として、エチル2−{4−[(2R,4R)−4−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例2−136異性体2、(3.10mg、0.24%)を白色固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0478】
経路as
実施例3−4、エチル2−[4−(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるDMF中の水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
2−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−3−オールジヒドロクロリド(0.20g、0.8mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.157g、0.8mmol)をDMF(8mL)に室温で混合した。DIPEA(0.28mL、1.6mmol)及びAcOH(0.07mL、1.2mmol)を加え、その後STAB(0.34g、1.6mmol)を加えた。反応混合物を
窒素下、室温で一晩撹拌し、次いで少量のMeOHの添加でクエンチし、真空濃縮してすべての溶媒を除去した。残渣をMeOH及びDCMの混合物に溶解し、フラッシュシリカ(約10mL)で真空濃縮した。結果得られた粉末をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、30mL/分、勾配:15カラム容量にわたってDCM中0%〜15%溶媒A、ここで、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH
3/MeOH)である])によって精製して、ジアステレオマーの粗混合物を得た(0.258g)。この混合物をMeOHに溶解し、少量の28%NH
3/H
2Oを加え(約0.1mL)、溶液を分取逆相HPLCによって精製した。これには、Phenomenex Gemini−NX 5μm C18
110A Axiaカラム、100×30mmを使用し、30mL/分で14.4分間にわたって15〜25%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、230nmでモニターすることによって画分を収集した。そしてエチル2−[4−(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例3−4異性体1、(0.034g、12%)、及びエチル2−[4−(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例3−4異性体2、(0.052g、18%)を得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0479】
経路at
実施例3−10、エチル2−[4−シアノ−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル塩酸塩(0.187g、1.0mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.197g、1.0mmol)をDCM(10mL)にN
2下室温で溶解し、NEt
3(0.15mL、1.1mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、酢酸(0.13mL、2.2mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。STAB(0.636g、3.0mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(30mL)の添加でクエンチし、DCM(4×25mL)で抽出し、合一したDCM層をBiotageフェーズセパレータに通した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH)によって精製して、エチル2−[4−シアノ−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの分離不可能な混合物を得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−N C18カラム、150×21mmを使用し、18mL/分で25〜65%MeOH/H
2Oで溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−[4−シアノ−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例3−10異性体1、(0.012g、3%)を無色の固体として、エチル2−[4−シアノ−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例3−
10異性体2、(0.014g、4%)を無色の固体として得た。両異性体に関するデータは表3にある。
【0480】
経路au
実施例4−5、エチル2−(1−エチル−2−オキソ−3,4’−ビピペリジン−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
エチル2−(2−オキソ−[3,4’−ビピペリジン]−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−1、(0.2g、0.55mmol)、をDMF(3mL)に溶解し、0〜5℃に冷却した。水素化ナトリウム(0.080g、1.6mmol)及びヨードエタン(0.139g、0.8mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(3×30mL)で抽出し、合一した有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空濃縮して、粗エチル2−(1−エチル−2−オキソ−3,4’−ビピペリジン−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートをジアステレオマーの混合物として得た。粗生成物を分取HPLC[X−Bridge C18(150×19mm、5μm、17mL/分、勾配:アセトニトリル中27%〜100%(30分間)、次いで100%(4分間)、0.1%NH
3によって精製して、エチル2−(1−エチル−2−オキソ−[3,4’−ビピペリジン]−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−5異性体−1(0.011g、5.11%)を無色のゴム質として、エチル2−(1−エチル−2−オキソ−[3,4’−ビピペリジン]−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−5異性体−2(0.012g、5.80%)を無色のゴム質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0481】
経路av
実施例4−8、エチル2−[4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
1−(ピペリジン−4−イル)テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン(0.183g、1.0mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.197g、1.0mmol)をDCM(10mL)にN
2下室温で溶解し、酢酸(0.13mL、2.2mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。STAB(0.530g、2.5mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物をNaHCO
3(飽和水溶液)(30mL)の添加でクエンチし、DCM
(4×25mL)で抽出し、合一したDCM層をBiotageフェーズセパレータに通した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、40mL/分、勾配:DCM中0%〜10%MeOH)によって精製して、エチル2−[4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートのジアステレオマーの分離不可能な混合物を得た。分取HPLCを使用してジアステレオマーを分離した。これには、Phenomenex Gemini−N C18カラム、150×21mmを使用し、18mL/分で0.2%NH
3/H
2O中15〜30%MeCNで溶出し、210nmでモニターすることによって画分を収集した。そして、エチル2−[4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−8異性体1、(0.028g、7.7%)を無色の固体として、エチル2−[4−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−8異性体2、(0.025g、6.9%)を無色の固体として得た。
両異性体に関するデータは表3にある。
【0482】
経路aw
実施例4−13、エチル2−(3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される脱保護及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキシレート(0.347g、1.14mmol)をジオキサン中4.0MのHCl(5mL)に溶解し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をさらなる精製を行わずに次のステップで使用した。粗反応混合物及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.212g、1.14mmol)をDMF(6mL)に室温で溶解し、DIPEA(0.295g、2.28mmol)を加えた。反応混合物を50℃窒素下で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷酢酸(0.068g、1.14mmol)及びSTAB(0.604g、2.85mmol)を加え、反応混合物を50℃窒素下で一晩撹拌した。水(2mL)を冷却した反応混合物に加え、溶媒を真空除去した。残渣をDCM(15mL)と飽和NaHCO
3(水溶液)(15mL)に分配し、水層をDCM(2×15mL)で洗浄した。有機層を合一し、Biotageフェーズセパレータカートリッジに通すことによって乾燥させた。溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g 40〜63μm、60Å、12mL/分、勾配:1%〜10%MeOH/DCM])によって精製した。残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって30〜60%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によってさらに精製して、エチル2−(3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オク
タン−6−カルボキシレート、実施例4−13異性体1、(0.011g、2.6%)を無色の油状物質として、エチル2−(3,3−ジフルオロ−1,4’−ビピペリジン−1’−イル)−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−13異性体2、(0.005g、1.3%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0483】
経路ax
実施例4−16、エチル2−[(2R)−2−(メチルカルバモイル)−1,4’−ビピペリジン−1’−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示される還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
DCM(7.5mL)中の(R)−N−メチル−[1,4’−ビピペリジン]−2−カルボキサミド(200mg、0.890mmol)及びエチル3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(175mg、0.890mmol)の溶液に、Ti(OiPr)
4(0.80mL、2.67mmol)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌した。Na(OAc)
3BH(562mg、2.67mmol)を該反応混合物に少量ずつ加え、0℃で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチし、DCM(3×30mL)で抽出した。有機層を合一し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(逆相、X BRIDGE、C−18、19×250mm、5μ、勾配:5mM NH
4OAcを含有する水中10%〜90%ACN、によって精製して、25mg(7%)のエチル2−[(2R)−2−(メチルカルバモイル)−1,4’−ビピペリジン−1’−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−16異性体−1、及び25mg(7%)のエチル2−[(2R)−2−(メチルカルバモイル)−1,4’−ビピペリジン−1’−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例4−16異性体−2を無色の半固体として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【0484】
経路ay
実施例5−1、エチル2−[4−(2−オキソアゼパン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレートの調製によって例示されるアルキル化、結晶化及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム還元的アミノ化を介してピペリジンを調製するための典型的な手順
【化137】
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THF(2mL)中の4−アミノ−1−Boc−ピペリジン(200mg、1.0mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.153mL、1.1mmol)及び6−ブロモヘキサノイルクロリド(0.168mL、1.098mmol)を加え、濁った懸濁液を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をH
2O(15mL)とEtOAc(25mL)に分配し、水層をEtOAc(2×25mL)で抽出し、有機層を合一し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を真空除去して、tert−ブチル4−[(6−ブロモヘキサノイル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(378mg、99%超)を橙色の油状物質として得た。
【0485】
tert−ブチル4−[(6−ブロモヘキサノイル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(378mg、1.0mmol)をDMF(25mL)に溶解し、水素化ナトリウムを加えた(48mg、1.2mmol)。反応混合物を80℃で1時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Biotage SNAPカートリッジKP−sil 10g、40〜63μm、60Å、25mL/分、DCM中1%〜10%MeOH])によって精製して、tert−ブチル4−(2−オキソアゼパン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(178mg、60%)を得た。残渣をDCM(1mL)に溶解し、その後、ジオキサン中HCl(3mL、4.0M溶液)を滴加した。結果得られた反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を真空除去し、残渣をさらなる精製を行わずに次のステップに用いた。1−(ピペリジン−4−イル)アゼパン−2−オン塩酸塩(0.182g、0.738mmol)及びエチル2−オキソ−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート(0.155g、0.785mmol)をDMF(2mL)に室温で溶解し、DIPEA(0.136mL、0.790mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、STAB(0.332g、1.569mmol)を加え、反応混合物を窒素下、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣を分取逆相HPLC(Phenomenex Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、30mL/分で14.4分間にわたって25〜45%MeCN/溶媒Bで溶出し[ここで、溶媒BはH
2O中0.2%の(28%NH
3/H
2O)である]、210nmでモニターすることによって画分を収集する)によって精製して、エチル2−[4−(2−オキソアゼパン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例5−1異性体1(6.2mg、2%)を無色の油状物質として、エチル2−[4−(2−オキソアゼパン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−6−アザスピロ[3.4]オクタン−6−カルボキシレート、実施例5−1異性体2(3.9mg、1%)を無色の油状物質として得た。異性体2に関するデータは表3にある。
【表2-1】
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【表2-2】
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【表2-3】
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【表2-4】
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【表2-5】
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【表2-6】
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【表2-7】
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【表2-8】
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【表2-9】
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【表2-10】
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【表2-11】
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【表2-12】
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【表2-13】
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【表2-14】
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【表2-15】
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【表2-16】
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【表2-17】
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【表2-18】
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【表2-19】
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【表2-20】
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【表2-21】
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【表2-22】
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【表2-23】
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【表3-1】
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【表3-2】
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【表3-3】
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【表3-4】
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【表3-5】
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【表3-6】
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【表3-7】
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【表3-8】
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【表3-9】
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【表3-10】
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【表3-11】
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【表3-12】
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【表3-13】
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【表3-14】
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【表3-15】
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【表3-16】
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【表3-17】
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【表3-18】
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【表3-19】
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【表3-20】
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【表3-21】
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【表3-22】
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【表3-23】
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【表3-24】
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【表3-25】
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【表3-26】
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【表3-27】
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【表3-28】
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【表3-29】
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【表3-30】
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【表3-31】
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【表3-32】
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【表3-33】
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【表3-34】
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【表3-35】
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【表3-36】
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【表3-37】
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【表3-38】
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【表3-39】
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【表3-40】
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【表3-41】
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【表3-42】
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【表3-43】
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【表3-44】
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【表3-45】
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【表3-46】
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【表3-47】
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【表3-48】
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【表3-49】
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【表3-50】
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【表3-51】
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【表3-52】
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【表3-53】
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【表3-54】
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【表3-55】
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【表3-56】
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【表3-57】
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【0486】
生物活性
実施例A
ホスホ−ERK1/2アッセイ
Alphascreen Surefire ホスホ−ERK1/2アッセイ(Crouch & Osmond,Comb.Chem.High Throughput Screen,2008)を用いて機能アッセイを行った。ERK1/2リン酸化は、Gq/11及びGi/oタンパク質共役型受容体の両方の活性化の結果として下流で起きるため、M
1、M
3(Gq/11結合)及びM
2、M
4受容体(Gi/o結合)の評価には、異なる受容体サブタイプに対する異なるアッセイ形式を使用するより非常に好適である。ヒトムスカリンM
1、M
2、M
3またはM
4受容体を安定的に発現するCHO細胞を、MEM−アルファ+10%透析FBS中、96ウェル組織培養プレートに蒔いた(25K/ウェル)。ひとたび接着したら、細胞を一晩血清飢餓させた。アゴニスト刺激を5μLのアゴニストを細胞に5分間(37℃)添加することにより行った。培地を除去し、50μLの溶解緩衝液を加えた。15分後、4μLの試料を384ウェルプレートに移し、7μLの検出混合物を加えた。プレートを暗所で穏やかに撹拌しながら2時間インキュベートし、次いでPHERAstarプレートリーダーで読み取った。
【0487】
各受容体サブタイプについて得られたデータからpEC
50及びE
maxの数字を算出した。
【0488】
結果を下記表4に示す。
【0489】
各実施例について、別段の記載がない限り、分離されている2つのジアステレオマーが存在し、LCMS分析結果上のそれらの保持時間に基づいて割り当てた。大半の実施例では、異性体1は活性でない。活性異性体に関する分析データは表3に報告している。いくつかの弱活性化合物に関するデータは表4に含まれて絶対立体化学の優先を強調する。
【表4-1】
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【表4-2】
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【表4-3】
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【表4-4】
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【表4-5】
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【表4-6】
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【表4-7】
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【0490】
実施例B
受動的回避
試験は、Foleyら、(2004)Neuropsychopharmacologyにより以前記載されたように実施した。受動的回避課題では訓練から6時間後にスコポラミンを投与(1mg/kg、腹腔内)して動物に本パラダイムの健忘を起こさせた。強制経口投与により訓練期間の90分前に3mg/kg、10mg/kg及び30mg/kg(経口)の用量範囲の遊離塩基を投与して調査した。
【0491】
実施例1−33異性体2は、本パラダイムのスコポラミン誘発性健忘症を用量依存様式で回復させ、おおよそのED
50が約10mg/kg(経口)であることが見出された。30mg/kgの作用は、陽性対照としたコリンエステラーゼ阻害剤ドネペジル(0.1mg/kg、腹腔内)により生成された作用と同様であった(
図1)。
【0492】
実施例C
ラットにおけるd−アンフェタミン誘発性運動亢進に及ぼす新規試験化合物及びキサノメリンの作用
本試験の目的は、ラットにおけるd−アンフェタミン誘発性運動亢進に及ぼす新規化合物の作用を検査することである。統合失調症は、複合的な多機能疾患であり、単一の実験手法によって完全に表すことはできない。抗精神病剤様行動を、d−アンフェタミンにより誘発される運動亢進(または自発運動の亢進)の阻害によりラットにおいて評価した。この手法は、臨床的に適切であるドーパミン受容体アンタゴニストに感受性であり、それゆえドーパミン作動性シグナル伝達に影響するムスカリンアゴニストと比較するのに適すると考えられる。d−アンフェタミン誘発性運動亢進を有意に低減させると事前に観察されたある用量のキサノメリンを陽性対照として採用した。典型的に、統計学的解析には、3元配置共分散分析またはロバスト回帰を必然的に含み、これは処置、日及びラックを因子として、処置の前30分間の活性を共変数とし、その後に適切な多重比較試験を含んだ。0.05未満のP値を統計学的に有意であるとみなし、それにしたがって全ての後続の数字に記す。
【0493】
実施例1−21異性体2、1−32異性体2、1−33異性体2、2−7異性体2及び
2−17異性体2に関するデータを
図2に示す。
【0494】
実施例D
医薬製剤
(i)錠剤製剤
式(1)、(1a)または(1b)の化合物を含有する錠剤組成物は、50mgの本化合物を、希釈剤としての197mgのラクトース(BP)及び滑沢剤としての3mgのステアリン酸マグネシウムと混合し、既知の様式で圧縮して錠剤を形成することにより調製する。
【0495】
(ii)カプセル製剤
カプセル製剤は、100mgの式(1)、(1a)または(1b)の化合物を、100mgのラクトース及び任意選択的に1重量%のステアリン酸マグネシウムと混合し、結果得られた混合物を標準的な不透明硬質ゼラチンカプセルに充填することにより調製する。
【0496】
本明細書の開示は以下の発明の態様を包含する:
態様1
式(1b)の化合物:
【化138】
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またはその塩であって、
式中、Qは、N、O及びSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を含有する任意選択的に置換されている5または6または7員の複素環であり;
R
3は、水素;フッ素;シアノ;ヒドロキシ;アミノ;及び1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−9非芳香族炭化水素基から選択され、1、2、または3個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよく;
R
4は、水素、または1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−6非芳香族炭化水素基であり、1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよく;
点線は随意の第二の炭素−炭素結合を示すが、第二の炭素−炭素結合が存在するときにはR
3は存在しない、
前記化合物またはその塩。
態様2
式1
【化139】
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により表される態様1に記載の化合物またはその塩であり、
式中、Qは、N、O及びSから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子環員を含有する5または6員の単環式複素環式の環であり;
R
1は、水素;フッ素;塩素;臭素;シアノ;オキソ;ヒドロキシ;OR
5;NR
5R
6;COR
5;COOR
5;OCOR
5;NR
7COR
5;CONR
5R
6;NR
7CONR
5R
6;NR
7COOR
5;OCONR
5R
6;SR
5;SOR
5及びSO
2R
5;1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−6非芳香族炭化水素基(1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよい);及び、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択される0、1、2または3個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換されている5または6員の環から選択され;
R
2は、水素;フッ素;塩素;臭素;シアノ;ヒドロキシ;メトキシ;OR
5;NR
5R
6;COR
5;COOR
5;OCOR
5;NR
7COR
5;CONR
5R
6;NR
7CONR
5R
6;NR
7COOR
5;OCONR
5R
6;SR
5;SOR
5及びSO
2R
5;及びC
1−6非芳香族炭化水素基から選択されるか;またはR
1及びR
2は1つに接合して6員の融合芳香族環を形成することができ;
R
3は、水素;フッ素;シアノ;ヒドロキシ;アミノ;及び1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−9非芳香族炭化水素基から選択され、1、2、または3個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよく;
R
4は、水素、または1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−6非芳香族炭化水素基であり、1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよく;
R
5、R
6及びR
7は、同じであるかまたは異なり、それぞれは、水素、1つまたは複数のフッ素原子で任意選択的に置換されている非芳香族C
1−4炭化水素基、または式CH
2N(R
a)COOR
bの基から独立して選択され;
R
aは、水素及び非芳香族C
1−4炭化水素基から選択され;
R
bは、フッ素;塩素;臭素;シアノ;ヒドロキシ;メトキシ;アミノ;またはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換されている非芳香族C
1−4炭化水素基であり;
点線は随意の第二の炭素−炭素結合を示すが、第二の炭素−炭素結合が存在するときにはR
3は存在しない、
前記化合物またはその塩。
態様3
Qが、芳香族複素環である、態様1または2に記載の化合物。
態様4
Qが、1または2個の窒素原子を含有する芳香族複素環である、態様3に記載の化合物。
態様5
Qが、(i)イミダゾール環または(ii)ピラゾール環である、態様4に記載の化合物。
態様6
Qが、(i)ピペリジン−2−オン環または(ii)ピロリジン環である、態様1または2に記載の化合物
態様7
Qが、5、6または7員の不飽和複素環である、態様1に記載の化合物。
態様8
部分:
【化140】
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が、基AAA〜ACB、BAA〜BCZ、CAA〜CBX、DAA〜DBGまたはEAB〜EABから選択される、態様1に記載の化合物。
態様9
Qは、二環式であるかまたは(L)−R
10、(L)−R
11及び(L)−R
12から選択される1つまたは複数の基で置換されており、ここでLは、結合またはCH
2基であり;R
10、R
11及びR
12は、水素;フッ素;塩素;臭素;シアノ;オキソ;ヒドロキシ;OR
15;NR
15R
16;COR
15;CSR
15;COOR
15;COSR
15;OCOR
15;NR
17COR
15;CONR
15R
16;CSNR
15R
16;NR
17CONR
15R
16;R
17COOR
15;OCONR
15R
16;SR
15;SOR
15;SO
2R
15;1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−6非芳香族炭化水素基(1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよい);及び、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択される0、1、2または3個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換されている5または6員の環から独立して選択され;
前記任意選択的に置換されている5または6員の環に対する随意の置換基は、水素;フッ素;塩素;臭素;シアノ;オキソ;ヒドロキシ;OR
5;NR
5R
6;COR
5;COOR
5;OCOR
5;NR
7COR
5;CONR
5R
6;NR
7CONR
5R
6;NR
7COOR
5;OCONR
5R
6;SR
5;SOR
5及びSO
2R
5;及び1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−6非芳香族炭化水素基からなる基R
8から選択され、1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子は、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよく;
R
15、R
16及びR
17は同じであるかまたは異なり、または1つに接合して環を形成してよく、それぞれは、水素、1つまたは複数のフッ素原子で任意選択的に置換されている非芳香族C
1−6炭化水素基(1または2個の、しかし全部ではない、前記炭化水素基の炭素原子が、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択されるヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられてよい);または式CH
2N(R
a)COOR
bの基;または式(L)−R
18の基、ここでLは、結合またはCH
2基であり、R
18は、O、N及びSならびにそれらの酸化形態から選択される0、1、2または3個のヘテロ原子を含有する任意選択的に置換されている5または6員の環である、から独立して選択され;
前記任意選択的に置換されている5または6員の環に対する随意の置換基は基R
8から選択される、態様1または7のいずれかに記載の化合物。
態様10
R
1が、水素;フッ素;シアノ;ヒドロキシ;OR
5;NR
5R
6;COR
5;COOR
5;OCOR
5;NR
7COR
5;CONR
5R
6;NR
7CONR
5R
6;NR
7COOR
5;SO
2R
5;及び1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−4非芳香族炭化水素基から選択される、態様2〜9のいずれか一項に記載の化合物。
態様11
R
1が、水素;NH
2、COR
5;COOR
5及び1〜6個のフッ素原子で任意選択的に置換されているC
1−4飽和非芳香族炭化水素基から選択され、R
5がC
1−4アルキルから選択される、態様10に記載の化合物。
態様12
R
1が、水素;メチル;エチル;COOMe;COOEt;COMe;COEt;CONH
2;CF
3;CONHMe;CON(Me)
2;COCF
3;CO−シクロプロピル;CO−シクロブチル;CONHEt;COH;NH
2及びOMeから選択される、態様11に記載の化合物。
態様13
R
2が水素である、態様2〜12のいずれか一項に記載の化合物。
態様14
R
3が存在し、前記随意の第二の炭素−炭素結合が存在しない、態様1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
態様15
R
3が、水素;フッ素;ヒドロキシル、メトキシ及びシアノから選択される、態様14に記載の化合物。
態様16
R
3が水素である、態様15に記載の化合物。
態様17
R
4が、水素及びメチルから選択される、態様1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
態様18
実施例1−21、1−32、1−33、1−47、1−61、2−7、2−16、2−12、2−87、2−109、2−113、2−114、2−115、2−116、2−127、2−135、2−136、3−10、4−1または5−2から選択される、態様1に記載の化合物。
態様19
下記:
【表5-1】
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【表5-2】
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【表5-3】
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【表5-4】
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【表5-5】
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【表5-6】
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【表5-7】
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【表5-8】
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【表5-9】
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【表5-10】
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【表5-11】
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【表5-12】
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【表5-13】
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【表5-14】
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から選択される、態様1に記載の化合物。
態様20
医薬品において使用するための、態様1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
態様21
態様1〜19のいずれか一項において定義する化合物を含む医薬組成物及び医薬的に許容され得る賦形剤。
態様22
ムスカリンM1受容体及び/またはM4受容体アゴニスト活性を有する、態様1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
態様23
本明細書内の実施形態1.1〜1.180、2.1〜2.36、3.1及び4.1〜4.3のいずれか一つに定義される発明。
態様24
認知障害または精神病性障害の処置において使用するため、または急性、慢性、神経因性、または炎症性疼痛を処置するまたはそれらの重症度を軽減するための、態様1〜19に記載の化合物。
態様25
アルツハイマー病、レビー小体型認知症及び他の認知障害の処置における使用について、または急性、慢性、神経因性、または炎症性疼痛の処置または重症度の軽減について、または処置嗜癖(treatment addicition)について、または運動障害の処置について、前記M2及びM3受容体サブタイプと比較して前記M1受容体及び/または前記M1及びM4受容体に対して選択性を呈する、態様1〜19に記載の化合物。
態様26
統合失調症または他の精神病性障害における使用について、または急性、慢性、神経因性、または炎症性疼痛の処置または重症度の軽減について、または処置嗜癖について、または運動障害の処置について、前記M1、M2及びM3受容体サブタイプと比較して前記M4受容体受容体に対して選択性を呈する、態様1〜19に記載の化合物。
等価物
前述の例は、本発明を説明するために示すものであり、本発明の範囲に何らかの限定を加えるものと解釈してはならない。本発明の根底にある原理を逸脱することなく、上述し、例に示した本発明の具体的な実施形態に多くの修正及び変更をなすことができることが容易に明らかであるだろう。こうした修正及び変更の全ては、本出願に包含されると意図される。