(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1撮像部は、前記配列方向に延びるように前記ヘッドユニットに設けられた移動ガイド部に沿って移動可能な可動部に取り付けられている、請求項1に記載の部品実装装置。
前記第1撮像部および前記第2撮像部は、共通の撮像素子と、前記撮像素子の視野を前記第1撮像部側と前記第2撮像部側とに分割する光学系とを含んでいる、請求項3または4に記載の部品実装装置。
前記第1撮像部は、前記部品吸着位置および前記部品装着位置のうち少なくとも一方を鉛直方向に対して複数の斜め方向から撮像可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の部品実装装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特開2012−195508号公報の電子部品実装装置では、複数のノズルの各々にカメラモジュールが設けられているため、部品点数が増加するとともに、ヘッドユニットが大型化するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数の増加を抑制することが可能で、かつ、ヘッドユニットの小型化を図ることが可能な部品実装装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による部品実装装置は、基板に対して部品を実装する複数の実装ヘッドを含むヘッドユニットと、ヘッドユニットに設けられ、部品吸着位置、および、基板に対する部品装着位置のうち少なくとも一方を撮像可能な第1撮像部と、を備え、第1撮像部は
、複数の実装ヘッドが配列される配列方向に沿って移動可能に構成されて
おり、第1撮像部は、複数の実装ヘッド毎に、ヘッドユニットの配列方向における撮像位置が設定されており、ヘッドユニットの配列方向における撮像位置毎に認識補正パラメータが設定されており、認識補正パラメータは、実装ヘッドの下降位置と、第1撮像部の画像の中心位置との位置を補正する情報を含む。
【0008】
この発明の一の局面による部品実装装置では、上記のように、複数の実装ヘッドが配列される配列方向に沿って移動可能な第1撮像部を設ける。これにより、複数の実装ヘッドの各々に撮像部を設けなくても、第1撮像部を移動させることにより、複数の実装ヘッドにそれぞれ対応する部品吸着位置および部品装着位置の少なくとも一方を撮像することができる。その結果、部品点数の増加を抑制することができるとともに、ヘッドユニットの小型化を図ることができる。
【0009】
上記一の局面による部品実装装置において、好ましくは、第1撮像部は、配列方向に延びるようにヘッドユニットに設けられた移動ガイド部に沿って移動可能な可動部に取り付けられている。このように構成すれば、移動ガイド部に沿って第1撮像部を、複数の実装ヘッドの各々に対応する位置に容易に移動させることができるので、共通の第1撮像部により、複数の実装ヘッドの部品吸着位置および部品装着位置のうち少なくとも一方を容易に撮像することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、ヘッドユニットに設けられ、実装ヘッドに吸着された部品を撮像可能な第2撮像部をさらに備え、第1撮像部および第2撮像部は、共通の移動ガイド部に沿って移動可能に構成されている。このように構成すれば、第1撮像部の移動のための移動ガイド部と、第2撮像部の移動のための移動ガイド部とを別個に設ける場合と異なり、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0011】
上記第2撮像部を備える構成の部品実装装置において、好ましくは、第1撮像部および第2撮像部は、複数の実装ヘッドの配列方向に沿って、一体的に移動するように構成されている。このように構成すれば、第1撮像部および第2撮像部を移動させるための駆動部を別個に設ける場合と異なり、部品点数が増加するのを抑制することができる。また、第1撮像部および第2撮像部を独立して移動させる場合と異なり、第1撮像部の移動と第2撮像部の移動とが互いに干渉するのを防止することができるので、第1撮像部および第2撮像部の移動の制御を簡素化することができる。
【0012】
上記第2撮像部を備える構成の部品実装装置において、好ましくは、第1撮像部および第2撮像部は、共通の撮像素子と、撮像素子の視野を第1撮像部側と第2撮像部側とに分割する光学系とを含んでいる。このように構成すれば、第1撮像部の撮像素子と、第2撮像部の撮像素子とを共通化することができるので、第1撮像部の撮像素子と第2撮像部の撮像素子とを別個に設ける場合に比べて、部品点数を減少させることができる。
【0013】
上記一の局面による部品実装装置において、好ましくは、第1撮像部は、部品吸着位置および部品装着位置のうち少なくとも一方を鉛直方向に対して複数の斜め方向から撮像可能に構成されている。このように構成すれば、実装ヘッドを部品吸着位置または部品装着位置の上方に配置した状態で、第1撮像部により部品吸着位置または部品装着位置の撮像を行うことができるので、実装ヘッドによる部品吸着動作または部品装着動作と撮像動作とを容易に並行して行うことができる。これにより、部品吸着動作または部品装着動作の時間が長くなるのを効果的に抑制することができる。
【0014】
上記一の局面による部品実装装置
では、第1撮像部は、複数の実装ヘッド毎に、ヘッドユニットの配列方向における撮像位置が設定されており、ヘッドユニットの配列方向における撮像位置毎に認識補正パラメータが設定されている。
これにより、複数の実装ヘッドの各々に対応する撮影位置毎に認識補正パラメータを用いて認識位置を補正することができるので、複数の実装ヘッドの各々に対応する部品吸着位置または部品装着位置を精度よく認識することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、上記のように、部品点数の増加を抑制することが可能で、かつ、ヘッドユニットの小型化を図ることが可能な部品実装装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1〜
図5を参照して、本発明の第1実施形態による部品実装装置100の構成について説明する。
【0019】
図1に示すように、部品実装装置100は、一対のコンベア2により基板PをX方向に搬送し、実装作業位置Mにおいて基板Pに部品31を実装する部品実装装置である。
【0020】
部品実装装置100は、基台1と、一対のコンベア2と、部品供給部3と、ヘッドユニット4と、支持部5と、一対のレール部6と、部品認識カメラ7と、撮像ユニット8と、制御部9とを備えている。
【0021】
一対のコンベア2は、基台1上に設置され、基板PをX方向に搬送するように構成されている。また、一対のコンベア2には、搬送中の基板Pを実装作業位置Mで停止させた状態で保持する保持機構が設けられている。また、一対のコンベア2は、基板Pの寸法に合わせてY方向の間隔を調整可能に構成されている。
【0022】
部品供給部3は、一対のコンベア2の外側(Y1側およびY2側)に配置されている。また、部品供給部3には、複数のテープフィーダ3aが配置されている。部品供給部3は、後述する実装ヘッド42に対して部品31を供給するように構成されている。
【0023】
テープフィーダ3aは、複数の部品31を所定の間隔を隔てて保持したテープが巻き付けられたリール(図示せず)を保持している。テープフィーダ3aは、リールを回転させて部品31を保持するテープを送出することにより、テープフィーダ3aの先端から部品31を供給するように構成されている。ここで、部品31は、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの電子部品を含む。
【0024】
ヘッドユニット4は、一対のコンベア2および部品供給部3の上方位置に配置されており、ノズル41(
図3参照)が下端に取り付けられた複数(10つ)の実装ヘッド42と、基板認識カメラ43とを含んでいる。また、ヘッドユニット4は、
図2に示すように、Z軸モータ44と、R軸モータ45と、リニアモータ46とを含んでいる。また、ヘッドユニット4には、撮像ユニット8が設けられている。
【0025】
実装ヘッド42は、基板Pに対して部品31を実装するように構成されている。具体的には、実装ヘッド42は、部品供給部3により供給される部品31を吸着して、実装作業位置Mに配置された基板Pに対して吸着した部品31を装着するように構成されている。また、実装ヘッド42は、昇降可能(Z方向に移動可能)に構成され、負圧発生機(図示せず)によりノズル41の先端部に発生された負圧によって、テープフィーダ3aから供給される部品31を吸着して保持し、基板Pにおける実装位置に部品31を装着(実装)するように構成されている。また、複数の実装ヘッド42はX方向に沿って一列に配置されている。つまり、ヘッドユニット4は、インライン型のヘッドユニットである。
【0026】
基板認識カメラ43は、基板Pの位置および姿勢を認識するために、基板PのフィデューシャルマークFを撮像するように構成されている。そして、フィデューシャルマークFの位置を撮像して認識することにより、基板Pにおける部品31の実装位置を正確に取得することが可能である。基板認識カメラ43には、照明431が設けられている。照明431は、基板認識カメラ43による撮像時に点灯されて撮像位置に光を照射する。
【0027】
Z軸モータ44は、複数の実装ヘッド42(ノズル41)の各々を上下方向(Z方向)に昇降移動させるように構成されている。具体的には、Z軸モータ44は、複数の実装ヘッド42毎に設けられており、複数の実装ヘッド42をそれぞれ独立して昇降移動させるように構成されている。
【0028】
R軸モータ45は、複数の実装ヘッド42(ノズル41)の各々を上下方向に延びる軸線回りに回動させるように構成されている。これにより、ノズル41に吸着された部品31の方向を調整することが可能である。
【0029】
リニアモータ46は、ヘッドユニット4に設けられた撮像ユニット8を水平方向に移動させるように構成されている。具体的には、リニアモータ46は、撮像ユニット8をヘッドユニット4に対してX方向に移動させるように構成されている。
【0030】
支持部5は、X軸モータ51を含んでいる。支持部5は、X軸モータ51を駆動させることにより、支持部5に沿ってヘッドユニット4をX方向に移動させるように構成されている。支持部5は、X方向における両端部が一対のレール部6により支持されている。
【0031】
一対のレール部6は、基台1上に固定されている。X1側のレール部6は、Y軸モータ61を含んでいる。レール部6は、Y軸モータ61を駆動させることにより、支持部5を一対のレール部6に沿ってX方向と直交するY方向に移動させるように構成されている。ヘッドユニット4が支持部5に沿ってX方向に移動可能であるとともに、支持部5がレール部6に沿ってY方向に移動可能であることによって、ヘッドユニット4は水平方向(XY方向)に移動可能である。
【0032】
部品認識カメラ7は、基台1の上面上に固定されている。部品認識カメラ7は、一対のコンベア2の外側(Y1側およびY2側)に配置されている。部品認識カメラ7は、部品31の実装に先立って部品31の吸着状態(吸着姿勢)を認識するために、実装ヘッド42のノズル41に吸着された部品31を下側(Z2側)から撮像するように構成されている。これにより、実装ヘッド42のノズル41に吸着された部品31の吸着状態を制御部9により取得することが可能である。
【0033】
撮像ユニット8は、ヘッドユニット4に設けられている。これにより、撮像ユニット8は、ヘッドユニット4がXY方向に移動することにより、ヘッドユニット4とともに水平方向(XY方向)に移動するように構成されている。また、撮像ユニット8は、
図3に示すように、1対の吸装着位置カメラ81と、照明82とを含んでいる。また、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、
図3に示すように、部品吸着位置を撮像可能に構成されている。また、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、
図4に示すように、基板Pに対する部品装着位置を撮像可能に構成されている。なお、吸装着位置カメラ81は、請求の範囲の「第1撮像部」の一例である。
【0034】
撮像ユニット8により撮像された部品吸着位置における画像に基づいて、部品31の吸着位置の水平方向(XY方向)の位置と上下方向(Z方向)の位置とを精度よく取得することが可能である。また、撮像ユニット8により撮像された部品装着位置における画像に基づいて、部品31の装着位置の水平方向(XY方向)の位置と上下方向(Z方向)の位置とを精度よく取得することが可能である。
【0035】
照明82は、吸装着位置カメラ81による撮像の際に発光するように構成されている。照明82は、吸装着位置カメラ81の周囲に設けられている。照明82は、LED(発光ダイオード)などの光源を有している。
【0036】
ここで、第1実施形態では、
図5に示すように、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能に構成されている。具体的には、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、リニアモータ46により、ヘッドユニット4に対してX方向に移動される。リニアモータ46は、移動ガイド部461と、可動部462とを含んでいる。撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、実装ヘッド42の配列方向に延びるようにヘッドユニット4に設けられた移動ガイド部461に沿って移動可能な可動部462に取り付けられている。つまり、可動部462は、リニアモータ駆動により、移動ガイド部461をX方向に沿って移動する。撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、可動部462とともに、移動ガイド部461に沿って移動する。
【0037】
撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、部品吸着位置および部品装着位置を複数の方向(角度)から撮像することが可能である。具体的には、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)は、部品吸着位置および部品装着位置を鉛直方向(Z方向)に対して複数の斜め方向から撮像可能に構成されている。また、一対の吸装着位置カメラ81は、上下方向に並んで配置されている。
【0038】
制御部9は、
図2に示すように、CPU91と、メモリ92とを含んでいる。制御部9は、一対のコンベア2による基板Pの搬送動作、ヘッドユニット4による実装動作、部品認識カメラ7、撮像ユニット8(吸装着位置カメラ81)および基板認識カメラ43による撮像動作などの部品実装装置100の全体の動作を制御するように構成されている。
【0039】
制御部9は、部品認識カメラ7により撮像した画像に基づいて、ノズル41に吸着された部品31の有無および姿勢の情報を取得する。また、制御部9は、吸装着位置カメラ81により撮像した部品吸着位置の周辺の画像に基づいて、部品供給部3における部品31の有無、位置および姿勢の情報を取得する。また、制御部9は、吸装着位置カメラ81により撮像した部品装着位置の周辺の画像に基づいて、部品装着位置における水平位置および高さ位置の情報を取得する。また、制御部9は、基板認識カメラ43により撮像した基板PのフィデューシャルマークFの画像に基づいて、基板Pの位置および姿勢の情報を取得する。
【0040】
ここで、吸装着位置カメラ81は、複数の実装ヘッド42毎に、ヘッドユニット4の配列方向における撮像位置が設定されている。つまり、吸装着位置カメラ81は、複数の実装ヘッド42の各々に対応するX方向の位置において、実装ヘッド42の各々に対応する部品吸着位置および部品装着位置を撮像するように構成されている。吸装着位置カメラ81の撮像位置は、メモリ92に記憶されている。そして、制御部9は、メモリ92に記憶された撮像位置に基づいて、リニアモータ46を駆動させて、吸装着位置カメラ81をX方向に移動させる。また、ヘッドユニット4の配列方向における撮像位置毎に認識補正パラメータが設定されている。認識補正パラメータは、実装ヘッド42の下降位置と、吸装着位置カメラ81の画像の中心位置との位置を補正する情報を含んでいる。認識補正パラメータは、撮像位置と関連付けられてメモリ92に記憶されている。制御部9は、撮像位置において撮像した画像と、対応する認識補正パラメータとに基づいて、画像を解析して、画像中の部品31の位置、または、画像中の部品装着位置を取得する。
【0041】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0042】
第1実施形態では、上記のように、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能な吸装着位置カメラ81を設ける。これにより、複数の実装ヘッド42の各々に撮像部を設けなくても、吸装着位置カメラ81を移動させることにより、複数の実装ヘッド42にそれぞれ対応する部品吸着位置および部品装着位置を撮像することができる。その結果、部品点数の増加を抑制することができるとともに、ヘッドユニット4の小型化を図ることができる。
【0043】
また、第1実施形態では、上記のように、吸装着位置カメラ81を、実装ヘッド42の配列方向に延びるようにヘッドユニット4に設けられた移動ガイド部461に沿って移動可能な可動部462に取り付ける。これにより、移動ガイド部461に沿って吸装着位置カメラ81を、複数の実装ヘッド42の各々に対応する位置に容易に移動させることができるので、共通の吸装着位置カメラ81により、複数の実装ヘッド42の部品吸着位置および部品装着位置を容易に撮像することができる。
【0044】
また、第1実施形態では、上記のように、吸装着位置カメラ81を、部品吸着位置および部品装着位置を鉛直方向(Z方向)に対して複数の斜め方向から撮像可能に構成する。これにより、実装ヘッド42を部品吸着位置または部品装着位置の上方に配置した状態で、吸装着位置カメラ81により部品吸着位置または部品装着位置の撮像を行うことができるので、実装ヘッド42による部品吸着動作または部品装着動作と撮像動作とを容易に並行して行うことができる。これにより、部品吸着動作または部品装着動作の時間が長くなるのを効果的に抑制することができる。
【0045】
また、第1実施形態では、上記のように、複数の実装ヘッド42毎に、ヘッドユニット4の配列方向における撮像位置を設定し、ヘッドユニット4の配列方向における撮像位置毎に認識補正パラメータを設定する。これにより、複数の実装ヘッド42の各々に対応する撮影位置毎に認識補正パラメータを用いて認識位置を補正することができるので、複数の実装ヘッド42の各々に対応する部品吸着位置または部品装着位置を精度よく認識することができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、
図6および
図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、撮像ユニットに吸装着位置カメラおよび部品カメラが設けられている構成の例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
【0047】
第2実施形態による部品実装装置200は、
図6に示すように、基台1と、一対のコンベア2と、部品供給部3と、ヘッドユニット4と、支持部5と、一対のレール部6と、部品認識カメラ7と、撮像ユニット8aと、制御部9とを備えている。
【0048】
撮像ユニット8aは、ヘッドユニット4に設けられている。また、撮像ユニット8aは、
図7に示すように、一対の吸装着位置カメラ81を含んでいる。吸装着位置カメラ81は、
図7(A)に示すように、部品吸着位置を撮像可能に構成されている。また、吸装着位置カメラ81は、基板Pに対する部品装着位置を撮像可能に構成されている。なお、吸装着位置カメラ81は、請求の範囲の「第1撮像部」の一例である。
【0049】
また、撮像ユニット8aは、部品カメラ83を含んでいる。部品カメラ83は、
図7(B)に示すように、実装ヘッド42(ノズル41)に吸着された部品31を下方から撮像可能に構成されている。具体的には、部品カメラ83は、ラインセンサを含み、ノズル41に吸着された部品31に対して移動しながら、部品31を撮像するように構成されている。なお、部品カメラ83は、請求の範囲の「第2撮像部」の一例である。
【0050】
ここで、第2実施形態では、撮像ユニット8a(吸装着位置カメラ81および部品カメラ83)は、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能に構成されている。具体的には、撮像ユニット8a(吸装着位置カメラ81および部品カメラ83)は、ヘッドユニット4に対してX方向に移動可能に構成されている。また、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83は、共通の移動ガイド部461(
図5参照)に沿って移動可能に構成されている。
【0051】
また、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83は、複数の実装ヘッド42の配列方向に沿って、一体的に移動するように構成されている。つまり、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83は、1つの撮像ユニット8aに一体的に設けられている。また、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83は、共通の可動部462に取り付けられている。そして、共通の可動部462を移動ガイド部461に沿って移動させることにより、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83が一体的に移動する。
【0052】
なお、第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0053】
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
第2実施形態では、上記のように、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能な吸装着位置カメラ81を設ける。これにより、部品点数の増加を抑制することができるとともに、ヘッドユニット4の小型化を図ることができる。
【0055】
また、第2実施形態では、上記のように、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83を、共通の移動ガイド部461に沿って移動可能に構成する。これにより、吸装着位置カメラ81の移動のための移動ガイド部と、部品カメラ83の移動のための移動ガイド部とを別個に設ける場合と異なり、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0056】
また、第2実施形態では、上記のように、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83を、複数の実装ヘッド42の配列方向に沿って、一体的に移動するように構成する。これにより、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83を移動させるための駆動部を別個に設ける場合と異なり、部品点数が増加するのを抑制することができる。また、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83を独立して移動させる場合と異なり、吸装着位置カメラ81の移動と部品カメラ83の移動とが互いに干渉するのを防止することができるので、吸装着位置カメラ81および部品カメラ83の移動の制御を簡素化することができる。
【0057】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0058】
(第3実施形態)
次に、
図8〜
図10を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、吸装着位置カメラおよび部品カメラに対して共通の撮像素子が設けられている構成の例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
【0059】
第3実施形態による部品実装装置300は、
図6に示すように、基台1と、一対のコンベア2と、部品供給部3と、ヘッドユニット4と、支持部5と、一対のレール部6と、部品認識カメラ7と、撮像ユニット8bと、制御部9とを備えている。
【0060】
撮像ユニット8bは、ヘッドユニット4に設けられている。また、撮像ユニット8bは、
図8に示すように、吸装着位置カメラ81aと、部品カメラ83aとを含んでいる。吸装着位置カメラ81aは、
図9に示すように、部品吸着位置を撮像可能に構成されている。また、吸装着位置カメラ81aは、基板Pに対する部品装着位置を撮像可能に構成されている。部品カメラ83aは、
図10に示すように、実装ヘッド42(ノズル41)に吸着された部品31を下方から撮像可能に構成されている。なお、吸装着位置カメラ81aは、請求の範囲の「第1撮像部」の一例である。また、部品カメラ83aは、請求の範囲の「第2撮像部」の一例である。
【0061】
ここで、第3実施形態では、撮像ユニット8b(吸装着位置カメラ81aおよび部品カメラ83a)は、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能に構成されている。具体的には、撮像ユニット8b(吸装着位置カメラ81aおよび部品カメラ83a)は、ヘッドユニット4に対してX方向に移動可能に構成されている。
【0062】
また、第3実施形態では、撮像ユニット8b(吸装着位置カメラ81aおよび部品カメラ83a)は、共通の撮像素子84と、撮像素子84の視野を吸装着位置カメラ81aと部品カメラ83aとに分割する光学系85とを含んでいる。具体的には、撮像素子84は、吸装着位置カメラ81aおよび部品カメラ83aの共通の撮像素子として機能する。また、吸装着位置カメラ81aには、第1撮像部光学系86が設けられている。また、部品カメラ83aには、第2撮像部光学系87が設けられている。また、光学系85は、光路を変更するプリズム851と、ミラー852および853とを有している。光学系85は、第1撮像部光学系86から入射する光と、第2撮像部光学系87から入射する光との両方を、撮像素子84に導くように構成されている。具体的には、光学系85は、第1撮像部光学系86から入射する光と、第2撮像部光学系87から入射する光とを、撮像素子84の異なる領域に導くように構成されている。言い換えると、光学系85は、撮像素子84の視野を、吸装着位置カメラ81a側と、部品カメラ83a側とに分割するように構成されている。
【0063】
第1撮像部光学系86は、
図9に示すように、単一の撮像素子84の視野をさらに分割させて、部品吸着位置または部品装着位置を複数の方向から撮像可能にするように構成されている。具体的には、第1撮像部光学系86は、ミラー861、862、863および864を含んでいる。ミラー862および861により反射されて導かれた光と、ミラー864および863により反射されて導かれた光とが、光学系85を介して、撮像素子84の互いに異なる領域に入射する。
【0064】
第2撮像部光学系87は、
図10に示すように、単一の撮像素子84の視野をさらに分割させて、実装ヘッド42(ノズル41)に吸着された部品31を下方および側方の両方から撮像可能にするように構成されている。具体的には、第2撮像部光学系87は、ミラー871と、光路長調整部872と、ミラー873とを含んでいる。ミラー873、光路長調整部872およびミラー871を介して撮像素子84に光が導かれる。これにより、撮像素子84により、実装ヘッド42(ノズル41)に吸着された部品31が下方から撮像される。また、光路長調整部872およびミラー871を介して撮像素子84に光が導かれる。これにより、撮像素子84により、実装ヘッド42(ノズル41)に吸着された部品31が側方から撮像される。
【0065】
なお、第3実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0066】
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0067】
第3実施形態では、上記のように、複数の実装ヘッド42が配列される配列方向に沿って移動可能な吸装着位置カメラ81aを設ける。これにより、部品点数の増加を抑制することができるとともに、ヘッドユニット4の小型化を図ることができる。
【0068】
また、第3実施形態では、上記のように、吸装着位置カメラ81aおよび部品カメラ83aは、共通の撮像素子84と、撮像素子84の視野を吸装着位置カメラ81aと部品カメラ83aとに分割する光学系85とを含む。これにより、吸装着位置カメラ81aの撮像素子と、部品カメラ83aの撮像素子とを共通化することができるので、吸装着位置カメラ81aの撮像素子と部品カメラ83aの撮像素子とを別個に設ける場合に比べて、部品点数を減少させることができる。
【0069】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0070】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0071】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、吸装着位置カメラ(第1撮像部)により、部品吸着位置および部品装着位置の両方を撮像する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1撮像部は、部品吸着位置、および、基板に対する部品装着位置のうち少なくとも一方を撮像可能に構成されていればよい。
【0072】
また、上記第1〜第3実施形態では、吸装着位置カメラ(第1撮像部)が、鉛直方向に対して複数の方向から撮像可能である構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1撮像部は、単一の方向から撮像可能であってもよい。
【0073】
また、上記第1〜第3実施形態では、複数の実装ヘッドが1列の直線状に配置されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の実装ヘッドが複数列配置されていてもよいし、複数の実装ヘッドが湾曲状に配置されていてもよい。
【0074】
また、上記第1〜第3実施形態では、吸装着位置カメラ(第1撮像部)が、複数の実装ヘッドが配列される方向に、リニアモータにより移動する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1撮像部は、たとえば、ボールネジの駆動により、複数の実装ヘッドが配列される方向に移動してもよい。
【0075】
また、上記第1〜第3実施形態では、ヘッドユニットに、吸装着位置カメラ(第1撮像部)が、1セット設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の実装ヘッドにつき1セットの第1撮像部が設けられていれば、ヘッドユニットに、複数セットの第1撮像部が設けられていてもよい。
【0076】
また、上記第2および第3実施形態では、吸装着位置カメラ(第1撮像部)と、部品カメラ(第2撮像部)とが、一体的に移動する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1撮像部と、第2撮像部とが、複数の実装ヘッドの配列方向に沿って、独立して移動するように構成してもよい。
【0077】
また、上記第1〜第3実施形態では、部品供給位置にテープに保持された部品を供給する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、部品供給位置にトレイなどに載置された部品を供給してもよい。