(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、
図1に示す送風装置の中心軸Aの延びる方向を単に「軸方向」と呼び、送風装置の中心軸Aを中心とする径方向及び周方向を単に「径方向」及び「周方向」と呼ぶことにする。同様にして、インペラについても、送風装置内に組み込まれた状態において送風装置の軸方向、径方向及び周方向と一致する方向を単に「軸方向」、「径方向」及び「周方向」と呼ぶことにする。本明細書では、
図2に示す方向に送風装置を配置した場合の中心軸Aと平行な方向を上下方向と定義する。なお、上下方向は単に説明のための用いられる名称であって、実際の位置関係や方向を限定しない。また、本明細書では、面一は、必ずしも完全に面一でない状態も含む。
<1.送風装置の構成>
【0015】
本発明の例示的な実施形態の送風装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る送風装置1の概略斜視図である。
図2は、本発明の実施形態に係る送風装置1の概略断面図である。
図1及び
図2に示すように、送風装置1は、モータ2と、インペラ3と、インペラカバー4と、制御基板5と、を備える。
【0016】
モータ2は、軸方向に延びる筒状のモータカバー20を有する。モータカバー20によって、ロータ21及びステータ22が覆われる。円筒状のロータ21はマグネットを含む。ロータ21はシャフト23に固定される。シャフト23は、中心軸Aに沿って延びる柱状の部材である。ロータ21は、シャフト23の径方向外方に配置され、シャフト23を軸周りに囲む。シャフト23は、上側ベアリング24aと下側ベアリング24bとによって、中心軸A周りに回転可能に支持される。上側ベアリング24aは、ロータ21より上側に配置される。下側ベアリング24bとは、ロータ21より下側に配置される。
【0017】
円環状のステータ22は、積層鋼板からなるステータコアと、ステータコアに絶縁部材を介して巻回されるコイルとを含む。ステータ22は、モータ2の電機子である。ステータ22は、ロータ21の径方向外方に配置され、ロータ21を囲む。ステータ22は、モータカバー20に固定される。
【0018】
モータ20は、ロータ21と下側ベアリング24bとの間に配置されるセンサ基板25を有する。センサ基板25上には、少なくも3つの回転センサ25aが実装される。回転センサ25aは例えばホール素子である。回転センサ25aは、詳細にはロータ21の回転に伴って回転するセンサ用マグネットに対向する。回転センサ25aによって、ロータ21の回転位置を検出することができる。
【0019】
インペラ3は、シャフト23の上端部に固定される。このために、インペラ3は、モータ20の駆動によってシャフト23とともに回転する。すなわち、インペラ3は、回転軸を中心として回転する。本実施形態において、インペラの回転軸は中心軸Aである。インペラ3の詳細構成については後述する。
【0020】
インペラカバー4は、インペラ3を上側から覆う上壁部40を備える。上壁部40は、軸方向からの平面視において円環状である。上壁部40の中央部には、上側に向けて突出する突出部40aが設けられる。突出部40aは、軸方向に延びる円筒形である。すなわち、上壁部40は、突出部40aを有することによって、軸方向からの平面視において円形のカバー開口40bを有する。軸方向からの平面視において、カバー開口40bの中心は中心軸Aと一致する。カバー開口40bが設けられることによって、軸方向上側からの平面視において、インペラ3の一部が送風装置1の外部に露出する。上壁部40の外面には、突出部40aから外周端まで径方向に延びる補強リブ40cが複数設けられる。複数の補強リブ40cは、周方向に等間隔に配置される。
【0021】
インペラカバー4は、インペラ3を側方から覆う側壁部41を有する。側壁部41は、上壁部40の外周縁から軸方向下側に向けて延びる円筒状である。本実施形態では、側壁部41は上壁部40と同一部材である。軸方向からの平面視において、側壁部41の中心は中心軸Aと一致する。側壁部41の直径は、モータカバー20の直径と同一である。側壁部40の外周面とモータカバー20の外周面とは面一である。本実施形態では、詳細には、モータカバー20の上端部の外周側直径が、側壁部41の下端部の内周側直径とほぼ同じに設けられる。詳細には、前者が後者よりも若干小さい。これにより、側壁部41は、モータカバー20に被せられている。
【0022】
制御基板5は、モータ2の軸方向下側に配置される。制御基板5は、例えばモータ2によって支持される。制御基板5の下面には電界コンデンサ50が実装される。制御基板5は、ステータ22に含まれるコイルを形成する導線、及び、センサ基板25と電気的に接続されてモータ2の制御を行う。
【0023】
送風装置1においては、モータ2を駆動させることによって、インペラ3が高速回転する。インペラ3は、例えば70000rpm程度の速度で回転する。インペラ3の高速回転によって、カバー開口40bからインペラ3内に空気が引き込まれる。インペラ3内に引き込まれた空気は、インペラ3内の空気流路を介して径方向外側に排出される。インペラ3から排出された空気は、インペラカバー4内の流路に沿ってモータ2の内部に導かれ、その後、モータ2の外部に排出される。
<2.インペラの構成>
【0024】
本発明の例示的な実施形態のインペラ3について説明する。
図3は、本発明の実施形態のインペラ3の概略斜視図である。
図3に示すように、インペラ3は、ベースプレート30と、シュラウド31と、ブレード32とを備える。本実施形態において、一例として、ベースプレート30、シュラウド31、及びブレード32は、同一材質の金属で形成される。ベースプレート30、シュラウド31、及びブレード32は、例えばアルミニウム合金によって形成される。ただし、ベースプレート30、シュラウド31、及びブレード32は、アルミニウム合金以外の材質で形成されても良いし、それぞれが異なる材質で形成されても良い。
【0025】
図4は、本発明の実施形態のインペラ3が備えるベースプレート30の概略斜視図である。ベースプレート30は、軸方向と直交する方向に拡がる。詳細には、ベースプレート30は円板状である。ベースプレート30は、中央部に軸方向に貫通するシャフト用開口301を有する。シャフト用開口301には、シャフト23の上端部が挿通される。シャフト用開口301の外縁部は、軸方向からの平面視において、円弧部301aと直線部301bとを有する(後述の
図12参照)。この形状は、シャフト23の上端部に対応した形状であり、インペラ3をシャフト23に対して回転不能に取り付けることを可能にする。
【0026】
シュラウド31とベースプレート30の少なくとも一方は、軸方向に貫通する貫通孔302、313を有する。本実施形態においては、ベースプレート30は、軸方向に貫通する貫通孔302を有する。詳細には、ベースプレート3は、貫通孔302を複数有する。複数の貫通孔302は、シャフト用開口301の周囲に規則的に配置される。なお、ベースプレート30は、複数の貫通孔302よりも径方向内方に配置されて、シャフト用開口301の周囲を囲む複数の補助貫通孔303も有する。複数の貫通孔302及び補助貫通孔303の形状及び配置の詳細については後述する。
【0027】
図5は、本発明の実施形態のインペラ3が備えるシュラウド31の概略斜視図である。シュラウド31は、ベースプレート30の一方側に位置し、ベースプレート30と軸方向に間隔をあけて対向する。本実施形態では、シュラウド31は、ベースプレート30の上側に位置する。シュラウド31は、軸方向上側に向かって先搾りの円筒状に形成される。より詳細に述べると、シュラウド31は、略円錐台形状の先搾り部311と、先搾り部311より径方向外方に位置する平板部312と、を有する。平板部312は、軸方向上側からの平面視において、円環状である。先搾り部311は上端が大きく開口する。この開口部311aは、インペラ3の吸気口である。シュラウド31の直径は、ベースプレート30の直径と同じである。軸方向からの平面視において、シュラウド31の外周縁とベースプレート30の外周縁とは重なり合う。
【0028】
シュラウド31は、軸方向に貫通する貫通孔313を有する。より詳細に述べると、シュラウド31は、貫通孔313を複数有する。複数の貫通孔313は、開口部311aの周囲に規則的に配置される。複数の貫通孔313は、平板部312のみならず、先搾り部311にも形成される。複数の貫通孔313の形状及び配置の詳細については後述する。
【0029】
図3に示すように、ブレード32は、ベースプレート30とシュラウド31との間に配置される。詳細には、インペラ3は、複数のブレード32を有する。
図6は、本発明の実施形態のインペラ3が備える複数のブレード32の概略斜視図である。ブレード32は、インペラ3の径方向の内側から外側に向かって延びる板状部材である。ブレード32は、詳細には湾曲している。ブレード32は、軸方向に沿って起立して配置される。複数のブレード32は、周方向に等間隔に配置される。
【0030】
本実施形態において、ブレード32は、2種類のブレード32a、32bを含む。ブレード32の種類数は、本実施形態の数に限定されず、1種類或いは3種類以上であってよい。2種類のブレード32a、32bは、同じ種類同士で周方向に沿って等間隔に配置される。本実施形態では、第1のブレード32a及び第2のブレード32bの数は、いずれも7個である。インペラ3が有するブレード32の総数は14個である。なお、各ブレード32a、32bの数は、例示にすぎず、適宜変更してよい。場合によっては、第1のブレード32aと第2のブレード32bの数は異なっていてもよい。
【0031】
第1のブレード32a及び第2のブレード32bは、軸方向からの平面視において、曲率を持って延びている。第1のブレード32a及び第2のブレード32bは、軸方向上側からの平面視において、インペラ3が反時計回り方向に回転した場合に、径方向内方が径方向外方に対して先行する湾曲形状である。第1のブレード32a及び第2のブレード32bの一端は、いずれも、ベースプレート30の外周縁に位置する。第1のブレード32a及び第2のプレート32bの他端は、ベースプレート30の外周縁よりも径方向内側に位置する。ただし、第1のブレード32aの他端の方が、第2のブレード32bの他端よりも径方向外方に位置する。すなわち、第1のブレード32aは、第2のブレード32bに比べて径方向の長さが短い。
【0032】
ブレード32は、軸方向一方側(上側)及び他方側(下側)に突出する突起321を有する。第1のブレード32aは、径方向に延びる略矩形状の板状部材を周方向に湾曲させて構成される。第1のブレード32aは、径方向内側端部及び径方向外側端部に軸方向上側に突出する突起321を有する。第1のブレード32aは、径方向内側端部及び径方向外側端部に軸方向下側に突出する突起321を有する。第1のブレード32aは、合計4つの突起321を有する。軸方向上側に突出する突起321と、軸方向下側に突出する突起321とが設けられる径方向の位置は同じであり、両者は同じ形状を有する。本実施形態では、突起321は、一例として矩形板状である。
【0033】
第2のブレード32bは、径方向に延びる略矩形板状の矩形部32aaと、矩形部322aaより軸方向の幅が広い部分を有する板状の幅広部32abとからなる。幅広部32abは、矩形部32aaよりも径方向内側に位置する。幅広部32abは、先搾り部311の傾斜に合わせて傾斜して軸方向の幅を拡げる。インペラ3の軸方向上側からの平面視において、開口部311aを介して幅広部32abの一部が見える。
【0034】
矩形部32aaは、第1のブレード32aと同様に湾曲する。矩形部32aaには、第1のブレード32aと同様に、軸方向上側に突出する突起321と、軸方向下側に突出する突起321とが設けられる。矩形部32aaに設けられる突起321の径方向の位置は、第1のブレード部32aと同じ位置である。すなわち、矩形部32aaに設けられる突起321と、第1のブレード部32aに設けられる突起321とは、同一円上に並ぶ。幅広部32abは周方向に湾曲しながら矩形部322aに繋がる。幅広部32abは、軸方向下側に突出する補助突起322を有する。第2のブレード32bは、合計4つの突起321と、1つの補助突起322とを有する。
【0035】
ブレード32の軸方向下側に突出する各突起321は、ベースプレート30の各貫通孔302に挿入される。すなわち、複数の貫通孔302のそれぞれは、ベースプレート30の、ブレード32の軸方向下側に突出する各突起321と対向する位置に設けられる。
図4に示すように、ベースプレート30は、複数の貫通孔302が同一の半径位置上に等間隔で並ぶ貫通孔群を2つ有する。2つの貫通孔群は、ベースプレート30に形成される半径位置が異なる。本実施形態では、2つの貫通孔群は、いずれも14個の貫通孔302を有する。
【0036】
なお、複数の補助貫通孔303のそれぞれは、ベースプレート30の、第2のブレード32bの各補助突起32と対向する位置に設けられる。複数の補助貫通孔303は、2つの貫通孔群より径方向内方に配置され、同一の半径位置上に等間隔で並ぶ。本実施形態では、複数の補助貫通孔303の数は7個である。
【0037】
ブレード32の軸方向上側に突出する各突起321は、シュラウド31の各貫通孔313に挿入される。すなわち、複数の貫通孔313のそれぞれは、シュラウド31の、ブレード32の軸方向上側に突出する各突起321と対向する位置に設けられる。
図5に示すように、シュラウド31は、複数の貫通孔313が同一の半径位置上に等間隔で並ぶ貫通孔群を2つ有する。2つの貫通孔群は、シュラウド31に形成される半径位置が異なる。本実施形態では、2つの貫通孔群は、いずれも14個の貫通孔313を有する。
【0038】
各貫通孔302、313に挿入された突起321は、軸方向先端部が押し潰されてかしめ固定される。すなわち、ブレード32は、貫通孔302、313に挿入されて軸方向先端部がかしめ固定された突起321を有する。なお、軸方向下側に突出する突起321の軸方向先端部は、突起321の軸方向下端部である。軸方向上側に突出する突起321の軸方向先端部は、突起の321の軸方向上端部である。
【0039】
本実施形態では、複数の補助貫通孔303に挿入される補助突起322は、軸方向先端部がかしめ固定されない。ただし、これは一例であり、複数の補助貫通孔303もかしめ固定されてよい。
【0040】
ベースプレート30に設けられる貫通孔302は、軸方向からの平面視において略矩形状である。本実施形態では、貫通孔302は、突起321の形状に合わせて周方向に若干湾曲する。略矩形状の貫通孔302の長手方向は、軸方向からの平面視において、周方向及び径方向に対して傾く。
【0041】
図7は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるベースプレート30に設けられる貫通孔302の概略断面図である。
図7は、ベースプレート30を周方向に沿って切断した断面図である。貫通孔302は、第1の部分302aと、第2の部分302bと、を有する。貫通孔302は、軸方向上側に設けられる第1の部分302aを有する。第1の部分302aは、突起321の根元側が挿入される。貫通孔302は、軸方向下側に設けられる第2の部分302bを有する。第2の部分302bは、突起321の先端側が挿入されて第1の部分302aよりも周方向の幅が広い。
【0042】
第1の部分302aは、周方向及び径方向において、突起321よりも若干幅広に設けられる。第1の部分302aは、ベースプレート30の上端から軸方向下側に向けて延びる内壁3021を有する。内壁3021は、例えばベースプレート30の軸方向の厚みの中間位置まで延びる。第2の部分302bは、内壁3021の下端部からベースプレート30の下端まで延びる傾斜面3022を有する。傾斜面3022は、孔の幅を第1の部分302aよりも拡げる方向に傾く。傾斜面3022の傾斜角は、特に限定されず、任意の値であってよい。傾斜角は、ベースプレート30の下端面30aに対する角度のことである。本実施形態においては、周方向に対向する傾斜面3022の傾斜角の大きさは同じである。すなわち、第2の部分302bは、周方向において対称な断面形状を有する。
【0043】
なお、本実施形態では、第2の部分302bは、周方向と同様に径方向においても、第1の部分302aより幅広に形成される。また、本実施形態では、補助貫通孔303は、補助突起322がかしめ固定されないために、貫通孔302とは異なる形状である。補助貫通孔303は、例えば、軸方向全体に亘って第1の部分302aと同様の形状を有する。
【0044】
シュラウド31に設けられる貫通孔313は、軸方向からの平面視において略矩形状である。本実施形態では、貫通孔313は、突起321の形状に合わせて周方向に若干湾曲する。略矩形状の貫通孔313の長手方向は、軸方向からの平面視において、周方向及び径方向に対して傾く。本実施形態では、シュラウド31に設けられる貫通孔313は、軸方向からの平面視において、ベースプレートに設けられる貫通孔302と重なる。
【0045】
図8は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるシュラウド31に設けられる貫通孔313の概略断面図である。
図8は、シュラウド31を周方向に沿って切断した断面図である。貫通孔313は、軸方向下側に設けられる第1の部分313aを有する。第1の部分313aは、突起321の根元側が挿入される。貫通孔313は、軸方向上側に設けられる第2の部分313bを有する。第2の部分313bは、突起321の先端側が挿入されて第1の部分313aよりも周方向の幅が広い。
【0046】
第1の部分313aは、周方向及び径方向において、突起321よりも若干幅広に設けられる。第1の部分313aは、シュラウド31の下端から軸方向上側に向けて延びる内壁3131を有する。内壁3131は、例えばシュラウド31の軸方向の厚みの中間位置まで延びる。第2の部分313bは、内壁3131の上端部からシュラウド31の上端まで延びる傾斜面3132を有する。傾斜面3132は、孔の幅を第1の部分313aよりも拡げる方向に傾く。傾斜面の傾斜角は、特に限定されず、任意の値であってよい。傾斜角は、シュラウド31の上端面31aに対する角度のことである。本実施形態においては、周方向に対向する傾斜面3132の傾斜角の大きさは同じである。すなわち、第2の部分313bは、周方向において対称な断面形状を有する。
【0047】
なお、本実施形態では、第2の部分313bは、周方向と同様に径方向においても、第1の部分313aより幅広に形成される。また、本実施形態では、シュラウド31に設けられる貫通孔313は、ベースプレート30に設けられる貫通孔302の上下を逆にした構成である。ただし、これは例示すぎず、シュラウド313に設けられる貫通孔313は、ベースプレート30に設けられる貫通孔302と異なる構成であってよい。
【0048】
図9は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるベースプレート30における、貫通孔302と突起321の関係を示す模式図である。
図9は、ベースプレート30及び突起321を周方向に沿って切断した断面図である。突起321の軸方向先端面が、シュラウド31の軸方向一方側端面又はベースプレート30の軸方向他方側端面と面一である。これにより、インペラ3の表面における空気抵抗を減らして乱流の発生を低減することができる。よって、インペラ3の送風効率を向上することができる。本実施形態においては、突起321の軸方向先端面321aは、ベースプレート30の軸方向他方側端面(軸方向下端面)30aと面一である。突起321の軸方向先端部は、かしめ固定のために押し潰されて、軸方向下端面30aと平行な面内方向に拡がる。第2の部分302bは、突起321よりも幅広に形成される。突起321の押し潰された部分は、第2の部分302b内に収容される。この結果、軸方向先端面321aは、軸方向下端面30aと面一になる。なお、ここで言う面一には、軸方向先端面321aが、軸方向下端面30aに対して若干上側又は下側にある状態も含まれる。
【0049】
図10は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるシュラウド31における、貫通孔313と突起321の関係を示す模式図である。
図10は、シュラウド31及び突起321を周方向に沿って切断した断面図である。突起321の軸方向先端面321aは、シュラウド31の軸方向一方側端面(軸方向上端面)31aと面一である。軸方向先端面321aが、軸方向上端面31aと面一になる理由については、ベースプレート30の場合と同様である。また、ここで言う面一には、軸方向先端面321aが、軸方向上端面31aに対して若干上側又は下側にある状態も含まれる。
【0050】
本実施形態のインペラ3においては、軸方向上端面31aと下端面30aのいずれにおいても、ブレード32の突起321が端面と面一になる。このために、本実施形態のインペラ3は、インペラ3の表面における空気抵抗を減らして乱流の発生を低減することができる。本実施形態のインペラ3は、送風効率を向上することができる。
【0051】
図11は、本発明の実施形態に係るインペラ3を軸方向一方側から平面視した場合における一部の構成を示す概略拡大図である。
図12は、本発明の実施形態に係るインペラ3を軸方向他方側から平面視した場合における一部の構成を示す概略拡大図である。軸方向一方側と他方側の少なくとも一方からの平面視において、第2の部分302b、313bの一部が露出している。本実施形態においては、軸方向一方側(上側)からの平面視において、第2の部分313bの一部が露出する。軸方向他方側(下側)からの平面視において、第2の部分302bの一部が露出する。
【0052】
第2の部分302b、313bは、かしめ固定のために押し潰された突起321の軸方向先端部を収容するために必要なサイズより大きく形成される。第2の部分302b、313bの一部において、突起321の押し潰された部分が入り込まない空間が生じる。これによって、第2の部分302b、313bの一部が露出する。本実施形態のインペラ3によれば、インペラ3の表面からの突起321の突出を抑制できるので、空気抵抗を減らして乱流の発生を低減することができる。本実施形態のインペラ3によれば、送風効率を向上することができる。
【0053】
軸方向一方側と他方側の少なくとも一方からの平面視において、第2の部分302b、313bは、第1の露出部と、第2の露出部と、を有する。本実施形態においては、
図11に示すように、軸方向一方側からの平面視において、第2の部分313bは、第1の露出部33aと第2の露出部33bとを有する。第1の露出部33aは、周方向一方側に位置する。第2の露出部33bは、周方向他方側に位置する。第1の露出部33a及び第2の露出部33bは、周方向において、突起321と第2の部分313bを構成する内壁との間に生じる隙間である。第1の露出部33aと第2の露出部33bとは、突起321を挟んで周方向の反対側に位置する。軸方向一方側からの平面視において、第1の露出部33aの面積と第2の露出部33bの面積とは異なる。このような形状は、突起321の軸方向先端部を周方向に旋回するローラを使用してかしめ工程を行うことによって形成される。なお、ローラ63を使用したかしめ工程を行うことで、塑性変形をできるだけ低減したインペラ3を構成できる。ローラを用いたかしめ工程については後述する。
【0054】
なお、第1の露出部33aの面積と第2の露出部33bの面積とが異なる形状は、
図12に示すように、軸方向他方側からの平面視においても認められる。この点については、後述する。
【0055】
図3及び
図11に示すように、インペラ3は、突起321が挿入されている貫通孔313を複数有する。軸方向一方側と他方側の少なくとも一方からの平面視において、第1の露出部33aの面積が第2の露出部33bの面積より大きい貫通孔313の数は、第1の露出部33aの面積が第2の露出部33bの面積より小さい貫通孔313の数よりも多い。本実施形態においては、軸方向一方側からの平面視において、第1の露出部33aの面積が第2の露出部33bの面積より大きい貫通孔313の数は、第1の露出部33aの面積が第2の露出部33bの面積より小さい貫通孔313の数よりも多い。また、軸方向一方側と他方側の少なくとも一方からの平面視において、第1の露出部33aの面積の総和と第2の露出部33bの面積の総和とが異なる。本実施形態では、第1の露出部33aの面積の総和の方が、第2の露出部33bの面積の総和よりも大きい。本実施形態においては、軸方向一方側からの平面視において、第1の露出部33aの面積の総和と第2の露出部33bの面積の総和とが異なる。本実施形態では、第1の露出部33aの面積の総和の方が、第2の露出部33bの面積の総和よりも大きい。これらの形状は、突起321の軸方向先端部を周方向に旋回するローラを使用してかしめ工程を行うことによって形成される。ローラ63を使用したかしめ工程を行うことで、塑性変形をできるだけ低減したインペラ3を構成できる。ローラを用いたかしめ工程については後述する。なお、これらの形状は、
図12に示すように、軸方向他方側からの平面視においても認められる。この点の説明については、後述する。
<3.インペラの製造方法>
【0056】
本発明の例示的な実施形態のインペラ3の製造方法について説明する。インペラ3の製造方法は、ベースプレート30と、シュラウド31と、ブレード32とを準備する第1の工程を有する。ベースプレート30は、インペラ3の軸方向と直交する方向に拡がる。シュラウド31は、ベースプレート30の一方側に位置し、ベースプレート30と軸方向に間隙をあけて対向する。ブレード32は、ベースプレート30とシュラウド31との間に配置される。ベースプレート30、シュラウド31、及び、ブレード32の準備は、金型を用いたプレス加工が利用される。これらの部材30〜32は、いずれから準備されてもよく、その順番は特に限定されない。これらの部材30〜32は、同時に準備されてもよい。なお、ブレード32は、第1のブレード32aと第2のブレード32bとの複数種類が準備される。
【0057】
インペラ3の製造方法は、ブレード32の軸方向一方側(上側)と他方側(下側)の少なくとも一方に軸方向に延びる突起321を形成する第2の工程を有する。本実施形態では、軸方向上側と下側との両方に突起321が形成される。すなわち、第2の工程において、軸方向一方側と他方側との両方に突起321が形成される。突起321の形成には、金型を用いたプレス加工が利用される。突起321の形成工程は、第1の工程におけるブレード32の準備と同時に行われてもよい。なお、本実施形態では、突起321の形成と同時に、補助突起322も形成される。補助突起322は、かしめ固定されないために、突起321に比べて軸方向への突出高さが小さく形成される。
【0058】
インペラ3の製造方法は、シュラウド31とベースプレート30との少なくとも一方に、貫通孔を形成する第3の工程を有する。本実施形態では、シュラウド31とベースプレート30との両方に、貫通孔302、313が形成される。つまり、シュラウド31とベースプレート30の両方が貫通孔302、313を有する。貫通孔302、313は、第1の部分302a、313aと第2の部分302b、313bとを有する。このために、貫通孔302、313の形成は、プレスによる孔あけ加工、面取り加工、面押し加工の順で行われる。貫通孔の形成は、シュラウド31とベースプレート30とのいずれから先に行われてもよい。貫通孔の形成は、シュラウド31とベースプレート30とで同時に行われてもよい。第3の工程は、第1の工程と第2の工程の少なくとも一方と同時に行われてもよい。
【0059】
インペラ3の製造方法は、貫通孔302、313に突起321を挿入してブレード32をベースプレート30とシュラウド31との間に挟む第4の工程を備える。本実施形態では、ベースプレート30とシュラウド31との両方で、突起321の貫通孔302、313への挿入が行われる。第4の工程によって、かしめ前のインペラが形成される。
【0060】
図13は、本発明の実施形態のインペラ3の製造方法において形成されるかしめ前のインペラ3´の概略側面図である。
図13に示すように、かしめ前においては、突起321は、ベースプレート30の軸方向下端面30aから突出する。また、突起321は、シュラウド31の軸方向上端面31aから突出する。なお、補助突起322の先端は、ベースプレート30の軸方向下端面30aと面一である。
【0061】
図14は、かしめ前のインペラ3´における貫通孔302、313と突起321の関係を示す模式図である。ベースプレート30の軸方向下端面30a、傾斜面3022、及び突起322の側壁によって構成される空間S1の容積は、突起321の軸方向下端面30aから突出する部分の体積よりも、若干大きく形成される。シュラウド31の軸方向上端面31a、傾斜面3132、及び突起322の側壁によって構成される空間S2の容積は、突起321が軸方向一方側端面31aから突出する体積よりも若干大きく形成される。このために、後に行われるかしめ工程によって、突起321の軸方向先端部が押し潰された際に、突起322は貫通孔302、313内に収容される。
【0062】
インペラ3の製造方法は、シュラウド31又はベースプレート30と、ブレード32とをかしめる第5の工程を備える。本実施形態においては、インペラ3の製造方法は、シュラウド31とブレード32とをかしめる第5の工程を備える。第5の工程はかしめ工程である。
図15は、本発明の実施形態のインペラ3の製造方法に使用されるかしめ装置6を示す概略正面図である。かしめ装置6は、装置本体部(不図示)に固定される台座60を有する。かしめ装置6は、台座60に固定されて、かしめ前のインペラ3´を載せる治具61を有する。かしめ装置6は、治具61に載せられたかしめ前のインペラ3´の中心軸と略一致する軸を中心として回転する旋回部62を有する。本実施形態では、一例として、旋回部62の回転方向は上側からの平面視において時計回り方向である。上記のかしめ工程では、周方向に等間隔に配置された複数のローラ63が用いられる。具体的には、旋回部62の下面には、フリー回転のローラ63が複数取り付けられる。複数のローラ63は、旋回部62の回転軸を基準として、周方向に等間隔に配置される。本実施形態では、ローラ63の数は2つであり、2つローラ63は180°間隔で配置される。旋回部62は、上下方向に可動である。
【0063】
シュラウド31とブレード32とをかしめる際には、かしめ前のインペラ3´が治具61に載せられる。かしめ前のインペラ3´は、シュラウド31が上となって治具61に載せられる。治具61には、ベースプレート30から下向きに突出する各突起321を嵌め込む複数の孔が形成されている。かしめ前のインペラ3´が治具61に載せられた状態で、旋回部62が下方に下げられる。旋回部62は、ローラ63がかしめ前のインペラ3´に当接するまで下げられる。この状態で、旋回部62が旋回されて、ローラ62も旋回する。ローラ62は、シュラウド31上を転がりながら旋回する。これによって、突起321の軸方向先端部が押し潰されて、シュラウド31とブレード32がかしめられる。
【0064】
本実施形態では、シュラウド31の先搾り部311の一部にも貫通孔313が形成される。すなわち、先搾り部311においても、突起321を潰すためにローラ63が当接する。先搾り部311に過剰な力が加わることを避けるために、ローラ63の内側下部には傾斜部63aが形成される。傾斜部63aは、先搾り部311の表面に沿う形状である。傾斜部63aが設けられることによって、先搾り部311の変形を抑制して、突起321を押圧できる。
【0065】
本実施形態のインペラ3の製造方法は、第5の工程の後に、ブレード32を挟むベースプレート30及びシュラウド31を纏めて上下反転する第6の工程を備える。本実施形態の第5の工程では、ブレード32を挟むベースプレート30及びシュラウド31は、シュラウド31が上とされた。このため、第6の工程では、ブレード32を挟むベースプレート30及びシュラウド31は、ベースプレート30が上とされ、治具61に載せられる。なお、本実施形態では、上下反転が行われる前に、治具61の取り替えが行われる。これは、ベースプレート30とシュラウド31が異なる形状であるためである。
【0066】
本実施形態のインペラ3の製造方法は、シュラウド31とベースプレート30のうち、第5の工程でブレード32とかしめられていない方をブレード32とかしめる第7の工程を備える。本実施形態では、第5の工程で、シュラウド31とブレード30とがかしめられた。このために、第7の工程では、ベースプレート30とブレード32とがかしめられる。第7の工程はかしめ工程である。第7の工程でも、かしめ装置6が用いられ、かしめ方法は同じである。
【0067】
本実施形態では、1つのかしめ装置6を用いて、上下反転により、シュラウド31とブレード32のかしめ固定と、ベースプレート30とブレード32のかしめ固定を行えるので便利である。これにより形成されるインペラ3では、軸方向一方側(上側)からの平面視において突起321の軸方向先端部が貫通孔313に対して偏る周方向の向きと、軸方向他方側(下側)からの平面視において突起321の軸方向先端部が貫通孔302に対して偏る向きとが同じである。
図11及び
図12の比較において、突起321は、いずれも周方向の同じ側に偏っている。この偏りのために、上述した第1の露出部33aの面積と第2の露出部33bの面積の差が生じる。なお、上述のかしめ工程においては、インペラ3を上下反転させる際に、かしめ装置6のローラ63の回転方向を切り替えることも可能である。その際に構成されるインペラ3においては、軸方向一方側(上側)からの平面視において突起321の軸方向先端部が貫通孔313に対して偏る周方向の向きと、軸方向他方側(下側)からの平面視において突起321の軸方向先端部が貫通孔302に対して偏る向きとが異なる。これにより、例えば軸方向一方側(上側)からの平面視において、各突起321をかしめる際に、各突起321の軸方向先端部が、根元側に対して周方向同一の方向に偏るため、かしめ固定の品質が安定する。
【0068】
本実施形態のインペラ3の製造方法では、かしめ工程において、周方向に旋回するローラ63を用いて軸方向と周方向とに力を加えながら突起321を押し潰す。このために、本実施形態の構成では、ブレード32に対して一方向のみに大きな力が加わることを抑制できる。また、本実施形態のインペラ3の製造方法では、周方向に等間隔で配置された複数のローラ63が用いられる。このために、かしめ対象に複数方向から均等に荷重をかけながらかしめ工程を行うことができる。したがって、本構成によると、ブレードの塑性変形が小さく、がたつきの少ないインペラを製造することができる。また、送風装置1に組み込まれたインペラ3は、がたつきが少なく高速回転できる。
【0069】
なお、かしめ工程で用いる複数のローラ63の数は適宜変更されてよい。ただし、複数のローラ63の数は、ブレード32の数の約数であるのが好ましい。本実施形態では、ブレード32の数は14個である。このために、ローラ63の数は、2個或いは7個であるのが好ましい。ローラ63の数とブレード32の数が上記の関係を満たすと、各ブレード32に対して均一に荷重をかけながらかしめ工程を行うことができる。この方法によると、がたつきの少ないインペラ3を製造することができる。
【0070】
ローラ63を用いてかしめ工程を行う際に、ローラ63をかしめ対象にしっかり当接させることによって、突起321がインペラ3表面から突出する量を少なくできる。このように形成したインペラ3では、例えば
図11に示すように、シュラウド31の軸方向一方側端面(上端面)31aにおいて、貫通孔313の周囲にローラ63と接触した痕であるローラ痕34が形成される。ローラ痕34は、例えば複数の筋状の傷が集まって帯状に形成される。ローラ63を周方向一方向に動かすことによって、かしめ工程を行うことができる。
図11に示すように、ローラ痕34は、貫通孔321の周方向一方側にのみ形成されることがある。ここで、周方向一方側は、ローラ63の旋回方向における上流側である。なお、ローラ痕34は、ベースプレート30の軸方向他方側端面(下端面)30aにおいて、貫通孔302の周囲に形成されてもよい。
<4.変形例>
【0071】
インペラ3は、ブレード32と、ベースプレート30又はシュラウド31との接続箇所の少なくとも一部に、塗布材が塗られている構成であってよい。塗布材は、例えば塗料又は接着剤等であってよい。塗布材は、例えば補助貫通孔311に補助突起322が挿入される部分に塗布されてよい。塗布材は、例えば、ベースプレート30とシュラウド31の少なくとも一方の全面に塗られてもよい。塗布材によって、ブレード32と、ベースプレート30又はシュラウド31との間に形成される隙間を低減し、空気の漏れを抑制できる。
【0072】
図16は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるシュラウド31に設けられる貫通孔313の第1変形例を示す概略断面図である。
図16は、シュラウド31を周方向に沿って切断した断面図である。第1変形例の構成は、第2の部分313bの形状が上述した実施形態の構成と異なる。第2の部分313bは、内壁3131の上端部からシュラウド31の上端まで延びる曲面3133を有する。曲面3133は、孔の幅を第1の部分313aよりも拡げる。本例では、曲面3133は凸面である。凸面に代えて凹面であってもよい。本例においては、周方向に対向する曲面3133は互いに同じ曲率を有する。すなわち、第2の部分313bは、周方向において対称な断面形状を有する。なお、この第1変形例の構成は、ベースプレート30に設けられる第2の部分302bに適用されてもよい。
【0073】
図17は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるシュラウド31に設けられる貫通孔313の第2変形例を示す概略断面図である。
図17は、シュラウド31を周方向に沿って切断した断面図である。第2変形例の構成は、第2の部分313bの形状が上述した実施形態の構成と異なる。第2の部分313bは、第1の部分302aを構成する第1の内壁3131の上端部から周方向にずれた位置から、軸方向上側に向けてシュラウド31の上端まで延びる第2の内壁3134を有する。第1の内壁3131と第2の内壁3134とは段差を有する。第2の内壁3134は、第1の内壁3131に比べて、周方向に対向する面の間の距離を拡げる位置に設けられる。本例においては、周方向に対向する内壁間で、段差の大きさは同じである。すなわち、第2の部分313bは、周方向において対称な断面形状を有する。なお、この第2変形例の構成は、ベースプレート30に設けられる第2の部分302bに適用されてもよい。
【0074】
図18は、本発明の実施形態に係るインペラ3が備えるシュラウド31に設けられる貫通孔313の第3変形例を示す概略断面図である。第3変形例の構成は、第2の部分313bの形状が上述した実施形態の構成と異なる。第2の部分313bは傾斜面3132を有するが、周方向に対向する傾斜面3132の間で傾斜角の大きさが異なる。傾斜角は、シュラウド31の上端面31aに対する角度のことである。換言すると、本例では、第2の部分313bは、周方向において非対称な断面形状を有する。本例の構成では、突起321の軸方向先端部を周方向に旋回するローラ63を用いてかしめ固定する際に、突起321の軸方向先端部が貫通孔313からはみ出す可能性を低減できる。なお、この第3変形例の構成は、ベースプレート30に設けられる第2の部分302bに適用されてもよい。
【0075】
以上では、ベースプレート30とシュラウド31の両方が貫通孔302、313を有する構成とした。しかし、これは例示にすぎない。ベースプレートとシュラウドの少なくとも一方が、突起を挿入する貫通孔を有すればよい。貫通孔がいずれか一方にのみ設けられる場合には、ブレードに設けられる突起の構成も上述の実施形態の構成から変更される。
【0076】
以上に示した実施形態や変形例は、本発明の例示にすぎない。実施形態や変形例の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、実施形態や複数の変形例は、可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。