【実施例】
【0021】
以下に代表的な実施例を示し、本発明の具体的な説明を行うが、実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
なお、以下の参考例、実施例、及び比較例の表題化合物は非溶媒和物として表記するが、それぞれ塩は調製時の条件などにより溶媒和物の形態をとることもある。
ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩は試薬(東京化成工業株式会社)をそのまま使用した。
【0022】
《参考例1:ラセミ体3−アミノキヌクリジンの合成》
特許第4779248号公報に記載の方法に準じて、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩を中和抽出後濃縮することによりラセミ体3−アミノキヌクリジンを得た。
【0023】
《実施例1:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.13g(24.8mmol)を含むメタノール溶液33.27gを仕込み、85%リン酸4.31g(37.4mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩6.17g(22.6mmol、収率91%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.82−1.99(4H、m)、2.24−2.26(1H、m)、3.07−3.27(5H、m)、3.59−3.65(1H、m)、3.71−3.74(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:158℃、226℃、278℃
元素分析:C
7H
14N
2・1.5H
3PO
4として
理論値:P 17.01%
実測値:P 16.5%
【0024】
《実施例2:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1フマル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、フマル酸2.74g(23.6mmol)を含むメタノール懸濁液20.73gを仕込み、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含むメタノール溶液9.00gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1フマル酸塩5.56g(22.9mmol、収率97%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.82−2.01(4H、m)、2.26−2.30(1H、m)、3.09−3.27(5H、m)、3.62−3.68(1H、m)、3.75−3.80(1H、m)6.35(2H、s)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:207℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
4H
4O
4として
理論値:C 54.53%、H 7.49%、N 11.56%
実測値:C 54.7%、H 7.4%、N 11.8%
【0025】
《実施例3:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1テレフタル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、テレフタル酸3.95g(23.8mmol)を含むメタノール懸濁液21.96gを仕込み、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.05g(24.1mmol)を含むメタノール溶液9.06gを、室温下で、撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1テレフタル酸塩6.75g(23.1mmol、収率96%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.76−1.95(4H、m)、2.20−2.24(1H、m)、3.03−3.25(5H、m)、3.56−3.63(1H、m)、3.70−3.74(1H、m)、7.71(4H、s)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:277℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
8H
6O
4として
理論値:C 61.63%、H 6.90%、N 9.58%
実測値:C 61.6%、H 6.9%、N 9.7%
【0026】
《実施例4:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含むメタノール溶液18.00gを仕込み、シュウ酸2.14g(23.8mmol)を含むメタノール溶液11.15gを、室温下で、撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩4.55g(21.0mmol、収率89%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.82−2.01(4H、m)、2.26−2.30(1H、m)、3.09−3.27(5H、m)、3.61−3.68(1H、m)、3.74−3.80(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:280℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
2H
2O
4として
理論値:C 49.99%、H 7.46%、N 12.96%
実測値:C 49.8%、H 7.4%、N 12.9%
【0027】
《実施例5:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1p−トルエンスルホン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.02g(23.9mmol)を含む2−プロパノール溶液12.12gを仕込み、p−トルエンスルホン酸1水和物4.53g(23.8mmol)を含む2−プロパノール溶液19.48gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1p−トルエンスルホン酸塩6.76g(22.7mmol、収率95%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.60−1.97(5H、m)、2.23(3H、s)、2.64−2.68(1H、m)、2.91−3.11(4H、m)、3.20−3.24(1H、m)、3.34−3.40(1H、m)、7.21(2H、d、J=8Hz)、7.53(2H、d、J=8Hz)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:198℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
7H
8O
3Sとして
理論値:C 56.35%、H 7.43%、N 9.39%、S 10.74%
実測値:C 56.4%、H 7.5%、N 9.3%、S 10.2%
【0028】
《実施例6:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1(±)−10−カンファスルホン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含む2−プロパノール溶液18.00gを仕込み、(±)−10−カンファスルホン酸5.52g(23.8mmol)を含む2−プロパノール溶液15.51gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1(±)−10−カンファスルホン酸塩6.63g(18.5mmol、収率78%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):0.67(3H、s)、0.88(3H、s)、1.27−1.34(1H、m)、1.44−1.51(1H、m)、1.64−2.01(8H、m)、2.21−2.30(2H、m)、2.65−2.70(1H、m)、2.70(1H、d、J=14.9Hz)、2.96−3.10(4H、m)、3.12(1H、d、J=14.9Hz)、3.22−3.27(1H、m)、3.35−3.42(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:168℃、195℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
10H
16O
4Sとして
理論値:C 56.96%、H 8.44%、N 7.81%、S 8.94%
実測値:C 57.0%、H 8.3%、N 7.6%、S 8.6%
【0029】
《比較例1:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2臭化水素酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン4.96g(39.3mmol)を含む2−プロパノール溶液31.14gを仕込み、47%臭化水素酸13.70g(79.6mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2臭化水素酸塩6.87g(23.8mmol、収率61%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.86−2.05(4H、m)、2.30−2.34(1H、m)、3.13−3.31(5H、m)、3.67−3.73(1H、m)、3.80−3.86(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:248℃
【0030】
《比較例2:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1硫酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン2.97g(23.5mmol)を含むエタノール溶液26.97gを仕込み、95%硫酸2.42g(23.4mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1硫酸塩4.31g(19.2mmol、収率82%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.85−2.04(4H、m)、2.30−2.34(1H、m)、3.14−3.43(5H、m)、3.65−3.72(1H、m)、3.80−3.84(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:271℃、294℃
【0031】
《比較例3:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2硝酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた100mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン5.00g(39.6mmol)を含む2−プロパノール溶液45.10gに、70%硝酸7.27g(79.6mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2硝酸塩9.51g(37.7mmol、収率95%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.85−2.04(4H、m)、2.30−2.34(1H、m)、3.12−3.30(5H、m)、3.66−3.72(1H、m)、3.80−3.84(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:248℃
【0032】
《比較例4:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2酢酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた100mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン5.56g(44.1mmol)を含むトルエン溶液55.77gを仕込み、酢酸5.33g(88.8mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2酢酸塩4.41g(39.0mmol、収率89%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.74(6H、s)、1.81−2.01(4H、m)、2.23−2.28(1H、m)、3.08−3.26(5H、m)、3.60−3.66(1H、m)、3.71−3.76(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:120℃、152℃
【0033】
《比較例5:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1プロピオン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含むトルエン溶液21.00gを仕込み、プロピオン酸1.75g(23.6mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1プロピオン酸塩2.17g(10.8mmol、収率46%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):0.88(3H、t、J=7.83Hz)、1.61−1.99(5H、m)、2.00(2H、q、J=7.83Hz)、2.64−2.69(1H、m)、2.92−3.07(4H、m)、3.21−3.26(1H、m)、3.34−3.40(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:109℃、160℃
【0034】
《比較例6:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2安息香酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、安息香酸5.81g(47.6mmol)を含む2−プロパノール溶液20.82gを仕込み、ラセミ体3−アミノキヌクリジン3.01g(23.9mmol)を含む2−プロパノール溶液9.01gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2安息香酸塩7.53g(20.3mmol、収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.77−1.97(4H、m)、2.20−2.24(1H、m)、3.04−3.24(5H、m)、3.57−3.63(1H、m)、3.68−3.72(1H、m)、7.28−7.32(4H、m)、7.35−7.40(2H、m)、7.68−7.71(4H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:140℃、224℃
【0035】
《比較例7:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1マレイン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、マレイン酸2.76g(23.8mmol)を含む2−プロパノール溶液17.76gを仕込み、ラセミ体3−アミノキヌクリジン2.99g(23.7mmol)を含む2−プロパノール溶液11.99gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1マレイン酸塩4.97g(13.9mmol、収率63%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.81−2.01(4H、m)、2.22−2.26(1H、m)、3.07−3.27(5H、m)、3.58−3.64(1H、m)、3.69−3.74(1H、m)、5.89(2H、s)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:135℃、186℃
【0036】
《比較例8:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2/3クエン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン4.02g(31.9mmol)を含む2−プロパノール溶液16.02gを仕込み、クエン酸(無水)4.04g(21.0mmol)を含むイソプロパノール溶液16.12gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・2/3クエン酸塩7.30g(28.7mmol、収率90%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.82−2.01(4H、m)、2.62−2.30(1H、m)、2.41(2/3H、d、J=14.9Hz)、2.52(2/3H、d、J=14.9Hz)、3.09−3.30(5H、m)、3.61−3.67(1H、m)、3.76−3.79(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:194℃
【0037】
《比較例9:ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1メシル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、ラセミ体3−アミノキヌクリジン2.97g(23.5mmol)を含む2−プロパノール溶液27.11gを仕込み、メシル酸2.28g(23.7mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、ラセミ体3−アミノキヌクリジン・1メシル酸塩4.46g(20.1mmol、収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.62−1.99(5H、m)、2.64(3H、s)、2.64−2.70(1H、m)、2.93−3.12(4H、m)、3.23−3.27(1H、m)、3.35−3.41(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:156℃
【0038】
《試験例1:潮解性の評価》
25〜27℃、湿度76〜82%の条件下において、試薬のラセミ体3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩及び、実施例1〜6、比較例1〜9で取得したラセミ体3−アミノキヌクリジンの酸付加塩約0.5gを1時間静置し、目視により潮解性を観察した。その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
《参考例2:(R)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩の合成》
Synth.Commun.,22(13),1895−1911(1992)に記載の方法に準じて、出発原料の3−キヌクリジノン・1塩酸塩から数次反応を経ることにより(R)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩を得た。
【0041】
《参考例3:(R)−3−アミノキヌクリジンの合成》
特許第4779248号公報に記載の方法に準じて、(R)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩を中和抽出後濃縮することにより(R)−3−アミノキヌクリジンを得た。
【0042】
《実施例7:(R)−3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩の合成》
マグネチックスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン3.04g(24.1mmol)を含むメタノール溶液27.04gを仕込み、85%リン酸4.15g(36.0mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、65℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩6.67g(24.4mmol、収率101%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.82−2.02(4H、m)、2.24−2.28(1H、m)、3.08−3.29(5H、m)、3.60−3.66(1H、m)、3.71−3.75(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:190℃、230℃、279℃
元素分析:C
7H
14N
2・1.5H
3PO
4として
理論値:P 17.01%
実測値:P 17.0%
【0043】
《実施例8:(R)−3−アミノキヌクリジン・1硫酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン3.50g(27.7mmol)を含むトルエン溶液22.84gを仕込み、95%硫酸2.87g(27.8mmol)を、氷冷下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1
硫酸塩4.85g(21.6mmol、収率78%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.83−2.01(4H、m)2.29−2.33(1H、m)、3.10−3.33(5H、m)、3.64−3.70(1H、m)、3.78−3.81(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:108℃、175℃、286℃
元素分析:C
7H
14N
2・H
2SO
4として
計算値:C 37.49%、H 7.19%、N 12.49%、S 14.29%
実測値:C 36.5%、H 7.1%、N 12.3%、S 14.4%
【0044】
《実施例9:(R)−3−アミノキヌクリジン・1フマル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン4.98g(39.5mmol)を含むメタノール溶液29.92gを仕込み、フマル酸4.60g(39.6mmol)を含むメタノール懸濁液14.61gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1フマル酸塩9.01g(37.2mmol、収率94%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.83−2.02(4H、m)、2.28−2.30(1H、m)、3.10−3.29(5H、m)、3.63−3.69(1H、m)、3.76−3.81(1H、m)、6.36(2H、s)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:202℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
4H
4O
4として
理論値:C 54.53%、H 7.49%、N 11.56%
実測値:C 54.4%、H 7.5%、N 11.7%
【0045】
《実施例10:(R)−3−アミノキヌクリジン・1テレフタル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、テレフタル酸5.26g(31.7mmol)を含むメタノール懸濁液35.21gを仕込み、(R)−3−アミノキヌクリジン4.05g(32.1mmol)を含むメタノール溶液12.08gを、室温下で、撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1テレフタル酸塩8.12g(27.7mmol、収率87%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.77−1.98(4H、m)、2.22−2.27(1H、m)、3.05−3.26(5H、m)、3.59−3.65(1H、m)、3.72−3.76(1H、m)、7.72(4H、s)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:250℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
8H
6O
4として
理論値:C 61.63%、H 6.90%、N 9.58%
実測値:C 61.6%、H 6.7%、N 9.2%
【0046】
《実施例11:(R)−3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、シュウ酸2.86g(31.8mmol)を含むエタノール溶液14.86gを仕込み、(R)−3−アミノキヌクリジン4.00g(31.7mmol)を含むエタノール溶液12gを、室温下で、撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩3.14g(14.5mmol、収率46%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.84−2.02(4H、m)、2.28−2.31(1H、m)、3.10−3.27(5H、m)、3.63−3.69(1H、m)、3.77−3.81(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:282℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
2H
2O
4として
理論値:C 49.99%、H 7.46%、N 12.96%
実測値:C 50.1%、H 7.4%、N 13.1%
【0047】
《実施例12:(R)−3−アミノキヌクリジン・1p−トルエンスルホン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた100mLの反応フラスコに、p−トルエンスルホン酸一水和物6.02g(31.6mmol)を含むイソプロパノール溶液31.02gを仕込み、(R)−3−アミノキヌクリジン4.01g(31.8mmol)を含むイソプロパノール溶液12.02gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1p−トルエンスルホン酸塩9.02g(30.2mmol、収率95%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.62−1.99(5H、m)、2.25(3H、s)、2.65−2.70(1H、m)、2.94−3.13(4H、m)、3.21−3.26(1H、m)、3.35−3.41(1H、m)、7.22(2H、d、J=8Hz)、7.54(2H、d、J=8Hz)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:221℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
7H
8O
3Sとして
理論値:C 56.35%、H 7.43%、N 9.39%、S 10.74%
実測値:C 56.3%、H 7.4%、N 9.5%、S 10.3%
【0048】
《実施例13:(R)−3−アミノキヌクリジン・1(−)−10−カンファスルホン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(−)−10−カンファスルホン酸5.51g(23.7mmol)を含むイソプロパノール溶液25.73gを仕込み、(R)−3−アミノキヌクリジン2.99g(23.7mmol)を含むイソプロパノール溶液9.01gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1(−)−10−カンファスルホン酸塩7.85g(21.9mmol、収率92%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):0.68(3H、s)、0.89(3H、s)、1.27−1.34(1H、m)、1.46−1.53(1H、m)、1.64−2.02(8H、m)、2.22−2.31(2H、m)、2.65−2.72(1H、m)、2.72(1H、d、J=15.3Hz)、2.95−3.13(4H、m)、3.13(1H、d、J=15.3Hz)、3.22−3.29(1H、m)、3.37−3.43(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:201℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
10H
16O
4Sとして
理論値:C 56.96%、H 8.44%、N 7.81%、S 8.94%
実測値:C 56.9%、H 8.3%、N 7.8%、S 8.6%
【0049】
《比較例10:(R)−3−アミノキヌクリジン・2臭化水素酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン4.94g(39.1mmol)を含むイソプロパノール溶液30.11gを仕込み、47%臭化水素酸13.64g(79.2mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・2臭化水素酸塩6.73g(23.4mmol、収率60%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.88−2.06(4H、m)、2.32−2.35(1H、m)、3.14−3.33(5H、m)、3.68−3.74(1H、m)、3.82−3.85(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:274℃
【0050】
《比較例11:(R)−3−アミノキヌクリジン・2硝酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた100mLの反応フラスコに、
(R)−3−アミノキヌクリジン3.98g(31.5mmol)を含むイソプロパノール溶液39.10gに、70%硝酸5.91g(64.7mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・2硝酸塩7.40g(29.3mmol、収率93%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.88−2.05(4H、m)、2.31−2.34(1H、m)、3.13−3.31(5H、m)、3.67−3.73(1H、m)、3.80−3.83(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:141℃
【0051】
《比較例12:(R)−3−アミノキヌクリジン・2酢酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン5.03g(39.9mmol)を含むイソプロパノール溶液30.16gを仕込み、酢酸4.75g(79.1mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・2酢酸塩4.41g(17.9mmol、収率45%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.75(6H、s)、1.82−2.01(4H、m)、2.23−2.27(1H、m)、3.06−3.26(5H、m)、3.60−3.66(1H、m)、3.70−3.75(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:105℃、135℃
【0052】
《比較例13:(R)−3−アミノキヌクリジン・1プロピオン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン3.99g(31.6mmol)を含むトルエン溶液24.03gを仕込み、プロピオン酸2.36g(31.9mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、
(R)−3−アミノキヌクリジン・1プロピオン酸塩3.30g(16.5mmol、収率52%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):0.89(3H、t、J=7.8Hz)、1.63−1.99(4H、m)、2.01(2H、q、J=7.8Hz)、2.65−2.69(1H、m)、2.93−3.08(5H、m)、3.22−3.26(1H、m)、3.35−3.41(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:116℃、149℃
【0053】
《比較例14:(R)−3−アミノキヌクリジン・2安息香酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン5.05g(40.0mmol)を含むイソプロパノール溶液20.03gを仕込み、安息香酸9.70g(79.4mmol)を含むイソプロパノール溶液24.87gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・2安息香酸塩9.54g(25.8mmol、収率64%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.79−1.98(4H、m)、2.23−2.27(1H、m)、3.06−3.26(5H、m)、3.59−3.66(1H、m)、3.71−3.76(1H、m)、7.29−7.34(4H、m)、7.37−7.41(2H、m)、7.70−7.72(4H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:126℃、218℃
【0054】
《比較例15:(R)−3−アミノキヌクリジン・1マレイン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン4.04g(32.0mmol)を含むメタノール溶液14.08gを仕込み、マレイン酸3.69g(31.8mmol)を含むメタノール溶液13.70gを、室温下で撹拌しながら添加した。さらにイソプロパノール16.02gを加え、析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1マレイン酸塩5.90g(24.4mmol、収率76%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.83−2.02(4H、m)、2.24−2.28(1H、m)、3.08−3.29(5H、m)、3.60−3.66(1H、m)、3.71−3.75(1H、m)5.91(2H、s)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:159℃、188℃
【0055】
《比較例16:(R)−3−アミノキヌクリジン・2/3クエン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン5.01g(39.7mmol)を含むイソプロパノール溶液25.00gを仕込み、クエン酸一水和物5.57g(26.5mmol)を含むイソプロパノール溶液15.54gを、室温下で撹拌しながら添加した。
析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・2/3クエン酸塩8.56g(33.7mmol、収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.01−2.03(4H、m)、2.27−2.31(1H、m)、2.41(4/3H、d、J=15.3Hz)、2.53(4/3H、d、J=15.3Hz)、3.10−3.31(5H、m)、3.61−3.68(1H、m)、3.76−3.80(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:195℃
【0056】
《比較例17:(R)−3−アミノキヌクリジン・1メシル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた100mLの反応フラスコに、(R)−3−アミノキヌクリジン4.19g(33.2mmol)を含むイソプロパノール溶液36.25gを仕込み、メシル酸3.19g(33.2mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(R)−3−アミノキヌクリジン・1メシル酸塩7.06g(31.7mmol、収率96%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.64−2.00(5H、m)、2.66(3H、s)、2.67−2.71(1H、m)、2.95−3.14(4H、m)、3.24−3.28(1H、m)、3.37−3.43(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:181℃
【0057】
《試験例2:潮解性の評価》
24〜25℃、湿度74〜76%の条件下において、実施例7〜13、参考例2及び比較例10〜17で取得した(R)−3−アミノキヌクリジンの酸付加塩約0.5gを1時間静置し、目視により潮解性を観察した。その結果を表2に示した。
【0058】
【表2】
【0059】
《参考例4:(S)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩の合成》
Synth.Commun.,22(13),1895−1911(1992)に記載の方法に準じて、出発原料の3−キヌクリジノン・1塩酸塩から数次反応を経ることにより(S)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩を得た。
【0060】
《参考例5:(S)−3−アミノキヌクリジンの合成》
特許第4779248号公報に記載の方法に準じて、(S)−3−アミノキヌクリジン・2塩酸塩を中和抽出後濃縮することにより(S)−3−アミノキヌクリジンを得た。
【0061】
《実施例14:(S)−3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、(S)−3−アミノキヌクリジン3.17g(25.1mmol)を含むメタノール溶液27.15gを仕込み、85%リン酸4.34g(37.6mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン・1.5リン酸塩6.90g(25.3mmol、収率101%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.81−2.00(4H、m)、2.23−2.27(1H、m)、3.06−3.27(5H、m)、3.59−3.66(1H、m)、3.71−3.75(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:192℃、230℃、280℃
元素分析:C
7H
14N
2・1.5H
3PO
4として
理論値:P 17.01%
実測値:P 17.3%
【0062】
《実施例15:(S)−3−アミノキヌクリジン・1硫酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、(S)−3−アミノキヌクリジン4.05g(32.1mmol)を含むトルエン溶液33.99gを仕込み、95%硫酸3.32g(32.2mmol)を、氷冷下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 1
硫酸塩6.12g(27.3mmol、収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.85−2.03(4H,m)、2.30−2.34(1H、m)、3.11−3.34(5H、m)、3.66−3.72(1H、m)、3.79−3.84(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:86℃、188℃、297℃
元素分析:C
7H
14N
2・H
2SO
4として
計算値:C 37.49%、H 7.19%、N 12.49%、S 14.29%
実測値:C 36.6%、H 7.1%、N 12.2%、S 14.2%
【0063】
《実施例16:(S)−3−アミノキヌクリジン・1フマル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、フマル酸2.76g(23.8mmol)を含むメタノール懸濁液20.86gを仕込み、(S)−3−アミノキヌクリジン3.01g(23.9mmol)を含むメタノール溶液9.02gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 1フマル酸塩5.40g(22.3mmol、収率93%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.83−2.02(4H、m)、2.27−2.30(1H、m)、3.10−3.28(5H、m)、3.62−3.69(1H、m)3.76−3.81(1H、m)、6.36(2H、s)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:201℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
4H
4O
4として
理論値:C 54.53%、H 7.49%、N 11.56%
実測値:C 54.5%、H 7.4%、N 11.7%
【0064】
《実施例17:(S)−3−アミノキヌクリジン・1テレフタル酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、テレフタル酸3.90g(23.5mmol)を含むメタノール懸濁液21.91gを仕込み、(S)−3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含むメタノール溶液9.02gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 1テレフタル酸塩5.96g(20.3mmol、収率86%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.77−1.97(4H、m)、2.21−2.25(1H、m)、3.04−3.26(5H、m)、3.58−3.65(1H、m)、3.70−3.75(1H、m)、7.71(4H、s)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:251℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
8H
6O
4として
理論値:C 61.63%、H 6.90%、N 9.58%
実測値:C 61.4%、H 6.7%、N 9.0%
【0065】
《実施例18:(S)−3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、(S)−3−アミノキヌクリジン4.20g(33.3mmol)を含むメタノール溶液24.20gを仕込み、シュウ酸3.00g(33.3mmol)を含むメタノール溶液11.01gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン・1シュウ酸塩6.20g(28.7mmol、収率86%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.85−2.02(4H、m)2.28−2.31(1H、m)3.11−3.27(5H、m)、3.63−3.69(1H、m)、3.77−3.81(1H、m)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:283℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
2H
2O
4として
理論値:C 49.99%、H 7.46%、N 12.96%
実測値:C 50.0%、H 7.4%、N 13.0%
【0066】
《実施例19:(S)−3−アミノキヌクリジン・1p−トルエンスルホン酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、p−トルエンスルホン酸一水和物4.55g(23.9mmol)を含む2−プロパノール溶液22.68gを仕込み、(S)−3−アミノキヌクリジン3.00g(23.8mmol)を含む2−プロパノール溶液10.52gを、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 1p−トルエンスルホン酸塩6.87g(23.0mmol、収率97%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.61−1.98(5H、m)、2.24(3H、s)、2.64−2.69(1H、m)、2.92−3.11(4H、m)、3.20−3.25(1H、m)、3.34−3.40(1H、m)、7.22(2H、d、J=8.2Hz)、7.54(2H、d、J=8.2Hz)
DSCにおける吸熱ピークトップ温度:220℃
元素分析:C
7H
14N
2・C
7H
8O
3Sとして
理論値:C 56.35%、H 7.43%、N 9.39%、S 10.74%
実測値:C 56.3%、H 7.4%、N 9.5%、S 10.3%
【0067】
《比較例18:(S)−3−アミノキヌクリジン・2硝酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、(S)−3−アミノキヌクリジン2.93g(23.2mmol)を含む2−プロパノール溶液23.73gを仕込み、70%硝酸4.31g(47.2mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 2硝酸塩5.71g(22.6mmol、収率98%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.84−2.04(4H、m)、2.29−2.33(1H、m)、3.11−3.30(5H、m)、3.65−3.71(1H、m)、3.79−3.84(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:140℃
【0068】
《比較例19:(S)−3−アミノキヌクリジン・2酢酸塩の合成》
メカニカルスターラー、温度計、冷却管を備えた50mL反応フラスコに、(S)−3−アミノキヌクリジン3.03g(24.0mmol)を含むトルエン溶液28.22gを仕込み、酢酸2.86g(47.6mmol)を、室温下で撹拌しながら添加した。析出した結晶をろ過後、60℃で減圧乾燥し、(S)−3−アミノキヌクリジン 2酢酸塩5.02g(20.4mmol、収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(D2O,ppm):1.74(6H、s)、1.76−2.01(4H、m)、2.22−2.26(1H、m)、3.06−3.26(5H、m)、3.59−3.65(1H、m)、3.69−3.73(1H、m)
DSCによる吸熱ピークトップ温度:103℃、135℃
【0069】
《試験例3:潮解性の評価》
24〜26℃、湿度75〜78%の条件下において、実施例14〜19と比較例18〜19で取得した(S)−3−アミノキヌクリジンの酸付加塩約0.5gを1時間静置し、目視により潮解性を確認した。その結果を表3に示した。
【0070】
【表3】
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。