(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
乳脂肪球皮膜成分(Milk−fat Globule Membrane)は、乳腺より分泌される乳脂肪球を被覆している膜成分で、バターミルクやバターセーラム等の乳複合脂質高含有画分に多く含まれることが知られている(非特許文献1)。乳脂肪球皮膜には、リン脂質として、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジルコリンやホスファチジルエタノールアミン等のグリセロリン脂質が含まれるが、卵黄や大豆に含まれるリン脂質と比べてスフィンゴミエリンの割合が高く、スフィンゴミエリンは乳脂肪球皮膜成分の特徴的な構成成分となっている。
乳脂肪球皮膜成分は、脂肪を乳汁中に分散させる機能を有するのみならず、運動機能向上作用や筋力向上作用等の多くの生理機能を有することが見出されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
乳脂肪球皮膜成分の生理機能を効果的に得るには、乳脂肪球皮膜成分を高濃度に含み、1回当たり少量で、手軽に無理なく長期間継続して摂取可能な固形状組成物形態とするのが望ましい。しかしながら、高い濃度で乳脂肪球皮膜成分を固形状組成物中に配合すると、乳脂肪球皮膜成分特有の乳臭い後味を感じる傾向があり、また、摂食時にねとつきが生じ、口内に付着して摂取し難いという問題がある(特許文献2、3)。特許文献2では乳脂肪球皮膜成分に有機酸、また、特許文献3では糖アルコールを組み合わせることにより風味が良好で摂取し易い固形状組成物としている。
【0004】
一方、二酸化ケイ素は製剤添加物、食品添加物として知られ、固形状組成物では、二酸化ケイ素はカルメロース又はその塩と組み合わせて錠剤の崩壊性と機械的強度の向上に使用されることや、顆粒に色素を定着させるために使用されること等が知られている(特許文献4及び5)。
しかし、乳脂肪球皮膜成分に二酸化ケイ素を配合した固形状組成物は知られていない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明で用いられる(A)乳脂肪球皮膜成分は、乳脂肪球を被覆している膜、及び膜を構成する成分の混合物と定義される。
乳脂肪球皮膜は、一般的に、乾燥重量の約半分が脂質で構成され、当該脂質としては、トリグリセライドやリン脂質、スフィンゴ糖脂質が含まれることが知られている(三浦晋、FOOD STYLE21、2009及びKeenan TW、Applied Science Publishers、1983、pp89−pp130)。リン脂質としては、スフィンゴミエリン(SM)等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)やホスファチジルセリン(PS)等のグリセロリン脂質が含まれることが知られている。
また、脂質以外の成分としては、ミルクムチンと呼ばれる糖タンパク質が含まれることが知られている(Mather、Biochim Biophys Acta、1978)。
【0012】
本発明で用いられる(A)乳脂肪球皮膜成分は、生理効果の点から、乳脂肪球皮膜成分中の脂質の含有量が、10質量%(以下、単に「%」とする)以上、更に20%以上、更に30%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、100%以下、更に90%以下、更に60%以下であるのが好ましい。
【0013】
また、(A)乳脂肪球皮膜成分は、生理効果の点から、乳脂肪球皮膜成分中のリン脂質の含有量が5%以上、更に8%以上、更に10%以上、更に15%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、100%以下、更に85%以下、更に70%以下、更に60%以下であるのが好ましい。
【0014】
また、(A)乳脂肪球皮膜成分は、生理効果の点から、乳脂肪球皮膜成分中のスフィンゴミエリン(SM)の含有量が、1%以上、更に2%以上、更に3%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、50%以下、更に30%以下、更に25%以下、更に20%以下であるのが好ましい。
同様の点から、(A)乳脂肪球皮膜成分の全リン脂質中のスフィンゴミエリン含有量は、3%以上、更に5%以上、更に10%以上、更に15%以上であるのが好ましく、また、50%以下、更に40%以下、更に35%以下、更に30%以下であるのが好ましい。
【0015】
(A)乳脂肪球皮膜成分は、風味・製造性の点から、乳脂肪球皮膜成分中のホスファチジルセリン(PS)の含有量が0.5%以上25%以下であるのが好ましく、1%以上10%以下であるのがより好ましい。
【0016】
(A)乳脂肪球皮膜成分は、風味・製造性の点から、乳脂肪球皮膜成分中のホスファチジルコリン(PC)の含有量が0.01%以上であるのが好ましい。
尚、本明細書において、乳脂肪球皮膜成分中の脂質、リン脂質の含有量、並びに乳脂肪球皮膜成分の全リン脂質中のスフィンゴミエリンの含有量は、乳脂肪球皮膜成分の乾燥物に対する質量割合とする。
【0017】
(A)乳脂肪球皮膜成分は、原料乳から遠心分離法や有機溶剤抽出法等の公知の方法により得ることができる。例えば、特開平3−47192号公報に記載の乳脂肪球皮膜成分の調製方法を用いることができる。また、特許第3103218号公報、特開2007−89535号公報に記載の方法等を用いることができる。さらに、透析、硫安分画、ゲルろ過、等電点沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、溶媒分画等の手法により精製することにより純度を高めたものを用いてもよい。
乳脂肪球皮膜成分の形態は、特に限定されず、室温(15〜25℃)で液状、半固体状(ペースト等)、固体状(粉末、固形、顆粒等)等のいずれでもよく、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよいが、好ましくは固体状(粉末)である。
【0018】
(A)乳脂肪球皮膜成分の原料乳としては、牛乳やヤギ乳等が挙げられる。なかでも、食経験が豊富であり、安価な点から、牛乳が好ましい。また、原料乳には、生乳、全粉乳や加工乳等の乳の他、乳製品も含まれ、乳製品としては、バターミルク、バターオイル、バターセーラム、ホエータンパク質濃縮物(WPC)等が挙げられる。
バターミルクは、牛乳等を遠心分離して得られるクリームからバター粒を製造する際に得られ、当該バターミルク中に乳脂肪球皮膜成分が多く含まれているので、乳脂肪球皮膜成分としてバターミルクをそのまま使用してもよい。同様に、バターオイルを製造する際に生じるバターセーラム中にも乳脂肪球皮膜成分が多く含まれているので、乳脂肪球皮膜成分としてバターセーラムをそのまま使用してもよい。
【0019】
(A)乳脂肪球皮膜成分は、市販品を用いることもできる。斯かる市販品としては、メグレジャパン(株)「BSCP」、雪印乳業(株)「ミルクセラミドMC−5」、(株)ニュージーランドミルクプロダクツ「Phospholipid Concentrate シリーズ(500,700)」等が挙げられる。
【0020】
本発明の固形状組成物中、(A)乳脂肪球皮膜成分の含有量は20〜60%である。
乳脂肪球皮膜成分の生理機能を得るためには、乳脂肪球皮膜成分(乾燥物換算)として、成人で1日あたり1000mg以上摂取するのが好ましいと考えられている(Ota、Springer Plus(2015)4:120)。従って、固形状組成物中の(A)乳脂肪球皮膜成分の含有量は、生理効果を有効に発現する点、摂取形態として一度に少量の摂取で可能であるという点から、更に25%以上、更に30%以上が好ましい。また、乳脂肪球皮膜成分の量が増えると摂食中にねとつきが生じ、口内、特に咀嚼して固形状組成物を摂食する場合は歯や舌に付着して摂取し難くなる傾向があるため摂食時の歯や舌への付着が少ない点、及び乳風味の点から、更に55%以下、更に50%以下、更に45%以下がより好ましい。
【0021】
また、本発明の固形状組成物中、リン脂質の含有量は、生理効果を有効に発現する点、摂取形態として一度に少量の摂取で可能であるという点から、1%以上であるのが好ましく、また、後味が良好である点で、30%以下、更に15%以下が好ましい。
【0022】
更に、本発明の固形状組成物中、スフィンゴミエリンの含有量は、同様の点から、0.3%以上、更に0.5%以上であるのが好ましく、また、6%以下、更に5%以下、更に4%以下が好ましい。
乳脂肪球皮膜成分中又は固形状組成物中の脂質、リン脂質、及びスフィンゴミエリンの含有量は、酸分解法、比色法又は薄層クロマトグラフ法により測定することができる。
【0023】
本発明の固形状組成物は、(B)二酸化ケイ素を含有する。二酸化ケイ素は、特に制限されず、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等を用いることができる。
本発明の固形状組成物中、(B)二酸化ケイ素の含有量は0.5〜5質量%である。固形状組成物中の(B)二酸化ケイ素の含有量は、効果を有効に発現する点から、更に1%以上が好ましい。また、食感の点から、更に4.5%以下、更に4%以下、更に3%以下、更に2.5%以下がより好ましい。固形状組成物中の二酸化ケイ素の含有量は、ICP発光分析法により測定することができる。
【0024】
本発明の固形状組成物において、固形状組成物中の(A)乳脂肪球皮膜成分の含有量に対する、固形状組成物中の(B)二酸化ケイ素の含有量の比(含有質量比)[(B)/(A)]は、製造性の点、効果を有効に発現する点から、0.01以上が好ましく、更に0.02以上、更に0.025以上が好ましく、また、食感の点から、0.25以下が好ましい。
【0025】
本発明の固形状組成物には、上記成分の他に本発明の効果を損なわない範囲において、ミネラル(例えば、鉄、亜鉛、クロム、セレン、マンガン、モリブデン、銅、ヨウ素、リン、カリウム、ナトリウム)、ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、葉酸及びそれらの塩、又はそれらのエステル)、甘味料(例えば、糖アルコール、オリゴ糖、合成甘味料)、酸味料(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、アジピン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、酢酸、フマル酸)、香料、着色料、保存料等が適宜配合されていてもよい。
【0026】
本発明の固形状組成物は、室温(15〜25℃)で固形状態のものを意味し、粉末、固形、顆粒等の形態が挙げられる。更に、具体的な製剤(剤型)としては、例えば、カプセル剤、顆粒剤、散剤、錠剤、丸剤、トローチ剤等が挙げられる。なかでも、摂取が簡便な点、食品として摂取する点から、錠剤、顆粒剤、散剤、丸剤、トローチ剤が好ましく、錠剤、顆粒、散剤が更に好ましい。
【0027】
固形状の組成物を調製するには、必要に応じて許容される担体を配合することができる。例えば、賦形剤(例えば、デンプン類、結晶セルロース、リン酸水素カルシウム等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン、メチルセルロース、硬化油等)、崩壊剤(例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク等)、増量剤、分散剤、緩衝剤、希釈剤等の担体が挙げられる。
【0028】
本発明の固形状組成物は、特に制限はなく常法に従い製造される。
例えば、散剤を製造する場合、(A)乳脂肪球皮膜成分、(B)二酸化ケイ素、及び必要に応じて添加される添加剤を混合し、その混合物をそのまま用いてもよいし、混合物を粉砕して用いてもよい。
顆粒剤を製造する場合は、(A)乳脂肪球皮膜成分、(B)二酸化ケイ素、及び必要に応じて添加される添加剤を混合し、その混合物を乾式造粒法、湿式造粒法等を用いて造粒することにより得ることができる。
錠剤を製造する場合は、(A)乳脂肪球皮膜成分、(B)二酸化ケイ素、及び必要に応じて添加される添加剤を混合し、その混合物を直接圧縮して成型(直接粉末圧縮法)しても、乾式造粒法、湿式造粒法等を用いて造粒してから、造粒物を打錠成型機で圧縮して成型(顆粒圧縮法)しても良い。
直接又は造粒物を圧縮して成型して錠剤を製造する場合、打錠成型機としてはロータリー式打錠機や単発式打錠機等通常使用されるものを用いることができる。
【実施例】
【0029】
[原料]
次の原料を用いた。
二酸化ケイ素:カープレックスFPS−500、DSLジャパン(株)
澱粉:澱粉、和光純薬工業(株)
アスパルテーム:PAL SWEET DIET、味の素(株)
リンゴ酸:DL−リンゴ酸、扶桑化学工業(株)
マルチトール:アマルティMR−100、三菱商事フードテック株式会社
【0030】
乳脂肪球皮膜成分は牛乳から調製したものを使用した。
乳脂肪球皮膜成分の含水量は3.7%であった。乳脂肪球皮膜成分の組成は、乾燥物換算で、脂質:25.1%であった。また、乳脂肪球皮膜成分中、リン脂質の含有量は乾燥物換算で18%であり、スフィンゴミエリン(SM)の含有量は4.05%、ホスファチジルセリン(PS)の含有量は2.25%、ホスファチジルコリン(PC)の含有量は4.78%であった。
【0031】
上記の乳脂肪球皮膜成分の分析は次のとおり行った。
(1)脂質の分析
脂質量は酸分解法で求めた。試料を1g量りとり、塩酸を加え分解した後、ジエチルエーテル及び石油エーテルを加え、攪拌混和した。エーテル混合液層を取り出し、水洗した。溶媒を留去させ、乾燥させた後、重量を秤量することで脂質量を求めた。
【0032】
(2)水分量の分析
水分量は常圧加熱乾燥法(105℃4時間乾燥させ重量測定)により求めた。
【0033】
(3)リン脂質の分析
試料1gを量りとり、クロロホルム及びメタノールの2:1(V/V)混液150mL、100mL、及び20mL中でホモジナイズ後、0.88質量%(W/V)塩化カリウム水溶液93mLを添加し、一晩室温で放置した。脱水ろ過、溶媒留去後、クロロホルムを添加し総量を50mLとした。そのうち2mLを分取し、溶媒留去後、550℃16時間加熱処理により灰化した。灰分を6M塩酸水溶液5mLに溶解後、蒸留水を添加し、総量を50mLとした。3mLを分取し、モリブデンブルー発色試薬5mL、5質量%(W/V)アスコルビン酸水溶液1mL及び蒸留水を添加し総量を50mLとし、710nmの吸光度を測定した。リン酸2水素カリウムを用いた検量線からリン量を求め、リン量に25.4をかけた値をリン脂質量とした。
【0034】
(4)スフィンゴミエリンの分析
試料1gを量りとり、クロロホルム及びメタノールの2:1(V/V)混液150mL、100mL、及び20mL中でホモジナイズ後、0.88質量%(W/V)塩化カリウム水溶液93mLを添加し、一晩室温で放置した。脱水ろ過、溶媒留去後、クロロホルムを添加し総量を50mLとした。そのうち10mLを分取し、シリカカートリッジカラムに添加した。カラムをクロロホルム20mLで洗浄後、メタノール30mLでリン脂質を溶出し、溶媒留去後クロロホルム1.88mLに溶解した。シリカゲル薄層プレートに20μLを負荷し、1次元展開溶媒としてテトラヒドロフラン:アセトン:メタノール:水=50:20:40:8(V/V)、2次元展開溶媒としてクロロホルム:アセトン:メタノール:酢酸:水=50:20:10:15:5(V/V)を用いて2次元展開を行った。展開後の薄層プレートにディトマー試薬を噴霧し、スフィンゴミエリンのスポットをかきとり、3質量%(V/V)硝酸含有過塩素酸溶液2mL添加後、170℃3時間の加熱処理を行った。蒸留水5mL添加後モリブデンブルー発色試薬5mL、5質量%(W/V)アスコルビン酸水溶液1mL及び蒸留水を添加し総量を50mLとし、710nmの吸光度を測定した。リン酸2水素カリウムを用いた検量線からリン量を求め、リン量に25.4をかけた値をスフィンゴミエリン量とした。
【0035】
試験例1〜試験例17
〔固形状組成物の調製〕
表1に記載の配合組成で各原料成分を均一に混合し、粉末状の組成物を得た。
【0036】
〔評価〕
上記で得た粉末状の組成物について、サンプルを食べた時の後に残る乳脂肪球皮膜成分由来の乳臭さと歯や舌への付着性について官能評価を行った。評価にあたり、試験例1の組成物を基準品として、下記評価基準により1点〜5点の間で他の試験例の組成物について評点をつけた。専門パネル2名の平均値をもって評点を決定した。結果を表1に示す。
(乳脂肪球皮膜成分由来の乳臭)
5:基準品(試験例1)に比べて乳臭さを感じず、非常に良好
4:基準品(試験例1)に比べて乳臭さを殆ど感じず、良好
3:基準品(試験例1)と同等の乳臭さ
2:基準品(試験例1)に比べて乳臭さを強く感じ、やや良くない
1:基準品(試験例1)に比べて乳臭さを非常に強く感じ、良くない
【0037】
(口内付着性)
5:基準品(試験例1)に比べて歯や舌への付着性が非常に弱い
4:基準品(試験例1)に比べて歯や舌への付着性が弱い
3:基準品(試験例1)と同等の歯や舌への付着性
2:基準品(試験例1)に比べて歯や舌への付着性がより強い
1:基準品(試験例1)に比べて歯や舌への付着性が非常に強い
【0038】
【表1】
【0039】
試験例18〜試験例19
〔固形状組成物の調製〕
表2に記載の配合組成で各原料成分を混合した。次に単発式打錠機(RIKEN製)を用いて、穴径9.5mmのリング状杵で、錠剤重量500mg/1錠、3MPaの打錠圧で打錠し、直径9.5mmの円形の錠剤を得た。
【0040】
〔評価〕
上記で得た錠剤を食べた時の後に残る乳脂肪球皮膜成分由来の乳臭さと歯や舌への付着性について、上記と同様に試験例18を基準品として官能評価を行なった。
また、製造直後のサンプルについて、FUJIWARA HARDNESS TESTER(藤原製作所製)を用いて直径方向の硬度を測定した。試験は2錠で行い、その平均値をサンプル硬度とした。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
表1及び表2から明らかなように、二酸化ケイ素を所定の範囲で配合した試験例では、二酸化ケイ素を配合しなかった試験例に比べて乳脂肪球皮膜成分に由来する乳臭さが後に残らず、また、摂食時の口内でのねとつき・付着も少なかった。また、錠剤とした場合は十分な硬度も得られた。