(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6774733
(24)【登録日】2020年10月7日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】レンジフード
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20201019BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20201019BHJP
【FI】
F24F7/06 101B
F24F11/89
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-191838(P2014-191838)
(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公開番号】特開2016-61527(P2016-61527A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年7月24日
【審判番号】不服2019-3563(P2019-3563/J1)
【審判請求日】2019年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 崇
(72)【発明者】
【氏名】柄沢 庄一
【合議体】
【審判長】
松下 聡
【審判官】
山崎 勝司
【審判官】
林 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−70868(JP,A)
【文献】
特開2010−150888(JP,A)
【文献】
特開2003−206673(JP,A)
【文献】
特開2002−125808(JP,A)
【文献】
特開2011−241992(JP,A)
【文献】
国際公開第2006/112264(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F7/06
F24F11/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器を有するキャビネットと、
前記キャビネットに昇降自在に設けられる支持部と、
前記支持部に支持され、使用時には上昇して前記キャビネットの天板と対向し、不使用時には下降して前記天板の近傍に配置されるフード部と、
前記フード部と前記天板との間の物体を検知するセンサと、
を備え、
前記支持部は、前記フード部との結合部近傍であって前記フード部が検知範囲に存しない位置に、前記センサの光学面を有し、
前記センサは、前記フード部と前記天板との間に挟まれる物体の有無を検知し、
前記センサが物体を検知した際には、下降を停止する機構を有する
レンジフード。
【請求項2】
前記センサの検知結果に基づき自己検査を行う自己検査部をさらに備え、
前記自己検査部は、前記支持部が上昇する過程においてセンサを機能させている間フード部が通過した空間でセンサが検知し続けることで、前記センサの光学面が汚れていることを検査することを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
【請求項3】
前記支持部が不使用時に下降して最下点の位置にあるとき、前記センサの少なくとも一部が、前記天板の上面より下にあり、
前記自己検査部は、前記支持部が前記最下点の位置から上昇し始める時に前記センサが前記天板を検知することで前記センサが正常に機能していることを検査することを特徴とする請求項2に記載のレンジフード。
【請求項4】
前記センサの検知結果に基づき自己検査を行う自己検査部をさらに備え、
前記支持部が不使用時に下降して最下点の位置にあるとき、前記センサの光学面の少なくとも一部が、前記天板の上面より下にあり、
前記自己検査部は、前記支持部が前記最下点の位置から上昇し始める時に前記センサが前記天板を検知することで前記センサが正常に機能していることを検査することを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフードに関し、特に、不使用時には一部をキャビネットに収納できるように昇降する部材を有するレンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
台所などに設置されるレンジフードは、加熱調理器具で行われる調理等によって発生する湯気や油煙等を、送風機によって発生させた空気の流れとともに吸入し、清浄化後、吸入した空気と共に残った油煙等を屋外などへと排出するものである。
【0003】
従来から、ダイニングキッチンと仕切り壁を持たないアイランドキッチンを中心に、調理時にはキャビネットから上昇させ、調理終了後の不使用時にはキャビネットに収納可能なレンジフードが知られている。
【0004】
例えば、特許文献1には、キャビネットに対して上下昇降可能な支柱を2本有し、その2本の支柱上面に亘って吸込口等を有するフード部を備えたレンジフードが記載されている。このレンジフードは、調理時には支柱を上昇させることでフード部が調理器具の上方に位置し、調理によって発生する油煙等をフード部に設けられる吸込口から吸引し、屋外へ排気または浄化して屋内へ排出する。そして、調理終了後には支柱を下降させることでフード部で調理器上面を被蓋する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2619471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このようなレンジフードは、調理終了後のフード下降時には、身体の一部や調理中に置き忘れの鍋等がフード部とキャビネットとの間に挟まり、怪我をしたり物が破損したりする恐れがあった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、フード部が使用時には上昇し、不使用時には下降するレンジフードにおいて、簡易な構成により下降時の安全を図り、かつその安全性を持続させるための自己検査機能を有するレンジフードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、加熱調理器を有するキャビネットと、
前記キャビネットに昇降自在に設けられる支持部と、
前記支持部に支持され、使用時には上昇して
前記キャビネットの天板と対向し、不使用時には下降して
前記天板の近傍に配置されるフード部と、
前記フード部と
前記天板との間の物体を検知するセンサと、を備え、
前記支持部は、
前記フード部との結合部近傍であって
前記フード部が検知範囲に存しない位置に、
前記センサの光学面を有し、
前記センサは、
前記フード部と
前記天板との間に挟まれる物体の有無を検知し、
前記センサが物体を検知した際には、下降を停止する機構を有するレンジフードが提供される。
これによれば、支持部が、フード部との結合部近傍であってフード部が検知範囲に存しない位置にセンサを有することで、支持部が下降する過程でセンサがフード部と天板との間の物体を検知するので、簡易な構成により下降時の安全を図ったレンジフードを提供することができる。また、フード部との結合部近傍のみに、即ち最低限の検知範囲のみを検知していることから、最小限のセンサで済み、コストを安くすることができる。
そして、
調理終了後のフード下降時には、身体の一部や調理中に置き忘れの鍋等がフード部とキャビネットとの間に挟まり、怪我をしたり物が破損したりする恐れが無くなった。
【0009】
さらに、センサの検知結果に基づき自己検査を行う自己検査部をさらに備え、その自己検査部は、支持部が上昇する過程においてセンサを機能させている間フード部が通過した空間でセンサが検知し続けることで、センサの光学面が汚れていることを検査することを特徴としてもよい。
これによれば、センサの光学面に油等の汚れが付着していた場合には、支持部が上昇する過程でセンサを機能させた際センサの光学面に付着した汚れを検知しつづけることになるので、フード部が通過した空間でセンサが検知し続けることで、センサの光学面が汚れていることを検査することができる。また、レンジフードを使用状態にするためには必ず支持部が上昇するという構成を使用することで、簡易な構成により下降時の安全を図りかつその安全性を持続させるための自己検査することができる。
【0010】
さらに、支持部が不使用時に下降して最下点の位置にあるとき、センサの光学面の少なくとも一部が、天板の上面より下にあり、自己検査部は、支持部が最下点の位置から上昇し始める時にセンサが天板を検知することでセンサが正常に機能していることを検査することを特徴としてもよい。
これによれば、センサが不良の場合、センサが天板の上面より下にあっても、センサが天板を検知することができないので、センサの少なくとも一部が天板の上面より下にあり、かつセンサがその天板を検知することでセンサが正常に機能していることを検査することができる。また、レンジフードを使用状態にするためには必ず支持部が上昇するという構成を使用することで、簡易な構成により自己検査することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、フード部が使用時には上昇し、不使用時には下
降するレンジフードにおいて、簡易な構成により下降時の安全を
図るレンジフードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係るレンジフードの第一実施例における昇降部材が上昇した状態の、(A)正面図、(B)平面図、(C)左側面図、(D)背面図。
【
図2】本発明に係るレンジフードの第一実施例における昇降部材が上昇した状態の右上から見た斜視図。
【
図3】本発明に係るレンジフードの第一実施例における昇降部材が下降した状態の、(A)正面図、(B)平面図、(C)左側面図、(D)背面図。
【
図4】本発明に係るレンジフードの第一実施例における昇降部材が下降した状態の右上から見た斜視図。
【
図5】本発明に係るレンジフードの第一実施例における昇降部材が下降した状態の、(A)
図3(C)I−I断面における断面図、(B)
図3(A)II−II断面における断面図、(C)
図3(C)I−I断面における結合部付近の拡大断面図、(B)
図3(A)II−II断面における結合部付近の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1および
図2は、本発明に係る第一実施例において、使用時のレンジフード1を示し、
図3および
図4は、不使用時のレンジフード1を示す。レンジフード1は、キッチン等の床に載置されるキャビネット10と、キャビネット10の天板12から一部が出没自在に昇降する昇降部材2と、昇降部材2の昇降を駆動する駆動装置60と、キャビネット10の中に配置され、空気の流れを発生させるファン50と、空気の流れの流路上に配置される浄化装置70とを備える。キャビネット10の天板12には、加熱調理器11と、排出口13と、加熱調理器11の近傍であって右奥側に昇降部材2が出没する出没孔14が備えられる。
【0014】
ファン50は、静圧の高いシロッコファンが望ましいが特に限定されることはない。また、浄化装置70は、複数種類のフィルタから構成されることが好ましい。たとえば、空気の中に含まれる主に油脂分を除去するためのグリスフィルタ(グラスウール等の織布や不織布フィルタ、ラス網、スロットフィルタ、パンチングメタル等の金属製フィルタ)と、無機系イオンが吸着した消臭要素を添着加工した連続多孔質の発泡体からなるフィルタとから構成される。もちろん、浄化装置は、油煙等を含む空気から油脂分および臭気成分を除去できればよく、これに限定されるものではない。
【0015】
昇降部材2は、使用時に加熱調理器11のほぼ真上に位置し、不使用時には天板12とわずかの隙間がある位置にあり、吸込口31を有するフード部30と、フード部30を支持しほぼ一定の曲率半径を有し天板12の出没孔14から出没する支持部20と、支持部20をキャビネット10の内部において支持し支持部20を昇降させる作用部40とを備える。
【0016】
レンジフード1では、不使用時には、
図3および
図4に示すように、支持部20の大部分が天板12の上面SFより下に没してキャビネット10に収容されており、フード部30は天板12の上面奥側にその上面SFとわずかな隙間をおいて近接した位置にあり、天板12の近傍に配置される。ただし、フード部30は、不使用時に天板12の上面SFと接していてもよい。
【0017】
レンジフード1では、不使用状態において使用状態とするスイッチをオンにされると、伸縮自在の機構を有する駆動装置60が、伸長することにより、キャビネット10内の正面側上部で軸支されている作用部40を押し上げて、作用部40がほぼ水平になるまで昇降部材2全体を上昇させる。そうすると、支持部20のほぼ全体が天板12の上面SFの上に出現し、昇降部材2のフード部30は、加熱調理器11の真上辺りに位置し、天板12の上面と対向することとなる。レンジフード1は、フード部30が加熱調理器11の真上辺りに位置する所でロックしこの状態を維持し、ファン50を稼働させて使用状態となる。
【0018】
使用状態にあるレンジフード1は、ファン50が発生させた空気の流れに従って、加熱調理器11での調理等によって発生した湯気や油煙等を含む空気をフード部30に設けられた吸込口31から吸込む。吸込口31から吸込まれた空気は、フード部30と支持部20およびキャビネット10の内部に設けられた風路(図示せず)を通って、浄化装置70に導かれる。浄化装置70に導かれた空気は、そこで油煙等を取り除かれ、天板12に設けられた排出口13から排出される。もちろん、本実施例のように、排出口13を通して、室内に清浄化された空気を循環するために戻してもよいし、清浄化された空気をダクトを通して室外に排気してもよい。
【0019】
駆動装置60は、逆に
図1および2に示すレンジフード1の使用状態から、
図3および4に示す不使用状態にする場合は、昇降部材2を下降させるために自ら短縮するように駆動する。または、駆動装置60は、昇降部材2を下降する際には、ロックを外すのみであり、駆動装置60の動力を用いず、昇降部材2の自重により短縮されるようにしてもよく、昇降部材2を下降させる際には負荷を生じさせてよいし、生じさせなくてもよい。たとえば、駆動装置60は、上昇する方向にのみまたは上昇・下降両方向に駆動するリニアアクチュエータである。駆動装置60が昇降部材2を下降させるように自ら短縮するように駆動する場合、後述するように、センサが物体を検知した際には、駆動装置60は、自らの駆動を停止する。また、駆動装置60が昇降部材2を自重で下降させる場合、駆動装置60は、センサが物体を検知した際には、下降が停止するような機構を有する。
【0020】
レンジフード1は、フード部30と天板12との間の物体を検知するセンサ24(
図5で図視)を備える。センサ24は、使用状態から不使用状態になる昇降部材2が下降する際中に機能し、フード部30が下降することでフード部30と天板12との間に挟まれる恐れのある物体の有無を検知する。センサ24は、支持部20において、フード部30との結合部23の近傍に光学面21を備える。
【0021】
センサ24は、赤外線モーションセンサであり、センサ自身がLEDなどの光学面から赤外線光を発光し、その反射光により、所定の距離内に人体などの物体が存在するか否かを検査する。ここで、所定の範囲とは、横幅方向(光学面21に垂直な方向)において、フード部30の横幅Wとほぼ等しい検査距離を有することが好ましい。
【0022】
また、所定の範囲の縦幅方向(光学面21に平行な方向)は、センサの仕様による検査幅となる。そして、光学面21は、フード部30との結合部23の近傍であってフード部30がセンサ24の検知範囲に存しない位置に設けられる。すなわち、フード部30と支持部20とが結合されている結合部23、換言すれば、フード部30と支持部20が形成する角部からセンサ24の光学面21の中心までの距離は、センサ24の検査幅の約半分の長さよりわずかに長い距離である。
【0023】
かかる所定範囲であれば、支持部20が下降する過程でセンサ24がフード部30と天板12との間であってフード部30の下方近傍にある物体を検知するので、簡易な構成により下降時の安全を図ったレンジフード1を提供すると共に、光学面21と一緒に下降するフード部30が検知範囲に存しない位置にあることで、赤外線光がフード部30に反射されて乱反射が起こった結果生じる誤動作を防止することができる。また、フード部30との結合部近傍のみに、即ち最低限の検知範囲のみを検知していることから、最小限のセンサで済み、コストを安くすることができる。
【0024】
図5を参照して、レンジフード1における自己検査(セルフチェック)について説明する。レンジフード1は、支持部20において、フード部30との結合部23の近傍にセンサ24の光学面21を備える。センサ24は、光学面21から光学面21のほぼ垂直方向へ赤外線光を発光、照射して、所定の範囲内の物体を検知する。支持部20が不使用時に下降して最下点の位置にあるとき(
図5が示す状態)、光学面21は天板12の上面SFより下に位置する。
【0025】
本実施例では、光学面21の全体が天板12の上面SFより下に位置するが、センサ24が天板12の出没孔14の側面を検知すればよいので、光学面21の少なくとも一部が天板12の上面SFより下に位置すればよい。レンジフード1を不使用状態から使用状態にしようとする時に、光学面21の少なくとも一部が天板12の上面SFより下に位置することで、センサ24は、正常に機能しているならば天板12の出没孔14の側面を検知する。また、光学面21を複数個設ける場合は、光学面21各々の一部が天板12の上面SFより下に位置することが好ましい。なお、センサの素子自体に自己検査機能がある場合には、かかる構成を有する必要はない。
【0026】
かかる構成を有する場合、レンジフード1は、自己検査部22を備えることが好ましい。自己検査部22は、センサ24の検知結果を基に、センサ24が正常に機能しているか否かを検査する。不使用状態において使用状態とするスイッチをオンにされた時、すなわち支持部20が最下点の位置から上昇し始める時、自己検査部22は、センサ24を機能させて、センサ24が天板12を検知するか否かを検査する。センサ24が天板12の出没孔14の側面を検知した場合、自己検査部22は、センサ24が正常に機能していると判定する。センサ24が出没孔14の側面を検知しなかった場合、自己検査部22は、センサ24が正常に機能していないと判定する。なお、不使用状態において使用状態とするスイッチをオンにされた時、支持部20が最下点の位置から上昇し始める前に、自己検査部22はセンサ24を機能させて、センサ24が天板12を検知するか否かを検査しても良い。
【0027】
これによれば、センサ24が不良の場合、センサ24が天板12の上面SFより下にあっても、センサ24が天板12を検知することができないので、センサ24の少なくとも一部が天板12の上面SFより下にあり、かつセンサ24が天板12を検知することでセンサ24が正常に機能していることを検査することができる。また、レンジフード1を使用状態にするためには必ず支持部20が上昇するという構成を使用することで、簡易な構成により自己検査することができる。
【0028】
また、自己検査部22は、支持部20が上昇する過程においてもセンサ24を機能させる。そして、自己検査部22は、支持部20が上昇する過程であってセンサ24を機能させている間、フード部30が通過した空間でセンサ24が何らかの物体を検知するか否かを検査する。上昇するフード部30が通過した空間、すなわち、フード部30の下側の空間には、フード部30が通過したばかりなのだから、通常物体は存在しない。それにも拘わらず、センサ24が何らかの物体を検知し続ける場合には、自己検査部22は、センサ24の光学面21が汚れていると判定する。
【0029】
これによれば、センサ24の光学面21に油等の汚れが付着していた場合には、支持部20が上昇する過程であってセンサ24を機能させている間、センサ24の光学面21に付着した汚れを検知しつづけることになる。従って、フード部30が通過した空間でセンサが検知し続けることで、センサ24の光学面21が汚れていることを検査することができる。また、レンジフード1を使用状態にするためには必ず支持部20が上昇するという構成を使用することで、簡易な構成により下降時の安全を図りかつその安全性を持続させるための自己検査することができる。
【0030】
<その他の実施例>
なお、上記実施例では、フード部は1本の支持部に片持ちされているが、2本の支持部を両側に備えて両持ちであってもよい。また、上記実施例では、フード部は奥行き方向の幅はあまり大きくなく梁状であるが、奥行き方向の幅を大きくして、不使用時にはキャビネットの天板を覆うような蓋体であってもよい。また、上記実施例では、吸込口は、フード部のみに設けられていたが、支持部など別の個所に設けられていてもよい。
【0031】
また、上記実施例では、加熱調理器を有するキャビネットの内部に風路、浄化装置、送風機が設けられ、キャビネットの天板に設けた出没孔から昇降部材が出没するように構成されている。しかし、加熱調理器を有するキャビネットと、風路、浄化装置、送風機、昇降部材をユニット化したレンジフードとを別体として構成し、かかるレンジフードをキャビネットに隣接して設置しても良い。この場合であっても、昇降部材のフード部は、使用時にはキャビネットの天板と対向し、不使用時にはキャビネットの天板の近傍に配置されるように構成される。
【0032】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。即ち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に関し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0033】
1 レンジフード
2 昇降部材
10 キャビネット
11 加熱調理器
12 天板
13 排出口
14 出没孔
20 支持部
21 センサの光学面
22 自己検査部
23 結合部
24 センサ
30 フード部
31 吸込口
40 作用部
50 ファン
60 駆動装置
SF 天板の上面