(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】先行技術の変圧器に基づくバランの例の概略図である。
【
図2】先行技術の変圧器に基づくバランの別の例の概略図である。
【
図3】対称の2つの別個の螺旋に巻かれた結合されたインダクタと二次上の接地された中心タップとを有する先行技術のオンチップバランの例の集積回路レイアウトの図である。
【
図4】伝統的な螺旋よりも対称の下配線(underpass、アンダーパス)を有する螺旋巻線を有する先行技術のオンチップバランの例の集積回路レイアウトの図である。
【
図5】磁心(または複数の磁心)の周りに巻かれ、かつ数GHzまで動作する3つのインダクタ配線を有し得る先行技術のバランの例の概略図である。
【
図6】磁心の周りに巻かれた配線を用いて構築され得る先行技術のバランの例の写真である。
【
図7】磁心の周りに巻かれた配線を用いて構築され得る先行技術のバランの例の写真である。
【
図8】磁心の周りに巻かれた配線を用いて構築され得る先行技術のバランの例の写真である。
【
図9】集積回路で用いてもよい平面広帯域3インダクタバランの例を示す図である。
【
図10】集積回路で用いてもよい平面広帯域3インダクタバランの例を示す図である。
【
図11】集積回路で用いてもよい平面広帯域3インダクタバランの例を示す図である。
【
図12A】
図9に示されるバランの例の性能を伝統的なバランと位相差について比較する図である。
【
図12B】
図9に示されるバランの例の性能を伝統的なバランと振幅のバランスについて比較する図である。
【
図13】一次側および二次側の両方で螺旋を用いる先行技術の変圧器トポロジーの例の集積回路レイアウトの図である。
【
図14】一次側および二次側の両方で螺旋を用い、その両方を絡み合わせて電気的対称性を向上させた、先行技術の変圧器トポロジーの例の集積回路レイアウトの図である。
【
図15】平衡ポートおよび不平衡ポートを有するバランの例の概略図である。
【
図16】平衡ポートおよび不平衡ポートを有するバランの例の集積回路レイアウトの図である。
【
図17】
図9に示されるバラントポロジー♯1を用いた広帯域ミキサの例の概略図である。
【
図18】異なる平衡広帯域ミキサの例の概略図である。
【
図19】異なる平衡広帯域ミキサの例の概略図である。
【
図20】各ポートに1つの、3つのインダクタバランを用いる広帯域ミキサの例の概略図である。
【
図21】各ポートに1つの、3つのインダクタバランおよびLOバッファ増幅器を用いる広帯域ミキサの例の概略図である。
【
図22A】
図21に図示されるものと同様の広帯域ミキサの例のシミュレーションされた性能を示す図である。
【
図22B】
図21に図示されるものと同様の広帯域ミキサの例のシミュレーションされた性能を示す図である。
【
図23A】
図15および
図16に図示されるものと同様のバランの例のシミュレーションされた性能を示す図である。
【
図23B】
図15および
図16に図示されるものと同様のバランの例のシミュレーションされた性能を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的な実施形態の詳細な説明
ここで例示的な実施形態を説明する。加えてまたは代わりに他の実施形態を用いてもよい。明らかであり得るまたは不要であり得る詳細は、スペースの節約のためまたはより効果的な提示のために省略されることがある。いくつかの実施形態は、付加的な構成要素もしくはステップを用いて、および/または記載の構成要素もしくはステップのすべてを用いずに、実践されてもよい。
【0015】
この開示は、さまざまなバラントポロジーの1つを用いてより高い動作周波数およびより広い帯域幅を達成し得る集積広帯域RF/マイクロ波/ミリ波ミキサを記載する。1つのミキサは、伝統的な変圧器に基づくバランと比べてはるかにより低い寄生容量により、非常に広帯域の動作を提供するバラン構成を用いてもよい。別のミキサは伝統的な変圧器に基づくバランを用いてもよいが、向上した性能を実現するために不平衡巻線の非対称レイアウトも用いてもよい。
【0016】
図1は、先行技術の変圧器に基づくバランの例の概略図を示す。バランは、一次巻線として働き得るインダクタ104と、二次巻線として働き得るインダクタ105および106とを含んでもよい。バランは、不平衡ポート101と平衡ポート102/103とを有してもよい。
【0017】
図2は、先行技術の変圧器に基づくバランの別の例の概略図を示す。この例では、バランは、一次巻線としての
図1のインダクタ104の代わりに別個のインダクタ104aおよび104bを含んでもよい。
【0018】
一次インダクタ(または複数のインダクタ)および二次インダクタはDC絶縁されてもよいが、一方側から他方側への信号の転送を可能にするように磁気的に結合されてもよい。
図1および
図2の例で、一次巻線が「不平衡」であってもよく、二次巻線が「平衡」であってもよい。
【0019】
伝統的な変圧器バランが良好な性能を有するためには、効率的な磁気結合のために一次インダクタおよび二次インダクタの自己インピーダンスが終端インピーダンスよりもはるかに高くなければならないことがある。このように、最も低い動作周波数がバランで求められるインダクタンスの量を決めることがある。動作周波数の上端は寄生容量によって制限されることがある。その理由は、部分的に、これがインダクタと共鳴し得るからである。これらの制限は、伝統的なバランが広い周波数範囲にわたって動作するのを困難にする可能性がある。なぜなら、最も低い周波数は高いインダクタンスを達成するのに大きな寸法を要件とすることがある一方で、最も高い周波数は低い寄生容量のために小さな寸法を要件とすることがあるからである。
【0020】
プラスの端子とマイナスの端子との間での理想的な振幅および位相のバランスは、一次巻線と二次巻線との間の完璧な磁気結合も要件とすることがある。最良の環境ですら、しかし特に集積された環境では、完璧な磁気結合を達成することが不可能かもしれない。また、平衡巻線の寄生容量は、不平衡巻線の接地された端への平衡巻線のセグメントの結合により、対称でないことがある。この不平衡に対する最も大きな寄与は、一次インダクタ104または104aおよび104bの接地された端に沿って位置する寄生容量であるかもしれない。
【0021】
図3は、対称の2つの別個の螺旋に巻かれたバランと二次上の接地された中心タップとを有する先行技術のオンチップバランの例の集積回路レイアウトを図示する。
【0022】
図4は、伝統的な螺旋よりも対称の下配線(underpass、アンダーパス)を有する螺旋巻線を有する先行技術のオンチップバランの例の集積回路レイアウトを図示する。このバランは、
図3に図示されるような別個の変圧器を用いるのと比べて、より面積効率のよい構造を提供することがある。
【0023】
他の広帯域の先行技術のバランは、磁心(または複数の磁心)の周りに3つのインダクタ配線を有し、数GHzの技術まで動作してもよい。非特許文献1、非特許文献2、および特許文献1を参照のこと。
【0024】
図5は、磁心(または複数の磁心)の周りに3つのインダクタ配線を有し得て、かつ数GHzの技術まで動作し得る先行技術のバランの例の概略図を示す。良好なバラン性能を有するため、第1のインダクタ204および第2のインダクタ205は密に磁気的に結合される必要があり得る一方で、第3のインダクタ206は他の2つのインダクタ204および205から磁気的に絶縁される必要があり得る。バランは不平衡ポート201および平衡ポート202/203を有してもよい。
【0025】
図6〜
図8は、磁心の周りに巻かれた配線を用いて構築され得る先行技術のバランの例の写真である。先行技術におけるすべての3インダクタバランは、磁心の上に巻かれた配線を用いて築かれてもよい。これは嵩張り、数GHzよりも高い周波数での動作が不十分なことがある。さらに、物理的サイズの制限のために、これらのバランのいずれかをミキサと集積することが難しいことがある。
【0026】
以下の考察は、配線/磁心構造の代わりに平面構造を有する集積回路中に築かれる3インダクタバラントポロジーを説明する。3インダクタバランは、標準的な半導体ICプロセスを用いて1つ以上の金属層上に構築されてもよい。バランはサイズが小さくてもよく、磁心を必要としなくてもよい。この結果、伝統的なオンチップバラン構造と比べてより広い帯域幅ならびにより良好な振幅および位相のバランスを得られることがある。
【0027】
以下の考察は、不平衡巻線の物理的レイアウトが修正されて全体的な性能に対する接地された端子の影響を低減し得る変圧器レイアウトトポロジーも説明する。
【0028】
バラントポロジー♯1:平面広帯域3インダクタバラン
集積回路についての重要な要因はダイのサイズであり得る。バランをIC上に効率的に集積することができるように、バランは十分小さい必要があり得る。また、バランのサイズがより小さくなると、最終的なIC製品のコストが低減され得る。
【0029】
バランは、(広帯域ミキサおよび/またはLO増幅器などの)他の回路ブロックへの好都合な接続も可能にする必要があり得る。寄生インダクタンス、静電容量、および抵抗を最小限にするには、物理的に短い接続が必要なことがある。
【0030】
図9、
図10、および
図11は、集積回路で用いてもよい平面広帯域3インダクタバランの例を示す。
【0031】
図9および
図10は集積回路レイアウトを図示した。
図9および
図10に図示されるバランは、標準的な半導体プロセスにおける2つの金属層を有してもよい。導電損を最小限にするため、頂部金属層は他の金属層よりも厚くてもよい。頂部金属層は、損失のある基板よりも高く座してもよく、その結果、バランの寄生容量がより少なくなり得る。
【0032】
図9、
図10、および
図11では、密に磁気的に結合される、近接して結合される金属トレースを用いて、
図5のインダクタ204および205を実現してもよい。第3のインダクタ206は、結合されたインダクタ204および205から分離された別個のインダクタとして実現されてもよい。インダクタ206はインダクタ204および205から磁気的に絶縁されていてもよい。
【0033】
不平衡信号が不平衡ポート201で印加されると、平衡信号が平衡ポート202/203で生成されてもよい。不平衡ポート201で印加された入力信号は、インダクタ204および206のインピーダンスによって分圧されてもよい。この結果、不平衡ポート201での入力信号と同じ位相(非反転)を有する203での出力を生じてもよい。
【0034】
インダクタ204および205は、磁気的に負に結合されてもよい。この結果、202での位相反転が生じてもよい。したがって、202での信号の位相は、203での位相とは180度異なっていてもよい。これに対し、差動信号が平衡ポート202/203に印加されれば、それらはともに組合されて不平衡端子201から出力されてもよい。
【0035】
図9で、インダクタ204および205は並んでルーティングされてもよい。インダクタ205のインダクタンスは、両方の金属トレースが同じ幅および同じ数のセグメントを有していれば、インダクタ204よりも低くてもよい。204および205の相対的なインダクタンスは、個々の金属トレース幅および/またはセグメントの数の調整によって最適化することができる。
【0036】
図10で、インダクタ204および205は対称にルーティングされてもよいため、それらのインダクタンス値はより良好に整合される。しかしながら、下配線およびビアが必要かもしれない。この結果、より多くのコンタクトおよび金属抵抗が生じることがある。
【0037】
図9−
図11中のバランは、伝統的なバランで可能であり得るよりもはるかにより広い周波数範囲にわたって優れた振幅および位相のバランスを達成し得る。
【0038】
結合されたインダクタ204および205は、異なる金属層において2つのインダクタを用いて実現可能である。
図11はこの例である。
【0039】
図12Aおよび
図12Bは、
図9に示されるバランの例の性能を伝統的なバランと比較する。
図12Aは位相差を比較する一方で、
図12Bは振幅バランスを比較する。バランの両者ともが500MHz〜3GHzの周波数範囲について最適化された。
図12Aおよび
図12Bに示されるように、
図9のバランは、500MHz〜6GHz超まで優れた振幅および位相のバランスを呈することがある。しかしながら、伝統的なバランの性能は、周波数が上昇するにつれて急速に劣化することがあり、これは500MHz〜3GHzまでしか有用でない。
【0040】
広帯域トポロジー♯2:挿入損がより低い、向上したバランレイアウトトポロジー
図13は、一次側および二次側の両方で螺旋を用いる先行技術の変圧器トポロジーの例の集積回路レイアウトを示す。この方策の1つの欠点は、各々の巻線の一方の端子が真ん中の端で接続する一方で他方の端子がいちばん外側の巻線に接続するために、構造が非対称であることかもしれない。このレイアウト構成は各々の端子毎の非対称の電気的特性を生じ、劣化した性能を生じる可能性がある。中心タップの正確な配置も、決めるのが困難なことがある。
【0041】
図14は、一次側および二次側の両方上で螺旋を用い、その両方を絡み合わせて電気的対称性を向上させた、先行技術の変圧器トポロジーの例の集積回路レイアウトを示す。端子の4つすべてが巻線の外側セグメントに接続されてもよい。
【0042】
変圧器がバランとして用いられる場合、不平衡側の1つの端子が低インピーダンス接地ノードに接続されてもよい。この場合、
図14のような物理的に対称の出力巻線を有することは不利かもしれない。なぜなら、平衡入力線の1つは、他の入力線よりも接地ノードに密に結合されることがあるからである。これは平衡ポートでの電気的非対称性を生じさせることがある。これは性能を大きく劣化させることがあり、この結果、挿入損が増大することがある。
【0043】
図15および
図16は、平衡ポート801/802および不平衡ポート803を有するバランの例の概略図(
図15)および集積回路レイアウト(
図16)を示す。この変圧器は、平衡側巻線804および805上では対称構造を利用してもよいが、不平衡巻線806上では伝統的な巻線を用いる。不平衡巻線806は、巻線806の最も内側の端807を通して接地に接続されてもよい。これが平衡巻線と不平衡巻線との間の結合が最も低くなり得る場所である。不平衡巻線の最も外側の一巻きを不平衡ポート803のための信号として用いてもよい。この構成により、平衡巻線の最も外側の一巻きは、不平衡巻線の最も外側の一巻きに最も密に結合されてもよい。
【0044】
伝統的なバランに対して向上した性能を有する広い帯域幅を達成するのに、両方のトポロジーを集積ミキサ設計で用いてもよい。
【0045】
図17は、
図9に示されるバラントポロジー♯1を用いる広帯域ミキサの例の概略を示す。ミキサコア300は、受動または能動ミキサトポロジーを用いることができる。LOおよびIFポート信号は、シングルエンドまたは差動であることができる。ミキサコア300が受動ミキサトポロジーである場合、ミキサを双方向に用いることができる。RFポートが入力として用いられかつIFポートが出力として用いられる場合、ミキサはダウンコンバータとして機能してもよい。これに代えて、IFポートを入力として用いることができ、RFポートを出力として用いることができる。この場合、ミキサはアップコンバータとして機能してもよい。ダウンコンバータの場合、シングルエンドRF信号は3インダクタバランによって差動信号(RF−およびRF+)に変換されて、次にミキサコアに印加されてもよい。アップコンバータの場合、IF信号は差動RF信号にアップコンバートされてもよく、次にこれはシングルエンドRF出力信号に変換されてもよい。
【0046】
図18および
図19は、3つのバランを利用し得る異なる平衡広帯域ミキサの例の概略を示す。伝統的なバランでは、ミキサ回路のためのバイアス電圧を与えるようにDC電圧が印加された状態で、二次巻線の中心タップをAC接地として用いることができる。提案されるトポロジーでDCバイアス電圧が必要な場合、
図18および
図19に示されるような3インダクタバランのインダクタ204のいずれかの側にキャパシタ207を加えてもよい。キャパシタ208は、AC接地およびDCブロッキングを提供してもよい。DC電圧Vdcをインダクタ206およびキャパシタ208の共通のノードで印加することができる。DC電流がインダクタ206および205を通って流れて、ミキサコア300回路構成に供給してもよい。キャパシタ207により、RF端子へはいずれの電流も流れなくてもよい。
【0047】
図20は、各ポートに1つの、3つのインダクタバランを用いる広帯域ミキサの例の概略を示す。インダクタ204、205、および206によって形成されるバランに加えて、同じ種類の第2のバランはインダクタ214、215、および216を利用してもよく、同じ種類の第3のバランはインダクタ224、225、および226を利用してもよい。
図20の集積ミキサ回路に示されるようなRFポートに加えて、LOおよびIFポートで3インダクタバランを用いることができる。この場合、RF、LO、およびIFポートは全て、二重平衡ミキサトポロジーについて要件とされるように、差動信号に変換され得るシングルエンド信号であってもよい。受動ダイオードミキサコアの場合、スター状またはリング状構成を用いてもよく、バランの必要なくシングルエンドIF信号を直接に実現することができる。この場合、
図20のIFバランが不要であってもよい。
【0048】
図20の3つのバランのインダクタ値は必ずしも同じでなくてもよい。IF周波数はRFおよびLO周波数より低くてもよく、そのため、IFバランではより高いインダクタンス値が必要なことがあり、この結果、バランはより大きくなることがある。この理由のため、約200MHzよりも低いIF周波数については、IFバランを集積することが実用的でないことがある。この場合、代わりに外部IFバランを用いることができ、集積されたミキサのIF出力は差動であってもよい。
【0049】
図21は、各ポートに1つの、3つのインダクタバランおよびLOバッファ増幅器400を用いる広帯域ミキサの例の概略を示す。LOバッファ増幅器400は、
図21に示されるようにミキサ回路と集積されて、要件とされるLO入力駆動パワーレベルを低減することができる。シングルエンドLOバッファに差動LOバッファを用いてもよい。なぜなら、この結果、他のミキサポートへのLOパワー漏れがより低くなり得るからである。このように、
図21に示されるように、ミキサの前であってバランの後にLOバッファ400を追加することができる。
【0050】
図22Aおよび
図22Bは、
図21に図示されるものと同様であった広帯域ミキサの例の性能を示す。例は、商用の0.18umのBiCMOSプロセスを用いて作製された受動双方向ミキサを用いた。ミキサコアは、MOSFETスイッチを用いて実現された。
【0051】
図23Aおよび
図23Bは、
図15および
図16に示されるものと同様であったバランの例のシミュレーションされた性能を示す。伝統的な集積バランおよび
図15の提案されるバランの変圧器構造の両方をEMシミュレータを用いてモデリングし、結果的に得られたSパラメータを新規能動ミキサ設計の出力で用いた。新規変圧器についての変換利得は、旧トポロジーの変換利得よりも約1.5dB高かった。新規バラントポロジーについての線形性能は、
図23BでOIP3性能を比較することによって示されるような新規トポロジーに本質的に影響されなかった。
【0052】
図24は広帯域ミキサの別の例を示す。
図17に示されるミキサ回路のバランにダミーインダクタ2401を追加することができる。ダミーインダクタ2401は、バランのインダクタ206に正にまたは負に結合されることができ、かつバランの平衡ポートの寄生を等化することによってバランをより対称にしてもよい。ダミーインダクタ2401の端子2408および2409は、開放されたまま、接地に接続されたまま、または所望のインピーダンスに接続されたまま、にされてもよい。
【0053】
本明細書中で論じるバラントポロジーを用いることができる他の回路は、単一側波帯ミキサ、I−Q変調器、およびI−Q復調器である。これらは提案されるミキサのうち2つを用いてもよい。
【0054】
論じた構成要素、ステップ、特徴、目的、利益、および利点は単に例示的なものである。それらのいずれもまたはそれらに関する考察も、いかなる態様でも保護範囲を限定することを意図しない。数多くの他の実施形態も企図される。これらは、より少ない付加的なおよび/または異なる構成要素、ステップ、特徴、目的、利益、および/または利点を有する実施形態を含む。これらは、構成要素および/またはステップが異なって配置されるおよび/または順序付けられる実施形態も含む。
【0055】
他に述べられなければ、引続く請求項に含むこの明細書で述べられるすべての測定値、値、等級付け、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、正確ではなくおよそである。それらは、それらが関連する機能およびそれらが属する技術分野で通常のものと整合する合理的な範囲を有することが意図される。
【0056】
この開示で引用されるすべての論文、特許、特許出願、および他の刊行物は、本明細書中に引用により援用される。
【0057】
「ための手段」という句は、請求項で用いられる際、記載される対応の構造および材料ならびにそれらの均等物を包含することが意図され、かつそう解釈されるべきである。同様に、「ためのステップ」という句は、請求項で用いられる際、記載される対応の行為およびそれらの均等物を包含することが意図され、かつそう解釈されるべきである。請求項にこれらの句がないことは、請求項がこれらの対応の構造、材料、もしくは行為、またはそれらの均等物に限定されることが意図されない、かつそう解釈されるべきでないことを意味する。
【0058】
保護範囲は、今回引続く請求項によってのみ限定される。その範囲は、具体的な意味を述べる場合を除き、引続く審査履歴およびこの明細書に照らして解釈される際に請求項で用いられる文言の普通の意味と整合するのと同程度に広いこと、かつすべての構造的かつ機能的均等物を包含することが意図され、かつそう解釈されるべきである。
【0059】
「第1」および「第2」などの相対的な用語は、必ずしもそれらの間の任意の実際の関係または順序を要件とするまたは暗示することなく、1つのエンティティまたはアクションを別のものから区別するためにのみ用いられることがある。「備える」、「備えている」という用語、および任意の他のその変形は、明細書または請求項中の要素の一覧と関連して用いられる際、一覧が排他的でないこと、および他の要素が含まれてもよいことを示すことが意図される。同様に、1つの(a,an)の後に続く要素は、さらなる制約がなくても、同一種類の付加的な要素の存在を排除するものではない。
【0060】
請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しない、またはそれらをそのように解釈すべきではない。そのような主題のいずれの意図されない適用範囲もここにディスクレームされる。この段落でたった今述べたことを除いて、述べるまたは図示するいずれも、それが請求項に記載されていてもいなくても、公衆に対する、任意の構成要素、ステップ、特徴、目的、利益、利点、または均等物の貢献を生じさせることを意図しない、またはそう解釈されるべきではない。
【0061】
要約書は、技術的開示の性質を読み手が迅速に確認するのを助けるために提供される。請求項の範囲または意味を解釈するまたは限定するのに用いないという理解の下に、要約書が提出される。さらに、以上の詳細な説明中のさまざまな特徴は、開示を整理統合するために、さまざまな実施形態でともにまとめられている。この開示方法は、各請求項に明示的に記載されるよりも多くの特徴を要件とするように、請求される実施形態を要件とするものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の主題は単一の開示される実施形態のすべての特徴よりも少ないものの中に存在する。このように、各々の請求項が別個に請求される主題としてそれ自身成立しつつ、以下の請求項を詳細な説明中にここに援用する。