(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号および前記少なくとも1つの振幅から伝導速度ベクトルを算出するように構成される、請求項3に記載のシステム。
前記電子制御ユニットがさらに、前記局所3D電場ループならびにnハット、aハット、wハットの前記OIS座標フレームを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテル双極、および前記局所3D電場ループのすべてをフィルタリングするように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
前記電子制御ユニットがさらに、nハットの最良値によってカテーテル力に関連する表面膨張を決定するように構成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
前記電子制御ユニットがさらに、高品質のOIS信号が前記局所3D電場ループ内に存在するかどうかを決定するように構成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
前記局所3D電場ループを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテルの双極、および前記局所3D電場ループのすべてをフィルタリングするステップをさらに含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の作動方法。
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号および前記少なくとも1つの振幅から伝導速度ベクトルを算出するように構成される、請求項18に記載のシステム。
前記電子制御ユニットがさらに、前記局所3D電場ループを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテル双極、および前記局所3D電場ループのすべてをフィルタリングするように構成される、請求項16〜19のいずれか一項に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0035】
今日の心臓EPマッピングでは、主に、電極対から得られる双極エレクトログラム(EGM)を使用している。双極は、低周波ノイズが少なく、遠距離場効果が少なく、また適切にフィルタリングすると多くの場合は鮮明で良好に認識された特徴を生成するので好ましいものである。それに対して、単極EGMは遠距離場情報と安定性の低い基線を含んでおり、そのためマッピングの目的にはあまり魅力的ではない。マッピングに有用な単極信号の特徴は、信号の形態と振幅がカテーテルの向きに依存しないことである。双極EGMの振幅と形態はそれらが計算される元となる電極対の向きに依存し、したがってカテーテルの向きに依存する。向きに依存する結果、興奮時間など、振幅と形態に基づく測定値の測定が一貫性を欠く。したがって、そのことが、瘢痕の境界、興奮の方向、伝導速度のような導出される数量にも影響する。
【0036】
電気生理学的情報は、組織または器官をペーシングし、その結果生じる、捕捉が行われる部位のすぐ近傍からの脱分極の拡散を観察することによっても得ることができる。そのような観察は、ペーシングのアーチファクトがあるために現在の技術では難しいが、本明細書に記載されるE
n、E
a、またはvで得られる方向の情報が、解剖学的または機能的な伝導ブロックを明らかにする手がかりとして働くことができる。ペーシングを行わない場合でも、弁の開口やブロックなどの障害物周辺の伝導は湾曲し、速度が低下することが知られており、それを、本明細書に開示される情報を使用して、従来可能であったよりもはるかに簡便かつ確実に直接マッピングし、視覚化することができる。
【0037】
図1Aは、解剖学的構造に対応する電気生理学的情報を、その解剖学的構造の多次元(例えば3次元)の幾何学形状表面モデルにマッピングするシステム160の一実施形態を示す(用語「電気生理学」および「電気生理学的」は以後それぞれ「EP」と称する)。システム160は、構成要素の中でも特に、医療機器162およびモデル構築システム164を備える。一実施形態では、医療機器162はカテーテルを含み、モデル構築システム164は一部が処理装置166を含む。処理装置166は例えば電子制御ユニットの形態を取り、心臓構造の幾何学形状表面モデルを取得し、例えばカテーテル162によって収集されたデータを使用して、心臓構造に対応するEPマップを構築するように構成される。カテーテル162は、患者の身体168、より詳細には患者の心臓170に挿入されるように構成される。カテーテル162は、ケーブル・コネクタまたはインターフェース172と、ハンドル174と、近位端部178および遠位端180を有するシャフト176と、カテーテル162のシャフト176の内部または表面に取り付けられた1つまたは複数のセンサ182(例えば182
1、182
2、182
3)とを備えることができる。一実施形態では、センサ182は、シャフト176の遠位端180またはその近傍に配置される。コネクタ172は、例えばケーブル184、186などのケーブルの機械的、流体的、および電気的接続を提供し、ケーブル184、186は、モデル構築システム164および/またはシステム160の他の構成要素(例えば視覚化、ナビゲーション、および/またはマッピング・システム(モデル構築システム164と独立していて別個の場合)、アブレーション発生器、イリゲーション・ソース等)まで延びている。
【0038】
カテーテル162のシャフト176の中または表面に取り付けられたセンサ182は、モデル構築システム164、詳細にはその処理装置166と電気的に接続されている。センサ182は、例えば、これらに限定されないが、EPの調査、ペーシング、心臓マッピング、およびアブレーションを含む、様々な診断および治療の目的で設けることができる。一実施形態では、センサ182の1つまたは複数は、場所または位置の感知機能を行うために設けられる。したがって、そのような実施形態では、カテーテル162が心臓構造の表面に沿って、かつ/または心臓構造の内部を移動されるときに、センサ182を使用して、心臓構造の表面、または心臓構造内部の場所に対応する位置データ点を収集することができる。そして、その位置データ点を、心臓構造の幾何学形状表面モデルを構築する際に例えばモデル構築システム164が使用することができる。
【0039】
一実施形態では、モデル構築システム164、特にその処理装置166は、心臓表面(または少なくともその一部)の幾何学形状表面モデルを取得し、その心臓構造に対応するEP情報を幾何学形状表面モデルにマッピングするように構成される。処理装置166は、幾何学形状表面モデルおよびEPマップの一方または両方を構築する際に、カテーテル162によって収集されたデータ(位置データおよび/またはEPデータ/情報)を少なくとも一部使用するように構成される。
【0040】
モデル構築システム164が幾何学形状表面モデルを構築するように構成される実施形態では、モデル構築システム164は、センサ182によって収集された心臓構造に対応する位置データ点を取得するように構成される。そして、モデル構築システム164は、その位置データ点を使用して心臓構造の幾何学形状表面モデルを構築するように構成される。モデル構築システム164は、収集された位置データ点の一部またはすべてに基づく幾何学形状表面モデルを構築するように構成される。構造の幾何学形状表面モデルを構築することに加えて、モデル構築システム164は、センサ182と共に機能して、幾何学形状表面モデルの構築で使用される位置データ点を収集するように構成される。そのような実施形態では、モデル構築システム164は、例えばSt.Jude Medical,Inc.から市販されるEnSite NavX(商標)システムなどの電場を利用したシステムを含むことができ、EnSite NavX(商標)システムは、「Method and Apparatus for Catheter Navigation and Location and Mapping in the Heart」という名称の米国特許第7,263,397号を参照して概説され、同特許の開示は参照により全体が本明細書に組み込まれる。ただし、他の例示的実施形態では、モデル構築システム164は他種のシステムを含むことが可能であり、そのようなシステムには、例えば、これらに限定されないが、Biosense Websterから入手できるCarto(商標)System やMediGuide Ltd.のgMPSシステムなどの磁場を利用したシステムがある。Carto(商標)Systemについては、「Intrabody Measurement」という名称の米国特許第6,498,944号、「Medical Diagnosis,Treatment and Imaging Systems」という名称の第6,788,967号、および「System and Method for Determining the Location and Orientation of an Invasive Medical Instrument」という名称の第6,690,963号の1つまたは複数を参照して概説される。それらの開示内容はすべてが参照により本明細書に組み込まれる。gMPSシステムは、「Medical Positioning System」という名称の米国特許第6,233,476号、「System for Determining the Position and Orientation of a Catheter」という名称の第7,197,354号、および「Medical Imaging and Navigation System」という名称の第7,386,339号の1つまたは複数を参照して概説され、それらの開示内容はすべてが参照により本明細書に組み込まれる。また、同じくBiosense Websterから入手可能なCarto 3(商標)Systemなどの電場と磁場を組み合わせたシステムがある。
【0041】
一実施形態では、カテーテル162のセンサ182は位置決めセンサを含む。センサ182は、カテーテルの場所(位置および/または向き)情報を示す信号を生成する。モデル構築システム164が電場を利用するシステムである実施形態では、センサ182は1つまたは複数の電極を備えることができる。そのような実施形態では、各電極が、例えば先端電極、環状電極、ボタン電極、コイル電極、ブラシ電極、可撓性ポリマー電極、スポット電極など、いくつかの種類の電極の1つを含むことができる。あるいは、モデル構築システム164が磁場を利用するシステムである実施形態では、センサ182は、低強度磁場の1つまたは複数の特性を検出するように構成された1つまたは複数の磁気センサを含むことができる。例えば、例示的な一実施形態では、センサ182は、カテーテル162のシャフト176の表面または内部に配置された磁気コイルを含むことができる。
【0042】
分かりやすさと説明のために、以後、モデル構築システム164は、例えば上記で挙げたEnSite NavX(商標)システムなど、電場を利用するシステムを含むものして説明する。以下の説明は主としてセンサ182が1つまたは複数の電極を含む実施形態に限定されるが、他の例示的実施形態では、センサ182は1つまたは複数の磁場センサ(例えばコイル)を含むことも可能であることが認識されよう。したがって、下記で説明するセンサや電極以外の位置決めセンサを含むモデル構築システムも、なお本開示の主旨および範囲内にある。
【0043】
図1Bを参照すると、処理装置166に加えて、モデル構築システム164は、可能な構成要素の中でも特に、複数のパッチ電極188、多重化スイッチ190、信号生成器192、および表示装置194を含むことができる。別の例示的実施形態では、これらの構成要素の一部またはすべては、モデル構築システム164とは独立しており別個であるが、モデル構築システム164と電気的に接続され、モデル構築システム164と通信するように構成される。
【0044】
処理装置166は、プログラム可能なマイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラを含むか、または特定用途集積回路(ASIC)を含むことができる。処理装置166は、中央演算処理装置(CPU)と入出力(I/O)インターフェースを備えることができ、処理装置166は、I/Oインターフェースを通じて、例えばパッチ電極188およびセンサ182によって生成された信号を含む複数の入力信号を受け取り、例えば表示装置194およびスイッチ190を制御するため、かつ/またはそれらにデータを提供するために使用される信号を含む複数の出力信号を生成することができる。処理装置166は、適切なプログラミング命令またはコード(すなわちソフトウェア)を使用して、上記および下記で詳細に説明する機能などの各種機能を行うように構成することができる。したがって、処理装置166は、本明細書に記載される機能を行う、コンピュータ記憶媒体に符号化された1つまたは複数のコンピュータ・プログラムでプログラムされる。
【0045】
「ベリー・パッチ」と呼ぶパッチ電極188
Bを除き、パッチ電極188は、例えばカテーテル162の位置および向きを決定するために使用される電気信号を生成するために設けられる。一実施形態では、パッチ電極188は、身体168の表面に直交して置かれ、身体168の内部で軸に固有の電場を作り出すために使用される。
【0046】
一実施形態では、カテーテル162のセンサ182は、電気的に処理装置166と結合され、位置感知機能を行うように構成される。より詳細には、センサ182は、パッチ電極188に通電することによって身体168の中(例えば心臓内)に作り出される電場の中に置かれる。分かりやすさと説明だけを目的として、以下の説明は、1つのみのセンサ182が電場内に置かれる実施形態に限定する。ただし、本開示の主旨および範囲内にある他の例示的実施形態では、複数のセンサ182を電場内に置き、下記の技術を使用して各センサの位置および向きを決定できることは理解されよう。
【0047】
電場の中に配置されると、センサ182は、パッチ電極188間の場所と、組織に対するセンサ182の位置とに応じた電圧を受ける。センサ182とパッチ電極188の間で行われる電圧測定値の比較を使用して、組織に対するセンサ182の場所を決定することができる。したがって、カテーテル162が対象とする特定の領域または表面の周りを、またはそれに沿って移動されるのに伴って、処理装置166は、センサ182の電圧レベルの変化を反映した信号(場所情報)をセンサ182から受け取り、通電されていないパッチ電極188からも信号を受け取る。そして、処理装置166は、各種の知られるアルゴリズムを使用して、センサ182の場所(位置および向き)を決定し、それを、心臓構造の表面または内部にあるセンサ182の場所に対応する位置データ点として、メモリ197など、処理装置166に関連付けられた、または処理装置166からアクセスすることができるメモリまたは記憶装置に記録することができる。一実施形態では、場所を位置データ点として記録する前に、処理装置166に受信された信号で表される未処理の位置データを、現在知られている技術または今後開発される技術を使用して処理装置166で補正して、呼吸、心臓の活動、および他のアーチファクトを加味することができる。
図1Aおよび1Bに記載されるシステムについては、2014年11月5日に出願された米国出願第14/533,630号にさらに記載され、同出願は、参照により、本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。
【0048】
本明細書に記載される一態様は、向きに依存しないという単極信号の利益を、上記で強調した双極信号の他の利益と組み合わせるための独自の方法に対処する。本開示は、高密度の診断用カテーテルに間隔を狭くした電極を利用して、カテーテルの向きに依存せず、低周波ノイズと遠距離場効果のない、局所的な「疑似双極」、「等価双極」、または「両極」信号を導出する。間隔を狭くした電極は、単一の高密度診断用カテーテルもしくは他のカテーテルに配置することができ、または実施形態によっては複数のカテーテルに配置することができ、その場合カテーテル上の電極は互いの近傍に、または互いに隣接して配置される。さらに、そのようにして導出される等価双極EGMは生理学的および解剖学的な方向を反映した特徴的な形状および関係を持ち、それにより、より一貫性のある興奮タイミングの指示により、改良された接触マップが可能になる。間隔を狭くした電極の存在は、カテーテルのすぐ近傍(例えば、数mm)にある基質の特徴を表す助けにもなる。両極エレクトログラム信号の振幅および形態は局所的な基質の電気生理のみの関数となり、したがって、より良好で一貫性が高く、より有用性の高い接触マップを作成するのに役立つ。この目的のために使用できる高密度カテーテルの例には、
図2に示すカテーテルと、
図3および
図7に示すカテーテルのようなバスケット・カテーテルが含まれる(ただしこれらに限定されない)。
【0049】
図2A〜2Cは、高密度(HD)マッピングの用途に使用することができるカテーテルの実施形態を示す。
図2Aは、パドル12に結合されたカテーテル本体11を備えるカテーテル10の一実施形態を示す。カテーテル本体11はさらに、第1の本体電極13および第2の本体電極14を備えることができる。パドル12は、第1のスプライン16、第2のスプライン17、第3のスプライン18、および第4のスプライン19を備えることができ、これらは近位連結部15でカテーテル本体11に結合され、パドル22の遠位端で遠位コネクタ21によって互いに結合されている。一実施形態では、第1のスプライン16と第4のスプライン19を1つの連続した部分とすることができ、第2のスプライン17と第3のスプライン18を別の連続した部分とすることができる。他の実施形態では、この様々なスプラインは、互いに結合されたそれぞれ独立した部分とすることができる。複数のスプラインはさらに、可変数の電極20を備えることができる。ここで説明する実施形態の電極は、スプラインに沿って均等に間隔を空けた環状電極を含むことができる。他の実施形態では、電極の間隔は均等または不均等とし、電極は、点電極または他の種類の電極を含むことができる。
図2Bは、HDマッピングの用途に使用できるカテーテル30の別の実施形態を示す。カテーテル30は、パドル32に結合されたカテーテル本体31を備えることができる。カテーテル本体31はさらに、第1の本体電極40および第2の本体電極41を備えることができる。パドル32は、第1のスプライン34、第2のスプライン35、第3のスプライン36、および第4のスプライン37を備えることができ、これらは近位連結部33によってカテーテル本体31に結合され、パドル39の遠位端で遠位コネクタ38によって互いに連結されている。一実施形態では、近位連結部33がさらに電極を備えることができる。
【0050】
スプラインに沿った電極の配置は、スプライン上の電極の良好な機械的安定性によって支配される。その結果、スプラインに沿った間隔は、マッピング・システムではなく、設計および製造で決定されるのが最もよい。しかし、スプライン間の間隔は、カテーテルを操作して所望の場所まで移動させる際に生じる力およびトルクの結果変動する可能性がある。スプラインの中央部分に配置された電極は、変位の影響を最も受けやすい。
図2Cは、スプライン同士を中央部の近くで連結して、互いからの最大の変位を制限するように構成された細長い伸張要素の採用を示す。これを実現する手段の1つは、細長いモノフィラメントまたはマルチフィラメントのナイロン糸や縫合糸のような材料を使用し、両端を固定し、スプラインの中央部分の周りで輪にするものである。製造時にリフロー炉を通すことにより、糸をスプラインのポリマー絶縁体に組み込むことができ、糸を各スプラインに固定し、盛り上がりを最小に抑えることができる。
【0051】
図2Cは、つなぎ紐を使用してスプライン間の最大の広がりを制限し、それにより、使用時により安定した電極間隔を実現するカテーテル100の一実施形態を示す。カテーテル100は、パドル102に結合されたカテーテル本体101を備えることができる。カテーテル本体101はさらに、第1の本体電極103および第2の本体電極104を備えることができる。パドル102は、第1のスプライン108、第2のスプライン109、第3のスプライン110、および第4のスプライン111を備えることができ、これらは近位連結部105によってカテーテル本体101に結合され、パドル114の遠位端で遠位コネクタ112によって互いに結合されている。パドル102はさらに、スプラインの互いからの変位を制限する第1の支持部材106および第2の支持部材107を備えることができる。これらの支持部材には、カテーテル100をシースに挿入するときにつぶれる細長い伸張要素(糸や縫合糸材料など)を用いることができる。
図2A、2B、および2Cに示すカテーテルについては、2014年1月16日に出願され、2014年7月24日に国際公開第WO2014/113612号(‘612出願)として英語で公開された国際出願第PCT/US2014/011,940号、および2013年1月16日に出願された米国仮出願第61/753,429号(‘429出願)にさらに記載される。‘612出願および‘429出願は共に、参照により本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。
【0052】
図3は、楕円形の表面に分散された電極の2次元アレイと見なすことができるバスケット・カテーテル50の実施形態を示す。バスケット・カテーテル50は、バスケット52に結合されたカテーテル本体51を備えることができる。バスケット52は、近位コネクタ53でカテーテル本体に結合することができる。バスケット52は、複数のスプライン57、遠位連結部55、およびイリゲーション管56を備えることができる。複数のスプライン57はそれぞれ、少なくとも1つの電極54を備えることができる。図の実施形態では、複数のスプラインはそれぞれ8つの電極を備える。電極の正確な数は、要求される特性に基づいて変えることができる。
図3に示すバスケット・カテーテルについては、2014年2月6日に出願された米国仮出願第61/936,677号にさらに記載され、同出願は、参照により、本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。
【0053】
興奮の伝導の速度と方向を推定する現在の技術は、一般に、明確な距離にわたる興奮時間を正確に決定することに依拠する。信号の場所に時間を割り当てる技術では、特定の条件下では正確でない予測になる場合がある。下記の方法は波動伝播の基本的な概念を利用し、LAT(局所興奮時間)検出アルゴリズムには依拠しない。この手法はよりロバストで一貫性が高い。心臓表面への2次元および3次元の電極配置への適用に特化し、適用を強化する拡張についても記載する。脱分極が起こるたびに、局所的な電場ベクトルEが、そのような電極配置に隣接している解剖学的および生理学的な要因に支配されるループ状の軌跡を描く。2次元に電極を配置すると、「接線双極ベクトル」であるE
tを分解することが可能になり、E
tは、波動伝播の原理を応用することができる、向きに依存しない有用な信号であり、これを使用して単位興奮方向aハットに沿ったE
tのスカラー・バージョンを導入することができ、これをE
aと呼ぶ。3次元に電極を配置すると、nハットと表される表面法線方向に沿ったEの第2の等価双極成分を分解することが可能になり、これをE
nと呼ぶ。最後に、2次元および3次元両方の電極配置で、方向wハット=nハット×aハットに沿って電場を決定することができ、これをE
wと呼び、E
wは方向aハットにおける進行波にとっては非常に小さな信号である。
【0054】
図4は、単位興奮ベクトル91、波高ベクトル92、表面法線ベクトル94、波面高90、および伝導速度方向93を示す。単極の進行波電圧信号φ(x,y,z,t)に基づく1つの脱分極波面90を図示している。脱分極波面90の伝播は、図中左から右へと発生する。脱分極波面90は、本開示の記載が有効になるために特定の形状に従う必要はなく、生理学的な単極形態から利益を見出すことができる。
【0055】
カテーテルの向きに依存しない両極信号E
nおよびE
aは、正常な心筋中では特徴的な形状および振幅を有する。これを
図10でさらに見て取ることができる。それらにより、エレクトログラムの振幅、興奮のタイミング、伝導速度などのEP特性を、従来の手段でよりロバストに決定することが可能になる。
【0056】
次の項では、
図2〜
図3に示すカテーテル10、30、50のいずれかなどの高密度カテーテルを使用した両極または「等価双極」信号E
aの導出について説明する。パドル・カテーテル、バスケット・カテーテル、または他の高密度カテーテルは、恐らくは、隣接する電極の一部またはすべてが表面/基質に平らに置かれるように操作される。便宜上、以下の説明では、すべてのカテーテル電極が表面に置かれる(すなわちカテーテルが表面に置かれる)ことを示唆する文言を使用するが、そのような文言は、実際に表面に置かれた電極、または表面に置かれた電極と区別できないほど表面の近くにある電極を意味する。
【0057】
表面の面における電場(E)は、2014年5月7日に出願され、2014年11月13日に国際公開第WO2014/182822号として英語で公開された国際出願第PCT/US2014/037,160号(‘822出願)、および、2013年5月7日に出願された米国仮出願第61/855,058号(‘058出願)に記載されるように、下記の数式を使用して、電極の場所Xおよびそれらの電極で測定される電位φを使用して計算することができる(dφおよびdXは、X、φおよび減算行列Fから導出されている。‘822出願および‘058出願は共に、参照により、本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。情報はさらに、2015年2月25日に出願された国際出願第PCT/US2015/017,576号(‘576出願)、および、2014年2月25日に出願された米国仮出願第61/944,426号(‘426出願)に記載される。‘576出願および‘426出願は共に、参照により、本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。数式は、2Dの状況と3Dの状況の両方で同じ形を持つ。
【0060】
ここで、
φ −単極電位のベクトル
dφ −共通の参照電極に対する双極電位のベクトル
X −電極に対応するマッピング・システム座標の行列
dX −参照電極の場所に対する双極変位の行列
A
+は、行列AのMoore−Penroseの一般化逆行列である。
しかしながら、電極がほぼ正確に単一面内に配置される2Dの場合、電場はその面に制約され得る。例えば、位置Xに面を一致させること、及び、単位法線ベクトルをこの面にnハットとして表示してnハット方向におけるあらゆる寄与を除去することにより、以下の数式を得る。
【0062】
図5に、16個の電極と、E
tを決定するために使用できる電極セットの一部を示した、パドル・カテーテル70の一実施形態を示す。図の実施形態では、パドル・カテーテル70は4つのスプラインを備えることができ、各スプラインは4つの電極を備える。少なくとも3つの隣接した非共線電極を含む2D電極のセットが1つの電極団を形成することができ、計算に使用することができる。3電極の電極団71、4電極の電極団72、および5電極の電極団73が、
図5のパドル・カテーテル70に示される。3電極の電極団71は、電極「D」75、「2」76、および「5」77を備えることができる。4電極の電極団72は、電極「6」78、「7」79、「10」80、および「11」81を備えることができる。5電極の電極団73は、電極「6」78、「9」82、「10」80、「11」81、および「14」83を備えることができる。上記の例から理解できるように、カテーテル上の同じ1つの電極を複数の電極団に使用することができる。
【0063】
表面上の任意の位置における局所電場は、
図5に示すように、カテーテルにある互いに十分に近い電極のセット(電極団とも呼ぶ)から計算することができる。例えば
図5の点線で概略的に示すように、2次元の電極団は、カテーテルの面に配置された3つ以上の電極(例えば電極D、5、2)のセットを含むことができる。単極または双極しか存在しない場合、その電極団は縮退電極団と呼ぶことができる。縮退電極団は、方向に関する数量の向きに依存しない評価を決定するためには使用することができない。単極の縮退電極団は、向きに依存しないが、実際の方向情報は持たない。例えば、3つ以上の電極が1つの電極団で使用されると、双極信号は2D場、例えばEtを優決定する。2Dまたは3Dの役割のために厳密に必要とされるよりも多くの電極が電極団にある場合、その電極団は優決定となり、「部分電極団」を許す。部分電極団はそれ自体電極団であり、元の電極団の当初の優決定の度合いと、どの部分電極団を検討するかに応じて、最小である場合も、そうでない場合もある。縮退でない電極団は両極を許し、部分電極団は、向きに依存しない感知(OIS)が従来の双極よりも優れていることを独自に直接的に実証することができる。OISは、振幅、タイミング、伝導速度の方向および大きさを含む多くのEP特性を決定する際に、双極に比べて総じて良好である可能性がある。
図5には3つ(電極D、5、2)71、4つ(電極6、10、11、7)72、および5つ(電極9、14、11、6、10)73の隣接する電極を含む電極団のみを示すが、本開示の方法は、これよりも多くの電極をカテーテルに持つ他の電極団にも拡張することができる。カテーテルは基質上に平らに置かれることが前提とされるので、任意の電極団における完全な3DベクトルEは、心内表面または心外表面の2D接線面の成分も持つことが予想される。そのため、項E
tを使用して、接線面における電場の成分を記述する。
【0064】
局所電場を決定する方法の1つは、電極団から1つの電極を参照電極として選択し、n−1個の双極電位(dφ)およびその参照電位に対する変位(dX)を決定するものである。局所電場を決定する別の方法は、電極団のn個の電極から可能なすべての異なる双極(n*(n−1)/2)を決定し、dφおよびdXを算出するものである。すべての可能な異なる双極を決定すると、波面に対して電極が分散していることから生じる「2次」の向きの影響が低減するため、電場をよりロバストに決定することができる。
【0065】
図4に示すように興奮および波面の方向に沿った接線面の単位ベクトルをaハットおよびwハットとする。理想的な均質な波面では、E
tは、興奮方向(aハット)と平行または逆平行のどちらかになり、波面方向(wハット)に沿った成分が非常に少ないことが予想される。スカラーE
a(および等価双極または両極の興奮信号)は、内積またはドット積を使用して、次のように定義することができる。
【0067】
E
aは、1mmの間隔を空けた双極のペアを興奮方向に沿って配置する場合に心臓表面で測定される等価双極EGMである。定義上、E
aは、カテーテルと電極団の向きに依存せず、したがってその形態と振幅は純粋に局所的な基質の関数になるはずである。双極信号であるために、遠距離場のアーチファクトが大幅に少なく、安定した等電基線を持つ得ることも予想される。
【0068】
そのようにして分解された2つの信号(E
nおよびE
a)は互いから著しく独立しており、局所的なEGM信号からより多くのことを知る可能性を開く。E
tからaハットを決定するアルゴリズムは下記で説明する。
【0069】
伝導速度は、進行波の概念を使用して電場から導出することができる。電位は、空間および時間の関数と認識される。速度v=(v
x,v
y,v
z)で進行波が伝播するということは、時間t
0における波が、時間t
0+tの座標x+v
xt、y+v
yt、およびz+v
ztにおける波と正確に一致することを意味する。その結果、すべての初期時間および場所t
0、x
0、y
0、z
0と、すべての時間tについて以下となる。
【0071】
上記式の両辺の全微分を時間に対して取ると、
【0073】
vは、心臓の伝導速度を表すベクトルである。E=−∇φであり、接線面の電場の成分だけが内積に寄与することを認識すると、以下が得られる。
【0076】
すると、伝導速度ベクトルvは、以下のように表すことができる。
【0078】
伝導速度の大きさは、脱分極時には定数と考えられ、電位の接線面における興奮方向に沿った時間の微分と空間の微分との比と認識される。すると、理想的な条件の下ではE
aの形態はφドットの形態と似ることが予想され、唯一の違いは換算係数であり、これは速度の大きさである。興奮方向(aハット)は、φドット(t)とE
a(t)との相関が最大になる接線面の方向として決定され得る。上記の式(8)は原理的には電極団内の脱分極中のあらゆる時点で成立するが、信号レベルが十分に小さいか等電であるときには、φドットとE
aの比は有意味に決定することができない。
【0079】
分析は、電極団を形成する電極が表面と良好に接触しているときに、よりロバストになると予想することができる。これは、下記の基準の一部またはすべてを使用して、事前にチェックし施行することができる。電極団が表面と良好に接触しているかどうかをチェックする基準は、ユーザまたはプロセスによる決定に応じて、組み合わせて、または単独で適用することができる。すべての電極の均一な接触を得ることは一般にどのカテーテルでも難しく、特に小さいバスケット・カテーテルでは難しいことから、最初の6つの基準を自動的に適用することは本開示の重要な構成部分をなすことができる。
【0080】
第1の基準は、3Dマッピング・システムによって決定された電極団近傍の表面法線と、電極団の電極に最もよくフィットする面に対する法線との角度のずれに着目し、そのずれが閾値を下回るかどうかを決定する。第2の基準は、注目する電極団に対応する法線と、その電極団に隣接する電極団に対応する法線との角度のずれに着目し、そのずれが閾値を下回るかどうかを決定する。第3の基準は、電極団を形成する電極の場所と表面との間の距離に着目し、その距離が閾値を下回るかどうかを決定する。一実施形態では、第2の基準はさらに、局所的な曲率が閾値を超えないことを保証することを含む。第4の基準は、電極団の電極から得られる単極信号の振幅に着目し、それがノイズレベルを超えるとともに典型的な範囲内にあるかどうかを決定する。第5の基準は、電極団の電極から得られる単極信号の形態に着目し、その形態が典型的であって概ね矛盾がないか否かを決定する(例えば、わずかな上昇の後に主要な下方への振れが生じ、そこから比較的速やかに戻る)。他の実施形態では、追加の基準が用いられ、φドットの形態に着目し、その形態が典型的であって概ね矛盾がないか否かを決定する。単極信号φ(t)はまた、全極信号−En(t)に類似し得る。第6の基準は、電極団から得られるEtおよびEaの振幅、形状、および形態に着目し、それらが典型的であるかどうかを決定する。全極信号Ea(t)はφドット(t)に類似し得る。第7の基準は、フルオロやICEなどの良好な接触を示す視覚的な手がかりと、カテーテルの操作者の側の触感と操作歴に着目する。ここでは電極団が表面と良好に接触しているかどうかチェックするために基準を7つ挙げるが、その決定を行うために記載される7つの基準すべてを使用する必要はない。さらに、他の基準も使用して電極団が表面と良好に接触したかどうかを決定することができる。
【0081】
導出された伝導速度は、例えば矢印を使用して3Dマッピング・システムで房室の幾何学的形状に重ねて表示することができ、矢印の方向が興奮方向を示し、矢印の色、長さ、または幅が大きさを示す。別の実施形態では、内挿した色マップを使用して伝導速度の大きさを表示することもでき、方向を示す等しい長さの矢印を共に使用しても、使用しなくてもよい。他の実施形態では、伝導速度ベクトルのマップが電圧振幅又はLATマップとも結合できる。一般に、表示は、局所的な脱分極が生じるたびに直ちに更新され、次の局所的な脱分極が生じるまで持続するか、徐々に消える。最後に、例えば、脱分極の開始から0ms、10ms、20ms、30msなどの特定の間隔で、一部またはすべての等時線を心臓表面上に曲線として表示してもよい。そのようにすると見た目の乱雑さが低減し、伝導速度を表す矢印の重畳がより理解しやすくなる。他の実施形態では、例えば、脱分極の開始から0ms、20ms、40ms、60msなどの特定の間隔で、一部またはすべての等時線を心臓表面上に曲線として表示してもよい。
【0082】
上記の式(1)および式(2)から容易に理解できるように、接触と局所的な表面接線面を判定することによって信号とその結果生じる伝導速度を含むEP特性を正確に描写するために、ある程度正確な電極変位(dX)と電極位置(X)を得ることが重要である。インピーダンスに基づくマッピング・システムの位置は、カテーテル・シャフトの一部分にある小さな表面積の電極よりも、先端または外周にある環状電極からの方がロバストに求まることが示唆されている。しかし、この問題は、可撓性のスプラインに小さな環状電極を備えるカテーテル設計においてもやはり重要である可能性がある。小型の電極は、電極と電解質間のインピーダンスが高いために、位置を正確に特定することが難しい場合がある。小型の電極は、アーチファクトの影響をより受けやすく、システムの基準となる「ベリー・パッチ(belly patch)」電極に向かってバイアスがかかる可能性がある。補償アルゴリズムを使用して位置の補正を行うことができるが、アルゴリズムは、構造および電極間の距離についての事前の知識に依拠する。可撓性のスプラインは、特定の条件下では体内で変形したり、一箇所にかたまったり、互いから離れる(広がる)可能性があり、その結果、公称設計から重大なずれが生じる場合がある。その場合、上記の補償アルゴリズムでは、電極位置の誤差を有効に補正できない可能性がある。カテーテルのスプラインと電極が変形し、一箇所にかたまり、互いから離れることがEP特性の評価を著しく妨げるほど重大にならないようにする手段は、上記で
図2Cとの関連で開示した。
【0083】
図6は、向きに依存しない情報を取得、決定、および出力する、段階的な手法を示すフローチャートである。このフローチャートに示す方法は以下のステップを含むことができる。
【0084】
ステップ130で、複数の電極から電気生理信号を取得する。
【0085】
ステップ132で、ステップ130の複数の電極の場所を決定する。
【0086】
ステップ134で、その複数の電極が対象表面と接しているか、または対象表面の近くにあるかどうかを決定する。
【0087】
ステップ136で、電極団に含めるための定義された特性を満たす電極で電極団を形成する。
【0088】
ステップ138で、電気生理信号を処理して、E
n、E
a、E
t、伝導速度、および振幅やタイミングなどの向きに依存しない他の特性を決定する。
【0089】
ステップ140で、導出された情報をディスプレイに出力する。
【0090】
バスケットの範囲全体により均一に電極を配設するための手段として、らせん型のバスケット・カテーテルが提案されている。これは、それ自体本開示に望ましい特性であるが、その結果剛性が高くなる(したがって変位しにくい)ことでも望ましい特性である可能性がある。剛性が増すと、電極ごとのマッピング・システムでの位置ではなく、設計および製造で決定される間隔に依拠することができるようになる。
【0091】
図7は、カテーテル120のらせん型カテーテル設計を示し、スプラインに沿った電極間隔は均一ではないが、バスケットの外側表面全体にほぼ均一な電極の分散を実現する。図中の各点121は電極を表す。
図7に示すカテーテルについては、2014年3月8日に出願された米国出願第13/790,110号(‘110出願)にさらに記載され、同出願は、参照により、本明細書にすべてが記載されるものとして組み込まれる。
【0092】
梁の座屈理論は、コンプライアンスは、長さの寸法が1/2乗されると、剛性が4倍に増すことを示唆する。サイズが小さいと、(a)様々な使用条件の下で電極間の間隔がより安定する、(b)サンプリングの密度が増し、したがって空間解像度が向上する、(c)完全に接触する位置および向きに操縦することができる、という利点が得られる。
【0093】
先に述べたように、従来のマッピング技術では、双極の向きによって生じる振幅と形態の不確定性が問題となり、不確定性は興奮のタイミングにも負の影響を及ぼす。現在の臨床EPで対応するのが難しい不整脈は、幅がわずか5mm程度の低振幅かつ低速伝導の伝導路などの特徴を伴う場合がある。心室/心房全体の詳細なマップは必要とされないことが多く、病変がしばしば出現する特定の場所や、表面ECG、超音波、MRI、さらには基本的なEPカテーテル信号などの他の診断検査が示す場所に限定される。重要なのは、情報が心筋の状態を局所的に確実に反映し、かつ十分な解像度で反映することである。
【0094】
本発明で論じるアルゴリズムを使用して、局所電場(EおよびE
tを含む)および等価双極信号(E
nおよびE
a)を、向きに依存しない振幅、および信頼性の高い形態/タイミング、ならびに瞬時的な伝導速度ベクトルと共に導出することができる。そのような特徴付けにより、基質の振幅(E
n、E
a、あるいはEspanとして知られる最大寸法のようなE又はEtのループの大きさの測定値を使用する)、興奮時間(LAT)、伝導速度(大きさおよび方向)の改良されたマップと、E
wまたはE
tの偏心度から導出される非均質伝導の指標が可能になる。一定した形態の双極様の両極信号は、細胞の脱分極の原理と、活性組織の近くにあるときの単極EGM信号から理解することができる。
【0095】
これらの特性の1つまたは複数により、臨床医が、より確実な瘢痕境界の識別(VTや他の不整脈に寄与することが知られている)を行うことも可能になる。また、低い振幅および/または低い伝導速度を局所的に決定することは、アブレーション療法を行いやすい不整脈の峡部などの必須経路を特定する助けにもなる。より信頼性の高いEGMの振幅および形態により、EGM低下の測定値の測定の向上、損傷の特徴付け、または必須峡部が対象となるときや損傷の断絶部に接近する際の伝導速度の局所的な評価も可能になる。
【0096】
OIS技術は、埋め込み型の医療機器にも利用することができる。律動を区別する役割を担う埋め込み型の医療機器は、現在は主として脱分極事象のタイミングに依拠している。しかし、発生するときは似ている場合があり、マルチチャンバ・アルゴリズムは十分に特化されていないため、タイミングだけでは重要な律動を区別できないことがある。埋め込み機器のカテーテルや導線にOISを適用すると、正常な律動に対応する基線の方向と速さ(OISによる特徴付けを使用する)を確定することができる。
【0097】
埋め込み機器はすでに基本的なマッピング・システム機能を行っているが、本明細書で論じられるOIS技術を使用すると、拍動の回数と異常の程度をより良好に追跡することができ、検出基準の類似度でそれらを分類することができる。例えば、非生理学的な心拍数の増加は、一般に伝導速度を低下させるのに対して、運動のような生理的な心拍数増加の原因では伝導速度の低下は生じない。したがって、その頻脈を治療する判断は、心拍数やタイミングなどの他の伝統的なICD指標の変化だけに基づくのではなく、伝導速度ベクトルの方向および大きさがVTと一致することの認識に基づくことができる。埋め込み機器に使用される可能性のある検出基準のいくつかには、心拍数、連続した異常な拍動の数、周波数「y回の拍動のx」などの組み合わせが含まれ得る。
【0098】
埋め込まれた導線の1つまたは複数の箇所からの観察結果を使用して、タイミングの変化から引き出される推定よりも高い精度で、心拍数や、虚血によって誘発される機能ブロックの発生を追跡することもできる。それにより、患者または医療提供者は、ペーシングや電気除細動ショックで治療すると判断する前に、徐脈型または頻拍型不整脈の問題の可能性に注意を向けることができる。
【0099】
図8は、本明細書で論じられる計算に使用したパドル・カテーテル400と電極団を示す。パドル・カテーテル400は、第1のスプライン401、第2のスプライン402、第3のスプライン403、および第4のスプライン404を備えることができる。各スプラインは4つの電極を備えることができる。検証の目的で、4つの電極(
図8で分かるように隣接するスプラインの各ペアから2つの電極を含む電極団を使用することができる。場合によっては、四角形の電極団の一部は、心臓表面と接触していないと考えることができる。
【0100】
電極が心臓表面と接触していると考えることができるかどうかの決定を、様々な方法で達成することができる。高品質のOIS信号が存在するかどうかを決定するために使用することができる様々な方法が存在する。
【0101】
方法の1つでは、E
w/E
spanのピーク間振幅比を使用することができる。E
w/E
spanのピーク間振幅の低い比は、高品質のOIS信号の発見につながる可能性がある。E
wは、E
nおよびE
aが考慮されているときに残り、理想的なOIS座標で直線的に進行する理想的な均質な波面についてはゼロでなければならない信号である。E
spanは、電場ループ全体のピーク間等価振幅を記述する項である。E
spanは、iおよびjの時点での|E
i−E
j|の脱分極の電場点対のすべてにわたる最大値である。重要なことに、それは、理想的な波面または座標を必要とせず、E
aピーク間およびE
nピーク間以上である。
【0102】
別の方法では、E
aとφドットとの間の相互相関の遅れを使用することができる。E
aとφドットとの間の低い相互相関の遅れは、高品質のOISの発見につながる可能性がある。一実施形態では、低い相互相関の遅れを、電極間が1〜4mmのカテーテル設計に対して典型的には5ms未満として定義することができる。他の実施形態では、低い相互相関の遅れを定義するために、異なる値を使用することができる。別の方法では、OIS信号品質を決定するために、伝導速度を使用することができる。所定の場所における信号品質を決定するために、生理学的にもっともらしい伝導速度の決定を使用することができる。一実施形態では、正常な組織の伝導速度を、0.4〜1.4mm/msの範囲内に設定することができ、瘢痕組織内またはその付近の伝導速度を、0.05〜1.0mm/msの範囲内に設定することができる。さらに他の実施形態では、任意のOIS信号の品質を決定するために、システムによって他の速度を使用することができる。システムのユーザは、さらに、システムが信号品質を決定するために使用する異なる値を設定することができる。
【0103】
さらに別の方法では、単極信号の振幅を使用することができる。実施形態では、正常な組織において、良質なOIS信号を0.5〜15.0mVに設定することができるために適切であるように、単極信号振幅を決定することができる。別の方法では、OIS信号の品質を決定するために、単極形態を使用することができる。小から中程度のサイズの上向きの振れとそれに続く中から大程度の下向きの振れとを含む主要部分を備える単極形態、または中から大程度の下向きの振れを備える単極形態を探すことによって、妥当な単極形態を決定することができる。別の方法では、電極団の単極間の相互相関を使用することができる。電極団の単極間の良好な最大相互相関は、電極団の単極が局所的に均質な伝導の評価を反映することを示唆することができる。
【0104】
さらに別の方法では、高品質のOIS信号を決定するために、電極団にわたる単極の時間的分布を使用することができる。電極間が1〜4mmのカテーテル設計について1〜6msの範囲における、電極団にわたる単極の時間分布は、高品質のOIS信号を示すことができる。電極団にわたる単極の時間分布を、従来のdV/dt閾値交差技術によって、または最大相互相関によって決定することができる。別の方法では、導出されたOIS両極信号を、理想化されたE
n信号およびE
a信号と比較することができる。OIS信号が理想化された値に近づくほど、OIS信号が良好になる。比較値を、システム内で設定することができ、または、高品質のOIS信号が存在するかどうかを決定するために望ましい類似度を示すようにユーザによって設定することできる。別の方法では、ループ由来のnハットを、電気解剖学的マッピング・システムからの表面法線と比較することができる。一実施形態では、NavXマッピング・システムが決定したnハット方向と、ループ由来のnハット方向との間の良好な一致は、高品質のOIS信号を示すことができる。NavXマッピング・システムは、表面形状およびカテーテルの電極団の電極の場所からnハット方向を決定することができる。さらに別の実施形態では、高品質OIS信号が存在するかどうかを決定するために、等電間隔を有するエレクトログラム信号を使用することができる。高品質のOIS信号を決定するために、OIS分析間隔にわたって基線ドリフトおよび大きなオフセットのない等電間隔を使用することができる。一実施形態では、OIS分析間隔は、20〜80msを含むことができる。他の実施形態では、OIS分析間隔を、より長くもしくはより短くすることができ、またはシステムのユーザによって選択された間隔とすることができる。
【0105】
低品質のOIS信号が存在するかどうかを決定するために使用することができる様々な方法も存在する。方法の1つでは、低品質のOIS信号が存在するかどうかを決定するために、伝導速度の大きさを使用することができる。伝導速度の大きさが他の場合に予想されるよりも大きい場合、システムまたはユーザは、低品質のOISが存在することを決定することができる。異常に大きな伝導速度の大きさは、しばしば非常に小さいピーク間E
a値を生成する可能性があるので、遠距離場信号によって引き起こされる可能性がある。一実施形態では、伝導速度の大きさが2〜3mm/msよりも大きい場合、低品質のOIS信号を決定することができる。他の実施形態では、過度に大きい伝導速度の大きさのための他の値を使用することができる。別の方法では、低品質のOIS信号が存在するかどうかを決定するために、単極EGM信号を分析することができる。脱分極に続いて60〜80ms以上の間持続する正方向の振れを示す単極EGM信号は、単極EGM信号に対する損傷電流成分を示すことができる。別の方法では、1つまたは複数のEGMチャネルの飽和は、ペーシング分極および増幅器の回復を反映することができる。これはまた、低品質のOIS信号の発見につながる可能性がある。
【0106】
さらに別の実施形態では、遠距離場アーチファクトが低品質指数を引き起こしている可能性があるかどうかを決定するために、いくつかの異なる方法を使用することができる。遠距離場アーチファクトが低品質指数を引き起こしているかどうかを決定する方法は、すべての単極電極団の電極に対する仮検出が実質的に同時である「拍動」、心房におけるE
nおよび/またはE
aのタイミングが表面QRSのタイミングに十分に近く、したがって、心室の単極アーチファクトの確率を示唆する場合、ならびに、少なくとも1つの小さい電場ループのうちの1つまたは複数を含むことができる。小さい電場ループは、非常に小さいE
spanで電場ループをもたらす遠距離場信号によって引き起こされる可能性がある。一実施形態では、E
spanの値が0.5mV/mm未満であるとき、システムまたはユーザは、遠距離場が低品質指数を引き起こしていると決定することができる。
【0107】
図9は、カテーテル電極団が心房の脱分極作用を観察したときの、100msの心拍周期にわたる接線面のベクトルE
t 420のループ軌跡を示す。波面が均質な媒質中を均一に進行しながら電極団の傍を通過した場合(
図4に見られる)には、ベクトルE
t 420は、興奮方向と一致する主軸に沿った電圧変動を含むはずである。前の項で説明した方法を使用して計算した興奮方向を、矢印を使用して示している。プロットは、1回の拍動にわたるベクトルE
t 420の軌跡を示している。ベクトルの始点は等電原点に固定され、複数の点421が電場ベクトルの終点の通過を示す。ベクトルは、原点を中心としてループを描き、最大および最小の偏位は興奮方向に沿ってある(矢印で示す)。
【0108】
図10Aは、拍動の2つについて時間の関数としてプロットしたEGM、その時間導関数φドット(phi-dot)、「等価双極」E
aを示す。信号の形態および振幅は一方の拍動ともう一方の拍動との間で変化せず、また単極EGMに見られる遠距離場の心室信号が大部分存在しないことに注目されたい。例示的なE
aは、極めて急な負方向への振れの後に、急な正方向への振れがある。また、E
aの振幅は、調査対象(カテーテル又は双極の配置ではない)の基質だけの関数となることが予想される。
図10Bは、例示的E
aの様式化した形状を示し、負方向への振れの後に急な正方向への振れがある。
【0109】
電極の空間的分離に限界があること等、非理想的条件に寄与する様々な要因のために、φドットとE
aの形態は正確には一致しないが、非常に比例に近い。その結果、比(理想的条件における速度の大きさ)は、拍動の時間間隔にわたって均一ではない。また、式(8)のφドットおよびE
aの一方または両方がゼロに近づくと、このアルゴリズムは有意味の結果をもたらすことができない。理想的な条件下では、φドットおよびE
aは、同じ瞬間および制限にゼロになる傾向があり、両方がゼロになる傾向があるときには、比を、伝導速度の大きさとして有意味に評価することができる。実際には、分母と分子のゼロ交差がこの比を損なう。
【0110】
実際的な制約は、電極で記録される従来の単極信号は、電極のある場所の上流および下流にある脱分極した組織からの寄与を含んでいることを認識することによって克服することができる。電極のすぐ下にある脱分極する組織についての情報は、最大のdv/dt、負の振れのピーク、および単極の負のピーク直後の上昇がある領域に含まれている。これは、φドットおよびE
aの負のピークと、それに続く正のピークに含まれている領域に対応する。この領域は、
図11の時間間隔481として見ることができる。伝導速度は、この領域内にある信号からの情報を使用して計算される。
【0111】
以下に示すのは、興奮または伝播の速度を計算するいくつかの実際的な方法である。方法の1つは、φドットおよびE
aのピーク間値の比として速度を計算するものである。この項で述べる伝導速度の推定は、この方法を使用して評価している。これに相当する、ピーク間値の比を表す数学的方法を、下記に定積分で示す。
【0113】
別の実施形態では、伝導速度は、次のように間隔(t
a<t’<t
b)内に含まれている情報に異なる重みを適用することによって、以下のように計算することができる。
【0115】
w(t)は重み関数である。重み関数を使用して、
図12に示し、下記で述べるように、その時間間隔内にある特定の領域により高い重要性を与えることを保証することができる。
【0116】
図11は、特定の電極団の下にある脱分極組織に関して最も多くの情報を保持している時間間隔(aからb)481を示すプロットである。これは、一般には、単極電圧が最も負になるときの前後の時間に相当し、最も負になるのは、内側に向かう脱分極の電流が電極団の電極の下で最大になるときである。これにより、局所的なφドットおよびE
a信号から速度を導出するための実用的で改良された手段がもたらされる。
【0117】
図12は重み関数w対時間を示す。時間t
a493と時間t
b495の間にW491が示される。この例では、wは、負ピーク後のE
aのゼロ交差に対応する領域により高い重要性が与えられることを保証するように選択される。
【0118】
実施形態によっては、電場のループ・データから興奮方向を決定することは、ループが小さく且つほぼ等電であるときに取られたデータに過度に影響される可能性がある。OIS信号と導出される数量は、有用な情報も存在するときに、フィルタリング、オフセット、遠距離場効果、または波形の複雑性を原因とするアーチファクトを反映する可能性がある。
図13で分かるように、アーチファクトは、興奮方向の相互相関を含む計算を行うときに、時間で均等に重み付けするのではなく、|E(t)|又は|d/dt(E(t))|に比例して、またはその単調関数として、ループ点を重み付けすることによって最小にすることができる。これにより、
図13に見られるように、原点の近くにある電場のデータ点や、脱分極よりも遅い速度で変化している電場のデータ点に、より少ない重みが与えられることを保証することができる。そして、下にある基質に関する必要な重要な情報をもたらす主要な振れだけを使用して、OISの座標枠(nハット,aハット,wハット)と、両極信号E
nおよびE
aを含む、OIS数量を導出する。これにより、電場が急速に変化するときに、OISの結果を、ループのうち情報を含んでいる部分に絞ることができる。この重み付けを、電場のループだけからOIS座標方向を導出する際にさらに使用することができ、それにより、E
nのピーク間値、E
aのピーク間値、伝導速度の大きさをより正確に決定することも可能になる。他の実施形態では、d/dt(Et)が高すぎると決定されたとき、これはアーチファクトによるものであり、上述したOIS質基準の設定に加えて使用し得る。
【0119】
図13は、|d/dt(E(t))|が大きい領域と小さい領域を示す電場ループの図である。点440は、EGMで導出された電場点であり、時間的に均等間隔にある。上記のように、間隔の狭い点は、ほとんど情報を含んでおらず、OISで導出される信号とEP特性に影響する可能性のあるアーチファクトを含んでいる。原点周辺の領域441は小さい|d/dt(E(t))|を有するのに対し、大きい|d/dt(E(t))|を有する領域443は、強いEGM信号の振幅および振れに対応する。大きい|d/dt(E(t))|を有する領域は重要性がより高い。その結果、一実施形態では、|d/dt(E(t))|が小さい領域は除外するか、重視しないようにすることができる。
【0120】
別の実施形態では、等電の原点からの距離である電場(norm(E)又は|E|)の大きさに基づいてループ点を重み付けすることもできる。
図14Aおよび
図14Bは、本明細書に記載の方法に基づく重み付けを行う前と後の接線電場のループ点を示す。
図14Aは、重み付けする前の接線電場ループ451を示す。
図14Bは、電場のノルムに基づいてループ点457を重み付けした後の接線電場のループ455を示す。
図14Aと
図14Bの比較で分かるように、最も有用なEP情報を含んでいるループ部分が強調され、したがって、重み付け後のループから、より有意味のOIS特性を得ることができる。
【0121】
図15Aおよび
図15Bは、2つの異なる四角形電極団について、右心房の隔壁で連続する拍動について推定した伝導速度の大きさを示す。
図15Aは電極団6の伝導速度の大きさを示し、
図25Bは電極団8の伝導速度の大きさを示す。速度の大きさは、φドットおよびE
aのピーク間値の比を取ることによって推定した。伝導速度の大きさの拍動間の変動は最小であり、1.3mm/ms前後の値はほぼ予想通りである。2つの隣接する電極団からの連続する拍動について推定された伝導速度の大きさおよび興奮方向(単位ベクトル)は以下のようになった。
電極団#6
速度の大きさ=1.35±0.06mm/ms
興奮方向=(0.12,−0.91,0.40)
電極団#8
速度の大きさ=1.29±0.05mm/ms
興奮方向=(0.10,−0.80,0.58)
【0122】
計算された興奮の方向と速度は、心房組織で予想される結果に近く、予想される結果と整合した。
【0123】
先端が割れたOISカテーテルは、従来のD−2双極ペーシングと比べて先端が局所化されるように双極ペーシングを行うのにも適しており、また、(先端ではなく)環の部分で心筋を捕捉するときに発生し得る、変動する捕捉位置(および変動する閾値)に関する問題がない。これは、例えば損傷の有効性を確かめるためにペーシングを行う場合に大きな利点である。代替の単極ペーシングは、離れた場所にある電極を要し、そのため、ブロックの評価にペーシングを使用することを難しくする大きなペーシング・アーチファクトの原因となる。4つの先端電極に交互に変化する極性を割り当てることによってペーシングを達成するというのが、基本的な考え方である。これは、4つのエレクトログラムおよびマッピング・システム位置は個別のままであるが、ペーシングの視点からは先端が「交差した双極」に見えるようにして、回路素子で達成することもできる。あるいは、これは、2つの同時のチャネルを4つの電極に充てて、刺激装置を用いて行うこともできる。
【0124】
局所的な脱分極が起こるたびに、新しい伝導速度ベクトルを生成することができる。システムは、向きが付けられた矢印アイコン、Matlabのquiverに似たプロット、リップル・マップなどの各種情報を表示するように構成することができる。システムはさらに、それらの方向および/または大きさの描画の持続性を調整するオプションも有することができる。一実施形態では、デフォルトのプロセスは、新しく局所的な脱分極(脱分極の基準を満たす)が起こるたびに直ちに更新するものである。
【0125】
前の視覚的評価を視覚的に差し替える更新は、累積的な多拍動マップよりも好ましい場合がある。それは、反復される似た拍動間でわずかなカテーテルの動きしかない場合には、その表現でマップが乱雑になるためである。その結果、空間密度の基準を含めると有益である可能性がある(従来のマッピング・システムで現在利用できる基準のように)。前の点から例えば2mm以内に表現点がない場合は新しい表現点が追加される(区別する場合は、同じマッピング対象の律動から)。古い点が新しい点から2mm以内にある場合は、新しい点で古い点を消すか、または隠すことができる。特に記録されたセグメントを再生し、多電極マッピング・カテーテルが存在する対象領域に注目する場合には、システムは、再生が開始してから最も新しい心拍周期の表現を優先して、前の表現を隠す/消すことができる。
【0126】
別の実施形態では、所定のミリ秒数の継続時間に基づいて、点表現に可変の持続性を与え、低速で再生しながら観察することができる。それら点における視覚的表現は、(EnSite Velocityマッピング・システムで利用可能な伝播マップと同様に)波面自体(約5−10msにわたる主要な脱分極電流とEGMの生成を包含する、一般に0.5−1cm程度の幅の領域)を示唆する形で出現し、消えることができる。これは、乱雑感を解消し、直近の事象に注目することによってシステムに益をもたらすことができる。
【0127】
経壁RFアブレーションは、向きに依存しないOISカテーテル電極設計およびソフトウェアに利用できる一定のEGM特性を持っている。詳細には、単極信号(最初の近似には極性が反転したE
n信号に過ぎない)は、アブレーション前のrSパターンからその後r’パターンに変化することができる。その結果、E
nは、鋭い主要な上向きの振れから、それよりも小さい下向きの振れ、恐らくは、以前に存在したが、現在は上向きの振れと比べて些少に見える下向きの振れへと変化することができる。このことは、活性化がもはや電極団を通って伝播せず、近づくことを停止していることを反映している。
【0128】
いくつかの実装形態は、(電極団に最も近い表面点に基づく)3Dマッピング・システムの表面幾何学形状モデルによって供給されるべき表面法線方向nハットを必要とするが、この実装形態は、状況によっては信頼性が低い可能性がある。例の1つでは、3Dマッピング・システムの表面幾何学形状モデルからのデータを使用することは、心臓表面の曲率が高いとき、信頼性が低くなる可能性があり、したがって、不完全な表面モデルおよび電極団位置の小さい誤差が、結果として生じるnハットに強く影響する可能性がある。しかし、EGMだけからnハットならびに他の2つのOIS座標、aハットおよびwハットを生成するために、OISの電場ループおよび進行波の手法を使用することができる。結果として、ライブの表面法線表示を決定することができる。そのような表面法線は、カテーテルの接触および壁の膨張の貴重な反映であることができ、高度に湾曲した表面および呼吸または心臓の動きのアーチファクトにもかかわらずより詳細な表面幾何学形状モデルを提供することさえできる。
【0129】
図16は、OIS座標フレームを取得するためのステップを概説するフロー図である。
【0130】
ステップ501は、身体またはマッピング・システムの座標フレーム内の局所3D電場ループを決定するステップを含む。このステップは、心臓表面上に1つまたは複数の電極団を有するステップと、電極団を構成する電極の位置および電極から取得した単極電圧を提供するために3Dマッピング・システムを使用するステップとを含む。この情報から、3D電場ループを決定することができる。
【0131】
ステップ503は、すべての単極信号、カテーテルの双極、および結果として生じる3D電場ループを整合フィルタリングするステップを含む。別の実施形態では、OIS座標フレームならびに伝導速度および興奮の方向を決定する目的のため、より楕円形の電場ループを作成し、それによってより一貫したOIS座標ならびに伝導速度および興奮の方向の決定を可能にするために、ローパス・フィルタリングまたはバンドパス・フィルタリングを用いることができる。2〜50Hzのバンドパス・フィルタリングは、OIS座標、伝導速度、および興奮の方向の強固な推定を提供することができる。さらに別の実施形態では、EGMの詳細を保存するために、E(t)とnハット、aハット、およびwハットとのそれぞれの内積によってOIS信号E
n、E
a、およびE
wを生成するために、E(t)例えば、1〜300Hzの広帯域フィルタリングを維持することができる。他の実施形態では、ステップ503におけるフィルタリングを、
図16に示すものと異なる順序で実行することができる。
【0132】
ステップ503の後、aハット、nハット、およびwハットを決定するための2つの可能な方法が存在する。システムまたはユーザが、まずwハットを使用することを望む場合、ステップ505に進む。システムまたはユーザが、まずaハットおよびnハットを使用することを望む場合、ステップ525に進む。
【0133】
ステップ505は、脱分極間隔にわたってE(t)のゼロ平均バージョンを作成するステップを含む。
【0134】
ステップ507は、各時点におけるEドット=dE/dt(t)を計算するステップを含む。
【0135】
ステップ509は、各時点におけるEとEドットの外積からwハットの初期推定値を算出するステップを含む。
【0136】
ステップ511は、wハットの最良の推定値のために脱分極間隔にわたって初期のwハットの推定値を平均または重み付け平均するステップを含む。
【0137】
ステップ511からwハットが推定された後、aハットおよびnハットが互いに禁止された90度の関係を有し、両方がwハットに垂直であるので、方法は、次に、角度θにわたってaハットおよびnハットに対する1Dの探索を実行する。反対方向が一致スコアに関して負をもたらすので、半円、θ(0〜180度)のみを探索しなければならない。適切に定義されたグリッド間隔で探索を実行することができる。一実施形態では、2〜3度毎に、合計60〜90回の評価のみのためである。他の実施形態では、システムまたはユーザによって他のグリッド間隔を定義することができる。反復探索技術を使用してもよいが、極小値を避けるように注意を払うことができる。
【0138】
ステップ515は、aハット(θ)毎に外積aハット(θ)×wハット(θ)から対応するnハット(θ)を選択するステップを含む。
【0139】
ステップ519は、(内積を使用して)φドットがE
a(θ)=E・aハット(θ)とどの程度一致するかについて、および−φが上記から決定されているnハットを有するE
n(θ)=E・nハット(θ)とどの程度一致するかについての合成一致スコアを算出するステップを含む。
【0140】
ステップ521は、最良のθと、したがって、前のステップから最良のaハットおよびnハットとを選択するステップを含む。
【0141】
別の実施形態では、方法は、ステップ507からEドットを算出するステップをスキップすることができ、代わりに、かなりの大きさ|E(t
i)|の時点iからの単一の外積を実行することができる。これを、A(t)=E(t)−mean(E(t))を3D電場軌跡のゼロ平均バージョンとすることによって実行することができる。Aを3×nの行列とした場合、(1/n)*A*A
T(これは、3×3の正の確定的共分散行列である)を形成する。これのSVDは、特異値およびベクトルをもたらす。最小特異値に関連付けられたベクトルは、wハット(プラスまたはマイナスの符号)である。次いで、ループの方向をチェックする。wハットの正の方向は、「ループに右手の法則を使用して親指に伴い」、A(t
i)とA(t
i+1)−A(t
i)との間のベクトル外積を使用して、wハットの方向を決定することができる。
【0142】
別の実施形態では、wハットを決定するために外積または角運動量を使用することができる。A(t)=E(t)−mean(E(t))とする。ループ点にわたって、A(t
i)とその時間微分Aドット(t
i)との時間外積における点ごとからのnの時間点A×Aドットにわたる平均外積を算出する。正のwハットは、このベクトルの正規化バージョンである。別の実施形態では、上記で説明したようにループ点を重み付けすることができ、平均外積が直前に説明したように算出される。
【0143】
システムまたはユーザが、まずaハットおよびnハットを使用することを望む場合、方法は、ステップ503からステップ525に進み、aハットおよびnハットを一緒に解くために3自由度の探索を行うか、またはaハットもしくはnハットについて角度θおよびΨにわたって2D探索を開始する。反対方向が一致スコアに関して負をもたらすので、半球のみを探索する必要がある。探索を、定義されたグリッド間隔で実行することができる。緯度および経度における2〜3度の増分が機能することができるが、これは、半球の極の近くの評価が2〜3度に非常に近いので、非効率な結果をもたらす可能性がある。一実施形態では、約10〜20倍少ないグリッド点を用いる方法を使用することができる。簡単に言うと、これは、トムソン問題として知られるものに対する近似解を使用し、球上に均一に点を分布させる。近似解は、緯度の線を構成し、π(1−φ
-3)ラジアンだけ回転させた連続する線上の点を選択し、ここで、φ≒1.62である。この方法は、上記で参照により組み込まれている‘110出願により完全に記載されている。aハットまたはnハットを決定すると、他方を1Dの半球探索で見つけることができる。反復探索技術を使用することもできるが、極小値を避けるように注意されたい。
【0144】
ステップ525は、φドットがEおよびaハットの内積とどの程度一致するかと、−φがEおよびnハットの内積とどの程度一致するかの両方についての合成一致スコアを算出するステップを含む。
【0145】
ステップ529は、aハットおよびnハットの最良の対を選択するステップを含む。
【0146】
ステップ531は、右手の法則および外積wハット=nハット×aハットによってwハットを決定するステップを含む。
【0147】
他の実施形態では、方法またはシステムは、両方の経路を同時に進み、よりよいフィットを決定するためにそれらの結果を比較することができる。最初にwハットを使用する経路を進むか、最初にnハットおよびaハットを使用する経路を進むか、または両方を組み合わせて使用する経路を進むかにかかわらず、方法は、次いで、標準的な最終OIS情報を決定するためにステップ535に進む。
【0148】
ステップ535は、OISの単極信号E
n、E
a、およびE
wを算出するために、OIS座標方向と電場との内積を使用するステップを含む。上記で説明したように、一実施形態では、OIS座標フレームがローパス・フィルタリングされた電場から決定されると、単極信号が導出された電場を広帯域フィルタリングすることができる。
【0149】
ステップ537は、全極信号から振幅を算出するステップを含む。一実施形態では、振幅は、ピーク間電圧についてV
ppで示され、局所興奮時間は、LATで示される。
【0150】
ステップ539は、(全極信号からの)伝導速度の大きさまたは速さに興奮方向aハットを乗じたものからなる伝導速度ベクトルvを算出するステップを含む。
【0151】
図17は電場ループ601およびOIS座標の一例を示す。3Dマッピング・システムは、表面法線nハット603を供給した。従来のように導出されたaハット605および従来のように導出されたwハット607は、ステップ515で説明したプロセスと同様のプロセスによって決定される。ループで導出されたOIS座標方向nハット609、ループで導出されたOIS座標方向aハット611、およびループで導出されたOIS座標方向wハット613も、
図17に示されている。図の実施形態では、わずかな再調整のみが座標フレームに対して行われた。このわずかな調整は、高品質のシステムが供給するnハットを反映する。
【0152】
ループで導出された表面法線nハットは、心臓のEPマッピングに関連するいくつかの潜在的に有用な用途を開く。用途の1つは、既存の局所的な表面幾何学形状モデルの妥当性を評価している。導出された情報と既存の局所的な表面幾何学形状モデルとの間の不一致は、追加の幾何学形状モデルの取得が必要であることを示唆することができ、または、一実施形態では、自動的にトリガすることができる。別の用途は、カテーテル力に関連する表面の膨張を検出している。カテーテル力に関連する表面の膨張は、力センサがない場合に有用であることができ、また、基礎となる幾何学形状モデルが一時的に変更されたことを示唆するために有用であることができる。ループで導出される表面法線の別の用途は、局所的な表面接触の妥当性を評価している。局所的な表面接触の妥当性を評価することは、アブレーション形成に役立つことができ、また、既存の3Dマッピング・システムによってうまく描画されない可能性がある呼吸および心臓関連の動きを反映するために使用することができる。別の用途は、他の呼吸補償がアーチファクトおよび位置の不確実性を抑制するのに常に有効ではない場合がある、非常に湾曲した心臓構造および呼吸運動の領域において、よりロバストな表面幾何学形状モデリングを可能にしている。上記の方法は、OIS対応カテーテルが脈管系または他の体腔もしくは組織の全体にわたって操作されるとき、方法が有意味で再現性のある方法で応答するので、ユーザまたはシステムが、説明した状況を認識することを可能にすることができる。
【0153】
図18Aおよび
図18Bは、表面法線nハットの決定によるカテーテル力に関連する表面膨張を検出する上記で説明した用途を示す。nハットは、カテーテルの位置決めを助け、3Dマッピング・システムの表面幾何学形状の妥当性を示す対象それ自体である。それはまた、心内表面または心外表面のカテーテル力に関連する膨張のリアルタイム評価を提供することができる。これは、心房において特に有用であることができる。
図18Aは、心筋壁655の初期接触点653に配置されたカテーテル651を示す。カテーテル651は、心筋壁655と接触しているが、心筋壁655の形状を著しく歪ませていないことが示されている。結果として、上記で説明したループに基づく手段と3Dマッピング・システムの両方からの表面方法657は、一致し、nハットとして示されている。
図18Bは、カテーテル651が振られ、心筋壁655に押し込まれていることを示す。カテーテル651は、心筋表面を元の心筋壁の場所661から膨張した心筋壁の場所663に膨張させている。3Dマッピング・システムが表面法線657を供給することは、
図18Aと同じである。しかしながら、カテーテルの電極団の中心は、ここでは、初期接触点653と第2の心筋壁点665との間の場所により正確に配置される。上記のループに基づく方法によって決定された適切な表面法線667が示されている。適切な表面法線667を決定して使用することによって、システムは、OIS信号E
n、E
a、およびE
wが正確に分解されることを可能にし、したがって、
図16の下部における他の結果を正確に取得することができる。さらに、3Dマッピング・システムが供給する表面法線657と適切な表面法線667との間の不一致は、重要な表面膨張を示す。この表面膨張は、標準的な3Dマッピング・システムを使用して検出不可能である場合があり、また、フルオロ系に存在する視野角、コントラスト、および形状のために、しばしばフルオロについて認識不可能である場合がある。さらに、これは、ライブのnハットの表示に、損傷の監視における潜在的な役割を与えることができる。観察された特徴的な応答が先端の振れに応答して見られる場合、RF損傷の品質を高めるために、心筋壁の力および局所的な膨張/変形に応答するライブ表示を使用することができる。そのような特徴の1つは、アブレーションの対象となる表面との良好な接触度である場合がある。表面法線の情報は、適切な接触をユーザに知らせることができ、したがって、十分に完全なマップの幾何学形状ならびに静的な多拍動マップを提供するのを助けることができる。実際の理由またはアーチファクトの理由で処置の間に幾何学形状が変化する可能性があるので、OISループで導出されたnハットと表面近傍からのnハットとの間の最近の不一致は、幾何学形状およびマッピングの更新をトリガする可能性がある。
【0154】
本明細書において、種々の実施形態が、種々の装置、システム、及び/又は方法に関して記載される。種々の特定の詳細が、本明細書において開示され添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造及び使用についての完全な理解を提供するために記載される。なお、実施形態はそのような特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者には理解されよう。また、明細書中に説明した実施形態を不明瞭にしないように、周知の動作、構成要素、および要素は詳細に説明されていない。当業者であれば、本明細書に開示される実施形態は、非限定的な実施例であって、本明細書に開示される特定の構造及び機能の詳細は代表的なものであり、必ずしも実施形態の範囲を限定するものではなく、その範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ規定されることが理解されるであろう。
【0155】
明細書の全体を通じて、「種々の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、「1つの実施形態」等への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特徴が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。したがって、明細書中の「種々の実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」又は「実施形態において」という語句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性は、1又は2以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。したがって、一実施形態に関連して図示され又は記載される特定の特徴、構造、または特性は、全体的または部分的に、制限されることなく、非論理的又は非機能的でないことを考慮しても、1又は2以上の他の実施形態の特徴、構造、または特性と組み合わされる。
【0156】
「近位」及び「遠位」の語は、本明細書を通じて、患者を処置するのに用いる機器の臨床医が操作する一方の端部に関連して用いられうることが理解されるであろう。「近位」の語は、臨床医に最も近い機器の部分をいい、「遠位」の語は、臨床医から最も離れた部分をいう。さらに、簡潔化かつ明瞭化のために、「垂直」、「水平」、「上」及び「下」などの空間を表現する語は、本明細書において明示された実施形態に関して用いられ得ることも理解されるであろう。しかしながら、外科手術用機器は、多様な方向性及び位置において使用されうるものであり、これらの語は、限定的及び絶対的であることを意図するものではない。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
OIS座標フレームを取得するためのシステムであって、
電子制御ユニットを備えており、
前記電子制御ユニットが、
局所3D電場ループを決定し、
脱分極期間にわたるE(t)のゼロ平均バージョンを作成し、
複数の時間間隔の各々におけるEドット値を算出し、
前記複数の時間間隔の各々のEおよび前記Eドット値の外積からwハットの初期推定値を算出し、
wハットの最良推定値のために、前記複数の時間の各々からのwハットの前記初期推定値を平均し、
複数のaハット(θ)値を決定し、前記複数のaハット(θ)値の各々の対応するnハット(θ)値を選択し、
合成一致スコアを算出し、
aハットの少なくとも1つの最良値およびnハットの最良値を選択する、ように構成されている、システム。
(項目2)
前記電子制御ユニットがさらに、En、EaおよびEwを含むOIS全極信号の少なくとも1つを算出するように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号から少なくとも1つの振幅を算出するように構成される、項目2に記載のシステム。
(項目4)
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号および前記少なくとも1つの振幅から伝導速度ベクトルを算出するように構成される、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記電子制御ユニットがさらに、前記局所3D電場ループならびにnハット、aハット、wハットの前記OIS座標フレームを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテル双極、および前記3D電場ループのすべてをフィルタリングするように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記電子制御ユニットがさらに、nハットの最良値によってカテーテル力に関連する表面膨張を決定するように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記電子制御ユニットがさらに、高品質のOIS信号が前記局所3D電場ループ内に存在するかどうかを決定するように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記電子制御ユニットがさらに、前記局所3D電場ループ内の複数の点に重み付けするように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目9)
OIS座標フレームを取得するための方法であって、
局所3D電場ループを決定するステップと、
脱分極期間にわたるE(t)のゼロ平均バージョンを作成するステップと、
複数の時間間隔の各々におけるEドット値を算出するステップと、
前記複数の時間間隔の各々のEおよび前記Eドット値の外積からwハットの初期推定値を算出するステップと、
wハットの最良推定値のために、前記複数の時間の各々からのwハットの前記初期推定値を平均するステップと、
複数のaハット(θ)値を決定し、前記複数のaハット(θ)値の各々の対応するnハット(θ)値を選択するステップと、
合成一致スコアを算出するステップと、
aハットの少なくとも1つの最良値およびnハットの最良値を選択するステップと
を含む方法。
(項目10)
En、EaおよびEwを含むOIS全極信号の少なくとも1つを算出するステップをさらに含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記少なくとも1つのOIS全極信号から少なくとも1つの振幅を算出するステップをさらに含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記少なくとも1つのOIS全極信号および前記少なくとも1つの振幅から伝導速度ベクトルを算出するステップをさらに含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記局所3D電場ループを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテルの双極、および前記3D電場ループのすべてをフィルタリングするステップをさらに含む、項目9に記載の方法。
(項目14)
前記電子制御ユニットがさらに、nハットの最良値によってカテーテル力に関連する表面膨張を決定するように構成される、項目9に記載の方法。
(項目15)
前記電子制御ユニットがさらに、高品質のOIS信号が前記局所3D電場ループ内に存在するかどうかを決定するように構成される、項目9に記載の方法。
(項目16)
OIS座標フレームを取得するためのシステムであって、
電子制御ユニットを備えており、
前記電子制御ユニットが、
局所3D電場ループを決定し、
φドットがEおよびaハット(θ)の内積と一致し、−φがEおよびnハットの内積と一致する程度についての合成一致スコアを算出し、
aハットの最良値およびnハットの最良値を選択し、
右手の法則および外積wハット=nハット×aハットによってwハットの値を決定する、ように構成されている、システム。
(項目17)
前記電子制御ユニットがさらに、En、EaおよびEwを含むOIS全極信号の少なくとも1つを算出するように構成される、項目16に記載のシステム。
(項目18)
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号から少なくとも1つの振幅を算出するように構成される、項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記電子制御ユニットがさらに、前記少なくとも1つのOIS全極信号および前記少なくとも1つの振幅から伝導速度ベクトルを算出するように構成される、項目18に記載のシステム。
(項目20)
前記電子制御ユニットがさらに、前記局所3D電場ループを決定する前に、複数の単極信号、複数のカテーテル双極、および前記3D電場ループのすべてをフィルタリングするように構成される、項目16に記載のシステム。