(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムの全体構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのドア制御の概略図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムに使用される開閉フラグの構成図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムに使用される制御用フラグの構成図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのドアコントローラによるドア開閉制御フロー図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのドア開放駆動制御のフロー図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのドア閉鎖駆動制御のフロー図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムの電気錠コントローラの電気錠制御のフロー図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのワンウエイ式の全半開コントローラの開閉制御のフロー図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのラッチング式の全半開コントローラの開閉制御のフロー図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのインターロックコントローラの構成図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムのインターロックコントローラの他の構成図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムにおいて、検知手段によって人等が検知された場合の開閉制御の流れを説明する図ある。
【
図14】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムの電気錠コントローラとドアコントローラによる開閉制御の流れを説明する図ある。
【
図15】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムにおいて、ラッチング式の全半開コントローラにおいて、半開ボタンが2回操作された場合の開閉制御の流れを説明する図ある。
【
図16】本発明の実施形態に係る自動ドアシステムにおいて、ワンウエイ式の全半開コントローラにおいて、半開ボタンによる半開動作中に全開ボタンが操作された場合の開閉制御の流れを説明する図ある。
【0009】
本発明の実施形態の自動ドアシステムについて、図面を参考にして説明する。
−自動ドアの全体構成−
本発明の実施形態に係る自動ドアシステムは、
図1に示すように、自動ドアの開閉制御を行うドアコントローラ3と、建物開口部に配置されるドア本体1と、ドアコントローラ3に接続されてドアコントローラ3からの駆動信号によってドア本体1を開閉駆動する駆動手段2とを含み、建物の開口部及び開口部近傍において人を検知する外センサ41、内センサ42、及び安全センサ43等の検知手段4、ドア本体1を施錠する電気錠51aの制御を行う電気錠コントローラ51、全開ボタン52a及び半開ボタン52bを接続して人によるドアの全半開指示の制御を行う全半開コントローラ52等のサブコントローラ5、等のドアの開閉制御のためのデバイスが、例えばCAN等のネットワーク6を介してドアコントローラ3に接続されて構成されている。
【0010】
ドア本体1は、建物開口部に対して左右方向に摺動自在に配置された周知のドア体からなり、駆動手段2の駆動により左右方向に移動して、建物開口部を開放もしくは閉鎖するものである。
駆動手段2は、ドアコントローラ3から出力される駆動信号に基づいて回転駆動されドア本体1を開閉するモータや減速機、ベルト、従動プーリ等よりなり、モータの回転をモータ内部のホール素子もしくは従動プーリに設けたフォトセンサ等で検出することによりドア本体1の駆動状態及び駆動位置等を検出し、ドア本体1の情報信号としてドアコントローラ3に出力している。
【0011】
ドアコントローラ3は、ドアの開閉制御を行うためのプログラム等が記憶されたROM32と、ROM32に記憶されたプログラムに従ってドアの開閉制御を行うCPU31と、ドアの開閉制御のための開閉制御情報を記憶するRAM等の記憶手段33と、時間を計測するタイマ34を備えている。
ドアコントローラ3の記憶手段33内に記憶された前記開閉制御情報は、例えばタブレット端末やスマートフォン等の設定器3aにより書き換えることができ、設定器3aはドアコントローラ3に接続された送受信器35に対して、Bluetooth(登録商標)等により無線通信することができる。なお、送受信器35は、ドアコントローラ3に一体に組み込まれていても、また、別体で接続されていてもよい。
ドアコントローラ3の記憶手段33に記憶された前記開閉制御情報としては、例えば駆動手段2がドア本体1を開閉するときのモータの回転速度等の設定値(数値情報)や、ドアの開閉を決定するための開閉フラグ7やドアの開閉制御に使用するドアの位置情報等の制御用フラグ8等がある。
またサブコントローラ5も、それぞれが実行する制御を行うためのプログラム等が記憶されたROMと、ROMに記憶されたプログラムに従ってそれぞれの制御を行うCPUと、それぞれの制御のための情報を記憶するRAM等の記憶手段と、時間を計測するタイマ等を備えている。
そしてサブコントローラ5の記憶手段に記憶された情報は、送受信器35、ドアコントローラ3及びネットワーク6を経由して、設定器3aにより書き換えることができる。
【0012】
検知手段4は、建物開口部の外側にいる人を検知する外センサ41と、建物開口部の内側にいる人を検知する内センサ42と、建物開口部もしくはその近傍に停止している人を検知する安全センサ43等が接続されており、それぞれ人を検知することにより、ドアコントローラ3に対して検知信号を出力する。
電気錠コントローラ51は、現在時刻を計時する計時手段511及び電気錠51aの管理状態を手動もしくは外部入力により切り換えるための管理状態切り換え手段512を備えており、ドアの開閉に伴う電気錠の施錠、開錠制御だけでなく、時刻等によって電気錠51aの施錠状態を管理する入室管理機能を備えている。
全半開コントローラ52は、全開ボタン52a及び半開ボタン52bが接続されており、人により全開ボタン52aが操作されることでドアコントローラ3に対して全開信号をコマンドとして送信し、半開ボタン52bが操作されることでドアコントローラ3に対して半開信号をコマンドとして送信する。
【0013】
−自動ドア制御の概要−
ドアコントローラ3と検知手段4や各サブコントローラ5等の各デバイスは、CAN等のネットワーク6を介して接続されており、ドアコントローラ3と各デバイスとの間で情報の交換が行われている。
具体的には、
図2に示すように、検知手段4及び各サブコントローラ5は、ドアコントローラ3から送信される命令信号に応じてもしくは自発的に、各デバイスの状態(異常発生状況等)を示すハートビート信号をドアコントローラ3に対して周期的に送信しており、ドアコントローラ3はハートビート信号を受信することにより、各デバイスが正常に作動中であることを確認することができる。
【0014】
また、各デバイスは、例えば検知手段4において人を検知した場合の検知信号や全半開コントローラ52において半開ボタン52bが操作された場合の操作信号に基づいて、ドアコントローラ3の記憶手段33に記憶している開閉フラグ7や制御用フラグ8等を設定もしくは解除するためのコマンドを、ドアコントローラ3に送信している。各デバイスからのコマンドを受信したドアコントローラ3は、コマンドにしたがって開閉フラグ7や制御用フラグ8等の設定もしくは解除を行い、設定もしくは解除がされた開閉フラグ7や制御用フラグ8等に基づいてドアの開閉制御を行っている。
また、ドアコントローラ3は、各デバイスから送信された信号により設定もしくは解除された開閉フラグ7及び制御用フラグ8の情報を、自動ドアシステムを制御するためのシステム情報として各デバイスに送信しており、各デバイスの制御に利用される。
【0015】
−ドア開閉制御のためのシステム情報−
次に、自動ドアをドア開閉制御するために、記憶手段33内に記憶されたシステム情報について説明する。
システム情報の一つである開閉フラグ7は、
図3に示すように、ドア本体1を開方向に駆動するための開レベルフラグ71と、ドア本体1を閉方向に駆動するための閉レベルフラグ72とからなる。
開レベルフラグ71は、優先順位の低いレベル0から優先順位の高いレベルnまで(n+1)個の「開レベル」フラグからなり、閉レベルフラグ72は、優先順位の低いレベル1から優先順位の高いレベルnまでn個の「閉レベル」フラグからなる。
図3に示す実施形態に係る開閉フラグ7においては、レベル0からレベル7までの8段階の「開レベル」フラグ711〜717と、レベル1からレベル7までの7段階の「閉レベル」フラグ721〜727から構成されている。
【0016】
開レベルフラグ71及び閉レベルフラグ72の各「開レベル」フラグ及び「閉レベル」フラグは、前記各デバイスから送信されるコマンドに基づいて、ドアコントローラ3により設定もしくは解除される。例えば、検知手段4が人を検知して検知手段4から検知信号がコマンドとして送信された場合には、コマンドを受信したドアコントローラ3は後述するシステム情報に基づいて検知信号の有効性を確認の上、「開レベル1」フラグ711を設定する。また、全開ボタン52aが操作され全半開コントローラ52から全開信号がコマンドとしてされた送信された場合には、コマンドを受信したドアコントローラ3は「開レベル2」フラグ712を設定する。
【0017】
そして、ドアコントローラ3は、開レベルフラグ71に設定されている「開レベル」フラグのうち最も大きいレベルと、閉レベルフラグ72に設定されている「閉レベル」フラグのうち最も大きいレベルとを比較して、よりレベルの大きい方の動作、すなわち「開レベル」の方が大きければ開動作、「閉レベル」の方が大きければ閉動作を優先して駆動手段2の駆動制御を行っている。なお、開レベルフラグ71と閉レベルフラグ72のレベルが等しい場合には、開レベルフラグ71が優先されドアを開放するように駆動制御がなされるように設定されている。
また、自動ドアシステムの初期状態もしくは開レベルフラグ71と閉レベルフラグ72の設定が共に解除された状態においては、開レベルフラグ71の「開レベル0」フラグ710と閉レベルフラグ72の「閉レベル1」フラグ721が設定されており、なんら各デバイスから送信されるコマンドがない状態においては、レベルの大きい「閉レベル1」フラグ721が「開レベル0」フラグ710に優先して、駆動手段2に対してドア本体を閉鎖状態となるように駆動制御がなされ、ドア本体1は閉鎖している。
【0018】
システム情報の一つである制御用フラグ8は、
図4に示すように、ドア本体1を駆動する駆動手段2の状態を設定する動作フラグ80と、外センサ41の状態を設定するセンサ用フラグ(外センサ)81と、内センサ42の状態を設定するセンサ用フラグ(内センサ)82と、ドア本体1の状態を示すドアステータスフラグ83と、ドア本体1の位置情報を示すドア位置フラグ84と、電気錠51aの状態を示す電気錠フラグ85と、後述するタイマの状態を示すタイマフラグ86と、各種センサの状態を示すセンサ無効フラグ87と、火災等の異常状態を示す異常信号フラグ88等を備えている。
【0019】
動作フラグ80は、駆動手段2の駆動状態を設定するフラグであり、例えば駆動手段2の停止を設定する「停止」フラグ801と、駆動手段2の駆動を減速させるように設定する「減速」フラグ802と、駆動手段2による開閉動作を半開状態に設定する「半開」フラグ803等から構成される。動作フラグ80は、例えば半開ボタン52bが操作されることにより全半開コントローラ52等から送信されるコマンドにより設定される。
ドアコントローラ3は、動作フラグ80の各フラグの設定状態に基づいて駆動手段2を停止したり、減速したり、また、開閉動作を半開状態とするなどの開閉制御を行う。
【0020】
センサ用フラグ(外)81及びセンサ用フラグ(内)82は、接続されているセンサ毎に設けられており各センサの設定を行うフラグである。例えば、センサが建物の内側のものであるか外側のものであるかを設定する「内(外)」フラグ811,821と、センサを有効とするか無効とするかを設定する「有効(無効)」フラグ812,822と、センサが検知時に検知信号を出力するか非検知時に非検知信号を出力するかを設定する「検知」フラグ813,823と、センサが人を検知するセンサであることを設定する「検知」フラグ814,824と、センサがドア開口部近傍に人がいないことを検知する安全センサであることを設定する「安全」フラグ815,825等により構成されている。
これら各センサについてのフラグの設定は、設定器3a等を利用してドアコントローラ3によって設定することができる。
なお、
図4に示す実施形態においては、外センサ41用のフラグとしてセンサ用フラグ(外)81が設定されており、内センサ42用のフラグとしてセンサ用フラグ(内)が設定されている例を示している。
【0021】
ドアステータスフラグ83は、開閉制御するドア本体1の状態が設定されるフラグであり、ドア本体1の開放が完了したときに設定される「開完了」フラグ831と、ドアが開放動作中であるときに設定される「開動作中」フラグ832と、ドアの閉鎖が完了したときに設定される「閉完了」フラグ833と、ドアが閉鎖動作中であるときに設定される「閉動作中」フラグ834と、ドアが停止状態であるときに設定される「停止」フラグ835等から構成されている。
ドア位置フラグ84は、ドア本体1の開閉位置を示す「位置1」フラグ841〜「位置8」フラグ848からなり、ドア本体1が閉鎖した状態において「位置1」フラグ841が設定され、ドア本体1が半分開放した状態(半開位置)において「位置4」フラグ844が設定され、ドア本体1が全部開放した状態(全開位置)において「位置8」フラグ848が設定され、常にいずれかひとつの「位置」フラグが設定されている。
ドアステータスフラグ83及びドア位置フラグ84は、駆動状態及び駆動位置等を検出した駆動手段2から送信されるドア本体1の情報信号をもとにドアコントローラ3によって設定される。
なお全開位置、半開位置等は、8ビット情報であるドア位置フラグ84とは独立に、8ビット化する前のモータ回転検出結果に基づいて設定してもよく、後述する開閉制御においても、前記モータ回転検出結果を用いて制御することもできる。
【0022】
電気錠フラグ85は、ドア本体1を施錠する電気錠51aの状態を設定するフラグであり、電気錠51aを常時開錠状態に設定する「常時開錠」フラグ851と、電気錠51aの施錠状態が設定される「開錠/施錠」フラグ852等から構成されている。
電気錠コントローラ51は、電気錠51aの施錠状態を管理する入室管理機能を有しており、例えば日中などに、電気錠51aを常に開錠状態に維持する第1の管理状態に設定したり、夜間などに、電気錠51aをドア本体1の開閉等に合わせて施錠する第2の管理状態に設定する。
そして、電気錠51aを第1の管理状態に設定した場合に、電気錠コントローラ51のコマンドによって「常時開錠」フラグ851が設定され、電気錠51aを第2の管理状態に設定した場合には、電気錠コントローラ51のコマンドによって「常時開錠」フラグ851が解除される。また、電気錠51aが施錠された場合には、電気錠コントローラ51のコマンドにより「開錠/施錠」フラグ852が設定され、電気錠51aが開錠された場合には、電気錠コントローラ51のコマンドにより「開錠/施錠」フラグ852が解除される。
ドアコントローラ3は、「開錠/施錠」フラグ852が設定されている場合には、すなわち電気錠51aが施錠されている場合には、ドア本体1を開閉する駆動手段2の駆動制御を行わない。
【0023】
タイマフラグ86は、ドアコントローラ3が有するタイマの状態を設定するフラグであり、開完了後の経過時間を計測する開タイマの有無を設定する「開タイマ有(無)」フラグ861と、検知または開レベルコマンド受信後にドアの開放を遅延させる場合の遅延時間を計測する遅延タイマの有無を設定する「遅延タイマ有(無)」フラグ862と、手動操作によるドアの閉忘れ時間を計測する閉忘れタイマの有無を設定する「閉忘れタイマ有(無)」フラグ863と、開タイマがタイムアップしたときに設定される「開タイマアップ(スタート)」フラグ864と、遅延タイマがタイムアップしたときに設定される「遅延タイマアップ(スタート)」フラグ865と、閉忘れタイマがタイムアップしたときに設定される「閉忘れタイマアップ(スタート)」フラグ866等から構成されている。
タイマフラグ86の各タイマの有無を設定する「開タイマ有(無)」フラグ861、「遅延タイマ有(無)」フラグ862及び「閉忘れタイマ有(無)」フラグ863は、設定器3a等により行うことができ、例えば、自動ドアシステムにドア本体1の開完了状態からドア本体の閉動作を開始するまでの経過時間を計測する開タイマを有する場合には「開タイマ有(無)」フラグ861が設定される。
【0024】
また、タイマフラグ86の各タイマのタイムアップとスタートを設定する「開タイマアップ(スタート)」フラグ864、「遅延タイマアップ(スタート)」フラグ865、「閉忘れタイマアップ(スタート)」フラグ866は、解除(スタート)されるとともに各タイマの計測が開始され、計測する時間が経過することにより設定(タイマアップ)される。例えば、「開タイマアップ(スタート)」フラグ864は、ドアステータスフラグ83の「開完了」フラグ831が設定された時に前述の「開タイマ有(無)」フラグ861が設定されている場合にサブコントローラ5からのコマンドにより解除(スタート)されて時間計測が開始される。そして計測された時間が開タイマに設定された所定時間に達した場合、すなわちタイムアップした場合にサブコントローラ5からのコマンドにより設定(タイマアップ)されて開タイマ動作が終了し、閉動作を開始する。開タイマ動作はドアコントローラ3のみでも実現できるが、サブコントローラ5からのコマンドによっても実現できると、状況に応じてタイムアップするまでの時間が調整可能となるなどの利点がある。なお閉忘れタイマは例えば全半開サブコントローラを利用した手動操作時に適用され、この場合全半開サブコントローラが時間の計測を行なって「閉忘れタイマアップ(スタート)」コマンドを送信し、コマンドを受信したドアコントローラが「閉忘れタイマアップ(スタート)」フラグ866を設定するようにしてもよい。
【0025】
センサ無効フラグ87は、各センサを有効とするか無効とするかを設定するフラグであり、全センサの有効無効を設定する「全センサ」フラグ871と、外センサの有効無効を設定する「外センサ」フラグ872と、内センサの有効無効を設定する「内センサ」フラグ873と、安全センサの有効無効を設定する「安全センサ」フラグ874等から構成されている。オプションとしてシステムに例えば戸袋側の人の有無を検知する戸袋センサ等のセンサ接続を増やすことができ、そのような場合には、増やした数に合わせてフラグを追加することができる。
センサ無効フラグ87の設定は、例えば建物内への入室管理を行う入室管理コントローラ(本実施形態においては、電気錠コントローラが兼用している。)やインターロックコントローラ等のサブコントローラから送信されるコマンドによりドアコントローラ3により設定される。
ドアコントローラ3は、センサ無効フラグ87の「外」フラグ872が無効に設定されている場合には、外センサ41から人検出信号が送信されても、「開レベル1」等の設定を行わないように制御している。
【0026】
異常信号フラグ88は、異常事態が発生した場合に設定されるフラグであり、例えば火災が発生した場合に設定される「火災報知」フラグ881等により構成される。
火災センサは通常CANネットワークには直接接続できないため例えば電気錠サブコントローラの外部入力に接続され、火災センサが火災を検知した場合には、火災信号を受信した電気錠サブコントローラが「火災報知」と「開レベル6」をコマンドとして送信し、コマンドを受信したドアコントローラ3が「火災報知」フラグ881を設定するとともに、「開レベル6」フラグ716を設定する。
なお火災センサを接続するのは電気錠サブコントローラでなく、CANネットワークに直接接続できないデバイスをCANネットワークに接続するための専用のサブコントローラなどでもよい。
【0027】
−ドアコントローラによるドアの開閉制御−
ドアコントローラ3は、検知手段4等のデバイスから開閉フラグ7及び制御用フラグ8等システム情報を設定もしくは解除するコマンドが出力されると、出力されたコマンドに基づいて、開閉フラグ7及び制御用フラグ8等システム情報の設定もしくは解除を行うとともに、設定もしくは解除された開閉フラグ7及び制御用フラグ8等のシステム情報に基づいて、ドア本体1の駆動手段2に対して駆動信号を出力することによりドアの開閉制御を行っている。
また、ドアコントローラ3は、開閉フラグ7及び制御用フラグ8等のシステム情報に変更が生じた場合、もしくは一定時間間隔で、システム情報を例えば96ビットの情報としてネットワーク6により接続されている各デバイスに出力している。
【0028】
以下に、ドアコントローラ3が、各デバイスからのコマンドに基づいてシステム情報を設定、解除するとともに、ドアの開閉を行う制御フローについて、
図5を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、内センサ42が人を検知してコマンドが出力された例を用いて説明する。
ドアコントローラ3は、常に各デバイスから有効なコマンド出力が有るか否かを監視している(step1)。そして、例えばデバイスとしての内センサ42から、人検知等の検知信号が検知コマンドとして出力された場合には、センサ用フラグ82の内センサの「有効」フラグ822及びセンサ無効フラグ87等を参照して内センサ(デバイス)42が有効であるか否かを判断する(step2)。
【0029】
内センサ(デバイス)42が有効であると判断された場合には、内センサ(デバイス)42からのコマンドによってコントローラ3は開レベルフラグ71の「開レベル1」フラグ711を設定する(step3)。ここで、例えばデバイスが半開ボタン52bの操作を検知した全半開コントローラ52であれば、全半開コントローラ52からのコマンドにより開レベルフラグ71は「開レベル2」フラグ712が設定され、火災センサであれば、火災信号を受信した電気錠コントローラからのコマンドにより開レベルフラグ71は「開レベル6」フラグ716が設定されるように、設定される「開レベル」フラグもしくは「閉レベル」フラグは、デバイス毎に決められている。しかし同じデバイスでも条件次第でレベルの異なる「開レベル」フラグもしくは「閉レベル」フラグが設定されるように決められていてもよい。
なお「開レベル」フラグ及び「閉レベル」フラグの設定は、デバイスからのコマンドを元にドアコントローラ3が自身の記憶手段33等に記憶している開閉レベルに基づいて設定してもよいし、デバイスからのコマンドに開閉レベルを情報として含め、ドアコントローラ3がコマンドに含まれる開閉レベルの情報を元に設定してもよい。例えば、内センサ等のデバイスを単に検知信号を出力するだけの単純なものとし、内センサからの検知信号(検知コマンド)を受信したドアコントローラ3が内センサからの検知コマンドの有効性等を制御用フラグに基づいて確認した後に、記憶手段33等に記憶されている内センサに対応した開閉レベルを「開レベル」フラグ及び「閉レベル」フラグとして設定してもよい。またサブコントローラ5等のデバイスが、ドアコントローラ3から受信した制御用フラグ等に基づいて自身が送信しようとするコマンドの有効性等を判断した上で、サブコントローラ5の記憶手段に記憶された自身の開閉フラグのレベルを情報としてコマンドに含ませて出力し、ドアコントローラ3がサブコントローラ5から受信したコマンドに含まれる開閉フラグのレベルに基づいて、「開レベル」フラグ及び「閉レベル」フラグの設定をしてもよい。
また、必要に応じて制御用フラグ8を設定もしくは解除する。デバイスが内センサ42の場合には、直接的に設定、解除される制御用フラグ8はないが、例えば、半開ボタン52bの操作を検知した全半開コントローラ52からのコマンドであれば、動作フラグ80の「半開」フラグ803が設定される(step4)。
【0030】
内センサ(デバイス)42からのコマンドに応じて開閉フラグ7及び制御用フラグ8を設定もしくは解除したドアコントローラ3は、設定もしくは解除した開閉フラグ7及び制御用フラグ8等システム情報を記憶手段33に記憶するとともに、各デバイスに出力する(step5)。
そして、記憶手段33に記憶された開閉フラグ7の「開レベル」フラグと閉レベルフラグ72の「閉レベル」フラグのレベルを比較して(step6)、開レベルフラグ71のレベルが閉レベルフラグ72のレベル以上であると判断された場合にはドアの開放駆動制御を開始して(step7)、処理を終了する。また、開レベルフラグ71のレベルが閉レベルフラグ72のレベル未満であると判断された場合には、ドアの閉鎖駆動制御を開始して(step8)、処理を終了する。
本例においては、内センサ42からのコマンドにより「開レベル1」フラグ711が設定されるので、開レベルフラグ71の「開レベル」フラグ711のレベル1が閉レベルフラグ72の「閉レベル1」フラグ721のレベル1以上であると判断されて、ドアの開放駆動制御が開始され、処理が終了される。
【0031】
以上のように、本発明の実施形態の自動ドアシステムにおいては、検知手段等のデバイスからのコマンドによって直接ドアの開閉駆動が行われるのではなく、デバイスからのコマンドに基づいてドアコントローラ3が記憶している制御用フラグの設定・解除が行われ、ドアコントローラ3は設定・解除された制御用フラグに基づいてドアの開閉駆動制御を行っている。
したがって、自動ドアシステムに新たにデバイスを接続するに際しては、該デバイス毎に制御用フラグを設定し、デバイスからのコマンドによってドアコントローラ3に記憶された制御用フラグの設定・解除ができるようにすればよく、特に、自動ドアシステムのドアコントローラ3に新たに接続されるデバイスの規格等を認識させる必要は無く、接続や変更を容易に行うことができる。また、デバイス毎に設定される開閉フラグにレベルを設けて、開閉フラグのレベルにより各デバイスの優位性を設定することができるので、状況に応じた良好な開閉制御を行うことができる。
すなわち既に稼動している自動ドアシステムに新たにデバイスを接続するに際しては、設定器3aから送受信機35、ドアコントローラ3、ネットワーク6を介して新たに接続されたデバイスの製造元を含む機器情報を入手し、当該デバイスの設定を行なうだけで、ドアコントローラ3の設定を変更することなく、新たなデバイスを含む自動ドアシステムの制御を行なうことができる。
なお、ドアコントローラ3において判断される「デバイスからのコマンド有?」(step1)の「デバイスからのコマンド」とは、各デバイスから出力されるコマンドに限らず、ドアコントローラ3自身が出力するコマンド(例えば、開閉レベルフラグの解除)等も対象としている。
【0032】
―ドアの開放駆動制御―
次に、上述のドアコントローラによるドアの開閉制御において、ステップ7で開始される、ドア開放駆動制御について、
図6を参考にして説明する。
ドア開放駆動制御が開始されると、まず電気錠フラグ85の「施錠(開錠)」フラグ852が解除されているか否かを判断、すなわち、電気錠51aによりドア本体1が施錠されていないことを確認する(step11)。「施錠(開錠)」フラグ852が解除されていると判断されたら、駆動手段2をドアが開放する方向に駆動してドア開動作を開始するとともに、「開動作中」フラグ832を設定する(step12)。なお、「施錠(開錠)」フラグ852が施錠されていると判断された場合には、後述する電気錠コントローラ51の制御により制御フラグの情報に基づいて電気錠51aは開錠されるので、電気錠51aが開錠されるまで待機する。
【0033】
続いて、動作フラグ80の「半開」フラグ803が設定されているか否かを判断する(step13)。なお、「半開」フラグ803は、設定器3a等による初期設定により通常の開放として設定されるか、また、全半開コントローラ52に接続されている半開ボタン52bの操作によって設定される。
「半開」フラグ803が設定されていれば、ドア位置フラグ84に設定されている「位置」が半開位置(「位置4」)に達しているか否か、すなわちドア開動作によって開放しているドアが半開しているか否かを判断し(step14)、「半開」フラグ803が設定されていなければ、ドア位置フラグ84に設定されている「位置」が全開位置(「位置8」)に達しているか否か、すなわちドア開動作によって全開しているか否かを判断する(step15)。
【0034】
半開、全開いずれの場合であっても、ドア位置フラグ84の「位置4」フラグ844もしくは「位置8」フラグ848が設定されていなければ、設定されるまで開動作を継続し、ドア位置フラグ84の「位置4」フラグ844もしくは「位置8」フラグ848が設定されれば、駆動手段2の駆動を停止してドア開動作を停止する(step16)。
本例の場合は、内センサ42からのコマンドによる開閉駆動制御であるので、「半開」フラグ803は設定されておらず、ドアが全開位置に達するまでドアの開動作を続け、ドアが全開位置に達することにより、ドアの駆動手段2が停止される。なお、初期設定として設定器3aにより「半開」フラグ803が設定されていた場合には、ドアの半開位置に達することにより駆動手段2が停止される。
【0035】
ドアの開動作が完了したら、タイマフラグ86にタイマが設定されているか否かを判断する(step17)。本例の場合は、内センサ42からのコマンドによる開閉駆動制御であり、「開タイマ有(無)」フラグ861が設定されている。開タイマは、「開完了」フラグ831が設定されるのと同時に計時をスタートして「開タイマアップ(スタート)」フラグ864が解除され、所定時間計時されるとタイムアップして「開タイマアップ(スタート)」フラグ864が設定されるものである。なお、後述するラッチタイプの全半開ボタンによる開閉制御であれば、タイマとして「閉忘れタイマ有(無)」フラグ863が設定されることになる。
「開タイマ有(無)」フラグ861が設定されていれば「開タイマアップ(スタート)」フラグ864が設定されているか否か、即ち開完了後所定時間が経過したか否かを判断する(step18)。「開タイマアップ(スタート)」フラグ864が設定されていると判断されたら、ドアステータスフラグ83の「開完了」フラグ831を設定し、設定された開閉フラグ7の「開レベル1」フラグを解除して(step19)、ドア開放駆動制御を終了する。
【0036】
―ドアの閉鎖駆動制御―
次に、上述のドアコントローラによるドアの開閉制御において、ステップ8で開始される、ドア閉鎖駆動制御について、
図7を参考にして説明する。
ドア閉鎖駆動制御が開始されると、ドアを閉鎖する方向に駆動手段2の駆動を開始してドア閉動作を開始するとともに、ドアステータスフラグ83の「閉動作中」フラグ834を設定する(step31)。
そして、ドア位置フラグ84の「位置1」フラグ841が設定されているか否か、すなわちドアが閉鎖されたか否かを判断し(step32)、ドア位置フラグ84の「位置1」フラグ841が設定されていなければ、設定されるまで閉動作を継続し、ドア位置フラグ84の「位置1」フラグ841が設定されれば、駆動手段2の駆動を停止してドア閉動作を停止するとともに、ドアステータスフラグ83の「閉完了」フラグ833を設定して(step33)、ドア閉鎖駆動制御を終了する。
【0037】
なお、本実施形態に係る自動ドアシステムにおいては、いずれかのデバイスからのコマンドに基づいてドアコントローラ3により先のドア開放駆動制御もしくはドア閉鎖駆動制御が開始された後に、新たにデバイス等からのコマンドによりドア開放駆動制御もしくはドア閉鎖駆動制御の指示がなされた場合には、先のドア開放駆動制御もしくはドア閉鎖駆動制御を実行している際の開閉フラグと制御用フラグに対して、新たにデバイスからのコマンドによりさらに設定もしくは解除された開閉フラグと制御用フラグに基づいてドア開放駆動制御もしくはドア閉鎖駆動制御が開始される。
例えば、少し特殊な例になるが、内センサ42から出力されたコマンドに基づいてドア半開駆動制御が行われる仕様の自動ドアシステムで、半開駆動制御が行われている最中に、全開ボタン52aが操作された場合には、半開フラグ803が解除されるとともに、「開レベル2」フラグ712が設定されて、ドア全開駆動制御が開始される。全開駆動制御が完了すると、「開レベル2」フラグ712と「開レベル1」フラグ711が共に解除され、ドア閉鎖駆動制御が開始される。その後、ドア閉鎖駆動制御が完了すると、半開フラグ803が設定される。
【0038】
−検知手段によるコマンド−
本発明の自動ドアシステムの検知手段4は、ドア本体1の近傍に人等が接近するのを検知した場合に、開閉フラグ7を設定・解除するコマンドを出力している。
本実施形態に係る自動ドアシステムにおいては、検知手段4として、外センサ41と内センサ42がネットワーク6を介してドアコントローラ3と接続されており、外センサ41は、センサ用フラグ(外)81によって、「内(外)」フラグ811が解除され、「有効(無効)」フラグ812が有効に設定され、「検知」フラグ813が設定され、「安全」フラグ814が解除されることで、室外側に設けられ、人等を検知することで検知信号を出力する検知手段として設定されている。
また、内センサ42は、センサ用フラグ(内)82によって、「内(外)」フラグ821が設定され、「有効(無効)」フラグ822が有効に設定され、「検知」フラグ823が設定され、「安全」フラグ824が解除されることで、室内側に設けられ、通行者を検知することで検知信号を出力する検知手段4として設定されている。
【0039】
そして、外センサ41もしくは内センサ42、すなわち検知手段4がドア本体1の近傍に人等が接近するのを検知すると、検知手段4はドアコントローラ3に開レベルフラグ71の「開レベル1」フラグ711を設定するコマンドをドアコントローラ3に出力する。
なお、上記「開レベル1」フラグ711の設定に伴って、タイマフラグ86の「開タイマ有(無)」フラグ861を設定するコマンドを出力するようにして、検知手段4によりドア本体1を開放した時に所定時間のあいだ開放状態を維持するように設定することもできる。
【0040】
−電気錠コントローラによるコマンド−
本発明の実施形態に係る自動ドアシステムにおいては、電気錠51aを制御する電気錠コントローラ51がサブコントローラ5としてネットワーク6に接続されており、ドアコントローラ3より出力されるシステム情報に基づいて、また、電気錠コントローラ51自体が備える計時手段511もしくは管理状態切り換え手段512等の情報に基づいて、電気錠フラグ85の設定もしくは解除のためのコマンドをドアコントローラ3に出力するとともに、電気錠51aを駆動するソレノイドに駆動信号を出力して電気錠51aの施錠及び開錠制御を行っている。
以下に、電気錠コントローラ51により実行される電気錠制御について、
図8を参照しながら説明する。
【0041】
マンション等や事務所ビル等においては、日中には電気錠51aを施錠することなく内センサ42(第1の検知手段)及び外センサ41(第2の検知手段)の検知に基づいてドア本体1を開閉して人の出入りをスムーズに行うことが好ましいが、夜間においては、電気錠51aを施錠して外部からの人の侵入をむやみに許すことなく、一定の条件のもとで電気錠51aを開錠するような入室管理を行うことが好ましい。そのため、本実施形態に係る自動ドアシステムの電気錠コントローラ51は、人の外部からの入室を制限する入室管理機能を備えている。
【0042】
具体的には、電気錠コントローラ51が現在時刻を計時する計時手段511及び電気錠の管理状態を切り換えるための管理状態切り換え手段512を有しており、
図8に示すように、計時手段511により、例えば日中など電気錠51aを連続して開錠状態とすることが好ましい時間帯であるか否か、もしくは管理者によって管理状態切り換え手段512が操作され電気錠51aを連続して開錠状態にすることが指示されたか否かを監視している(step61)。
【0043】
電気錠51aを連続して開錠状態にすることが指示された場合には、電気錠フラグ85の「常時開錠」フラグ851を設定し、センサ無効フラグ87の「外センサ」フラグ872を解除するコマンドを出力して(step62)外センサによる検知によるドアの開閉を可能として人が自由に出入りすることを許容する第1の管理状態に設定する。
【0044】
一方、前記計時手段511や管理状態切り換え手段512により、電気錠51aを連続して開錠状態にしないことが指示された場合には、電気錠フラグ85の「常時開錠」フラグ851を解除し、センサ無効フラグ87の「外センサ」フラグ872を設定するコマンドを出力して(step63)、外センサ(第2の検知手段)41による人の検知を無効として、外センサ41によるドア本体1の開放を制限する第2の管理状態に設定する。
【0045】
そして、電気錠コントローラ51は、第1の管理状態においては、電気錠51aを駆動するソレノイドに駆動信号を送信して電気錠51aを開錠する(step65)とともに、電気錠フラグ85の「施錠(開錠)」フラグ852を解除するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step66)、処理を終了する。
一方、第2の管理状態においては、電気錠コントローラ51は、ドアコントローラ3から出力される開閉フラグ7により、開レベルフラグ71のレベルが閉レベルフラグ72のレベル以上であるか否かを監視しており(step64)、開レベルフラグ71のレベルが閉レベルフラグ72のレベル以上であると判断されると、電気錠51aを開錠するとともに(step65)、電気錠フラグ85の「施錠(開錠)」フラグ852を解除するコマンドを出力して(step66)、処理を終了する。
また、開レベルフラグ71のレベルが閉レベルフラグ72のレベル未満であると判断されると、ドアが閉動作を完了して「閉完了」フラグ833が設定されたことを確認して(step67)、電気錠51aを施錠するとともに(step68)、電気錠フラグ85の「施錠(開錠)」フラグ852を設定するコマンドを出力して(step69)一連の処理を終了する。
【0046】
なお、上記電気錠コントローラ51による電気錠51aの制御においては、第1の管理状態の時には、内センサ(第1の検知手段)と外センサ(第2の検知手段)をともに有効とするとともに、第2の管理状態の時には、内センサ(第1の検知手段)を有効とし、外センサ(第2の検知手段)を無効として入室管理を行っているが、第2の管理状態の時に外センサ(第2の検知手段)を無効とするのではなく、外センサ(第2の検知手段)による開レベルフラグ71の設定を通常の開レベルよりも低く設定(例えば開レベル0に設定)することにより、すなわち開閉フラグ7の設定により、外センサ(第2の検知手段)によるドア本体1の開放を制限するようにしてもよい。
【0047】
また、本実施形態の自動ドアシステムにおいては、電気錠51aの開錠操作を行うための開錠操作手段513を備えており、第2の管理状態において、開錠操作手段513を操作することにより、第2の管理状態においても、電気錠51aを開錠してドア本体1を開放することができる。
例えば、開錠操作手段513としてマンションの各住居に開錠操作ボタン等が設置されており、開錠操作ボタンを操作することにより、設定されている閉フラグよりも高位の開フラグを設定して電気錠51aを開錠するとともに、ドア本体1を開放することができる。
【0048】
−全半開コントローラによるコマンド−
本発明の実施形態に係る自動ドアシステムにおいては、全開ボタン52a、半開ボタン52bが接続された全半開コントローラ52がネットワーク6を介してドアコントローラ3と接続されており、全半開コントローラ52は、全開ボタン52a、半開ボタン52bの操作に基づいて、開閉フラグ7の設定や「半開」フラグ803等制御フラグ8の設定もしくは解除のためのコマンドをドアコントローラ3に出力している。
以下に、全半開コントローラ52による開閉フラグ7及び制御用フラグ8の設定、解除について、
図9、10を参考に説明する。
【0049】
全開ボタン52a、半開ボタン52bによる開閉制御には、1回のボタン操作によりドアを開放し、その後自動的に閉鎖するタイプの開閉制御であるワンサイクルタイプと、1回のボタン操作によりドアを開放し、2回目のボタン操作によりドアを閉鎖するラッチングタイプの開閉制御がある。 先に、ワンサイクルタイプの全半開コントローラ52により実行される開閉制御について、
図9を参考に説明する。
【0050】
ワンサイクルタイプの全半開コントローラ52においては、全半開コントローラ52は、半開ボタン52bが操作されたか否かを判断し(step71)、半開ボタン52bが操作されたと判断すると動作フラグ80の「半開」フラグ803を設定するとともに、開レベルフラグ71の「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step74)、処理を終了する。
一方、半開ボタン52bが操作されていないと判断すると、次に全開ボタン52aが操作されたか否かを判断し(step72)、全開ボタン52aが操作されたと判断すると動作フラグ80の「半開」フラグ803を解除するとともに、開レベルフラグ71の「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step73)、処理を終了する。
なお、半開ボタン52bもしくは全開ボタン52aのいずれかが操作された場合であっても、上記「開レベル2」フラグ711の設定に伴って、タイマフラグ86の「開タイマ有(無)」フラグ861を設定するコマンドを出力して、半開ボタン52bもしくは全開ボタン52aによりドア本体1を開放した時に所定時間のあいだ開放状態を維持するように設定することもできる。
【0051】
以上のように、ワンサイクルタイプの全半開コントローラ52は、半開ボタン52b、全開ボタン52aが操作されることにより、開レベルフラグ71の「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドを出力することで、自動ドアの開閉制御を行っている。
【0052】
次に、ラッチングタイプの全半開コントローラ52により実行される開閉制御について、
図10を参考に説明する。
ラッチングタイプの全半開コントローラ52においては、全半開コントローラ52は、半開ボタン52bが操作されたか否かを判断し(step81)、半開ボタン52bが操作されたと判断されると、それ以前に半開ボタン52bが操作されたか否かを判断する(step83)。この判断は、「半開」フラグ803及び「開動作中」フラグ832もしくは「開完了」フラグ831の設定状況によって判断することができる。
以前に半開ボタン52bが操作されていなければ、今回の操作が一回目の半開ボタン52bの操作であるので、「半開」フラグ803を設定するとともに「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step85)、処理を終了する。なお、このとき、「閉忘タイマ有(無)」フラグ863を設定するようにしてもよい(step87)。
一方、それ以前に半開ボタン52bが操作されたと判断された場合には、今回の半開ボタン52bの操作はドアの閉鎖を指示するための操作であるので、以前の半開ボタン52bの操作によるドア半開動作の完了を待って(step89)、「半開」フラグ803を解除するとともに「開レベル2」フラグ712を解除するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step90)、処理を終了する。
【0053】
また、ラッチングタイプの全半開コントローラ52により、半開ボタン52bが操作されていないと判断されると、全開ボタン52aが操作されているか否かを判断して(step82)、全開ボタン52aが操作されたと判断されると、それ以前に全開ボタン52aが操作されたか否かを判断する(step84)。
それ以前に全開ボタン52aが操作されていなければ、今回の操作が一回目の全開ボタン52aの操作であるので、「半開」フラグ803を解除するとともに「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step86)、処理を終了する。なお、このとき、「閉忘タイマ有(無)」フラグ863を設定するようにしてもよい(step88)。
一方、それ以前に全開ボタン52aが操作されたと判断された場合には、今回の全開ボタン52aの操作はドアの閉鎖を指示するための操作であるので、以前の全開ボタン52aの操作によるドア全開動作の完了を待って(step89)、「半開」フラグ803を解除するとともに「開レベル2」フラグ712を解除するコマンドをドアコントローラ3に出力して(step90)、処理を終了する。
【0054】
以上のように、ラッチングタイプの全半開コントローラ52は、半開ボタン52b、全開ボタン52aが操作されることにより、該操作が一回目の操作であるのか二回目の操作であるのかを判断し、一回目の操作である場合には、開レベルフラグ71の「開レベル2」フラグ712を設定するコマンドを出力するとともに、二回目の操作である場合には、開レベルフラグ71の「開レベル2」フラグ712を解除するコマンドを出力することで、自動ドアの開閉制御を行っている。
【0055】
−インターロックコントローラ−
その他、
図11,12に示す、連続する2つの自動ドアを連繋制御するためのインターロックコントローラを接続することができる。インターロックコントローラは、連続する2つの自動ドアに対して、一方の自動ドアが開放しているときに他方の自動ドアの開放を制限する制御を行う際に接続されるサブコントローラで、一方の自動ドアのドアコントローラ3により送信されるシステム情報から一方のドア本体が閉完了状態でなく開放されたと判断したときは、他方のドアコントローラ3の開閉フラグ7の「閉レベル4」フラグ724を設定するコマンドを出力することで、それ以上の開レベルフラグ71が設定されない限り、他方側のドアを開放しないように制御することができる。
なお、
図11は、連続する2つの自動ドアにそれぞれインターロックコントローラ53A,53Bを備え、インターロックコントローラ同士を接続して全体を制御する自動ドアシステムであり、
図12は、連続する2つの自動ドアを一つのインターロックコントローラ53により制御する自動ドアシステムである。
【0056】
以上説明した、各サブコントローラ5は、それぞれRAM等の記憶手段を有し、各サブコントローラ5を制御するための設定値等が記憶されている。
例えば、全半開コントローラ52は、RAM等の記憶手段を備えており、自動ドアの開閉制御を行うための各種設定項目が記憶されている。設定項目としては、ワンサイクルタイプであるのかラッチングタイプであるのかの設定、ワンサイクルタイプにおいて、ドアの開放が完了してから、ドアの閉鎖動作を行うまでの開放継続時間、ラッチングタイプにおいて、最初の開ボタンが押された後に閉忘れ閉鎖処理を行うまでの閉忘れ防止時間等が記憶される。
また、半開ボタン52bや全開ボタン52aの操作に設定される開レベル等の開レベル情報等が記憶されている。(上記実施形態においては、開レベル情報としてレベル2が記憶されている。)
【0057】
そして、ドアコントローラ3及び各サブコントローラ5に記憶された設定値は、必要に応じてドアコントローラ3に出力されて、ドアコントローラ3の記憶手段33に記憶されて開閉制御に利用され、また、ドアコントローラ3に対してBluetooth(登録商標)等を介して接続される設定器3aにより、変更等することができる。
設定器3aによるサブコントローラ5の設定値の変更は、ドアコントローラ3において何ら処理を行うものではなく、単にドアコントローラ3を通信媒体として用いているだけであるので、ドアコントローラ3は、各コントローラについての情報を何ら認識する必要は無く、新規なデバイスの導入を容易に行うことができる。
【0058】
本実施形態の開閉制御の例を、図面を参考に説明する。
(1)検知手段によって人等が検知された場合の開閉制御
日中、内センサ42による人等の検知に基づいてドアを開閉制御する際の流れを、
図13を参考に、説明する。
通常状態において、開閉フラグ7の「開レベル0」フラグ710と「閉レベル1」フラグ721が初期状態として設定され、ドア本体1は閉鎖されており、ドアコントローラ3は、常に各デバイスから有効なコマンド出力が有るか否かを監視している。
日中、常時開錠状態において、内センサ42による人等の検知がなされると、ドアコントローラ3に対して検知コマンドが出力される。
ドアコントローラ3は、内センサ42からの検知コマンドが出力されたことを検知すると(step1)、内センサ42から出力された検知コマンドの有効性を、センサ無効フラグ87の内センサフラグ873が解除されていることと、センサ用フラグ(内)82の検知(非検知)フラグ823が設定されていることとから確認して(step2)、「開レベル1」フラグ711を設定(step3)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。なお外センサからの検知コマンドの場合にも内センサの場合と同様に、センサ無効フラグ87の外センサフラグ872が解除されていることと、センサ用フラグ(外)81の検知(非検知)フラグ813が設定されていることとから、外センサから出力された検知コマンドの有効性を確認した後、ドアコントローラ3は「開レベル1」フラグ711を設定する。
なおセンサ無効フラグ87の内センサフラグ873が設定されていないことを確認する代わりに、センサ用フラグ(内)の有効(無効)フラグ822が設定されていることを確認してもよい。この両フラグはセンサ無効フラグ、センサ用フラグ(内)の順に、略同時に設定もしくは解除されるためである。
【0059】
本例では、内センサ42からの検知コマンドに対応して「開レベル1」フラグ711が設定されているので、「開レベル1」フラグ711のレベル「1」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であり、ドアコントローラ3が開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)ことにより、ドア開放駆動制御が開始され、ドアの開動作が開始される(step12)。なお、ここで設定器3a等により「半開」フラグ803が設定されていた場合には、ドアの開放は半開となる。
ドアの開放が完了すると、ドア開動作が停止され(step16)、ドアコントローラ3は、「開レベル1」フラグ711を解除(step19)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
ここでは、「開レベル0」フラグ710のレベル「0」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」未満であるので、ドア閉鎖駆動制御が開始され、ドアの閉動作が開始される(step31)。ドアの閉鎖が完了すると、ドア閉動作が停止(step33)し、検知手段によるドアの開閉制御を終了する。
【0060】
(2)電気錠コントローラとドアコントローラによる開閉制御
夜間、電気錠コントローラにより電気錠51aの施錠制御をしながら、内センサ42による人等の検知に基づいてドアを開閉制御する際の流れを、
図14を参考に、説明する。
夜間、前述のように内センサ42から検知コマンドが出力され(step1)、内センサが有効であることを確認(step2)したドアコントローラ3は、「開レベル1」フラグ711を設定(step3)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
内センサ42からの検知コマンドに対応して「開レベル1」フラグ711が設定されているので、「開レベル1」フラグ711のレベル「1」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であり、ドア開放駆動制御が開始され、電気錠51aの「施錠」フラグ852が解除されているか否かが判断される(step11)。
本例では、夜間であり、電気錠コントローラ51により第2の管理状態に設定されているので、電気錠51aは施錠され、「施錠」フラグ852は設定されているが、内センサ42からの検知コマンドにより「開レベル1」フラグ711が設定されることで、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルとが比較され(step64)、「開レベル1」フラグ711のレベル「1」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であるので、電気錠51aが開錠され(step65)、「施錠」フラグ852は解除(step66)される。
【0061】
再び、電気錠51aの「施錠」フラグ852が設定されているか否かが判断されて(step11)、「施錠」フラグ852が解除されていることが確認されると、ドアの開動作が開始される(step12)。
ドアの開放が完了すると、ドア開動作が停止され(step16)、ドアコントローラ3は「開レベル1」フラグ711を解除(step19)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。なおドア開動作の停止後に開タイマが設定されてもよい。
ここでは、「開レベル0」フラグ710のレベル「0」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」未満であるので、ドア閉鎖駆動制御が開始され、ドアの閉動作が開始される(step31)。ドアの閉鎖が完了すると、ドア閉動作が停止する(step33)。同時に、電気錠コントローラ51は、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較して(step64)、「開レベル0」フラグ710のレベル「0」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」未満であるので、電気錠51aが施錠され(step68)、「施錠」フラグ852が設定(step69)されて、内センサ42によるドアの開閉制御を終了する。
【0062】
(3)ラッチング式の全半開コントローラにおいて、半開ボタンが2回操作された場合の開閉制御
半開ボタンが操作されることによりドアを半開操作し、その後2回目の半開ボタンの操作によりドアを閉鎖する開閉制御する際の流れを、
図15を参考に、説明する。
半開ボタン52bの操作が検出されることにより(step81)、全半開コントローラ52はこれ以前に半開ボタン52bが操作されていたか否かを確認する(step83)。ここでは、以前に半開ボタン52bは操作されていないので、ドアコントローラ3に対して「開レベル2」フラグ712を設定するとともに、「半開」フラグ803を設定(step85)するコマンドが送信される。
【0063】
ドアコントローラ3は、全半開コントローラ52からのコマンドが出力されたことを検知し(step1)、「開レベル2」フラグ712を設定(step3)するとともに、「半開」フラグ803を設定(step4)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
本例では、半開ボタン52bの操作により「開レベル2」フラグ712を設定されているので、「開レベル2」フラグ712のレベル「2」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であり、ドア開放駆動制御が開始され、ドアの開動作が開始される(step12)。ドアの半開が完了すると、ドア開動作が停止され(step16)、タイマ(閉め忘れタイマ)がタイムアップしたか否かが検出される(step18)が、ここでタイムアップする前に、半開ボタン52bが操作されたことが全半開コントローラ52によって検出される(step82)。
【0064】
半開ボタン52bの操作が検出されることにより(step82)、全半開コントローラ52はこれ以前に半開ボタン52bが操作されていたか否かを確認する(step84)。ここでは、以前に半開ボタン52bが操作されているので、ドアコントローラ3に対して「開レベル2」フラグ712を解除するとともに、「半開」フラグ803を解除するコマンドが送信される(step90)。
全半開コントローラ52からのコマンドを受信したドアコントローラ3は、「開レベル2」フラグ712を解除(step3)するとともに、「半開」フラグ803を解除(step4)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
ここでは、半開ボタン52bの2回目の操作により「開レベル2」フラグ712が解除されているので、「開レベル0」フラグ710のレベル「0」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」未満であり、ドア閉鎖駆動制御が開始され、ドアの閉動作が開始される(step31)。ドアの閉鎖が完了すると、ドア閉動作を停止して(step33)、ドアの開閉制御を終了する。
【0065】
(4)ワンサイクル式の全半開コントローラにおいて、半開ボタンによる半開動作中に全開ボタンが操作された場合の開閉制御
半開ボタンが操作されることによるドアの半開動作中に全開ボタンが操作されることにより、先の半開制御に代えて、ドアの全開制御を行う際の流れを、
図16を参考に、説明する。半開ボタンと全開ボタンにより操作される自動ドアシステムでは、通行者の安全を確保する観点から、半開ボタンによる半開動作よりも全開ボタンによる全開動作を優先させており、半開動作中に全開ボタンが操作された場合には全開動作に切り替える一方、全開動作中に半開ボタンが操作された場合には全開動作を継続させる。この全開優先の動作は全半開コントローラの制御プログラムに組み込まれており、全半開コントローラが「半開」フラグ803を設定もしくは解除するコマンド等をドアコントローラ3に出力することで実現されている。
半開ボタン52bの操作が検出されることにより(step71)、全半開コントローラ52はドアコントローラ3に対して「開レベル2」フラグ712を設定するとともに、「半開」フラグ803を設定(step74)するコマンドが送信される。
ドアコントローラ3は、全半開コントローラ52からのコマンドが出力されたことを検知し(step1)、「開レベル2」フラグ712を設定(step3)するとともに、「半開」フラグ803を設定(step4)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
【0066】
ここでは「開レベル2」フラグ712を設定されており、「開レベル2」フラグ712のレベル「2」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であるので、ドア開放駆動制御が開始され、ドアの開動作が開始される(step12)。
ここで、全開ボタン52aが操作されたことが全半開コントローラ52によって検出される(step72)と、全半開コントローラ52は、ドアコントローラ3に対して「開レベル2」フラグ712を設定するとともに、「半開」フラグ803を解除するコマンドを出力(step73)。コマンドが出力されたことを判断した(step1)ドアコントローラ3は、「開レベル2」フラグ712を再設定し(step3)、「半開」フラグ803を解除(step4)した後、開レベルフラグと閉レベルフラグとのレベルを比較する(step6)。
【0067】
ここでは「開レベル2」フラグ712を設定されており、「開レベル2」フラグ712のレベル「2」が「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」以上であるので、ドア開放駆動制御が開始され、ドアの開動作が開始される(step12)。ドアの全開が完了すると、ドアの開動作が停止し(step16)、「開レベル2」フラグ712が解除される(step19)。
「開レベル2」フラグ712は解除され、開レベルフラグ71の「開レベル0」フラグ710のレベル「0」が閉レベルフラグ72の「閉レベル1」フラグ721のレベル「1」未満であるので(step6)、ドア閉鎖駆動制御が開始され、ドアの閉動作が開始される(step31)。ドアの閉鎖が完了すると、ドア閉動作が停止して(step33)、ドアの開閉制御が終了する。
なお、以上に例示した開閉制御の流れは、一例であり、各フラグの設定や判断基準等は適宜設計することがでる。
【0068】
以上のように、本実施形態の自動ドアシステムにおいては、自動ドアを開閉する駆動手段に駆動信号を送信するドアコントローラは、ドアコントローラ内の記憶手段に記憶されたシステム情報を参照することで、駆動手段に対して送信する駆動信号を決定しているので、自動ドアシステムに対して新規なデバイスを導入するに際して、ドアコントローラ3は、新規なデバイスについての情報について何ら保持する必要は無く、新規デバイスの導入を容易に行うことができる。
そして、自動ドアの開閉制御は、ドアコントローラやサブコントローラによりドアコントローラのシステム情報を変更ことによって行われ、その際、自動ドアの開閉制御を行う各デバイスに対して、レベルを有する開閉フラグを設定することで、各デバイスによるドアの開閉指示に対して優先順位を簡単に付けることができ、新規なデバイスを導入した際にも、新規なデバイスに開閉フラグのレベルを設定するだけで簡単にドアの開閉制御の優先順位を設定することができ、的確な自動ドアの開閉制御を行うことができる。