(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
シグナル電極及びグランド電極と、圧電センサ構造体本体の両面に配設されたシールド層は、一体化されていないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電センサ構造体。
圧電センサにおいて、シグナル電極及び/又はグランド電極は、圧電シートの一部にのみ積層一体化されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の圧電センサ構造体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている振動センサは、圧力応答が低いために感度が低く、呼吸信号や脈波などの生体信号の検知精度が低いという問題点を有している。
【0006】
又、ベッドに横臥している者の生体信号を検知するにあたって、圧電センサは、敷き布団の下に配設される。そして、圧電センサは、ベッドに横臥している者がベッド上にて寝返りをした場合においても、ベッドに横臥している者の生体信号を継続して検知できるようにベッド(敷き布団)の幅に略合致した帯状に形成されている。一方、圧電センサを使用していない時は保管場所の省スペース化を図るため、折り畳んでコンパクトな状態にできることが要求される。
【0007】
本発明は、高感度及び高速応答にて生体信号(脈波、呼吸信号など)などの微弱振動を検知することができると共に、保管又は輸送時には折り畳んでコンパクトにすることができる圧電センサ構造体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の圧電センサ構造体は、所定間隔を存して配設された複数個の振動受信板と、
圧電シート、上記圧電シートの一面に積層一体化されたシグナル電極及び上記圧電シートの他面に積層一体化されたグランド電極を有し且つ上記複数個の振動受信板上に掛け渡された状態で配設された圧電センサとを有する圧電センサ構造体本体、及び
上記圧電センサ構造体本体の両面に配設されたシールド層を有し、上記振動受信板間において屈曲させて折り畳み可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、上述の如き構成を有しているので、被測定者の呼吸や心拍などの生体活動に伴う振動を振動受信板が受止し、振動受信板が受止した振動を圧電センサに伝達して圧電センサが検知するため、圧電センサの面積を大きくする必要がない。従って、圧電センサのシグナル電極とグランド電極との間に仮想的に構成されたコンデンサの静電容量を小さくすることができ、圧電センサは、微弱振動の検知を高感度で且つ高速に行うことができる。
【0010】
複数の振動受信板が所定間隔を存して配設されていることから、振動受信板間において、屈曲させることによって圧電センサ構造体をコンパクトな状態に折り畳むことができ、保管及び輸送時に容易に小型化を図ることができる。
【0011】
そして、圧電シート構造体上における振動発生源(例えば、ベッド上に横臥した者、通路を歩行する者、コンクリート構造物の壁面など)の位置又は形状に対応して、複数の振動受信板が互いに相対的に変位することによって振動発生源の形状に沿った状態に配列し、この振動受信板の配列に伴って、これら振動受信板上に配設されている圧電センサも変形しながら振動発生源の形状に沿った状態に変形する。従って、圧電センサによって、振動発生源が発する微弱振動を高感度で且つ高速に検知することができる。
【0012】
上記圧電センサ構造体において、圧電センサの上下幅が、振動受信板の上下幅よりも小さい場合には、圧電センサのシグナル電極とグランド電極との間に仮想的に構成されたコンデンサの静電容量を小さくすることができ、圧電センサは、振動発生源の発する微弱振動の検知を高感度で且つ高速に行うことができる。
【0013】
上記圧電センサ構造体において、シグナル電極及びグランド電極と、圧電センサ構造体本体の両面に配設されたシールド層とが一体化されていない場合には、圧電センサとシールド層との間に仮想的に構成された電気シールドコンデンサの静電容量を小さくすることができ、圧電センサは、振動発生源の発する微弱振動の検知を高感度で且つ高速に行うことができる。
【0014】
上記圧電センサ構造体の圧電センサにおいて、シグナル電極及び/又はグランド電極は、圧電シートの一部にのみ積層一体化されており、上記圧電シートの一部が露出している場合には、圧電センサのシグナル電極とグランド電極との間に仮想的に構成されたコンデンサの静電容量を小さくすることができ、圧電センサは、振動発生源の発する微弱振動の検知を高感度で且つ高速に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願発明の圧電センサ構造体の一例を図面を参照しつつ説明する。以下の説明においては、振動発生源が、ベッド上に横臥した被測定者Pであること一例として挙げて説明するが、振動発生源は、ベッド上に横臥した被測定者Pに限定されるものではない。
【0017】
圧電センサ構造体Aは、
図1〜3に示したように、複数枚の振動受信板1を有している。振動受信板1は、被測定者Pの荷重を受止することができればよい。振動受信板1は、被測定者Pの荷重によって被測定者Pの体形に沿った形状に撓む程度の可撓性を有していることが好ましい。このように、振動受信板1が上記可撓性を有していることによって、振動受信板1が被測定者Pの荷重によって被測定者の体形に沿って変形し、振動受信板1の変形によって振動受信板1上に配設されている後述する圧電センサ2も被測定者の体形に沿って変形させた状態とすることができる。そして、振動受信板1によって被測定者Pを確実に受止しており、被測定者Pの生体活動によって生じた振動を圧電センサ2及び振動受信板1によって確実に受止して圧電センサ2によって被測定者Pの生体信号を精度良く検知することができる。なお、振動受信板1としては、特に限定されず、例えば、ポリカーボネート板、ポリオレフィン板、ポリエステル板、ポリ塩化ビニル板などの合成樹脂板などが挙げられる。振動受信板1の厚みは、0.1〜1.0mmが好ましい。振動受信板1の上下寸法(被測定者Pの身長方向の寸法)は、圧電センサ構造体の用途にもよるが、例えば、被測定者Pの胸部をカバーできる程度の上下寸法が好ましく、具体的には、25〜35cmが好ましい。
【0018】
振動受信板1は、
図1に示したように、一定の厚みを有し且つ平面長方形状に形成されている。なお、振動受信板1は、平面長方形状に限られず、例えば、円形状、長方形以外の多角形状であってもよい。振動受信板1における圧電センサ2の配設面とは反対の面に帯電防止層を形成して、電磁波の遮蔽効果を付与してもよい。なお、帯電防止層は、振動受信板1の表面に公知の帯電防止剤を塗布、乾燥させて形成すればよい。
【0019】
複数の振動受信板1は、左右方向(上下方向に直交する方向)に互いに所定間隔を存して直列状に配設されている。
図1に示したように、3個の振動受信板1が直列状に配設されている場合、中央の振動受信板1aの左右幅は、両側に位置する振動受信板1b、1bの左右幅よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。被測定者Pは、中央の振動受信板1a上に位置している確率が高く、中央の振動受信板1aの左右幅を両側に位置する振動受信板1b、1bの左右幅よりも大きくすることによって、被測定者Pの荷重を安定的に受止することができ、被測定者Pの生体活動によって生じた振動を圧電センサ2及び振動受信板1によって更に確実に受止し、圧電センサ2によって被測定者Pの生体信号を更に精度良く検知することができる。
【0020】
互いに隣接する振動受信板1、1間の間隔は、振動受信板1、1間において圧電センサ構造体Aを屈曲させることができる程度の距離を有しておればよい。互いに隣接する振動受信板間の距離は、1〜3cmが好ましい。互いに隣接する振動受信板1、1間の間隔を上記範囲とすると、互いに隣接する振動受信板1、1間に位置する被測定者Pの荷重も振動受信板1によって確実に受止することができる。
【0021】
左右方向に直列状に配列された複数の振動受信板1上に帯状の可撓性を有する圧電センサ2が配設されることによって圧電センサ構造体本体Bが構成されている。圧電センサ2は、直列状に配列されている複数の振動受信板1全体の左右方向の長さよりも長い左右長さを有し且つ振動受信板1の上下寸法よりも短い上下寸法を有している。
【0022】
そして、帯状の圧電センサ2は、振動受信板1の上下方向の中央部において、直列状に配列された振動受信板(1a、1b、1b)の全てに掛け渡された状態に配設されている。なお、圧電センサ2は、各振動受信板1の上面に両面粘着テープなどの固定手段3を介して一体化されている。
【0023】
圧電センサ2は、上述のように、直列状に配列された振動受信板1の全てに掛け渡され、複数の振動受信板1に全体的に且つ安定的に支持されている。従って、圧電センサ2は、被測定者Pの生体活動による振動を安定的に感知し、被測定者Pの生体信号を精度良く検知することができる。
【0024】
更に、被測定者Pの生体活動による振動は振動受信板1によっても受止され、この振動によって振動受信板1が振動し、この振動が圧電センサ2に伝達され、被測定者Pの生体信号を検知することができる。
【0025】
圧電センサ2は、上述のように、振動受信板1を介して被測定者Pの生体活動による振動を検知することができるため、圧電センサ2の面積を大きくする必要がなく、面積の狭小化を図ることができる。そして、圧電センサ2の面積の狭小化によって、圧電センサ2のシグナル電極22とグランド電極23との間に仮想的に形成されるコンデンサの静電容量を小さくすることができる。よって、圧電センサ2の高感度化及び高速応答化を図ることができ、被測定者Pの生体信号を精度良く且つ迅速に検知することができる。
【0026】
そして、圧電センサ2は、振動受信板1上に一体化されている一方、振動受信板1は、互いに隣接する振動受止板1、1同士が自由に相対的に変位可能に構成されていることから、被測定者Pによる荷重によって振動受信板1が被測定者Pの体形に沿って相対変位することによって被測定者Pの荷重を安定的に支持する。更に、振動受信板1上に一体化されている圧電センサ2も振動受信板1の変位に追従して被測定者Pの体形に沿った状態に変形し、圧電センサ2は、被測定者Pの生体信号を精度良く検知することができる。
【0027】
圧電センサ2は、圧電シート21と、この圧電シート21の一面に積層されたシグナル電極22と、上記圧電シート21の他面に積層されたグランド電極23とを有している。グランド電極23を基準電極としてシグナル電極22の電位を測定することによって、圧電センサ2の圧電シート21にて発生した電位を測定することができる。圧電シート21は、合成樹脂シートを汎用の方法を用いて帯電させることによって構成されている。シグナル電極22及びグランド電極23は、例えば、金属箔及び金属薄膜などの導電性シートから形成されている。
【0028】
シグナル電極22は、圧電シート21の全面に形成されていてもよいが、
図4に示したように、シグナル電極22に切欠き部22aを形成し、圧電シート21の一面に積層した状態において、シグナル電極22が積層されていない部分を形成してもよい。このように、圧電シート21の一部にのみシグナル電極22を積層一体化することによって、圧電センサ2のシグナル電極22とグランド電極23との間に仮想的に構成されたコンデンサの静電容量を小さくし、圧電センサ2の高感度化及び高速応答化を図ることができ、被測定者Pの生体信号を精度良く且つ迅速に検知することができる。
【0029】
具体的には、切欠き部22aが形成されたシグナル電極22としては、例えば、平面長方形状体の短辺縁(長辺縁)に開口し且つ長辺方向(短辺方向)に長い平面長方形状の切欠き部22aを複数個、互いに平行に形成することによって、櫛歯状に形成されてなるシグナル電極22(
図4)、平面長方形状体の互いに対向する一方の長辺縁(短辺縁)に開口し且つ短辺方向(長辺方向)に長い平面長方形状の切欠き部22a1と、互いに対向する他方の長辺縁(短辺縁)に開口し且つ短辺方向(長辺方向)に長い平面長方形状の切欠き部22a2とを長辺方向(短辺方向)に交互に形成することによって、蛇行状に形成されてなるシグナル電極22(
図5)、平面円形状などの貫通孔を複数形成してなるシグナル電極22(
図6)などが挙げられる。
【0030】
上記では、シグナル電極22に切欠き部22aを形成した場合を説明したが、グランド電極23に切欠き部を形成した場合であっても、圧電センサ2のシグナル電極とグランド電極との間に仮想的に構成されたコンデンサの静電容量を小さくし、圧電センサ2の高感度化及び高速応答化を図ることができ、被測定者Pの生体信号を精度良く且つ迅速に検知することができる。
【0031】
更に、圧電センサ構造体本体Bの両面には可撓性を有する外装シート4、4が配設されている。外装シート4は、シールド層41と、このシールド層41の外面に積層一体化された電気絶縁性シート42と、上記シールド層41の内面に積層一体化された接着層43とを有している。
【0032】
圧電センサ構造体Aは、使用環境下において、電子機器、通信機器、タップ及び送電線などから発生する電磁波ノイズの影響を受ける。上記シールド層41は、圧電センサ2を上記電磁波ノイズから遮蔽できればよく、例えば、アルミニウム箔などの金属箔、金属薄膜などが挙げられる。なお、金属薄膜は、電気絶縁性シート42に担持されておればよい。
【0033】
上記電気絶縁性シート42としては、特に限定されず、例えば、合成樹脂シートなどが挙げられる。接着層43は、シールド層41及び電気絶縁性シート42を損なわない程度の温度に加熱することによって溶融し、接着性を発現する合成樹脂層(ポリエチレン層など)などが挙げられる。
【0034】
圧電センサ構造体本体Bの両面に配設された外装シート4、4同士はこれらの接着層43、43の対向する外周縁部同士が一体化されて袋体とされており、この袋体内に圧電センサ構造体本体Bが収納されて圧電センサ構造体Aが構成されている。
【0035】
圧電センサ2と、振動受信板1側の外装シート4(4a)のシールド層41との間には振動受信板1が介在していると共に、圧電センサ2と外装シート4aとは一体化されておらず、更に、圧電センサ2と、振動受信板1とは反対側の外装シート4(4b)とも一体化されていないので、シグナル電極22、グランド電極23及びシールド層41、41の間に仮想的に構成されるコンデンサの静電容量を小さくし、圧電センサ2の高感度化及び高速応答化を図ることができ、被測定者Pの生体信号を精度良く且つ迅速に検知することができる。
【0036】
圧電センサ2のシグナル電極22及びグランド電極23には導電線Lが電気的に接続されており、グランド電極23を基準電極として、シグナル電極22の電位を測定することによって、被測定者Pの生体信号を検知することができる。
【0037】
又、圧電シートの出力信号を差動入力回路に入力することにより、不要なコモンモード・ノイズ(同相雑音)を除去することができ、差動増幅量も小さくすむため、圧電センサ2の高感度化及び高速応答化を図ることができると共に、被測定者Pの微弱な生体信号を感度良く検知することができる。なお、差動入力回路とは、これに入力される入力信号に含まれている不要なコモンモード・ノイズ(同相雑音)を除去し、必要な電位信号だけを取り出す回路をいう。即ち、差動入力回路は、これに入力された入力信号の差動成分だけを取り出して同相成分を除去する回路をいう。
【0038】
そして、上述した圧電センサ構造体Aは、複数個の振動受信板1が所定間隔を存して直列状に配設され、振動受信板1上に可撓性を有する圧電センサ2を配設して圧電センサ構造体本体Bを構成し、この圧電センサ構造体本体Bをその両面から可撓性を有する外装シート4、4で被覆してなるので、互いに隣接する振動受信板1、1間において屈曲させることによって簡単に折り畳むことができ、保管時及び輸送時のコンパクト化を図ることができる(
図7参照)。
【0039】
次に、圧電センサ構造体Aの使用要領について説明する。圧電センサ構造体Aは、被測定者Pの下方に配設して用いられる。例えば、圧電センサ構造体Aは、ベッド上に横臥している被測定者Pの呼吸信号の検知に用いることができる。圧電センサ構造体Aは、
図8に示したように、ベッドのマットレスと敷布団との間に配設され、被測定者Pの胸部の下方に位置するように配設される。
【0040】
圧電センサ構造体Aは、その長さ方向の寸法がベッドの幅寸法に略合致しており、ベッドCのマットレスと敷布団との間に配設された状態において、ベッドCの幅方向の全長に亘って配設された状態となる。従って、被測定者Pが寝返りをうつなどしてベッドCの幅方向に移動したとしても、被測定者Pの生体信号を確実に検知することができる。
【0041】
そして、被測定者PがベッドCの幅方向の何れの位置に横臥していても、圧電センサ構造体Aの振動受信板1のそれぞれが被測定者Pの体形に合わせて変位し、被測定者Pの体形に沿った状態に安定的に支持する。
【0042】
特に、圧電センサ構造体Aが3個の振動受信板1を有しており、中央の振動受信板1aの左右幅が、両側に位置する振動受信板1b、1bの左右幅よりも大きくなるように構成されている場合には、被測定者Pが最も高い確率で横臥しているベッドの中央部においては、左右幅の広い、中央の振動受信板1aが被測定者Pを安定的に支持する一方、ベッドの幅方向の端部においては、中央の振動受信板1aと、両側に位置する振動受信板1b、1bのうちの何れか一方の振動受信板1bとが、被測定者Pの体形に沿って被測定者Pを安定的に支持できるように変位して、被測定者Pを安定的に支持する。従って、圧電センサ構造体Aの圧電センサ2は、被測定者Pの生体信号を精度良く検知することができる。
【0043】
更に、圧電センサ構造体Aは、被測定者Pの生体活動による振動を振動受信板1が受止し、この振動を圧電センサ2に伝達することによって圧電センサ2は被測定者Pの生体信号を検知可能に構成しているので、圧電センサ2における被測定者Pの受止面の面積を小さくすることができる。従って、圧電センサ2のシグナル電極22とグランド電極23との間に仮想的に構成されるコンデンサの静電容量を小さくすることができ、圧電センサ2は、被測定者Pの生体信号を高感度で高速に応答することができる。
【0044】
上述した圧電センサ構造体Aにおいて、振動受信板1が、平坦な表面を有する一定厚みの板状体である場合を説明したが、これに限定されない。具体的には、
図9に示したように、振動受信板1に、上下左右方向に所定間隔ごとに両面間に亘って貫通する貫通孔1cを複数形成していてもよい。このように、振動受信板1に複数個の貫通孔1cを形成することによって、振動受信板1の可撓性を向上させ、被測定者Pの荷重によって被測定者Pの体形に沿って変形し易くして、被測定者Pをより安定的に受止可能とすると共に、被測定者Pの生体活動による振動をより確実に受止し、圧電センサ2によって被測定者Pの生体信号をより精度良く検知することができる。
【0045】
又、
図10に示したように、振動受信板1における被測定者Pの受止面に、上下左右方向に所定間隔ごとに複数個の凸部1dを形成してもよい。振動受信板1に凸部1dを形成することによって、被測定者Pの荷重を振動受信板1の凸部1d及びこれに上載している圧電センサ2部分に概ね集中させることができ、圧電センサ2によって被測定者Pの生体信号をより精度良く検知することができる。
【0046】
上記では、圧電センサ構造体Aを用いてベッド上に横臥している被測定者Pの生体信号を検知する場合を例に挙げて説明したが、圧電センサ構造体Aは、微小振動の検知を高感度にて高速に応答することができるので、被測定者Pの生体信号の検知用途以外にも用いることができ、例えば、橋梁、ビルなどのインフラ設備の異常振動検知による老朽検知、各種設備に用いられるモーターなどの回転装置の異常振動検知、セキュリティーを必要とする場所の異常振動検知による不審者検知などの用途にも好適に用いることができる。