特許第6775257号(P6775257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6775257
(24)【登録日】2020年10月8日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】二種タワシ
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/10 20060101AFI20201019BHJP
   A47L 13/06 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
   A47L13/10 A
   A47L13/06
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-112217(P2019-112217)
(22)【出願日】2019年6月17日
【審査請求日】2020年5月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517266849
【氏名又は名称】エイシントラスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093816
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 邦雄
(72)【発明者】
【氏名】橋本 徳雄
【審査官】 中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】 実公第020923(大正14年)(JP,Y1T)
【文献】 実開昭54−124341(JP,U)
【文献】 実開昭59−059965(JP,U)
【文献】 実公第022411(大正15年)(JP,Y1T)
【文献】 実公昭49−005408(JP,Y1)
【文献】 実公第000584(大正13年)(JP,Y1T)
【文献】 実公第017357(大正14年)(JP,Y1T)
【文献】 実公昭46−027575(JP,Y1)
【文献】 実開昭53−102562(JP,U)
【文献】 特開2002−112836(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 13/00−13/62
A46B 1/00−17/08
A46D 1/00−99/00
A61C 17/22−17/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指先で側面が掴まれるセパレータと、
前記セパレータの一側面に留具で固定した第一タワシと、
前記セパレータの他側面に留具で固定した第二タワシと、
からなり、
前記セパレータが、両側面に分割可能としたことを特徴とする二種タワシ。
【請求項2】
第一タワシが針状タワシであって、第二タワシが金タワシであることを特徴とする請求項1に記載の二種タワシ。
【請求項3】
前記セパレータが、平面視で、前記第一タワシ及び前記第二タワシの幅、奥行きよりも共に小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二種タワシ。
【請求項4】
前記第一タワシを、本体と、前記本体の外周に廻された針金又はバンドと、前記針金又はバンドに固定された片又はリングと、前記片又はリングを介して前記セパレータの一側面にビスで留めた第一タワシとしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の二種タワシ。
【請求項5】
前記第二タワシを、本体と、前記本体を前記セパレータの他側面にピンで留めた第二タワシとしたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の二種タワシ。
【請求項6】
前記第一タワシを、針状タワシとし、前記セパレータ側を平坦にカットして前記セパレータへの固定安定性を高めたことを特徴とする請求項1〜請求項の何れか一項に記載の二種タワシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手荒れに関係なく、痛みを伴わないタワシであって、同種或いは異種タワシ二個を組み合わせ、一体的にして使用できる二種タワシに関する。
【背景技術】
【0002】
ここで、洗浄具には、タワシと、スポーラスなスポンジがある。タワシは、形状、素材から、大きく分けて、ヤシ系素材(棕櫚)などを用いた無数の針を備える植物製或いは樹脂製などの針状タワシと、ステンレス金属フィルムを縮めた金タワシなどがある。
【0003】
洗い物仕事を長時間すると、手荒れ(ヒビ、アカギレ)が発生する。特に、針状のタワシ、金タワシは、手荒れしているとき素手で使用すると、割れに針、金属が刺さり、痛みを伴い、とても苦痛な作業である。
【0004】
他方、スポンジであれば、針が刺さる痛みを伴わないが、タワシを使用する目的に適した十分な洗浄効果が得られない。また、手袋をしてタワシを用いても、針で穴があき、ほぼ針刺さりを防止効果はない。
【0005】
手荒れに関係なく、痛みを伴わないタワシとして、柄付きの特許文献1の「柄付金属タワシ」などがあるが、柄があるため、素手で使用でき、細かな動き、力を加えられるタワシのような効果を得られるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−65691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、手荒れに関係なく、痛みを伴わないタワシであって、同種或いは異種タワシ二個を組み合わせ、一体的にして使用できる二種タワシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、
(1)
指先で側面が掴まれるセパレータと、
前記セパレータの一側面に留具で固定した第一タワシと、
前記セパレータの他側面に留具で固定した第二タワシと、
からなり、
前記セパレータが、両側面に分割可能としたことを特徴とする二種タワシ。
(2)
第一タワシが針状タワシであって、第二タワシが金タワシであることを特徴とする(1)に記載の二種タワシ。
(3)
前記セパレータが、平面視で、前記第一タワシ及び前記第二タワシの幅、奥行きよりも共に小さいことを特徴とする(1)又は(2)に記載の二種タワシ。
(4)
前記第一タワシを、本体と、前記本体の外周に廻された針金又はバンドと、前記針金又はバンドに固定された片又はリングと、前記片又はリングを介して前記セパレータの一側面にビスで留めた第一タワシとしたことを特徴とする(1)〜(3)の何れか一に記載の二種タワシ。
(5)
前記第二タワシを、本体と、前記本体を前記セパレータの他側面にピンで留めた第二タワシとしたことを特徴とする(1)〜(4)の何れか一に記載の二種タワシ。

前記第一タワシを、針状タワシとし、前記セパレータ側を平坦にカットして前記セパレータへの固定安定性を高めたことを特徴とする(1)〜()の何れか一に記載の二種タワシ。
の構成とした。
【0009】
ここで、針状タワシは、多数の針を備え、セパレータに固定できれば、素材、形状に関係なく採用できる。図6に示すように、一般に、針状タワシ3aは、針3b(すべての針3bがまとまって「本体3c」という)を二本の針金3dで挟み、撚ったうえで輪状にしており、側面にバンド(縄)を巻くこともある。また、針金の両端を輪状に連結した部分に、さらに引っかけようのリングを設けることもある。
【0010】
また、図7に示すように、金タワシ4aも同様に、金属フィルム4b(主に、ステンレス)が縮れて集まった本体4cを、セパレータに固定できれば、金属素材、形状に関係なく採用できる。
【0011】
セパレータは、木材、ゴム、プラスチックなどの素材で成型でき、指で持ちやすいよう、湾曲させ、あるいは滑らないようエンボスなど滑り止め加工を加えてもよい。
【0012】
留具は、紐、ワイヤ、ビス、ピン、釘など、種類を問わす、第一タワシ、第二タワシをセパレータに固定できればよい。
【発明の効果】
【0013】
本願発明は、上記構成であるので、すなわち、手荒れに関係なく、痛みを伴わないタワシであって、同種或いは異種タワシ二個を組み合わせ、一体的にして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明である二種タワシの第一実施例の側面模式図である。
図2】本発明である二種タワシの第二実施例の側面模式図である。
図3】本発明である二種タワシの第三実施例の側面模式図である。
図4】本発明である二種タワシの第四実施例の側面部分断面模式図である。
図5】一般的な針状タワシの説明図である。
図6】一般的な金タワシの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願発明について写真を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0016】
本発明である二種タワシ1は、図1に示すように、セパレータ2の上下面に、それぞれ、第一タワシ3と、第二タワシ4を固定してなる。
【0017】
ここでは、第一タワシ3は、針状タワシ3aのセパレータ2側の面(針金より先)を平坦3fにカットして、針3bの長さを短く、かつ同じ長さに揃え、セパレータ2への第一タワシ3の固定安定性を高めている。第二タワシ4は、金タワシ4aである。
【0018】
第一タワシ3、第二タワシ4のセパレータ2への固定手段(留具5)は特に限定しない。
【0019】
セパレータ2の側面2aは、指で持ちやすいよう、湾曲(凹)させてある。そして、セパレータ2は平面視(図1上側から)で、第一タワシ3及び第二タワシ4の幅(図2において手前から奥方向)、奥行き(図2において左右方向)よりも共に小さい。これにより、二種タワシ1を把持しやすくなる。
【実施例2】
【0020】
本発明である二種タワシ1aは、実施例1において、第一タワシである針状タワシ3aは、針金3dにリング3eと片3g(布)を備え、リング3eと片3gを介して、留具としてビス5aでセパレータ2の上面に固定されている。リング3eと片3gは、針金3dでなく、針金3dの位置に巻かれたバンド(図示省略)に備えてもよい。
【0021】
また、第二タワシ4である金タワシ4aは、二股のピン5bでセパレータ2の下面に固定されている。
【実施例3】
【0022】
本発明である二種タワシ1bは、実施例1における留具5を、セパレータ2を貫通する孔2bに通した輪状の一体のワイヤ5c(複数本)で、第一タワシ3と第二タワシ4を一体的にセパレータ2に固定している。ワイヤ5cの第一タワシ3側は、針金3dに係止している。
【実施例4】
【0023】
発明である二種タワシ1cは、実施例1におけるセパレータ2をネジ2dを備える第一部材2cと、ネジ2dと螺合するネジ穴2fを備える第二部材2e(断面図表示、留具5も一部断面)に分割可能とし、ネジ螺合式としたものである。一方のタワシが劣化した場合に片方のタワシだけ交換できるため経済的であるとともに、分割して狭い部分の磨き洗浄にも利用することができ便利である。
【符号の説明】
【0024】
1 二種タワシ
1a 二種タワシ
1b 二種タワシ
1c 二種タワシ
2 セパレータ
2a 側面
2b 孔
2c 第一部材
2d ネジ
2e 第二部材
2f ネジ穴
3 第一タワシ
3a 針状タワシ
3b 針
3c 本体
3d 針金
3e リング
3f 平坦
3g 片
4 第二タワシ
4a 金タワシ
4b 金属フィルム
4c 本体
5 留具
5a ビス
5b ピン
5c ワイヤ
【要約】
【課題】手荒れに関係なく、痛みを伴わないタワシであって、同種或いは異種タワシ二個を組み合わせ、一体的にして使用できる二種タワシを提供する。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、指先で側面が掴まれるセパレータと、前記セパレータの一側面に留具で固定した第一タワシと、前記セパレータの他側面に留具で固定した第二タワシと、からなることを特徴とする二種タワシの構成とした。さらに、前記セパレータが、両側面に分割可能としたことを特徴とする二種タワシの構成とした。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6