特許第6775306号(P6775306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6775306
(24)【登録日】2020年10月8日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】運転席エアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/231 20110101AFI20201019BHJP
   B60R 21/203 20060101ALI20201019BHJP
   B60R 21/205 20110101ALI20201019BHJP
【FI】
   B60R21/231
   B60R21/203
   B60R21/205
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-45518(P2016-45518)
(22)【出願日】2016年3月9日
(65)【公開番号】特開2017-159775(P2017-159775A)
(43)【公開日】2017年9月14日
【審査請求日】2018年12月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】吉川 満晴
【審査官】 神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2009−0030614(KR,A)
【文献】 特開2003−276546(JP,A)
【文献】 特開2013−071677(JP,A)
【文献】 特開平10−095294(JP,A)
【文献】 特開2015−157602(JP,A)
【文献】 特開2015−013518(JP,A)
【文献】 米国特許第09566929(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16 − 21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールから運転者方向へと膨張展開して前記運転者の頭部及び上体を保護する運転席エアバッグと、
前記ステアリングホイールよりも車体前方のダッシュボード内部に収容され、前記運転席エアバッグの膨張展開に伴って膨張展開する補助エアバッグ
を備えた運転席エアバッグ装置であって、
前記運転席エアバッグは、膨張展開した状態において、前記運転者側に向かうほど細くなるような略円錐台形状であり、その底面部は、前記ステアリングホイールを覆うことができる程度の径を有し、
前記補助エアバッグは、膨張展開した状態において、略四角柱状であり、前記運転者側の面は、車体の上面視で、膨張展開した状態にある前記運転席エアバッグの円錐台斜面に沿う直線と交わっている
ことを特徴とする運転席エアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席エアバッグ装置、特に、ステアリングホイールから運転者方向へと膨張展開して運転者の頭部及び上体を保護する運転席エアバッグを有する運転席エアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前突に対する衝撃からの運転者の保護装置として、ステアリングの中央部に収容されたエアバッグを有する運転席エアバッグ装置が知られている。運転席エアバッグ装置は、前突時にエアバッグが後方に膨張展開して前方移動する運転者の頭部及び上体を拘束することで運転者を保護する。なお、運転席エアバッグ装置による運転者の保護は、シートベルトを装着した状態における前突時の運転者の挙動を前提としている。
【0003】
しかし、相手方車両が斜め前方から自車両の前方角部に衝突する斜め衝突が生じた場合、自車両は相手方車両に押されてその相手方車両の進行方向に移動する一方、運転者は元の位置に居続けようとするため、自車両内で運転者の上体は相手方車両に向けて斜め前方へと移動する挙動を示す。
【0004】
図4は、右前座席が運転席となる自車両の左斜め角部に左前方から斜めに相手方車両が衝突した際に、従来の運転席エアバッグに運転者頭部が接触した状態を示す図である。斜め前突の際、シートベルト101を装着していた運転者は、シートベルト101からすり抜けるように左肩側から左前方に移動する挙動を示す。そして、図示のように、運転者Dの頭部Hは膨張展開したエアバッグ100の中央部ではなくその車幅方向端部側の面に接触することとなり、頭部Hはエアバッグ100の接触面との摩擦により顔面がエアバッグ100の中央部側を向く方向(矢印R方向)に高速回転する。この頭部Hの回転により、運転者Dの脳に障害が生じるおそれがある。
【0005】
かかる頭部の回転を抑制する運転席エアバッグ装置の発明が特許文献1に開示されている。具体的には、特許文献1には、図5(A)に示すように、運転席エアバッグ装置のエアバッグ110が膨張展開した状態で、その内部において幅方向に架け渡されるテザー112を有する構成が開示されている。
【0006】
この運転席エアバッグ装置によれば、斜め前突の際、同図(B)に示すように、エアバッグ110に対して頭部Hが斜め前方に移動しつつ接触するところ、頭部Hはテザー112によって車幅方向の両側から挟まれるようにしてエアバッグ110に拘束されることから、運転者頭部の左右に作用する拘束力の差が小さく抑えられ、運転者頭部の回転が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015−116912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の運転席エアバッグ装置によれば、斜め前突の際に運転者頭部の左右に作用する拘束力の差は小さく抑えられるものの、エアバッグ中央部の拘束力が車幅方向端部側の拘束力よりも大きくなること自体は避けられない。したがって、斜め前突の際に顔面がエアバッグの中央部を向く方向に頭部を回転させる力は残り、斜め前突による衝撃が大きい場合には頭部の回転による脳障害が発生するおそれがある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、斜め前突の際に、運転者の頭部の回転をより効果的に抑制することができる運転席エアバッグ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、ステアリングホイールから運転者方向へと膨張展開して前記運転者の頭部及び上体を保護する運転席エアバッグと、前記ステアリングホイールよりも車体前方のダッシュボード内部に収容され、前記運転席エアバッグの膨張展開に伴って膨張展開する補助エアバッグとを備えた運転席エアバッグ装置であって、前記運転席エアバッグは、膨張展開した状態において、前記運転者側に向かうほど細くなるような略円錐台形状であり、その底面部は、前記ステアリングホイールを覆うことができる程度の径を有し、前記補助エアバッグは、膨張展開した状態において、略四角柱状であり、前記運転者側の面は、車体の上面視で、膨張展開した状態にある前記運転席エアバッグの円錐台斜面に沿う直線と交わっていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、膨張展開した運転席エアバッグはステアリングホイールを覆う径を有する略円形の底面部と、この略円形の底面部から縮径しつつ運転者方向に突出する衝撃吸収部と、を有するので、斜め前突の際、運転者の頭部の移動方向と衝撃吸収部の縮径する領域がなす角が急峻な鋭角となり、運転者の頭部は衝撃吸収部の縮径する領域上を滑りつつ斜め前方に移動することが可能となる。したがって、運転席エアバッグ表面と頭部の接触により生じる頭部の回転を効果的に抑制することが可能となる。
【0012】
また、運転席エアバッグの底面部はステアリングホイールを覆う径を有するので、縮径する領域に沿って斜め前方に移動する頭部がステアリングホイールに衝突するおそれもない。
【0014】
この構成によれば、いわゆるフルラップ前突の際には運転席エアバッグの略円形の天面部において前方移動する頭部を拘束することが可能となる一方、斜め前突の際には斜め前方に移動する頭部を傾斜側面部により往なし、運転席エアバッグ表面と頭部の接触による頭部の回転を効果的に抑制しつつステアリングホイールへの頭部の衝突も回避することが可能となる。
【0016】
この構成によれば、斜め前突の際に膨張展開した運転席エアバッグの傾斜側面部に接触し、この傾斜側面部上を滑りきってもなお斜め前方に移動する運転者の頭部を後方に膨張展開した補助エアバッグにより受け止めることが可能となる
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、膨張展開した運転席エアバッグはステアリングホイールを覆う径を有する略円形の底面部と、この略円形の底面部から縮径しつつ運転者方向に突出する衝撃吸収部と、を有するので、斜め前突の際、運転者の頭部の移動方向と衝撃吸収部の縮径する領域がなす角が急峻な鋭角となり、運転席エアバッグ表面と頭部の接触により生じる頭部の回転を効果的に抑制することが可能となる。これにより、運転者の脳に障害が生じるおそれが回避される。
【0018】
また、運転席エアバッグの底面部はステアリングホイールを覆う径を有するので、頭部がステアリングホイールに衝突するおそれも回避され、安全性が確保されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態に係る運転席エアバッグ装置10の構成を示す模式図である。
図2】膨張展開状態の運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の形態を示す模式図である。
図3】運転者Dの頭部Hと膨張展開した運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の位置関係を示す模式図であり、それぞれ、(A)膨張展開直後、(B)運転席エアバッグ20に頭部Hが接触した状態、及び(C)補助エアバッグ30に頭部Hが接触した状態を示す。
図4】斜め前突の際に、従来の運転席エアバッグ100に運転者の頭部Hが接触した状態を示す図である。
図5】従来の、テザー112を幅方向に張り渡した運転席エアバッグ110を用いた運転者の頭部Hの拘束の様子を示す模式図であり、それぞれ、(A)膨張展開直後、及び(B)運転席エアバッグ110に頭部Hが接触した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態に係る運転席エアバッグ装置について、右前座席が運転席となる車両を例に、図1図3を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る運転席エアバッグ装置10の構成を示す模式図、図2は膨張展開状態の運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の形態を示す模式図、並びに図3は運転者Dの頭部Hと膨張展開した運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の位置関係を示す模式図である。なお、図3(A)は膨張展開直後、(B)は運転席エアバッグ20に頭部Hが接触した状態、及び(C)は補助エアバッグ30に頭部Hが接触した状態をそれぞれ示す。各図において、矢印Fr、Re、Rt及びLfは、それぞれ、車体前方、車体後方、車体右方向及び車体左方向を示す。
【0021】
運転席エアバッグ装置10は、図1に示すように、衝突に対応して膨張展開する運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30と、これら運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の膨張展開を制御する制御部40と、衝突センサ50と、を有する。
【0022】
運転席エアバッグ20は、ステアリングホイール12のセンタパッド12a内部に折り畳み状態で収容されており、同じくセンタパッド12aの内部に固定されたインフレータ14の作動により発生したガスによってセンタパッド12a内から車体後方、すなわち、運転者D方向へと膨張展開し、運転者Dの頭部H及び上体を保護する。
【0023】
補助エアバッグ30は、ステアリングホイール12よりも車体前方の車体内装部材であるダッシュボード18の車体左右方向略中央部に収容されており、ダッシュボード18内部に固定されたインフレータ34の作動により発生したガスによって同位置から車体後方へと膨張展開する。
【0024】
運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30の膨張展開形状を図2に示す(同図においては、エアバッグの膨張展開形状及び位置の理解を容易にするため、制御部40や運転者D等の記載を省略している)。運転席エアバッグ20は、膨張展開状態において、ステアリングホイール12を覆う直径を有する略円形の底面部21と、底面部21の外周縁部21aから縮径しつつ斜めに立ち上がる円筒状の傾斜側面部22と、傾斜側面部22の上端22aを閉塞する、底面部21よりも小径となる略円形の天面部23と、を有している。すなわち、運転席エアバッグ20は、膨張展開状態において、底面部21、傾斜側面部22及び天面部23からなる略円錐台形状を有する。
【0025】
このうち、天面部23及び傾斜側面部22は、運転者方向に突出する衝撃吸収部を形成している。なお、運転席エアバッグ20の膨張展開形状は略円錐台形状に限られるものではなく、例えば、半球状、お椀型、頂点を丸めた円錐形状等、種々の形状とすることが可能である。
【0026】
補助エアバッグ30は、膨張展開状態において、略矩形の底面部31、底面部31の外周縁部から四角筒状の側面部32と、側面部の上端に設けられて底面部31と略同一の矩形面を形成する天面部33と、を有する。すなわち、補助エアバッグ30は、略四角柱状の膨張展開形状を有する。
【0027】
補助エアバッグ30は、図2に示すように、膨張展開状態の運転席エアバッグ20の傾斜側面部22に沿う直線S(図中、破線で示す)が、膨張展開状態の補助エアバッグ30の天面部33と交わるように、ダッシュボード18内部に収容されている。なお、直線Sは、運転席エアバッグ20がなす円錐台形を含む円錐の頂点Pを通る直線である。
【0028】
制御部40は、衝突センサ50から伝達された信号に基づきインフレータ14及び35に信号を送り、運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30を膨張展開させる制御を行う。
【0029】
なお、制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータである。制御部40は、ROMに記憶させたプログラムをRAM上に展開して対応する処理をCPUに実行させる。なお、上記プログラムはROMに記憶されている場合に限らず、NVRAM(Non−Volatile Randam Access Memory)に記憶されていてもよい。
【0030】
衝突センサ50は、実際の衝突を検知するセンサであり、本実施の形態においては、衝突時に車体に発生する衝撃を検知する加速度センサを用いている。加速度センサは、検知した加速度が所定の閾値を超えたときに信号を制御部40に出力する。
【0031】
次に、上記構成を有する運転席エアバッグ装置10を有する車両の左前方の角部に、相手方車両が左前方から斜めに衝突してきた場合を例に、運転席エアバッグ装置10の作用を説明する。
【0032】
車体の左前方の角部に左前方から相手方車両が斜めに衝突してきた際、衝突センサ50は信号を制御部40に出力し、制御部40はインフレータ14及び35に信号を送る。これにより、図3(A)に示すように、インフレータ14及び35が作用して運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30が膨張展開する。一方、運転者Dは前突に伴ってシートベルト16からすり抜けるように左肩側から左前方に移動し、これに伴い運転者Dの頭部Hも相手方車両の衝突方向である左前方に移動し、運転席エアバッグ20に接触する。このとき、頭部Hは左前方へと移動しているので、図3(B)に示すように、運転席エアバッグ20の傾斜側面部22に接触し、そのまま傾斜側面部22上を滑りながらさらに左前方へと移動する。
【0033】
傾斜側面部22を滑りきった運転者Dの頭部Hは、図3(C)に示すように、傾斜側面部22に沿う直線Sの延在方向にある補助エアバッグ30の天面部33に接触し、そのまま拘束される。
【0034】
したがって、本実施の形態に係る運転席エアバッグ装置10によれば、膨張展開した運転席エアバッグ20はステアリングホイール12を覆う径を有する略円形の底面部21と、この略円形の底面部21から縮径しつつ運転者D方向に突出する衝撃吸収部(すなわち、傾斜側面部22及び天面部23)と、を有する。これにより、図3に示すように、斜め前突の際、運転者Dの頭部Hの移動方向の矢印200と傾斜側面部22に沿う直線Sとがなす角αが急峻な鋭角となり、運転者Dの頭部Hは傾斜側面部22上を滑りつつ斜め前方に移動することが可能となる。したがって、運転席エアバッグ20の表面と頭部Hの接触により生じる頭部Hの回転を効果的に低減させることが可能となる。
【0035】
また、運転席エアバッグ20はステアリングホイール12を覆う径を有するので、傾斜側面部22に沿って斜め前方に移動する頭部Hがステアリングホイール12に衝突するおそれもない。
【0036】
さらに、斜め前突の際に膨張展開した運転席エアバッグ20の傾斜側面部22に接触し、この傾斜側面部22上を滑りきってもなお斜め前方に移動する運転者Dの頭部Hを、車体後方に膨張展開した補助エアバッグ30により受け止めることが可能となる。
【0037】
そのうえ、運転席エアバッグ20の略円形の天面部23が膨張展開状態において運転者Dと対向するので、いわゆるフルラップ前突の際には運転席エアバッグ20の略円形の天面部23により前方移動する頭部Hを拘束することも可能となる。
【0038】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施の形態においては衝突センサ50を用いているが、衝突センサ50に代えて衝突予知センサを用いることも可能である。
【0039】
衝突予知センサは、衝突前に自己の車両と相手方車両との距離及び相対速度から両者の衝突を予知するセンサであり、例えば、車両の走行方向(前方)を撮像する左右1組のカメラからなるステレオ光学系を用いることができる。カメラが撮像した左右1対の画像から、画像処理手段がいわゆるステレオ法により画像全体にわたる3次元の距離分布を算出し、その距離分布情報から相手方車両等の障害物の3次元位置を高速で検出する。そして、自己の車両と相手方車両(障害物)との距離が所定の距離を下回り、且つ予知された衝突までの時間が所定の時間を下回った場合に信号を制御部に出力する。
【0040】
さらに、本実施の形態の運転席エアバッグ装置10は、補助エアバッグ30を有しているが、補助エアバッグ30を有さないものとしてもよい。補助エアバッグ30が無い場合であっても本発明の目的を達成することができる。
【0041】
また、本実施の形態においては運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30を共に膨張展開させる構成としているが、これに限られるものではない。例えば、制御部40が、いわゆるフルラップ前突の際には運転席エアバッグ20のみを膨張展開させ、斜め衝突の際にのみ運転席エアバッグ20及び補助エアバッグ30を膨張展開させる、という制御を行うものとしてもよい。
【0042】
なお、上記実施の形態においては、補助エアバッグ30は略四角柱状の膨張展開形状を有するが、傾斜側面部22に沿う直線Sの延在方向に位置して傾斜側面部22を滑りきった運転者Dの頭部Hを拘束可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。
【符号の説明】
【0043】
10 運転席エアバッグ装置
12 ステアリングホイール
18 ダッシュボード(車体内装部材)
20 運転席エアバッグ
21 底面部
21a 外周円部
22 傾斜側面部(衝撃吸収部)
22a 上端
23 天面部(衝撃吸収部)
30 補助エアバッグ
図1
図2
図3
図4
図5