(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
装置(2、3)であって、薬剤排出用医療デバイス(1)に装置(2)を解放可能に取り付けるための、又は前記医療デバイス(1)の少なくとも一部を解放可能に受けるための、はめ合いユニット(20−1、20−2;31);
前記医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報を決定するための一つ又はそれ以上の光センサ(25、26);及び
デバイス(42、42’)に対し決定された情報を送信するために構成された無線ユニット(28);
を含んでなり、該一つ又はそれ以上の光学センサは、該医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の少なくとも二つの画像を捕捉するように構成されており、該装置は、少なくとも二つの画像を比較して少なくとも二つの画像の間に違いがあるかどうかを決定するように構成される、上記装置(2、3)。
請求項1又は2に記載の装置(2、3)であって、前記医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報が、排出される/投与される薬剤の用量の情報を含む、上記装置。
請求項1〜3の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報が、薬剤の排出/投与が起こったか否かの情報を含む、上記装置。
請求項1〜4の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報が、排出される/投与される薬剤の用量の情報を含む、上記装置。
請求項1〜5の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記1つ又はそれ以上の光学センサ(25、26)が、医療デバイスの情報を持っている部分の画像を捕捉するように構成された少なくとも1つの光学センサ(25)を含む、上記装置(2、3)。
請求項1〜6の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記決定することが、更に医療デバイスの適用シーケンスのタイミングを少なくとも部分的に監視することを含む、上記装置(2、3)。
請求項7に記載の装置(2、3)であって、もし、前記監視されるタイミングが、前記医療デバイスの適用シーケンスの特定されたタイミングに少なくとも部分的に対応するならば、前記情報を決定するようにのみ構成される、及び/又は更に前記情報を処理するように構成される、上記装置(2、3)。
請求項1〜8の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)が、前記医療デバイス(1)の少なくとも一部(10)の光学的特性を代表する情報を捕捉するように構成される、又は前記医療デバイス(1)の少なくとも一部の光学的特性を決定するように構成される、少なくとも一つの光センサ(26)を含む、上記装置(2、3)。
請求項1〜9の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)が、少なくとも前記医療デバイス(1)の少なくとも一部(10)の色又は色のコードを代表する情報を捕捉するように構成される、又は少なくとも前記医療デバイス(1)の少なくとも一部(10)の色又は色のコードを決定するように構成される、少なくとも一つの光センサ(26)を含む、上記装置(2、3)。
請求項1〜11の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)が、注射装置及び/又は注射装置に含まれる薬剤に関するコードを検出するように構成される少なくとも1つの光学的センサ(26)を含む、上記装置(2、3)。
請求項1〜12の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、ラジオ伝達を介して他のデバイス(42、42’)に対し前記決定された情報を提供するように構成されたインタフェース(28)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
請求項1〜13の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、排出しようとする薬剤のタイプ及び/又は用量を示す情報を受信するように構成されるインターフェース(28)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
請求項1〜14の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記医療デバイスによって排出しようとする薬剤のタイプ及び/又は用量の提示を決定するためのプロセッサ(24)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
請求項1〜15の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、前記医療デバイスによって排出可能な薬剤を受けようとする生物の状態を代表する少なくとも一つのパラメータを測定するための測定ユニット(29)を更に含んでなる、上記装置。
薬剤を排出するための医療デバイス(1)に解除可能に取り付けされる又は薬剤を排出するための医療デバイス(1)を解除可能に受入れる装置(2)を作動するための方法であって、その方法は、
一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)によって捕捉された情報に基づいて、プロセッサ(24)が医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報を決定することであって、該一つ又はそれ以上の光学センサが、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の少なくとも二つの画像を捕捉するように構成されていること、
少なくとも二つの画像を比較して少なくとも二つの画像の間に違いがあるかどうかを決定すること、及び
該装置の無線ユニット(28)によりデバイス(42,42’)に対し該決定された情報を送信すること
を含んでなる、上記作動方法。
コンピュータプログラム(61)であって、薬剤を排出するための医療デバイス(1)に解除可能に取り付けされる又は薬剤を排出するための医療デバイス(1)を解除可能に受入れる装置(2)のプロセッサ(24)が、前記コンピュータプログラム(61)が前記プロセッサ(24)上で実行されるとき、請求項19に記載の方法を実行するように動作可能な指示を含んでなる、上記コンピュータプログラム(61)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、とりわけ、本発明の目的は、医療デバイス内での高価な測定部材をなしですましながら、医療デバイスの状況及び/又は使用に関係する情報を決定するための装置、方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様によれば、装置を医療デバイスに解放可能に取り付けるための、又は医療デバイスの少なくとも一部を解放可能に受けるための、はめ合いユニット;及び医療デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を決定するための一つ又はそれ以上の光センサ及び/又は一つ又はそれ以上の音響センサを含む装置が開示される。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、本発明の第一の態様に記載の医療デバイス及び装置を含んでなるシステムが開示される。
【0010】
本発明の第三の態様によれば、一つ又はそれ以上の光センサ及び/又は一つ又はそれ以上の音響センサによって捕捉された情報に基づいて、医療デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を決定するステップを含んでなる方法であって、該決定するステップが、文字を認識することを含んでなり、ここで、センサは、医療デバイスに装置を解放可能に取り付けるための、又は医療デバイスの少なくとも一部を解放可能に受けるためのはめ合いユニットを更に含む装置中に含まれる、方法が開示される。
【0011】
従って、本発明の第三の態様に記載の方法を実行するように構成される装置も開示されていると考えられるべきである。
【0012】
本発明の第四の態様によれば、プロセッサ上でコンピュータプログラムが実行されるとき、本発明の第三の態様に記載の方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムが更に開示される。コンピュータプログラムは、例えば、コンピュータが読むことができる媒体において保存され得るか又は符号化され得る。コンピュータプログラムは、例えば、プロセッサのソフトウエア及び/又はファームウエアを少なくとも部分的に表し得る。
【0013】
本発明の第五の態様によれば、本発明の第四の態様に記載のコンピュータプログラムをその上に保存させているコンピュータが読むことができる媒体が更に開示される。コンピュータが読むことができる媒体は、例えば、電気的、磁気的、電磁気的、光学的又は他の保存媒体として具体化され得て、そして取り外し可能な媒体、又は装置若しくはデバイス中に固定的に設置される媒体の何れかであり得る。そのようなコンピュータが読むことができる媒体の非限定的例はランダムアクセスメモリー(RAM)又は読み出し専用メモリー(ROM)である。コンピュータが読むことができる媒体は、例えば、触れることができる媒体、例えば、触れることができる保存媒体であり得る。コンピュータが読むことができる媒体は、例えば、プロセッサのようにコンピュータによって読むことができると理解される。
【0014】
以下において、本発明の特長及び(更なる特長を示している)実施態様が述べられるであろうが、それらは、上述の本発明の装置、システム、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータが読むことができる媒体に等しく適用されると理解される。特に、部材が或る行動を実施するように構成されるか又は配置されると述べられていることは、本発明の第三の態様に記載の方法の一致した方法工程(according method step)、及び本発
明の第四の態様に記載のコンピュータプログラムの一致したプグラムコードも開示すると理解されるべきである。これらの単独の特長/実施態様は例示的でそして非限定的であり、そして上述の本発明の装置、システム、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュ
ータが読むことができる媒体を有する他の開示された特長/実施態様とは独立して各々組み合され得ると考えられる。それにも拘わらず、これらの特長/実施態様は、互いとの、そして上述の本発明の装置、システム、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータが読むことができる媒体との全ての可能な組合せも開示されていると考えられるべきである。
【0015】
医療デバイスは、例えば、薬剤を排出するように構成され得る(しばしば「薬物」とも称される、薬剤の非限定的例は、生きている組織の体内に吸収されるとき、正常な体の機能を変える物質であり、そして病気の治療、治癒、予防又は診断において使用される又はさもなければ生物の肉体的若しくは精神的な健康を向上させるために使用される物質である)。排出された薬物又は薬剤は、例えば、固体(例えば、粉末)、液体若しくは気体の状態であり得て、又はエアゾールのような、固体、液体及び/又は気体の状態における成分の混合物を含み得る。
【0016】
排出された薬剤は、例えば、少なくとも部分的に(例えば、完全に)(例えば、注射又は注入を経由して)材料内に、例えば、生物(例えば、ヒト又は動物)の体に投与され得る。このように医療デバイスの非限定的例は、(注射ペンのような)注射デバイス又は(注入ポンプのような)注入デバイスである。そこで、注射プロセスは、例えば、各プロセスがとる時間に基づいて、なかでも注入プロセスから区別され得る(例えば、注射プロセスは注入プロセスに比べて著しくより短い継続期間(例えば、5分未満)を有し得る)。薬剤の投与は、例えば、実在物(ヒト又は機械)によって医療デバイスを用いて実行され得る。次いで、薬剤の投与を実行しているヒトは、例えば、薬剤を受け取る患者、又は医師若しくは看護師のような健康管理者のメンバーのような別の人であり得る。医療デバイスを用いて投与されるべき薬剤の例はインスリンである。
【0017】
医療デバイスは、例えば、限られた数の排出プロセス及びその後の廃棄のために設計される使い捨て可能なデバイスであり得る。医療デバイスは、例えば、事前に充填され得てそして再充填でき得ないため、その中に含有される薬剤の全て又は実質的に全てが注射された後、廃棄されなければならない。負けず劣らず、医療デバイスには、注射されるべき薬剤を含んでいる交換可能な容器が装備され得る。医療デバイスは、例えば、一方の端部に注射針を、そして他方の端部に注射ボタンを有するペン形をした注射デバイスであり得る。
【0018】
装置は、(例えば、医療デバイスを使用する患者によって)特に、医療デバイス及び装置に損傷を引き起こすことなく、例えば、取り付けが後ほど解放され得るように、それを介して装置が医療デバイスに(例えば、その外表面に)、解放可能に取り付けられ得るはめ合いユニットを有する、例えば、補足部分であり得る。そのようなはめ合いユニットの非限定例は、装置と医療デバイスの間の形態クロージャー、嵌合クロージャー、ねじ連結又はVelco状連結を可能にする部材である。例えば、はめ合いユニットは、例えば、一つ又はそれ以上の腕、クリップ又はリングを有する医療デバイスと係合するか又はそれを少なくとも部分的に取り囲むように構成され得る。
【0019】
または、装置のはめ合いユニットによって、例えば、はめ合いユニットによって受け取られる医療デバイスの部分が後ほど(例えば、医療デバイスを使用する患者によって)特に、医療デバイス及び装置に損傷を引き起こすことなく、はめ合いユニットから取り外され得るように、少なくとも医療デバイスの一部を解放可能に受け取ることが可能になる。そのようなはめ合いユニットの非限定例は、その内に医療デバイスが少なくとも部分的に挿入され又は置かれる、装置の凹部又は開口部である。
【0020】
両者の場合、はめ合いユニットは、他のタイプの医療デバイスを排除しながら、装置が
或るタイプの医療デバイスのみに取り付けることができて又はそれを受け取るように、(例えば、医療デバイスの対応する凹部と係合する必要があるはめ合いユニット上に突起を提供する又はその逆であることによって、ここで、凹部/突起の場所は異なる医療デバイスに対して異なる)又は装置が種々のタイプの医療デバイスに取り付けられ得る、又はそれらを受け取り得るように構成され得る。
【0021】
装置は、注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を決定するための一つ又はそれ以上の光センサ/音響センサを含む。注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報は、例えば、医療デバイスを用いる薬剤の排出に関する情報を含み得る。
【0022】
医療デバイスの状況は、例えば、薬剤のタイプ、医療デバイス中に残っている薬剤の量、及び(例えば、その有効期限に関する)薬剤の使用適性のような、医療デバイス中に含有される薬剤の特性を含み得る。
【0023】
医療デバイスの使用は、例えば、(例えば、医療デバイスを初めて使用するとき、又は薬剤容器を変えた後の)医療デバイスの試運転又はプライミング、(例えば、針を変える、排出されるべき用量を選択するなどの)薬剤の投与の準備、排出/投与(例えば、注射)プロセス自身及び/又は排出/投与の後の仕事(例えば、洗浄及び針の取り外し)を含み得る。
【0024】
注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報は、例えば、少なくとも、排出/投与されるべき又は排出/投与された薬剤のタイプ及び/又は用量に関する情報、及び/又は薬剤の排出/投与が起こったか否かに関する情報、及び/又は薬剤の排出/投与が何時起こったかに関する情報を含み得る。
【0025】
これらのセンサは、一つ又はそれ以上の光センサ又は一つ又はそれ以上の音響センサの何れかである。このように、装置は、一つ又はそれ以上の光センサ、一つ又はそれ以上の音響センサ、又は一つ又はそれ以上の光センサ及び一つ又はそれ以上の音響センサの両者を含み得る。
【0026】
光センサは、医療デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を光学的に決定するように構成される。光センサの非限定的例は、例えば、排出されるべき選択される薬剤の用量が示される医療デバイスの電子的又は非電子的表示部の画像を捕捉するための(追加のパターン及び/又は文字の認識能力を有する又は有しない)カメラユニット、及び例えば、薬剤又は薬剤を含む容器の色を検出するための光度計である。
【0027】
音響センサは、注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を音響的に決定するように構成される。音響センサの非限定的例は、例えば、医療デバイスの使用中に引き起こされる一つ又はそれ以上の音を捕捉するための(音の識別/認識能力を有する又は有しない)マイクロフォンである。
【0028】
注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報は、例えば、装置が医療デバイスに取り付けられる時、又は医療デバイスの部分が装置中に受け取られるとき、光センサ/音響センサによって決定され得る。これによって、例えば、決定する際に伴う測定ノイズ量を下げることによって、情報を決定する品質が改善し得る。
【0029】
本発明によれば、このように注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報が、医療デバイスに取り付けられ得るように又は、又は医療デバイスの少なくとも一部で受け取られるように構成される装置中に含まれる光センサ/音響センサによって決定される。従って、医療デバイス内(例えば、その薬剤容器中)に、医療デバイスの外側の部材と無線で
通信するセンサを有する必要はない。本発明による解決策は、医療デバイスの状況及び/又は使用に関する複数のパラメータが光学的に及び/又は音響的に医療デバイスの外部から、つまり、医療デバイス内に割り込む必要が無く、集めることができるという洞察に基づいている。従って、本発明による装置は、同じ又は異なるタイプの市販品の医療デバイスに取り付けられる補助的なもの、例えば、事前に充填された使い捨て可能な、再使用できるなどの医療デバイスとして特に適している。医療デバイスは、純粋に機械的な医療デバイスであり得るが、同様に、電子部材、例えば、排出のために選択された薬剤の用量を表示するための電子表示部を含み得る。センサによって医療デバイスから集められる情報は、次いで、装置によって更に処理され得る(例えば、医療デバイスの使用者に表示され得て)か、又は別のデバイスに通信され得る。
【0030】
本発明の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の光センサは、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像を捕捉するように構成される少なくとも一つの光センサを含む。少なくとも一つの光センサは、例えば、カメラユニットであり得る。捕捉された画像は、例えば、装置によって更に処理され及び/又は保存され得て、及び/又は別の装置に提供され得る。
【0031】
そこで装置は、例えば、捕捉された画像から文字を認識するように構成され得る。これは、例えば、光学式文字認識(OCR)によって達成され得る。次いで、例えば、認識された文字のみが、装置によって更に処理(例えば、保存)され得るか、又は別の装置に提供され得る。注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報を決定することには、捕捉された画像からの文字を認識することが含まれる。従って、決定された情報は、例えば、認識された文字に関係及び/又は対応し得る(例えば、決定された情報は、医療デバイスを用いて排出/投与されるべき用量を表している数字のような認識された文字と少なくとも部分的に等しいか又はそれを含む)。
【0032】
情報を表示する部分は、例えば、それを介して医療デバイスが、医療デバイスを用いて排出/投与されるべき又は排出/投与された薬剤の用量を示す表示部であり得る。表示部は、例えば、それを通して医療デバイス内のスリーブ上で用量数が見ることができる、医療デバイスのハウジングにおける開口部又は透明な部分によって形成され得て、ここで、スリーブは医療デバイスの排出機構に連結される。次いで、用量は、例えば、用量ボタンを有するスリーブを回すことによって選択され得て、そして選択された用量は、次いで、開口部又は透明部分を介して表示される。更なる例として、表示部は、選択された用量を表示する液晶ディスプレイ(LCD)のような、例えば、電子表示部であり得る。
【0033】
情報を持っている部分は、例えば、印刷される、彫刻される又は別の方法で提供された可視コード(visible code)であり得て、それは、例えば、医療デバイスに含有される薬剤のタイプ及び/又は有効期限を示し得る。このコードは、例えば、薬剤を含有する容器上に提供され得る。このコードは、医療デバイス上にも提供され得て、そして次いで、例えば、医療デバイスのタイプ及び/又は有効期限を示し得る。
【0034】
本発明の実施態様によれば、装置は、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の少なくとも二つの画像を捕捉するように、そしてもし、少なくとも二つの捕捉された画像の間に何の変化も検出されないならば、少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも一つから文字のみを認識するように構成される。又は、装置は、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の少なくとも二つの画像を捕捉するように、そしてもし、少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも二つの間に、特定された時間内に何の変化も検出されないならば、少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも一つから文字のみを認識するように更に構成される。
【0035】
例えば、装置は、もし、少なくとも二つの捕捉された画像の間に変化が全く検出されないならば、少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも一つから文字のみを認識するように構成される。少なくとも二つの捕捉された画像は、例えば、現在捕捉された画像と前に捕捉された画像、又は前に捕捉された数個の画像のような、引き続いて捕捉された画像であり得る。代わりに及び/又は追加的に、装置は、もし、特定される期間内で少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも二つの間に変化が全く検出されないならば、少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも一つから文字のみを認識するように構成される。少なくとも二つの捕捉された画像の少なくとも二つの画像は、例えば、現在捕捉された画像、及び現在の画像が捕捉された直前に捕捉された、又は捕捉された画像の間に最後の変化が検出された後又はそのときに捕捉された、前に捕捉された画像であり得る。また、装置は、もし、少なくとも二つの捕捉された画像の(少なくとも二つの)の間で変化が検出されるならば、捕捉された画像の少なくとも一つから、例えば、文字のみを(又は追加的に)認識するように構成され得る。この中で、変化の検出は文字の認識に基づき得ない。更に、例えば、決定された情報において(例えば、特定された時間において)変化があるか否かも特定され得る。
【0036】
捕捉された画像の間に変化があるか否かを(例えば、閾値に基づいて)特定する又は検出するために、例えば、現在捕捉された画像は、以前に捕捉された画像と比較され得る。そこで、以前に捕捉された画像との比較は、現在の画像が捕捉された直前に捕捉された画像に、及び/又は現在の画像が捕捉された前の第一の特定された(例えば、事前に定義された)期間(例えば、0.1秒)内に捕捉された、以前に捕捉された画像の画像に限定され得る。例えば、現在捕捉された画像と以前に捕捉された画像の間にどれだけ長く変化が全くないかが(例えば、時間測定を実行することによって)監視される。例えば、現在捕捉された画像は、現在の画像が捕捉された直前に捕捉された前に捕捉された画像と比較され得て、そして、もし、例えば、変化が全く検出されないならば、新しい時間測定が開始され得て、又は既に開始された時間測定が維持され得て、一方、もし、例えば、変化が検出されるならば、時間測定が全く開始され得ず、そして既に開始された時間測定が停止され得る。または、例えば、現在捕捉された画像は、最後の変化が検出された後又はそのときに捕捉された、前に捕捉された画像と比較され得て、そして、もし、例えば、変化が検出されるならば、新しい時間測定が開始され得て、そして既に開始された時間測定が停止され得て、一方、例えば、例えば、変化が全く検出されないならば、既に開始された時間測定が維持され得る。
【0037】
本比較は、現在捕捉された画像について及び前に捕捉された画像について実行されるパターン認識のような画像解析技術に基づき得る。例えば、現在捕捉された画像について示される医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の(スケールのような)パターンが変化するか否かが解析され得る。例えば、或るサイズ及び/又はアスペクト比を有する画像におけるパターンが調べられ得て、そしてこれらのパターンは前に保存されたパターンと比較され得る。幾つかの実施態様において、もし、画像の間に何らかの変化があるならば、変化が検出され得るが、他の実施態様において、もし、画像の間で画像の少なくとも特定のパーセント(例えば、5〜50パーセント以内)が変化したときにのみ、変化は検出され得る。
【0038】
例えば、捕捉された画像は、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分のサブ画像のみである。サブ画像は低い解像度を有し得て、及び/又は医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の(スケール及び/又は文字のみのような)一部のみ示し得る。または、捕捉されるサブ画像は、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分全体を示し得る。
【0039】
例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分(全体)の画像
及び/又は高解像度を用いた画像は、もし、(例えば、第一の決定された時間において)サブ画像の間に変化が全く検出されないならば、文字認識を実行するためにのみ捕捉される。これは解析されるべきデータ量を減らすために特に有利である。
【0040】
例えば、用量をダイアルする手順中に、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分上に表示される、医療デバイスによって排出された/注射されるべき選択された用量は恒久的に変わり得て(例えば、中断は典型的には(高い確率で)0.1秒未満しか続かない)、一方、最後に選択された用量のみが特定されなければならない。このように、もし、第一の特定された時間内に、前に捕捉された画像(例えば、サブ画像)の間に変化が全く検出されないならば、文字認識のみを実行する(そして選択された用量を特定する)ことは有利である。
【0041】
本発明の実施態様によれば、特定することは、医療デバイスの適用シーケンスのタイミングを少なくとも部分的に監視することを更に含む。
【0042】
例えば、医療デバイスの適用シーケンスは、少なくとも部分的に事前に定義され得る(例えば、適用シーケンスは、事前に定義されたシーケンスにおいて必須の及び/又は随意の工程を含み得る)。適用シーケンスの工程は、例えば、使用者によって医療デバイス上で実行されなければならない使用者の行動であり得る。薬剤を排出するための医療デバイスの適用シーケンスの例示的工程は:
−プライミング工程のような安全テストを実行すること、
−医療デバイスによって注射されるべき/排出されるべき薬剤に対する用量をダイアルし/選択すること、
−ダイアルされる用量/選択された用量を修正すること、及び/又は
−ダイアルされる用量/選択された用量を注射し/排出すること、である。
【0043】
適用のタイミングを少なくとも部分的に監視することは、例えば、医療デバイスの適用シーケンスの異なる工程の間の時間差を監視する(例えば、測定する)ことを含み得る。例えば、適用シーケンスの工程の終了時間と現在の時間又は適用シーケンスの続く工程の開始時間の間の時間差が監視され得る(例えば、測定され得る)。適用シーケンスの工程の開始時間と終了時間の間の時間差も、例えば、監視され得る(例えば、測定され得る)。
【0044】
適用シーケンスの少なくとも部分的に監視されたタイミングは、次いで、例えば、一つ又はそれ以上の特定された時間(例えば、第一の特定された時間)と少なくとも部分的に比較され得る。例えば、用量をダイアルする終了時間(例えば、ダイアルされた用量が変えられた/用量ノブが回された最後の時間)と現在の時間の間の時間差が監視され、そして第一の特定された時間(例えば、0.1秒)と比較される。例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の捕捉された画像(例えば、引き続いて捕捉された画像)の間でどれだけ長く変化が全く検出されないかが監視される。もし、この監視された時間差が、例えば、第一の特定された時間を超えるならば、文字認識が実行され得る。
【0045】
例えば、適用シーケンスの監視されるタイミングによって、有利にも、適用シーケンスの工程の中断(つまり、休止)と適用シーケンスの工程の終了の間の及び/又はプライミング工程中の排出のような適用シーケンスの二つの工程と注射工程中の(例えば、より長く続く)排出の間の(例えば、高い確率を有する)識別が可能になる。
【0046】
本発明の実施態様によれば、もし、監視されるタイミングが、医療デバイスの適用シーケンスの特定された(例えば、事前に定義された)タイミングに少なくとも部分的に対応
するならば、装置は、情報を決定するようにのみ及び/又は決定された情報を更に処理するように構成される。例えば、(例えば、引き続いて捕捉された画像から引き続いて認識される)引き続いて認識された文字の間でどれだけ長く変化が全く検出されないかが監視される。もし、この監視される時間差が、例えば、第二の特定された(例えば、事前に定義された)時間を超えるならば、注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報に対応するために、現在認識された文字が、例えば、少なくとも部分的に決定され得て、及び/又は決定された情報は装置によって更に処理され得る。このように、監視される時間差によって、例えば、認識された文字が少なくとも部分的に注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報に対応することが(例えば、高い確率で)確認され得る。第二の特定された時間は第一の特定された時間より長いか、等しいか又は短くあり得る。
【0047】
認識された文字は、例えば、医療デバイスによって排出されるべき/注射されるべき、そして医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分上に表示される薬剤の選択された用量に対応し得る。例えば、選択された用量の修正は、用量がダイアルされた後、第二の特定された時間(例えば、3秒)内に、典型的には(高い確率を持って)実行される。このように、例えば、用量をダイアルする終了時間(例えば、ダイアルされた用量が変えられた/用量ノブが回された最後の時間)と現在の時間の間の時間差が監視され、そして第二の特定された時間(例えば、3秒)と比較される。もし、この時間差が第二の特定された時間を超えるならば、認識された文字は、高い確率を持って選択された用量に対応する。
【0048】
加えて、決定された情報の使用者の確認は、例えば、その正しい決定を保証するために必要であり得る。本発明の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の光センサは、医療デバイスの少なくとも一部の色を反映した情報を捕捉するように、又は医療デバイスの少なくとも一部の色を決定するように構成される少なくとも一つの光センサを含む。少なくとも一つの光センサは、例えば、光度計、例えば、分光光度計であり得る。または、光センサは、例えば、カメラユニット、例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像を捕捉するために使用されるものと同じカメラユニットであり得る。色、又は特定された色を代表している捕捉された情報は、例えば、装置によって更に処理され及び/又は保存され得て、及び/又は別のデバイスに供され得る。
【0049】
少なくとも一つの光センサが、医療デバイスの少なくとも一部の色を反映する情報を捕捉するように構成される場合、装置は、例えば、捕捉情報から、医療デバイスの部分の色を認識するように構成され得る。色の認識は、例えば、単色の黒白映像における灰色のパターンの認識に基づき得る(ここで、異なる灰色のパターンは、例えば、認識されるべき異なる色に関係付けられ得る)。
【0050】
本発明の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の音響センサは、医療デバイスが使用されるときに生み出される音を捕捉するように構成される少なくとも一つの音響センサを含み得る。音は、例えば、医療デバイス(又はその部分)によって機械的に、例えば、医療デバイスの部材が互いに対して動かされるときに、生み出され得る(例えば、クリック音)が、音は、例えば、医療デバイスの或る状態(例えば、薬剤の排出/投与が完了した又は医療デバイスが排出/投与のために準備できている)を示すために、医療デバイスによって電子的にも生み出され得る。
【0051】
そこで、装置は、例えば、装置によって生み出される少なくとも二つの異なる音を識別するように構成され得る。例えば、用量をダイアルするときに生み出される音は、薬剤の用量が排出されたときに生み出される音と識別され得る。更に、(薬剤を生物内に注射することなく)プライム注射を行う時に生み出される排出音は、生物内に実際の注射が行われる時に生み出される排出音から音響的に識別され得る。
【0052】
そこで、装置は、例えば、捕捉された音から、医療デバイスを用いて実行される少なくとも薬剤の排出を認識するように構成され得る。薬剤の排出の認識によって、例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像を捕捉するために行動を実行するように装置がトリガーされ得て、その画像に基づいて、次いで、例えば、排出された薬剤の用量が特定され、又は保存され、処理され及び/又は医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の捕捉された画像、若しくは捕捉された画像に関する情報が送信され得る。この捕捉された画像は、例えば、薬剤の排出前に(画像捕捉の規則的な又は不規則的なシリーズにおいて)捕捉された最後の画像であり得る。この認識によっても、又は代わりに、光センサ/音響センサによって捕捉された情報の別のデンバイスへの送信がトリガーされ得る。
【0053】
本発明の実施態様によれば、装置は、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像のみ捕捉するように、及び/又はもし、捕捉された音が、医療デバイスによって排出された薬剤に対する用量がダイアルされるときに生み出される音に対応するならば、文字を認識することを実行するように構成される。音は、例えば、クリック音のような機械的に生み出される音及び/又は電子的にも生じ得る音であり得る。代わりに及び/又は追加的に、装置は、例えば、捕捉された音から独立して、少なくとも部分的に映像(例えば、特定された時間インターバル当たりに少なくとも一つの映像)を捕捉するように構成され得る。更に、例えば、(例えば、特定された時間において)決定された情報において変化があるか否かも特定され得る。
【0054】
注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報は、例えば、上述の通り、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像を捕捉することによって特定され得る。捕捉された画像は、例えば、装置によって更に処理され及び/又は保存され、及び/又は別のデバイスに供され得る。そこで、装置は、例えば、捕捉された画像から文字を認識するように構成され得る。
【0055】
この実施態様は、医療デバイスが使用され得るときに生み出される音の実時間検出が、例えば、捕捉された画像における変化を検出するために恒久的に画像を捕捉し、例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分を示すよりもエネルギ消費が少ない故に、有利であり得る。
【0056】
本発明の実施態様によれば、装置は、決定された情報の少なくとも一部を反映する情報を表示するための表示ユニットを更に含み得る(例えば、選択されるべき又は選択された薬剤の用量についての情報)。ディスプレイユニットは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどのような、電子的表示部であり得る。例示的実施態様において、ディスプレイユニット上に示される情報は、用量ダイアル中の現在選択された用量を示すよう、連続的に更新され得る。ディスプレイユニットは、排出後の排出された用量を更に示し得る。ディスプレイユニットは、追加情報、例えば、現在時刻、最後の排出/投与以来の時間などを示し得る。ディスプレイユニットは、装置の一つ又はそれ以上の光センサによって、医療デバイスのディスプレイ(例えば、それを介して排出されるべき又は排出された薬剤の用量が指示されるディスプレイ)が少なくとも部分的に覆われ得る故に、例えば、有利であり得て、従って、使用者が用量をダイアルするとき、ディスプレイユニットを介して、光学的フィードバックを使用者に供することは有利であり得る。
【0057】
本発明の実施態様によれば、装置は、有線又は無線の接続を介して別のデバイスに決定された情報を提供するように構成されるインターフェースを更に含み得る。インターフェースは、例えば、ユニバーサルセリアルバス(USB)又はBluetooth(登録商
標)インターフェースのような標準化されたインターフェースであり得るが、専用のインターフェースも負けず劣らずあり得る。無線接続は、例えば、電波、光波、音波に基づき得るが、磁場又は電場にも基づき得る。
【0058】
そこで、情報を受け取る他のデバイスは、例えば、ログブック又はアーカイブの形で情報を保存するように、並びに/又は(例えば、もし、医療デバイスの不適切な取り扱いが検出されるならば、警報を発するよう)医療デバイスの使用を監視するために情報を使用するように、並びに/又は投与されるべき薬剤の次のタイプ及び/若しくは用量の提案を特定するために情報(及び可能な更なる情報)を使用するように構成され得る。例示的実施態様において、そのような情報は医療デバイスに戻されて供され得て、そして随意に医療デバイスの使用者に表示され得る。
【0059】
他のデバイスは、例えば、血糖監視システムであり得て、それは、例えば、血糖変化の個々のパターンを表し得て、そして食事、運動及び一日の何時に薬剤を取るか又は薬剤を投与するかを計画するのに役立ち得る。
【0060】
血糖監視システムは、例えば、医療デバイスを使用する患者の血糖レベルを測定するための血糖計を含み得て、又は(例えば、定期的に又は非定期的に)この血糖レベルについての情報を血糖計から受け取り得る。血糖計は、例えば、デジタル測定計とインターフェース接続している使い捨て可能な試験片上に置かれる血液滴に基づいて血糖レベルを測定し得る。
【0061】
装置の一つ又はそれ以上のセンサによって決定された情報の提供は、使用者によって(例えば、ボタンを押すことによって)、自動的に、例えば、薬剤が排出された又は排出されたことの検出に応じてトリガーされ得る。
【0062】
本発明の実施態様によれば、装置は、排出されるべき薬剤のタイプ及び/又は用量を示す情報を受け取るように構成されるインターフェースを更に含み得る)。そのような情報は、例えば、上述の血糖監視システムのような、監視システムから、例えば、受け取られ得る。
【0063】
そこで、装置は次いで、例えば、排出されるべき薬剤のタイプ及び/又は用量を示している受け取られた情報を表示するためのディスプレイユニットを更に含み得る。このディスプレイユニットは、例えば、その上で装置の光センサ/音響センサによって決定された情報が表示されるものと同じ表示部又は別のディスプレイユニットであり得る。
【0064】
そこで、装置は、医療デバイスで排出のために選択される薬剤のタイプ及び/又は用量が、受け取られた情報によって指示される通りの排出されるべき選択される薬剤のタイプ及び/又は用量と一致するかどうかを制御するためのコントローラを更に含み得る。これは不正確な用量の適用を避けるために寄与する。例えば、もし、不一致が検出されるならば、警告又は警報信号が装置によって発せられ得る。
【0065】
本発明の実施態様によれば、装置は、排出されるべき(例えば、生物内に注射されるべく排出された)薬剤のタイプ及び/又は用量の提案を特定するためのプロセッサを更に含み得る。この提案は、例えば、装置中に保存されている、少なくとも一つの前に排出された薬剤の用量に関する情報に少なくとも基づき得る。この提案は、薬剤を(例えば、注射又は注入を介して)受け取ることになる、生物(例えば、患者)から測定される一つ又はそれ以上のパラメータ(例えば、血糖レベル)に、例えば、更に基づく。一つ又はそれ以上のパラメータを表している情報は、例えば、装置のユーザインターフェースを介して受け取られ(例えば、医療デバイスの使用者によって入力され)得て、又は装置によって(
例えば、装置中に含まれる又は装置に連結される血糖計によって)測定され得て、又はインターフェースを介して(例えば、有線又は無線の接続を用いて)受け取られ得る。
【0066】
装置は次いで、例えば、血糖監視システムを装備し得るか又は含み得る。
【0067】
本発明の実施態様によれば、装置は、医療デバイスによって排出できる薬剤を受け取るべき生物(例えば、患者)の条件を代表している少なくとも一つのパラメータを測定するための測定ユニットを更に含み得る。少なくとも一つのパラメータは、例えば、生物によって受け取られるべき薬剤のタイプ及び/又は用量を特定するために関連し得る。
【0068】
少なくとも一つのパラメータは、例えば、血糖レベルであり得る。測定ユニットは次いで、例えば、血糖計であり得て、そして、例えば、生物の血液滴を有するキャリア(例えば、ストリップ)を受け取るための開口部を含み得る。
【0069】
本発明の実施態様によれば、装置は、医療デバイスの状況及び/又は使用に関係する音波信号を生み出すための音波信号発生器を更に含み得る。該音波信号発生器は、例えば、拡声器又はブザーとして具体化され得る。それは、例えば、フィードバック及び/又は警告信号を生み出し得る。
【0070】
本発明の実施態様によれば、医療デバイスの使用者は、(例えば、装置のボタンを押すことのような確認行動を実行することによって)前記の決定された情報を確認するよう要求される。例えば、決定された情報は、もし、決定された情報が正しいものとして使用者が確認するときのみ、保存され及び/又は更に処理される。さもなければ、決定された情報は(例えば、使用者によって)修正され得て、そして修正された決定された情報は次いで、保存され及び/又は更に処理される。もし、決定された情報が確認も修正もされないならば、それは、例えば、廃棄され得る。
【0071】
使用者による確認のみが、適用シーケンス中に使用者の多くの可能な行動をカバーするために、そして正しくなく決定された情報の保存/更なる処理を避けるために十分に万能であり得る。
【0072】
本発明の実施態様によれば、装置は、情報を少なくとも部分的に、認識された文字から特定するように構成される(例えば、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分から捕捉される少なくとも一つの画像から認識された文字)。従って、決定された情報は、例えば、認識された文字に関係及び/又は対応し得る(例えば、決定された情報は、医療デバイスを用いて排出され/投与されることになる用量を表している数字のような認識された文字に少なくとも部分的に等しいか又はそれを含む)。これによって、例えば、有利なことに、決定された情報に対応している(例えば、表している)データの量を減らすことが可能になる。
【0073】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、本方法は、一つ又はそれ以上の光センサ及び/又は一つ又はそれ以上の音響センサによって捕捉された情報を受け取ることを更に含む。該光センサ/音響センサ、及び決定を実行するユニットは、例えば、装置の異なる部材であり得るが、装置の一つの又は複数の同じ部材によって、少なくとも部分的に負けず劣らず実行され得る。
【0074】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、本方法は、注射デバイスの状況及び/又は使用に関する情報の少なくとも一部を反映する情報を表示することを更に含む。
【0075】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、本方法は、注射デバイスの状況及び/又は使
用に関する情報の少なくとも一部を、有線又は無線の接続を介して別のデバイスに供することを更に含む。
【0076】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の光センサは、医療デバイスの情報を持っている又は情報を表示している部分の画像を捕捉するように構成される、少なくとも一つの光センサを含む。
【0077】
前記の特定することは次いで、例えば、捕捉する画像から文字を認識することを含む。
【0078】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の光センサは、医療デバイスの少なくとも一部の色を反映する情報を捕捉するように、又は医療デバイスの少なくとも一部の色を決定するように構成される、少なくとも一つの光センサ含む。
【0079】
前記の特定することは次いで、例えば、捕捉する画像から色を認識することを含む。
【0080】
本発明の第三の態様の実施態様によれば、一つ又はそれ以上の音響センサは、医療デバイスが使用されるとき生み出される音を捕捉するように構成される少なくとも一つの音響センサを含む。
【0081】
前記の特定することは次いで、例えば、医療デバイスを用いて実行される少なくとも薬剤の排出を、捕捉する音から認識することを含む。
【0082】
本発明のこれらの及び更なる概念は、以後に示される詳細な記述を参照して明らかに、そしてはっきりとされるであろう。
【0083】
図において以下が示される:
【発明を実施するための形態】
【0085】
以下において、インスリン注射デバイスを参照して本発明の実施態様が述べられるであろう。しかしながら、本発明は、そのような用途に限定されるものではなく、そして他の薬剤を排出する注射デバイスを用いて、又は医療デバイスの他のタイプを用いて負けず劣らず展開され得る。
【0086】
図1は、例えば、出願人のSolostar(登録商標)インスリン注射ペンを表し得る、注射デバイス1の展開図である。
【0087】
図1の注射デバイス1は、ハウジング10を含み、そしてそこに針15が取り付けられ得るインスリン容器14を含有する、事前に充填された使い捨て可能な注射ペンである。針は内部針キャップ16及び外部針キャップ17によって保護され、それは、今度はキャップ18によって覆われ得る。
【0088】
注射デバイス1から排出されるべきインスリン用量は、用量ノブ12を回すことによって選択され得て、そして選択された用量は、次いで、用量窓13を介して、例えば、倍数単位で(in multiples of)、所謂、国際単位(IU)で表示され、ここで、1IUは約
45.5マイクログラムの生物学的等価物の純粋な結晶インスリン(1/22ミリグラム)である。用量窓13において表示される選択された用量の一例は、例えば、
図1において示された通り、30IUであり得る。尚、選択された用量は、異なる方法で、例えば、電子的表示を用いて、負けず劣らず表示され得る。
【0089】
用量ノブ12を回すことによって、機械的クリック音が使用者に音響的フィードバックが提供されることになる。用量窓13において表示される数は、ハウジング10中に含まれ、そしてインスリン容器14においてピストンと機械的に相互作用するスリーブ上に印刷される。針15が患者の皮膚部分内に突き刺されるとき、そして、次いで注射ボタン11が押されるとき、表に窓13において表示されるインスリン用量は、注射デバイス1から排出されるであろう。注射ボタン11が押された後、注射デバイス1の針15が皮膚部分に或る期間留まるとき、高いパーセントの用量が患者の体内に実際に注射される。インスリンの排出によって、機械的クリック音も生じることになるが、それは用量ノブ12を使用するときに生じる音とは異なる。
注射デバイス1は、インスリン容器14が空になるまで、又は注射デバイス1の有効期限(例えば、最初の使用から28日)に達するまでのどちらかまで、数回の注射プロセスのために使用され得る。
【0090】
更に、注射デバイス1を初めて使用する前に、例えば、二単位のインスリンを選択し、そして針15を上方に向けて注射デバイス1を保持しながら注射ボタン11を押すことによって、インスリン容器14及び針15から空気を除くために、所謂「プライムショット」を実行することが必要であり得る。
【0091】
簡略に示すために、以下において、排出された用量が注射された用量と実質的に対応すると典型的に想定されるであろうし、そのため、例えば、次に注射されるべき用量に対して提案をするとき、この用量は、注射デバイスによって排出されなければならない用量に等しくなる。それにも拘わらず、排出された用量と注射された用量の間の違い(例えば、損失)は勿論考慮され得る。
【0092】
図2aは、
図1の注射デバイス1に解放可能に取り付けられる補助デバイス2の実施態様の模式的図示である。補助デバイス2は、構成されるはめ合いユニットとして機能し、
そして
図1の注射デバイス1のハウジング10を取り囲む、二つのクリップ20−1及び20−2を有するハウジング20を含み、その結果、補助デバイス2は注射デバイス1のハウジング10上にしっかりと座するが、それにも拘わらず、例えば、注射デバイス1が空になりそして交換される必要があるとき、それは注射デバイス1から取り外され得る。又は、クリップ20−1及び20−2は、例えば、注射デバイス1のハウジング10上に補助デバイス2のしっかりした嵌合が達成されるように、その内にハウジング10のハウジング10の上方部分が挿入され得るリングの形をした部材によって代替され得る。補助デバイス2は注射デバイス1から情報を集めるための光センサ及び音響センサを含有する。この情報の少なくとも一部、例えば、選択された用量(及び随意に、この用量の単位)が補助デバイス2の表示ユニット21を介して表示され、それは注射デバイス1に取り付けられるとき、注射デバイス1の用量窓13が少なくとも部分的に補助デバイス2によって塞がれ得るという事実を説明する。補助デバイス2は、例えば、補助デバイス2のスイッチをオンオフするため、及び/又は(例えば、別のデバイスとの連結を達成させることになる、及び/又は補助デバイス2から別のデバイス、例えば、血糖監視システムへの情報の送信をトリガーする、及び/又は次の用量の計算をさせることになる)行動をトリガーするためにボタン22を更に含む。以下により詳細に説明されるであろうように、そのような血糖監視システムの機能性及び/又は血糖計の機能性は補助デバイス2によっても供され得る。
【0093】
図2bは、
図1の注射デバイスに解放可能に取り付けられる補助デバイス3の別の実施態様を示す。補助デバイス3は、下方部分30−1及び上方部分30−2はケースを形成するように折り畳むことができるヒンジを介して互いに連結される下方部分30−1及び上方部分30−2を含む。
【0094】
下方部分30−1は、凹部31として形成され、そして注射デバイス1を受け取るように構成されるはめ合いユニットを含む。注射デバイス1が凹部31内に置かれるとき、補助デバイス3に含まれる光センサ及び/又は音響センサは注射デバイス1から情報を集めることができる。この情報の少なくとも一部、例えば、選択された用量は補助デバイス3の表示ユニット32を介して表示され得る。補助デバイス3を使用する場合は、例えば、注射デバイス1の(注射を受け取るべき患者又は別の人であり得る)使用者が、注射デバイス1の用量ノブ12を回すことによって用量を選択し、そして次いで、注射を実行する前に、注射デバイス1を補助デバイス3の凹部31内に置くことであり得る。例えば、表示部32上に用量を表示することによって及び/又は音波信号発生器上で電子音を生み出すことによって示される、選択された用量の光学的認識の後、使用者は次いで、注射デバイス1を凹部31から取り外し、そして実際の注射を実施する。(医療デバイスが注射ペンである例示的場合においては、注射と一致する)排出が実施されるとき、注射デバイス1によって引き起こされるクリック音は、補助デバイス3の音響センサによっても感知され得て、そして認識される用量が実際に排出/注射されたことの承認として役立ち得る。排出/注射が実行された後、注射デバイス1は補助デバイス3の凹部31中に保存され得る。このように補助デバイス3は、注射デバイス1に対する保存容器としても役立ち得て、その結果、補助デバイス3が持ち回られるときでさえ、注射デバイス1の品質及びその中に含有されるインスリンが劣化しないことを確保するように構成され得る。
【0095】
補助デバイス3も、例えば、補助デバイス3のスイッチをオンオフするために、及び/又は(例えば、補助デバイス2から別のデバイス、例えば、血糖監視システムに情報を送るための、又は次の用量を計算させるための)行動をトリガーするためにボタン34を含む。
【0096】
図2bにおいて、更に光スロット33が示され、それを介して補助デバイス3は血液滴を有するキャリア(例えば、ストリップ)を受け取り得て、それは次いで、患者の現在の
血糖レベルを特定するために、光学的血糖計によって処理され得る。
【0097】
補助デバイス3は血糖監視システムの機能性を更に装備し得る。
【0098】
図3a〜3dは、注射デバイスと共に(
図2a及び2bの補助デバイスのような)補助デバイスを用いるときのデバイスの中での種々の可能な機能の分布を示す。
【0099】
図3aの布置(constellation)4において、(
図2a及び2bの補助デバイスのよう
な)補助デバイス41は注射デバイス40からの情報を定め、そしてこの情報(例えば、注射されるべき薬剤のタイプ及び/又は用量)を血糖監視システム42に(例えば、有線又は無線の接続を介して)提供する。
【0100】
(例えば、コンピュータ、電子手帳(PDA)又は携帯電話として具体化され得る)血糖監視システム42は、(例えば、排出された用量及び注射される用量が同じであると仮定することによって、排出された用量に基づいて、又は例えば、排出された用量の事前に定義されるパーセントが患者によって完全には受け取られないと仮定することによって、排出された用量に基づいて、注射される用量を特定することによって)、患者がそれまでに受けた注射の記録を保持し、そして患者に対する次の注射に対するインスリンのタイプ及び/又は用量を、例えば、提案し得る。この提案は、患者によって受け取られた一つ又はそれ以上の過去の注射についての、及び血糖計43によって測定され、そして血糖監視システム42に(例えば、有線又は無線の接続を介して)供される現在の血糖レベルについての情報に基づき得る。
【0101】
ここで、血糖計43は、患者の(例えば、キャリア材料の上の)小さな血液プローブを受け取るように、そしてこの血液プローブに基づいて患者の血糖レベルを特定するように構成される別々のデバイスとして具体化され得る。しかしながら、血糖計43は、患者内に、例えば、患者の目の中又は皮膚の下に、少なくとも一時的にインプラントされるデバイスでもあり得る。
【0102】
インスリンの提案されるタイプ及び/又は用量は、血糖監視システム42から補助デバイス41に供され得て、ここでそれは、例えば、注射デバイス40の使用者に表示され得て及び/又はそれが、次いで、患者内に注射される用量と一致するか否かを調べるために使用され得る。例えば、不一致により、警告又は警報信号がトリガーされ得る。
【0103】
図3bは修正された布置4’であり、ここで
図3aの血糖計は
図3aの血糖監視システム42内に含まれており、その結果、
図3bの修正された血糖監視システム42’をもたらす。
図3aの注射デバイス40及び41の機能性はこの修正によって影響を受けない。また、血糖監視システム42’内に組み合される血糖監視システム42及び血糖計43の機能性は、両者がここで同じデバイス中に含まれ、そのため、これらのデバイスの間の有線又は無線の通信がもはや必要でないと言う事実とは離れて、基本的に変えられない。しかしながら、血糖監視システム42と血糖計43の間の通信はシステム42’内で起こる。
【0104】
図3cは、別の修正された布置4’’であり、ここで
図3aの血糖計は
図3aの血糖監視システム42の機能性は、
図3aの注射デバイス41内に含まれており、その結果、修正された血糖監視システム41’をもたらす。注射デバイス40及び血糖計43は、血糖計43が組み合されたユニット41’とここで通信すると言う事実とは離れて、この修正によって基本的に影響を受けない。
【0105】
図3dは、別の修正された布置4’’’であり、ここで
図3aの血糖監視システム42
及び血糖計43の機能性は、
図3aの注射デバイス41内に含まれており、その結果、修正された血糖監視システム41’’をもたらす。修正された補助デバイス41’’は、血糖監視を実行し、そして注射デバイス40からこの情報を読むために、このように患者の血糖レベルを測定することができる。修正された補助デバイス41’’は、このように補助デバイス部分、血糖監視部分及び血糖計部分を含むと理解され得る。次いで、血糖監視部分は、(補助デバイス部分によって)注射デバイス1から読まれ、そして血糖計部分によって測定される情報を使用し得る。次いで、取られるべき次の用量のための提案は表示され及び/又は注射デバイス1を用いて実際に注射される用量に対してチェックされ得る。
【0106】
図4は、
図1の注射デバイス1に取り付けられる状態における、
図2aの補助デバイス2の模式的な図である。
【0107】
補助デバイス2のハウジング20を用いて、複数の部材が含まれ、それらはプロセッサ24によって制御され、それは、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などであり得る。プロセッサ24はプログラムメモリー240中に保存されるプログラムコード(例えば、ソフトウエア又はファームウエア)を実行し、そして、例えば、中間結果を保存するために主メモリー241を使用する。主メモリー241は、例えば、実行される排出/注射についてのログブック及び次の排出/注射に対する提案を特定するために要求される情報を保存するためにも使用される。プログラムメモリー240は、例えば、読み出し専用(ROM)であり得て、そして主メモリーは、例えば、ランダムアクセスメモリー(RAM)であり得る。
【0108】
例としての実施態様において、プロセッサ24はボタン22と相互作用し、それを介して補助デバイス2が、例えば、スイッチをオンオフされ得る。ボタン22は、更なる行動をトリガーするためにも、例えば、別のデバイスへの連結の確立をトリガーするためにも、又は別のデバイスへの情報の送信をトリガーするためにも、又は補助デバイス2の使用者に提示された情報を認めるためにも使用され得る。
【0109】
プロセッサ24は、液晶ディスプレイ(LCD)として現在具体化される表示ユニット21を制御する。表示ユニット21は、例えば、注射デバイス1の現在の設定に関する、又は与えられるべき次の注射に関する情報を補助デバイス2の使用者に表示するために使用される。表示ユニット21は、例えば、使用者入力を受け取るために、タッチスクリーン表示部としても具体化され得る。
【0110】
プロセッサ24は、光学式文字認識(OCR)読み取り機として現在具体化される光センサ25も制御し、それは用量窓13の画像を捕捉することができ、その中で現在選択された用量が(注射デバイス1に含まれるスリーブ19上に印刷される数字を用いて)表示され、その数字は用量窓13を通して見ることができる。OCR読み取り機25は捕捉された画像から更に文字(例えば、数字)を認識することができ、そしてこの情報をプロセッサ24に供することができる。または、補助デバイス2中のユニット25は、画像を捕捉し、そして捕捉された画像についての情報をプロセッサ24に提供するための光センサのみであり得る。プロセッサ24又は、補助デバイス2によってこの情報が送られるデバイスのどちらかは、捕捉された画像についてOCRを実行する責任があり得る。後者の方法によって補助デバイス2の複雑さを減じることが可能になり得る。
【0111】
オプションで、プロセッサ24は、現在選択された用量がそこにおいて表示される用量窓13を照らすために使用され得る発光ダイオード(LED)(例えば、白及び/又は色付きのLED)のような光源も制御する。注射デバイスの透明部分の表面から潜在的に反
射する光のために、光源の前に、例えば、一枚のアクリルガラスでできたディフューザが使用され得る。更に、光センサは、拡大(例えば、3:1を超える拡大)に導くレンズ(例えば、非球面レンズ)を随意に含み得る。
【0112】
プロセッサ24は光度計26を更に制御し、それは、注射デバイス1のハウジング10の光学的性質、例えば、色又は陰影を特定するように構成される。光学的性質は、例えば、注射デバイス1内に含まれるスリーブ19の又はインスリン容器の色又は色コードのように、ハウジング10の特定の部分においてのみ現れ得て、その色又は色コードは、例えば、ハウジング10における(及び/又はスリーブ19における)更なる窓を通して見ることができ得る。この色についての情報は、次いで、プロセッサ24に供され、それは、次いで、注射デバイス1のタイプ又は注射デバイス1中に含有されるインスリンのタイプを特定する(例えば、紫色を有するSoloStar Lantus及び青色を有するSoloStar Apidra)。又は、光度計26の代わりにカメラユニットが使用され得て、そしてハウジング、スリーブ又はインスリン容器の画像は、次いで、ハウジング、スリーブ又はインスリン容器の色を、画像処理を用いて特定するためにプロセッサ24に供され得る。更に、一つ又はそれ以上の光源が、OCR読み取り機25及び/又は光度計26の読み取りを改善するために供され得る。
【0113】
光源は、光度計26による色の検出を改善するために、或る波長又はスペクトルの光を供し得る。光源は、例えば用量窓13による望まれない反射が避けられる又は減じられるように配置され得る。
【0114】
例としての実施態様において、26の代わりに又はそれに加えて、注射デバイス及び/又はその中に含有される薬剤に関するコード(例えば、一元又は二次元のバーコードであり得るバーコード)を検出するためにカメラユニットが配備され得る。このコードは、何か2、3の例として、例えば、ハウジング10上に、又は注射デバイス1中に含有される薬剤容器上に置かれ得る。このコードは、例えば、注射デバイス及び/又は薬剤のタイプ、及び/又は更なる性質(例えば、有効期限)を示し得る。
【0115】
プロセッサ24は、音響センサ27を更に制御し(及び/又はそれから信号を受け取り)、それは注射デバイス1から生み出される音を感知するように構成される。そのような音は、例えば、用量ノブ12を回すことによって用量がダイアルされるときに、及び/又は注射ボタン11を押すことによって用量が排出/注射されるときに、及び/又はプライムショットが実行されるときに生じる。これらの行動は機械的に類似しているが、それにも拘わらず、異なるように音がする(これは、これらの行動を示す電子音の場合にもそうである)。音響センサ27及び/又はプロセッサ24の何れかは、これらの異なる音を識別するように、例えば、(プライムショットだけというよりむしろ)注射が起きたことを安全に認識することができるように構成され得る。音響センサ27によって捕捉された音は、次いで音認識を実行する別のデバイスにも供され得る。これによって補助デバイス2の複雑さが再度減じられ得る。
【0116】
プロセッサ24は音響信号発生器23を更に制御し、それは、例えば、使用者へのフィードバックとして、注射デバイスの操作状態に関係し得る音波信号を生み出すように構成される。例えば、音波信号は、注射されるべき次の用量の合図として、又は、例えば、誤使用の場合の警告信号として音響信号発生器23によって発せられ得る。音波信号発生器は、例えば、ブザー又は拡声器として具体化され得る。音響信号発生器23に加えて又は代替として、例えば、振動を用いて触れることができるフィードバックを提供するように、振動を用いて触れることができる信号発生器も使用され得る。
【0117】
例としての実施態様において、プロセッサ24は無線ユニット28を更に制御し、それ
は、無線で情報を別のデバイスに/から送信する及び/又は受け取るように構成される。そのような送信は、例えば、電波送信又は光送信に基づき得る。又は、無線ユニット28は、結線で、例えば、ケーブル又はファイバ接続を介して、情報を別のデバイスに/から送信する及び/又は受け取るように構成される有線ユニットによって代替又は補完され得る。無線又は有線の送信/受信ためのそのようなユニットは、例えば、
図3dにおいて描かれる通りのシナリオにおいて省略され得て、ここで補助デバイス41”’は血糖監視システムの機能性を装備しそしてまた血糖計も装備する。データが移されるとき、移されるデータ(値)の単位は明確に又は暗に定義され得る。例えば、インスリン用量の場合、常に国際単位(IU)が使用され得て、又はそうでなければ、使用される単位は、例えば、コード化された形で明確に伝えられ得る。
【0118】
最後に、補助デバイス2は随意の血糖計29も含み、それは注射を受けるべき患者の(例えば、ストリップのようなキャリア上の)血糖プローブを受け取るように、そしてそれから血糖レベルを特定するように構成され、それは次いで、更なる処理のために、例えば、次に適用される注射のタイプ及び/又は用量の提案を特定するためにプロセッサ24に供される。
【0119】
このように、
図4の補助デバイス2は注射デバイス1の状況及び/又は使用に関する情報を特定することができる。この情報は補助デバイス2自身によって処理され得るか又は別のデバイス(例えば、血糖監視システム)に少なくとも部分的に供され得る。
【0120】
更に詳細なものとして、
図4は補助デバイス2のハウジング20上に形成される凹部20−3を示し、その凹部は、補助デバイス2が注射デバイス1に取り付けられるとき、注射デバイス1のハウジング10上の特定の場所で形成される鍵10−3を受け取るように構成される。この凹部−鍵の対は、例えば、適合性を確保するために、注射デバイス1の特定のタイプにのみ補助デバイス2が取り付けられ得ることを確保するように配置され得る。注射デバイス1の異なるタイプは、適合する補助デバイス2のみが使用されることを確保するために、例えば、鍵10−1の異なる場所及び/又は鍵10−1の異なる形態を使用し得る。又は、そのような凹部−鍵の対は、補助デバイス2が種々の異なる注射デバイス1と共に使用されることを可能にするように省略され得る。補助デバイス2は、次いで、例えば、広い範囲の注射デバイス1と共に機能するように構成され得る。それにも拘わらず、注射デバイス1の特殊性は、例えば、異なるタイプの注射デバイス1を、例えば、異なるタイプの注射デバイス1の特性であるコード又は色に基づいて認識することによって考慮され得る。そのようなコード又は色は、上で既に説明されたものと同様の方法において、つまり、OCR及び/又は色認識(及び認識された値(表を用いる色)の引き続く比較)に基づいて、注射デバイス1によって光学的に感知され得る。
【0121】
尚、
図4において示された通り、補助デバイス2の機能部材は、同じく存在し得て、そして
図2bの補助デバイス3におけると同じ方法で機能する。
【0122】
図5a〜5cは、本発明による方法の実施態様のフローチャートである。これらの方法は、例えば、補助デバイス2のプロセッサ24によって実行され得るが(
図2b及び4を参照)、
図2bの補助デバイス3のプロセッサによっても実行され得て、そして、例えば、補助デバイス2のプログラムメモリー240中に保存され得て、それは、例えば、
図6の触れることができる保存媒体60の形を取り得る。
【0123】
図5aは、
図3a及び3bにおいて示された通りのシナリオにおいて実行される方法工程を示し、ここで補助デバイス41によって注射デバイス40から読まれる情報は、血糖監視システム42又は42’から戻される情報を受け取ることなく血糖監視システム42又は42’に供される。
【0124】
フローチャート500は、例えば、補助デバイスがスイッチを入れられるか又は別の方法で起動されるときに、始まる。
【0125】
工程501において、注射デバイスによって供される薬剤のタイプ、例えば、イスリンは、既に上で述べられた通り、例えば、色の認識に基づいて又は注射デバイス又はその部材の上に印刷されるにコードの認識に基づいて特定される。もし、患者が常に同じタイプの薬剤を取り、そしてこの単一タイプの薬剤を有する注射デバイスのみを使用するならば、薬剤のタイプを検出することは必要であり得ない。更に、薬剤のタイプを特定することは、別の方法で(例えば、補助デバイスが一つの特定の注射デバイスを用いてのみ使用でき、それが次いで、この単一のタイプの薬剤のみを供し得るという、
図4において示された鍵−凹部の対によって)確保され得る。
【0126】
工程502において、例えば、上述の通り注射デバイスの用量窓上に示される情報のOCRによって、現在選択された用量が特定される。この情報は、次いで、工程503において、注射デバイスの使用者に表示されるが、これもオプションであり得る
【0127】
工程504において、例えば、上述の通り、音認識によって、排出が起こったか否かがチェックされる。そこで、注射デバイスによって生み出される各々異なる音に基づいて及び/又は排出された用量(例えば、小さな用量、例えば、事前に定義される量の単位、例えば、4又は3単位未満の用量が、プライムショットに属すると考えられ得て、一方、より大きな用量が実際の注射に属すると考えられる)に基づいての何れかで、プライムショットが(生物内への)実際の注射と識別され得る。
【0128】
もし、排出が起こったならば、特定されるデータ、つまり、選択された用量及び、もし適用可能ならば、薬剤のタイプ(例えば、インスリン)が、別のデバイス、例えば、血糖監視システムに送信される。もし、排出の性質に関して識別がなされたならば、例えば、もし、排出がプライムショットとして又は実際の注射として実行されたならば、この情報も送信され得る。
【0129】
さもなければ、工程502及び503は繰り返される。
【0130】
データの送信後、フローチャート500は終了する。
【0131】
図5bは、
図3a及び3bにおいて示された通りのシナリオにおいて実行される方法工程を示し、ここで補助デバイス41によって注射デバイス40から読まれる情報は、血糖監視システム42又は42’に提供され、そして情報はまた血糖監視システム42又は42’から戻され受け取られる。
【0132】
フローチャート600で、工程601において、次の注射に関わる情報(例えば、薬剤(例えば、インスリン)のタイプ及び/又は用量に対する提案)は、例えば、血糖監視システムから、補助デバイスで受け取られる。
【0133】
工程602において、この情報は、例えば、注射されるべき次の用量の詳細について使用者に知らせるために、補助デバイスの使用者に表示される。
【0134】
薬剤(例えば、インスリン)のタイプが随意に特定され(工程603)、選択された用量も特定され(工程604)、そして表示された(工程605)後、工程606において、決定された情報(薬剤の選択された用量及び随意にタイプ)が、受け取られた情報と一致するかどうかか否かがチェックされる。もし、一致する場合、提案は工程608におい
て表示される。もし、一致しない場合、工程607において、選択された用量が提案される用量とまだ一致しないという警告が表示される。
【0135】
工程609において、次いで、排出が実行されたか否かがチェックされ、そして、もし実行されたのであれば、特定されたデータは、例えば、排出の性質(プライムショットか又は実際の注射)に関する更なる情報と共に、(例えば、血糖監視システムに)送信され、そして実行されていないのであれば、工程604〜608が繰り返される。
【0136】
尚、そこで、フローチャート600の工程603、604、605、609及び610は
図5aのフローチャート500の工程501〜505に対応し、そこで与えられる説明及び例はここでも適用される。
【0137】
図5cは、
図3c及び3dにおいて示された通りのシナリオにおいて実行される方法工程を示し、ここで補助デバイス41’又は41’’によって注射デバイス40から読まれる情報は、例えば、血糖監視を行うために、補助デバイス41’又は41’’自身によって処理される。
【0138】
フローチャート700の工程701において、次の注射に関わる情報(例えば、薬剤(例えば、インスリン)のタイプ及び/又は用量)は、例えば、補助デバイス自身中に含まれる血糖計によって特定された(
図3dを参照)、又は外部の血糖計(
図3cを参照)から受け取られたかの何れかの現在の血糖レベルに関する情報に基づいて、補助デバイスによって特定される。
【0139】
工程702において、この情報は、次いで、補助デバイスの表示ユニットを介して表示される。
【0140】
薬剤(例えば、インスリン)のタイプが随意に特定された(工程703)、そして選択された用量も特定された(工程704)そして表示された(工程705)後、工程706において、工程703及び704から決定された情報(薬剤の選択された用量及び随意にタイプ)が、工程701において決定された情報と一致するかどうかか否かがチェックされる。もし、一致する場合、提案は工程708において表示される。もし、一致しない場合、工程707において、選択された用量が提案される用量とまだ一致しないという警告が表示される。
【0141】
工程709において、次いで、排出が実行されたか否かがチェックされ、そして、もし実行されたのであれば、特定されたデータは、例えば、排出の性質(プライムショットか又は実際の注射)に関する更なる情報と共に(例えば、ログブック中に、例えば、後ほどの血糖監視処理のためのベースとして)保存され、そして実行されていないのであれば、工程704〜708が繰り返される。
【0142】
尚、そこで、フローチャート700の工程703、704、705及び709は
図5aのフローチャート500の工程501〜505に対応し、そこで与えられる説明及び例はここでも適用される。
【0143】
図5dは、注射デバイス1、例えば、出願人のSolostar(登録商標)インスリン注射ペンの典型的な適用シーケンスを示す。
【0144】
注射デバイス1に対して、実際の注射手順820の前に、安全テスト810(つまり、プライミング)が要求される。
【0145】
工程801において針15を注射デバイス1に添えた後、使用者は工程811において、注射デバイス1によって排出されるべき2単位の用量を選択することを要求される。インスリン用量は用量ノブ12を回すことによって選択され得る。工程811は安全テスト810の第一の工程である。
【0146】
工程812において、通常、インスリンが、注射デバイス1に添えられる針15の先端から出てくるように、選択された用量が排出された。
【0147】
工程813において、安全テスト810が繰り返されなければならないか否かが特定される。もし、工程812において、インスリンが針の先端から全く出てこないならば、安全テスト810は繰り返されなければならない。
【0148】
さもなければ工程821において、注射デバイス1によって注射されるべき用量が選択される。インスリンの用量は用量ノブ12を回すことによって選択され得る。これは実際の注射手順820の第一の工程である。
【0149】
工程822において、針15が体内に注射される。
【0150】
工程823において、選択された用量が注射デバイス1によって排出され、そして体内に注射される。
【0151】
工程824において、使用者は、実際の注射後、約5秒間待つ。
【0152】
音波信号及び光信号が同じであるとき、明らかに、安全テスト810は、実際の注射(工程811及び821を参照)及びその後の注射(工程812及び823を参照)に対する用量の選択と見分けがつかない。しかしながら、もし、補助デバイス2によって特定される選択された用量が、例えば、ログブック中に保存されるならば、両方の状態の間を区別することは有用である。
【0153】
注射デバイス1(例えば、出願人のSolostar(登録商標)インスリン注射ペン)の適用シーケンスの例示的時間工程は以下のようであり得る:
−用量をダイアルするのと(例えば、用量ノブを回すこと)注射/排出の間の時間差>3秒
−注射/排出のための時間 1〜30秒
−注射後/用量ノブ12が再び回される前の排出の時間差>3秒
−安全テスト後/用量ノブ12がまた再び回される前のプライミングの時間差>1秒
【0154】
従って、選択された用量を特定する目的は、例えば:
−用量をダイアルすること/用量ボタンを回すことを、高い繰り返し速度で監視する。
−用量をダイアルすること/用量ボタンを回すことと対応する数字を表示することの間の時間差を最小化する。
−もし、選択された用量/用量ノブが3秒を超えて変わらずに留まるならば、対応する数字(例えば、用量窓13を通して見ることができる数字)が、注射に対して選択される単位数として使用される。
−もし、選択された用量/用量ノブが0.1秒を超えてゼロであれば、数字は戻される。
【0155】
図5eは、光センサのみを使用することに基づいて、選択された用量が特定されるときに実行される、もっと詳細な例示的方法工程を示す。例えば、これらの工程は、
図5a〜cの工程502、604及び704において実行され得る。
【0156】
工程901において、サブ画像は、補助デバイス2の光センサ25のような光センサによって捕捉される。捕捉されるサブ画像は、例えば、その中に現在選択された用量が(例えば、用量窓13を通してみることができる、注射デバイス1のスリーブ19上に印刷される数字及び/又はスケールを用いて)表示される注射デバイス1の用量窓13の少なくとも一部の画像である。例えば、捕捉されるサブ画像は、低解像度を有し得て及び/又は用量窓13を通して見ることができるスリーブ19の部分の一部分のみを示す。例えば、捕捉されるサブ画像は、用量窓13を通してみることができる、注射デバイス1のスリーブ19の部分上に印刷される数字又はスケールの何れかを示す。
【0157】
画像を捕捉した後、それは、例えば、以下のように処理される:
−前に捕捉された背景画像による分割;
−更なる評価のための、ピクセル数を減じるための画像のビニング(binning);
−照明における強度バラツキ減じるための画像の正規化;
−画像のシアーリング(sheering);及び/又は
−固定された閾との比較による画像の2値化。
これらの工程の幾つか又は全ては、もし適用可能ならば、例えば、もし、十分に大きな光センサ(例えば、十分に大きなピクセルを有するセンサ)が使用されるならば、省略され得る。
【0158】
工程902において、捕捉されるサブ画像の間に変化があるか否かが特定される。例えば、現在捕捉されるサブ画像は、変化があるか否かを特定するために、以前に捕捉されたサブ画像と比較され得る。そこで、以前に捕捉されたサブ画像との比較は、現在のサブ画像が捕捉された直前に捕捉された画像に、及び/又は現在のサブ画像が捕捉された前の特定された期間(例えば、0.1秒)内に捕捉された、以前に捕捉されたサブ画像に限定され得る。本比較は、現在捕捉されるサブ画像について及び前に捕捉されたサブ画像について実行されるパターン認識のような画像解析技術に基づき得る。例えば、現在捕捉されるサブ画像において及び前に捕捉されたサブ画像において、用量窓13を通して見ることができるそして示されるスケール及び/又は数字のパターンが変化するか否かが解析され得る。例えば、或るサイズ及び/又はアスペクト比を有する画像におけるパターンが調べられ得て、そしてこれらのパターンは前に保存されたパターンと比較され得る。
【0159】
工程901及び902は、捕捉された画像における変化の検出に対応し得る。もし、工程902において、サブ画像において変化があると特定されるならば、工程901は繰り返される。
【0160】
さもなければ、工程903において、画像は補助デバイス2の光センサ25のような光センサによって捕捉される。捕捉されるサブ画像は、例えば、その中に現在選択された用量が(例えば、用量窓13を通してみることができる、注射デバイス1のスリーブ19上に印刷される数字及び/又はスケールを用いて)表示される注射デバイス1の用量窓13の画像である。例えば、捕捉された画像は、捕捉されるサブ画像の解像度よりも高い解像度を有し得る。捕捉された画像は、用量窓13を通して見ることができる注射デバイス1のスリーブ19上に印刷される数字を少なくとも示す。
【0161】
工程904において、射出デバイス1のスリーブ19上に印刷される、そして用量窓13を通して見ることができる数字を認識するために、これらの数字が(現在)選択された用量に対応する故に、光学式文字認識(OCR)は、工程903において捕捉された画像について実行される。認識される数字に応じて、例えば、認識される数字に対して、選択された用量を表している値を設定することによって、選択された用量が特定される。
【0162】
工程905において、特定される選択された用量において変化があるか否かが、そして、随意に、特定される選択された用量がゼロに等しくないか否かが特定される。変化があるか否かを特定するために、例えば、現在特定される選択された用量は、前に特定された選択された用量と比較され得る。そこで、前に特定された選択された用量との比較は、現在特定される選択された用量が特定された前の、特定された時間(例えば、3秒)以内に特定された、前に特定された選択された用量に限られ得る。もし、特定された選択された用量において変化が全くないならば、そして、随意に、特定される選択された用量がゼロに等しくないならば、現在特定された選択された用量は、更なる処理のために(例えば、プロセッサ24に)戻され/送られる。
【0163】
このように、もし、用量ノブ12の最後の回転が3秒よりももっと前であるならば、選択された用量が特定される。もし、用量ノブ12が3秒以内又はその後に回されるならば、そして新しい位置が3秒より長く変わらずに留まるならば、この値は特定される選択された用量として取られる。
【0164】
図5fは、音響センサ及び光センサの使用に基づいて、選択された用量が特定されるときに実行される方法工程をもっと詳細に示す。例えば、これらの工程は、
図5a〜cの工程502、604、及び704において実行され得る。
【0165】
工程1001において、補助デバイス2の音響センサ27のような音響センサによって音が捕捉される。
【0166】
工程1002において、捕捉された音がクリック音であるか否かが特定される。捕捉された音は、例えば、注射デバイス1の用量ノブ12を回すことによって用量をダイアルするときに及び/又は注射ボタン11を押すことによって用量が排出/注射されるときに、及び/又はプライムショットが行われるときに生じるクリック音であり得る。もし、捕捉された音がクリック音でないならば、工程1001が繰り返される。
【0167】
さもなければ、工程1003において、画像は、補助デバイス2の光センサ25のような光センサによって捕捉される。工程1003はフローチャート900の工程903に対応する。
【0168】
工程1004において、OCRは工程1003において捕捉された画像について実行される。工程1004はフローチャート900の工程904に対応する。
【0169】
工程1005において、特定される選択された用量において変化があるか否かが、そして、随意に、特定される選択された用量がゼロに等しくないか否かが特定される。工程1005はフローチャート900の工程905に対応する。
【0170】
図5eにおいて示される通り、画像又はサブ画像を恒久的に捕捉することは、マイクロフォンのような音響センサに聞き入るよりも、典型的にはより多くの電力を消費する故に、補助デバイスの電力消費に関して
図5fにおいて示される音響的方法は少しばかり有利であり得るであろう。
【0171】
図5gは、特定される選択された用量がログブック中に保存されるときに実行される方法工程をもっと詳細に示す。
【0172】
工程1101において、例えば、フローチャート900又は1000の工程に従って、現在選択された用量が特定される。
【0173】
工程1102において、特定される選択された用量がゼロに等しいか否かが特定される。もし、それがゼロに等しくなければ、工程1103において特定される選択された用量の値に値「初期用量」が設定される。
【0174】
さもなければ、工程1104において、値「初期用量」が前に定義されたか否かが特定される。もし、それが前に定義されていないならば、工程1101が繰り返される。
【0175】
さもなければ、工程1105において、特定される選択された用量の値に値「最終用量」が設定される。
【0176】
工程1106において、「初期用量」の値と「最終用量」の値の間の違いが表示され、そして、工程1107において、使用者は注射されたものとの差異を確認することを要求される。
【0177】
もし、使用者が、工程1108において、注射されたものとの差異を確認すれば、その差異がログブック中に、注射されたものとして記憶され、随意に、ログブック中の対応する事項に時間スタンプが加えられる。
【0178】
もし、使用者が、工程1109において、注射されたものとの差異を確認しなければ、その差異がログブック中に、排出されたものとして記憶され、随意に、ログブック中の対応する事項に時間スタンプが加えられる。
【0179】
このように、もし、用量ノブの最後の回転が3秒よりもっと前であれば、「初期用量」は、例えば、検出される。もし、用量ノブが3秒以内又は3秒より後に回転され、そして新しい位置が3秒より長く変わらずに留まるならば、対応して検出される値は「初期用量」として取られる。もし、特定される選択された用量がゼロに等しくそしてゼロ以外の「初期用量」が定義されたならば、「初期用量」の値が表示され、そして使用者は表示された値が注射されるものであるとして確認することを要求される。
【0180】
工程1107における選択された用量の使用者による確認は、安全テスト(プライミング)中に排出された用量と実際に注射される用量の間を識別するために必要であり得る。
【0181】
安全テストは、適用シーケンスにおいて大部分、必須の工程である。プライミング中に排出された用量と実際に注射される用量の間の識別は、異なる方法で実施され得る。
【0182】
1.使用者は安全テスト810の後、但し実際の注射手順820の前に補助デバイス2を起動する。しかしながら、補助デバイス2が用量窓13の視野を塞ぐ故に、使用者は、安全テスト810の前に初期に選択された用量を、そして安全テスト810中に、選択された用量が2単位であるか否かを、そして安全テストの後に、用量が再びゼロに設定されるか否かをチェックできない。更に、プライミング中に排出された用量は、カートリッジ中に残されたインスリンの量を監視するために保存され得ない。
【0183】
2.使用者は、補助デバイス2を起動する。第一の特定される選択された用量は表示部上に示されるが、注射されたものとしてログブック中に保存されない。如何なる更なる選択される及び排出された用量も注射されたものとして保存される。
【0184】
しかしながら、プライミングをスキップするか、または針の注射前に排出したいと思う選択された用量に二単位を追加するかの何れかの使用者に対して、補助デバイス2は注射される用量を正確には保存しない。プライミングを繰り返す使用者は正しくない用量記録を創り出す。
【0185】
3.使用者は補助デバイス2を起動し、第一の特定される選択された用量は値2と比較され、そしてもし、真実であれば、それは保存されない。如何なる更なる用量も保存される。
【0186】
しかしながら、プライミングをスキップするか、または針の注射前に排出したいと思う選択された用量に二単位を追加するかの何れかの使用者に対して、補助デバイス2も注射される用量を正確には保存しない。プライミングを繰り返す使用者も正しくない用量記録を創り出す。もし、使用者が、安全テストに対して二単位の値に執着しないならば、これも不正確な記録をもたらし得るであろう。
【0187】
4.使用者は補助デバイス2を起動する。特定される選択された用量が値2に等しい限り、用量は保存されない。如何なる更なる用量も保存される。
【0188】
しかしながら、針の注射前に排出したいと思う選択された用量に二単位を追加する使用者に対して、補助デバイス2は注射される用量を正確には保存しない。二つのインスリン用量は正しく記録されないであろう。
【0189】
5.使用者は補助デバイス2を起動する。用量は、安全テスト810のために、そして実際の注射820のために記録される。用量は、もし使用者が特定される選択された用量(例えば、「初期値」と「最終値」の違い)を正しいものとして及び/又は注射されるものとして承認するならば、注射されるものとしてのみ保存される。さもなければ、特定される選択された用量は修正され及び/又はカートリッジ中に残されたインスリンの量を監視するために排出されたものとして保存される。
【0190】
使用者による承認のこの実行のみが、適用シーケンス中に使用者の多くの可能な行動をカバーするために十分に万能であり得る。特定される選択された用量が正しくて、そして用量が体内に追加的に実際に注射されたという使用者の承認によって、もし、使用者の行動のシーケンスが
図5dにおいて示されたものから実質的に異なるならば存在する抜け道が閉じられる。
【0191】
例えば、特定される選択された用量が承認されないとき、正しくない決定及び選択された用量の保存に繋がり得る幾つかの適用シーケンスが存在する:
−例えば、使用者が用量をダイアルし、特定された時間(例えば、3秒)を待ち、そしてダイアルされる用量を排出/注射することなく、用量ノブをゼロに回すとき、選択された用量は、それにも拘わらず、排出/注射されるものとして特定され得る。
−例えば、使用者が用量をダイアルし、特定された時間(例えば、3秒より長い)を待ち、ダイアルされる用量を部分的に注射し、特定された時間(例えば、3秒より長い)を待ち、ダイアルされる用量の残りの部分を注射するとき、特定される選択された用量は注射される用量よりも小さくあり得る。
−例えば、使用者が用量をダイアルし、特定された時間未満(例えば、3秒未満)を待ち、ダイアルされる用量を完全に注射するとき、選択された用量は特定され得ない。使用者がこのシーケンスを繰り返すとき、特定される選択された用量は注射される用量よりも小さくあり得る。
−例えば、もし使用者が用量をダイアルし、特定された時間(例えば、3秒)を待ち、ダイアルされる用量を完全に注射し、このシーケンスを繰り返す前に特定された時間未満(例えば、1秒未満)を待つとき、特定される選択された用量は注射される用量よりも小さくあり得る。
【0192】
使用者に対して、特定された時間、自身が待つことを予想されていることを明らかにす
るために、表示部21は、特定される選択された用量を特定された時間表示している間、フラッシュし得るであろうし、そしてその後、フラッシュしない/恒久モードに切り替わり得るであろう。
【0193】
図6は、本発明の実施態様に記載のプログラムコード62を備えたコンピュータプログラム61を含む触れることができる保存媒体60(コンピュータプログラム製品)の模式的説明である。このプログラムコードは、例えば、補助デバイス中に含まれるプロセッサ、例えば、
図2a及び4の補助デバイス2のプロセッサ24、によって実行され得るが、
図2bの補助デバイス3のプロセッサによっても実行され得る。例えば、保存媒体60は、
図4の補助デバイス2のプログラムメモリー240を表し得る。保存媒体60は、固定されたメモリー又は、例えば、メモリースティック若しくはカードのような可動メモリーであり得る。
【0194】
最後に、
図7は、本発明の実施態様に記載の種々のデバイス(例えば、
図3a又は3bにおいて描かれた通りのシナリオにおける
図4の注射デバイス1及び補助デバイス2)の間の情報の流れを説明する情報シーケンスチャート7である。
【0195】
注射デバイス70の状況及び/又は使用は、その用量窓の出現、注射デバイス70によって生じる音及びハウジングの色に影響を及ぼす。この情報は補助デバイス71のセンサ710によってOCR信号、音響センサ信号及び光度計信号に各々変形され、それらは次いで、ダイアルされる用量についての、注射/ダイアル操作についての、及びインスリンのタイプについての情報に補助デバイス71のプロセッサ711によって各々変形される。この情報は次いで、注射デバイス70によって血糖監視システム73に供され、そしてまたLCD信号を介して使用者72に表示され得る。更に、提案される次の注射に関する情報は、随意に、血糖監視システム73から補助デバイス71に送信される(そして使用者72にも表示され得る)。
【0196】
上で詳細に述べられたように、本発明の実施態様によって、標準の注射デバイス、特に、インスリンデバイスと血糖監視システムの、有用で生産的な方法においての連結が可能になる。
【0197】
本発明の実施態様は、血糖監視システムが無線又は他の通信能力を有することを想定して、この連結を可能にするための補助デバイスを導入する。他の実施態様は、血糖監視システムが補助デバイス内に含まれることを示す。
【0198】
血糖監視とインスリン注射デバイスの間の連結による便益は、なかでも、注射デバイスの使用者による誤りの減少、及び取扱工程の減少である:注射されるインスリン単位の血糖監視への、特に、注射された最後の用量及び最新の血糖値に基づく、次の用量に対する案内を提供する機能性を有する血糖監視システムへの手動による移動はもはや要求されない。
【0199】
上の例示的実施態様を参照して述べられたように、使用者/患者が新しいインスリンペンを入手するとき、使用者は補助デバイスをペンに取り付ける。補助デバイスは、注射される用量を読み出し、そしてそれを、インスリン滴定能力を有する血糖監視システムに移す。血糖監視システムは、例えば、推奨される用量が注射される用量に等しいか否かをチェックするために、取られるべき推奨される次の用量も補助デバイスに送信する。複数のインスリンを取っている患者に対して、補助デバイスはインスリンペンに対するデバイス構造を認識し、そしてこの一つの情報も血糖監視システムに送信し得る。
【0200】
例示的実施態様において、表示部、例えば、
図2a及び4のLCD表示部21又は
図2
bの表示部32、上に示される情報も、例えば、プロセッサ24によって実行されるテキストから音声への変換機能によって、スピーカーを通して使用者に語られる音信号に変換され得る。このように、視力障害を有する使用者は、ダイアルされる用量、推奨される用量、投与に対する推奨される時間などのような、補助デバイス2又は3の情報への改良されたアクセスを有し得る。
【0201】
本発明の実施態様を使用するとき、使用者はなかでも以下の利点を有する:
使用者は最も便利な使い捨て可能なインスリン注射器を使用できる。
補助デバイスは取り付け可能でそして取り外し可能である(再使用可能)。
注射される用量の情報は、血糖監視システムに自動的に移される(移送ミスはもはやない)。
血糖監視システムが、取られるべき用量を計算する故に、改良された用量案内がこれからもたらされ得る。
手動のデータログブックを保持することがもはや必要とされ得ない。
更に、本発明によって提案される補助デバイスを配備するとき、患者は、例えば、薬剤(例えば、インスリン又はヘパリン)の第一の用量が注射された後、適切な時間後、警報信号を受け取ることによってその次の用量を注射することを思い出さされ得る。
注射される用量の情報は如何なるコンピュータ化されるシステムにも、例えば、如何なる用量計算のための、若しくは如何なる別の適用可能な治療案内計算のための、又は、例えば、使用者が次の用量をとることを思い出させるための、警報信号を生み出すための入力としても移され得る
【0202】
本明細書で使用する用語「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は、予防のための、少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0203】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0204】
ヒトインスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N
−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−
N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0205】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH
2配列のペプチドを意
味する。
【0206】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH
2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよ
く;
【0207】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0208】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドト
ロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0209】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0210】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na
+、又は、K
+、又は、Ca
2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN
+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は
互いに独立に、水素;場合により置換されるC1−C6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0211】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0212】
本発明が実施態様を用いて上で述べられてきたが、それらは単に非限定的な例であると理解されるべきである。尚、特に、当業者に明らかであり、そして添付の請求項の範囲及び精神から逸脱することなく実行され得る代替方法及び変更例がある。
【0213】
上で示されたフローチャートにおける方法工程のシーケンスは必須ではなく、代替シーケンスもあり得ると理解されるべきである。装置の全ての機能的ブロックは、それに従う方法工程を開示しているとして理解されるべきであり、そして同様に、各方法工程は、それに準じた装置の機能ユニットを開示しているとして考えられるべきである。方法工程及び機能部材は、ハードウエアのみ、又はソフトウエアのみ、又はハードウエアとソフトウエアの組合せにおける何れかで、種々の方法で実行され得るとよく理解される。
【0214】
特に、本発明の態様の以下の実施態様が開示されるものとする。
【0215】
実施態様1:装置(2、3)であって、
−薬剤排出用医療デバイス(1)に装置(2)を解放可能に取り付けるための、又は医療デバイス(1)の少なくとも一部を解放可能に受けるための、はめ合いユニット(20−1、20−2;31);及び
−医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関する情報を決定するための一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)及び/又は一つ又はそれ以上の音響センサ(27);
を含んでなる、上記装置(2、3)。
【0216】
実施態様2:実施態様1に記載の装置(2、3)であって、一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)が、医療デバイス(1)の情報を持っている又は情報を表示している(13)部分の画像を捕捉するように構成される少なくとも一つの光センサ(25)を含む、上記装置(2、3)。
【0217】
実施態様3:実施態様2に記載の装置(2、3)であって、捕捉された画像から文字を認識するように構成される、上記装置(2、3)。
【0218】
実施態様4:実施態様1〜3の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)が、医療デバイス(1)の少なくとも一部(10)の色を反映した情報を捕捉するように、又は医療デバイス(1)の少なくとも一部の色を決定するように構成される少なくとも一つの光センサ(26)を含む、上記装置(2、3)。
【0219】
実施態様5:実施態様4に記載の装置(2、3)であって、捕捉情報から、医療デバイス(1)の上記部分(10)の色を認識するように構成される、上記装置(2、3)。
【0220】
実施態様6:実施態様1〜5の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、一つ又はそれ以上の音響センサ(27)が、医療デバイス(1)が使用されたときに生ずる音を捕捉するように構成される少なくとも一つの音響センサ(27)を含む、上記装置(2、3)。
【0221】
実施態様7:実施態様6に記載の装置(2、3)であって、医療デバイス(1)を用いて実行される少なくとも薬剤の排出を、捕捉された音から認識するように構成される、上記装置(2、3)。
【0222】
実施態様8:実施態様1〜7の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、決定された情報の少なくとも一部を反映する情報を表示するための表示ユニット(21)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
【0223】
実施態様9:実施態様1〜8の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、有線又は無線の接続を介して別のデバイス(42、42’)に決定された情報を提供するように構成されるインターフェース(28)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
【0224】
実施態様10:実施態様1〜9の何れか1項に記載の装置(2、3)であって、排出しようとする薬剤のタイプ及び/又は用量を示す情報を受信するように構成されるインターフェース(28)を更に含んでなる、上記装置(2、3)。
【0225】
実施態様11:実施態様1〜10の何れか1項に記載の装置であって、医療デバイスによって排出しようとする薬剤のタイプ及び/又は用量の提示を決定するためのプロセッサ
(24)を更に含んでなる、上記装置。
【0226】
実施態様12:実施態様1〜11の何れか1項に記載の装置であって、医療デバイスによって排出可能な薬剤の投与を受けようとする生物の状態を反映する少なくとも一つのパラメータを測定するための測定ユニット(29)を更に含んでなる、上記装置。
【0227】
実施態様13:医療デバイス(1)、及び実施態様1〜12の何れか1項に記載の装置(2、3)を含んでなるシステム。
【0228】
実施態様14:一つ又はそれ以上の光センサ(25、26)によって捕捉された情報に基づいて、医療デバイス(1)の状況及び/又は使用に関するに情報を決定するステップを含んでなる方法(500、600、700)であって、ここで、センサ(25、26、27)は、医療デバイス(1)に装置(2)を解放可能に取り付けるための、又は医療デバイス(1)の少なくとも一部を解放可能に受けるための、はめ合いユニット(20−1、20−2;31)を更に含む装置(2、3)中に含まれる、上記方法(500、600、700)。
【0229】
実施態様15:コンピュータプログラム(61)であって、プロセッサ(24)にコンピュータプログラム(61)を実行させると、プロセッサ(24)が、実施態様14の方法(500、600、700)を果すようになるよう操作可能な指示を含んでなる、上記コンピュータプログラム(61)。