(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記施設の稼働に関する情報は、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報、開店時間の情報、開店終了時間の情報、並びに、緊急時の対応に関する情報のうちいずれか1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
前記抽出部は、新しく抽出した前記施設の状況の情報と、過去における同一の前記施設の状況の情報とを比較して、前記施設の変化の情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0010】
〔1.情報処理装置の一例〕
図1は、実施形態に係る情報処理装置の一例を説明する説明図である。実施形態に係る情報処理装置10は、
図1に示すように、車両に例示される移動体20の内部に搭載されている。本実施形態では、情報処理装置10を搭載している移動体20が、
図1に示すように、施設30に向かって移動する形態、すなわち、移動体20の移動経路上に施設30が所在する形態について説明するが、本発明はこれに限定されず、適宜いかなる経路を移動しても良い。
【0011】
本実施形態では、施設30は、外窓31と、外壁掲示部32と、出入扉33と、行列領域34と、駐車場35と、を有する。外窓31は、施設30の外壁をくり抜いて設けられ、施設30の内部の光の少なくとも一部を通過させる。外壁掲示部32は、施設30の外壁に設けられ、施設30の稼働に関する情報、例えば、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報、開店時間の情報、開店終了時間の情報、並びに、緊急時の対応に関する情報を施設30の外側を通過する客を含む人々に向けて掲示している。また、外壁掲示部32は、駐車場35の位置がややこしい場合、及び、施設30から離れている場合等のいずれかである場合には、駐車場35の位置に関する情報を掲示していても良い。出入扉33は、施設30の外壁に設けられ、客を含む人々が施設30への出入りを可能にしている。行列領域34は、施設30の出入扉33の付近に設けられ、施設30の利用者、すなわち客が多いために、施設30への入場及び利用を待っている人々が、行列を作る領域である。駐車場35は、施設30の付近に、行列領域34よりは少し離れて設けられ、移動体20の使用者が施設30を利用することを目的として移動体20を駐車するための領域である。
【0012】
情報処理装置10は、
図1に示すように、インターネット上にアップロードされているサーバ40と、情報通信可能に接続されており、取得した施設30の状況に関する情報である状況情報41をサーバ40に送信することができる。また、情報処理装置10は、サーバ40に格納されている他の施設30の利用者による状況情報41を、サーバ40から受信することができる。
【0013】
〔2.情報処理装置の構成〕
図2は、
図1の情報処理装置の制御ブロック図である。情報処理装置10は、
図2に示すように、取得部11と、抽出部12と、記憶部13と、通信部14と、音声発生部15と、を有する。
【0014】
(取得部11について)
取得部11は、移動体20の外側の情報を取得する部位であり、移動体20の外側の画像を撮影するカメラが例示され、記憶部13と共にドライブレコーダーとしての機能を有する。
【0015】
(抽出部12について)
抽出部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置である記憶部13に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。また、抽出部12は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。なお、抽出部12は、移動体20の使用者からの情報の入力を受け付けたり、移動体20の使用者に情報の出力を行ったりする入出力インターフェイス装置が接続されていてもよい。
【0016】
抽出部12は、
図2に示すように、記憶部13と、互いに情報通信可能に電気的に接続されている。また、抽出部12は、記憶部13とともに、取得部11、通信部14及び音声発生部15と情報通信可能に電気的に接続されており、これらの各構成要素をそれぞれ制御する制御部として機能する。すなわち、抽出部12は、記憶部13とともに、制御部として機能して、本発明の実施形態に係る評価方法を情報処理装置10に実行させるものである。
【0017】
(記憶部13について)
記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0018】
(通信部14について)
通信部14は、無線の情報通信インターフェイスであり、抽出部12とサーバ40とを無線で互いに情報通信可能に接続している。すなわち、抽出部12は、通信部14を介して、抽出部12が本発明の実施形態に係る評価方法を実行することで取得する状況情報41をサーバ40に向けて発信することができ、また、サーバ40に格納された状況情報41を受信することができる。
【0019】
(音声発生部15について)
音声発生部15は、移動体20の内側に向けて音声を発生するスピーカが例示される。なお、本実施形態では、音声発生部15が設けられているが、これに限定されず、音声の内容と同等の画像または映像を移動体20の内側に向けて表示するディスプレイが設けられた形態でも良く、移動体20の内側に向けて音声の発生に加えて画像または映像も表示する媒体が設けられた形態でも良い。
【0020】
〔3.情報処理装置の取得情報〕
図3は、
図1の情報処理装置が取得する画像情報の一例を説明する説明図である。
図4は、
図1の情報処理装置が取得する画像情報の別の一例を説明する説明図である。情報処理装置10の取得部11は、移動体20が
図1に示す位置にある時に、移動体20の移動中または停止中等に、進行方向に向かって移動体20の外側を撮影することで、施設30の状況に応じて、例えば、
図3に示す第1画像51、または、
図4に示す第2画像52等を取得することができる。なお、取得部11は、移動体20の外側の動画を録画して取得しても良いし、併せて移動体20の外側における音声を録音して取得しても良い。取得部11は、取得した画像、動画及び音声等の情報を、記憶部13に記憶させる。
【0021】
第1画像51及び第2画像52は、それぞれ
図3及び
図4に示すように、いずれも、移動体20の進行方向に向かって左側の奥寄りに該当する左上の領域に、施設30の像を有しており、外窓31、外壁掲示部32、出入扉33、行列領域34及び駐車場35の各像を有している。なお、第1画像51及び第2画像52の詳細な説明については、情報処理装置10の作用の説明の所で行う。
【0022】
〔4.情報処理の一例〕
本発明の実施形態に係る情報処理装置10の作用について以下に説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理方法のフローチャートである。情報処理装置10によって実行される本発明の実施形態に係る情報処理方法について、情報処理装置10の各部の詳細な機能と併せて、
図5を用いて説明する。実施形態に係る情報処理方法は、
図5に示すように、施設画像取得ステップS11と、施設状況抽出ステップS12と、を有する。
【0023】
施設画像取得ステップS11は、取得部11が、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得するステップである。施設画像取得ステップS11では、具体的には、取得部11が、進行方向に向かって移動体20の外側を撮影することで、移動体20がこれから近づこうとする施設30を含む周囲の画像、例えば第1画像51または第2画像52を取得する。なお、施設画像取得ステップS11では、取得部11が、移動体20の外側の動画または音声の情報を取得しても良い。本実施形態に係る情報処理方法は、このように、施設画像取得ステップS11で移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得すると、施設状況抽出ステップS12に移行する。
【0024】
施設状況抽出ステップS12は、抽出部12が、施設画像取得ステップS11で取得した施設30の周囲の画像情報に基づいて、施設30の状況の情報である状況情報41を抽出するステップである。
【0025】
施設状況抽出ステップS12では、まず、施設画像取得ステップS11で取得した画像情報、例えば、第1画像51または第2画像52に基づいて、施設30の状況を表す部分を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、具体的には、抽出部12が、第1画像51または第2画像52から、施設30の建物そのものに加え、施設30における外窓31、外壁掲示部32、出入扉33、行列領域34及び駐車場35の各像を抽出する。
【0026】
施設状況抽出ステップS12では、次に、抽出部12が、抽出した施設30の状況を表す各部分に基づいて、施設30の状況を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、詳細には、抽出部12が、施設30の建物の全体または一部の状況に基づいて、鎖が施されているか否かの情報、黄色と黒色の斜めの太線が交互に配された模様を有するトラテープが施されているか否かの情報、施設30のブランドマークが掲げられているか否かの情報、施設30のブランドマークが外された跡があるか否かの情報、並びに、足場の鉄パイプが組み立てられているか否かの情報等を、状況情報41として抽出する。
【0027】
施設状況抽出ステップS12では、さらに、抽出部12が、上記のように抽出した施設30の建物の状況情報41に基づいて、施設30に関するさらに詳細な状況情報41である施設30の稼働に関する情報のうち、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、詳細には、抽出部12が、施設30の建物に鎖が施されている場合、閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出し、施設30の建物に鎖が施されていない場合、施設30が所定の時間によって開店状態と開店終了状態とを繰り返す営業状態にある可能性がある旨の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、施設30の建物にトラテープが施されている場合と施されていない場合、施設30のブランドマークが掲げられていない場合と掲げられている場合、施設30のブランドマークが外された跡がある場合と跡がない場合、並びに、足場の鉄パイプが組み立てられている場合と組み立てられていない場合についても、施設30の建物に鎖が施されている場合と施されていない場合についてと同様に、前者について閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出し、後者について施設30が営業状態にある可能性がある旨の状況情報41を抽出する。
【0028】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、外窓31から施設30の内部の光の少なくとも一部が通過してきて明るい像となっているか否かの状況等に基づいて、施設30の内部の電気が点灯されているか否か等の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、さらに、抽出部12が、上記のように抽出した施設30の外窓31の状況情報41に基づいて、施設30に関するさらに詳細な状況情報41である施設30の稼働に関する情報のうち、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、詳細には、抽出部12が、外窓31の状況から施設30の内部の電気が点灯されている場合、施設30が営業状態にあって開店している可能性がある旨の状況情報41を抽出し、外窓31の状況から施設30の内部の電気が点灯されていない場合、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出する。
【0029】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、外壁掲示部32の像に含まれている種々の掲示情報に基づいて、施設30の稼働に関する情報、例えば、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報、開店時間の情報、開店終了時間の情報、緊急時の対応に関する情報、並びに、駐車場35の位置に関する情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、例えば、外壁掲示部32に営業時間が掲示されている場合、抽出部12が、営業状態である旨の情報と、開店時間及び開店終了時間の情報とを状況情報41として抽出するとともに、現在の時刻の情報に応じて、開店状態である旨の情報または開店終了状態である旨の情報を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、外壁掲示部32に閉店した旨の掲示がされている場合、抽出部12が、閉店している旨の情報を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、外壁掲示部32に移転した旨及び移転先に関する情報の掲示がされている場合、抽出部12が、移転した旨の情報及び移転先に関する情報を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、外壁掲示部32に緊急時の対応に関する情報の掲示がされている場合、抽出部12が、緊急時の対応に関する情報を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、駐車場35の位置に関する情報が掲示されている場合、抽出部12が、駐車場35の位置に関する情報を、状況情報41として抽出することができ、施設30を利用する可能性のある移動体20の使用者に対し、音声発生部15の音声等により通知することが好ましい。
【0030】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、出入扉33の像に含まれている、出入扉33に白い紙が貼られているか否かの情報、並びに、白い紙が貼られている場合にはその白い紙に記載の情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、そして、出入扉33に営業時間が変更された旨の白い紙が貼られている場合、抽出部12が、外壁掲示部32の像に含まれている種々の掲示情報に基づく状況情報41の抽出と同様の方法で、貼られた白い紙に記載の情報に基づいて状況情報41の抽出を実行する。
【0031】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、行列領域34の像に含まれている、施設30への入場及び利用を待っている人々の作る行列があるか否かの情報、行列に参加している人数の情報、並びに、行列の長さの情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、さらに、抽出部12が、抽出したこれらの行列領域34における施設30の利用者に関する状況情報41から、施設30の稼働に関する状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、詳細には、抽出部12が、行列領域34に行列がある場合、施設30の稼働に関する情報として、施設30が開店状態である旨の情報を、状況情報41として抽出する一方で、行列領域34に行列がない場合、施設30の稼働に関する情報として、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の情報を、状況情報41として抽出する。
【0032】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、駐車場35の像に含まれている、移動体20の使用者が施設30を利用することを目的として駐車している移動体20があるか否かの情報、駐車された移動体20の数の情報、並びに、駐車場35の利用率に関する情報等を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、さらに、抽出部12が、抽出したこれらの駐車場35における施設30の利用者に関する状況情報41から、施設30の稼働に関する状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、詳細には、抽出部12が、駐車場35に駐車している移動体20がある場合、施設30の稼働に関する情報として、施設30が開店状態である旨の情報を、状況情報41として抽出する一方で、駐車場35に駐車している移動体20がない場合、施設30の稼働に関する情報として、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の情報を、状況情報41として抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、駐車場35の像に基づいて、駐車場35の位置に関する情報を、状況情報41として抽出することができ、施設30を利用する可能性のある移動体20の使用者に対し、音声発生部15の音声等により通知することが好ましい。
【0033】
施設状況抽出ステップS12では、具体的には、施設画像取得ステップS11で第1画像51を取得した場合、抽出部12が、第1画像51に基づいて、施設30の建物には鎖が施されておらず、トラテープが施されておらず、施設30のブランドマークが掲げられておらず、施設30のブランドマークが外された跡がなく、足場の鉄パイプが組み立てられていない旨の状況情報41を抽出し、この施設30の建物の状況からは、営業状態にある可能性がある旨の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第1画像51に基づいて、外窓31から施設30の内部の光の少なくとも一部が通過してきて明るい像となっていることから、施設30の内部の電気が点灯されている旨の状況情報41を抽出し、この外窓31の状況からは、施設30が営業状態にあって開店している可能性がある旨の状況情報41を抽出する。
【0034】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第1画像51に基づいて、行列領域34に行列があり、行列に3人参加している旨の状況情報41を抽出し、この行列領域34の状況からは、施設30が開店状態である旨の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第1画像51に基づいて、駐車場35に駐車している移動体20があり、移動体20が3台あり、駐車場35の利用率が100%である旨の状況情報41を抽出し、この駐車場35の状況からは、施設30が開店状態である旨の状況情報41を抽出する。
【0035】
施設状況抽出ステップS12では、このように、抽出部12は、第1画像51に基づいて、様々な状況情報41を抽出し、それらを集約して高い精度の状況情報41とした結果、施設30が開店状態である可能性が極めて高い旨の施設30の稼働に関する状況情報41と、施設30の利用を待つ行列ができていて3人待ちであり、施設30の利用のために駐車場35の3台分の全てのスペースが使用されているという、施設30の利用者に関する状況情報41と、を抽出することができる。
【0036】
施設状況抽出ステップS12では、具体的には、施設画像取得ステップS11で第2画像52を取得した場合、抽出部12が、第2画像52に基づいて、施設30の建物には鎖が施されておらず、トラテープが施されておらず、施設30のブランドマークが掲げられておらず、施設30のブランドマークが外された跡がなく、足場の鉄パイプが組み立てられていない旨の状況情報41を抽出し、この施設30の建物の状況からは、営業状態にある可能性がある旨の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第2画像52に基づいて、外窓31から施設30の内部の光が通過してきておらず暗い像となっていることから、施設30の内部の電気が点灯されていない旨の状況情報41を抽出し、この外窓31の状況からは、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出する。
【0037】
施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第2画像52に基づいて、行列領域34に行列がない旨の状況情報41を抽出し、この行列領域34の状況からは、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出する。施設状況抽出ステップS12では、また、抽出部12が、第2画像52に基づいて、駐車場35に駐車している移動体20がない旨の状況情報41を抽出し、この駐車場35の状況からは、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性がある旨の状況情報41を抽出する。
【0038】
施設状況抽出ステップS12では、このように、抽出部12は、第2画像52に基づいて、施設30が開店終了状態、もしくは、閉店または移転している可能性が比較的高い旨の施設30の稼働に関する状況情報41と、施設30の利用を待つ行列がなく、施設30の利用のために駐車場35が使用されていないという、施設30の利用者に関する状況情報41と、を抽出することができる。
【0039】
施設状況抽出ステップS12では、抽出部12は、さらに、通信部14を介して、施設30についての種々の状況情報41を自動的にサーバ40にアップロードすることで、状況情報41をインターネット上で第三者と共有可能な状態にしたり、施設30のサービスを提供している関係者にフィードバックをしたりすることが好ましい。なお、情報処理装置10は、施設状況抽出ステップS12において抽出部12がサーバ40にアップロードした施設30の状況情報41のうち、緊急時の対応に関する情報を、災害等が発生した場合等の緊急時等に、情報処理装置10を搭載している移動体20を使用しており、なおかつ、施設30の付近にいる使用者たちに広く拡散することができ、好適に活用することができる。
【0040】
施設状況抽出ステップS12では、さらに、移動体20が施設30の付近を通過する際に、または、施設30に向かって移動している際に、抽出部12が、新しく抽出したばかりの現在の施設30の状況情報41と、過去に抽出した同一の施設30の状況情報41とを比較して、施設30の状況の変化の情報を取得することが好ましい。もしくは、施設状況抽出ステップS12では、さらに、移動体20が施設30の付近を通過する際に、または、施設30に向かって移動している際に、抽出部12が、通信部14を介して、他の利用者が使用する情報処理装置10からサーバ40にアップロードされた施設30に関する過去の状況情報41を自動的にダウンロードして、そのアップロードされたときの同一の施設30の過去の状況情報41と、新しく抽出したばかりの現在の施設30の状況情報41とを比較して、施設30の状況の変化の情報を取得することが好ましい。
【0041】
施設状況抽出ステップS12では、さらに、抽出部12が、取得した施設30の状況の変化の情報が所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たす場合、移動体20の使用者に、音声発生部15の音声等により通知することが好ましい。ここで、所定の条件とは、比較をした2つの状況情報41を抽出した時期の間において、施設30が閉店または移転した場合、及び、施設30の利用者に関する状況情報41が著しく異なる場合、等が例示される。
【0042】
施設状況抽出ステップS12では、さらに、施設30の利用者に関する状況情報41が著しく異なる場合であって、抽出部12が、施設30の変化の情報として普段の人気に関わらず空いているという意味の情報を取得した場合、施設30の利用を推薦する旨の音声を音声発生部15に発生させることが好ましい。
【0043】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば
図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図6は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0044】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0045】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
【0046】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0047】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0048】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、抽出部12の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部13内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0049】
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0050】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図2に示した記憶部13に記憶される情報は、通信部14等のネットワークを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、情報処理装置10が、例えば、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得する施設画像取得ステップS11と、施設30の周囲の画像情報に基づいて、施設30の状況情報41を抽出する施設状況抽出ステップS12と、を行う例を示した。しかし、上述した情報処理装置10は、施設画像取得ステップS11を行う施設画像取得装置と、施設状況抽出ステップS12を行う施設状況抽出装置とに分離されてもよい。そして、上記の情報処理装置10による処理は、施設画像取得装置と、施設状況抽出装置との各装置を有する情報処理システムによって実現される。
【0052】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0053】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、取得部11と、抽出部12と、を有する。取得部11は、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得する。抽出部12は、施設30の周囲の画像情報に基づいて、施設30の状況の情報を抽出する。
【0054】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報に基づいて、その施設30の状況情報41を抽出するので、移動体20の使用者が行く先々での様々な施設30の状況を取得することができる。また、実施形態に係る情報処理装置10は、移動体20が施設30のある現地で撮影した画像情報に基づいて、施設30の状況を取得することができるので、インターネット上にアップロードされていない場合、もしくは、インターネット上にアップロードされているものが最新の状態が反映されていない等のために間違っている状態にある場合でも、正確な街の情報等を取得することができる。
【0055】
また、抽出部12は、施設30の状況情報41として、施設30の稼働に関する情報を抽出する。
【0056】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、その施設30における客の行列等に関係のない部分の施設30の状況、すなわち、施設30側が決めていることによる施設30の状況を好適に取得することができる。
【0057】
さらに、この施設30の稼働に関する情報は、開店、開店終了、閉店及び移転に関する情報、開店時間の情報、開店終了時間の情報、並びに、緊急時の対応に関する情報のうちいずれか1つを含む。
【0058】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、その施設30における客の行列等に関係のない部分の施設30の状況、すなわち、施設30側が決めていることによる施設30の状況を、詳細にわたって細かく、取得することができる。
【0059】
また、抽出部12は、施設30の状況情報41として、施設30の利用者に関する情報を抽出する。
【0060】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、その施設30における客の行列等に関係のある部分の施設30の状況を好適に取得することができる。
【0061】
さらに、この施設30の利用者に関する情報は、行列の有無に関する情報、並びに、駐車場35の利用率に関する情報のうちいずれか1つを含む。
【0062】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、その施設30における客の行列等に関係のある部分の施設30の状況を、詳細にわたって細かく、取得することができる。
【0063】
また、抽出部12は、新しく抽出した施設30の状況情報41と、過去における同一の施設30の状況情報41とを比較して、施設30の変化の情報を取得する。
【0064】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、同一の施設30について、施設30の状況の変化を好適に取得することができる。
【0065】
また、抽出部12は、さらに、施設30の変化の情報が所定の条件を満たす場合、移動体20の使用者に通知する。
【0066】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、施設30の状況の変化に基づいて、移動体20の使用者がその施設30を利用するか否かを判断することを可能にする。
【0067】
また、移動体20内に向けて音声を発生する音声発生部15をさらに有し、抽出部12は、施設30の変化の情報として普段の人気に関わらず空いているという意味の情報を取得した場合、施設30の利用を推薦する旨の音声を音声発生部15に発生させる。
【0068】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、普段の人気に関わらず空いているという状況を知った上で、移動体20の使用者がその施設30の利用の推薦を受けることを可能にする。
【0069】
また、無線で情報を通信する通信部14をさらに有し、抽出部12は、通信部14を介して、施設30の状況情報41を自動的にサーバ40に送信する。
【0070】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、施設30の利用者が特段のサーバ40へのアップロードに関する作業をすることなく、施設30の状況を第三者が得ることができる形にすることができる。
【0071】
また、実施形態に係る情報処理方法は、施設画像取得ステップS11と、施設状況抽出ステップS12と、を有する。施設画像取得ステップS11は、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得するステップである。施設状況抽出ステップS12は、施設30の周囲の画像情報に基づいて、施設30の状況情報41を抽出するステップである。
【0072】
このように、実施形態に係る情報処理方法は、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報に基づいて、その施設30の状況情報41を抽出するので、移動体20の使用者が行く先々での様々な施設30の状況を取得することができる。また、実施形態に係る情報処理方法は、移動体20が施設30のある現地で撮影した画像情報に基づいて、施設30の状況を取得することができるので、インターネット上にアップロードされていない場合、もしくは、インターネット上にアップロードされているものが最新の状態が反映されていない等のために間違っている状態にある場合でも、正確な街の情報等を取得することができる。
【0073】
また、実施形態に係る情報処理プログラムは、コンピュータ1000に、施設画像取得手順と、施設状況抽出手順と、を実行させるためのものである。施設画像取得手順は、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報を取得する手順である。施設状況抽出手順は、施設30の周囲の画像情報に基づいて、施設30の状況情報41を抽出する手順である。
【0074】
このように、実施形態に係る情報処理プログラムは、コンピュータ1000に、移動体20の移動経路上の施設30の周囲の画像情報に基づいて、その施設30の状況情報41を抽出させるので、移動体20の使用者が行く先々での様々な施設30の状況を取得させることができる。また、実施形態に係る情報処理プログラムは、コンピュータ1000に、移動体20が施設30のある現地で撮影した画像情報に基づいて、施設30の状況を取得させることができるので、インターネット上にアップロードされていない場合、もしくは、インターネット上にアップロードされているものが最新の状態が反映されていない等のために間違っている状態にある場合でも、正確な街の情報等を取得させることができる。
【0075】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0076】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。