特許第6776089号(P6776089)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6776089ターボチャージャのための吸気システム及びターボチャージャ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6776089
(24)【登録日】2020年10月9日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】ターボチャージャのための吸気システム及びターボチャージャ
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/00 20060101AFI20201019BHJP
   F02B 39/16 20060101ALI20201019BHJP
   F02B 39/00 20060101ALI20201019BHJP
   F02M 35/12 20060101ALI20201019BHJP
   F02M 35/10 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
   F02B37/00 301F
   F02B39/16 Z
   F02B39/00 T
   F02M35/12 Z
   F02M35/10 301Z
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-204139(P2016-204139)
(22)【出願日】2016年10月18日
(65)【公開番号】特開2017-89620(P2017-89620A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2019年4月10日
(31)【優先権主張番号】10 2015 014 550.9
(32)【優先日】2015年11月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510153962
【氏名又は名称】マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
【氏名又は名称原語表記】MAN ENERGY SOLUTIONS SE
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クラウス・バルトロメー
(72)【発明者】
【氏名】フランク・グリースハーバー
(72)【発明者】
【氏名】シュテフェン・ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン−エリック・メルスコッテ
(72)【発明者】
【氏名】ボリス・タザー
(72)【発明者】
【氏名】デニス・ザウアー
(72)【発明者】
【氏名】ヴラディミール・ホルト
【審査官】 北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−197053(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/098175(WO,A1)
【文献】 特開2003−269398(JP,A)
【文献】 特開2010−180882(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0192570(US,A1)
【文献】 特表2014−501350(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/085065(WO,A1)
【文献】 特開2005−344713(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/00
F02B 39/00
F02B 39/16
F02M 35/10
F02M 35/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボチャージャのための吸気システム(10)であって、
圧縮される給気を吸い込むための吸気消音器(12)と、
圧縮される給気を前記吸気消音器(12)から前記ターボチャージャの圧縮機(11)の方向で案内するための吸気管(13)と、
を有し、
当該吸気システム(10)が、組み込み可能なユニットとして形成されており、
前記吸気消音器(12)及び/または前記吸気管(13)が、前記圧縮機に欠陥が生じた場合に、前記圧縮機の破片から運動エネルギーを取り除き、これにより、封込保護を形成し、前記吸気消音器(12)が、所定の破断点(34)を有する後壁(31)と、変形可能な前壁(30)とを備えることを特徴とする吸気システム。
【請求項2】
前記吸気消音器(12)が、プレートまたはリブ(32)を備え、
前記プレートまたはリブが、一方では、圧縮される給気の流動を案内するように、他方では、前記圧縮機に欠陥が生じた場合に前記圧縮機の破片から運動エネルギーを取り除くように、機能することを特徴とする請求項1に記載の吸気システム。
【請求項3】
プレートまたはリブが、前壁(30)と後壁(31)との間に位置することを特徴とする請求項2に記載の吸気システム。
【請求項4】
前記吸気管(13)が、少なくとも1つの吸収素子(18、25、26)を備え、
前記吸収素子が、一方では、圧縮される給気の流動を案内するように、他方では、前記圧縮機に欠陥が生じた場合に前記圧縮機の破片から運動エネルギーを取り除くように、機能することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の吸気システム。
【請求項5】
前記吸収素子(25)が、切頭円錐状の外面を有し、外側から前記吸気管の壁(24)を囲み、
切頭円錐状の前記外面が、前記吸気管(13)を圧縮機筐体に接続するように機能するフランジ(22)の方向でテーパ状とされていることを特徴とする請求項に記載の吸気システム。
【請求項6】
前記吸収素子(26)が、ハニカムコア(27)を有する環状構造体として形成されており、
前記吸収素子が、前記吸気管(13)内に突出する第1部分と、前記圧縮機内に突出する第2部分と、を有することを特徴とする請求項またはに記載の吸気システム。
【請求項7】
前記ハニカムコア(27)を有する前記環状構造体が、前記第1部分を用いて、外面が切頭円錐状の前記吸収素子(25)に続いていることを特徴とする請求項に記載の吸気システム。
【請求項8】
前記吸収素子(18)が、前記吸気管(13)の蛇腹状部分として形成されており、前記吸気管が、第1端部が前記吸気管の筒状部分に続き、第2部分が前記圧縮機に続いていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の吸気システム。
【請求項9】
前記蛇腹状部分(18)が、少なくとも1つの円周溝(23)及び/または複数のポケット状凹所によって形成されていることを特徴とする請求項に記載の吸気システム。
【請求項10】
前記吸気管(13)が、当該吸気システムを前記圧縮機に接続するためのフランジ(22)を備え、
前記フランジ(22)には、所定の破断点が形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の吸気システム。
【請求項11】
前記吸気管(13)の外側に包囲体(37)が設けられ、かつ、該包囲体(37)と前記吸気管(13)との間に絶縁材料(38)が設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の吸気システム。
【請求項12】
圧縮される給気を吸い込むための吸気システム(10)と、
排気ガスを膨張させるための、及び、エネルギーを抽出するための、タービンと、
前記タービンで抽出したエネルギーを用いて給気を圧縮するための圧縮機(11)と、
を備え、
前記タービンが、複数部品のタービン筐体と、前記タービン筐体内に位置付けられたタービンロータと、を備え、
前記圧縮機(11)が、複数部品の圧縮機筐体と、前記圧縮機筐体内に位置付けられて 前記タービンロータに連結された圧縮機ロータ(16)と、を備え、
前記吸気システム(10)が、請求項1から11のいずれか1項に記載の吸気システムであることを特徴とするターボチャージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ターボチャージャは、タービン及び圧縮機を備える。ターボチャージャのタービンは、エンジンから出た排気ガスを膨張させるように、及び、排気ガスの膨張中にエネルギーを抽出するように、機能する。ターボチャージャの圧縮機は、タービン内で抽出したエネルギーを用いて、エンジンに供給される吸気を圧縮するように機能する。さらに、ターボチャージャは、ターボチャージャの圧縮機の方向で、圧縮される給気を取り込むための吸気消音器をまたは吸気素子/消音器から圧縮された給気を案内するための吸気管を有する吸気システムを備える。
【背景技術】
【0002】
ターボチャージャの動作中に、例えば圧縮機ロータが破損し、圧縮機ロータの破片が圧縮機筐体を突き破ってターボチャージャを囲むものの中へ飛び込む危険性がある。同様の欠陥は、ターボチャージャのタービンの領域でも発生し得る。この問題を考慮するために、圧縮機筐体及び該当する場合に実例から公知のターボチャージャの場合におけるタービン筐体は、筐体それぞれの欠陥を予想する必要がないように設計されており、ロータそれぞれが破裂しても、ロータの破片が筐体それぞれを突き破らない。このため、一方では、ターボチャージャの重量を増加させ、他方では、これら対策を新規に設計したターボチャージャでのみ採用する。
【0003】
それに反して、既存の旧来のターボチャージャは、設計変更できず、そのため、これらターボチャージャは、対応する保護を有しておらず、したがって、欠陥が生じた場合における破片は、囲むものに入り得る。
【0004】
特許文献1からは、旧来の既存のターボチャージャでさえもターボチャージャの破片が入るような欠陥が生じた場合に保護し得る解決法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2013 013 571号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここから出発して、本発明は、新たなタイプの吸気システム及び上記吸気システムを有するターボチャージャを形成する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1にかかる吸気システムを介して解決される。本発明にかかる吸気システムは、組み込み可能なユニットとして設計されており、吸気消音器及び/または吸気管は、所定の手段を備え、この手段は、圧縮機に、すなわち圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に圧縮機の破片の運動エネルギーを取り除き、このため、封込保護を形成する。本発明は、まず、ターボチャージャのための吸気システムの組立体を利用することを提案し、これら組立体は、従来技術によれば、もっぱら、圧縮される給気をターボチャージャの圧縮機の方向で案内するように機能し、さらに、封込保護または破裂防止のために機能する、すなわち、吸気システムの吸気消音器及び/または吸気管は、所定の手段を備え、この手段は、圧縮機に欠陥が生じた場合に、圧縮機ロータの破片から運動エネルギーを取り除く。特に、既存の旧来のターボチャージャには、ターボチャージャに有効な封込保護または破裂防止を提供するために、このような吸気システムを組み込み得る。
【0008】
有利なさらなる展開によれば、吸気消音器は、プレートまたはリブを備え、これらプレートまたはリブは、一方では、圧縮される給気の流動を案内するように、他方では、圧縮機に欠陥が生じた場合に圧縮機ロータの破片の運動エネルギーを取り除くように、機能する。あるいはまたは好ましくはさらに、吸気消音器は、所定の破断点を有する後壁及び/または変形可能な前壁を備え、プレートまたはリブは、前壁と後壁との間に位置し、軸方向または周方向に延在する。吸気消音器の領域におけるこれら手段は、単独でまたは互いに組み合わせて、特に既存の旧来のターボチャージャに組み込むために、ターボチャージャのための破裂防止または封込保護を可能とする。
【0009】
さらに有利なさらなる展開によれば、吸気管は、少なくとも1つの吸収素子を備え、この吸収素子は、一方では、圧縮される給気の流動を案内するように、他方では、圧縮機に欠陥が生じた場合に圧縮機ロータの破片の運動エネルギーを取り除くように、機能する。吸収素子は、切頭円錐状の外面を備え、吸気管の壁によって外側で囲まれており、切頭円錐状の外面は、好ましくは、吸気管を圧縮機筐体に接続するように機能するフランジの方向でテーパ状とされている。さらなる吸収素子は、ハニカムコアを有する環状構造体として設計され得、この環状構造体は、第1部分を用いて吸気管内に突出し、第2部分を用いて圧縮機筐体内に突出する。別の吸収素子は、吸気管の壁の蛇腹状部分として設計され得、この蛇腹状部分は、第1端部が吸気管の壁の筒状部分に続き、第2端部が圧縮機筐体に続く。吸気管は、吸気システムを圧縮機の圧縮機筐体に接続するためのフランジを備え、このフランジには、所定の破断点が好ましくは形成されている。吸気管の領域に設けられたこれら手段は、同様に、単独でまたは互いに組み合わせて、特に既存の旧来のターボチャージャに組み付けるために、ターボチャージャのための破裂防止または封込保護を可能とする。
【0010】
本発明にかかるターボチャージャは、請求項13に規定されている。
【0011】
本発明にかかる好ましいさらなる展開は、従属請求項及び以下の説明から得られる。図面に制限されることなく、図面を用いて本発明の例示的な形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ターボチャージャの吸気システムにおける吸気管の領域で排気ガスターボチャージャを介して抽出する形態を示す断面図である。
図2】ターボチャージャの吸気システムにおける別の吸気管を介して抽出する形態を示す断面図である。
図3図2のさらなる展開にかかる吸気管を示す図である。
図4】ターボチャージャの吸気システムにおける吸気消音器を介して抽出する形態を示す断面図である。
図5】ターボチャージャの吸気システムにおける別の吸気消音器を介して抽出する形態を示す断面図である。
図6】ターボチャージャの吸気システムにおける吸気消音器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、ターボチャージャに関する。ターボチャージャは、タービン、圧縮機及び吸気システムを備える。ターボチャージャのタービンは、優先的に流入筐体及び流出筐体を有する複数部品のタービン筐体と、タービン筐体内で受けられているタービンロータと、を備える。ターボチャージャの圧縮機は、支持筐体と渦巻筐体と渦巻筐体に取り付けられたインサート片とを有する優先的に複数部品の圧縮機筐体を備える。さらに、圧縮機は、圧縮機筐体内で受けられた圧縮機ロータを備え、この圧縮機ロータは、タービンロータに連結されている。
【0014】
タービンでは、排気ガスを膨張させ、圧縮機の領域で吸気を圧縮するために、エネルギーをこの処理中に抽出する。ターボチャージャの吸気システムは、圧縮機の領域で圧縮される給気を取り込むように機能する。ここで、吸気システムは、吸気消音器または吸気管を備え、この吸気消音器または吸気管を介して、吸い込まれた給気は、圧縮機の方向で、吸気素子/消音器から出て案内され得る。
【0015】
ここで対象となる当業者は、ターボチャージャの基本構造を熟知している。
【0016】
ターボチャージャの動作中に、特に圧縮機ロータが破損して圧縮機ロータの破片が圧縮機の圧縮機筐体を突き破り、圧縮機の周りのものに入る危険性がある。これは、かなり危険な可能性を構成する。したがって、ターボチャージャのための有効な破裂防止または封込保護を提供することは、重要である。これは、すでに現場で使用されている既存の旧来のターボチャージャに当て嵌まる。ここで、本発明は、ターボチャージャのための吸気システムに関し、この吸気システムを用いて、ターボチャージャのための有効な封込保護または破裂保護を提供し得、特に旧来の既に使用されているターボチャージャに組み込むのに適している。
【0017】
本発明に関して、吸気システムは、組み込み可能なユニットとして設計されており、吸気消音器及び/または吸気管は、所定の手段を備えており、この手段は、ターボチャージャの圧縮機に欠陥が生じた場合において、すなわちターボチャージャの圧縮機ロータに欠陥が生じた場合において、圧縮機ロータの破片から運動エネルギーを取り除き、それにより、封込保護または破裂保護を形成する。
【0018】
以下、図1から図6を参照しながら、本発明の様々な実施形態について述べ、図1から図6に示す実施形態または特徴は、互いに組み合わせて使用され得る。
【0019】
図1は、ターボチャージャの吸気システム10の領域におけるターボチャージャの抜粋を示しており、吸気システム10は、圧縮される給気を取り込むように、及び、圧縮される給気をターボチャージャの圧縮機11の方向で案内するように、機能する。吸気システム10の吸気消音器12及び吸気管13を図1において部分的に示す。吸気消音器12は、圧縮される給気を低騒音で吸い込むように機能し、吸気管13は、吸気消音器12から出たこの給気をターボチャージャの圧縮機11の方向で案内するように機能する。圧縮機11の渦巻筐体14と渦巻筐体14に取り付けられたインサート片15とを図1に示す。さらに、図1は、圧縮機ロータ16を示す。
【0020】
図1の例示的な実施形態において、吸気管13は、複数の部分からなり、これら部分は、給気の流動方向で見て、前後に位置付けられている、すなわち、第1部分17は、筒状壁を有して吸気消音器12に直接続き、部分18は、給気の流動方向で見て、蛇腹状壁を有して上記部分17に続く。図1によれば、吸気管13の部分17、18は、フランジ19、20を用いて互いに接続されており、これらフランジは、互いに接合されている。フランジ19の反対側に位置し、2つの部分21a、21bからなるフランジ21を用いて、吸気管13の部分17は、筒状壁を有して吸気消音器12に、すなわち吸気消音器のフランジ35に接続されている。フランジ20の反対側に位置し、2つの部分22a、22bを有するフランジ22を用いて、吸気管13の部分18は、圧縮機11に、すなわち渦巻筐体14のフランジ36に接続されている。
【0021】
特に圧縮機ロータ16に欠陥が生じた場合において、圧縮機ロータの破片は、圧縮される給気の流動方向に抗して、いわゆるインサート片15に乗り、インサート片15と渦巻筐体14との間のネジ接続に欠陥が生じると、インサート片15は、吸気管13の蛇腹状部分18の方向で移動し、この蛇腹状部分は、その蛇腹状構造の結果として、変形し、処理中に圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除く、すなわち、破片の運動エネルギーに関する吸収素子として機能する。
【0022】
インサート片15と渦巻筐体14との間のこのネジ接続は、これらネジの塑性変形さえも用いて圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除くために、応力シャンクを有するネジを用いて形成されており、このため、吸気システム10から取り除かれる比エネルギーを低減する。
【0023】
吸収素子として機能している吸気管13の蛇腹状部分18は、したがって、一方では、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合において圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除くように機能し、他方では、吸気消音器12から出た圧縮される給気の流動をターボチャージャの圧縮機11の方向で案内するように機能する。上述のように、吸気管13を圧縮機11の渦巻筐体14に及び吸気消音器12に接続するように機能する2つのフランジ21、22は、部分21a、21b及び22a、22bから各別に複数部品において具現化されており、フランジ22の部分22a、22b間の接続点は、所定破壊点を形成し、この破壊点は、圧縮機、すなわち圧縮機ロータ16に欠陥が生じた場合において、蛇腹状の変形、すなわち、圧縮機の、すなわち圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除くために吸気管13の部分18を収縮させることを抵抗なく可能とするために、破損する。
【0024】
吸気管13の部分18の蛇腹状構造は、図1に示すように、部分18の壁にある少なくとも1つの円周溝23によって、及び/または、上記壁にある複数のポケット状の凹所によって、形成され得る。部分18は、好ましくは、圧縮機に欠陥が生じた場合に部分18の良好な変形を保証する材料から、好ましくは延性のある金属材料から製造されている。部分18は、同様に、ゴム状材料から製造され得る。図1の例示的な実施形態において、吸気管13は、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に圧縮機ロータの破片の運動エネルギーを取り除く運動エネルギーのための吸収素子を備え、部分は、同様に、給気の流動を案内するように機能する。
【0025】
吸気管13のフランジ21、22間には、包囲体37が延在しており、この包囲体は、吸気管13の部分17、18を外側で囲み、包囲体37と吸気管13の部分17、18との間には、絶縁材料38が位置する。
【0026】
図2は、同様に、ターボチャージャの吸気システムの吸気管13を示しており、吸気管13のフランジ21は、プラント用パイプラインに取り付けられ得、フランジ22は、圧縮機11に、特に圧縮機11の渦巻筐体14に取り付けられ得る。吸気管13は、フランジ21、22間で延在する筒状壁24を備える。吸気管13は、順に、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に破片の運動エネルギーを取り除くために、圧縮機ロータの破片の運動エネルギーのための吸収素子25を備え、図2において、吸収素子25は、外面が切頭円錐状であり外側が吸気管13の壁24によって囲まれた組立体である。この吸収素子25は、圧縮される給気の流動を案内するように、及び、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除くように、機能する。
【0027】
図2の吸収素子25は、切頭円錐状の外面を有しており、フランジ22の方向で漸減し、このフランジは、吸気管13を圧縮機筐体に接続するように機能する。圧縮機ロータ16の及びインサート片15の破片は、プラント用パイプラインの方向で圧縮される給気の流動方向に抗して飛来し、吸収素子25の外面25に乗り、外面を変形させ、それにより、その後、吸収素子25は、所定の態様で破片の運動エネルギーを吸収し、破片を捕捉する。
【0028】
図3は、さらなる構成を示しており、図3の版には、外面が切頭円錐状である吸収素子25に加えて、さらなる吸収素子26が存在し、このさらなる吸収素子は、ハニカムコア27を有する環状構造体として具現化されている。図3によれば、ハニカムコア27は、外側が突起29を有する支持構造体28によって囲まれており、突起29は、吸収素子26を吸気管に組み付けるように機能する。ハニカムコア27を有する環状構造体は、突出しており、第1部分は、吸気管13内にあり、第1部分とは反対側に位置する部分は、吸気管13から外へ突出し、上記部分は、図3に示されていない圧縮機内に、すなわち圧縮機の圧縮機筐体内にある。
【0029】
図3の例示的な実施形態において、外面が切頭円錐状である吸収素子25は、吸収素子25のうち吸収素子26を向く端部が吸収素子26の環状構造体内にまたはハニカムコア27内に突出するようにテーパ状とされている。図3の版によれば、圧縮機ロータ16の破片は、同様に、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に、ハニカムコア27に乗り、このハニカムコアは、ハニカムコアを変形させることによって、破片の運動エネルギーを取り除き得る。吸収素子25は、同様に、給気の流動を案内するように機能する。
【0030】
上述したように、吸気消音器12は、同様に、ターボチャージャのための封込保護を提供する手段を備え得、したがって、この手段は、圧縮機または圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に圧縮機または圧縮機ロータの破片の運動エネルギーを吸収し得る。
【0031】
したがって、図4は、吸気消音器12の抜粋を示し、図4には、吸気消音器12の前壁30と、吸気消音器12の後壁31と、前壁30と後壁31との間に位置する吸気消音器12の複数のプレート32と、を示す。プレート32は、音減衰の減衰素子として機能する。後壁31は、ターボチャージャの圧縮機を向く。
【0032】
図4の例示的な実施形態において、吸気消音器12の後壁31は、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合にインサート片を含む圧縮機ロータ16の破片から運動エネルギーを取り除く第1手段を提供し、後壁31は、所定の態様で変形し得る。減衰素子32は、同様に、運動エネルギーを取り除き得る。さらに、吸気消音器12の前壁30は、圧縮機ロータに欠陥が生じた場合に圧縮機ロータ16の破片の運動エネルギーを取り除くために、変形可能である。
【0033】
図4において、プレート32は、吸気消音器12の前壁30と後壁31との間に位置し、これらプレート32は、ほぼ周方向及び径方向に延在し、軸方向で互いに離間している。プレート32は、この場合において、軸方向に延在する支持素子33に取り付けられている。
【0034】
図4の吸気消音器12は、シート状金属構造体として具現化されており、吸気消音器の後壁31、前壁30及びプレート32は、有利には、圧縮機に欠陥が生じた場合に運動エネルギーを吸収して取り除き得る。
【0035】
図5は、ターボチャージャのための吸気システムにかかるさらなる版の吸気消音器12を示し、図5の版において、プレートまたはリブ32は、同様に、吸気消音器12の前壁30と後壁31との間に位置し、運動エネルギーを取り除くように機能する。図5の版によれば、所定の破断点34は、消音器の後壁31内に導入されており、好ましくは、運動エネルギーを取り除くために圧縮機に欠陥が生じた場合に後壁31の所定の破断をそこで予め設定するために、後壁31にある円周溝として形成されている。
【0036】
本発明にかかる吸気システムのためのさらなる版の吸気消音器12を図6により示し、図6において、プレートまたはリブ32は、同様に、吸気消音器12の前壁30と後壁31との間に位置し、一方では、圧縮される給気の流動を案内するように、他方では、欠陥が生じた場合にインサート片の及び圧縮機ロータの破片の運動エネルギーを取り除くように、機能する。図4及び図5の例示的な実施形態と異なり、これらプレートまたはリブ32は、図6の吸気消音器12の場合において、軸方向に及び径方向に延在し、周方向で互いに離間している。
【0037】
本発明は、ターボチャージャの吸気システムの領域において有効な封込保護または破裂保護を提供する。特に、現場で使用されている旧来の既存のターボチャージャには、吸気システム10の吸気管13と圧縮機11の渦巻筐体14との間にあるフランジ接続22、36を介して、単純に既存の吸気システムを本発明にかかる吸気システムに交換することによって、本発明を組み込み得る。
【符号の説明】
【0038】
10 吸気システム
11 圧縮機
12 吸気消音器
13 吸気管
14 渦巻筐体
15 インサート片
16 圧縮機ロータ
17 部分
18 吸収素子/部分
19 フランジ
20 フランジ
21 フランジ
21a 部分
21b 部分
22 フランジ
22a 部分
22b 部分
23 溝
24 壁
25 吸収素子
26 吸収素子
27 ハニカム
28 支持構造体
29 突起
30 前壁
31 後壁
32 プレート/リブ
33 支持素子
34 所定の破断点
35 フランジ
36 フランジ
37 包囲体
38 絶縁材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6