【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、請求項1に記載の方法、請求項9に記載の使用、請求項10に記載の測定チャンバ、請求項18に記載のパッケージ、又は請求項24に記載の方法によって達成される。有利な発展は、従属請求項の主題である。
【0014】
本発明を、一般的に「試料」に関連して、以下に説明する。しかし、試料/複数の試料は、1つ/いくつかの医薬製剤であることが好ましい。この関連において、以下に説明する本発明の一部の態様は特に有利であることが見出されている。従って、本発明の範囲内の用語「試料」は、必要であれば用語「医薬製剤」で置換することができ、又は用語「医薬製剤試料」に追加することができる。
【0015】
これに代えて又はこれに加えて、試料は、パッケージング材料によって形成される。その結果、本発明の範囲内で以下に使用される用語「試料」は、用語「パッケージング材料」で置換され、又は用語「パッケージング材料試料」に追加することができる。
【0016】
全体として、本発明の範囲内の用語「試料」はまた、常に組合せ「医薬製剤及び/又はパッケージング材料」によって置換することができる。
【0017】
以下、主として、用語「医薬製剤/試料」が基本的に使用され、これは、「医薬製剤及び/又は試料」及び結果的に代替語のその後の削除によって「試料」又は「医薬製剤」に限定することができることを意味する。更に、「試料/医薬製剤」の使用が、より良い理解のために行われる。ここで、用語「試料」又は「医薬製剤」は、上述のように同じく置換又は補足されることができる。
【0018】
更に、本発明は、1又は2以上の医薬製剤に関連する特定の例示的実施形態を使用して説明する。しかし、好ましくは、本発明は、この関連においても「医薬製剤」に限定されない。従って、用語「医薬製剤」は、好ましくは、用語「試料」、用語「パッケージング材料」、又は「医薬製剤及び/又はパッケージング材料」の組合せによって置換することができる。これは、いずれの場合もそれぞれの関連が置換と論理的に矛盾しない範囲で適用される。
【0019】
本発明は、好ましくは固形の医薬製剤の形態の試料、それらのパッケージ、包装手段の構成要素、特に、乾燥剤及びフィルムの、水分含量の測定、並びにそれらの導電率を使用する薬剤用途のためのデバイスに優先的に関連する。
【0020】
用語「試料」又は「医薬製剤」は、好ましくは、これに代えて又はこれに加えて、医薬製品(例えば、タブレット、粉末、顆粒、固形剤、カプセル、アジュバント)、活性成分、原材料、予混合物、医薬製剤の中間製品、カプセル、並びに包装手段(フィルム、封蝋、顆粒乾燥剤、乾燥剤含有成形品、ポリマー系瓶、特に吸入剤のための、小児のための、獣医用途のためのポリマー系デバイス、診断目的で開発されたデバイス)、パッケージ、開発において潜在的用途があるデバイス、及び/又はこれらの構成要素の個々の部分として定義される。
【0021】
特に、導電率の決定は、活性薬剤成分及び/又はアジュバントの試料品質に関する予備調査のための迅速な方法として使用することができる。これを行うために、好ましくは水分含量又は含水量との関係を通じた導電率は、好ましくは試料品質に割り当てられる。このようにして、試料品質に関する結論は、直接的に又は間接的に、決定された導電率から引き出すことができる。このようにして、品質指標は、試料品質に相応に生成、決定、及び/又は出力することができる。品質指標は、単に試料の水分含量又は含水量とすることができ、又はそのように考えることができ、又はこれに加えて1又は2以上の他の品質及び/又は
保存安定性決定パラメータとすることもでき、又はそのように考えることもできる。
【0022】
本発明の第1の態様は、試料、特に医薬製剤及び/又はパッケージング材料の形態の試料の、含水量を決定する方法に関し、少なくとも2つの電極を有する測定チャンバが設けられ、医薬製剤/試料は、これらの電極と直接接触させられる。これは、電極が、医薬製剤/試料によって互いに接続され、及び/又は互いから分離され、従って電極が、好ましくは単に医薬製剤/試料を通して互いに電気的に接触し、及び/又は電気的に直接に接触しないように行われる。電極は、その後に、医薬製剤/試料を通して好ましくは互いに接触する。更に、特に医薬製剤/試料の電気及び/又はオーム抵抗は、電極によって決定され、抵抗を用いて、医薬製剤/試料の含水量が決定される。
【0023】
驚くべきことに、既存のバイアスに対抗して、医薬製剤/試料の抵抗を決定することによる医薬製剤/試料の含水量の決定は、非常に迅速なばかりではなく、非常に正確であるとすることができることが示されている。好ましくは電極及び医薬製剤/試料が位置付けられた測定チャンバの使用は、それに大きく寄与する。測定チャンバにおいて、具体的には、医薬製剤/試料を取り囲む特定の雰囲気を含む定義された環境、及び電極と医薬製剤/試料の間の再現可能な移行を達成することができ、それによって相乗方式で既知の抵抗に基づく方法と比較して、予想されるよりも正確な含水量の決定が得られる。
【0024】
本発明は、好ましくは導電率を使用して、正確及び/又は迅速で、及び/又は容易に実行され、及び/又は非破壊的に(試料、又は試料の形状、体裁、面、又は周囲ラインを破壊することなく)、及び/又は広く使用可能で、及び/又は多目的の水分含量の測定の方法を可能にする。
【0025】
更に、驚くべきことに、本発明を用いて医薬製剤/試料の水分含量及び/又は含水量のより正確な決定が可能になることが示されている。精度の増大により、安全マージン又は安全に及ぼす影響を低減することができる。例えば、医薬製剤/試料の水分含量又は含水量の正確な決定により、パッケージ内に設けられる乾燥剤の量を低く保ち、結果的にリソースを浪費しないパッケージングを可能にすることが可能である。
【0026】
含水量を決定するために、割り当て手段、特に割り当て表又は割り当て関数が使用されることが好ましい。好ましくは、基準測定方法を用いて決定された医薬製剤/試料の含水量、医薬製剤/試料のその同じ含水量で決定された抵抗が、割り当て手段によって割り当てられる。基準方法は、例えば、元来の含水量に関する正確な結論を乾燥工程によって引き出すことができる本明細書の導入部で挙げた方法である。
【0027】
割り当て表、又は割り当て関数、又は何らかの他の割り当て手段は、好ましくは異なる含水量での、かなり定められた医薬製剤/試料固有のものであり、又はこの目的に対して意図されることが特に提供される。
【0028】
異なる医薬製剤/試料、特に、従って異なる医薬製剤形態又は組成を有する医薬製剤/試料に関して、いくつかの及び/又は異なる対応する割り当て手段を定義、提供、及び/又は使用することができる。
【0029】
驚くべきことに、医薬製剤/試料の類似した医薬製剤調製に対してさえも、含水量に依存する抵抗は互いから有意に離散する可能性があり、結果的に、個々の割り当て手段は、含水量を決定する精度に有益であることが示されている。
【0030】
割り当て手段を用いて、好ましくは抵抗に対応する含水量は、特に、割り当て表から取られたか、割り当て関数で計算されたか、又は他の割り当て手段で決定された、それぞれ決定された抵抗に対応する値によって決定される。そこから決定された医薬製剤/試料の含水量又は
保存安定性は、好ましくは結果として出力される。これは、含水量又は特に有利なパッケージの迅速かつ正確な決定を可能にし、その理由は、任意的に正確な含水量を使用してパッケージ内の必要とされる乾燥剤の量、又はパッケージング材料の量を低減するか、又は変えることができ、又はパッケージの複雑性を低減することができるからである。
【0031】
特に好ましくは、割り当て手段は、これに代えて又はこれに加えて、特定の電極に固有であり、又はその逆も同様である。従って、同じ医薬製剤/試料に関して、異なる電極の使用のために異なる割り当て手段が設けられるか又は使用され、特に(自動的に)選択されることを提供することができる。これは、逸脱に至る電極と医薬製剤/試料の間の接触面の違いを回避することができる。
【0032】
電極は、好ましくは常に互いの電極の直接接触が防止されるように医薬製剤/試料に接続され、及び/又は医薬製剤/試料を伴う電極は、直列回路を形成する。電極に印加された電流は、結果的に医薬製剤/試料を通って他の電極に流れる。2よりも多い電極があるものとすることができる。このようにして、同じ医薬製剤/試料の異なる抵抗を医薬製剤/試料によって異なる方向で決定することができる。このようにして、不均質な水分布を有利に識別するか、又は考慮に入れることができる。しかし、2つの電極を有するバージョンを常に好ましくは以下に説明する。
【0033】
好ましくは、特定の医薬製剤形態及び/又は体裁に対応する医薬製剤/試料の面の、特に輪郭又は形状に対応する電極が、測定チャンバ内に取り付けられる。好ましくは、電極は、医薬製剤/試料の面セグメントの基本的に少なくとも陰画として作られる医薬製剤/試料との接続のための接触面を有する。このようにして、医薬製剤/試料と電極の間の定められた十分に大きい接触面を生成することができることが、医薬製剤/試料のそれぞれ現在の体裁に対して保証され、これは、医薬製剤/試料の含水量の決定の再現性及び精度に有用である。
【0034】
1つの好ましい実施形態により、医薬製剤/試料の体裁が更なる測定のために変えられる時に電極が交換されることが提供される。従って、電極は、好ましくは、特に自動的に交換システム、回転装置システムなどによって、交換可能とすることができる。
【0035】
電極は、好ましくは医薬製剤/試料の抵抗を測定する測定デバイスに接続される。測定デバイスは、特に電位計とすることができる。電位計の測定原理は、医薬製剤/試料の含水量の正確、再現可能、並びに迅速な決定に特に有利であることが示されている。そうする際に、定められた電圧変化が、医薬製剤/試料に適用され、電圧又は電圧変化によって生じる医薬製剤/試料を通る差動電流が測定されることが提供される。基本的に、他の方法、例えば、(異なる)電流が印加され、得られる(異なる)電圧が測定される方法を使用することもできる。
【0036】
医薬製剤/試料の抵抗を決定するために、好ましくは医薬製剤/試料を通る電流、及び医薬製剤/試料にわたる電圧降下を決定する。それぞれの抵抗は、それぞれの電圧をそれぞれの電流によって割り算することによって計算することができる。
【0037】
好ましくは1つのそのような又は対応する計算は、絶対電流及び絶対電圧値に基づくものではない。これに代えて、抵抗の決定は、差動電圧及び差動電流に基づくことが特に好ましい。そうする際に、電極に作用するか又は医薬製剤/試料にわたる電圧を変えることができる。この電圧変化は、差動電圧又は電圧差分に対応する。電圧変化に基づいて、特にオームの法則に従って医薬製剤/試料を通る電流の変化、従って、差動電流又は電流差分が起こる。差動電流に対する差動電圧の商、すなわち、対応する差動電流で割り算した差動電圧は、同様に医薬製剤/試料の抵抗に従う。
【0038】
絶対電流及び電圧量による抵抗の古典的決定に優る本方法の利点は、この決定原理が一定の誤差又はオフセットをもたらす外乱とは独立している点にある。例えば、測定デバイスに結合されたDC電圧、又は接点移行などによって生成された直接的な構成要素は、測定に影響を与えること又は測定を損なうことが防止される。これは、抵抗、更に含水量の正確な決定に特に有利であることが見出されている。
【0039】
測定の目的で、好ましくは医薬製剤/試料に作用するか又はそれにわたる電圧は変えられ、この電圧変化から生じた医薬製剤/試料を通る電流の変化が決定され、特に測定される。これに代えて又はこれに加えて、医薬製剤/試料を通る電流を変えることができ、そこから生じる電圧変化が決定又は測定される。しかし、医薬製剤/試料を通る電流及び医薬製剤/試料に作用する電圧は、同時に又は交互に変えることも基本的に可能であり、好ましくは、電流と電圧、又は電流変化と電圧変化の関係は、常に医薬製剤/試料の抵抗によって決定され、又は影響が与えられ、それによって抵抗は、それぞれの電流電圧の関係によって決定され、特に計算することができる。
【0040】
抵抗の決定は、特に好ましくは、この目的のために数回反転されて印加された電圧の極性、方向、及び符号により、又はこの目的のために数回反転されて印加された電流で行われる。しかし、これは、好ましくは外乱の検出及び排除のためにのみ行われ、容量性及び/又は誘導性挙動によって結果に影響を与えるためではない。この背景に対抗して、好ましくは、極性変化が、専ら1又は2秒以上の間隔で実行され、及び/又はこの間隔において又は測定のために、1又は2秒以上の一時的な回復時間が待機される。
【0041】
1つの有利な改善では、測定チャンバ内の医薬製剤/試料は、医薬製剤/試料に作用する電極の、定義されたか又は定義可能な圧力で医薬製剤/試料と直接接触させられる。この目的のために、クランプ手段を設けることができ、クランプ手段は、電極を所与の力で医薬製剤/試料に押圧することができる。これに代えて又はこれに加えて、圧力センサがある場合があり、圧力センサを用いて、医薬製剤/試料に作用する接点の接触圧をモニタ、制御、及び/又は調節することができる。これは、有利なことに、医薬製剤/試料、及び医薬製剤/試料との電極の電気接点の特性が、特に試料変化及び/又は医薬製剤/試料の交換後に変わり、不確実性及び許容誤差をもたらし得ることを防止する。
【0042】
測定チャンバ内の医薬製剤/試料を取り囲む雰囲気の含水量は、好ましくは設定又は特定される。これは、測定前又は測定中の医薬製剤/試料への吸水又は医薬製剤/試料からの水放出が不正確性を引き起こすのを防止する。これは、特に較正測定に適用される。
【0043】
測定チャンバにおいて、調整剤、特に乾燥剤、保湿成分、及び/又は飽和塩溶液などがあることが、特に提供される。
【0044】
好ましくは、測定チャンバ内の雰囲気の相対湿度、特に測定チャンバ内の(相対)空気湿度は、特に調整剤で特定及び/又は設定される。1つの好ましいバージョンにおいて、これは、医薬製剤/試料による水の吸収又は放出が低減又は回避されるように行うことができる。このようにして、有利なことに、測定環境による抵抗に及ぼす影響を回避することができる。
【0045】
更に、チャンバにおいて、雰囲気の同じ組成が、医薬製剤/試料の意図されたパッケージングに使用される組成として使用されることが好ましい。このようにして、含水量の決定の精度の改善は、例えば医薬製剤/試料の物理変化及び/又は化学変化による、測定工程に及ぼす医薬製剤/試料を取り囲む気相又は雰囲気の影響を排除することによって達成することができる。測定チャンバは、この目的のために雰囲気としてガス、特に保護ガスで充填することができ、又は充填可能とすることができる。
【0046】
独立に実施することができる本発明の一態様により、医薬製剤/試料が特定の時間間隔にわたって定義された周囲条件に露出される露出保管調査の完了後の医薬製剤/試料の含水量の決定に関して、チャンバ内のこれらの周囲条件は、露出保管調査の周囲条件の影響を測定中に損なわないために保持、設定、又は特定されることが特に好ましい。例えば、露出保管調査において、極めて確実な温度、及び周囲の極めて確実な(相対)空気湿度が設定され、医薬製剤/試料は、指定の時間間隔にわたってこれらの周囲条件に開かれた状態で露出される。その後に、測定チャンバにおいて、同じ周囲条件、特に、従って同じ温度及び/又は(相対)空気湿度が設定されることが測定に好ましい。この態様はまた、たとえ抵抗測定が特に好ましく、更なる相乗効果及び利点が伴うとしても、含水量の決定が抵抗測定以外の何らかの方法で行われる時に有利である。この態様の使用は、特に較正測定又は較正段階、又は較正一般に関連して有利である。そうする際に、抵抗と含水量の関係を決定することができる。
【0047】
これらの結果を用いて、従って、提案する方法で決定された含水量又はそれに対応する値を用いて、医薬製剤/試料の
保存安定性は、特にパッケージングの特定の形態における保管において以下で計算及び/又は予想することができる。そうする際に、医薬製剤/試料の含水量に加えて、パッケージング材料、及びパッケージング工程において封入された雰囲気の含水量が決定され、次に、吸着モデルなどを用いて、パッケージを通じた水分吸収量、及び異なる材料、特に、従ってパッケージ、雰囲気、及び医薬製剤/試料間の水分のやり取りがパッケージ内でシミュレートされることが好ましい。医薬製剤/試料による吸水率及び/又は医薬製剤/試料の
保存安定性又は変性に関する結論を引き出すことができる。
【0048】
独立に実施することができる本発明の別の態様では、医薬製剤/試料の抵抗は、医薬製剤/試料の含水量を決定するために、及び/又は好ましくはある一定のパッケージ形態の医薬製剤/試料の
保存安定性を予想するために決定又は計算される。
【0049】
独立に実施することができる本発明の別の態様は、医薬製剤/試料の抵抗を決定する測定チャンバに関するものである。測定チャンバは、少なくとも2つの電極を有し、電極が医薬製剤/試料によって互いに接続され、及び/又は互いから空間的に分離されるように医薬製剤/試料を収容して電極と直接接触させるように製造される。測定チャンバが医薬製剤/試料を取り囲む雰囲気を封入するように測定チャンバは気密密封することができ、測定チャンバは、医薬製剤/試料を取り囲む雰囲気の含水量を調節するように設定されることが更に提供される。
【0050】
コンパクトではない医薬製剤/試料、従って、粉末又は顆粒などの含水量を決定するために、電極の少なくとも1つは、医薬製剤/試料を収容することができるレシーバ又は空洞を有することができ、レシーバは、電極が直接に互いに電気的に接続されなくても電極との医薬製剤/試料の接触を可能にするように製造される。特に電極の1つは、レシーバの底板を形成し、第2の電極は、ポンチとしてレシーバに入ってレシーバにある医薬製剤/試料を圧縮することができる。しかし、ここでもまた、他の手法が可能である。
【0051】
好ましくは、測定チャンバは、雰囲気の(相対)湿度に影響を与えるか又は湿度を設定する調整手段を有する。好ましくは、測定チャンバ内の電極の隣には、適切な手段、特に容器又は締め具などがあり、適切な手段により、調整手段は、雰囲気の含水量、水分、又は相対湿度を調整手段によって調節するか、又は雰囲気の含水量、水分、又は相対湿度に影響を与えることができるように、チャンバ内に配置することができるが、調整手段は、測定の不純物混入を排除するために電極又は医薬製剤/試料との直接的な接触を得るものではない。
【0052】
電極は、測定チャンバ内で医薬製剤/試料のために接触面の領域に少なくとも位置付けられるか、又は好ましくは位置付けることができる。チャンバは、特に気密チャンバ壁により画定されることができる。チャンバは、好ましくは、医薬製剤/試料をチャンバに入れて電極に接続することができるように開く、特に分割することができる。
【0053】
測定チャンバ内に設けられている電極は、好ましくは医薬製剤/試料の形状及び/又は組成に対応して製造される。特に、電極は、それぞれの医薬製剤/試料の外部形状に、又は外部形状のセグメントに相補的に形成された接触面を有することが提供される。それによって電極と医薬製剤/試料間の再現可能で十分に大きい接触面をもたらすことができる。
【0054】
電極は、好ましくは交換可能に測定チャンバ内に保持される。有利なことに、それによって医薬製剤/試料の形状及び/又は組成に対応する電極を選択することができ、及び/又は測定チャンバ内に取り付けることができる。
【0055】
電極は、クランプ手段及び/又は力測定デバイスを有し、それによって電極を定義可能な及び/又は再現可能な力で医薬製剤/試料に押圧することができることが更に好ましい。これは、試料に作用する過度に大きい力による医薬製剤/試料に及ぼす機械的な悪影響を回避することができる点で医薬製剤/試料の含水量を決定する再現性に有益のみならず有利でもある。
【0056】
電極は、電極を電極間に位置付けられる医薬製剤/試料に押圧することができるように、好ましくは、互いに対して移動することができるように測定チャンバ内に保持される。従って、特に、電極の少なくとも1つは、進行及び/又は摺動することができるか、移動可能にすることができ、又は何らかの他の方法で移動することができる。このようにして、電極は、医薬製剤/試料の挿入のために互いに別々に移動することができ、医薬製剤/試料を電極間に配置した後に、電極を医薬製剤/試料と直接接触させることができる。これを行うために、電極は、圧力で医薬製剤/試料に好ましくは押圧される。
【0057】
測定チャンバは、好ましくは、医薬製剤/試料の抵抗を測定するために製造された1つの測定デバイスを有する。測定デバイスは、電位計とすることができ、又は電位計を有することができ、及び/又は差動電圧及び差動電流の測定に基づく抵抗の決定のために製造することができる。
【0058】
電極は、好ましくは測定デバイスに電気的に接続される。従って、これを行うために、電極は、導電性ケーブルに接続することができ、導電ケーブルは、特に測定チャンバから出て、電極を測定デバイスに電気的に接続する。ケーブルは、それぞれの測定を損なわないように好ましくはシールド(遮蔽)され、及び/又は帯電防止型である。測定デバイスは、好ましくはチャンバ及び/又は雰囲気の外側に位置付けられる。
【0059】
測定チャンバは、好ましくは、雰囲気の(相対)湿度の決定のための水分センサを有する。このようにして、雰囲気の(相対)湿度が調整手段によって又は何らかの他の方法で正しく設定されたか否かをモニタ及び/又は制御することができる。これに代えて又はこれに加えて、雰囲気の(相対)湿度は、水分センサによって制御又は調節することができる。例えば、水分センサの測定値に応じて、調整手段の量又は作用に対し、特に調整手段の量を変えることにより、雰囲気を(部分的に)覆うことにより、及び/又は交換及び/又は移動することによって影響を与えることができる。
【0060】
水分決定装置及び/又は割り当て手段は、計器リード及び電極を含む測定配置の望ましくないいわゆる寄生効果を考慮又は排除することが好ましい。較正をこの目的のために行うことができる。好ましくは、較正のために、短絡が電極間に確立され、それによって測定配置の抵抗画分が決定又は測定され、測定配置の抵抗画分は、その後に、医薬製剤/試料の抵抗の決定において考慮され、特に差し引かれる。
【0061】
測定チャンバは、決定された抵抗に対応する医薬製剤/試料の含水量の決定及び好ましくは出力のための水分決定装置を有することが更に好ましい。水分決定装置は、この目的のために割り当て手段を有することができ、又は割り当て手段にアクセスし、抵抗を測定した後に、例えば、対応する値を割り当て表から読み取ることにより、又は割り当て関数への挿入により、確認された抵抗に対応する含水量を決定することができる。
【0062】
更に、測定チャンバは、好ましくは
保存安定性決定装置を有し、
保存安定性決定装置は、含水量を用いて、ある一定のパッケージ内の医薬製剤/試料の
保存安定性を計算し、好ましくはこの
保存安定性を出力するように製造される。従って、特に、測定デバイスの1又は2以上の測定は、医薬製剤/試料の1又は2以上の試料で自動的に評価され、1又は2以上のある一定のパッケージ内に包装された医薬製剤/試料の
保存安定性を予想するために、かつ好ましくは予想の比較により有利な適切なパッケージを選択するか又は適切なパッケージの対応する選択を提供するために、パッケージの特性と組み合わせて使用されることが提供される。
【0063】
本発明の範囲内の含水量は、好ましくは、乾燥によって物質及び/又は医薬製剤/試料から除去することができる水の画分である。特に用語「含水量」は、それが動的水蒸気吸着測定(DVS測定)、カールフィッシャー滴定、又は重力測定乾燥炉法のような既知の基準方法で決定される含水量に対応するように理解される。
【0064】
電気抵抗の決定において自由水及び結合水の両方を考慮することができ、その理由は、この2つは、導電率に寄与するからである。自由水は、例えば、直接イオン移動及び更なるイオン放出によるものであり、結合水は、例えば、結晶構成の変化、又は背景結晶場、従って、フェルミエネルギの変化を通じた、熱的に活性化された直接イオン移動及びイオン放出によるものである。
【0065】
本発明の範囲内の電極は、好ましくは、物質、特に医薬製剤/試料との直接及び/又は電気接触を生成し、及び/又はそれを行うように製造された電導面を有する要素である。電極は、金属から構成することができ、又は金属、好ましくは、金又は白金のような貴金属を有することができる。しかし、基本的に他の導電材料も可能である。
【0066】
好ましくは、本発明の範囲内の用語「抵抗」は、関連又は説明から生じる何か別のものを除いて、常に、特に電極間の医薬製剤/試料の特に電気及び/又はオーム抵抗を意味する。本発明の範囲では、抵抗は、好ましくは、いわゆるDC抵抗及び/又はインピーダンスの実部である。しかし、これに代えて又はこれに加えて、反応挙動、例えば、医薬製剤/試料の容量性挙動も考慮することができる。
【0067】
本発明の範囲では、医薬製剤/試料は、好ましくは、1又は2以上の活物質及び/又は成分及び/又は1又は2以上のアジュバントを有する物質である。
【0068】
活性成分及び/又は活物質は、好ましくは、有用な治療又は何らかの他の方法での生物の身体又はその機能への作用に適する生理活物質である。
【0069】
アジュバントは、特に医薬担体又は成分及び/又は活物質担体である。アジュバントは、好ましくは薬理的及び/又は毒物学的に不活性である。アジュバントは、活物質及び/又は成分を担持し、成分及び/又は活物質の作用に影響を及ぼすか又はこの作用を高め、医薬製剤/試料にその形状を与え、生産段階を改善し、活物質及び/又は成分放出の持続時間及び速度を制御し、及び/又は十分な
保存安定性をもたらすために医薬製剤/試料を機械的又は化学的に安定させるように、製造することができる。
【0070】
本発明の範囲内の医薬製剤/試料は、特に室温又は300Kで、好ましくは固体である。この固体は、好ましくはコンパクトな形態、特にカプセル形態、又はタブレット形態で存在するが、顆粒、粉末として顆粒形態で、球状体の形態で、又は何らかの他の形態で存在することができる。医薬製剤/試料は、固形医薬製剤/試料が好ましいが、特に膏薬、ジェル、クリーム、ペーストとすることができ、また液体又は気体とすることもできる。
【0071】
本発明の範囲内の用語「雰囲気」は、好ましくは、ガス状物質であり、ガス状物質は、特に常圧又は大気圧でガス状であり、測定チャンバ内で医薬製剤/試料及び/又は電極を取り囲むと理解しなければならない。特に、ガス状物質は、空気、窒素、及び/又は保護ガスである。雰囲気は、ガス状の水を有することができ、それによって水を有する雰囲気の飽和に応じて雰囲気の(相対)湿度が生じる。
【0072】
好ましくは、本発明において、用語「電流」、好ましくは同じく「差動電流」又は「電流差分」のような組合せ用語は、正反対のことが明示的に言及されるか又は文脈から生じる時を除き、常に、医薬製剤/試料を通って流れている電流を意味する。
【0073】
用語「電圧」、好ましくは、同じく「差動電圧」又は「電圧差分」のような組合せ用語を本発明に使用する時に、反対のことが文脈から生じないか又は説明されていない場合は、存在するか又は医薬製剤/試料にわたって降下している電圧が好ましくは常に意味される。
【0074】
独立に実施することができる本発明の別の態様は、好ましくは顆粒乾燥剤のためのパッケージに関し、パッケージは、好ましくは、少なくともセグメント単位で水蒸気を通し、水分感応抵抗装置を有し、水分感応抵抗装置において、電気抵抗は、水分の変化又は抵抗装置の含水量と共に変化し、抵抗装置との電気的接触は、好ましくはパッケージの外側で異なるセグメント上で可能であり、従って、接点及び/又はセグメントは、抵抗装置の電気抵抗を測定することができるように抵抗装置によって互いの間に電気的に接続される。
パッケージは、好ましくは乾燥剤を有する。
【0075】
乾燥剤、又はパッケージで包装されたか又は包装されることになる何らかの他の物質の状態に対して容易に、迅速に、かつ経済的に結論を引き出すことができるように抵抗を測定することによって対応するパッケージを使用することができることが確認されている。
【0076】
好ましくは、抵抗装置は、フィルム状及び/又はストリップ状である。パッケージが抵抗装置によって全体的又は部分的に形成されることが更に好ましい。
【0077】
抵抗装置が付随するストリップによって形成され、好ましくは、付随するストリップは、パッケージに沿っており、及び/又はパッケージに取り付けられることが好ましい。
【0078】
抵抗装置は、好ましくは電気抵抗の強力な水分依存度を有する配向ポリアミド及び/又は何らかの他の材料を有するか、又は配向ポリアミド及び/又は何らかの他の材料から形成され、好ましくは、それによってIEC 60093に従って抵抗装置の乾燥した状態と(気圧的に)湿潤な状態との間で測定された電気抵抗は、10倍又は100倍よりも大きく異なり、特に500倍よりも大きく異なるようになっている。
【0079】
好ましくは、抵抗装置(41)が配置され、パッケージ(40)は、パッケージ(40)内にパッケージングされる内容物が抵抗装置(41)と接続され、又はそれと接触しており、及び/又は抵抗を用いて水又は水蒸気を交換することが装置(41)に提供されるように製造される。
【0080】
独立に実施することができる本発明の別の態様は、水蒸気を少なくとも部分単位で通すパッケージを生成する方法、1つの水分依存の電気抵抗をパッケージ上及び/又はパッケージ内に有する抵抗装置に関する。
【0081】
特に、互いに独立に又は組み合わせて同じく実施することができる以下の態様は、更に有利である。
【0082】
包装手段、パッケージ、及びデバイスの水分含量は、好ましくは導電率を使用して決定される。
【0083】
特に固体形態の、医薬製品の水分含量の測定及び/又は決定は、タブレットコア、フィルムタブレット、顆粒、粉末、及びカプセルの特定の程度に即して、好ましくは導電率を使用して行われる。
【0084】
測定及び/又は決定の精度は、好ましくは密封されたチャンバ内の試料の調整を保証することによって改善される。
【0085】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、好ましくは事前調整された乾燥剤をチャンバに装備することによって達成される。
【0086】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、飽和塩溶液及び乾燥剤、例えば、シリカゲルの組合せを使用することによって改善される。
【0087】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、適切な電極又は接点材料によって改善することができ、特に電極又は接点材料は、試料の形態及び導電性において同時に交換可能であり、適応され、及び/又は適応可能である。
【0088】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、電極として圧力及び/又は圧縮ポンチ(特にタブレット化工具と形状が同一)を使用することによって改善することができる。
【0089】
測定精度は、DVSと例えばCRDS及び/又は微量水分との間の組合せによって改善することができる。
【0090】
好ましくは、コーティングの水分含量が測定され、又は測定がそれに拡張される。
【0091】
好ましくは、水分含量測定は、例えば、フィルムタブレット及びコーティング上の面測定によって行われる。
【0092】
好ましくは、簡素化された「プラットフォーム溶液」が、同じコーティングを有する製品に対して調製される。
【0093】
測定及び/又は決定及び/又は較正の精度は、好ましくは、「塗布センサ」として特に抵抗の高水分依存度を有するコーティングの使用によって改善される。コーティングは、医薬製剤と緊密に適合し、それによってコーティングの抵抗測定は、医薬製剤の含水量に関する結論を引き出すのに使用することができる。
【0094】
提案する方法及び/又は抵抗測定は、好ましくは、試料
保存安定性、特に決定されるゼラチンカプセルなどの抵抗と脆性間の特に相関を決定するのに使用される。
【0095】
提案する方法及び/又は抵抗測定は、好ましくは、タブレット及び/又はカプセル又は他の医薬製剤の抵抗と硬度の相関を決定するのに使用される。
【0096】
提案する方法及び/又は抵抗測定は、好ましくは、緩い乾燥剤上で補助ストリップ、例えば、OPAの助けを借りて使用される。
【0097】
提案する方法又は抵抗測定は、好ましくは、緩い医薬製剤、例えば、粉末、顆粒、並びに圧縮医薬製剤、例えば、圧縮物、タブレット、例えば、スティックパック内のミニタブレットと、活物質及び/又は成分及びアジュバントとに適用される。
【0098】
精度は、プレス加工によって緩い試料を圧縮することによって改善される。
【0099】
試料ダイは、好ましくは、電気接点として使用される。
【0100】
誤差発生源としての電気抵抗の圧力依存度は、好ましくは、特にいわゆる「圧力プラトー」において試料に対して一定圧力を掛けることによって少なくとも基本的に排除される。
【0101】
提案する方法は、好ましくは、アジュバント、活物質及び/又は成分、及び原材料上の水分含量測定に使用される。
【0102】
提案する方法は、好ましくは、カプセルに関する硬度、脆性、及び/又は粘着性のモニタに使用される。
【0103】
包装手段の水分含量は、好ましくは間接的に、例えば、パッケージフィルム内で、好ましくは「コピー測定」を支持された材料、例えば、oPAに使用して測定される。
【0104】
提案する方法は、好ましくは、緩みのない試料(例えば、機械固定)を測定するのに使用される。
【0105】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、好ましくは、測定チャンバ内のタブレットの調整により、及び較正及び測定のための可変空気容量によって改善される。
【0106】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、好ましくは、注入/挿入プローブによって相対湿度を検査することによって改善される。
【0107】
測定及び/又は決定又は較正の精度は、好ましくは、特殊な取り扱い(例えば、洗浄、手袋、短いケーブル)によって漏れ電流を最小にすることによって改善される。
【0108】
好ましくは、多試料DVS装置を試料の並列調整に使用することによって、時間が較正測定において節約される。
【0109】
測定及び/又は決定及び/又は較正の精度を改善するために、試料と電極の間の接触面積は、好ましくは試料を測定チャンバ内で圧縮することによって拡大される。
【0110】
好ましくは、精度は、粉末測定チャンバを用いて圧力プラトー領域(粉末の最適圧縮)における測定によって達成される。
【0111】
本発明の異なる態様は、互いに組み合わせることができ、特に提案する方法に関連して説明する態様、及び/又は提案する測定チャンバに関連して説明する態様は、個々に又は併せて提案する使用の一部を形成することができる。
【0112】
本発明の他の利点、態様、特徴、及び特性は、特許請求の範囲から及び本発明を使用する好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。