(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかは、前記第1の基地局の無線周波数帯域に含まれる前記第1の所定帯域と、前記第2の基地局の無線周波数帯域に含まれる前記第2の所定帯域を示す情報を報知し、
前記第2の端末は、前記第1又は第2の所定帯域を用いて前記第1の端末との間の直接通信を行い、又は、前記第1の端末は、前記第1又は第2の所定帯域を用いて前記第2の端末との間の直接通信を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の基地局であって、
前記第1の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第1の所定帯域と、前記第2の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第2の所定帯域とを示す制御情報を送信し、
前記第1の端末が前記第1又は第2の所定帯域を用いてディスカバリ信号を前記第2の端末に対して送信した後、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信の許可に関する制御情報を前記第1の端末に対して送信する送信部を備えることを特徴とする基地局。
第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の端末であって、
前記第1の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第1の所定帯域と、
前記第2の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第2の所定帯域と
を示す情報を前記第1の基地局から受信し、
更に、前記第2の端末との同期確立後に前記第1の基地局から送信された前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信の許可に関する制御情報を受信する受信部と、
前記第1又は第2の所定帯域を用いて前記同期確立のためのディスカバリ信号を前記第2の端末に対して送信する送信部と、
前記許可に関する制御情報を受信した後、前記第1又は第2の所定帯域を使用して前記第2の端末との間の直接通信を行う通信部と、
を備えることを特徴とする端末。
第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の基地局による通信方法であって、
前記第1の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第1の所定帯域と、
前記第2の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第2の所定帯域とを示し情報を報知し
前記第1の端末が前記第1又は第2の所定帯域を用いてディスカバリ信号を前記第2の端末に対して送信した後、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信の許可に関する制御情報を前記第1の端末に対して送信する
ことを特徴とする通信方法。
第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の端末による通信方法であって、
前記第1の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第1の所定帯域と、前記第2の基地局に割り当てられた無線周波数帯域に含まれる前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な前記第2の所定帯域とを示す情報を前記第1の基地局から受信し、
前記第1の基地局から送信された前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信の許可に関する制御情報を受信し、
前記第1又は第2の所定帯域を用いてディスカバリ信号を前記第2の端末に対して送信し、
受信した前記第1と第2の端末間の通信の許可に関する制御情報に基づいて前記第1又は第2の所定帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行う
ことを特徴とする通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を参照して、本発明にかかる無線通信システム、基地局、端末および通信方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる無線通信システム)
図1は、実施の形態1にかかる無線通信システムの一例を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1にかかる無線通信システム100は、たとえば、UE101,102(User Equipment:ユーザ端末)と、eNB111,112(evolved Node B)と、を含む。
【0011】
eNB111は、A社によって運用されている基地局である。eNB112は、D社によって運用されている基地局である。A社およびD社は、互いに異なるオペレータ(通信事業者)である。eNB111,112のそれぞれは、ネットワーク120に接続されている。ネットワーク120は、たとえばインターネットなどの広域ネットワークである。
【0012】
UE101は、A社と契約しているユーザの端末である。UE101は、eNB111に無線接続し、eNB111を介してネットワーク120(NW)との間で通信が可能である。UE102は、D社と契約しているユーザの端末である。UE102は、eNB112に無線接続し、eNB112を介してネットワーク120との間で通信が可能である。UE101,102は、互いに直接通信を行うD2D通信が可能である。
【0013】
なお、無線通信システム100における基地局には、eNB111,112などのeNBに限らず、移動体通信網の各種の基地局を用いることができる。また、無線通信システム100における端末には、UE101,102などの(UE)に限らず、移動体通信網の各種の端末を用いることができる。
【0014】
(各オペレータに割り当てられた帯域)
図2は、各オペレータに割り当てられた帯域の一例を示す図である。
図2において、横軸は周波数を示している。帯域201(A社帯域)は、A社に対して割り当てられた無線周波数帯域である。UE101は、eNB111との間で帯域201を用いた無線通信を行う。帯域201には、A社のUE(たとえばUE101)と、A社と異なるオペレータのUE(たとえばUE102)と、の間のD2D通信に使用可能な周波数帯域f1(所定帯域)が含まれている。
【0015】
帯域202(D社帯域)は、D社に対して割り当てられた無線周波数帯域である。UE102は、eNB112との間で帯域202を用いた無線通信を行う。帯域202には、D社のUE(たとえばUE102)と、D社と異なるオペレータのUE(たとえばUE101)と、の間のD2D通信に使用可能な周波数帯域f2(所定帯域)が含まれる。
【0016】
周波数帯域f1,f2は、たとえば、他オペレータのUEとのD2D通信の専用の周波数帯域とすることができる。これにより、オペレータが異なるUE間のD2D通信を、基地局端末間の通信などの他の通信との間の干渉を抑えつつ行うことができる。または、周波数帯域f1,f2は、たとえば、他オペレータのUEとのD2D通信と、基地局端末間の通信などの他の通信と、の共用の周波数帯域とすることができる。これにより、他の通信に割り当て可能なリソースの減少を抑えつつ、他オペレータのUEとのD2D通信を行うことができる。
【0017】
周波数帯域f1,f2は、たとえばeNB111,112の設置時に設定されるシステ
ム固定の周波数とすることができる。また、eNB111,112が互いにネットワーク120を経由して通信を行うことにより周波数帯域f1,f2を決定するようにしてもよい。また、eNB111,112がそれぞれ周波数帯域f1,f2を自局で周期的に決定するようにしてもよい。
【0018】
なお、
図2に示した例では、帯域201,202が互いに隣接しているが、帯域201,202は互いに離れた周波数帯域であってもよい。また、
図2に示した例では、帯域201が帯域202の低周波側の周波数帯域であるが、帯域201が帯域202の高周波側の周波数帯域であってもよい。
【0019】
実施の形態1においては、UE101のデータ送信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用する場合について説明する。
【0020】
(実施の形態1にかかる無線通信システムにおける動作)
図3は、実施の形態1にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。無線通信システム100においては、たとえば
図3に示す各ステップが実行される。まず、eNB111(A社)およびeNB112(D社)が、D2D用帯域情報を交換する(ステップS301)。
【0021】
たとえば、eNB111は、自局の帯域201のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f1を示すD2D用帯域情報をeNB112へ送信する。また、eNB112は、自局の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2を示すD2D用帯域情報をeNB111へ送信する。ステップS301によるD2D用帯域情報の交換には、たとえばeNB111とeNB112とを接続するX2インタフェースを用いることができる。
【0022】
つぎに、eNB111が、自局の帯域201のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f1と、ステップS301によって得られた周波数帯域f2と、を示すD2D用帯域情報を含む報知情報をUE101へ送信する(ステップS302)。これにより、周波数帯域f1,f2をUE101へ通知することができる。D2D用帯域情報を含む報知情報は、たとえば周期的に送信される。
【0023】
なお、周波数帯域f1については、周波数帯域f2と異なるタイミングでUE101へ通知するようにしてもよい。また、周波数帯域f1をUE101のメモリに予め記憶しておき、周波数帯域f1をUE101へ通知しないようにしてもよい。
【0024】
ステップS302によって送信される報知情報には、たとえばSIB(System Information Block:システム情報ブロック)やMIB(Master
Information Block:マスタ情報ブロック)を用いることができる。一例としては、3GPPのTS36.331には、SIBに“Inter Operator D2D Frequency”(仮称)の領域が定義されており、ステップS302によって送信される報知情報にはこの領域を用いることができる。
【0025】
また、eNB112が、自局の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2と、ステップS301によって得られた周波数帯域f1と、を示すD2D用帯域情報を含む報知情報をUE102へ送信する(ステップS303)。これにより、周波数帯域f1,f2をUE102へ通知することができる。
【0026】
なお、周波数帯域f2については、周波数帯域f1と異なるタイミングでUE102へ通知するようにしてもよい。また、周波数帯域f2をUE102のメモリに予め記憶して
おき、周波数帯域f2をUE102へ通知しないようにしてもよい。ステップS303によって送信される報知情報には、たとえばSIBやMIBを用いることができる。
【0027】
つぎに、UE101が、自端末が属するA社の帯域201のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f1によってディスカバリ信号(無線信号)をUE102へ送信する(ステップS304)。
図3に示す例では、UE101は、ディスカバリ信号を複数回送信している。
【0028】
これに対して、UE102は、ステップS303によって通知された周波数帯域f1の受信処理を行うことにより、ステップS304においてUE101からの周波数帯域f1のディスカバリ信号を受信することができる。そして、UE102は、受信したディスカバリ信号に基づいてUE101との間で同期を確立する(ステップS305)。
【0029】
つぎに、UE102は、自端末が属するD社の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2によって、同期を確立したことを示す同期確立信号(無線信号)をUE101へ送信する(ステップS306)。これに対して、UE101は、ステップS302によって通知された周波数帯域f2の受信処理を行うことにより、ステップS306においてUE102からの同期確立信号を受信することができる。
【0030】
つぎに、UE101は、D2D通信によるUE102へのデータ送信の許可を要求する送信許可要求信号をeNB111へ送信する(ステップS307)。ステップS307による送信許可要求信号の送信には、たとえば、eNB111によってUE101に割り当てられた上りの制御チャネルを用いることができる。
【0031】
つぎに、eNB111が、D2D通信によるUE102へのデータ送信を許可する送信許可信号をUE101へ送信する(ステップS308)。ステップS308による送信許可信号の送信には、たとえば、eNB111によってUE101に割り当てられた下りの制御チャネルを用いることができる。
【0032】
つぎに、UE101が、周波数帯域f1によって、D2D通信によるUE102へのデータ送信(無線信号の送信)を行う(ステップS309)。ステップS309のデータ送信は、たとえば周波数帯域f1に含まれる周波数によって行われる。これに対して、UE102は、ステップS303によって通知された周波数帯域f1の受信処理を行うことにより、ステップS309においてUE101からのデータを受信することができる。
【0033】
たとえば、UE101は、周波数帯域f1のうちの予め指定されている周波数によってデータ送信を行ってもよい。また、UE101は、周波数帯域f1のうちの、ステップS304によって送信したディスカバリ信号(たとえばディスカバリ信号のシーケンス番号)に応じた周波数によってデータ送信を行ってもよい。また、UE101は、ステップS304によって送信したディスカバリ信号によってUE102へ通知した周波数によってデータ送信を行ってもよい。これにより、UE102は、周波数帯域f1の全域の受信処理を行わなくても、UE101からのデータを受信することができる。
【0034】
また、eNB111が、ステップS307によって送信許可要求信号を受信すると、周波数帯域f1のうちのUE101からUE102へのデータ送信に使用させる周波数を決定してもよい。そして、eNB111は、決定結果をステップS308の送信許可信号に格納する。この場合は、UE101は、ステップS309において、送信許可信号に格納された決定結果が示す周波数によりD2D通信によるUE102へのデータ送信を行う。
【0035】
または、UE101は、周波数帯域f1のうちのUE102へのデータ送信に使用する
周波数を自端末で決定してもよい。この場合は、UE101は、ステップS309において、自端末で決定した周波数によってUE102へのデータ送信を行う。この場合は、eNB111は、UE101からUE102へのデータ送信に使用させる周波数の決定を行わなくてもよい。
【0036】
(eNB)
図4Aは、eNBの一例を示す図である。
図4Bは、
図4Aに示したeNBにおける信号の流れの一例を示す図である。eNB111,112のそれぞれは、たとえば
図4A,
図4Bに示すeNB400により実現することができる。
【0037】
eNB400は、受信アンテナ401と、受信機402と、L1受信部403と、上位レイヤ処理部404と、L1送信部405と、送信機406と、送信アンテナ407と、報知情報生成部408と、送信許可判定部409と、を備える。
【0038】
受信機402は、受信アンテナ401を介して、他の通信装置(たとえばUE)から無線送信された信号を受信する。そして、受信機402は、受信した信号をL1受信部403へ出力する。L1受信部403は、受信機402から出力された信号のL1(物理層)の受信処理を行う。そして、L1受信部403は、L1の受信処理によって得られたデータを上位レイヤ処理部404へ出力する。
【0039】
上位レイヤ処理部404は、L1受信部403から出力されたデータの上位レイヤの受信処理を行う。上位レイヤ処理部404による受信処理には、たとえばL2(MAC層:Media Access Control layer)の受信処理が含まれる。上位レイヤ処理部404は、受信処理によって得られたデータを出力する。上位レイヤ処理部404から出力されたデータは、たとえばネットワーク120へ送信される。
【0040】
また、上位レイヤ処理部404は、たとえばネットワーク120から受信したデータの上位レイヤの送信処理を行う。上位レイヤ処理部404による送信処理には、たとえばL2の送信処理が含まれる。上位レイヤ処理部404は、送信処理によって得られたデータをL1送信部405へ出力する。
【0041】
また、上位レイヤ処理部404は、自局からの報知情報に格納する情報を報知情報生成部408へ出力する。報知情報に格納する情報には、自局の帯域のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域が含まれる。また、報知情報に格納する情報には、他社の帯域のうちの自局とのD2D通信に使用可能な周波数帯域を示すD2D用帯域情報が含まれる。このD2D用帯域情報は、たとえばX2インタフェースなどを用いて他社のeNBから受信することができる。
【0042】
また、上位レイヤ処理部404は、自局の帯域のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域を示すD2D用帯域情報を、たとえばX2インタフェースなどを用いて他社のeNBへ送信する。また、上位レイヤ処理部404は、L1受信部403から出力されたデータに含まれる送信許可要求信号を送信許可判定部409へ出力する。
【0043】
L1送信部405は、上位レイヤ処理部404、報知情報生成部408および送信許可判定部409から出力されたデータや各情報のL1の送信処理を行う。そして、L1送信部405は、L1の送信処理に応じた信号(送信信号)を送信機406へ出力する。送信機406は、送信アンテナ407を介して、L1送信部405から出力された信号を他の通信装置へ無線送信する。
【0044】
報知情報生成部408は、上位レイヤ処理部404から出力された情報を格納した報知
情報を生成する。報知情報生成部408によって生成される報知情報には、たとえばSIBやMIBが含まれる。報知情報生成部408は、生成した報知情報をL1送信部405へ出力する。
【0045】
送信許可判定部409は、上位レイヤ処理部404から送信許可要求信号が出力されると、D2D通信によるデータ送信を許可するか否かを判定する。たとえば、送信許可判定部409は、上位レイヤ処理部404に対して無線リソースの空き状態を問い合わせ、問い合わせ結果に応じて判定を行うことができる。送信許可判定部409は、D2D通信によるデータ送信を許可すると判定すると、送信許可信号をL1送信部405へ出力する。
【0046】
D2D用帯域情報を含む報知情報を送信する送信部は、L1送信部405、送信機406、送信アンテナ407および報知情報生成部408により実現することができる。
【0047】
図4Cは、eNBのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4A,
図4Bに示したeNB400は、たとえば
図4Cに示す通信装置430により実現することができる。通信装置430は、CPU431(Central Processing Unit)と、メモリ432と、無線通信インタフェース433と、有線通信インタフェース434と、を備える。CPU431、メモリ432、無線通信インタフェース433および有線通信インタフェース434は、バス439によって接続される。
【0048】
CPU431は、通信装置430の全体の制御を司る。メモリ432には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU431のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置430を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU431によって実行される。
【0049】
無線通信インタフェース433は、無線によって通信装置430の外部(たとえばUE)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース433は、CPU431によって制御される。
【0050】
有線通信インタフェース434は、有線によって通信装置430の外部(たとえば上位装置や他のeNB)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース434は、CPU431によって制御される。たとえば、有線通信インタフェース434には、他のeNBとの間で
図3に示したステップS301の情報交換を行うためのX2インタフェースが含まれる。
【0051】
図4A,
図4Bに示した受信アンテナ401、受信機402、送信機406および送信アンテナ407は、たとえば無線通信インタフェース433により実現することができる。
図4A,
図4Bに示したL1受信部403、上位レイヤ処理部404、L1送信部405、報知情報生成部408および送信許可判定部409は、たとえばCPU431およびメモリ432により実現することができる。
【0052】
(A社側のUE)
図5Aは、A社側のUEの一例を示す図である。
図5Bは、
図5Aに示したUEにおける信号の流れの一例を示す図である。
図3に示したUE101は、たとえば
図5A,
図5Bに示すUE101により実現することができる。
【0053】
UE101は、受信アンテナ501と、受信機502と、L1受信部503と、上位レ
イヤ処理部504と、L1送信部505と、送信機506と、送信アンテナ507と、を備える。また、UE101は、D2D用帯域情報取得部508と、送信許可設定部509と、D2D信号設定部510と、を備える。
【0054】
受信機502は、受信アンテナ501を介して、他の通信装置(たとえばeNB)から無線送信された信号を受信する。そして、受信機502は、受信した信号をL1受信部503へ出力する。L1受信部503は、受信機502から出力された信号のL1(物理層)の受信処理を行う。そして、L1受信部503は、L1の受信処理によって得られたデータを上位レイヤ処理部504およびD2D用帯域情報取得部508へ出力する。
【0055】
上位レイヤ処理部504は、L1受信部503から出力されたデータの上位レイヤの受信処理を行う。上位レイヤ処理部504による受信処理には、たとえばL2の受信処理が含まれる。また、上位レイヤ処理部504は、上位レイヤの送信処理を行う。上位レイヤ処理部504による送信処理には、たとえばL2の送信処理が含まれる。上位レイヤ処理部504は、送信処理によって得られたデータをL1送信部505へ出力する。
【0056】
また、上位レイヤ処理部504は、自端末が属するA社の帯域201のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f1をD2D信号設定部510へ通知する。また、上位レイヤ処理部504は、D2D用帯域情報取得部508から出力されたD2D用帯域情報が示す周波数帯域f2をD2D信号設定部510へ通知する。
【0057】
また、上位レイヤ処理部504は、D2D通信の実行要求が発生すると、D2D通信要求を送信許可設定部509へ出力する。また、上位レイヤ処理部504は、L1受信部503から出力されたデータに含まれる送信許可信号を送信許可設定部509へ出力する。
【0058】
L1送信部505は、上位レイヤ処理部504から出力されたデータのL1の送信処理を行う。そして、L1送信部505は、L1の送信処理に応じた信号(送信信号)を送信機506へ出力する。送信機506は、送信アンテナ507を介して、L1送信部505から出力された信号を他の通信装置へ無線送信する。
【0059】
D2D用帯域情報取得部508は、L1受信部503から出力されたデータに含まれる他社のeNBからのD2D用帯域情報を取得する。そして、D2D用帯域情報取得部508は、取得したD2D用帯域情報を上位レイヤ処理部504へ出力する。
【0060】
送信許可設定部509は、上位レイヤ処理部504から出力されたD2D通信要求に基づいて、送信許可要求信号をL1送信部505へ出力する。これにより、送信許可要求信号がeNB111へ送信される。また、送信許可設定部509は、送信許可要求信号に対する送信許可信号が上位レイヤ処理部504から出力されると、D2D通信を実行させるようにL1送信部505を制御する。
【0061】
D2D信号設定部510は、上位レイヤ処理部504から通知された周波数帯域f2の受信処理を行うように受信機502を制御する。また、D2D信号設定部510は、上位レイヤ処理部504から通知された周波数帯域f1によってD2D通信の送信を行うように送信機506(またはL1送信部505)を制御する。
【0062】
D2D用帯域情報を含む報知情報を受信する受信部は、たとえば受信アンテナ501、受信機502、L1受信部503およびD2D用帯域情報取得部508により実現することができる。また、受信された報知情報に基づいてD2D通信(直接通信)を行う通信部は、たとえば受信アンテナ501、受信機502、L1受信部503、L1送信部505、送信機506、送信アンテナ507およびD2D信号設定部510により実現すること
ができる。
【0063】
(D社側のUE)
図5Cは、D社側のUEの一例を示す図である。
図5Dは、
図5Cに示したD社側のUEにおける信号の流れの一例を示す図である。
図3に示したUE102は、たとえば
図5C,
図5Dに示すUE102により実現することができる。
図5C,
図5Dにおいて、
図5A,
図5Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
UE102は、受信アンテナ501と、受信機502と、L1受信部503と、上位レイヤ処理部504と、L1送信部505と、送信機506と、送信アンテナ507と、を備える。また、UE102は、D2D用帯域情報取得部508と、ディスカバリ信号検出部531と、同期確立信号設定部532と、D2D信号設定部533と、を備える。L1受信部503は、L1の受信処理によって得られたデータを上位レイヤ処理部504、D2D用帯域情報取得部508およびディスカバリ信号検出部531へ出力する。
【0065】
上位レイヤ処理部504は、自端末が属するD社の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2をD2D信号設定部533へ通知する。また、上位レイヤ処理部504は、D2D用帯域情報取得部508から出力されたD2D用帯域情報が示す周波数帯域f1をD2D信号設定部533へ通知する。また、上位レイヤ処理部504は、D2D通信の実行要求が発生すると、D2D通信要求を同期確立信号設定部532へ出力する。
【0066】
L1送信部505は、上位レイヤ処理部504および同期確立信号設定部532から出力されたデータおよび信号のL1の送信処理を行う。
【0067】
ディスカバリ信号検出部531は、L1受信部503から出力されたデータに含まれる、UE101からのディスカバリ信号を検出する。そして、ディスカバリ信号検出部531は、検出したディスカバリ信号を上位レイヤ処理部504および同期確立信号設定部532へ出力する。
【0068】
同期確立信号設定部532は、上位レイヤ処理部504からD2D通信要求が出力されると、ディスカバリ信号検出部531から出力されたディスカバリ信号に基づいて、UE101との間で同期を確立する。そして、同期確立信号設定部532は、同期が確立すると、同期確立信号をL1送信部505へ出力する。
【0069】
D2D信号設定部533は、上位レイヤ処理部504から通知された周波数帯域f1の受信処理を行うように受信機502を制御する。また、D2D信号設定部533は、上位レイヤ処理部504から通知された周波数帯域f2によってD2D通信の送信を行うように送信機506(またはL1送信部505)を制御する。
【0070】
また、UE101は、
図5C,
図5Dに示したディスカバリ信号検出部531、同期確立信号設定部532およびD2D信号設定部533を備えていてもよい。また、UE102は、
図5A,
図5Bに示した送信許可設定部509を備えていてもよい。これにより、UE101,102の双方向で、
図3に示した動作と同様の動作を行うことができる。
【0071】
図5Eは、UEのハードウェア構成の一例を示す図である。
図5A,
図5Bに示したUE101は、たとえば
図5Eに示す通信装置550により実現することができる。通信装置550は、CPU551と、メモリ552と、ユーザインタフェース553と、無線通信インタフェース554と、を備える。CPU551、メモリ552、ユーザインタフェース553および無線通信インタフェース554は、バス559により接続される。
【0072】
CPU551は、通信装置550の全体の制御を司る。メモリ552には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU551のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置550を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU551によって実行される。
【0073】
ユーザインタフェース553は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどにより実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどにより実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース553は、CPU551によって制御される。
【0074】
無線通信インタフェース554は、無線によって通信装置550の外部(たとえばeNBや他のUE)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース554は、CPU551によって制御される。たとえば、無線通信インタフェース554には、他のUEとの間でD2D通信を行うインタフェースが含まれる。
【0075】
図5A,
図5Bに示した受信アンテナ501、受信機502、送信機506および送信アンテナ507は、たとえば無線通信インタフェース554により実現することができる。
図5A,
図5Bに示したL1受信部503、上位レイヤ処理部504、L1送信部505、D2D用帯域情報取得部508、送信許可設定部509およびD2D信号設定部510は、たとえばCPU551およびメモリ552により実現することができる。
【0076】
また、
図5C,
図5Dに示したUE102も、たとえば
図5Eに示した通信装置550により実現することができる。
図5C,
図5Dに示した受信アンテナ501、受信機502、送信機506および送信アンテナ507は、たとえば無線通信インタフェース554により実現することができる。
図5C,
図5Dに示したL1受信部503、上位レイヤ処理部504、L1送信部505およびD2D用帯域情報取得部508は、たとえばCPU551およびメモリ552により実現することができる。
図5C,
図5Dに示したディスカバリ信号検出部531、同期確立信号設定部532およびD2D信号設定部533は、たとえばCPU551およびメモリ552により実現することができる。
【0077】
(eNBによる処理)
図6は、eNBによる処理の一例を示すフローチャートである。eNB400は、たとえば
図6に示す各ステップを実行する。
【0078】
まず、eNB400は、オペレータが異なる他のeNBとの間でD2D用帯域情報を互いに送受信する(ステップS601)。たとえば、eNB400は、自局のD2D用周波数を示すD2D用帯域情報を他のeNBへ送信するとともに、オペレータが異なる他のeNBのD2D用周波数を示すD2D用帯域情報を他のeNBから受信する。
【0079】
つぎに、eNB400は、自局および他のeNBのD2D用帯域情報を、自局に接続しているUEへ送信する(ステップS602)。ステップS602によるD2D用帯域情報の送信には、上述したSIBやMIBなどの報知情報を用いることができる。
【0080】
つぎに、eNB400は、自局に接続しているUEから、D2D通信でのデータ送信の許可を要求する送信許可要求信号を受信したか否かを判断し(ステップS603)、送信
許可要求信号を受信するまで待つ(ステップS603:Noのループ)。ステップS603において、送信許可要求信号を受信すると(ステップS603:Yes)、eNB400は、送信許可要求信号の送信元のUEへ送信許可信号を送信し(ステップS604)、一連の処理を終了する。
【0081】
なお、eNB400は、ステップS604において、UEのD2D通信に対して周波数の割り当てを行ってもよい。この場合に、eNB400は、UEのD2D通信に対して周波数を割り当てられた場合は、割り当てた周波数を示す情報を送信許可信号に格納する。また、eNB400は、UEのD2D通信に対して周波数を割り当てられなかった場合は、送信許可信号を送信せずにステップS603へ戻るようにしてもよい。
【0082】
また、ステップS601においてD2D用帯域情報の送受信を行う場合について説明したが、D2D用帯域情報の送信および受信を異なるタイミングで行ってもよい。また、eNB400は、ステップS603において、ステップS602から所定時間経過しても送信許可要求信号を受信しない場合はステップS601へ戻るようにしてもよい。
【0083】
(実施の形態1にかかるA社側のUEによる処理)
図7は、実施の形態1にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。A社側のUE101は、たとえば
図7に示す各ステップを実行する。まず、UE101は、周波数帯域f1,f2を示すD2D用帯域情報を、自端末が接続しているeNB111から受信する(ステップS701)。
【0084】
つぎに、UE101は、D2D通信を実行するか否かを判断し(ステップS702)、D2D通信を実行すると判断するまで待つ(ステップS702:Noのループ)。たとえば、UE101は、UE101のユーザからD2D通信の開始指示を受け付けたり、UE101が実行中のアプリケーションにおいてD2D通信の要求が発生したりした場合にD2D通信を実行すると判断する。なお、たとえば所定時間が経過してもD2D通信を実行すると判断しない場合は、UE101は、ステップS701へ戻ってもよい。
【0085】
ステップS702において、D2D通信を実行すると判断すると(ステップS702:Yes)、UE101は、周波数帯域f1によってディスカバリ信号を送信する(ステップS703)。つぎに、UE101は、UE102から同期確立信号を受信したか否かを判断する(ステップS704)。
【0086】
ステップS704において、同期確立信号を受信していない場合(ステップS704:No)は、UE101は、ステップS702からステップS703へ移行してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS705)。所定時間が経過した場合(ステップS705:Yes)は、UE101は、一連の処理を終了する。所定時間が経過していない場合(ステップS705:No)は、UE101は、ステップS703へ戻る。
【0087】
ステップS704において、同期確立信号を受信した場合(ステップS704:Yes)は、UE101は、自端末が接続しているeNB111へ送信許可要求信号を送信する(ステップS706)。つぎに、UE101は、ステップS706によって送信した送信許可要求信号に対する送信許可信号をeNB111から受信したか否かを判断する(ステップS707)。
【0088】
ステップS707において、送信許可信号を受信していない場合(ステップS707:No)は、UE101は、ステップS704からステップS706へ移行してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS708)。
【0089】
ステップS708において、所定時間が経過した場合(ステップS708:Yes)は、UE101は、一連の処理を終了する。所定時間が経過していない場合(ステップS708:No)は、UE101は、ステップS706による送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えたか否かを判断する(ステップS709)。
【0090】
ステップS709において、送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えた場合(ステップS709:Yes)は、UE101は、一連の処理を終了する。送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えていない場合(ステップS709:No)は、UE101は、ステップS706へ戻る。
【0091】
ステップS707において、送信許可信号を受信した場合(ステップS707:Yes)は、UE101は、周波数帯域f1によってUE102へデータを送信し(ステップS710)、一連の処理を終了する。
【0092】
(実施の形態1にかかるD社側のUEによる処理)
図8は、実施の形態1にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。D社側のUE102は、たとえば
図8に示す各ステップを実行する。まず、UE102は、周波数帯域f1,f2を示すD2D用帯域情報を、自端末が接続しているeNB112から受信する(ステップS801)。
【0093】
つぎに、UE102は、D2D通信を実行するか否かを判断し(ステップS802)、D2D通信を実行すると判断するまで待つ(ステップS802:Noのループ)。たとえば、UE102は、UE102のユーザからD2D通信の開始指示を受け付けたり、UE102が実行中のアプリケーションにおいてD2D通信の要求が発生したりした場合にD2D通信を実行すると判断する。なお、たとえば所定時間が経過してもD2D通信を実行すると判断しない場合は、UE102は、ステップS801へ戻ってもよい。
【0094】
ステップS802において、D2D通信を実行すると判断すると(ステップS802:Yes)、UE102は、周波数帯域f1の受信処理を開始する(ステップS803)。つぎに、UE102は、周波数帯域f1によってディスカバリ信号を受信したか否かを判断する(ステップS804)。
【0095】
ステップS804において、ディスカバリ信号を受信していない場合(ステップS804:No)は、UE102は、ステップS803からステップS804へ移行してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS805)。所定時間が経過した場合(ステップS805:Yes)は、UE102は、一連の処理を終了する。所定時間が経過していない場合(ステップS805:No)は、UE102は、ステップS804へ戻る。
【0096】
ステップS804において、ディスカバリ信号を受信した場合(ステップS804:Yes)は、UE102は、受信したディスカバリ信号に基づいてUE101との間で同期を確立する(ステップS806)。つぎに、UE102は、UE101へ同期確立信号を送信する(ステップS807)。つぎに、UE102は、周波数帯域f1によってUE101からデータを受信し(ステップS808)、一連の処理を終了する。
【0097】
(実施の形態1にかかる無線通信システムにおける動作の変形例)
図9は、実施の形態1にかかる無線通信システムにおける動作の変形例を示すシーケンス図である。無線通信システム100においては、たとえば
図9に示す各ステップが実行されてもよい。
【0098】
図9に示すステップS901〜S906は、
図3に示したステップS301〜S306
と同様である。ただし、ステップS902において送信される報知情報には、周波数帯域f1,f2を示す情報に加えて、周波数帯域f1によるD2D通信のデータ送信を許可することを示す送信許可フラグが含まれている。ステップS901〜S906のつぎに、UE101が、ステップS907へ移行する。ステップS907は、
図3に示したステップS309と同様である。
【0099】
このように、ステップS902によって送信される報知情報に送信許可フラグを含めることで、UE101からeNB111への送信許可要求信号の送信と、eNB111からUE101への送信許可信号の送信と、を省くことが可能になる。この場合は、
図6に示したステップS602において、D2D用帯域情報とともに送信許可フラグがUEへ送信される。また、ステップS603,S604を省くことができる。また、
図7に示したステップS701において、D2D用帯域情報とともに送信許可フラグが受信される。また、ステップS706〜S709を省くことができる。
【0100】
このように、実施の形態1によれば、A社に割り当てられた帯域201に、D社のUE102とのD2D通信(直接通信)に使用可能な周波数帯域f1を設定し、周波数帯域f1をeNB112からUE102へ報知することができる。これにより、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、たとえばD2D通信を実行するごとに周波数帯域f1に関する情報を送受信する方法に比べて、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0101】
また、UE101のD2D通信のデータ送信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用することで、D2D通信のデータ送信のための無線リソースの管理を自オペレータ側のeNB111において行うことができる。このため、D2D通信のためのスケジューリングや干渉制御が容易になる。
【0102】
なお、D2D用帯域情報を交換する各eNB(たとえばeNB111,112)は、たとえば各eNBの間の距離に基づいて決定することができる。たとえば、各eNBの位置を示す位置情報に基づいて各eNBの間の距離を算出し、互いの距離が所定値以下の各eNBを、D2D用帯域情報を交換する各eNBとして決定することができる。ただし、D2D用帯域情報を交換する各eNBの決定方法には、これに限らず各種の決定方法を用いることができる。
【0103】
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、UE101のデータ送信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用し、UE101のデータ受信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用する場合について説明する。
【0104】
(実施の形態2にかかる無線通信システムにおける動作)
図10は、実施の形態2にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態2にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図10に示す各ステップが実行される。
【0105】
図10に示すステップS1001〜S1005は、
図3に示したステップS301〜S305と同様である。ステップS1005のつぎに、UE102が、D2D通信によるUE101へのデータ送信の許可を要求する送信許可要求信号をeNB112へ送信する(ステップS1006)。ステップS1006による送信許可要求信号の送信には、たとえば、eNB112によってUE102に割り当てられた上りの制御チャネルを用いることができる。
【0106】
つぎに、eNB112が、D2D通信によるUE102へのデータ送信を許可する送信許可信号をUE102へ送信する(ステップS1007)。ステップS1007による送信許可信号の送信には、たとえば、eNB112によってUE102に割り当てられた下りの制御チャネルを用いることができる。
【0107】
つぎに、UE102が、ステップS1008へ移行する。ステップS1008〜S1011は、
図3に示したステップS306〜S309と同様である。ステップS1011のつぎに、UE102が、周波数帯域f2によって、D2D通信によるUE101へのデータ送信を行う(ステップS1012)。
【0108】
なお、ステップS1012によるデータ送信は、ステップS1011によるデータ送信より先に行われてもよい。また、ステップS1011,S1012による各データ送信は同時に行われてもよい。
【0109】
(実施の形態2にかかるA社側のUEによる処理)
図11は、実施の形態2にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかるA社側のUE101は、たとえば
図11に示す各ステップを実行する。
図11に示すステップS1101〜S1110は、
図7に示したステップS701〜S710と同様である。ただし、ステップS1110において、UE101は、周波数帯域f1によってUE102へデータを送信するとともに、周波数帯域f2によってUE102からデータを受信する(ステップS1110)。
【0110】
(実施の形態2にかかるD社側のUEによる処理)
図12は、実施の形態2にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかるD社側のUE102は、たとえば
図12に示す各ステップを実行する。
図12に示すステップS1201〜S1206は、
図8に示したステップS801〜S806と同様である。
【0111】
ステップS1206のつぎに、UE102は、自端末が接続しているeNB112へ送信許可要求信号を送信する(ステップS1207)。つぎに、UE102は、ステップS1207によって送信した送信許可要求信号に対する送信許可信号をeNB112から受信したか否かを判断する(ステップS1208)。
【0112】
ステップS1208において、送信許可信号を受信していない場合(ステップS1208:No)は、UE102は、ステップS1206からステップS1207へ移行してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS1209)。
【0113】
ステップS1209において、所定時間が経過した場合(ステップS1209:Yes)は、UE102は、一連の処理を終了する。所定時間が経過していない場合(ステップS1209:No)は、UE102は、ステップS1207による送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えたか否かを判断する(ステップS1210)。
【0114】
ステップS1210において、送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えた場合(ステップS1210:Yes)は、UE102は、一連の処理を終了する。送信許可要求信号の送信回数が所定の送信回数を超えていない場合(ステップS1210:No)は、UE102は、ステップS1207へ戻る。
【0115】
ステップS1208において、送信許可信号を受信した場合(ステップS1208:Yes)は、UE102は、UE101へ同期確立信号を送信する(ステップS1211)
。つぎに、UE102は、周波数帯域f1によってUE101からデータを受信するとともに、周波数帯域f2によってUE101へデータを送信し(ステップS1212)、一連の処理を終了する。
【0116】
(実施の形態2にかかる無線通信システムにおける動作の変形例)
図13は、実施の形態2にかかる無線通信システムにおける動作の変形例を示すシーケンス図である。無線通信システム100においては、たとえば
図13に示す各ステップが実行されてもよい。
【0117】
図13に示すステップS1301〜S1307は、
図9に示したステップS901〜S907と同様である。ただし、ステップS1303において送信される報知情報には、周波数帯域f1,f2を示す情報に加えて、周波数帯域f2によるD2D通信のデータ送信を許可することを示す送信許可フラグが含まれている。ステップS1301〜S1307のつぎに、UE102が、ステップS1308へ移行する。ステップS1308は、
図10に示したステップS1012と同様である。
【0118】
このように、ステップS1303によって送信される報知情報に送信許可フラグを含めることで、UE102からeNB112への送信許可要求信号の送信と、eNB112からUE102への送信許可信号の送信と、を省くことが可能になる。
【0119】
この場合、
図6に示したステップS602において、D2D用帯域情報とともに送信許可フラグがUEへ送信される。また、ステップS603,S604を省くことができる。また、
図12に示したステップS1201において、D2D用帯域情報とともに送信許可フラグが受信される。また、ステップS1207〜S1210を省くことができる。
【0120】
このように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0121】
また、UE101のデータ送信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用することで、D2D通信のデータ送信のための無線リソースの管理を自オペレータ側のeNB111において行うことができる。また、UE102のデータ送信に自オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用することで、D2D通信のデータ送信のための無線リソースの管理を自オペレータ側のeNB112において行うことができる。このため、D2D通信のためのスケジューリングや干渉制御が容易になる。
【0122】
(実施の形態3)
実施の形態3について、実施の形態2と異なる部分について説明する。実施の形態3においては、UE101のデータ送信およびデータ受信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用する場合について説明する。
【0123】
(実施の形態3にかかる無線通信システムにおける動作)
図14は、実施の形態3にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態3にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図14に示す各ステップが実行される。
図14に示すステップS1401〜S1409は、
図3に示したステップS301〜S309と同様である。ステップS1409のつぎに、UE102が、周波数帯域f1によって、D2D通信によるUE101へのデータ送信を行う(ステップS1410)。
【0124】
このように、UE102からUE101へのデータ送信にeNB111の周波数帯域f
1を用いることで、UE102はeNB112に送信許可要求信号を送信しなくてもUE101へのデータ送信を行うことができる。この場合に、UE102は、たとえば、ステップS1409によるUE101からのデータ送信によって、周波数帯域f1による送信許可があったと判断することができる。
【0125】
また、UE101は、ステップS1409によるデータ送信の前に、周波数帯域f1による送信許可があったことを周波数帯域f1の制御信号によってUE102へ通知してもよい。この場合は、ステップS1410によるデータ送信は、ステップS1409によるデータ送信より先に行われてもよい。また、この場合は、ステップS1409,S1410による各データ送信は同時に行われてもよい。
【0126】
(実施の形態3にかかるA社側のUEによる処理)
図15は、実施の形態3にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態3にかかるA社側のUE101は、たとえば
図15に示す各ステップを実行する。
図15に示すステップS1501〜S1510は、
図11に示したステップS1101〜S1110と同様である。ただし、ステップS1510において、UE101は、周波数帯域f1によってUE102へデータを送信するとともに、周波数帯域f1によってUE102からデータを受信する(ステップS1510)。
【0127】
(実施の形態3にかかるD社側のUEによる処理)
図16は、実施の形態3にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態3にかかるD社側のUE102は、たとえば
図16に示す各ステップを実行する。
図16に示すステップS1601〜S1608は、
図8に示したステップS801〜S808と同様である。ただし、ステップS1608において、UE102は、周波数帯域f1によってUE101からデータを受信するとともに、周波数帯域f1によってUE101へデータを送信する(ステップS1608)。
【0128】
このように、実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0129】
また、UE101のデータ送信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用することで、D2D通信のデータ送信のための無線リソースの管理を自オペレータ側のeNB111において行うことができる。また、UE102のデータ送信に他オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用することで、eNB112において無線リソースの管理を行わなくてもD2D通信が可能になる。
【0130】
(実施の形態4)
実施の形態4について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態4においては、UE101のデータ送信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用する場合について説明する。
【0131】
(実施の形態4にかかる無線通信システムにおける動作)
図17は、実施の形態4にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態4にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図17に示す各ステップが実行される。
【0132】
図17に示すステップS1701〜S1705は、
図3に示したステップS301〜S305と同様である。ステップS1705のつぎに、UE102は、D2D通信によるUE101からUE102へのデータ送信の許可を要求する送信許可要求信号をeNB11
2へ送信する(ステップS1706)。ステップS1706による送信許可要求信号の送信には、たとえば、eNB112によってUE102に割り当てられた上りの制御チャネルを用いることができる。
【0133】
つぎに、eNB112が、D2D通信によるUE102へのデータ送信を許可する送信許可信号をUE102へ送信する(ステップS1707)。ステップS1707による送信許可信号の送信には、たとえば、eNB112によってUE102に割り当てられた下りの制御チャネルを用いることができる。
【0134】
つぎに、UE102が、自端末が属するD社の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2によって、同期確立信号をUE101へ送信する(ステップS1708)。つぎに、UE101が、周波数帯域f2によって、D2D通信によるUE102へのデータ送信を行う(ステップS1709)。
【0135】
このように、UE101からUE102へのデータ送信にeNB112の周波数帯域f2を用いることで、UE101はeNB111に送信許可要求信号を送信しなくてもUE102へのデータ送信を行うことができる。この場合に、UE101は、ステップS1708によるUE102からの同期確立信号によって、周波数帯域f2による送信許可があったと判断することができる。
【0136】
(実施の形態4にかかるA社側のUEによる処理)
図18は、実施の形態4にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態4にかかるA社側のUE101は、たとえば
図18に示す各ステップを実行する。
図18に示すステップS1801〜S1805は、
図7に示したステップS701〜S705と同様である。ステップS1804において、同期確立信号を受信した場合(ステップS1804:Yes)は、UE101は、ステップS1801によって受信したD2D用帯域情報に基づいて、周波数帯域f2によってUE102へデータを送信し(ステップS1806)、一連の処理を終了する。
【0137】
(実施の形態4にかかるD社側のUEによる処理)
図19は、実施の形態4にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態4にかかるD社側のUE102は、たとえば
図19に示す各ステップを実行する。
図19に示すステップS1901〜S1912は、
図12に示したステップS1201〜S1212と同様である。ただし、ステップS1912において、UE102は周波数帯域f2によってUE101からデータを受信する(ステップS1912)。
【0138】
このように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。また、UE101のデータ送信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用することで、eNB111において無線リソースの管理を行わなくてもD2D通信が可能になる。
【0139】
(実施の形態5)
実施の形態5について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態5においては、UE101のデータ送信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用し、UE101のデータ受信に自オペレータ(A社)の周波数帯域f1を使用する場合について説明する。
【0140】
(実施の形態5にかかる無線通信システムにおける動作)
図20は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケン
ス図である。実施の形態5にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図20に示す各ステップが実行される。
【0141】
図20に示すステップS2001〜S2012は、
図10に示したステップS1001〜S1012と同様である。ただし、ステップS2011においては、UE101が、周波数帯域f2によって、D2D通信によるUE102へのデータ送信を行う(ステップS2011)。また、ステップS2012においては、UE102が、周波数帯域f1によって、D2D通信によるUE101へのデータ送信を行う(ステップS2012)。
【0142】
(実施の形態5にかかるA社側のUEによる処理)
図21は、実施の形態5にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態5にかかるA社側のUE101は、たとえば
図21に示す各ステップを実行する。
図21に示すステップS2101〜S2110は、
図11に示したステップS1101〜S1110と同様である。ただし、ステップS2110において、UE101は、周波数帯域f2によってUE102へデータを送信するとともに、周波数帯域f1によってUE102からデータを受信する(ステップS2110)。
【0143】
(実施の形態5にかかるD社側のUEによる処理)
図22は、実施の形態5にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態5にかかるD社側のUE102は、たとえば
図22に示す各ステップを実行する。
図22に示すステップS2201〜S2212は、
図12に示したステップS1201〜S1212と同様である。ただし、ステップS2212において、UE102は、周波数帯域f2によってUE101からデータを受信するとともに、周波数帯域f1によってUE101へデータを送信する(ステップS2212)。
【0144】
このように、実施の形態5によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0145】
(実施の形態6)
実施の形態6について、実施の形態4と異なる部分について説明する。実施の形態6においては、UE101のデータ送信およびデータ受信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用する場合について説明する。
【0146】
(実施の形態6にかかる無線通信システムにおける動作)
図23は、実施の形態6にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態6にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図23に示す各ステップが実行される。
図23に示すステップS2301〜S2309は、
図17に示したステップS1701〜S1709と同様である。ステップS2309のつぎに、UE102が、周波数帯域f2によって、D2D通信によるUE101へのデータ送信を行う(ステップS2310)。
【0147】
このように、UE102からUE101へのデータ送信にeNB112の周波数帯域f2を用いることで、UE101はeNB111に送信許可要求信号を送信しなくてもUE102へのデータ送信を行うことができる。この場合に、UE101は、ステップS2308によるUE102からの同期確立信号によって、周波数帯域f2による送信許可があったと判断することができる。
【0148】
(実施の形態6にかかるA社側のUEによる処理)
図24は、実施の形態6にかかるA社側のUEによる処理の一例を示すフローチャート
である。実施の形態6にかかるA社側のUE101は、たとえば
図24に示す各ステップを実行する。
図24に示すステップS2401〜S2405は、
図21に示したステップS2101〜S2105と同様である。ただし、ステップS2404において、同期確立信号を受信した場合(ステップS2404:Yes)は、UE101は、周波数帯域f2によってUE102へデータを送信するとともに、周波数帯域f2によってUE102からデータを受信する(ステップS2406)。
【0149】
(実施の形態6にかかるD社側のUEによる処理)
図25は、実施の形態6にかかるD社側のUEによる処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態6にかかるD社側のUE102は、たとえば
図25に示す各ステップを実行する。
図25に示すステップS2501〜S2512は、
図22に示したステップS2201〜S2212と同様である。ステップS2512において、UE102は、周波数帯域f2によってUE101からデータを受信するとともに、周波数帯域f2によってUE101へデータを送信する(ステップS2512)。
【0150】
このように、実施の形態6によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。また、UE101のデータ送信に他オペレータ(D社)の周波数帯域f2を使用することで、eNB111において無線リソースの管理を行わなくてもD2D通信が可能になる。
【0151】
(実施の形態7)
実施の形態7について、上述した各実施の形態と異なる部分について説明する。上述した各実施の形態において、UE101,102による各データ送信における周波数帯域の使用例について説明したが、これらの周波数帯域の使用例はUE101,102によるディスカバリ信号や同期確立信号の送信にも適用可能である。
【0152】
(実施の形態7にかかる無線通信システムにおける動作)
図26は、実施の形態7にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態7にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図26に示す各ステップが実行される。
【0153】
図26に示すステップS2601〜S2609は、
図3に示したステップS301〜S309と同様である。ただし、ステップS2604において、UE101は、ステップS2602によって通知された周波数帯域f2によって、ディスカバリ信号をUE102へ送信する(ステップS2604)。また、ステップS2606において、UE102は、ステップS2603によって通知された周波数帯域f1によって、同期を確立したことを示す同期確立信号をUE101へ送信する(ステップS2606)。
【0154】
このように、UE101によるディスカバリ信号の送信には、周波数帯域f1に限らず周波数帯域f2を用いてもよい。また、UE102による同期確立信号の送信には、周波数帯域f2に限らず周波数帯域f1を用いてもよい。たとえば、ディスカバリ信号の送信および同期確立信号の送信の両方に周波数帯域f1を用いてもよい。また、ディスカバリ信号の送信および同期確立信号の送信の両方に周波数帯域f2を用いてもよい。
【0155】
これらの周波数帯域の変形例は、上述した各実施の形態と組み合わせて用いることができる。一例として、実施の形態1(
図3等)において、ディスカバリ信号の送信および同期確立信号の送信の両方に周波数帯域f1を用いてもよい。この場合は、周波数帯域f2は使用されないため、eNB112には周波数帯域f2が設定されていなくてもよい。また、周波数帯域f2に関する各種の通知も省いてもよい。
【0156】
このように、実施の形態7によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0157】
(実施の形態8)
実施の形態8について、上述した各実施の形態と異なる部分について説明する。上述した各実施の形態において、eNB111が、eNB112のD2D用帯域情報をeNB112から受信し、受信したD2D用帯域情報が示す周波数帯域f2をUE101へ報知する場合について説明した。
【0158】
これに対して、UE101が、eNB112から送信される報知情報を、バンドサーチなどを用いて受信(傍受)することにより周波数帯域f2を特定してもよい。同様に、UE102が、eNB111から送信される報知情報を、バンドサーチなどを用いて受信(傍受)することにより周波数帯域f1を特定してもよい。
【0159】
(実施の形態8にかかる無線通信システムにおける動作)
図27は、実施の形態8にかかる無線通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態8にかかる無線通信システム100においては、たとえば
図27に示す各ステップが実行される。
図27に示すステップS2701〜S2708は、
図3に示したステップS302〜S309と同様である。
【0160】
ただし、ステップS2701において、eNB111は、自局の帯域201のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f1を示すD2D用帯域情報を含む報知情報をUE101へ送信する(ステップS2701)。上述したSIBなどの報知情報は、異なるオペレータのUEであっても受信可能な情報であるため、UE102は、ステップS2701によって送信された報知情報を傍受して周波数帯域f1を特定することができる。
【0161】
また、ステップS2702において、eNB112は、自局の帯域202のうちの他社とのD2D通信に使用可能な周波数帯域f2を示すD2D用帯域情報を含む報知情報をUE102へ送信する(ステップS2702)。上述したSIBなどの報知情報は、異なるオペレータのUEであっても受信可能な情報であるため、UE101は、ステップS2702によって送信された報知情報を傍受して周波数帯域f2を特定することができる。
【0162】
これにより、eNB111(A社)およびeNB112(D社)が、D2D用帯域情報を交換する処理(たとえば
図3に示したステップS301)を省き、eNB111,112の間のシグナリング量を低減することができる。
【0163】
このように、実施の形態8によれば、実施の形態1と同様に、オペレータが異なるUE101,102の間でD2D通信が可能になる。また、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0164】
また、UE101,102が、他オペレータのeNBから送信された報知情報を傍受することで、eNB111,112がD2D用帯域情報を交換する処理を省き、eNB111,112の間のシグナリング量を低減することができる。
【0165】
以上説明したように、無線通信システム、基地局、端末および通信方法によれば、オペレータが異なる端末間の直接通信を可能にすることができる。
【0166】
たとえば、3GPPのリリース12のWIの1つとしてD2Dコミュニケーションが検
討されているが、オペレータが異なる各端末の間の無線レイヤでのリンク確立方法やデータ通信方法については検討されていない。
【0167】
たとえば、デバイス間通信をしたい各UEが近接していても、各UEが契約しているオペレータが異なれば、各UEは異なるeNBに接続しているため、ネットワークを経由して通信することになる。このため、ネットワークの負荷が大きくなる。
【0168】
また、eNBに接続している各UEは、互いの情報を得るためにはネットワーク経由のシグナリングを要する。このため、ネットワークの負荷が大きく、各UEにおけるシグナリングの量も多くなる。
【0169】
これに対して、上述した各実施の形態によれば、たとえば、各オペレータの帯域内に他社UEでも使用可能なD2D用帯域を用意し、報知しておくことができる。これに対して各オペレータのUEは、このD2D用帯域を使用して、ディスカバリ信号を送受信して同期を確立し、データ送信を行うことができる。
【0170】
これにより、オペレータが異なる各UEの間でD2D通信が可能になる。また、たとえばD2D通信を実行するごとにD2D用帯域に関する情報を送受信する方法に比べて、D2D通信を行うためのシグナリングの量を抑えることができる。
【0171】
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0172】
(付記1)第1のオペレータの第1の基地局と、
前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、
前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、
前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、
を含み、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかは、前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる所定帯域であって、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な所定帯域を示す報知情報を送信し、
前記第2の端末は、前記報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行う、
ことを特徴とする無線通信システム。
【0173】
(付記2)前記第1の端末は、前記所定帯域を使用して無線信号を前記第2の端末へ送信し、
前記第2の端末は、前記第1の端末によって前記所定帯域を使用して送信された無線信号を前記報知情報に基づいて受信する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0174】
(付記3)前記第2の端末は、前記報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して無線信号を前記第1の端末へ送信し、
前記第1の端末は、前記第2の端末によって前記所定帯域を使用して送信された無線信号を受信する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0175】
(付記4)前記第1の端末は、前記所定帯域を使用して無線信号を前記第2の端末へ送信し、
前記第2の端末は、前記報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して無線信号を前記第1の端末へ送信し、
前記第2の端末は、前記第1の端末によって前記所定帯域を使用して送信された無線信号を前記報知情報に基づいて受信し、
前記第1の端末は、前記第2の端末によって前記所定帯域を使用して送信された無線信号を受信する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0176】
(付記5)前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかは、前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる第1の帯域であって前記直接通信に使用可能な第1の帯域を示す第1の報知情報を送信し、
前記第2の端末は、前記第1の報知情報に基づいて前記第1の帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行い、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかは、前記第2のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる第2の帯域であって前記直接通信に使用可能な第2の帯域を示す第2の報知情報を送信し、
前記第1の端末は、前記第2の報知情報に基づいて前記第2の帯域を使用して前記第2の端末との間の直接通信を行う、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0177】
(付記6)前記第1の端末は、前記第1の帯域を使用して無線信号を前記第2の端末へ送信し、
前記第2の端末は、前記第2の帯域を使用して無線信号を前記第1の端末へ送信し、
前記第1の端末は、前記第2の端末によって前記第2の帯域を使用して送信された無線信号を前記第2の報知情報に基づいて受信し、
前記第2の端末は、前記第1の端末によって前記第1の帯域を使用して送信された無線信号を前記第1の報知情報に基づいて受信する、
ことを特徴とする付記5に記載の無線通信システム。
【0178】
(付記7)前記第1の端末は、前記第2の報知情報に基づいて前記第2の帯域を使用して無線信号を前記第2の端末へ送信し、
前記第2の端末は、前記第1の報知情報に基づいて前記第1の帯域を使用して無線信号を前記第1の端末へ送信し、
前記第1の端末は、前記第2の端末によって前記第1の帯域を使用して送信された無線信号を受信し、
前記第2の端末は、前記第1の端末によって前記第2の帯域を使用して送信された無線信号を受信する、
ことを特徴とする付記5に記載の無線通信システム。
【0179】
(付記8)前記第1の基地局は、前記所定帯域を前記第2の基地局へ通知し、
前記第2の基地局は、前記第1の基地局によって通知された所定帯域を示す前記報知情報を送信することを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0180】
(付記9)前記第1の基地局は、前記報知情報を送信し、
前記第2の端末は、前記第1の基地局によって送信された報知情報を受信し、受信した報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行う、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0181】
(付記10)前記報知情報は、前記直接通信によるデータ送信を許可することを示す情報を含むことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0182】
(付記11)第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1
の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の基地局または前記第2の基地局であって、
前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる所定帯域であって、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な所定帯域を示し、前記第2の端末が受信可能な報知情報を送信する送信部を備えることを特徴とする基地局。
【0183】
(付記12)第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第2の端末であって、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかから送信される、前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる所定帯域であって、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な所定帯域を示す報知情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行う通信部と、
を備えることを特徴とする端末。
【0184】
(付記13)第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第1の基地局または前記第2の基地局による通信方法であって、
前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる所定帯域であって、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な所定帯域を示し、前記第2の端末が受信可能な報知情報を送信することを特徴とする通信方法。
【0185】
(付記14)第1のオペレータの第1の基地局と、前記第1の基地局に無線接続する第1の端末と、前記第1のオペレータと異なる第2のオペレータの第2の基地局と、前記第2の基地局に無線接続する第2の端末と、を含む通信システムの前記第2の端末による通信方法であって、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくともいずれかから送信される、前記第1のオペレータに割り当てられた無線周波数帯域に含まれる所定帯域であって、前記第1の端末と前記第2の端末との間の直接通信に使用可能な所定帯域を示す報知情報を受信し、
受信した前記報知情報に基づいて前記所定帯域を使用して前記第1の端末との間の直接通信を行う、
ことを特徴とする通信方法。